特表2016-502432(P2016-502432A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-502432(P2016-502432A)
(43)【公表日】2016年1月28日
(54)【発明の名称】肌の光線治療装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/22 20060101AFI20151228BHJP
   A46B 13/02 20060101ALI20151228BHJP
【FI】
   A45D44/22 Z
   A46B13/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-542036(P2015-542036)
(86)(22)【出願日】2013年11月13日
(85)【翻訳文提出日】2015年7月3日
(86)【国際出願番号】US2013069933
(87)【国際公開番号】WO2014078444
(87)【国際公開日】20140522
(31)【優先権主張番号】61/725,935
(32)【優先日】2012年11月13日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515126248
【氏名又は名称】デイヴィッド,ジョナサン
【氏名又は名称原語表記】DAVID,Jonathan
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド,ジョナサン
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA15
3B202AA16
3B202AB02
3B202AB30
3B202BA03
3B202BC07
3B202BC08
(57)【要約】
本発明は、剥離、ブラッシング、および光線治療を通して肌を洗浄し、美化し、および肌の健康を向上させる装置に関する。光線処置装置は、処置面を有する脱着式処置ヘッドを具える。この脱着式処置ヘッド、および/または処置面を通して特定の波長の光を照射させる1以上の光源を、脱着式処置ヘッドの後方に配置してもよい。例えば、処置面がブラシを形成する剛毛から構成される場合、光は、剛毛の面の内側を、またはこの面に沿って伝送する。装置に設置した1以上のボタンを用いて、光源を作動させ、青用には420nmまたは赤用には550nmといった特定の波長を選択するようにしてもよい。スイッチを用いて、肌に届く光エネルギーのフルーエンシィ又は量を制御するようにしてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌の処置装置であって、
前記装置を握るためのハンドル部分と、
前記ハンドル部分に一体的に連結されており、前記ハンドル部分から外側に延在するヘッド部分とを具え、当該ヘッド部分が:
運動生成機構であって、外側に延在するシャフトを有する運動生成機構と、
ユーザの肌を処置する処置面、および前記運動生成機構のシャフトを受けるように構成した管状受け部を有する脱着式処置ヘッドと、
前記脱着式処置ヘッドの後方に配置された1以上の光源であって、前記処置面を殺菌するために前記脱着式処置ヘッドを通して光を照射する1以上の光源と、
を具えることを特徴とする肌の処置装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置がさらに、前記脱着式処置ヘッドの下方の前記ハンドル部分に配置された近接センサを具え、当該近接センサが、前記脱着式処置ヘッドの処置面がユーザの肌から予め決められた距離内に配置されたときに、前記1以上の光源から光が出射するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、前記処置面が、当該面から外側に延在する剛毛を有するブラシであることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、前記剛毛が円形列に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、前記円形列の第1の外側列は静止したままであり、一方、前記円形列の内側列は動くことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、前記運動生成機構によって、前記処置面が振動、揺動、または回転運動することを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、前記処置面が研磨用のパッドであることを特徴とする装置。
【請求項8】
充電ベース内で受けるように構成した肌の処置装置において、
前記装置を握るためのハンドル部分と、
前記ハンドル部分に一体的に連結されており、前記ハンドル部分から外側に延在するヘッド部分とを具え、当該ヘッド部分が:
運動生成機構であって、外側に延在するシャフトを有する運動生成機構と、
