(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-533906(P2015-533906A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(54)【発明の名称】ジアンヒドロヘキシトール化合物をベースとするビニルエステルウレタン樹脂を製造するための方法およびそれらの使用
(51)【国際特許分類】
C08G 18/67 20060101AFI20151030BHJP
C08F 290/06 20060101ALI20151030BHJP
C08G 18/10 20060101ALI20151030BHJP
【FI】
C08G18/67
C08F290/06
C08G18/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-538410(P2015-538410)
(86)(22)【出願日】2013年10月22日
(85)【翻訳文提出日】2015年5月26日
(86)【国際出願番号】EP2013072058
(87)【国際公開番号】WO2014064097
(87)【国際公開日】20140501
(31)【優先権主張番号】102012219477.0
(32)【優先日】2012年10月24日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】591010170
【氏名又は名称】ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100090022
【弁理士】
【氏名又は名称】長門 侃二
(72)【発明者】
【氏名】リートナー, ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】グナーシュ, ビーテ
【テーマコード(参考)】
4J034
4J127
【Fターム(参考)】
4J034BA06
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4J034CA04
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4J127CB282
4J127CC181
4J127CC182
(57)【要約】
本発明は、溶媒としてのラジカル共重合性モノマー化合物の存在下においてジアンヒドロヘキシトール化合物をジイソシアナートと反応させ、生成物をヒドロキシ置換(メタ)アクリラートと反応させる、ビニルエステルウレタン樹脂を製造するための方法に関する。その結果として、ジアンヒドロヘキシトール化合物をベースとし、また再生可能な原材料をベースとする、ビニルエステルウレタン樹脂を、簡単な方法によって高収率で得ることができる。このような樹脂は、化学固定エンジニアリングにおける結合剤として好適である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒としてのラジカル共重合性モノマー化合物の存在下においてジアンヒドロヘキシトール化合物をジイソシアナートと反応させ、生成物をヒドロキシ置換(メタ)アクリラートと反応させる、ビニルエステルウレタン樹脂を製造する方法。
【請求項2】
前記ラジカル重合性モノマー化合物が、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、プロピレングリコール(メタ)アクリラート、テトラヒドロフリル(メタ)アクリラート、および(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリラートから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ジヒドロキシ化合物1モル当たり少なくとも2モルのジイソシアナートが使用される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ジアンヒドロヘキシトール化合物が、イソソルビド、イソマンニットおよびイソイジドから選択される、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ジイソシアナートが脂肪族ジイソシアナートである、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ヒドロキシ置換(メタ)アクリラートがヒドロキシアルキル(メタ)アクリラートである、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(I)における前記反応が、変換がほとんど完了するまで続けられる、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(I)における前記反応が、DIN EIN 1242に従って測定して残留イソシアナート含有量が0.2%未満に減少するまで続けられる、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
出発化合物が、再生可能な原材料をベースとする基本化学物質から得ることができる、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を用いて得られる、ビニルエステルウレタン樹脂。
【請求項11】
ラジカル硬化性樹脂混合物中における結合剤としての、請求項10に記載のビニルエステルウレタン樹脂の使用。
【請求項12】
ラジカル硬化性反応樹脂モルタル組成物中における結合剤としての、請求項10に記載のビニルエステルウレタン樹脂の使用。
【請求項13】
