(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-507391(P2016-507391A)
(43)【公表日】2016年3月10日
(54)【発明の名称】切断ラインに沿ってワークピースの切断中に装置システムを制御する方法
(51)【国際特許分類】
B23D 45/02 20060101AFI20160212BHJP
B23D 45/04 20060101ALI20160212BHJP
B23Q 17/22 20060101ALI20160212BHJP
【FI】
B23D45/02 C
B23D45/04 B
B23Q17/22 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-557400(P2015-557400)
(86)(22)【出願日】2014年2月11日
(85)【翻訳文提出日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】EP2014052620
(87)【国際公開番号】WO2014124931
(87)【国際公開日】20140821
(31)【優先権主張番号】102013202445.2
(32)【優先日】2013年2月14日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】591010170
【氏名又は名称】ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100090022
【弁理士】
【氏名又は名称】長門 侃二
(72)【発明者】
【氏名】ブルガー, ペーター
【テーマコード(参考)】
3C029
3C040
【Fターム(参考)】
3C029AA29
3C029AA31
3C040AA01
3C040BB03
3C040BB11
3C040CC02
3C040EE01
3C040EE04
3C040FF00
(57)【要約】
進行方向(26)に沿いガイドレール(11)上を移動可能な鋸ヘッド(12)を使用し、切断ライン(43;52)に沿い第1終点(E11)までワークピース(18)の切断中、装置システム(10)を制御する方法であって、前記ガイドレール(10)上の開始位置(X0)に鋸ヘッド(12)が配置され、そして、切断ライン(43)における開始位置(X0)から第1第1終点(E1;E11)まで延びる第1部分長さ(L1)が入力される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行方向(26)に沿いガイドレール(11)上を移動可能な鋸ヘッド(12)を使用し、切断ライン(43;52)に沿い第1終点(E1;E11)までワークピース(18)の切断中、装置システム(10)を制御する方法であって、
前記ガイドレール(10)上の開始位置(X0;X10)に鋸ヘッド(12)が配置され、
前記開始位置(X0;X10)から前記切断ライン(43;52)の第1第1終点(E1;E11)まで延びる第1部分長さ(L1;L11)が入力される、方法。
【請求項2】
前記第1第1終点(E1;E11)から前記切断ライン(43;52)の第2第1終点(E2;E12)までの延びる全長(L)が入力されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記開始位置(X0;X10)から前記切断ライン(43;52)の第2第1終点(E2;E12)まで延びる第2部分長さ(L2;L12)が入力されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
作業者が前記切断ライン(43;52)における前記第1部分長さ(L1;L11)、第2部分長さ(L2;L12)及び/又は全長(L)を制御ユニット(28)に入力することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の方法。
【請求項5】
前記切断ライン(43;52)における前記第1部分長さ(L1;L11)、第2部分長さ(L2;L12)及び/又は全長(L)が距離測定のためのセンサシステムによって入力されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の方法。
【請求項6】
前記切断ライン(43;52)における前記第1部分長さ(L1;L11)、第2部分長さ(L2;L12)及び/又は全長(L)が前記センサシステムによって前記装置システム(10)に通信接続を経て送信されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に係わり、切断ラインに沿ってワークピースの切断中に装置システムを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
切断ラインに沿ってワークピースを切断する多数のプロセスにおいて、プロセス中、作業者はモータ駆動型の進行機構を手動で制御することで、切断ラインの終点にアプローチしなげればならない。鋸刃がブレードガードによって囲繞されているならば、鋸刃の出口点は作業者にとって殆ど、即ち、少しも視認できず、作業者は加工プロセス中、切断ラインの終点を決定することができない。
