特表2016-514902(P2016-514902A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-514902(P2016-514902A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(54)【発明の名称】スーパーキャパシタ構造
(51)【国際特許分類】
   H01G 11/74 20130101AFI20160418BHJP
   H01G 11/08 20130101ALI20160418BHJP
   H01G 11/12 20130101ALI20160418BHJP
   H01G 11/70 20130101ALI20160418BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20160418BHJP
【FI】
   H01G11/74
   H01G11/08
   H01G11/12
   H01G11/70
   H01M2/10 U
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-503337(P2016-503337)
(86)(22)【出願日】2014年3月17日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月16日
(86)【国際出願番号】US2014030141
(87)【国際公開番号】WO2014145384
(87)【国際公開日】20140918
(31)【優先権主張番号】61/801,206
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/041,624
(32)【優先日】2013年9月30日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515259605
【氏名又は名称】ザ ペーパー バッテリー カンパニー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュレーファル スディール メータ
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー スダノ
(72)【発明者】
【氏名】デイブ リッチ
(72)【発明者】
【氏名】レナト フリエッロ
【テーマコード(参考)】
5E078
5H040
【Fターム(参考)】
5E078AA15
5E078FA02
5E078FA07
5E078FA22
5E078JA02
5E078JA11
5E078KA01
5E078KA04
5H040AA01
5H040AA39
5H040AS11
5H040AT04
5H040AY08
5H040CC12
5H040CC33
5H040DD28
5H040NN03
(57)【要約】
例えば、スーパーキャパシタの1又は複数の層と、1又は複数の接触タブを含むスーパーキャパシタ構造が提供される。1又は複数の接触タブは、スーパーキャパシタ構造と電気的に接触し、スーパーキャパシタ構造と電気的に接続できるようにするためにスーパーキャパシタ構造から外部に伸び、1又は複数の接触タブは、マルチ接触タブを含む。様々真スーパーキャパシタ構造が提供され、共通のC形状の電流コレクタを有する1のスーパーキャパシタ構造と、スーパーキャパシタが積み重ねられた別のスーパーキャパシタ構造を含む。1又は複数の追加のマルチ接触タブは、又、スーパーキャパシタ構造から延び、マルチ接触タブ同じ又は異なるキャパシタ電圧を分配する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又はそれより多くの層を含むスーパーキャパシタ構造と、
前記スーパーキャパシタ構造に電気的に接触し、前記スーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にするように前記スーパーキャパシタ構造から外向きに延在する1又は複数の接続タブであって、
前記スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定される、マルチ接触タブを含む、接続タブと
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記マルチ接触タブは、部分的に電磁遮蔽を容易にする回路ボードアセンブリの少なくとも一部の上に在るように構成およびサイズ設定され、前記マルチ接触タブの前記多重の接触位置は、前記回路ボードアセンブリと前記スーパーキャパシタ構造との間の電磁遮蔽を容易にすることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記回路ボードアセンブリは主表面区域に主表面を有する構成要素を含み、前記マルチ接触タブは、前記構成要素の主表面の主表面区域と少なくとも同じ大きさの表面区域を有するフィルムタブを備えることを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記スーパーキャパシタ構造は、前記回路ボードアセンブリ上に配置され、前記回路ボードアセンブリ上にマウントされた1又は複数の構成要素を含み、前記1又は複数の構成要素との電磁遮蔽を容易にすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記スーパーキャパシタ構造は、部分的に電池との電磁遮蔽を容易にするように、電池の主表面の少なくとも一部の上に在るように構成およびサイズ設定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記スーパーキャパシタ構造は、フレキシブルシートを備え、前記電池の主表面の反対側を少なくとも部分的に覆うように構成およびサイズ設定されることを特徴とする請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記マルチ接触タブは、前記スーパーキャパシタ構造の主表面の表面区域よりも大きな表面区域にフィルムタブを備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記スーパーキャパシタ構造は、共通のC形状の電流コレクタを備え、前記スーパーキャパシタ構造の1又は複数の層は、第1のスーパーキャパシタと第2のスーパーキャパシタとを備え、前記第1のスーパーキャパシタは、前記共通のC形状の電流コレクタを備え、前記第2のスーパーキャパシタも、前記共通のC形状の電流コレクタを備え、前記共通のC形状の電流コレクタは前記第1のスーパーキャパシタと前記第2のスーパーキャパシタとを少なくとも部分的に取り囲むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1のスーパーキャパシタと前記第2のスーパーキャパシタとは前記スーパーキャパシタ構造の共通のC形状の電流コレクタ内に在ることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記マルチ接触タブは、前記スーパーキャパシタ構造の前記共通のC形状の電流コレクタ電気的に接触して、前記スーパーキャパシタ構造の前記共通のC形状の電流コレクタから外向きに延在することを特徴とする請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記第1のスーパーキャパシタは、別のマルチ接触タブをさらに含む別の電流コレクタ及び1又は複数の接触タブをさらに備え、前記別のマルチ接触タブは、前記スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定され、前記マルチ接触タブは電気的に接続され第1の電圧を分配し、前記別のマルチ接触タブは電気的に接続され第2の電圧を分配し、前記第1の電圧及び前記第2の電圧は、異なる電圧であることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記マルチ接触タブは、前記回路ボードアセンブリに関連する大部分の電磁遮蔽を提供するように構成およびサイズ設定されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記スーパーキャパシタ構造の1又は複数の層は、スタック内に配置された前記第1のスーパーキャパシタと前記第2のスーパーキャパシタとを備え、前記第1のスーパーキャパシタは共通の電流コレクタ及び負の電流コレクタを備え、前記第2のスーパーキャパシタは共通の電流コレクタ及び正の電流コレクタを備え、前記共通の電流コレクタは負の電流コレクタと正の電流コレクタとの間に存在することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記マルチ接触タブは、前記スタック内において、第1のスーパーキャパシタと第2のスーパーキャパシタとの共通の電流コレクタに電気的に接触することを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記1又は複数の接触タブは、複数の別のマルチ接触タブをさらに備え、前記別のマルチ接触タブは前記スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定され、前記別のマルチ接触タブは、前記負の電流コレクタ又は前記正の電流コレクタのうちの一つと電気的に接触することを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記マルチ接触タブ及び前記別のマルチ接触タブは前記スーパーキャパシタ構造も同じ側面又は前記スーパーキャパシタ構造の異なる側面のうちの一つから延びることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記マルチ接触タブは、1又は複数の回路ボードアセンブリの第1の部分を覆うように構成およびサイズ設定され、前記マルチ接触タブの前記多重の接触位置は、前記1又は複数の回路ボードアセンブリの前記第1の部分とスーパーキャパシタ構造との間の複数の電気的な接続を容易にし、前記別のマルチ接触タブは、前記1又は複数の回路ボードアセンブリの第2の部分を覆うように構成およびサイズ設定され、前記別のマルチ接触タブの前記多重の接触場所は、前記1又は複数の回路ボードアセンブリの前記第2の部分と前記スーパーキャパシタ構造との間の複数の電気的な接続を容易にすることを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