化学固定のための、請求項11または請求項12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジアンヒドロヘキシトール化合物をベースとするビニルエステルウレタン樹脂を製造するための方法、この方法に従って製造されるビニルエステルウレタン樹脂、およびラジカル硬化性結合剤としての、とりわけ化学固定のためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ラジカル硬化性化合物をベースとする反応樹脂モルタルの、結合剤としての使用は、従前より公知である。固定エンジニアリングの分野において、有機結合剤としての、例えば、粘着剤としての樹脂混合物の使用が、化学固定エンジニアリングとして受け入れられるようになってきた。これらは、多成分系として製造される粘着剤であり、一方の成分が樹脂混合物を含み、他方の成分が硬化剤を含む。例えば反応性溶媒(反応性稀釈剤)を含む溶媒などの他の通常の構成要素は、前記の一方および/または他方の成分に含まれ得る。2つの成分を混合することによって、硬化反応、即ち重合が、ラジカル形成によって開始され、樹脂が硬化されて、熱硬化性材料が生成される。ビニルエステル樹脂および不飽和ポリエステル樹脂が、ラジカル硬化性化合物として、とりわけ化学固定エンジニアリングのためによく使用される。
【0003】
有利な性質のため、モノマーまたはポリマーの芳香族ジイソシアナートと、ヒドロキシ置換メタクリラート、例えばヒドロキシアルキルメタクリラートとを用いて得ることができるビニルエステル樹脂、とりわけビニルエステルウレタン樹脂が、ベース樹脂として使用されている。例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステルウレタン樹脂を含むビニルエステル樹脂をベース樹脂とする粘着剤が記載されている(例えば、特許文献1参照)。このような系中の化合物は、原材料を原油のような化石資源から得る従来の石油化学をベースとする。
【0004】
原油のような化石資源は無尽蔵ではなく、いつか枯渇せざるを得ないことが、一般に知られている。化石資源の入手可能性が低下すると、化学固定システムに課される高度な要求に必須である化合物がもはや入手できなくなるおそれがあるというリスクがある。
【0005】
したがって、高度に特化された化学固定系を今後も提供し続けることができるように、再生可能な原材料からの炭素を高比率で有する、再生可能な原材料をベースとする代替的な系が、今後に向けて必要である。
【0006】
本発明者らは、樹脂成分がベース樹脂、および場合によっては追加の構成要素、例えば反応性稀釈剤を含む、再生可能な原材料からの炭素を高比率で有する反応樹脂モルタルを提供する方法を見出した。これは、ジアンヒドロヘキシトール化合物、例えば、イソソルビド、イソマンニットまたはイソイジドをベースとするビニルエステルウレタン樹脂をベース樹脂として使用することによって可能になる。これには、ベース樹脂の合成に、再生可能な資源から充分な量および質で得ることができる出発化合物を使用できるという利点がある。
【0007】
イソソルビドをベースとするポリマーは、例えば、イソソルビドおよびジカルボン酸から製造することができる(例えば、非特許文献1参照)。この場合、大量の対応ポリエステルが製造されるが、数平均分子量
【0008】
が5,000/g未満である、比較的低分子量しか得ることができない。また一方、このようなポリマーは、重合できる炭素二重結合を有さないので、この方法では架橋された熱硬化性材料は生成されない。
【0009】
さらに、イソソルビドをベースとするポリマーは、イソソルビドジグリシジルエーテルと例えばアミンとの重縮合を用いて得ることもできる(例えば、非特許文献2参照)。しかし、このようなイソソルビドジグリシジルエーテルの製造には、ジクロロメタン中m−クロロ過安息香酸の使用が必要であり、これは、工業的には非常に複雑で費用のかかる方法である。
【0010】
別法として、ビスイソソルビドジグリシジルエーテルは、イソソルビドをエピクロロヒドリンと反応させることによって得ることができ、ビスイソソルビドジグリシジルエーテルの重縮合を用いてイソソルビドをベースとするポリマーを得ることが可能である。しかし、この場合、イソソルビドとエピクロロヒドリンとの反応および生成物の単離により、方法は非常に費用のかかるものとなる。
【0011】
しかし、本発明者らによって用意されるベース樹脂は、製造が簡単でない。合成ジアンヒドロヘキシトールをベースとするビニルエステル樹脂は、入手が容易でない。これは、ジアンヒドロヘキシトール化合物をわずかに過剰のジイソシアナートと反応させることによって得られる可能性がある中間化合物の合成中に生成されるオリゴマーのジイソシアナートが難溶性であるためである。特に、これまで、大規模でC4−ジイソシアナートをジアンヒドロヘキシトール化合物と反応させることは可能でなかった。同じことは、C6−およびC10−ジイソシアナートにも当てはまり、これらは、これまで、ジアンヒドロヘキシトール化合物と容易に反応してジイソシアナートを生成することはなかった。
【0012】
したがって、実施が簡単で高収率をもたらす方法であって、特に、最終生成物を再処理または分離する必要がなく、それにより反応バッチを直接使用できる方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】欧州特許第0713015号明細書
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】バート・エー・ジェイ・ノオルドバー(Bart A.J. Noordover):バイオ系逐次重合ポリマー;化学的性質、機能性および適用性(Biobased step-growth polymers; chemistry, functionality, and applicability); Technische Universiteit Eindhoven, 2007; ISBN 978-90-386-1179-2
