特表2016-511183(P2016-511183A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-511183制動のための始動基準を求めるための方法及びこの方法を実行するための緊急ブレーキシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-511183(P2016-511183A)
(43)【公表日】2016年4月14日
(54)【発明の名称】制動のための始動基準を求めるための方法及びこの方法を実行するための緊急ブレーキシステム
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/08 20120101AFI20160318BHJP
   B60T 7/12 20060101ALI20160318BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20160318BHJP
【FI】
   B60W30/08
   B60T7/12 C
   G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-554056(P2015-554056)
(86)(22)【出願日】2013年11月30日
(85)【翻訳文提出日】2015年8月5日
(86)【国際出願番号】EP2013003616
(87)【国際公開番号】WO2014114311
(87)【国際公開日】20140731
(31)【優先権主張番号】102013001229.5
(32)【優先日】2013年1月25日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】596055475
【氏名又は名称】ヴアブコ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】WABCO GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100062317
【弁理士】
【氏名又は名称】中平 治
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー・リュディガー
(72)【発明者】
【氏名】ザントキューラー・ディルク
(72)【発明者】
【氏名】ズルツバッハー・クリスティアン
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA31
3D241BA32
3D241BB27
3D241BC01
3D241BC02
3D241CC08
3D241CC17
3D241CD12
3D241CE04
3D241CE06
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DB09Z
3D241DC02Z
3D241DC03Z
3D241DC39Z
3D241DC43Z
3D241DC50Z
3D241DC51Z
3D246GB27
3D246GC16
3D246HA86A
3D246HA93A
3D246HA95A
3D246HB12A
3D246HB15A
3D246HB21A
3D246JA12
3D246JB02
3D246JB06
5H181AA07
5H181CC04
5H181CC14
5H181FF04
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】
高い安全性を可能とするブレーキングについての作動基準の特定のための方法と、この方法の実施のための緊急ブレーキシステムとを提供すること。
【解決手段】
自車1の周囲環境における少なくとも1つの物体3の検出と、自車1が物体3との衝突針路上にあるかどうかの特定と、検出された物体3との衝突針路が特定された場合に、少なくとも1つの回避基準を決定し、回避基準の決定のために自車1のS字状の回避軌道T(k)の決定と、該回避軌道T(k)に基づき、自車1の横加速度の少なくとも1つの極値を特定することと、検出された極値が閾値と比較されることと、回避基準に割り当てられた極値が閾値を下回るときに回避基準が満たされることとを行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(不当な制動の防止のための)ブレーキシステム(2.4)へのブレーキ信号(S4)の発出のための、自車(1)の制動のための作動基準(K_act)の特定のための方法であって、少なくとも以下のステップ:
前記自車(1)の周囲環境(4)にある少なくとも1つの物体(3)の検出(St1)、
前記自車(1)が前記物体(3)との衝突針路上にあるかどうかの特定(St2)、
検出された前記物体(3)との衝突針路が特定された場合に、少なくとも1つの回避基準(K_avoid)を決定し(St3)、前記回避基準(K_avoid)の決定のために前記自車(1)のS字状の回避軌道(T(k))が決定され(St3.1)、該回避軌道(T(k))に基づき、前記自車(1)の横加速度(a_quer)の少なくとも1つの極値(a_max)が特定され(St3.2)、