【請求項18】
前記マルチ接触タブは、前記スーパーキャパシタと接続して第1の電圧を分配し、前記別の複数の接触タブは前記スーパーキャパシタと接続して第2の電圧を分配し、前記第1の電圧と前記第2の電圧は異なる電圧であることを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
【請求項19】
前記スーパーキャパシタ構造のスーパーキャパシタの前記1又は複数の層は、第1のスーパーキャパシタと第2のスーパーキャパシタとを備え、前記第1のスーパーキャパシタは、前記スーパーキャパシタ構造内において前記第2のスーパーキャパシタから電気的に分離され、前記マルチ接触タブは、前記第1のスーパーキャパシタと電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記マルチ接触タブは第1の接触タブであり、前記1又は複数の接触タブは第2の接触タブを含み、前記第2の接触タブは前記スーパーキャパシタ構造の前記第2のスーパーキャパシタと電気的に接続されることを特徴とする請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記第1の接触タブは、前記第1のスーパーキャパシタと電気的に接続され、前記スーパーキャパシタ構造から第1の電圧を分配し、前記第2の接続タブは前記第2のスーパーキャパシタと電気的に接続され、前記スーパーキャパシタ構造から第2の電圧を分配し、前記第1の電圧と前記第2の電圧とは異なる電圧であることを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記第1のスーパーキャパシタと電気的に接続された前記第1の接触タブは、第1の抵抗キャパシタンス(RC)時間定数を有し、前記第1のスーパーキャパシタと電気的に接続された前記第2の接触タブは、第1の抵抗キャパシタンス(RC)時間定数を有し、前記第1の抵抗キャパシタンス(RC)時間定数と前記第2の抵抗キャパシタンス(RC)時間定数とは異なる抵抗キャパシタンス(RC)時間定数であることを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
電子構造と、
スーパーキャパシタの1又は複数の層を備え、前記スーパーキャパシタ構造は、前記電子構造の少なくとも一部を覆い、前記電子構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定されるシート構造を備えるスーパーキャパシタ構造と
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項24】
前記電子構造は、電子アセンブリの1又は複数の構成要素に電力を供給するバッテリを備えることを特徴とする請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記シート構造は、前記バッテリの反対側の表面を少なくとも部分的に覆うように構成およびサイズ設定されるフレキシブルシート構造を備え、前記バッテリの主表面は前記バッテリの反対側の1の表面であることと特徴とする請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
1又は複数の接触タブをさらに備え、前記1又は複数の接触タブは、前記スーパーキャパシタ構造と電気的に接触し、前記スーパーキャパシタ構造と電気的に接触できるように前記スーパーキャパシタ構造の外側に延び、前記1又は複数の接触タブは前記フレキシブルシート構造の少なくとも1つの端部から延び、前記1又は複数の接触タブは複数の接触タブを含み、前記マルチ接触タブは前記スーパーキャパシタ構造の外部に配置される複数の接触場所を有するように構成およびサイズ設定されることを特徴とする請求項23乃至25のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
前記スーパーキャパシタ構造は前記電子構造を覆うように構成およびサイズ設定されることを特徴とする請求項23乃至26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
前記スーパーキャパシタ構造は前記電子構造の反対側の表面を少なくとも部分的に覆い、前記電子構造は、少なくとも一つの電子アセンブリの構成要素を含むことを特徴とする請求項27に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーキャパシタを含むエネルギー貯蔵デバイスに関係し、より具体的には、スーパーキャパシタの1または複数の層を伴う強化されたスーパーキャパシタ構造に、および、スーパーキャパシタ構造に電気的に接触するための接触または分配タブの様々な構成に関係する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
この出願は、ここにその全体で参照により本明細書に組み込まれている、2013年3月15日に出願された、米国仮特許出願第61/801,206号からの優先権を主張するものである。追加でこの出願は、さらにはここにその全体で参照により本明細書に組み込まれている、「Bendable Cell」と表題を付けられた、米国仮特許出願第61/884,338号と同時出願されている。さらにこの出願は、2013年8月20日に発行された、米国特許証第8,514,548B2号、および、2012年3月9日に出願された、米国特許出願第13/417,199号に関係付けられるものであり、それらの両方は、ここにそれらの全体で参照により本明細書に組み込まれている。
【0003】
スマートフォン、タブレットコンピュータ、ポータブルメディアプレーヤ、その他などのモバイル消費者電子的デバイスは、例えば、ディスプレイ、無線トランシーバ、プロセッサ、および、カメラフラッシュデバイス、その他などの、多くのエネルギー消費する構成要素およびサブシステムを有し得る。各々の構成要素またはサブシステムは、実例として、電圧、電流、および、電力に対する異なる動作所要量を含む、異なる電気的所要量を有し得る。これらの変動する所要量を、所望されるフォームファクタおよびコストの内部で満たすことは、相当の設計難題を提起し得る。
【発明の概要】
【0004】
先行の技術の弱点が克服され、追加的な利点が、デバイスの、1つの態様での提供によって提供されるものであり、デバイスは、スーパーキャパシタ構造であって、スーパーキャパシタの1または複数の層を含むスーパーキャパシタ構造と、1または複数の接触タブであって、スーパーキャパシタ構造に電気的に接触し、そのスーパーキャパシタ構造から外向きに延在して、スーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にし、スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定されるマルチ接触タブを含む、1または複数の接触タブとを含む。
【0005】
別の態様では、電子的構造と、スーパーキャパシタ構造とを含むデバイスが提供される。スーパーキャパシタ構造は、スーパーキャパシタの1または複数の層を含み、電子的構造の少なくとも小部分の上方に在って、部分では、電子的構造の電磁遮蔽を容易にするように構成およびサイズ設定されるシート構造を備える。
【0006】
追加的な特徴および利点が、本発明の技法によって現実化される。発明の他の実施形態および態様が、本明細書で詳細に説明され、主張される発明の部分と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1または複数の態様が、明細書の末尾での特許請求の範囲での例として、具体的に指摘され、明瞭に主張される。発明の前述および他の、目的、特徴、および、利点は、付随する図面との連関でとられる、後に続く詳細に述べられる説明から明らかである。
図1A】本発明の1または複数の態様による、スーパーキャパシタ構造であって、マルチ接触タブを含む、それから延在する1または複数の接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの1つの実施形態を図示する図である。
図1B】本発明の1または複数の態様による、図1Aの電子的アセンブリまたはデバイスの、より詳細に述べられる実施形態のブロック線図である。
図1C】本発明の1または複数の態様による、図1Aのスーパーキャパシタ構造の1つの実施形態の、そのライン1C−1Cに沿ってとられる部分断面立面図である。
