(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-509721(P2016-509721A)
(43)【公表日】2016年3月31日
(54)【発明の名称】オープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムとその方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20160304BHJP
G06Q 40/04 20120101ALI20160304BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20160304BHJP
【FI】
G06F13/00 540P
G06Q40/04 100
G06Q10/00 140
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2015-555086(P2015-555086)
(86)(22)【出願日】2013年4月2日
(85)【翻訳文提出日】2015年7月28日
(86)【国際出願番号】KR2013002712
(87)【国際公開番号】WO2014115927
(87)【国際公開日】20140731
(31)【優先権主張番号】10-2013-0009533
(32)【優先日】2013年1月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0025196
(32)【優先日】2013年3月8日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フェースブック
2.ツイッター
(71)【出願人】
【識別番号】515205808
【氏名又は名称】オープントレード カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146639
【弁理士】
【氏名又は名称】船本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】コ,ヨン ギ
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA12
5B084AB21
5B084BA01
5B084BB15
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5B084CE12
5B084DB01
5B084DC02
5B084DC27
5L049AA20
5L055BB52
(57)【要約】
本発明は、資金を募集しようとする企業が創業の初期から企業情報とマイルストーンの達成現況などをホームページを介して公表し、投資者は当該企業のサブホームページに接続したりメインホームページを介して企業の運営中に発生するマイルストーンの達成現況と企業の活動履歴を時間の順序に従って表出するタイムラインなどを持続的にモニターリングし続けながら投資すべき関心企業を選択すると共に、企業においてファンディングを進行する場合にはファンディングの初期に参与する先行投資者の投資情報を他の投資者にもオープンして競争的な投資参与を誘導することによって、多数の投資者によるクラウドファンディングが成功的に行われるようにし、投資後にも企業の活動履歴と企業情報がタイムラインを介して持続的に公知され続けて非上場企業の公示効果が奏されるようにしたオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムとその方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網上でオープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業のヒストリーとマイルストーンの達成現況を確認し、投資意思を入力する投資者端末と、
通信網を介してオープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業情報とマイルストーンの達成現況を登録し、ファンディングの進行有無を入力する企業端末と、
通信網上で接続する投資者端末と企業端末に企業情報を提供するホームページを運営し、各企業のマイルストーンの達成現況を表出し、ファンディングを申請した企業のファンディング状況を公開し、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録した潜在投資者を抽出した後、個別的に通知しながらファンディングを行うオープンプラットフォームサーバシステムと、
を備えることを特徴とするオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項2】
前記オープンプラットフォームサーバシステムは、前記企業端末や投資者端末を介して通信網上で接続可能なホームページを運営して管理するウェブサーバを備え、会員加入した企業と投資者にサブホームページを割り当て、他の企業や投資者のサブホームページに登録されている内容を選択した後、スクラップで取り込んで自分のサブホームページに登録可能なように構成されることを特徴とする請求項1に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項3】
前記オープンプラットフォームサーバシステムは、
企業の事業モデルや財務状況などの企業情報を登録して企業データベースに格納し、通信網上で接続する投資者端末に企業情報を表出する企業公開部と、
各企業において事業を行いながら達成する色々な目標を段階的なマイルストーンとして設定し、マイルストーンの達成現況を更新して表出するマイルストーン管理部と、
前記企業データベースに格納されている企業が株式を発行してファンディングしようとするファンディング金額などのファンディング情報を登録してファンディングの開始を公表する株式発行管理部と、
ファンディングを開始した企業を関心企業として登録しておいた投資者を投資者の人的情報が格納されている投資者データベースから潜在投資者として抽出した後、各投資者が設定しておいた通知方法を用いて各投資者にファンディングの進行状況を個別的に通知する潜在投資者個別通知部と、
ファンディングが行われる期間中に通信網上で接続して投資に参加しようとする投資意思を入力した投資者の投資意思を受領し、参加した投資者を公開し、ファンディングを行うファンディング運営部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項4】
前記マイルストーン管理部は、
企業が達成すると予想される色々な目標を段階的に設定して格納するマイルストーン設定部と、
企業が現在達している個所を多数の段階が表出されるマイルストーン項目に視覚的に表現して表出するマイルストーン表出部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項5】
前記株式発行管理部は、ホームページメインウィンドウの独立的なブロックに現在ファンディングを進行している企業の一覧を表出すると共に、各企業のサブホームページでは、当該企業のファンディング情報が表出されながら訪問した投資者が直接的にファンディングに参与可能な投資ボタンを活性化させるように構成されることを特徴とする請求項4に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項6】
前記潜在投資者個別通知部は、
前記投資者データベースを検索して前記株式発行管理部を介してファンディングが進行されることを登録した企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を抽出する潜在投資者抽出部と、
前記潜在投資者が個別通知手段として設定した通知手段を認識した後、その通知手段において表出可能なタイプの個別通知メッセージを生成した後、潜在投資者に個別的に公知する通知手段活性化部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項7】
前記ファンディング運営部は、
前記投資者端末を用いてファンディングが進行されている企業のサブホームページに接続した後、投資金額を入力しながら表出する投資者の投資意思を受領し、これをファンディングデータベースに累積的に格納する投資意思受領部と、
前記投資意思受領部において受信した投資者の投資意思を前記企業のサブホームページに接続した他の投資者に公開して投資者端末に表出する投資意思公開部と、
前記投資意思受領部において累積された投資金額が目標とするファンディング金額を超えたり新株請約期間が過ぎたりした後、ファンディングに参与可能な投資ボタンを非活性化させてファンディングを終了する投資終了部と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項8】
前記投資意思公開部は、前記投資意思受領部において投資意思を表現した投資者の一覧を前記企業のサブホームページに後ほど接続した投資者が閲覧可能なようにそれらの投資者端末に表出することを特徴とする請求項7に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項9】
前記オープンプラットフォームサーバシステムは、
前記ファンディング運営部を介して投資に参与した投資者が投資後に被投資企業の活動履歴をモニターリング可能なように被投資企業の企業端末から転送される企業の活動履歴を時間の順序に従って受信して企業データベースに格納すると共に、サブホームページを介して表出するタイムライン管理部を備えることを特徴とする請求項3から請求項8のうちのいずれか1項に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項10】