ユーザの肌を処置する処置面、および前記運動生成機構のシャフトを受けるように構成した管状受け部を有する脱着式処置ヘッドと、
前記脱着式処置ヘッドの後方に配置された1以上の光源であって、前記処置面を殺菌するために前記脱着式処置ヘッドを通して光を照射する1以上の光源とを具え、
前記充電ベースが、下側部分と上側部分とを具え、当該上側部分が、前記下側部分に一体的に結合して、前記下側部分から上方に延在しており、
前記ベースの下側部分は、前記ハンドル部分の底部を受けるように構成されており、前記ベースの上側部分は、前記脱着式処置ヘッドを受けるように構成されており、
1以上のベースの光源が、前記充電ベースの上側部分中に配置されており、前記上側部分に置かれたときに前記処置面を殺菌するため、当該処置面に光を照射するように構成していることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置および充電ベースがさらに、
前記ベースの光源の上に、前記処置面が前記ベースの光源と直接接触するのを防ぐための透明または不透明のカバーを具えることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置および充電ベースがさらに、
前記充電ベースの上側部分の、前記カバーと前記ベースの光源との間に、前記処置面を乾燥させる乾燥機構を具えることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記乾燥機構がファンであることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項8に記載の装置がさらに、
前記脱着式処置ヘッドの下方の前記ハンドル部分に配置され、前記脱着式処置ヘッドの処置面がユーザの肌から予め決められた距離内に配置されたときに、前記1以上の光源から光が出射するように構成した近接センサを具えることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項8に記載の装置において、前記処置面が、当該処置面から外側に延在する剛毛を有するブラシであることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項8に記載の装置において、前記剛毛が円形列に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置において、前記円形列の第1の外側列は静止したままである一方で、前記円形列の内側列は動くことを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項8に記載の装置において、前記運動生成機構によって、前記処置面が振動、揺動、または回転運動することを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項8に記載の装置において、前記処置面が研磨用のパッドであることを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権]
本特許出願は、2012年11月13日に提出され、「肌の光線治療用ブラシ」と表題された米国仮特許出願第61/725,935号の優先権を主張する。この仮出願は引用によって明らかに本明細書に組み込まれる。
【0002】
様々な特徴は、肌の処置と治療、より具体的には、剥離、ブラッシング、および光線治療を通して肌を洗浄し、美化し、肌の健康を向上させる装置、システム、およびその付属品に関する。
【背景技術】
【0003】
電動式の肌のブラシとパッドは、肌の表面を剥離させて外観をきれいにするために使用される。一般的に、装置は、肌と接する処置端部のパッドまたはブラシに、振動、揺動、または回転を生じさせ、日焼け止めや、クリームや、環境的要因などの肌の表面の成分を拭き取ったり剥がしたりすると共に、肌の角質細胞を緩やかに除去する。これは、健康的に見えて触り心地のよい、より滑らかで、より反射する肌の表面を作り出すのに役立つ。
【0004】
皮膚科学目的に使用される光線治療は、通常は装置によって制御されるレーザ、発光ダイオード、蛍光ランプ、ダイクロイックランプ、または非常に明るいフルスペクトル光を用いて、特定の波長の光に肌をさらす。この光は、処置面に特定の時間、特定の強度で施され、光老化、座瘡(acne)、加齢による肌のしわの改善を支援する。発光型皮膚科学的装置では、ユーザの視覚の損傷を防ぐために、ゴーグルや目を閉じることが推奨されている。
【0005】
紫外線(UV)光は、医療ツールおよび個人ツールの殺菌用に、多くのアプリケーションで使用されている。この一例は、歯ブラシを殺菌するためのUVランプの使用である。
【0006】
さらに、ファンや空気を移動させるその他のメカニズムは、迅速に表面を乾かすことができ、したがってバクテリアや細菌のような特定の微生物の成長を抑制することができる。現在のところ、洗浄及び剥離用の光線治療、並びにブラシを殺菌してその使用寿命を伸ばすメカニズムを組み合わせた、電動式又は非電動式の肌ブラシ又は肌パッドは存在しない。
