特表2016-514943(P2016-514943A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特表2016514943-可変速電動モータの始動方法 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-514943(P2016-514943A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(54)【発明の名称】可変速電動モータの始動方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 27/06 20060101AFI20160418BHJP
   H02P 21/00 20160101ALI20160418BHJP
   H02P 27/04 20160101ALI20160418BHJP
【FI】
   H02P7/63 303V
   H02P5/408 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-505719(P2016-505719)
(86)(22)【出願日】2013年12月6日
(85)【翻訳文提出日】2015年12月2日
(86)【国際出願番号】EP2013075810
(87)【国際公開番号】WO2014161614
(87)【国際公開日】20141009
(31)【優先権主張番号】102013206029.7
(32)【優先日】2013年4月5日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】591040649
【氏名又は名称】カーエスベー・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】KSB AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100114591
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 英文
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100179154
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 真衣
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100184424
【弁理士】
【氏名又は名称】増屋 徹
(72)【発明者】
【氏名】ゴンターマン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】シャープ,ヨッヘン
(72)【発明者】
【氏名】シュラーラー,ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】エスターレ,マンフレート
【テーマコード(参考)】
5H505
【Fターム(参考)】
5H505AA01
5H505DD03
5H505DD05
5H505DD06
5H505EE41
5H505FF01
5H505LL54
(57)【要約】
本発明は、可変速電動モータの始動方法であって、モータシャフトのブロッケージが検出されたとき、正トルクがモータシャフトに付与されるようになっており、ブロッケージを解放するために、該正トルクは、互いに異なる周波数で連続的に変動される方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変速電動モータ、特に、同期モータまたは非同期モータの始動方法であって、
a.モータシャフトのブロッケージを識別するステップと、
b.前記モータシャフトを正トルクによって励起させるステップと、
c.前記ブロッケージの離脱を達成するために、前記正トルクを互いに異なる周波数で連続的に変化させるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記励起は、q軸に沿った電流成分Iを介して制御されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記電流成分Iの一定値は、最大値の半分Iq,max/2に制限されており、振動、好ましくは、周期的振動、特に好ましくは、正弦波振動が、前記電流成分Iの一定値に重畳されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記振動の周波数は、変動されることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記周波数は、最小周波数および最大周波数を有する周波数域内において連続的に変動されることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記振動の振幅は、一定であり、好ましくは、前記電流成分Iの最大値の半分Iq,max/2以下であることを特徴とする請求項3〜5の何れか一項記載の方法。
【請求項7】
前記振動の振幅は、前記ブロッケージの離脱が識別された時点でゼロに低減されることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記載の方法。
【請求項8】
前記電動モータ、特に、同期モータまたは非同期モータは、センサを用いることなく、電気角を決定するようになっていることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項記載の方法。
【請求項9】
q方向における前記制御電流、すなわち、コイル電流または電流成分Iが最大値に達するかまたは最大値を超え、および/または2つの連続するサンプリングステップの角位置φnew、φold間の差が所定の閾値Δφを超えない時点で、ブロッケージが識別されることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項記載の方法。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項記載の方法を実施するためのモータ制御装置を備えた電動モータ、特に、同期モータまたは非同期モータ。
【請求項11】
