特表2016-509241(P2016-509241A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-509241不凝縮ガスサンプリングプローブシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-509241(P2016-509241A)
(43)【公表日】2016年3月24日
(54)【発明の名称】不凝縮ガスサンプリングプローブシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/22 20060101AFI20160226BHJP
【FI】
   G01N1/22 Q
   G01N1/22 D
   G01N1/22 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2015-561838(P2015-561838)
(86)(22)【出願日】2014年3月3日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月9日
(86)【国際出願番号】CA2014000162
(87)【国際公開番号】WO2014138855
(87)【国際公開日】20140918
(31)【優先権主張番号】61/781,613
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515252101
【氏名又は名称】テノヴァ・グッドフェロー・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴィットリオ・シポロ
(72)【発明者】
【氏名】オビデュ・ネグル
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA02
2G052AB04
2G052AC24
2G052AD22
2G052AD42
2G052BA03
2G052BA14
2G052CA02
2G052CA04
2G052EA03
2G052EB11
2G052EB13
2G052GA11
2G052HC04
2G052HC22
2G052JA09
(57)【要約】
高温プロセスガスの水分および/または気相含有量を測定するシステムは、ガス試料抽出、および冷却温度用のプローブを含み、前記冷却温度を下回るとプローブフィルタまたはガス分析器構成部品が劣化する。プローブ内部に提供された加熱ガス抽出管は、化学的完全性を保つために冷却されたガス試料の熱安定性を維持するように働く。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス流中のサンプリング点からの高温プロセス排ガスの連続的抽出および分析するための不凝縮ガスサンプリングプローブシステムであって、
前記システムは、ガス抽出プローブと、センサを有するガス分析器アセンブリと、を含み、
前記抽出プローブは、
前記ガス流内に位置し、中空プローブ内部を規定するために少なくとも5メートルの長手方向長さを有する軸方向に細長い管状本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部に伸長し、前記入口端部が、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、前記サンプリング点に位置決め可能である、軸方向に細長い管状本体と、
前記ガス流から前記プローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、前記プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
前記プローブ内部から前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は、前記管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部から前記ガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、前記後端部が、前記ガス導管と流体連通した、軸方向に伸長したガス抽出管と、
前記排ガス試料が、前記抽出管に抜き取られる場合に、前記排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前端部に取り付けられたフィルタ要素と、
前記抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、
前記排ガス試料が、前記ガス入口端部から前記採集管アセンブリに抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を冷却するアセンブリを冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、
前記ヒータアセンブリは、前記排ガス試料が前記フィルタ要素を通してかつ前記ガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブシステム。
【請求項2】
前記所定の温度範囲は、前記フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ前記排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される請求項1に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項3】
前記本体が、内部側壁と、外部側壁とを含み、前記冷却アセンブリが、前記内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む請求項1または2に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項4】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、
前記ヒータアセンブリが、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケット、および前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、前記プローブ内部から前記遮蔽ジャケットを隔離する軸方向遮蔽管と、
前記加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信し、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度に動作可能である少なくとも1つの温度センサと、を含む請求項1から3のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項5】
前記ガス分析器アセンブリは、
前記ガス流の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、出力するためにセンサと電子的に通信する分析器と、
実質的に前記所定の温度範囲内で、内部に排ガス試料を維持するために前記ガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を更に含む請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ヒータアセンブリは、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む請求項1から5のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項7】
前記ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、前記遮蔽管は、前記断熱ジャケットを実質的に封入し、前記プローブ内部から前記断熱ジャケットを隔離し、前記本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、
前記遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着を最小限に抑えるために選択された、全体的に平滑な外面を有する請求項1から6のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項8】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離で前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項1から7のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項9】
前記フィルタ要素は、置換可能なステンレス鋼フィルタを含む請求項1から8のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項10】
ガス流中のサンプリング点からガス分析器アセンブリに高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬するガスサンプリングプローブであって、前記プローブは、
前記ガス流中に位置し、中空プローブ内部を規定するように構成された細長い本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放し、前記サンプリング点に位置決め可能であり、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するガス入口端部を含む本体と、
前記プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
排ガス試料がその中を通って抜き取られる場合に、前記プローブ内部で採集された排ガス試料から粒子状物質をろ過するフィルタ要素と、
前記プローブ内部から前記ガス分析器アセンブリに前記排ガス試料を運搬するためのガス抽出管であって、前記ガス抽出管は前端部から後端部に伸長し、前記前端部が、前記フィルタ要素と流体連通し、前記後端部が、前記ガス分析器アセンブリと流体連通するように構成されるガス抽出管と、
前記抽出管の少なくとも一部の周りに配置され、所定の温度範囲に、その中を通って移動する前記排ガス試料の温度を維持するために起動可能であるヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、を含むガスサンプリングプローブ。
【請求項11】
前記所定の温度範囲は、前記サンプリング点で前記プロセス排ガス試料の温度よりも約350°Fより低く選択され、
前記本体は軸に沿って細長い全体に管状の本体を含んで、前記軸の周りで径方向に伸長する側壁を有し、前記排ガス試料が、前記ガス入口端部を通して、前記プローブ内部におよび前記フィルタ要素に抜き取られる場合に、前記側壁は、前記プロセス排ガス試料を冷却する少なくとも1つの冷却流体通路を含む請求項10に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項12】
前記所定の温度範囲は、水分の凝縮点よりも高く、かつ前記フィルタ要素および前記ガス分析器アセンブリの少なくとも一方の熱劣化温度よりも低く選択される請求項10または11に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項13】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択される請求項10から12のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項14】