図1D】本発明の1または複数の態様による、少なくとも部分では、バッテリの周囲を被包して、電力を電子的アセンブリの1または複数の構成要素に供給するスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの別の実施形態を図示する図である。
図1E】本発明の1または複数の態様による、少なくとも部分では、回路ボードアセンブリの周囲を被包するスーパーキャパシタ構造を有する、図1Dの電子的アセンブリまたはデバイスの代替の実施形態を図示する図である。
図2A】本発明の1または複数の態様による、スーパーキャパシタ構造であって、マルチ接触タブを含む、それから延在する1または複数の接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの別の実施形態を図示する図である。
図2B】本発明の1または複数の態様による、図2Aのスーパーキャパシタ構造の1つの実施形態の、そのライン2B−2Bに沿ってとられる部分断面立面図である。
図3A】本発明の1または複数の態様による、スーパーキャパシタ構造であって、それから延在する多重のマルチ接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスのさらなる実施形態を図示する図である。
図3B】本発明の1または複数の態様による、図3Aの電子的アセンブリの、そのライン3B−3Bに沿ってとられ、回路ボードアセンブリの異なる領域の上方に在る、スーパーキャパシタ構造およびマルチ接触タブを図示する部分断面立面図である。
図3C】本発明の1または複数の態様による、図3Aの電子的アセンブリの、そのライン3Cの内部の領域の1つの実施形態を示す平面図である。
図4】本発明の1または複数の態様による、近接する、または関連付けられる回路ボードアセンブリの上方に在るように構成およびサイズ設定されるマルチ接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの1つの実施形態の平面図である。
図5A】本発明の1または複数の態様による、1または複数の回路ボードアセンブリからスーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にする1または複数の接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの別の実施形態の平面図である。
図5B】本発明の1または複数の態様による、図5Aの電子的アセンブリの、そのライン5B−5Bに沿ってとられ、1もしくは複数の回路ボードアセンブリの異なる領域に電気的に接触し、または、それらの領域内に延在する、1または複数の接触タブを図示する部分断面立面図である。
図5C】本発明の1または複数の態様による、1または複数の回路ボードアセンブリからスーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にする1または複数の接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの代替の実施形態を図示する図である。
図6A】本発明の1または複数の態様による、回路ボードアセンブリの上方に存するスーパーキャパシタ構造を有し、それから延在して、スーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にするマルチ接触タブを有する、電子的アセンブリまたはデバイスのさらなる実施形態の平面図である。
図6B】本発明の1または複数の態様による、図6Aのデバイスの、そのライン6B−6Bに沿ってとられる部分断面立面図である。
図7A】本発明の1または複数の態様による、1または複数の接触タブを伴うスーパーキャパシタ構造を有する、電子的アセンブリまたはデバイスの別の実施形態を図示する図である。
図7B】本発明の1または複数の態様による、多重のスーパーキャパシタサブアセンブリを伴う、図7Aの電子的アセンブリの1つの実施形態の内部的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の態様、ならびに、それらの決まった特徴、利点、および、詳細が、付随する図面で例示される非制限的な例への参照によって、下でより完全に解説される。よく知られている材料、製作ツール、処理技法、その他の説明は、詳細において発明を不必要に分かりにくくしないように省略される。しかしながら、詳細に述べられる説明および特定の例は、発明の態様を指示する一方で、例示のみの方途により与えられ、制限の方途によるものではないということが理解されるべきである。下方に在る発明の概念の趣旨および/または範囲の内部の、様々な代用、修正、追加、および/または、配置構成は、この開示から、当技術での熟練させられた者には明らかとなろう。
【0009】
本明細書で開示されるのは、各々が1または複数のスーパーキャパシタを有するスーパーキャパシタ構造を含む、電子的アセンブリまたはデバイスである。本明細書で使用される際に、「スーパーキャパシタ」は、実例として、電極間に配設される電解質を含む電気化学キャパシタを備え、実例として、ハイブリッドスーパーキャパシタ構成で、バッテリなどの構造とともに集積され得る。「電解質」は、電気が通過し得る物質、普通は液体である。スーパーキャパシタの1つの例は電気化学二重層キャパシタ(EDLC)であり、そのEDLCは、例えば、実例として、伝導性電極の表面と電解質との間の境界面で、イオンの二重層で、電荷の隔離により電気的エネルギーを貯蔵する。スーパーキャパシタに対する別の用語は、ウルトラキャパシタである。1つの実施形態ではスーパーキャパシタは、第1の電流コレクタ、第1の電極、隔離体、第2の電極、および、第2の電流コレクタを含む、積層された構造であり得るものであり、電解質が電極間に配設される。別の例ではスーパーキャパシタは、非対称またはハイブリッドスーパーキャパシタであり、1または複数のバッテリタイプ電極、および、1または複数のキャパシタタイプ電極を有し得る。そのような例ではスーパーキャパシタは、ファラデー充電をサポートする1または複数の電極、および、容量性の充電をサポートする1または複数の電極を有し得る。
【0010】
追加で、本明細書で使用される際に、エネルギー貯蔵デバイスは、スーパーキャパシタ、キャパシタ、バッテリ、燃料セル、または、電気的エネルギーを貯蔵する能力がある任意の他のデバイスもしくは構造であり得る。エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度(または、比エネルギー)は、デバイスの単位質量あたりの貯蔵されるエネルギーの量として定義され、一方で電力密度は、エネルギーがデバイスに、または、デバイスから転送され得る(単位質量あたりの)レートとして定義される。1つの例として、活性炭素スーパーキャパシタは、例えば、従来のリチウムイオン再充電可能バッテリのエネルギー密度の10分の1を有し得るものであり、一方で例えば、従来のリチウムイオン再充電可能バッテリの電力密度の10〜100倍を有する。
【0011】
1つの態様で、本明細書で概略的に記載され、提供されるのが、スーパーキャパシタ構造と、1または複数の接触タブとを含む、強化された電子的アセンブリまたはデバイスである。スーパーキャパシタ構造は、スーパーキャパシタの1または複数の層と、スーパーキャパシタ構造に電気的に接触し、そのスーパーキャパシタ構造から外向きに延在して、スーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にする、1または複数の電気的伝導性接触タブとを含む。1または複数の接触タブは、少なくとも1つのマルチ接触タブを含む。マルチ接触タブは、スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される、それに対する多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定される。1つの特定の実施形態ではマルチ接触タブは、実例として、1または複数の回路ボードアセンブリの多重の構成要素の上方に在る(または、下方に在る)ように設計される、シートまたは膜タブである。
【0012】
1つの実施形態では、電子的アセンブリまたはデバイスは、回路ボードアセンブリに関連付けられ(または、それを含み)、マルチ接触タブは、回路ボードアセンブリの少なくとも小部分の上方に存して、部分では、その電磁干渉遮蔽を容易にするように構成およびサイズ設定される。この実施形態では、マルチ接触タブの多重の接触位置は、回路ボードアセンブリに実装される1または複数の構成要素など、回路ボードアセンブリと、スーパーキャパシタ構造との間の多重の電気的接続を容易にする。1つの実施形態では回路ボードアセンブリは、主表面区域を有する1または複数の構成要素を含み得るものであり、マルチ接触タブは、1または複数の構成要素の主表面区域と少なくとも同じほど大きい表面区域を伴う膜タブを含み得る。追加でスーパーキャパシタ構造は、回路ボードアセンブリに実装される1または複数の他の構成要素の上方を含めて、回路ボードアセンブリの別の小部分の上方に、部分では、1または複数の他の構成要素の電磁干渉遮蔽を容易にするように配設され得る。1つの特定の実現形態ではマルチ接触タブは、スーパーキャパシタ構造の主表面の表面区域より大きい表面区域を伴う膜またはシートタブである。
【0013】
別の実施形態ではスーパーキャパシタ構造は、バッテリの主表面の少なくとも小部分の上方に存して、部分では、バッテリの電磁干渉遮蔽を容易にするように構成およびサイズ設定される。例の方途により、スーパーキャパシタ構造は、バッテリの主表面の周囲を被包し、それらの主表面に対向して少なくとも部分的に被覆して、バッテリの電磁干渉遮蔽を容易にするようにサイズ設定および構成されるフレキシブルシートを含み得る。