【0007】
したがって、洗浄及び剥離用の光線治療、並びにブラシを殺菌するメカニズムを組み合わせた肌の光線治療装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
いくつかの実施形態の基本的な理解を提供するために、以下に1以上の実施形態の簡単な概要を示す。この概要は、考えられるすべての実施形態の広範な概観ではなく、すべての実施形態にキーとなるまたは欠かせない要素を特定することも、いずれかまたはすべての実施形態の範囲を表すことも意図していない。この唯一の目的は、後に説明するより詳細な記載の序章として、1以上の実施形態のいくつかの概念を簡略化した形で示すことである。
【0009】
一態様によって、肌の処置装置が提供されている。肌の処置装置は、装置を握るためのハンドル部分と、このハンドル部分に一体に連結されており、ハンドル部分から外側に延在するヘッド部分とを具える。このヘッド部分は、外側に延在するシャフトを有する運動生成機構と;ユーザの肌を処置する処置面と、運動生成機構のシャフトを受けるように構成した管状の受け部とを有する脱着式処置ヘッドと;この脱着式処置ヘッドの後方に配置されており、脱着式処置ヘッドを通して光を照射して処置面を殺菌する1以上の光源とを具える。
【0010】
この装置はさらに、脱着式処置ヘッドの下方のハンドル部分に配置した近接センサを具える。この近接センサは、脱着式処置ヘッドの処置面が、ユーザの肌からの予め決められた距離内に配置されているときに、1以上の光源から光が発光するように構成されている。
【0011】
一の特徴によると、処置面は、処置面から外側に延在する剛毛を有するブラシである。剛毛は円形の列に配置することができる。この円形の列の第1の外側列は、円形の列の内側列が動いている(例えば回転している)間、静止したままでもよい。
【0012】
他の態様によると、充電ベース内に受容されるように構成された肌の処置装置が提供されている。この肌の処置装置は、装置を握るためのハンドル部分と、ハンドル部分に一体的に連結されており、ハンドル部分から外側に延在するヘッド部分とを具える。このヘッド部分は、外側に延在するシャフトを有する運動生成機構と;ユーザの肌を処置する処置面と、運動生成機構のシャフトを受けるように構成した管状の受け部とを有する脱着式処置ヘッドと;この脱着式処置ヘッドの後方に配置されており、脱着式処置ヘッドを通して光を照射して処置面を殺菌する1以上の光源とを具える。
【0013】
充電ベースは、下側部分と上側部分とを具え、上側部分は下側部分に一体に連結され下側部分から上方に延在している。このベースの下側部分は、ハンドル部分の底部を受けるように構成されており、ベースの上側部分は、脱着式処置ヘッドを受けるように構成されている。1以上のベース光源は、充電ベースの上側部分内に配置されており、上側部分に配置して処置面を殺菌するときに、処置面に光を照射するように構成されている。
【0014】
一の特徴によると、充電ベースは、処置面が直接的にベース光源と接するのを防ぐために、ベース光源の上に配置された透明または不透明のカバーを有する。
【0015】
一の特徴によると、充電ベースはさらに、ファンなどの乾燥機構を具え、これは処置面の乾燥のために、充電ベースの上側部分の、カバーとベース光源との間に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、一実施例に係る、ベース内の肌の処置装置の斜視図である。
図2図2は、図1の肌の処置装置の斜視図であり、ベースから離し、ブラシカバーを取り外した状態を示す。
図3図3は、図1の肌の処置装置の分解斜視図である。
図4図4は、図1の肌の処置装置の側面図である。
図5図5は、図1の肌の処置装置の正面図である。
図6図6は、図1の肌の処置装置とベースとの断面図である。
図7図7は、一実施例に係る、肌の処置装置のヘッド部分の一部を示す図である。
図8図8は、図1の肌の処置装置の、ユーザの顔の肌へのアプリケーションを示す。
図9図9は、肌の処置装置の処置面の殺菌と乾燥のための、ベース内に配置した一実施例に係る図1の肌の処置装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明では、実施例の完全な理解を提供するために、様々な具体的詳細が記載されている。しかしながら、当業者には、これらの具体的詳細がなくても実施例を実行できることは自明である。例えば、不要な詳細によって実施例を不明確にしないように、動作はブロック図で示してもよく、又は示さなくてもよい。他の例では、実施例を不明確にしないために周知の動作、構造、および技術は、具体的に示していないことがある。
【0018】
「具える(comprise)」という用語や、「具えている(comprising)」および「具えた(comprises)」のようなこの用語の変形は、他の付加物、構成要素、整数、または工程を排除することを意図していない。単数形の用語(「a」、「an」、「the」)、および本書に使用される同様の言及は、これらの使用が文脈において他方を指示しない限り、単数および複数の両方をカバーするものと解釈すべきである。
