特表2016-515545(P2016-515545A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-515545HCVのRNA−ポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤、2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、その調製の方法及び使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-515545(P2016-515545A)
(43)【公表日】2016年5月30日
(54)【発明の名称】HCVのRNA−ポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤、2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、その調製の方法及び使用
(51)【国際特許分類】
   C07H 19/10 20060101AFI20160425BHJP
   A61K 31/7068 20060101ALI20160425BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160425BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 31/7056 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 31/7072 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 31/4178 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 31/4184 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20160425BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20160425BHJP
【FI】
   C07H19/10CSP
   A61K31/7068
   A61P43/00 111
   A61P31/14
   A61K45/00
   A61K31/7056
   A61K31/4725
   A61K31/7072
   A61K31/4178
   A61K31/4184
   A61K9/20
   A61K9/48
   A61K9/08
   A61K9/06
   A61K9/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】73
(21)【出願番号】特願2016-504279(P2016-504279)
(86)(22)【出願日】2014年2月19日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月17日
(86)【国際出願番号】RU2014000104
(87)【国際公開番号】WO2014148949
(87)【国際公開日】20140925
(31)【優先権主張番号】2013112744
(32)【優先日】2013年3月22日
(33)【優先権主張国】RU
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】513016895
【氏名又は名称】アレクサンドル・バシリエビッチ・イワシェンコ
(71)【出願人】
【識別番号】514288657
【氏名又は名称】アサヴィ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【弁理士】
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドル・バシリエビッチ・イワシェンコ
【テーマコード(参考)】
4C057
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C057CC03
4C057DD01
4C057LL07
4C057LL21
4C076AA06
4C076AA09
4C076AA12
4C076AA22
4C076AA36
4C076AA51
4C076AA53
4C076AA54
4C076BB01
4C076BB11
4C076BB15
4C076BB16
4C076CC35
4C076DD28
4C076DD37E
4C076DD38E
4C076DD67
4C076EE38
4C076EE42H
4C076FF15
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZC202
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC30
4C086BC38
4C086BC39
4C086EA16
4C086EA17
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA21
4C086MA28
4C086MA35
4C086MA37
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA75
4C086ZB33
4C086ZC20
(57)【要約】
一般式1の化合物又はその立体異性体、これらの医薬的に受容可能な塩及び/又は水和物、溶媒和物或いは結晶質の形態:

式中、RがC−Cアルキルであり;R及びRはフルオロであるか、又はRはフルオロであり、そしてRはメチルであり;R及びRはHであるか、又はRはC−Cアシルであり、そしてRは水素であるか、又はRは水素であり、そしてRはC−Cアシルであるか;Rは所望により置換されていてもよいアミノアシルであり、そしてRは水素であるか、又はRは水素であり、そしてRは所望により置換されていてもよいアミノアシルであり;Rは水素、メチル、メトキシ又はハロゲンである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式1の化合物、又はその立体異性体、医薬的に受容可能な塩、及び/又は水和物、溶媒和物又は結晶質の形態:
【化1】
式中、
は、C−Cアルキルであり;
及びRは、フルオロであるか、又は
は、フルオロであり、そしてRは、メチルであり;
及びRは、Hであるか、又は
は、C−Cアシルであり、そしてRは、水素であるか、又は
は、水素であり、そしてRは、C−Cアシルであるか、又は
は、水素であり、そしてRは、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであるか、又は
は、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり、そしてRは、水素であり;
は、水素、メチル、メトキシ又はハロゲンである。
【請求項2】
以下の一般式2及び一般式3:
【化2】
の、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
以下の一般式1.1及び一般式1.2の、請求項1に記載の化合物:
【化3】
式中、R、R及びRは請求項1に記載の意味を有する。
【請求項4】
以下の一般式1.1.1、1.1.2及び一般式1.2.1、1.2.2の、請求項3に記載の化合物:
【化4】
【化5】
式中、R、R、R及びRは請求項3に記載の意味を有する。
【請求項5】
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル (1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル (1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル (1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル (1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル (1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル (1.2.2(7));
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
以下の一般式4の化合物の、以下の一般式5の化合物との相互作用からなる:
【化6】
{式中、R、R、R、R、R及びRは上記の意味を有する}
一般式1及び2の化合物、立体異性体、その医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法。
【請求項7】
以下の一般式4(1)の化合物の、以下の一般式5(1)の化合物との相互作用からなる:
【化7】
{式中、R、Rは上記の意味を有する}
一般式2の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法。
【請求項8】
4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)及びトリエチルアミンの存在下での、以下の一般式6の化合物の、以下の一般式7の酸無水物との相互作用からなる:
【化8】
{式中、Rは所望により置換されていてもよいα−アシルアミノであり、そしてRは水素であり、そしてR、R、R及びRは上記の意味を有する}
一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法。
【請求項9】
4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)及びトリエチルアミンの存在下での、一般式2の化合物と無水酢酸との相互作用からなる、一般式3の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法。
【請求項10】
1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下での、以下の一般式6の化合物の、以下の一般式8のα−アミノ酸との相互作用からなる:
【化9】
{式中、Rは水素であり、そしてRは所望により置換されていてもよいα−アシルアミノであり、そしてR、R、R及びRは上記の意味を有する}
一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法。
【請求項11】
1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下での、以下の一般式9の化合物の一般式10の酸との相互作用、そして、得られた生成物11に対するBoc保護基のその後の除去からなる:
【化10】
{式中、Rが所望により置換されていてもよいα−アシルアミノであり、そしてRが水素であり、そしてR、R、R及びRが上記の意味を有する}
一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法。
【請求項12】
請求項1−5のいずれか1項に記載の一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態である、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤の性質を示す活性成分。
【請求項13】
請求項1−5のいずれか1項に記載の一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態を用いる、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの阻害のための方法。
【請求項14】
C型肝炎を含むウイルス性感染を予防及び治療するための医薬組成物であって、治療的に有効な量の請求項12に記載の活性成分を含んでなり、そしてイノシン−5−一リン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤、及び/又はC型肝炎プロテアーゼNS3の阻害剤、及び/又はC型肝炎プロテアーゼNS3/4Aの阻害剤、及び/又はRNAポリメラーゼNS5Aの阻害剤を所望により含んでいてもよい、前記医薬組成物。
【請求項15】
イノシン−5−一リン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤としてリバミジン(Ribamidin)が選択され、C型肝炎プロテアーゼNS3の阻害剤としてアスナプレビル(BMS−650032)が選択され、C型肝炎プロテアーゼNS3/4Aの阻害剤としてソホスブビル(TMC435)が選択され、RNAポリメラーゼNS5Aの阻害剤としてダクラタスビル(BMS−790052)又はDeclatasvir(GS−5885)が選択される、C型肝炎を含むウイルス性感染を予防及び治療するための、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
医薬的に受容可能な包装に入れられた、錠剤、カプセル、注射、軟膏、直腸懸濁液及びゲルの形態の、C型肝炎を含むウイルス性感染を予防及び治療するための、請求項14又は15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
有効な量の請求項12に記載の活性成分又は請求項14−16のいずれか1項に記載の医薬組成物を含んでなる、C型肝炎を含むウイルス性感染を予防及び治療するための医薬。
【請求項18】
治療的に有効な量の請求項12に記載の活性成分、又は請求項14−16のいずれか1項に記載の医薬組成物、又は請求項17に記載の医薬の投与による、C型肝炎ウイルスによって起こされる疾病の予防及び治療のための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HCVのRNA−ポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤である新規な置換された2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、そのHCVのRNAポリメラーゼNS5Bの阻害剤及びウイルス性疾患の治療剤としての使用に関する。これらの化合物は、RNA依存性RNAウイルス複製の阻害剤であり、そしてヌクレオシドHCVのNS5Bポリメラーゼ阻害剤として−哺乳動物の身体のC型肝炎の治療のためのC型肝炎ウイルス(HCV)複製の阻害剤として有用である。C型肝炎ウイルス、並びに他の重要なヒトの病原体、例えば黄熱病ウイルス、西ナイル熱ウイルス、デング熱ウイルス及び肝炎GBウイルスC型は、フラビウイルス科(フラビウイルス属)の範疇に入る。
【背景技術】
【0002】
次のHCVのNS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤は、薬物候補の例として役立つことができる:米国、Pharmaceut firmのPSI−7977(米国特許第07964580B2号及び米国特許第8334270B2号)及びIdenix firm(USA)等のNM283(バロピシタビン)。[M.J.Sofia,D.Bao,W.Chang,J.Du,D.Nagarathnam,S.Rachakonda,P.G.Reddy,B.S.Ross,P.Wang,H.−R.Zhang,S.Bansal,C.Espiritu,M.Keilman,A.M.Lam,H.M.M.Steuer,Congrong Niu,M.J.Otto,P.A.Furman.Discovery of a β−D−20−Deoxy−20−r−fluoro−20−β−C−methyluridine Nucleotide Prodrug(PSI−7977)for the Treatment of Hepatitis C Virus.J.Med.Chem.2010,53,7202−7218]。
