(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-509664(P2016-509664A)
(43)【公表日】2016年3月31日
(54)【発明の名称】断熱ボックスの蓋及び製品の貯蔵方法
(51)【国際特許分類】
F25D 3/00 20060101AFI20160304BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20160304BHJP
【FI】
F25D3/00 B
F25D23/00 301B
F25D23/00 301Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-553187(P2015-553187)
(86)(22)【出願日】2014年1月13日
(85)【翻訳文提出日】2015年7月16日
(86)【国際出願番号】IB2014000025
(87)【国際公開番号】WO2014111788
(87)【国際公開日】20140724
(31)【優先権主張番号】2013/0031
(32)【優先日】2013年1月16日
(33)【優先権主張国】BE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515135701
【氏名又は名称】ベルリーヴォ,ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100064388
【弁理士】
【氏名又は名称】浜野 孝雄
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(72)【発明者】
【氏名】オーエン,ヤン
【テーマコード(参考)】
3L044
3L345
【Fターム(参考)】
3L044AA04
3L044BA01
3L044CA11
3L044DC03
3L345AA02
3L345AA26
3L345CC05
3L345DD44
3L345DD55
3L345DD63
3L345HH02
3L345HH32
3L345KK04
(57)【要約】
蓋(3)の一部を成し、冷却機能を実行するために冷却又は冷凍するようにされる冷媒が満たされる冷却要素(8)を備えた、断熱ボックス(2)用の蓋(3)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋の一部を成し、冷却機能を実行するために冷却又は冷凍するようにされる冷媒が満たされる冷却要素(8)を備えた、断熱ボックス(2)用の蓋(3)において、
冷却要素が蓋(3)の普遍的部分を形成する受動的冷却要素(8)であること
を特徴とする蓋。
【請求項2】
蓋を構成する単数又は複数の材料が、冷媒を見ることのできないようなものであること
を特徴とする請求項1記載の蓋。
【請求項3】
冷却要素(8)が、ある特定の温度範囲において冷却作用を行うようにされ、蓋(3)の外側には、冷却要素(8)の設計される温度範囲を表わすマーク又は色が施されていること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の蓋。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の蓋(3)と、蓋(3)を嵌合するボックス(2)との組合せ(1)。
【請求項5】
請求項3記載の蓋(3)と、蓋(3)を嵌合するボックス(2)との組合せ(1)において、
蓋(3)におけるマークに対応するマークがボックス(2)の外側に設けられ、或いはボックス(2)の外側が蓋(3)の外側に対応する色に形成されることを特徴とする組合せ(1)。
【請求項6】
第一の形式の蓋(3)が第一の温度範囲用に設計される冷却要素(8)を備え、また第二の形式の蓋(3)が第二の温度範囲用に設計される冷却要素(8)を備えていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の二つ以上の組合せ(1)。
【請求項7】
第一の形式の蓋(3)が第一の温度範囲用に設計される冷却要素(8)を備え、また第二の形式の蓋(3)が第二の温度範囲用に設計される冷却要素(8)を備え、第一の形式の蓋(3)及び第二の形式の蓋(3)が同じ形状であること
