(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-533475(P2015-533475A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(54)【発明の名称】平らなブロック、特に平らなウエハースブロックおよび中空ウエハースブロックの切断によって最終製品を製造するための装置
(51)【国際特許分類】
A21C 15/04 20060101AFI20151030BHJP
B26D 5/00 20060101ALI20151030BHJP
【FI】
A21C15/04 A
B26D5/00 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】52
(21)【出願番号】特願2015-526916(P2015-526916)
(86)(22)【出願日】2013年7月22日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月10日
(86)【国際出願番号】EP2013065377
(87)【国際公開番号】WO2014026826
(87)【国際公開日】20140220
(31)【優先権主張番号】A891/2012
(32)【優先日】2012年8月16日
(33)【優先権主張国】AT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】512193344
【氏名又は名称】ハース・フード・イクイップメント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ハース・ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】ハース・ヨーゼフ
(72)【発明者】
【氏名】イーラシェク・シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ドラペーラ・ノルベルト
(72)【発明者】
【氏名】コレトニク・エーリヒ
【テーマコード(参考)】
3C024
4B031
【Fターム(参考)】
3C024AA04
3C024AA07
3C024AA08
3C024AA10
4B031CA17
4B031CB01
4B031CH01
4B031CH11
4B031CH19
(57)【要約】
平らなブロック、特に、平らなウエハースブロックおよび中空ウエハースブロックの切断により最終製品を製造するための装置。該装置(1)は、一つの主切断ステーション(3)を有している。この主切断ステーション内には、複数のブロック(B)を輪郭カットにより切断する一つの輪郭カット装置(12)が、まっすぐな搬送路を横断する方向に配置されており、この搬送路は装置の長手方向に延在している。搬送路に沿って配置された一つの主搬送装置(6)は、複数のブロック(B)を輪郭カット装置(12)を通って搬送する。これは、少なくとも一つの輪郭カットモジュール(13)を有している。この輪郭カットモジュールは、装置の横断方向に往復移動可能な、少なくとも一つの切断ツール(14a)を備えており、該切断ツールが、輪郭カット装置(12)を装置の長手方向に通過する複数のブロック(B)内に輪郭カットをつくりだす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
最終製品を複数の平らなブロック、特に平らなウエハースブロックまたは中空ウエハースブロックを切断することにより製造するための装置であって、その際、装置内に、複数のブロックの為の一つの投与ステーション、複数のブロックを切断するための少なくとも一つの切断ステーション、および最終製品の為の一つの放出ステーションが設けられている装置において、一つの主切断ステーション(3,48,77,108,129,148,158,199)が設けられており、この主切断ステーション内に、複数のブロックを輪郭カットにより切断する一つの輪郭カット装置(12,51,84,110,135,150,160,166,174,201)が設けられており、この輪郭カット装置が、まっすぐな搬送路を横断する方向に配置されており、この搬送路が装置の長手方向に延在していること、主切断ステーション(3,48,77,108,129,148,158,199)内に、搬送路に沿って配置された一つの、ブロックのための主搬送装置(6,58,88,112,134,152,164,165,204,207)が設けられていること、および、輪郭カット装置(12,51,84,110,123,135,150,160,166,174,201)が、少なくとも一つの輪郭カットモジュール(13,51a,51b,86,87,153,154,155,156,157,162,163,171,179)を有し、該輪郭カットモジュールが、装置の横断方向に往復移動可能である少なくとも一つの切断ツール(14a,86b,87b,D1,D2,D3,D4,D5,172,180)を備えており、該切断ツールが、輪郭カット装置(12,51,84,110,123,135,150,160,166,174,201)を装置の長手方向に通過するブロック内に、輪郭カット(S1,S2,S2A,S3,S3A,S4,S5)をつくりだすことを特徴とする装置。
【請求項2】
輪郭カット装置(51,84)が、装置の長手方向に相前後して配置され、かつ異なる二つの輪郭カットをつくりだす二つの輪郭カットモジュール(51a、51b、86,87)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
輪郭カット装置(150)が、装置の長手方向に相前後して配置され、かつ異なる三つの輪郭カット(S1,S2,S3,S4,S5)をつくりだす三つの輪郭カットモジュール(153,154,155,156,157)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
輪郭カットモジュール(171,179)として、装置の横断方向に走行可能な一つの切断ヘッド(173,181)が設けられており、この切断ヘッドが、垂直に配置され、ブロックの搬送路を垂直方向に貫通する少なくとも一つの切断ツール(172,180)を担持していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
輪郭カットモジュール(171,179)が、切断ヘッド(173,181)と接続された一つの駆動モジュールを有し、この駆動モジュールが、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する切断ヘッド(173,181)の移動を生じさせることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
駆動モジュールが、一つの輪郭のひな型を有し、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する、切断ヘッドの動作がこの輪郭のひな型から写し取られることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
最終製品の輪郭を輪郭のひな型から、またはオリジナルモデルから写し取るコピー装置と、駆動モジュールが連結されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項8】
駆動モジュールが、切断ヘッドを装置の横断方向に往復移動させる一つの移動装置を有し、この移動装置が、駆動モーターと連結されており、この駆動モーターにおいて、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する切断ヘッドの動作のつくりだしが、駆動モーターの制御プログラム内に統合されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
駆動モジュールとして、切断ヘッド(181)を装置の横断方向に往復移動させる一つのリニアモーター(182)が設けられており、このリニアモーターにおいて、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する切断ヘッド(181)の動作のつくりだしが、リニアモーターの制御プログラム内に統合されていることを特徴とする請求項5に記載の装置
【請求項10】
一つの輪郭カットモジュール(13,51a,51b,86,87,153,154,155,156,157,162,163)が設けられており、この輪郭カットモジュールにおいて、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレーム(14,54,55,86a,87a,138)が、垂直に配置された少なくとも一つのカットワイヤー(14a,D1,D2,D3,D4,D5)を有し、かつ一つの駆動モジュール(56,57,86c,87c,140)と接続されており、この駆動モジュールが、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレーム(14,54,55,86a,87a,138)の移動を生じさせることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
駆動モジュール(56,57,86c,87c,140)が、一つの輪郭のひな型を有し、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレーム(14,54,55,86a,87a,138)の移動がこの輪郭のひな型から写し取られることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
駆動モジュール(56,57,86c,87c,140)が、最終製品の輪郭を輪郭のひな型またはオリジナルモデルから写し取るコピー装置と連結されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
駆動モジュール(56,57)が、駆動モーター(56b、57b)と連結された移動装置(56a,57a)を有しており、この移動装置が、輪郭カットフレーム(54,55)を装置の横断方向へ往復移動させること、および輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレーム(54,55)の動作が、駆動モーター(56b、57b)の制御プログラム内に統合されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項14】
駆動モーターが、サーボモーター(56b、57b)として、および移動装置が、装置の横断方向に延在するボールスクリュースピンドル駆動部(56a,57a)として形成されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項15】
駆動モジュールとして、輪郭カットフレーム(14,54,55,86a,87a,138)を装置の横断方向に往復移動させるリニアモーターが設けられており、このリニアモーターにおいて、輪郭カットを実施している間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレーム(14,54,55,86a,87a,138)の移動が、リニアモーターの制御プログラム内に統合されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項16】
輪郭カットフレーム(86a,87a,138)が、垂直に配置された二以上のカットワイヤー(86b,87b,139)を有し、これらカットワイヤーが、装置の横断方向において互いに間隔をあけて配置されていることを特徴とする請求項10から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
輪郭カット装置(150)が、少なくとも一つの追加的なカットモジュール(153)を有し、該カットモジュールが、少なくとも一つの静的な切断ツール(D1)を備えており、該切断ツールが、ブロック内に、装置の長手方向に平行なでまっすぐなカット(S1)をつくりだすことを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
追加的なカットモジュール(153)が、一つの静的なカットフレームを設けられており、このカットフレームが、基本的に垂直に配置された少なくとも一つのカットワイヤー(D1)を有することを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
輪郭カット装置(12,51,84,110,135,150,160,166,174,201)に、後方の載置プレート(5,27,52,83,109,120a,149,159,167,175,200)が直接前置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項20】
後方の載置プレート(27,52,83,167,175)の上に、搬送路を上に向かって境界づける、場合によっては高さ調整可能な、上方プレート(36,66,68,170,178)が設けられていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
後方の載置プレート(27,52,83,167,175)の上に、搬送路を側方から境界づける少なくとも一つのガイド枠(17,18,67,83b,168,169,176,177)が設けられていること、および場合によっては、搬送路の両側に其々少なくとも一つのガイド枠(17,18,67,83b,168,169,176,177)が配置されていることを特徴とする請求項19または20に記載の装置。
【請求項22】
輪郭カット装置(51,84,110,135,150,160,201)に、一つの前方の載置プレート(53,85,111,137,151,161,202)が直接後置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前方の載置プレート(53,85)の上に、搬送路を上に向かって境界づける、場合によっては高さ調整可能な上方プレート(68,85a)が設けられていることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前方の載置プレート(53,85)の上に、搬送路を側方から境界づける少なくとも一つのガイド枠(69,85b)が設けられていること、および場合によっては、搬送路の両側に其々少なくとも一つのガイド枠(69,85b)が配置されていることを特徴とする請求項22または23に記載の装置。
【請求項25】
装置(1,20)が、装置の長手方向に推移する、一つのまっすぐな搬送路を備えており、この搬送路が、投与ステーション(2,21)から主切断ステーション(3,24)を通って、放出ステーション(4,25)まで延在していること、輪郭カット装置(12,51)が主切断ステーション(3,24)内においてまっすぐな搬送路を横断する方向に配置されていること、および輪郭カット装置(12,51)に、無端の製品ベルトコンベア(15,42)が後置されており、この製品ベルトコンベアが最終製品を収容し、かつまっすぐな搬送路に沿って装置の放出ステーション(4,25)内まで延在していること(
図1,5)を特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
製品ベルトコンベア(15,24)の上に、搬送路を上に向かって境界づける、場合によっては高さ調整可能な上方プレートが設けられていることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
製品ベルトコンベア(15,42)の上に、搬送路を側方から境界づける少なくとも一つのガイド枠を設けられていること、および場合によっては、搬送路の両側に其々少なくとも一つのガイド枠が配置されていることを特徴とする請求項25または26に記載の装置。
【請求項28】
主切断ステーション(24)に、ブロックを装置の横断方向に切断する、第一の切断ステーション(23)が前置されており、この切断ステーション内に、搬送路を横断する方向に往復移動可能な複数のナイフ(38)有する第一の切断装置(37)が設けられている(
図5)ことを特徴とする請求項25から27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
輪郭カット装置(51,123)に、後方の載置プレート(52,121)および主搬送装置の搬送ユニット(58a,122)が前置されており、その際、搬送ユニット(58a,122)がブロックをまっすぐな搬送路に沿って装置(45,117)の長手方向に前進移動させ、そして後方の載置プレート(52,121)に沿って装置(45,117)の長手方向にスライド可能な後方のブロックスライダー(59,122)を有している(
図6,20)ことを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
輪郭カット装置(51,123)に、無端の製品ベルトコンベアが後置されており、この製品ベルトコンベアが、最終製品を収容し、かつ装置(45,117)の放出ステーション(49,119)内まで延在していることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