【非特許文献2】シエンホン・フェン(Xianhong Feng)、アンソニー・ジェイ・イースト(Anthony J. East)、ウィリス・ハモンド(Willis Hammond)、マイケル・ジャッフェ(Michael Jaffe): ポリマー材料の現代科学(Contemporary Science of Polymeric Materials )、コルジック−カラスズ、エル(Korugic-Karasz, L.): ACS Symposium Series; American Chemical Society: Washington, DC, 2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、実施および監視が簡単であり、最終生成物を高収率で生成できる、ビニルエステルウレタン樹脂を製造するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、この目的は、溶媒としてのラジカル共重合性化合物の存在下においてジアンヒドロヘキシトール化合物をジイソシアナートと反応させ、その生成物をヒドロキシ置換(メタ)アクリラートと反応させる、ビニルエステルウレタン樹脂を製造するための方法を提供することによって達成される。
【0017】
その結果として、ビニルエステルウレタン樹脂が、簡単な2ステップワンポット反応で製造され、全ての適用分野に直接使用できかつ貯蔵安定性がある生成物が得られる。
【0018】
本発明によれば、ビニルエステルウレタン樹脂は、2つの合成ステップで製造される。第1の合成ステップ(合成ステップ1)において、ジアンヒドロヘキシトール化合物を過剰のジイソシアナートと反応させ、それによって生成物が、分子の末端にイソシアナート基および分子の主鎖に2つのウレタン基を必ず有するようにする。ジヒドロキシ化合物1分子当たり少なくとも2モルのジイソシアナートを用い、それによってジイソシアナートの1つのイソシアナート基が常にジアンヒドロヘキシトール化合物の1つのヒドロキシ基と反応して、ウレタン基を形成するようにすることが有益である。また一方、ジイソシアナートは好ましくは、オリゴマー化がほとんど起こらないようにわずか過剰に加える。それでも、オリゴマーは、ごく少量ではあるが形成される。第2の合成ステップ(合成ステップ2)において、次に、イソシアナート末端基をヒドロキシ置換(メタ)アクリラートエステルと反応させ、それによって末端(メタ)アクリラート基を有する化合物が得られるようにする。
【0019】
驚くべきことに、第1の合成ステップにおいて特定のモノマー共重合性化合物を使用すると、この合成ステップにおいて良好なおよび非常に良好な反応が引き起こされ、それによってその後に第2の合成ステップにおいて、ジアンヒドロヘキシトールをベースとするウレタンジイソシアナートの2つの末端イソシアナート基がヒドロキシ置換(メタ)アクリラートとよく反応できるようになる。これにより、重合できる樹脂が高収率で得られる。
【0020】
第1の合成ステップにおける特定のモノマー共重合性化合物の使用は、驚くべきことに、この合成ステップにおいてジアンヒドロヘキシトール化合物の反応を完了するまで続けるのに十分な長時間にわたって、反応中に生成されるオリゴマーを溶解させておくのに役立つ。これが、第2の合成ステップにおいて末端イソシアナート基がヒドロキシ置換(メタ)アクリラートと反応して、適切なジ(メタ)アクリラートを生成するための要件である。
【0021】
ジアンヒドロヘキシトール化合物とジイソシアナートとの反応は、成分を一緒にすることによってそれ自体公知の方法で進行する。
【0022】
本発明によれば、反応は、溶媒としての共重合性モノマーの存在下で行われ、これは、一官能価または二官能価メタクリラート、とりわけ脂肪族または芳香族C
5〜C
15−(メタ)アクリラートから選択される。好適な共重合性モノマーは、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラート、1,2−エタンジオールジ(メタ)アクリラート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリラート、1,2−ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、フェニル(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリラート、エチルトリグリコール(メタ)アクリラート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリラート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリラート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリラート、イソボルニル(メタ)アクリラート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリラート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリラート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリラート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリラート、および/またはトリシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリラート、ビスフェノールA(メタ)アクリラート、ノボラックエポキシジ(メタ)アクリラート、ジ[(メタ)アクリロイル−マレオイル]−トリシクロ−5.2.1.0.