【0014】
さらなる例としてスーパーキャパシタ構造は、バイポーラC形状設定された電流コレクタなどの、共有されるC形状設定された電流コレクタ(以下、共有C形状設定電流コレクタ)を含み得るものであり、スーパーキャパシタの1または複数の層は、第1のスーパーキャパシタおよび第2のスーパーキャパシタを含み得る。第1および第2のスーパーキャパシタは各々、共有C形状設定電流コレクタを含み得る、または利用し得る。1つの実現形態では共有C形状設定電流コレクタは、第1および第2のスーパーキャパシタを少なくとも部分的に取り囲む。実例として第1および第2のスーパーキャパシタは、スーパーキャパシタ構造の共有C形状設定電流コレクタの内部に存し得る。1つの実現形態ではマルチ接触タブは、スーパーキャパシタ構造の共有C形状設定電流コレクタに電気的に接触し、その電流コレクタから外向きに延在し得る。別の実現形態では第1のスーパーキャパシタは、別の電流コレクタを含み得るものであり、1または複数の接触タブは、別のマルチ接触タブを含み得る。別のマルチ接触タブは、スーパーキャパシタ構造への電気的接続をさらに容易にするために、スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定され得るものであり、別のマルチ接触タブは、別の電流コレクタに電気的に接触し得る。この実施形態ではマルチ接触タブは、第1の電圧を分配し得るものであり、別のマルチ接触タブは、第2の電圧を分配し得るものであり、第1および第2の電圧は、スーパーキャパシタ構造から提供または分配される異なる電圧である。1つの実現形態ではマルチ接触タブは、部分では、関連付けられる回路ボードアセンブリの大部分に電磁干渉遮蔽を提供するように構成およびサイズ設定され得る。実例としてマルチ接触タブは、回路ボードアセンブリの内部に延在し得るものであり、または、回路ボードアセンブリの1つの、もしくは他の主表面で、回路ボードアセンブリの上方に在り得る。
【0015】
1つの実現形態では、スーパーキャパシタの1または複数の層は、積層内に配設される第1のスーパーキャパシタおよび第2のスーパーキャパシタを含み得る。第1のスーパーキャパシタは、共有される電流コレクタ、および、負電流コレクタを含み得るものであり、第2のスーパーキャパシタは、共有される電流コレクタ、および、正電流コレクタを含み得る。この実施形態では、共有される電流コレクタは、負電流コレクタと正電流コレクタとの間に存し得るものであり、マルチ接触タブは、積層内の第1および第2のスーパーキャパシタの共有される電流コレクタに電気的に接触し得る。1または複数の接触タブは、別のマルチ接触タブをさらに含み得る。別のマルチ接触タブは、スーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にするために、スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定され得るものであり、別のマルチ接触タブは、負電流コレクタまたは正電流コレクタの1つに電気的に接触し得る。例の方途により、マルチ接触タブ、および、別のマルチ接触タブは、スーパーキャパシタ構造の同じ側部から、または実例として、スーパーキャパシタ構造の反対の側部から延在し得る。
【0016】
上の構造の1つの実現形態では、マルチ接触タブは、1または複数の回路ボードアセンブリの第1の小部分を被覆するように構成およびサイズ設定され、マルチ接触タブの多重の接触位置は、1または複数の回路ボードアセンブリの第1の小部分と、スーパーキャパシタ構造との間の多重の電気的接続を容易にし、別のマルチ接触タブは、1または複数の回路ボードアセンブリの第2の小部分を被覆するように構成およびサイズ設定され、別のマルチ接触タブの多重の接触位置は、1または複数の回路ボードアセンブリの第2の小部分と、スーパーキャパシタ構造との間の多重の電気的接続を容易にする。1つの例ではマルチ接触タブは、第1の回路ボードアセンブリの上方に存し得るものであり、別のマルチ接触タブは、第2の回路ボードアセンブリの上方に存し得る。追加でマルチ接触タブは、第1の電圧を分配するためにスーパーキャパシタ構造に電気的に接続され得るものであり、第2のマルチ接触タブは、第2の電圧を分配するためにスーパーキャパシタ構造に電気的に接続され得るものであり、第1の電圧および第2の電圧は、異なる電圧である。
【0017】
さらなる実現形態では、スーパーキャパシタ構造のスーパーキャパシタの1または複数の層は、第1のスーパーキャパシタおよび第2のスーパーキャパシタを含み得るものであり、第1のスーパーキャパシタは、スーパーキャパシタ構造の内部で第2のスーパーキャパシタから電気的に離隔され、マルチ接触タブは、第1のスーパーキャパシタに電気的に接触する。この実施形態ではマルチ接触タブは、第1の接触タブであり得るものであり、1または複数の接触タブは、第2の接触タブをさらに含み得るものであり、第2の接触タブは、スーパーキャパシタ構造の第2のスーパーキャパシタに電気的に接続される。1つの実施形態では第1の接触タブは、第1の電圧を分配するために第1のスーパーキャパシタに電気的に接続され、第2の接触タブは、第2の電圧を分配するために第2のスーパーキャパシタに電気的に接続され、第1および第2の電圧は、異なる電圧である。1つの実現形態では、第1のスーパーキャパシタに電気的に接続される第1の接触タブは、第1の抵抗キャパシタンス(RC:resistance capacitance)時間定数を有し、第2のスーパーキャパシタに電気的に接続される第2の接触タブは、第2のRC時間定数を有し、第1のRC時間定数および第2のRC時間定数は、1もしくは複数の構成要素、または、1もしくは複数の関連付けられる回路ボードアセンブリへの、スーパーキャパシタ電圧に対する所望される分配特性に依存的な、異なるRC時間定数である(例えば、異なるRC時間定数であるように修整される)。
【0018】
別の実現形態では、バッテリ、回路ボードアセンブリ、その他などの電子的構造と、スーパーキャパシタ構造とを含む、電子的アセンブリまたはデバイスが提供される。スーパーキャパシタ構造は、スーパーキャパシタの1または複数の層を含み、電子的構造の少なくとも小部分の上方に在って、少なくとも部分では、電子的構造の電磁遮蔽を容易にするように製作およびサイズ設定されるシート構造を含む(または、そのシート構造として構成される)。1つの実現形態ではシート構造は、電子的構成要素の表面に対向して、実例として、構成要素の周囲を被包することにより、少なくとも部分的に上方に在るように構成およびサイズ設定されるフレキシブルシート構造である。この実現形態では1または複数の接触タブは、スーパーキャパシタ構造に電気的に接触し、そのスーパーキャパシタ構造の部分となって、または代替的に、そのスーパーキャパシタ構造から外向きに延在して、スーパーキャパシタ構造への電気的接続を容易にし得る。実例として1または複数の接触タブは、フレキシブルシート構造の少なくとも1つの縁部から外に延在し得る。より具体的には1または複数の接触タブは、マルチ接触タブを含み得るものであり、マルチ接触タブは、1もしくは複数の構成要素、または、1もしくは複数の回路ボードアセンブリへの多重の電気的接続を容易にするために、スーパーキャパシタ構造に対して外部的に配設される多重の接触位置を伴って構成およびサイズ設定される。
【0019】
参照が、下で、理解のしやすさのために一定の縮尺で描画されない図面に対して行われ、異なる図を通して使用される同じ参照番号は、同じ、または同様の構成要素を表す。
【0020】
図1Aは、本発明の1または複数の態様による、電子的アセンブリまたはデバイス100の1つの実施形態を例示する。例の方途により、デバイス100は、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、ポータブルメディアプレーヤ、デジタルカメラ、その他などのモバイル消費者電子的デバイスの部分を備え得る。この例ではデバイス100は、スーパーキャパシタの1または複数の層などの、1または複数のスーパーキャパシタを含むスーパーキャパシタ構造110を含む。
【0021】
示されるように、1または複数の接触タブ120は、スーパーキャパシタ構造110に電気的に接触し、スーパーキャパシタ構造110から外向きに延在するものであり、例えば、例えば回路ボードアセンブリ130とスーパーキャパシタ構造110との間の、別個で、または組合せでのいずれかでの、多重の電気的または機械的接続を容易にするために、スーパーキャパシタ構造110に対して外部的に配設される多重の接触位置123を伴って構成およびサイズ設定される、1または複数のマルチ接触タブ122を含み得る。接触タブ120は例えば、1または複数のメタル(アルミニウムまたは銅を含む)またはグラファイトなどの伝導性材料で製作される、材料の箔、シート、単一のワイヤ、ワイヤのツイストされたペア、または、同軸ケーブルであり得る。1つの例ではマルチ接触タブ122は、メタル膜、シート、箔、その他であり得るものであり、多重の接触位置123が露出されたままであるように、絶縁体材料によって部分的にコーティングされ得る。別の例ではマルチ接触タブ122は、伝導性材料の1または複数の層、および、非伝導性材料の1または複数の層を含む、材料の1または複数の層を含み得る。接触位置123は、マルチ接触タブ122を回路ボードアセンブリ130に接続するために使用される技術に依存する、任意の所望される接続境界面、例えば、はんだバンプ、伝導性パッド、スルーホール接触、鉛、接着剤、または、他の電気的もしくは機械的境界面を含み得る。例えばはんだバンプは、表面接続または実装を可能とするために使用され得るものであり、スルーホールまたはポストは、1または複数の他の実現形態での電気的接続を容易にするために使用され得る。1つの例では接触位置123は、例えば両面フリップチップパッケージであり得る、1または複数の構成要素140に直接接続し得るものであり、一方で、他の例では接触位置123は、スーパーキャパシタ構造に電気的に接続されるように、構成要素140に近い位置で回路ボードアセンブリ130に接続し得る。