検出された少なくとも1つの極値(a_max)が少なくとも1つの閾値(a_thresh)と比較され(St3.3)、
前記回避基準(K_avoid)に割り当てられた少なくとも1つの検出された極値(a_max)が前記閾値(a_thresh)を下回るときに少なくとも1つの前記回避基準(K_avoid)が満たされ(St3.4)、
前記回避基準(K_avoid)が満たされている限り、制動のための前記作動基準(K_act)が満たされていない(St4)、
を行うことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記回避軌道(T(k))が、座標系の複数の座標である軌道パラメータ(k)の関数として記述されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記座標系の前記座標が極座標であり、特に円半径(r_kr)及び円周角(φ)であることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記座標系の前記座標がデカルト座標(x,y)であることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記回避軌道(T(k))が、少なくとも1つの軌道パラメータ、特に前記円周角(φ)又はx座標(x)について少なくとも2回常微分可能であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
S字状の前記回避軌道(T(k))が、少なくとも1つの軌道パラメータ(k)、特に極座標における円周角(φ)又はデカルト座標におけるx座標の関数として、変曲点(WP)を有していることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
回避軌道(T(k))が、特に追加的な項として三角関数を含んでいることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記三角関数が0〜2πあるいは0°〜360°の第1の周期についてのみ考察されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記回避軌道(T(k))の二次導関数が三角関数を含んでいることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記回避軌道が関数T(k)=a*k+b*sin(c*k)で与えられ、ここで、kは軌道パラメータの1つであり、T(k)は軌道パラメータkに依存する軌道であり、a,b及びcは前記自車(1)と前記物体(3)の間の距離(L)、前記自車(1)と前記物体(3)の間の側方のずれ(dy)及び前記自車(1)と前記物体(3)の幅(w0,w1)に依存する基準化パラメータであることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記自車(1)と前記物体(3)の間の距離(L)の決定時に、前記回避軌道(T(k))によって演算された回避過程中に前記物体の固有運動による前記距離(L)の変化が考慮され、及び/又は前記自車(1)と前記物体(3)の間の前記側方のずれ(dy)が前記物体(3)への到達時点で前記回避軌道(T(k))における前記自車(1)によって用いられることを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
少なくとも2つの閾値(a_thresh)が横加速度(a_quer)のために用いられ、第1の横加速度閾値(a_thresh_1)が運転者への警告のためのブレーキ警告信号の発出のために設定されており、第2の横加速度閾値(a_thresh_2)が自動的な制動のためのブレーキシステム(2.4)へのブレーキ制御信号(S4)の発出のために設定されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記作動基準(K_act)に加えて、少なくとも1つのブレーキ基準(K_brake)及び/又は走行ライン基準(K_F)が決定され、その結果、前記作動基準(K_act)が満たされる場合に、前記ブレーキ基準(K_brake)及び/又は前記走行ライン基準(K_F)も満たされる時にのみブレーキが前記ブレーキ制御信号(S4)によって作動されることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記ブレーキ基準(K_brake)が、前記自車(1)の許容される長手方向加速度値(a_long)を上回る場合に作動されることを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記走行ライン基準(K_F)が、自車による許容される走行ライン閾値(F_thresh)を超過時に、特に現時点における前記物体(3)による前記自車(1)の走行ライン(5)の重なり時に作動されることを特徴とする請求項13又は14記載の方法。
