特表2015-537231(P2015-537231A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-537231(P2015-537231A)
(43)【公表日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】難燃性光拡散ファイバー
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/44 20060101AFI20151201BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20151201BHJP
   C08L 33/06 20060101ALI20151201BHJP
   C08K 5/00 20060101ALI20151201BHJP
   G02B 6/02 20060101ALI20151201BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20151201BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   G02B6/44 301A
   C08K3/22
   C08L33/06
   C08K5/00
   G02B6/02 361
   G02B6/44 301B
   F21V8/00 100
   F21V8/00 200
   G02B6/00 326
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-530028(P2015-530028)
(86)(22)【出願日】2013年8月29日
(85)【翻訳文提出日】2015年4月27日
(86)【国際出願番号】US2013057243
(87)【国際公開番号】WO2014036233
(87)【国際公開日】20140306
(31)【優先権主張番号】61/695,634
(32)【優先日】2012年8月31日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100090468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 剛
(72)【発明者】
【氏名】コーズミナ,インナ イゴレヴナ
(72)【発明者】
【氏名】ログノフ,スティーヴン ルヴォヴィッチ
【テーマコード(参考)】
2H038
2H150
4J002
【Fターム(参考)】
2H038BA42
2H150AA11
2H150AB02
2H150AB32
2H150BA03
2H150BA33
2H150BB01
2H150BB02
2H150BB05
2H150BB07
2H150BB14
2H150BB19
2H150BB33
2H150BD03
2H150BD16
2H150BD20
4J002BG031
4J002BG041
4J002DE076
4J002DE146
4J002FD016
4J002FD070
4J002FD097
4J002GP02
(57)【要約】
本開示は、その上に難燃性被覆を有する光拡散ファイバー(LDF)に関する。当該LDFは、ガラスファイバーコアの屈折率より低い屈折率を有する無色透明なポリマー材料による一次ポリマー被覆を有するガラスRALファイバーコアと、当該一次被覆を覆うように施用された難燃性被覆とを含む。当該難燃被覆は、およそ35〜85質量%のUV硬化性ポリマー形成モノマーおよび15〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤、ならびに少なくとも1種の光開始剤および酸化防止剤からなる。ある実施形態において、蛍光体含有ポリマー層を一次被覆と難燃性被覆との間に施用することができる。別の実施形態において、蛍光体を難燃性被覆に加えることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
難燃性光散乱ファイバーであって、前記ファイバーが:
ガラスファイバーコア内に開口部を有するRALファイバーである、ガラスファイバーコアと、
前記ガラスファイバーコアを覆う、前記ファイバーより低い屈折率を有する無色透明の一次ポリマー被覆/クラッドと、
15〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤および35〜85質量%のポリマーからなる、前記一次被覆を覆う難燃性ポリマー被覆と、
を含み、
前記ハロゲン不含の無機充填剤が、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、前記充填剤が0.05μm〜5μmの範囲の粒子サイズを有し、ならびに
前記被覆の限界酸素指数が少なくとも21である、
難燃性光散乱ファイバー。
【請求項2】
前記被覆が、25〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤および35〜75質量%のポリマーからなる、請求項1に記載の難燃性光散乱ファイバー。
【請求項3】
前記被覆の前記限界酸素指数が少なくとも28である、請求項1に記載の難燃性光散乱ファイバー。
【請求項4】
前記ハロゲン不含の無機充填剤が、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、前記充填剤が、0.1μm〜2μmの範囲の粒子サイズを有する、請求項1または2に記載の難燃性光散乱ファイバー。
【請求項5】
前記難燃性ポリマー被覆の前記ポリマーが、オリゴマー不含であり、かつ、
(a)エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー;あるいは、
(b)エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー、あるいは、
(c)エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、エトキシル化(10)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および酸性ポリマーエステル(TrPGDAまたは(PO)NPGDAまたはそれらの混合物)、