【0022】
回路ボードアセンブリ130は例えば、モバイル電子的デバイスの1または複数のプリントされた回路ボードを含み得るものであり、接地および信号プレーンなどの伝導性プレーン、トラック、伝導性トレース、パッド、バイア、その他を含む、多重の層および伝導性特徴を有し得るものであり、様々な異なるタイプの構成要素140を含み得るものであり、それらの構成要素140は、例えば、例えばボールグリッドアレイ(BGA)パッケージングを使用して表面実装され得る、または、ポストを使用してスルー実装され得る、無線トランシーバ、プロセッサ、メモリ、カメラデバイス、その他などである。マルチ接触タブ122の接触位置123は、回路ボードアセンブリ130の構成要素140を含む、回路ボードアセンブリ130の選択される小部分への電気的接触を容易にするように設計され得る。ポリマー、プラスチック、ガラス、セラミック、ポーセレン、ゴム、その他材料などの絶縁体材料(示されない)は、特定の領域への電気的接続を制限するために、接触タブ120の小部分を被覆し得るものであり、そのことによって例えば、マルチ接触タブ122は、回路ボードアセンブリ130の上方に在って、または、回路ボードアセンブリ130の上方を被覆して、(実例として)構成要素140を含む回路ボードアセンブリ130に選択的に電気的に接触することを容易にし得るものであり、一方で、他の下方に在る構成要素からは電気的に離隔されたままである。1つの例では、図示されるように、スーパーキャパシタ構造110は、回路ボードアセンブリ130に近接して配置され得るものであり、他の例ではスーパーキャパシタ構造110は、回路ボードアセンブリ130の上に、下に、または、内部に配置され得る。
【0023】
図1Bは、図1Aのデバイス100の、より詳細に述べられる実施形態のブロック線図であり、スーパーキャパシタ110、バッテリ150、回路ボードアセンブリ130、および、1または複数の構成要素140の間の電力経路を、制御する、調節する、および/または、平衡させるエネルギーコントローラ160を例示する。エネルギーコントローラ160は、多重の入力および出力によって、バッテリ150、スーパーキャパシタ構造110、接触タブ120(マルチ接触タブ122を含む)、回路ボードアセンブリ130、および、構成要素140に電気的に接続され得るものであり、電子的回路網を含み得るものであり、その電子的回路網は例えば、どのエネルギー貯蔵デバイス、実例としてスーパーキャパシタ110またはバッテリ150が、(多重の入力および出力を使用して)回路ボードアセンブリ130および/または構成要素140に、(実例として)多重の接触タブ120によって接続されるかを、制御すること、および切り替えることの能力があるプログラマブルデジタル論理を含むものである。この制御すること、および切り替えることは、デバイスの構成要素からのエネルギー需要に応答的であり得る。追加でエネルギーコントローラ160は、バッテリ150によるスーパーキャパシタ構造110の再充電を含む、エネルギー貯蔵デバイスの充電を制御し得る。
【0024】
1つの例ではエネルギーコントローラ160は、1つの構成要素140が、その動作モードに依存して、スーパーキャパシタ110またはバッテリ150に代替で接続されることを可能とし得る。例えばエネルギーコントローラ160は、(例えば、2から4ミリ秒の継続期間の間、1.2から2.0アンペアの急上昇させられる電流を要し得る)例えばモバイル通信ネットワークへのデータの送出の間の、間欠的な高い電力急上昇所要量に応答的に、無線トランシーバをスーパーキャパシタ構造110に接続するようにプログラムされ得る。追加でエネルギーコントローラ160は、(例えば、40またはより多いミリ秒の継続期間の間、0.1から0.2アンペアの電流を要し得る)例えば無線トランシーバのスタンバイモードの間の、持続させられる電力所要量に応答的に、無線トランシーバをバッテリ150に接続するように、さらに構成またはプログラムされ得る。別の例としてエネルギーコントローラ160は、エネルギーのトランジェントバーストを検出し、エネルギーをスーパーキャパシタ構造110に貯蔵し得る。バッテリ150およびスーパーキャパシタ構造110へのアクセスを調節することにより、エネルギーコントローラ160は、エネルギー所要量から電力所要量を減結合し、エネルギー浪費を低減し、そのことにより、関連付けられるポータブル電子的デバイスのバッテリ寿命を最適化することを容易にする。
【0025】
構成要素140は、異なるエネルギー貯蔵デバイスとの連関で最良に満たされ得る、電圧、電流、電力、エネルギー、および、電力供給抵抗キャパシタンス(RC)時間定数に対する異なる動作所要量を含む、異なる電気的特性を有し得る。デバイス100(消費者電子的デバイスなど)の正常な動作では、プロセッサ、メモリ、ディスプレイスクリーン、その他などの決まった構成要素140は、電力を定常的に消費し得るものであり、一方で、無線トランシーバまたはカメラフラッシュなどの他の構成要素140は、短い継続期間の間に高い電力を間欠的に消費し得る。そのような事例では、リチウムイオン再充電可能バッテリなどのバッテリ150、および、本明細書で開示されるものなどのスーパーキャパシタ構造110の組合せを使用することは、デバイス100の内部のエネルギーの最適な使用に対して可能とし得る。実例としてバッテリ150は、スーパーキャパシタより高いエネルギー密度を有し得るものであり、電力を定常的に消費している構成要素140にエネルギーを提供し得るものであり、1または複数のスーパーキャパシタは、バッテリ150より高い電力密度を有し得るものであり、相対的に高い電力を間欠的に消費する構成要素140に、より瞬間的なエネルギーを提供し得る。1つの構成では、スーパーキャパシタ構造110はさらには、必要とされるときに利用可能なスーパーキャパシタエネルギーを有するために、バッテリ150により絶えず充電または再充電され得る。スーパーキャパシタなどのエネルギー貯蔵デバイス、および、従前のバッテリ150の組合せを用いることにより、システムの内部のエネルギー使用の全体的な効率が改善され得るものであり、そのことにより、消費者電子的デバイス100のバッテリ寿命および性能を強化する。
【0026】
別の態様では電磁干渉が、本明細書で開示されるマルチ接触タブ122およびスーパーキャパシタ構造110により抑制され得る。無線周波数干渉(RFI)などの電磁干渉(EMI)が、デバイス100の内部で、外部的に発生している、または、内部的に発生している場合がある。EMIは、抑制されずに放置されるときに、構成要素140および回路ボードアセンブリ130を含むデバイス100の性能に影響を及ぼし得る妨害である。1つの例としてEMIは、スマートフォン内のオーディオ回路の機能に干渉し、オーディオ信号の品質を悪化させ得る。EMIを生起させ得るありふれた外部的な源は、テレビジョン、コンピュータモニタ、コードレス電話、マイクロ波オーブン、その他を含み、内部的に発生するEMIは、例えば、例えばセルフォンタワーと通信するモバイル無線サブシステムで発生し得る。有利には、本明細書で開示されるマルチ接触タブ122は、EMIが、実例として、電子的構成要素140および/または回路ボードアセンブリ130に到達することを抑制することを容易にするように、サイズ設定および構成され得る。1つの実施形態ではマルチ接触タブ122は、電磁放射に対する障壁遮蔽物として作用する、任意の適切な厚さのメタルのシートまたは膜を備え得る。さらに別の実施形態ではマルチ接触タブ122は、EMIをさらに抑制する傾向がある、または、熱放散を容易にし得る材料性質を伴う、伝導性または絶縁材料を含む、材料の1または複数の追加的な層または膜を含み得る。したがって、本発明の1または複数の態様によれば、マルチ接触タブ122は有利には、多重の電子的デバイスとスーパーキャパシタ構造110との間の電気的接触を容易にし、同時に、EMIが、実例として、多重の電子的構成要素140および/または回路ボードアセンブリ130に到達することを抑制することを容易にし得る。同様に、スーパーキャパシタ構造110はさらには、回路ボードアセンブリ130の、1もしくは複数の構成要素140、および/または、1もしくは複数の領域の上方に配設され得るものであり、そのことは、EMIが、回路ボードアセンブリ130のそれらの構成要素または領域に到達することをブロックすることをさらに容易にすることになる。1つの実施形態ではスーパーキャパシタ構造110は、伝導性材料、例えば箔などのメタルで作成される電流コレクタを含むことになる、スーパーキャパシタの層、例えば、インバーテッドバイポーラスーパーキャパシタの層(図1C)、または、バイポーラスーパーキャパシタの積層された層(図2B)を含み得るということに留意されたい。例えばスーパーキャパシタ構造110は、メタル箔の3または4の層などの、伝導性材料の3または4の層を有し、そのことにより、減結合またはバイパスキャパシタに対する必要性なしでEMI遮蔽を提供し得る。
