【実施例】
【0256】
選択された中間体の調製
中間体基A
【0257】
中間体A1の調製。
【化158】
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ステップ1〜3。中間体A1の調製:(1R,2S)−エチル1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロプロパン−カルボキシレートの代わりに(1R,2S)−メチル1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロプロパン−カルボキシレート(Beaulieu、P.L.ら、J. Org. Chem.、2005年、70巻、5869頁に従って調製)を使用して、国際特許公開WO2008/064066(75〜76頁)の実施例2.12に詳述された手順に従うことによって、中間体A1を調製した。
【0258】
中間体A2の調製。
【化159】
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シクロプロパンスルホンアミドの代わりに、1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド(国際特許公開WO2008/064066、47頁の実施例1.2に従って調製)を使用して、中間体A1と同様に中間体A2を調製した。
【0259】
中間体A3の調製。
【化160】
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【0260】
ステップ1。A3−1の調製:国際特許公開WO2009005677(176頁)の実施例26に詳述された手順を使用して、(1R,2S)−メチル1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロプロパンカルボキシレート(Beaulieu、P.L.ら、J.Org. Chem.、2005年、70巻、5869頁に従い調製)からシクロプロパンエステルA3−1を調製した。
【0261】
ステップ2〜4。中間体A3の調製:(1R,2S)−エチル1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロプロパン−カルボキシレートの代わりにA3−1を使用して、国際特許公開WO2008/064066(75〜76頁)の実施例2.12の(1R,2S)−1−アミノ−N−(シクロプロピルスルホニル)−2−ビニルシクロプロパンカルボキサミド塩酸塩と同様に中間体A3を調製した。
【0262】
中間体A4の調製。
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
シクロプロパンスルホンアミドの代わりに1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド(国際特許公開WO2008/064066、47頁の実施例1.2に従い調製)を使用して、中間体A3と同様に中間体A4を調製した。
【0264】
中間体A5の調製。
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
ステップ1〜3。中間体A5の調製:(1R,2S)−エチル1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロプロパンカルボキシレートの代わりに、A5−1(国際特許公開WO2009/005677、265頁の実施例104に従い調製)を使用して、国際特許公開WO2008/064066(75〜76頁)の実施例2.12の(1R,2S)−1−アミノ−N−(シクロプロピルスルホニル)−2−ビニルシクロプロパン−カルボキサミド塩酸塩と同様に中間体A5を調製した。
【0266】
中間体A6の調製。
【化163】
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【0267】
シクロプロパンスルホンアミドの代わりに、1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド(国際特許公開WO2008/064066、47頁の実施例1.2に従い調製)を使用して、中間体A5と同様に中間体A6を調製した。
【0268】
中間体A7の調製。
【化164】
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【0269】
米国特許公報第2009/274652号、72〜73頁の実施例97.1.6に従い中間体A7を調製した。
【0270】
中間体A8の調製。
【化165】
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【0271】
ステップ1〜2。中間体A8の調製:(1R,2S)−1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロ−プロパンカルボン酸の代わりにA8−1(米国特許公報第2009/274652、72〜3頁の実施例97.1.4に詳述された手順に従い調製)を使用し、かつ、シクロプロパンスルホンアミドの代わりに、1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド(国際特許公開WO2008/064066、47頁の実施例1.2に従い調製)を使用して、国際特許公開WO2008/064066(75〜76頁)の実施例2.12の(1R,2S)−1−アミノ−N−(シクロプロピルスルホニル)−2−ビニルシクロプロパン−カルボキサミド塩酸塩と同様に中間体A8を調製した。
【0272】
中間体A9の調製。
【化166】
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【0273】
ステップ1〜2。中間体A9の調製:(1R,2S)−1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸の代わりに、A9−1(国際特許公開WO2009/134987、75〜77頁の実施例1、ステップ1L−1Oに従い調製)を使用して、国際特許公開WO2008/064066(75〜76頁)の実施例2.12の(1R,2S)−1−アミノ−N−(シクロプロピルスルホニル)−2−ビニルシクロプロパン−カルボキサミド塩酸塩と同様に中間体A9を調製した。
【0274】
中間体A10の調製。
【化167】
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【0275】
ステップ1。A10−1の調製:A9−1(25g、100mmol)および1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド(国際特許公開WO2008/064066、47頁の実施例1.2に従い調製;15g、110mmol)のDCM(330mL)溶液をDMAP(24.4g、200mmol)で処理し、続いてEDC(38.3g、200mmol)を0℃でゆっくりと添加した。添加の完了後、混合物を0℃で激しく撹拌し、36時間にわたり室温まで温めた。反応物をEtOAc(300mL)で希釈した。有機層を10%クエン酸(3×30mL)および飽和NaHCO
3(2×20mL)で洗浄した。合わせた水性洗浄液をEtOAcで1回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×25mL)、無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。ヘキサン/EtOAc(10/1)で摩砕後、アシルスルホンアミドA10−1(31g)を白色の固体として得た。
【0276】
ステップ2。中間体A10の調製。DCM(300mL)中のアシルスルホンアミドA10−1(18.5g、50mmol)の懸濁液に、ジオキサン中4M HCl(150mL、600mmol)をゆっくりと添加した。添加の完了後、混合物を室温で4時間激しく撹拌した。次いで、反応物を真空中で濃縮し、残渣をEt
2Oと共に摩砕することによって、非晶質の白色の固体として中間体A10(14.7g)を得た。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 5.94 (m, 1H), 2.26 (m, 2H), 1.76 (m, 1H), 1.62 (m, 1H), 1.60 (m, 1H), 1.53 (S,3H), 0.93 (m, 2H).
中間体B基
【0277】
中間体混合物B1およびB2の調製。
【化168】
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ステップ1および2:ラセミ体B1−1の調製:マグネシウム金属(1.32g、54.3mmol)を、還流冷却器を備えた二つ口フラスコに添加し、容器をArでフラッシュした。THF(42mL)を添加し、続いてヨウ素(約5mg)を添加した。撹拌した懸濁液を45℃に加熱し、5−ブロモペンタ−1−エンを一度に添加した(1.2g、8.1mmol)。数分間撹拌後、追加の5−ブロモペンタ−1−エン(5.5g、37mmol)を、穏やかな還流を維持するのに十分な速度で添加した。生成した混合物を50℃で15分間撹拌し、次いで周囲温度に冷却し、次のステップで直ちに使用した。THF(24mL)中のCuI(630mg、3.3mmol)の懸濁液をAr下で−5℃に冷却した。ステップ1で調製したアリコートのペンタ−4−エニルマグネシウムブロミド(約0.95M、20mL、19mmol)を5分間にわたり添加し、生成した混合物を追加の15分間撹拌した。次いで、反応混合物を−20℃に冷却し、(±)−エキソ−2,3−エポキシノルボルナン(1.5g、14mmol)を、THF(5mL)溶液として1分間にわたり添加した。追加のTHFを二つに分けて(各2.5mL)使用することによって完全な転移を確実にし、生成した混合物を20分間撹拌した。次いで、反応物を冷浴から取り出し、室温まで温めた。追加の1.75時間撹拌した後、反応を飽和水性NH
4Cl(5mL)でクエンチし、EtOAc(100mL)およびH
2O(100mL)を用いてセライトを通して濾過した。相を分離し、有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、(±)−B1−1を生成した。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 5.90 − 5.67 (m, 1H), 5.04 − 4.86 (m, 2H), 3.12 (s, 1H), 2.20 − 1.92 (m, 5H), 1.69 − 1.57 (m, 1H), 1.55 − 1.12 (m, 9H), 1.03 − 0.84 (m, 1H).
【0278】
ステップ3。ジアステレオマーの中間体混合物B1およびB2の調製:アルコール混合物(±)−B1−1(813mg、4.51mmol)をDMF(4.5mL)に溶解させた。ピリジン(370μL、4.5mmol)を添加し、続いてDSC(1.5g、5.8mmol)を添加した。反応混合物を45℃に加熱し、4時間撹拌した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、水(4.5mL)を2分間にわたり滴下添加した。反応混合物を5分間撹拌し、冷浴から取り出した。さらに5分後、反応混合物を0℃に冷却し、L−tert−ロイシン(835mg、6.37mmol)およびK
3PO
4(2.70g、12.7mmol)を添加した。混合物を10分間撹拌し、冷浴から取り出した。追加の24時間撹拌した後、混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、1Mの水性HCl(15mL)で酸性化し、0.2Mの水性HCl(15mL)で希釈した。相を分離し、有機相を0.2Mの水性HCl(2×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、ジアステレオマーの中間体混合物B1およびB2(1.64g)を生成した。LCMS−ESI
−(m/z):C
19H
30NO
4に対する[M−H]
−の計算値:336.2;実測値:336.0。
【0279】
中間体混合物B3およびB4の調製。
【化169】
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【化170】
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ステップ1:B3−1の調製:K
2Cr
2O
7(121g、0.41モル)のH
2O(1.5L)溶液に、H
2SO
4(143g、1.46モル)を室温で滴下添加し、混合物を1時間撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、MTBE(1.5L)中の(1R,3r,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オール(80g、0.814モル;米国特許第8,178,491B2号、192頁のセクションA、中間体1に従い調製)を滴下添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。水相をMTBE(3×500mL)で抽出し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を蒸留(20mmHg、bp:60〜62℃)で精製することによって、B3−1を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 2.57 − 2.63 (m, 2H), 2.14 − 2.19 (d, J = 20 Hz, 2H), 1.52 − 1.57 (m, 2H), 0.89 − 0.94 (m, 1H), −0.05 − −0.02 (m, 1H).
【0280】
ステップ2:(±)−B3−2の調製:Ar下で、THF(4.4mL)とHMPA(1.8mL)の混合物を−78℃に冷却した。1MのLiHMDSのTHF溶液(2.2mL、2.2mmol)を添加した。ケトンB3−1(202mg、2.10mmol)を、THF(2mL)溶液として1分間にわたり添加し、追加のTHF(2x1mL)で洗浄することによって、完全な転移を確実にした。25分後、5−ヨードペンタ−1−エン(Jin、J.ら、J. Org. Chem.、2007年、72巻、5098〜5103頁に従い調製)(880mg、4.5mmol)をシリンジで30秒にわたり添加した。10分後、−45℃の冷浴内に反応物を置き、−30℃に1.5時間にわたり温めた。反応を飽和水性NH
4Cl(15mL)でクエンチし、EtOAc(30mL)およびH
2O(15mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機物を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0%〜15%EtOAc)で精製することによって、(±)−B3−2を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.82 − 5.67 (m, 1H), 5.03 − 4.87 (m, 2H), 2.61 − 2.51 (m, 1H), 2.11 (d, J = 19.1 Hz, 1H), 2.08 − 1.99 (m, 3H), 1.61 − 1.40 (m, 5H), 1.36 − 1.28 (m, 1H), 0.92 − 0.81 (m, 1H), −0.03 − −0.11 (m, 1H).
【0281】
ステップ3:(±)−B3−3および(±)−B3−4の調製:(±)−B3−2(142mg、0.865mmol)のTHF(4mL)溶液を−78℃に冷却した。1MのLiBHEt
3のTHF溶液(1.3mL、1.3mmol)を30秒にわたり滴下添加した。反応物を15分間撹拌し、冷浴から取り出した。室温(15分間)に温めた後、反応を飽和水性NH
4Cl(1mL)でクエンチした。生成した混合物をEt
2O(20mL)およびH
2O(20mL)で希釈した。相を分離し、水相をEt
2O(20mL)で抽出した。合わせた有機物を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0%〜10%EtOAc)で精製することによって、133mgのジアステレオマー(±)−B3−3と(±)−B3−4の混合物を得た。2つの実験から得た、合わせた材料(253mg)をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0%〜15%EtOAc)でさらに精製することによって、(±)−B3−3(150mg)および(±)−B3−4(58mg)を得た。
1H−NMR; (±)−B3−3 (300 MHz, CDCl
3) δ 5.91 − 5.69 (m, 1H), 5.07 − 4.88 (m, 2H), 3.97 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 2.19 − 1.99 (m, 3H), 1.84 − 1.73 (m, 1H), 1.62 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 1.54 − 1.40 (m, 2H), 1.32 − 1.17 (m, 3H), 1.16 − 1.06 (m, 1H), 0.60 − 0.43 (m, 2H).