輪郭カット装置(51,123)に、前方の載置プレート(53,124)が後置されていること、および前方の載置プレート(53,124)に沿って装置(45,117)の横断方向にスライド可能なクロススライダー(70)が設けられている(
図6,20)ことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項32】
輪郭カット装置(84,110,123,150,160,201)が、後方の載置プレート(83,109,121,149,159,200)と前方の載置プレート(85,111,151,161,202)の間に配置されていること、主搬送装置が、後方の載置プレート(83,109,121,149,159,200)に前置された、第一の搬送ユニット(88a,113,164,204)および前方の載置プレート(85,111,151,161,202)に後置された第二の搬送ユニット(88b,114,165,207)を有すること、第一の搬送ユニット(88a,113,164,204)が、装置の長手方向に複数のブロックを前進移動させ、かつ後方の載置プレート(83,109,121,149,159,200)に沿って装置の長手方向にスライド可能な、後方のブロックスライダー(89,164,206)を備えていること、および第二の搬送ユニット(88b,114,165,207)が、複数のブロックを装置の長手方向に後退移動させ、かつ前方の載置プレート(85,111,151,161,202)に沿って装置の長手方向にスライド可能な、前方のブロックスライダー(94,165,209)を備えている(
図11−19,24,32)ことを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前方の載置プレート(85)に沿って、装置の横断方向にスライド可能なクロススライダー(99)が設けられている(
図11)ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
後方の載置プレート(82,109)に沿って、装置の横断方向にスライド可能なクロススライダーが設けられている(
図11,19)ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項35】
第一の搬送ユニット(88a,113,164、204)内に、後方のブロックスライダー(89、164、206)と接続されたひとつの駆動モジュール(90、205)が設けられ、その駆動モジュールは、輪郭カットを実施している間、装置の長手方向に推移する後方のブロックスライダー(89、164、206)の移動を生じさせる(
図12、13、32)ことを特徴とする請求項32に記載の装置
【請求項36】
第一の搬送ユニット(88a)の駆動モジュール(90)内に、駆動モーター(92)と連結された移動装置(91)が設けられており、この移動装置が、後方のブロックスライダー(89)を装置の長手方向に往復移動させること、および輪郭カットを実施している間、装置の長手方向に推移する、後方のブロックスライダー(89)の移動のつくりだしが、駆動モーター(92)の制御プログラム内に統合されている(
図12)ことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
第一の搬送ユニット(88a)の駆動モジュール(90)内に、サーボモーターとして形成された駆動モーター(92)と移動装置が設けられており、この移動装置が、ボールスクリュースピンドル駆動部(91)として形成されており、このボールスクリュースピンドル駆動部が装置の長手方向に延在している(
図12)ことを特徴とする請求項36に記載の装置。
【請求項38】
第一の搬送ユニット(204)が、後方のブロックスライダー(206)と連結され、かつ後方のブロックスライダー(206)を装置の長手方向に往復移動させるリニアモーター(205)を有しており、このリニアモーターにおいて、輪郭カットを実施している間、装置の長手方向に推移する、後方のブロックスライダー(206)の移動のつくりだしが、リニアモーター(205)の制御プログラム内に統合されている(
図32)ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項39】
第二の搬送ユニット(88b)内に、前方のブロックスライダー(94)と接続された駆動モジュール(95)が設けられており、この駆動モジュールが、輪郭カットを実施している間、装置の長手方向に推移する、前方のブロックスライダー(94)の移動を生じさせる(
図12)ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項40】
第二の搬送ユニット(88b)の駆動モジュール(95)内に、駆動モーター(97)と連結された移動装置(96)が設けられており、この移動装置が、前方のブロックスライダー(94)を装置の長手方向に往復移動させること、および輪郭カットを実施している間、装置の長手方向に推移する、前方のブロックスライダー(94)の移動のつくりだしが、駆動モーター(97)の制御プログラム内に統合されている(
図12)ことを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項41】
第二の搬送ユニット(88b)の駆動モジュール(95)内に、サーボモーターとして形成された駆動モーター(97)と移動装置が設けられており、この移動装置が、ボールスクリュースピンドル駆動部(96)として形成されており、このボールスクリュースピンドル駆動部が、装置の長手方向に延在している(
図12)ことを特徴とする請求項40に記載の装置。
【請求項42】
第二の搬送ユニット(207)が、前方のブロックスライダー(209)と連結され、前方のブロックスライダー(209)を装置の長手方向に往復移動させるリニアモーター(208)を有しており、このリニアモーターにおいて、輪郭カットを実施している間、装置の長手方向に推移する、前方のブロックスライダーの移動のつくりだしが、リニアモーター(208)の制御プログラム内に統合されている(
図32)ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項43】
複数のブロックを、主切断ステーション(120)の後方の載置プレート(120a)に、装置の横断方向に供給する供給装置(121)が設けられていることを特徴とする請求項29から42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
複数のブロックを装置の横断方向に切断する、第一の切断ステーション(128,183,188,194)が設けられており、この切断ステーション内で、複数のブロックが装置の横断方向に、静的に配置された切断装置(132,186,191,197)を通って押し動かされること、第一の切断ステーション(128,183,188,194)が、装置の横断方向で装置の主切断ステーション(129)に前置されていること、および装置の横断方向に第一の切断ステーション(128,183,188,194)から退出するブロックが、装置の横断方向に、装置の主切断ステーション(129)へと供給される(
図21、29)ことを特徴とする請求項29から42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
第一の切断ステーション(128,183)が、切断装置(132,186)を備えており、この切断装置が、ブロックの移動方向を横断する方向に配置されており、および装置の長手方向に延在していること、および切断装置(132,186)が、装置の長手方向において互いに間隔をあけて配置された二以上の切断ツールを有する(
図21,29)ことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項46】
第一の切断ステーション(194)の切断装置(197)において、切断ツールとして静的に配置された丸のこが設けられており、この丸のこが、一つの水平な軸を中心として回転する丸のこブレード(198)を有している(
図31)ことを特徴とする請求項44または45に記載の装置。
【請求項47】
第一の切断ステーション(188)の切断装置(191)が、静的に配置されたカットフレーム(192)を備えており、このカットフレームが、装置の長手方向に延在し、かつ、基本的に垂直に配置された二以上のカットワイヤー(193)を有することを特徴とする請求項44または45に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平らなブロック、特に平らなウエハースブロックおよび中空ウエハースブロックの切断によって最終製品を製造するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハースブロックカッターと称される、公知の装置内では、大型の長方形ウエハースブロック(例えば長さ×幅=730×380mm)が、互いに直角の二方向に、多数の小さなウエハースピースへと切断される。これらウエハースピースは多くの場合、口に合ったサイズ(例えば長さ×幅×高さ=49×17×17mm)を有する。小さなウエハースピースは、実際には、バーまたはウエハースバーと称される。そのような装置は、例えば、特許文献1〜8より公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】オーストリア国特許第363 413 B号明細書
【特許文献2】オーストリア国特許第412 250 B
【特許文献3】英国特許出願公開第2 047 647 A号明細書
【特許文献4】英国特許出願公開第GB 2 348 356 A号明細書
【特許文献5】英国特許第GB 2 348 356 B号明細書
【特許文献6】米国特許出願第4,359,920 A号明細書
【特許文献7】米国特許出願第4,579,030 A号明細書
【特許文献8】米国特許第US 6,415,698 B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公知の装置内では、平らな面によって側方を境界づけられる長方形の最終製品のみが製造されることが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、平らなブロック、特に平らなウエハースブロックおよび中空ウエハースブロックの切断によって生じる最終製品を製造するための新たな装置を提案する。該装置内には、複数のブロックの為の一つの投与ステーション、これらのブロックを切断するための少なくとも一つの切断ステーション、および最終製品の為の一つの放出ステーションが設けられている。装置内には、一つの主切断ステーションが設けられており、この主切断ステーション内に、複数のブロックを輪郭カットにより切断する輪郭カット装置が、まっすぐな搬送路を横断する方向に配置されており、この搬送路は、装置の長手方向に主切断ステーションを通って延在している。搬送路に沿って、一つの主搬送装置が配置されている。この搬送装置によって、複数のブロックが搬送路に沿って輪郭カット装置を通って搬送される。該輪郭カット装置は、少なくとも一つの輪郭カットモジュールを有しており、該輪郭カットモジュールが、装置の横断方向に往復移動可能な少なくとも一つの切断ツールを設けられている。この切断ツールは、輪郭カット装置を装置の長手方向に通過する複数のブロック内に輪郭カットをつくりだす。
【0006】
輪郭カットをつくりだす際に、主搬送装置によって生じさせられるブロックの長手方向動作は、輪郭カット装置によって生じさせられる切断ツールの横断方向動作と組み合わせられる。これら動作の組合せは、輪郭カット装置の切断ツールに伝達され、そして切断ツールはブロック内に輪郭カットをつくりだす。この輪郭カットの推移は、この動作の組合せから生じる。
【0007】
装置内では、ブロックの長手方向動作と切断ツールの横断方向動作が、輪郭カットのつくりだしの間にさまざまに変えられることが可能である。これら両方の動作の一方の各変化から、動作の組合せによってつくりだされる輪郭カットの新たな推移が生ずる。これら両方の動作のさまざまな変化によって、装置の長手方向とは多かれ少なかれ異なる部分を有する輪郭カットがつくりだされることが可能である。当該部分は、まっすぐな輪郭またはアーチ形状に曲げられた輪郭または自由に形成された輪郭を有することが可能である。当該部分は、装置の長手方向に平行またはこれに対して傾斜して配置されることが可能である。
【0008】
複数のブロックは、長手方向に輪郭カット装置を通って動かされ、一方でこれは、一または複数の切断ツールを横断方向に往復移動させる。このようにして新たな装置は、ブロック内に極めて多様に推移する輪郭カットをつくりだすことができる。輪郭カットは、その多様な推移を有する部分でもって、製造すべき最終製品の輪郭に合わせられている。ブロックは、輪郭カットによって切断され、そしてその際、最終製品と場合によっては端切れに分割される。
【0009】
発明に係る装置は、極めて多様な形態の輪郭を有する最終製品の製造を可能とする。多くの場合、長方形であるブロックから、輪郭カットによって、輪郭が、例えば1カット状の扇形、円盤形、平らな像、三つ葉のクローバー、四つ葉のクローバーまたはシンボルに相当する最終製品が切り出されることが可能である。発明に係る装置内では、長方形または扇形の最終製品も製造されることが可能であり、そして、輪郭がまっすぐな部分、円弧形状の部分、または波形状の部分を有する最終製品も製造されることが可能である。
【0010】
輪郭カット装置の輪郭カットモジュールは、横断方向に相並んで配置された二以上の切断ツールを有しうる。これら切断ツールは、一つのブロックから横断方向に相並んで配置される二以上の最終製品を切り出す。
【0011】
本発明の別の一つの特徴により、輪郭カット装置が、装置の長手方向に相前後して配置され、かつ異なる二つの輪郭カットをつくりだす二つの輪郭カットモジュールを有することが意図され得る。
【0012】
この形成は、ブロックを、ブロック内に異なって推移する二つの輪郭カットでもって切断することを可能とし、その際、両輪郭カットの互いに向き合った部分は、完全な最終製品の輪郭となるよう互いに補い合う。両方の輪郭カットモジュールの其々は、その、横断方向に往復移動させられる切断ツールによって、所望の最終製品の半分の輪郭をつくりだす。最終製品は、円形のディスクであることが可能である。一方の輪郭カットモジュールは、その切断ツールでもって、一つの部分が円形状の輪郭の左側の半部に相当する輪郭カットをつくりだす。他方の輪郭カットモジュールは、その切断ツールでもって、一つの部分が円形状の輪郭の右側の半部に相当する輪郭カットをつくりだす。最終製品は、ひし形であることも可能であり、その際、輪郭カットモジュールの一つによってつくりだされる輪郭カットは、二つのまっすぐな部分を有し、これら部分は、左側のひし形半部に相当し、そして、第二の輪郭カットモジュールによってつくりだされる輪郭カットは二つのまっすぐな部分を有し、これら部分は右側のひし形半部に相当する。
【0013】
本発明に別の特徴により、輪郭カット装置が、装置の長手方向に相前後して配置され、かつ三つの異なる輪郭カットをつくりだす三つの輪郭カットモジュールを有することが意図され得る。
【0014】
この形成は、発明に係る装置内で、輪郭が、三つの部分からなる最終製品を製造することを可能とする。これら三つの部分は、其々、輪郭カット装置の三つの輪郭カットモジュールの一つによってつくりだされる。輪郭が、斜めに延びたまっすぐな二つの部分と一つのアーチ形状の部分からなる、最終製品が製造されることが可能である。
【0015】
発明に従い、輪郭カット装置において更に以下が設けられることが可能である。
【0016】
輪郭カットモジュールは、一つの切断ヘッドであることが可能であり、この切断ヘッドは、装置の横断方向に走行可能で、かつ垂直に配置された少なくとも一つの切断ツールを担持しており、この切断ツールは、ブロックの搬送路を垂直方向に貫通している。
【0017】
この形成においては、切断ヘッドは、輪郭カットの推移に相当し、装置の横断方向に往復走行させられる。一方で、ブロックは装置の長手方向に輪郭カット装置を通して押し動かされる。切断ヘッドの切断ツールは、ブロック内に一つの輪郭カットをつくりだす。この輪郭カットは、ブロックの長手方向動作と切断ヘッドの横断方向動作の組合せから生じる。
【0018】
切断ヘッドは、ブロックの搬送路の上に配置されていることが可能であり、そして少なくとも一つの切断ツールを担持していることが可能である。この切断ツールは、これから下に向かって突き出ており、およびこの下に配置された、ブロックの搬送路を垂直方向に貫通している。
【0019】
切断ヘッドは、ブロックの搬送路の下に配置されていることが可能であり、そして、少なくとも一つの切断ツールを担持していることが可能である。この切断ツールは、これら上に向かって突出し、かつこの上に配置された、ブロックの搬送路を垂直方向に貫通している。
【0020】
