特表2016-513052(P2016-513052A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表2016513052-パック 図000003
  • 特表2016513052-パック 図000004
  • 特表2016513052-パック 図000005
  • 特表2016513052-パック 図000006
  • 特表2016513052-パック 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-513052(P2016-513052A)
(43)【公表日】2016年5月12日
(54)【発明の名称】パック
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20160408BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20160408BHJP
【FI】
   B65D85/10
   B65D5/66 321B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-559556(P2015-559556)
(86)(22)【出願日】2014年2月21日
(85)【翻訳文提出日】2015年9月30日
(86)【国際出願番号】GB2014050532
(87)【国際公開番号】WO2014132040
(87)【国際公開日】20140904
(31)【優先権主張番号】1303441.8
(32)【優先日】2013年2月27日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ホッジズ、ポール
【テーマコード(参考)】
3E060
3E068
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB18
3E060BA03
3E060BB01
3E060CD04
3E060CD12
3E060DA11
3E060EA20
3E068AA21
3E068AB02
3E068AB03
3E068AC02
3E068BB05
3E068CC04
3E068CD01
3E068CE02
3E068DD01
3E068DD40
3E068DE02
3E068DE13
3E068EE09
(57)【要約】
前壁、後壁およびそれらの間を延びる側壁を含み、少なくとも1つの側壁が少なくとも3つの層を含むパックを開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前壁、後壁およびそれらの間を延びる側壁を含み、少なくとも1つの側壁が少なくとも3つの層を含むパック。
【請求項2】
側壁の層は一枚のシート材から形成されることを特徴とする請求項1に記載のパック。
【請求項3】
シート材は折り曲げ線を含み、折り曲げ線でシートが折り畳まれることで層を形成することを特徴とする請求項2に記載のパック。
【請求項4】
パックは本体側部パネルを含む本体を含み、本体側部パネルは本体副側部パネルと重なり、パックはさらに本体補強パネルを含み、この補強パネルはこれに対応する本体側部パネルと本体副側部パネルと重なって多層の側壁を形成するよう配置することができるようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパック。
【請求項5】
本体側部パネルが前壁から延び、本体副側部パネルが後壁から延び、本体補強パネルが本体側部パネルおよび/または本体副側部パネルから延びていることを特徴とする請求項4に記載のパック。
【請求項6】
パックは蓋側部パネルを含む蓋を含み、蓋側部パネルは蓋副側部パネルと重なり、パックはさらに蓋補強パネルを含み、この補強パネルはこれに対応する蓋側部パネルと蓋副側部パネルと重なって、多層の側壁を形成するよう配置することができるようになっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のパック。
【請求項7】
蓋側部パネルが前壁から延び、蓋副側部パネルが後壁から延び、蓋補強パネルが蓋側部パネルおよび/または蓋副側部パネルから延びていることを特徴とする請求項6に記載のパック。
【請求項8】
本体補強パネルは本体側部パネルと本体副側部パネルとの間に位置するように折り曲げられることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載のパック。
【請求項9】
蓋補強パネルは蓋側部パネルと蓋副側部パネルとの間に位置するように折り曲げられることを特徴とする請求項8に記載のパック。
【請求項10】
層は接着剤によって貼り付けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のパック。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のパックを形成するためのブランク。