1H−NMR; (±)−B3−4 (300 MHz, CDCl
3) δ 5.95 − 5.73 (m, 1H), 5.09 − 4.88 (m, 2H), 4.05 − 3.86 (m, 1H), 2.17 − 1.84 (m, 4H), 1.72 − 1.34 (m, 5H), 1.28 − 1.08 (m, 3H), 0.49 − 0.36 (m, 1H), 0.21 − 0.11 (m, 1H).
【0282】
ステップ4:ジアステレオマーの中間体混合物B3およびB4の調製:(±)−B3−3(150mg、0.90mmol)の混合物をDMF(1.0mL)に溶解させた。ピリジン(75μL、0.92mmol)およびDSC(302mg、1.18mmol)を添加し、反応物を45℃で21.5時間撹拌した。次いで、反応物を氷水浴内に置き、シリンジを介して、H
2O(1.0mL)を1分間にわたり滴下添加した。混合物を冷浴から取り出し、5分間撹拌した。混合物を氷水浴内で再度冷却し、L−tert−ロイシン(154mg、1.17mmol)を添加し、続いてK
3PO
4(502mg、2.36mmol)を添加した。反応混合物を冷浴から取り出し、室温で24時間撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(40mL)および1Mの水性HCl(20mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機相を0.2Mの水性HCl(2×20mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、ジアステレオマーの中間体混合物B3およびB4を生成した。LCMS−ESI
−(m/z):C
18H
28NO
4に対する[M−H]
−の計算値:322.2;実測値:322.0)。
【0283】
中間体B3の調製。
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
ステップ1:B3−5の調製:(1S,4R)−cis−4−アセトキシ−2−シクロペンタ−1−オール(Aldrich、10g、70.4mmol)、トリエチルアミン(48.8mL、350mmol)、およびDMAP(4.29g、35.2mmol)のジクロロメタン(352mL)溶液に、シリンジを介して、Ar雰囲気下、0℃で塩化ピバロイル(10.8mL、87.75mmol)を滴下添加した。2時間後、反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液(500mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、B3−5を生成した。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 6.08 (br s, 2H), 5.54 (td, J = 8.0, 4.1 Hz, 2H), 2.88 (dt, J = 14.9, 7.5 Hz, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.69 (dt, J = 14.7, 4.1 Hz, 1H), 1.20 (s, 9H).
【0285】
ステップ2:B3−6の調製:B3−5(15.0g、70.4mmol)のメタノール(352mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で、炭酸カリウム(9.73g、70.4mmol)を添加した。5時間後、反応混合物を濾過し、真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチル(500mL)に溶解させ、生成した混合物を水(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製することによって、B3−6を生成した。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 6.11 (br d, J = 5.5 Hz, 1H), 5.97 (br d, J = 5.6 Hz, 1H), 5.48 (br s, 1H), 4.73 (br s, 1H), 2.82 (dt, J = 14.6, 7.3 Hz, 1H), 1.67 (s, 1H), 1.61 (dt, J = 14.5, 4.0 Hz, 1H), 1.20 (s, J = 3.8 Hz, 9H).
【0286】
ステップ3:B3−7の調製:シアン化銅(I)(5.10g、57.0mmol)のジエチルエーテル(95mL)溶液に、カニューレを介して、アルゴン雰囲気下、0℃で30分間にわたり、ペンタ−4−エニルマグネシウムブロミド(Novel Chemical Solutions、THF中0.5M、114mL、57.0mmol)を滴下添加した。10分後、カニューレを介して、B3−6(3.50g、19.0mmol)のジエチルエーテル(10mL)溶液をゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を室温までゆっくりと温めた。16時間後、生成した混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(400mL)でクエンチし、生成した混合物を酢酸エチル(2×400mL)へ抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し(400mL)、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製することによって、B3−7を生成した。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.80 (ddt, J = 16.9, 10.2, 6.7 Hz, 1H), 5.69 (dd, J = 5.8, 1.7 Hz, 1H), 5.65 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.00 (dd, J = 17.1, 1.3 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 4.12 − 4.05 (m, 1H), 2.69 (ddd, J = 17.2, 6.4, 1.5 Hz, 1H), 2.54 − 2.45 (m, 1H), 2.24 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 1.69 (br s, 1H), 1.52 − 1.19 (m, 6H).
【0287】
ステップ4:(1S,2R,3R,5S)−B3−3の調製:B3−7(20mg、0.13mmol)、およびジエチル亜鉛(ヘキサン中1M、132μL、0.132mmol)のジエチルエーテル(0.66mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で、ジヨードメタン(21μL、0.26mmol)を添加した。2時間後,反応混合物を1NのHCl水溶液(0.66mL)でクエンチした。5分後、生成した黄色の混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液(5mL)で希釈し、生成した混合物をジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製することによって、(1S,2R,3R,5S)−B3−3を生成した。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.83 (ddt, J = 16.9, 10.2, 6.7 Hz, 1H), 5.02 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 4.96 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.00 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 2.19 − 2.02 (m, 3H), 1.82 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 1.64 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 1.55 − 1.42 (m, 2H), 1.38 − 1.20 (m, 4H), 1.19 − 1.08 (m, 1H), 0.62 − 0.47 (m, 2H).
【0288】
ステップ5:中間体B3の調製:アルコール(1S,2R,3R,5S)−B3−3(0.450g、2.7mmol)をDMF(2.7mL)中に溶解させ、その後DSC(0.92g、3.52mmol)およびピリジン(0.22mL、2.8mmol)で処理した。次いで、反応物を50℃に終夜加熱した。次いで、反応物を0℃に冷却し、水(5.5mL)を1分間にわたりを滴下添加した。生成した不透明な懸濁液を室温で10分間撹拌してから、0℃に再冷却した。次いで、反応物をL−tert−ロイシン(0.462g、3.5mmol)およびK
3PO
4(1.5g、7.0mmol)で続いて処理し、激しく撹拌しながら、一晩かけて室温まで温めた。生成した不透明な懸濁液をEtOAcおよび1Mの水性HClで希釈した。追加のHCl(12M)を滴下添加して、pHを約3に調整した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥した。真空中での濃縮に続いて、中間体B3を得たが、これには少量のDMFおよびEtOAcが混入していた。これに続く反応で、この材料をさらなる精製なしで使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
18H
30NO
4に対する[M+H]
+の計算値:324.2;実測値:324.7。
【0289】
中間体B5の調製:
【化172】
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ステップ3のペンタ−4−エニルマグネシウムブロミドの代わりに、ブタ−3−エニルマグネシウムブロミドを使用して、中間体B3の調製と同様の方式で中間体B5を調製した。LCMS−ESI
+(m/z):C
17H
28NO
4に対する[M+H]
+の計算値:310.2;実測値:310.8。
【0290】
中間体混合物B6およびB7の調製:
【化173】
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【0291】
ステップ1:B6−1の調製:KHMDS(10mL、10mmol)の1.0MのTHF溶液をAr下で、THF(10mL)で希釈し、生成した溶液を−78℃に冷却した。ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オン(1.0g、9.1mmol、Yinら、J. Org. Chem.、1985年、50巻、531頁に従い調製)を、2分間にわたりTHF(5mL)溶液として添加し、追加のTHF(2×2.5mL)で洗浄することによって、完全な転移を確実にした。生成した混合物を30分間撹拌し、N−(5−クロロ−2−ピリジル)ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(3.8g、9.7mmol)を、THF(10mL)溶液として2分間にわたり添加し、追加のTHF(2×2.5mL)で洗浄した。生成した混合物を5分間撹拌し、冷浴から取り出した。追加の30分間撹拌後、反応物をEt
2O(70mL)および1Mの水性HCl(50mL)で希釈した。相を分離し、有機相を1Mの水性NaOH(2×30mL)で洗浄した。合わせた有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。生成した残渣を、ヘキサン中30%EtOAcを用い、シリカのプラグを通して濾過することによって、粗残渣を生成し、これを、次のステップでそのまま使用した。
【0292】
ステップ2:B6−1の調製:3−ブテナールジエチルアセタール(1.4mL、8.3mmol)溶液に、Ar下、0℃で3分間にわたり、0.5Mの9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(15.9mL、7.95mmol)のTHF溶液を添加した。20時間撹拌しながら、反応物を室温まで温めた。次いで、NaOH(2.9mL、8.7mmol)の3M水溶液を添加した。20分間撹拌後、生成した溶液を、上に記載されているビニルトリフレート(約5.16mmol)およびPdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2(420mg、0.51mmol)を含有するフラスコに移した。生成した混合物を60℃で14時間撹拌し、室温まで冷却し、Et
2O(50mL)およびH
2O(50mL)で希釈した。相を分離し、有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中1%Et
3Nと予め平衡をとった後、ヘキサン中0%〜10%EtOAc)で精製することによって、中間体B6−1を得た。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 5.36 − 5.28 (m, 1H), 4.59 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.73 − 3.58 (m, 2H), 3.54 − 3.39 (m, 2H), 2.72 − 2.60 (m, 1H), 2.45 − 2.34 (m, 3H), 2.23 − 2.08 (m, 4H), 1.89 − 1.76 (m, 2H), 1.67 (dt, J = 16.1, 6.9 Hz, 2H), 1.58 − 1.47 (m, 2H), 1.23 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
【0293】
ステップ3:B6−2の調製:オレフィンB6−1(660mg、2.77mmol)のTHF(25mL)溶液を、CH
2Cl
2(2.9mL、2.9mmol)1M溶液として、0℃で1分間にわたりBH
3・SMe
2で処理した。生成した溶液を0℃で2時間撹拌し、室温まで温めた。追加の3時間撹拌後、反応混合物を0℃に再度冷却し、2Mの水性NaOH(7mL)で希釈し、続いて30%水性H
2O
2(7mL)で希釈した。生成した混合物を追加の16時間にわたり撹拌しながら室温まで温めた。混合物をEt
2O(100mL)とH
2O(50mL)との間で分配した。相を分離し、有機相を0.5Mの水性NaOH(50mL)で洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中15%〜40%EtOAc)で精製することによって、所望の化合物を生成した。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 4.60 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.76 − 3.60 (m, 3H), 3.58 − 3.42 (m, 2H), 2.39 − 2.05 (m, 4H), 1.91 − 1.48 (m, 9H), 1.43 − 1.35 (m, 1H), 1.25 (t, J = 7.0 Hz, 6H), 1.06 − 0.98 (m, 1H).
【0294】
ステップ4および5:(±)−B6−3の調製:アセタールB6−2(360mg、1.4mmol)をTHF(8mL)およびH
2O(2mL)に溶解させた。パラ−トルエンスルホン酸一水和物(40mg、0.2mmol)を添加し、生成した溶液を室温で16時間撹拌した。反応物をEt
2O(50mL)およびH
2O(30mL)で希釈し、相を分離した。水相をEt
2O(30mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和水性NaHCO
3(15mL)で洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これを次のステップで直ちに使用した。メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.66g、4.6mmol)をAr下でTHF(40mL)中に懸濁させ、−78℃に冷却した。1MのNaHMDSのTHF(4.2mL、4.2mmol)溶液を滴下により添加し、生成した黄色の懸濁液を5分間撹拌した。混合物を冷浴から取り出し、撹拌を追加の30分間継続した。次いで、混合物を−78℃に再度冷却し、以前のステップ(約1.4mmol)から得た粗残渣を、THF(5mL)溶液として5分間にわたり添加し、追加のTHF(2×2.5mL)で洗浄することによって、完全な転移を確実にした。生成した混合物を5分間撹拌し、次いで氷水浴内に置き、追加の1時間、撹拌した。反応を飽和水性NH
4Cl(20mL)でクエンチし、Et
2O(30mL)およびH
2O(20mL)で希釈した。相を分離し、有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、5gのシリカゲル上に吸着させた。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜30%EtOAc)で精製することによって、(±)−B6−3を得た。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) 6.01 − 5.81 (m, 1H), 5.22 − 5.05 (m, 2H), 3.79 − 3.66 (m, 1H), 2.43 − 2.25 (m, 2H), 2.24 − 2.04 (m, 4H), 1.83 − 1.16 (m, 10H).
