特表2015-533971(P2015-533971A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-533971軌道のレールを削正する方法並びに装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-533971(P2015-533971A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(54)【発明の名称】軌道のレールを削正する方法並びに装置
(51)【国際特許分類】
   E01B 31/17 20060101AFI20151030BHJP
   B24B 27/00 20060101ALI20151030BHJP
【FI】
   E01B31/17
   B24B27/00 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-538312(P2015-538312)
(86)(22)【出願日】2013年9月28日
(85)【翻訳文提出日】2015年6月16日
(86)【国際出願番号】EP2013002921
(87)【国際公開番号】WO2014063771
(87)【国際公開日】20140501
(31)【優先権主張番号】A1149/2012
(32)【優先日】2012年10月24日
(33)【優先権主張国】AT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター ブーフベアガー
【テーマコード(参考)】
2D057
3C158
【Fターム(参考)】
2D057BA26
3C158AA04
3C158AA12
3C158AA16
3C158AA18
3C158AB08
3C158BB01
3C158BC02
3C158CA01
3C158CB01
3C158CB03
3C158CB04
(57)【要約】
本発明は、軌道(3)のレール(2)を削正する装置に関し、この装置は、レール走行装置を介して軌道の上を走行可能なフレーム(11)と、フレーム(11)に沿って、レール長手方向に相前後して配置された、それぞれ1本のレール(2)に対応して配置された砥石(17)とを備え、各砥石(17)は、駆動装置(14,20)によって、鉛直方向に移動可能であるもしくはレール走行面(16)に対して送り可能である。少なくとも1つの砥石(17)は、独自の回動駆動装置(18)によって180°鉛直の軸線(19)を中心に回動可能に構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道(3)のレール(2)を削正する方法であって、
レール長手方向で相前後して配置された幾つかの砥石(17)を、作業を導入するために、レール走行面(16)上に降下させ、持続的にレール(2)に沿って移動させる、方法において、
砥石(17)を、選択可能な時間間隔で前記レール走行面(16)から持ち上げ、それぞれ180°回動させ、その後で作業の導入を継続するために再び前記レール走行面(16)上に降下させることを特徴とする、軌道のレールを削正する方法。
【請求項2】
砥石(17)の回動を、軌道平面(15)に対して直交方向の軸線(19)を中心に行う、請求項1記載の方法。
【請求項3】
砥石を有する削正ユニット(10)の砥石(17)の回動を、作業進行の停止時に自動的にリリースする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記レール(2)を削正するために、砥石(17)を有する全体で2つの削正ユニット(10)が設けられており、該削正ユニット(10)のうちの一方の削正ユニット(10)は、他方の削正ユニット(10)の砥石(17)が回動させられる間に、作業進行の中断なしに継続使用されたままとなる、請求項1又は2記載の方法。
【請求項5】
前記軸線(18)を中心とする砥石(17)の回動を、遠隔操作可能な駆動装置を用いて行う、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
各砥石(17)を、別の砥石とは別個に独立して回動させる、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法により軌道(3)のレール(2)を削正する装置であって、
