特表2015-536400(P2015-536400A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2015-536400排気ガス再循環を備えたガスタービンシステムのための量論的燃焼制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-536400(P2015-536400A)
(43)【公表日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】排気ガス再循環を備えたガスタービンシステムのための量論的燃焼制御
(51)【国際特許分類】
   F02C 3/30 20060101AFI20151124BHJP
   F02C 3/34 20060101ALI20151124BHJP
   F02C 9/50 20060101ALI20151124BHJP
   F02C 9/54 20060101ALI20151124BHJP
   F23R 3/00 20060101ALI20151124BHJP
   F02C 9/00 20060101ALI20151124BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20151124BHJP
   F02C 7/22 20060101ALI20151124BHJP
   F02C 9/28 20060101ALI20151124BHJP
   F23R 3/30 20060101ALI20151124BHJP
   G01J 3/42 20060101ALI20151124BHJP
   G05B 11/36 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   F02C3/30 D
   F02C3/34
   F02C9/50
   F02C9/54
   F23R3/00 B
   F23R3/00 E
   F02C9/00 A
   F02C7/00 A
   F02C9/00 B
   F02C7/22 A
   F02C9/28 C
   F23R3/30
   G01J3/42 Z
   G05B11/36 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2015-540793(P2015-540793)
(86)(22)【出願日】2013年10月31日
(85)【翻訳文提出日】2015年6月30日
(86)【国際出願番号】US2013067902
(87)【国際公開番号】WO2014071089
(87)【国際公開日】20140508
(31)【優先権主張番号】61/722,118
(32)【優先日】2012年11月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/722,115
(32)【優先日】2012年11月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/722,114
(32)【優先日】2012年11月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/722,111
(32)【優先日】2012年11月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/747,209
(32)【優先日】2012年12月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/067,797
(32)【優先日】2013年10月30日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500450727
【氏名又は名称】エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】クルール アンソニー ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】モーガン レックス アレン
(72)【発明者】
【氏名】ミント カール ディーン
【テーマコード(参考)】
2G020
5H004
【Fターム(参考)】
2G020BA13
5H004GA36
5H004GB01
5H004HA01
5H004HA02
5H004HB01
5H004HB02
5H004KB01
5H004KD01
5H004KD31
5H004KD51
(57)【要約】
1つの実施形態において、システムは、ガスタービン作動を表す信号を通信するように構成された少なくとも1つのセンサを含む。システムは、センサに通信可能に結合されたコントローラを更に含む。システムは、これに加えて、ガスタービン作動を表す1又は2以上の入力と測定当量比とを受け取るように構成された量論的モデルを含み、コントローラは、信号を1又は2以上の入力に変形し、かつ量論的モデルを用いて目標当量比に基づいて作動信号を導出するように構成されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービン作動を表す信号を通信するように構成されたセンサと、
前記センサに通信可能に結合されたコントローラと、
前記ガスタービン作動を表す1又は2以上の入力と排気ガス再循環を備えたガスタービンシステムにおける測定当量比とを受け取るように構成された量論的モデルであって、前記コントローラが、前記信号を該1又は2以上の入力に変形し、かつ該量論的モデルを用いて目標当量比に基づいて作動信号を導出するように構成されている前記量論的モデルと、を備えている、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、測定燃焼生成物を用いることによって前記測定当量比を導出するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記測定当量比を前記目標当量比と比較して等量誤差を計算し、かつ
前記等量誤差を用いることによって前記作動信号を導出するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記作動信号を導出して約0.95から1.05の燃焼のための当量比を可能にするように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記量論的モデルは、化学モデル、ファジー論理モデル、及びエキスパートシステムモデル、ニューラルネットワークモデル、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記化学モデルは、酸化剤との燃料の量論的燃焼を導出するように構成された化学方程式を含む、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサは、ラムダメータを含み、前記信号は、酸素/燃料比を表す、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサは、分光センサを含み、前記信号は、燃焼火炎の化学組成、燃料の化学組成、酸化剤の化学組成、希釈剤の化学組成、又はこれらの組み合わせを表す、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記1又は2以上の入力は、温度、全排気に対するパーセント再循環排気、燃料組成、圧縮機排出温度(TCD)、比湿、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
排気ガス(EG)プロセスシステムを含み、
前記パーセント再循環排気は、前記EGプロセスシステムによって提供される、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記作動信号は、前記EGプロセスシステムに含まれる排気バルブを作動するように構成されている、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記作動信号は、燃料バルブ、酸化剤バルブ、希釈剤バルブ、又はこれらの組み合わせを作動するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記作動信号は、拡散火炎、予混合火炎、又はこれらの組み合わせを修正するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサに通信可能に結合された前記ガスタービンシステムを含み、
前記ガスタービンシステムは、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンを備えている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ガスタービンシステムは、天然ガス燃料、合成ガス燃料、ディーゼル燃料、ナフサ、これらの組み合わせを用いる、
請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記ガスタービンシステムの少なくとも1つの排気抽出ポートに流体的に結合され、かつ二酸化炭素を原油二次回収(EOR)システムに供給するように構成された排気ガス供給システムを備えている、
請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
ガスタービンシステムの作動を感知する段階と、
前記ガスタービンシステムの前記作動を表すセンサ信号を送信する段階と、
前記センサ信号をモデル入力に変換する段階と、
前記モデル入力を量論的モデル内に通信する段階と、
前記量論的モデルを用いて目標当量比を導出する段階と、
前記目標当量比を測定当量比と比較する段階と、
前記目標当量比を前記測定当量比と比較する前記段階に基づいて作動信号を導出する段階と、
前記作動信号をアクチュエータに送信して前記ガスタービンシステムの少なくとも1つのパラメータを制御する段階と、を有している、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記目標当量比を前記測定当量比と比較する段階は、当量比誤差を導出する段階と該当量比誤差を用いて補正係数を導出する段階とを有している、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記補正係数は、再循環された排気、燃料の流れ、酸化剤の流れ、希釈剤の流れ、燃料組成、又はこれらの組み合わせを変化させることを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
測定燃焼生成物を用いることによって前記測定当量比を導出する段階を有している、
請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記量論的モデルを用いる段階は、化学モデルを用いる段階を有している、
請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記化学モデルは、量論的燃焼方程式を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記量論的燃焼方程式は、燃料+酸素→熱+水+二酸化炭素方程式を含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記量論的燃焼方程式は、Cxy+(x+y/4)O2+3.76(x+y/4)N2→xCO2+(y/2)H2O+3.76(x+y/4)を含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記量論的モデルは、物理学ベースのモデル、人工知能(AI)モデル、熱力学モデル、統計モデル、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項26】
前記ガスタービンエンジンの作動を感知する段階は、分光センサを用いて燃焼火炎の化学組成、燃料の化学組成、酸化剤の化学組成、希釈剤の化学組成、又はこれらの組み合わせを感知する段階を有している、
請求項17に記載の方法。
【請求項27】
前記ガスタービンシステムの作動を感知する段階は、ラムダメータを用いて酸素/燃料比を測定する段階を有している、
請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記モデル入力は、温度、全燃料吸入に対するパーセント冷却流体、燃料化学組成、圧縮機排出温度(TCD)、比湿、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項29】
前記パーセント冷却流体は、酸素を含まない、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記作動信号は、約0.95と1.05の間の燃焼のための当量比を可能にするように構成されている、
請求項17に記載のモデル。
【請求項31】
前記ガスタービンシステムは、二酸化炭素を原油二次回収(EOR)システムに供給するように構成された量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンを有している、
請求項17に記載の方法。
【請求項32】
ガスタービンシステムの作動を感知し、
前記ガスシステムの前記作動を表すセンサ信号を送信し、
前記センサ信号をモデル入力に変換し、
前記モデル入力を量論的モデル内に通信し、
前記量論的モデルを使用して目標当量比を導出し、
前記目標当量比を測定当量比と比較し、
前記目標当量比を前記測定当量比と比較することに基づいて作動信号を導出し、かつ
前記作動信号をアクチュエータに送信して前記ガスタービンシステムの少なくとも1つのパラメータを制御する、ように構成されたプロセッサを備えている、
ことを特徴とするシステム。
【請求項33】
前記プロセッサを有するコントローラを備えている、
請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記プロセッサは、当量比誤差を導出し、かつ該当量比誤差を用いて補正係数を導出するように構成されている、
請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記補正係数は、再循環された排気、燃料の流れ、酸化剤流れ、希釈剤の流れ、燃料組成、又はこれらの組み合わせを変化させることを含む、
請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記プロセッサは、測定燃焼生成物を用いることによって前記測定当量比を導出するように構成されている、
請求項32に記載のシステム。
【請求項37】
前記量論的モデルは、化学モデルを含む、
請求項32に記載のシステム。
【請求項38】
前記化学モデルは、量論的燃焼方程式を含む、
請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記量論的燃焼方程式は、燃料+酸素→熱+水+二酸化炭素方程式を含む、
請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記量論的燃焼方程式は、Cxy+(x+y/4)O2+3.76(x+y/4)N2→xCO2+(y/2)H2O+3.76(x+y/4)を含む、
請求項38に記載のシステム。
【請求項41】
前記量論的モデルは、物理学ベースのモデル、人工知能(AI)モデル、熱力学モデル、統計モデル、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項32に記載のシステム。
【請求項42】
前記プロセッサは、分光センサを用いて燃焼火炎の化学組成、燃料の化学組成、酸化剤の化学組成、希釈剤の化学組成、又はこれらの組み合わせを感知することによって前記ガスタービンエンジンの作動を感知するように構成されている、
請求項32に記載のシステム。
【請求項43】
前記プロセッサは、ラムダメータを用いて酸素/燃料比を測定することによって前記ガスタービンエンジンの作動を感知するように構成されている、
請求項32に記載のシステム。
【請求項44】
前記モデル入力は、温度、パーセント冷却流体、燃料化学組成、圧縮機排出温度(TCD)、比湿、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項32に記載のシステム。
【請求項45】
前記パーセント冷却流体は、ガスタービンを離れる排気ガスを含む、
請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記作動信号は、約0.95と1.05の間のガスタービンの燃焼化学量論を可能にするように構成されている、
請求項32に記載のシステム。
【請求項47】
前記ガスタービンエンジンは、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンを備えている、
請求項32に記載のシステム。
【請求項48】
前記コントローラは、3つのプロセスコアを有する三重モジュール式冗長(TMR)コントローラを備えている、