26−デカン、ジシクロペンテニルオキシエチルクロトナート、3−(メタ)アクリロイル−オキシメチル−トリシクロ−5.2.1.0.
26−デカン、3−(メタ)シクロペンタジエニル(メタ)アクリラート、イソボルニル(メタ)アクリラート、およびデカリル−2−(メタ)アクリラート、PEG−ジ(メタ)アクリラート、例えば、PEG200−ジ(メタ)アクリラート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリラート、シクロヘキシル(メタ)アクリラート、フェノキシエチルジ(メタ)アクリラート、メトキシエチル(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリルメタクリラートまたはtert−ブチル(メタ)アクリラート、ならびにノルボルニル(メタ)アクリラートである。共重合性モノマーは、ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリラートおよび(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリラートの中から選択されるのが特に好ましい。共重合性モノマーは、単独でもまたはそれらの2種以上の混合物としても使用できる。
【0023】
ジアンヒドロヘキシトール化合物、ジイソシアナートおよび溶媒を準備し、反応器中で、好ましくは撹拌しながら、室温、特に+10℃〜+40℃において混合する。次いで、反応を約+60〜+90℃において行い、混合物は可能な限り迅速に同温度まで加熱して、反応器または攪拌機に混合物が付着しないようにする。加熱は、量に応じて、好ましくは30分〜3時間にわたって行う。
【0024】
ジアンヒドロヘキシトール化合物は好ましくは、好適な触媒の存在下でジイソシアナートと反応させる。好適な触媒は、有機金属塩およびキレート、例えば、クロム(III)ジオナート(chromium(III)dionate)、オクタン酸クロム(III)、チタンテトラブトキシド、オクタン酸カルシウム、カルボン酸ビスマス、アセト酢酸ジルコニウム、ジルコニウムテトラジオナート錯体およびジルコニウムテトラキス(2,4−ペンタンジオナト)錯体(刊行物「非スズ触媒によるイソシアナート−ヒドロキシル反応の触媒作用(Catalysis of the Isocyanate-Hydroxyl Reaction with Non-Tin Catalysts)」、ダブリュー・ジェイ・ブランク(W.J. Blank)、ゼット・エー・ホー(Z.A. He)およびイー・ティー・ハッセル(E.T. Hessell), 24th International Conference in Organic Coatings, Athens Greeceに記載)、またはジルコニウムアルコキシド、例えばジルコニウムテトラブトキシド、およびカルボン酸ジルコニウム、例えばジルコニウムテトラアセチルアセトナート(国際公開第2012/076686号パンフレットに記載)である。通常使用される錫化合物、例えばジオクチル錫ジラウラートを使用するのが好ましい。
【0025】
ジヒドロキシ化合物はジアンヒドロヘキシトール化合物であるので、出発化合物は再生可能な原材料から得ることができる。ジアンヒドロヘキシトール化合物、より正確には1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトール化合物は、デンプン産業の副生物である。これらは、例えば、D−ヘキシトールを脱水することよって得ることができる。D−ヘキシトール自体は、ヘキソース糖から簡単な還元を使用して得ることができる。したがって、ジアンヒドロヘキシトール化合物は、バイオマスから得ることができるキラル生成物である。2つのヒドロキシ基の配置に応じて、3つの異性体、イソソルビド(構造A)、イソマンニット(構造B)およびイソイジド(構造C)は差別化され、それらは、D−グルコース、D−マンノースおよびL−フルクトースから水素化とその後の二重脱水によって得ることができる。
【0026】
【化1】
【0027】