【0003】
最もよい結果の出た薬物候補は、ヌクレオシドHCVのNS5Bポリメラーゼ阻害剤、(S)−2−{(S)−[(2R,3R,4R,5R)−5−(2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル)−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロパン酸イソプロピル(PSI−7977)である。Gilead Sciencesは、ポリメラーゼ阻害剤のヌクレオチド類似体であるPSI−7977を使用するHCVの遺伝子型1、2、及び3の治療における臨床試験を行うことにおいて成功している。
【0004】
【化1】
【0005】
Gilead Sciences Inc社の実験的製剤のGS−7977は、ダクラタスビル(Bristol−Myers Squibb Co)と共に、肝疾患に対する欧州会議において発表された臨床研究の中間データによれば、以前にこれで治療されていないC型肝炎ウイルスに冒された患者の100%において肯定的結果を与えた。この結果が、時に患者に治療の中断又は延期をもたらす多くの副作用を有するインターフェロン、及び通常最も古典的な治療の筋道の一部であるリバビリンの使用を伴わずに達成されていることは重要である。
【0006】
現在、HCV感染の治療のために適することが認識されている、限られた数の認可された治療法が存在する。HCVの治療及びHCVのNS5Bポリメラーゼの阻害のための新しい及び既に存在する治療方法は、次の文献に記載されている:R.G.Gish,Sem.Liver.Dis.,1999 19:5;Di Besceglie,A.M.And Bacon,B.R.,Scientific American,October:1999 80−85;G.Lake−Bakaarm Current and Future Therapy for Chronic Hepatitis C Virus Liver Disease,Curr.Drug Targ Infect Dis.2003 3(3):247−253;P.Hoffmann et al.Recent patents on experimental therapy for hepatitis C vims infection(1999−2002),Exp.Opin.Ther.Patents 2003 13(11):1707−1723;F.F.Poordad et al.Developments in Hepatitis C therapy drug during 2000−2002,Exp.Opin.Emerging Drugs 2003 8(1):9−25;M.P.Walker et al.Promising Candidates for the treatment of chronic hepatitis C,Exp.Opin.Investig.Drugs 2003 12(8):1269−1280;S.−L.Tan et al.Hepatitis C Therapeutics:Current Status and Emerging Strategies,Natire Rev.Drug Discov.2002 1:867−881;R.De Francesco et al. Approaching a new era for hepatitis C virus therapy:inhibitors of the NS3−4A serine protease and the NS5B RNA−dependent RNA polymerase.Antiviral Res.2003 58:1−16;Q.M.Wang et al.Hepatitis C virus encoded proteins:targets for antiviral therapy.Drugs of the Future 2000 25(9):933−8−944;J.A.Wu and Z.Hong,Targeting NS5B−Dependent RNA Polymerase for Anti−HCV Chemotherapy Cur.Dmg Targ.−Inf.Dis.2003 3:207−219。
【0007】
NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤は、結果として連鎖停止をもたらす非天然の起源の基質、又はその作用が、ヌクレオチドのポリメラーゼとの結合と競合する競合的阻害剤のいずれかとして作用することができる。連鎖停止剤として操作するために、ヌクレオシド類似体は、細胞によって吸収され、そしてin vivoで、ポリメラーゼのヌクレオシド結合の部位に対して競合することが可能なように三リン酸に転換されなければならない。この三リン酸の転換は、通常、ポリメラーゼの潜在的ヌクレオシド阻害剤に対する更なる構造的要求を考慮して、細胞キナーゼの関与を伴って起こる。不幸なことに、これは、in situでリン酸化にかけられる細胞に対して行われる調査におけるHCV複製の阻害剤としてのヌクレオシドの直接の評価を制限する。
【0008】
【化2】
【0009】
2001年11月29日に公開されたWO0190121において、J.−P.Sommadossi及びP.Lacollaは、式2及び3の1’−アルキル−及び2’−アルキルヌクレオシドを記載し、そして抗−HCVポリメラーゼ活性の例を与えていた。2001年12月6日に公開されたWO01/92282において、J.−P.Sommadossi及びP.Lacollaは、式2及び3の1’−アルキル−及び2’−アルキルヌクレオシドによるフラビウイルス及びペスチウイルスの治療の例を開示し、そして記載していた。2003年4月3日に公開されたWO03/026675において、G. Gosselinは、フラビウイルス及びペスチウイルスの治療のための式4の4’−アルキルヌクレオシドの適用を記載していた。
【0010】
2004年1月8日に公開されたWO2004003000において、J.−P.Sommadossi等は、1’−, 2’−, 3’−及び4’−置換β−D及びβ−L−ヌクレオシドに基づく2’−及び3’−プロドラッグを記載していた。2004年1月8日に公開されたWO2004/002422において、フラビウイルスの感染の治療のためのリボフラノシルシチジンの2’−C−メチル−3’−O−バリンエステルを記載していた。Idenixは、関連する化合物NM283の臨床試験を報告し、これは、バリン5及びシチジンの類似体2のエステルであることが予測される(B=シトシンである)。
【0011】
2004年1月8日に公開されたWO2004/002999において、J.−P.Sommadossi等は、HCV感染を含むフラビウイルス感染の治療のための1’, 2’, 3’又は4’−分枝ヌクレオシドからの一連の2’又は3’プロドラッグを記載していた。
【0012】
2004年6月3日に公開されたWO2004/046331において、J.−P.Sommadossi等は、2’−分枝ヌクレオシド及びフラビウイルス変異を記載していた。2003年4月3日に公開されたWO03/026589において、G.Gosselin等は、4’−修飾ヌクレオシドによる、ウイルス性C型肝炎の治療のための方法を記載していた。2005年2月3日に公開されたWO2005009418において、R.Storer等は、同様にフラビウイルスによって起こされた疾病の治療のためのプリンヌクレオシド類似体を記載していた。
【0013】
他の特許出願は、ウイルス性C型肝炎の治療のための、ある種のヌクレオシド類似体の使用を開示している。2001年5月10日に公開されたWO01/32153において、R.Storerは、ウイルス性疾患の治療のためのヌクレオシド誘導体を記載していた。2001年8月23日に公開されたWO01/60315において、Н.Ismaili等は、フラビウイルスによって起こされる感染の予防及び治療のための、ヌクレオシド誘導体の援助を伴う方法を記載していた。2002年3月7日に公開されたWO02/18404において、R.Devos等は、ウイルス性HCVの治療のための4’−置換ヌクレオシドを記載していた。2001年10月25日に公開されたWO01/79246において、K.A.Watanabeは、ウイルス性疾患の治療のための2’−又は3’−ヒドロキシメチル−ヌクレオシドの誘導体を記載していた。2002年4月25日に公開されたWO02/32920及び2002年6月20日に公開されたWO02/48165において、L.Stuyver等は、ウイルス性疾患の治療のためのヌクレオシド誘導体を記載していた。
【0014】
【化3】
【0015】
2003年12月24日に公開されたWO03/105770において、B.Bhar 等は、RNA依存性RNA−ウイルスポリメラーゼを阻害する、一連の炭素環式ヌクレオシド誘導体を記載していた。この公開において開示されたヌクレオシドは、主として2’−メチル−2’−ヒドロキシ置換ヌクレオシドである。2002年7月25日の公開されたWO2002/057425において、S.S.Carroll等は、RNA依存性ウイルスポリメラーゼを阻害するヌクレオシド誘導体、及びHCV疾病の治療のための方法を記載していた。
【0016】
2002年7月25日に公開されたWO02/057287において、S.S.Carroll等は、塩基が7H−ピロロ[2,3−(1]ピリミジンラジカル6で所望により置換されていない、関連する2α−メチル及び2β−メチルリボース誘導体を記載していた。同じ出願中で、3β−メチル−ヌクレオシドの例が与えられている。S.S.Carroll等(J.Biol.Chem.2003 278(14):11979−11984)は、2’−O−メチルシチジン(6а)によって阻害されたHCVポリメラーゼを記載していた。2004年1月29日に公開されたWO2004/009020において、D.B.Olsen等は、ウイルスのRNA依存性RNA−ポリメラーゼの阻害剤として一連のチオヌクレオシド誘導体を記載していた。
【0017】
“2’−Fluoronucleosides”の表題のEmory Universityを支持するPCT出願公開WO99/43691号は、HCVを治療するためのある種の2’−フルオロヌクレオシドの適用を記載している。Emory Universityに付与され、そして“2’−fluoronucleosides”の表題の米国特許第6348587号は、B型肝炎、HCV、HIV及び異常な細胞増殖を治療するために有用な多くの2’−フルオロヌクレオシドファミリーを開示している。両方の2’−フルオロ置換基の立体配置が記載されている。
【0018】
Eldrup等(Oral Session V,Hepatitis C Virus,Flaviviridae;16th International Conference on Antiviral Research(Apr.27,2003,Savannah,Ga.))は、HCV阻害に関して2’−修飾ヌクレオシドに対する構造及び活性間の関係を特徴づけた。
【0019】
Bhat等(Oral Session V,Hepatitis C Virus,Flaviviridae;16th International Conference on Antiviral Research(Apr.27,2003,Savannah,Ga.)p A75)は、HCVのRNA複製の可能性のある阻害剤としてのヌクレオシド類似体の合成及び薬物動態特性を記載していた。著者等は、細胞のレプリコンに対する調査において2’−修飾ヌクレオシドが、高い阻害活性を示すことを報告していた。
【0020】
Olsen等(Oral Session V,Hepatitis C Virus,Flaviviridae;16th International Conference on Antiviral Research(Apr.27,2003,Savannah,Ga.)p A76)は、HCVのRNA複製における2’−修飾ヌクレオシドの作用を更に証明した。
【0021】
HIVの逆転写酵素の非ヌクレオシドのアロステリックな阻害剤は、それら自体及びヌクレオシド阻害剤との組合せの両方によって、そしてプロテアーゼ阻害剤と共に、証明された効果的な治療作用を示した。非ヌクレオシドHCVのNS5B阻害剤の幾つかのクラスは、既に記載され、そして現在、以下のものを含み、試行の段階にある:ベンゾイミダゾール(H.Hashimoto et al.WO01/47833,H.Hashimoto et al.WO03/000254,P.L.Beaulien et al.WO 03/020240:A2;P.L.Beaulien et al.US6448281 Bl P.L.Beaulien et al.WO03/007945A1);インドール(P.L.Beaulien et al.WO03/0010141A2);ベンゾチアジアジン、例えば7(D.Dhanak et al.WO01/85172A1;D.Dhanak et al.WO03/037262A2;K.J.Duffy et al.WO03/099801A1;D.Chai et al.WO2004052312,D.Chai et al.WO2004052313,D.Chai et al.WO02/098424,J.K.Pratt et al.WO2004/041818A1;J.K.Pratt et al.WO2004/087577A1)、チオフェン、例えば8(C.K.Chan et al.WO 02/100851)
【0022】
【化4】
【0023】
、ベンゾチオフェン(D.C.Young and T.R.Bailey WO00/18231);β−ケトピルビン酸(S.Attamura et al.US6492423B1,A.Attamura et al.WO00/06529);ピリミジン(C.Gardelli et al.WO02/06246A1);ピリミジンジオン(T.R.Bailey and D.C.Young WO00/13708);トリアジン(K.−H.Chung et al.WO02/079187A1);ロダニン誘導体(T.R.Bailey and D.C.Young WO00/10573,J.C.Jean et al.WO01/77091A2);2,4−ジオキソピラン(R.A.Love et al.EP 256628A2);フェニルアラニン誘導体(M.Wang et al.J.Biol.Chem.,2003 278:2489−2495)。
【0024】
非常に持続性の変異株を抑制することができる併用療法は、抗ウイルス性化学療法において、現在、慣用的な方法である。本明細書に記載されるヌクレオシド阻害剤は、他のHCVポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤、HCVポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤及びHCVプロテアーゼの阻害剤と組合せることができる。HCVに対する他のクラスの薬物、例えば、ウイルス浸潤の阻害剤、ヘリカーゼ阻害剤、IRES阻害剤、リボザイム及びアンチセンスオリゴヌクレオチドが出現し、そして発展されたように、これらは、更に併用療法において使用するための優れた候補であることができる。インターフェロン誘導体は、既に、リバビリンと既に好結果で組合され、そしてインターフェロン及び化学的に修飾されたインターフェロンは、本明細書に記載されるヌクレオシドとの組合せにおいて有用である。
【0025】
ヌクレオシド誘導体は、しばしば有効な抗ウイルス性(例えば、HIV、HCV、単純ヘルペス、CMV)及び抗癌性化学療法剤である。不幸なことに、これらの実際の使用は、しばしば二つの因子によって制限されている。先ず、不良な薬物動態特性は、しばしば消化管からのヌクレオシド吸収を、そして更にヌクレオシド誘導体の細胞内濃度を制限し、そして二番目に、最適以下の物理的特性は、活性成分の解放の増加のために使用することができる医薬組成物の選択を制限する。
【0026】