請求項33に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、2013年10月30日出願の名称が「STOICHIOMETRIC COMBUSTION CONTROL FOR GAS TURBINE SYSTEM WITH EXHAUST GAS RECIRCULATION」である米国特許本出願第14/067,797号、2012年12月28日出願の名称が「STOICHIOMETRIC COMBUSTION CONTROL FOR GAS TURBINE SYSTEM WITH EXHAUST GAS RECIRCULATION」である米国特許仮出願第61/747,209号、2012年11月2日出願の名称が「SYSTEM AND METHOD FOR DIFFUSION COMBUSTION IN A STOICHIOMETRIC EXHAUST GAS RECIRCULATION GAS TURBINE SYSTEM」である米国特許仮出願第61/722,118号、2012年11月2日出願の名称が「SYSTEM AND METHOD FOR DIFFUSION COMBUSTION WITH FUEL−DILUENT MIXING IN A STOICHIOMETRIC EXHAUST GAS RECIRCULATION GAS TURBINE SYSTEM」である米国特許仮出願第61/722,115号、2012年11月2日出願の名称が「SYSTEM AND METHOD FOR DIFFUSION COMBUSTION WITH OXIDANT−DILUENT MIXING IN A STOICHIOMETRIC EXHAUST GAS RECIRCULATION GAS TURBINE SYSTEM」である米国特許仮出願第61/722,114号、及び2012年11月2日出願の名称が「SYSTEM AND METHOD FOR LOAD CONTROL WITH DIFFUSION COMBUSTION IN A STOICHIOMETRIC EXHAUST GAS RECIRCULATION GAS TURBINE SYSTEM」である米国特許仮出願第61/722,111号に対して優先権及び利益を主張し、これら特許出願の全ては、引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書で開示される主題は、ガスタービンエンジンに関し、より具体的には、ガスタービンの量論的制御システム及び方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ガスタービンエンジンは、発電、航空機、及び種々の機械装置など、幅広い種類の用途で使用されている。ガスタービンエンジンは、一般に、燃焼器セクションにおいて酸化剤(例えば、空気)と共に燃料を燃焼させて高温の燃焼生成物を発生し、これによりタービンセクションの1又は2以上のタービン段を駆動する。次いで、タービンセクションは、圧縮機セクションの1又は2以上の圧縮機段を駆動し、これにより燃料と共に燃焼器セクションに吸入するため酸化剤を圧縮する。この場合も同様に、燃料及び酸化剤は、燃焼器セクションにおいて混合され、次いで、燃焼して高温の燃焼生成物を生成する。ガスタービンエンジンは、一般に、圧縮機セクションの燃焼チャンバから上流側の1又は2以上の流路に沿って燃料及び酸化剤を予混合し、従って、ガスタービンエンジンは、一般に予混合火炎で作動する。残念ながら、予混合火炎を制御し又は維持することは困難な場合があり、これは、種々の排気エミッション及び所要電力に影響を及ぼす可能性がある。更に、ガスタービンエンジンは、典型的には、酸化剤として大量の空気を消費し、かなりの量の排気ガスを大気中に出力する。換言すると、排気ガスは、典型的に、ガスタービンエンジン作動の副産物として無駄になっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
最初に請求項に記載された本発明の範囲内にある特定の実施形態について以下で要約する。これらの実施形態は、特許請求した本発明の技術的範囲を限定することを意図するものではなく、むしろこれらの実施形態は、本発明の実施可能な形態の簡潔な概要を示すことのみを意図している。当然のことながら、本発明は、以下に記載した実施形態と同様のもの又は該実施形態と異なるものとすることができる様々な形態を含むことができる。
【0005】
第1の実施形態において、システムは、ガスタービン作動を表す信号を通信するように構成されたセンサを含む。システムは、センサに通信可能に結合されたコントローラを更に含む。システムは、これに加えて、ガスタービン作動を表す1又は2以上の入力と測定当量比とを受け取るように構成された量論的モデルを含み、コントローラは、信号を1又は2以上の入力に変形し、量論的モデルを用いて目標当量比に基づいて作動信号を導出するように構成されている。
【0006】
第2の実施形態において、方法は、ガスタービンエンジンの作動を感知する段階と、ガスタービンの作動を表すセンサ信号を送信する段階とを含む。本方法は、センサ信号をモデル入力に変換する段階と、モデル入力を量論的モデル内に通信する段階とを更に含む。本方法は、これに加えて、量論的モデルを用いて目標当量比を導出する段階と、目標当量比を測定当量比と比較する段階とを含む。本方法はまた、目標当量比を測定当量比と比較する段階に基づいて作動信号を導出する段階と、作動信号をアクチュエータに送信する段階とを含む。
【0007】
第3の実施形態において、システムは、ガスタービンエンジンの作動を感知し、かつガスタービンの作動を表すセンサ信号を送信するように構成されたプロセッサを含む。プロセッサは、センサ信号をモデル入力に変換し、かつモデル入力を量論的モデル内に通信するように更に構成されている。プロセッサは、これに加えて、量論的モデルを使用して目標当量比を導出し、かつ目標当量比を測定当量比と比較するように構成されている。プロセッサはまた、目標当量比を測定当量比と比較することに基づいて作動信号を導出し、かつ作動信号をアクチュエータに送信するように構成されている。
【0008】
本発明のこれらの及びその他の特徴、態様並びに利点は、図面全体を通して同じ参照符号が同様の部分を表す添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むと、より良好に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】炭化水素生成システムに結合されたタービンベースのサービスシステムを有するシステムの1つの実施形態の概略図である。
図2】制御システム及び複合サイクルシステムを更に示す、図1のシステムの1つの実施形態の概略図である。
図3】ガスタービンエンジン、排気ガス供給システム、及び排気ガス処理システムの詳細を更に示す、図1及び図2のシステムの1つの実施形態の概略図である。
図4図1図3のシステムを作動させるプロセスの1つの実施形態のフローチャートである。
図5】燃焼器、燃料ノズル、及び酸化剤、燃料、及び希釈剤の流れの詳細を更に示す図1〜3のガスタービンエンジンの実施形態の概略図である。
図6図1図3のタービンベースのシステム及び制御システムに通信可能に結合された複数のセンサ及びアクチュエータの実施形態の概略図である。
図7図1図3の制御システムによって使用するのに適切なモデルベースの制御システムの実施形態の概略図である。
図8】モデルベースの制御を用いて図1図3のタービンベースのシステムを制御するのに適切なプロセスの実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の1又は2以上の特定の実施形態について、以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行う取り組みの一環として、本明細書では、実際の実施構成の全ての特徴については説明しない場合がある。何れかの技術又は設計プロジェクトと同様に、このような何らかの実際の実施構成の開発において、システム及びビジネスに関連した制約への準拠など、実施構成毎に異なる可能性のある開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装時固有の決定を行う必要がある点は理解されたい。その上、このような開発の取り組みは、複雑で多大な時間を必要とする場合があるが、本開示の利点を有する当業者にとっては、設計、製作、及び製造の日常的な業務である点を理解されたい。
【0011】
本発明の種々の実施形態の要素を導入する際に、単数形の記載は、要素の1又は2以上が存在することを意味するものとする。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的なものであり、記載した要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味する。
【0012】
以下で詳細に検討されるように、開示される実施形態は、全体的に、排気ガス再循環(EGR)を備えたガスタービンシステムに関し、より詳細には、EGRを用いたガスタービンシステムの量論的作動に関する。例えば、ガスタービンシステムは、排気ガス再循環経路に沿って排気ガスを再循環させ、再循環された排気ガスの少なくとも一部と共に燃料及び酸化剤を量論的に燃焼させて、様々な目標システムにおいて使用するために排気ガスを取り込むよう構成することができる。量論的燃焼と共に排気ガスを再循環することは、排気ガス中の二酸化炭素(CO2)の濃度レベルを上昇させるのに役立ち、種々の目標システムで使用するためにCO2及び窒素(N2)は、分離及び精製するように後処理することができる。ガスタービンシステムはまた、排気ガス再循環経路に沿って種々の排気ガスプロセス(例えば、熱回収、触媒反応、その他)を利用し、これによりCO2の濃度レベルを上昇させ、他のエミッション(例えば、一酸化炭素、窒素酸化物、酸素、及び未燃炭化水素)の濃度レベルを低下させ、エネルギー回収(例えば、熱回収ユニットを用いて)を向上させることができる。更に、ガスタービンエンジンは、1又は2以上の拡散火炎(例えば、拡散燃料ノズルを用いる)、予混合火炎(例えば、予混合燃料ノズルを用いる)、又はこれらの何れかの組み合わせを用いて燃料及び酸化剤を燃焼させるように構成することができる。特定の実施形態において、拡散火炎は、量論的燃焼に対して一定の限度内で安定性及び作動を維持するのに役立つ場合があり、これは、次いで、CO2の生成を上昇させるのに役立つ。例えば、拡散火炎で作動するガスタービンシステムは、予混合火炎で作動するガスタービンシステムと比べてより大量のEGRを可能にすることができる。次いで、EGRの増量によりCO2生成を増加させるのに役立つ。可能な目標システムは、原油二次回収(EOR)システムのようなパイプライン、貯蔵タンク、炭素隔離、及び炭化水素生成システムを含む。
【0013】
本明細書で説明するシステム及び方法は、ガスタービンシステムのようなターボ機械装置のモデルベースの量論的制御(MBSC)を提供する。1つの実施形態において、ラムダメータを用いることによって与えられる尺度のような化学量論の直接的尺度は、モデルベースの化学量論の導出物と比較される。直接的尺度とモデルにより導出された尺度の差を用いて、例えば、燃料の流れ、再循環ガス(例えば、排気ガス)の流れ、入口ガイドベーン(IGV)位置、及び同様のものを変化させることによってガスタービンの制御が調整される。別の実施形態において、燃焼生成物が測定され、化学量論値と、モデル導出値と比較される値とを導出するように使用される。次いで、制御システムは、測定値と導出値の差を用いて同様に制御を調整することができる。
【0014】
図1は、タービンベースのサービスシステム14に関連する炭化水素生成システム12を有するシステム10の1つの実施形態の概略図である。以下でより詳細に検討するように、タービンベースのサービスシステム14の種々の実施形態は、電力、機械出力、及び流体(例えば、排気ガス)などの種々のサービスを炭化水素生成システム12に提供し、オイル及び/又はガスの生成又は取り出しを促進するよう構成されている。図示の実施形態において、炭化水素生成システム12は、オイル/ガス抽出システム16及び原油二次回収(EOR)システム18を含み、これらは、地下リザーバ20(例えば、オイル、ガス、又は炭化水素リザーバ)に結合される。オイル/ガス抽出システム16は、オイル/ガス井戸26に結合された様々な坑外設備(クリスマスツリー又は生成ツリー24など)を含む。更に、井戸26は、地中32にある掘削ボア30を通って地下リザーバ20まで延びる1又は2以上の管体28を含むことができる。ツリー24は、地下リザーバ20との間で圧力を調整し流れを制御する、1又は2以上のバルブ、チョーク、分離スリーブ、噴出防止装置、及び種々の流れ制御装置を含む。ツリー24は、一般に、地下リザーバ20の外への生産流体(例えば、オイル又はガス)の流れを制御するのに使用されるが、EORシステム18は、1又は2以上の流体を地下リザーバ20内に注入することによりオイル又はガスの生産を増大させることができる。
【0015】
従って、EORシステム18は、地中32にあるボア38を通って地下リザーバ20内に延びる1又は2以上の管体36を有する流体注入システム34を含むことができる。例えば、EORシステム18は、1又は2以上の流体40(ガス、蒸気、水、化学物質、又はこれらの何れかの組み合わせ)を流体注入システム34に送ることができる。例えば、以下でより詳細に検討するように、EORシステム18は、タービンベースのサービスシステム14に結合され、その結果、システム14は、排気ガス42(例えば、実質的に又は完全に酸素を伴わない)をEORシステム18に送り、注入流体40として用いることができるようになる。流体注入システム34は、矢印44で示されるように、流体40(例えば、排気ガス42)を1又は2以上の管体36を通って地下リザーバ20に送る。注入流体40は、オイル/ガス井戸26の管体28からオフセット距離46だけ離れた管体36を通って地下リザーバ20に流入する。従って、注入流体40は、地下リザーバ20内に配置されたオイル/ガス48を移動させ、矢印50で示されるように、オイル/ガス48を炭化水素生成システム12の1又は2以上の管体28を通って上方に送り出す。以下でより詳細に検討するように、注入流体40は、炭化水素生成システム12によって必要に応じて施設内で排気ガス42を発生させることができるタービンベースのサービスシステム14から生じた排気ガス42を含むことができる。換言すると、タービンベースのシステム14は、1又は2以上のサービス(例えば、電力、機械出力、蒸気、水(例えば、脱塩水)と、炭化水素生成システム12が使用する排気ガス(例えば、実質的に酸素を伴わない)とを同時に発生させ、これによりこのようなサービスの外部供給源への依存を低減又は排除することができる。
【0016】
図示の実施形態において、タービンベースのサービスシステム14は、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンシステム52及び排気ガス(EG)処理システム54を含む。ガスタービンシステム52は、燃料リーン制御モード又は燃料リッチ制御モードのような、量論的燃焼運転モード(例えば、量論的制御モード)及び非量論的燃焼運転モード(例えば、非量論的制御モード)で作動するよう構成することができる。量論的制御モードにおいては、燃焼は、全体的に、燃料及び酸化剤の実質的に化学量論比で生じ、これにより実質的に量論的燃焼を生じることになる。詳細には、量論的燃焼は、一般に、燃焼生成物が実質的に又は完全に未燃燃料及び酸化剤を含まないように、燃焼反応において燃料及び酸化剤の実質的に全てを消費することを伴う。量論的燃焼の1つの尺度は、当量比すなわちファイ(Φ)であり、量論的燃料/酸化剤比に対する実際の燃料/酸化剤比の割合である。1.0よりも大きい当量比は、燃料及び酸化剤の燃料リッチ燃焼をもたらし、他方、1.0よりも小さい当量比は、燃料及び酸化剤の燃料リーン燃焼をもたらす。対照的に、当量比1.0は、燃料リッチでもなく燃料リーンでもない燃焼をもたらし、従って、燃焼反応において燃料及び酸化剤の全てを実質的に消費する。開示する実施形態の文脈において、用語「量論的」又は「実質的に量論」とは、約0.95〜約1.05の当量比を指すことができる。しかしながら、開示する実施形態はまた、当量比1.0±0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、又はそれ以上を含むことができる。この場合も同様に、タービンベースのサービスシステム14における燃料及び酸化剤の量論的燃焼は、残存する未燃燃料又は酸化剤が実質的に存在しない燃焼生成物又は排気ガス(例えば、42)をもたらすことができる。例えば、排気ガス42は、1、2、3、4、又は5容積パーセント未満の酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOx)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。別の実施例によれば、排気ガス42は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv(百万分の1体積)未満の酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOX)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。しかしながら、開示する実施形態はまた、排気ガス42中の他の範囲の残留燃料、酸化剤、及び他のエミッションレベルを生成する。本明細書で使用される場合、用語「エミッション」、「エミッションレベル」、及び「エミッション目標」は、特定の燃焼生成物(例えば、NOx、CO、SOx、O2、N2、H2、HCs、その他)の濃度レベルを指すことができ、これらは、再循環されたガスストリーム、放出されたガスストリーム(例えば、大気中に排気された)、及び種々の目標システム(例えば、炭化水素生成システム12)において使用されるガスストリーム中に存在することができる。
