(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-532570(P2015-532570A)
(43)【公表日】2015年11月9日
(54)【発明の名称】導波路カプラー
(51)【国際特許分類】
H01P 5/107 20060101AFI20151013BHJP
H01Q 13/08 20060101ALI20151013BHJP
【FI】
H01P5/107 B
H01Q13/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-539723(P2015-539723)
(86)(22)【出願日】2013年10月22日
(85)【翻訳文提出日】2015年6月22日
(86)【国際出願番号】US2013066254
(87)【国際公開番号】WO2014066437
(87)【国際公開日】20140501
(31)【優先権主張番号】13/657,615
(32)【優先日】2012年10月22日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ウニョン ソク
(72)【発明者】
【氏名】スリナス ラマスワミ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ピー ギンスバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジェイ ビー レンタラ
(72)【発明者】
【氏名】バヘル ハルーン
【テーマコード(参考)】
5J045
【Fターム(参考)】
5J045AB05
5J045DA10
5J045MA07
(57)【要約】
或る装置が提供される。この装置において、アンテナパッケージ及び集積回路(IC)がある。回路トレースアッセンブリが、ICに固定される。カプラー(アンテナアッセンブリ及び高インピーダンス表面(HIS)を備える)が、回路トレースアッセンブリに固定される。アンテナアッセンブリが、ウィンドウ領域と、ウィンドウ領域を実質的に囲む導電性領域と、ICと通信する円形のパッチアンテナと、ウィンドウ領域内に位置し、円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、円形のパッチアンテナと通信する、楕円形のパッチアンテナとを有する。HISは、アンテナアッセンブリを実質的に囲む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
集積回路(IC)、及び
アンテナパッケージ、
を含み、
前記アンテナパッケージが、
前記ICに固定される回路トレースアッセンブリ、及び
前記回路トレースアッセンブリに固定されるカプラー、
を有し、
前記カプラーが、
アンテナアッセンブリであって、
ウィンドウ領域と、
前記ウィンドウ領域を実質的に囲む導電性領域と、
前記ICと通信する円形のパッチアンテナと、
前記ウィンドウ領域内に位置し、前記円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、前記円形のパッチアンテナと通信する、楕円形のパッチアンテナと、
を有する、前記アンテナアッセンブリ、及び
前記アンテナアッセンブリを実質的に囲む高インピーダンス表面(HIS)、
を含む、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記装置が更に、前記カプラーに固定される整合アッセンブリを含み、前記整合アッセンブリが、前記ウィンドウ領域と実質的に整合される開口を含む、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記装置が更に、前記整合アッセンブリに固定される導波路を含む、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記導波路が実質的に矩形である、装置。
【請求項5】
請求項3に記載の装置であって、前記円形のパッチアンテナが更に、互いに対称的に整合される第1及び第2の円形のパッチアンテナを含む、装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であって、前記楕円形のパッチアンテナが更に、互いに対称的に整合される第1及び第2の楕円形のパッチアンテナを含み、前記第1及び第2の楕円形のパッチアンテナの各々が前記ウィンドウ領域内に位置し、前記第1及び第2の楕円形のパッチアンテナがそれぞれ、前記第1及び第2の円形のパッチアンテナの一部の上に延び、前記第1及び第2の楕円形のパッチアンテナがそれぞれ、前記第1及び第2の円形のパッチアンテナと通信する、装置。
【請求項7】
方法であって、
互いに対称的に整合される第1及び第2の円形のパッチアンテナを第1のメタライゼーション層が含むように、基板の上に前記第1のメタライゼーション層を形成すること、
前記第1のメタライゼーション層の上に第2のメタライゼーション層を形成することであって、前記第2のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、前記第2のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、それぞれ、前記第1及び第2のパッチアンテナと通信する、前記第2のメタライゼーション層を形成すること、
前記第2のメタライゼーション層の上に第3のメタライゼーション層を形成することであって、前記第3のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、前記第3のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、前記第2のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分と通信する、前記第3のメタライゼーション層を形成すること、及び