【0027】
1つの例では、抵抗性の、および集中された容量性の要素(示されない)が、例えば高周波数での、内部的に生成される場(電流パルスの高調波成分を含む)の強化された吸収を提供するために、スーパーキャパシタ構造110の内部に含まれ得る。さらなる例では、低損失、高周波数の容量性の要素のアレイ(示されない)が、スーパーキャパシタ構造110の周辺部の内部に含まれ得るものであり、高周波数でのカットオフ下導波管(waveguide−below−cutoff)構造として使用され得るものであり、または高周波数エネルギーは、外部的な回路にバイパスされ得る。有利にはそのような設計は、電流を局限し、EMIの伝搬を制御することにより、スーパーキャパシタ構造110の望ましくないアンテナに類する挙動を抑制し得る。
【0028】
別の例ではスーパーキャパシタ構造110は、磁気および/または熱的遮蔽を強化するように選定される材料を含み得る。例えばスーパーキャパシタ構造110は、ミューメタルなどの、それらの磁気透磁率のために選定される材料を含み得る。別の例ではスーパーキャパシタ構造110は、EMIまたはRFIを吸収するように設計される電解質材料を含み得る。さらなる例ではスーパーキャパシタ構造110は、さらにはEMIおよび/または熱的遮蔽物として作用し得る、適した絶縁体材料で作成される、保護パウチ(示されない)により囲繞され得る。
【0029】
図1Cは、図1Aのスーパーキャパシタ構造110の1つの実施形態の部分断面立面図である。図示されるように、1つの実施形態ではスーパーキャパシタ構造110は、スーパーキャパシタ118、119の1または複数の層を含む。1つのスーパーキャパシタ118、119は例えば、隔離体113により隔離され、2つの電極間に配置される電解質114のイオンにより電気的に接続される2つの電極112を含み得る。電極112は、大きな比表面積、実例として、マイクロ多孔性に起因して、グラムあたり500〜1000平方メートルの比表面積を有し得る、多孔性または海綿状の材料(活性炭素、無定形炭素、炭素エアロゲル、グラフェン、または、炭素ナノチューブなど)で製作され得るものであり、一方で電解質114は、水酸化カリウム(KOH)などの溶解させられた化学物質を伴う溶媒を含み得る。スーパーキャパシタ118、119の電極112は、メタル、実例としてアルミニウムまたは銅などの伝導性材料を含み得る、1または複数の電流コレクタ115に接続され得る。電流コレクタ115は、スーパーキャパシタ118、119の、正に帯電させられたアノード、または、負に帯電させられたカソードなどの端子として作用し得る。
【0030】
例の方途により図示されるように、インバーテッドバイポーラ構成では、2つのスーパーキャパシタ(第1のスーパーキャパシタ118、および、第2のスーパーキャパシタ119など)は、直列に結合され、誘電シーラ117により隔離される。これらのスーパーキャパシタは例えば、スーパーキャパシタ構造110の内部で、バイポーラC形状設定された電流コレクタ116を共有し得る。有利にはインバーテッドバイポーラ構成は、バイポーラC形状設定された電流コレクタ116が、スーパーキャパシタ118、119の表面上のどこからでもアクセスされることを可能とするものであり、その理由は、インバーテッドバイポーラ構成では、バイポーラC形状設定された電流コレクタ116は、第1のスーパーキャパシタ118、および、第2のスーパーキャパシタ119の周囲を被包し、スーパーキャパシタ118、119を少なくとも部分的に取り囲むからというものである。そのようなインバーテッドバイポーラ構成では接触タブ120は、バイポーラC形状設定された電流コレクタ116に、または、スーパーキャパシタ118、119の内部に配置される電流コレクタ115に接続し得るものであり、(実例として)スーパーキャパシタ構造110からの異なる電圧レベルへのアクセスを提供する。実例として、各々のスーパーキャパシタ118、119が、2.7ボルト(V)の電圧容量を有し、マルチ接触タブ122’が接地に接続されるならば、バイポーラC形状設定された電流コレクタ116は、それは単一のスーパーキャパシタ119と直列に接続されるので、2.7Vを給送し得るものであり、一方でマルチ接触タブ122は、それは両方のスーパーキャパシタ118、119と直列に接続されるので、5.4Vを給送し得る。
【0031】
図1Dは、バッテリ150の周囲を被包するスーパーキャパシタ構造110’を含み得る、電子的アセンブリまたはデバイス100’の別の実施形態の分解された図を図示する。示されるようにスーパーキャパシタ構造110’は、バッテリ150の周囲を被包するように、折り畳まれ得る、または、ヒンジを付けられ得るものであり、そのことにより、バッテリ150のEMI遮蔽を提供することを容易にし得る。この実施形態では、1または複数のマルチ接触タブ122’は、スーパーキャパシタ構造110’の1または複数の縁部から延在し得る。1つのマルチ接触タブ122’上の接触位置123’が示される。これらの接触位置123’は、例えばスマートフォンの主処理ボードであり得る、回路ボードアセンブリ130’上の多重の位置へのスーパーキャパシタ構造110’の電気的接続を容易にするように配設され得る。図示されるように、2つのマルチ接触タブが、回路ボードアセンブリ130’の上方で折り畳む、または、回路ボードアセンブリ130’を包むように提供され得るものであり、そのことにより、接触位置123’と回路ボードアセンブリ130’との間の(例えば、その両方の主側部上での)電気的接続を容易にし、回路ボードアセンブリ130’のEMI遮蔽を、回路ボードアセンブリに実装される1または複数の構成要素140’と同じほどよく容易にし得る。1つの例ではスーパーキャパシタ構造110’は、1もしくは複数の構成要素140’、または、バッテリ150などの、外部的または内部的のいずれかの源からの熱を、吸収する、放散させる、または、反射する熱的遮蔽物であり得る。例えばスーパーキャパシタ構造110’は、バッテリ150の周囲を被包し、バッテリ150の熱の均一な分配を容易にして、ホットスポットを消失させ、バッテリ150がより効率的に動作することを可能とし得るものであり、その理由は、例えば、スーパーキャパシタ構造110’を内包する外部的なパウチ(示されない)、電極112(図1C)、および、隔離体113(図1C)を含む、スーパーキャパシタ構造110’の材料は、熱の対流または伝導に対して可能とする、望ましい熱的性質を有し得るからというものである。別の実施形態ではスーパーキャパシタ構造は、少なくとも部分的に、例えば、電子的アセンブリまたはデバイスの、ハウジングまたはシャーシ内にはまるように、円筒形状に丸められ得る。
【0032】
図1Eは、アセンブリまたはデバイス100’の代替の実施形態を図示する。図示されるようにスーパーキャパシタ構造110”は、バッテリ150および回路ボードアセンブリ130’の周囲を被包するように、折り畳まれ得る、または、ヒンジを付けられ得るものであり、そのことにより、バッテリ150、および、回路ボードアセンブリ130’に実装される1または複数の構成要素140’を含む、回路ボードアセンブリ130’のEMI遮蔽を提供することを容易にし得る。スーパーキャパシタ構造110”は、回路ボードアセンブリ130’の両側部上の多重の位置への電気を容易にするために、非伝導性材料によって部分的にコーティングされる外部的な伝導表面を、露出される接触位置123’がその上に配設される状態で有し得る。
【0033】
別の実施形態ではスーパーキャパシタ構造は、折り畳みもしくは折り目ラインを有する折り畳み可能な矩形構造であり得るものであり、または、ブリッジ構造により接続される2つの矩形として形状設定され得るものであり、ブリッジ構造は折り畳み可能である。そのような例では、折り畳まれるスーパーキャパシタ構造は、例えば、折り畳まれる構造の頂部小部分から延在する電力接触タブ、および、折り畳まれる構造の底部小部分から延在する接地接触タブを有することにより、EMIまたはRFIを低減し得るものであり、接地および電力接触タブは、自己相殺しているように構成され、スーパーキャパシタ構造からの内部的な、または反射されるEMIを相殺する。そのような実施形態ではスーパーキャパシタ構造は、1または複数の、バッテリ、回路ボードアセンブリ、または、構成要素などの電子的アセンブリを囲繞し得るものであり、ファラデーケージとして作用し得る。そのような構成の利点はさらには、強化された秘密性またはセキュリティを含み得るものであり、その理由は、電子的アセンブリからのEMI放出をブロックすることは、外側の観測者が、様々な構成要素の知られているEMI識別特性をモニタすることにより、電子的アセンブリの動作の態様を検出することを防止し得るからというものである。
【0034】
別の実施形態ではスーパーキャパシタ構造は、スーパーキャパシタ構造に接続して、電流コレクタから接触タブへの電子流れからの何らかのEMI放出を低減するように設計される、1または複数のインピーダンス整合される接触タブを有し得る。例えばスーパーキャパシタは、スーパーキャパシタ構造(または、1もしくは複数の接触タブ)の内部の、スーパーキャパシタ構造(または、1もしくは複数の接触タブ)の内表面上での電流流れにより生成される場を局限し得る、ペアリングされた条片の、低インピーダンス伝送ライン構造として構成され得る。別の例ではスーパーキャパシタ構造は、ベクトル相殺によって(例えば、低周波数での)内部的に生成される磁気場の外部的結合を最小化するための、平衡させられる伝送ライン構造として構成され得る。
【0035】