【請求項16】
隣接する複数の前記物体(3)が共通の物体空間(OR)へまとめられ、隣接するこれら複数の物体(3)間の間隔が前記自車の幅又は基準化された幅(w0)よりも小さいことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
少なくともカメラシステム2.1と、距離センサ2.2と、センサシステム2.3と、ブレーキシステム2.4と、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法を実施するためのECU2.5とを含むことを特徴とする車両用の緊急ブレーキシステム。
【請求項18】
請求項17記載の緊急ブレーキシステムを有することを特徴とする車両、特に商用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制動のための始動基準を求めるための方法及びこの方法を実行するための緊急ブレーキシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような緊急ブレーキシステムは、物体と自車との将来の衝突の認識時にブレーキを作動させるために商用車において用いられる。ここで、衝突とは、例えば前を走行する道路使用者又は静止した物体例えば交通標識若しくは静止した道路使用者と自車との衝突を意味する。
【0003】
自車が将来物体と衝突するかどうかを判断するために、自車の周囲環境において物体が認識された後、物体に関する自車の将来の走行状況が決定される。このとき、特に、自車の動的なパラメータ及び物体の動的なパラメータを考慮して、自車がまだ物体を回避することができるか、又は制動によって衝突を防止することができるか、すなわち運転者が衝突を理論的にまだ防止できるかが確かめられる。運転者自身が衝突をもはや回避できない状態にあれば、自車の緊急ブレーキが自動的に作動する。
【0004】
このようなブレーキシステムは、特許文献1に記載されている。自車の周囲環境における物体の認識後に衝突を防止するために、又は衝突の連鎖を低減するために、この時点での自車及び物体の動態及び運転者の反応時間を考慮して制動のための最後の可能な介入時点が決定され、これに依存してブレーキが作動するようになっている。さらに、このとき、最後の可能な回避時点が、自車の回避軌道が放物線又は円に相当すると仮定して算入される。
【0005】
特許文献2には衝突の防止のための方法が記載されており、この方法においては、最大に可能な車両減速において先行する車両に衝突しないために必要な先行する車両に対する最小の距離が演算される。このとき、両車両間の相対速度及び相対加速度が考慮される。さらに、可能な回避操作(車両の通過操舵)に必要な最小の距離も考慮される。これらの両距離に基づいて、あり得る衝突の場合に緊急制動が開始される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102010006214号明細書
【特許文献2】欧州特許第1057159号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の基礎となる課題は、高い安全性を可能とする青銅の始動基準を求めるための方法と、この方法の実施のための緊急ブレーキシステムとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項1記載の方法及び請求項17記載の緊急ブレーキシステムによって解決される。各従属請求項には、好ましい実施形態が記載されている。
【0009】
したがって、まず、自車の周囲環境が監視され、周囲環境において物体が検出された場合には、自車が物体との衝突針路上にあるかどうかがチェックされる。周囲環境の監視のために、例えば、車両内部の距離センサ又はカメラシステムを用いることができ、一般的に知られているように、これらの信号に基づいて距離及び物体の動特性、例えば速度及び加速度を認識することが可能である。したがって、物体が静止した、又は走行する道路使用者であるか、又は静止した物体、例えば道路標識であるかどうかを特定することが可能である。
【0010】
衝突針路が存在するかどうかをチェックするために、衝突可能性が与えられているか動かを推定するよう、特に互いの相対速度及び相対運動が考慮される。さらに、例えば現在の自車の軌道と物体の軌道が交差するかどうかを知るために、両方の軌道の外挿を行うことが可能である。自車の動的な状態の特定のために、車両内部のセンサシステム、例えばGPSシステム、加速度センサ又は速度センサを利用することが可能である。同様に、例えば更にタイヤのアスファルト上でのグリップを考慮できるよう雨滴センサも考慮可能である。
【0011】