前記ヒータアセンブリは、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む請求項10から13のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項15】
ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、前記遮蔽管は、前記断熱ジャケットを実質的に封入し、前記プローブ内部から前記断熱ジャケットを隔離し、前記本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、
前記遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着を最小限に抑えるために選択された、全体的に平滑な外面を有する請求項14に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項16】
前記ヒータコイルは電気コイルを含み、前記ヒータアセンブリは、
前記電気コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信する少なくとも1つの温度センサと、を更に含み、
前記温度センサが、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度を検知する請求項14または15に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項17】
前記ガス分析器アセンブリは、
分析器と、
前記分析器と電子的に通信し、前記プロセスガス試料の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、出力するセンサと、
分析のために前記採集管アセンブリから前記センサに前記排ガス試料を受けかつ運搬するために、ガス抽出管の後端部に流体結合されたガス導管と、
実質的に前記所定の温度範囲内で、内部に排ガスステープルを維持するために前記ガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を含む請求項10から16のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項18】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離に前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項10から17のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項19】
前記中空プローブ内部が、全体的に垂直に細長い円筒形キャビティを含み、前記ガス入口端部が、前記キャビティの最下端部に配置される請求項10から18のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項20】
ガス流中のサンプリング点から高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬する不凝縮ガスサンプリングプローブであって、前記プローブは、
中空プローブ内部を規定する軸方向に細長い管状本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部へ伸長し、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、前記サンプリング点において前記入口端部と位置決め可能である本体と、
前記プローブ内部に配置され、前記ガス流から前記プローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、真空源に流体結合されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
前記プローブ内部から前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は、前記管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部から前記ガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、前記後端部が前記真空源と流体連通し、前記ガス分析器アセンブリと流体連通するように構成された、ガス抽出管と、
前記排ガス試料が前記抽出管に抜き取られる場合に、前記排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前記前端部に取り付けられたフィルタ要素と、
前記抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、
前記排ガス試料が前記ガス入口端部から前記採集管アセンブリに抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を冷却するアセンブリを冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、
前記ヒータアセンブリは、前記排ガス試料が前記フィルタ要素を通してかつ前記ガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブ。
【請求項21】
前記所定の温度範囲は、前記フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ前記排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される請求項20に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項22】
前記本体が、内部側壁と外部側壁とを含み、前記冷却アセンブリが、前記内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む請求項20または21に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項23】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、
前記ヒータアセンブリが、
前記抽出管に熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケット、および前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、前記プローブ内部から前記遮蔽ジャケットを隔離する軸方向遮蔽管と、
前記加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信し、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度に動作可能である少なくとも1つの温度センサと、を含む請求項20から22のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項24】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離に前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項20から23のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項25】
前記管状本体は、1メートルを超えて選択される長さを有し、前記フィルタ要素は、前記ガス入口端部から0.5メートル以内に置かれる請求項20から24のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2013年3月14日に出願した米国特許出願第61/781613号の米国特許法第119条(e)の優先権および利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、ガスサンプリングプローブに関し、より詳細には採集された試料からの水および/または他の凝縮可能なガス成分の凝縮を最小限に抑えながら、炉の煙道ガス流の中央部からのような、高温水蒸気含有ガス試料の連続的採集に適した不凝縮ガスサンプリングプローブシステムの一部として与えられ得るサンプリングプローブに関する。
【背景技術】
【0003】
参照により開示全体が本明細書に組み込まれる、Evensonの本願の譲受人が所有する特許文献1において、水冷ガスサンプリングプローブが、排ガス流の中央部からの約1000°F(538℃)以上から温度変動する、炉排ガス分析のための連続的採集で使用するために開示される。Evensonプローブの構成は、細長いガス流路を規定し、最も内側の端部にプローブ内に位置決めされた粒子フィルタ要素が与えられる約40〜50インチの長さを有する二重壁の円筒形採集管を特徴とする。プローブの二重壁の構成は、冷却液が、プローブの入口端部から、その長さに沿ってフィルタに向かって移動または引き込まれるにつれ、抽出ガス試料を冷却するために送り出される、冷却流路に内部で分割される。
【0004】
特許文献1に記載されたプローブは、堅固で、かつ簡略化された構成を提供するが、出願人は、プローブ設計が、採集されたガス試料の水分含有量の分析のために使用される時に制限を有することを認識した。特には、出願人は、抽出されたガス試料がプローブ内部、かつ/またはプローブからガス分析器に移動するにつれ、1000°F(538℃)を超える温度のような、プロセス煙道流からの高温ガス試料を採集する時、その滞留時間の結果として、試料中の水蒸気が凝縮し、かつ/または内部の水分が他の方法で沈殿し得る温度未満に、採集されたガス試料が、冷却し得ることを認識した。一例として、図1は、既存のEvensonプローブ設計を使用して採集された炉排ガス試料の温度プロファイルを例示し、プローブ先端からのプローブフィルタ要素の相対移動が、区域8にグラフで示される。採集されたガス試料が、サンプリングプローブの開放入口端部から、プローブ内側に沿って最も内側のフィルタに向かって最初に移動するにつれ、抽出されたガス試料は、冷却する。グラフで示すように、試料冷却は、初期プロセス排ガス温度が3000°Fを超える場合でも、ガス試料中の水蒸気が沈殿し得る温度までプローブ内部で起こり得る。このようにして、既存のプローブおよび分析器設計は、分析前に採集されたガス試料内部から水分の沈殿をもたらす可能性があり得、排ガス流の水成分含有量の間違ったまたは不正確な判定をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5777241号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高温水蒸気含有ガス試料の連続的採集に適した不凝縮ガスサンプリングプローブシステムの一部として与えられ得るサンプリングプローブを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、水蒸気および/または他の凝縮可能な成分を含む、炉および他のプロセス排ガス試料の採集および分析に特に適したガスサンプリングプローブを提供する。
【0008】
もう1つの非限定的な構成において、本発明は、実質的に連続したサンプリングのための炉ガス採集および制御システム、ならびにガス分析器への高温ガスの運搬で使用するための不凝縮プローブであって、採集されたガス試料を予め選択された温度範囲内に、好ましくはそれを超過すると水分および/または他の気相が凝縮する温度に、初期ガス採集から分析まで維持するように構成された不凝縮プローブを提供する。
【0009】