これまで、C型肝炎は、健康管理の重大な問題である。これは、肝硬変及び肝細胞癌に発展する慢性肝疾患に導く。
【0027】
この状況において、今や、新しい高度に有効な抗フラビウイルス薬物に対する探求は、今や、HCVを含む広範な、そして多様な範囲のウイルス感染の治療のための新しい薬理学的薬剤の産生における主要な方向の一つである。従って、現時点まで、医薬組成物及び医薬のための抗ウイルス、特にHCV、活性成分としての新規な化合物の合成及びその使用が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】米国特許第07964580B2号;
【特許文献2】米国特許第8334270B2号;
【特許文献3】国際特許出願公開WO0190121;
【特許文献4】WO01/92282;
【特許文献5】WO03/026675;
【特許文献6】WO2004003000;
【特許文献7】WO2004/002422;
【特許文献8】WO2004/002999;
【特許文献9】WO2004/046331;
【特許文献10】WO03/026589;
【特許文献11】WO2005009418;
【特許文献12】WO01/32153;
【特許文献13】WO01/60315;
【特許文献14】WO02/18404;
【特許文献15】WO01/79246;
【特許文献16】WO02/32920;
【特許文献17】WO02/48165;
【特許文献18】WO03/105770;
【特許文献19】WO2002/057425;
【特許文献20】WO02/057287;
【特許文献21】WO2004/009020;
【特許文献22】WO99/43691;
【特許文献23】米国特許第6348587号;
【特許文献24】WO01/47833;
【特許文献25】WO03/000254;
【特許文献26】WO03/020240:A2;
【特許文献27】米国特許第6448281Bl号;
【特許文献28】WO03/007945A1;
【特許文献29】WO03/0010141A2;
【特許文献30】WO01/85172A1;
【特許文献31】WO03/037262A2;
【特許文献32】WO03/099801A1;
【特許文献33】WO2004052312;
【特許文献34】WO2004052313;
【特許文献35】WO02/098424;
【特許文献36】WO2004/041818A1;
【特許文献37】WO2004/087577A1;
【特許文献38】WO02/100851;
【特許文献39】WO00/18231;
【特許文献40】米国特許第6492423B1号;
【特許文献41】WO00/06529;
【特許文献42】WO02/06246A1;
【特許文献43】WO00/13708;
【特許文献44】WO02/079187A1;
【特許文献45】WO00/10573;
【特許文献46】WO01/77091A2;
【特許文献47】欧州特許第EP256628A2号。
【非特許文献】
【0029】
【非特許文献1】M.J.Sofia,D.Bao,W.Chang,J.Du,D.Nagarathnam,S.Rachakonda,P.G.Reddy,B.S.Ross,P.Wang,H.−R.Zhang,S.Bansal,C.Espiritu,M.Keilman,A.M.Lam,H.M.M.Steuer,Congrong Niu,M.J.Otto,P.A.Furman.Discovery of a β−D−20−Deoxy−20−r−fluoro−20−β−C−methyluridine Nucleotide Prodrug(PSI−7977)for the Treatment of Hepatitis C Virus.J.Med.Chem.2010,53,7202−7218;
【非特許文献2】R.G.Gish,Sem.Liver.Dis.,1999 19:5;Di Besceglie,A.M.And Bacon,B.R.,Scientific American,October:1999 80−85;
【非特許文献3】G.Lake−Bakaarm Current and Future Therapy for Chronic Hepatitis C Virus Liver Disease,Curr.Drug Targ Infect Dis.2003 3(3):247−253;
【非特許文献4】P.Hoffmann et al.Recent patents on experimental therapy for hepatitis C vims infection(1999−2002),Exp.Opin.Ther.Patents 2003 13(11):1707−1723;
【非特許文献5】F.F.Poordad et al.Developments in Hepatitis C therapy drug during 2000−2002,Exp.Opin.Emerging Drugs 2003 8(1):9−25;
【非特許文献6】M.P.Walker et al.Promising Candidates for the treatment of chronic hepatitis C,Exp.Opin.Investig.Drugs 2003 12(8):1269−1280;
【非特許文献7】S.−L.Tan et al.Hepatitis C Therapeutics:Current Status and Emerging Strategies,Natire Rev.Drug Discov.2002 1:867−881;
【非特許文献8】R.De Francesco et al. Approaching a new era for hepatitis C virus therapy:inhibitors of the NS3−4A serine protease and the NS5B RNA−dependent RNA polymerase.Antiviral Res.2003 58:1−16;
【非特許文献9】Q.M.Wang et al.Hepatitis C virus encoded proteins:targets for antiviral therapy.Drugs of the Future 2000 25(9):933−8−944;
【非特許文献10】J.A.Wu and Z.Hong,Targeting NS5B−Dependent RNA Polymerase for Anti−HCV Chemotherapy Cur.Dmg Targ.−Inf.Dis.2003 3:207−219;
【非特許文献11】J.Biol.Chem.2003 278(14):11979−11984);
【非特許文献12】Oral Session V,Hepatitis C Virus,Flaviviridae;16th International Conference on Antiviral Research(Apr.27,2003,Savannah,Ga.);
【非特許文献13】Oral Session V,Hepatitis C Virus,Flaviviridae;16th International Conference on Antiviral Research(Apr.27,2003,Savannah,Ga.)p A75;
【非特許文献14】Oral Session V,Hepatitis C Virus,Flaviviridae;16th International Conference on Antiviral Research(Apr.27,2003,Savannah,Ga.)p A76;
【非特許文献15】M.Wang et al.J.Biol.Chem.,2003 278:2489−2495。
【発明の概要】
【0030】
発明の開示
本発明の文脈において、用語は、一般的に以下のように定義される:
“アザ複素環”は、少なくとも一つの窒素原子を含んでなる芳香族又は飽和の単環又は多環系を意味する。
【0031】
“アルキル”は、鎖中に1−12個のC原子を持つ脂肪族炭化水素の直鎖又は分枝鎖基を意味する。分枝は、アルキル鎖が、一つ又はそれより多い“低級アルキル”(C−C)アルキル置換基を有することを意味する。好ましいアルキル基は、低級(C−C)アルキル又はメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、ネオ−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルである。アルキルは、置換基を有することができる。
【0032】
“アルキルオキシ(アルコキシ)”は、アルキルO−基を意味し、ここにおいて、アルキルは、この節で定義される。好ましいアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ及びtert−ブトキシである。
【0033】
“アミノ基”は、所望により同じ置換基R’及びR’’で置換されているか又は置換されていないR’R’’N−基を意味する。アミノ基は、置換基を有することができる。
【0034】
“アミノカルボニル”は、所望により、水素、メチル、シクロアルキルを含む、同一のカルバモイル置換基R及びRk+1−で置換されているか又は置換されていないC(=O)NRk+1−基を意味し、これは、N−原子と一緒にピロリジン環を形成する。
【0035】
“アリール”は、6−14個の炭素原子、主として6−10個の炭素原子を持つ芳香族の単環又は多環系を意味する。アリールは、同一又は異なった構造の一つ若しくはそれより多い“環系置換基”を有することができる。
【0036】
“芳香族環(芳香族系)”は、全ての原子がヒュッケル則により(4n+2)個のπ電子を含んでなる共有結合系の形成の一部を担う平面の環系を意味する(nは、非負の全数である)。ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等が芳香族環の代表である。“ヘテロ芳香族環”の場合、異種原子のπ電子及びp電子が、同様に、これらの全数が(4n+2)に等しくなるように結合に関与する。ピリジン、チオフェン、ピロール、フラン、チアゾール等が、このような環の例である。芳香族環は、一つ又はそれより多い“環系置換基”を有することができ、そして非芳香族環、ヘテロ芳香族又は複素環系に環縮合することができる。
【0037】
“アシル基”(アシル)は、R−C(=O)−、(好ましくはC−Cアシル)、所望により置換されていてもよいC−Cアルキル−C(=O)−、C−Cアルケニル−C(=O)−、C−Cシクロアルキル−C(=O)−、(好ましくはシクロプロピル−C(=O)−、シクロブチル−C(=O)−);ヘテロシクリル−C(=O)−、(好ましくは2−メチルフラン)、アリール−C(=O)−(アロイル)、アラルキル−C(=O)−、(好ましくは3−フェニルペンタン−C(=O)−)、ヘテロアリール−C(=O)−(ヘテロアロイル)、ヘテロアリールアルキル−C(=O)−基を意味し、ここにおいて、C−Cアルキル−、C−Cアルケニル−、C−Cシクロアルキル−、ヘテロシクリル−、アリール−、アラルキル−、ヘテロアリール−、ヘテロアリールアルキル−、メトキシ基の上述の基は、置換基を有することができ、本節で定義される“環系置換基”、“置換されたアルキル”、“置換されたアルケニル”、“ヘテロ環系置換基”を参照されたい。
【0038】
“α−アミノアシル基”(α−アミノアシル)は、−C(=О)CH(R)NRk+1k+2を意味し、ここで、R、Rk+1及びRk+2は、水素、C−Cアルキル−、アリール、ヘテロシクリル、又は5−6員の複素環であるNRk+2 の価値を獲得することができ、前述の基は、置換基を有することができ、本節で定義される“環系置換基”、“置換されたアルキル”、“置換されたアルケニル”、“ヘテロ環系置換基”、“置換されたアリール”を参照されたい。
【0039】
“活性成分”(薬物物質)は、薬理学的活性を示す、合成又は他の(生物工学、植物、動物、微生物等)起源の生理学的に活性な化合物を意味し、これは、医薬の産生及び調製において使用される医薬組成物の活性成分である。
【0040】
“ヘテロアリール”(ヘタリール)は、5ないし14個、好ましくは5ないし10個の炭素原子を含み、その一つ若しくはそれより多い炭素原子が、異種原子又は複数の異種原子、例えば窒素、硫黄又は酸素で置換されている芳香族の単環或いは多環系を意味する。“ヘテロアリール”の前の接頭辞“アザ”、“オキサ”又は“チア”は、それぞれ、環系中の窒素、酸素又は硫黄原子の存在を意味する。ヘテロアリール中のN原子は、N−オキシドに酸化されていることができる。ヘテロアリールは、同一又は異なっていることができる一つ又はそれより多い“環系置換基”を有することができる。好ましいヘテロアリールは、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピロリジン、イミダゾリル、オキサゾリル、ベンゾチアジアゾール、インドリル、アザインドリル、ベンゾジアゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジニル、ピロロピリジニル、イミダゾピリジル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジニル(thenopyrimidinyl)、ピロロピリジニル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、チエノピロリル、フロピロリル等である。
【0041】
“ヘテロシクリル”は、3−10個、好ましくは4ないし6個の炭素原子を持ち、ここにおいて一つ又はそれより多い炭素原子が、一つ又はそれより多い異種原子、例えばN、O、S又はPによって置換された、芳香族又は非芳香族の飽和若しくは部分的に飽和の単環或いは多環系を意味する。“ヘテロシクリル”の前の接頭辞“アザ”、“オキサ”又は“チア”は、N、O又はS原子が、それぞれ、環中に導入されていることを意味する。ヘテロシクリルは、同一又は異なった構造の一つ又はそれより多い置換基を有することができる。ヘテロシクリルのN及びS原子は、N−オキシド、S−オキシド又はS−ジオキシドに酸化されることができる。ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル等は、ヘテロシクリルの例である。
【0042】
“置換されたアルケニル”置換されたアルケニルは、更に、ハロゲン、アルケニルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキニルオキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、ヘテロアラルキルオキシ等を含む一つ又はそれより多い同一或いは異なった置換基を有することができる。好ましいアルケニル基は、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、イソ−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル及びn−ヘキセニルである。
【0043】