自車が物体との衝突針路上にあると認識された場合、本発明により、回避基準が決定される。回避基準は、特に運転者にとって車両を操舵によって物体から回避させることが理論的にまだ可能であるかどうかを表すものである。さらに、車両挙動に依存して、各時点において自車についての回避軌道が決定され、回避軌道上で将来走行する自車が物体に接触するか否か、すなわち回避が理論的にまだ可能か否かが判断される。軌道として、ここでは特に空間的な軌道、すなわち起こり得る将来の自車の走行路の数学的な記述と理解される。
【0012】
ここで、回避軌道として、本発明によればS字状の軌道が仮定され、この軌道は、自車の回避挙動をできる限り正確に記述するものである。このとき、自車が回避後に本質的に再び回避前と同じ向きにあるように考慮されており、この向きは走行ラインに関するものであり、この走行ライン内で自車が回避前に移動する。このとき、自車の走行路が走行ラインといい、過去の走行路が考察され得るだけではなく、現在の車両データに基づく予測によって将来の走行路も外挿可能である。
【0013】
直線状の走行路上では、走行ラインが本質的に1つの軸線に沿って延びており、その結果、回避軌道が決定され、この回避軌道では、回避過程後に自車が本質的に回避走行ラインに対して平行に向けられている。一定のカーブ角度を有するカーブにおける回避時には、走行ラインがカーブ延長部に沿うとともに、回避軌道が決定され、この回避軌道においては、回避後に自車が回避前の走行路に対して本質的に接線方向に向けられている。その結果、回避後の自車が他の車線上のみでカーブ延長部に更に沿うこととなる。
【0014】
好ましくは少なくとも1つの変曲点を有する軌道がS字状の回避軌道と解釈され、このことは、数学的に軌道の曲率における符号変化に相当する。例えば、運転者がステアリングホイールをまず右方へ操舵し、つづいて再び左方へ操舵する(右側の車線への回避)回避過程が直線状の区間について考察されれば、回避軌道は、右から左への操舵の変化の際に変曲点を有している。
【0015】
カーブ走行における回避軌道の演算の単純化のために、回避軌道が特に極座標においても決定され得る。これにより、回避軌道が進んだカーブ角度に依存してより簡単に特定され得るという利点が得られる。ここで、一般的に知られているように、例えば三角関数をより簡易に記述することができるよう、極座標系は、カーブ角度及びカーブ半径によって展開される。
【0016】
このようなS字状の回避軌道は、好ましくは追加の項として例えば三角関数、特になめらかなsin(T(k)〜k−sin(k))を有する関数によって記述され得る。ここで、例えば自車と物体の間の距離、自車及び物体の幅並びに物体の中心軸線と自車の中心軸線の間の側方のずれである追加的な基準化パラメータを導入することができる。その結果、回避軌道は、基準化パラメータに依存して一義的に定義可能である。
【0017】
特に、基準化パラメータの決定の際に、認識された物体が回避過程中に回避軌道の範囲へ例えば加速又は側方への操舵によってなお移動し、これにより回避過程中に物体と車両の間の距離及び側方のずれも変化することを考慮することができる。さらに、回避軌道の決定の際には、回避軌道の決定の時点において物体の横方向速度及び加速度も考慮することが可能である。これにより、回避軌道において物体のより正確な走行路も考慮することができるという利点が得られる。
【0018】
自車が回避軌道に沿って移動する場合には、本発明により、回避基準の決定時に、自車に作用する最大横加速度が考慮される。加えて、好ましくは回避軌道の曲率あるいは曲率関数が考察され、曲率の大きさが最大となる1つ又は複数の箇所で自車に作用する横加速度も最大となる。ここで、特に曲率関数の一次導関数から求められる曲率関数の極値が決定されるべきであり、この箇所において自車の横加速度が計算され、少なくとも1つの閾値と比較されるべきである。ここで、閾値は、例えば、最大横加速度が閾値を超過する場合に、自車が片側で路面とのグリップを失うように選択され得る。
【0019】
したがって、本発明により、回避基準は、一方で回避軌道を見出すことができ、更にこの回避軌道上での最大横加速度が閾値を下回る場合、すなわち側方へ傾倒することなく運転者が理論的にまだ回避可能である場合にのみ満たされる。これは、回避過程のために、自車に過度の横加速度が作用する回避軌道が考慮されないという利点を有している。
【0020】
好ましくは、例えば対向車線へ回避されるか、又は自車の近傍になお別の車両があり、したがって回避が不可能であるという別の回避基準も考慮され得る。
【0021】
回避基準に依存して、本発明により作動基準が特定され、作動基準を満たす場合には、自車の自動的なブレーキが作動する。このとき、作動基準は、回避基準がまだ満たされている限り満たされない。その結果、理論的な仮定による回避がもはや可能でない場合に初めて制動が行われる。
【0022】