前記オープンプラットフォームサーバシステムは、
前記企業公開部を介して登録された後に企業に割り当てられたサブホームページを介して表出される企業情報に変動がある場合、その変動事項を企業データベースに更新して格納すると共に、サブホームページに登録して更新して表出する企業情報更新部をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システム。
【請求項11】
投資者端末を用いて通信網上でオープンプラットフォームサーバシステムに接続する投資者の人的情報を投資者データベースに格納する投資者登録段階と、
投資を受けようとする企業が自分の企業情報とマイルストーンの達成現況を企業データベースに格納し、前記オープンプラットフォームサーバシステムに接続した投資者端末に表出する企業情報の公開段階と、
前記企業データベースに格納されている企業が株式を発行して募集しようとするファンディング金額と新株請約期間からなるファンディング情報を登録し、ホームページを介してファンディングの開始を投資者に報知する株式発行意思の公開段階と、
ファンディングを開始した企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を前記投資者データベースから抽出した後、各潜在投資者に関心企業のファンディングの進行状況を個別的に報知する潜在投資者の個別通知段階と、
ホームページや個別通知を介してファンディングの進行を認識し、当該企業のサブホームページに接続した投資者端末によって入力される投資意思を受領してファンディングデータベースに累積的に格納する先行投資者の投資意思の受領段階と、
前記ファンディングデータベースに累積的に格納された先行投資者の投資状況を当該企業のサブホームページに接続する他の投資者に公開して投資者端末に表出する投資意思のオープン段階と、
公開される先行投資者の投資状況を把握した後、入力される他の投資者の投資意思を受領して前記ファンディングデータベースに累積的に格納する後続投資者の投資意思の受領段階と、
目標とするファンディング金額を超えたり新株請約期間が過ぎたりした後、ファンディングを終了するファンディングの終了段階と、
を含むことを特徴とするオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【請求項12】
前記投資者登録段階は、通信網上で前記オープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業情報とマイルストーンの達成現況を確認し、投資しようとする投資者の人的情報と、投資者が選択した関心企業と、前記関心企業のファンディングの進行状況を個別的に通知されるための個別通知手段と、過去の投資履歴を投資者データベースに格納するように構成されることを特徴とする請求項11に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【請求項13】
前記企業情報の公開段階は、各企業が事業を運営しながら達成しようとする目標であるマイルストーンを設定して企業データベースに格納し、企業が当該マイルストーンを達成する場合には、これを前記オープンプラットフォームサーバシステムによって管理されるメインホームページ及び当該企業のサブホームページを介して表出するように構成されることを特徴とする請求項12に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【請求項14】
前記潜在投資者の個別通知段階は、
前記株式発行意思の公開段階においてファンディングの開始が決定された企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を前記投資者データベースから抽出する潜在投資者の抽出過程と、
抽出された潜在投資者にニュースフィード、メッセージ、SNSなどの手段を介して関心企業のファンディングの進行状況を個別的に報知する潜在投資者の通知過程と、
を含むことを特徴とする請求項13に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【請求項15】
ファンディングを介して投資に参与した投資者に被投資企業の活動履歴をサブホームページを介してタイムラインの形式で表出し、変更された企業情報を更新して格納した後、表出して投資者の被投資企業に対するモニターリングが行えるようにした投資の事後管理段階を含むことを特徴とする請求項11から請求項14のうちのいずれか1項に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【請求項16】
前記投資の事後管理段階は、ファンディングが完了した被投資企業が事業を運営しながら発生する企業の活動履歴を企業データベースに格納し、当該企業のサブホームページにタイムラインの形式で時間の順序に従って更新して表出するタイムラインの更新過程を含むことを特徴とする請求項15に記載のオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【請求項17】
前記投資の事後管理段階は、被投資企業が前記企業情報の公開段階において公開した企業情報に変動が発生した場合、これを修正して企業データベースに更新して格納し、更新されて格納された新たな企業情報を当該企業のサブホームページに更新して表出する企業情報の更新過程を含むことを特徴とする請求項16に記載のオオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファンディング運営及び事後管理システムとその方法に係り、さらに詳しくは、通信網上で接続する投資者端末と企業端末に企業情報を提供するホームページを運営し、各企業のマイルストーンの達成現況を表出し、ファンディングを申請した企業のファンディング状況を公開し、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録した潜在投資者を抽出した後、SNSなどを介して個別的に通知しながらクラウドファンディングを行うオープンプラットフォームサーバシステムを備えることによって、資金を募集しようとする企業がファンディングとは無関係に創業の初期から企業情報とマイルストーンの達成現況などをホームページを介して公表し、投資者は当該企業のサブホームページに接続したりメインホームページを介して企業の運営中に発生するマイルストーンの達成現況と企業の活動履歴を時間の順序に従って表出するタイムラインなどを持続的にモニターリングし続けながら投資すべき関心企業を選択すると共に、企業においてファンディングを進行する場合にはファンディングの初期に参与する先行投資者の投資情報を他の投資者にもオープンして競争的な投資参与を誘導することによって、多数の投資者によるクラウドファンディングが成功的に行われるようにし、投資後にも企業の活動履歴と企業情報がタイムラインを介して持続的に公知され続けて非上場企業の公示効果が奏されるようにしたオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムとその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、証券社は、上場社の株式の買収/買渡契約に関与することはできるが、非上場社の株式の買収/買渡契約には関与することができないため、非上場社の株式の取引は、買収者と買渡者との間に請約と承諾が行われた後、相互間の代金支給と株式の名義書換などによって行われる。
【0003】
このとき、非上場社の株式を先権利者から買収したり公募株請約などを介して取得したりするためには、投資者が非上場社の事業内容と発展可能性などを判断しなければならないにも拘わらず、創業企業の場合、上場社とは異なり、外部監査などによる制約が大きくなく、公開される情報及びその整理が決して容易ではないため、投資者にとっては企業の内部状況と市場占有度又は売上高などに関する正確な情報を獲得することが困難であるという問題があった。
【0004】
これによって、非上場社、特に、創業企業の株式を取得するための投資者にとっては、創業企業において提供する事業計画書に依存して会社情報を獲得すること以外には、証券社のウェブサイトに設けられている掲示板に間歇的に表出される広告情報などに依存せざるを得なかった。
【0005】
しかしながら、事業計画書は実際の市場状況が反映されず、バラ色の未来に対する不確実な予定事項を中心として記載されるため、投資者にとっては実際の市場においてどれほどの波及力にて事業が行われるかを把握することが困難であるという問題があった。
【0006】
また、証券社のウェブサイトの掲示板に間歇的に表出される広告情報の場合、その出所が確認し難いが故に内容に対する信頼性を確保することが困難であるという問題と、事業が行われることによって間歇的に記載される会社の運営状況に関する情報を会社別に統合的に把握して管理することが困難であるという問題があった。
【0007】
すなわち、複数の非上場社の事業実績などが長期に亘って順次に積もるため、投資者にとっては時間の順序に従って掲示板に掲示される特定の会社のヒストリーを一目瞭然に把握して投資情報として活用することが困難であるという問題があった。
【0008】