“置換されたアルキル”置換されたアルキルは、ハロゲン、アルケニルオキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アロイル、ヘテロアロイル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキニルオキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、ヘテロアラルキルオキシ Rk+1N−を含む一つ又はそれより多い同一或いは異なった置換基を有することができ、ここで、R及びRk+1は、互いに独立に、その意味が本節で定義される“アミノ基置換基”、例えば、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであるか、或いはR及びRk+1は、これらが接続しているN原子と一緒に、R及びRk+1を経由して、4−7員のヘテロシクリル又はヘテロシクレニルを形成する。好ましい“アルキル置換基”は、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、アラルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、ヘテロアラルキルオキシカルボニル又はRk+1N−、Rk+1NC(=O)−、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリルである。これは:ヒドロキシ基;フルオロフェニルオキシ基、モノ又はジC−Cアルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、メチルアミノ基)、C−Cアルキルオキシカルボニル基(エトキシカルボニル)、フェニル、クロロフェニル、フルオロフェニル、C−Cアルキル(メチル)置換フェニル、C−Cシクロアルキル(シクロペンチル)置換フェニル、C−Cアルコキシ置換フェニル(メトキシフェニル)、チオフェニル、フラニル、ピロリジンで置換されている。
【0044】
“アミノ基置換基”アミノ基置換基R’及びR’’は、水素、所望により置換されていてもよいC−Cアルキル、所望により置換されていてもよいC−Cシクロアルキル(環系置換基を参照されたい)、所望により置換されていてもよいアリール(環系置換基を参照されたい)、所望により置換されていてもよいヘテロアリール(環系置換基を参照されたい)、所望により置換されていてもよいヘテロシクリル(環系置換基を参照されたい)、C−Cアルケニル、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、C−Cアルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、直鎖又は分枝鎖C−Cアルキルで置換されたアルコキシカルボニル、ハロゲン、ヘテロシクリル;アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヘテロシクリルアミノカルボニル、アルキルアミノチオカルボニル、アリールアミノチオカルボニル、ヘテロアリールアミノチオカルボニル、ヘテロシクリルアミノチオカルボニル、所望により置換されていてもよいアミノスルホニルである。R’R’’N−基は、非芳香族のアザ複素環、好ましくはアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ホモピペリジン、ホモピペラジンを表すことができる。好ましいアミノ基置換基は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、置換されたC−Cアルキル(“置換されたアルキル”)、1−3個のラジカルで所望により同時に置換されていてもよい置換されたフェニル(C−Cアルキル、ハロゲン、C−Cアルコキシ基、C−Cアルキルオキシカルボニルで)、ピリジニル、所望により置換されていてもよいチオフェニル、所望により置換されていてもよいフラニルである(環系置換基を参照されたい)。
【0045】
“環系置換基”は、アリール基の典型、好ましくは、フェニル又はナフチル、置換されたフェニル又は置換されたナフチルであることができる。アリールは、非芳香族の環系又は複素環と環縮合することができる。好ましい環系置換基は、水素、ハロゲン(クロロ、フルオロ、ブロモ)、所望により置換されていてもよいC−Cアルキル、所望により置換されていてもよいシクロC−Cアルキル、C−Cアルケン、ヒドロキシ基、C−Cアルキルオキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、エチレングリコールのジエステル、メタンジオールのジエステル)、シアノ基、C−Cアルキルオキシカルボニル(メチル、エチル)、アルキルチオ基(メチルチオ)、カルボキシ基、アミノカルボニル(“アミノカルボニル”を参照されたい)、1−3個の異種原子(好ましくは窒素、酸素及び硫黄原子)を含む5−7員の飽和環と環縮合したフェニルである。
【0046】
“置換基”は、骨格(断片)に接続した化学ラジカル、例えば、その意味が本節で定義される“アルキル置換基”、“アミノ基置換基”、“カルバモイル置換基”、及び“環系置換基”を意味する。
【0047】
“置換されたアミノカルボニル基”(アミノカルボニル)は、R’R’’N−C(=O)−基を意味し、ここにおいて、置換基R’及びR’’は、これらの意味が本節で定義される、所望により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルによって表すことができる。好ましいアミノカルボニル基は、所望により置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアリール(環系置換基を参照されたい)、所望により置換されていてもよいヘタリール(環系置換基を参照されたい)、所望により置換されていてもよいヘテロシクリル(ヘテロシクリル置換基を参照されたい)及びアミノ基R’R’’Nである。
【0048】
“置換されたオキシカルボニル基”(オキシカルボニル)は、R−O−C(=O)−基を意味し、ここにおいて、置換基Rは、その意味が本節で定義される所望により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルによって表すことができる。好ましいオキシカルボニル基は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、及びベンジルオキシカルボニルである。
【0049】
“カルバモイル置換基”は、その意味が本節で定義されるアミノカルボニル基に接続する置換基を意味する。カルバモイル置換基は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシカルボニルアルキル、アラルコキシカルボニルアルキル、ヘテロアラルキルオキシ−カルボニルアルキル又はRk+1N−、Rk+1NC(=O)−アルキル、環縮合ヘテロアリールシクロアルケニル、環縮合ヘテロアリールシクロアルキル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクレニル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクリル、環縮合アリールシクロアルケニル、環縮合アリールシクロアルキル、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリルである。好ましい“カルバモイル置換基”は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アラルコキシカルボニルアルキル、ヘテロアラルキルオキシ−カルボニルアルキル又はRk+1N−、Rk+1NC(=O)−アルキル、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリルである。
【0050】
“複素環置換基”は、アリール基の代表、好ましくはフェニル又はナフチル、置換されたフェニル又は置換されたナフチルであることができる。アリールは、非芳香族の環系又は複素環と環縮合することができる。好ましい環系置換基は、水素、ハロゲン(クロロ、フルオロ、ブロモ)、所望により置換されていてもよいC−Cアルキル、所望により置換されていてもよいシクロC−Cアルキル、C−Cアルケン、ヒドロキシ基、C−Cアルキルオキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、エチレングリコールのジエステル、メタンジオールのジエステル)、シアノ基、C−Cアルキルオキシカルボニル(メチル、エチル)、アルキルチオ基(メチルチオ)、カルボキシ基、アミノカルボニル(“アミノカルボニル”を参照されたい)、1−3個の異種原子(好ましくは窒素、酸素及び硫黄原子)を含む5−7員の飽和環と環縮合したフェニルである。
【0051】
“医薬”は−ヒト及び動物の生理学的機能の修復、改良又は改変、並びに疾病の治療及び予防、診断、麻酔、避妊、美容術等を意図する錠剤、カプセル、注射、軟膏及び他の準備済み形態の形態の化合物(又は医薬組成物としての化合物の混合物)である。
【0052】
“低級アルキル”は、1−6個の炭素原子を持つ直鎖又は分枝鎖のアルキルを意味する。
【0053】
“治療キット”は、薬理学的作用の異なった機構を示し、そして疾病の過程の一部を受け持つ各種の生体標的に向けられる二つ又はそれより多い医薬の同時に投与される組合せである。
【0054】
“医薬組成物”は、式Iの化合物並びに医薬的に受容可能な、そして薬理学的に適合性の充填剤、溶媒、希釈剤、担体、補助剤、分散及び感作剤、供給剤、例えば保存剤、安定剤、充填剤、崩壊剤、加湿剤、乳化剤、懸濁剤、増粘剤、甘味剤、風味剤、芳香化剤、抗細菌剤、殺真菌剤、潤滑剤、及び長期放出調節剤からなる群から選択される少なくとも一つの成分を含んでなる組成物を意味し、選択及びその適した特性は、種類、及び投与の方法並びに投与量に依存する。適した懸濁剤の例は、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエテン、ソルビトール及びソルビトールエーテル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカントゴム、並びに同様にこれらの混合物である。微生物の作用に対する保護は、例えばパラベン、クロロブタノール、ソルビン酸、及び類似の化合物のような各種の抗細菌剤及び抗真菌剤によって与えることができる。組成物は、更に、例えば、糖、塩化ナトリウム、及び類似の化合物のような等張剤を含有することができる。組成物の延長された作用は、活性成分の吸収を減速する薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンによって達成することができる。注射のための、適した担体、溶媒、希釈剤及び供給剤の例は、水、エタノール、ポリアルコール及びこれらの混合物、天然の油類(例えばオリーブ油)及び有機エステル(例えばオレイン酸エチル)を含む。充填剤の例は、ラクトース、乳糖、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等である。崩壊剤及び分散剤の例は、デンプン、アルギン酸及びその塩、並びにケイ酸塩である。適した潤滑剤の例は、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク及び高分子量のポリエチレングリコールである。単独の又は他の活性成分と組合せた活性成分の経口、舌下、経皮、筋肉内、静脈内、皮下、局所又は直腸投与のための医薬組成物は、伝統的な医薬的担体との混合物で標準的な投与形態でヒト及び動物に投与することができる。適した標準的な投与形態は、経口形態、例えば錠剤、ゼラチンカプセル、丸薬、粉末、顆粒、チューインガム及び経口溶液又は懸濁液;舌下及び頬側投与形態;エアゾール;インプラント;局所、経皮、皮下、筋肉内、静脈内、鼻腔内又は眼内形態並びに直腸投与の形態を含む。
【0055】
“医薬的に受容可能な塩”は、本発明中に開示される酸及び塩基の、比較的非毒性の有機並びに無機の塩の両方を意味する。塩は、化合物の合成、単離又は精製の過程中にin situで調製することができるか、或いはこれらは、特別に調製することができる。特に、塩基の塩は、開示される化合物の精製された塩基及び適した有機又は無機酸から特別に調製することができる。この方法で調製される塩の例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、スルファミン酸塩等を含む(このような塩の特質の詳細な説明は:Berge S.M.,et al.,“Pharmaceutical Salts”J.Pharm.Sci.,1977,66:1−19中に与えられている)。開示される酸の塩も、更に精製された酸の特に適した塩基との反応によって調製することができる;更に、金属塩及びアミンの塩も、更に合成することができる。金属塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウム、リチウム及びアルミニウムの塩であることができ、ナトリウム及びカリウム塩が好ましい。それから金属塩を調製することができる適した無機塩基は、水酸化、炭酸、重炭酸及び水素化ナトリウム;水酸化、炭酸及び重炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛である。開示される酸塩の調製のために適した有機塩基は、安定した塩を産生するために十分な塩基性の、そして医薬目的の使用のために(特に、これらは低い毒性を有する)適したアミン及びアミノ酸である。このようなアミンは、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピペラジン、エチルピペリジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等を含む。一方、塩は、幾つかの水酸化テトラアルキルアンモニウム、例えば、コリン(holine)、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、等を使用して調製することができる。アミノ酸は、主要なアミノ酸−リシン、オルニチン及びアルギニンから選択することができる。
【0056】
本発明の目的は、RNAポリメラーゼの新規な阻害剤を作成することである。
【0057】
視野にある目的は、RNAポリメラーゼの一般式1の新規なヌクレオシド阻害剤、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態によって達成される。
【0058】
本発明の対象は、以下の一般式1の新規な置換された2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物、又は結晶質の形態であり:
【0059】
【化5】
【0060】
式中
は、C−Cアルキルであり;
及びRは、フルオロであるか、又は
は、フルオロであり、そしてRは、メチルであり;
及びRは、Hであるか、又は
は、C−Cアシルであり、そしてRは、水素であるか、又は
は、水素であり、そしてRは、C−Cアシルであるか、又は
は、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり、そしてRは、水素であるか、又は
は、水素であり、そしてRは、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり;
は、水素、メチル、メトキシ又はハロゲンである。
【0061】
好ましいものは、以下の一般式2の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソプロピル、及び以下の一般式3の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−3−アセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソプロピル、これらの立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態である:
【0062】
【化6】
【0063】
更に好ましいものは、以下の一般式1.1の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、及び以下の一般式1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルであり、
【0064】
【化7】
【0065】
式中、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0066】