切断ヘッドは、横断方向に相並んで配置された二以上の切断ツールも有しうる。これら切断ツールは、一つのブロックから、横断方向に相並んで配置される二以上の最終製品を切り出す。
【0021】
発明により、輪郭カットモジュールは、一つの駆動モジュールを有しうる。この駆動モジュールは、切断ヘッドと接続されており、そして輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、切断ヘッドの移動をつくりだす。
【0022】
駆動モジュールは、ブロックの搬送路の上に配置された切断ヘッドにおいて、切断ヘッドの上に配置されるか、または切断ヘッドの横に配置されていることが可能である。駆動モジュールは、ブロックの搬送路の下に配置された切断ヘッドにおいて、切断ヘッドの下に配置されるか、または切断ヘッドの横に配置されていることが可能である。
【0023】
切断ヘッドと接続される駆動モジュールは、一つの輪郭のひな型を有しうる。この輪郭のひな型から、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、切断ヘッドの移動が写し取られる。この形成は、切断ヘッドによってつくりだされる輪郭カットを、輪郭のひな型を交換することによって迅速に変更することを可能とする。
【0024】
切断ヘッドと接続される駆動モジュールは、最終製品の輪郭を輪郭のひな型またはオリジナルモデルから写し取るコピー装置と連結されていることが可能である。この形成においては、輪郭カットの推移を決定する、装置の横断方向に推移する、切断ヘッドの移動が、輪郭のひな型またはオリジナルモデルから直接写し取られることが可能である。
【0025】
駆動モジュール内には、切断ヘッドを装置の横断方向に往復移動させる移動装置が設けられることが可能である。この移動装置は、一つの駆動モーターと連結されている。該駆動モーターにおいては、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、切断ヘッドの移動のつくりだしが駆動モーターの制御プログラム内に統合されている。
【0026】
駆動モジュールとして、切断ヘッドを装置の横断方向に往復移動させるリニアモーターが設けられることが可能である。このリニアモーターにおいては、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する切断ヘッドの移動のつくりだしが、リニアモーターの制御プログラム内に統合されている。
【0027】
本発明に従い、輪郭カット装置において更に以下が設けられることが可能である。
【0028】
輪郭カットモジュールが、垂直方向に配置された少なくとも一つのカットワイヤーを有する、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレームと、輪郭カットフレームと接続された一つの駆動モジュールを有することが可能である。この駆動モジュールは、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレームの移動を生じさせる。
【0029】
この形成において、輪郭カットフレームは、これと接続される駆動モジュールによって、輪郭カットの推移に従い、装置の横断方向に往復走行させられ、他方で、ブロックは、主搬送装置によって装置の長手方向に輪郭カット装置を通って押し動かされる。輪郭カットフレームは、そのカットワイヤーでもってブロック内に輪郭カットをつくりだす。この輪郭カットは、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレームの移動と、装置の長手方向に推移する、ブロックの移動の組合せにより生じる。
【0030】
輪郭カットフレームと接続され、これを装置の横断方向に往復移動させる駆動モジュールは、輪郭カットフレームの上に配置されていることが可能である。駆動モジュールはまた、輪郭カットフレームの下に配置されることが可能であり、またはこれの横に配置されることが可能である。
【0031】
輪郭カットフレームと接続される駆動モジュールは、一つの輪郭のひな型を有しうる。この輪郭のひな型から、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレームの移動が写し取れられる。この形成は、輪郭のひな型の交換によって、輪郭カットフレームによってつくりだされる輪郭カットの迅速な変更を可能とする。
【0032】
輪郭カットフレームと接続される駆動モジュールは、最終製品の輪郭を輪郭のひな型またはオリジナルモデルから写し取るコピー装置と連結されていることが可能である。この形成において、輪郭カットの推移を決定する、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレームの移動は、輪郭のひな型またはオリジナルモデルから直接写し取られることが可能である。
【0033】
駆動モジュール内には、駆動モーターと連結される一つの移動装置が設けられることが可能である。この移動装置は、輪郭カットフレームを装置の横断方向に往復移動させ、そして輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレームの移動は、駆動モーターの制御プログラム内に統合されていることが可能である。駆動モーターは、サーボモーターとして、そして移動装置は、装置の横断方向に延在するボールスクリュースピンドル駆動部として形成されていることが可能である。
【0034】
駆動モジュールとして、輪郭カットフレームを装置の横断方向に往復移動させるリニアモーターが設けられていることが可能である。このリニアモーターにおいて、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する、輪郭カットフレームの移動のつくりだしはリニアモーターの制御プログラム内に統合されている。
【0035】
輪郭カットフレームは、垂直に配置された二以上のカットワイヤーを有しうる。これらカットワイヤーは、装置の横断方向に互いに間隔をあけて配置されている。
【0036】
本発明に別の特徴により、輪郭カット装置が、少なくとも一つの追加的なカットモジュールを有することが意図され得る。このカットモジュールは、少なくとも一つの静的な切断ツールを設けられており、該切断ツールは、装置の長手方向に平行なまっすぐなカットをブロック内につくりだす。追加的なカットモジュールは、静的なカットフレームを設けられていることが可能である。このカットフレームは、基本的に垂直に配置された少なくとも一つのカットワイヤーを有する。
【0037】
本発明に従い、主切断ステーション内に更に以下が意図され得る。
【0038】
輪郭カット装置に、一つの後方の載置プレートが直接前置されていることが可能である。後方の載置プレートの上に、搬送路を上に向かって境界づける、場合によっては高さ調整可能な上方プレートが設けられ得る。このプレートは、後方の載置プレート上に位置するブロックの立ち上がりを防止する。一方で、これらは輪郭カット装置を通って押し動かされる。後方の載置プレートの上には、搬送路を側方から境界づける少なくとも一つのガイド枠が設けられることが可能である。搬送路の両側には、場合によっては其々少なくとも一つのガイド枠が配置されていることが可能である。この形成において、ブロックは輪郭カット装置の通過の際に、ガイド枠に側方から支持されることが可能である。
【0039】
輪郭カット装置には、前方の載置プレートが直接後置されていることが可能である。前方の載置プレートの上には、搬送路を上に向かって境界づける、場合によっては高さ調整可能な上方プレートが設けられることが可能である。このプレートは、輪郭カット装置から退出する最終製品と端切れの立ち上がりを防止する。前方の載置プレートの上に、搬送路を側方から境界づける少なくとも一つのガイド枠が設けられることが可能である。場合によっては、搬送路の両側にそれぞれ少なくとも一つのガイド枠が配置されることが可能である。この形成において、輪郭カット装置から退出するブロックが、ガイド枠に側方から支持されることが可能である。
【0040】
本発明の別の形態においては、以下が意図され得る。
【0041】
装置は、装置の長手方向に推移する、まっすぐな搬送路を設けられており、この搬送路が、投与ステーションから主切断ステーションを通過して、放出ステーションまで延在している。輪郭カット装置は、主切断ステーション内で、まっすぐな搬送路を横断する方向に配置されている。輪郭カット装置には、無端の製品ベルトコンベアが後置されており、この製品ベルトコンベアが、最終製品を収容し、そしてまっすぐな搬送路に沿って、装置の放出ステーション内まで延在している。
【0042】
この形成は、発明に係る装置のインライン形態を意図している。投与ステーション、主切断ステーション、および放出ステーションは、装置の長手方向でまっすぐなライン中に相前後して配置されている。ブロックは、まっすぐな搬送路に沿って投与ステーションから放出ステーション内まで搬送される。主切断ステーションの通過の際、ブロックは輪郭カット装置によってつくりだされる輪郭カットによって切断され、そして最終製品と端切れに分割される。最終製品と端切れは、製品ベルトコンベアによって収容され、そして放出ステーションへと搬送される。装置のインライン形態によって、全装置の比較的狭い構造幅が実現されることが可能である。このことは、装置の設置場所の制限されたスペース状況においても有利である。
【0043】
装置のインライン形態においては、更に以下が意図され得る。
【0044】
製品ベルトコンベアの上には、搬送路を上に向かって境界づける、場合によっては高さ調整可能な上方プレートが設けられることが可能である。上方プレートは、輪郭カット装置から退出する最終製品と端切れの立ち上がりを防止する。
【0045】
製品ベルトコンベアの上には、搬送路を側方から境界づける少なくとも一つのガイド枠が設けられることが可能である。場合によっては、搬送路の両側にそれぞれ少なくとも一つのガイド枠が配置されることが可能である。この形成において、輪郭カット装置から退出するブロックが、ガイド枠に側方から支持されることが可能である。
【0046】
装置のインライン形態においても、輪郭カット装置には後方の載置プレートが直接前置されることが可能である。後方の載置プレートの上には、ブロックの搬送路を上に向かって制限する、場合によっては高さ調整可能な押さえ付け装置が配置されている。押さえ付け装置は、後方の載置プレート上に位置する複数のブロックの立ち上がりを防止し、他方でこれらは輪郭カット装置を通って押し動かされる。後方の載置プレートの上には、搬送路を側方から境界づける、少なくとも一つのガイド枠が設けられていることが可能である。場合によっては、搬送路の両側にそれぞれ少なくとも一つのガイド枠が配置されていることが可能である。この形成においては、ブロックは輪郭カット装置の通過の際に、ガイド枠に側方から支持されることが可能である。
【0047】
装置のインライン形態においては、主切断ステーションに、ブロックを装置の横断方向に切断する、第一の切断ステーションが前置されていることが可能である。この切断ステーション内に、搬送路を横断する方向に往復移動可能な複数のナイフを有する第一の切断装置が設けられている。
【0048】
この形成において、ブロックはまっすぐな搬送路に沿って投与ステーションから、第一の切断ステーションを通って主切断ステーションへと搬送される。第一の切断ステーション内には、搬送路上に位置する、動かされていないブロックが、第一の切断装置の、搬送路を横断する方向に往復移動可能なナイフによって、装置の横断方向でストリップに切断される。その際、装置の横断方向に延伸されたストリップが生じる。これらストリップは、装置の長手方向に相前後して配置されている。ストリップは、まっすぐな搬送路に沿って主切断ステーションへと搬送される。そこでストリップは、輪郭カット装置によってつくりだされる輪郭カットによって切断される。輪郭カットの推移は、製造すべき最終製品の輪郭に合わせられている。よって、ストリップの切断の際に、輪郭カットによってつくりだされる輪郭を有する最終製品が生じる。最終製品および場合によってはストリップの切断かすが、まっすぐな搬送路に沿って主切断ステーションから搬出される。このようにして複数の長方形のブロックが、小さな最終製品に切断され、これら最終製品が、それらの小さなサイズに基づいて、長方形のブロック内に、多数が、一つの横断方向列中に相並んで配置され、かつ複数の横断方向列中で相前後して配置されることが可能でる。長方形のブロックは、第一の横断ステーション内で、装置の横断方向においてストリップに切断され、これらストリップは、それぞれが、最終製品の横断方向列に相当する。ストリップは、装置の長手方向において主切断ステーションを通って搬送され、そしてそこで輪郭カット装置によってつくりだされる輪郭カットによって個々の最終製品へと切断される。
【0049】
発明に従い、主切断ステーション内では以下が意図され得る。
【0050】
後方の載置プレートと主搬送装置の搬送ユニットが、輪郭カット装置に前置されている一つの主切断ステーションが設けられることが可能である。その際、搬送ユニットは、複数のブロックをまっすぐな搬送路に沿って装置の長手方向に前進移動させ、そして後方の載置プレートに沿って装置の長手方向をスライド可能な、後方のブロックスライダーを有する。
【0051】
この形成において、複数のブロックが、装置の横断方向に主切断ステーションに供給される。主切断ステーション内では、複数のブロックが後方の載置プレート上で、後方のブロックスライダーと輪郭カット装置の間に位置する。ブロックは、搬送ユニットによって後方のブロックスライダーを使ってまっすぐな搬送路に沿って輪郭カット装置を通って押し動かされる。輪郭カット装置の通過の際、ブロックは、輪郭カット装置によってつくりだされる輪郭カットによって切断される。その際、最終製品は、複数のブロックから切り出される。ブロックの切断の際に生じる最終製品は、輪郭カットによってつくりだされた、輪郭カットの推移に相当する輪郭を有する。最終製品は、輪郭カット装置の前面にて輪郭カット装置から退出する。
【0052】
発明により、輪郭カット装置には無端の製品ベルトコンベアが後置されていることが可能である。この製品ベルトコンベアは、最終製品を収容し、そして装置の放出ステーション内まで延在している。この形成において、装置の長手方向に輪郭カット装置から退出する最終製品は、装置の長手方向に搬出される。
【0053】
発明に従い、輪郭カット装置に後置された、前方の載置プレートと、前方の載置プレートに沿って装置の横断方向にスライド可能なクロススライダーが設けられることが可能である。この形成において、装置の長手方向に輪郭カット装置から退出する最終製品は、装置の横断方向に搬出される。
【0054】
発明に従い主切断ステーション内では以下が意図され得る。
【0055】
輪郭カット装置は、後方の載置プレートと前方の載置プレートの間に配置されている。主搬送装置は、後方の載置プレートに前置された、第一の搬送ユニットと、前方の載置プレートに後置された、第二の搬送ユニットを有する。第一の搬送ユニットには、ブロックを装置の長手方向に前進移動させ、そして後方の載置プレートに沿って装置の長手方向にスライド可能な、後方のブロックスライダーが設けられている。第二の搬送ユニットには、ブロックを装置の長手方向に後方移動させ、そして、前方の載置プレートに沿って装置の長手方向にスライド可能な前方のブロックスライダーが設けられている。
【0056】
主切断ステーションのこの形成は、複数のブロック内に輪郭カットをつくりだすことを可能とする。これら輪郭カットにおいては、ブロックは、輪郭カット装置の通過の際に、主搬送装置の両方の搬送ユニットによって装置の長手方向において前進移動のみ、または前進および後退移動をさせられる。ブロックは、輪郭カット装置の通過の際、装置の横断方向に往復移動させられる少なくとも一つの切断ツール(輪郭カット装置の切断ツール)によって個々の最終製品に切断される。
【0057】
二つの搬送ユニットを備えられた主切断ステーションは、一つのみの輪郭カットモジュールを有する一つの輪郭カット装置を備えることが可能である。この輪郭カットモジュールは、唯一の切断ツールのみを有しており、この切断ツールが、輪郭カットモジュールによって装置の横断方向を往復移動させられる。
【0058】
主切断ステーションのこの構成は、唯一の輪郭カットによって最終製品を、複数のブロックから切り出すことを可能とする。輪郭カット装置の切断ツールによってつくりだされる輪郭カットの推移は、製造すべき最終製品の輪郭に合わせられている。切断ツールは、輪郭カットモジュールを通って装置の横断方向を往復移動させられ、他方でブロックは、主搬送装置の両方の搬送ユニットによって装置の長手方向を前進および後退移動させられる。輪郭カットの一方の半部は、ブロックの前進動作の際につくりだされ、他方の半部はブロックの後退動作の間につくりだされる。ブロックは後方の載置プレートによって前に向かって前方の載置プレート上へと押し動かされ、そして前方の載置プレートから後ろに向かって後方の載置プレート上へと押し動かされる。円盤形の周囲に相当する輪郭カットのつくりだしのために、ブロックは一回のみ前進移動させられ、そして一回後退移動させられる。四つ葉のクローバーの不規則な周囲に相当する輪郭カットをつくりだすために、ブロックは、輪郭カットの第一の半部のつくりだしの間、複数回前進および後退移動させられ、そして輪郭カットの第二の半部のつくりだしの間、同様にされる。輪郭カットの形成の後、切断されたブロックは最終製品を含め後方の載置プレート上に位置する。切断されたブロックおよび最終製品を主切断ステーションから搬出する為に、後方の載置プレートに沿って装置の横断方向にスライド可能なクロススライダーが設けられていることが可能である。輪郭カット装置において、輪郭カットモジュールは、装置の横断方向に相並んで配置された二以上の切断ツールを有しうる。これら切断ツールは、輪郭カットモジュールによって装置の横断方向を往復移動させられる。切断ツールは、一つのブロックから、装置の横断方向に相並んで配置された二以上の最終製品、例えば四つ葉のクローバーまたは円盤形状のものを切り出す。