前記第3のメタライゼーション層の上に第4のメタライゼーション層を形成することであって、前記第4のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、前記第4のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、前記第3のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分と通信し、前記第4のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、ウィンドウ領域を画定する前記第4のメタライゼーション層の前記第3の部分における開口内に位置し、前記第4のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、互いに対称的に整合される第1及び第2の楕円形のパッチアンテナを形成する、前記第4のメタライゼーション層を形成すること、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記方法が更に、
前記基板の第1の側に第1及び第2のパッドを形成すること、及び
前記第1の側から第2の側まで延びる第1及び第2のビアを形成すること、
を含み、
前記第1及び第2のビアが、前記第1及び第2のパッドと実質的に及びそれぞれ整合され、前記第1のメタライゼーション層が前記基板の前記第2の側の上に形成される、
方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記方法が更に、
前記第1及び第2のメタライゼーション層間に第1の誘電体層を形成すること、及び
前記第1及び第2のメタライゼーション層間に延びる第3及び第4のビアを形成すること、
を含み、
前記第3及び第4のビアが、それぞれ、前記第1及び第2の円形のパッチアンテナと通信し、前記第2のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、それぞれ、前記第3及び第4のビアと通信する、
方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記方法が更に、
前記第2及び第3のメタライゼーション層間に第2の誘電体層を形成すること、
前記第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第5及び第6のビアを形成することであって、前記第5及び第6のビアが、それぞれ、前記第2及び第3のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分と通信する、前記第5及び第6のビアを形成すること、及び
前記第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第7のビアのセットを形成することであって、第7のビアの前記セットが、前記第2及び第3のメタライゼーション層の前記第3の部分と通信する、前記第7のビアのセットを形成すること、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記方法が更に、
前記第3及び第4のメタライゼーション層間に第3の誘電体層を形成すること、
前記第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第8及び第9のビアを形成することであって、前記第8及び第9のビアが、それぞれ、前記第3及び第4のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分と通信する、前記第8及び第9のビアを形成すること、及び
前記第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第10のビアのセットを形成することであって、第10のビアの前記セットが、前記第3及び第4のメタライゼーション層の前記第3の部分と通信する、前記第10のビアのセットを形成すること、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記方法が更に、
回路トレースアッセンブリを前記基板に固定すること、及び
ICを前記回路トレースアッセンブリに固定すること、
を含む、方法。
【請求項13】
装置であって、
回路基板、
IC、
アンテナパッケージ、及び
整合アッセンブリ、
を含み、
前記アンテナパッケージが、
前記IC及び前記回路基板に固定される回路トレースアッセンブリと、
前記回路トレースアッセンブリに固定されるカプラーと、
を有し、
前記カプラーが、
アンテナアッセンブリであって、
ウィンドウ領域と、
前記ウィンドウ領域を実質的に囲む導電体と、
前記ICと通信する第1の円形のパッチアンテナと、
前記ICと通信する第2の円形のパッチアンテナであって、前記第1及び第2のパッチアンテナが互いに対称的に整合される、前記第2の円形のパッチアンテナと、
前記ウィンドウ領域内に位置し、前記第1の円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、前記第1の円形のパッチアンテナと通信する、第1の楕円形のパッチアンテナと、
前記ウィンドウ領域内に位置し、前記第2の円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、前記第2の円形のパッチアンテナと通信する、第2の楕円形のパッチアンテナであって、前記第1及び第2の楕円形のパッチアンテナが互いに対称的に整合される、前記第2の楕円形のパッチアンテナと、