請求項10に記載の電動モータによって駆動されるように構成されたポンプ、特に、遠心ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変速モータ、特に、同期モータまたは非同期モータの始動方法、および電動モータ、特に、同期モータまたは非同期モータ自体に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の駆動装置または機械装置は、該装置を作動させるのに必要な駆動作業を行なう電動モータを有している。ある特定の作動条件下では、混入物に起因して、駆動列のブロッケージ(blockage)が生じることがある。この問題は、電動ポンプシステムに生じることが多い。何故なら、送達物の塊が混入物をポンプまたはモータハウジング内に一気に流し込み、その結果、ポンプまたはモータシャフトのブロッケージをもたらすことがあるからである。
【0003】
多くの場合、ブロッケージを生じたポンプまたは駆動装置は、作動の継続を確実にするために、分解され、かつ洗浄されている。さらに考えられる方法として、モータまたは作業機械のシャフトに機械的な力を加えることによって、ブロッケージを解放させるかまたは必要な作動トルクを低減させることが挙げられる。例えば、特許文献1は、シャフトブロッケージが生じた場合、スクリュードライバーによって該シャフトブロッケージを解放させることを推奨している。
【0004】
特許文献2は、ポンプインペラまたは任意の望ましい駆動装置のシャフトのブロッケージを識別するための方法を提案している。もしモータの必要な作動電流が一定の制限値を超えたなら、シャフトのブロッケージが推定されることになる。この場合、回転の交番方向における最大作動トルク、すなわち、最大正作動トルクまたは最大負作動トルクが、駆動装置に付加されることが意図されている。しかし、この方法の1つの欠点は、もし負作動トルクの付加中にブロッケージが解放されたらなら、駆動装置が一時的に逆の走行方向に走行する可能性があることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許第3210761C1号明細書
【特許文献2】欧州特許第0771065B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、前述の課題を解消することができる電動モータの始動方法を改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴に準じる方法によって達成されることになる。この方法の有利な実施形態は、主請求項に続く従属請求項の主題である。
【0008】
従って、請求項1によれば、可変速電動モータの始動方法が提案されている。電動モータの特定の実施形態も、必要に応じて、提案されており、例えば、前記電動モータは、単相または多相の同期モータ、特に、同期リラクタンスモータの形態にあるものとすることができる。唯一の条件は、モータ速度を設定するための調整手段が組み入れられていることである。例えば、速度は、周波数変換機によって制御することが可能になっている。従って、本方法は、周波数変換機を有する非同期モータに対しても同様に実施することができる。
【0009】
本発明による方法は、第1の方法ステップにおいて、モータシャフトのブロッケージが特定の作動条件に基づいて確実に識別されることを想定している。もしモータシャフトのブロッケージが確定されたなら、前記モータシャフトは、正トルクによって励起されるようになっている。この場合、正トルクは、所望のモータ方向において回転運動を生じさせるトルクを意味すると理解されたい。対照的に、負トルクは、逆方向におけるシャフトの回転運動を意味すると理解されたい。
【0010】
本発明によれば、付加された正トルクは、連続的に変化されるようになっており、ブロッケージの離脱を達成するために、これらの連続的な変化は、互いに異なる周波数で行なわれるようになっている。正トルクの連続的な付与は、本発明にとって不可欠である。トルクの連続的な可変周波数の変化に起因して、所謂、共振効果に基づき、固定された駆動シャフトの離脱が達成されることになる。その結果、先行技術によって知られている方法と比較して、ある特定の状況下にあるモータがロータシャフトの離脱中に逆方向に走行するという事態を回避することができる。
【0011】
電動モータ、特に、同期モータの作動は、印加されるコイル電圧またはモータステータのモータ巻線に流れるコイル電流によって制御されるようになっている。用いられる相の数に依存して、これに対応する複数のコイル電流が、コイル電圧を変化させることによって、調整される必要がある。好ましくは、個々のコイル電流は、d軸およびq軸を有するロータ座標系に変換されるとよい。d軸は、ロータ自体によって生じる磁場の方向に延在している。q軸は、ロータの回転面においてd軸と直交している。
【0012】
本発明の特に好ましい変形実施形態によれば、正トルクによるモータシャフトの励起は、q軸に沿った電流成分Iを介して調整されるようになっている。
【0013】
特に好ましくは、電動モータ、特に、同期モータは、電流成分Iを一定値に調整するようになっている。理想的には、q軸に沿った最大電流Iの半値I/2が一定値として用いられる。次いで、ブロッケージを離脱させるために正トルクの連続的変化を達成するために、振動、好ましくは、周期的振動が、この一定値に重畳されるようになっている。この場合、振幅は、正トルクが常にモータシャフトに存在するように、選択されるようになっている。
【0014】
正弦関数、余弦関数、または任意の他の周期的振動が、適切な振動関数、特に、周期的振動関数であることが判明している。
【0015】
固定されたロータの離脱を加速させることができる共振効果を達成するために、重畳される振動の周波数は、好ましくは、変動されるようになっている。従って、トルクが変動されるのみならず、その変化の速度も変動されることになる。これによって、共振効果に基づき、ブロッケージの効率的かつ迅速な離脱をもたらす、最適な振動による緩和機能が得られることになる。
【0016】
理想的には、周波数は、最小周波数および最大周波数を有する周波数域内において変動されるようになっている。この変動は、不連続的に行なわれてもよいし、または連続的に行なわれてもよい。
【0017】
可変振幅輪郭を有する振動を電流成分Iの一定値に重畳させることができる。しかし、一定振幅の振動の使用が好ましい。理想的には、用いられる重畳振動の振幅は、電流成分Iの最大値の半分以下である。従って、電流成分の作用方向が変化せず、その結果、正トルクが常に存在することになる。
【0018】
ブロッケージの解放が識別された時点で、重畳されている振動の振幅をゼロに低減させると好都合である。この場合、モータ作動は、最初、一定値である電流成分Iの最大値の半値で継続され、所望のモータ速度が設定されるまで、必要に応じて、段階的に増大されることになる。