【0019】
[要旨]
本発明の実施例は、剥離、ブラッシング、および光線治療を通して肌を洗浄し、美化し、および肌の健康を向上させる装置に関する。ここに説明するように、光線処置装置は、処置面(すなわち、ユーザの肌と接する装置の面)を有する脱着式処置ヘッドを具えてもよい。この脱着式処置ヘッドから、および/または処置面から特定の波長の光を照射させる1以上の光源を、脱着式処置ヘッドの後方に配置してもよい。例えば、処置面がブラシを形成する剛毛から構成されている場合、照射された光は、剛毛の面の内側を、またはこの面に沿って伝送する。装置に設置した1以上のスイッチを用いて、光源を作動させ、青用には420nmまたは赤用には550nmといった特定の波長を選択するようにしてもよい。さらなるスイッチを用いて、肌に届く光エネルギーのフルーエンシィ又は量を制御するようにしてもよい。例えば、スイッチ位置は、一方が5J/cmであって、他方は10J/cmであってもよい。
【0020】
一の特徴によると、装置内にマイクロチップを配置して、これを用いて装置の処置面を通ってユーザ(または消費者)の肌に伝送される光の特定の波長を、制御またはプログラムするようにしてもよい。マイクロチップは、製造工程で装置の動作時に1以上の波長(または色)を伝送するように、プログラムすることができる。代替的に、装置の購入後に、消費者又は他の二次的ユーザが、その他の波長や色を放射するようにマイクロチップをプログラムすることができる。例えば、エンドユーザは、装置のボタン(またはスイッチ)を特定の順序で押すことで、装置をプログラムできる。特定の順序は、特定波長に関連づけることができる。
【0021】
他の特徴によると、装置は、肌の別の場所に装置の処置面を移動させるようにユーザに知らせるようにプログラムできる。例えば、一定の時間(例えば30秒)が経過した後に、触覚的、視覚的、または聴覚的通知をユーザに提供できる。
【0022】
他の特徴によると、脱着式処置ヘッドの下方のハンドル部分に配置された近接センサを用いて、処置面がユーザの肌からの予め決められた距離以内にあるときに、光を照射するようにしてもよい。例えば、処置面がユーザの肌から1インチ以内になければ、処置面を通して光は照射されない。この予め決められた距離は、製造工程でプログラムしてもよいし、消費者が所定の距離をプログラムすることもできる。
【0023】
他の特徴によると、装置は、光活性化した局所性成分と組み合わせて使用して、肌上の所望の効果を改善したり加速させるようにしてもよい。
【0024】
他の特徴によると、装置は、ハンドル部分かヘッド部分にある、または外部付属品の一部として、UV光源を利用して装置の処置面を殺菌してもよい。例えば、充電ベースが殺菌ポートを有していてもよく、これにより装置の処置面が、充電ベースのポートまたは開口に設置され、次いで装置の処置面の上に照射したUV光源で殺菌される。
【0025】
他の特徴によると、装置の処置面を通して、またはこれに沿って供給された空気を利用して、装置の処置面の乾燥を早めて、バクテリアやカビの生長を防ぐことができる。この空気は、装置のハンドル部分やヘッド部分などから、または充電ベースのような外付装置から放出できる。例えば、充電ベースが乾燥ポートを有しており、これによると処置面が、使用後の処置面の乾燥を助ける、移動する空気源を含む乾燥ポート内に設置される。
【0026】
他の特徴によると、上記のUV光殺菌ポートおよび空気乾燥ポートの両方を組み合わせて、別々に、または共に作動する1のポートとすることができる。
【0027】
[光線処置装置]
図1は、一実施例に係る、ベース103にある肌の処置装置102の斜視図である。図2は、ベースから取り外し、処置ヘッドのカバーを取り外した、図1の肌の処置ブラシの斜視図である。図3は、図1の肌の処置装置の分解斜視図である。図4は、図1の肌の処置装置の側面図である。図5は、図1の肌の処置装置の正面図である。図6は、図1の肌の処置装置とベースとの断面図である。以下の論述では、図1−6を交互に参照する。
【0028】
図に示すように、肌の処置装置102は、ベース103内に配置するように構成されている。ベース103は、以下にさらに具体的に説明するように、肌の処置装置102の充電に使用されると共に、装置102の上又は中にある光源への電力の供給に利用できる。
【0029】
装置102は、装置102を握るためのハンドル部分104、および運動生成機構105を具えるヘッド部分106を有する携帯式ユニットと、特定の波長の光を肌に伝送する発光ダイオードなどの1以上の光源107と、処置面111を有する脱着式処置ヘッド110とを具える。図1の肌の処置装置の、ユーザの顔の肌へのアプリケーションが図8に示されている。
【0030】