を有する、前記アンテナアッセンブリ、及び
前記アンテナアッセンブリを実質的に囲むHIS、
を含み、
前記整合アッセンブリが前記カプラーに固定され、
前記整合アッセンブリが、
前記ウィンドウ領域と実質的に整合される開口と、
前記整合アッセンブリに固定される導波路と、
を含む、
回路。
【請求項14】
請求項13に記載の装置であって、前記カプラーが更に、
互いに対称的に整合される第1及び第2の円形のパッチアンテナを第1のメタライゼーション層が含むように、前記基板の上に形成される前記第1のメタライゼーション層、
前記第1のメタライゼーション層の上に形成される第2のメタライゼーション層であって、前記第2のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、前記第2のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、それぞれ、前記第1及び第2のパッチアンテナと通信する、前記第2のメタライゼーション層、
前記第2のメタライゼーション層の上に形成される第3のメタライゼーション層であって、前記第3のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、前記第3のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、前記第2のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分と通信する、前記第3のメタライゼーション層、及び
前記第3のメタライゼーション層の上に形成される第4のメタライゼーション層であって、前記第4のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、前記第4のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、前記第3のメタライゼーション層の前記第1、第2、及び第3の部分と通信し、前記第4のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、前記ウィンドウ領域を画定する前記第4のメタライゼーション層の前記第3の部分における開口内に位置し、前記第4のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、互いに対称的に整合される第1及び第2の楕円形のパッチアンテナを形成する、前記第4のメタライゼーション層、
を含む、装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記カプラーが更に、
前記基板の第1の側に形成される第1及び第2のパッドであって、前記回路トレースアッセンブリに固定される前記第1及び第2のパッド、及び
前記第1の側から第2の側まで延びる第1及び第2のビア、
を含み、
前記第1及び第2のビアが、前記第1及び第2のパッドと実質的に及びそれぞれ整合され、前記第1のメタライゼーション層が前記基板の前記第2の側の上に形成される、
装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、前記カプラーが更に、
前記第1及び第2のメタライゼーション層間に形成される第1の誘電体層、及び
前記第1及び第2のメタライゼーション層間に延びる第3及び第4のビア、
を含み、
前記第3及び第4のビアが、それぞれ、前記第1及び第2の円形のパッチアンテナと通信し、前記第2のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分が、それぞれ、前記第3及び第4のビアと通信する、
装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置であって、前記方法が更に、
前記第2及び第3のメタライゼーション層間に形成される第2の誘電体層、
前記第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第5及び第6のビア
であって、それぞれ、前記第2及び第3のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分と通信する、前記第5及び第6のビア、及び
前記第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第7のビアのセットであって、前記第2及び第3のメタライゼーション層の前記第3の部分と通信する、第7のビアの前記セット、
を含む、装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置であって、前記カプラーが更に、
前記第3及び第4のメタライゼーション層間に形成される第3の誘電体層、
前記第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第8及び第9のビアであって、それぞれ、前記第3及び第4のメタライゼーション層の前記第1及び第2の部分と通信する、前記第8及び第9のビア、及び
前記第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第10のビアのセットであって、前記第3及び第4のメタライゼーション層の前記第3の部分と通信する、第10のビアの前記セット、
を含む、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、前記整合アッセンブリが更にプレートを含み、前記プレートが、その中に形成される複数の整合開口を有する、装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置であって、前記導波路が実質的に矩形である、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概して導波路に関し、更に特定して言えば、導波路に結合するアンテナアッセンブリに関連する。