更に好ましいものは、以下の一般式1.1.1、1.1.2の置換された2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、及び以下の一般式1.2.1、1.2.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルであり、
【0067】
【化8】
【0068】
【化9】
【0069】
式中、R、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0070】
最も好ましい置換された2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルは:
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル(1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル(1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(7))
である。
【0071】
【化10】
【0072】
【化11】
【0073】
【化12】
【0074】
【化13】
【0075】
【化14】
【0076】
【化15】
【0077】
【化16】
【0078】
【化17】
【0079】
本発明の対象は、以下の一般式4の化合物の、以下の一般式5の化合物との相互作用による、一般式1及び一般式2の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法であり、
【0080】
【化18】
【0081】
式中、R、R、R、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0082】
本発明の対象は、以下の一般式4(1)の化合物の、以下の一般式5(1)の化合物との相互作用による、一般式2の化合物、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法であり、
【0083】
【化19】
【0084】
式中、R、Rは、上記の意味を有する。
【0085】
本発明の対象は、以下の一般式6の化合物の、以下の一般式7の酸無水物との、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)及びトリエチルアミンの存在中の相互作用による、一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法であり、
【0086】
【化20】
【0087】
式中、Rは、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり、そしてRは、水素であり、R、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0088】
本発明の対象は、以下の一般式2の化合物の無水酢酸との、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)及びトリエチルアミンの存在中の相互作用による、一般式3の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法である。
【0089】
本発明の対象は、以下の一般式6の化合物の、以下の一般式8のα−アミノ酸との、1,1−カルボニルジイミダゾールの存在中の相互作用による、一般式1の化合物、その立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のための方法であり、
【0090】
【化21】
【0091】
式中、Rは、水素であり、そしてRは、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり、そしてR、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0092】
本発明の対象は、一般式1の化合物、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態の調製のため、以下の一般式9の化合物の、以下の一般式10の酸との、1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在中の相互作用、及び得られた以下の式の生成物11のBoc−保護基のその後の除去による方法であり、
【0093】
【化22】
【0094】
【化23】
【0095】
式中、Rは、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり、そしてRは、水素であり、そしてR、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0096】
一般式1、2及び3の化合物の、そのリンの立体異性体への分割は、結晶化及び/又は高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって行われる。
【0097】
一般式1、2及び3の新規な阻害剤の調製のために使用される出発化合物は、商業的に入手可能であるか、又は文献に記載されている既知の方法によって調製される。
【0098】
本発明の対象は、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤の特質を示す活性成分であり、一般式1の置換された2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態、一般式2の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル、及び一般式3の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−3−アセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態で代表される。
【0099】
HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの更に好ましいクレオシド阻害剤は、一般式1.1の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル及び一般式1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルである。
【0100】
HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの更に好ましいヌクレオシド阻害剤は、更に、一般式1.1.1、1.1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル及び一般式1.2.1、1.2.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルである。
【0101】
HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの最も好ましいヌクレオシド阻害剤は:
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル(1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル(1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(7))である。
【0102】
本発明の対象は、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの阻害のための方法であり、これは、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bを、一般式1の置換された2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、又は一般式2の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル、又は一般式3の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−3−アセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル、又はその立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態と接触させることからなる。
【0103】
HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの阻害のための更に好ましい方法は、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bを、一般式1.1の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル接触させることからなる方法である。
【0104】
HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの阻害のための更に好ましい方法は、更に、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bを、一般式1.1.1、1.1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2.1、1.2.2.の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルと接触させることからなる方法である。
【0105】
HCVのRNAポリメラーゼNS5Bの阻害のための最も好ましい方法は、HCVのRNAポリメラーゼNS5Bを:
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル(1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル(1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(7))から選択される化合物と接触させることからなる方法である。
【0106】
本発明の対象は、C型肝炎を含むウイルス性感染の予防及び治療のための、イノシン−5−一リン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤、及び/又はC型肝炎プロテアーゼNS3の阻害剤及び/又はC型肝炎プロテアーゼNS3/4Aの阻害剤、及び/又はRNA−ポリメラーゼNS5Aの阻害剤を必ずしも含有せず、そして治療的に有効な量の一般式1、2又は3の化合物、或いはその立体異性体、塩、水和物、溶媒和物、又は結晶質の形態を含んでなる医薬的に受容可能な包装に入れられた錠剤、カプセル又は注射の形態の医薬組成物である。
【0107】
更に好ましいものは、治療的に有効な量の、一般式1.1の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルを含んでなる医薬組成物である。
【0108】
更に好ましいものは、更に、治療的に有効な量の、一般式1.1.1、1.1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2.1、1.2.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルを含んでなる医薬組成物である。
【0109】
最も好ましいものは:
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル(1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル(1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(7))から選択される治療的に有効な量の化合物を含んでなる医薬組成物である。
【0110】
最も好ましいものは、イノシン−5−一リン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤としてリバミジン(Ribamidin)が使用され、C型肝炎プロテアーゼNS3の阻害剤としてアスナプレビル(BMS−650032)が使用され、C型肝炎プロテアーゼNS3/4Aの阻害剤としてソフォスブビル(TMC435)が使用され、そしてRNAポリメラーゼNS5Aの阻害剤として、ダクラタスビル(BMS−790052)又はDeclatasvir(GS−5885)が使用される医薬組成物である。
【0111】
本発明の対象は、活性成分として有効な量の一般式1、2又は3の化合物、その立体異性体、塩、水和物、溶媒和物又は結晶質の形態を含んでなる、C型肝炎ウイルスによって起こされるいずれもの症状の治療のための医薬である。
【0112】
更に好ましいものは、活性成分として有効な量の、一般式1.1の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル、又は一般式1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルを含んでなる医薬である。
【0113】
更に好ましいものは、更に、活性成分として有効な量の、一般式1.1.1、1.1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2.1、1.2.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルを含んでなる医薬である。
【0114】
最も好ましいものは、活性成分として有効な量の:
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル(1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル(1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(7))から選択される化合物を含んでなる医薬である。
【0115】
医薬は、経口的に又は非経口的(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、局所又は直腸)に投与することができる。患者における活性成分、医薬的に有効な量の活性成分を含む医薬組成物又は組合せ産物の臨床投与量は:患者の器官内の活性成分の治療効率及び生体到達度、その交換速度及び器官からの除去の速度、年齢、性別、及び患者の症状の重篤度によって修正することができる。従って、成人に対する毎日の摂取量は、10−500mg、好ましくは50−300mgである。投与量単位として医薬組成物を調製する場合、上記の有効な投与量は、考慮されることであり、この点で、組成物のそれぞれの投与量単位は、10−500mg、好ましくは−、50−300mgの活性成分を含有する。医師又は薬剤師の指示に従い、医薬は、規定された時間内で数回摂取することができる(好ましくは1ないし6回)。
【0116】
本発明の対象は、C型肝炎ウイルスによって起こされる疾病の治療のための方法であり、これは、治療的に有効な量の、一般式1、2又は3の化合物、又はその立体異性体、塩、水和物、溶媒和物、結晶質の形態、或いは一般式1、2又は3の化合物、又はその立体異性体、塩、水和物、溶媒和物、結晶質の形態を含んでなる医薬組成物の投与を含む。
【0117】
C型肝炎ウイルスによって起こされる疾病の治療のための、それを必要とする患者における更に好ましい方法は、治療的に有効な量の、一般式1.1の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルの投与を含む方法である。
【0118】