【0017】
SEGRガスタービンシステム52及びEG処理システム54は、異なる実施形態において様々な構成要素を含むことができるが、図示のEG処理システム54は、熱回収蒸気発生器(HRSG)56及び排気ガス再循環(EGR)システム58を含み、これらは、SEGRガスタービンシステム52から生じた排気ガス60を受け取って処理する。HRSG56は、1又は2以上の熱交換器、凝縮器、及び種々の熱回収設備を含むことができ、これらは全体として、排気ガス60からの熱を水ストリームに伝達して蒸気62を発生させるよう機能する。蒸気62は、1又は2以上の蒸気タービン、EORシステム18、又は炭化水素生成システム12の他の何れかの部分において用いることができる。例えば、HRSG56は、低圧、中圧、及び/又は高圧の蒸気62を生成することができ、これらは、低圧、中圧、及び高圧蒸気タービン段又はEORシステム18の異なる用途に選択的に適用することができる。蒸気62に加えて、脱塩水のような処理水64は、HRSG56、EGRシステム58、及び/又はEG処理システム54又はSEGRガスタービンシステム52の別の部分によって生成することができる。処理水64(例えば、脱塩水)は、内陸又は砂漠地帯などの水不足の領域において特に有用とすることができる。処理水64は、SEGRガスタービンシステム52内で燃料の燃焼を生じる大量の空気によって少なくとも部分的に生成することができる。蒸気62及び水64の施設内での生成は、多くの用途(炭化水素生成システム12を含む)で有益であるが、排気ガス42、60の施設内での生成は、SEGRガスタービンシステム52から生成される低酸素含有、高圧及び熱に起因して、EORシステム18に特に有益とすることができる。従って、HRSG56、EGRシステム58、及び/又はEG処理システム54の別の部分は、排気ガス66をSEGRガスタービンシステム52に出力又は再循環できると同時に、排気ガス42を炭化水素生成システム12と共に使用するためにEORシステム18に送ることができる。同様に、排気ガス42は、炭化水素生成システム12のEORシステム18にて使用するためにSEGRガスタービンシステム52から直接(すなわち、EG処理システム54を通過することなく)抽出することができる。
【0018】
排気ガス再循環は、EG処理システム54のEGRシステム58により処理される。例えば、EGRシステム58は、1又は2以上の導管、バルブ、ブロア、排気ガス処理システム(例えば、フィルタ、粒子状物質除去ユニット、ガス分離ユニット、ガス精製ユニット、熱交換器、熱回収ユニット、除湿ユニット、触媒ユニット、化学物質注入ユニット、又はこれらの組み合わせ)、及び制御部を含み、排気ガス循環経路に沿ってSEGRガスタービンシステム52の出力(例えば、排出された排気ガス60)から入力(例えば、吸入された排気ガス66)まで排気ガスを再循環するようにする。図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、1又は2以上の圧縮機を有する圧縮機セクションに排気ガス66を吸入させ、これにより排気ガス66を圧縮して、酸化剤68及び1又は2以上の燃料70の吸入と共に燃焼器セクションにおいて使用する。酸化剤68は、周囲空気、純酸素、酸素富化空気、貧酸素空気、酸素−窒素混合気、又は燃料70の燃焼を促進する何らかの適切な酸化剤を含むことができる。燃料70は、1又は2以上のガス燃料、液体燃料、又は何らかのこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、燃料70は、天然ガス、液化天然ガス(LNG)、合成ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ナフサ、ケロシン、ディーゼル燃料、エタノール、メタノール、バイオ燃料、又は何らかのこれらの組み合わせを含むことができる。
【0019】
SEGRガスタービンシステム52は、燃焼器セクションにおいて排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70を混合して燃焼させ、これによりタービンセクションにおいて1又は2以上のタービン段を駆動する高温の燃焼ガス又は排気ガス60を発生する。特定の実施形態において、燃焼器セクションにおける各燃焼器は、1又は2以上の予混合燃料ノズル、1又は2以上の拡散燃料ノズル、又は何らかのこれらの組み合わせを含む。例えば、各予混合燃料ノズルは、燃料ノズルの内部で、及び/又は燃料ノズルの部分的に上流側で酸化剤68と燃料70を混合し、これにより予混合燃焼(例えば、予混合火炎)のため酸化剤−燃料混合気を燃料ノズルから燃焼ゾーンに注入するよう構成することができる。別の実施例によれば、各拡散燃料ノズルは、酸化剤68及び燃料70の流れを燃料ノズル内で分離し、これにより拡散燃焼(例えば、拡散火炎)のため酸化剤68及び燃料70を燃料ノズルから燃焼ゾーンに別々に注入するよう構成することができる。詳細には、拡散燃料ノズルによって提供される拡散燃焼は、初期燃焼のポイントすなわち火炎領域まで酸化剤68及び燃料70の混合を遅延させる。拡散燃料ノズルを利用する実施形態において、拡散火炎は、一般に酸化剤68及び燃料70の別個のストリームの間(すなわち、酸化剤68及び燃料70が混合されるときに)の化学量論ポイントにて形成されるので、火炎安定性を向上させることができる。特定の実施形態において、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス60、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、拡散燃料ノズル又は予混合燃料ノズルの何れかにおいて酸化剤68、燃料70、又は両方と予混合することができる。これに加えて、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス60、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、各燃焼器内での燃焼ポイントにて又はその下流側にて燃焼器内に注入することができる。これらの希釈剤を使用することにより、火炎(例えば、予混合火炎又は拡散火炎)の調質を助け、これにより一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)などのNOxエミッションの低減を助けることができる。火炎のタイプに関係なく、燃焼は、高温の燃焼ガス又は排気ガス60を生成して、1又は2以上のタービン段を駆動する。各タービン段が排気ガス60によって駆動されると、SEGRガスタービンシステム52は、機械出力72及び/又は電気出力74(例えば、発電機を介して)を発生する。システム52はまた、排気ガス60を出力し、更に水64を出力することができる。この場合も同様に、水64は、脱塩水などの処理水とすることができ、これは、設備内又は設備外での様々な用途で有用とすることができる。
【0020】
排気ガスの抽出はまた、1又は2以上の抽出ポイント76を用いてSEGRガスタービンシステム52により提供される。例えば、図示の実施形態は、抽出ポイント76から排気ガス42を受け取り、該排気ガス42を処理して、次いで、種々の目標システムに排気ガス42を供給又は分配する排気ガス(EG)抽出システム80及び排気ガス(EG)処理システム82を有する排気ガス(EG)供給システム78を含む。目標システムは、EORシステム18、及び/又はパイプライン86、貯蔵タンク88、又は炭素隔離システム90などの他のシステムを含むことができる。EG抽出システム80は、1又は2以上の導管、バルブ、制御部、及び流れ分離装置を含むことができ、これらは、排気ガス42を酸化剤68、燃料70、及び他の汚染物質から隔離すると同時に、抽出した排気ガス42の温度、圧力、及び流量を制御するのを可能にする。EG処理システム82は、1又は2以上の熱交換器(例えば、熱回収蒸気発生器などの熱回収ユニット、凝縮器、冷却器、又はヒーター)、触媒システム(例えば、酸化触媒システム)、粒子状物質及び/又は水除去システム(例えば、ガス脱水ユニット、慣性力選別装置、凝集フィルタ、水不透過性フィルタ、及び他のフィルタ)、化学物質注入システム、溶剤ベース処理システム(例えば、吸収器、フラッシュタンク、その他)、炭素捕捉システム、ガス分離システム、ガス精製システム、及び/又は溶剤ベース処理システム、排気ガス圧縮機、これらの何れかの組み合わせを含むことができる。EG処理システム82のこれらのサブシステムにより、温度、圧力、流量、水分含有量(例えば、水分除去量)、粒子状物質含有量(例えば、粒子状物質除去量)、及びガス組成(例えば、CO2、N2、その他の割合)の制御が可能となる。
【0021】
抽出した排気ガス42は、目標システムに応じて、EG処理システム82の1又は2以上のサブシステムにより処理される。例えば、EG処理システム82は、炭素捕捉システム、ガス分離システム、ガス精製システム、及び/又は溶剤ベース処理システムを通じて排気ガス42の一部又は全てを配向することができ、種々の目標システムで使用するために炭素含有ガス(例えば、二酸化炭素)92及び/又は窒素(N2)94を分離及び精製するよう制御される。例えば、EG処理システム82の実施形態は、ガス分離及び精製を実施し、第1のストリーム96、第2のストリーム97、及び第3のストリーム98のような排気ガス42の複数の異なるストリーム95を生成することができる。第1のストリーム96は、二酸化炭素リッチ及び/又は窒素リーン(例えば、CO2リッチ・N2リーンストリーム)である第1の組成を有することができる。第2のストリーム97は、二酸化炭素及び/又は窒素の中間濃度レベル(例えば、中間濃度CO2・N2ストリーム)である第2の組成を有することができる。第3のストリーム98は、二酸化炭素リーン及び/又は窒素リッチ(例えば、CO2リーン・N2リッチストリーム)である第3の組成を有することができる。各ストリーム95(例えば、96、97、及び98)は、目標システムへのストリーム95の送出を促進するために、ガス脱水ユニット、フィルタ、ガス圧縮機、又はこれらの何れかの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、CO2リッチ・N2リーンストリーム96は、約70、75、80、85、90、95、96、97、98、又は99容積パーセントよりも大きいCO2純度又は濃度レベルと、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、又は30容積パーセントよりも小さいN2純度又は濃度レベルとを有することができる。対照的に、CO2リーン・N2リッチストリーム98は、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、又は30容積パーセントよりも小さいCO2純度又は濃度レベルと、約70、75、80、85、90、95、96、97、98、又は99容積パーセントよりも大きいN2純度又は濃度レベルとを有することができる。中間濃度CO2・N2ストリーム97は、約30〜70、35〜65、40〜60、又は45〜55容積パーセントのCO2純度又は濃度レベル及び/又はN2純度又は濃度レベルを有することができる。上述の範囲は、単に非限定的な実施例に過ぎず、CO2リッチ・N2リーンストリーム96及びCO2リーン・N2リッチストリーム98は、EORシステム18及び他のシステム84と共に使用するのに特に好適とすることができる。しかしながら、これらのリッチ、リーン、又は中間の濃度のCO2ストリーム95の何れかは、単独で、又は様々な組み合わせでEORシステム18及び他のシステム84と共に使用することができる。例えば、EORシステム18及び他のシステム84(例えば、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び炭素隔離システム90)は各々、1又は2以上のCO2リッチ・N2リーンストリーム96、1又は2以上のCO2リーン・N2リッチストリーム98、1又は2以上の中間濃度CO2・N2ストリーム97、及び1又は2以上の未処理排気ガス42ストリーム(すなわち、EG処理システム82をバイパスした)を受け取ることができる。
【0022】
EG抽出システム80は、圧縮機セクション、燃焼器セクション、及び/又はタービンセクションに沿った1又は2以上の抽出ポイント76にて排気ガス42を抽出し、排気ガス42が、適切な温度及び圧力でEORシステム18及び他のシステム84において使用できるようにする。EG抽出システム80及び/又はEG処理システム82はまた、EG処理システム54との間で流体流(例えば、排気ガス42)を循環させることができる。例えば、EG処理システム54を通過する排気ガス42の一部は、EORシステム18及び他のシステム84で使用するためにEG抽出システム80によって抽出することができる。特定の実施形態において、EG供給システム78及びEG処理システム54は、独立しているか、又は互いに一体化することができ、従って、独立したサブシステム又は共通のサブシステムを用いることができる。例えば、EG処理システム82は、EG供給システム78及びEG処理システム54両方によって用いることができる。EG処理システム54から抽出される排気ガス42は、EG処理システム54における1又は2以上のガス処理段及びその後に続くEG処理システム82における1又は2以上の追加のガス処理段のような、複数のガス処理段を受けることができる。
【0023】
各抽出ポイント76において、抽出した排気ガス42は、EG処理システム54において実質的に量論的燃焼及び/又はガス処理に起因して、実質的に酸化剤68及び燃料70(例えば、未燃燃料又は炭化水素)が存在しない場合がある。更に、目標システムに応じて、抽出した排気ガス42は、EG供給システム78のEG処理システム82において更なる処理を受け、これにより何らかの残留する酸化剤68、燃料70、又は他の望ましくない燃焼生成物を更に低減することができる。例えば、EG処理システム82の処理の前又は後で、抽出した排気ガス42は、1、2、3、4、又は5容積パーセントよりも少ない酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOx)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。別の実施例によれば、EG処理システム82の処理の前又は後で、抽出した排気ガス42は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv(百万分の1体積)よりも少ない酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOx)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。従って、排気ガス42は、EORシステム18と共に使用するのに特に好適である。
【0024】
タービンシステム52のEGR作動は、具体的には、複数の位置76での排気ガス抽出を可能にする。例えば、システム52の圧縮機セクションを用いて、どのような酸化剤68もなしで排気ガス66を圧縮する(すなわち、排気ガス66の圧縮のみ)ことができ、その結果、酸化剤68及び燃料70の流入前に圧縮機セクション及び/又は燃焼器セクションから実質的に酸素を含まない排気ガス42を抽出することができるようになる。抽出ポイント76は、隣接する圧縮機段の間の段間ポートにて、圧縮機排気ケーシングに沿ったポートにて、燃焼器セクションにおける各燃焼器に沿ったポートにて、又はこれらの組み合わせに位置付けることができる。特定の実施形態において、排気ガス66は、燃焼器セクションにおける各燃焼器のヘッド端部部分及び/又は燃料ノズルに達するまでは、酸化剤68及び燃料70と混合しないようにすることができる。更に、1又は2以上の流れ分離器(例えば、壁、仕切り、バッフル、又は同様のもの)を用いて、酸化剤68及び燃料70を抽出ポイント76から隔離することができる。これらの流れ分離器を用いると、抽出ポイント76は、燃焼器セクションにおける各燃焼器の壁に沿って直接配置することができる。
【0025】
排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70がヘッド端部部分を通って(例えば、燃料ノズルを通って)各燃焼器の燃焼部(例えば、燃焼室)に流入すると、SEGRガスタービンシステム52は、排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70の実質的に量論的な燃焼をもたらすよう制御される。例えば、システム52は、約0.95〜約1.05の当量比を維持することができる。結果として、各燃焼器における排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70の混合気の燃焼生成物は、実質的に酸素及び未燃燃料を含まない。従って、燃焼生成物(又は排気ガス)は、EORシステム18に送られる排気ガス42として使用するためにSEGRガスタービンシステム52のタービンセクションから抽出することができる。タービンセクションに沿って、抽出ポイント76は、隣接するタービン段の間の段間ポートなどの何れかのタービン段に位置付けることができる。従って、上述の抽出ポイント76の何れかを用いて、タービンベースのサービスシステム14は、排気ガス42を生成及び抽出し、炭化水素生成システム12(例えば、EORシステム18)に送出して、地下リザーバ20からのオイル/ガス48の生成に用いることができる。