【0003】
欧州特許出願公開第1693173号明細書(EP 1693173 A1)は、切断ラインに沿いワークピースの切断中、少なくとも部分的に自動化された装置システムを制御する方法を開示する。装置システムは、ガイドレール、該ガイドレール上を移動可能に配置された鋸ヘッドと、ガイドレールに沿い鋸ヘッド移動させるモータ駆動型進行機構とからなる。鋸ヘッドは鋸刃を備え、該鋸刃は鋸アームに取り付けられ、回転軸線の回りに駆動される。鋸アームは旋回軸線回りに旋回可能に構成されている。ワークピース内への鋸刃の切断深さは旋回軸線回りの鋸アームの旋回運動によって可変される。鋸刃は駆動モータによって回転軸線回りに回転され、一方、鋸アームは旋回モータによって旋回される。駆動モータ及び旋回モータは鋸ヘッドの装置ハウジング内に配置されている。モータ駆動型進行機構はガイドキャリッジと、進行モータとを備え、該進行モータは装置ハウジング内に配置されている。鋸ヘッドはガイドキャリッジ上に据え付けられ、進行モータにより、ガイドレールに沿い進行方向に移動可能に構成されている。また、上述のモータの他に制御ユニットが存在し、該制御ユニットは装置ハウジング内に組み込まれ、壁鋸及びモータ駆動型進行機構を制御するのに役立つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワークピースの切断中、装置システムを制御する上述の従来方法は、連続した3つの方法工程を必要とし、これら方法工程は順次実施される。第1の方法工程において、鋸アームは、部分切断深さに対応した旋回角で傾斜されている。第2の方法工程において、鋸ヘッドは、切断ラインの第1終点に達するまでガイドレール上を進行方向に沿って前進される。第3の方法工程において、鋸ヘッドは、切断ラインの第2終点に達するまでガイドレール上を進行方向に沿い後進される。これら3つの方法工程は、所望の切断深さに達するまで連続して繰り返される。少なくとも部分的に自動化された切断方法は切断ラインの終点を入力する作業者を要求するものの、終点の座標がどのようにして作業者によって特定されるのかに関し、何ら情報を含んでいない。
【0005】
本発明の目的は、作業者にとって終点の決定が容易となるように、切断ラインに沿うワークピースの切断中に装置システムを制御する方法を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上述の目的は、切断ラインに沿いワークピースの切断中に装置システムを制御する上述の方法において、独立請求項1の特徴により達成される。有利な改善は従属請求項に提示されている。
【0007】
本発明によれば、鋸ヘッドがガイドレール上の開始位置に配置され、開始位置から切断ラインの第1終点までの第1部分長さが入力される。作業者は、切断ラインにおける第1及び第2終点間の所望の開始位置にてガイドレール上に鋸ヘッドを配置することができる。第1終点の座標は第1部分長さに基づき、装置システムの制御ユニット内で演算される。この点に関し、第1部分長さは値のみならず方向をも含み、該方向にて、第1部分長さが開始位置から測定される。
【0008】
旋回運動中、旋回アームの位置は進行方向に不変に維持されるので、該鋸アームを旋回させる好適な開始位置は例えば、旋回アームの旋回軸線の位置である。開始位置及び該開始位置を中心とする正負の方向は鋸ヘッドの符号によって示される。作業者は開始位置から第1終点までの距離を測定し、その値を第1部分長さが測定された方向とともに入力する。
【0009】
好適な実施形態において、第1終点から切断ラインの第2終端まで延びる全長が入力される。切断ラインの終点の位置は、第1部分長さ及び全長に基づき、装置システムの制御ユニットにて演算される。加工の仕様が切込みの全長を規定しているとき、全長の入力は有利となる。全長が既知であるなら、鋸ヘッドの開始位置と終点の1つとの間の部分長さのみを測定する必要がある。両方の長さの測定を要求する加工の仕様と対比して、測定の労力が軽減される。
【0010】
代替の好適な変形において、開始位置から切断ラインの第2終点まで延びる第2部分長さが入力される。この点に関して、第2部分長さはその値のみならず、開始位置から測定される第2部分長さの方向もまた含む。切断ラインにおける終点の位置は、第1及び第2部分長さ(値及び方向)に基づき、装置システムの制御ユニットにて演算される。加工の仕様が切込みの全長で規定されておらず、全長の測定が大きな労力であるとき、第2部分長さの入力は有利である。
【0011】
好適な実施形態において、作業者は、切断ラインにおける第1部分長さ、第2部分長さ及び/又は全長を制御ユニットにより入力する。手動での長さ入力は、距離を測定する如何なる測定装置でも作業者が使用できるという利点を有する。
【0012】
代替的に好適な実施形態において、切断ラインにおける第1部分長さ、第2部分長さ及び/又は全長はセンサシステムによって入力される。センサシステムの使用は、測定された長さがセンサシステムによって装置システムの制御ユニットに直接に送信可能となる利点を有し、この結果、誤った伝送の危険性が減少される。
【0013】