したがって、出発原料として使用するジアンヒドロヘキシトール化合物は、イソソルビド、イソマンニットもしくはイソイジドであってもよいし、またはこれらのジアンヒドロヘキシトール化合物の混合物であってもよい。それゆえに、以下において、ジアンヒドロヘキシトール化合物という用語は、特定の個別の化合物または種々の個々の化合物の任意の所望の混合物を意味すると理解するものとする。イソソルビドが最も広く流通しているので、これをジイソシアナートとの反応のための出発化合物として使用するのが好ましい。
【0028】
ジアンヒドロヘキシトール化合物およびそれらの製造方法はそれ自体公知であり、対応する生成物は市販されている。
【0029】
ジイソシアナートもまた再生可能な原材料から得ることができるように、ジイソシアナートは有益には、脂肪族ジイソシアナート、とりわけ、再生可能な原材料から得ることができる、基本炭素単位をベースとする脂肪族C
1〜C
10−アルキルジイソシアナート、例えば、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートおよびデカメチレンジイソシアナートである。
【0030】
テトラメチレンジイソシアナートの使用は、例えば、植物由来の基本C−4単位、特にコハク酸から得ることができるという利点を有する(Chemical Engineering & Technology Special Issue: 原材料の変化(Change of raw materials), Volume 31, Issue 5, pages 647 (2008)、アイ・ベッチトールド(I. Bechthold)、ケイ・ブレッツ(K. Bretz)、エス・カバシ(S. Kabasci)、アール・コピツキー(R. Kopitzky)、およびエー・スプリンガー (A. Springer)による論文「コハク酸:再生可能な資源からの生物系ポリマーのための新しいプラットフォーム化学物質(Succinic Acid: A New Platform Chemical for Biobased Polymers from Renewable Resources)」)。著者らは、コハク酸が再生可能な原材料から得ることができる将来の基本化学単位の1つとなると考えている。
【0031】
別の例としてのデカメチレンジイソシアナートの使用もまた、植物由来の基本C10単位、特にセバシン酸から得ることができるという利点を有する。生物系のヒマシ油から得ることができる基本C10単位は、文献に詳細に記載されている(European Journal of Lipid Science and Technology, Special Issue: 化学工業のための再生可能な資源としての油脂(Oil and fats as renewable resources for the chemical industry), Volume 112, Issue 1, pages 10 (2010)中のハティス・ムチウ(Hatice Mutiu)およびミヒャエル・エー・アール・マイアー(Michael A.R. Meier)による論文「化学工業のための再生可能な資源としてのヒマシ油(Castor oil as a renewable resource for the chemical industry)」)。この場合もまた、著者らは、ヒマシ油は化学工業のための再生可能な原材料の非常に有益な供給源であると考えている。
【0032】
さらに、米国特許第8,241,879号明細書に従って関連前駆体であるアジピン酸がバイオマスから入手可能であるので、再生可能な原材料からのヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)がその後、入手可能になった。
【0033】
さらに、また一方、再生可能な原材料から得ることができる他のジイソシアナート、例えば、国際公開第2011/098272号パンフレットに記載されているような脂肪酸または他の供給源からのジイソシアナートなども、本発明に従って使用できる。
【0034】
本発明によれば、ジアンヒドロヘキシトール化合物とジイソシアナートとの反応は、変換が十分に完了するまで続ける。変換は、反応の間じゅう、薄層クロマトグラフィーを用いて連続的に確認する。
【0035】
第2のステップにおいて、第1の合成ステップで得られたジイソシアナート化合物をヒドロキシ置換(メタ)アクリラートと反応させることによって、ビニルエステルウレタン樹脂が得られる。ジイソシアナート化合物1イソシアナート当量当たり1ヒドロキシ当量のヒドロキシ置換メタ(アクリラート)を使用する。