【0026】
図2は、タービンベースのサービスシステム14及び炭化水素生成システム12に結合された制御システム100を示した、図1のシステム10の1つの実施形態の概略図である。図示の実施形態において、タービンベースのサービスシステム14は、複合サイクルシステム102を含み、該複合サイクルシステム102は、トッピングサイクルとしてSEGRガスタービンシステム52と、ボトミングサイクルとして蒸気タービン104と、排気ガス60から熱を回収して蒸気タービン104を駆動するための蒸気62を発生させるHRSG56とを含む。この場合も同様に、SEGRガスタービンシステム52は、排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70を受け取って混合し、量論的燃焼(例えば、予混合及び/又は拡散火炎)をして、これにより排気ガス60、機械出力72、電気出力74、及び/又は水64を生成する。例えば、SEGRガスタービンシステム52は、発電機、酸化剤圧縮機(例えば、主空気圧縮機)、ギアボックス、ポンプ、炭化水素生成システム12の設備、又はこれらの組み合わせなどの1又は2以上の負荷又は機械装置106を駆動することができる。一部の実施形態において、機械装置106は、SEGRガスタービンシステム52と縦一列に配列された、発電機又は蒸気タービン(例えば、蒸気タービン104)などの他の駆動装置を含むことができる。従って、SEGRガスタービンシステム52(及び何らかの追加の駆動装置)によって駆動される機械装置106の出力は、機械出力72及び電気出力74を含むことができる。機械出力72及び/又は電気出力74は、炭化水素生成システム12に動力を供給するために施設内で用いることができ、電気出力74は、送電網又はこれらの組み合わせに配電することができる。機械装置106の出力はまた、SEGRガスタービンシステム52の燃焼セクションに吸入するため、圧縮酸化剤68(例えば、空気又は酸素)などの圧縮流体を含むことができる。これらの出力(例えば、排気ガス60、機械出力72、電気出力74、及び/又は水64)の各々は、タービンベースのサービスシステム14の1つのサービスとみなすことができる。
【0027】
SEGRガスタービンシステム52は、実質的に酸素を伴わない場合がある排気ガス42、60を生成し、該排気ガス42、60をEG処理システム54及び/又はEG供給システム78に送る。EG供給システム78は、排気ガス42(例えば、ストリーム95)を処理して炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84に送給することができる。上記で検討したように、EG処理システム54は、HRSG56及びEGRシステム58を含むことができる。HRSG56は、1又は2以上の熱交換器、凝縮器、及び種々の熱回収設備を含むことができ、これらを用いて排気ガス60から熱を回収して水108に伝達し、蒸気タービン104を駆動するための蒸気62を発生することができる。SEGRガスタービンシステム52と同様に、蒸気タービン104は、1又は2以上の負荷又は機械装置106を駆動し、これにより機械出力72及び電気出力74を生成することができる。図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52及び蒸気タービン104は、縦一列の形態で配列されて、同じ機械装置106を駆動する。しかしながら、他の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52及び蒸気タービン104は、異なる機械装置106を別個に駆動し、機械出力72及び/又は電気出力74を独立して生成することができる。蒸気タービン104がHRSG56からの蒸気62により駆動されると、蒸気62の温度及び圧力が漸次的に低下する。従って、蒸気タービン104は、使用した蒸気62及び/又は水108をHRSG56に戻すよう再循環し、排気ガス60からの熱回収を介して追加の蒸気を発生させる。蒸気発生に加えて、HRSG56、EGRシステム58、及び/又はEG処理システム54の別の部分は、水64、及び炭化水素生成システム12と共に用いるための排気ガス42、並びにSEGRガスタービンシステム52への入力として使用する排気ガス66を生成することができる。例えば、水64は、他の用途で使用するための脱塩水のような処理水64とすることができる。脱塩水は、水の利用性が低い領域で特に有用とすることができる。排気ガス60に関しては、EG処理システム54の実施形態は、排気ガス60をHRSG56に通過させるかどうかに関係なく、EGRシステム58を通じて排気ガス60を再循環するよう構成することができる。
【0028】
図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、システム52の排気出口から排気入口まで延びる排気ガス再循環経路110を有する。排気ガス60は、経路110に沿って、図示の実施形態においてHRSG56及びEGRシステム58を含むEG処理システム54を通過する。EGRシステム58は、経路110に沿って直列及び/又は並列配列で、1又は2以上の導管、バルブ、ブロア、ガス処理システム(例えば、フィルタ、粒子状物質除去ユニット、ガス分離ユニット、ガス精製ユニット、熱交換器、熱回収蒸気発生器などの熱回収ユニット、除湿ユニット、触媒ユニット、化学物質注入ユニット、又はこれらの組み合わせ)を含むことができる。換言すると、EGRシステム58は、システム52の排気ガス出口と排気ガス入口との間の排気ガス再循環経路110に沿って、何れかの流れ制御構成要素、圧力制御構成要素、温度制御構成要素、湿度制御構成要素、及びガス組成制御構成要素を含むことができる。従って、経路110に沿ってHRSG56を備えた実施形態において、HRSG56は、EGRシステム58の1つの構成要素とみなすことができる。しかしながら、特定の実施形態において、HRSG56は、排気ガス再循環経路110とは独立して排気ガス経路に沿って配置することができる。HRSG56がEGRシステム58と別個の経路に沿っているか、又は共通の経路に沿っているかに関係なく、HRSG56及びEGRシステム58は、排気ガス60を吸入して、再循環される排気ガス60か、又はEG供給システム78(例えば、炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84のため)と共に使用するための排気ガス42か、或いは別の出力の排気ガスを出力する。この場合も同様に、SEGRガスタービンシステム52は、排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70(例えば、予混合火炎及び/又は拡散火炎)を吸入して混合し、量論的燃焼して、EG処理システム54、炭化水素生成システム12、又は他のシステム84に分配するために実質的に酸素及び燃料を含まない排気ガス60を生成する。
【0029】
図1を参照しながら上述したように、炭化水素生成システム12は、地下リザーバ20からオイル/ガス井戸26を通るオイル/ガス48の回収又は生成を促進する様々な設備を含むことができる。例えば、炭化水素生成システム12は、流体注入システム34を有するEORシステム18を含むことができる。図示の実施形態において、流体注入システム34は、排気ガス注入EORシステム112及び蒸気注入EORシステム114を含む。流体注入システム34は、様々な供給源から流体を受け取ることができるが、図示の実施形態は、タービンベースのサービスシステム14から排気ガス42及び蒸気62を受け取ることができる。タービンベースのサービスシステム14により生成される排気ガス42及び/又は蒸気62はまた、他のオイル/ガスシステム116で使用するため炭化水素生成システム12に送ることができる。
【0030】
排気ガス42及び/又は蒸気62の量、品質、及び流れは、制御システム100により制御することができる。制御システム100は、タービンベースのサービスシステム14に完全に専用とすることができ、或いはまた、任意選択的に、炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84の制御を行うことができる。図示の実施形態において、制御システム100は、プロセッサ120、メモリ122、蒸気タービン制御部124、SEGRガスタービンシステム制御部126、及び機械制御部128を有するコントローラ118を含む。プロセッサ120は、タービンベースのサービスシステム14を制御するために単一のプロセッサか、又はトリプル冗長プロセッサのような2又はそれ以上の冗長プロセッサを含むことができる。メモリ122は、揮発性及び/又は不揮発性メモリを含むことができる。例えば、メモリ122は、1又は2以上のハードドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。制御部124、126、及び128は、ソフトウェア及び/又はハードウェア制御部を含むことができる。例えば、制御部124、126、及び128は、メモリ122上に格納されてプロセッサ120により実行可能な種々の命令又はコードを含むことができる。制御部124は、蒸気タービン104の作動を制御するよう構成され、SEGRガスタービンシステム制御部126は、システム52を制御するよう構成され、機械制御部128は、機械装置106を制御するよう構成されている。従って、コントローラ118(例えば、制御部124、126、及び128)は、タービンベースのサービスシステム14の種々のサブシステムを協働させて、炭化水素生成システム12に排気ガス42の適切なストリームを提供するよう構成することができる。
【0031】
制御システム100の特定の実施形態において、図面において示され且つ本明細書で記載される各要素(例えば、システム、サブシステム、及び構成要素)は、(例えば、このような要素の直接内部に、上流側に、又は下流側に)センサ及び制御デバイスのような1又は2以上の工業用制御特徴要素を含み、これらは、コントローラ118と共に工業用制御ネットワークを介して互いに通信可能に結合される。例えば、各要素に関連する制御デバイスは、専用のデバイスコントローラ(例えば、プロセッサ、メモリ、及び制御命令を含む)、1又は2以上のアクチュエータ、バルブ、スイッチ、及び工業用制御機器を含むことができ、これらは、センサフィードバック130、コントローラ118からの制御信号、ユーザからの制御信号、又はこれらの組み合わせに基づいて制御を可能にする。従って、本明細書で記載される制御機能の何れも、コントローラ118、 各要素に関連する専用のデバイスコントローラ、又はこれらの組み合わせにより格納され及び/又は実行可能な制御命令を用いて実施することができる。
【0032】
このような制御機能を可能にするために、制御システム100は、種々の制御部(例えば、制御部124、126、及び128)の実行の際に使用するセンサフィードバック130を得るために、システム10全体にわたって配置された1又は2以上のセンサを含む。例えば、センサフィードバック130は、SEGRガスタービンシステム52、機械装置106、EG処理システム54、蒸気タービン104、炭化水素生成システム12、或いは、タービンベースのサービスシステム14又は炭化水素生成システム12にわたる他の何れかの構成要素にわたって配置されたセンサから取得することができる。例えば、センサフィードバック130は、温度フィードバック、圧力フィードバック、流量フィードバック、火炎温度フィードバック、燃焼ダイナミックスフィードバック、吸入酸化剤組成フィードバック、吸入燃料組成フィードバック、排気ガス組成フィードバック、機械出力72の出力レベル、電気出力74の出力レベル、排気ガス42、60の出力量、水64の出力量又は品質、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、センサフィードバック130は、SEGRガスタービンシステム52において量論的燃焼を可能にする排気ガス42、60の組成を含むことができる。例えば、センサフィードバック130は、酸化剤68の酸化剤供給経路に沿った1又は2以上の吸入酸化剤センサ、燃料70の燃料供給経路に沿った1又は2以上の吸入燃料センサ、及び排気ガス再循環経路110に沿って配置され及び/又はSEGRガスタービンシステム52内部に配置された1又は2以上の排気エミッションセンサからのフィードバックを含むことができる。吸入酸化剤センサ、吸入燃料センサ、及び排気エミッションセンサは、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、及び組成センサを含むことができる。エミッションセンサは、窒素酸化物(例えば、NOxセンサ)、炭素酸化物(例えば、COセンサ及びCO2センサ)、硫黄酸化物(例えば、SOxセンサ)、水素(例えば、H2センサ)、酸素(例えば、O2センサ)、未燃炭化水素(例えば、HCセンサ)、又は他の不完全燃焼生成物、或いはこれらの組み合わせに対するセンサを含むことができる。
【0033】
このフィードバック130を用いて、制御システム100は、当量比を適切な範囲内、例えば、例えば、約0.95〜約1.05、約0.95〜約1.0、約1.0〜約1.05、又は実質的に1.0に維持するよう、(他の作動パラメータの中でも特に)SEGRガスタービンシステム52への排気ガス66、酸化剤68、及び/又は燃料70の吸入流を調整(例えば、増加、減少、又は維持)することができる。例えば、制御システム100は、フィードバック130を分析して、排気エミッション(例えば、窒素酸化物、CO及びCO2などの炭素酸化物、硫黄酸化物、水素、酸素、未燃炭化水素、及び他の不完全燃焼生成物の濃度レベル)を監視し及び/又は当量比を決定し、次いで、1又は2以上の構成要素を制御して、排気エミッション(例えば、排気ガス42の濃度レベル)及び/又は当量比を調整することができる。制御される構成要素は、限定ではないが、酸化剤68、燃料70、及び排気ガス66のための供給経路に沿ったバルブ;EG処理システム54における酸化剤圧縮機、燃料ポンプ、又は何れかの構成要素;SEGRガスタービンシステム52の何れかの構成要素;又はこれらの組み合わせを含む、例示され図面を参照して説明された構成要素の何れかを含むことができる。制御される構成要素は、SEGRガスタービンシステム52内で燃焼をする酸化剤68、燃料70、及び排気ガス66の流量、温度、圧力、又はパーセンテージ(例えば、当量比)を調整(例えば、増加、減少、又は維持)することができる。制御される構成要素はまた、触媒ユニット(例えば、酸化触媒ユニット)、触媒ユニットのための供給源(例えば、酸化燃料、熱、電気、その他)、ガス精製及び/又は分離ユニット(例えば、溶剤ベース分離器、吸収器、フラッシュタンク、その他)、及び濾過ユニットなど、1又は2以上のガス処理システムを含むことができる。ガス処理システムは、排気ガス再循環経路110、通気経路(例えば、大気中に排気された)、又はEG供給システム78への抽出経路に沿った種々の排気エミッションの低減を助けることができる。
【0034】
特定の実施形態において、制御システム100は、フィードバック130を分析して、約10、20、30、40、50、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、5000、又は10000ppmv(百万分の1体積)未満のように、エミッションレベル(例えば、排気ガス42の濃度レベル、60、95)を目標範囲に維持又は低減するよう1又は2以上の構成要素を制御することができる。これらの目標範囲は、排気エミッション(例えば、窒素酸化物、一酸化炭素、硫黄酸化物、水素、酸素、未燃炭化水素、及び他の不完全燃焼生成物の濃度レベル)の各々に対して同じ又は異なることができる。例えば、当量比に応じて、制御システム100は、酸化剤(例えば、酸素)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、250、500、750、又は1000ppmv未満の目標範囲内に、一酸化炭素(CO)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約20、50、100、200、500、1000、2500、又は5000ppmv未満の目標範囲内に、及び窒素酸化物(NOx)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約50、100、200、300、400、又は500ppmv未満の目標範囲内に選択的に制御することができる。実質的に量論的当量比で作動する特定の実施形態において、制御システム100は、酸化剤(例えば、酸素)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100ppmv未満の目標範囲内に、及び一酸化炭素(CO)の排気エミッションを約500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv未満の目標範囲内に選択的に制御することができる。燃料リーン当量比(例えば、約0.95〜1.0)で作動する特定の実施形態において、制御システム100は、酸化剤(例えば、酸素)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、又は1500ppmv未満の目標範囲内に、一酸化炭素(CO)の排気エミッションを約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、又は200ppmvの目標範囲内に、及び窒素酸化物(例えば、NOx)の排気エミッションを約50、100、150、200、250、300、350、又は400ppmv未満の目標範囲内に選択的に制御することができる。上述の目標範囲は、単に実施例に過ぎず、開示する実施形態の範囲を限定するものではない。