さらに、非上場社にとっても、会社の発展に伴う動的な成長過程を投資者の信頼を確保しながら伝達し得る手段がなかったため、会社の発展状況に関する情報がシードマネーファンディングなどのイベントの一つの材料として提供されるに過ぎないため、創業会社と投資者との間に会社の情報を持続的に共有し続けることが困難であるという問題があった。
【0009】
さらにまた、最近には、ソーシャルメディアやインターネットなどの媒体を活用して多数の投資者から資金を集める投資方式であるクラウドファンディング(Crowd funding)が映画などの創作プロジェクトや社会共益プロジェクトだけではなく、企業の資金調達のための手段としても注目を集めている。
【0010】
しかしながら、このようなクラウドファンディングのためには、調達された資金を用いてプロジェクトの成功可能性や事業を営む企業の発展可能性を多数の投資者が明確に把握できなければならないにも拘わらず、そのような投資情報を多数の投資者に報知し得る透明で且つ正確な手段がないため、クラウドファンディングが活性化され難いという問題があった。
【0011】
加えて、従来には、大韓民国公開特許公報第2000−0050128号に開示されているように、証券の取引と関連する現業従事者からなる専門家集団と一般投資者のリアルタイム情報共有と両者のリアルタイム投資相談を活用して一般投資者の証券情報に対する選別能力及び分析能力を高めるようにしたインターネットを用いた証券投資意思決定システム及びこれを用いた投資決定方法が提案されている。
【0012】
しかしながら、このような従来のインターネットを用いた証券投資意思決定システムは、限られた数の上場社に関する投資情報を提供することに適しているに過ぎず、証券社の直接的な介入なしに行われなければならない非上場社の株式の取得のための投資情報の提供には直接的に適用され難いという問題があった。
【0013】
これに伴い、非上場社の株式を取得しようとする投資者が事業計画書に開示されている静的な予定状況を超えて実際の市場において交わされている動的な会社の成長情報を獲得し得る新たなタイプのプラットフォームが切望されており、創業したばかりの創業企業の場合にも所望の資金を安定的に募集し得る新たな手段が依然として求められている。
【0014】
また、従来には、非上場社の場合、投資が行われた後に被投資企業の事業活動状況や成長記録に対して投資者がモニターリングしたり共有したりする手段や制度的な装置がないため、投資者にとっては、自分が投資した企業の活動に対する知識なしにやたらと待たされなければならないという不都合があり、このように非上場社の投資後に適切なモニターリングや公示手段の不在に起因して非上場社に対する投資が活性化されないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、通信網上で接続する投資者端末と企業端末に企業情報を提供するホームページを運営し、各企業のマイルストーンの達成現況を表出し、ファンディングを申請した企業のファンディング状況を公開し、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録した潜在投資者を抽出した後、SNSなどを介して個別的に通知しながらクラウドファンディングを行うオープンプラットフォームサーバシステムを備えることによって、資金を募集しようとする企業がファンディングとは無関係に創業の初期から企業情報とマイルストーンの達成現況などをホームページを介して公表し、投資者は当該企業のサブホームページに接続したりメインホームページを介して企業の運営中に発生するマイルストーンの達成現況と企業の活動履歴を時間の順序に従って表出するタイムラインなどを持続的にモニターリングし続けながら投資すべき関心企業を選択すると共に、企業においてファンディングを進行する場合にはファンディングの初期に参与する先行投資者の投資情報を他の投資者にもオープンして競争的な投資参与を誘導することによって、多数の投資者によるクラウドファンディングが成功的に行われるようにし、投資後にも企業の活動履歴と企業情報がタイムラインを介して持続的に公知され続けて非上場企業の公示効果が奏されるようにしたオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムとその方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題を解決するためのオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムは、通信網上でオープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業のヒストリーとマイルストーンの達成現況を確認し、投資意思を入力する投資者端末と、通信網を介してオープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業情報とマイルストーンの達成現況を登録し、ファンディングの進行有無を入力する企業端末と、通信網上で接続する投資者端末と企業端末に企業情報を提供するホームページを運営し、各企業のマイルストーンの達成現況を表出し、ファンディングを申請した企業のファンディング状況を公開し、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録した潜在投資者を抽出した後、個別的に通知しながらファンディングを行うオープンプラットフォームサーバシステムと、を備えることを特徴とする。
【0017】
このとき、前記オープンプラットフォームサーバシステムは、企業の事業モデルや財務状況などの企業情報を登録して企業データベースに格納し、通信網上で接続する投資者端末に企業情報を表出する企業公開部と、各企業において事業を行いながら達成する色々な目標を段階的なマイルストーンとして設定し、マイルストーンの達成現況を更新して表出するマイルストーン管理部と、前記企業データベースに格納されている企業が株式を発行してファンディングしようとするファンディング金額などのファンディング情報を登録してファンディングの開始を公表する株式発行管理部と、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録しておいた投資者を投資者の人的情報が格納されている投資者データベースから潜在投資者として抽出した後、各投資者が設定しておいた通知方法を用いて各投資者にファンディングの進行状況を個別的に通知する潜在投資者個別通知部と、ファンディングが行われる期間中に通信網上で接続して投資に参加しようとする投資意思を入力した投資者の投資意思を受領し、参加した投資者を公開し、ファンディングを行うファンディング運営部と、を備えることを特徴とする。
【0018】
このとき、前記企業公開部において登録される企業情報は、ビジネスモデル、チーム構成、財務情報、差別性/核心力量又は知的財産などの色々な項目を含むことが好ましい。
【0019】
また、前記潜在投資者個別通知部は、前記投資者データベースを検索して前記株式発行管理部を介してファンディングが進行されることを登録した企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を抽出する潜在投資者抽出部と、前記潜在投資者が個別通知手段として設定した通知手段を認識した後、その通知手段において表出可能なタイプの個別通知メッセージを生成した後、潜在投資者に個別的に公知する通知手段活性化部と、を備えることを特徴とする。
【0020】
さらに、前記ファンディング運営部は、前記投資者端末を用いてファンディングが進行されている企業のサブホームページに接続した後、投資金額を入力しながら表出する投資者の投資意思を受領し、これをファンディングデータベースに累積的に格納する投資意思受領部と、前記投資意思受領部において受信した投資者の投資意思を前記企業のサブホームページに接続した他の投資者に公開して投資者端末に表出する投資意思公開部と、前記投資意思受領部において累積された投資金額が目標とするファンディング金額を超えたり新株請約期間が過ぎたりした後、ファンディングに参与可能な投資ボタンを非活性化させてファンディングを終了する投資終了部と、を備えることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、前記投資意思公開部は、前記投資意思受領部において投資意思を表現した投資者の一覧を前記企業のサブホームページに後ほど接続した投資者が閲覧可能なようにそれらの投資者端末に表出することを特徴とする。
【0022】
さらにまた、前記オープンプラットフォームサーバシステムは、前記ファンディング運営部を介して投資に参与した投資者が投資後に被投資企業の活動履歴をモニターリング可能なように被投資企業の企業端末から転送される企業の活動履歴を時間の順序に従って受信して企業データベースに格納すると共に、サブホームページを介して表出するタイムライン管理部を備えることを特徴とする。
【0023】
さらにまた、前記オープンプラットフォームサーバシステムは、前記企業公開部を介して登録された後に企業に割り当てられたサブホームページを介して表出される企業情報に変動がある場合、その変動事項を企業データベースに更新して格納すると共に、サブホームページに登録して更新して表出する企業情報更新部をさらに備えることを特徴とする。
【0024】