【0059】
二つの搬送ユニットを備えられた主切断ステーションは、装置の長手方向に相前後して配置された二つの輪郭カットモジュールを有する一つの輪郭カット装置を備えられていることが可能である。該輪郭カットモジュールは、各一つのみの切断ツールを有する。この切断ツールは、各輪郭カットモジュールによって装置の横断方向を往復移動させられる。
【0060】
主切断ステーションのこの構成は、同時に行われる二つの輪郭カットによって最終製品を複数のブロックから切り出すことを可能とする。輪郭カットは、複数の輪郭カットモジュールによってつくりだされる。これら輪郭カットモジュールは、互いに独立して装置の横断方向を往復移動させられる。両方の輪郭カットモジュールが、各ブロック内に、互いに分離した、ブロック内で異なるように推移する二つの輪郭カットをつくりだす。両方の輪郭カットは、ブロックの前方の縁部において開始し、そしてブロックの後方の縁部で終了している。両方の輪郭カットは、ブロックの内部で互いに向かい合い、かつ最終製品の完全な輪郭となるよう互いに補い合う部分を有する。一方の輪郭カットは、最終製品の輪郭の左側の半部をつくりだし、そして他方の輪郭カットは、最終製品の輪郭の右側の半部をつくりだす。円盤形の輪郭のつくりだしの際、ブロックは、主搬送装置の両方の搬送ユニットによって装置の長手方向を前進移動のみさせられる。四つ葉のクローバーの輪郭をつくりだす際、ブロックは主搬送装置の両方の搬送ユニットによって装置の長手方向を前進移動および後退移動させられる。ブロックの後退動作の間、ブロックの押し動かし方向と反対に後退して推移する輪郭を有する、クローバー輪郭の部分がつくりだされる。両方の輪郭カットの形成の後、切断されたブロックは最終製品を含め前方の載置プレート上に位置する。切断されたブロックおよび最終製品の搬出のために、前方の載置プレートに沿って装置の横断方向をスライド可能なクロススライダーが設けられていることが可能である。
【0061】
発明に従い、主搬送装置に以下が設けられていることが可能である。
【0062】
第一の搬送ユニット内には、後方のブロックスライダーと接続された駆動モジュールが設けられていることが可能である。この駆動モジュールは、輪郭カットの間、装置の長手方向を推移する、後方のブロックスライダーの移動をつくりだす。
【0063】
第一の搬送ユニットの駆動モジュール内には、駆動モーターと連結された移動装置が設けられていることが可能である。この移動装置は、後方のブロックスライダーを装置の長手方向に往復移動させる、そして輪郭カットの間、装置の長手方向に推移する、ブロックスライダーの移動のつくりだしは、駆動モーターの制御装置中に統合されていることが可能である。
【0064】
第一の搬送ユニットの駆動モジュール内には、駆動モーターがサーボモーターとして形成され、そして移動装置が設けられていることが可能である。この移動装置は、ボールスクリュースピンドル駆動部として形成されており、該ボールスクリュースピンドル駆動部は、装置の長手方向に延在している。
【0065】
第一の搬送ユニットは、後方のブロックスライダーを装置の長手方向に往復移動させるリニアモーターを設けられていることが可能である。このリニアモーターにおいて、輪郭カットの間、装置の長手方向に推移する、後方のブロックスライダーの移動のつくりだしは、リニアモーターの制御プログラム中に統合されている。
【0066】
第二の搬送ユニット中に、は前方のブロックスライダーと連結された駆動モジュールが設けられていることが可能である。この駆動モジュールは、輪郭カットの間、装置の長手方向に推移する、ブロックスライダーの移動をつくりだす。
【0067】
第二の搬送ユニットの駆動モジュール中には、駆動モーターと連結された移動装置が設けられていることが可能である。この移動装置は、前方のブロックスライダーを装置の長手方向に往復移動させ、そして輪郭カットの間、装置の長手方向を推移する、前方のブロックスライダーの移動は、駆動モーターの制御プログラム中に統合されていることが可能である。
【0068】
第二の搬送ユニットの駆動モジュール中には、サーボモーターとして形成された駆動モーターと移動装置が設けられていることが可能である。この移動装置は、装置の長手方向に延在するボールスクリュースピンドル駆動部として形成されている。
【0069】
第二の搬送ユニットは、前方のブロックスライダーと連結され、前方のブロックスライダーを装置の長手方向に往復移動させるリニアモーターを設けられていることが可能である。このリニアモーターにおいて、輪郭カットの間、装置の長手方向を推移する、前方のブロックスライダーの移動のつくりだしはリニアモーターの制御プログラム中に統合されている。
【0070】
本発明の別の形態中では、以下が意図され得る。
【0071】
発明に従い、複数のブロックを、主切断ステーションの後方の載置プレートに装置の横断方向に供給する一つの供給装置が設けられていることが可能である。
【0072】
複数のブロックを装置の横断方向に切断する、一つの第一の切断ステーションが設けられていることが可能である。この切断ステーション内では、複数のブロックが装置の横断方向に静的に配置された切断装置を通して押し動かされる。第一の切断ステーションは、装置の横断方向において主切断装置に前置されている。装置の横断方向に、第一の切断ステーションから退出するブロックは、装置の横断方向に主切断ステーションに供給される。
【0073】
第一の主切断ステーションは、一つの切断装置を設けられていることが可能である。この切断装置は、ブロックの移動方向を横断する方向に配置されており、そして装置の長手方向に延在している。切断装置は、装置の長手方向に互いに間隔をあけて配置された二以上の切断ツールを有していることが可能である。
【0074】
第一の切断ステーションの切断装置においては、切断ツールとして、静的に配置された丸のこが設けられていることが可能である。この丸のこは、一つの水平軸を中心として回転する丸のこブレードを有している。
【0075】
第一の切断ステーションの切断装置は、静的に配置されたカットフレームを設けられていることが可能である。このカットフレームは、装置の長手方向に延在し、そして基本的に垂直に配置された二以上のカットワイヤーを有している。
【0076】
第一の切断ステーションの切断装置は、装置の長手方向に互いにより大きな間隔を有して配置された、二つの切断ツールを設けられていることが可能である。これら切断ツールは、切断装置を通過するブロックにおいて、装置の横断方向に推移する縁部のみを切断する、またはそこで、幅の狭い縁部ストリップをブロックから切り取る。
【0077】
第一の切断ステーションの切断装置は、装置の長手方向に規則的な間隔で配置された二以上の切断ツールを設けられていることが可能である。これら切断ツールは、ブロックを、装置の横断方向に延在し、そして装置の長手方向に相前後して配置されている個々のストリップに切断する。
【0078】
第一の切断ステーションは、装置の横断方向に走行可能なブロックスライダーを設けられていることが可能である。このブロックスライダーは、水平な搬送面上に位置するブロックを、静的に配置された切断装置を通して装置の横断方向に搬送する。
【0079】
以下に本発明を、いくつかの実施例に基づいて詳細に説明する。
【0080】
添付の図面には、いくつかの実施例が表されている。図は以下の内容を示している。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1】第一の装置バリエーションの長手方向断面図。
【
図5】第二の装置バリエーションの長手方向断面図。
【
図23】主切断ステーションのバリエーションの上面図。
【
図24】主切断ステーションのバリエーションの上面図。
【
図27】輪郭カット装置のバリエーションの立面図。
【
図28】輪郭カット装置のバリエーションの立面図。
【
図29】横断方向切断ステーションのバリエーションの上面図。
【
図30】横断方向切断ステーションのバリエーションの長手方向断面図。
【
図31】横断方向切断ステーションのバリエーションの長手方向断面図。
【
図32】主切断ステーションのバリエーションの長手方向断面図。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本発明は、当該装置内で、例えば平坦ウエハースブロックや中空ウエハースブロックのような平らなブロックが輪郭カットによって切断される装置に関する。輪郭カットによって、ブロックから最終製品が切り出される。この最終製品において、輪郭の形状は、輪郭カットの推移によって決定される。輪郭カットの推移は、少なくとも部分的に、最終製品の輪郭に合わせられている。
【0083】
輪郭カットは、切断ツールによって形成される。この切断ツールは、装置の横断方向を往復移動され、他方でブロックは装置の長手方向を動かされる。輪郭カットを作る際に、切断ツールの横断方向動作が、ブロックの長手方向動作と組み合わせられる。切断ツールの横断方向動作とブロックの長手方向動作との組み合わせは、其々、切断ツールによってブロック内に作られる輪郭カットの推移を決定する。切断ツールの横断方向動作は、ブロックの長手方向動作と独立して作り出される。両方の動作を独立して作り出すことは、様々な形状の輪郭カットを作ることを可能とする。まっすぐな部分、円形状の部分、または波形状の部分を有する輪郭カットを作り出すことが可能である。様々な形状の最終製品の輪郭に合わせられた輪郭カットを作り出すことが可能である。最終製品は、例えば、扇形、円盤形、三つ葉クローバー形、四つ葉クローバー形の形状を有しうる。
【0084】
輪郭カットは、装置の主切断ステーション中で行われる。主切断ステーション内には、複数ブロックの為のまっすぐな搬送路が設けられている。搬送路は、装置の長手方向に延在している。搬送路にそって主搬送装置が設けられている。これらは、搬送路上のブロックを装置の長手方向に搬送する。搬送路を横断する方向に、輪郭カット装置が設けられている。これらは、少なくとも一つの輪郭カットモジュールを有する。このモジュールは、装置の横断方向に移動可能な少なくとも一つの切断ツールを有している。
【0085】
ブロックは主搬送装置によって搬送路に沿って輪郭カット装置を通って押し動かされる。輪郭カット装置を通過する際に、ブロックは輪郭カットモジュールによって装置の横断方向を往復移動する切断ツールによって切断される。装置の横断方向を往復移動する切断ツールは、装置の長手方向を移動するブロック内に、一つのカットまたは輪郭カットを作りだす。これは、切断ツールの横断方向動作をブロックの長手方向動作と組み合わせることにより発生する推移を有する。
【0086】
ブロックは、投与ステーションにて装置に供給され、装置内部で主切断ステーションに搬送される。主切断ステーション内でブロックは最終製品と場合によっては端切れに分けられる。最終製品と端切れは、装置の放出ステーションへと搬送され、そしてそこで装置から放出される。
【0087】
装置は、ウエハースブロックの処理の為に設けられている。ウエハースブロックは、長方形、形状安定的、プレート状であり、サンドイッチ構造を有する形成物である。この中に、ウエハースシートとクリーム層が交互に重ね合わせられて配置されている。サンドイッチ構造の最上層は、ウエハースシートであるか、クリーム層であることが可能である。ウエハースシートは、平ら、または部分的に平らな、焼かれたウエハースシートである。このウエハースシートは、上側と下側にウエハースパターンを有しており、そしてクリスピー状のもろい堅さを有している。クリーム層は、多くの場合空気によって泡立てられたクリームを含んでいる。クリーム層の替わりに、他の注入塊層もウエハースブロック内に含まれることが可能である。中空ウエハースブロックにおいて、ウエハースシートは、または外側に位置する各ウエハースシートは、部分的にウエハースシートの平面から膨らませられていることが可能である。これによって、例えばクリーム充填された中空ウエハースが製造可能である。
【0088】
図1および2は、インライン形態の発明に係る装置を簡略的に示す。装置1は、まっすぐな一つの搬送路を有している。これに沿って、一つの投与ステーション2、一つの主切断ステーション3、および一つの放出ステーション4がライン内に相前後して配置されている。投与ステーション2および放出ステーション4は、
図1および2では簡略的にのみ表されている。
【0089】
装置1内には、水平な載置プレート5が設けられている。この載置プレートは、搬送路の下側に配置されており、そして投与ステーション2から主切断ステーション3まで延在している。装置1内には、主搬送装置6が設けられている。この主搬送装置は、載置プレート5の上に配置され、そして搬送路に沿って投与ステーション2から主切断ステーション3まで延在している。主搬送装置6は、載置プレート5上に位置する複数ブロックを、投与ステーション2から主切断ステーション3へと搬送する。
【0090】
主搬送装置6は、装置の長手方向に対して横断する方向に配置された押圧プレート7を有している。押圧プレート7は、装置の長手方向に延在する二つの無端チェーン8,9に固定されている。これらチェーンにおいては、水平な下チェーン区間が載置プレート5の上に配置されている。押圧プレート7は、水平軸を中心として、傾斜した停止位置から垂直な作動位置へと旋回可能である。垂直な作動位置に旋回させられた押圧プレート7は、両方の無端チェーン8,9の下チェーン区間によって装置の長手方向を前進移動させられる。その際、各押圧プレート7は、載置プレート5上に位置するブロック(B)を後方面で把持し、そしてブロックを載置プレート5の前方端部へと押し動かす。
【0091】
載置プレート5の前方の端部においては、搬送路を側方で制限するガイド枠10,11が載置プレート5の上に配置されている。
図3は、載置プレート5上で両方のガイド枠10,11の間に位置するブロック(B)を示す。
【0092】
主切断ステーション3内には、輪郭カット装置12が設けられている。この装置は、搬送路に対して横断方向に配置されている。輪郭カット装置12は、載置プレート5の後方に配置されている。これは、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレーム14を有する輪郭カットモジュール13を有している。この輪郭カットフレームは、垂直に配置された少なくとも一つのカットワイヤー14aを含んでいる。輪郭カットフレーム14は、輪郭カットモジュール13によって装置の横断方向を往復移動させられる。他方で、ブロックは主搬送装置6によって装置の長手方向に輪郭カット装置12を通って搬送される。カットワイヤー14aは、前進するブロック内で輪郭カットを作りだす。ここでブロックの長手方向動作が輪郭カットフレーム14の横断方向動作と組み合わせられる。両方の動作の組合せは、カットワイヤー14aにより作りだされる輪郭カットの推移を決定する。
【0093】
ブロック(B)は、輪郭カット装置12を通過する際、輪郭カットモジュール13のカットワイヤー14aによってつくりだされる輪郭カットで分割される。その際、望まれる最終製品と、場合によっては端切れが生じる。両者は、輪郭カット装置12の前面で退出する。最終製品は、輪郭カットにより作りだされる輪郭を有している。
【0094】
輪郭カット装置12には、無端のベルトコンベア15が後置されている。このベルトコンベアは、最終製品を収容し、そして装置1から搬出する。ベルトコンベア15は、搬送路にそって放出ステーション4内まで延在している。ベルトコンベア15は、輪郭カット装置12の直後に配置された、後方端部を有している。この後方端部は、一つの薄い転向ロール16から形成されるナイフエッジ転向部を設けられている。ベルトコンベア15の後方端部には、ベルトコンベア15の上に搬送路を側方で境界づけるガイド枠17,18が設けられている。
図4は、ベルトコンベア15上でガイド枠17,18の間に位置する一つのブロックを示す。当該ブロックは、輪郭カット装置12を通過したもので、そして既に切断されている。
【0095】
図5は、インライン形態の発明に係る別の装置20を示す。これは、一つの投与ステーション21、一つの積載ステーション22、一つの切断ステーション23、一つの主切断ステーション24および一つの放出ステーション25を有する。これらステーションは、ライン内に装置の長手方向に相前後して配置されている。
【0096】