C型肝炎ウイルスによって起こされる疾病の治療のための、それを必要とする患者における更に好ましい方法は、更に、治療的に有効な量の、一般式1.1.1、1.1.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキル又は一般式1.2.1、1.2.2の置換された(S)−2−{[(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸アルキルの投与を含む方法である。
【0119】
C型肝炎ウイルスによって起こされる疾病の治療のための、それを必要とする患者における最も好ましい方法は、治療的に有効な量の:
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1));
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(S)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(3));
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルブタン酸(2R,3R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[(R)−((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(4));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1));
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(2));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(3));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸メチル(1.1.2(4));
(R)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−[(4−クロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(6));
(S)−2−[(2,4−ジクロロフェノキシ)−((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(7));
(S)−2−[((2R,3R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−p−トリル−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(8));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(9));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(10));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(11));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(12));
(S)−2−{[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸メチル(1.1.2(13));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(14));
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−4−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(5));
(S)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ− ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(1));
(R)−2−({(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(2));
(R)−2−[((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(3));
(S)−2−((S)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(4));
(S)−2−((R)−{(2R,3R,4R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4−メチル−4−フルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(5));
(S)−2−[(S)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(6));
(S)−2−[(R)−((2R,3R,4R,5R)−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−フルオロ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.2.2(7))から選択される化合物の投与を含む方法である。
【0120】
C型肝炎を含むウイルス性感染の予防及び治療のための、イノシン−5−一リン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤及び/又はC型肝炎NS3プロテアーゼの阻害剤、及び/又はC型肝炎NS3/4Aプロテアーゼの阻害剤、及び/又はRNA−ポリメラーゼNS5Aの阻害剤を必ずしも含まず、一般式1、2又は3の化合物、或いはその立体異性体、塩、水和物、溶媒和物、又は結晶質の形態を含んでなる、医薬的に受容可能な包装に入れられた錠剤、カプセル又は注射の形態の医薬組成物の、患者における臨床投与量は:患者の器官内の活性成分の治療効率及び生体到達度、その器官からの交換及び除去速度、年齢、性別、及び患者の症状の重篤度によって修正することができる。従って、成人に対する毎日の摂取量は、通常10−500mgである。従って、本発明によれば、投与量単位として医薬組成物を調製する場合、上記の有効な投与量は、考慮されることであり、この点で、組成物のそれぞれの投与量単位は、10−500mgの一般式1、2又は3の化合物、或いはその立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物、結晶質又は多結晶の形態のHCVのRNA−ポリメラーゼNS5Bの新規なヌクレオシド阻害剤を含有しなければならない。医師又は薬剤師の指示に従い、医薬は、規定された時間内で数回摂取することができる(好ましくは1ないし6回)。
【0121】
組合せ療法のために、医薬組成物を形成するために、本発明の化合物と組合せた場合に有用であることができ、そして例えば、HCVポリメラーゼのヌクレオシド及び非ヌクレオシド阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、ヘリカーゼ阻害剤を意味することができるいずれものクラスの薬剤、並びに配列内リボソーム進入部位(IRES)を機能的に阻害する医薬剤及びHCV細胞の接続、又は細胞へのウイルスの進入、HCVのRNAの翻訳、複製又は変異或いはウイルス放出を阻害する他の医薬。これらのクラスの、そして本発明において有用な具体的な化合物は、制約されるものではないが、大環式、複素環及び直鎖のHCVプロテアーゼ阻害剤、例えば、テラプレビル(VX−950)、ボセプレビル(SCH−503034)、narlaprevir(SCH−900518)、ITMN−191(R−7227)、TMC−435350(別名TMC−435)、MK−7009、BI−201335、BI−2061(シルプレビル)、ACH−1625、ACH−1095(HCV NS4Aプロテアーゼ補助因子阻害剤)、VX−500、VX−813、PHX−1766、PHX2054、IDX−136、IDX−316、ABT−450 EP−013420(及び同類物)及びVBY−376を含む;本発明において有用なヌクレオシドのHCVポリメラーゼ(レプリカーゼ)阻害剤は、制約されるものではないが、R7128、IDX−184、IDX−102、R1479、UNX−08189、PSI−6130、PSI−938及びPSI−879並びに各種の他のヌクレオシド及びヌクレオシド類似体、並びに(制約されるものではないが)2’−C−メチル修飾ヌクレオシドとして誘導されるもの及びヌクレオチドを含むHCV阻害剤;並びに7’−デアザ修飾ヌクレオシド及びヌクレオチドを含む。本発明において有用な非ヌクレオシドHCVポリメラーゼ(レプリカーゼ)阻害剤は、制約されるものではないが、HCV−796、HCV−371、VCH−759、VCH−916、VCH−222、ANA−598、MK−3281、ABT−333、ABT−072、PF−00868554、BI−207127、GS−9190、A−837093、JKT−109、GL−59728及びGL−60667を含む。
【0122】
一方、一般式1、2又は3のHCVのRNA−ポリメラーゼNS5Bの新規なヌクレオシド阻害剤は、シクロフィリン及びイムノフィリンアンタゴニスト(例えば、制約されるものではないが、DEBIO化合物、NM−811、並びにシクロスポリン及びその誘導体)、キナーゼ阻害剤、ヒートショックタンパク質の阻害剤(例えば、HSP90、HSP70)、制約されるものではないが、インターフェロン(アルファ−、ベータ−、オメガ−、ガンマ−、ラムダ又は合成)、イントロンATM、ロフェロン−ATM、キャンフェロン−A300TM、アドバフェロンTM、インファージェンTM、HumoferonTM、スミフェロンMPTM、アルファフェロンTM、IFN−βTM、フェロン TM、等、ポリエチレングリコール誘導(ペグ化)インターフェロン化合物、例えば:PEGインターフェロン−α−2a(ペガシスTM)、PEGインターフェロン−α−2b(ペグイントロンTM)、ペグ化IFN−α−con1等を含むことができる他の免疫調節剤;長時間作用製剤及びインターフェロン化合物の誘導体、例えばアルブミン融合インターフェロン、アルブフェロンTM、ロクテロンTM等;各種の制御放出系を伴うインターフェロン(例えばITCA−638、DUROS皮下供給系によって供給されるオメガ−インターフェロン);細胞中のインターフェロンの合成を模倣する化合物、例えばレシキモド等;インターロイキン;1型ヘルパーT細胞反応の進展を向上する化合物、例えばSCV−07等;TOLL−様受容体アゴニスト、例えば:CpG−10101(作用)、イソトラビン、ANA773等; チモシンα−1、ANA−245及びANA−246、ヒスタミン二塩酸塩、プロパゲルマニウム;テトラクロロデカオキシド;アンプリジェン;IMP−321;KRN−7000;抗体、例えば:civacir、XTL−6865等並びに予防及び治療用ワクチン、例えば:Inno Vac、HCV E1E2/MF59等と組合せて医薬組成物中で使用することができる。NSB5阻害剤の投与に関係するいずれもの上記の方法に加えて、1型インターフェロン受容体アゴニスト(例えば、IFN−α)及びII型インターフェロン受容体アゴニスト(例えば、IFN−γ)は、有効な量のTNF−αアンタゴニストの投与によって増強することができる。例示的に、このような組合せ療法における使用のために適した非制約的TNF−αアンタゴニストは、ENBRELTM及びHUMIRATMを含む。
【0123】
更に、一般式1、2又は3のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bの新規なヌクレオシド阻害剤は、HCV感染の治療において有効と考えられる抗原虫剤及び他の抗ウイルス剤、例えばプロドラッグのニタゾキサニドと組合せて医薬組成物中で使用することができる。ニタゾキサニドは、本発明において開示される化合物と組合せて、同様にHCV感染の治療において有用な他の薬剤、例えばペグインターフェロンアルファ−2a及びリバビリン(ribavarin)(例えば、Rossignol,JF and Keeffe,EB,Future Microbiol.3:539−545,2008を参照されたい)と組合せて、薬剤として使用することができる。
【0124】
一般式1、2又は3のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bの新規なヌクレオシド阻害剤は、医薬組成物中に、別の形態のインターフェロン及びペグ化インターフェロン、リバビリン又はその類似体(例えば、タラババリン(Tarabavarin)、levovirion)、マイクロRNA、小分子干渉性RNA化合物(例えば、SIRPLEX−140−N等)、ヌクレオチド又はヌクレオシド類似体、免疫グロブリン、肝保護剤、抗炎症剤、及びNS5Bの他の阻害剤と組合せて使用することができる。HCVの生活環中の他の標的の阻害剤は、NS3ヘリカーゼ阻害剤、NS4A補助因子阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤、例えばISIS−14803、AVI−4065等;ベクターでコードされた低分子ヘアピン型RNA(shRNA);HCV特異的リボザイム、例えばヘプタザイム、RPI、139199等;進入阻害剤、例えばHepeX−C、HuMax−HepC等;アルファグルコシダーゼ阻害剤、例えばセルゴシビル(celgosivir)、UT−231B等;KPE−02003002並びにBIVN401及びIMPDH阻害剤を含む。他の例示的な化合物−HCV阻害剤化合物は、既知の科学及び特許刊行物中に開示されているものを含む。
【0125】
更に、例えば、リバビリン及びインターフェロンの組合せは、少なくとも一つの一般式1、2又は3のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bの新規なヌクレオシド阻害剤或いはその立体異性体、医薬的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物、結晶質又は多結晶の形態との組合せ療法として投与することができる。本発明は、前述のクラスの(or)化合物に制約されず、そして既知の及び新しい、化合物並びに生物学的に活性な薬剤も意図している。本発明の組合せ療法が、一般式1、2又は3の本発明の基のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bの新規なヌクレオシド阻害剤の、本発明の基の他の化合物又は本発明の基以外の他の化合物とのいずれもの化学的に適合性な組合せを、この組合せが、本発明の基の化合物の抗ウイルス活性を、又はその医薬組成物の抗ウイルス活性を排除しない限り含むことは意図されている。
【0126】
組合せ療法は、連続的、即ち、一つの薬剤による治療を最初に、そして次いで二番目の薬剤であることができる(例えば、それぞれの治療が本発明の異なった化合物を含んでなる場合、又は一つの治療が本発明の化合物を含んでなり、そして他方は一つ又はそれより多い生物学的に活性な薬剤を含んでなる場合)、又はこれは、両方の薬剤による同時の治療であることができる。連続療法は、最初の治療の完結後、二番目の治療の開始の前に妥当な時間を含むことができる。両方の薬剤による同時の治療は、同じ日量であるか、又は別個の投与量であることができる。組合せ療法は、二つの薬剤に制約される必要はなく、そして三つ又はそれより多い薬剤を含むことができる。同時及び連続組合せ療法の両方のための投与量は、組合せ療法の成分の吸収、分布、代謝及び排除速度、並びに当業者にとって既知の他の因子に依存するものである。投与量値は、更に、緩和される症状の重篤度によっても変化するものである。いずれもの特定の患者に対して、具体的な投与計画及び予定は、個人の必要性及び組合せ療法の投与を管理又は監督するヒトの職業的判断に応じて時間をかけて調節することができる。