好ましくは、作動基準は更に制動基準に依存することが可能であり、この制動基準は、運転者自身がまだ制動を行うことができるか、又は自車の長手方向加速度が所定の値を上回る限り満たされる。
【0023】
本発明による方法の利点は、衝突を回避する他の可能性が運転者にとってもはや存在しない場合にのみ自動的な制動が実際になされるということにある。このとき、パラメータの遵守の下で回避が理論的にまだ可能であるかどうかが容易にチェックされ、数学的に容易に扱うことが可能な関数が回避軌道として用いられる。この回避軌道は特にカーブ走行時にも容易に演算され得るとともに、この回避軌道から、カーブ走行においても最大横加速度を容易に決定可能である。
【0024】
以下に、本発明を添付の図面に基づいていくつかの実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】少なくとも1つの物体との衝突針路上における、緊急ブレーキシステムを有する車両を示す図である。
図2】自車の回避軌道及び認識された物体を示す図である。
図3】回避軌道の線形の近似を示す図である。
図4】カーブ走行における物体との衝突針路上にある車両を示す図である。
図5】本発明による方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
自車1、好ましくは商用車特にトラックは、図1に基づき、カメラシステム2.1、距離センサ2.2、センサシステム2.3、ブレーキシステム2.4及びECU2.5を備えている。ここで、ECU2.5は、要素2.1,2.2,2.3からの信号S1〜S3を受信し、これを処理し、信号S4をブレーキシステム2.4へ伝達する。
【0027】
センサシステム2.3は、特に自車1の動特性を検出するとともに、例えばGPSシステム、速度センサ、加速度センサ又は雨滴センサを備えている。カメラシステム2.1及び距離センサ2.2は、自車1の周囲環境4を監視し、各物体3を検出することができる。動特性、例えば検出された物体3の速度又は加速度は、カメラシステム2.1によって、若しくは距離センサ2.2によって直接検出されるか、又は検出された信号S1,S2がECU2.5若しくは自車1における不図示の別の処理ユニットへ更なる処理のために伝達される。
【0028】
したがって、まず、自車1の周囲環境4において物体3が存在し、どのくらいの相対速度r_v及び相対加速度r_aで物体3が自車1に対して移動しているかが検出され得る。また、検出された物体3に対する距離L及び側方のずれd_latを決定することができ、図1に示されているように、距離Lは走行方向Aにおける自車1から物体3までの距離を表しており、側方のずれd_latは自車1の中心軸線から検出された物体3の中心軸線までの走行方向Aに直角な距離を表している。
【0029】
このとき、検出は物体3に限定されていない。むしろ、複数の物体3を検出することができ、与えられた条件下で物体空間ORにまとめることが可能である。例えば、自車1の幅w0よりも僅かな許容差範囲での間隔を有して並走する2つの道路使用者が1つの物体空間ORにまとめられることが可能であり、したがって1つの物体3として扱われる。
【0030】
自車1の周囲環境4において物体3が検出されると、まず、自車が検出された物体3との衝突針路にあるかどうかがチェックされる。さらに、例えば物体3及び自車1の現在の進路は、物体3が自車1と例えばあらかじめ規定した時間dt内に交差するかどうかを認識するために、検出された動特性に依存して外挿され得る。
【0031】
このとき、認識された物体3は、静止していてもよく、すなわち、道路標識、停止している道路使用者又は路肩であってもよい。
【0032】
自車1が認識された物体3との衝突針路上にあることが確認されると、つづいて、自車1の運転者にとって認識された物体3を迂回することが理論的に可能であるかどうかを記述する少なくとも1つの回避基準K_avoidが決定される。
【0033】
このため、軌道パラメータkを持つ回避軌道T(k)が決定され、この回避軌道は、好ましくは物体3に対する距離L及び側方のずれd_latに依存して妥当な回避経路を表し、自車1の運転者は、当該運転者がこの時点で回避する場合にはこの回避経路を走行する。本発明によりS字状の軌道は回避軌道T(k)とみなされ、この軌道は、1つの回避過程を表すものであり、この回避軌道においては、自車1が回避過程の前及び後に本質的に同一に向けられ、この向きは、回避前の自車1の走行ライン5に関するものである。
【0034】
このとき、自車1の延長を考慮して自車1の走行経路が走行ライン5と呼ばれ、過去の走行経路だけが考慮されるだけではなく、現在の車両データに基づき予測によって未来の走行経路も外挿可能である。
【0035】