また、上記の課題を解決するためのオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法は、投資者端末を用いて通信網上でオープンプラットフォームサーバシステムに接続する投資者の人的情報を投資者データベースに格納する投資者登録段階と、投資を受けようとする企業が自分の企業情報とマイルストーンの達成現況を企業データベースに格納し、前記オープンプラットフォームサーバシステムに接続した投資者端末に表出する企業情報の公開段階と、前記企業データベースに格納されている企業が株式を発行して募集しようとするファンディング金額と新株請約期間からなるファンディング情報を登録し、ホームページを介してファンディングの開始を投資者に報知する株式発行意思の公開段階と、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を前記投資者データベースから抽出した後、各潜在投資者に関心企業のファンディングの進行状況を個別的に報知する潜在投資者の個別通知段階と、ホームページや個別通知を通してファンディングの進行を認識し、当該企業のサブホームページに接続した投資者端末によって入力される投資意思を受領してファンディングデータベースに累積的に格納する先行投資者の投資意思の受領段階と、前記ファンディングデータベースに累積的に格納された先行投資者の投資状況を当該企業のサブホームページに接続する他の投資者に公開して投資者端末に表出する投資意思のオープン段階と、公開される先行投資者の投資状況を把握した後、入力される他の投資者の投資意思を受領して前記ファンディングデータベースに累積的に格納する後続投資者の投資意思の受領段階と、目標とするファンディング金額を超えたり新株請約期間が過ぎたりした後、ファンディングを終了するファンディングの終了段階と、を含むことを特徴とする。
【0025】
このとき、前記投資者登録段階は、通信網上で前記オープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業情報とマイルストーンの達成現況を確認し、投資しようとする投資者の人的情報と、投資者が選択した関心企業と、前記関心企業のファンディングの進行状況を個別的に通知されるための個別通知手段と、過去の投資履歴を投資者データベースに格納するように構成されることを特徴とする。
【0026】
また、前記潜在投資者の個別通知段階は、前記株式発行意思の公開段階においてファンディングの開始が決定された企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を前記投資者データベースから抽出する潜在投資者の抽出過程と、
抽出された潜在投資者にニュースフィード、メッセージ、SNSなどの手段を介して関心企業のファンディングの進行状況を個別的に報知する潜在投資者の通知過程と、を含むことを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法は、ファンディングを介して投資に参与した投資者に被投資企業の活動履歴をサブホームページを介してタイムラインの形式で表出し、変更された企業情報を更新して格納した後、表出して投資者の被投資企業に対するモニターリングが行えるようにした投資の事後管理段階を含むことを特徴とする。
【0028】
このとき、前記投資の事後管理段階は、ファンディングが完了した被投資企業が事業を運営しながら発生する企業の活動履歴を企業データベースに格納し、当該企業のサブホームページにタイムラインの形式で時間の順序に従って更新して表出するタイムラインの更新過程を含むことを特徴とする。
【0029】
さらに、前記投資の事後管理段階は、被投資企業が前記企業情報の公開段階において公開した企業情報に変動が発生した場合、これを修正して企業データベースに更新して格納し、更新されて格納された新たな企業情報を当該企業のサブホームページに更新して表出する企業情報の更新過程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、資金を募集しようとする企業がファンディングとは無関係に創業の初期から企業情報とマイルストーンの達成現況などをホームページを介して公表し、投資者は当該企業のサブホームページに接続したりメインホームページを介して企業の運営中に発生するマイルストーンの達成現況やタイムラインを持続的にモニターリングし続けながら投資すべき関心企業を選択すると共に、企業においてファンディングを進行する場合にはファンディングの初期に参与する先行投資者の投資情報を他の投資者にもオープンすることによって競争的な投資参与を誘導して、多数の投資者によるクラウドファンディングが成功的に行われるという効果が奏される。
【0031】
また、本発明は、投資後にサブホームページなどを介して新たに更新された企業のタイムラインと企業情報を持続的にモニターリングし続けることができて、非上場社の場合にも企業公示の効果が奏されると共に、追加的な投資の誘致や被投資企業への信頼性が向上する効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1は、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムのブロック構成図である。
【
図2】
図2は、本発明によるオープンプラットフォームサーバシステムに接続した後に表出されるマイルストーン項目の例示画面である。
【
図3】
図3は、本発明によるオープンプラットフォームサーバシステムに接続した後に表出されるマイルストーン達成企業の例示画面である。
【
図4】
図4は、本発明によるオープンプラットフォームサーバシステムに接続して検索した企業のタイムラインの表出の例示画面である。
【
図5】
図5は、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法の構成図である。
【符号の説明】
【0033】
100:投資者端末
200:企業端末
300:オープンプラットフォームサーバシステム
310:企業公開部
320:マイルストーン管理部
321:マイルストーン設定部
322:マイルストーン表出部
330:株式発行管理部
340:潜在投資者個別通知部
341:潜在投資者抽出部
342:通知手段活性化部
350:ファンディング運営部
351:投資意思受領部
352:投資意思公開部
353:投資終了部
361:投資者データベース
362:企業データベース
363:ファンディングデータベース
370:タイムライン管理部
380:企業情報更新部
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムのブロック構成図である。
【0035】
図1を参照すると、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理システムは、通信網上でオープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業のヒストリーとマイルストーンの達成現況を確認し、投資意思を入力する投資者端末100と、通信網を介してオープンプラットフォームサーバシステムに接続して企業情報とマイルストーンの達成現況を登録し、ファンディングの進行有無を入力する企業端末200と、通信網上で接続する投資者端末と企業端末に企業情報を提供するホームページを運営し、各企業のマイルストーンの達成現況を表出し、ファンディングを申請した企業のファンディング状況を公開し、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録した潜在投資者を抽出した後、SNSを介して個別的に通知しながらクラウドファンディングを行い、投資後に事後モニターリングが行えるように被投資企業のサブホームページにおいてタイムラインを介して企業の活動履歴を持続的に公知し続けるオープンプラットフォームサーバシステム300と、を備える。
【0036】
前記投資者端末100は、通信網上で前記オープンプラットフォームサーバシステム300に接続して認証を受けた後、企業が公開した企業情報と企業が達成したマイルストーン内訳を確認し、企業を選択した後、投資意思を入力するパソコンやスマート端末によって構成される。このとき、前記スマート端末は、独立的なオペレーティングシステムが搭載されていて無線通信網上で前記オープンプラットフォームサーバシステムに接続した後、ウェブページの上に表出される内容を確認して入力し得るスマートフォンやタブレットPCなどを備える。このとき、前記投資者端末100がスマートフォンなどのスマート端末からなる場合、スマート端末にインストールされたアプリケーションを介して関心企業のマイルストーンの変化や先行投資者のファンディングへの参与現況などをリアルタイムにて仲介するように構成されてもよい。
また、前記投資者は、エンジェル投資者などの個人投資者はもとより、法人投資者などの投資会社によって構成されてもよいということはいうまでもない。
【0037】
前記企業端末200は、通信網上で前記オープンプラットフォームサーバシステム200に接続して認証を受けた後、自分の事業方向と資産状況又は知的財産権の保有現況など企業の資産又は資源に関する企業情報を登録し、企業を運営しながら達成していくマイルストーンを設定した後、各マイルストーンの達成現況を速やかに登録すると共に、ファンディングの進行状況を登録するパソコンやスマート端末によって構成される。
【0038】
このとき、前記企業端末200は、投資を受ける前だけではなく、投資を受けた後にも前記オープンプラットフォームサーバシステム300に接続して当該企業の資産状況などの企業情報を更新して登録し、マイルストーンの達成現況を更新し、企業の活動履歴をタイムラインの形式で登録することによって、投資する前の投資者だけではなく、投資をした投資者も当該企業の活動履歴などを随時モニターリングすることが可能になる。