図2Aは、スーパーキャパシタ構造210と、スーパーキャパシタ構造210に電気的に接触し、スーパーキャパシタ構造210から外向きに延在する、1または複数の接触タブ220とを備える、電子的アセンブリまたはデバイス200の別の実施形態を例示する。接触タブ220は例えば、回路ボードアセンブリ230、または、その上に実装される1もしくは複数の構成要素240の、スーパーキャパシタ構造210との間の電気的接続を容易にする、スーパーキャパシタ構造210に対して外部的な多重の接触位置223を有し得る、マルチ接触タブ222を含み得る。図示されるようにスーパーキャパシタ構造210は、(1つの実施形態では)回路ボードアセンブリ230の上方に在り得る。1つの例では接触位置223は、マルチ接触タブ222を、実例として回路ボードアセンブリ230に、特定の位置で接続する伝導性ポストを含み得る、または、それらのポストに位置合わせし得る。例えば構成要素240は、マルチ接触タブ222への直接の接続、または、ボードを通しての、ボードに延在し、構成要素240に近く配置される伝導性ポストによる接続のいずれかによって、スーパーキャパシタ構造210に電気的に接続され得る。
【0036】
図2Bは、図2Aのスーパーキャパシタ構造210の1つの実施形態の部分断面立面図である。図示されるように、1つの実施形態ではスーパーキャパシタ構造210は、積層されたバイポーラ構成で配置構成される、1または複数の積層されたスーパーキャパシタ218、219を含む。この構成ではスーパーキャパシタ218、219は、直列に結合され、例えば、スーパーキャパシタ218、219間に配置されるバイポーラ電流コレクタ216を共有する。スーパーキャパシタ218は、共有されるバイポーラ電流コレクタ216、および、電流コレクタ215の負電流コレクタを含み得るものであり、スーパーキャパシタ219はさらには、共有されるバイポーラ電流コレクタ216を、電流コレクタ215の正電流コレクタと同じほどよく含み得るということに留意されたい。有利には、図示される積層されたバイポーラ構成は、スーパーキャパシタ構造210の底部表面が接地プレーンとなることを可能とし、その頂部表面が、2.7Vスーパーキャパシタ218、219の組み合わされたスーパーキャパシタ電圧、例えば5.4Vへのアクセスを提供することを可能とし得るものであり、一方で、中間電圧(例えば、2.7V)へのアクセスは、電流コレクタ215によってスーパーキャパシタ構造210の側部で利用可能であり続ける。
【0037】
図3Aは、スーパーキャパシタ構造310と、スーパーキャパシタ構造310に電気的に接触し、スーパーキャパシタ構造310から外向きに延在して、スーパーキャパシタ構造310への電気的接続を容易にする、1または複数の接触タブ320とを備える、電子的アセンブリまたはデバイス300のさらなる実施形態を例示する。接触タブ320は例えば、各々が、スーパーキャパシタ構造310に対して外部的に配設される多重の接触位置323、323’を伴って構成およびサイズ設定され得る、第1のマルチ接触タブ322および第2のマルチ接触タブ322’などの、1または複数のマルチ接触タブを含む。図示されるようにスーパーキャパシタ構造310は、回路ボードアセンブリ330の小部分の上方に配設され得るものであり、1つの例として、第1のマルチ接触タブ322および第2のマルチ接触タブ322は、スーパーキャパシタ構造310の反対の側部から延在して、回路ボードアセンブリ330の第2および第3の小部分または領域の上方に在り得る。1つの実施形態では第1のマルチ接触タブ322は、実例として、3または4のスーパーキャパシタと直列の状態の電流コレクタへの電気的接触により、例えば近似的に9Vであり得る、第1の電圧へのアクセスを提供するように、スーパーキャパシタ構造310に電気的に接続され得るものであり、一方で第2のマルチ接触タブ322’は、スーパーキャパシタ構造310の単一のスーパーキャパシタと直列の状態の電流コレクタへの電気的接触によって、例えば近似的に2.7ボルトであり得る、第2の電圧へのアクセスを提供するように、スーパーキャパシタ構造310に電気的に接続され得る。
【0038】
図3Bは、図3Aのデバイス300の部分断面立面図である。図示されるように、1つの実施形態では回路ボードアセンブリ330は、電子的デバイスの種々の構成要素の任意のものであり得る、それに実装される1または複数の構成要素340を含む。示されるようにマルチ接触タブ322、322’は、回路ボードアセンブリ330の異なる小部分の上方に存して、部分では、その電磁干渉遮蔽を容易にするように構成およびサイズ設定され得る。図3Cは、図3Aの回路ボードアセンブリの詳細に述べられる例であり、その領域3Cを示し、ボードに実装される異なる構成要素340を例示する。図3Bに図示されるように、接触位置323、323’は例えば、マルチ接触タブを構成要素340に電気的に接続するポストを含み得る。
【0039】
図4は、スーパーキャパシタ構造410と、マルチ接触タブ422と、主表面を伴う回路ボードアセンブリまたは構成要素440とを有する、電子的アセンブリまたはデバイス400の別の実施形態を例示する。図示されるように、1つの例ではマルチ接触タブ422は、構成要素の上方に在る、または、下方に在る膜タブであり得る。膜タブは、構成要素の主表面の区域と少なくとも同じほど大きい表面区域を有し得る。
【0040】
上で記されたように1つの実施形態では、マルチ接触タブ422は例えば、個別の用途に対して必要とされるように構成およびサイズ設定され得る、アルミニウムなどの伝導性材料の膜または箔である。マルチ接触タブ422をカスタマイズすることが、構成要素440の徹底した被覆を確実にし、そのことにより、それらの構成要素のEMI遮蔽を強化するために遂行され得る。マルチ接触タブ422は、構成要素440に直接電気的に接続し、または、構成要素440が実装される回路ボードアセンブリを通して構成要素440に電気的に接続し得る。1つの例として、マルチ接触タブ422を構成要素440の100〜200マイクロメートル上に配設することが、例えば、近似的に0.125メートルの波長を有する2.4ギガヘルツ(GHz)EMIに対する、効果的なEMI遮蔽を提供し得るものであり、その理由は、そのようなEMIは、その波長の近似的に1000分の1の何らの側部間隙にも効果的に入り込まないことになるからというものである。
【0041】
別の実施形態ではスーパーキャパシタ構造は、切欠き、ホール、または、くびれなどの形状設定された小部分を含むことにより、バッテリ、回路ボードアセンブリ、または、構成要素などの不均整の電子的アセンブリの上方に在るように構成およびサイズ設定され得る。1つの例では、形状設定された小部分は、メタル、パウチング、ポリマー(例えばポリエチレンテレフタレート)、または、感圧接着剤(PSA)などの材料により埋められ得る。そのような事例では、形状設定された小部分に提供される電気的接続が存在する場合があり、もしくは、存在しない場合があり、または、形状設定された小部分は、接触位置であり得る、もしくは、接触位置を含み得る。別の例ではスーパーキャパシタ構造は、スーパーキャパシタを含まない1または複数の領域によって散在させられる、スーパーキャパシタを含む1または複数の領域を有するシート構造であり得る。
【0042】
図5Aは、スーパーキャパシタ構造510と、1または複数の接触タブ520とを有する、電子的アセンブリまたはデバイス500の別の実施形態を例示するものであり、それらの接触タブ520は、実例として、第1の回路ボードアセンブリ530および第2の回路ボードアセンブリ530’への電気的接続を容易にする、スーパーキャパシタ構造510の反対の側部から外に延在する、マルチ接触タブ521およびマルチ接触タブ522を含む。図5Bは、図5Aのデバイス500の1つの実施形態の部分断面立面図である。
【0043】
図5Bに示されるように、回路ボードアセンブリ530、530’は、1または複数の電子的構成要素を電気的に接続し、機械的にサポートする、プリントされた回路ボード(PCB)を含み得る。PCBに表面実装され得るこれらの構成要素の電気的接続は、回路ボードアセンブリ530の1または複数の層532内にエッチングされる、伝導性トラックまたはパッドの使用によって達成され得るものであり、伝導性バイア534は、層532を電気的に相互接続し得る。PCBでは1または複数の層は、接地または異なる電力電圧レベルへのアクセスを、回路ボードアセンブリ530、530’上に実装される任意の構成要素に提供する、直流電流(DC)電力プレーンまたは接地プレーンであり得る。接地プレーンおよびDC電力プレーンはさらには、交流電流EMIが、接地プレーンまたはDC電力プレーンのいずれかにより効果的に遮蔽され得るので、EMI遮蔽を提供し得る。例示される実施形態では、2つのマルチ接触タブ521、521’が、平面的な作りでスーパーキャパシタ構造510から延在して、実例として、それぞれ回路ボードアセンブリ530に対する電力および接地プレーンを形成する。同様に、2つのマルチ接触タブ522、522’が、反対の方向でスーパーキャパシタ構造510から平面的な作りで、回路ボードアセンブリ530’の上方または内部に延在して、それぞれ回路ボードアセンブリ530’に対する電力および接地プレーンを提供し得る。例の方途により接触タブ521は、第1の電圧を回路ボードアセンブリ530に分配し得るものであり、接触タブ522は、第2の電圧を回路ボードアセンブリ530’に分配し得るものであり、第1および第2の電圧は、同じ、または異なる電圧であり得る。
【0044】