【0036】
反応はまた、得られた生成物を単離せずに、第1の合成ステップからの反応混合物に約+60〜+90℃においてヒドロキシ置換(メタ)アクリラートを直接加えて、行う。
【0037】
ヒドロキシ置換(メタ)アクリラートを加え終わったら、残留イソシアナート含有量が0.2%未満に減少するまで、反応混合物は+60〜+90℃の室温に保つ。変換は、DIN EN 1242に従ってイソシアナート基の滴定によってチェックする。変換が終わったら、反応混合物を室温に冷却する。
【0038】
ヒドロキシ置換(メタ)アクリラートは、再生可能な原材料から得ることもできる。特に、これらは、脂肪族ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラート、例えば、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラートおよびヒドロキシエチル(メタ)アクリラートであり、これらのうち、メタクリラート化合物が特に好ましい。
【0039】
ヒドロキシプロピルメタクリラートの合成に必要なプロピレングリコールは、グリセリンから得ることができる(CEPmagazine.org, www.aiche.org/cep (August 2007)、スザンヌ・シェリー(Suzanne Shelley)による論文、「プロピレングリコールへの再生可能な経路(A Renewable Route to Propylene Glycol)」)。グリセリンは、バイオディーゼル製造の極めて重要な副生物である。したがって、これは、原油から得られる従来の原材料と比較して、安価で、再生可能であり、環境にやさしい、プロピレングリコール製造のための代替物である。
【0040】
ヒドロキシエチルメタクリラートの合成に必要なエチレングリコールも同様に、糖蜜およびサトウキビなどのバイオマスから得ることができる原材料、例えばエチレンオキシドおよびその誘導体、例えばグリコールから得ることができる。
【0041】
C
2−およびC
3−ヒドロキシアルキルメタクリラートは市販されている。
【0042】
さらに、また一方、再生可能な原材料から得ることができる他のヒドロキシ置換(メタ)アクリラートも、本発明に従って使用できる。
【0043】
全製造プロセス全体においておよび反応生成物の貯蔵中において、本発明に従って製造される重合性の反応生成物および使用する共重合性モノマーの時期尚早な不所望の重合を防ぐために、あらゆる補助剤および添加剤を含む全反応混合物を基準として、少なくとも0.0005〜0.2重量%の少なくとも1種の好適な重合防止剤を、反応の前であっても加えることが推奨される。また一方、少なくとも1種の重合防止剤は、反応中または反応後にも加えることもできる。必要に応じて、重合防止剤は、全反応混合物に相対して2重量%以下、好ましくは0.01〜1重量%の量で加えることができる。
【0044】
好適な重合防止剤は、ヒドロキノン、置換ヒドロキノン、フェノチアジン、ベンゾキノンおよびtert−ブチルピロカテコール、(tert−Butylbrenzkatechin)(例えば、欧州特許出願第1935860号明細書および欧州特許出願第0965619号明細書に記載)、N−オキシルラジカルとも称する、安定なニトロキシルラジカル、例えば、ピペリジニル−n−オキシルおよびテトラヒドロピロール−N−オキシル(例えば、独国特許出願公開第19531649号明細書に記載)である。
【0045】
本発明によって製造される生成物は、場合によっては促進剤の存在下で、ラジカルを供給する物質−(ヒドロ)ペルオキシドなどの物質−によって硬化させることができる、有益な系に相当する。
【0046】
本発明によって製造される生成物は、好ましくは、グルー、接着剤、シーラントおよびコーティング剤の結合剤成分として使用される。本発明によって製造される生成物は、ラジカル硬化性の、とりわけ常温硬化型の、化学固定用のモルタル塊のための結合剤として特に好ましい。
【0047】
したがって、本発明の別の主題は、特に化学固定用の、ラジカル硬化性樹脂混合物およびこの樹脂混合物を含むこれらの反応樹脂モルタル組成物中における結合剤としての、本発明によって製造されるビニルエステルウレタン樹脂の使用である。
【0048】