【請求項12】
ブランクを提供する工程と、ブランクを折り曲げて前パネル、側部パネル、副側部パネルおよび側部補強パネルを含むパックを形成する工程と、側部パネル、副側部パネルおよび側部補強パネルを重なるように配置する工程とを含むパックを形成する方法。
【請求項13】
側部補強パネルは、側部パネルと副側部パネルとの間にあることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前壁および側壁並びにそれらの間を延びる側壁を含み、少なくとも1つの側壁が少なくとも3つの層を含むタバコ産業パック。
【請求項15】
請求項2乃至10のいずれか1項に係る特徴のいずれかを含むことを特徴とする請求項14に記載のタバコ産業パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パックおよびタバコ産業パックに関する。また本発明は、これらパック用のブランクに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に従来のタバコ産業パックは、取り出し開口部のある本体部分を有する平面六面体の形状のパックである。概してパックは取り出し開口部を開閉するための蓋をさらに含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様によれば、前壁、後壁およびそれらの間を延びる側壁を含み、少なくとも1つの側壁が少なくとも3つの層を含むパックが提供される。
【0004】
側壁の層は一枚のシート材から形成されてもよい。またシート材は折り曲げ線を含んでもよく、折り曲げ線でシートが折り畳まれることで層を形成できる。層は接着剤によって貼り付けてもよい。
【0005】
パックは、本体側部パネルを含む本体を含み、本体側部パネルは本体副側部パネルと重なり、パックはさらに本体補強パネルを含み、この補強パネルはこれに対応する本体側部パネルと本体副側部パネルと重なって多層の側壁を形成するよう配置することができるようになっている。
【0006】
ある実施態様では本体側部パネルが前壁から延び、本体副側部パネルが後壁から延び、本体補強パネルが本体側部パネルおよび/または本体副側部パネルから延びている。
【0007】
パックは、蓋側部パネルを含む蓋を含み、蓋側部パネルは蓋副側部パネルと重なり、パックはさらに蓋補強パネルを含み、この補強パネルはこれに対応する蓋側部パネルと蓋副側部パネルと重なって、多層の側壁を形成するよう配置することができるようになっている。
【0008】
ある実施態様では蓋側部パネルが前壁から延び、蓋副側部パネルが後壁から延び、蓋補強パネルが蓋側部パネルおよび/または蓋副側部パネルから延びている。
【0009】
本体補強パネルは本体側部パネルと本体副側部パネルとの間に位置するように折り曲げられてもよく、蓋補強パネルは蓋側部パネルと蓋副側部パネルとの間に位置するように折り曲げられてもよい。
【0010】
本発明の別の一態様によれば、これらパックを形成するためのブランクが提供される。
【0011】
また本発明は、ブランクを提供する工程と、ブランクを折り曲げて前パネル、側部パネル、副側部パネルおよび側部補強パネルを含むパックを形成する工程と、側部パネル、副側部パネルおよび側部補強パネルを重なるように配置する工程とを含むパックを形成する方法を提供する。
【0012】
側部補強パネルは、側部パネルと副側部パネルとの間にあってもよい。
【0013】
本発明の別の一態様によれば、前壁および側壁並びにそれらの間を延びる側壁を含み、少なくとも1つの側壁が少なくとも3つの層を含むタバコ産業パックが提供される。このパックは上述の特徴のいずれも含んでいてもよい。
【0014】
本発明の実施態様を添付図面を参照し、あくまで例示を目的として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】閉じた位置にある本発明の第1の実施態様のパックの斜視図である。
図2】開いた位置にある図1で示したパックの斜視図である。
図3図1で示したパックのブランクを示す。
図4】本発明の第2の実施態様のパックのブランクを示す。
図5】本発明の第3の実施態様のパックのブランクを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1および2はパック1を示している。パック1は本体2およびヒンジ式の蓋3を備える一般的な平行六面体の容器を含む。パック1は大きな前壁4および後壁5並びにこれらより小さな側壁6、7、底壁8および上壁9を備える。パックの前壁4および後壁5は本体前パネル4aおよび本体後パネル5a並びに蓋前パネル4cおよび蓋後パネル5bを含む。パックの側壁6、7は、本体側部パネル6a、7aと蓋側部パネル6c、7cとを含み、これらはそれぞれ本体副側部パネル6b、7bおよび副蓋パネル6d、7dに重なる。
【0017】