【0295】
ステップ6:中間体混合物B6およびB7の調製。アルコール(±)−B6−3(270mg、1.5mmol)をDMF(2.0mL)に溶解させた。ピリジン(125μL、1.5mmol)およびDSC(500mg、1.9mmol)を添加し、反応物を45℃で15時間撹拌した。次いで、反応物を氷水浴内に置き、シリンジを介して30秒にわたりH
2O(2.0mL)を滴下添加した。混合物を冷浴から取り出し、10分間撹拌した。混合物を氷水浴内で再度冷却し、L−tert−ロイシン(259mg、1.97mmol)を添加し、続いてK
3PO
4(835mg、3.93mmol)を添加した。反応混合物を冷浴から取り出し、室温で5.25時間撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(40mL)および1Mの水性HCl(20mL)、およびH
2O(15mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機相を0.2Mの水性HCl(2×25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、中間体混合物B6およびB7を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
19H
32NO
4に対する[M+H]
+の計算値:338.2;実測値:337.8。
【0296】
中間体B8の調製。
【化174】
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【0297】
ステップ1および2:B8−1の調製:Ar下で−78℃に冷却した、HMPA(1.8mL)のTHF(4.4mL)溶液に、LiHMDSの1M溶液(2.2mL、2.2mmol)を添加した。(1R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン(200mg、2.08mmol、Hodgson、D. M.ら、Synthesis、2005年、2264頁に従い調製)をTHF溶液(2mL)として1分間にわたり添加し、追加のTHF(2×1mL)で洗浄することによって、完全な転移を確実にした。50分後、5−ヨードペンタ−1−エン(870mg、4.4mmol、Jin、J.ら、J. Org. Chem.、2007年、72巻、5098頁に記載の通り調製)を30秒にわたり添加した。反応物を1時間撹拌し、−50℃に温めた。2時間後、浴槽温度が−35℃に到達し、−50℃に再度冷却した。追加の2時間後、浴槽温度は0℃に到達した。次いで、反応物を飽和水性NH
4Cl(50mL)に注ぎ入れ、EtOAcで希釈した。相を分離し、有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0%〜15%EtOAc)で精製することによって、無色の油状物(245mg)を得た。上述の残渣(200mg、1.22mmol)をMeOH(5mL)に溶解させ、−50℃の浴槽へ冷却した。NaBH
4(188mg、4.97mmol)を一度に添加し、生成した混合物を30分間撹拌し、冷浴から取り出した。さらに30分後、反応を飽和水性NH
4Cl(15mL)でクエンチし、EtOAc(25mL)およびH
2O(20mL)で希釈した。相を分離し、有機相をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜30%EtOAc)で精製することによって、B8−1を得た。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 5.88 − 5.71 (m, 1H), 5.04 − 4.88 (m, 2H), 4.01 (dd, J = 7.4, 4.8 Hz, 1H), 2.08 − 1.99 (m, 2H), 1.93 (dd, J = 12.3, 6.9 Hz, 1H), 1.67 − 1.09 (m, 9H), 0.60 − 0.52 (m, 1H), 0.41 − 0.31 (m, 1H) ppm.
【0298】
ステップ3:中間体B8の調製:アルコールB8−1(180mg、1.08mmol)をDMF(1.5mL)に溶解させた。ピリジン(90μL、1.1mmol)およびDSC(349mg、1.36mmol)を添加し、反応物を45℃で50分間撹拌した。追加のDSC(115mg、0.449mmol)を添加し、反応物を、追加の15時間撹拌した。次いで、反応物を氷水浴内に置き、シリンジを介して、30秒にわたりH
2O(1.5mL)を滴下添加した。追加のDMF(2.5mL)を添加し、撹拌を促進した。L−tert−ロイシン(174mg、1.33mmol)を添加し、続いてK
3PO
4(550mg、2.6mmol)を添加した。反応混合物を冷浴から取り出し、室温で2時間撹拌した。追加のL−tert−ロイシン(50mg、0.38mmol)およびK
3PO
4(162mg、0.76mmol)を添加し、反応混合物を追加の2時間撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(30mL)およびH
2O(30mL)で希釈し、水相を3Mの水性HClでpH約3に酸性化した。相を分離し、有機相を0.2Mの水性HCl(3×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。生成した中間体B8の粗残渣は、続いてさらなる精製なしで使用した。
中間体C基
【0299】
中間体C1の調製。
【化175】
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【0300】
ステップ1:C1−1の調製:活性炭上の10%パラジウム(10.0g、0.300モル)を、室温で、メタノール(1L)中の4−メトキシ−2−ニトロアニリン(46.0g、275mmol)の撹拌溶液に添加した。混合物を、50PSI、H
2雰囲気下で17時間撹拌し、次いでセライトを通して濾過した。溶媒を真空中で除去することによって、C1−1を生成した。
1H−NMR (DMSO−d
6, 400 MHz): δ 6.42 (d, J =8.4 Hz, 1H), 6.16 (d, J = 2.8 Hz, 1H) , 5.97 (dd, J =8.4, 2.8 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 3.94 (s, 2H), 3.57 (s, 3H).
【0301】
ステップ2:C1−2の調製:シュウ酸ジエチル(235g)中のC1−1の懸濁液をEt
3N(54.6g)で処理し、155℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、濾過した。収集した固体をH
2OおよびEtOHで洗浄し、次いで乾燥させることによって、C1−2を得た。
1H−NMR (DMSO−d
6, 400 MHz): δ 11.81 (d, J = 18 Hz, 2H), 7.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H).
【0302】
ステップ3:中間体C1の調製:乾燥N
2雰囲気下で、41.0g(213mmol)のC1−2、200mLのPOCl
3、および41mLのトリ−n−プロピルアミン(41mL、217mmol)を乾燥させたフラスコ内に置いた。次いで、この発熱反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後、終夜還流させた。混合物を再び室温まで冷却し、氷/水上にゆっくりと注ぎ入れた。生成した水性混合物を室温で20分間撹拌し、次いで濾過した。回収した沈殿物を水で洗浄し、クロロホルムに溶解させた。クロロホルム溶液を濾過することによって、不溶性物質を除去し、濾液を水、重曹飽和溶液およびブラインで順次洗浄した。洗浄した溶液を真空中で濃縮し、続いて残渣をエタノールからの再結晶をした。シリカゲルクロマトグラフィーにより生成物を精製することによって、中間体C1を生成した。
1H−NMR (DMSO−d
6, 400 MHz): δ 7.99 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 9.2, 2.8 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.96 (s, 1H).
【0303】
中間体C2の調製。
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
Mahata、P. K.ら、Org. Lett、2005年、7巻、2169頁に従い中間体C2(2−クロロ−6−メトキシ−3−(メチルスルホニル)キノキサリン)を調製した。
【0305】
中間体C3の調製。
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0306】
ステップ1:C3−1の調製:エタノール(500mL)中の3−フルオロアニリン(50g、0.45モル)および1,1−ビス(メチルチオ)−2−ニトロエチレン(74g、0.45モル)を絶え間なく撹拌しながら24時間還流させた。次いで、反応混合物を氷水で冷却し、濾過し、エーテルで洗浄することによって、化合物C3−1を得た。
【0307】
ステップ2:C3−2の調製:CH
3CN(200mL)中のC3−1(25g、110mmol)の懸濁液に、絶え間なく撹拌しながら、0℃で15分間にわたり、POCl
3(51g、330mmol)滴下添加した。添加の完了後、反応混合物を80℃に3時間温めた。次いで、溶媒を真空中で除去し、生成した残渣を氷冷したNaHCO
3飽和溶液で中和した。水層をCH
2Cl
2で抽出し、合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc:30/1)で精製することによって、C3−2を生成した。
【0308】
ステップ3:中間体C3の調製:mCPBA(5.6g、32mmol)のCH
2Cl
2(100mL)溶液を、C3−2(3.0g、13mmol)のCH
2Cl
2(100mL)撹拌溶液に0℃で30分間にわたり滴下添加し、次いで終夜撹拌しながら室温まで温めた。次いで、これを1Nの水性NaOH(3×100mL)、水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、次いで無水Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)で精製することによって、中間体C3を生成した。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 3.55 (s, 3H), 7.73−7.82 (m, 2H), 8.15 (dd, J = 9.2, 5.6 Hz, 1H).
【0309】
中間体C4の調製。
方法A:
【化178】
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【0310】
ステップ1。C4−1の調製:3−ブロモ−3,3−ジフルオロプロパ−1−エン(25.0g、159mmol)およびシュウ酸ジエチル(21.6mL、159mmol)のTHF(380mL)、ジエチルエーテル(90mL)およびn−ペンタン(90mL)溶液に、−100℃で30分間にわたり、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、67mL、167.6mmol)を滴下添加した。反応混合物を−95℃で1時間撹拌し、−78℃で2時間撹拌し、水性NH
4Cl(150mLの水中11g)でクエンチした。混合物をエーテルで抽出した(3回)。有機層を1Nの水性HCl、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中EtOAc:0%〜40%)で精製することによって、C4−1を得た。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 5.98−6.18 (m, 1H), 5.78 (dd, J = 0.9 Hz, 13 Hz, 1H), 5.60 (dd, J = 0.9 Hz, 11 Hz, 1H), 4.38 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0311】
ステップ2。C4−2およびC4−3の調製:C4−1(14.0g、78.6mmol)および4−メトキシベンゼン−1,2−ジアミンジヒドロクロリド(15.08g、71.4mmol)のEtOH(360mL)溶液に、室温で、トリエチルアミン(19.9mL、142.8mmol)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。ジクロロメタン(30mL)中でスラリー化し、濾過することによって、いくつかの位置異性体に分離し、沈殿種としてC4−2を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 11.940 (br s, 1H), 7.850 (d, J = 9 Hz, 1H), 6.985 (dd, J = 3 Hz, 9 Hz, 1H), 6.754 (d, J = 2 Hz, 1H), 6.625−6.498 (m, 1H), 5.907 (dt, J = 17, 2 Hz, 1H), 5.601 (d, J = 11 Hz, 1H), 3.938 (s, 3H).
混合物をスラリー化し、濾過し、真空中でもう1回濃縮し、次いで、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中EtOAc:5%〜34%)で精製することによって、最初の溶出成分としてC4−3を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 12.05 (br s, 1H), 7.850 (d, J = 9 Hz, 1H), 6.986 (dd, J = 3 Hz, 9 Hz, 1H), 6.761 (d, J = 3 Hz, 1H), 6.597−6.526 (m, 1H), 5.91 (dt, J = 17, 2 Hz, 1H), 5.601 (d, J = 11 Hz, 1H), 3.939 (s, 3H).
【0312】
ステップ3。中間体C4の調製:DMF1mL中のC4−3(2.07g、8.2mmol)の溶液をPOCl
3(0.8mL)で処理し、65℃で2.5時間加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、氷水へ注ぎ入れることによってクエンチした。有機相を重炭酸ナトリウム飽和水およびブラインで続いて洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、2.1gの中間体C4を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.028 (d, J = 10Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 3 Hz, 9 Hz, 1H), 7.32(d, J = 3 Hz, 1H), 6.549−6.478 (m, 1H), 5.86 (dt, J = 17, 2 Hz, 1H), 5.67 (d, J = 11 Hz, 1H), 3.981 (s, 3H).
【0313】
方法B:
【化179】
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【化180】
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【0314】
ステップ1。C4−4の調製:1Lの三つ口丸底フラスコに、DMF(360mL)および水(90mL)中の3−ブロモ−3,3−ジフルオロプロパ−1−エン(25g、159.3mmol)の溶液を入れた。生成した溶液をエチル2−オキソアセテート(33mL、トルエン中1M)、およびIn(25g)で処理した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで3×300mLのエーテルで抽出した。有機層を合わせ、1×100mLの飽和水性NH
4Clおよび1×100mLのブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、25gのC4−4を生成し、これを追加の精製なしで続いて使用した。
【0315】
ステップ2。C4−5の調製:THF(20mL)および水(4mL)を250mL丸底フラスコ内でC4−4(2.0g、11.10mmol)に添加した。LiOH・H
2O(0.7g、16.7mmol、1.5当量)を20〜25℃で一度に添加した。TLC分析により完了したと判定されるまで室温で反応物を撹拌した。完了した時点で、水(10mL)およびMTBE(10mL)を添加した。水層(pH>9)を分離し、有機層を水(4mL)で1回抽出した。水層を合わせ、MTBE(10mL)を添加した。1N HClでpHを1に調整しながら、二相性の混合物を撹拌した。水層をMTBE(10mL)で抽出した。合わせたMTBE層を25%NaCl溶液(4mL)で1回洗浄し、次いで無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、C4−5を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3 ) δ 5.97−6.07 (m, 1H), 5.76−5.82 (m, 1H), 5.60 (dd, J = 0.6, 10.9 Hz, 1H), 4.4 (dd, J = 8.0, 13.1 Hz, 1H).