複数のブロックが、投与ステーション21内で装置20に供給される。供給装置26は、装置の長手方向を、投与ステーション21から積載ステーション22を通って水平な載置プレート27まで延在している。載置プレートは、装置の長手方向を、第一の切断ステーション23から主切断ステーション24内まで延在している。供給装置26は、相並んで配置された搬送ベルト28を有している。これらの搬送ベルトは、装置の長手方向を投与ステーション21から積載ステーション22を通って水平な載置プレート27まで延在している。載置プレート27は、機械フレーム29の上側に取り付けられており、この機械フレームが脚部30を介して床31に支持されている。載置プレート27は、後半部内に長手方向スリットを設けられている。この長手方向スリット内に、搬送ベルト28の前方の端部部分28aが収容される。供給装置26は、複数ブロックを投与ステーション21から積載ステーション22を通って載置プレート27まで搬送する。これらブロックは搬送ベルト28の前方の端部部分28aの沈下によって、載置プレート27の後方半部に置かれる。
【0097】
載置ステーション23内では、二または三のブロックが一つのブロック積層物へと互いに重ね合わせられる。ブロック積層物は、搬送ベルト28上に置かれる。搬送ベルト28上には、ブロックまたはブロック積層物が間隔をあけて相前後して位置している。これらブロックまたはブロック積層物は、供給装置26の搬送ベルト28によって載置プレート27へと搬送され、そして載置プレート27の後方半部上に置かれる。
【0098】
装置20は、主搬送装置32を有する。この主搬送装置は、載置プレート27の上に配置されており、そして装置の長手方向に主切断ステーション24内まで延在している。主搬送装置32の担持フレーム33内には、二つの無端の搬送チェーン34が相並んで配置されている。ここで、水平な下チェーン区間が載置プレート27の上に配置されている。搬送チェーン34には、装置の長手方向に横断する方向に配置された押圧プレート35が取り付けられている。押圧プレート35は、間隔をあけて相前後して配置されており、そして傾斜した停止位置から垂直な作動位置へと旋回可能である。搬送チェーン34は、その垂直な作動位置に旋回された押圧プレート35を、載置プレート27の上面に沿って装置の長手方向に前に向かって搬送する。各押圧プレート35は、載置プレート27上に位置するブロックまたはブロック積層物を、後方面で把持し、そしてこれを装置の長手方向で、載置プレート27の前方の端部に向かって前方へと押し動かす。
【0099】
主搬送装置32の担持フレーム33の下には、延伸されたビーム36が配置されている。このビームは、装置の長手方向に主切断ステーション34まで延在している。ビーム36は、載置プレート27上に位置するブロックまたはブロック積層物の為の押さえ付け装置として使用される。載置プレート27からのビーム36の間隔は、調整可能である。ビーム36は、載置プレート27上に位置するブロックまたはブロック積層物が、主搬送装置32によって載置プレート27上を前方へと押し動かされる間に、これらが立ち上がってしまうことを防止する。
【0100】
装置20の第一の切断ステーション23は、載置プレート27の前半部の領域に配置されている。第一の切断ステーション23は、載置プレート27の下に配置された一つの切断装置37を有している。この切断装置は、装置の横断方向で周回する複数の切断ナイフ38を有しており、この切断ナイフは切断過程の際に、載置プレート27内に配置された横断方向スリット39を通過して上に向かって突出し、そして載置プレート27上に位置するブロックまたはブロック積層物を切断する。これら切断ナイフ38は、装置の横断方向に周回する二つの無端のチェーン40に固定されている。切断ナイフ38は、周回するチェーン40によって、切断過程の前に横断方向スリット39を通過して載置プレート28の上へと持ち上げられ、そして切断過程の後、載置プレート28の下へと沈められる。切断ナイフ38は、載置プレート27上に位置するブロックまたはブロック積層物内にまっすぐなカットを作りだす。このカットは装置の横断方向に延在する。まっすぐなカットは、装置の長手方向に相前後して配置されたストリップまたはストリップ積層物内のブロックまたはブロック積層物を切断する。
【0101】
主切断ステーション24は、第一の切断ステーション23に後置されている。主切断ステーション24内には、一つの輪郭カット装置41が設けられている。この装置は、それによってつくりだされる輪郭カットによってストリップまたはストリップ積層物を切断し、他方でこれらは、主搬送装置32によって装置の長手方向を輪郭カット装置41を通って押し動かされる。輪郭カット装置41は、搬送路を横断する方向に配置されている。これは、一つの輪郭カットモジュールを有している。この輪郭カットモジュールにおいては、垂直に配置された少なくとも一つのカットワイヤーが、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレーム内に配置されている。当該輪郭カットフレームは、輪郭カットを作りだすだめに輪郭カットモジュールによって装置の横断方向を往復移動させられる。輪郭カットは、ストリップまたはストリップ積層物を最終製品へと切断する。最終製品は、輪郭カット装置41の前面において退出する。輪郭カット装置41には、ベルトコンベア42が後置されている。このベルトコンベアは、最終製品を装置20から搬出する。ベルトコンベア42は、放出ステーション25内まで延在している。これは、輪郭カット装置41の直後に配置された後方端部を有している。この後方端部は、薄い転向ロール43によって形成されるナイフエッジ転向部を設けられている。主切断ステーション24は、
図1および2の装置1の主切断ステーション3に基本的に相当する。
【0102】
図6から10は、発明に係る別の装置45を示す。
図6は装置45を上面図として示している。
【0103】
装置45は、一つの投与ステーション46を有している。この投与ステーションに装置の長手方向に延在する搬送ベルト47が続いている。この搬送ベルトは、ブロックを装置45の内部へと搬送する。装置45の内部には、一つの主切断ステーション48が設けられている。主切断ステーション内では、ブロックが切断され、そして最終製品が製造される。最終製品は放出装置49に引き渡される。放出装置49は、装置の横断方向に主切断ステーション48から放出ステーション50まで延在している。放出ステーション50は、
図6において装置45の前方の縁部に配置されている。
【0104】
主切断ステーション48は、複数のブロックの為のまっすぐな搬送路を有している。搬送路は、装置の長手方向に延在している。搬送路には、ブロックを輪郭カットによって切断する輪郭カット装置51が設けられている。輪郭カット装置51は、ブロックの搬送路を横断する方向に配置されている。輪郭カット装置51には、装置の長手方向における後方の載置プレート52が前置されており、そして装置の長手方向における前方の載置プレート53が後置されている。
【0105】
輪郭カット装置51は、装置の長手方向に相前後して配置された二つの輪郭カットモジュール51a、51bを有している。これらは装置の横断方向にスライド可能な輪郭カットフレーム54,55を有している。後方の輪郭カットモジュール51aは、後方の載置プレート52の前方エッジに隣接して配置されており、そして一つの後方の輪郭カットフレーム54を有している。この輪郭カットフレームは、輪郭カット装置51の背面の近傍に配置されている。前方の輪郭カットモジュール51bは、前方の載置プレート53の後方エッジに隣接して配置されており、そして一つの前方の輪郭カットフレーム55を有している。この輪郭カットフレームは、輪郭カット装置51の前面の近傍に配置されている。両方の輪郭カットモジュール51a,51b内では、輪郭カットフレーム54,55が駆動モジュール56,57と接続されている。この駆動モジュールは、輪郭カットフレーム54,55を装置の横断方向に往復移動させる。駆動モジュール56,57は、一つの移動装置を有している。この移動装置は、駆動モーターと連結されており、そして輪郭カットフレーム54,55を装置の横断方向で往復移動させる。
図7は、駆動モジュール56,57の一つの実施形を示す。
【0106】
後方の輪郭カットモジュール51aにおいては、後方の輪郭カットフレーム54が、それの下に配置された駆動モジュール56と接続されている。駆動モジュール56は、装置の横断方向に延在する一つのボールスクリュースピンドル駆動部56aを有している。このボールスクリュースピンドル駆動部においては、ボールスクリュースピンドルナットが、後方の輪郭カットフレーム54と固定的に接続されている。ポールスクリュースピンドルは、駆動モーター56bによって歯付ベルト駆動部56cを介して駆動される。後方の輪郭カットフレーム54を装置の横断方向で左から右へと、または右から左へとスライドさせるために、ボールスクリュースピンドルは、駆動モーター56bによって時計回りまたは半時計回りに回転される。
【0107】
後方の輪郭カットモジュール51aは、後方の輪郭カットフレーム54の下に、装置の横断方向に配置された一つのチェーン駆動部も設けられ得る。このチェーン駆動部においては、装置の横断方向に周回する無端のチェーンが、後方の輪郭カットフレーム54と機械的に連結されている。チェーン駆動部は、駆動モーターによって駆動される。後方の輪郭カットフレーム54を、装置の横断方向で左から右または右から左へと移動させるために、チェーン駆動部の無端のチェーンは、装置の横断方向を前方および後方へと移動させられる。
【0108】
前方の輪郭カットモジュール51bにおいては、前方の輪郭カットフレーム55が、その下に配置された駆動モジュール57と接続されている。駆動モジュール57は、装置の横断方向に延在する、水平なボールスクリュースピンドル駆動部57aを有している。このボールスクリュースピンドル駆動部においては、ボールスクリュースピンドルナットが、前方の輪郭カットフレーム55と固定的に接続されている。ボールスクリュースピンドルは、駆動モーター57bによって歯付ベルト駆動部57cを介して駆動される。前方の輪郭カットフレーム55を装置の横断方向で左から右または右から左へとスライドさせるために、ボールスクリュースピンドルは、駆動モーター57bによって時計回りまたは反時計回りに回転される。
【0109】
前方の輪郭カットモジュール51bにおいては、前方の輪郭カットフレーム55の下に、装置の横断方向に配置された一つのチェーン駆動部もまた設けられることが可能である。このチェーン駆動部においては、装置の横断方向に周回する無端のチェーンが、前方の輪郭カットフレーム55と機械的に連結されている。チェーン駆動部は、駆動モーターによって駆動される。前方の輪郭カットフレーム55を装置の横断方向で左から右または右から左へと移動させるために、チェーン駆動部の無端のチェーンは、装置の横断方向を前方および後方へと移動させられる。
【0110】
主切断ステーション48内には、複数のブロックの為の一つの主搬送装置58が設けられている。主搬送装置は、輪郭カット装置51に前置された搬送ユニット58aを有している。搬送ユニット58aは、一つの後方のブロックスライダー59を設けられている。このブロックスライダーは、ブロックの搬送路に沿って装置の長手方向をスライド可能である。ブロックスライダー59は、ブロックの搬送路に沿って、後方の端部位置から前方の端部位置へとスライド可能である。後方の端部位置では、ブロックスライダー59は後方の載置プレート52に前置されている。ブロックスライダー59は、搬送ユニット58aによって後方の端部位置から後方の載置プレート52によって前方に向かって前方の端部位置へと押し動かされる。これによって後方の載置プレート52上に位置するブロックはブロックの搬送路に沿って装置の長手方向を前に向かって押し動かされる。ブロックは、ブロックの搬送路に沿って輪郭カット装置51を貫通し前方の載置プレート53上へと押し動かされる。
【0111】
搬送ユニット58aのブロックスライダー59は、ブロックスライダー59の長手方向動作を作りだす駆動モジュール60と接続されている。駆動モジュール60は、ブロックの搬送路の下に配置されている。駆動モジュール60は、装置の長手方向に延在する水平な一つのボールスクリュースピンドル駆動部61を有している。ボールスクリュースピンドル駆動部61は、一つのボールスクリュースピンドル61aと一つのボールスクリュースピンドルナット61bを有している。搬送ユニット58aのブロックスライダー59は、ボールスクリュースピンドルナット61bと固定的に接続されている。ボールスクリュースピンドル61aは、後方の端部で駆動モーター62により駆動される。駆動モーターは、ボールスクリュースピンドル61aと歯付ベルト駆動部63を介して連結されている。ブロックスライダー59を装置の長手方向で前方および後方へと移動させるために、ボールスクリュースピンドル61aは、駆動モーター62によって時計回りまたは反時計回りに回転される。
【0112】
搬送ユニット58aのブロックスライダー59は、可動台上に固定されていることが可能である。この可動台は、装置の長手方向に推移する複数レールに乗せられており、そしてこれらレールに沿って装置の長手方向をスライド可能である。ブロックスライダー59の為の駆動モジュールとして、チェーン駆動部が設けられることも可能である。チェーン駆動部は、装置の長手方向に配置されており、そして装置の長手方向に周回する無端のチェーンを有している。このチェーンは可動台と機械的に連結されている。チェーン駆動部は、駆動モーターによって駆動される。搬送ユニット58のブロックスライダー59を装置の長手方向において前方または後方へと移動させるために、チェーン駆動部の無端のチェーンは、装置の長手方向に沿って前方および後方へと移動させられる。
【0113】
ブロックは、投与ステーション46にて装置45に供給され、そしてそこで搬送ベルト47上に置かれる。
【0114】
搬送ベルト47は、ブロックを装置45の内部に搬送する。搬送ベルト47の前方の端部には、複数のブロックの為の載置プレート64が配置されている。載置プレート64には、一つのクロススライダー65が付設されている。クロススライダー65は、載置プレート64に沿って装置の横断方向にスライド可能である。クロススライダー65は、作業シリンダー71によって装置の横断方向を往復移動させられる。
【0115】
載置プレート64上に位置するブロックは、クロススライダー65によって装置の横断方向に、主切断ステーション48の後方の載置プレート52上へと押し動かされる。
【0116】
主切断ステーション48内では、ブロックが、搬送ユニット58aのブロックスライダー59によって、ブロックの搬送路に沿って装置の長手方向に、輪郭カット装置51を通って押し動かされる。ブロックは、輪郭カット装置51の両方の輪郭カットモジュールを通過し、他方でこれらにおいて、輪郭カットフレーム54,55が駆動モジュール56,57によって装置の横断方向を前後に移動させられる。後方の輪郭カットモジュール51aは、後方の輪郭カットフレーム54によって第一群の輪郭カットを作りだす。これらにおいて、推移は、ブロックの長手方向動作と後方の輪郭カットフレーム54の横断方向動作の組合せによって生じる。前方の輪郭カットモジュール51bは、前方の輪郭カットフレーム55によって、第二群の輪郭カットを作りだす。これらにおいて、推移は、ブロックの長手方向動作と前方の輪郭カットフレーム55の横断方向動作の組合せにより生じる。輪郭カットの両方の群は、互いに向き合う部分を有し、これらが製造すべき最終製品の一つの完全な輪郭となるよう互いに補い合っている。
【0117】
図26は、第二の群の輪郭カットによって切断された長方形のブロックの例を示す。この例において、輪郭カットの両方の群の互い向き合う部分は、完全な円となるよう互いに補い合っている。輪郭カットの一方の群は、実線で表されており、輪郭カットの第二の群は、破線で表されている。ブロックは15ピースの、円盤形として形成された最終製品を含んでいる。これらは、一つのブロック内に三つの長手方向列をなして配置されている。ブロックは、ブロックの切断の際に、余りとして残される残余物を含む。この残余物は、両方の縁部枠および最終製品の三つの長手方向列の間に配置された両方の残余片である。
【0118】
両方の輪郭カットモジュールが通過する際に、ブロックは、輪郭カットモジュールによってつくりだされる輪郭カットの両郡によって、最終製品とブロック残余物へと切断される。最終製品およびブロック残余物は、装置45の長手方向で輪郭カット装置51の前面において退出し、そして主切断ステーション48の前方の載置プレート53により収容される。
【0119】
図8は、主切断ステーション48の長手方向断面図を示す。
図8は、輪郭カット装置51を通過する際のブロック(B)を示す。ブロック(B)は、主切断ステーション48の後方の載置プレート52上にある。ブロックは、搬送ユニット58aのブロックスライダー59によって装置の長手方向に輪郭カット装置51を通って押し動かされる。ブロック(B)の前方の部分は、既に、両輪郭カットモジュール51a,51bの輪郭カットフレーム54,55を通過しており、そして主切断ステーション48の前方の載置プレート53上に位置している。
【0120】