図5Cは、図5Bのデバイスの代替の実施形態である。図示されるように、1つの例ではスーパーキャパシタ構造510は、回路ボードアセンブリ530の部分として組み込まれ得るものであり、有利には、低減される構造および相互接続点を伴う集積されたパッケージを提供する。実例としてスーパーキャパシタ構造510は、回路ボードアセンブリ530の1または複数の層内の陥凹部の内部に配置され得る。例の方途により回路ボードアセンブリ530は、インチ(2.54cm)の1/32、または近似的に800マイクロメートルの厚さを有し得るものであり、スーパーキャパシタ構造510は、200から300マイクロメートルの間の厚さを有し得る。スーパーキャパシタ構造510は、本明細書で開示されるように、実例として、1もしくは複数の積層されたバイポーラスーパーキャパシタ(図2Bを確認されたい)、または、1もしくは複数のインバーテッドバイポーラスーパーキャパシタ(図1Cを確認されたい)によって構成され得る。スーパーキャパシタ構造510は、例えば、回路ボードアセンブリ530の内部の1または複数のDC電力プレーンまたは接地プレーンとして、構成、サイズ設定、および、配設される、ならびに、実例として回路ボードアセンブリ530上に実装される構成要素によりアクセスされ得る、1または複数のマルチ接触タブ521、521’に結合し得る。所望される回路アーキテクチャに依存して、スーパーキャパシタ構造510は、回路ボードアセンブリ530の縁部、回路ボードアセンブリ530の中央領域に、または、回路ボードアセンブリ530の1もしくは複数の別々の層の内部に配置され得る。別の実施形態では、1または複数のマルチ接触タブは、回路ボードアセンブリの層またはメタライゼーションの内部の伝導性トレースとして延在し得るものであり、スーパーキャパシタ構造は例えば、回路ボードアセンブリ上に実装され得る、または、回路ボードアセンブリに近接し得る。
【0045】
図6Aは、その上に実装される1または複数の構成要素640を含む、回路ボードアセンブリ630の上方に配設されるスーパーキャパシタ構造610を有する、電子的アセンブリまたはデバイス600のさらなる実施形態を例示する。図6Bは、図6Aのデバイス600の、そのライン6B−6Bに沿ってとられる1つの実施形態を図示する。図示されるように、1つの例ではマルチ接触タブ622は、超伝導体構造610から延在し、回路ボードアセンブリ630の少なくとも小部分の上方に、1または複数の構成要素640と回路ボードアセンブリとの間に存する。この例ではマルチ接触タブ622は、回路ボードアセンブリ630の上側層上の伝導性トレースとして延在し得る。そのようにマルチ接触タブ622を配設することにより、構成要素640は、1つの実施形態では、スーパーキャパシタ構造610に貯蔵されるエネルギーへの直接のアクセスを有し得る。追加で、上で解説されたように、マルチ接触タブ622は、EMIブロックまたは抑制膜として機能して、実例として、1もしくは複数の構成要素640から回路ボードアセンブリ630に向かって下向きに放射するEMIを抑制する、または、回路ボード630を通って1もしくは複数の構成要素640に向かって伝搬するEMIを抑制するように、サイズ設定および構成され得る。上の実施形態でのようにマルチ接触タブ622は、タブの上方に絶縁性膜または層を有し、実例として、所望される位置での構成要素640および回路ボード630との電気的接触を行うことを容易にするように位置決めされる、特定される露出される接触位置を有し得る。したがってマルチ接触タブ622は、スーパーキャパシタ構造610を、種々の構成要素および回路ボードアセンブリ位置に電気的に接続し、一方で同じ時間に、デバイスの内部の外部的または内部的なEMIの抑制を容易にするように用いられ得る。
【0046】
図7Aは、それから延在する多重の接触タブ720を伴うスーパーキャパシタ構造710を有する、電子的アセンブリまたはデバイス700の別の実施形態を例示する。例示されるように、多重の接触位置723を伴うマルチ接触タブ722は、スーパーキャパシタ構造710の1または複数の側部から外向きに、上で説明された実施形態に類似する様式で延在する。
【0047】
図7Bは、第1のスーパーキャパシタ712、第2のスーパーキャパシタ714、および、第3のスーパーキャパシタ716を含むように示される、スーパーキャパシタ構造710の1つの実施形態の内部的な図である。スーパーキャパシタ構造710の各々のスーパーキャパシタ712、714、および、716は、例えば、例えばインバーテッドバイポーラ構成(図1Cを確認されたい)、または、積層されたバイポーラ構成(図2Bを確認されたい)などのバイポーラ構成を有するように構成され得る。図示されるように、第1のスーパーキャパシタ712、第2のスーパーキャパシタ714、および、第3のスーパーキャパシタ716は、1つから別のものへの電気的離隔を容易にするために、離れて一定の間隔に置かれ得るものであり、必要とされるように、独立して充電および放電され得る。スーパーキャパシタおよび/または接触タブのRC時間定数は、どれほど高速にスーパーキャパシタが、エネルギーの量を貯蔵すること、または給送することのいずれかが可能であるかを決定する。ランダムアクセスメモリ(RAM)のリフレッシングなどの一部の用途は、分の期間にわたるエネルギーの給送を要し得る。しかしながら、カメラフラッシュなどの他の用途は、ミリ秒にわたるエネルギーの同じ量の給送を要し得る。各々の個々のスーパーキャパシタおよび/または接触タブは、異なり得る適切なRC時間定数を有して、それが結合され得る構成要素のエネルギー貯蔵および給送必要性を満たすように構成され得る。
【0048】
例えば1つの実施形態では、スーパーキャパシタ構造712は、無線トランシーバ構成要素に電気的に接続され得るものであり、スーパーキャパシタ714は、メディアプレーヤ構成要素に電気的に接続され得るものであり、スーパーキャパシタ716は、カメラ構成要素に電気的に接続され得る。動作ではメディアプレーヤ構成要素は、メディアを再生するために使用され得るものであり、一方でカメラは、フラッシュ写真をとるために使用され得る。そのような例では、メディアプレーヤ構成要素およびカメラ構成要素は各々、同じ時間にエネルギーの大きな量を要する場合がある。各々の構成要素を、電気的に別個のスーパーキャパシタに接続することにより、エネルギーに対するこれらの同時の需要は各々満たされ得る。追加で同じ時間に、電子的デバイスは、データをデータネットワークから受信している場合があり、スーパーキャパシタ712に電気的に接続され得る無線トランシーバ構成要素は、エネルギーの急上昇を生出し得る。そのような様式では、スーパーキャパシタ構造710のスーパーキャパシタ712、714、または、716の一部は、構成要素からのエネルギーを、他のものが異なる構成要素にエネルギーを給送するのと同じ時間に、貯蔵している場合がある。
【0049】
本明細書で使用される専門用語は、個別の実施形態のみを説明することの目的のためのものであり、発明について制限的であることは意図されない。本明細書で使用される際に、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別様であると指示しない限り、同じほどよく複数形を含むことが意図される。用語「備える」(ならびに、「備える(3人称単数現在形)」および「備える(現在分詞形)」などの、備える、の任意の形)、「有する」(ならびに、「有する(3人称単数現在形)」および「有する(現在分詞形)」などの、有する、の任意の形)、「含む」(ならびに、「含む(3人称単数現在形)」および「含む(現在分詞形)」などの、含む、の任意の形)、および、「内包する」(ならびに、「内包する(3人称単数現在形)」および「内包する(現在分詞形)」などの、任意の形の、内包する)は、オープンエンドの連結動詞であるということがさらに理解されよう。結果として、1または複数のステップまたは要素を、「備える」、「有する」、「含む」、または、「内包する」、方法またはデバイスは、それらの1または複数のステップまたは要素を所有するが、それらの1または複数のステップまたは要素のみを所有することに制限されない。同じように、1または複数の特徴を、「備える」、「有する」、「含む」、または、「内包する」、方法のステップ、または、デバイスの要素は、それらの1または複数の特徴を所有するが、それらの1または複数の特徴のみを所有することに制限されない。さらに、決まった方途で構成されるデバイスまたは構造は、少なくともその方途で構成されるが、さらには、列挙されない方途で構成され得る。
【0050】
あるとすれば、下の特許請求の範囲での、すべてのミーンズプラスファンクションまたはステッププラスファンクション要素の、対応する構造、材料、作用、および、等価物は、特定的に主張されるような、他の主張される要素との組合せで機能を遂行するための、任意の構造、材料、または、作用を含むことが意図される。本発明の説明は、例示および説明の目的のために提示されたが、網羅的であること、または、開示される形での発明に制限されることは意図されない。多くの修正および変形が、発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当技術での通常の熟練の者には明らかとなろう。実施形態は、発明および実際的な用途の1または複数の態様の原理を最良に解説するために、ならびに、当技術での通常の熟練の他の者が、企図される個別の使用に適されるような様々な修正を伴う様々な実施形態のために、発明の1または複数の態様を理解することを可能にするために、選定および説明されたものである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
【国際調査報告】