を特徴とする請求項4又は請求項5記載の二つ以上の組合せ(1)。
【請求項8】
第一の温度範囲内の温度で貯蔵するようにされる第一の種類の製品及び第二の温度範囲内の温度で貯蔵するようにされる第二の種類の製品を包含できる製品の冷蔵貯蔵及び/又は輸送用の方法において、
請求項4又は請求項5記載の二つ以上の組合せを使用し、冷却要素(8)を十分に冷却するため十分に長い間適当な温度で蓋(3)を貯蔵し、それにより貯蔵すべき各製品(12)について下記のステップ
A:貯蔵すべき製品(12)をボックス(2)内に入れる、
B:蓋(3)のマーク又は色彩と製品(12)の種類に対して所望の温度範囲との対応に基いて蓋を選択する、
C:選択した蓋を用いてボックスを閉じる
を実施すること
を特徴とする方法。
【請求項9】
請求項5記載の二つ以上の組合せを用い、ステップAについて以下のステップが実行され:
マーク又は色彩と製品(12)の種類に対して所望の温度範囲との対応に基いてボックス(2)が選択され、それによって、該ボックス(2)がステップAにおいて用いられ、
任意選択的にステップBが、蓋(3)のマーク又は色彩とボックス(2)のマーク又は色彩との対応に基いて蓋(3)を選択することによって間接的に実行されること
を特徴とする請求項8記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱ボックスの蓋及び製品の貯蔵方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷蔵状態に保たなければならない製品を、蓋で閉じられる断熱ボックス内に一時的に貯蔵することは知られており、かかる断熱ボックスにおいては、予め冷却又は冷凍した冷却要素が設けられている。これは、かかる製品を例えば温めることなしに輸送するためになされる。
【0003】
ここで、ボックスは、原理的には人が運ぶようにされかつ例えばプラスチック製の容器やケースとして構成できる広範囲のほぼ長方形の貯蔵手段の一般的な用語として考えられる。
【0004】
関連した製品は、例えば冷凍製品、食肉製品、乳製品、医薬品、花卉及び野菜である。
【0005】
このようなボックスに使用する冷却要素は典型的には、冷媒例えば水を入れる閉じたケーシングである。この冷却要素は使用する前に冷却又は冷凍される。使用中には、冷却要素は冷蔵すべき製品と共に、断熱ボックスに入れられ、ボックスの内容物は長時間、典型的にはほぼ10時間にわたって十分に冷蔵のままにできるようにされ、そしてこれはまたボックス及び蓋の良好な断熱のためである。
【0006】
使用中にある特定の温度範囲を維持するように設計される種々の形式の冷却要素は従来公知である。このことは、これらの冷却要素が特殊な温度範囲外より特殊な温度範囲内で所与温度変化に対してより多くのエネルギを吸収したり放出できるように設計されることを意味している。これらの冷却要素は冷媒の組成により本質的に互いに異なっている。
【0007】
これら全ての冷却要素は、十分に低い温度に冷却されるとすると、上記温度より高い全ての温度で冷却作用を行うことができることは言うまでもない。
【0008】
種々の形式の冷却要素間の違いは、相互に等しい総冷却能力では、関連した特殊な温度範囲内で冷却要素の吸収できる熱量が異なる形式の冷却要素すなわち異なる温度範囲に最適化した冷却要素より高いことにある。
【0009】
冷却要素は、ボックスから通常分離している。というのは、再使用するため冷却又は冷凍装置でコンパクトに冷却又は冷凍するのに最も容易であるからである。
【0010】
しかし、このようなボックスは、工業的な慣習において主として現れる多くの欠点がある。これは主として起こり得る誤りの危険、及びそれら誤りを突き止める可能性の欠如に関係する。
【0011】
従って、ボックス内に製品を入れて閉じる作業者が偶然にもボックス内に冷却要素を全く入れなかったり入れる冷却要素の数が極端に少ない場合が起こり得る。
【0012】
また、種々の温度範囲用の冷却要素の存在によって作業者が間違えて、関係した製品には適さないか或いはほとんど適さない正しくない冷却要素を偶然にも用いることも起こり得る。