【0035】
制御システム100はまた、ローカルインタフェース132及びリモートインタフェース134に結合することができる。例えば、ローカルインタフェース132は、タービンベースのサービスシステム14及び/又は炭化水素生成システム12にて施設内に配置されたコンピュータワークステーションを含むことができる。対照的に、リモートインタフェース134は、インターネット接続を通じてなど、タービンベースのサービスシステム14及び炭化水素生成システム12の施設外に配置されたコンピュータワークステーションを含むことができる。これらのインタフェース132及び134は、センサフィードバック130、作動パラメータ及びその他の1又は2以上のグラフィック表示を通じてなど、タービンベースのサービスシステム14の監視及び制御を可能にする。
【0036】
この場合も同様に、上述のように、コントローラ118は、タービンベースのサービスシステム14の制御を可能にする様々な制御部124、126、及び128を含む。蒸気タービン制御部124は、センサフィードバック130を受け取り、蒸気タービン104の作動を可能にする制御コマンドを出力することができる。例えば、蒸気タービン制御部124は、HRSG56、機械装置106、蒸気62の経路に沿った温度及び圧力センサ、水108の経路に沿った温度及び圧力センサ、及び機械出力72及び電気出力74を示す種々のセンサからセンサフィードバック130を受け取ることができる。同様に、SEGRガスタービンシステム制御部126は、SEGRガスタービンシステム52、機械装置106、EG処理システム54、又はこれらの組み合わせに沿って配置された1又は2以上のセンサからセンサフィードバック130を受け取ることができる。例えば、センサフィードバック130は、SEGRガスタービンシステム52の内部又は外部に配置された、温度センサ、圧力センサ、クリアランスセンサ、振動センサ、火炎センサ、燃料組成センサ、排気ガス組成センサ、又はこれらの組み合わせから得ることができる。最後に、機械制御部128は、機械出力72及び電気出力74に関連する種々のセンサ並びに機械装置106内に配置されたセンサからセンサフィードバック130を受け取ることができる。これら制御部124、126、及び128の各々は、センサフィードバック130を用いて、タービンベースのサービスシステム14の作動を改善する。
【0037】
図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム制御部126は、EG処理システム54、EG供給システム78、炭化水素生成システム12、及び/又は他のシステム84における排気ガス42、60、95の量及び品質を制御する命令を実行することができる。例えば、SEGRガスタービンシステム制御部126は、排気ガス60中の酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料のレベルを排気ガス注入EORシステム112と共に使用するのに適切な閾値未満に維持することができる。特定の実施形態において、この閾値レベルは、排気ガス42、60の容積で酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料が1、2、3、4、又は5パーセント未満とすることができ、或いは、酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料(及び他の排気エミッション)の閾値レベルが、排気ガス42、60中に約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv(百万分の1体積)未満とすることができる。別の実施例によれば、酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料のこれらの低いレベルを達成するために、SEGRガスタービンシステム制御部126は、SEGRガスタービンシステム52における燃焼において約0.95〜約1.05の当量比を維持することができる。SEGRガスタービンシステム制御部126はまた、排気ガス42、60、95の温度、圧力、流量、及びガス組成を排気ガス注入EORシステム112、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び炭素隔離システム90に適切な範囲内に維持するよう、EG抽出システム80及びEG処理システム82を制御することができる。上記で検討したように、EG処理システム82は、CO2リッチ・N2リーンストリーム96、中間濃度CO2・N2ストリーム97、及びCO2リーン・N2リッチストリーム98のような1又は2以上のガスストリーム95内への排気ガス42を精製及び/又は分離するよう制御することができる。排気ガス42、60、及び95の制御に加えて、制御部124、126、及び128は、機械出力72を適切な出力範囲内に維持し、又は電気出力74を適切な周波数及び出力範囲内に維持するよう1又は2以上の命令を実行することができる。
【0038】
図3は、炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84と共に使用するためのSEGRガスタービンシステム52の詳細を更に例示した、システム10の実施形態の概略図である。図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、EG処理システム54に結合されたガスタービンエンジン150を含む。図示のガスタービンエンジン150は、圧縮機セクション152、燃焼器セクション154、及び膨張器セクション又はタービンセクション156を含む。圧縮機セクション152は、直列配列で配置された回転圧縮機ブレードの1〜20段のような1又は2以上の排気ガス圧縮機又は圧縮機段158を含む。同様に、燃焼器セクション154は、SEGRガスタービンシステム52の回転軸線162の周りで円周方向に配置された1〜20の燃焼器160のような1又は2以上の燃焼器160を含む。更に、各燃焼器160は、排気ガス66、酸化剤68、及び/又は燃料70を注入するよう構成された1又は2以上の燃料ノズル164を含むことができる。例えば、各燃焼器160のヘッド端部部分166は、1、2、3、4、5、6、又はそれ以上の燃料ノズル164を収容することができ、該燃料ノズルは、排気ガス66、酸化剤68、及び/又は燃料70のストリーム又は混合気を燃焼器160の燃焼部分168(例えば、燃焼室)に注入することができる。
【0039】
燃料ノズル164は、予混合燃料ノズル164(例えば、酸化剤/燃料予混合火炎の生成のため酸化剤68及び燃料70を予混合するよう構成された)及び/又は拡散燃料ノズル164(例えば、酸化剤/燃料拡散火炎の生成のため酸化剤68及び燃料70の別個の流れを注入するよう構成された)のあらゆる組み合わせを含むことができる。予混合燃料ノズル164の実施形態は、燃焼チャンバ168における注入及び燃焼の前にノズル164内で酸化剤68及び燃料70を内部で混合するためのスワールベーン、混合チャンバ、又は他の特徴要素を含むことができる。予混合燃料ノズル164はまた、少なくとも一部が部分的に混合された酸化剤68及び燃料70を受け取ることができる。特定の実施形態において、各拡散燃料ノズル164は、注入ポイントまで酸化剤68及び燃料70の流れを隔離すると同時に、注入ポイントまで1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス66、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)の流れも隔離することができる。他の実施形態において、各拡散燃料ノズル164は、注入ポイントまで酸化剤68及び燃料70の流れを隔離するが、注入ポイントの前に1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス66、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)を酸化剤68及び/又は燃料70と部分的に混合することができる。これに加えて、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス66、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、燃焼ゾーンにて又はその下流側で燃焼器内(例えば、高温の燃焼生成物内)に注入され、これにより高温の燃焼生成物の温度を低下させ、NOx(例えば、NO及びNO2)のエミッションを低減するのを助けることができる。燃料ノズル164のタイプに関係なく、SEGRガスタービンシステム52は、酸化剤68及び燃料70の実質的に量論的燃焼を提供するよう制御することができる。
【0040】
拡散燃料ノズル164を用いる拡散燃焼実施形態において、燃料70及び酸化剤68は、一般に、拡散火炎から上流側で混合しないが、むしろ燃料70及び酸化剤68は、直接に火炎表面にて混合して反応し、及び/又は火炎表面が、燃料70と酸化剤68の間の混合する場所に存在する。特に、燃料70及び酸化剤68は、火炎表面(又は拡散境界/界面) に別個に接近し、次いで、火炎表面(又は拡散境界/界面)に沿って拡散し(例えば、分子及び粘性拡散を介して)、拡散火炎を発生する。燃料70及び酸化剤68は、この火炎表面(又は拡散境界/界面)に沿って実質的に量論比にあるものとすることができる点は注目すべきであり、その結果、この火炎表面に沿ってより高い火炎温度(例えば、ピーク火炎温度)を生じることができる。量論的燃料/酸化剤比は、一般に、燃料リーン又は燃料リッチ燃料/酸化剤比と比較してより高い火炎温度(例えば、ピーク火炎温度)をもたらす。結果として、拡散火炎は、予混合火炎よりも実質的により安定することができ、これは、燃料70及び酸化剤68の拡散が、火炎表面に沿った量論比(及びより高温)を維持するのを助けることに起因する。火炎温度がより高いほど、NOxエミッションのような排気エミッションを同じくより多くもたらすことができるが、開示の実施形態は、1又は2以上の希釈剤を用いて温度及びエミッションを制御するのを助け、一方で依然として燃料70及び酸化剤68のあらゆる予混合を回避する。例えば、開示する実施形態は、1又は2以上の希釈剤を燃料70及び酸化剤68とは別個に導入し(例えば、燃焼ポイントの後で及び/又は拡散火炎から下流側で)、これにより、温度を低下させて拡散火炎により生じたエミッション(例えば、NOxエミッション)を低減するのを助けることができる。
【0041】
作動時には、図示のように、圧縮機セクション152は、EG処理システム54からの排気ガス66を受け取って圧縮し、次いで、圧縮した排気ガス170を燃焼器セクション154における燃焼器160の各々に出力する。各燃焼器160内で燃料70、酸化剤68、及び排気ガス170が燃焼すると、追加の排気ガス又は燃焼生成物172(すなわち、燃焼ガス)がタービンセクション156に送られる。圧縮機セクション152と同様に、タービンセクション156は、一連の回転タービンブレードを有することができる1又は2以上のタービン又はタービン段174を含む。ここで、これらのタービンブレードは、燃焼器セクション154において発生した燃焼生成物172により駆動され、これにより機械装置106に結合されたシャフト176の回転を駆動する。この場合も同様に、機械装置106は、タービンセクション156に結合された機械装置106、178及び/又は圧縮機セクション152に結合された機械装置106、180など、SEGRガスタービンシステム52の何れかの端部に結合された様々な機器を含むことができる。特定の実施形態において、機械装置106、178、180は、1又は2以上の発電機、酸化剤68用の酸化剤圧縮機、燃料70用の燃料ポンプ、ギアボックス、又はSEGRガスタービンシステム52 に結合された追加の駆動装置(例えば、蒸気タービン104、電気モータ、その他)を含むことができる。非限定的な実施例は、表1を参照して以下でより詳細に検討する。図示のように、タービンセクション156は、排気ガス60を出力して、排気ガス再循環経路110に沿ってタービンセクション156の排気ガス出口182から排気ガス入口184に再循環して圧縮機セクション152内に入る。排気ガス再循環経路110に沿って、排気ガス60は、上記で詳細に検討したようにEG処理システム54(例えば、HRSG56及び/又はEGRシステム58)を通過する。
【0042】
この場合も同様に、燃焼器セクション154における各燃焼器160は、加圧排気ガス170、酸化剤68、及び燃料70を受け取って混合して、量論的に燃焼し、追加の排気ガス又は燃焼生成物172を生成して、タービンセクション156を駆動する。特定の実施形態において、酸化剤68は、1又は2以上の酸化剤圧縮機(MOC)を有する主酸化剤圧縮(MOC)システム(例えば、主空気圧縮(MAC)システム)のような酸化剤圧縮システム186により圧縮される。酸化剤圧縮システム186は、駆動装置190に結合された酸化剤圧縮機188を含む。例えば、駆動装置190は、電気モータ、燃焼エンジン、又はこれらの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、駆動装置190は、ガスタービンエンジン150のようなタービンエンジンとすることができる。従って、酸化剤圧縮システム186は、機械装置106の一体化部分とすることができる。換言すると、圧縮機188は、ガスタービンエンジン150のシャフト176により供給される機械出力72によって直接的又は間接的に駆動することができる。このような実施形態においては、圧縮機188は、タービンエンジン150からの出力に依存するので、駆動装置190は除外してもよい。しかしながら、1つよりも多くの酸化剤圧縮機を利用するいくつかの実施形態では、第1の酸化剤圧縮機(例えば、低温(LP)酸化剤圧縮機)が、駆動装置190により駆動することができ、同時にシャフト176が、第2の酸化剤圧縮機(例えば、高圧(HP)酸化剤圧縮機)を駆動し、又は逆も同様である。例えば、別の実施形態において、HP MOCは、駆動装置190により駆動され、LP酸化剤圧縮機は、シャフト176により駆動される。図示の実施形態において、酸化剤圧縮システム186は、機械装置106から分離されている。これらの実施形態の各々において、圧縮システム186は、酸化剤68を圧縮して燃料ノズル164及び燃焼器160に供給する。従って、機械装置106、178、180の一部又は全ては、圧縮システム186(例えば、圧縮機188及び/又は追加の圧縮機)の作動効率を向上させるように構成することができる。
【0043】
要素符号106A、106B、106C、106D、106E、及び106Fで示される機械装置106の様々な構成要素は、1又は2以上の直列配列、並列配列、又は直列配列と並列配列の何れかの組み合わせで、シャフト176の軸線に沿って及び/又はシャフト176の軸線に平行に配置することができる。例えば、機械装置106、178、180(例えば、106Aから106F)は、任意の順序で、1又は2以上のギアボックス(例えば、平行シャフト、遊星ギアボックス)、1又は2以上の圧縮機(例えば、酸化剤圧縮機、EGブースタ圧縮機のようなブースタ圧縮機)、1又は2以上の発電ユニット(例えば、発電機)、1又は2以上の駆動装置(例えば、蒸気タービンエンジン、電気モータ)、熱交換ユニット(例えば、直接式又は間接式熱交換器)、クラッチ、又はこれらの組み合わせの何らかの直列及び/又は並列配列を含むことができる。圧縮機は、軸方向圧縮機、半径方向又は遠心式圧縮機、又はこれらの組み合わせを含むことができ、各々が1又は2以上の圧縮段を有する。熱交換器に関しては、直接式熱交換器は、ガス流を直接冷却するためにガス流(例えば、酸化剤流)に液体噴霧を注入する噴霧冷却器(例えば、噴霧中間冷却器)を含むことができる。間接式熱交換器は、冷却剤流(例えば、水、空気、冷媒、又は他の何れかの液体又は気体冷却剤)から流体流(例えば、酸化剤流)を分離するような、第1及び第2の流れを分離する少なくとも1つの壁(例えば、シェル及び管体熱交換器)を含むことができ、ここで冷却剤流は、どのような直接接触もなく流体流から熱を伝達する。間接式熱交換器の実施例は、中間冷却器熱交換器、及び熱回収蒸気発生器のような熱回収ユニットを含む。熱交換器はまた、ヒーターを含むことができる。以下でより詳細に検討するように、これらの機械構成要素の各々は、表1に記載される非限定的な実施例によって示される様々な組み合わせで用いることができる。
【0044】