主切断ステーション48内には、後方の載置プレート52の上に、一つの上方プレート66が配置されている。これは、後方の載置プレート52上に位置する複数ブロックのための押さえ付け装置として使用される。後方の載置プレート52からの上方プレート66の間隔は、調整可能である。上方プレート66は、後方の載置プレート52上に位置するブロックの立ち上がりを防止する一方で、これらブロックは、搬送ユニット58のブロックスライダー59によって輪郭カット装置51を通って押し動かされる。
【0121】
後方の載置プレート52の上には、ブロックの搬送路を側方から境界づけるガイド枠67が配置されている。
図10は、後方の載置プレート52上で両方のガイド枠67の間に位置するブロックを、
図8の線B−Bに沿う垂直断面で示す。
【0122】
主切断ステーション48内には、前方の載置プレート53の上に一つの上方プレート68が配置されている。これは、輪郭カット装置51から退出する、切断されたブロックの為の押さえ付け装置として使用される。前方の載置プレート53からの上方プレート68の間隔は、調整可能である。上方プレート68は、輪郭カット装置51から退出する切断されたブロックの立ち上がりを防止する。
【0123】
前方の載置プレート53の上には、ブロックの搬送路を側方から境界づけるガイド枠59が配置されている。
図9は、前方の載置プレート53上で、両方のガイド枠69の間に位置する切断されたブロックを、
図8の線A−Aに沿う垂直断面図として示す。
【0124】
主切断ステーション48内には、前方の載置プレート53に一つのクロススライダー70が設けられている。このクロススライダーは、前方の載置プレート53によって収容される最終製品およびブロック残余物を、装置の横断方向へと主切断装置48から押し出す。クロススライダー70は、作業シリンダー71により、前方の載置プレート53に沿って装置の横断方向を往復移動させられる。主切断ステーション48の前方の載置プレート53には、装置の横断方向に放出装置49が続いている。この放出装置は、放出ステーション50内まで延在している。放出装置49内には、切断された複数ブロックの為に一つの水平な載置プレートが設けられている。クロススライダー70は、切断されたブロックを次々と載置プレート72上へと押し動かす。切断された各ブロックは、その前に載置プレート72上に位置していた切断されたブロックを装置の横断方向へと更に押し動かす。載置プレート72に沿って、側方のガイド枠73が配置されている。これらに沿って切断されたブロックが滑動する。載置プレート72の替わりに、一つの搬送ベルトが設けられていることが可能である。この搬送ベルトは、装置の横断方向に延在しており、そして切断されたブロックを放出ステーション50の方へと搬送する。
【0125】
図11から18は、発明に係る一つの別の装置75を示す。
図11は、装置75を上面図として示している。装置75は、一つの投与ステーション76、一つの主切断ステーション77および一つの放出ステーション78を有している。投与ステーション76は、
図11の装置75の右側の縁部に配置されている。主切断ステーション77は、装置75の内部に配置されている。放出ステーション78は、
図11の装置75の前方の縁部に配置されている。
【0126】
投与ステーション76から、装置の長手方向に推移する搬送ベルト79が、装置75の内部に通じる。搬送ベルト79の前方の端部には、ブロックのための載置プレート80が配置されている。載置プレート80には、クロススライダー81が付設されている。クロススライダー81は、載置プレート80に沿って装置の横断方向にスライド可能である。クロススライダー81が、作業シリンダー82によって装置の横断方向に往復移動させられる。
【0127】
ブロックは、搬送ベルト79によって装置の長手方向に載置プレート80に向かって搬送され、そしてクロススライダー81によって装置の横断方向に主切断ステーション77へと供給される。
【0128】
主切断ステーション77内には、一つの後方の載置プレート83、一つの輪郭カット装置84および一つの後方の載置プレート85が、一つのライン内に装置の長手方向に相前後して配置されている。主切断ステーション77中には、複数ブロックの為のまっすぐな搬送路が設けられている。搬送路は、装置の長手方向に、後方の載置プレート83から輪郭カット装置84を通って前方の載置プレート85へと延在している。後方の載置プレート83と前方の載置プレート85の間に輪郭カット装置84が配置されている。輪郭カット装置84は、搬送路を横断する方向に配置されている。輪郭カット装置84は、二つの輪郭カットモジュール86,87を有する。これらは装置の長手方向に相前後して配置され、そして装置の横断方向に走行可能な切断ツールを設けられている。各輪郭カットモジュール86,87は、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレーム86a,87aと、これと接続される駆動モジュール86c、87cを有する。この駆動モジュールが、輪郭カットフレーム86a、87aの横断方向動作を生じさせる。各輪郭カットフレーム86a,87aは、少なくとも一つの垂直なカットワイヤー86b,87bを有する(
図17および18)。
【0129】
主切断ステーション77内には、ブロックの為の主搬送装置88が設けられている。主搬送装置88は、装置の長手方向に延在し、そしてブロックを前方へ移動させる第一の搬送ユニット88aおよびブロックを後方へ移動させる第二の搬送ユニット88bを有している。
【0130】
第一の搬送ユニット88aは、装置の長手方向で後方の載置プレート83に前置されている。第一の搬送ユニット88aは、後方のブロックスライダー89を有している。このブロックスライダーは、後方の載置プレート83に沿って装置の長手方向を往復移動させられる。第一の搬送ユニット88aは、後方のブロックスライダー89と接続された駆動モジュール90を有している。この駆動モジュールは、後方のブロックスライダー89の長手方向動作を生じさせる。駆動モジュール90は、まっすぐな搬送路の下に配置されている。駆動モジュール90は、装置の長手方向に配置されたボールスクリュースピンドル駆動部91を有している。ボールスクリュースピンドル駆動部91は、一つのボールスクリュースピンドル91aと一つのボールスクリュースピンドルナット91bを有している。第一の搬送ユニット88aのブロックスライダー89は、ボールスクリュースピンドルナット91bと固定的に接続されている。ボールスクリュースピンドル91aは、後方の端部において駆動モーター92により駆動される。この駆動モーターは、ボールスクリュースピンドル91aと歯付ベルト駆動部93を介して連結されている。ブロックスライダー89を装置の長手方向において前方または後方へと移動させるために、ボールスクリュースピンドル91aは、駆動モーター92と時計回りまたは反時計回りに回転される。
【0131】
第二の搬送ユニット88bは、装置の長手方向において前方の載置プレート85に後置されている。第二の搬送ユニット88bは、一つの前方のブロックスライダー94を有している。このブロックスライダーは、前方の載置プレート85に沿って装置の長手方向を往復移動させられる。第二の搬送ユニット88bは、前方のブロックスライダー94と接続された駆動モジュール95を有する。この駆動モジュールは前方のブロックスライダー94の長手方向動作を生じさせる。駆動モジュール95は、まっすぐな搬送路の下に配置されている。駆動モジュール95は、装置の長手方向に配置されたボールスクリュースピンドル駆動部96を有している。ボールスクリュースピンドル駆動部96は、一つのボールスクリュースピンドル96aと一つのボールスクリュースピンドルナット96bを有している。第二の搬送ユニット88のブロックスライダー94は、ボールスクリュースピンドルナット96bと固定的に接続されている。ボールスクリュースピンドル96aは、後方の端部において駆動モーター97により駆動される。この駆動モーターは、ボールスクリュースピンドル96aと歯付ベルト駆動部98を介して連結されている。ブロックスライダー94を装置の長手方向において前方または後方へと移動させるために、ボールスクリュースピンドル96aは、駆動モーター97により時計回りまたは反時計回りに回転させられる。
【0132】
装置75内では、ブロックが載置プレート80に付設されたクロススライダー81によって装置の横断方向で主切断ステーション77に供給され、そして主切断ステーション77の後方の載置プレート83上に押し動かされる。
【0133】
主切断ステーション77内では、後方の載置プレート83上に位置するブロックが、主搬送装置88の両方の搬送ユニット88a,88bによって把持される。両方の搬送ユニット88a,88bは、ブロックをまっすぐな搬送路に沿って輪郭カット装置84内へと押し動かし、そしてここを貫通させ、主切断ステーション77の前方の載置プレート85上へと押し動かす。
【0134】
ブロックが輪郭カット装置84を通過する間、このもとで、両方の輪郭カットモジュール86,87が操作される。両方の輪郭カットモジュール86,87は、カットワイヤー86b、87bを設けられた輪郭カットフレーム86a,87aを、互いに独立して装置の横断方向に往復移動させる。同時に、ブロックは両方の搬送ユニット88a,88bによって装置の長手方向に前方のみに、または前方および後方へも移動させられる。
【0135】
後方の輪郭カットモジュール86は、ブロック内に輪郭カットを生じさせる。その推移は、後方の輪郭カットモジュール86の輪郭カットフレーム86aの横断方向動作と、ブロックの長手方向動作の組合せによって生じる。前方の輪郭カットモジュール87によってブロック内に作りだされる輪郭カットは、異なる推移を有している。これは、前方の輪郭カットモジュール87の輪郭カットフレーム87aによって生じさせられる横断方向動作と、ブロックの長手方向動作の組合せから生じる。両方の輪郭カットモジュール86,87によってつくりだされる輪郭カットは、製造されるべき最終製品の輪郭に合わせられた各部分を有している。両方の輪郭カットの互いに向かい合った部分は、一つの最終製品の輪郭となるよう互いに補い合っている。
【0136】
両方の輪郭カットモジュール86,87は、装置の横断方向に往復移動するカットワイヤー86b、87bでもって、搬送ユニット88a,88bによって装置の長手方向を前方にのみ移動させられるブロックに、異なって推移する二つの輪郭カットを作りだす。これら輪郭カット内には、ブロックの押し動かし方向と反対に後方に向かって推移する輪郭を有する部分が存在しない。
【0137】
両方の輪郭カットモジュール86,87は、装置の横断方向を往復移動するカットワイヤー86b、87bでもって、搬送ユニット88a,88bによって装置の長手方向を前方および後方に向かって移動するブロックに、異なって推移する二つの輪郭カットを作りだす。これら輪郭カット内には、ブロックの押し動かし方向と反対に後方に向かって推移する輪郭を有する少なくとも一つの部分が存在する。輪郭カットモジュール86,87によって前方および後方へと移動させられるブロック内につくりだされる輪郭カットもまた、ブロックの押し動かしの方向と反対に後方へと推移する輪郭を有する二以上の部分を有することが可能である。両方の輪郭カットモジュール86,87は、前方及び後方へと動かされるブロック内に輪郭カットをつくりだすことができる。これら輪郭カットは、それらの部分が、四つ葉のクローバーの不規則な輪郭に合わせられており、その際、後方の輪郭カットモジュール86は、その推移が、左側のクローバーの葉の半部の不規則な輪郭に相当する輪郭カットをつくりだし、そして、前方の輪郭カットモジュール87は、その推移が右側のクローバーの葉の半部の不規則な輪郭に相当する輪郭カットをつくりだす。
【0138】
主切断ステーション77内では、輪郭カット装置84から前面において退出する、切断されたブロックが、前方の載置プレート85によって収容される。前方の載置プレート85には、クロスライダー99が付設されている。このクロスライダーは、作業シリンダー100によって、前方の載置プレート85に沿って装置の横断方向に往復移動させられる。前方の載置プレート85上に位置する、切断されたブロックは、クロススライダー99によって装置の横断方向に、主切断ステーション77から外へと押し動かされる。主切断ステーション77の前方の載置プレート85には、装置の横断方向に、放出装置101が引き続いている。この放出装置は、放出ステーション78内まで延在している。放出装置101内には、切断された複数ブロックの為の一つの水平な載置プレート102が設けられている。クロススライダー99は、切断されたブロックを次々と載置プレート102上へと押し動かす。切断された各ブロックは、その前に載置プレート102上に位置する、切断されたブロックを装置の横断方向へと更に押し動かす。載置プレート102に沿って、複数の側方のガイド枠103が設けられている。これらに沿って切断されたブロックが滑動する。載置プレート102の替わりに、搬送ベルトが設けられていることが可能である。この搬送ベルトは、装置の横断方向に延在し、そして切断されたブロックを放出ステーションの方へと搬送する。
【0139】
図12内には、装置75の主切断ステーション77の輪郭カット装置84と主搬送装置88が表されている。
図12の中央には、輪郭カット装置84が表されている。後方の輪郭カットモジュール86は、
図12において右に、そして前方の輪郭カットモジュール87は
図12において左に表されている。
図12は、後方の輪郭カットモジュール86のうち、ブロックの搬送路を横断する方向に配置された輪郭カットフレーム86aと、輪郭カットフレーム86aの横断方向動作を生じさせる駆動モジュール86cを示す。駆動モジュール86cは、装置45の輪郭カット装置51の後方の輪郭カットモジュールに設けられている駆動モジュール56と同構造である。
図12は、前方の輪郭カットモジュール87のうち、ブロックの搬送路を横断する方向に配置された輪郭カットフレーム87aと、輪郭カットフレーム87aの横断方向動作を生じさせる駆動モジュール87cを示す。駆動モジュール87cは、装置45の輪郭カット装置51の前方の輪郭カットモジュールに設けられている駆動モジュール57と同構造である。
【0140】
図12は、ブロックの搬送路に沿って配置された主搬送装置88の両方の搬送ユニット88aおよび88bを示す。輪郭カット装置84に前置された、第一の搬送ユニット88aが
図12の右側に表されている。輪郭カット装置84に後置された、第二の搬送ユニット88bは、
図12の左側に表されている。
図12は、第一の搬送ユニット88aのうち、後方のブロックスライダー89と駆動モジュール90を、装置75の長手方向に配置されたボールスクリュースピンドル駆動部91と共に、駆動モーター92を含め示す。
図12は、第二の搬送ユニット88bのうち、前方のブロックスライダー94と駆動モジュール95を、装置の長手方向に配置されたボールスクリュースピンドル駆動部96と共に、駆動モーター97を含め示す。
【0141】
図13は、主切断ステーション77の長手方向断面図を示す。
図13は、輪郭カット装置84内に少し押し動かされた一つのブロック(B)を示す。ブロック(B)は、大部分は後方の載置プレート83上に位置しており、そして第一の搬送ユニット88aの後方のブロックスライダー89の前に位置している。ブロック(B)の既に切断された小さな部分が、前方の載置プレート85の上に位置しており、そして第二の搬送ユニット88bの前方のブロックスライダー94の前に位置している。
【0142】
後方の載置プレート83の上には、上方プレート83aが配置されている。これは、後方の載置プレート83上に位置するブロックの為の押さえ付け装置として使用される。後方の載置プレート83の上には、ブロックの搬送路を側方から境界づける複数のガイド枠83bが配置されている。
図14は、後方の載置プレート83の上で両方のガイド枠83bの間に位置するブロックを、
図13の線A−Aに沿う垂直断面図として示す。
【0143】
前方の載置プレート85の上には、上方プレート85aが配置されている。これは、輪郭カット装置84から退出する切断されたブロックの為の押さえ付け装置として使用される。前方の載置プレート85の上には、ブロックの搬送路を側方から境界づける複数のガイド枠85bが配置されている。
図15は、前方の載置プレート85の上で、両方のガイド枠85bの間に位置する切断されたブロックを、
図13の線B−Bに沿う垂直方向断面図として示す。
【0144】
図16は、後方の載置プレート83の上に配置された上方プレート83aを表さず、かつ前方の載置プレート85の上に配置された上方プレート85aを表してはいない状態の装置75の斜視図を示す。
図16は、装置75の背面に沿って配置された垂直壁部104を示す。この壁部は、装置の内部室を外側に対して境界づけている。装置75の
図16中で左側の縁部には、装置75に属する切替棚105が表されている。
【0145】
図17および
図18は、輪郭カット装置84の輪郭カットモジュール87を示す。
【0146】
図17は、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレーム87aと、輪郭カットフレーム87aの横断方向動作を生じさせる駆動モジュール87cを有する前方の輪郭カットモジュール87を示す。