1つの非限定的な構成において、本発明は、排ガス流中の水分含有量の信頼できる採集および分析を可能にしながら、高温炉排ガスのような、プロセス排ガス流、および好ましくは1000°F(538℃)以上、好ましくは少なくとも2000°F以上、非常に好ましくは3000°F(1649℃)以上の製鋼炉排ガスプロセス温度を実質的に監視するシステムを提供する。ガスサンプリングプローブは、試料水分の完全性および/または凝縮可能な成分の濃度を実質的に保ちながら、システム内に提供され、かつプローブおよび/または分析器構成部品を損傷しないように、採集ガス試料の温度を加減するように構成される。好ましくは、プローブは、ガス試料がプロセス排ガス流の中央部内で抽出されるサンプリング点でのプローブガス入口の観測を可能にするために、少なくとも約70cm以上、好ましくは約1〜2メートルの長さを有する細長い構成を与えられる。更に好ましくは、プローブは、抽出ガス試料の選択された熱的安定性を採集および維持するように構成され、製鋼炉操作の始動および停止と関連した高温循環に耐えるように、本体内に遮蔽される加熱ガス抽出および/またはフィルタスノーケルアセンブリを有する。
【0010】
したがって、一実施態様において本発明は、ガス分析器を使用して、炉排ガス流のような高温プロセスガス流の水分および/または他の気相含有量の測定を容易にするために使用される方法および装置を提供する。好ましくは、システムは、製鋼変換容器から出る排ガス量が多く、多量の微粒子を含み、かつ非常に高温を有する製鋼産業を対象とする。更に好ましくは、本発明は、変換容器、および好ましくは製鋼で使用されるそれ(すなわちEAFおよび/またはBOF炉)から出る排ガス中の凝縮が可能であり得る水蒸気および/もしくは蒸気相の含有量を正確かつ連続的に抽出および測定するプローブならびに/または方法を提供する。1つの可能な構成において、採集ガス試料を抽出し、それを一般に下回るとプローブフィルタおよび/またはガス分析器構成部品が劣化する温度まで初期冷却するように構成されるプローブが提供される。加熱ガス導管または抽出管は、プローブ内部に提供され、予め選択された温度範囲内で抽出ガス試料の熱的安定性を維持するように操作可能である。プロセス条件による従前の排ガス測定方法と関連した1つの不都合(すなわち極めて高い温度、一貫性のないガス組成、一貫性のない粒子含有量、測定/サンプリング点での火炎状態の存在等)を克服するために、好ましくは、予め選択された温度範囲が、抽出ガス試料の化学的完全性を保ち、かつ水分凝縮および/または他の興味の対象となる凝縮可能なガスの凝縮を妨げるために選択される温度の範囲として選ばれる。
【0011】
本発明は、変換容器から出るガスの水分組成の更に正確な分析を可能にする。更に好ましい実施態様において、採集されたデータは、容器内の質量バランスおよびエネルギーバランスを計算し、それに応答して製鋼方法の動的制御、および/または関連したヒュームシステムを通したより良好な排出制御を提供するために使用される。
【0012】
もう1つの実施態様において、システムは、遠隔地に置かれた波長可変ダイオードレーザ(TLD)分析器を使用する。TDL分析器は、採集された試料中に存在する水分量を判定するためにプローブによってサンプリングされる抽出排ガスの分析のためにプローブに流体結合されるガス導管に置かれた測定センサまたはセルと光学的および/または電気的に結合される。好ましいモードにおいて、システムは、ガス試料をプロセス流または排ガス流から抽出および採集するためにプローブを組み込み、プローブは、採集された試料を初期冷却、およびその後に加熱するように構成される。プローブおよび/またはガス導管は、内部の水蒸気相の凝縮点を超える温度で、更に好ましくはそれを下回るとプローブ構成部品の損傷が起こり、水分または他の興味の対象となる蒸気相成分の凝縮温度を超える温度範囲で測定セルに試料を送出するように操作可能である。このようにして、システムは、元の量の水蒸気(V)および/またはサンプリング点で存在する時に凝縮、沈殿および/または反応が可能であり得る他のガス成分を抽出試料中に維持するために働く。非常に好ましくは、プローブからガス導管を通って移動する時の抽出ガスの加熱は、抽出ガス試料が、測定セルに移動する時に実質的に安定した熱ガス温度を維持するために実行される。
【0013】
非常に好ましい実施態様において、プロセス流からの排ガスのサンプリングは、抽出管アセンブリが内部に位置決めされた、液冷管状プローブ体を与えられたガスサンプリングプローブを使用して達成される。プローブは、減少した保守サイクルで、信頼できる連続したサンプリング能力の手段によって分析システムを提供するように設計される。サンプリングプローブ構成は、好ましくは、プローブが異なるヒュームシステムによる、かつ/または異なる凝縮ガスのサンプリングにおける使用に更に容易に適応されることを可能にし、特定の炉の用途でカスタマイズするために、異なる長さの個別のプローブの更に容易なカスタム設計を可能にするために、本体および/または抽出管アセンブリが、交換可能であるように提供される。更に好ましくは、プローブ設計は、プロセスガス試料のろ過およびろ過されたサンプリング採集が、多数の異なるプローブ長にわたってプローブの試料ガス入口端部から予測可能な、または一定の距離で位置決めおよび維持されることを可能にする。
【0014】
非常に好ましくは、ガス採集管アセンブリは、サンプリングフィルタまたはろ過アセンブリを周囲の冷却管またはジャケット内の陥凹位置に位置決めする。フィルタは、選択された位置に冷却ジャケット内に与えられ、それによりサンプリングされたガスは、それを下回るとフィルタの劣化および/または故障をもたらすが、採集ガス中のいずれかの液体蒸気の凝縮点を超えて維持される温度まで冷却される。
【0015】
したがって、本発明は、少なくとも次の非限定的態様に属する。
【0016】
1.ガス流中のサンプリング点からの高温プロセス排ガスの連続的抽出および分析するための不凝縮ガスサンプリングプローブシステムであって、システムは、ガス抽出プローブと、センサを有するガス分析器アセンブリと、を含み、抽出プローブは、ガス流内に位置し、中空プローブ内部を規定するために少なくとも5メートルの長手方向長さを有する軸方向に細長い管状本体であって、本体は、本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部に伸長し、入口端部が、ガス流とプローブ内部との間に流体連通を提供するために、サンプリング点に位置決め可能である、軸方向に細長い管状本体と、ガス流からプローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、ガス採集管アセンブリは、プローブ内部から排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、ガス抽出管は、管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部からガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、後端部が、ガス導管と流体連通した、ガス抽出管と、排ガス試料が、抽出管に抜き取られる場合に、排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前端部に取り付けられたフィルタ要素と、抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、ガス入口端部から採集管アセンブリに抜き取られる場合、所定の温度範囲に排ガス試料を冷却するアセンブリを冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、ヒータアセンブリは、排ガス試料がフィルタ要素を通してかつガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブシステム。
【0017】
2.ガス流中のサンプリング点からガス分析器アセンブリに高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬するガスサンプリングプローブであって、プローブは、ガス流中に位置し、中空プローブ内部を規定するように構成された細長い本体であって、本体は、体内部に開放し、サンプリング点に位置決め可能であり、ガス流と、プローブ内部との間に流体連通を提供するガス入口端部を含む本体と、プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、ガス採集管アセンブリは、排ガス試料がその中を通って抜き取られる場合に、プローブ内部で採集された排ガス試料から粒子状物質をろ過するフィルタ要素と、プローブ内部からガス分析器アセンブリに排ガス試料を運搬するためのガス抽出管であって、ガス抽出管は前端部から後端部に伸長し、前端部が、フィルタ要素と流体連通し、後端部が、ガス分析器アセンブリと流体連通するように構成されるガス抽出管と、抽出管の少なくとも一部の周りに配置され、所定の温度範囲に、その中を通って移動する排ガス試料の温度を維持するために起動可能であるヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリとを含むガスサンプリングプローブ。
【0018】
3.ガス流中のサンプリング点から高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬する不凝縮ガスサンプリングプローブであって、プローブは、中空プローブ内部を規定する軸方向に細長い管状本体であって、本体は、本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部へ伸長し、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、サンプリング点において入口端部と位置決め可能である本体と、プローブ内部に配置され、ガス流からプローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、ガス分析器真空源に流体結合されたガス採集管アセンブリであって、ガス採集管アセンブリは、プローブ内部から排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、ガス抽出管は、管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部からガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、後端部が真空源と流体連通し、ガス分析器アセンブリと流体連通するように構成された、ガス抽出管と、排ガス試料が、抽出管に抜き取られる場合に、排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前端部に取り付けられたフィルタ要素と、抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、ガス入口端部から採集管アセンブリに抜き取られる場合に、所定の温度範囲に排ガス試料を冷却するアセンブリを冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、ヒータアセンブリは、排ガス試料がフィルタ要素を通してかつガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブ。
【0019】
4.ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、ヒータアセンブリが、抽出管と熱的に連通し、抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、ヒータコイルの周りに配置され、プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、プローブ内部から遮蔽ジャケットを隔離する軸方向遮蔽管と、加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、電源コントローラと電子的に通信し、抽出管の少なくとも一部に沿って排ガス試料の温度に動作可能である少なくとも1つの温度センサと、を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0020】