図1に示されているように、走行ライン5は直線状の走行路上で本質的に走行方向Aに対して平行に位置する軸線に沿って延びており、その結果、この場合、回避軌道T(k)が決定され、この回避軌道においては、自車1が回避過程後に本質的に走行ライン5に対して平行に向けられている。一定のカーブ半径Rを有するカーブでの回避時には、走行ライン5がカーブ延長部(図4)に従うとともに、回避軌道T(k)が決定され、この回避軌道においては、自車1は、回避後に本質的に走行ライン5に対して接線方向に向けられている。そのため、自車1は、図4に示されているように、回避後に他の車線上で引き続きカーブ延長部に従う。
【0036】
回避軌道T(k)の決定に際して、特に、物体3が自車1に対して移動することも考慮することが可能である。これにより、回避軌道T(k)におけるパラメータとして考慮される距離Lが場合によっては一定ではない。同様に、自車1と物体3の間の側方のずれd_latも一定ではない。これら両者は、回避軌道の算出時に考慮され得る。このために、特に物体の認識された動特性に基づき、回避過程中に物体3がどのように移動するかを前もって特定することが可能であるとともに、回避軌道T(k)をこれに対応して適合させることができる。
【0037】
S字状の回避軌道T(k)として、特になめらかなサインカーブ(図2参照)が用いられ、このなめらかなサインカーブは、関数
T(k)=a*k+b*sin(c*k)
によって与えられ、ここで、kは軌道パラメータであり、T(k)は軌道パラメータkに依存する回避軌道であり、a,b及びcは、基準化パラメータであり、これらは、自車1と物体3の間の距離L、側方のずれd_lat、自車の幅w0及び物体3の幅w1に依存している。
【0038】
したがって、回避軌道T(k)は、付加的な項として三角関数を含んでいる。さらに、回避軌道T(k)は、この回避軌道T(k)の曲率変化あるいは操舵の変化に対応する変曲点WPを有している。したがって、回避過程時には、自車1が走行ライン5に対して再びその初期の方向へもたらされるように、車両運転者は、ステアリングホイールを初期操舵に対してまずは一方向へ操舵し、変曲点WFにおいて他の方向へ操舵する。関数におけるサインカーブは周期的であり、1つの回避過程のみが考慮されるため、なめらかなサインカーブの第1の周期のみ、すなわち特に0〜2πあるいは0〜360°の期間におけるkについての値が考慮される。
【0039】
回避軌道T(k)は、更に異なる座標系においても考慮されることができる:
【0040】
直線走行時(図1)には、回避軌道T(k)は好ましくはデカルト座標で記述され、軌道パラメータkがx座標に対応し、関数値T(k=x)がy座標に対応しており、図2によれば、x座標は走行方向Aに対して平行に示されていて、y座標は方向Aに対して直交して示されている。
【0041】
回避軌道T(k)が1つのカーブ半径Rから他のカーブ半径R±dyへ移行し(図4参照)、その際カーブ半径R、R±Ryが基準点としてそれぞれ同一のゼロ点NPを有する(1つのカーブ内での走行ラインの変化)カーブでの走行時には、回避軌道T(k)は、好ましくは極座標で定式化される。このとき、軌道パラメータkは円周角φに相当し、関数値T(φ)は、自車1からカーブのゼロ点NPへの距離によって与えられる円周角k_krに相当する。これにより、1つのカーブにおける回避過程をほぼ一定のカーブ半径Rによってより容易に記述することが可能である。このとき、デカルト座標から極座標への移行は、本質的にxにφ*Rを代入することでなされ、その結果、極座標におけるなめらかなサインカーブT(φ)が本質的に以下のように記述される:
T(φ)=r_kr(φ)=a*φ*R−b*sin(c*φ*R)+R
【0042】
なめらかなサインカーブを衝突針路上に位置する自車1の各走行状況へ基準化するために、回避軌道T(k)がk=Lにおいて値(d_lat+w0/2+w1/2+w_tol)=dy(回避幅)をとるよう基準化パラメータが選択され、ここで、w0及びw1は自車1あるいは物体3の幅であり、w_tolは許容幅を表している。したがって、距離Lを走行後に自車1が物体3の近傍において許容幅w_tolで存在する回避軌道T(k)が生じる。
【0043】
なめらかなサインカーブの周期のみが考慮され、距離Lが1つの周期後に到達されるということを考慮すれば、回避軌道は以下のとおりとなる:
デカルト座標では
T(x)=dy*x/L−dy/2π*sin(2π*x/L) (式1)
極座標においては、
T(φ)=dy*R*φ/L−dy/2π*sin(2π*R+φ/L)+R (式2)
であり、ここで、φ∈L/R;T(0)=R;T(L/R)=R±dyである。以下では、座標系に依存して、すなわち一般的な軌道パラメータkによって回避軌道T(k)が考察される。
【0044】
回避軌道T(k)が決定されると、この回避軌道T(k)上で自車1にとって回避することが可能であるかが更にチェックされる必要がある。このために、特に自車の最大横加速度a_maxが算出され、その結果、自車1が回避軌道T(k)に沿う走行時に例えば横転するかどうかをチェックすることが可能である。
【0045】
そのため、まず、回避軌道T(k)の曲率κ(k)が決定され、この曲率は、回避軌道T(k)の箇所kでの半径R(k)の逆数にから生じる