前記オープンプラットフォームサーバシステム300は、企業の事業モデルや財務状況などの企業情報を登録して企業データベースに格納し、通信網上で接続する投資者端末に企業情報を表出する企業公開部310と、各企業において事業を行いながら達成する色々な目標を段階的なマイルストーンとして設定し、マイルストーンの達成現況を更新して表出するマイルストーン管理部320と、前記企業データベースに格納されている企業が株式を発行してファンディングしようとするファンディング金額などのファンディング情報を登録してファンディングの開始を公表する株式発行管理部330と、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録しておいた投資者を投資者の人的情報が格納されている投資者データベースから潜在投資者として抽出した後、各投資者が設定しておいた通知方法を用いて各投資者にファンディングの進行状況を個別的に通知する潜在投資者個別通知部340と、ファンディングが行われる期間中に通信網上で接続して投資に参加しようとする投資意思を入力した投資者の投資意思を受領し、参加した投資者を公開し、ファンディングを行うファンディング運営部350と、前記ファンディング運営部を介して投資に参与した投資者が投資後に被投資企業の活動履歴をモニターリングできるように被投資企業の企業端末から転送される企業の活動履歴を時間の順序に従って受信して企業データベースに格納すると共に、サブホームページを介して表出するタイムライン管理部370と、を備える。
【0039】
このとき、前記オープンプラットフォームサーバシステム300は、通信網上で企業端末を用いて登録する企業情報やファンディング情報を投資者にオープンすることによって、投資有無を決定するための透明な基礎情報として提供すると共に、ファンディングを進行している企業に投資した投資者の投資状況を潜在投資者をはじめとする他の投資者にオープンすることによって追加的な投資を行ってファンディング金額を容易に達成するために、前記企業端末や投資者端末を介して通信網上で接続し得るホームページを運営して管理するウェブサーバを備える。
【0040】
また、前記ウェブサーバを備えるオープンプラットフォームサーバシステム300は、会員加入した後、企業情報を登録する各企業にサブホームページを割り当て、このようなサブホームページに企業のヒストリーをタイムラインの形式で累積的に格納することによって、当該企業に関する詳細な情報とヒストリーを検索しようとする投資者がサブホームページにおいてタイムラインの内容を検討するだけでもそのヒストリーなどを手軽に確認できるように構成されることが好ましい。
【0041】
さらに、会員加入した各投資者にもサブホームページを割り当て、このようなサブホームページに投資者の過去投資履歴や、関心企業として登録した企業の情報をタイムラインの形式で累積的に格納することによって、投資者にとっては自分の投資内訳を容易に把握できるように構成されることが好ましい。
【0042】
このように前記オープンプラットフォームサーバシステム300によって管理されるメインホームページ又は各企業や投資者に割り当てるサブホームページには、タイムラインとニュースフィードの機能を介して企業の活動や投資者の活動内訳を自然に公示しながら表出するように構成されてもよい。
【0043】
このとき、タイムラインを介して企業のマイルストーンの達成現況や企業において報知しようとする持続的な活動内訳を記録することによって、当該企業の活動履歴を時間の順序に従う専門SNSの形式で把握することができる。なお、ニュースフィードを介して予め設定しておいた関心企業や関心投資者のサブホームページに新規に登録される文章だけを閲覧することも可能になる。
【0044】
また、他の企業や投資者のサブホームページに登録されている内容を選択した後、スクラップで取り込んで自分のサブホームページに登録することによって、自分のサブホームページにおいて当該内容をいつでも確認できるように構成されることが好ましい。
【0045】
すなわち、他の企業や他の投資者が掲示したタイムライン上の掲示内容をスクラップで取り込んで自分のサブホームページに登録することによって、自分のサブホームページにおいて当該内容をいつでも確認したり、当該掲示物の掲示者のサブホームページにいつでも移動したりするように構成してもよい。
【0046】
前記企業公開部310は、前記オープンプラットフォームサーバシステム300によってサブホームページが割り当てられた企業が自社の事業モデルや財務状況又は知的財産権の保有現況などの企業情報をカテゴリ項目別に登録して企業データベース360に格納し、前記各企業のサブホームページに接続する投資者端末100に表出されるように構成される。
【0047】
このとき、前記企業公開部310を介して企業情報を登録する企業は、所定の期間の間に事業を営んできた企業であってもよいが、企業を広く広報する機会があまりなかったり投資資金を集め難かった予備創業者や創業企業からなることが好ましい。すなわち、投資資金を集め難かった創業企業がクラウドファンディングを介して安定的に資金を募集することができると共に、投資者にとっても会社の技術力と発展可能性に基づいて初期に投資することによって、投資の危険性がある代わりにより大きな収益が得られるので、創業企業のように創業の初期にある企業の場合、本発明によるファンディング運営及び事後管理システムを用いる必要性が一層大きくなる。
【0048】
このとき、前記企業端末200に入力して前記企業公開部310において登録される企業情報は、ビジネスモデル、チーム構成、財務情報、差別性/核心力量又は知的財産などの色々な項目を含む。これらの企業情報の各項目は、投資者に企業をより正確に把握せしめるためのものであるが、上述した項目の例に何ら限定されるものではなく、様々に構成可能であるということは言うまでもない。
【0049】
前記ビジネスモデルは、一つの組織である企業がどのように価値を創造して伝搬し、且つ、捕らえるかを合理的に且つ体系的に描いたものであり、企業が実質的に実現しようとするサービスの特徴を投資者が最もよく把握し得る基本資料になるため、企業が事業を行いながら実現しようとする基本モデルを多数の段階に分けて詳細に登録するように構成されることが好ましい。
【0050】
これに伴い、前記ビジネスモデルは、ビジネスモデルキャンバース模型を適用して価値創出(Value Proposition)、核心活動(Key Activities)、核心資源(Key Resources)、対象顧客(Customer Segments)、チャンネル(Channels)、顧客関係(Customer Relationships)、収益源(Revenue Streams)、コスト構造(Cost Structure)、核心パートナーシップ(Key Partners)など9個の分野を詳細に記載して登録するように構成されてもよい。
【0051】
また、前記チーム構成は、企業において事業を営むに当たって、鍵となる主な人物の履歴と専門分野などを記載して企業自体だけではなく、その企業において主な業務を担当しながら一緒に参与する主な構成員の過去履歴によって投資者が創業企業の発展方向と発展可能性を検討するときに参考にするように登録することが好ましい。
【0052】
さらに、前記財務情報は、企業の資産規模を詳細に記載して投資者が企業の財務健全性を把握できるようにし、前記差別性/核心力量は、類似のサービスや製品を提供する同種業種と差別化された企業ならではのユニークな特徴をMSワード、パワーポイント、PDFなど自由な材料と共にアップロードして投資者が随時確認できるようにすることが好ましい。
【0053】
さらにまた、前記知的財産は、企業が、出願中の特許又は登録済みの特許など知的財産権の保有現況や、進行状況又はニュースなどを介して発表された技術資料などの現況を登録して、投資者に企業の知的財産の保有現況を手軽に把握せしめると共に、今後企業や投資者のように会員加入した会員の間において当該知的財産権の取引が行われるように構成されることが好ましい。
【0054】
このとき、前記企業公開部310を介して登録された後に企業に割り当てられたサブホームページを介して表出される企業情報は、今後企業の資産やチーム員などの変動がある場合、その変動事項を企業データベース362に格納すると共に、サブホームページに登録して更新し得る企業情報更新部380をさらに備えることが好ましい。
【0055】
このように、前記企業情報更新部380を介して既にファンディングが完了した企業の発展に伴い変更される企業情報を企業データベース361に更新して格納し、サブホームページなどを介して投資者に持続的に報知し続けることによって、非上場社の場合にも公示効果が奏され、これによって、追加的なファンディングに備えることができると共に、当該企業への投資者の信頼が得られる。
【0056】
前記マイルストーン管理部320は、企業が会社を運営する初期から成長していきながら達成する色々な目標を段階的に設定し、各企業が設定した目標を達成する度ににマイルストーンの成就事項を投資者に報知すると共に、前記各企業のサブホームページにはマイルストーンの達成度を視覚的に容易に表出するように構成される。
【0057】
このために、前記マイルストーン管理部320は、企業が達成すると予想される色々な目標を段階的に設定して格納するマイルストーン設定部321と、企業が現在達している個所を多数の段階が表出されるマイルストーン項目に視覚的に表現して表出するマイルストーン表出部322と、を備える。
【0058】
前記マイルストーン設定部321は、企業が達成しようとする目標であるマイルストーンを設定して前記オープンプラットフォームサーバシステムに設けられた企業データベース362に格納するように構成され、