原則として、反応樹脂モルタルは、ベース樹脂の製造に必要な出発化合物を、触媒および溶媒、特に反応性稀釈剤と反応器中で一緒にし、それらを互いに反応させることによって製造する。反応が終了した後および場合によっては反応開始時でも、貯蔵安定性のために重合防止剤を反応混合物に加え、それによっていわゆる樹脂マスターバッチを得る。しばしばベース樹脂の硬化のための促進剤を、場合によっては、貯蔵安定性のため、ゲル化時間の調整のための重合防止剤と同じでもまたは異なっていてもよい追加の重合防止剤を、および場合によっては他の溶媒、特に反応性稀釈剤を、樹脂マスターバッチに加え、それによって樹脂混合物を得る。ベース樹脂の種々の性質、例えば、レオロジーおよび濃度を調整するために、無機および/または有機添加剤をこの樹脂混合物に加え、それによって反応樹脂モルタルを得る。
【0049】
それゆえに、1つの好ましい樹脂混合物は、少なくとも1種のベース樹脂、少なくとも1種の反応性稀釈剤、少なくとも1種の促進剤、少なくとも1種の重合防止剤を含む。反応樹脂モルタルは、このような樹脂混合物に加えて、無機および/または有機添加剤を含み、無機添加剤が特に好ましい。
【0050】
本発明の方法を以下の実施例においてより詳細に説明するが、本発明の方法はこれらに限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0051】
A)樹脂マスターバッチの合成
A1)テトラメチレンジイソシアナート(TMDI)の使用
実施例A1.1
1,3−プロパンジオールジメタクリラート(Sarbio 6200)260gおよびTMDI 50gを500mL三つ口フラスコに入れ、ジオクチル錫ジラウラート(Tegokat 216)30mg、BHT 20mgおよびTempol 40mgを加える。溶液を70℃に加熱する。次いで、イソソルビド20gを20回に分けて等量ずつ、60分間にわたって撹拌溶液に加える。イソソルビドを加え終わったら、混合物を70℃に加熱し、同温度で5時間撹拌する。イソソルビドの変換を、薄層クロマトグラフィーによって監視する。イソソルビドは、5時間後に完全に変換されていた。次いで、HPMA 50gを60分間にわたって滴加し、NCO含有量が、DIN EN 1242に従って測定して0.2%未満となるまで80℃において撹拌を続ける。これにより、すぐに使用できる樹脂マスターバッチが得られる。
【0052】
実施例A1.2
1,4−ブタンジオールジメタクリラート250gおよびTMDI 40gを500mL三つ口フラスコに入れ、ジオクチル錫ジラウラート(Tegokat 216)60mg、BHT 40mgおよびTempol 90mgを加える。溶液を70℃に加熱する。次いで、イソソルビド20gを20回に分けて等量ずつ、60分間にわたって撹拌溶液に加える。イソソルビドを加え終わったら、混合物を80℃に加熱し、同温度で5時間撹拌する。イソソルビドの変換を、薄層クロマトグラフィーによって監視する。イソソルビドは、5時間後に完全に変換されていた。次いで、HPMA 40gを60分間にわたって滴加し、NCO含有量が、DIN EN 1242に従って測定して0.2%未満となるまで80℃において撹拌を続ける。これにより、すぐに使用できる樹脂マスターバッチが得られる。
【0053】
A2)ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)の使用
実施例A2.1
1,3−プロパンジオールジメタクリラート(Sarbio 6200)130g、1,4−ブタンジオールジメタクリラート130gおよびHMDI 50gを500mL三つ口フラスコに入れ、ジオクチル錫ジラウラート(Tegokat 216)30mg、BHT 20mgおよびTempol 40mgを加える。溶液を70℃に加熱する。次いで、イソソルビド20gを20回に分けて等量ずつ、60分間にわたって撹拌溶液に加える。イソソルビドを加え終わったら、混合物を80℃に加熱し、同温度で5時間撹拌する。イソソルビドの変換を、薄層クロマトグラフィーによって監視する。イソソルビドは、5時間後に完全に変換されていた。次いで、HPMA 50gを60分間にわたって滴加し、NCO含有量が、DIN EN 1242に従って測定して0.2%未満となるまで80℃において撹拌を続ける。これにより、すぐに使用できる樹脂マスターバッチが得られる。
【0054】
実施例A2.2