5.ガス分析器アセンブリは、ガス流の水蒸気含有量を表す分析器データを検知し、出力するためにセンサと電子的に通信する分析器と、実質的に所定の温度範囲内で、内部に排ガス試料を維持するためにガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を更に含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0021】
6.ヒータアセンブリは、抽出管と熱的に連通し、抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、ヒータコイルの周りに配置され、プローブ内部からヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0022】
7.ヒータアセンブリは、抽出管と熱的に連通し、抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、ヒータコイルの周りに配置され、プローブ内部からヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0023】
8.ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、フィルタ要素を通して抜き取る前に、採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、ガス入口端部から所定の距離で前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、プローブは、プローブ内部にガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0024】
9.フィルタ要素は、置換可能なステンレス鋼フィルタを含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0025】
10.前記所定の温度範囲は、サンプリング点でプロセス排ガス試料の温度よりも約350°Fより低く選択され、本体は軸に沿って細長い全体に管状の本体を含んで、軸の周りで径方向に伸長する側壁を有し、排ガス試料が、ガス入口端部を通して、プローブ内部におよびフィルタ要素に抜き取られる場合に、側壁は、プロセス排ガス試料を冷却する少なくとも1つの冷却流体通路を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0026】
11.前記所定の温度範囲は、水分の凝縮点よりも高く、かつフィルタ要素およびガス分析器アセンブリの少なくとも一方の熱劣化温度よりも低く選択される前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0027】
12.前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択される前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0028】
13.ヒータアセンブリは、抽出管と熱的に連通し、抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、断熱されたヒータコイルの周りに配置され、プローブ内部からヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0029】
14.ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、遮蔽管は、断熱ジャケットを実質的に封入し、プローブ内部から断熱ジャケットを隔離し、本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着力を最小限に抑えるために選択された全体に平滑な外面を有する前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0030】
15.ヒータコイルは電気コイルを含み、ヒータアセンブリは、電気コイルに電力を供給する電源コントローラと、電源コントローラと電子的に通信する少なくとも1つの温度センサとを更に含み、温度センサが、抽出管の少なくとも一部に沿って排ガス試料の温度を検知する前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0031】
16.ガス分析器アセンブリは、分析器と、分析器と電子的に通信し、かつプロセスガス試料の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、かつ出力するセンサと、分析のために採集管アセンブリからセンサに排ガス試料を受けかつ運搬するために、ガス抽出管の後端部に流体結合されたガス導管と、実質的に所定の温度範囲内で、内部に排ガスステープルを維持するためにガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0032】
17.ヒータコイルは電気コイルを含み、ヒータアセンブリは、電気コイルに電力を供給する電源コントローラと、電源コントローラと電子的に通信する少なくとも1つの温度センサと、を更に含み、温度センサが、抽出管の少なくとも一部に沿って排ガス試料の温度を検知する前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0033】
18.ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、フィルタ要素を通して抜き取る前に、採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、ガス入口端部から所定の距離に前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、プローブは、プローブ内部にガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0034】
19.所定の温度範囲は、フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0035】
20.本体が、内部側壁と外部側壁とを含み、冷却アセンブリが、内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0036】
21.ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、ヒータアセンブリが、抽出管と熱的に連通し、抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、ヒータコイルの周りに配置され、プローブ内部からヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケット、および遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、プローブ内部から遮蔽ジャケットを絶縁する軸方向遮蔽管と、加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、電源コントローラと電子的に通信し、抽出管の少なくとも一部に沿って排ガス試料の温度に動作可能である少なくとも1つの温度センサと、を含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0037】
22.ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、フィルタ要素を通して抜き取る前に、採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、ガス入口端部から所定の距離に前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つのガス抽出管を特徴とし、プローブは、プローブ内部にガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0038】
23.前記管状本体は、1メートルを超えて選択される長さを有し、フィルタ要素は、ガス入口端部から0.5メートル以内に置かれる前出の態様のいずれかに記載の態様。
【0039】
添付図面と一緒に用いられる次の詳細な説明をここで参照できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】従来の水冷サンプリングプローブの内部に沿って移動する時の高温プロセスガスの温度変化をグラフで例示する。
図2】炉排ガス排気管内のガスサンプリングプローブの位置決めを例示する、本発明の好ましい実施態様による不凝縮排ガス試料および分析システムを概略的に例示する。
図3図2に示すガスサンプリングプローブの垂直断面図を示す。
図4】線4-4'に沿って切った図3に例示したガスサンプリングプローブの断面図を示す。
図5図3に示すガスサンプリングプローブの最底部入口先端の一部を切り取った略拡大図を示す。
図6図3に示すガスサンプリングプローブの最上部端部の拡大部分断面図を概略的に示す。
図7図2の排ガスサンプリングおよび分析システムにおいて使用される加熱ガス採集管アセンブリおよびガス導管の断面図を概略的に示す。
図8図3のプローブにおいて使用される加熱ガス採集管アセンブリの分解組立図を示す。
図9】本発明によるサンプリングプローブの内部に沿ってサンプリング点から移動する時の、標本点で1000°F(538℃)でサンプリングされたプロセス煙道ガスの温度変化をグラフで例示する。
図10】本発明によるサンプリングプローブの内部に沿ってサンプリング点から移動する時の、標本点で2200°F (1204℃)でのプロセス煙道ガスの温度変化をグラフで例示する。
図11】本発明によるサンプリングプローブの内部に沿ってサンプリング点から移動する時の、標本点で3300°F (1816℃)でのプロセス煙道ガスの温度変化をグラフで例示する。
図12a】本発明の代替的な実施態様による、図3に示すガスサンプリングプローブの入口先端形状の一部を切り取った断面図を例示する。
図12b】本発明の代替的な実施態様による、図3に示すガスサンプリングプローブの入口先端形状の一部を切り取った断面図を例示する。
図12c】本発明の代替的な実施態様による、図3に示すガスサンプリングプローブの入口先端形状の一部を切り取った断面図を例示する。
図12d】本発明の代替的な実施態様による、図3に示すガスサンプリングプローブの入口先端形状の一部を切り取った断面図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図2は、好ましい実施態様による製鋼炉煙道ダクト14内を流れる炉排ガスの連続的採集および分析に使用される不凝縮排ガス分析システム10を概略的に例示する。排ガス分析システム10は、液冷ガスサンプリングプローブ20と、分析器真空源21と、ガスサンプリング中に、ガス導管路24によってプローブ20とガス連通して提供されるTDL排ガス分析器22と、を含む。ガス分析器22は、次には検知されたガスの性質を考慮して、炉操作パラメータを調節するように操作可能である炉制御ユニット18に電子的に接続される。
【0042】