レール走行装置(4)を介して軌道(3)上を走行可能なフレーム(11)と、該フレーム(11)に、機械長手方向もしくはレール長手方向に相前後して配置された、それぞれ1本のレール(2)に対応して配置された複数の砥石(17)とを備え、各砥石(17)は、駆動装置(14,20)によって、鉛直方向に調節移動可能であるもしくはレール走行面(16)に向けて送り可能である、装置において、
少なくとも1つの砥石(17)は、独自の回動駆動装置(18)によって、180°鉛直の軸線(19)を中心に回動可能に構成されていることを特徴とする、軌道のレールを削正する装置。
【請求項8】
各砥石(17)に対応して独自の1つの高さ調節駆動装置(20)が配置されている、請求項7記載の装置。
【請求項9】
各砥石(17)に対応して独自の1つの回動駆動装置(18)が配置されている、請求項7又は8記載の装置。
【請求項10】
前記高さ調節駆動装置(20)及び前記回動駆動装置(18)は、鉛直の前記軸線(19)に対して同軸に配置されている、請求項7から9までのいずれか1項記載の装置。
【請求項11】
削正ユニット(10)のフレーム(11)に、レール長手方向で相前後して配置された、それぞれ少なくとも1つの砥石(17)を有する2つの補助フレーム(21)が設けられており、該補助フレーム(21)は、前記レール(2)に対して平行に延在する長手方向ガイド(22)に沿って摺動するように支持されていて、かつ偏心駆動装置(23)によって、前記フレーム(11)に対して相対的に往復振動運動可能である、請求項7から10までのいずれか1項記載の装置。
【請求項12】
前記削正ユニット(10)の、それぞれ1本のレール(2)に対応して配置された両方の前記フレーム(11)は、弾性的なジョイント箇所(24)を介して互いに結合されており、前記両フレーム(11)の互いに対するねじれ運動のために2つの調節駆動装置(25)が設けられている、請求項7から11までのいずれか1項記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1もしくは請求項7の上位概念に記載の軌道のレールを削正する方法並びに装置に関する。
【0002】
この種の装置は、例えば欧州特許公開第0427940号明細書において公知であり、この装置では、幾つかの砥石が、レール長手方向で相前後して支持体に取り付けられている。支持体は、それ自体が、高さ調節可能に、軌道上を走行可能な台車フレームに結合されていて、液圧シリンダによって、作業位置に降下可能である。更に、各砥石に対応して独自の押圧プランジャが配置されており、押圧プランジャは、個々の砥石をレールに対して押し付けるもしくは静止位置に周期的に持ち上げるために用いられる。静止位置では、そのとき露出している削正面が、ウォータジェットを用いて洗浄され、石の細孔を閉塞する研削泥から解放される。
【0003】
仏国特許1060027号明細書において、同等の装置が開示されている。この装置では、低温の圧力水による砥石の作業面の洗浄も記載されており、この場合、この水は、同時に削正箇所の冷却にも役立つ。
【0004】
従って本発明の課題は、冒頭で述べたような方法もしくは装置を改良して、効率的で、加えて経済的なレール加工が可能であるものを提供することである。
【0005】
この課題は、本発明によれば、冒頭で述べた方法もしくは装置において、請求項1もしくは7の特徴部に記載の構成により解決される。
【0006】
本発明による特徴を有する削正装置は、極めて簡単に、砥石の作業面の、削正品質及び効率を損なう汚れを阻止できるという利点を提供する。そのために、権利請求される方法によれば、砥石の所定の間隔での回動だけが必要であり、これにより、今度は逆向きに行われる摩擦による研削片は、ほぼ自動的にかつ専ら最小限の作業コスト及び時間コストで砥石から除去される。回動駆動装置は、更に、人間工学的に特に好適な回動動作の遠隔操作の有利な可能性を提供する。回動動作は、別の請求項に開示された特徴によれば、特に効率的に、削正運転中、削正運転の中断なく行うことができる。
【0007】
本発明の別の利点は、従属請求項及び図面の記載から明らかである。
【0008】
以下に、図示の態様に基づいて本発明を詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る装置を備えるレール削正機の概略側面図である。
図2】装置の拡大図である。
図3】本発明の別の態様の側面図である。
図4】本発明の別の態様の平面図である。
【0010】