【0127】
前述の発明は、理解の明確さの目的のために、例示及び例によってある程度詳細に記載されてきたが、それに対して、ある種の変更及び改変が、付属する特許請求の範囲に定義されるとおりの本発明の思想及び範囲から逸脱することなく行うことができることは、本発明の教示に照らして当業者にとって容易に明白となろう。
【発明を実施するための形態】
【0128】
本発明の最良の態様
以下に、本発明は、具体的な実施例によって記載されるが、これらは例示であるが、しかし本発明の範囲を制約するものではない。
【0129】
実施例1
(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.1(1)) 及び
(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル (1.1.1(2))
の調製のための一般的方法。
【0130】
3.85g(1.5当量)のBoc−無水物を、2.24g(11.2mmol)の4−アミノ−1−((2R,4R,5R)−3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−1H−ピリミジン−2−オン(5(1))の8mlのジメチルホルムアミド中の溶液に加えた。反応混合物を50℃で18時間加熱した。過剰のBocOを分解するために、8mlの水を加え、反応混合物を室温に冷却し、撹拌しながら16mlの水を加えた。懸濁物を濾過し、フィルター上の固体を水で洗浄した。得られた[1−((2R,4R,5R)−3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチル(5(2))を、真空中で乾燥した。収量は、3.65g(86%)である。純度のHPLC(UV254)は、98.3%であった。H NMR(DMSO−D6,300MHz)δ 1.46(s,9H),3.6−3.9(m,2H),4.18(m,1H),5,29(br.s,1H),6.16(t,J=7.5Hz,1H),6.30(d,J=6.6Hz,1H),7.06(d,J=7.8,1H),8.18(d,J=7.8Hz,1H),10.52(s,1H)。
【0131】
【化24】
【0132】
1.8mmolの調製された生成物5(2)及び10.98mmol(875mcl(μl))のN−メチルイミダゾールの10mlのTHF中の溶液を、30分間0℃で撹拌し、次いでこれに、5.49mmolの(S)−2−(クロロ(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロピオン酸イソ−プロピル4(1)の10mlの塩化メチレン中の溶液を0℃で滴下し、そして得られた混合物を16時間室温で撹拌した。0.3mlのメタノールを加え、そして混合物を10分間撹拌した。次いで、20mlの酢酸エチルを加え、反応混合物をHClの5%溶液、NaHCOの飽和溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、そして真空中で蒸発した。残渣を、溶出剤−9:1のクロロホルム:メタノールのシリカのクロマトグラフィーにかけた。これにより、(S)−2−{[(2R,3S,5R)−3−ヒドロキシ−5−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(9(1))を、LC−MS m/e 633(M+1)で得た。
【0133】
【化25】
【0134】
0.5Mmolの2−ジメチルアミノ酢酸又は(S)−1−メチルピロリジン−2−カルボン酸を、0.2mmolの調製された化合物9(1)、115mg(0.6mmol)のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDAC)塩酸塩及び14mg(0.115mmol)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の3mlのアセトニトリル中の混合物に加え、そして得られた混合物をアルゴン雰囲気下で12時間撹拌した。混合物を15mlのクロロホルムで希釈し、そしてNaHCOの飽和溶液と共に3時間撹拌した。有機層をNaSOで乾燥し、そして真空中で蒸発した。残渣を、溶出剤−クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン(80:1:2)のシリカのクロマトグラフィーにかけ、これにより、対応する(S)−2−{[(2R,3R,5R)−5−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(10(1))、LC−MS m/e 718(M+1)、又は(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸2−{[(2R,3R,5R)−5−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルオキシメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル]10(2)(R=(S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル、LC−MS m/e 744(M+1)を得た。
【0135】
【化26】
【0136】
室温の塩化メチレン中の30%のトリフルオロ酢酸中の0.2Mmolの調製された化合物10(1,2)を、反応の終結まで撹拌した。LC−MSで制御した。溶媒を真空中で蒸発し、残渣を高性能液体クロマトグラフィーによって精製した。これにより、それぞれ、(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−(2−ジメチルアミノ−アセトキシ)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.1(1))、LC−MS m/e 618(M+1)、又は(S)−1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−4,4−ジフルオロ−2−[((S)−1−イソ−プロポキシカルボニル−エチルアミノ)−フェノキシ−ホスホリルアミノメチル]−テトラヒドロ−フラン−3−イル(1.1.1(2))、LC−MS m/e 644(M+1)を得た。
【0137】
実施例2.
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(2)) 及び
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(3))
の調製のための一般的方法。
【0138】
230Mg(1.37mmol)の1,1’−カルボニルジイミダゾールを、271mg(1.25mmol)のBoc−バニリンの5mlの塩化メチレン中の溶液に加え、そして30分間室温で撹拌した。調製されたイミダゾリドの溶液を、436mg(0.82mmol)の(S)−2−{[(2R,3S,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル2の10mlの塩化メチレン中の溶液に滴下した。次いで、反応混合物を16時間還流した。溶液を真空中で蒸発し、LC−MS m/e 732(M+1)の残渣を、2:1の酢酸エチル:ヘキサン、9:1のクロロホルム:メタノールの溶出剤のシリカの一次精製にかけた。これにより、二つの画分を得て、そのそれぞれを高性能液体クロマトグラフィーによって精製した。これにより、立体異性体、1.1.2(2)、LC−MS m/e 732(M+1)及び1.1.2(3)、LC−MS m/e 732(M+1)を得た。
【0139】
実施例3
一般式1−3の、2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)−プロパン酸アルキル
の調製のための一般的方法。
【0140】
1.83mmolの2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロシチジン及び10.98mmol(875mcl(μl))のN−メチルイミダゾールの、10mlのTHF中の溶液を、30分間0℃で撹拌し、次いでこれに、5.49mmolの(S)−2−(クロロ(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸アルキルの10mlの塩化メチレン中の溶液を0℃加え、そして得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物に0.3mlのメタノールを加え、そして10分間撹拌した。次いで、20mlの酢酸エチルを加え、反応混合物をHClの5%溶液、NaHCOの飽和溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、そして真空中で蒸発した。残渣を9:1のクロロホルム:メタノールの溶出剤のシリカのクロマトグラフィーにかけた。必要な場合、酸を伴わないHPLCを使用する更なる精製を行った。これにより、(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ}−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1))、LC−MS m/e 618(M+1)、H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 10.51(br.s,1H),8.02(m,1H),7.37(m,2H),7.27(m,1H),7.20(m,3H),6.52(br.m,1H),6.22(q,J=8.0Hz,1H),6.13(m,1H),4.86(m,1H),4.26(m,4H),3.80(m,1H),3.17(s,2H),2.27(s,6H),1.22(t,J=6.8Hz,3H),1.15(m,6H);(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(4))、LC−MS m/e 644(M+1)、H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 10.31(br.s,1H),8.04(d.d,J=14.8Hz,J=7.6Hz,1H),7.33(m,3H),7.20(m,3H),6.54(br.m,1H),6.23(q,J=8.0Hz,1H),6.13(m,1H),4.86(m,1H),4.26(m,4H),3.80(m,1H),3.08(m,3H),2.90(m,1H),2.35(s,3H),1.76(m,3H),1.23(t,J=7.0Hz,3H),1.15(m,6H);(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(2)、LC−MS m/e 533(M+1)、H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ:7.70(d,J=9.6Hz,1H),7.40(m,4H),7.21(m,3H),6.30(m,1H),6.20(m,1H),5.80(d,J=9.6Hz,1H),5.20(br.s,1H),5.01(m,1H),4.86(m,1H),4.05(m,1H),3.78(m,2H),3.61(m,1H),1.25(m,3H),1.16(m,6H);(S)−2−((((2R,3R)−3−アセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソピリミジン−1(2H)−イル)−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(3)、LC−MS m/e 575(M+1)、H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ:7.49(m,3H),7.36(m,2H),7.18(m,3H),6.26(m,1H),6.08(m,1H),5.77(m,1H),5.37(br.m,1H),4.86(m,1H),4.35(m,3H),3.79(m,1H),2.15(s,3H),1.22(t,J=6.8Hz,3H),1.15(m,6H)を含む所望の生成物を得た。
【0141】
実施例4
(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソ−プロピル (1.1.2(1)) 及び
(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)]−フェノキシ−ホスホリルアミノ}−プロピオン酸イソプロピル (1.1.2(4))
の調製のための一般的方法。
【0142】
0.2mmolの化合物6、115mg(0.6mmol)のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDAC)塩酸塩及び14mg(0.115mmol)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の3mlのアセトニトリル中の混合物に、0.5mmolの対応するアミノ酸8を加え、そして得られた混合物をアルゴン雰囲気で12時間撹拌した。混合物を15mlのクロロホルムで希釈し、そして3時間NaHCOの飽和溶液と共に撹拌した。有機層をNaSOで乾燥し、そして真空中で蒸発した。残渣をクロロホルム:メタノール:トリエチルアミン(80:1:2)の溶出剤のシリカのクロマトグラフィーにかけ、これにより、(S)−2−({(2R,3R,5R)−5−[4−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ}−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(1))、LC−MS m/e 618(M+1)、H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ:10.51(br.s,1H),8.02(m,1H),7.37(m,2H),7.27(m,1H),7.20(m,3Н),6.52(br.m,1H),6.22(q,J=8.0Hz,1H),6.13(m,1H),4.86(m,1H),4.26(m,4H),3.80(m,1H),3.17(s,2H),2.27(s,6H),1.22(t,J=6.8Hz,3H),1.15(m,6H);(S)−2−[((2R,3R,5R)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−5−{4−[((S)−1−メチルピロリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル}−テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ)−プロピオン酸イソ−プロピル(1.1.2(4))、LC−MS m/e 644(M+1)、H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ:10.31(br.s,1H),8.04(d.d,J1=14.8Hz,J2=7.6Hz,1H),7.33(m,3H),7.20(m,3H),6.54(br.m,1H),6.23(q,J=8.0Hz,1H),6.13(m,1H),4.86(m,1H),4.26(m,4H),3.80(m,1H),3.08(m,3H),2.90(m,1H),2.35(s,3H),1.76(m,3H),1.23(t,J=7.0Hz,3H),1.15(m,6H)を含む所望の生成物(R6=H)を得た。
【0143】
【化27】
【0144】
式中、Rは、水素であり、Rは、所望により置換されていてもよいα−アミノアシルであり、R、R、R及びRは、上記の意味を有する。
【0145】
実施例5.