図17は、輪郭カットフレーム87aがその左側の端位置にある状態を示す。該輪郭カットフレーム87aは、延伸された長方形の窓部を有している。窓部の左半部内には、四つの垂直な切断ワイヤー87bが互いに間隔をあけて配置されている。窓部の右半部は、カットワイヤーを有さず、そしてブロックの妨げられない通過の為に使用される。駆動モジュール87cは、駆動モーター87dによって歯付ベルト駆動部87eを介して駆動されるボールスクリュースピンドル駆動部を設けられている。このボールスクリュースピンドル駆動部は、装置の横断方向に延在しており、そしてそのボールスクリュースピンドルナットが輪郭カットフレーム87aと固定的に接続されている。
図17内には、駆動モジュール87cのうち、前方の輪郭カットモジュール87の右側の端部に配置される部材、駆動モーター87dおよび歯付ベルト駆動部87eのみが見ることができる。
【0147】
図18は、装置の横断方向に走行可能な輪郭カットフレーム86aと、輪郭カットフレーム86aの横断方向動作を生じさせる駆動モジュール86cを有する後方の輪郭カットモジュール86を示す。
図18は、輪郭カットフレーム86aがその右側の端位置にある状態を示す。該輪郭カットフレーム86aは、延伸された長方形の窓部を有する。窓部の左半部内には、四つの垂直なカットワイヤー86bが互いに間隔をあけて配置されえている。窓部の右半部は、カットワイヤーを有しておらず、ブロックが妨げられず通過するのに使用される。駆動モジュール86cは、駆動モーター86dによって歯付ベルト駆動部86eを介して駆動されるボールスクリュースピンドル駆動部を設けられている。このボールスクリュースピンドル駆動部は、装置の横断方向に延在しており、そしてそのボールスクリュースピンドルナットは、輪郭カットフレーム86aと固定的に接続されている。
図18内には、駆動モジュール86cのうち、前方の輪郭カットモジュール86の右側の端部に配置された部材、駆動モーター86dおよび歯付ベルト駆動部86eのみが見ることができる。
【0148】
図19は、発明に係る別の装置106を上面図で示す。装置106内では、唯一の輪郭カットによって最終製品がブロックから切り出される。
【0149】
装置106は、装置106の縁部に配置された一つの投与ステーション107および装置106の内部に配置された一つの主切断ステーション108を有している。
【0150】
主切断ステーション108内には、一つの後方の載置プレート109、一つの輪郭カット装置110、および一つの前方の載置プレート111が、まっすぐな搬送路に沿って装置106の長手方向に相前後して配置されている。輪郭カット装置110は、搬送路を横断する方向に配置されている。輪郭カット装置110は、少なくとも一つの輪郭カットモジュールを有する。この輪郭カットモジュールは、少なくとも一つの切断ツールを有しており、かつこれを装置の横断方向を往復移動させる。搬送路に沿って、一つの主搬送装置112が配置されている。これは、輪郭カット装置110に前置された一つの第一の搬送ユニット113および輪郭カット装置110に後置された一つの第二の搬送ユニット114を有する。ブロックは、主切断ステーション108内で両方の搬送ユニット113および114によって装置の長手方向を往復移動させられる。一方で、輪郭カット装置110の輪郭カットモジュールは、その切断ツールを装置の横断方向に往復移動させる。
【0151】
輪郭カット装置110は、各ブロック内に唯一の輪郭カットをつくりだす。輪郭カットの一方の半部は、ブロックの前進移動の間つくりだされ、他方の半部はブロックの後進移動の間につくりだされる。ブロックは、後方の載置プレート109から前に向かって前方の載置プレート111上に押し動かされ、そして前方の載置プレート111から後ろに向かって後方の載置プレート109上に押し動かされる。円盤形の周囲に相当する一つの輪郭カットをつくりだすために、ブロックは一度だけ前方および後方へと動かされる。四つ葉のクローバーの不規則な周囲に相当する輪郭カットをつくりだすために、ブロックは、輪郭カットの第一の半部のつくりだしの間、複数回前方および後方へと動かされ、そして同様に輪郭カットの第二の半部のつくりだしの間もそうされる。
【0152】
輪郭カットを実施した後、切断されたブロックは最終製品とともに後方の載置プレート109上に位置する。装置106内には、後方の載置プレート109に装置の横断方向に引き続く一つの放出装置115が設けられている。この装置は、放出ステーション116まで延在しており、そして切断されたブロックを最終製品とともに主切断ステーション108から放出ステーション116へと搬送する。
【0153】
輪郭カット装置110の輪郭カットモジュールは、装置の横断方向で互いに間隔をあけて配置された三または四のカットワイヤーを有することが可能である。これらカットワイヤーは、輪郭カットモジュールによって装置の横断方向を往復移動させられ、他方で部六は搬送ユニット113,114によってまっすぐな搬送路に沿って前方および後方へと動かされる。このようにして、各ブロック内には、装置の横断方向に相並んで配置され、かつ平らなプレートとして形成された三または四の最終製品が生じる。装置の横断方向に相並んで配置された各三または四の最終製品を含む切断されたブロックは、後方の載置プレート109上に位置し、そしてそこから装置の横断方向に搬出される。
【0154】
図20は、発明に係る別の装置117を上面図にて示す。投与ステーション118および放出ステーション119が、互いに向かい合っている装置の側方縁部に配置されている。主切断ステーション120は、装置117の内部に配置されている。主切断ステーション120の、その構造上の構成は、装置45の主切断ステーション48に相当する(
図6−10)。
【0155】
装置117内には、ブロックが装置の横断方向に主切断ステーション120に供給される。搬送ベルト121は、投与ステーション118から、装置の横断方向に装置の内部へと主切断ステーション120に向かって通じる。搬送ベルト121は、ブロックを装置の横断方向に、主切断装置120の後方の載置プレート120a上へと押し動かす。主切断ステーション120内では、ブロックが主搬送装置のクロススライダー122によって、装置の長手方向に、主切断ステーション120の輪郭カット装置123を通過して、主切断ステーション120の前方の載置プレート124上まで押し動かされる。ブロックは輪郭カット装置123を通過する際、輪郭カット装置123によってつくりだされる輪郭カットによって切断される。その際生じる最終製品と端切れは、切断されたブロックとして前方の載置プレート124により収容される。
【0156】
装置117内には、前方の載置プレート124に装置の横断方向に引き続く一つの放出装置であって、切断された複数のブロックの為の放出装置125が設けられている。放出装置125は、装置の横断方向に放出ステーション119まで延在している。放出装置125は、その構造上の構成は、装置45の放出装置49に相当している(
図6−10)。
【0157】
図21内には、発明に係る別の装置126が上面図として表されている。装置126は、左側の側方縁部に配置された一つの投与ステーション127、装置の横断方向に延在する一つの第一の切断ステーション128、装置の長手方向に延在する一つの主切断ステーション129および右側の側方縁部に配置された放出ステーション130を有している。
【0158】
投与ステーション127は、第一の切断ステーション128の隣に配置されている。これは、まっすぐな第一の搬送路を有している。第一の搬送路は、装置の横断方向に延在している。複数ブロックの搬送装置は、第一の切断ステーション128内に配置されている。搬送装置は、一つの搬送ユニットを有している。この搬送ユニットは、第一の搬送路に沿ってスライド可能な第一のブロックスライダー131を有している。より良好な視認上の観点から、
図21内には搬送装置のうち、第一のブロックスライダー131のみが表されている。
図21は、第一のブロックスライダー131がその後方の端位置および前方の作動位置にある状態をて示す。
【0159】
第一のブロックスライダー131は、ブロックを第一の搬送路に沿って、第一の搬送路を横断する方向に配置された第一の切断装置132を通って押し動かす。第一の切断装置132は、静的に配置された、一つの第一のカットフレーム133を有する。このカットフレームは、第一の搬送路を横断する方向に配置されており、かつ十本のカットワイヤーを有する。これらカットワイヤーは、互いに間隔をあけて配置されている。第一のカットフレーム133は、第一の搬送路に沿って押し動かされるブロック(B)を相並んで配置された九つのストリップ(L)へと切断する。第一のカットフレーム133は、まっすぐなカットをつくりだす。このカットは、装置の横断方向に延在している。ストリップ(L)に切断されたブロック(B)は、装置の横断方向に第一の切断ステーション128から外へと押し動かされ、そして主切断ステーション129内へと押し動かされる。
【0160】
主切断ステーション129は、まっすぐな第二の搬送路を有している。第二の搬送路は、装置126の長手方向に延在している。主切断ステーション129内には、一つの主搬送装置が設けられている。この主搬送装置は、第二の搬送路に沿ってスライド可能な第二のブロックスライダー134を有している。良好な視認上の観点から、
図21内には、主搬送装置のうち、第二のブロックスライダー134のみが表されている。
図21は、第二のブロックスライダー134がその後方の端位置および前方の作動位置にある状態を示す。
【0161】
第二のブロックスライダー134は、ストリップ(L)に切断されたブロックを第二の搬送路に沿って輪郭カット装置135を通って押し動かす。この輪郭カット装置は、第二の搬送路に横断する方向に配置されている。輪郭カット装置135は、輪郭カットモジュール136を有している。この輪郭カットモジュールは、第二の搬送路を横断する方向に往復移動可能な切断ツールを有している。該切断ツールは、ストリップ(L)内に輪郭カットをつくりだし、その推移はストリップ(L)の前進移動と輪郭カットモジュール136の切断ツールの横断方向動作の組合せにより生じる。ストリップ(L)は、輪郭カットモジュール136によりつくりだされる輪郭カットによって切断される。その際、所望の最終製品が生じる。これらは、輪郭カット装置135に後置される載置プレート137によって収容される。載置プレート137は、第二の搬送路にそって放出ステーション130内まで延在している。載置プレート137の替わりに、無端の搬送ベルトが設けられることも可能である。この搬送ベルトは、最終製品を収容し、かつ装置126から外に搬送する。
【0162】
輪郭カットモジュール136は、延伸された一つの輪郭カットフレーム138を有している。この輪郭カットフレームは、第二の搬送路を横断する方向に配置されており、そして八つのカットワイヤー139を有する。これらカットワイヤーは、輪郭カットフレーム138に沿って互いに間隔をあけて配置されている。輪郭カットモジュール136は、一つの駆動モジュール140を有している。この駆動モジュールは、輪郭カットフレーム138と接続されており、そして輪郭カットフレーム138を第二の搬送路に横断する方向へと往復移動させる。一方で型(L)に切断されたブロックは第二の搬送路に沿って輪郭カット装置135を通って押し動かされる。輪郭カットフレーム138は、その八つのカットワイヤー139でストリップ(L)内に八つの輪郭カットをつくりだす。輪郭カットの推移は、型(L)の前進動作と、輪郭カットフレームの横断方向動作の組合せによって生じる。
図21は、波形状の推移を有する輪郭カットを示す。輪郭カット138の付随する横断方向動作は、駆動モジュール140によって生じさせられる。これは
図22中に拡大された尺度で表されている。
【0163】
駆動モジュール140は、主搬送装置と接続された第一の構造群と、輪郭カット装置135内に配置された第二の構造群を有している。
【0164】
第一の構造群は、第二の搬送路に沿って配置されたロッド141を有している。このロッドは、これから側方に突き出した輪郭のひな型142を担持している。輪郭のひな型142は、水平に配置された、平らなプレートとして形成されている。該プレートは、長手方向縁部143を有し、その推移は製造すべき輪郭に相当する。ロッド141と輪郭のひな型142は、第二の搬送路の下に配置されている。ロッド141は、主搬送装置のブロックスライダー134と固定的に接続されており、そしてこれによって第二の搬送路の長手方向に往復移動させられる。ロッド141と輪郭のひな型142は、第二の搬送路の長手方向をブロックスライダー134から前方に向かって輪郭カット装置135まで延在しており、そしてこれを越えてわずかに長手方向に飛び出している。
【0165】
第二の構造群は、輪郭カット装置135の枠体144内に配置された、ロッド141の為のガイド装置を有している。ガイド装置は、ロッド141の両側に配置されたガイドロール145を有している。これらガイドロールは、第二の搬送路の長手方向に相前後して配置されており、そして輪郭カット装置135の枠体144内に回転可能に支承されている。第二の構造体は、輪郭カットフレーム138に回転可能に支承されたロール146を有している。これらロールは、輪郭のひな型142に当接している。ロール146は、第二の搬送路の下に配置された、輪郭カットフレーム138の下側のフレーム部材138aに取り付けられている。輪郭カットフレーム138は、図示されていないばねによってロール146でもって輪郭のひな型142に対して接触状態に保たれる。
【0166】
輪郭カットフレーム138は、第二の搬送路に横断する方向に配置されており、そしてその下側のフレーム部材138aによって輪郭カット装置135の枠体144内で第二の搬送路に横断する方向にスライド可能に案内されている。輪郭カットフレーム138の為のガイド装置は、下側のフレーム部材138aの両側に配置されたガイドロール147を有している。これらガイドロールは、下側のフレーム部材138aに沿って、かつ互いに間隔をあけて配置されており、そして輪郭カット部材135の枠体144内に回転可能に支承されている。
【0167】
輪郭カットモジュール136において、駆動モジュール140が主搬送装置のブロックスライダー134の前進動作から、輪郭カットフレーム138の横断方向動作を導き出す。ブロックスライダー134の前進動作と共に、ロッド141は、第二の搬送路の長手方向に、輪郭カット装置135の枠体土台144内に配置された、ガイドロール145を有するガイド装置によって押し動かされる。ロッド141に固定された輪郭のひな型142は、第二の搬送路の長手方向に、輪郭カットフレーム138に取り付けられたロール146に沿って押し動かされる。ロール146は、前進移動する輪郭のひな型142によって横断方向に往復移動させられる。ロール146と共に、全輪郭カットフレーム138がそのカットワイヤー139と共に横断方向に往復移動させられる。カットワイヤー139の横断方向動作は、輪郭のひな型142の推移に追従する。カットワイヤー139によってストリップ(L)内につくりだされた輪郭カットは、輪郭のひな型142の輪郭に一致する輪郭を生じさせる。
【0168】
図22内に表された駆動モジュールは、波形状の推移を有する輪郭カットをつくりだす。この推移は、輪郭のひな型142によって予め与えられる。輪郭カットの輪郭を変更するために、輪郭のひな型142を有するロッド141を、他の輪郭のひな型を有する他のロッドと交換しさえすればよい。
【0169】
図23は、発明に係る別の装置の主切断ステーション148を示す。主切断ステーション148は、複数ブロックの為のまっすぐな搬送路を有している。搬送路に沿って、後方の載置プレート149、搬送路を横断する方向に配置された輪郭カット装置150および前方の載置プレート151が相前後して配置されている。主搬送装置152のブロックスライダー152aが、複数のブロックを搬送路に沿って後方の載置プレート149から輪郭カット装置150を通過して前方の載置プレート151まで押し動かす。ブロックは、相前後して配置された二つの半部から成る。輪郭カット装置150は、相前後して配置された五つのカットモジュール153,154,155,156および157を有している。五つのカットモジュールは、輪郭カット装置150を通過するブロック内に、異なって推移する五つのカットS1,S2,S3,S4,およびS5をつくりだす。五つのカットは、両方のブロック半部を八つの最終製品および八つの縁部ピースへと切断する。最終製品は、八つの部分に分割された円形状のトルテに相当する。
【0170】
第一のカットモジュール153は、両方のブロック半部内にまっすぐなカットS1をつくりだす。このカットは、搬送路の長手方向に平行に配置されている。第一のカットモジュール153は、搬送路に横断する方向に配置された静的なカットフレームを有している。カットフレームは、搬送路の中央に配置された垂直なカットワイヤーD1を有している。
【0171】
第二のカットモジュール154は、輪郭カットモジュールとして形成されている。これは、搬送路に横断する方向に配置された一つのカットフレームを有する。このカットフレームは、一つのカットワイヤーD2を設けられている。カットフレームは、