【0316】
ステップ3。C4−6の調製:ヒドロキシ酸C4−5(27.7g、182.1mmol)を、温度プローブおよびオーバーヘッド撹拌器を備えた1Lフラスコに添加した。DCM(280mL)、DMAP(2.0g、16.5mmol)およびピリジン(29.4mL、364.1mmol)を20〜25℃でこの基質に添加した。内部温度を18〜28℃の間に維持するような速度で、TMSCl(46.0mL、364.1mmol)を1時間にわたり添加した。次いで、スラリーを20℃で1.5時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、内部温度を10℃より低く維持するような速度で添加したDMF(0.1mL)および(COCl)
2(15.6mL、182.1mmol)で処理した。このスラリーを、0℃で1時間撹拌し、20℃で30分間撹拌した。次いで、スラリーの内部温度を0℃に低下させ、内部温度10℃より低く保ちながらピリジン(20.0mL、248.3mmol)を添加した。ピリジンの添加の際に、大きな固体が形成され、撹拌の増加が必要となった。内部温度10℃より低く保ちながら、5−メトキシ−2−ニトロアニリン(27.8g、165.5mmol)を少しずつ添加した。添加の完了後、反応物の温度を20℃に上昇させた。反応完了の時点で(UPLCでモニター)、スラリーを濾過し、固体をDCMで洗浄した。DCM溶液を1M HClで洗浄し、次いでシリカゲルで15分間スラリー化した。スラリーを濾過し、DCMで洗浄した。MeOH中HCl(MeOHおよびAcCl(1.3当量)から0℃で調製)を添加し、反応が完了するまでこれをUPLCでモニターした。DCM溶液を飽和水性NaHCO
3で中和した。水層をDCMで抽出し、合わせたDCM層を泡状物へと濃縮した。泡状物をDCM中に溶解させ、35℃に温めた。ヘプタンをゆっくりと添加し、種結晶を添加し、スラリーを30分間撹拌した。ヘプタンをゆっくりと1時間にわたり添加し、スラリーを1時間ねかせ、次いで、1時間にわたり25℃に冷却した。スラリーを2時間撹拌し、濾過し、DCM/ヘプタン(1:3混合)で洗浄することによって、C4−6を生成した。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3): 11.64 (s, 1H), 8.36 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 6.69 (dd, J = 9.4, 2.1 Hz, 1H), 6.19 − 5.95 (m, 1H), 5.78 (br−d, J = 17.4 Hz, 1H), 5.58 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 10.2 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H).
【0317】
ステップ4。C4−7の調製:ニトロアニリンC4−6(10.96g、36.3mmol)をDCM(75mL)で希釈し、オーバーヘッド撹拌器および内部温度プローブを備えた500mL、三つ口フラスコ内で、TEMPO(569mg、3.64mmol)およびBu
4NCl(1.0g、3.6mmol)で処理した。緩衝液(0.5M NaHCO
3、0.05M Na
2CO
3、90mL)を添加し、混合物を激しく撹拌した。NCS(5.85g、43.8mmol)を一度に添加した。2.25時間後、固体の溶解を助けるためにEtOH(2.5mL)を添加した。水層を除去し、DCMで1回抽出した。合わせたDCM層を飽和チオ硫酸ナトリウム、水で洗浄し、次いでシリカゲル(15g)を用いてスラリー化した。シリカを濾別し、DCMで洗浄した。真空中での濃縮に続いて、C4−7を収集した。この材料を熱DCM45mLに溶解させた。ヘプタン(25mL)を3分間にわたり滴下添加し、生成した溶液に、30mgの水和物生成物の種結晶をまいた。結晶化したものを約45℃で5分間撹拌し、次いで室温まで冷却した。機械撹拌装置を追加して、撹拌を促進した。シリンジポンプにより、速度20mL/分で追加のヘプタン(35mL)を添加し、生成した懸濁液を終夜撹拌した。次いで、中位多孔度のフリットガラス漏斗を通して固体を真空濾過し、フィルターケーキを4×9mL、2:1ヘプタン:DCMで洗浄した。乾燥により、水和物とエチルヘミケタールの形態の混合物が生成した。
1H−NMR (400 MHz, d6−アセトン): δ 8.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 6.90 (dd, J = 9.4, 2.7 Hz, 1H), 6.34 − 6.16 (m, 1H), 5.75 (br−d, J = 17.4 Hz, 1H), 5.62 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 3.97 (s, 3H) ppm.
(注意:対応するエチルケタール/ヘミケタール種もまた所望の生成物と共にある程度観察されることになる。これらの副生成物は、3.4〜3.9ppmおよび0.9〜1.3ppm範囲での2重のピークおよび多重線から明らかである。列挙された値は主要な生成物に対応する。)
【0318】
ステップ5。C4−3の調製。オーバーヘッド撹拌器、温度プローブ、およびN
2入口を備えた三つ口フラスコ内で、ニトロアニリンC4−6(32.9g、103mmol)をEtOH(460mL)およびHOAc(190mL)中に懸濁させた。鉄粉末(37.5g、672mmol)を添加し、激しく撹拌し、55℃に予熱した加熱ブロック内で不均質な混合物を加熱した。20分後、内部反応温度は約50℃であり、温度増加速度に基づき発熱が生じていると判定した。加熱を止めると、内部温度は、10分間にわたり57℃まで継続して増加した。温度が降下し始めた後、熱供給源を再度利用した。その後は、比較的一定の内部温度51℃を観察した。3時間後、反応物をEtOAc(300mL)で希釈し、セライト(50g)を添加した。短いセライトのパッドを通して、生成した高粘度の反応混合物を濾過し、十分なEtOAcで洗浄することによって、黄色/赤色の溶出を確実にした。濾液を真空中で濃縮し、EtOAc(300mL)と、0.2Mの水性HCl(250mL)と、ブライン(50mL)との間で分配した。層を分離し、有機相を、2×300mLの15%飽和ブライン、1×300mLの1:1H
2O:飽和水性NaHCO
3および200mLのブラインで洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、50gの金色の固体残渣に濃縮した。追加の30mLのEtOAcを添加し、不均質な混合物を65℃の加熱ブロック内で加熱した。滴下漏斗を介して、1時間にわたりヘキサン(500mL)を滴下添加し、生成した懸濁液を周囲温度に冷却し、追加の5時間撹拌した。中位多孔度のフリットガラス漏斗を通す濾過により、所望の生成物を得た。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3): 12.43 (s, 1H), 7.83 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.64 − 6.42 (m, 1H), 5.90 (br−d, J = 17.4 Hz, 1H), 5.59 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H) ppm.
【0319】
ステップ6。中間体C4の調製。温度プローブおよびN
2入口を備えた丸底フラスコ内で、ヒドロキシキノキサリン(22.4g、88.8mmol)をDMF(45mL)に溶解させた。シリンジを介して、内部温度を50℃より低く保つ速度で、POCl
3(12.5mL、134mmol、1.5当量)を添加した。次いで、75℃(内部温度約74℃)に予熱した加熱ブロックにより、暗赤色の溶液を加熱した。次いで、2.5時間後、カニューレを介して、温度プローブ、オーバーヘッド撹拌器を備えた三つ口フラスコ内の370mLの撹拌したH
2O内に反応物を移し、大気へとベントした。内部温度が35℃より低いままであるように、クエンチの速度を制御した。追加のDMFを3つに分けて(各3mL)使用して、完全な転移を確実にした。内部温度が30℃まで低減したら、約6〜7のpHが得られるまで、3Mの水性NaOHを添加した(合計160mL)。次いで、褐色の不均質な混合物を内部温度15℃まで冷却し、M等級のフリットを通して濾過した。フィルターケーキをH
2O(2×30mL)および3:1H
2O:MeCN(3×20mL)で洗浄した。フィルターケーキをCH
2Cl
2(200mL)中に懸濁させ、混合物を無水MgSO
4で乾燥し、短いセライトのパッドを通して濾過した。真空中での濃縮により、19gの暗赤色の油状物を得た。この油状物をCH
2Cl
2(100mL)に溶解させ、シリカゲル(40g)を用いて20分間スラリー化した。スラリーを、新鮮なシリカゲル(20g)の短いパッドを通して濾過し、6×40mLのCH
2Cl
2で洗浄した。濾液を濃縮することによって、所望の生成物を生成した。この材料を熱ヘキサンから再結晶をすることによって、黄色の針状物として14.5gの中間体C4を生成した。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3): 8.02 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 9.3, 2.8 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.59 − 6.43 (m, 1H), 5.86 (dt, J = 17.3, 2.5 Hz, 1H), 5.67 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H) ppm.
方法C:
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0320】
ステップ1。C4−8の調製。オーバーヘッド撹拌器および内部温度プローブを備えた2Lの三つ口フラスコ内で、ヒドロキシエステルC4−4(58.1g、323mmol)にDCM(700mL)を添加した。次いで、TEMPO(5.4g、35mmol)、緩衝液(水100mL当り4.2gのNaHCO
3および0.53gのNa
2CO
3を溶解させて調製、700mL、7v)、およびNaOCl(Clorox6.15wt%、422mL、395mmol)を20℃でフラスコに逐次的に添加した。2時間後、有機層を分離し、水相を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、C4−8を生成した。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 5.98−6.18 (m, 1H), 5.78 (dd, J = 0.9 Hz, 13 Hz, 1H), 5.60 (dd, J = 0.9 Hz, 11 Hz, 1H), 4.38 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0321】
ステップ2。C4−9の調製。THF(725mL)および水(131mL)中のエチル3,3−ジフルオロ−2,2−ジヒドロキシペンタ−4−エノエートC4−8(57.4g、292mmol)の溶液に、20℃でLiOH・H
2O(22g、529mmol)を添加した。2.5時間後、反応混合物を真空中で濃縮した。固体残渣を水(300mL)中に懸濁させ、生成した混合物を濃塩酸水溶液でpH=1に酸性化した。すべての固体が溶解(約1.5時間)するまで生成した混合物を撹拌し、次いで、溶液が飽和するまで、塩化ナトリウムを添加した。生成した溶液をMTBE(2×500mL)および酢酸エチル(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗製のオレンジ色の固体残渣をDCM(100mL)中に懸濁させ、固体が細かく分布するまで撹拌してから、滴下漏斗を介して、ヘキサン(75mL)をゆっくりと滴下添加した。生成した固体を、中型フリット漏斗を通す真空濾過で収集し、1:1ジクロロメタン/ヘキサン(2×10mL)で洗浄することによって、所望の生成物を生成した。
1H−NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.17 (bs, 1H), 6.18−6.01 (m, 1H), 5.64−5.52 (m, 2H).