【背景技術】
【0002】
導波路は種々の応用例において用いられてきており、導波路の物理的性質の一部として、適切なカップリングは重要な課題である。殆どの低周波数応用例では、アンテナと導波路との間のこの種のカップリングは比較的容易に達成され得る。しかし、高周波数応用例(ミリ波又はテラヘルツ放射など)では、カップリングが問題となり得る。これは、整合精度が極めて高く(及び極めてコスト高に)なり得るためである。従って、高周波数応用例のためにアンテナを導波路に結合し得るように一層シンプルな整合構造が求められている。
【0003】
従来のシステムの幾つかの例が、下記文献に記載されている。
【特許文献1】米国特許公開番号 2008/0309577
【特許文献2】米国特許公開番号 2011/0309899
【特許文献3】PCT公開番号 WO2011030277
【非特許文献1】Chen et al, "Sub-Wavelength Elliptical Patch Antenna Loaded With μ-Negative Metamaterials," IEEE Trans, on Antennas and Propagation, Vol. 58, No. 9, Sept. 2010, pp. 2909-2919
【非特許文献2】Beer et al., "Probe Based Radiation Pattern Measurements for Highly Integrated milliwave Antennas," Antennas and Propagation (EuCAP), 2010 Proceedings of Fourth European Conference on, vol., no., pp.1-5, 12-16 April 2010
【非特許文献3】Thomas et al. "Progress towards an integrated 380 GHz planar Schottky diode heterodyne receiver on single substrate," Proceedings of 18th International Symp. on Space THz Technology, ISSTT2007, Caltech, Pasadena, CA, SA, March 2007
【発明の概要】
【0004】
或る装置が提供される。この装置は、集積回路(IC)及びアンテナパッケージを含む。アンテナパッケージは、ICに固定される回路トレースアッセンブリ、及び回路トレースアッセンブリに固定されるカプラーを有する。カプラーは、アンテナアッセンブリ、及びアンテナアッセンブリを実質的に囲む高インピーダンス表面(HIS)を含む。アンテナアッセンブリは、ウィンドウ領域と、ウィンドウ領域を実質的に囲む導電性領域と、ICと通信する円形のパッチアンテナと、ウィンドウ領域内に位置し、円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、円形のパッチアンテナと通信する、楕円形のパッチアンテナとを有する。
【0005】
例示の一実施例において、装置は更に、カプラーに固定される整合アッセンブリを含む。整合アッセンブリは、ウィンドウ領域と実質的に整合される開口を含む。
【0006】
例示の一実施例において、装置は更に、整合アッセンブリに固定される導波路を含む。
【0007】
例示の一実施例において、導波路は実質的に矩形である。
【0008】
例示の一実施例において、円形のパッチアンテナは更に、互いに対称的に整合される第1及び第2の円形のパッチアンテナを含む。
【0009】
例示の一実施例において、楕円形のパッチアンテナは更に、互いに対称的に整合される第1及び第2の楕円形のパッチアンテナを含む。第1及び第2の楕円形のパッチアンテナの各々はウィンドウ領域内に位置する。第1及び第2の楕円形のパッチアンテナはそれぞれ、第1及び第2の円形のパッチアンテナの一部の上に延びる。第1及び第2の楕円形のパッチアンテナはそれぞれ、第1及び第2の円形のパッチアンテナと通信する。
【0010】
例示の一実施例において或る方法が提供される。この方法は、互いに対称的に整合される第1及び第2の円形のパッチアンテナを第1のメタライゼーション層が含むように、基板の上に前記第1のメタライゼーション層を形成すること、第1のメタライゼーション層の上に第2のメタライゼーション層を形成することであって、第2のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、第2のメタライゼーション層の第1及び第2の部分が、それぞれ、第1及び第2のパッチアンテナと通信する、第2のメタライゼーション層を形成すること、第2のメタライゼーション層の上に第3のメタライゼーション層を形成することであって、第3のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、第3のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、第2のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分と通信する、第3のメタライゼーション層を形成すること、及び、第3のメタライゼーション層の上に第4のメタライゼーション層を形成することであって、第4のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、第4のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、第3のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分と通信し、第4のメタライゼーション層の第1及び第2の部分が、ウィンドウ領域を画定する第4のメタライゼーション層の第3の部分における開口内に位置し、第4のメタライゼーション層の第1及び第2の部分が、互いに対称的に整合される第1及び第2の楕円形のパッチアンテナを形成する、第4のメタライゼーション層を形成することを含む。