ヒンジ式の蓋3は、本体後パネル5aおよび蓋後パネル5bの間にあるヒンジ折り曲げ線10において本体2と一体に接続されている。またヒンジ式の蓋3は、本体2の上部にある取り出し開口部11が露出して内部に収納されたタバコ産業製品(例えば、紙巻きタバコなどの喫煙品)に触れることができる開いた位置と閉じた位置との間を旋回可能である。
【0018】
前壁13および側壁14、15を備えるインナーフレーム12は、開口部11から突出するようにパック1の本体2内部に配置される。インナーフレーム12は、パック1の内容物に触れやすくするように前パネルに切り欠き22を含んでもよい。
【0019】
図3図1および2のパック1を形成するために使用されるブランク20を示している。ブランク20は、上述したパック1の種々のパネルを含む厚紙のような一枚のシート材を含む。底壁8と本体後パネル5aが接する第2の本体折り曲げ線18bとは離れた第1の本体折り曲げ線18aで、本体前パネル4aはパックの底壁8と接している。第3の本体折り曲げ線18c、18dそれぞれにおいて本体側部パネル6a、7aは本体前パネル4aと接し、第4の本体折り曲げ線18e、18fそれぞれにおいて本体副パネル6b、7bは本体後パネル5aと接している。本体前パネル4aと本体後パネル5aとが向かい合い、本体側部パネル6a、7aが互いに向かい合い、また本体側部パネル6a、7aがそれぞれ対応する本体副パネル6b、7bと重なって二重層を形成するように、第1、第2、第3、第4の本体折り曲げ線18a、18b、18c、18d、18e、18fに沿ってブランク20は折り畳まれ本体2を形成する。
【0020】
パック上壁9と蓋前パネル4cが面する第2の蓋折り曲げ線19bとは離れた第1の蓋折り曲げ線19aにおいて、蓋後パネル5bはパック上壁9と接している。第3の蓋折り曲げ線19c、19dそれぞれにおいて蓋側部パネル6c、7cは蓋前パネル4cと接し、第4の蓋折り曲げ線19e、19fそれぞれにおいて蓋副側部パネル6d、7dは蓋後パネル5bと接している。蓋前パネル4cと蓋後パネル5bとが向かい合い、蓋側部パネル6c、7cが互いに向かい合い、また蓋側部パネル6c、7cがそれぞれ対応する蓋副側部パネル6d、7dと重なって二重層を形成するように、第1、第2、第3の蓋折り曲げ線19a、19b、19c、19dに沿ってブランク20は折り畳まれ蓋3を形成する。本体2に対して旋回し得るように、ヒンジ折り曲げ線10において本体後パネル5aは蓋後パネル5bに接している。
【0021】
ブランク20は第1の補強パネル16a、17aをさらに含み、これら補強パネルは第1の補強折り曲げ線21a、21bにおいて本体側部パネル6a、7aそれぞれと接している。第1の本体補強パネル16a、17aの各々は第1の補強折り曲げ線21a、21bで折り畳まれる。第1の本体補強パネル16a、17aは、図3において見える本体側部パネル6a、7aの内面に接して位置するよう図3のブランクを見た状態でページの表側方向に第1の補強折り曲げ線21a、21bのそれぞれにおいて折り畳むことが好ましい。従ってこの実施態様では、第1の本体補強パネル16a、17aそれぞれの主要面が本体側部パネル6a、7aの主要面と当接し、第1の本体補強パネル16a、17aそれぞれの反対側の主要面が本体副側部パネル6b、7bの主要面と当接して三重層を形成する。さらにこの実施態様では、三重層を形成するために、第1の本体補強パネル16a、17aが本体副側部パネル6b、7bと本体側部パネル6a、7aとの間に位置するように第1の本体補強パネル16a、17aは折り畳まれる。
【0022】
別の実施態様では、第1の補強折り曲げ線21a、21bにおいて第1の本体補強パネル16a、17aは、反対の方向、図3のページの裏側方向に折り畳んでもよい。従ってこの実施態様では、第1の本体補強パネル16a、17aそれぞれの主要面が本体側部パネル6a、7aの主要面と当接し、本体側部パネル6a、7aそれぞれの反対側の主要面が対応する本体副側部パネル6b、7bの主要面と当接して三重層を形成する。この実施態様では、本体側部パネル6a、7aが第1の本体補強パネル16a、17aと本体副側部パネル6b、7bとの間に位置するように、第1の本体補強パネル16a、17aは折り畳まれる。
【0023】
上述した実施態様のいずれにおいても、第1の本体補強パネル16a、17a、本体側部パネル6a、7aおよび本体副側部パネル6b、7bから形成される三重層は接着剤によって貼り付ける。
【0024】
第1の本体補強パネル16a、17aが本体側部パネル6a、7aおよび/または本体副側部パネル6b、7bに接して追加的な層ができることでパック1の剛性および耐久性が向上する。従って、パック1の内容物は、パック1に加わる外的な力からより良好に保護される。ある実施態様では、第1の本体補強パネル16a、17aそれぞれは対応する本体側部パネル6a、7aおよび/または本体副側部パネル6b、7bの表面全体に重なってもよい。しかし、別の実施態様では、第1の本体補強パネル16a、17aそれぞれは対応する本体側部パネル6a、7aおよび/または本体副側部パネル6b、7bの主要面の一部に重なっているだけでもよい。