【0322】
ステップ3。C4−2およびC4−3の調製。オーバーヘッド撹拌器、温度プローブ、およびAr入口を備えた1L、三つ口フラスコに、4−メトキシ−2−ニトロアニリン(10.0g、59.5mmol)、ケタール−酸C4−9(11.1g、74.4mmol)、およびBHT(1.31g、5.95mmol)を添加した。エタノール(200mL)および酢酸(100mL)を20℃で逐次的に添加し、容器をArでパージした。鉄粉末(16.6g、297mmol)を添加し、65℃に予熱した加熱ブロック内で、激しく撹拌した不均質な混合物を加熱した。10分後、内部温度が最大温度70℃に到達し、温度増加速度に基づき、発熱が生じていると判定した。加熱を止め、内部温度が65℃に低下した時点で熱供給源を再度利用した。30分後、反応混合物は褐色の固体沈殿物を含有し、これを室温まで冷却した。次いで、混合物を酢酸エチル(1L)で希釈し、シリカゲル(200mL)を添加し、撹拌した。生成したスラリーを、粗いフリット漏斗を通して濾過し、十分な酢酸エチルで洗浄することによって、所望の生成物の溶出を確実にした。生成した透明な薄赤色/オレンジ色の濾液を真空中で濃縮し、粗残渣を、酢酸エチル(300mL)と重炭酸ナトリウム飽和水溶液(300mL)の間で分配した。相を分割し、有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、C4−3が優位にある約4:1比の位置異性体を生成した。固体残渣を酢酸エチル(150mL)中に懸濁させ、混合物が細かく分散した懸濁液となるまで(約10分間)、磁気撹拌により撹拌した。約10分間にわたりヘキサン(1.5L)をゆっくりと添加し、中型フリット漏斗を通す真空濾過により生成した固体をスラリーから収集することによって、乾燥後、黄褐色粉末として所望の生成物を生成した。
【0323】
ステップ4。中間体C−4の調製。オーバーヘッド撹拌棒、温度プローブ、およびAr入口を備えた1L三つ口丸底フラスコ内で、ヒドロキシキノキサリン混合物C4−2およびC4−3(46.8g、97:3位置異性体混合物、186mmol)をDMF(93mL)に溶解させた。シリンジを介して、内部温度を45℃より低く保つ速度でPOCl
3(20.2mL、217mmol)をゆっくりと添加した。次いで、65℃に予熱した加熱ブロックにより、暗赤色の溶液を加熱した。4時間後、反応混合物を室温まで冷却した。次いで、カニューレを介して、1Lの激しく撹拌した水へ反応物をゆっくりと移した。内部温度が35℃より低いままであるようにクエンチの速度を制御した。反応混合物のクエンチの際に褐色の固体が形成された。次いで、内部温度が35℃より低いままであるような速度で、50wt%のKOH水溶液をゆっくりと添加することで、生成した混合物をpH=8に塩基性化した。粗いフリット漏斗を通す真空濾過により固体を収集することによって、固体を生成した。固体をジクロロメタン(500mL、10v)中に溶解させ、生成した混合物をシリカゲル(50g、10s)でスラリー化した。粗いフリット漏斗上のシリカゲルのパッド(50g、10s)を通してスラリーを濾過し、続いて3×10mLジクロロメタンで洗浄した。濾液を真空中で濃縮することによって、固体を生成し、これを熱ヘキサン(50mL、65℃)から再結晶をすることによって、中間体C−4を生成した。
【0324】
中間体C5の調製。
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
ステップ1。C5−1およびC5−2の調製:C4−9(0.5g、3.3mmol)のEtOH(12mL)溶液を3,4−ジアミノベンゾニトリル(0.47g、3.5mmol)で処理した。反応混合物を80℃で1時間加熱し、次いで真空中で濃縮した。生成した残渣をシリカゲル上で吸収し、次いでカラムクロマトグラフィーで精製することによって、最初の溶出成分としてC5−2を得た。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.01 (d, 1H), 7.65 (dd, 2H), 6.49 (m, 1H), 5.80 (dt,1H), 5.60 (d, 1H). C5−1は第2の溶出成分として回収された。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.25 (d, 1H), 7.87 (dd, 1H), 7.41 (d, 1H), 6.49 (m, 1H), 5.80 (dt,1H), 5.59 (d, 1H).
【0326】
ステップ2。中間体C5の調製:C5−2(0.5g、2mmol)のDMF(4.5mL)溶液をPOCl
3(3mL)で処理し、3時間65℃で加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、氷水に注ぎ入れることによってクエンチした。有機相を飽和水性NaHCO
3およびブラインで続いて洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、中間体C5を得た。
【0327】
中間体C6の調製。
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
ステップ1。中間体C6の調製:C4−1(2.1g、11.79mmol)および4,5−ジフルオロベンゼン−1,2−ジアミン(1.715g、11.9mmol)のEtOH(50mL)溶液に、室温で、トリエチルアミン(3.0mL、21.5mmol)を添加した。反応混合物を2時間還流させた。反応混合物の真空中での濃縮に続いて、シリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製することによって、中間体C6を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
11H
7F
4N
2Oに対する[M+H]
+の計算値:259.0;実測値:259.0。
【0329】
中間体C7の調製。
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
ステップ1。C7−1の調製:C4−1(1.84g、10.93mmol)および4−(ジフルオロメトキシ)ベンゼン−1,2−ジアミン(1.90g、10.93mmol、国際特許公開WO2003/035065、511頁の参考例30yに従い調製)のDMF(40mL)溶液に、室温で、DIPEA(9.5mL、54.65mmol)およびHATU(6.23g、16.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(100mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。混合物を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中EtOAc:20%〜60%)により精製することによって、同様の質量スペクトルを有する2種のうちの後期溶出画分としてC7−1を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
12H
9F
4N
2Oに対する[M+H]
+の計算値:289.2;実測値:289.0。
【0331】
ステップ2:中間体C7の調製:ヒドロキシキノキサリンC7−1(800mg、2.8mmol)、POCl
3(1.65mL、3.0mmol)およびDMF(10mL)を室温で合わせ、次いで65℃に2.5時間加熱し、2.5時間経過した時点で追加のPOCl
3(0.2mL、0.36mmol)を添加した。反応物を65℃で追加の3時間加熱し、次いで室温まで冷却した。反応を冷水(30mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(50mL)中に溶解させ、飽和水性Na
2CO
3(100mL)、続いてブライン(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥した。生成した溶液を真空中で濃縮することによって、中間体C7を得、これを続いてさらなる精製なしで使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
12H
8ClF
4N
2Oに対する[M+H]
+の計算値:307.0;実測値:307.0。
【0332】
中間体C8の調製。
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
ステップ2の4−メトキシベンゼン−1,2−ジアミンジヒドロクロリドの代わりに、1,2−ジアミノベンゼンを使用して、中間体C4を調製する方法Aと同様の方式で中間体C8を調製した。
【0334】
中間体C9の調製。
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
Venkatesh、C.ら、Org. Lett.、2005年、7巻、2169頁に従い中間体C9を調製した。
【0336】
中間体C10の調製。
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
米国特許公報第2010/0099695、31頁による、中間体C11のステップ1および2に記載されている方法に従い中間体C10を調製した。
【0338】
中間体C11の調製。
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
ステップ1。C11−1の調製:丸底フラスコ内で、絶え間なく撹拌しながら、エタノール(40mL)中の3−(ベンジルオキシ)アニリン(4.025g、20.20mmol)および1,1−ビス(メチルチオ)−2−ニトロエチレン(3.338g、20.20mmol)を24時間還流させた。次いで、反応混合物を氷浴内で冷却し、エーテル(150mL)で希釈した。混合物を濾過し、エーテルで洗浄することによって、黄色の固体として、C11−1(3.32g)を生成し、これを以下のステップでそのまま使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
16H
17N
2O
3Sに対する[M+H]
+の計算値:317.1;実測値:317.1。
【0340】
ステップ2。C11−2の調製:MeCN(25mL)中のC11−1(3.32g、10.49mmol)の懸濁液に、絶え間なく撹拌しながら15分間にわたり、POCl
3(2.93mL、31.5mmol)を滴下添加した。反応混合物を80℃に温め、5時間撹拌した。次いで、反応物を周囲温度に冷却し、氷冷したNaHCO
3飽和水溶液で中和し、CH
2Cl
2(100mL)で3回抽出し、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。CH
2Cl
2を用いて、シリカのプラグにより粗材料を溶出した。溶媒を減圧下で除去し、固体をMeCNで洗浄することによって、オフホワイト色の固体としてC11−2(1.56g)を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
16H
14ClN
2OSに対する[M+H]
+の計算値:317.1;実測値:317.3。
【0341】
ステップ3。中間体C11の調製。mCPBA(1.87g、10.83mmol)のCH
2Cl
2(40mL)溶液を、0℃で30分間にわたり、CH
2Cl
2(40mL)中のC11−2(1.56g、4.92mmol)の撹拌溶液に滴下添加した。反応混合物を周囲温度で5時間さらに撹拌した。次いで、これを氷冷飽和水性NaHCO
3に注ぎ入れ、CH
2Cl
2を用いて分配した。次いで、有機層を水、ブラインで続いて洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗材料を、CH
2Cl
2を用いた順相クロマトグラフィーで精製することによって薄黄色の固体として、表題化合物中間体C11を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
16H
14ClN
2O
3Sに対する[M+H]
+の計算値:349.0;実測値:349.0。
【0342】
中間体C12の調製。
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
WO12040040、53〜4頁の中間体D5のステップ3に従い、2,7−ジクロロ−3−(プロパ−2−エン−1−イル)キナゾリン−4(3H)−オン(中間体C12)を調製した。
中間体C13の調製
【化190】
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【0344】
ステップ1。窒素の不活性雰囲気でパージし、これを維持した1L丸底フラスコ内に、ナフタレン−1−アミン(15g、104.76mmol、1.00当量)、1,1−ビス(メチルスルファニル)−2−ニトロエテンC13−1(17.3g、104.70mmol、1.00当量)、およびエタノール(520mL)を置いた。生成した溶液を80℃18時間撹拌した。固体を濾取し、1×100mLのエーテルで洗浄することによって、黄色の固体として、20g(73%)のN−[(Z)−1−(メチルスルファニル)−2−ニトロエテニル]ナフタレン−1−アミンC13−2を生成した。
(ES、m/z):261[M+H]
+
【0345】
ステップ2。窒素でパージし、窒素の不活性雰囲気を維持した250mL三つ口丸底フラスコ内に、N−[(Z)−1−(メチルスルファニル)−2−ニトロエテニル]ナフタレン−1−アミンC13−2(10g、38.42mmol、1.00当量)、CH
3CN(92mL)を置き、続いて、0℃で撹拌しながら、三塩化ホスホリル(phosphoroyl trichloride)(10.8mL、3.00当量)を滴下添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、80℃で4時間撹拌した。生成した混合物を真空下で濃縮し、残渣をDCM(300mL)で希釈した。生成した混合物を2×200mLの炭酸水素ナトリウム(飽和)および1×100mLのブライン、乾燥した無水硫酸ナトリウムで洗浄し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上にのせ、酢酸エチル:PE(1:20)で溶出することによって、黄色の固体として、5.5g(27%)の3−クロロ−2−(メチルスルファニル)ベンゾ[f]キノキサリンC13−3を生成した。
【0346】
ステップ3。窒素でパージし、窒素の不活性雰囲気を維持した1L丸底フラスコ内に、3−クロロ−2−(メチルスルファニル)ベンゾ[f]キノキサリンC13−3(5.0g、19.18mmol、1.00当量)のジクロロメタン(116mL)溶液を置いた。この混合物に、0℃で、3−クロロベンゼン−1−カルボペルオキソ酸(16.6g、96.20mmol、5.00当量)のジクロロメタン(263mL)溶液を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、室温で3時間撹拌した。次いで、200mLの水の添加により反応をクエンチした。生成した混合物を2×300mLのNaHCO
3(10%)、2×200mLのH
2Oおよび2×200mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を30mLのCH
3CNと共に摩砕した。固体を濾取することによって、黄色の固体として、5.0g(89%)の3−クロロ−2−メタンスルホニルベンゾ[f]キノキサリンC13を生成した。
(ES、m/z):293 [M+H]
+ H−NMR: (CDCl
3, 300MHz, ppm): 9.03−9.00 (m, 1H), 8.26 (d, J =2.7 Hz, 1H), 8.05−8.03 (m, 1H), 7.97 (d, J =9.3 Hz, 1H), 7.88−7.85 (m, 2H), 3.68 (s, 3H).