【0011】
例示の一実施例において、この方法は更に、基板の第1の側に第1及び第2のパッドを形成すること、及び、第1の側から第2の側まで延びる第1及び第2のビアを形成することを含む。第1及び第2のビアは、第1及び第2のパッドと実質的に及びそれぞれ整合される。第1のメタライゼーション層は基板の第2の側の上に形成される。
【0012】
例示の一実施例において、この方法は更に、第1及び第2のメタライゼーション層間に第1の誘電体層を形成すること、及び、第1及び第2のメタライゼーション層間に延びる第3及び第4のビアを形成することを含む。第3及び第4のビアは、それぞれ、第1及び第2の円形のパッチアンテナと通信する。第2のメタライゼーション層の第1及び第2の部分は、それぞれ、第3及び第4のビアと通信する。
【0013】
例示の一実施例において、この方法は更に、第2及び第3のメタライゼーション層間に第2の誘電体層を形成すること、第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第5及び第6のビアを形成することであって、それぞれ、第2及び第3のメタライゼーション層の第1及び第2の部分と通信する、第5及び第6のビアを形成すること、及び、第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第7のビアのセットを形成することであって、第2及び第3のメタライゼーション層の第3の部分と通信する、第7のビアのセットを形成することを含む。
【0014】
例示の一実施例において、この方法は更に、第3及び第4のメタライゼーション層間に第3の誘電体層を形成すること、第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第8及び第9のビアを形成することであって、それぞれ、第3及び第4のメタライゼーション層の第1及び第2の部分と通信する、第8及び第9のビアを形成すること、及び、第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第10のビアのセットを形成することであって、第3及び第4のメタライゼーション層の第3の部分と通信する、第10のビアのセットを形成することを含む。
【0015】
例示の一実施例において、この方法は更に、回路トレースアッセンブリを基板に固定すること、及び、ICを回路トレースアッセンブリに固定することを含む。
【0016】
例示の一実施例において或る装置が提供される。この装置は、回路基板、IC、アンテナパッケージ、及び整合アッセンブリを含む。アンテナパッケージは、IC及び回路基板に固定される回路トレースアッセンブリと、回路トレースアッセンブリに固定されるカプラーとを有する。カプラーは、アンテナアッセンブリと、アンテナアッセンブリを実質的に囲むHISとを含む。アンテナアッセンブリは、ウィンドウ領域と、ウィンドウ領域を実質的に囲む導電体と、ICと通信する第1の円形のパッチアンテナと、ICと通信する第2の円形のパッチアンテナであって、第1及び第2のパッチアンテナが互いに対称的に整合される、第2の円形のパッチアンテナと、ウィンドウ領域内に位置し、第1の円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、第1の円形のパッチアンテナと通信する、第1の楕円形のパッチアンテナと、ウィンドウ領域内に位置し、第2の円形のパッチアンテナの少なくとも一部の上に延び、第2の円形のパッチアンテナと通信する、第2の楕円形のパッチアンテナとを有する。第1及び第2の楕円形のパッチアンテナは互いに対称的に整合される。整合アッセンブリはカプラーに固定され、整合アッセンブリは、ウィンドウ領域と実質的に整合される開口と、整合アッセンブリに固定される導波路とを含む。
【0017】
例示の一実施例において、カプラーは更に、互いに対称的に整合される第1及び第2の円形のパッチアンテナを第1のメタライゼーション層が含むように、基板の上に形成される第1のメタライゼーション層、第1のメタライゼーション層の上に形成される第2のメタライゼーション層であって、第2のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、第2のメタライゼーション層の第1及び第2の部分が、それぞれ、第1及び第2のパッチアンテナと通信する、第2のメタライゼーション層、第2のメタライゼーション層の上に形成される第3のメタライゼーション層であって、第3のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、第3のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、第2のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分と通信する、第3のメタライゼーション層、及び、第3のメタライゼーション層の上に形成される第4のメタライゼーション層であって、第4のメタライゼーション層が第1、第2、及び第3の部分を有し、第4のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分が、それぞれ、第3のメタライゼーション層の第1、第2、及び第3の部分と通信し、第4のメタライゼーション層の第1及び第2の部分が、ウィンドウ領域を画定する第4のメタライゼーション層の第3の部分における開口内に位置し、第4のメタライゼーション層の第1及び第2の部分が、互いに対称的に整合される第1及び第2の楕円形のパッチアンテナを形成する、第4のメタライゼーション層を含む。