図2に示すように、法人の設立(ステップ1)、月別BEPの達成(ステップ2〜ステップ4)、追加製品の開発(ステップ5及びステップ6)、事業の安定化(ステップ7)、マーケティング及びチャンネルの確保(ステップ8)、海外活動の追加(ステップ9)、及び展示会及び企業の広報(ステップ10)のように企業が設立された後に事業を営みながら順次に達成する様々な状況を段階的な目標として設定して格納するように構成される。
【0059】
このとき、
図2に示すマイルストーンを示す各段階は、企業が設定し得る色々な目標のうちの一例に過ぎず、これとは異なる目標を様々に且つ具体的に設定して格納することができるということはいうまでもない。
【0060】
また、前記マイルストーン表出部322は、前記マイルストーン設定部において設定した色々な目標を前記オープンプラットフォームサーバシステム300によって管理されるサブホームページを介して表出して投資者や既存の投資者に企業の成長方向をより手軽に予測せしめると共に、既に達成した目標の場合には色を異ならせたり別途の表示を付けたりして手軽に認識できるように構成されることが好ましい。
【0061】
このとき、前記マイルストーン表出部322は、特定の企業の順次的なマイルストーンの達成現況のみを表出するように構成されてもよいということはいうまでもなく、前記企業データベース362に格納されている色々な企業のうちマイルストーンを達成した色々な企業の名称と達成したマイルストーンの内訳を、
図3に示すように、ホームページを介して簡略に表出するように構成されることが好ましい。
【0062】
このように前記マイルストーン表出部322を介してマイルストーンを達成した会社が並べられて表出されるため、投資者が全ての非上場社のマイルストーンの達成現況を一々に確認しなければならないという繁雑さを低減することができると共に、マイルストーンを高速にて達成していく企業の場合、投資者に持続的に露出され続けながら潜在的な投資者として誘導することが可能になる。
【0063】
また、各企業のサブホームページを介してマイルストーンの達成現況を即座で確認することができるため、投資者が個別的に関心を有している企業の運営実績など動的な企業情報を手軽に且つ持続的にモニターリングし続けることができる。
【0064】
前記株式発行管理部330は、前記企業端末200を用いて設定するファンディング金額と新株請約期間をファンディングデータベース363に格納し、ホームページに登録してファンディング中であることを投資者に表出するように構成される。
【0065】
このとき、前記株式発行管理部330は、ホームページメインウィンドウの独立的なブロックに現在ファンディングを進行している企業の一覧が表出されると共に、各企業のサブホームページにおいては、当該企業のファンディング情報が表出されながら訪問した投資者が直接的にファンディングに参与し得る投資ボタン(協業/投資を要請するボタン)が活性化されるように構成されることが好ましい。
【0066】
また、各企業のサブホームページにはファンディング金額と新株請約期間が表出されると共に、ファンディング金額の募集現況と新株請約期間の残余機関も一緒に表出されるように構成されることが好ましい。
【0067】
このように前記株式発行管理部330を介してファンディングを進行している企業がホームページを訪問する投資者に持続的に露出され続けながらその企業が達成したマイルストーンと企業情報も一緒に提供することができるため、企業自らの努力によって不特定多数の投資者を募集することができてクラウドファンディングが実現される。
【0068】
前記潜在投資者個別通知部340は、投資者データベース361を検索して前記株式発行管理部330を介してファンディングが進行されることを登録した企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を抽出する潜在投資者抽出部341と、前記潜在投資者が個別通知手段として設定した通知手段を認識した後、その通知手段において表出可能な形式の個別通知メッセージを生成した後、潜在投資者に個別的に公知する通知手段活性化部342と、を備える。
【0069】
前記潜在投資者抽出部341は、企業情報やマイルストーンの達成現況などをモニターリングしながら関心企業として選択して投資者データベース361に格納した投資者を抽出するものであり、このために、前記投資者データベース361に関心企業として格納されるとき、当該企業の固有番号を投資者の人的情報と整合させて格納することによって、今後潜在投資者を容易に抽出できるように構成されることが好ましい。
【0070】
前記通知手段活性化部342は、潜在投資者が個別的に通知(Notifying/Push)を受けるために設定しておいた通知手段を前記投資者データベース361から抽出し、当該通知手段に適した形式の個別通知メッセージを生成した後に転送して各潜在投資者に速やかに個別的に公知する。
【0071】
このとき、潜在投資者が通知手段として携帯電話などの文字メッセージやメモを選択した場合には、前記オープンプラットフォームサーバシステムに設けられている通信手段を介して関心企業においてファンディングが開始されることを報知するSMSメッセージやメモを生成した後に転送するように構成される。
【0072】
また、潜在投資者が通知手段としてフェースブックやツイッターなどのSNSを選択した場合には、各SNSに適するように生成されたメッセージを生成してSNSアカウントに登録することによって、投資者が当該企業のサブホームページに接続せずともファンディングが進行されることを認識することができる。
【0073】
前記ファンディング運営部350は、投資者端末を用いてファンディングが進行されている企業のサブホームページに接続した後、投資金額を入力しながら表出する投資者の投資意思を受領し、これを前記ファンディングデータベースに累積的に格納する投資意思受領部351と、前記投資意思受領部において受信した投資者の投資意思を前記企業のサブホームページに接続した他の投資者に公開して投資者端末に表出する投資意思公開部352と、前記投資意思受領部において累積された投資金額が目標とするファンディング金額を超えたり新株請約期間が過ぎたりした後、ファンディングに参与し得る投資ボタン(協業/投資を要請するボタン)を不活性化させてファンディングを終了する投資終了部353と、を備える。
【0074】
前記投資意思受領部351は、前記株式発行管理部330を介して表出されるファンディング情報を確認し、企業のサブホームページに接続したり、前記潜在投資者個別通知部340を介して関心企業として登録しておいた企業においてファンディングが進行されていることを個別的に通知された後に、当該企業のサブホームページに接続した投資者端末100を介して入力される投資金額を受領してファンディングデータベース363に累積的に格納することによって、当該投資者の投資意思を受領することになる。
【0075】
このとき、前記投資意思受領部351は、投資者が金額を選択し得るように構成された場合には、投資者が入力する投資金額を一緒に受領して格納し、投資金額が選択できずに所定の金額のみを投資し得る場合には設定された当該金額のみを受領して格納するように構成される。
【0076】
このとき、前記投資意思受領部351は、前記ファンディングデータベース363に格納されている募集しようとするファンディング金額とは無関係に、投資者端末から入力される投資金額のみを累積的に格納して投資された金額をファンディング金額と比較するように構成されてもよく、ファンディング金額から投資された金額ずつを差し引きながら残っている投資可能金額が表出されるように構成されてもよい。
【0077】
前記投資意思公開部352は、前記投資意思受領部において投資意思を表現した投資者の一覧を前記企業のサブホームページに後ほど接続した投資者が閲覧できるようにそれらの投資者端末100に表出するように構成される。
【0078】
このように、前記投資意思公開部352を介してファンディングを進行する特定の企業のファンディング過程中に投資を決心した投資者の一覧と金額を表出して他の投資者が閲覧できるようにオープンすることによって、競争的な投資参与を誘導することができる。
【0079】
また、ファンディングが行われる間に累積されるファンディング金額も他の投資者に公開されるため、当該企業を関心企業として登録しなかった他の投資者も競争的に投資に参与してクラウドファンディングを成功的に誘導することができる。
【0080】
このとき、投資者にとっては、当該企業のサブホームページを介して当該企業の企業情報と、マイルストーンの達成現況などを速やかに且つ正確に把握することができるため、無条件的な投資ではなく、当該企業に投資される状況によって関心を有した後にも正確で且つ冷静な分析を通して会社を評価した後、投資を決定することができて安定的に投資することもできる。
【0081】
このように、前記株式発行管理部330と潜在投資者個別通知部340を介して先行投資者を募集してファンディングを活性化させた後、ホームページなどを介した持続的な露出と既に投資を決心した投資者の投資意思である株式引き受け請約事項を他の投資者にオープンすることによって、後続する投資者を追加的に募集することができる。
【0082】
このように、先行投資者と後続投資者が互いに集まってファンディングの波及効果を極大化させることができて、従来に秘密的に知り合いや巨大な投資会社を中心に行われていたファンディングを超えて、成功的なクラウドファンディングを行うことができる。
【0083】