【0025】
当然のことながら、別の実施態様では、1または2以上のさらなる本体補強パネルが第1の本体補強パネル16a、17aから延び、折り曲げ線によって第1の本体補強パネル16a、17aと隔てられてもよい。本体側部パネル6a、7a、本体副側部パネル6b、7b、第1の本体補強パネル16a、17a、およびあらゆる追加的本体補強パネルによってパック1に多層構造ができる。
【0026】
図4は本発明の第2の実施態様のパック用のブランク30を示している。これは第1の実施態様と同じであり、よって同様の特徴には同じ符号を付してある。しかしながら、第1の実施態様の第1の本体補強パネル16a、17aがなく、代わりに第2の実施態様は第2の本体補強パネル16b、17bを含み、第2の本体補強パネル16b、17b各々が対応する本体副側部パネル6b、7bおよび本体側部パネル6a、7aと共に三重層を形成するように、これら補強パネルは第2の本体補強パネル16b、17bは第2の補強折り曲げ線21c、21dにおいて本体副側部パネル6b、7bそれぞれと接している。図3を参照して説明した実施態様と同様に、第2の本体補強パネル16b、17bは第2の補強折り曲げ線21c、21dで図4のブランクを見た状態でそのページの表側、裏側のいずれの方向にも折ることができる。従ってある実施態様では、第2の本体補強パネル16b、17bのそれぞれの主要面が本体側部パネル6a、7aの主要面と当接し、第2の本体補強パネル16b、17bそれぞれの反対側の主要面が本体副側部パネル6b、7bの主要面と当接する。別の実施態様では、第2の本体補強パネル16b、17bのそれぞれの主要面が本体側部パネル6a、7aの主要面と当接し、本体側部パネル6a、7aそれぞれの反対側の主要面が対応する本体副側部パネル6b、7bの主要面と当接する。
【0027】
第2の本体補強パネル16b、17bが本体側部パネル6a、7aおよび/または本体副側部パネル6b、7bに接して追加的な層ができることでパック1の剛性および耐久性が向上する。
【0028】
図3を参照して説明した実施態様で上述したように、多層構造を形成するために追加的本体補強パネルが第2の本体補強パネル16b、17bから延びてもよい。
【0029】
別の実施態様では(図示せず)、四重層を含む多層を形成するために、ブランクは第1および第2の本体補強パネル16a、17a、16b、17b両方を含んでもよい。第1の本体補強パネル16a、17aおよび第2の本体補強パネル16b、17bは各々の折り曲げ線で上述したいずれの方向にも折り曲げることができ、当然のことながら図3および4を参照して説明した実施態様のいずれの組み合わせも可能である。四重層はパック1の剛性および耐久性をさらに向上させる。
【0030】
図5は本発明の第3の実施態様のパック用のブランク40を示している。第1および第2の実施態様と同じであり、よって同様の特徴には同じ符号を付してある。本発明の第3の実施態様のブランク40は、第3の補強折り曲げ線21e、21fにおいて蓋側部パネル6c、7cそれぞれと一体的に形成される蓋補強パネル16c、17cを含む。蓋補強パネル16c、17cはそれぞれ第3の補強折り曲げ線21e、21fで折られる。ある実施態様では、図5において見える蓋側部パネル6c、7cの内面に接して位置するよう図5のブランクを見た状態でページの表側方向に、蓋補強パネル16c、17cは第3の補強折り曲げ線21e、21fで折られる。従ってこの実施態様では、蓋補強パネル16c、17cそれぞれの主要面が蓋側部パネル6c、7cの主要面と当接し、蓋補強パネル16c、17cそれぞれの反対側の主要面が蓋副側部パネル6d、7dの主要面と当接して三重層を形成する。さらにこの実施態様では、三重層を形成するために、蓋補強パネル16c、17cが蓋側部パネル6c、7cと蓋副側部パネル6d、7dとの間に位置するように第1の補強パネル16a、17aは折り畳まれる。
【0031】
別の実施態様では、第3の補強折り曲げ線21e、21fにおいて蓋補強パネル16c、17cは、反対の方向、図5のブランクを見た状態でページの裏側方向に折られる。従ってこの実施態様では、蓋補強パネル16c、17cそれぞれの主要面が蓋側部パネル6c、7cの主要面と当接し、蓋側部パネル6c、7cそれぞれの反対側の主要面が対応する蓋副側部パネル6d、7dの主要面と当接して三重層を形成する。この実施態様では、蓋側部パネル6c、7cそれぞれが蓋補強パネル16c、17cと蓋副側部パネル6d、7dとの間に位置するように、蓋補強パネル16c、17cは折り畳まれる。
【0032】
蓋補強パネル16c、17c、蓋側部パネル6c、7cおよび蓋副側部パネル6d、7dから形成される各三重層は接着剤によって固定される。
【0033】