記載されているように、種々の異なるタイプおよび寸法のヒュームシステム用途のために、ガスサンプリングプローブ20の製造と関連した設計上の要件を可能にし、かつ/または製造を簡略にするために、本システムは、煙道ダクト14の構成および最終サンプリング点に応じて、サンプリングされたガス中の蒸気の凝縮を最小限に抑えるように各々が構成された、種々の個別の長さを有するプローブ20の簡略化されたアセンブリを可能にする、モジュール部品を与えられた、ガスサンプリングプローブ20を組み込む。
【0043】
ガスサンプリングプローブ20は、全体に細長い構成を有するとして、図3に最も良好に示され、軸A-A1の方向における長さは、約0.75〜2.0メートルの間で選択される。プローブ20は、中空プローブ内部28を規定し、かつ軸方向に細長い円筒形加熱ガス採集管アセンブリ30が、内部に同軸上に配置される外部ステンレス鋼円筒形冷却ジャケットまたは本体26を含む。
【0044】
プローブ本体26は、二重壁中空管として形成されるとして、図4図6に最も良好に示され、内部28が、約7〜20cmで選択される内径を有する。本体26は、円筒形外壁38内に同心状に配置されたステンレス鋼内部側壁36を含み、外部側壁38の対向する端部は、内部ねじ付き、かつ軸方向に整列したねじ付きソケット34を与えられた、最も遠位かつ近位の密封ウェブ32、33によって内部側壁36によって流体的に密封される。側壁36の近位端部は、ガス採集管アセンブリ30の外部ねじ付き取り付け部品35との着脱自在な機械的係合のために更に構成されてもよい。内壁および外壁36、38は、一対の径方向に対向するウェブ40a、40bによって長手方向に間隔を空けた部分に沿って連結される(図4)。ウェブ40a、40bは、プローブ入口端部50から間隔を空けた距離に、冷却体26の軸方向長さよりも僅かに短く伸長する。ウェブ40a、40bは、側壁36、38の間で内部間隔を一対の冷却流路42a、42bに分割する(図3)。流路42aは、冷却流体供給源100と流体連通して与えられる関連した流体入口46aが与えられる。対応する流体出口46bが、流路42bに形成され、かつ再循環を可能にする、冷却流体供給源100への戻り流体流を提供する(図2)。
【0045】
図4および図5に最も良好に示されるように、内部および外部側壁36、38の最も近位の端部は、冷却流体が供給源100から流路42aに流体入口46aを経由して、かつそこから流路42bへ、かつ流体出口46bを経由して外部に再循環のために流れることを可能にする、径方向に配置された密封ウェブ32によって入口端部50で連結される。
【0046】
プローブ本体26は、プローブ20の入口端部50を通って、かつ本体内部28へ、かつ本体内部28に沿って抜き取られる時に、サンプリングされたガスを初期冷却するように操作可能である。非常に好ましくは、プローブ内部28において、サンプリングされたガスは、プローブ構成部品および/またはガス分析器22のそれへの熱損傷を最小限に抑えるために、約900°F未満であり、好ましくは約750°F未満である所定の温度に冷却される。
【0047】
図7および図8は、ガス採集管アセンブリが、軸方向に配置されたステンレス鋼試料抽出管62と、加熱コイル64と、熱絶縁ジャケット66と、ステンレス鋼遮蔽管68と、フィルタ要素70と、取り付けカラー72とを含むので、軸方向に細長いガス採集管アセンブリ30を最も良好に例示する。最も好ましい構成において、サンプリングプローブ20は、フィルタ要素70としてステンレス鋼フィルタを与えられる。約1〜10インチの、好ましくは7インチまでの標準的な長さを有するフィルタが、プロセスガス流において一般的に見出される粒子状物質の濃度に応じて使用できる。
【0048】
試料抽出管62は、図2に示す真空源21と連通し、ダクト14からプローブ内部28に、ガス導管路24に抜き取られたガス試料を運搬するために提供される。抽出管62は、約0.5〜3cm、非常に好ましくは約1〜2cmで選択される直径を有する細長いステンレス鋼円筒管として形成される。
【0049】
加熱コイル64は、好ましくは熱的連通をするように、抽出管62の外部の長手方向長さに沿って並置接触して長手方向に位置決めされるか、またはその周りに螺旋状に巻き付けられる。加熱コイル64は、取り付けカラー72内に形成された配線通路81(図7)によって電源コントローラ80と電気的に接続される。加熱コイル64は、次には、熱絶縁ジャケット66によって包み込まれる。熱絶縁ジャケット66は、好ましくは厚さ1〜3cmの絶縁層として形成される。ジャケット66は、種々の異なる絶縁材料から形成できるが、しかしながら、非常に好ましい構成において、高温鉱物繊維絶縁体として提供される。このようにして、加熱コイル64は、冷却体26および絶縁ジャケット66の周囲の厚さ1〜3cmの熱絶縁層の両方によって炉煙道ダクト14の高温環境から保護される。
【0050】
1つ以上の熱電対センサ82が、非常に好ましくは抽出管62のおおよそ中央部に沿って位置決めされ、管62を通って長手方向に移動する時に抽出ガス試料の温度を表す信号を提供するように構成される。加熱コイル64および熱電対センサ82の両方とも、電源コントローラ80に電子的に結合される。電源コントローラ80は、熱電対センサ82によって供給された温度信号に応答して、ヒータコイル64への電力の流れを調節するように働く。好ましくは、電源コントローラ80およびヒータコイル64は、内部のいかなる水蒸気の凝縮も実質的に妨げるために、予め選択された最低温度、非常に好ましくは少なくとも約220°F、好ましくは約250°F超の温度で抽出管62に沿って移動する時に、採集された排ガス試料の最低温度を維持するように働く。
【0051】
図7および図8に最も良好に示すように、取り付けカラー72は、プローブ本体26の内部28で、同軸上に整列した配向で、ガス採集管アセンブリ30を着脱自在に固着するために、ソケット34内で嵌合した閾値係合のために構成された、ねじ付き部分または取り付け部品35を与えられる。簡略化したアセンブリにおいて、遮蔽管68および試料抽出管62は、溶接物によって取り付けカラー72に固着され、加熱コイル64および絶縁ジャケット66は、単一のプリアセンブリとして遮蔽管68によって包み込まれ、置換および/または修理のための簡略化された取り外しを可能にする。
【0052】
遮蔽管68は、好ましくは平滑なステンレス鋼円筒形外面を与えられ、約2〜8cmで選択される径方向直径を有する。図3に最も良好に示すように、遮蔽管68の直径は、試料採集管アセンブリ30が、約1〜6cm、非常に好ましくは本体内部28の径方向直径よりも約4cm小さい径方向直径を有するように選択される。このようにして、間の詰まりおよび/またはプロセス塵埃および/または破片の採集を最小限に抑えるように選択される、遮蔽管68と、内部側壁36との間に間隔が維持される。
【0053】
ステンレス鋼フィルタ要素70は、プローブ入口端部50に最も近い抽出管62の最も遠位の端部への取り付けのために与えられる。非常に好ましくは、フィルタ要素70は、抽出管62の端部へのねじ結合のために構成され、損傷または詰まりの場合に、簡略化された置換を可能にする。
【0054】
抽出管62は、設置される場合に、フィルタ要素70が、サンプリングプローブ20の入口端部50の軸方向中心から内側に位置決めされるように選択される全体的な軸方向の長さによって形成される。更に好ましくは、管62の長さは、フィルタ要素70の最も遠位の端部が、プローブ入口端部50から所定の距離D(図3)に置かれるように選択される。距離Dが、選択され、それにより抽出試料ガスが、フィルタ要素70を通過中に、熱限界未満の温度、またはフィルタ要素70および/またはガス分析器22の故障および/または劣化をもたらすが、ガス試料中のいかなる水分の凝縮点も上回ったままである温度までプローブ冷却ジャケット26によって冷却される、プローブ内部28で十分な滞留時間を有する。
【0055】
好ましくは、距離Dは、さもなければ抽出管62による採集に先立って抽出ガス試料からの水蒸気および/または他の凝縮可能な蒸気の凝縮または沈殿を妨げるように、900°F未満、好ましくは約750°F未満、但し250°F以上であるように予め選択される温度範囲への抽出ガス試料の冷却を可能にするように選択される。このようにして、抽出管62に流入すると、ガス試料は、水蒸気凝縮点を超える温度にその後、維持され、抽出試料ガスの水分含有量が、維持されることを確実にする。大部分の製鋼所の操作に関して、好ましい距離Dは、プローブ入口端部50の中心から約6〜24インチで、非常に好ましくは約12±3インチに選択される。
【0056】
取り付けカラー72上のねじ付き充填物35、およびねじ付きソケット34とのその機械的係合により、ガス採集管アセンブリ30全体が、修理および/または置換のためにプローブ20から取り外し可能に結合されることを可能になる。更に、プローブ20は、サンプリングされる排ガスの初期温度および所望の冷却程度を考慮して、種々の長さのガス採集管アセンブリ30を置き換えることによって、種々の異なる現場用途のために容易に製造および/またはカスタマイズできる。
【0057】
図7に最も良好に示すように、採集されたガス試料は、ガス採集管アセンブリ30から分析のためにTDL分析器22のセンサ98にガス導管路24を経由して移動する。必須ではないが、図7に最も良好に示すように、非常に好ましくは、ガス導管路24は、抽出管62に流体結合されたステンレス鋼導管92と、別個の加熱コイル94と、絶縁ジャケット96と、を同様に与えられる。加熱コイル94は、電源コントローラ80、または更に好ましくは、別個の専用電源コントローラ98に電気接続される。第2熱電対センサ104は、電源コントローラ98と連通して更に電気的に提供され、導管路24の温度を尊重して信号を提供するように働く。このようにして、コントローラ102は、抽出管62からガス導管路導管92を通って予め選択された温度で移動する時、サンプリングされたガスを維持するために、加熱コイル94を独立して起動するように操作可能である。非常に好ましくは、電源コントローラ98は、中を通って移動するガス試料中で水分の凝縮点を超える、非常に好ましくは電源コントローラ80が抽出管62を維持する所定の温度範囲と一致する、導管92に沿って移動するガス試料の加熱を実行するように働く。
【0058】
必須ではないが、非常に好ましくは、サンプリングプローブ20は、関連した弁操作112a、112bによって加圧空気源108(図6)に接続される。弁112a、112bは、冷却ジャケットの内部28の反対方向の逆流清掃、任意にはサンプリング操作中に内部に蓄積し得るいかなる塵埃または他の破片も除去するために、抽出管62、26清掃のために、選択的に起動可能である。
【0059】
図9図11は、冷却プローブ内のフィルタ要素90の好ましい相対的位置決めをグラフで例示する(すなわち重ね合わせたトレース区域8を参照せよ。図3に示したプローブ入口端部50から約12〜19インチで例示される)。好ましくは、例示した位置決めにより、抽出ガス試料は、フィルタ要素70に到達すると、高温炉排ガスの場合に、約250°F(すなわち液体の凝縮速度を超える)〜950°F(すなわちそれを下回るとフィルタ要素70への重大な劣化および/または損傷をもたらす)の温度範囲まで冷却される。出願人は、プローブ20の入口端部50に向けたフィルタ要素70の位置決めが、好適には、更に長いプローブの設計の使用を可能にし、周囲冷却器排ガス流領域からの排ガスの採集および抽出、例えばガス冷却が、水分だけでなく、そこからの他の蒸気成分の凝縮、および/または間違ったガス成分分析をもたらし得る湿気損失をもたらし得る場合を回避することを更に認識した。
【0060】