【0018】
例示の一実施例において、カプラーは更に、基板の第1の側に形成される第1及び第2のパッドであって、回路トレースアッセンブリに固定される第1及び第2のパッド、及び第1の側から第2の側まで延びる第1及び第2のビアを含む。第1及び第2のビアは、第1及び第2のパッドと実質的に及びそれぞれ整合される。第1のメタライゼーション層は基板の第2の側の上に形成される。
【0019】
例示の一実施例において、カプラーは更に、第1及び第2のメタライゼーション層間に形成される第1の誘電体層、及び、第1及び第2のメタライゼーション層間に延びる第3及び第4のビアを含む。第3及び第4のビアは、それぞれ、第1及び第2の円形のパッチアンテナと通信する。第2のメタライゼーション層の第1及び第2の部分は、それぞれ、第3及び第4のビアと通信する。
【0020】
例示の一実施例において、この方法は更に、第2及び第3のメタライゼーション層間に形成される第2の誘電体層、第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第5及び第6のビアであって、それぞれ、第2及び第3のメタライゼーション層の第1及び第2の部分と通信する、第5及び第6のビア、及び、第2及び第3のメタライゼーション層間に延びる第7のビアのセットであって、第2及び第3のメタライゼーション層の第3の部分と通信する、第7のビアのセットを含む。
【0021】
例示の一実施例において、カプラーは更に、第3及び第4のメタライゼーション層間に形成される第3の誘電体層、第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第8及び第9のビアであって、それぞれ、第3及び第4のメタライゼーション層の第1及び第2の部分と通信する、第8及び第9のビア、及び、第3及び第4のメタライゼーション層間に延びる第10のビアのセットであって、第3及び第4のメタライゼーション層の第3の部分と通信する、第10のビアのセットを含む。
【0022】
例示の一実施例において、整合アッセンブリは更にプレートを含み、プレートは、その中に形成される複数の整合開口を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に従った通信システムの一例の図である。
【0024】
【図2】図1の集積回路(IC)カップリングシステムの図である。
【0025】
【図3】図2のカプラーの一例の断面図である。
【0026】
【図4】切断線I‐Iに沿った図2及び図3のカプラーの平面図である。
【図5】切断線II‐IIに沿った図2及び図3のカプラーの平面図である。
【図6】切断線III‐IIIに沿った図2及び図3のカプラーの平面図である。
【図7】切断線IV‐IVに沿った図2及び図3のカプラーの平面図である。
【0027】
【図8】図1のエアーカップリングシステムの一例の図である。
【0028】
【図9】図8のカプラーの断面図である。
【0029】
【図10】切断線V‐Vに沿った図8及び図9のカプラーの一例の平面図である。
【0030】
【図11】図2及び図8の整合アッセンブリ及び導波路の一例の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明の原理を具現化する例示のシステム50を図示する。上述のように、ミリ波又はテラヘルツ放射を搬送する導波路を実装することは困難であるが、この例では、ICカップリングシステム100及びエアーカップリングシステム300がある。図示するように、システム100は概して、IC104、アンテナパッケージ104、整合アッセンブリ116、及び導波路116を含み、システム300は概して、導波路316、整合アッセンブリ314、及びカプラー314を含む。システム100及び300の各々の詳細は、図2〜図11に関してこれ以降に説明する。また、システム50は、共通の導波路である導波路116及び118、互いに通信している2つ又はそれ以上のシステム100、又は互いに通信している2つ又はそれ以上のシステム200など、様々の構成を含み得る。
【0032】
まずシステム100を見ると、図2〜図7において例示の構成を見ることができる。図示するように、IC104(これは、例えばマイクロプロセッサであり得る)は、印刷回路基板(PCB)102に固定される他の構成要素(図示せず)と通信することができ、ワイヤレス通信することができる。IC102は、回路トレースアッセンブリ110(これ自体は、PCB又はICであり得る)によってこれを行なうことができる。この例に示すように、この回路トレースアッセンブリ110(これは概してトレース118を含む)は、機械的及び電気的カップリング両方を提供するはんだボール(例えば、106‐1〜106‐4)によりIC104及びPCB102両方に固定される。回路トレースアッセンブリ110にカプラー112が結合される(ここで、カプラー112及び回路トレースアッセンブリ110は集合的に、アンテナパッケージ108と呼ぶことができる)。このカプラー112は、アンテナアッセンブリ122(これは図2において更に詳細に見ることができる)及び高インピーダンス表面(HIS)120を含むPBC又はICであり得る。HISの一例が米国特許出願出願番号13/116,885に示され記載されており、当該出願は、あらゆる目的のため参照として本明細書に組み込まれる。アンテナアッセンブリ122は典型的に、ミリ波又はテラヘルツ放射(これは、約60 GHzから約10 THzまでの周波数範囲にあり得る)を送信及び/又は受信するような寸法とされ、概して狭く垂直のビームを生成するように構成される。その後、アンテナ114を導波路116(これは例えば、実質的に矩形であり得る)と整合するように、整合プレート114がカプラー112に結合され得る。