からなる群より選択される、請求項1に記載の難燃性光散乱ファイバー。
【請求項6】
さらに、前記一次被覆と前記難燃性被覆との間に蛍光体層を含む、請求項1に記載の難燃性光散乱ファイバー。
【請求項7】
前記難燃性ポリマー被覆がさらに、蛍光体を含む、請求項5に記載の難燃性光散乱ファイバー。
【請求項8】
難燃性光散乱ファイバーの製造方法であって、
前記ファイバーがガラス光学コア内に開口部を有する、ガラス光学コアを提供する工程と;
前記ガラスファイバーコアの屈折率より低い屈折率を有する無色透明な一次ポリマー被覆材料を提供し、前記ポリマー被覆で前記ファイバーコアをコーティングする工程と;
15〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤、35〜85質量%のポリマー形成モノマー、少なくとも1種の光開始剤、および酸化防止剤からなる無色透明な難燃性ポリマー形成被覆材料を提供する工程であって、前記難燃性被覆材料がオリゴマー不含であるかもしくは実質的にオリゴマー不含であり、前記モノマーが少なくとも2種の異なるポリマー形成モノマーである、工程と;
前記ハロゲン不含の無機充填剤を含有する前記難燃性ポリマー被覆材料で前記一次被覆をオーバーコーティングする工程と;
UV放射線を使用して前記難燃性ポリマー材料を硬化させることにより、その上に硬化した難燃性被覆を有する光拡散ファイバーを形成する工程と;
を含み、
前記提供されるハロゲン不含の無機充填剤が、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、前記充填剤が、0.05μm〜5μmの範囲の粒子サイズを有する、
方法。
【請求項9】
前記提供されるハロゲン不含の無機充填剤が、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、前記充填剤が、0.1μm〜2μmの範囲の粒子サイズを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記提供されるポリマー形成モノマーが、実質的にオリゴマー不含であり、かつ、
(a)エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー;あるいは
(b)エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満ポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー;あるいは
(c)エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、エトキシル化(10)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および酸性ポリマーエステル(TrPGDAまたは(PO)NPGDAまたはそれらの混合物)、
からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記一次被覆と前記難燃性被覆との間に蛍光体層を提供する工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記無色透明の難燃性ポリマー形成被覆材料がさらに蛍光体を含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本出願は、2012年8月31日に出願された米国特許仮出願第61/695634号明細書に対する米国特許法第119条の下での優先権の恩典を主張するものであり、なお、本出願は当該仮出願の内容に依拠し、ならびに当該仮出願の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、耐火性照光材料を必要とする状況での使用のための難燃性光拡散ファイバーに関する。
【背景技術】
【0003】
光拡散ファイバー(LDF)については、本出願と同一人に帰属する特許文献1「Optical Fiber Illumination Systems and Methods」に記載されている。LDFのある特定の用途において、例えば、飛行機の客室など、退出するのが困難な閉鎖空間では、光拡散ファイバーが難燃性を有することが必要とされる。典型的なLDFは、RAL(ランダムエアライン)でドープされたガラスコアと、低屈折率の一次ポリマー被覆と、当該一次層の上に位置される標準的な二次被覆層と、当該ファイバーの壁に追加の光拡散特性を付与するために当該二次被覆の上に位置される追加の散乱層被覆層とを有する。いくつかの用途において、当該ファイバーは、追加的な色の選択肢を提供するために、蛍光体被覆によるさらなる層を有することができる。難燃性被覆(「FRC」)は、既存のLDFファイバーにおける最終層として、すなわち、上記の層の施用後に施用される。しかしながら、全ての他の層の上にこの難燃層を追加的に提供する工程は、製造プロセスに対して複雑さとコストを追加するものである。本開示は、より良好な性能の同等物を提供しつつ、標準的FLDにおける複雑さおよびコストを伴わない難燃特性を有するLDFを対象とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2001/0122646号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、その上に難燃性被覆を有する光拡散ファイバー(LDF)に関する。開示されるLDFは、当技術分野における既知のLDFに勝るいくつかの利点を有する。そのような利点としては以下が挙げられる:
1.従来技術の透明な二次被覆および白色インク層を、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムなどの白色材料を含むことができる単層の難燃性被覆FRCで置き換えることにより、ファイバー製造プロセスを簡素化することができる。白色インクは、角度空間での均一な散乱を提供する(すなわち、視野角に関係なく同じ輝度が見られる)ための散乱層として機能する。本出願において、難燃性被覆に組み入れられる水酸化アルミニウムまたは酸化マグネシウムは、「白色インク」として機能する;