【0013】
これらの間違いは気付くことができず、従ってボックスを閉じた後では修正できない。
【0014】
別の欠点は、冷却要素を入れることが集中して行う仕事であることにある。
【0015】
冷却要素はまた、そうしなければ有効に用いることのできるスペースを占領し、またそれら冷却要素は例えばボックスの輸送中にボックス内で動き得、それにより冷却要素自体が損傷したり、ボックス及び/又はその中に入れた製品を損傷させ得る。
【0016】
ボックスの容積における冷却機能の一様でない分布は比較的容易に起こり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は、上記及びその他の欠点を解決するために、蓋の一部を成し、冷却機能を実行しそれにより蓋の恒久的部品を形成する冷却又は冷凍するようにされる冷媒が満たされる冷却要素を備えた、ボックス用、好ましくは断熱ボックス用の蓋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
このことは、冷却要素が蓋と一体化され、そして例えば損傷した冷却要素を交換するため蓋から冷却要素を外す可能性があり得るが、蓋及び冷却要素が、蓋から冷却要素を定期的に取り外すようにされない或いはそうするのには適さないことを意味している。
【0019】
その結果、蓋を装着する際には冷却要素が必ず存在しており、ボックス内に冷却要素を入れる作業が必要でないので、製品の冷蔵包装作業の工程数は低減される。
【0020】
また、原則として冷却要素は蓋から決して外され得ないので、間違いの危険も低減される。
【0021】
普通の状態では、これは、受動的な冷却要素、すなわちエネルギ源に接続しない冷却要素である。代わりに、冷却要素はまた活性化可能な冷却要素、すなわち種々の化合物の入った種々の仕切り室を備え、例えば仕切りを破ることにより互いに接触した時に周囲環境からエネルギを吸収して冷却作用を行う冷却要素であってもよい。
【0022】
好ましい実施形態では、冷却要素は、ある特定の温度範囲内で冷却作用を行うように設計され、蓋の外側には、冷却要素の設計される温度範囲を表わすマーク又は色彩が施される。
【0023】
従って確認記号は当然、特定の温度範囲に対する特定のマーク又は色彩と一致して用いなければならない。
【0024】
このように、適当な冷却要素は、貯蔵すべき製品の最適貯蔵条件に基いて、比較的容易に確認される。というのは種々の形式は互いに容易に区別できるからである。
【0025】
その結果、正しい形式の冷却要素の使用に関する間違いの危険は低減される。
【0026】
本発明はまた、上記した蓋と蓋の装着されるボックス、好ましくは断熱ボックスとの組合せに関する。
【0027】
好ましくは、蓋は冷却要素の最適温度範囲を表わすマーク又は色彩を備えた蓋であり、それにより蓋のマークに対応したマークがボックスの外側に取付けられ、或いはボックスの外側は、蓋の外側に対応した色彩で作られる。
【0028】
その結果、ボックスに明瞭に取付けたマーク又は色彩は容易に認識できるので、間違いの危険はさらに低減される。
【0029】
好ましくは、本発明は、二つ以上の上記組合せに関し、第一の形式の蓋は第一の温度範囲用に設計される冷却要素を備え、また第二の形式の蓋は第二の温度範囲用に設計される冷却要素を備えている。
【0030】
このことによって、最適温度の異なる複数の製品が梱包されなければならない状況においては、製品知識をもたない作業者でも容易に観察できる色彩又はマークだけがボックス上にあり、どの蓋、それにより用いるべきどの冷却要素がどれであるかを決めることができるので、間違いの危険は低いという利益がもたらされる。
【0031】
さらに、その後の正しさのチェックは非常に単純である。
【0032】
本発明はまた、第一の温度範囲内の温度で貯蔵するようにされる第一の種類の製品及び第二の温度範囲内の温度で貯蔵するようにされる第二の種類の製品を包含できる製品の冷蔵貯蔵及び/又は輸送方法に関し、ボックス及び蓋の上記組合せの二つ以上を使用し、冷却要素を十分に冷却するため十分に長い間適当な温度で蓋を貯蔵し、それにより貯蔵すべき各製品について下記のステップ