一般に、機械装置106、178、180は、例えば、システム186における1又は2以上の酸化剤圧縮機の作動速度を調整し、冷却を通じて酸化剤68の圧縮を促進させ、及び/又は余剰出力を抽出することによって、圧縮システム186の効率を向上させるよう構成することができる。開示する実施形態は、直列及び並列配列の機械装置106、178、180における上述の構成要素のあらゆる並び換えを含むことを意図しており、構成要素の1つ、2つ以上、又は全てがシャフト176から出力を引き出しており、或いは全て引き出していない。以下で示すように、表1は、圧縮機及びタービンセクション152、156に近接して配置及び/又は結合された機械装置106、178、180の配列の幾つかの非限定的な実施例を示している。
【0045】
表1
【0046】
表1において上記で示したように、冷却ユニットはCLRで表され、クラッチはCLUで表され、駆動装置はDRVで表され、ギアボックスはGBXで表され、発電機はGENで表され、加熱ユニットはHTRで表され、主酸化剤圧縮機ユニットはMOCで表され、低圧及び高圧変形形態はそれぞれLP MOC及びHP MOCで表され、蒸気発生器ユニットはSTGNで表されている。表1は、圧縮機セクション152又はタービンセクション156に向かって機械装置106、178、180を順次的に示しているが、表1はまた、逆順の機械装置106、178、180も包含することを意図している。表1において、2又はそれ以上の構成要素を含むあらゆる欄(セル)は、構成要素の並列配列を包含することを意図している。表1は、機械装置106、178、180の図示していない何らかの並び換えを排除することを意図するものではない。機械装置106、178、180のこれらの構成要素は、ガスタービンエンジン150に送られる温度、圧力、及び流量のフィードバック制御を可能にすることができる。以下でより詳細に検討するように、酸化剤68及び燃料70は、加圧排気ガス170の品質を劣化させる何らかの酸化剤68又は燃料70無しで、排気ガス170の分離及び抽出を可能にするよう特別に選択された位置においてガスタービンエンジン150に供給することができる。
【0047】
図3に示すように、EG供給システム78は、ガスタービンエンジン150と目標システム(例えば、炭化水素生成システム12及び他のシステム84)との間に配置される。詳細には、EG供給システム78(例えば、EG抽出システム(EGES)80)は、圧縮機セクション152、燃焼器セクション154、及び/又はタービンセクション156に沿った1又は2以上の抽出ポイント76にてガスタービンエンジン150に結合することができる。例えば、抽出ポイント76は、圧縮機段の間の2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の段間抽出ポイント76のように、隣接する圧縮機段の間に配置することができる。これらの段間抽出ポイント76の各々は、異なる温度及び圧力の抽出排気ガス42を提供する。同様に、抽出ポイント76は、タービン段の間の2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の段間抽出ポイント76のように、隣接するタービン段の間に配置することができる。これらの段間抽出ポイント76の各々は、異なる温度及び圧力の抽出排気ガス42を提供する。別の実施例によれば、抽出ポイント76は、燃焼器セクション154全体にわたって多数の位置に配置することができ、これらは、異なる温度、圧力、流量、及びガス組成を提供することができる。これらの抽出ポイント76の各々は、EG抽出導管、1又は2以上のバルブ、センサ、及び制御部を含むことができ、これらは、EG供給システム78への抽出排気ガス42の流れを選択的に制御するのに用いることができる。
【0048】
EG供給システム78によって分配される抽出した排気ガス42は、目標システム(例えば、炭化水素生成システム12及び他のシステム84)に適切な制御された組成を有する。例えば、これらの抽出ポイント76の各々において、排気ガス170は、酸化剤68及び燃料70の注入ポイント(又は流れ)から実質的に隔離することができる。換言すると、EG供給システム78は、どのような酸化剤68又は燃料70の追加も無しに排気ガス170をガスタービンエンジン150から抽出するよう特別に設計することができる。更に、燃焼器160の各々における量論的燃焼の観点で、抽出した排気ガス42は、実質的に酸素及び燃料を含まないものとすることができる。EG供給システム78は、原油二次回収、炭素隔離、貯蔵、又は施設外の場所への輸送など、種々のプロセスで使用するために抽出した排気ガス42を炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84に直接的又は間接的に送ることができる。しかしながら、特定の実施形態において、EG供給システム78は、目標システムと共に使用する前に、排気ガス42を更に処理するためにEG処理システム(EGTS)82を含む。例えば、EG処理システム82は、CO2リッチ・N2リーンストリーム96、中間濃度CO2・N2ストリーム97、及びCO2リーン・N2リッチストリーム98などの1又は2以上のストリーム95への排気ガス42を精製及び/又は分離することができる。これらの処理された排気ガスストリーム95は、炭化水素生成システム12及び他のシステム84(例えば、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び炭素隔離システム90)とは個別に又は何れかの組み合わせで用いることができる。
【0049】
EG供給システム78において実施された排気ガスの処理と同様に、EG処理システム54は、要素番号194、196、198、200、202、204、206、208、及び210により示されるような、複数の排気ガス(EG)処理構成要素192を含むことができる。これらのEG処理構成要素192(例えば、194〜210)は、1又は2以上の直列配列、並列配列、又は直列配列と並列配列の何れかの組み合わせで排気ガス再循環経路110に沿って配置することができる。例えば、EG処理構成要素192(例えば、194〜210)は、任意の順序で、1又は2以上の熱交換器(例えば、熱回収蒸気発生器などの熱回収ユニット、凝縮器、冷却器、又はヒーター)、触媒システム(例えば、酸化触媒システム)、粒子状物質及び/又は水除去システム(例えば、慣性力選別装置、凝集フィルタ、水不透過性フィルタ、及び他のフィルタ)、化学物質注入システム、溶剤ベース処理システム(例えば、吸収器、フラッシュタンク、その他)、炭素捕捉システム、ガス分離システム、ガス精製システム、及び/又は溶剤ベース処理システム、又はこれらの何れかの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、触媒システムは、酸化触媒、一酸化炭素還元触媒、窒素酸化物還元触媒、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、シリコーン酸化物、チタン酸化物、プラチナ酸化物、パラジウム酸化物、コバルト酸化物、又は混合金属酸化物、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。開示する実施形態は、直列及び並列配列の上述の構成要素192のあらゆる並び換えを含むことを意図している。以下に示すように、表2は、排気ガス再循環経路110に沿った構成要素192の配列の幾つかの非限定的な実施例を示している。
【0050】
表2
【0051】
表2において上記で示したように、触媒ユニットはCUで表され、酸化触媒ユニットはOCUで表され、ブースタブロアはBBで表され、熱交換器はHXで表され、熱回収ユニットはHRUで表され、熱回収蒸気発生器はHRSGで表され、凝縮器はCONDで表され、蒸気タービンはSTで表され、粒子状物質除去ユニットはPRUで表され、除湿ユニットはMRUで表され、フィルタはFILで表され、凝集フィルタはCFILで表され、水不透過性フィルタはWFILで表され、慣性力選別装置はINERで表され、希釈剤供給システム(例えば、蒸気、窒素、又は他の不活性ガス)はDILで表される。表2は、タービンセクション156の排気ガス出口182から圧縮機セクション152の排気ガス入口184に向かって構成要素192を順次的に示しているが、図示の構成要素192の逆順も包含することを意図している。表2において、2又はそれ以上の構成要素を含むあらゆる欄(セル)は、構成要素を備えた一体的ユニット、構成要素の並列配列、又はこれらの組み合わせを包含することを意図している。更に、表2において、HRU、HRSG、及びCONDはHEの実施例であり、HRSGは、HRUの実施例であり、COND、WFIL、及びCFILはWRUの実施例であり、INER、FIL、WFIL、及びCFILはPRUの実施例であり、WFIL及びCFILは、FILの実施例である。この場合も同様に、表2は、構成要素192の図示していない何らかの並び換えを排除することを意図するものではない。特定の実施形態において、図示の構成要素192(例えば、194〜210)は、HRSG56、EGRシステム58、又はこれらの組み合わせ内で部分的に又は完全に一体化することができる。これらのEG処理構成要素192は、温度、圧力、流量及びガス組成のフィードバック制御を可能にすると同時に、排気ガス60から水分及び粒子状物質を除去することができる。更に、処理された排気ガス60は、EG供給システム78で使用するために1又は2以上の抽出ポイント76にて抽出され、及び/又は圧縮機セクション152の排気ガス入口184に再循環することができる。
【0052】
処理された再循環排気ガス66が圧縮機セクション152を通過すると、SEGRガスタービンシステム52は、1又は2以上の管路212(例えば、ブリード導管又はバイパス導管)に沿って加圧排気ガスの一部を抜き取ることができる。各管路212は、排気ガスを1又は2以上の熱交換器214(例えば、冷却ユニット)に送り、これによりSEGRガスタービンシステム52への再循環のために排気ガスを冷却することができる。例えば、熱交換器214を通過した後、冷却された排気ガスの一部は、タービンケーシング、タービンシュラウド、軸受、及び他の構成要素の冷却及び/又はシールのため管路212に沿ってタービンセクション156に送ることができる。このような実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、冷却及び/又はシール目的でタービンセクション156を通って何らかの酸化剤68(又は他の可能性のある汚染物質)を送らず、従って、冷却された排気ガスの何らかの漏洩が、タービンセクション156のタービン段を流動し駆動する高温の燃焼生成物(例えば、作動排気ガス)を汚染することはない。別の実施例によれば、熱交換器214を通過した後、冷却された排気ガスの一部は、管路216(例えば、戻り導管)に沿って圧縮機セクション152の上流側圧縮機段に送られ、これにより圧縮機セクション152による圧縮効率を向上させることができる。このような実施形態において、熱交換器214は、圧縮機セクション152における段間冷却ユニットとして構成することができる。このようにして、冷却された排気ガスは、SEGRガスタービンシステム52の作動効率を向上させるのを助けると同時に、排気ガスの純度(例えば、実質的に酸化剤及び燃料を含まない)を維持するのを助ける。
【0053】
図4は、図1図3に示したシステム10の動作プロセス220の1つの実施形態のフローチャートである。特定の実施形態において、プロセス220は、コンピュータに実装されたプロセスとすることができ、メモリ122上に格納された1又は2以上の命令にアクセスして、図2に示すコントローラ118のプロセッサ120上で命令を実行する。例えば、プロセス220の各ステップは、図2を参照して説明された制御システム100のコントローラ118によって実行可能な命令を含むことができる。
【0054】
プロセス220は、ブロック222で示されるように、図1図3のSEGRガスタービンシステム52の始動モードを開始するステップで始まることができる。例えば、始動モードは、熱勾配、振動、及びクリアランス(例えば、回転部品と固定部品間の)を許容可能閾値内に維持するよう、SEGRガスタービンシステム52の漸次的な立ち上がりを含むことができる。例えば、始動モード222の間、プロセス220は、ブロック224で示されるように、加圧された酸化剤68を燃焼器セクション154の燃焼器160及び燃料ノズル164に供給するのを開始することができる。特定の実施形態において、圧縮された酸化剤は、圧縮空気、酸素、酸素富化空気、貧酸素空気、酸素−窒素混合気、又はこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、酸化剤68は、図3に示す酸化剤圧縮システム186により圧縮することができる。プロセス220はまた、ブロック226で示されるように、始動モード222の間、燃料を燃焼器160及び燃料ノズル164に供給するのを開始することができる。始動モード222の間、プロセス220はまた、ブロック228で示されるように、排気ガス(利用可能な)を燃焼器160及び燃料ノズル164に供給するのを開始することができる。例えば、燃料ノズル164は、1又は2以上の拡散火炎、予混合火炎、又は拡散火炎と予混合火炎の組み合わせを生成することができる。始動モード222の間、ガスタービンエンジン156により生成される排気ガス60は、量及び/又は品質が不十分又は不安定になる可能性がある。従って、始動モードの間、プロセス220は、1又は2以上の貯蔵ユニット(例えば、貯蔵タンク88)、パイプライン86、他のSEGRガスタービンシステム52、又は他の排気ガス供給源から排気ガス66を供給することができる。
【0055】
次いで、プロセス220は、ブロック230で示されるように、燃焼器160中の圧縮された酸化剤、燃料、及び排気ガスの混合気を燃焼させて高温燃焼ガス172を生成することができる。詳細には、プロセス220は、燃焼器セクション154の燃焼器160において混合気の量論的燃焼(例えば、量論的拡散燃焼、予混合燃焼、又は両方)を可能にするよう、図2の制御システム100により制御することができる。しかしながら、始動モード222の間、混合気の量論的燃焼を維持することが特に困難となる可能性がある(及びひいては低レベルの酸化剤及び未燃燃料が高温燃焼ガス172中に存在する可能性がある)。結果として、始動モード222において、高温燃焼ガス172は、以下で更に詳細に検討するように、定常状態モード中よりも多くの量の残留酸化剤68及び燃料70を有する可能性がある。このため、プロセス220は、始動モードの間に高温燃焼ガス172中の残留酸化剤68及び燃料70を低減又は排除するよう1又は2以上の制御命令を実行することができる。
【0056】
次いで、プロセス220は、ブロック232で示されるように、高温燃焼ガス172を用いてタービンセクション156を駆動する。例えば、高温燃焼ガス172は、タービンセクション156内に配置された1又は2以上のタービン段174を駆動することができる。タービンセクション156の下流側では、プロセス220は、ブロック234で示されるように、最終タービン段174からの排気ガス60を処理することができる。例えば、排気ガス処理ステップ234は、濾過、何らかの残留酸化剤68及び/又は燃料70の触媒反応、化学的処理、HRSG56を用いた熱回収、及びその他を含むことができる。プロセス220はまた、ブロック236で示されるように、SEGRガスタービンシステム52の圧縮機セクション152に排気ガス60の少なくとも一部を再循環することができる。例えば、排気ガスの再循環ステップ236は、図1〜3に示すように、EG処理システム54を有する排気ガス再循環経路110の通過を含むことができる。
【0057】
次いで、再循環された排気ガス66は、ブロック238で示されるように、圧縮機セクション152において圧縮することができる。例えば、SEGRガスタービンシステム52は、圧縮機セクション152の1又は2以上の圧縮機段158において再循環された排気ガス66を順次的に圧縮することができる。続いて、加圧排気ガス170は、ブロック228で示されるように、燃焼器160及び燃料ノズル164に供給することができる。次いで、ブロック240で示されるように、プロセス220が最終的に定常状態モードに移行するまで、ステップ230、232、234、236、及び238を繰り返すことができる。移行ステップ240になると、プロセス220は、引き続きステップ224〜238を実施することができるが、更に、ブロック242で示されるように、EG供給システム78を介して排気ガス42の抽出を開始することができる。例えば、排気ガス42は、図3に示すように、圧縮機セクション152、燃焼器セクション154、及びタービンセクション156に沿った1又は2以上の抽出ポイント76から抽出することができる。次いで、プロセス220は、ブロック244で示されるように、抽出した排気ガス42をEG供給システム78から炭化水素生成システム12に供給することができる。次に、炭化水素生成システム12は、ブロック246で示されるように、原油二次回収のために排気ガス42を地中32に注入することができる。例えば、抽出した排気ガス42は、図1〜3に示されるEORシステム18の排気ガス注入EORシステム112によって用いることができる。
【0058】