2.本明細書において開示される難燃性被覆の特性は、そのような被覆を使用して作製されたLDFの光学属性を損なわない;
3.本明細書において開示される難燃性被覆を使用したLDFの外径(「OD」)は、従来技術のLDFより薄くすることができる;
4.その低い吸光度により、当該難燃層は、LDF上に位置される蛍光体被覆の上に施用することができ、あるいは、蛍光体を当該難燃性被覆に組み入れることもできる;
5.開示される難燃性被覆材料の組成物は新規であり、ならびにファイバーの綿引きプロセスに適合する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、一態様において、本開示は、ファイバーがガラスファイバーコア内に開口部を有するRALファイバーである、ガラスファイバーコアと、当該ガラスファイバーコアを覆う、ファイバーコアより低い屈折率を有する無色透明の一次ポリマー被覆/クラッドと、当該一次被覆を覆う難燃性ポリマー被覆であって、15〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤および35〜85質量%のポリマーからなる、オリゴマー不含かもしくは実質的にオリゴマー不含である当該難燃性被覆と、を含む難燃性光拡散ファイバーを対象とする。一実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は、25〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤および35〜75質量%のポリマーからなる。当該ハロゲン不含の無機充填剤は、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、0.05μm〜5μmの範囲の粒子サイズを有する。一実施形態において、当該水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム充填剤は、0.1μm〜2μmの範囲の粒子サイズを有する。当該被覆の組成物は、少なくとも1種の光開始剤および少なくとも1種の酸化防止剤を含む。
【0007】
一実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は、実質的にオリゴマー不含であり、ならびにモノマー性成分は、エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマーを含む。
【0008】
別の実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は、実質的にオリゴマー不含であり、ならびにモノマー性成分は、エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマーを含む。
【0009】
さらなる実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は、実質的にオリゴマー不含であり、ならびにモノマー性成分は、エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、エトキシル化(10)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および酸性ポリマーエステル(例えば、TrPGDAまたは(PO)NPGDAまたはそれらの混合物など)を含む。
【0010】
一実施形態において、当該ファイバーはさらに、一次層と難燃層との間に蛍光体層を含む。別の実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆はさらに蛍光体を含み、ならびに蛍光体含有難燃性被覆層の施用を可能にする。
【0011】
別の態様において、本開示は、以下の工程:
ガラス光学コアを提供する工程であって、ファイバーが当該コア内に開口部を有するRALファイバーである、工程と;
当該ガラスファイバーコアの屈折率より低い屈折率を有する、無色透明の一次ポリマー被覆材料を提供し、当該ポリマー被覆でファイバーコアをコーティングする工程と;
15〜65質量%のハロゲン不含の無機充填剤、35〜85質量%のポリマー形成モノマー、少なくとも1種の光開始剤、および酸化防止剤からなる、無色透明な難燃性ポリマー形成被覆材料を提供する工程であって、当該難燃性被覆材料が、オリゴマー不含であるかまたは実質的にオリゴマー不含であり、当該モノマーが、少なくとも2種の異なるポリマー形成モノマーである、工程と;
ハロゲン不含の無機充填剤を含有する当該難燃性ポリマー被覆材料で一次被覆をオーバーコーティングする工程と;
UV放射線を使用して当該難燃性ポリマー材料を硬化させることにより、硬化させた難燃性被覆をその上に有する光拡散ファイバーを形成する工程と
を含む、難燃性光拡散ファイバーの製造方法を対象とする。当該方法において、当該提供されるハロゲン不含の無機充填剤は水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、当該充填剤は0.05μm〜5μmの範囲の粒子サイズを有する。一実施形態において、当該提供されるハロゲン不含の無機充填剤は水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択され、当該充填剤は0.1μm〜2μmの範囲の粒子サイズを有する。一実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は実質的にオリゴマー不含であり、ならびにモノマー性成分は、エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマーを含む。
【0012】
別の実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は、実質的にオリゴマー不含であり、ならびにモノマー性成分は、エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および3質量%未満のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマーを含む。
【0013】