出願人は、一定の変数Dを確立することによって、プローブ20の構成が、好適には種々の異なる寸法および/または構成のガス煙道ベント14にわたってガス分析システムで使用するために容易に修正できることを認識した。特に、本構成は、排ガス流内の最適なサンプリング点で、プローブ入口端部50の所望の位置決めを提供するために必要に応じて、種々の軸方向長さの冷却ジャケット管26の使用を可能にする。一旦最適なプローブ管の長さが選択されると、ガス採集アセンブリ30は、次に選択されるか、または入口端部50と、フィルタ70との間に選択される距離Dを提供するために、対応する抽出管62の長さによってカスタマイズされる。このようにして、多数の異なるプローブ設計が、ガス分析器22自体またはそのソフトウェアを構成し直すまたはプログラムし直す必要がなく、ガス分析器システム10において使用され得る。
【0061】
図3は、ガスサンプリングプローブ20を、プローブ軸A-A1に対して横断方向に配向する、全体に平坦な入口端部開口部50を有するものとして例示するが、本発明は、そのように限定されない。同様に使用でき、かつここで明白になる代替的な可能なプローブ入口端部50の構成を例示し、同様の参照番号が、同様の構成部品を識別するために使用された、図12a図12b図12c、および図12dも参照してもよい。
【0062】
簡略化された構成ではあるが、フィルタ要素70は、ステンレス鋼フィルタアセンブリとして与えられ、セラミックフィルタ、布またはメッシュフィルタ等を含むが、それらに限定されない種々の異なるタイプのフィルタが、同様に使用できることが認識されるべきである。
【0063】
好ましい実施態様は、プローブ20の使用を、水分の凝縮温度を超えて採集ガス試料を維持するものとして記載するが、本発明は、そのように限定されない。本発明のプローブ20は、調節された試料ガス温度を維持することが興味の対象となる、種々の異なるガスサンプリング用途で使用してもよいことが認識されるべきである。
【0064】
詳細な説明は、種々の好ましい実施態様を記載および例示するが、本発明は、開示される最良の態様に具体的に限定されない。ここで多くの修正および応用例が、当業者の心に浮かぶ。本発明の定義のために、添付の請求項を参照できる。
【符号の説明】
【0065】
10 排ガス分析システム
14 ダクト
18 炉制御ユニット
20 ガスサンプリングプローブ
21 真空源
22 ガス分析器
24 ガス導管路
26 冷却体
28 プローブ内部
30 ガス採集管アセンブリ
32 密封ウェブ
33 密封ウェブ
34 ソケット
35 取り付け部品
36 内部側壁
38 外部側壁
40a ウェブ
40b ウェブ
42a 冷却流路
42b 冷却流路
46a 流体入口
46b 流体出口
50 入口端部
62 試料抽出管
64 加熱コイル
66 熱絶縁ジャケット
68 遮蔽管
70 フィルタ要素
72 取り付けカラー
80 電源コントローラ
81 配線通路
82 熱電対センサ
90 フィルタ要素
92 導管
94 加熱コイル
96 絶縁ジャケット
98 電源コントローラ
100 冷却流体供給源
102 コントローラ
104 熱電対センサ
112a 弁
112b 弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
【手続補正書】
【提出日】2014年8月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス流中のサンプリング点からの高温プロセス排ガスの連続的抽出および分析するための不凝縮ガスサンプリングプローブシステムであって、
前記システムは、ガス抽出プローブと、センサを有するガス分析器アセンブリと、前記抽出プローブと流体連通するガス導管と、を含み、
前記抽出プローブは、
前記ガス流内に位置し、中空プローブ内部を規定するために少なくとも5メートルの長手方向長さを有する軸方向に細長い管状本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部に伸長し、前記入口端部が、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、前記サンプリング点に位置決め可能である、軸方向に細長い管状本体と、
前記ガス流から前記プローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、前記プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
前記プローブ内部から前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は、前記管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部から前記ガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、前記後端部が、前記ガス導管と流体連通した、軸方向に伸長したガス抽出管と、
前記排ガス試料が、前記抽出管に抜き取られる場合に、前記排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前端部に取り付けられたフィルタ要素と、
前記抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、
前記排ガス試料が、前記ガス入口端部から前記採集管アセンブリに抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、
前記ヒータアセンブリは、前記排ガス試料が前記フィルタ要素を通してかつ前記ガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブシステム。
【請求項2】
前記所定の温度範囲は、前記フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ前記排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される請求項1に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項3】
前記本体が、内部側壁と、外部側壁とを含み、前記冷却アセンブリが、前記内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む請求項1または2に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項4】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、
前記ヒータアセンブリが、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、
前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、前記プローブ内部から前記遮蔽ジャケットを隔離して、軸方向に伸長する遮蔽管と、
前記加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信し、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の検知された温度に応答して、前記電源コントローラに制御信号を提供するように動作可能である少なくとも1つの温度センサとを含む請求項1から3のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項5】
前記ガス分析器アセンブリは、
前記ガス流の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、出力するためにセンサと電子的に通信する分析器と、
実質的に前記所定の温度範囲内で、内部に排ガス試料を維持するために前記ガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を更に含む請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ヒータアセンブリは、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む請求項1から5のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項7】
前記ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、前記遮蔽管は、前記断熱ジャケットを実質的に封入し、前記プローブ内部から前記断熱ジャケットを隔離し、前記本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、
前記遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着を最小限に抑えるために選択された、全体的に平滑な外面を有する請求項1から6のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項8】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離で前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項1から7のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項9】
前記フィルタ要素は、置換可能なステンレス鋼フィルタを含む請求項1から8のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項10】
ガス流中のサンプリング点からガス分析器アセンブリに高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬するガスサンプリングプローブであって、前記プローブは、
前記ガス流中に位置し、中空プローブ内部を規定するように構成された細長い本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放し、前記サンプリング点に位置決め可能であり、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するガス入口端部を含む本体と、
前記プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
排ガス試料がその中を通って抜き取られる場合に、前記プローブ内部で採集された排ガス試料から粒子状物質をろ過するフィルタ要素と、
前記プローブ内部から前記ガス分析器アセンブリに前記排ガス試料を運搬するためのガス抽出管であって、前記ガス抽出管は前端部から後端部に伸長し、前記前端部が、前記フィルタ要素と流体連通し、前記後端部が、前記ガス分析器アセンブリと流体連通するように構成されるガス抽出管と、
前記抽出管の少なくとも一部の周りに配置され、所定の温度範囲に、その中を通って移動する前記排ガス試料の温度を維持するために起動可能であるヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、を含むガスサンプリングプローブ。
【請求項11】
前記所定の温度範囲は、前記サンプリング点で前記排ガス試料の温度よりも約350°Fより低く選択され、
前記本体は軸に沿って細長い全体に管状の本体を含んで、前記軸の周りで径方向に伸長する側壁を有し、前記排ガス試料が、前記ガス入口端部を通して、前記プローブ内部におよび前記フィルタ要素に抜き取られる場合に、前記側壁は、前記排ガス試料を冷却する少なくとも1つの冷却流体通路を含む請求項10に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項12】