図5は、ガスタービンエンジン150の圧縮機セクション154の1つの実施形態の概略図である。図示のように、圧縮機セクション154は、1又は2以上の燃焼器160の周りに配置されたケーシング490を有し、これによりケーシング490と燃焼器160との間に圧縮機排気空洞492を定める。各燃焼器160は、ヘッド端部部分166及び燃焼部分168を含む。燃焼部分168は、チャンバ494、チャンバ494の周りに配置された第1の壁又はライナー496、及び第1の壁496の周りのオフセットに配置された第2の壁又はフロースリーブ498を含むことができる。例えば、第1及び第2の壁496及び498は、互いにほぼ同軸にあり、燃焼部分168からヘッド端部部分166につながる中空円周方向空間又は流れ通路500を定めることができる。第2の壁又はフロースリーブ498は、複数の開口部又は穿孔502を含むことができ、これらは、圧縮機セクション152からの加圧排気ガス170が流れ通路500に流入できるようにする。次いで、排気ガス170は、矢印504により示されるように、ヘッド端部部分166に向かってライナー496に沿って通路500を流動し、これにより排気ガス170が、チャンバ494への送給のためにヘッド端部部分166に向かって流れる時に(例えば、1又は2以上の燃料ノズル164を通して)ライナー496を冷却する。
【0059】
特定の実施形態において、ライナー496はまた、1又は2以上の開口部又は穿孔506を含み、これにより矢印508により示されるように、直接チャンバ494への排気ガス170の一部の注入を可能にすることができる。例えば、排気ガス注入508は、希釈剤注入として機能することができ、これは、チャンバ494内の温度、圧力、流量、ガス組成(例えば、エミッションレベル)、又はこれらの何れかの組み合わせを制御するように構成することができる。詳細には、排気ガス注入508は、窒素酸化物(NOX)のエミッションが高温の燃焼生成物において実質的に減少することができるように、チャンバ494内の温度を制御するのを助けることができる。窒素、蒸気、他の不活性ガス、又は追加の排気ガスなどの1又は2以上の追加の希釈剤は、矢印512により示されるように、1又は2以上の希釈剤注入器510を通じて注入することができる。同時に、排気ガス注入508及び希釈剤注入512は、温度、エミッションの濃度レベル、又はチャンバ494を流動する高温の燃焼ガスの他の特性を調整するように制御することができる(例えば、フィードバック制御、フィードフォワード制御、モデルベースの制御などを介して)。
【0060】
ヘッド端部部分166において、1又は2以上の燃料ノズル164は、排気ガス170、酸化剤68、燃料70、及び1又は2以上の希釈剤514(例えば、排気ガス、蒸気、窒素、他の不活性ガス、又はこれらの何れかの組み合わせ)を燃焼のためチャンバ494に送ることができる。例えば、各燃焼器160は、拡散燃料ノズル及び/又は予混合燃料ノズルとして各々構成された1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれよりも多くの燃料ノズル164を含むことができる。例えば、各燃料ノズル164は、予混合又は独立ストリームとして酸化剤68、燃料70、希釈剤514、及び/又は排気ガス170をチャンバ494へ送給し、これにより火炎516を生成することができる。酸化剤68及び燃料70の予混合ストリームは予混合火炎をもたらすと同時に、酸化剤68及び燃料70の別個のストリームは拡散火炎をもたらす。制御システム100は、圧力センサ、温度センサ、ガス組成センサ(例えば、燃料組成センサ、酸素センサ、その他)、流れセンサ、火炎センサ、エミッションセンサ(例えば、NOXセンサ、SOXセンサ、COセンサ、CO2センサ、その他)、又はこれらの何れかの組み合わせなどの複数のセンサ600に結合することができる。例えば、火炎516は、当量比(ファイ)及び/又は燃焼生成物を測定するのに有用な以下でより詳細に説明するような分光センサを含む1又は2以上のセンサ600により観察することができる。センサ600は、流体供給源(例えば、酸化剤68、燃料70、希釈剤514、その他)、EG供給システム78、燃焼器160、燃料ノズル164、又はこれらの何れかの組み合わせに結合することができる。制御システム100はまた、以下で検討するようにモデルベースの制御を利用することができる。
【0061】
制御システム100は、1又は2以上の流体供給システム518に結合され、流体供給システム518は、圧力、温度、流量、及び/又は酸化剤68、燃料70、希釈剤514、及び/又は排気ガス170の混合気を制御する。例えば、制御システム100は、当量比、エミッションレベル(例えば、一酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、及び/又は酸素)、出力、又はこれらの何れかの組み合わせを制御するために、酸化剤68、燃料70、希釈剤514、及び/又は排気ガス170の流れを独立に制御することができる。制御システム100は、ファイを測定して動作中に測定ファイを用いるのに適切な図6に対して以下により詳細に説明するようなラムダメータ及び/又は分光センサを含む1組のセンサ600を含むことができる。動作中に、制御システム100は、実質的に量論的な燃焼を維持しながら流体供給システム518を制御して酸化剤68及び燃料70の流れを増加させることができ、又は制御システム100は、実質的に量論的な燃焼を維持しながら流体供給システム518を制御して酸化剤68及び燃料70の流れを減少させることができる。制御システム100は、漸増ステップ(例えば、1、2、3、4、5、又はそれよりも多くのステップ)、連続的、又はこれらの何れかの組み合わせで酸化剤68及び燃料70の流量のこれらの増加又は減少の各々を実施することができる。制御システム100は、燃焼のモデルを使用して例えばファイを導出し、制御アクションが、導出されたファイに基づくことができるモデルベースの制御を使用することができる。
【0062】
更に、制御システム100は、酸化剤68及び燃料70の燃料リッチ混合気、燃料リーン混合気、又はあらゆる他の混合気をチャンバ494内に提供し、これにより低酸素濃度、高酸素濃度、又は何れかの他の適切な酸素濃度、未燃炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、及びその他で高温の燃焼生成物又は排気ガス520を作り出すために、流体供給システム518を制御して酸化剤68及び燃料70の流れを増加又は減少させることができる。酸化剤68及び燃料70の流れを制御しながら、制御システム100はまた、流体供給システム518を制御して希釈剤514(例えば、蒸気、排気ガス、窒素、又は何れかの他の不活性ガス)の流れを増加又は減少させ、これによりチャンバ494をタービンセクション156に向かって通過させる高温の燃焼生成物520の温度、圧力、流量、及び/又はガス組成(例えば、エミッションレベル)を制御するのを助けることができる。
【0063】
制御システム100はまた、EG抽出システム80及びEG処理システム82を含むEG供給システム78を制御することができる。例えば、制御システム100は、燃焼器セクション154とEG抽出システム80の間の抽出管路524に沿って配置された1又は2以上のバルブ522を選択的に開放又は閉鎖することができる。制御システム100は、これらのバルブ522を選択的に開放又は閉鎖して、EG抽出システム80への排気ガス42の流れを増加又は減少させると同時に、EG抽出システム80へ送給される排気ガスの異なる温度及び/又は圧力をもたらす異なる位置から排気ガスを選択的に抽出することもできる。制御システム100はまた、通気システム530につながる管路528に沿って配置された1又は2以上のバルブ526を制御することができる。例えば、制御システム100は、バルブ526を選択的に開放して、通気システム530を通じて大気内に排気ガスの一部を通気し、これによりEG供給システム78中の圧力を低下させることができる。
【0064】
図6に示すような特定の実施形態において、複数のセンサ600は、制御システム100に通信可能に結合することができ、センサフィードバック130を制御システム100により用いて作動信号602を提供することができる。次いで、作動信号602を制御システム100により用いて、複数のアクチュエータ604(A)を作動することができる。センサ600は、直接的又は間接的にファイ及び/又は燃焼生成物を導出するのに有用なセンサを含むことができる。例えば、ガスタービン52(例えば、燃料ノズル164、燃焼部分168)における燃料70及び酸化剤68の燃焼前、燃焼中、及び燃焼後の酸素の割合を測定するのに適切なラムダメータ及び/又は酸素センサを用いることができる。ラムダセンサは、ファイのリアルタイム導出に有用である例えばリアルタイム酸化剤/燃料比(例えば、酸素/燃料又は空気/燃料比)を決定することができる。センサ600は、これに加えて又はこれに代えて、火炎516、燃料70、酸化剤68、及び/又は燃焼生成物(例えば、窒素酸化物、未燃炭化水素、二酸化炭素、炭素生成物、水など)の化学組成を決定するのに有用な分光センサ(例えば、光学式分光センサ、レーザベースのセンサ、導波管格子センサ)、クロマトグラフィーセンサ、及び同様のものを含むことができる。センサ600は、これに加えて、燃料センサ、流れセンサ、圧力センサ、クリアランスセンサ(例えば、回転及び固定構成要素の間の距離)、湿度センサ、及び/又は温度センサを含む。
【0065】
例えば、センサ600フィードバックは、酸化剤68の酸化剤供給経路に沿った1又は2以上の吸入酸化剤センサと、燃料70の燃料供給経路に沿った1又は2以上の吸入燃料センサと、排気ガス再循環経路110に沿った及び/又はSEGRガスタービンシステム52内に配置された1又は2以上の排気エミッションセンサとからのフィードバックを含むことができる。吸入酸化剤センサ、吸入燃料センサ、及び排気エミッションセンサは、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、及び組成センサを含むことができる。エミッションセンサは、窒素酸化物のセンサ(例えば、NOXセンサ)、二酸化炭素センサ(例えば、COセンサ及びCO2センサ)、硫黄酸化物センサ(例えば、SOXセンサ)、水素センサ(例えば、H2センサ)、酸素センサ(例えば、O2センサ)、未燃炭化水素センサ(例えば、HCセンサ)、又は他の不完全燃焼の生成物、或いはこれらの何れかの組み合わせのセンサを含むことができる。
【0066】
アクチュエータ604は、ガスタービン52の構成要素を制御するのに適切なバルブ、直線運動アクチュエータ、非直線運動アクチュエータ、ポジショナ、スイッチなどを含むことができる。従って、燃料70及び酸化剤68は、燃料ノズル164を通して供給することができ、上述のように、酸化剤68は、これに加えて、駆動装置190により駆動される圧縮機188により圧縮され、燃焼することができる。燃料70及び/又は酸化剤68の送給は、以下でより詳細に説明するように、制御システムによって計算され(例えば、コントローラ118により)、特定の所望の燃料/酸化剤比又は当量比(例えば、実質的に量論的燃焼に対して0.95〜1.05)、燃焼ダイナミックス尺度、温度、圧力、流れ、火炎516特性、及び同様のものを提供することができる。例えば、コントローラ118は、アクチュエータ604を制御して、再循環された排気ガス(抽出ポイント76で抽出される)の少なくとも一部と共に化学量論的に燃料70及び酸化剤68を燃焼し、炭化水素生成システム12及び/又はEGプロセスシステム54などの種々の目標システムにて使用するために排気ガス供給システム78において排気ガスを取り込むことができる。燃焼は、タービンセクション156により回転動力の生成をもたらす燃焼部分168で起こる。タービンセクション156は、1又は2以上のシャフト176により圧縮機セクション152に機械的に結合され、これによりシャフト176の回転を駆動することができる。これに加えて、シャフト176は、機械装置106、180に機械的に結合され、機械装置106、180を駆動することができる。
【0067】
図7に描いたような特定の実施形態において、コントローラ118は、モデルベースの制御(MBC)システム606を含むことができる。コントローラ118はまた、制御システム100の信頼性を改善するのに有用な3つのプロセスコアを有する三重モジュール式冗長(TMR)コントローラを含むことができる。MBCシステム606は、限定ではないが、量論的燃焼を含む燃焼をモデル化するのに適切な第1の主要モデル(例えば、化学モデル、熱力学モデル、及び/又は物理学ベースのモデル)を含む1又は2以上の量論的モデル608を使用することができる。例えば、化学モデルは、燃焼生成物及び化学量論を含む燃焼をモデル化するのに適切な1又は2以上の化学方程式を含むことができる。例えば、酸素中での炭化水素の化学量論的燃焼(例えば、燃料+酸素→熱+水+二酸化炭素)は、Cxy+(x+y/4)O2→xCO2+(y/2)H2Oとして導出することができ、式中、x及びyは炭化水素を決定し、例えば、プロパンは、x=3及びy=8で決定される(例えば、C38)。あらゆる数の導出物又は組み合わせを用いることができ、例えば、空気を酸化剤68として用いる場合、燃料+酸素→熱+水+二酸化炭素方程式は、Cxy+(x+y/4)O2+3.76(x+y/4)N2→xCO2+(y/2)H2O+3.76(x+y/4)として導出され、空気の窒素成分を示すことができる。
【0068】
モデル608は、これに加えて、熱力学モデル、数値流体力学(CFD)モデル、有限要素解析(FEA)モデル、ソリッドモデル(例えば、パラメトリック及びノンパラメトリックモデル)、及び/又は燃焼生成物、化学量論、及び/又は火炎516(例えば、拡散火炎、予混合火炎)のタイプ及び特性を予測するのに用いることができる3次元〜2次元FEAマッピングモデルなどの物理学ベースのモデルを含むことができる。モデルはまた、エキスパートシステム(例えば、フォワード連鎖エキスパートシステム、バックワード連鎖エキスパートシステム)、ニューラルネットワーク、ファジー論理システム、状態ベクトルマシン(SVM)、帰納推理システム、ベイズ推論システム、又はこれらの組み合わせなどの人工知能(AI)モデルを含むことができる。モデル608は、燃焼生成物(例えば、CO、CO2、NOX、SOX、未燃燃料、残留O2、その他)、火炎516、及び/又は化学量論をより正確に導出するのに有用な回帰分析モデル、データマイニングモデル(例えば、クラスタリングモデル、分類モデル、アソシエーションモデル)、及び同様のものなどの統計モデルを含むことができる。
【0069】
描いた実施形態において、ラムダセンサ610、分光センサ612、他のセンサ(例えば、クロマトグラフィーセンサ、燃料センサ、流れセンサ、圧力センサ、クリアランスセンサ、湿度センサ、温度センサ)などのセンサ600及び制御戦略616は、コントローラ118により使用されて特定のモデル608入力を導出することができる。例えば、制御戦略616は、所望のファイ(例えば、ほぼ1に等しいか又は約0.95〜1.05のファイ)を有する負荷(例えば、基本負荷、部分負荷)でのタービン52の作動を含むことができる。制御戦略616は、これに加えて又はこれに代えて、酸素又は未燃燃料をほとんど含まないか又は全く含まない場合があるタービン52からの排気ガスの組成の制御を含む。制御戦略616は、これに加えて、特定の火炎516(例えば、拡散火炎、予混合火炎)の提供を含むことができる。有利なことに、本明細書で説明する技術は、焼成温度及び/又はファイ制御を可能にし、ここでタービン制御部は、所望の制御戦略616を提供するのに有用なファイの直接的(又は導出された)尺度を組み込むことができる。例えば、目標ファイ617(例えば、目標当量比)は、目標温度618(例えば、燃焼器160焼成温度)、パーセント冷却流体620(例えば、再循環された排気、窒素、空気)、燃料組成、酸化剤68、希釈剤514、測定した圧縮機排出温度624(TCD)、測定した比湿626、並びに排気ガス、CO2、窒素酸化物、粒子状物質数、及び同様のものなどの他の尺度又は入力628を用いてモデル608により導出することができる。
【0070】
次いで、目標ファイ617は、測定ファイ632(例えば、測定当量比)と比較することができる。上述のように、ファイは、ラムダメータ610、分光センサ612、及び/又は他のセンサ614により測定されてリアルタイムに導出することができる。測定ファイ632と目標ファイ617の比較は、ファイ誤差636をもたらすコンパレータ634を使用することができる。従って、燃料調整係数638は、ファイ誤差636及び現在の燃料係数642を組み込む燃料係数導出システム640により導出することができる。燃料調整係数638は、燃料の流れの変化、燃料組成の変化、燃料70対酸化剤68比の変化、希釈剤514の追加、燃料70タイプの変化、火炎516の操作特性などを含むことができる。従って、現在の燃料使用量644は、例えば、燃料調整638を含む所望の目標空間燃料648に到達するように組み合わせシステム646を用いることにより、燃料調整係数638と組み合わせることができる。次いで、アクチュエータ604は、作動信号602(図6に示す)を用いることにより作動され、排気中に酸素及び未燃燃料がほとんどないか又は全くない量論的燃焼のより精密制御を提供することができる所望の目標燃料648及び/又は所望のタイプの火炎516を提供することができる。制御はまた、温度制御、排気流制御(例えば、圧縮機セクション152に再循環された排気)、排気の処理(例えば、触媒反応、冷却、除湿、温度制御)、及び/又は希釈剤制御(窒素、蒸気、非酸素ガス、排気を用いる)を含むことができる。
【0071】