中間体基D
【0347】
中間体D1の調製。
【化191】
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【0348】
国際特許公開WO2006/007700、87頁の実施例4Aに記載されている方法に従い中間体D1を調製した。
実施例の調製
(実施例1)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【0349】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
ステップ1。1−1の調製。キノキサリンC1(2.29g、10.0mmol)を、MeCN(20mL)中の懸濁液としてN−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(2.65g、11.0mmol)およびCs
2CO
3(3.59g、11.0mmol)と合わせた。撹拌した反応混合物を85℃に16時間加熱し、次いでセライトで濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%〜50%EtOAc/Hex)で精製することによって、1−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
15H
17ClN
3O
4に対する[M−Boc+2H]
+の計算値:338.09;実測値:337.94。
【0351】
ステップ2。1−2の調製。カルバメート1−1(401mg、0.916mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、HCl(ジオキサン中4.0M、2mL、8mmol)で処理した。室温で16時間撹拌後、反応混合物を真空中で濃縮することによって、アミン塩酸塩1−2を生成し、これを、さらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
15H
17ClN
3O
4に対する[M+H]
+の計算値:338.09;実測値:338.30。
【0352】
ステップ3。1−3の調製。アミン塩酸塩1−2(0.916mmol)および中間体B3(413mg、1.28mmol)を合わせ、BEP(351mg、1.28mmol)、EtOAc(9mL)、NMP(1mL)およびDIPEA(0.80mL、4.6mmol)で処理した。撹拌混合物を50℃に3時間加熱した。室温まで冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO
3およびブラインで順次洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(25%〜40%EtOAc/Hex)で精製することによって、アミド1−3を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
44ClN
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:643.29;実測値:644.15。
【0353】
ステップ4。1−4の調製。クロロキノキサリン1−3(367mg、0.571mmol)をカリウムビニルトリフルオロボレート(115mg、0.856mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(47mg、0.057mmol)、EtOH(6mL)およびEt
3N(0.12mL、0.86mmol)で処理した。反応混合物を1時間撹拌しながら還流させ、次いで室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。有機相を水およびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(25%〜40%EtOAc/Hex)で精製することによって、ビニルキノキサリン1−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
35H
47N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:635.34;実測値:635.43。
【0354】
ステップ5。1−5の調製。ビニルキノキサリン1−4(327mg、0.515mmol)をDCE(103mL)に溶解させ、Zhan触媒−1B(35mg、0.052mmol)で処理した。N
2を18分間バブリングさせて混合物を脱気し、1.75時間加熱して還流した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(25%〜40%EtOAc/Hex)で精製することによって、大環状分子1−5を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
43N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:607.31;実測値:607.46。
【0355】
ステップ6。1−6の調製。大環状分子1−5(236mg、0.389mmol)をEtOH(20mL)およびEtOAc(5mL)に溶解させた。10%Pd/C(56mg)を添加し、H
2を懸濁液に通し、4分間バブリングした。撹拌した反応混合物を1atmのH
2下で50分間維持してから、セライトで濾過し、真空中で濃縮することによって、1−6を生成し、これをさらなる精製なしで続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
45N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:609.33;実測値:609.34。
【0356】
ステップ7。1−7の調製。化合物1−6(約0.389mmol)をTHF(10mL)およびLiOH(H
2O中1.0M、10mL、10mmol)で処理した。混合物を15時間撹拌し、次いで、40mLの10%の水性HClを含有する分液漏斗に注ぎ入れた。水層をDCMで抽出した。合わせた有機物を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、カルボン酸1−7を生成し、これをさらなる精製なしで続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
43N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:595.31;実測値:595.38。
【0357】
ステップ8。実施例1の調製。カルボン酸1−7(95mg、0.160mmol)を中間体A9(60mg、0.21mmol)、TBTU(62mg、0.19mmol)、DMAP(23mg、0.19mmol)、DCM(2mL)およびDIPEA(0.14mL、0.80mmol)で処理した。反応混合物を1時間撹拌し、次いでさらなる中間体A9(35mg、0.12mmol)、TBTU(20mg、0.062mmol)およびDIPEA(0.14mL、0.80mmol)を添加した。室温でさらに34分後、反応混合物を真空中で濃縮した。粗残渣をHPLCで精製することによって、TFA塩として実施例1を生成した。分析HPLC RetTime:8.89分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
53F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:831.36;実測値:831.58。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.36 (s, 1H), 7.79 (dd, J = 7.7, 1.9 Hz, 1H), 7.27 − 7.18 (m, 2H), 6.09 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 5.90 (td, J = 55.9, 6.7 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.53 − 4.37 (m, 2H), 4.33 (s, 1H), 4.12 (dd, J = 11.8, 3.8 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.05 − 2.89 (m, 2H), 2.84 − 2.70 (m, 1H), 2.49 (dd, J = 13.8, 6.2 Hz, 1H), 2.31 − 2.13 (m, 2H), 2.09 − 1.91 (m, 3H), 1.79 (dd, J = 28.6, 9.7 Hz, 2H), 1.68 − 1.46 (m, 5H), 1.46 − 1.19 (m, 7H), 1.17 − 1.09 (m, 2H), 1.09 − 1.02 (m, 11H), 0.63 − 0.45 (m, 2H).
【0358】
(実施例2)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
ステップ8の中間体A9の代わりに中間体A10を使用して、実施例1と同様の方式で実施例2を調製した。実施例2(107mg)をTFA塩として単離した。分析HPLC RetTime:8.85分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
55F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:845.37;実測値:845.67。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.31 (s, 1H), 7.78 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.20 (dt, J = 3.9, 2.6 Hz, 2H), 6.06 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 5.87 (td, J = 55.8, 6.7 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.51 − 4.38 (m, 2H), 4.34 (s, 1H), 4.11 (dd, J = 11.8, 3.8 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.04 − 2.85 (m, 1H), 2.85 − 2.67 (m, 1H), 2.49 (dd, J = 13.9, 6.4 Hz, 1H), 2.24 (ddd, J = 20.1, 12.0, 6.2 Hz, 2H), 2.08 − 1.90 (m, 3H), 1.90 − 1.66 (m, 2H), 1.66 − 1.46 (m, 10H), 1.46 − 1.20 (m, 6H), 1.05 (s, 9H), 0.98 − 0.82 (m, 3H), 0.58 (q, J = 4.1 Hz, 1H), 0.55 − 0.45 (m, 1H).
【0360】
(実施例3)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2S)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(2,2−ジフルオロエチル)シクロプロピル]−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカ−ヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
ステップ8の中間体A9の代わりに、中間体A7を使用して、実施例1と同様の方式で実施例3を調製した。実施例3(52mg)をTFA塩として単離した。分析HPLC RetTime:8.82分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
55F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:845.37;実測値:845.96。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.18 (s, 1H), 7.78 (dd, J = 8.1, 1.5 Hz, 1H), 7.26 − 7.16 (m, 2H), 6.07 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 5.89 (tt, J = 56.5, 4.1 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 11.1, 5.9 Hz, 2H), 4.32 (s, 1H), 4.11 (dd, J = 11.9, 3.8 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.04 − 2.86 (m, 2H), 2.86 − 2.68 (m, 1H), 2.47 (dd, J = 13.8, 6.3 Hz, 1H), 2.34 − 2.07 (m, 4H), 1.95 (dd, J = 11.0, 4.4 Hz, 1H), 1.79 (dd, J = 27.1, 9.7 Hz, 3H), 1.71 − 1.47 (m, 6H), 1.47 − 1.18 (m, 8H), 1.18 − 0.92 (m, 12H), 0.64 − 0.43 (m, 2H).
【0362】
(実施例4)
(1R,4S,4aR,8S,11S,13R,25aR)−8−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−17−メトキシ−6,9−ジオキソ−2,3,4,4a,6,7,8,9,12,13,21,22,23,24,25,25a−ヘキサデカヒドロ−1H,11H−1,4:10,13−ジメタノキノキサリノ[2,3−k][1,10,3,6]ベンゾジオキサジアザ−シクロノナデシン−11−カルボキサミドの調製。
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
ステップ1〜3。4−1および4−2の調製:プロリン塩酸塩1−2(1.3mmol)を、B1とB2(1.29mmol)の1:1中間体混合物およびDIPEA(1.0mL、5.7mmol)と共にDMF(6.5mL)に溶解させた。HATU(597mg、1.57mmol)を一度に添加した。反応物を室温で80分間撹拌し、飽和水性NaHCO
3(30mL)およびEtOAc(50mL)で希釈した。相を分離し、有機相を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で粗残渣に濃縮し、これを、シリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、残渣を得た(732mg;LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
46ClN
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:657.3;実測値:657.0)。この残渣の撹拌混合物、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2(68mg、0.083mmol)およびカリウムビニルトリフルオロボレート(304mg、2.27mmol)をEtOH(10mL)中で数分間、Arでスパージした。トリエチルアミン(330μL、2.35mmol)を添加し、混合物を75℃に60分間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、EtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機物を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜30%のEtOAc)で精製することによって、黄色の油状物を生成した(676mg;LCMS−ESI
+(m/z):C
36H
49N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:649.4;実測値:649.1)。この残渣(626mg、0.965mmol)をDCE(250mL)に溶解させ、溶液をArで15分間スパージした。Zhan 1B触媒(75mg、0.050mmol)をDCE(10mL)溶液として添加し、生成した溶液をAr下、85℃で1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜40%のEtOAc)で精製することによって、中間体4−1を生成した(LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
45N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:621.3;実測値:621.1)および4−2(LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
45N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:621.3;実測値:621.1)。
【0364】
ステップ4および5:4−3の調製:4−1(205mg、0.330mmol)を含むEtOAc:EtOH(1:1、5mL)の溶液に、Pd/C(10wt%Pd、68mg)を添加した。反応容器をH
2で2回パージし、1atmのH
2下、室温で、3時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcを用い、セライトのパッドを通して濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成した(188mg、LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
47N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:623.3;実測値:623.2)。この残渣をTHF(4.3mL)およびH
2O(1.7mL)に溶解させた。LiOH・H
2O(79mg、1.9mmol)を添加し、混合物を室温で14.5時間撹拌した。反応を1Mの水性HCl(2mL)でクエンチし、EtOAc(30mL)および1Mの水性HCl(20mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、4−1を生成し、これを、さらなる精製なしで以下のステップでそのまま使用した。LCMS−ESI
−(m/z):C
33H
43N
4O
7に対する[M−H]
−の計算値:607.3;実測値:607.0。
【0365】
ステップ6:実施例4の調製:MeCN(1.6mL)中の酸4−3(66.5mg、0.109mmol)および中間体A9(35mg、0.12mmol)の懸濁液に、DIPEA(80μL、0.46mmol)を添加した。生成した溶液にHATU(52mg、0.137mmol)を添加した。反応物を室温で60分間撹拌し、EtOAc(15mL)、1Mの水性HCl(10mL)およびブライン(5mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中15%〜30%のアセトン)で精製することによって、非晶質の残渣を得、これを水およびMeCNから凍結乾燥することによって、実施例4を得た。分析HPLC RetTime:8.95分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
55F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:845.4;実測値:845.2。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 10.28 (s, 1H), 7.82 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 9.1, 2.8 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.19 − 5.72 (m, 2H), 5.37 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.42 − 4.24 (m, 3H), 4.05 (dd, J = 11.6, 3.7 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 2.96 − 2.81 (m, 2H), 2.73 − 2.59 (m, 2H), 2.43 − 2.30 (m, 1H), 2.20 − 2.04 (m, 3H), 1.96 − 1.70 (m, 3H), 1.70 − 0.96 (m, 27H).
【0366】
(実施例5)
(1R,4S,4aR,8S,11S,13R,25aR)−8−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−17−メトキシ−6,9−ジオキソ−2,3,4,4a,6,7,8,9,12,13,21,22,23,24,25,25a−ヘキサデカヒドロ−1H,11H−1,4:10,13−ジメタノキノキサリノ[2,3−k][1,10,3,6]ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン−11−カルボキサミドの調製。
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
ステップ6の中間体A9の代わりに中間体A10を使用して、実施例4と同様の方式で実施例5(59.3mg)を調製した。分析HPLC RetTime:8.86分。LCMS−ESI
+(m/z):C
42H
57F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:859.4;実測値:859.3。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.85 (s, 1H), 7.83 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 9.1, 2.7 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.17 − 5.67 (m, 2H), 5.40 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.53 − 4.26 (m, 4H), 4.04 (dd, J = 12.1, 4.5 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 2.95 − 2.83 (m, 1H), 2.74 − 2.60 (m, 2H), 2.46 − 2.32 (m, 1H), 2.20 − 2.09 (m, J = 9.0 Hz, 2H), 2.00 − 1.17 (m, 22H), 1.06 (s, 9H), 0.92 − 0.77 (m, 3H).