A:貯蔵すべき製品をボックス内に入れる、
B:蓋のマーク又は色彩と製品の種類に対して所望の温度範囲との対応に基いて蓋を選択する、
C:選択した蓋を用いてボックスを閉じる
を完了することを特徴としている。
【0033】
好ましくは、二つ以上の組合せが用いられ、ステップAについて以下のステップが実行される:
マーク又は色彩と製品の種類に対して所望の温度範囲との対応に基いてボックスが選択され、それによって、該ボックスがステップAにおいて用いられ、
任意選択的にステップBは、蓋のマーク又は色彩とボックスのマーク又は色彩との対応に基いて蓋を選択することによって間接的に実行される。
【0034】
これらの方法は、種々の製品についての所望の冷却温度の知識をもたない作業者によって全体的に又は部分的に実行され得るという利点をもたらし、また上記で詳しく説明したように間違いの危険は非常に低い。
【0035】
本発明の特徴をより良く示すために、以下添付図面を参照していかなる限定性もなしに例として本発明による蓋及び組合せの好ましい実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図2】
図1の組合せの構成要素の線II−IIに沿った断面図。
【
図3】
図1の組合せの別の構成要素の線III−IIIに沿った断面図。
【
図4】使用状態における
図1の組合せを示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図示した組合せ1は、断熱ボックス2及び断熱ボックス2に嵌合する蓋3から成っている。
【0038】
ボックス2は二重壁であり、プラスチック製である。壁5の間の空間4には断熱発泡材が充填されている。
【0039】
壁5を形成しているプラスチックは、ボックス2の頂縁部に二つのリップ部6を形成し、これらのリップ部6はプラスチックの性質により幾分弾性である拡張部7を備えている。
【0041】
蓋3も二重壁であり、発泡材が充填されている。蓋3には蓋の底壁9すなわちボックス2を蓋3で閉じた時にボックス2に対向する壁に対して二つの冷却要素8が取付けられている。蓋3は同じ色合いの青色である。
【0042】
蓋3は下側が狭くなっており、この狭くなった部分10がボックス2内に嵌合する。蓋3には、その頂部においてボックス2のリップ部6に対応した位置に切欠き部11が設けられている。
【0043】
冷却要素8は、ほぼ−23℃の温度を維持するように設計される。
【0044】
蓋3及びボックスは簡単に使用でき、以下のとおりである。
【0045】
この使用は、多くの異なった製品が梱包されて例えばエンドユーザーに輸送されなければならない場所で行われる。
【0046】
これらの製品は、三つの異なる種類、すなわち第一の種類の製品例えば−10℃以下の温度で貯蔵されなければならない冷凍食料品、第二の種類の製品例えば0℃〜4℃の温度で貯蔵されなければならない生の食肉や肉製品及び第三の種類例えば10℃〜15℃の温度で貯蔵されなければならない生野菜に基いて、仕分けされることになる。
【0047】
上記の青色ボックス2及び青色蓋3はかかる場所にある。また黄色ボックス2、黄色蓋3、緑色ボックス2及び緑色蓋3も存在する。これらの色合いは別として、黄色ボックス2及び緑色ボックス2は、上記の青色ボックス2と同じである。
【0048】
黄色蓋3及び緑色蓋3は異なった色合いに加えて、青色蓋3と違った種類の冷却要素8を備えている。一層特に、緑色蓋3は、ほぼ10℃の冷蔵温度を維持するようにされる冷却要素8を備え、また黄色蓋3は、丁度0℃の冷蔵温度を維持するようにされる冷却要素8を備えている。
【0049】
蓋3は、蓋3における冷却要素8が正しい温度であるまで、すなわち冷却作用を最適に満たすことのできる温度に冷却されるまで、工業的な冷凍設備又は冷却設備で冷却される。普通は、提供者によって特定された冷却又は冷凍設備における期間はこの目的のために固定され、それによりこの期間はテストに基いて提供者によって決められる。
【0050】
こうして製品の梱包が開始される。蓋3は、この工程を実施する人のために準備される。