ハンドル部分104は、通常、装置102の近位端102aから遠位端102bまで延在しており、遠位端102bから外側に延在するヘッド部分106を有する。脱着式処置ヘッド110は、脱着式処置ヘッド110をヘッド部分106に固定し、脱着式処置ヘッド110に運動手段を提供するために、ヘッド部分106内で運動生成機構105からのシャフトを受けるように構成した受け部を具えている。処置面111は、図に示すようにブラシであってもよく、又はパッド、又は他の研磨用や洗浄用の面であってよい。処置面111は、音速または超音速で、ユーザの肌上で動かすことができる。電源が入ると、装置のボタンを用いて、脱着式処置ヘッド110が運動する速度を切り替えることができる。
【0031】
ヘッド部分106の外側に光が放出されるのを防ぐため、または軽減するために、脱着式のヘッド部分110が装置のヘッド部分106に連結されている間隙に、光低減部材109が脱着可能に設置されている。光低減部材109は、非透光性ゴムなどの材料で作成することができる。不使用時に処置面111を清潔に保つため、取り外し可能なキャップ113を処置面11の上に設置して、締りばめにより着脱式処置ヘッド110に固定してもよい。
【0032】
本装置102の構成部品が、図3および6に示されている。製造の便宜上、図1−9に示す装置102のハウジング108はフロントハウジング部分112とリアハウジング部分114とを具え、これらが連結してハウジング108を形成して、装置の内側が構成部品を取り囲んでいる。図示された実施例では、ハンドル部分104に含まれる構成部品がカバー116でハウジング108内に保持されており、このカバー116はフロントハウジング部分112に連結されている。カバー116とフロントハウジング部分112との間にフランジ121を配置して、締りばめ(tight fit)を確実なものにしている。
【0033】
一実施例によると、カバー116の内側面120から(つまり内側に)延在する1以上のシャフト118を、フロントハウジング部分112の内側面122から(つまり内側に)延在する1以上の管状の受け部の開口中に嵌めることによって、カバー116がフロントハウジング部分112に連結されている。この受け部は、シャフト118を受ける大きさであり、これらを締りばめにより保持し、これによりフロントハウジング部分112とカバー116を共に保持している。シャフト118は、代替的に、リアハウジング部分114上に保持するようにしてもよく、あるいは、代替的に受け部をリアハウジング114上に配置して、シャフト118をカバー116かフロントハウジング部分112上に配置することもできる。当分野で公知である他の方法を用いて、フロントハウジング部分112とリアハウジング部分114とを連結するようにしてもよい。リアハウジング部分114を、カバー116上に配置して、接着剤、締りばめ、または他の公知技術によってカバー116上に保持することができる。ハウジング108は、硬質プラスチックポリマーのような硬質材料で形成することが好ましい。
【0034】
この実施例では、ハンドル部分104のハウジング108の中に、電池124と、1以上のプリント回路基板126と、オン/オフのスイッチ128と、近接センサ136とが入っている。電池124は、再充電可能であり、ベース(または充電ステーション)104に置くことで充電できるものが好ましい。代替的に、電池124を電気コンセントや他の電源と通電させて配置するために、電池124を、電気コード接続用のコネクタと通電するように配置してもよい。電池124は、運動生成機構105と、1以上の光源107と、1以上のプリント回路基板126と、近接センサ136とに電力を供給する。プログラム可能なマイクロチップを1以上のプリント回路基板126に配置して、装置が肌に光を伝送する波長を選択できる。
【0035】
装置100へ供給する電力は、オン/オフスイッチ128により制御することができ、これはボタン130を押すことで作動するものが好ましい。ボタン130は、ハウジング108の後方部分116の開口132の中に、装置100の遠位端102bに保持されており、ハウジング108の内部に保持された周縁フランジ134を具え、ボタン130を装置100に固定することが好ましい。ボタン130は、エラストマー又はその他の柔軟な材料で形成して、ユーザがボタン130の外面に圧力をかけた際にスイッチ128を作動させることが好ましい。スイッチ128がオン位置にあるときに、電力が運動生成機構105に供給されて、運動生成機構105のシャフトを一回転方向に動かし、次いで、脱着式処置ヘッド110と処置面111とをユーザの肌に沿って動かす。この運動は、振動、揺動、または回転運動とすることができる。
【0036】
一実施例によると、脱着式処置ヘッド110の処置面111は、最外側円形列の静止した剛毛111aと、複数の内側円形列の回転する剛毛111bとを具える。図7は、一実施例に係る、肌の処置装置の脱着式処置ヘッド110の処置面111の一部を示す図である。
【0037】
上記のボタン130は、運動生成機構105中又はその上に配置された特定波長の光源を制御する部分を具えてもよい。ボタン130の頂部は電源のオンオフに使用することができ、ボタン130の下部を用いて、照射される光の特定波長をユーザの肌に到達するように選択するようにしてもよい。