【0368】
(実施例6)
(1S,4R,4aS,8S,11S,13R,25aS)−8−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−17−メトキシ−6,9−ジオキソ−2,3,4,4a,6,7,8,9,12,13,21,22,23,24,25,25a−ヘキサデカヒドロ−1H,11H−1,4:10,13−ジメタノキノキサリノ[2,3−k][1,10,3,6]ベンゾジオキサジアザ−シクロノナデシン−11−カルボキサミドの調製。
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
ステップ1〜3:実施例6の調製:4−2(160mg、0.26mmol)を含むEtOAc:EtOH(1:1、4mL)の溶液にPd/C(10wt%Pd、55mg)を添加した。反応容器をH
2で2回パージし、1atmのH
2下、室温で5.5時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcを用い、セライトのパッドを通して濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成した(155mg、LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
47N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:623.3;実測値:623.2)。次いで、この残渣をTHF(4.3mL)およびH
2O(1.7mL)に溶解させた。LiOH・H
2O(64mg、1.5mmol)を添加し、混合物を室温で14.5時間撹拌した。反応を1Mの水性HCl(2mL)でクエンチし、EtOAc(30mL)および1M水性のHCl(20mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、残渣を生成し(139mg;LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
45N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:609.3;実測値:608.9)、これを、さらなる精製なしで以下のステップでそのまま使用した。MeCN(1.5mL)中の以前のステップで得た生成物(54mg、0.089mmol)と、中間体A9(28.4mg、0.098mmol)の懸濁液に、DIPEA(70μL、0.40mmol)を添加した。生成した溶液に、HATU(43.5mg、0.114mmol)を添加した。反応物を室温で120分間撹拌し、EtOAc(15mL)、1Mの水性HCl(10mL)、水(10mL)、およびブライン(5mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中17%〜40%のアセトン)で精製することによって、非晶質の残渣を得、これを水およびMeCNから凍結乾燥することによって、実施例6を得た。分析HPLC RetTime:8.85分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
55F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:845.4;実測値:845.2。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 9.80 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 7.88 − 7.78 (m, 1H), 7.24 − 7.17 (m, 2H), 6.95 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.08 − 5.96 (m, 1H), 5.95 − 5.50 (m, 1H), 4.66 (dd, J = 8.3, 3.8 Hz, 1H), 4.41 − 4.30 (m, 2H), 4.00 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.81 (dd, J = 10.5, 4.1 Hz, 1H), 3.12 − 2.86 (m, 2H), 2.79 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.57 − 2.41 (m, 1H), 2.31 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 2.13 − 1.91 (m, 3H), 1.87 − 0.96 (m, 28H), 0.93 − 0.81 (m, 1H).
【0370】
(実施例7)
(1aR,1bS,5S,8S,10R,22aR,23aR)−5−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−14−メトキシ−3,6−ジオキソ−1a,1b,3,4,5,6,9,10,18,19,20,21,22,22a,23,23a−ヘキサデカヒドロ−1H,8H−7,10−メタノシクロプロパ[3’,4’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−8−カルボキサミドの調製。
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
【0371】
ステップ1:7−1の調製:アミン塩酸塩1−2(268mg、0.65mmol)および中間体B8(0.54mmol)の溶液にiPr
2NEt(0.43mL、2.46mmol)を添加し、続いてHATU(271mg、0.713mmol)を添加した。生成した溶液を室温で1.5時間撹拌し、EtOAc(30mL)および飽和水性NaHCO
3(20mL)で希釈した。相を分離し、有機相をH
2O(2×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜30%のアセトン)で精製することによって、7−1を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
44ClN
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:643.3;実測値:643.3。
【0372】
ステップ2:7−2の調製:EtOH(3mL)中の7−1(155mg、0.24mmol)、PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2(18mg、0.022mmol)およびカリウムビニルトリフルオロボレート(84mg、0.63mmol)の撹拌混合物をArで5分間スパージした。トリエチルアミン(90μL、0.64mmol)を添加し、混合物を70℃で65分間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜40%のEtOAc)で精製することによって、7−2を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
35H
47N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:635.3;実測値:635.2。
【0373】
ステップ3:7−3の調製:ビニルキノキサリン7−2(119mg、0.187mmol)をDCE(60mL)に溶解させ、溶液をArで10分間スパージした。Zhan 1B触媒(16mg、0.022mmol)をDCE(1mL)溶液として添加し、生成した溶液をAr下、85℃で45分間撹拌した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜40%のEtOAc)で精製することによって、7−3を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
43N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:607.3;実測値:607.3。
【0374】
ステップ4および5:7−4の調製:7−3(74mg、0.12mmol)を含むEtOAc:EtOH(1:1、3mL)の溶液に、Pd/C(10wt%Pd、45mg)を添加した。反応容器をH
2で2回パージし、1atmのH
2下、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcを用い、セライトのパッドを通して濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これを以下の
ステップでそのまま使用した。(LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
45N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:609.3;実測値:608.9)。この残渣をTHF(1.5mL)、H
2O(0.75mL)およびMeOH(0.75mL)に溶解させた。LiOH・H
2O(52mg、1.2mmol)を添加し、混合物を45℃で70分間撹拌した。次いで、反応を1Mの水性HCl(1.1mL)でクエンチし、CH
2Cl
2(20mL)および0.3Mの水性HCl(20mL)で希釈した。相を分離し、水相をCH
2Cl
2(30mL)で抽出した。合わせた有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、7−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
43N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:595.3;実測値:595.2。
【0375】
ステップ6:実施例7の調製:MeCN(1.5mL)中の酸7−4(36.6mg、0.0615mmol)および中間体A9(25mg、0.086mmol)の懸濁液に、DIPEA(56μL、0.32mmol)を添加した。生成した溶液にHATU(35.5mg、0.093mmol)を添加した。反応物を室温で90分間撹拌し、EtOAc(20mL)および0.2Mの水性HCl(20mL)で希釈した。相を分離し、水相をEtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜45%のアセトン)で精製することによって、非晶質の残渣を得、これを水およびMeCNから凍結乾燥することによって、実施例7を得た。分析HPLC RetTime:8.67分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
53F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:831.4;実測値:831.3。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 10.28 (s, 1H), 7.82 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 9.1, 2.8 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.20 − 5.72 (m, 2H), 5.45 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.21 − 5.10 (m, 1H), 4.41 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 10.9, 6.6 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 11.8, 3.3 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.05 − 2.84 (m, 2H), 2.70 − 2.55 (m, 2H), 2.47 − 2.31 (m, 1H), 2.14 − 2.07 (m, 1H), 1.99 − 0.80 (m, 28H), 0.66 − 0.56 (m, 1H), 0.42 (dd, J = 13.0, 7.8 Hz, 1H).
【0376】
(実施例8)
(1aR,1bS,5S,8S,10R,22aR,23aR)−5−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−14−メトキシ−3,6−ジオキソ−1a,1b,3,4,5,6,9,10,18,19,20,21,22,22a,23,23a−ヘキサデカヒドロ−1H,8H−7,10−メタノシクロプロパ[3’,4’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−8−カルボキサミドの調製。
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
ステップ6の中間体A9の代わりに中間体A10を使用して、実施例7と同様の方式で実施例8を調製した。分析HPLC RetTime:8.79分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
55F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:845.4;実測値:845.2。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 9.85 (s, 1H), 7.82 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 9.1, 2.7 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.17 − 5.68 (m, 2H), 5.51 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.17 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 4.47 − 4.33 (m, 2H), 4.24 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 11.9, 3.5 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.05 − 2.88 (m, 1H), 2.72 − 2.57 (m, 2H), 2.48 − 2.33 (m, 1H), 2.11 − 2.04 (m, 1H), 2.01 − 1.84 (m, 2H), 1.82 − 1.13 (m, 17H), 1.06 (s, 9H), 0.93 − 0.77 (m, 3H), 0.65 − 0.55 (m, 1H), 0.49 − 0.37 (m, 1H).
【0378】
(実施例9)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
ステップ1:9−1の調製:中間体C4(361mg、1.33mmol)、N−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(489mg、2.00mmol、AIMS fine chemicals)および炭酸セシウム(651mg、2.00mmol)をCH
3CN(5mL)中に溶かし、80℃に終夜加熱した。反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。残渣を酢酸エチルで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/hex)で精製することによって、9−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
23H
28F
2N
3O
6に対する[M+H]
+の計算値:480.19;実測値:480.30。
【0380】
ステップ2:9−2の調製:9−1(392mg、0.82mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、Ar雰囲気下23℃で、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(212μL、1.23mmol)をゆっくりと添加した。20分後、生成した混合物を真空中で濃縮することによって、トリフル酸塩として中間体9−2を得、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
18H
20F
2N
3O
4に対する[M+H]
+の計算値:380.14;実測値:380.22。
【0381】
ステップ3:9−3の調製:9−2(432mg、0.82mmol)のDMF(2mL)溶液に、中間体B5(275mg、0.89mmol)、HATU(467mg、1.23mmol)およびiPr
2NEt(0.71mL、4.09mmol)を23℃で添加した。40時間後,反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/hex)で精製することによって、9−3を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
35H
45F
2N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:671.32;実測値:671.51。
【0382】
ステップ4:9−4の調製:9−3(300mg、0.45mmol)の脱気DCE(100mL)溶液に、Zhan 1B触媒(33mg、0.045mmol)を添加し、続いて10分間追加の脱気を行った。生成した溶液をAr下で75分間還流させた。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/hexを使用)で精製することによって、9−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
41F
2N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:643.29;実測値:643.44。
【0383】
ステップ5および6:9−5の調製:9−4(220mg、0.34mmol)のEtOH(7mL)溶液に、Pd/C(10wt%Pd、38mg)を添加した。反応の雰囲気をH
2に置き換え、反応物を1atmのH
2下、室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、EtOHで洗浄し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これを、さらに2日間、反応条件下に再び曝した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過し、EtOHで洗浄し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。(LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
43F
2N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:645.30;実測値:645.51)。この残渣をTHF(3mL)、H
2O(1mL)およびMeOH(1mL)に溶解させた。LiOH・H
2O(71mg、1.7mmol)を添加し、混合物を23℃で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチル(10mL)および1M HCl(10mL)中に溶解させた。水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、9−5の残渣を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
41F
2N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:631.29;実測値:631.46)。
【0384】
ステップ7:実施例9の調製:MeCN(3mL)中の9−5(56.8mg、0.090mmol)および中間体A9(39.3mg、0.135mmol)の懸濁液に、HATU(55mg、0.144mmol)およびDIPEA(78μL、0.45mmol)を23℃で添加した。20分後、溶液をそのまま逆相HPLC(Gemini 5u C18 110Åカラム、50〜100%ACN/H
2O+0.1%TFA)で精製し、凍結乾燥することによって、実施例9のTFA塩を生成した。分析HPLC RetTime:8.87分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
51F
4N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:867.33;実測値:867.45。
1H−NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.46 (s, 1H), 7.93 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.16 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 5.89 (td, J = 55.7, 6.8 Hz, 1H), 4.93 (t, J = 9.8 Hz, 1H), 4.49 − 4.37 (m, 2H), 4.32 (s, 1H), 4.13 (dd, J = 11.9, 3.9 Hz, 1H), 3.96 (d, J = 4.9 Hz, 3H), 3.04 − 2.91 (m, 1H), 2.64 − 2.51 (m, 1H), 2.64 − 2.51 (m, 1H), 2.32 − 2.15 (m, 2H), 2.11 − 1.90 (m, 4H), 1.87 − 1.62 (m, 4H), 1.61 − 1.36 (m, 4H), 1.37 − 1.23 (m, 4H), 1.14 − 1.02 (m, 11H), 0.60 − 0.47 (m, 2H).
【0385】
(実施例10)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
【0386】
ステップ7の中間体A9の代わりに中間体A10を使用して、実施例9と同様の方式で実施例10を調製した。実施例10をTFA塩として単離した。分析HPLC RetTime:8.91分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
51F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:879.35;実測値:879.63。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.43 (s, 1H), 7.93 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.15 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 5.87 (td, J = 55.7, 6.9 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.51 − 4.38 (m, 2H), 4.32 (s, 1H), 4.13 (dd, J = 11.9, 3.9 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 2.65 − 2.39 (m, 2H), 2.34 − 2.14 (m, 2H), 2.12 − 1.88 (m, 4H), 1.87 − 1.63 (m, 4H), 1.62 − 1.43 (m, 8H), 1.62 − 1.43 (m, 2H), 1.09 − 1.03 (m, 10H), 0.96 − 0.87 (m, 2H), 0.54 (qd, J = 8.3, 4.9 Hz, 2H).