特に好適には、切断ラインにおける第1部分長さ、第2部分長さ及び/又は全長はセンサシステムにより通信接続を介して装置システムに送信される。作業者はセンサシステムにより1つ以上の長さを測定し、センサシステムと装置システムの制御ユニットとの間での通信接続を確立する。長さが通信接続を経て送信されるので、センサシステムは幾つかの装置システムで用いることができる。
【0014】
実施形態
本発明の実施形態は図面を参照して以下に説明される。図面は真の縮尺で実施形態を描く必要はなく、むしろ、図面は説明の目的上必要なら、概略的及び/又は変形して示されている。図面から直接的に収集可能な教示に係る如何なる追加に関して、その参照は関連技術をなすものである。ここで、実施形態の形状及び詳細に係る多くの改良や変更が本発明の概念から逸脱することなく可能であることに留意すべきである。明細書、図面及び特許請求の範囲に開示された本発明の特徴は、個々又は如何なる組合せに拘わらず、本発明の改善のために本質的なものである。更にまた、明細書、図面及び/又特許請求の範囲に開示された少なくとも2つの特徴の全ての組合せは、本発明の範囲内に含まれる。本発明の概念は、以下の記載される好適な実施形態の正確な形態又は詳細に制限されるものではないし、特許請求の範囲に記載の主題との対比にておいて、その主題を制限するものでもない。また、所定の評価範囲にて、特定の制限値内の値は制限値として開示され、特許請求の範囲にて使用且つ請求可能である。以下、簡略化を図るため、同一又は同様な機能をなす同一又は同様な部材には同一の参照符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】ガイドレール、ガイドレール上に移動可能に配置された鋸ヘッド及びガイドレールに沿い鋸ヘッドを移動させるモータ駆動型進行機構からなるガイドレール型装置システムを示す図である。
【
図2】オーバカット無しに第1及び第2終点間の切込みを形成中にある
図1の装置システムを示す図である。
【
図3】オーバカット有りで第1及び第2終点間の切込みを形成中にある
図1の装置システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、レールガイド型装置システム10の概略図であり、該装置システムはガイドレール10と、該ガイドレール11上に移動可能に配置された動力工具12と、ガイドレール10に沿って動力工具12を移動させるモータ駆動型進行機構13とからなる。
【0017】
動力工具は鋸ヘッド12として構成され、鋸刃14を備えている。該鋸刃14は鋸アーム15に取り付けられ、回転軸線16廻りに駆動される。鋸アーム15は旋回軸線17の回りを旋回可能に構成されている。鋸刃14の切断深さは旋回軸線17回りの旋回アーム15の旋回運動によって変化される。旋回アーム15の旋回角及び鋸刃14の直径は処理されるべきワークピース18内への鋸刃14の突入深さを決定する。旋回軸線17回りの旋回アーム15の旋回運動に対する代替として、旋回アーム15は例えば、リニア駆動又は他の駆動ユニットによって調整可能である。作業者を保護するため、鋸刃14はブレードガードによって囲繞でき、該ブレードガードはブレードガードホルダを介して旋回アーム15に取り付けられている。
【0018】
鋸刃14は駆動モータ21によって回転軸線16の回りに回転され、一方、鋸アーム15は旋回モータ21によって旋回軸線17の回りを旋回される。駆動モータ21及び旋回モータ22は鋸ヘッド12の装置ハウジング23内に配置されている。モータ駆動型進行機構13はガイドキャリッジ24と、装置ハウジング23内に配置された進行モータ25とを備えている。鋸ヘッド12はガイドキャリッジ24上に据え付けられ、ガイドレール11に沿い進行方向26に進行モータ23によって移動可能に構成されている。装置ハウジング223は、モータ21,22,25のみならず、鋸ヘッド12を制御する第1制御ユニット27及びモータ駆動型進行機構13もまた収容している。
【0019】
装置システム10は制御ユニット28によって作動され、該制御ユニット28は、
図1に示された実施形態において、遠隔制御ユニットとして構成されている。遠隔制御ユニット28は、装置ハウジング29と、該装置ハウジング29内に作動手段32とともに収容された第2制御ユニット31及び表示手段33とを備え、該表示手段は装置ハウジング29の上面に配置されている。第2制御ユニット31は第1制御ユニット27に通信接続35を介して接続されている。通信接続35は、ハードワイヤ接続、又は、赤外線、Bluetooth(登録商標)、無線LAN又はWi-Fi接続等の無線通信接続として構成されている。上述の無線接続技術とは別に、データ伝送のための公知及び将来的な無線技術も適する。
【0020】
装置システム10は、幾つかのセンサ要素を備えたセンサシステム装置36を有し、該センサシステム36は装置システム10及び加工プロセスを監視する。第1センサ要素37は旋回角センサとして構成され、一方、第2センサ要素38は位置センサとして構成されている。旋回角センサ37は鋸アーム15の瞬間的な旋回角を測定する。鋸アーム15の旋回角及び鋸刃14の直径は、ワークピース18内に突入する鋸刃14の深さを決定する。位置センサ38はガイドレール11上の鋸ヘッド12の瞬間的な位置を測定する。これら測定量は第1制御ユニット27に旋回角センサ27及び位置センサ38から送信される。