κ(k)=1/R(k) (式3)
【0046】
回避軌道T(k)の半径R(k)は、ここでも軌道パラメータkに基づく回避軌道T(k)の1次及び2次の導関数に基づき生じる:
R=[(1+(dt(k)/dk)3/2]/(dT(k)/dk) (式4)
【0047】
回避過程中に自車1の速度が変化しないと仮定すれば、回避軌道T(k)の最大曲率κ(k)の箇所では最大の横加速度a_querも自車1に作用する。しかし、自車1の速度の変化時にも、すなわち回避軌道T(k)上での正又は負の加速時にも、最大の横加速度a_maxの位置が最大の曲率の位置に対して相対的に最小にのみ移動する。したがって、最大の横加速度a_maxは、良好な近似において、曲率κ(k)の特に極所κ_max_1、κ_max_2に基づいて算出され得る。このとき、S字状の回避軌道T(k)においては、2つの極所κ_max_1、κ_max−2が生じる。
【0048】
極値κ_max_1、κ_max_2の決定のために、式1及び式4を用いて式3が算出され、導関数κ’(k)=dy/dκ*κ(k)
が形成される。極値κ_max_1、κ_max_2は、導関数のゼロ箇所κ’(k)=0に基づいて生じ、特に極所κ_max_1、κ_max_2のx軸の値x_max_1、x_max_2が最大の横加速度a_maxの後の演算に必要である。
【0049】
箇所kにおける自車1の横加速度a_quer(k)は、次の式から求められる:
a_quer(k)=v(k)*κ(k) (式5)
ここで、自車1の速度v(k)は、自車1の走行方向Aにおける長手方向加速度a_longが一定であるという仮定の下で、回避軌道T(k)上での走行距離に基づき、以下のとおり求められる
v(s)=sqrt((v_0)2+2*a_long*s) (式6)
ここで、v_0は回避前の速度であり、a_longは走行方向Aにおける長手方向加速度であり、sは回避の開始からの走行区間である。
【0050】
したがって、式5及び式6から最大横加速度についての2つの解が得られる:
a_max=((v_0)2+2*a_long*s)*κ_max_1/2 (式7)
ここで、a_maxについての2つの解のうち、量において大きい方の値のみが以下の方法ステップにとって重要である。
【0051】
走行区間sの決定のために、図3に基づき、回避軌道T(k)は極所κ_max_1、κ_max_2と変曲点WPの間で線形に近似される。その結果、単純な幾何学的な考察に基づいて、区間sが線分l_i=1,...4に基づき、極点κ_max_1、κ_max_2と変曲点WPのx座標及びy座標により求められる。図3に基づき、点P_i,i=1...4は、
P_1=(x_max_1,T(x_max_1))
P_2=(L/2,dy/2)
P_3=(x_max_2,T(x_max_2))
P_4=(L,dy)
によって得られる。
【0052】
各点P_i間の区間sは、各点P_iの座標から容易に求められるため、式7を用いて最大の横加速度a_maxを算出することができ、長手方向加速度a_longは、車両内部でセンサシステム2,3によって測定される。このとき、好ましくは、長手方向加速度a_longが考察時点で一定であるか、又は変化するか、すなわち自車がその速度vを維持しているか否かが考慮される。
【0053】
自車1が加速していれば(a_long>0)、第2の極所κ_max_2が第1の極所κ_max_1における横加速度よりも大きな横加速度a_querとなることが予想される。したがって、式7における区間sとして点P_3(s=l_1+l_2+l_3)までの区間が重要である。回避中に自車1が加速しない場合には(a_long=0)、両点P_1及びP_3での横加速度a_querは同一であり、したがって区間sはこれに対応して選択され得る(s=l_1又はs=l_1+l_2+l_3)。自車1が制動されると(a_long<0)、点P_1における最大の横加速度a_maxのみが決定的であり、すなわち式7においてs=l_1となる。
【0054】
最大の横加速度a_maxが算出されると、この算出された最大の横加速度a_maxが閾値a_threshを上回っているかどうかがチェックされる。ここで、閾値a_threshは、例えば、超過時に自車1が横転するであろう値に選択されている。したがって、算出された回避軌道T(k)に依存して、この回避軌道T(k)上で自車1が確実に回避することが可能であるかをチェックすることが可能である。このとき、別の確実性パラメータを考慮するために、複数の閾値a_threshを設定することも可能である。特に、許容差限界を設定することができ、その結果、第2の閾値a_thresh_2よりも小さな第1の閾値a_thresh_1の超過時に、例えば、まず警告信号S6が運転者へ発出され、これにより、運転者が適時に回避過程が直ちには不可能であるという警告を受ける。横加速度a_querが第2の閾値a_thresh_2も上回ると初めて、ブレーキ信号S5がブレーキシステム2.4へ伝達される。
【0055】