一般式3の、(S)−2−((((2R,3R)−3−アセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソ−ピリミジン−1(2H)−イル)−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラニル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル。
【0146】
80mg(0.15mmol)の一般式2の(S)−2−((((2R,3R)−3−ヒドロキシ−5−(4−アミノ−2−オキソピリミジン−1(2H)−イル)−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフリル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル、1.4mg(0.01mmol)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)及び34.6mcl(0.25mmol)のトリエチルアミンの2mlのアセトニトリル中の混合物に、21.3mcl(0.23mmol)の無水酢酸を加え、そして得られた混合物をアルゴン雰囲気で12時間撹拌した。次いで、40mclのメタノールを加え、混合物を3時間撹拌し、そして真空中で蒸発した。所望の生成物をHPLCによって、溶出剤を加えずに分離した(水−アセトニトリルの勾配)。一般式3の(S)−2−((((2R,3R)−3−アセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソピリミジン−1(2H)−イル)−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピルの収量は45mgである。LC−MS m/e 575(M+1),H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ:7.49(m,3H),7.36(m,2H),7.18(m,3H),6.26(m,1H),6.08(m,1H),5.77(m,1H),5.37(br.m,1H),4.86(m,1H),4.35(m,3H),3.79(m,1H),2.15(s,3H),1.22(t,J=6.8Hz,3H),1.15(m,6H)。
【0147】
実施例6.錠剤の形態の医薬組成物。
【0148】
デンプン(1600mg)、粒状化ラクトース(1600mg)、タルク(400mg)及び(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(1000mg)を、注意深く一緒に混合し、そして塊に圧縮した。調製した塊を顆粒に粉砕し、そして篩を通して篩い分け、14−16番メッシュサイズの顆粒を収集した。得られた顆粒をそれぞれ560mgの適した形態の錠剤にペレット化した。
【0149】
実施例7.カプセルの形態の医薬組成物。
【0150】
(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピルを、ラクトース粉末と2:1の比で注意深く混合した。得られた粉末の混合物を適したサイズのゼラチンカプセルに300mgずつ包装した。
【0151】
実施例8 筋肉内、腹腔内又は皮下注射のための注射用組成物の形態の医薬組成物。
【0152】
(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(500mg)を、クロロブタノール(300mg)、プロピレングリコール(2ml)及び注射用水(100ml)と混合した。得られた溶液を濾過し、そして1mlのアンプルに入れ、これをその後密封した。
【0153】
実施例9 錠剤の形態の医薬組成物。
【0154】
デンプン(1600mg)、粒状化ラクトース(1600mg)、タルク(400mg)及び(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(1000mg)を、注意深く一緒に混合し、そして塊に圧縮した。調製した塊を顆粒に粉砕し、そして篩を通して篩い分け、14−16番メッシュサイズの顆粒を収集した。得られた顆粒をそれぞれ560mgの適した形態の錠剤にペレット化し、これは、リバミジン(Ribamidin)錠剤と一緒に使用される。
【0155】
実施例10 錠剤の形態の医薬組成物。
【0156】
デンプン(1600mg)、粒状化ラクトース(1600mg)、タルク(400mg)及び(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(1000mg)を、注意深く一緒に混合し、そして塊に圧縮した。調製した塊を顆粒に粉砕し、そして篩を通して篩い分け、14−16番メッシュサイズの顆粒を収集した。得られた顆粒をそれぞれ560mgの適した形態の錠剤にペレット化し、これは、アスナプレビル(BMS−650032)錠剤と一緒に使用される。
【0157】
実施例11 デンプン(1600mg)、粒状化ラクトース(1600mg)、タルク(400mg)及び(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(1000mg)を、注意深く一緒に混合し、そして塊に圧縮した。調製した塊を顆粒に粉砕し、そして篩を通して篩い分け、14−16番メッシュサイズの顆粒を収集した。得られた顆粒をそれぞれ560mgの適した形態の錠剤にペレット化し、これは、ソホスブビル(TMC435)錠剤と一緒に使用される。
【0158】
実施例12 錠剤の形態の医薬組成物。
【0159】
デンプン(1600mg)、粒状化ラクトース(1600mg)、タルク(400mg)及び(S)−2−((((2R,3R)−5−(4−アミノオキソピリミジン−1(2H)−イル)−3−ヒドロキシ−2−−4,4−ジフルオロ−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパン酸イソ−プロピル(1000mg)を、注意深く一緒に混合し、そして塊に圧縮した。調製した塊を顆粒に粉砕し、そして篩を通して篩い分け、14−16番メッシュサイズの顆粒を収集した。得られた顆粒をそれぞれ560mgの適した形態の錠剤にペレット化し、これは、ダクラタスビル(BMS−790052)又はDeclatasvir(GS−5886)錠剤と一緒に使用される。
【0160】
実施例13 一般式1、2及び3のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤の抗ウイルス活性(EC50)の決定。
【0161】
一般式1、2及び3のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤(更に−試験化合物)の抗ウイルス活性(EC50)を、サブゲノムのRNA−レプリコンHCV(遺伝子型1b、1a及び2a)を含んでなるヒト肝細胞腫細胞系Huh7中で決定した。ウイルス複製の定量的推定のために、96ウェルプレート中の免疫試験のELISAのウイルスのcor抗原に対するバージョンを使用した。化合物の細胞毒性は、並行計画で推定した。参照物質として、PSI−7977を使用した。Huh7細胞を96ウェルプレートに播種した(それぞれのウェルの100μlの培養培地中に7.5×10細胞)。DMEM培地{DMEM 1X;供給元:Cellgro;カタログ番号:10−013−CV}中の試験化合物の溶液を、使用の直前に調製した。20nMから0.2nMまでの濃度の11種の一連の三倍希釈物を調製した。播種の4時間後に、一連の希釈の化合物を細胞に加えた(それぞれのウェルに100μl)。試験化合物の最終濃度は、10nMから0.1pMまで変化し、そしてDMSOは−0.5%であった。必要な場合、より高い濃度の試験化合物が調査された。化合物のそれぞれの希釈物を二つの同一のウェルで試験した。次いで、細胞を3日間37℃/5%COでインキュベートし、そしてアセトン/メタノール(1:1)混合物の250μl/ウェルの量の添加によって固定した。1分内に、細胞をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)溶液で3回洗浄した。次いで、細胞を150μl/ウェルの量のPBS溶液中の10%の胎児ウシ血清の添加によって、室温で1時間遮断した。その後、細胞をcor抗原HCV、clonC7−50(供給元:Affinity BioReagents;カタログ番号:MA1−080)(100μl/ウェル、作業希釈度−PBS溶液中の10%胎児ウシ血清中の1:500)に対するマウスモノクローナル抗体と共に、2時間37℃でインキュベートした。細胞をPBS/0.05%Tween20溶液で6回洗浄し、次いでこれらをヤギ抗マウス免疫グロブリン抗体(ホースラディッシュペルオキシダーゼと結合、100μl/ウェル、作業希釈度−PBS溶液中の10%胎児ウシ血清中の1:2500)と共に1時間インキュベートした。細胞をPBS/0.05%Tween20溶液で6回、PBS溶液で1回洗浄し、その後基質(1錠のo−フェニレンジアミン(oPD)+12mlのクエン酸/リン酸緩衝液+5μlの30%H)を100μlの量で加えた。プレートを30分間室温の暗所で保った。反応を2NのHSOを100μl/ウェルの量で加えることによって停止し、そして光学密度(490nmの波長で)を、マルチスキャンプレートリーダーVictor3 V 1420(Perkin Elmer)によって測定した。全ての試験化合物に対するIC50値(ウイルスのRNAレプリコンのレベルを50%低下させる試験化合物の濃度)を、XLfit4プログラムを使用して計算した。結果を表1に示す。
【0162】
実施例14 一般式1、2及び3のHCVのRNAポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤の細胞毒性の決定。
【0163】
試験化合物の細胞毒性(CC50)を、ヒト肝細胞腫細胞系Huh7に対する実験で調査した。細胞の代謝活性を、ATPLiteキット(Perkin Elmer,Boston,USA)を製造業者の説明書によって使用して決定した。細胞毒性の作用を、透明な底を持つ黒色のマイクロプレート(96ウェル、それぞれのウェルに10個の細胞)に細胞を播種することによって推定した。三回の独立した繰返しをそれぞれの試験化合物に使用した。試験化合物を18時間で加え、その後、細胞を化合物と一緒に96時間インキュベートした。それぞれのウェルを、リン酸緩衝生理食塩水で二回(0.2ml/ウェル)洗浄し、そして次いで、細胞を、細胞緩衝液(50μl/ウェル)を加えることによって溶解した(全ての記述した試薬は、ATPLiteキットに含まれている)。マイクロプレートを、5分間回転プラットフォーム上で600回転/分でインキュベートし、その後、50μlの基質溶液(ATPLiteキットの一部)をそれぞれのウェルに加えた。マイクロプレートを更に5分間回転プラットフォーム上で600回転/分でインキュベートし、10分間暗所で保った;その後、蛍光をTopCount NXT装置(Packard,Perkin Elmer)を使用して測定した。その濃度で50%の細胞が破壊される試験化合物の濃度に対応するCC50値を、細胞毒性の推定のための定量的特徴として使用した。CC50値の計算:阻害の有効性(%Inh)の計算のために、次の式を使用した:%Inh=[(Lpos−Lex)/Lpos−Lneg)]×100%、ここで、Lposは−正の対照、細胞を伴い、化合物を伴わないウェルの蛍光;Lnegは−負の対照、培地を伴い細胞を伴わないウェルの蛍光;Lexは−明確な濃度の化合物を伴うウェルの蛍光である。次いで、CC50値を、XLfit4プログラムを使用して計算した。結果を表1に示す。以下の表1は、幾つかの新規なヌクレオシド阻害剤の阻害活性に対するデータを示す。
【0164】
サブゲノムのRNA−レプリコンHCV(遺伝子型1b、1a及び2a)に関する一般式1、式2及び3のHCVのRNAポリメラーゼNS5B並びに標準のPSI−7977、これから、新しいポリメラーゼ阻害剤が、標準より2−6倍活性であることが分かる。新規な化合物の細胞毒性は、10000nMを超える。
【0165】
【表1】
【0166】
一般式1、2、3の新規な阻害剤に対する試験結果は、これらの高い活性及び低い細胞毒性を示す。そして、予期せぬことに、開示される化合物が、最も進んだ阻害剤PSI−7977よりも更に活性なHCVポリメラーゼNS5Bのヌクレオシド阻害剤であることが判明した。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明は、医学、獣医学、生化学において使用することができる。
【国際調査報告】