測定ファイ632は、測定燃焼生成物から導出することができるので、別の実施形態において、目標ファイ617及び測定ファイ632を直接用いるのではなく、測定及び目標燃焼生成物を目標ファイ617及び測定ファイ632のプロキシとして使用することができる。従って、測定燃焼生成物は、目標燃焼生成物に対してコンパレータ634によって比較することができ、燃焼生成物の誤差を導出することができる。燃焼生成物の誤差は、燃料係数導出システム640により処理されて燃料調整係数638に到達することができる。組み合わせシステム646は、燃料調整係数638を現在の燃料利用644と組み合わせて所望の目標燃料648を導出することができる。次いで、アクチュエータ604を制御して所望の燃料目標648を提供することができる。ファイ632の直接測定を用いることにより又はファイを導出することにより(例えば、燃焼生成物測定を用いることにより)、本明細書で説明する技術は、次に、モデル617を用いることにより導出された目標ファイ617を比較し、SEGRガスタービンシステム52を調整して、ほぼ1又は0.95〜1.05のファイのような実質的に量論的なファイを提供することができる戦略を含む制御戦略616により緊密に従うことができる。再循環された排気、燃料の流れ、酸化剤の流れ、希釈剤の流れ、燃料組成、又はこれらの組み合わせの変化を含む係数638と同等の補正係数を使用することができる点に注目すべきである。
【0072】
図8は、例えば、タービン52を制御するように制御システム100により用いることができるプロセス650の1つの例示である。描いた実施形態において、プロセス650は、1又は2以上の量論的燃焼モデル608を構成することができる(ブロック652)。上述のように、量論的モデル608は、燃焼及び量論的燃焼をモデル化するのに適切な化学モデル、熱力学モデル、物理学モデル、統計モデル、人工知能(AI)モデルを含むことができる。次いで、プロセス650は、例えば、センサ600を用いることによってタービンシステム52の作動を感知することができる(ブロック654)。例えば、センサ600は、図6に示すように、タービン52システム作動を表す信号を送信することができる(ブロック656)。
【0073】
次いで、プロセス650は、例えば、コントローラ118を用いることにより図7に示す1又は2以上のモデル入力618、620、622、624、626、及び/又は628に信号を変形することができる(ブロック658)。次いで、プロセス650は、モデル608を使用して、目標ファイ及び/又は目標燃焼生成物を導出することができる(ブロック660)。次いで、測定ファイ632及び/又は測定燃焼生成物は、誤差を導出するように目標ファイ及び/又は目標燃焼生成物と比較することができる(ブロック662)。例えば、タービンシステム52及び関連するシステム(例えば、EG供給システム78、EGプロセスシステム54)の制御は、次いで、誤差を組み込む制御作動信号を調整することによって調整することができる(ブロック664)。次いで、調整制御信号(例えば、作動信号602)は、1又は2以上のアクチュエータ604に送信することができる(ブロック666)。ファイ632の直接的(又はプロキシ)尺度を組み込むことにより、本明細書で説明する技術は、量論的燃焼に適切なターボ機械装置制御へより効率的に到達することができる。
【0074】
補足説明
【0075】
実施形態1. ガスタービン作動を表す信号を通信するように構成されたセンサと、センサに通信可能に結合されたコントローラと、ガスタービン作動を表す1又は2以上の入力及び排気ガス再循環を備えたガスタービンシステムにおける測定当量比を受け取るように構成された量論的モデルとを含み、コントローラが、信号を1又は2以上の入力に変形し、量論的モデルを用いて目標当量比に基づいて作動信号を導出するように構成されているシステム。
【0076】
実施形態2. コントローラが、測定燃焼生成物を用いることによって測定当量比を導出するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0077】
実施形態3. コントローラが、測定当量比を目標当量比と比較して等量誤差を計算し、等量誤差を用いることによって作動信号を導出するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0078】
実施形態4. コントローラが、作動信号を導出し、約0.95〜1.05の燃焼の当量比を可能にするように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0079】
実施形態5. 量論的モデルが、化学モデル、ファジー論理モデル、及びエキスパートシステムモデル、ニューラルネットワークモデル、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0080】
実施形態6. 化学モデルが、酸化剤との燃料の量論的燃焼を導出するように構成された化学方程式を含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0081】
実施形態7. センサが、ラムダメータを含み、信号が、酸素/燃料比を表す前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0082】
実施形態8. センサが、分光センサを含み、信号が、燃焼火炎の化学組成、燃料の化学組成、酸化剤の化学組成、希釈剤の化学組成、又はこれらの組み合わせを表す前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0083】
実施形態9. 1又は2以上の入力が、温度、全排気に対するパーセント再循環排気、燃料組成、圧縮機排出温度(TCD)、比湿、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0084】
実施形態10. 排気ガス(EG)プロセスシステムを含み、パーセント再循環排気が、EGプロセスシステムにより提供される前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0085】
実施形態11. 作動信号が、EGプロセスシステムに含まれる排気バルブを作動するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0086】
実施形態12. 作動信号が、燃料バルブ、酸化剤バルブ、希釈剤バルブ、又はこれらの組み合わせを作動するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0087】
実施形態13. 作動信号が、拡散火炎、予混合火炎、又はこれらの組み合わせを修正するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0088】
実施形態14. センサに通信可能に結合されたガスタービンシステムを含み、ガスタービンシステムが、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0089】
実施形態15. ガスタービンシステムが、天然ガス燃料、合成ガス燃料、ディーゼル燃料、ナフサ、これらの組み合わせを用いる前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0090】
実施形態16. ガスタービンシステムの少なくとも1つの排気抽出ポートに流体的に結合され、二酸化炭素を原油二次回収(EOR)システムに供給するように構成された排気ガス供給システムを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0091】
実施形態17. ガスタービンシステムの作動を感知する段階と、ガスタービンシステムの作動を表すセンサ信号を送信する段階と、センサ信号をモデル入力に変換する段階と、モデル入力を量論的モデル内に通信する段階と、量論的モデルを用いて目標当量比を導出する段階と、目標当量比を測定当量比と比較する段階と、目標当量比を測定当量比と比較する段階に基づいて作動信号を導出する段階と、ガスタービンシステムの少なくとも1つのパラメータを制御するように作動信号をアクチュエータに送信する段階とを含む方法。
【0092】
実施形態18. 目標当量比を測定当量比と比較する段階が、当量比誤差を導出する段階と、補正係数を導出するように当量比誤差を用いる段階とを含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0093】
実施形態19. 補正係数が、再循環された排気、燃料の流れ、酸化剤の流れ、希釈剤の流れ、燃料組成、又はこれらの組み合わせを変化させる段階を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0094】
実施形態20. 測定燃焼生成物を用いることによって測定当量比を導出する段階を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0095】
実施形態21. 量論的モデルを用いる段階が、化学モデルを用いる段階を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0096】
実施形態22. 化学モデルが、量論的燃焼方程式を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0097】
実施形態23. 量論的燃焼方程式が、燃料+酸素→熱+水+二酸化炭素方程式を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0098】
実施形態24. 量論的燃焼方程式が、Cxy+(x+y/4)O2+3.76(x+y/4)N2→xCO2+(y/2)H2O+3.76(x+y/4)を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0099】
実施形態25. 量論的モデルが、物理学ベースのモデル、人工知能(AI)モデル、熱力学モデル、統計モデル、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0100】
実施形態26. ガスタービンエンジンの作動を感知する段階が、分光センサを用いて燃焼火炎の化学組成、燃料の化学組成、酸化剤の化学組成、希釈剤の化学組成、又はこれらの組み合わせを感知する段階を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0101】
実施形態27. ガスタービンシステムの作動を感知する段階が、ラムダメータを用いて酸素/燃料比を測定する段階を含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0102】
実施形態28. モデル入力が、温度、全燃料吸入に対するパーセント冷却流体、燃料化学組成、圧縮機排出温度(TCD)、比湿、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0103】
実施形態29. パーセント冷却流体が、酸素を含まない前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0104】
実施形態30. 作動信号が、約0.95〜1.05の燃焼の当量比を可能にするように構成されている前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0105】
実施形態31. ガスタービンシステムが、二酸化炭素を原油二次回収(EOR)システムに供給するように構成された量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンを含む前述の何れかの実施形態に定義された方法。
【0106】
実施形態32. ガスタービンシステムの作動を感知し、ガスシステムの作動を表すセンサ信号を送信し、センサ信号をモデル入力に変換し、モデル入力を量論的モデル内に通信し、量論的モデルを使用して目標当量比を導出し、目標当量比を測定当量比と比較し、目標当量比を測定当量比と比較することに基づいて作動信号を導出し、作動信号をアクチュエータに送信し、かつガスタービンシステムの少なくとも1つのパラメータを制御するように構成されたプロセッサを含むシステム。
【0107】
実施形態33. プロセッサを有するコントローラを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0108】
実施形態34. プロセッサが、当量比誤差を導出し、かつ当量比誤差を用いて補正係数を導出するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0109】
実施形態35. 補正係数が、再循環された排気、燃料の流れ、酸化剤流れ、希釈剤の流れ、燃料組成、又はこれらの組み合わせの変化を含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0110】
実施形態36. プロセッサが、測定燃焼生成物を用いることによって測定当量比を導出するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0111】
実施形態37. 量論的モデルが、化学モデルを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0112】
実施形態38. 化学モデルが、量論的燃焼方程式を含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0113】
実施形態39. 量論的燃焼方程式が、燃料+酸素→熱+水+二酸化炭素方程式を含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0114】
実施形態40. 量論的燃焼方程式が、Cxy+(x+y/4)O2+3.76(x+y/4)N2→xCO2+(y/2)H2O+3.76(x+y/4)を含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0115】
実施形態41. 量論的モデルが、物理学ベースのモデル、人工知能(AI)モデル、熱力学モデル、統計モデル、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0116】
実施形態42. プロセッサが、分光センサを用いて燃焼火炎の化学組成、燃料の化学組成、酸化剤の化学組成、希釈剤の化学組成、又はこれらの組み合わせを感知することによってガスタービンエンジンの作動を感知するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0117】
実施形態43. プロセッサが、ラムダメータを用いて酸素/燃料比を測定することによってガスタービンエンジンの作動を感知するように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0118】
実施形態44. モデル入力が、温度、パーセント冷却流体、燃料化学組成、圧縮機排出温度(TCD)、比湿、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0119】
実施形態45. パーセント冷却流体が、ガスタービンを離れる排気ガスを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0120】
実施形態46. 作動信号が、約0.95〜1.05のガスタービンの燃焼化学量論を可能にするように構成されている前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0121】
実施形態47. ガスタービンエンジンが、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0122】
実施形態48. コントローラが、3つのプロセスコアを有する三重モジュール式冗長(TMR)コントローラを含む前述の何れかの実施形態に定義されたシステム。
【0123】
技術的効果は、測定ファイ及び/又は燃焼生成物を用いてガスタービン作動を制御することを含む。一例において、モデルベース制御(MBC)システムは、限定ではないが量論的燃焼を含む燃焼をモデル化するのに適する第1原則モデル(例えば、化学モデル、熱力学モデル、及び/又は物理学ベースのモデル)を使用することができる。MBCシステムは、これに加えて、物理学ベースのモデル、人工知能(AI)モデル、及び/又は統計モデルを用いて目標ファイ及び/又は燃焼生成物を導出することができる。目標ファイ及び/又は燃焼生成物は、測定ファイ及び/又は目標又は燃焼と比較され、燃料の流れ、酸化剤の流れ、及び希釈剤の流れなどを作動する信号のような新しいガスタービン制御信号を計算する際に有用な誤差を導出することができる。従って、改善された量論的制御を提供することができる。
【0124】
この記述説明は、最良モードを含む本発明を開示するために、同じくあらゆる当業者がいずれかのデバイス又はシステムを使用し、かついずれかの組み込まれた方法を実行することを含む本発明を実施することを可能にするための実施例を使用している。本発明の特許請求可能な範囲は、請求項によって定められ、かつ当業者に想起される他の実施例を含む場合がある。そのような他の実施例は、それらが、請求項の文字通りの言語と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが、請求項の文字通りの言語からの差異が実質的でない均等構造を含む場合には、特許請求の範囲内であるように意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】