さらなる実施形態において、当該難燃性ポリマー被覆は、実質的にオリゴマー不含であり、ならびにモノマー性成分は、エポキシジアクリレートモノマー、エトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、エトキシル化(10)ビスフェノールAジアクリレートモノマー、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー、および酸性ポリマーエステル(TrPGDAまたは(PO)NPGDAまたはそれらの混合物)を含む。
【0014】
一実施形態において、当該方法は、一次相と難燃層との間に蛍光体層を提供する工程を含む。別の実施形態において、無色透明の難燃性ポリマー形成被覆材料はさらに、ポリマー形成被覆材料中に分散された蛍光体を含み、それにより、単一の工程での蛍光体含有難燃性被覆層の施用を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】75μmの本開示による難燃性被覆層を有するLDFの、400〜800nm範囲での背面反射光および透過光の透過スペクトルを示すグラフ。
図2】75μmの本開示による難燃性被覆層を有するLDFの吸収スペクトル(100−R−T)(式中、Rは反射率であり、Tは透過率である)を示すグラフ。
図3】米国特許出願公開第2001/0122646号に記載されているようなLDFの図。
図4】難燃性被覆層と任意選択の蛍光体被覆層とを有する、本開示のLDFの図。
図5】組み合わせた難燃/蛍光体被覆層を有する本開示のLDFの図。
図6】低屈折率のポリマー被覆/クラッド12で覆われたガラスRALファイバー10と、当該ポリマー被覆/クラッド12を覆う、蛍光体をドープされた難燃性被覆層24であって、当該蛍光体が、本明細書において説明されるような少なくとも1種のハロゲン不含無機充填剤を含有する難燃性モノマー組成物と混合され、被覆層24として施用される、難燃性被覆層24とを有するガラスRALファイバー10を含む実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の好ましい実施形態について、以下においてより詳細に言及し、その実施例を添付の図面に示す。可能な限り、図面全体を通じて、同じもしくは同様の部分を示すために、同じもしくは同様の参照番号が使用される。本明細書において開示される実施形態は単なる例であって、それぞれに本発明のある特定の利点が組み入れられていることは理解されるべきである。
【0017】
本発明の範囲内において以下の実施例に対して様々な変更および代替を為すことができ、ならびに様々な実施例の態様は、さらなる実施例を達成するために様々な方法において組み合わせることができる。
したがって、本発明の真の範囲は本開示全体から理解されるものであるが、本開示において説明される実施形態に限定されないということも考慮される。
【0018】
本明細書において、「RAL」(ランダムエアライン)なる用語は、専門用語であり、ならびに、コア内に開口部もしくは穴を有するガラスコアと、当該コアガラスファイバーを覆う低屈折率のポリマー被覆とを有する光ファイバーを意味する。RALなる用語は、ガラス材料内が選択された気体で満たされたナノ構造としても定義することができる。
【0019】
LDF用途において、コストおよび製造プロセスの複雑さを減らすために、オリゴマー性材料を不含のもしくは実質的に不含の難燃性被覆を使用することが非常に望ましい。本開示は、オリゴマーを不含のもしくは実質的に不含の新規の難燃性被覆を対象としている。本明細書において、「実質的に不含」なる用語は、調製されファイバーに施用される被覆が、出発被覆組成物において使用したオリゴマー性化合物を3質量%未満において含有することを意味する。一実施形態において、オリゴマー性材料の量は2質量%未満である。さらなる実施形態において、オリゴマー性材料の量は1質量%未満である。
【0020】
オリゴマーなる用語は、脂肪族および芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、尿素(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステルおよびポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリレート化アクリルオリゴマー、ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、ならびにメラミン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む、化合物のクラスとして定義される。
【0021】
上記において示したように、本発明の被覆組成物の微量成分は、任意選択のオリゴマー性成分である。当該オリゴマー性成分は、単一のタイプのオリゴマーを含み得るか、または2種以上のオリゴマーの組合せであり得る。オリゴマー性成分が用いられる場合には、本発明の組成物中に導入されたオリゴマー性成分は、好ましくは、エチレン性不飽和オリゴマーを含む。当該オリゴマー性成分は、好ましくは約3質量パーセント以下の量において存在し得る。組成物およびその結果としての硬化材料の好適な物理特性を維持する一方で、より好ましくは約2質量パーセント未満、さらにより好ましくは約1質量%未満のオリゴマー性成分を含有する組成物を調製することは、費用対効果に優れ、したがって、望ましい。最も好ましくは、本発明は、オリゴマー成分を不含の、光ファイバーのための二次被覆組成物に関する。
【0022】
オリゴマーが用いられる場合、好適なオリゴマーは、単官能性オリゴマーもしくは多官能性オリゴマーのいずれかであり得るが、多官能性オリゴマーが好ましい。オリゴマー性成分は、単官能性オリゴマーと多官能性オリゴマーの組合せであってもよい。二官能性オリゴマーは、好ましくは、以下の式(I):
1−R1−[ジイソシアネート−R2−ジイソシアネート]m−R1−F1 (I)