前記所定の温度範囲は、水分の凝縮点よりも高く、かつ前記フィルタ要素および前記ガス分析器アセンブリの少なくとも一方の熱劣化温度よりも低く選択される請求項10または11に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項13】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択される請求項10から12のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項14】
前記ヒータアセンブリは、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む請求項10から13のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項15】
ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、前記遮蔽管は、前記断熱ジャケットを実質的に封入し、前記プローブ内部から前記断熱ジャケットを隔離し、前記本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、
前記遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着を最小限に抑えるために選択された、全体的に平滑な外面を有する請求項14に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項16】
前記ヒータコイルは電気コイルを含み、前記ヒータアセンブリは、
前記電気コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信する少なくとも1つの温度センサとを更に含み、前記温度センサが、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度を検知する請求項14または15に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項17】
前記ガス分析器アセンブリは、
分析器と、
前記分析器と電子的に通信し、前記プロセスガス試料の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、出力するセンサと、
分析のために前記採集管アセンブリから前記センサに前記排ガス試料を受けかつ運搬するために、ガス抽出管の後端部に流体結合されたガス導管と、
実質的に前記所定の温度範囲内で、前記ガス導管内に前記排ガス試料を維持するために前記ガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を含む請求項10から16のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項18】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離に前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項10から17のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項19】
前記中空プローブ内部が、全体的に垂直に細長い円筒形キャビティを含み、前記ガス入口端部が、前記キャビティの最下端部に配置される請求項10から18のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項20】
ガス流中のサンプリング点から高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬する不凝縮ガスサンプリングプローブであって、前記プローブは、
中空プローブ内部を規定する軸方向に細長い管状本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部へ伸長し、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、前記サンプリング点において前記入口端部と位置決め可能である本体と、
前記プローブ内部に配置され、前記ガス流から前記プローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、真空源に流体結合されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
前記プローブ内部から前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は、前記管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部から前記ガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、前記後端部が前記真空源と流体連通する、軸方向に伸長したガス抽出管と、
前記排ガス試料が前記抽出管に抜き取られる場合に、前記排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前記前端部に取り付けられたフィルタ要素と、
前記抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、
前記排ガス試料が前記ガス入口端部から前記採集管アセンブリに抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、
前記ヒータアセンブリは、前記排ガス試料が前記フィルタ要素を通してかつ前記ガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブ。
【請求項21】
前記所定の温度範囲は、前記フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ前記排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される請求項20に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項22】
前記本体が、内部側壁と、外部側壁とを含み、前記冷却アセンブリが、前記内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む請求項20または21に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項23】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、
前記ヒータアセンブリが、
前記抽出管に熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、
前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、前記プローブ内部から前記遮蔽ジャケットを隔離して、軸方向に伸長する遮蔽管と、
前記加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信し、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度を検知するように動作可能である少なくとも1つの温度センサとを含む請求項20から22のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項24】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離に前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項20から23のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項25】
前記管状本体は、1メートルを超えて選択される長さを有し、前記フィルタ要素は、前記ガス入口端部から0.5メートル以内に置かれる請求項20から24のいずれか一項に記載のガスサンプリングプローブ。
【手続補正書】
【提出日】2015年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス流中のサンプリング点からの高温プロセス排ガスの連続的抽出および分析するための不凝縮ガスサンプリングプローブシステムであって、
前記システムは、ガス抽出プローブと、センサを有するガス分析器アセンブリと、前記抽出プローブと流体連通するガス導管と、を含み、
前記抽出プローブは、
前記ガス流内に位置し、中空プローブ内部を規定するために少なくとも5メートルの長手方向長さを有する軸方向に細長い管状本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部に伸長し、前記入口端部が、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、前記サンプリング点に位置決め可能である、軸方向に細長い管状本体と、
前記ガス流から前記プローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、前記プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
前記プローブ内部から前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は、前記管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部から前記ガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、前記後端部が、前記ガス導管と流体連通した、軸方向に伸長したガス抽出管と、
前記排ガス試料が、前記抽出管に抜き取られる場合に、前記排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前端部に取り付けられたフィルタ要素と、
前記抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、
前記排ガス試料が、前記ガス入口端部から前記採集管アセンブリに抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、
前記ヒータアセンブリおよび前記プローブ冷却アセンブリは、前記排ガス試料が前記フィルタ要素を通してかつ前記ガス抽出管に沿って抜き取られる場合に、所定の温度範囲に前記排ガス試料を維持するために一致して起動可能であり、前記所定の温度範囲は、前記フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ前記排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される不凝縮ガスサンプリングプローブシステム。
【請求項2】
前記本体が、内部側壁と、外部側壁とを含み、前記冷却アセンブリが、前記内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む請求項1に記載のガスサンプリングプローブシステム
【請求項3】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F、好ましくは約250°F〜750°Fで選択され、
前記ヒータアセンブリが、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に断熱する絶縁ジャケットと、
前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、前記プローブ内部から前記遮蔽ジャケットを隔離して、軸方向に伸長する遮蔽管と、