図23内に表されていない駆動モジュールによって、搬送路に横断する方向に左から右へと動かされる。一方で、両方のブロック半部は、長手方向に輪郭カット装置150を通過して押し動かされる。カットフレームは、そのカットワイヤーD2により両方のブロック半部内に、左から右へと斜めに傾斜して推移する輪郭カットS2をつくりだす。
【0172】
第三のカットモジュール155は、輪郭カットモジュールとして形成されている。これは、搬送路に横断する方向に配置された一つのカットフレームを有する。このカットフレームは、一つのカットワイヤーD3を設けられている。カットフレームは、
図23に表されていない駆動モジュールによって搬送路に横断する方向に右から左に向かって動かされる。一方で両方のブロック半部は長手方向に輪郭カット装置150を通過して押し動かされる。カットフレームは、そのカットワイヤーD3により両方のブロック半部内に右から左へと斜めに推移する輪郭カットS3をつくりだす。
【0173】
第四のカットモジュール156は輪郭カットモジュールとして形成されている。これは、搬送路に横断する方向に配置された一つのカットフレームを有する。このカットフレームは、一つのカットワイヤーD4を設けられている。カットワイヤーD4は、輪郭カットの開始時に搬送路の中央に配置されている。カットフレームは、
図23に表されていない駆動モジュールによって、第一のブロック半部の通過の際に搬送路に横断する方向で右に向かって押し動かされ、そして第二のブロック半部の通過の際に搬送路に対し横断する方向に左に向かって押し動かされる。輪郭カットの終了時には、カットワイヤーD4がまた搬送路の中央に配置されている。カットフレームは、そのカットワイヤーD4によって、半円に相当し、そして円形状のトルテにおいて円形状の輪郭の左側の半部を形成する輪郭カットをつくりだす。
【0174】
第五のカットモジュール157が輪郭カットモジュールとして形成されている。これは、搬送路に横断する方向に配置された一つのカットフレームを有している。このカットフレームは一つのカットワイヤーD5を設けられている。カットワイヤーD5は、輪郭カットの開始時に搬送路の中央に配置されている。カットフレームは、
図23に表されていない駆動モジュールによって第一のブロック半部の通過の際に、搬送路に横断する方向に左に向かって押し動かされ、そして第二のブロック半部の通過の際に搬送路に横断する方向に右に向かって押し動かされる。輪郭カットの終了時には、カットワイヤーD5がまた搬送路の中央に配置されている。カットフレームは、カットワイヤーD5により、半円に相当し、そして円形状のトルテにおいて円形状の輪郭の右側の半部を形成する輪郭カットをつくりだす。
【0175】
図24は、主切断ステーション158の別の実施形を示す。これは、複数のブロックの為のまっすぐな搬送路を有している。搬送路に沿って、一つの後方の載置プレート159、一つの輪郭カット装置160、および一つの前方の載置プレート161が相並んで配置されている。
【0176】
輪郭カット装置160は、搬送路に横断する方向に配置されており、そして二つの輪郭カットモジュール162,163を有している。これらは搬送路にそって相前後して配置されている。後方の輪郭カットモジュール162は、垂直に配置された一つのカットワイヤーD2を有し、搬送路に横断する方向に配置された輪郭カットフレームを有する。輪郭カットフレームは、輪郭カットフレームの下に配置された、
図24に表されていない駆動モジュールによって搬送路に横断する方向に往復移動させられる。前方の輪郭カットモジュール163は、垂直に配置された一つのカットワイヤーD3を有し、搬送路に横断する方向に配置された輪郭カットフレームを有している。輪郭カットフレームは、輪郭カットフレームの下に配置された、
図24に表されていない駆動モジュールによって、搬送路に横断する方向に往復移動させられる。
【0177】
搬送路に沿って、一つの主搬送装置が配置されている。この主搬送装置は、複数のブロックを搬送路に沿って前進移動させる第一の搬送ユニットと、ブロックを搬送路に沿って後退移動させる第二の搬送ユニットを有している。第一の搬送ユニットは、輪郭カット装置160に前置されており、そして後方の載置プレート159に沿って搬送路の長手方向に往復移動可能である、後方のブロックスライダー164を有している。第二の搬送ユニットは、輪郭カット装置160に後置されており、そして前方の載置プレート161に沿って搬送路の長手方向に往復移動可能な前方のブロックスライダー165を有している。より良好な視認上の観点から、
図24には主搬送装置の両方の搬送ユニットのブロックスライダー164および165のみが表されている。
【0178】
主切断ステーション158内には、正方形のブロック(B)から一つのハート型の最終製品が切り出される。
図24内には、輪郭カット装置160の通過の際のブロック(B)が表されている。ブロック(B)は、その後方の三分の一が、後方の載置プレート159上に位置し、その前方の三分の二が前方の載置プレート161上に位置している。ブロック(B)の後方には、主搬送装置の第一の搬送ユニットのブロックスライダー164が配置されている。ブロック(B)の前方には、主搬送装置の第二の搬送ユニットのブロックスライダー165が配置されている。第一の搬送ユニットのブロックスライダー164は、ブロック(B)を後方の載置プレート159から前に向かって前方の載置プレート161へと押し動かす。第二の搬送ユニットのブロックスライダー165は、ブロック(B)を前方の載置プレート161から後ろに向かって後方の載置プレート159上へと押し動かす。
【0179】
輪郭カット装置160の通過の際に、両輪郭カットモジュール162,163の輪郭カットフレームは、横断方向に往復移動させられる。後方の輪郭カットモジュール162は、そのカットワイヤーD2により、最終製品輪郭の右側の半部に沿って推移する輪郭カットS2をつくりだす。前方の輪郭カットモジュール163は、そのカットワイヤーD3により、最終製品輪郭の左側の半部に沿って推移する輪郭カットS3をつくりだす。
図24内には、両輪郭カットS2,S3の既に形成した部分が太線で表されている。両輪郭カットS2,S3のこれから形成すべき部分は細線で表されている。
【0180】
両方の輪郭カットS2,S3をつくりだす間、ブロック(B)は第一の搬送ユニットのブロックスライダー164によって前進移動させられる。ブロック(B)の前進動作は、両方の輪郭カットモジュール162,163の、横断方向で往復移動させられるカットワイヤーD2,D3が、ハート型の最終製品の後方の端部に来るまで続けられる。カットワイヤーD2,D3が、輪郭カットS2,S3の両アーチ形状の部分の頂点S2a,S3aに達すると、ブロック(B)は第二の搬送ユニットのブロックスライダー165によって少し後退移動させられる。ブロックの後退動作は、横断方向を内側に向かって動かされるカットワイヤーD2,D3がブロック(B)の長手方向中央軸に達し、そして輪郭カットS2,S3の両アーチ形状の部分が完成するまで続けられる。引き続いてブロック(B)は第一の搬送ユニットのブロックスライダー164によって再び前進移動させられる。ブロック(B)の前進動作の間に、両方の輪郭カットモジュール162,163の、ブロック(B)の長手方向中央軸に配置されたカットワイヤーD2,D3が、両輪郭カットS2,S3のまっすぐな端部部分をつくりだす。ブロック(B)の更なる前進動作の間、両方の輪郭カットモジュール162,163のカットワイヤーD2,D3は、ブロック(B)の後方の端部にてブロック(B)から退出し、そしてブロックスライダー164内において長手方向スリット164aによって収容される。ブロック(B)の前進動作の終了の際、切断されたブロックは前方の載置プレート161上に位置する。
【0181】
図25は、発明に係る装置内で横断方向および長手方向に切断されたブロックを示す。ブロックは、横断方向に推移するまっすぐなカットによって、複数のストリップ(L)に切断される。これらストリップは、長手方向に相前後して配置されている。ブロックは、長手方向に推移する輪郭カットS1,S2,S3によって追加的に分割される。輪郭カットS1,S2,S3は、ストリップ(L)を扇形の最終製品に分割される。これらは三つの長手方向列内に各20個ずつ配置されている。輪郭カットS1は、長めの線で描かれた破線で表されている。輪郭カットS2は、短めの線で描かれた破線で表されている。輪郭カットS3は、実線で表されている。
【0182】
図26は、長方形のブロックを示す。このブロックは、発明に係る装置内で長手方向に切断されたものである。ブロック内には、十五の円盤形に形成された最終製品が含まれており、これらは三つの長手方向列中に配置されている。ブロックは、二群の輪郭カットによって切断されている。これら輪郭カットは、それぞれ複数部分を有し、それらの輪郭は半円に相当する。
図26内には、一方の輪郭カット群が連続線で表され、そして他方の輪郭カット群が破線で表されている。
図26は、ブロックの切断の際に残されたままである四つのストリップも示す。これらストリップは、ブロックの長手方向に延在している。ストリップの長手方向縁部は、それぞれ複数の部分を有する。これら部分の輪郭は半円に相当する
図27は、ブロックの搬送路に横断する方向に配置された輪郭カット装置166を示す。
図27は、輪郭カット装置166に前置された、発明に係る装置の主切断ステーションの後方の載置プレート167を示す。
図27は、載置プレート167を、ブロックの搬送路を通る垂直断面図にて示す。載置プレート167は、搬送路の下面に配置されている。載置プレート167上では、ブロック(B)が二つのガイド枠168、169の間に位置している。ブロック(B)の上には、水平な上方プレート170が配置されている。この上方プレートは、ブロックのための押さえ付け装置として使用される。輪郭カット装置166は、輪郭カットモジュール171を備えている。このモジュールは、垂直に配置された切断ツール172を設けられた切断ヘッド173を有している。切断ヘッド173は、搬送路の上に配置されている。切断ツール172は、搬送路を垂直方向に貫通している。輪郭カットをつくりだすために、切断ヘッド173は、搬送路を横断する方向に往復移動させられる。他方で、ブロックは搬送路に沿って前進のみ、または前進および後退移動させられる。切断ヘッド173によってつくりだされる輪郭カットの推移は、ブロック(B)の長手方向動作と、切断ヘッド173の横断方向動作の組合せによってつくりだされる。切断ヘッド173は、一つの駆動モジュールと接続されていることが可能である。この駆動モジュールは、輪郭カットの推移に相当する、切断ヘッドの横断方向動作をつくりだす。駆動モジュールは、搬送路に横断する方向に配置されたチェーン駆動部であることが可能である。駆動モジュールは、搬送路を横断する方向に配置されたボールスクリュースピンドル駆動部であることが可能である。
【0183】
図28は、別の輪郭カット装置174を示す。この輪郭カット装置は、ブロックの搬送路を横断する方向に配置されている。
図28は、発明に係る装置の主切断ステーションの、輪郭カット装置174に前置された後方の載置プレート175を示す。
図28は、載置プレート175を、ブロックの搬送路を通る垂直断面図にて示す。載置プレート175は、搬送路の下面に配置されている。載置プレート175上では、ブロック(B)が二つのガイド枠176、177の間に位置している。ブロック(B)の上には、水平な上方プレート178が配置されている。この上方プレートは、ブロックのための押さえ付け装置として使用される。輪郭カット装置174は、一つの輪郭カットモジュール179を備えられている。この輪郭カットモジュールは、垂直に配置された切断ツール180を設けられた切断ヘッド181を有している。切断ヘッド181は、搬送路の上に配置されている。切断ツール180は、搬送路を垂直方向に貫通している。切断ヘッド181は、
図28に簡略的に表されたリニアモーター182と連結されている。このリニアモーターは、切断ヘッド181を搬送路を横断する方向に往復移動させる。
【0184】
図29は、第一の切断ステーション183を上面図にて簡略的に示す。第一の切断ステーション183は、発明に係る装置内で主切断ステーションに前置されている。第一の切断ステーション183は、複数のブロックのための搬送装置184を有している。この搬送装置は、まっすぐな搬送路に沿って配置されており、これに沿ってブロックの為の載置プレート185と、搬送路を横断する方向に配置された切断装置186が相前後して配置されている。搬送装置184は、搬送路の長手方向にスライド可能なブロックスライダー187を有している。このブロックスライダーは、載置プレート185上に位置するブロックを切断装置186を通って押し動かす。ブロックは、切断装置186の通過の際にストリップ(L)に切断される。
【0185】
図30は、第一の切断ステーション188のバリエーションを示す。これは、第一の載置プレート189と第二の載置プレート190の間に配置された一つの切断装置を有する。この切断装置は、搬送路を横断する方向に配置されたカットフレーム192を有している。このカットフレームは、搬送路に対して傾斜して配置されたカットワイヤー193を有している。
【0186】
図31は、第一の切断ステーション194の別のバリエーションを示す。これは、第一の載置プレート195と第二の載置プレート196の間に配置された一つの切断装置197を有している。この切断装置は、搬送路を横断する方向に相並んで配置された複数の切断ツールを備えられている。これら切断ツールは、垂直方向に配置された丸のこブレード198を有する丸のことして形成されている。
【0187】
図32は、主切断ステーション199の長手方向断面を示す。この中に、一つの後方の載置プレート200、一つの輪郭カット装置201および一つの前方の載置プレート202が、まっすぐな搬送路に沿って相前後して配置されている。輪郭カット装置201は、搬送路を横断する方向に配置されており、そして一つの輪郭カットフレーム203を有する。この輪郭カットフレームは、搬送路を横断する方向に走行可能であり、そして少なくとも一つの垂直方向のカットワイヤーを有する。輪郭カットフレーム203は、(
図32内には表されていない)駆動モジュールによって搬送路を横断する方向に往復移動させられる。
【0188】
図32は、輪郭カット装置201を通過する際のブロック(B)を示す。ブロック(B)は、一部は、後方の載置プレート200上に位置し、そしてすでに一部は前方の載置プレート202上に位置している。
【0189】
主切断ステーション199内には、搬送路に沿って配置された一つの主搬送装置が設けられている。主搬送装置は、後方の載置プレート200に前置された第一の搬送ユニット204を有している。この搬送ユニットは、後方の載置プレート200の上に配置されたブロックスライダー205を有している。該ブロックスライダーは、後方の載置プレート200の上、ブロック(B)の後方に配置されている。ブロックスライダー205は、リニアモーター206によって搬送路に沿って前進および後退移動させられる。主搬送装置は、前方の載置プレート202に後置された第二の搬送ユニット207を有する。この搬送ユニットは、前方の載置プレート202の上に配置されたブロックスライダー208を有している。該ブロックスライダーは、前方の載置プレート202の上、ブロック(B)の前に配置されている。ブロックスライダー208は、リニアモーター209によって搬送路に沿って前進および後退移動させられる。
【0190】
主切断ステーション199内では、ブロック(B)が、両方の搬送ユニット204,207のブロックスライダー205,208によって搬送路に沿って前進および後退移動させられる。一方で、輪郭カット装置201内では、少なくとも一つの垂直方向のカットワイヤーを有する輪郭カットフレーム203が搬送路を横断する方向に往復移動させられる。輪郭カット装置201によりつくりだされる輪郭カットにおいて、輪郭カットフレーム203の横断方向動作は、ブロックの長手方向動作と組み合わせられる。両方の動作の組合せは、輪郭カットの推移を決定する。この組合せのもと、輪郭カットの推移に相当する輪郭カットフレーム203の横断方向動作が、輪郭カットの推移に相当するブロックの長手方向動作と組み合わせられる。
【0191】
輪郭カットの推移に相当する、輪郭カットフレーム203の横断方向動作は、輪郭カットフレーム203と接続される駆動モジュールによりつくりだされる。この駆動モジュールは、輪郭カットフレーム203の横断方向動作をつくりだす駆動モーターを有する。この駆動モーターにおいて、輪郭カットの間、装置の横断方向に推移する輪郭カットフレームの動作のつくりだしは、リニアモーターの制御プログラム内に統合されている。
【0192】
輪郭カットの推移に相当するブロックの長手方向動作は、両方の搬送ユニット204、207によってつくりだされる。これら搬送ユニットは、それらのブロックスライダー205,208をリニアモーター206,209を使って、輪郭カットの推移に合わせて、搬送路に沿って前進および後退移動させる。輪郭カットの推移に相当する、ブロックスライダー205,208の前進動作および後退動作のつくりだしは、搬送ユニット204,207のリニアモーター206,209の制御プログラム内に統合されている。
【国際調査報告】