[式中、F1は、独立して、反応性官能基(例えば、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルアミド、スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、または当技術分野において公知の他の官能基など)であり;R1は、独立して、−C2〜12O−、−(C2〜4−O)n−、C2〜12O−(C2〜4−O)n−、−C2〜12O−(CO−C2〜5O)n−、またはC2〜12O−(CO−C2〜5NH)n−を含み、この場合、nは、1〜30、好ましくは1〜10の整数であり;R2は、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ尿素、またはそれらの組合せであり;ならびに、mは、1〜10、好ましくは1〜5の整数である]による構造を有する。式Iの構造において、ジイソシアネート基は、R2/R1へのジイソシアネートの結合の後に形成された反応生成物である。「独立して」なる用語は、各F1が別のF1とは異なり得ることを示すために本明細書において使用され、それは、各R1に対しても当てはまる。
【0023】
他の多官能性オリゴマーは、好ましくは、以下において説明されるような、式(II)、式(III)、または式(IV):
マルチイソシアネート−(2−R1−F2x (II)
ポリオール−[(ジイソシアネート−R2−ジイソシアネート)m−R1−F2x (III)
または
マルチイソシアネート−(R1−F2x (IV)
[式中、F2は、独立して、1〜3つの官能基(例えば、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルアミド、スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、または当技術分野において公知の他の官能基など)を表し;R1は、−C2〜12O−、−(C2〜4−O)n−、C2〜12O−(C2〜4−O)n−、−C2〜12O−(CO−C2〜5O)n−、またはC2〜12O−(CO−C2〜5NH)n−を含み得;この場合、nは、1〜10、好ましくは1〜5の整数であり;R2は、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ尿素、またはそれらの組合せであり得;xは、1〜10、好ましくは2〜5の整数であり;ならびに、mは、1〜10,好ましくは1〜5の整数である]による構造を有する。
【0024】
式(II)の構造において、マルチイソシアネート基は、R2へのマルチイソシアネートの結合の後に形成された反応生成物である。同様に、式IIIの構造におけるジイソシアネート基は、R2および/またはR1へのジイソシアネートの結合の後に形成された反応生成物である。
【0025】
ウレタンオリゴマーは、慣習的に、脂肪族もしくは芳香族ジイソシアネートを、二価ポリエーテルもしくはポリエステル、最も典型的にはポリオキシアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールなど)と反応させることによって提供される。そのようなオリゴマーは、典型的には、約4〜約10のウレタン基を有し、高分子量(例えば、2000〜8000)であり得る。しかしながら、500〜2000の範囲の分子量を有する、より低分子量のオリゴマーも使用することができる。Coadyらによる米国特許第4,608,409号明細書およびBishopらによる米国特許第4,609,718号明細書に、そのような合成について詳細に記載されており、なお、当該特許は、参照により本明細書に組み入れられる。
【0026】
耐湿性オリゴマーを用いることが望ましい場合、極性ポリエーテルもしくはポリエステルグリコールは避け、支配的に飽和および支配的に非極性の脂肪族ジオールが望ましいことを除いて、類似する方法において合成することができる。これらのジオールは、例えば、約2〜250個の炭素原子のアルカンもしくはアルキレンジオールを含み、好ましくはエーテルもしくはエステル基を実質的に不含である。
【0027】
周知のように、ポリ尿素成分は、これらの方法によって調製されたオリゴマーに、単に合成の過程においてジオールもしくはポリオールの代わりにジアミンもしくはポリアミンを使用することによって組み入れることができる。本被覆系における少量のポリ尿素成分の存在は、合成において用いられるジアミンもしくはポリアミンが当該系の耐湿性を犠牲にしないように十分に非極性でかつ飽和されている場合のみに限り、被覆性能に対して有害であるとは見なされない。
【0028】
当該技術とは対照的に、本明細書で開示されるFRC被覆は、2種以上のモノマー性開始材料の組合せから形成され、これらは、ファイバー上でインサイチュにおいて硬化される。好ましくは、当該被覆は、光開始剤および酸化防止剤を含有し、ならびにUV放射線を使用して硬化される。好ましくは、当該組成物は、オリゴマー性成分を不含であるかもしくは実質的に不含であり、モノマー性成分は、2種以上のモノマーの組合せである。
【0029】
本開示の難燃性材料もしくは成分は、これらに限定されるわけではないが、水酸化アルミニウム(ATH、Al(OH)3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、およびそれらの混合物を含む群より選択される少なくとも1種のハロゲン不含の無機難燃性充填剤も含み得る。本明細書において使用される場合、ハロゲン不含なる用語は、難燃性被覆材料中のハロゲンの量が、5質量%未満、好ましくは3質量%未満、より好ましくは1質量%未満の量であることを意味する。UV光の吸収による硬化を阻害し、ある特定のラジカル反応を抑制する他の無機充填剤(例えば、炭酸カルシウムおよび二酸化チタンなど)と比べて、ATHおよび水酸化マグネシウムはUV透過的であり、硬化速度および硬化度を阻害することなく、したがって高速でのファイバー処理を可能にしつつ、UV硬化性配合物でのより高い充填剤配合量を達成することを可能にする。難燃性材料としての他の難燃化剤(例えば、有機リンをベースとする化合物)と比較して、ATHおよび水酸化マグネシウムは、高コストおよび/または問題のある環境への影響(例えば、加水分解後の川および湖における富栄養化など)を有さず、加えて、非毒性および非腐食性である。さらに、ATHおよび水酸化マグネシウムと異なり、リン含有難燃化剤は高い吸湿性を示し、これは、結果として分解を生じ得、したがって、光ファイバーの長期信頼性にリスクを負わせ得る。関連出願は、「Secondary Coating Compositions for Optical Filers」の名称において2012年5月20日に出願された米国特許仮出願第61/652538号である。