前記投資終了部353は、株式発行管理部において設定した新株請約期間が過ぎた場合、当該企業のサブホームページに表出されていた投資ボタンを不活性化させて投資を終了して同じ新株請約期間内に透明な投資が行われるように構成される。
【0084】
また、前記投資終了部353は、新株請約期間が過ぎる前にも目標とするファンディング金額が達成されると、当該企業のサブホームページに表出されていた投資ボタンを不活性化させて投資を終了するように構成されてもよい。しかしながら、投資意思を表明したが、今後心持ちの変化によって投資をあきらめる場合があり得るが、新株請約期間中には投資者の投資が行えるようにすることが好ましい。
【0085】
このように、新株請約期間中に前記ファンディング運営部を介した多数の投資者による投資が行われた後には、投資に参与した投資者に投資意向を聞き、それに対する回答を前記投資者端末を介して受領した後、投資金額に見合う株式の配当を受ける。
【0086】
また、前記タイムライン管理部370は、投資前だけではなく、ファンディングが完了した後にも企業の活動履歴に応じて発生する様々な事業結果などを前記企業端末200から受信して企業データベースに格納し、このような活動履歴を当該企業のサブホームページにタイムラインの形式で時間の順序に従って表出するように構成される。
【0087】
これに伴い、ファンディングが行われる前には前記企業情報やマイルストーンに加えて、企業の実質的な活動履歴を投資者に報知して投資の誘致に寄与することができるだけではなく、ファンディングが行われた後には投資金によって行われる企業の活発な活動履歴を投資者に随時公示することができて企業への信頼性を向上させることができる。
【0088】
また、かなりの時間差をおいて更新されたり達成されたりする企業情報やマイルストーンとは異なり、企業の僅かな活動履歴までもタイムラインを介して投資者に公示することができるため、既に投資をした投資者にとっては自分が投資した企業の成長過程を随時モニターリングしながら事後管理を行うことができる。
【0089】
これに伴い、前記タイムラインの持続的な更新を通して会社の資産/負債の変化、役職員の変化、会社位置の変化、協力/連携などの変化、成果及び実績などを投資しようとする投資者だけではなく、既に投資をした投資者に随時公示することができるため、企業公示が制度化されていない非上場社に対する投資者も保護し得る制度的な基盤を作ることができる。
【0090】
さらに、このように、ファンディング前後に持続的に更新され続けるタイムライン上の企業の活動履歴を通して企業経営の透明性を確保し、多数の投資者に信頼を得、且つ、企業の成長過程を報知することによって、追加的な投資の誘致にも肯定的に寄与することができる。
【0091】
次いで、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法について説明する。
【0092】
図5は、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法の構成図である。
【0093】
図5を参照すると、本発明によるオープンプラットフォームを用いたファンディング運営及び事後管理方法は、投資者端末を用いて通信網上でオープンプラットフォームサーバシステムに接続する投資者の人的情報を投資者データベースに格納する投資者登録段階(S100)と、投資を受けようとする企業が自分の企業情報とマイルストーンの達成現況を企業データベースに格納し、前記オープンプラットフォームサーバシステムに接続した投資者端末に表出する企業情報の公開段階(S200)と、前記企業データベースに格納されている企業が株式を発行して募集しようとするファンディング金額と新株請約期間からなるファンディング情報を登録し、ホームページを介してファンディングの開始を投資者に報知する株式発行意思の公開段階(S300)と、ファンディングを開始した企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を前記投資者データベースから抽出した後、各潜在投資者に関心企業のファンディングの進行状況を個別的に報知する潜在投資者の個別通知段階(S400)と、ホームページや個別通知を通してファンディングの進行を認識し、当該企業のサブホームページに接続した投資者端末によって入力される投資意思を受領してファンディングデータベースに累積的に格納する先行投資者の投資意思の受領段階(S500)と、前記ファンディングデータベースに累積的に格納された先行投資者の投資状況を当該企業のサブホームページに接続する他の投資者に公開して投資者端末に表出する投資意思のオープン段階(S600)と、公開される先行投資者の投資状況を把握した後、入力される他の投資者の投資意思を受領して前記ファンディングデータベースに累積的に格納する後続投資者の投資意思の受領段階(S700)と、目標とするファンディング金額を超えたり新株請約期間が過ぎたりした後、ファンディングを終了するファンディングの終了段階(S800)と、ファンディングを介して投資に参与した投資者に被投資企業の活動履歴をサブホームページを介してタイムラインの形式で表出し、企業情報を更新して格納した後に表出して投資者の被投資企業に対するモニターリングが行えるようにした投資の事後管理段階(S900)と、を含む。
【0094】
前記投資者登録段階(S100)は、通信網上で前記オープンプラットフォームサーバシステム300に接続して企業情報とマイルストーンの達成現況を確認し、投資しようとするエンジェル投資者などの個人投資者や法人投資者の人的情報と、投資者が選択した関心企業と、前記関心企業のファンディングの進行状況を個別的に通知されるための個別通知手段と、過去の投資履歴などを投資者データベース361に格納して登録するように構成される。
【0095】
このとき、投資者が選択する関心企業と投資者の過去投資履歴などは随時変更及び更新されて投資者データベース361に格納されることはいうまでもなく、前記関心企業の場合、当該企業に割り当てられている固有番号と共に投資者データベース361に格納されるように構成されて、今後当該企業のファンディングが開始される場合、関心企業として登録した投資者である潜在投資者を前記投資者データベース361から容易に抽出できるようにすることが好ましい。
【0096】
前記企業情報の公開段階(S200)は、前記オープンプラットフォームサーバシステム300を介して多数の投資者から投資を受けて必要な資金を募集しようとする予備創業者や創業企業が自社の企業情報を登録し、企業を運営しながら達成する複数の段階のマイルストーンを設定した後、前記企業情報と既に達成したマイルストーンを更新して格納しながら投資者端末100に表出するように構成される。
【0097】
このとき、前記企業情報の公開段階(S200)を介してオープンプラットフォームサーバシステム300によって管理及び運営されるホームページに接続した投資者端末100に表出される企業情報は、上述したように、ビジネスモデル、チーム構成、財務情報、差別性/核心力量又は知的財産などの色々な項目からなることが好ましい。
【0098】
これらに加えて、投資者に企業を成長可能性を報知するための様々な項目が企業情報に含まれるように構成してもよいということはいうまでもない。
【0099】
また、このような企業情報は、各企業に割り当てられたサブホームページを介して投資者端末に表出されるように構成されることが好ましく、前記サブホームページには、
図4に示すように、各企業において企業を運営している間に発生する動的な情報をSNSの形式で随時登録してタイムラインの形式で表出することによって、当該企業のサブホームページに訪問した投資者がタイムラインを検討するだけでも当該企業のヒストリーを手軽に把握できるようにすることが好ましい。
【0100】
このとき、前記企業のサブホームページには訪問した投資者が直接的に質問を登録し、それに対する回答を企業から受領する方式で企業と投資者がより親密な関係を維持しながら企業の成長可能性を判断できるように構成されることが好ましい。
【0101】
さらに、前記企業情報の公開段階(S200)は、各企業が事業を運営しながら達成しようとする目標であるマイルストーンを設定して企業データベース362に格納し、企業が当該マイルストーンを達成する場合にはこれを前記オープンプラットフォームサーバシステム300によって管理されるメインホームページ及び当該企業のサブホームページを介して表出することによって、当該企業に対する投資者の関心を誘導するように構成されることが好ましい。
【0102】
このために、メインホームページにはマイルストーンを達成した企業の一覧と達成したマイルストーンに関する簡略な説明が表出されて投資者を各企業のサブホームページに誘導すると共に、各企業のサブホームページには達成したマイルストーンに関するより詳細な事項を掲示して今後達成すべきマイルストーンを表出して投資者の投資心理を刺激することが好ましい。
【0103】
前記株式発行意思の公開段階(S300)は、必要とする資金を募集しようとする企業が募集しようとするファンディング金額と新株請約期間からなるファンディング情報をファンディングデータベース363に登録し、前記メインホームページと企業のサブホームページを介してファンディングの進行を投資者に報知するように構成される。
【0104】
このために、前記株式発行意思の公開段階(S300)においては、メインホームページに表出される現在進行中のファンディングブロックなどを介して進行中の多数の企業のファンディングの進行状況を前記オープンプラットフォームサーバシステム300に接続した投資者端末100に表出すると共に、当該企業のサブホームページに接続した投資者端末100にはファンディングに参与し得る投資ボタンを活性化させるように構成される。