【0051】
状況及び要求された蓋3の予期した量に依存して、それらは冷蔵又は冷凍装置に用意するか或いはそれらは全て関連した場所に互いに近接していることを意味し得る。中間形態も可能であり、該場所に部分ストックスタンドを用意し、この部分ストックは冷蔵又は冷凍装置によって規則的に補充される。
【0052】
まず、第一の製品が取られる。この製品が第一の種類の製品である場合には、その製品は青色ボックス2内に入れられる。製品が第二の種類の製品である場合には、その製品は黄色ボックス2内に入れられる。製品が第三の種類の製品である場合には、その製品は緑色ボックス2内に入れられる。言うまでもないが、一つの製品の代わりに、同じ種類の多数の製品を同時に又は一つずつ同じボックス2内に入れることもできる。
【0053】
これを容易にするために、どの種類の製品をどの色のボックス2に入れなければならないかを明瞭に表示する情報サインがその場所に表される。
【0054】
次に、ボックス2は蓋3で閉じられ、ボックス2の色だけをチェックする必要があり、同じ色の蓋3が用いられるべきである。蓋3の色及び結果として冷却要素8の指示される温度は、製品の種類に基いてボックス2の色を介して間接的に選択される。
【0055】
閉じる際に、ボックスのリップ部6は、これらのリップ部の拡張部7が蓋3の切欠き部11に係合するまで幾分外方へ曲がり、それによりボックス2は適切に閉じられる。
【0056】
ところで、ボックス2と蓋3との閉じた組合せ1は冷却要素8を備え、これらの冷却要素8は正しい種類のものであることを確信する。製品が第二の種類の製品である場合には、その製品は黄色ボックス2内に入れられる。これは極めて少数の操作で達成される。
【0057】
こうして、閉じたボックス2は、例えば
図4に示すように、輸送のために用意される。
図4に示すボックスには、ソーセージ12が充填されている。ボックス2及び蓋3は黄色である。
【0058】
ソーセージ12は、蓋3の底壁9が重大な熱障壁を形成しないので、冷蔵状態に維持され、それにより、冷却要素8はそれらの冷却作用を充分に果たすことができ、一方、断熱発泡材は、ボックス2の外側からの熱をボックス2にゆっくりと浸透するだけである。
【0059】
ボックス26及び蓋3は、製品12を受取人へ配送した後再利用でき、それにより蓋3は再び冷却又は冷凍設備に十分な時間の間入れられ、その後蓋は再び使用のために用意される。
【0060】
言うまでもないが、上記色の代わりに、その他の色やその他のマークを用いることもでき、それにより言うまでもないが、これらのマークは好ましくはできるだけ鮮明である。
【0061】
本方法は複数のステップにおいて実行でき、第一のステップでは、製品知識をもつ従業員が製品の種類に属するボックス2内に製品を入れ、第二のステップでは、製品知識をもたない従業員が色に基いて相応した色の蓋3をボックス2に装着する。
【0062】
第一のステップはまた種々の場所で実行でき、各場所においてある特定の種類の製品のみがボックス2に入れられ、それによりその種類に対応する色のボックス2だけがこの場所には必要である。
【0063】
冷却要素8を備えた蓋3を冷却する冷却又は冷凍装置は蓋3の各色と同じにできるが、この目的のために種々の温度の別個の装置を用いてもよい。この選択は、用いられる冷却要素8の形式、及びそれらの冷却作用を十分に或いは最適に実行できるようにするためにそれらに必然的に或いは好ましくは施される色に依存する。
【0064】
上記では例として二つの冷却要素を備えた蓋が図示されているが、本発明によるかかる蓋には当然ただ一つの冷却要素を設けることもでき、或いは二つ以上の複数の冷却要素を設けることもできる。
【0065】
本発明は、例として説明し図面に示してきた実施形態に決して限定されるものではなく、本発明による蓋及び方法は、本発明の範囲から逸脱することなしに全ての種類の形態及び変形で実現できる。
【符号の説明】
【0066】
1 組合せ
2 断熱ボックス
3 蓋
4 空間
5 二重壁
6 リップ部
7 リップ部の拡張部
8 冷却要素
9 蓋の底壁
10 狭くなった部分
11 切欠き部
12 ソーセージ(製品)
【国際調査報告】