【0030】
当該組成物の実施形態は、20質量パーセント以上の量、より好ましくは約25〜約60質量パーセントの量において存在する難燃性成分を含み得る。FRC組成物の実施形態は、約0.05μm〜約5μm、より好ましくは約0.1μm〜約2μmの範囲の粒子サイズを有する難燃性充填剤を含有し得る。ATHは、市販されており(例えば、Almatis Corporation(独国、フランクフルト)からSpaceRite(登録商標)S3および「SpaceRite」S11の商標において)、水酸化マグネシウムも市販されている(例えば、Martin Marietta Magnesia Specialties(メリーランド州、ボルチモア)からMagShield(登録商標)SおよびMagShield UFの商標において)。
【0031】
難燃性無機充填剤は表面改質することもできる。表面改質は、ポリマーの粘度を下げること、より多い充填剤配合量を達成すること、充填剤粒子と樹脂との間の界面接着を高めること、ゲル化時間を短縮すること、機械的強度を高めて(例えば、引張強度、曲げ強度、衝撃強度、または伸張強度の向上など)より薄い多層中間被覆層を可能にすること、水浸透に対する抵抗性を高めること、ならびに白化傾向を低減すること、により処理を助力することにおいて特に有用である。難燃性無機充填剤の化学改質における幅広い選択は、界面活性剤、有機官能性シラン、および8〜24個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和脂肪酸またはそれらの金属塩、によって実施することができる。当該組成物の実施形態は、0.25〜1ミクロンの範囲の粒子サイズを有する、アミノシラン、ビニルシラン、もしくはエポキシシランで表面処理されたATHおよび/または水酸化マグネシウムを含む難燃性成分を含み得る。当該組成物の実施形態にとって好適な、表面処理されたATHは、Hydral(登録商標)6581、「Hydral」6582、「Hydral」6583、および「Hydral」6584の商標においてAlmatisから入手することができる。当該組成物の実施形態での使用にとって好適な水酸化マグネシウムは、MagShield SおよびMagShield UFの商標においてMartin Marietta Magnesia Specialtiesから入手することができる。未処理の水酸化マグネシウムは、「MagShield」Sおよび「MagShield」UFの商標において販売されており、これらは、追加名称を有する。例えば、ステアリン酸塩でコーティングされた水酸化マグネシウムは、「MagShield」S−NB10(NB10は追加名称)と命名されている。
【0032】
オリゴマー不含もしくは実質的にオリゴマー不含のいくつかの難燃性被覆の組成および特性を下記に一覧する。比較例Aの組成物は、米国特許第6,775,451号明細書において開示されるような、難燃性成分を含まない市販のオリゴマー含有被覆である。Photomer(登録商標)3016は、市販のエポキシジアクリレートモノマー(IGM Resins Inc.)であり、「Photomer」4028は、エトキシル化(4)ビスフェノールジアクリレートモノマー(IGM Resins Inc)であり、SR601はエトキシル化(4)ビスフェノールAモノマーであり、ならびにSR9003は、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマーであり、SR601およびSR9003の両方は、Sartomer USA(ペンシルバニア州、エクストン)から入手可能である。TPO光開始剤は、BASF Resins Paint & Coatingsから市販されている。
【0033】
実施例1〜8の組成物は、市販の混合装置を使用して、一覧される成分により調製した。当該成分を秤量し、次いで、加熱したケトルに入れ、約50℃〜70℃の範囲内の温度において一緒に混合した。混合は、均一な混合物が得られるまで継続した。
【0034】
十分に混合した後、当該組成物を、凝集塊の存在について光学顕微鏡下において調べ、ならびに粘度、硬化速度、および機械的特性について試験した。
【0035】
材料の一覧
「Photomer」3016エポキシジアクリレートモノマーおよび「Photomer」4028エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマーは、IGM Resinsから入手可能である。SR601エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー、SR602エトキシル化(10)ビスフェノールジアクリレートモノマー、SR306トリプロピレングリコールジアクリレート、およびSR9003プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマーは、Sartomer USA(ペンシルベニア州、エクストン)から入手可能である。TPO(ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−酸化ホスフィン光開始剤)、Irgacure(登録商標)184光開始剤、およびIrganox(登録商標)1035酸化防止剤は、BASF Resins Paint & Coatingsから入手可能である。KWS 4131は、Bomar Specialty Co.(コネチカット州、ウィンステッド)から入手可能なポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマーである。いくつかの分散液の作製において使用する、TrPGDA(トリプロピレングリコールジアクリレート)および(PO)NPGDA(プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート)は、市販されている。酸化防止剤(例えば、「Irganox」1035)は、バッチ化された組成物の総質量に対する重量部(pph)として加えられる。
【0036】
以下は、本出願人らによって調製された混合物であり、本明細書において開示されるFRCの作製において使用した:
A.9W1266:65質量%のSpaceRite S3 ATH/35質量%の(PO)NPGDAによる分散液である。
【0037】
B.9C1235:55質量%のMagShield UF Mg(OH)2/45質量%のTrPGDAによる分散液である。
【0038】
C.9Z1305: 質量%のSR602、 質量%のSR306、および 質量%の酸性ポリマーエステルであるTrPGDAもしくは(PO)NPGDAもしくはそれらの混合物中における、45質量%のHydral 6581 ATHの分散液である。
【0039】
D.9Z1325:SR602、SR306、および酸性ポリマーエステル(TrPGDAもしくは(PO)NPGDAもしくはそれらの混合物)中における45質量%のHydral 6581 ATHの分散液である。
【0040】
E.9Z1317:SR602、SR306、および酸性ポリマーエステル(TrPGDAもしくは(PO)NPGDAもしくはそれらの混合物)中における45質量%のHydral 6584 ATHの分散液である。
比較例A
米国特許第6,775,451号明細書において開示されるような、難燃化剤を含まない商業的オリゴマー含有二次被覆組成物
実施例1−実施例3に対する対照
KWS4131(オリゴマー) 3.88質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) 1.94質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 31.82質量%
SR9003(プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー)
56.80質量%
TPO(光開始剤) 2.78質量%
Irgacure184(光開始剤) 2.78質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.2pph

実施例2−難燃化剤を含む、実質的にオリゴマー不含の組成物
9W1226 77.6質量%
KWS4131(オリゴマー) 2.00質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) 1.00質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 16.40質量%
TPO(光開始剤) 1.50質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.50質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.1pph

実施例3−難燃化剤を含む、実質的にオリゴマー不含の組成物
Hydral6584 ATH(1μm) 46.0質量%
KWS4131(オリゴマー) 2.10質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) (IGM Resins Inc.) 1.05質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 17.18質量%
SR9003(プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー)
30.67質量%
TPO(光開始剤) 1.50質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.50質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.1pph

実施例4−難燃化剤を含む、実質的にオリゴマー不含の組成物
9C1235 80.76質量%
KWS4131(オリゴマー) 1.67質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) 0.84質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 13.73質量%
TPO(光開始剤) 1.50質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.50質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.8pph

実施例5−難燃化剤を含む、オリゴマー不含の組成物
9Z1305 55.50質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) 5.80質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 36.60質量%
TPO(光開始剤) 1.05質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.05質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.38pph

実施例6−難燃化剤を含む、オリゴマー不含の組成物
9Z1325 55.50質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) 5.80質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 36.60質量%
TPO(光開始剤) 1.05質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.05質量%

実施例7−難燃化剤を含む、オリゴマー不含の組成物
9Z1317 55.50質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) (IGM Resins Inc.) 5.80質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 36.60質量%
TPO(光開始剤) 1.05質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.05質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.38pph

実施例8−難燃化剤を含む、オリゴマー不含の組成物