【0021】
図2は第1実施形態における
図1の装置システム10を示す。ワークピース18には装置システム10を使用して切込み41が形成されている。該切込み41は深さ方向42に深さTを有し、そして、第1終点E1と第2終点E2との間を切断ライン43に沿い進行方向に走っている。切込み41は所望の深さTに達するまで、幾つかの切込みでもって形成されている。
図2に示された切込み41の場合、終点E1,E2でのオーバカットがなく、これにより、終点E1,E2での切断深さ41は切断深さTよりも浅い。
【0022】
ガイドキャリッジ24を介して鋸ヘッド12はガイドレール11上の開始位置X0に位置付けられる。鋸ヘッド12の開始位置X0は切断ライン43の終点E1,E2間にあって、鋸アーム15における旋回軸線17の位置によって決定される。旋回軸線17回りの鋸アーム15の旋回運動中、進行方向26での旋回軸線の位置は不変に維持される。開始位置X0及び該開始位置X0からの正及び負の方向は正負符号44によって図示されている。
【0023】
進行方向26における第1及び第2終点E1,E2の位置は部分的な長さだけ入り込んで規定されている。開始位置X0と第1終点E1との間の距離は第1部分長さL1を決定し、一方、開始位置X0と第2終点E1との間の距離は第2部分長さL2を決定する。正負符号44に基づき、第1部分長さL1は正の方向で測定され、一方、第2部分長さL2は負の方向で測定される。作業者は第1及び第2部分長さL1,L2を測定し、この後、作動手段32を使用して、測定された第1及び第2部分長さL1,L2をこれら部分長さの方向とともに遠隔制御ユニット28に入力する。作業者は、部分長さL1,L2のみならず、切込み41の所望の深さ、例えば鋸刃14の直径、処理されるべきワークピース等の装置パラメータもまた遠隔制御ユニット28に入力する。更にまた、作業者は終点E1,E2の一方や両方にオーバカットが存在すべきか否か、又は、終点E1,E2の何れにもオーバカットが存在すべきでないか否かを指示する。切込み41を形成する制御指令は、部分長さL1,L2、装置パラメータ及び付加的な情報に基づき、第1又は第2制御ユニット27,31において発生される。切込み41は、所望の切断深さTに達するまで、ワークピース18内への連続した幾つかの部分切込みでもって形成される。
【0024】
図3は第2実施形態における
図1の装置システム10を示す。ワークピース18内には装置システム10を使用して切込み51が形成されている。切込み51は深さ方向に42の深さTを有し、第1終点E11と第2終点E12との間を切断ライン52に沿い進行方向26に走っている。
図4の第1及び第2終点E11,E12はオーバカットが許容され、そして、切込み51は終点E11,E12にて深さTに達していることで
図2の終点E1,E2とは異なる。
【0025】
鋸ヘッド12はガイドキャリッジ24により、ガイドレール11上にて開始位置X10に位置付けられる。正負符号53は、鋸ヘッド12の開始位置X10が第1及び第2終点E11,E12間にあることを示し、これら終点は、鋸ヘッド12における装置ハウジング23の正負符号53、つまり、開始位置X10、開始位置X10からの正負の方向とともに決定される。
【0026】
進行方向26における終点E11,E12の位置は、部分的な長さ(値及び方向)及び全長を入力することによって特定される。開始位置X10と第1終点E11との間の距離は第1部分長さL11を決定し、一方、第1及び第2終点E11,E12間の距離は全長Lを決定する。終点E11,E12の位置は、第1部分長さL11、該第1部分長さL11が測定される方向及び全長Lに基づいて演算される。全長Lに代えて、作業者は開始位置X10と第2終点E11との間の第2部分長さL12(値及び方向)を入力することができる。切込み51の全長Lは、第1及び第2部分長さ|L11|,|L12|の合計となる。例えば、2.30mの高さを有するドアのための壁開口の場合、切込み51の全長Lが規定されているとき、全長Lの入力が役立つ。全長Lが既知ならば、鋸ヘッド12の開始位置X10と終点E11,E12の一方との間の部分長さのみを測定する必要がある。
【0027】
作業者は、作動手段32を使用することで切込み51における部分長さL11,L12又は全長Lを手動で入力することができる。代替として、装置システム10は通信接続61を介して距離を測定するセンサシステム62に接続可能である(
図1参照)。作業者は、センサシステム62を使用して長さの1つのを測定し、測定した長さは通信接続61を経て装置システム10の第1又は第2制御ユニット27,41に送信される。
図1の実施形態において、センサシステム62は第2制御ユニット31に通信接続61を介して接続されている。
【0028】
レーザでの距離測定を実施するために、長さが測定されるべき終点にはレーザビームの射面及び/又は分散面が存在していなければならない。レーザ距離測定は能動又は受動の目標によって援助可能である。他の実施形態において、距離測定のセンサシステム62は装置システム10との一体化が可能である。
【国際調査報告】