蓋補強パネル16c、17cが蓋側部パネル6c、7cおよび/または蓋副側部パネル6d、7dと当接して追加的な層ができることでパック1の剛性および耐久性が向上する。加えて、蓋補強パネル16c、17cによって蓋3の厚みおよび剛性が増すことで、蓋3とインナーフレーム12との間の摩擦が増す。蓋3が閉じた位置にある状態ではインナーフレーム12は蓋前パネル4cおよび/または蓋側部パネル6c、7cと当接しており、そのため蓋3が閉じた位置を持続しやすくなる。
【0034】
当然のことながら、別の実施態様では、蓋補強パネル16c、17cから延び、折り曲げ線によって蓋補強パネル16c、17cと隔てられる、1または2以上のさらなる蓋補強パネルがあってもよい。蓋側部パネル6c、7c、蓋副側部パネル6d、7d、蓋補強パネル16c、17c、およびあらゆる追加的蓋補強パネルによって蓋3に多層構造ができる。
【0035】
近傍の二層の間に位置するように補強パネル16a、17a、16b、17b、16c、17cがそれぞれの折り曲げ線で折られるという上述の実施態様には、ブランクを折る時にパックの側壁に沿って存在するいずれの自由縁部も隠すことができる利点がある。従ってブランク自体は白く色の付いた外面を有する場合、ブランクを折ると白い自由縁部は見えなくなる。
【0036】
上述の実施態様では第1の本体補強パネル16a、17a、第2の本体補強パネル16b、17bおよび蓋補強パネル16c、17cは接着剤を使用して所定の箇所に固定されるが、別の実施態様では(図示せず)それらを他の手法で所定箇所に保持してもよいし、パックの壁とパックに収容されるタバコ産業製品によってインナーフレームに圧力が加わることの結果として所定の箇所に保持されてもよい。
【0037】
当然のことながら、本発明はパック1の側壁6、7の両方が三重層を含むことに限定されない。上述したいずれの実施態様でも、側壁の片方のみが三重層を形成するだけでもよい。もしくは、パックの2つの側壁間で層の数が異なっていてもよい。さらに、蓋の側壁が本体の側壁と異なる数の層を含んでもよい。
【0038】
上述した実施態様では第1の本体補強パネル16a、17a、第2の本体補強パネル16b、17bおよび蓋補強パネル16c、17cは本体側部パネル6a、7a、本体副側部パネル6b、7bおよび蓋側部パネル6c、7c各々と一体的に形成されており、折り畳むという手法によって配置される。しかしながら別の実施態様では(図示せず)、第1の本体補強パネル16a、17a、第2の本体補強パネル16b、17bおよび/または蓋補強パネル16c、17cは、接着剤を用いて本体側部パネル6a、7a、本体副側部パネル6b、7bおよび/または蓋側部パネル6c、7cに配置される別個の材料片であってもよい。
【0039】
上述した実施態様ではヒンジ式蓋付きパックを説明した。しかしながら別の実施態様では(図示せず)、第1の本体補強パネル16a、17a、第2の本体補強パネル16b、17bおよび/または蓋補強パネル16c、17cは他の設計のパック、例えばスライド式パックや望遠鏡のように延びるパックに、それらパックの剛性および耐久性を改善させるために使用してもよい。
【0040】
タバコ産業製品は、タバコ産業において製造または販売されるいかなる物品も意味し、典型的には、
a)紙巻きタバコ、シガリロ、シガー、パイプ用または手巻き紙巻きタバコ用のタバコ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品をベースにしているかに拘わらず);
b)スナフ、スヌース、ハードタバコ、非燃焼熱製品などのタバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品を導入した非喫煙製品;
c)吸入器、錠剤、ガムなどのその他のニコチン送達手段
を含む。このリストは限定を意図するものではなく、タバコ産業において製造または販売される製品の種類を単に例示したに過ぎない。
【0041】
タバコ産業パックは、タバコ産業製品を包含および/または梱包することができるいかなるパックも意味する。
【0042】
様々な課題を解決し技術を発展させることを目的として、図示を含むこの開示全体は、請求項に係る発明を実施して優れたパックを提供し得る種々の実施態様を示している。この開示の利点および特徴は、実施態様という典型的な例を示すことのみであって、包括的および/または排他的ではない。それらは理解を助けるため、および請求された原理を教示するためだけに提出される。当然のことながら、開示の利点、実施態様、例示、機能、特徴、構造および/または他の態様は、請求項または請求項の均等物の限定によって定義されるように、開示されたものに限定されず、また開示の範囲および/またはその意図から外れない限り変更を加えてもよい。種々の実施態様は、説明した要素、成分、特徴、部品、工程、手法などの種々の組み合わせを適宜含んでもよいし、それらのみから構成されてもよいし、またはそれらを主に構成されてもよい。加えて、この開示は現在請求していない他の発明を含んでおり、これら発明は将来請求される可能性がある。

図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】