【0105】
このとき、投資者がファンディングに参与し得る投資ボタンの活性化は、各企業のサブホームページにおいて行われることが好ましいが、別途のウェブページにファンディング進行中の多数の企業の一覧が表出され、当該ウェブページにおいて投資が行えるように構成されてもよいということはいうまでもない。
【0106】
前記潜在投資者の個別通知段階(S400)は、前記株式発行意思の公開段階においてファンディングの開始が決定された企業を関心企業として登録しておいた潜在投資者を前記投資者データベースから抽出する潜在投資者の抽出過程(S410)と、抽出された潜在投資者にニュースフィード、メッセージ、SNSなどの手段を介して関心企業のファンディングの進行状況を個別的に報知する潜在投資者の通知過程(S420)と、を含む。
【0107】
このとき、前記潜在投資者の抽出過程(S410)は、ファンディングが進行される前に当該企業の企業情報又はマイルストーンの達成現況などをモニターリングしながら当該企業を関心企業として登録して投資者データベース361に格納しておいた投資者である潜在投資者を抽出するように構成される。すなわち、ファンディングの進行前に当該企業に関心をもって企業の発展状況を絶えずモニターリングしていた投資者は、当該企業に対する投資意欲が他の一般投資者よりも高い筈であるため、いうまでもなく、当該企業を関心企業として登録しておいた投資者を潜在投資者として抽出することが成功的なファンディングのために好ましい。
【0108】
前記潜在投資者の通知過程(S420)は、前記投資者データベース361から潜在投資者として抽出された投資者が予め設定しておいた個別通知手段を認識した後、その個別通知手段において活性化されて投資者が認識し易い形式で関心企業のファンディングの進行状況を報知する個別通知メッセージを生成して転送するように構成される。
【0109】
このとき、前記個別通知手段は、携帯電話などを介して即座で確認し得る文字メッセージや、メモ、又はSMSなどからなることはいうまでもなく、法人投資者のように多数人の集合体に個別通知をする場合にはフェースブックやツイッターなどのSNSを介してファンディングの進行状況に対する個別通知が行われるように構成されてもよい。
【0110】
このように、関心企業として登録しておいた潜在投資者には個別通知を行うことによって、普段関心をもってモニターリングしていた企業に投資する機会を失うことを防ぐことができる。
【0111】
前記先行投資者の投資意思の受領段階(S500)は、前記株式発行意思の公開段階(S300)を介してメインホームページや各企業のサブホームページからファンディングの進行事実を認識した投資者や、前記潜在投資者の個別通知段階(S400)を介して個別的な通知を受けてファンディングの進行事実を認識した潜在投資者が自分の投資者端末を用いて入力する情報を受領してファンディングデータベース363に累積的に格納することによって、投資者の投資意思を受領するように構成される。
【0112】
このとき、投資者や潜在投資者が入力する投資意思は、ファンディングデータベース363に格納されながら投資金額を累積的に演算することによって、他の投資者や企業が目標とするファンディング金額の達成現況を随時モニターリングするように構成されることが好ましい。
【0113】
前記投資意思のオープン段階(S600)は、前記先行投資者の投資意思の受領段階(S500)を介して前記ファンディングデータベース363に累積的に格納されている投資金額の累積現況や投資者の情報を前記オープンプラットフォームサーバシステム300に接続した後、当該企業への投資のために企業のサブホームページなどに接続した他の投資者の投資者端末100に表出して公開するように構成される。
このように、前記投資意思のオープン段階(S600)において先に投資意思を表現した投資者の投資情報を他の投資者が閲覧できるように同じプラットフォーム上でオープンすることによって、従来の閉鎖的で且つ知り合い中心の偏狭なファンディングに比べて、多数の投資者による競争的で且つ積極的な投資参与を誘導することができる。
【0114】
このとき、投資者の名称などの人的情報だけではなく、当該投資者が投資するために申請した投資金額までもオープンする場合、他の投資者の競争的な参与を拡大することができ、これによって、企業が目標とする金額に至るクラウドファンディングを成功的に誘導することができる。
【0115】
前記後続投資者の投資意思の受領段階(S700)は、当該企業において進行中のファンディングに参与した先行投資者の投資意思を確認した他の投資者も自分の投資者端末100を操作して投資に参与することになり、このような投資意思を受信してファンディングデータベース363に格納することによって、他の投資者の投資意思も受領することが可能になる。
【0116】
このとき、前記先行投資者とは、当該企業への投資を先に申請した投資者のことをいい、前記後続投資者とは、先行投資者の投資意思を確認した後、投資を決心して投資する投資者のことをいう。このため、後続投資者も他の後続投資者に対する先行投資者になり得るということはいうまでもない。
【0117】
前記ファンディングの終了段階(S800)は、先行投資者の投資意思と、このような先行投資者の投資意思を確認してその後に積極的に参与した後続投資者の投資意思を両方とも累積して合計の投資金額を演算し、前記ファンディングデータベース363に登録されている新株請約期間が過ぎると、投資ボタンを不活性化させて投資を終了するように構成される。
【0118】
また、たとえ新株請約期間が過ぎる前であっても、目標とするファンディング金額を超えてしまう場合、投資ボタンを不活性化させることによって投資を終了するように構成されてもよいということはいうまでもない。
【0119】
このように、資金を募集しようとする企業がファンディングとは無関係に創業の初期から企業情報とマイルストーンの達成現況などをホームページを介して公表し、投資者は当該企業のサブホームページに接続したりメインホームページを介して企業の運営中に発生するマイルストーンの達成現況などを持続的にモニターリングし続けながら投資すべき関心企業を選択すると共に、企業においてファンディングを進行する場合にはファンディングの初期に参与する先行投資者の投資情報を他の投資者にもオープンすることによって競争的な投資参与を誘導して多数の投資者によるクラウドファンディングが成功的に行われる。
【0120】
さらに、前記投資の事後管理段階(S900)は、被投資企業の活動履歴をタイムラインの形式でサブホームページに表出するタイムラインの更新過程(S910)と、被投資企業の企業情報を更新してサブホームページに表出する企業情報の更新過程(S920)と、を含む。
【0121】
このとき、前記タイムラインの更新過程(S910)は、ファンディングが完了した被投資企業が事業を運営しながら発生する企業の活動履歴を前記企業端末から受信して企業データベースに格納し、当該企業のサブホームページにタイムラインの形式で時間の順序に従って更新して表出するように構成される。
【0122】
これに伴い、前記タイムラインを介して会社の資産/負債の変化、役職員の変化、会社位置の変化、協力/連携などの変化、成果及び実績などを表出することによって、非上場社の場合にも企業公示のように企業の活動内訳を投資者に持続的に報知し続けることができて非上場社に対する投資者が自分が投資した企業を持続的にモニターリングし続けながら事後管理を行うことができる。
【0123】
前記企業情報の更新過程(S920)は、ファンディングが完了した後にも企業の資産やチーム員の変動や知的財産の獲得のように前記企業情報の公開段階(S200)において公開した企業情報に変動が発生した場合、これを修正して企業データベースに更新して格納し、更新されて格納された新たな企業情報が当該企業のサブホームページに表出されるように構成される。
【0124】
このように、企業情報の更新過程(S920)を介して変動された企業情報を随時更新し、これを当該企業のサブホームページを介して公示することによって、企業公示が制度化されていない非上場社の場合にも上場社と同じ公示効果を奏することができる。
【0125】
このようなタイムライン更新と企業情報更新を通して、非上場社の場合にも、会社の活動履歴を随時投資者に報知することができるため、既に投資した投資者にとっては自分が投資した企業を持続的にモニターリングし続けることができ、企業にとっても自社の企業活動履歴を更新されたタイムラインや更新された企業情報として投資者に報知することによって、追加的なファンディングなどのための企業の信頼性を積もることができる。
【0126】
以上、本発明に対する技術思想を添付図面に基づいて説明したが、これは本発明の好適な実施形態を例示的に説明したものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、誰でも本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲内において種々の変形及び模倣が行えるということはいうまでもな い。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明は、非上場社の場合にも企業公示の効果が奏されることから、クラウドファンディングを行うことができる共に、投資した企業に対する事後モニターリングが行えることから、非上場社に対する安定的な投資システムとして利用することができる。
【国際調査報告】