【特許文献4】米国特許出願出願番号 13/116,885
【0033】
しかし、ここで関心の対象となるのはカプラー112のための構成である。上述したように、カプラー112は、例えば、PCB又はICであり得、カプラー112の一例の少なくとも一部の形成及び構造両方の一例を図3〜図7において見ることができる。この例では、アンテナアッセンブリ122が、概して、スタッド201‐1〜201‐22(例えば、はんだボールにより)で回路トレースアッセンブリ110に固定される。これらのスタッド201‐1及び201‐22は概して、基板204を介してメタライゼーション層228の部分203‐1〜203‐3まで延びるように形成される。メタライゼーション層228の部分203‐1及び203‐2は概して、ウィンドウ領域213内で互いに対称的に整合される円形のパッチアンテナを形成する。部分203‐1及び203‐2を囲んでいるのは、部分203‐3(これは典型的に接地される)である。誘電体層211(これは1層又は複数の層で形成され得る)が部分203‐1〜203‐3の上に形成され得、また、ビア214‐1及び214‐2が、誘電体層211(これは例えば、二酸化シリコンで形成され得る)を介して形成され得る。
【0034】
この例に示されるように、その後、メタライゼーション層228の上に複数の相互接続層が用いられる。誘電体層211の上に形成されるのは、メタライゼーション層230及び誘電体層215である。このメタライゼーション層230は、部分216‐1、216‐2、及び216‐3を有する。この例に示されるように、部分216‐1及び216‐2は、部分210‐1及び210‐2(又は円形のパッチアンテナ)のための相互接続パッドとして機能するように部分216‐3内の小さなウィンドウ内に形成される。同様に、メタライゼーション層232の部分220‐1及び220‐2は、相互接続パッド(これらは、ビア218‐1及び218‐2を用いて部分216‐1及び216‐2に結合される)として機能し得る。部分216‐3及び220‐3はまた、218‐3〜218‐49を用いて共に結合され得る。
【0035】
その後、メタライゼーション層232の上に誘電体層217及びメタライゼーション層234が形成され得る。メタライゼーション層234の部分224‐1及び224‐2は、楕円形のパッチアンテナ(これらは例えば、約600 μm×250 μmであり得る)を形成し得る。これらの楕円形のパッチアンテナは、ウィンドウ領域213(これは、概して部分224‐3により画定される)内に位置し、(それぞれ)ビア222‐1及び222‐2により部分220‐1及び220‐2に結合される。部分224‐3はまた、ウィンドウ領域213を実質的に囲む導電性領域226を形成するように、ビア222‐3〜222‐49で部分220‐3に結合され得る。これを行なうことにより、楕円形のパッチアンテナ(即ち、部分224‐1及び224‐2)は、円形のパッチアンテナ(即ち、部分210‐1及び210‐2)からエネルギーを収集することができ、それを垂直に(例えば、導波路116に)向けることができる。また、メタライゼーション層の各々は、例えば、アルミニウム又は銅で形成され得、各ビアは、例えば、タングステンで形成され得ることに留意されたい。
【0036】
カプラー312はまた、カプラー112のものと同様の構成を有することもできる。このようなカプラーの一例を図8〜図10において見ることができる。この例に示すように、カプラー312のメタライゼーション層230、232、及び234は、図3〜図7に示されるカプラー112の例のものと同様の方式で配される。ただし、メタライゼーション層228に違いがある。この例では、メタライゼーション層228は、部分306‐1及び306‐2を有するように配される。これらの部分306‐1及び306‐2は、ウィンドウ領域213を超えて延びる、円形のパッチアンテナ(これらは、例えば、各々約580 μmの半径を有し得る)を形成し得る。ビア304‐1及び304‐2は、部分306‐1及び306‐2からアンテナ302‐1及び302‐2まで基板を介して延びる。また、パッド308‐1及び308‐2が、部分306‐1及び306‐2及びビア214‐1及び214‐2間に形成され得る。
【0037】
図11は、整合アッセンブリ114及び/又は314及び導波路116及び/又は316の一例の平面図を図示する。図示するように、整合アッセンブリ114及び/又は314は、部分408を実質的に囲むリング410を有する円形のプレート(これは、アルミニウム又はスチールで形成され得る)で形成され得る。リング410内には、開口402‐1〜402‐4及び404‐1〜404‐4があり、これらの開口は、プレートを介して延び、整合アッセンブリ114又は314をそれぞれカプラー112又は312に固定するように、又は整合マーカーとして動作するように用いることができる。開口406(これは、部分408の中央であるように示される)は概して、この例ではウィンドウ領域213と整合される。
【0038】
本発明に関連する技術に習熟した者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得ること、及び他の実施例を実装し得ることが分かるであろう。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【国際調査報告】