【0019】
本発明による方法は、電気角のセンサレス測定を行なう同期モータ、特に、同期リラクタンスモータでの使用に特に適している。この場合、電気角は、ロータの磁場強度分布の角度、すなわち、励磁コイル相に対するd軸の角度を意味すると理解されたい。電気角は、一般的に、q軸およびd軸に沿った電流成分に基づき、計算することが可能である。
【0020】
計算された電気角を用いることによって、本発明の特に好ましい形態では、ロータシャフトのブロッケージが生じているかどうかを判断することができる。具体的には、もし今回サンプリングステップの角位置と前回サンプリングステップの角位置との間の差が特定の制限値を超えていないなら、制御装置によって、ロータシャフトのブロッケージが推定されることになる。例えば、2つのサンプリング時間の間の角度変化は、差値を示していないかまたは無視し得るほど小さい差値しか示していないことになる。もし同期機械装置が電気角のどのような変化も示していないなら、回転運動が生じていないことに基づき、ロータシャフトが固定されていると判断することができる。これをブロッケージに対する第1の必要な基準とすることができる。
【0021】
加えて、電流成分Iの増大を第2の必要な基準として用いることができる。
【0022】
もしこれらの基準の両方が同時に満たされたなら、ブロッケージが識別されることになる。もし計算された電流成分Iが最大値に達するかまたは最大値を超え、角度変化が制限閾値未満であったなら、ロータシャフトが固定されていると判断されるべきである。
【0023】
さらに、本発明は、本発明による方法または本発明による方法の有利な変形実施形態の1つを実施するためのモータ制御装置を備える電動モータ、特に、同期モータまたは非同期モータに関する。電動モータ、特に、同期モータまたは非同期モータは、好ましくは、モータ作動中に速度変化を可能にする周波数変換機を備えている。加えて、電動モータは、コイル電圧の最適化のためにロータの現在角度を計算するセンサレスモータとして実施されると好都合である。また、電動モータは、同期リラクタンスモータの形態にあると好都合である。電動モータの利点および特性は、明らかに、本発明による方法または該方法の有利な構成の利点および特性に対応しており、この理由から、ここでは、説明の重複を省略することにする。
【0024】
加えて、本発明は、本発明による電動モータを介して駆動されるポンプ、特に、遠心ポンプに関する。明らかに、本発明によるポンプの利点および特性は、本発明による電動モータまたは該電動モータの有利な形態の利点および特性に対応している。
【0025】
以下、図面を参照して、本発明のさらなる利点および特性についてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】時間の経過に伴うq軸に沿った同期機械装置の電流成分Iの概略を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
単一図は、時間の経過に伴うq軸に沿った同期機械装置の電流成分Iの概略を表すグラフを示している。前述したように、電流成分Iは、軸qおよび軸dを有するロータ座標系に変換されたコイル電流を表している。従って、電流成分Iは、トルク形成電流として解釈することができ、それ故、ロータシャフトに存在するトルクと同等と見なすことができる。
【0028】
付与されるトルクを変動させるために、同期機械装置は、周波数変換機を用いて3相同期モータの電流調節操作を可能にする制御ユニットを備えている。モータの速度は、周波数変換機によって正確に設定することができる。
【0029】
この駆動技術によって、ロータの角位置が決定され、これに応じて、ステータの磁場を配向させることができ、その結果、ロータの最適な作動特性が得られることになる。しかし、同期モータは、現在電気角を直接検出するためのセンサシステムを備えていない。しかし、この電気角は、測定されたコイル電流に基づいて計算することができる。
【0030】
センサを用いることなく決定されるこの角位置に基づいて、さらに以下の条件によってブロッケージを確実に識別することができる。
(I≧Iq,max)および(φold−φnew <Δφ)
【0031】
上記の式において、Iは、ロータ座標システムのq軸に沿った電流成分を表し、Iq,maxは、q軸に沿った最大可能電流成分を表し、qnewは、今回サンプリングステップにおけるロータの今回角位置を表し、φoldは、前回サンプリングステップの角位置を表し、Δφは、角位置の閾値を表している。
【0032】
もし駆動装置の作動中に、この条件が一度満たされたなら、またはある特定の時間帯にわたって永続的にまたは主として満たされたなら、同期モータの制御装置によって、駆動シャフトのブロッケージが推定されることになる。
【0033】
この場合、振動による緩和機能は、広域帯励起から開始される。この目的のために、q軸に沿った電流成分が、その最大値の半分に低減される。グラフの例に基づき、この手順について説明する。時間1において、同期モータの作動が開始され、その結果、コイル電流または電流がq軸に沿って流れる。時間2において、電流成分Iの値は、q軸に沿って最大電流Iq,maxに達する。この時間の後、前述の条件が満たされることになる。しかし、ブロッケージの検出のために、少なくとも時間2から時間3までの時間間隔にわたって、この条件が満たされている必要がある。
【0034】
時間3において、q軸に沿った電流成分は、最大値の半分、すなわち、50%に半減される。加えて、時間4において、一定振幅の周期的振動が、一定の電流成分Iq,max/2に重畳される。図示されている例示的実施形態では、この場合、電流成分Iの最大値の半分のIq,max/2に対応する振幅を有する正弦波振動が、重畳される。その結果、重畳された振動によって、正弦波形の電流成分Iが生じ、前記正弦波形は、常に、正の値を取ることになる。
【0035】
最小周波数fminと最大周波数fmaxとの間で連続的に変動する正弦波振動の周波数によって、振動による緩和が確実に達成されることになる。その結果、駆動列は、種々の周波数、すなわち、広域周波数で励起され、これによって、目標物内に共振効果が生じ、固定された駆動シャフトの離脱が達成されることになる。
【0036】
ブロッケージの条件が満たされなくなった時点で、時間5に示されているように、駆動周波数の振幅は、迅速にゼロに低減され、これによって、駆動装置は、所望の方向に自在に走行することになる。この時間の後、同期機械装置の設定速度は、連続的に増大され、その結果、電流成分Iもその最大値Iq,maxに向かって上昇することになる。
図1
【国際調査報告】