したがって、回避軌道T(k)を用いて、運転者にとって回避過程を開始することが理論的にまだ可能である場合に満たされる回避基準K_avoidがチェックされる。回避基準がもはや満たされなくなると初めて、作動基準K_actが満たされる。作動基準が満たされた場合、例えばECU2.5からブレーキ作動のための信号S4がブレーキシステム2.4へ伝達される。自動的なブレーキの開始の前に、衝突回避のための他の可能性がもはや存在しないことを確実にするために、追加的なブレーキ基準K_brakeをチェックすることができる。このとき、運転者自身がまだ制動可能であるか、運転者が既にブレーキを作動させたか、又は長手方向加速度a_longが所定の値を超過しているか、をチェックすることが可能である。
【0056】
補足として、好ましくは、物体3との車両の部分的な重なりを考慮した走行ライン基準K_Fが設定される。
【0057】
したがって、図5に示された以下のステップを有する本発明による方法のフローチャートが得られる:
【0058】
St0は、例えば自車1の始動又はECU2.5の初期化を伴う方法の開始である。
【0059】
ステップSt1では、まず、自車1の周囲環境4が例えば距離センサ2.2によってサポートされつつカメラシステム2.1によって監視される。物体3の検出時には、対応して受信された信号S1及びS2がカメラシステム2.1あるいは距離センサ2.2の処理ユニットにおいて処理されるか、又は信号S1,S2がECU2.5へ伝達される。
【0060】
ステップSt2では、信号S1,S2に基づき、自車1が物体3との衝突針路上にあるかどうかが確かめられる。加えて、信号S1,S2に基づき、物体3の動特性が検出され、センサシステム2.3によって特定された自車の走行動特性と比較される。
【0061】
自車1が物体3との衝突針路上にあれば、ステップSt3において、自車1の運転者にとって回避が可能であるかどうかを表す回避基準K_avoidが決定される。加えて、ステップ3.1では、距離Lと、側方のずれd_lat及び自車1あるいは物体3の幅w0,w1に基づき得られる回避幅dyとに基づいて、S字状の回避軌道T(k)が決定され、この回避軌道は、好ましくはなめらかなサインカーブ(式1/2)で表される。
【0062】
つづいて、ステップ3.2では、最大横加速度a_maxが算出され、この最大横加速度は、将来的に自車が回避軌道T(k)上を移動する場合にこの自車1へ作用するものである。つづいて、この算出された最大横加速度a_maxは、ステップ3.3において少なくとも1つの閾値a_threshと比較される。そして、ステップ3.4では、閾値a_threshに依存して回避基準K_avoidが満たされているかどうかがチェックされる。したがって、自車1が算出された回避軌道T(k)上においても確実に回避可能であり、例えば自車1に作用する過剰な横加速度a_querによって横転しないかどうかの妥当性チェックが行われる。
【0063】
回避基準K_avoidが満たされていれば、すなわち運転者にとって回避がまだ可能であれば、ステップ4において、ブレーキについての作動基準K_actが満たされていないことが確認される。したがって、回避が可能である限り、信号S5がECU2.5からブレーキシステム2.4へ伝達されない。したがって、ブレーキが理由なしに作動せず、運転者が理論的に可能である限り自身で介入することが可能であることが保証される。
【符号の説明】
【0064】
1 自車
2.1 カメラシステム
2.2 距離センサ
2.3 センサシステム
2.4 ブレーキシステム
2.5 ECU
3 物体
4 周囲環境
5 走行ライン
A 走行方向
a_max 最大横加速度
a_quer 横加速度
a_long 長手方向加速度
a_thresh_1,2 閾値
a,b,c 基準化パラメータ
d_lat 物体と自車の中心軸線の側方/垂直方向のずれ
dt 時間間隔
k 軌道パラメータ
K_avoid 回避基準
K_act 作動基準
K_F 走行ライン基準
K_brake ブレーキ基準
κ T(k)の曲率
κ_max_1,κ_max_2 曲率の極値
L 走行方向Aにおける物体と自車の間の距離
l_1;i=1...4 線分
NP ゼロ点
OR 物体空間
P_i;i=1...4 線分l_iの点
φ 円周角
R カーブ角
r_kr 自車とゼロ点の間の距離
r_v 物体と自車の間の相対速度
r_a 物体と自車の間の相対加速度
s 走行距離
S1 カメラとECUの間の信号
S2 距離センサとECUの間の信号
S3 センサシステムとECUの間の信号
S4 ECUとブレーキシステムの間の信号
T(k) 回避軌道
v 自車の速度
v_0 回避前の速度
w0 自車の幅
w1 物体の幅
WP 変曲点
w_tol 許容差幅
x_max_1 極値κ_max_1のx軸の値
x_max_2 極値κ_max_2のx軸の値
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】