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラート−4−イル)メチルメタクリラート(ソルケタールメタクリラート)250gおよびHMDI 45gを500mL三つ口フラスコに入れ、ジオクチル錫ジラウラート(Tegokat 216)30mg、BHT 30mgおよびTempol 40mgを加える。溶液を70℃に加熱する。次いで、イソソルビド20gを20回に分けて等量ずつ、60分間にわたって撹拌溶液に加える。イソソルビドを加え終わったら、混合物を80℃に加熱し、同温度で5時間撹拌する。イソソルビドの変換を、薄層クロマトグラフィーによって監視する。イソソルビドは、5時間後に完全に変換されていた。次いで、HPMA 45gを60分間にわたって滴加し、NCO含有量が、DIN EN 1242に従って測定して0.2%未満となるまで80℃において撹拌を続ける。これにより、すぐに使用できる樹脂マスターバッチが得られる。
【0055】
A3)デカメチレンジイソシアナート(DMDI)の使用
実施例A3.1
1,3−プロパンジオールジメタクリラート(Sarbio 6200)230gおよびDMDI 60gを500mL三つ口フラスコに入れ、ジオクチル錫ジラウラート(Tegokat 216、 Goldschmidt Industrial Chemical Corporation)60mg、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)40mgおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(Tempol)90mgを加える。溶液を70℃に加熱する。次いで、イソソルビド20gを20回に分けて等量ずつ、60分間にわたって撹拌溶液に加える。イソソルビドを加え終わったら、混合物を80℃に加熱し、同温度で5時間撹拌する。イソソルビドの変換を、薄層クロマトグラフィーによって監視する。イソソルビドは、5時間後に完全に変換されていた。混合物をテトラヒドロフルフリルメタクリラート(Sarbio 6100、Sartomer)35gで稀釈して、その粘度を低下させる。次いで、HPMA 40gを60分間にわたって滴加し、NCO含有量が、DIN EN 1242に従って測定して0.2%未満となるまで80℃において撹拌を続ける。これにより、すぐに使用できる樹脂マスターバッチが得られる。
【0056】
B)樹脂混合物
B1)テトラメチレンジイソシアナート(TMDI)の使用
実施例B1.1
50℃において、1,4−ブタンジオールジメタクリラート(BDDMA)100gおよびtert−ブチル−ブレンズカタキン(tBBK)2gを、実施例A1.1に従って製造された樹脂マスターバッチ380gに加え、次いでゲル化時間を室温において6分間とし、芳香族アミンを加える。これにより、すぐに使用できる貯蔵安定性の樹脂混合物が得られる。
【0057】
実施例B1.2
50℃において、BDDMA 90gおよびtBBK 2gを、実施例A1.2に従って製造された樹脂マスターバッチ350gに加え、次いでゲル化時間を室温において6分間とし、芳香族アミンを加える。これにより、すぐに使用できる貯蔵安定性の樹脂混合物が得られる。
【0058】
B2 ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)の使用
実施例B2.1
50℃において、BDDMA 100gおよびtBBK 2gを、実施例A2.1に従って製造された樹脂マスターバッチ380gに加え、次いでゲル化時間を室温において6分間とし、芳香族アミンを加える。これにより、すぐに使用できる貯蔵安定性の樹脂混合物が得られる。
【0059】
実施例B2.2
50℃において、BDDMA 90gおよびtBBK 2gを、実施例A2.2に従って製造された樹脂マスターバッチ360gに加え、次いでゲル化時間を室温において6分間とし、芳香族アミンを加える。これにより、すぐに使用できる貯蔵安定性の樹脂混合物が得られる。
【0060】
B3)デカメチレンジイソシアナート(DMDI)の使用
実施例B3.1
50℃において、BDDMA 40gおよびtBBK 2gを、実施例A3.1に従って製造された樹脂マスターバッチ300gに加え、次いでゲル化時間を室温において6分間とし、芳香族アミンを加える。これにより、すぐに使用できる貯蔵安定性の樹脂混合物が得られる。
【国際調査報告】