9Z1317 55.50質量%
Photomer 3016(エポキシジアクリレートモノマー) 5.80質量%
SR601/Photomer 4028(エトキシル化(4)ビスフェノールAモノマー) 36.60質量%
TPO(光開始剤) 1.05質量%
Irgacure184(光開始剤) 1.05質量%
Irganox1035(酸化防止剤) 0.38pph

上記において詳細に述べたように、実施例2および4〜8は、難燃性材料と少なくとも1種のモノマーとを含む分散液を含む。例えば、実施例2は、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートモノマー中におけるATHの分散液を含み、実施例4は、トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー中におけるMg(OH)2の分散液を含む。分散液に含有されるモノマーは、当該組成物の実施形態のモノマー性成分の一部である。
【0041】
表1〜3は、難燃性組成物の様々な特性を示している。表1に示された結果は、そのような被覆の硬化速度が、難燃性成分の添加によって損なわれないことを示しており、表2に表された結果は、LOI(限界酸素指数)が従来の被覆(例えば、標準的な市販のUV硬化性アクリレートなど)より著しく高いことを示している。表3は、本明細書において開示されるFRC材料を使用して達成することができる様々な機械的特性を示している。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
本明細書において開示されるFRCは、図1および2に示されるようなそれらの散乱特性および吸光特性に起因して、図3に示されるLDFの2つの層(すなわち、二次クリア被覆と白色インク層)を置き換えることができる。図3は、ガラスファイバーRALコア10と、当該コア10を覆う低屈折率の一次被覆/クラッド12と、当該一次被覆12を覆う二次被覆14と、当該二次被覆14を覆う光拡散層16(例えば、白色インクなど)とを有する、先行技術のLDFを示している。図1および2の重要な点は、材料が低い吸光性を有すること、すなわち、散乱以外に損失が全く無いことを示していることである。図1における線Aは透過であり、線Bは反射である。最も重要なのは図2であり、この図は、吸光度(1−R−T)を示しており、この場合、Rは反射率であり、Tは透過率である。その透過は、図1において線Aとして示されている。本明細書において開示される新規の被覆によってコーティングされたファイバーは、白色インク(従来の施用)による図3のLDFと同程度の角度散乱性能を示している。本開示のFRCにおけるアルミナ粒子の散乱特性は、比較的小さく、したがって、450および532nmの波長で行われた試験において、角度空間分布での均一な性能を提供するのに十分良好である。
【0046】
図4は、低屈折率のポリマー被覆/クラッド12で覆われたガラスRALファイバー10と、当該ポリマー被覆/クラッド12を覆う難燃性光散乱層20とを含む本開示の実施形態を示しており、この場合、層20は、本明細書において説明されるような少なくとも1種のハロゲン不含の無機難燃性充填剤を含有する難燃性ポリマー層である。
【0047】
図5は、低屈折率のポリマー被覆/クラッド12で覆われたガラスRALファイバー10と、当該ポリマー被覆/クラッド12を覆う、蛍光体をドープされた被覆層22と、当該蛍光体をドープされた被覆層22を覆う難燃性光散乱層20とを含む本開示の実施形態を示しており、この場合、層20は、本明細書において説明されるような少なくとも1種のハロゲン不含の無機難燃性充填剤を含有する難燃性ポリマー層である。当該蛍光体含有層は、蛍光体を中に分散させることができる任意の透明なポリマー形成材料から作製されたポリマーであり得る。一実施形態において、当該ポリマー形成材料は、難燃性被覆を形成するために使用されるのと同じポリマー形成材料であるが、ただし、無機充填剤は含有していない。
【0048】
図6は、低屈折率のポリマー被覆/クラッド12で覆われたガラスRALファイバー10と、当該ポリマー被覆/クラッド12を覆う、蛍光体をドープされた難燃性被覆層24とを含む本開示の実施形態を示しており、この場合、当該蛍光体は、本明細書において説明されるような少なくとも1種のハロゲン不含の無機難燃性充填剤を含有する難燃性モノマー組成物と混合されて、被覆層24として施用される。図6にはさらに、任意選択の被覆26も示してされており、これは、少なくとも1種のハロゲン不含の無機難燃性充填剤を含有するが蛍光体は含有しない、本明細書において説明されるような難燃性被覆である。当該難燃性被覆26は、蛍光体含有難燃性被覆24を覆うように施用されており、さらなる難燃特性を提供しつつ、大気中の水分から被覆24中の蛍光体を保護する働きをする。
【0049】
図4〜6に示される実施形態において、被覆層20、22+20、および24+26の総厚さは、図3の層14+16の総厚さ以下であり得る。
【0050】
上記の説明は、本発明の単なる例示であり、特許請求の範囲によって定義されるような、本発明の性質および特徴を理解するための概要を提供することを意図するものであることは理解されるべきである。添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書の一部に組み込まれ、本明細書の一部をなすものである。図面は、本発明の様々な特徴および実施形態を示し、それらの説明と共に、本発明の原理および作用を説明する役割を果たすものである。添付の特許請求の範囲によって定義されるような、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書において説明されるような本発明の好ましい実施形態に対し、様々な変更を為すことができることは、当業者には明かとなるであろう。
【符号の説明】
【0051】
10 ガラスRALファイバー
12 ポリマー被覆/クラッド
14 二次被覆
16 光拡散層
20 難燃性光散乱層
22 蛍光体をドープされた被覆層
24 蛍光体をドープされた難燃性被覆層
26 蛍光体を含有しない難燃性被覆層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】