前記加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信し、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度に動作可能である少なくとも1つの温度センサとを含む請求項1に記載のガスサンプリングプローブシステム
【請求項4】
前記ガス分析器アセンブリは、
前記ガス流の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、出力するためにセンサと電子的に通信する分析器と、
実質的に前記所定の温度範囲内で、内部に排ガス試料を維持するために前記ガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を更に含む請求項1に記載のガスサンプリングプローブシステム。
【請求項5】
前記ヒータアセンブリは、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む請求項4に記載のガスサンプリングプローブシステム
【請求項6】
前記ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、前記遮蔽管は、前記断熱ジャケットを実質的に封入し、前記プローブ内部から前記断熱ジャケットを隔離し、前記本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、
前記遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着力を最小限に抑えるために選択された、全体的に平滑な外面を有する請求項5に記載のガスサンプリングプローブシステム
【請求項7】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離で前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項1に記載のガスサンプリングプローブシステム
【請求項8】
前記フィルタ要素は、置換可能なステンレス鋼フィルタを含む請求項7に記載のガスサンプリングプローブシステム
【請求項9】
ガス流中のサンプリング点からガス分析器アセンブリに高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬するガスサンプリングプローブであって、前記プローブは、
前記ガス流中に位置し、中空プローブ内部を規定するように構成された細長い本体であって、前記本体内部に開放し、前記サンプリング点に位置決め可能であり、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するガス入口端部を含み、前記本体は、軸に沿って細長い全体的に管状の本体を含み、前記軸の周りで径方向に伸長する側壁を有し、前記排ガス試料が、前記ガス入口端部を通して前記プローブ内部にかつ前記フィルタ要素内に抜き取られる場合、前記側壁が、前記排ガス試料を冷却するための少なくとも1つの冷却流体通路を含む、本体と、
前記プローブ内部に配置されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
排ガス試料がその中を通って抜き取られる場合に、前記プローブ内部で採集された排ガス試料から粒子状物質をろ過するフィルタ要素と、
前記プローブ内部から前記ガス分析器アセンブリに前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は前端部から後端部に伸長し、前記前端部が、前記フィルタ要素と流体連通し、前記フィルタ要素は、前記ガス入口端部から所定の距離に置かれて、前記プローブ内部の前記排ガス試料の滞留時間が、所定の温度範囲まで前記排ガス試料の冷却を実行することを可能にするために選択されており、前記所定の温度範囲が、水分の凝縮点よりも高く、かつ前記フィルタ要素および前記ガス分析器アセンブリの少なくとも一方の熱劣化温度よりも低く選択され、前記後端部が、前記ガス分析器アセンブリと流体連通するように構成されるガス抽出管と、
前記抽出管の少なくとも一部の周りに配置され、所定の温度範囲に、その中を通って移動する前記排ガス試料の温度を維持するために起動可能であるヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、含むガスサンプリングプローブ。
【請求項10】
前記所定の温度範囲は、前記サンプリング点で前記プロセス排ガス試料の温度よりも約350°Fより低く選択される請求項9に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項11】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F選択される請求項9に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項12】
前記ヒータアセンブリは、
前記抽出管と熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長するヒータコイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、を含む請求項9に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項13】
ヒータアセンブリは、全体的に円筒形の遮蔽管を更に含み、前記遮蔽管は、前記断熱ジャケットを実質的に封入し、前記プローブ内部から前記断熱ジャケットを隔離し、前記本体側壁から少なくとも約1cm、好ましくは少なくとも1.5cmの距離で径方向に間隔を空けられ、
前記遮蔽管が、それに対するプロセス塵埃および/または破片の付着を最小限に抑えるために選択された、全体的に平滑な外面を有する請求項12に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項14】
前記ヒータコイルは電気コイルを含み、前記ヒータアセンブリは、
前記電気コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信する少なくとも1つの温度センサとを更に含み、前記温度センサが、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度を検知する請求項12に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項15】
前記ガス分析器アセンブリは、
分析器と、
前記分析器と電子的に通信し、前記プロセスガス試料の水蒸気含有量を表す前記分析器データを検知し、出力するセンサと、
分析のために前記採集管アセンブリから前記センサに前記排ガス試料を受けかつ運搬するためにガス抽出管の後端部に流体結合されたガス導管と、
実質的に前記所定の温度範囲内で、内部に排ガスステープルを維持するために前記ガス導管を加熱するために起動可能な導管ヒータと、を含む請求項9に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項16】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から所定の距離に前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項9に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項17】
前記中空プローブ内部が、全体的に垂直に細長い円筒形キャビティを含み、前記ガス入口端部が、前記キャビティの最下開口端部を含む請求項13に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項18】
ガス流中のサンプリング点から高温プロセス排ガス試料を抽出および運搬する不凝縮ガスサンプリングプローブであって、前記プローブは、
中空プローブ内部を規定する軸方向に細長い管状本体であって、前記本体は、前記本体内部に開放した近位ガス入口端部から遠位端部へ伸長し、前記ガス流と前記プローブ内部との間に流体連通を提供するために、前記サンプリング点において前記入口端部と位置決め可能である本体と、
前記プローブ内部に配置され、前記ガス流から前記プローブ内部を通して排ガス試料を抜き取るために、真空源に流体結合されたガス採集管アセンブリであって、前記ガス採集管アセンブリは、
前記プローブ内部から前記排ガス試料を運搬するための軸方向に伸長したガス抽出管であって、前記ガス抽出管は、前記管状本体の遠位端部に向けて間隔を空けた後端部から前記ガス入口端部に向けて間隔を空けた前端部に伸長し、前記後端部が、前記真空源と流体連通した軸方向に伸長するガス抽出管と、
前記排ガス試料が前記抽出管に抜き取られる場合に、前記排ガス試料から粒子状物質をろ過するために前記前端部に取り付けられたフィルタ要素と、
前記抽出管の周りに配置されたヒータアセンブリと、を含む採集管アセンブリと、
前記排ガス試料が前記ガス入口端部から前記採集管アセンブリに抜き取られる場合に、前記排ガス試料を冷却するプローブ冷却アセンブリと、を含み、
前記フィルタ要素は、前記ガス入口端部から所定の距離に置かれて、前記プローブ内部の前記排ガス試料の滞留時間が、所定の温度範囲まで前記排ガス試料の冷却を実行することを可能にするために選択されており、前記所定の温度範囲が、水分の凝縮点よりも高く、かつ前記フィルタ要素および前記ガス分析器アセンブリの少なくとも一方の熱劣化温度よりも低く選択され、
前記ヒータアセンブリは、前記排ガス試料が前記フィルタ要素を通して、前記ガス抽出管に沿って抜き取られる時、所定の温度範囲に前記排ガス試料を維持するために起動可能である不凝縮ガスサンプリングプローブ。
【請求項19】
前記所定の温度範囲は、前記フィルタ要素の熱劣化温度未満、かつ前記排ガス試料中の水分の凝縮点より高く選択される請求項18に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項20】
前記本体が、内部側壁と、外部側壁とを含み、前記冷却アセンブリが、前記内部および外部側壁の間に伸長する、少なくとも1つの環状に伸長する液体冷却流体通路を含む請求項18に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項21】
前記ガス流が、製鋼炉変換容器排ガス流を含み、前記所定の温度範囲が、約225°F〜900°F選択され、
前記ヒータアセンブリが、
前記抽出管に熱的に連通し、前記抽出管の長手方向長さに沿って伸長する加熱コイルと、
前記ヒータコイルの周りに配置され、前記プローブ内部から前記ヒータコイルを熱的に絶縁する断熱ジャケットと、
前記遮蔽ジャケットを実質的に包み込み、前記プローブ内部から前記遮蔽ジャケットを隔離して、軸方向に伸長する遮蔽管と、
前記加熱コイルに電力を供給する電源コントローラと、
前記電源コントローラと電子的に通信し、前記抽出管の少なくとも一部に沿って前記排ガス試料の温度に動作可能である少なくとも1つの温度センサとを含む請求項18に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項22】
前記ガス採集管アセンブリは、交換可能なモジュール式プリアセンブリとして与えられ、各プリアセンブリは、前記フィルタ要素を通して抜き取る前に、前記採集された排ガス試料の所望の冷却を実行するために、前記ガス入口端部から関連した前記所定の距離に前記前端部を配置するために選択された軸方向長さを有する1つの前記ガス抽出管を特徴とし、
前記プローブは、前記プローブ内部に前記ガス採集管アセンブリを着脱自在に固着する連結器を更に含む請求項18に記載のガスサンプリングプローブ。
【請求項23】
前記管状本体は、約1〜2メートルから選択された長さを有し、前記フィルタ要素は、前記ガス入口端部から0.5メートル以内に置かれる請求項18に記載のガスサンプリングプローブ。
【国際調査報告】