【0038】
[近接センサ]
本装置は、脱着式処置ヘッド110の下方のハンドル部分104に配置された近接センサ136を具えており、処置面がユーザの肌から予め決められた距離以内にあるときに、光を照射するように使用できる。一実施例によると、光源107からの光の伝送は、肌(またはその他の処理面)が近接センサ136から予め決められた距離以内にあるときにのみ生じる。予め決められた距離は、装置に予めプログラムできる。その結果、目の不快感が軽減し、目の安全性が向上する。
【0039】
[UV洗浄]
一実施例によると、ヘッド部分110の1以上の光源107は、洗浄機構として使用でき、紫外線(UV)の波長などの波長の光を照射して、バクテリアなどの微生物を低減させるようにしてもよい。照射した光は、脱着式処置ヘッド110の処置面111を通って伝送され、脱着式ヘッド100と処置面111とを殺菌し、微生物を死滅させる。代替的に、光源107は、ハンドル部分106内に、または充電ベースのような外付付属品の一部として配置できる。洗浄メカニズムは、装置100のボタンを押すことによって、および/または装置100が充電ベースに置かれたときに開始される。
【0040】
上記の近接センサ136を用いて、センサ136が目またはユーザの肌のような他の面からの予め決められた距離内にある場合に、光源が損傷を与える波長の光を照射しないようにすることができる。処置面の上に置かれた脱着可能なキャップ113を利用して、殺菌性の光を含むようにしてもよい。キャップ113を取り付けることで、磁気スイッチまたは他のスイッチを作動させて、キャップが付いていないときに殺菌性の光が照射されないようにすることができる。代替的に、装置は、殺菌性の光が一定の間隔でついたり消えたりするようにプログラムできる。例えば、充電ベース103に置いたときに、充電停止前の30分間殺菌性の光が照射されるようにしてもよい。殺菌性の光は、12時間ごとといった、所定の間隔で自動的についたり消えたりするようにしてもよい。
【0041】
[静止した剛毛と運動する剛毛を有する処置面]
図9は、肌の処置装置102の処置面111の殺菌及び乾燥用のベースにある、一実施例に係る図1の肌の処置装置の側面図である。脱着式処置ヘッド110の処置面111の殺菌と乾燥のために、装置を図9に示すようにベース150に置くことができる。ベース150は、下側部分と上側部分とを具え、上側部分が下側部分に一体的に連結されて下側部分から上方に延在している。下側部分の下側開口またはポートは、ハンドル部分104の下端を受けるように構成されており、上側部分の上側開口またはポートは、脱着式処置ヘッド110を受けるように構成されている。装置をベース150に置いて、ベース150が電気コンセントに接続されると、電池124が充電される。さらに、装置をベース150に置くことで、洗浄が行われたり、ベース150に配置した光源152が、UV光などの消毒用の波長の光を脱着式処置ヘッド110の処置面111に伝送したりする。光源152から放射される光は、処置面111が光源152と接触しないようにしている透明、または不透明な窓を通過する。光源152は、装置をベース150に置いたときに光源152をオンにする、感知スイッチに接続されている。さらに、時限装置を内蔵して、光源152が光を伝送する時間を制限するようにしてもよい。ベース150は、空気源154、または空気を移動させる乾燥機構を具えていてもよい。空気源124は、装置102の処置面111内及びその周りで空気を移動させるファンや他の機構であってもよい。空気源157は、光源152に加えて、または光源152の代替であってもよい。一実施例によると、乾燥機構124は、充電ベース150の上側部分に配置されており、装置が充電ベース102に置かれると作動して、処置面111に空気が吹き付けられる。
【0042】
当業者はさらに、本書に開示された実施例に関連して記載された、例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装してもよいことを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、様々な例示的な構成部品、ブロック、モジュール、回路、および工程は、概してこれらの機能に関して上に記載されている。このような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、特定のアプリケーションとシステム全体に課される設計の制約とに依存する。
【0043】
特定の例示的な実施例が説明され、添付図面に示されているが、このような実施例は単に例示的なものであり、広範な発明を限定するものではなく、様々な他の変更例が当業者によってもたらされるため、本発明は、図示され記載された特定の構造と構成に限定されるものではないことを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】