図1に示された機械1は、軌道3のレール2を削正するために用いられる。機械1は、軌道3の上を、レール走行装置4によって、矢印5で示された作業方向に走行可能である。機械1は、運転室もしくは作業室6、走行駆動装置7並びに様々な(後述する)駆動装置へのエネルギ供給のためのエネルギ源8を備えている。
【0011】
機械フレーム9の下側の域には、複数のレール走行装置4の間に、機械長手方向もしくは作業方向5で相前後して配置された、レール2を削正する2つの削正ユニット10が設けられている。削正ユニット10については、以下に、図2に基づいてより詳細に記載する。
【0012】
各削正ユニット10は、加工すべきレール2の上方で機械長手方向に延在するフレーム11を備える。フレーム11は、端部側で、フランジ付車輪12を介して軌道3上に支持可能であり、2つの液圧駆動装置13によって高さ調節可能に機械フレーム9に結合されている。別の2つの調節駆動装置14が、フランジ付車輪12に対して相対的に、ひいては軌道平面15もしくはレール2のレール走行面16に対して相対的に、フレーム11の鉛直方向の調節を可能にしている。
【0013】
フレーム11に、機械長手方向で相前後して配置された幾つかの砥石17が看取される。砥石17は、(図示された)作業位置で、レール2のレール走行面16に載置していて、作業方向5での持続的な作業運動においてレール走行面16上を引っ張られる。各砥石17は、回動駆動装置18を備え、回動駆動装置18によって、砥石17は、鉛直の、軌道平面15に対して略垂直に延在する軸線19を中心に180°回動可能に構成されている。更に、各砥石17は、独自の高さ調節駆動装置20に結合されていてもよく、この場合、回動駆動装置18及び高さ調節駆動装置20は、好適には、鉛直の軸線19に対して同軸に配置されている。
【0014】
作業導入時に、削正ユニット10は、液圧駆動装置13により、削正すべきレール2上に降下される。その後で、調節駆動装置14によって、砥石17がレール走行面16に接触するまで砥石17の送りが行われる。砥石17がそれぞれ独自の高さ調節駆動装置20を備えている場合、送りは、高さ調節駆動装置20を介して行ってよい。
【0015】
削正動作により、砥石17の細孔が次第に閉塞され、これにより研削能力が低下するので、砥石17は、所定の選択可能な時間間隔で180°回動される。そのために全体のフレーム11が、調節駆動装置14を介してフランジ付車輪12に対して相対的に持ち上げられ、砥石が回動駆動装置18により回動され、その後で再びレール2上に降下される。第2の削正ユニット10が存在すると、この場合、レール削正動作は、中断なく進行させることができる。これに対して択一的に、高さ調節駆動装置20を備える各砥石17は、それぞれ別個に持ち上げて、回動させることができる。この場合、幾つかの砥石17は、作業位置に留まるので、作業進行を中断する必要はない。
【0016】
砥石17の回動は、好適には、回動駆動装置18に遠隔制御により動力を加えることにより行われる。選択的に、砥石17の回動を、自動で削正ユニット10の作業進行の停止時に作動させることもできる。
【0017】
図3及び図4(そこでは機能的に同一の構成要素には上述の態様と同じ符号を用いた)には、本発明の別の1つの態様が看取される。この別の態様では、削正ユニット10の砥石17は、同じ割合で、2つの補助フレーム21に取り付けられている。補助フレーム21は、レール長手方向で相前後してフレーム11のフランジ付車輪12の間に配置されていて、レール2に対して平行に位置決めされた長手方向ガイド22に摺動式に支持されている。偏心駆動装置23によって、補助フレーム21は、フレーム11に対して相対的に往復振動運動可能であり、そうして個別に上昇可能なかつ回動可能な砥石17の削正運動をレール2に伝達する。
【0018】
削正ユニット10の、軌道横方向で互いに対して対向する両フレーム11は、弾性的に構成されたジョイント箇所24並びに2つの調節駆動装置25を介して互いに結合されている(図4)。調節駆動装置25は、調節駆動装置25の個別の又は共通の作動により、互いに対する両フレーム11のねじれ運動が得られ、これにより、削正ユニット10を(例えば軌道カーブで)軌道3の両レール2の空間的なカーブ形状に良好に適合させることができ、そうして機械1の最適な研削能力を一貫して維持できるように、位置決めされている。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】