【0387】
(実施例11)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロ−プロピル]−15−フルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサ−デカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0388】
ステップ1。11−1の調製。中間体C3(506mg、1.94mmol)を、N−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(524mg、2.13mmol)およびCs
2CO
3(759mg、2.33mmol)と合わせ、次いでMeCN(10mL)中に懸濁させた。撹拌反応混合物を室温で72時間撹拌し、次いでセライトで濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、11−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
14H
14ClFN
3O
3に対する[M−Boc+2H]
+の計算値:326.07;実測値:326.68。
【0389】
ステップ2。11−2の調製。カルバメート11−1(409mg、0.960mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、HCl(ジオキサン中4.0M、5mL、20mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌後、反応混合物を真空中で濃縮することによって、アミン塩酸塩11−2を生成し、さらなる精製なしでこれを続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
14H
14ClFN
3O
3に対する[M+H]
+の計算値:326.07;実測値:326.52。
【0390】
ステップ3。11−3の調製。アミン塩酸塩11−2(0.960mmol)および中間体B3(229mg、0.704mmol)を合わせ、BEP(231mg、0.845mmol)、EtOAc(4.5mL)、NMP(0.5mL)およびDIPEA(0.61mL、3.5mmol)で処理した。撹拌混合物を50℃に2.5時間加熱した。室温まで冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO
3およびブラインで順次洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、アミド11−3を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
41ClFN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:631.27;実測値:631.98。
【0391】
ステップ4。11−4の調製。クロロキノキサリン11−3(336mg、0.532mmol)をカリウムビニルトリフルオロボレート(107mg、0.799mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(43mg、0.053mmol)、EtOH(5mL)およびEt
3N(0.11mL、0.80mmol)で処理した。反応混合物を3.5時間還流で撹拌し、次いで室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。有機相を水およびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、ビニルキノキサリン11−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
44FN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:623.32;実測値:623.45。
【0392】
ステップ5。11−5の調製。ビニルキノキサリン11−4(191mg、0.307mmol)をDCE(61mL)に溶解させ、Zhan触媒−1B(21mg、0.031mmol)で処理した。N
2を20分間バブリングさせながら混合物を脱気し、1.5時間加熱して還流させた。反応混合物を真空中で濃縮し、粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、大環状分子11−5を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
40FN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:595.29;実測値:595.46。
【0393】
ステップ6および7。11−6の調製。大環状分子11−5(155mg、0.261mmol)をEtOH(20mL)およびEtOAc(5mL)に溶解させた。Pd/C(10wt%Pd、47mg)を添加し、H
2を懸濁液に通し、4分間バブリングした。撹拌した反応混合物を1atmのH
2下で52分間維持してからセライトで濾過し、真空中で濃縮した。この残渣をさらなる精製なしで続いて使用した。(LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
42FN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:597.31;実測値:597.36)。この残渣(理論的に0.261mmol)をTHF(10mL)およびLiOH(H
2O中1.0M、10mL、10mmol)で処理した。混合物を12.5時間撹拌し、次いで、10%水性HCl40mLが中に入っている分離器に注ぎ入れた。水層をDCM(3×)で抽出した。合わせた有機物を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、カルボン酸11−6を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
31H
40FN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:583.29;実測値:583.29。
【0394】
ステップ8。実施例11の調製。カルボン酸11−6(110mg、0.189mmol)を中間体A10(86mg、0.28mmol)、TBTU(73mg、0.23mmol)、DMAP(28mg、0.23mmol)、DCM(2mL)およびDIPEA(0.16mL、0.95mmol)で処理した。反応混合物を2.5時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。粗残渣をHPLCで精製することによって、TFA塩として実施例11を生成した。分析HPLC RetTime:9.05分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
52F
3N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:833.35;実測値:833.17。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.31 (s, 1H), 7.94 (dd, J = 9.1, 5.8 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1H), 7.40 (td, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 6.08 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 5.87 (td, J = 55.7, 6.7 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.51 − 4.38 (m, 2H), 4.33 (s, 1H), 4.12 (dd, J = 11.9, 3.8 Hz, 1H), 3.08 − 2.91 (m, 1H), 2.89 − 2.73 (m, 1H), 2.50 (dd, J = 13.9, 6.6 Hz, 1H), 2.25 (ddd, J = 18.5, 12.7, 5.4 Hz, 2H), 2.10 − 1.92 (m, 3H), 1.92 − 1.72 (m, 2H), 1.72 − 1.15 (m, 15H), 1.06 (d, J = 10.1 Hz, 10H), 0.97 − 0.88 (m, 2H), 0.58 (q, J = 4.1 Hz, 1H), 0.55 − 0.45 (m, 1H).
【0395】
(実施例12)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−15−フルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザ−シクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化205】
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【0396】
ステップ8の中間体A10の代わりに中間体A9を使用して、実施例11と同様の方式で実施例12を調製した。分取HPLCによる精製後、実施例12のTFA塩(24mg)を単離した。分析HPLC RetTime:8.95分。LCMS−ESI
+(m/z):C
39H
50F
3N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:819.34;実測値:819.34。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.35 (s, 1H), 7.94 (dd, J = 9.1, 5.8 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1H), 7.39 (td, J = 8.7, 2.8 Hz, 1H), 6.08 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 5.90 (td, J = 55.9, 6.8 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.50 − 4.36 (m, 2H), 4.32 (s, 1H), 4.12 (dd, J = 11.8, 3.8 Hz, 1H), 3.05 − 2.91 (m, 2H), 2.88 − 2.69 (m, 1H), 2.49 (dd, J = 14.1, 6.3 Hz, 1H), 2.33 − 2.11 (m, 2H), 2.11 − 1.91 (m, 3H), 1.84 (dd, J = 11.6, 7.1 Hz, 1H), 1.75 (d, J = 14.6 Hz, 1H), 1.70 − 1.15 (m, 12H), 1.15 − 1.09 (m, 2H), 1.06 (d, J = 11.2 Hz, 11H), 0.57 (q, J = 4.2 Hz, 1H), 0.54 − 0.45 (m, 1H).
【0397】
(実施例13)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,20E,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−15−シアノ−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,22,23,23a,23b−テトラデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
ステップ1:13−1の調製:中間体C5(213mg、0.8mmol)、N−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(394mg、1.2mmol)および炭酸セシウム(391mg、1.2mmol)をCH
3CN(4mL)中で合わせ、80℃に3時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。セライトパッドを酢酸エチルで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、13−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
23H
25F
2N
4O
5に対する[M+H]
+の計算値:475.47;実測値:475.10。
【0399】
ステップ2:13−2の調製:13−1(300mg、0.63mmol)のDCM(2mL)溶液に、ジオキサン中HCl(4M、1mL、4mmol)を室温でゆっくりと添加した。2.5時間後、生成した混合物を真空中で濃縮することによって、HCl塩としてプロリン13−2を得、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
18H
17F
2N
4O
3に対する[M+H]
+の計算値:375.35;実測値:375.10。
【0400】
ステップ3:13−3の調製:13−2(320mg、0.8mmol)のDMF(2mL)溶液に、中間体B5(275mg、0.89mmol)、HATU(467mg、1.23mmol)およびiPr
2NEt(0.71mL、4.09mmol)を室温で添加した。16時間後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、13−3を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
35H
41F
2N
5O
6に対する[M]
+の計算値:665.73;実測値:665.93。
【0401】
ステップ4:13−4の調製:ジエン13−3(290mg、0.43mmol)の脱気DCE(80mL)溶液に、Zhan 1B触媒(32mg、0.043mmol)を添加し、続いて10分間追加の脱気を行った。生成した溶液をAr下で2時間還流させた。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、大環状分子13−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
37F
2N
5O
6に対する[M]
+の計算値:637.67;実測値:637.95。
【0402】
ステップ5および6:実施例13の調製:13−4(200mg、0.31mmol)のTHF(1mL)溶液に、1N LiOH(1mL)を添加し、混合物を23℃で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOAc(10mL)および1M HCl(10mL)中に溶解させた。水層をEtOAc(10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、残渣を生成し、これを、さらなる精製なしで続いて使用した。MeCN(1mL)中のこの残渣(50mg、0.08mmol)および中間体A10(36mg、0.12mmol)の懸濁液に、HATU(46mg、0.12mmol)およびDIPEA(70μL、0.4mmol)を室温で添加した。1時間後、溶液を逆相HPLCでそのまま精製し、凍結乾燥されることによって、実施例13のTFA塩を生成した。分析HPLC RetTime:8.55分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
47F
4N
7O
8Sに対する[M]
+の計算値:873.91;実測値:873.89。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.38 (s, 1H), 8.30 (d,1H), 8.18 (d,1H), 7.90 (dd, 1H), 6.30−6.15 (m, 3H), 5.83 (m, 1H), 4.93 (d, 1H), 4.61 (d, 1H), 4.45 − 4.38 (m, 2H), 4.12 (m, 1H), 2.55 − 2.48 (m, 2H), 2.28 − 2.18 (m, 3H), 2.01 − 1.90 (m, 3H), 1.79 (m, 1H), 1.59 − 1.33 (m, 10H), 1.05 − 0.91 (m, 11H), 0.88 (m, 2H). 0.62 − 0.47 (m, 2H).
【0403】
(実施例14)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−15−シアノ−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化207】
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【0404】
ステップ1:実施例14の調製:実施例13(88mg、0.1mmol)のEtOH(1mL)溶液に、Pd/C(10wt%Pd、20mg)を添加した。反応容器をH
2で2回パージし、1atmのH
2下、室温で6時間撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗材料をジオキサン(2.5mL)に再び溶解させ、DDQ(34mg、0.15mmol)で処理した。1時間後,溶液をそのまま逆相HPLCで精製し、凍結乾燥することによって、実施例14のTFA塩を生成した。分析HPLC RetTime:8.64分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
49F
4N
7O
8Sに対する[M]
+の計算値:875.93;実測値:875.98。
1H−NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.32 (s, 1H), 8.20 (d,1H), 7.90 (d, 1H), 6.90(d, 1H), 6.17 (d, 1H), 5.87 (m, 1H), 4.90 (m, 1H), 4.45 (m, 2H),4.28(m,1H), 4.12 (m, 2H), 3.70−3.50 (m, 3H), 2.55 − 2.48 (m, 2H), 2.28 − 2.18 (m, 3H), 2.01 − 1.90 (m, 3H), 1.79 (m, 1H), 1.59 − 1.33 (m, 10H), 1.05 − 0.91 (m, 11H), 0.89 (m, 2H). 0.57 − 0.51 (m, 2H).
【0405】
(実施例15)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−15,16,19,19−テトラフルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化208】
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【0406】
ステップ1:15−1の調製:中間体C6(575mg、2.22mmol)、中間体D1(1.55g、3.34mmol)および炭酸セシウム(2g、6.14mmol)をNMP(10mL)中で合わせ、70℃に終夜加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥した。濾過に続いて、生成した溶液を真空中で濃縮した。生成した残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、15−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
22H
23F
4N
3NaO
5に対する[M+Na]
+の計算値:508.15;実測値:508.2。
【0407】
ステップ2:15−2の調製:15−1(392mg、0.82mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、ジオキサン(3mL)中の4N HClを添加した。生成した混合物を室温で終夜撹拌し、真空中で濃縮することによって、HCl塩として15−2を得、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
17H
16F
4N
3O
3に対する[M+H]
+の計算値:386.11;実測値:386.1。
【0408】
ステップ3:15−3の調製:15−2(393mg、0.93mmol)のDMF(3mL)溶液に、中間体B5(240mg、0.78mmol)、HATU(324mg、0.853mmol)およびiPr
2NEt(1.35mL、7.76mmol)を23℃で添加した。18時間後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。生成した残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、15−3を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
41F
4N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:677.30;実測値:677.04。
【0409】
ステップ4:15−4の調製:15−3(450mg、0.665mmol)の脱気DCE(133mL)溶液に、Zhan 1B触媒(52mg、0.067mmol)を添加した。生成した溶液をN
2下で3時間還流させた。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、15−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
37F
4N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:649.25;実測値:649.2。
【0410】
ステップ5および6:15−5の調製:15−4(270mg、0.42mmol)のEtOH(8mL)溶液に、Pd/C(10wt%Pd、270mg)を添加した。反応の雰囲気をH
2で置き換え、反応物を1atmのH
2下、室温で3時間撹拌した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過し、EtOHで洗浄し、真空中で濃縮することによって、粗残渣を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。(LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
37F
4N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:651.28;実測値:651.3)。この残渣をTHF(2mL)およびMeOH(1mL)中に溶解させた。2Nの水酸化リチウム水溶液(1mL)を添加し、混合物を23℃で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチル(10mL)および1M HCl(10mL)中に溶解させた。水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、15−5の残渣を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
31H
37F
4N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:637.26;実測値:637.3)。
【0411】
ステップ7:実施例15の調製:DMF(3mL)中の15−5(37mg、0.058mmol)および中間体A9(21.2mg、0.073mmol)の懸濁液に、HATU(28mg、0.73mmol)およびDIPEA(126μL、0.73mmol)を23℃で添加した。反応混合物を終夜撹拌し、次いでHPLCにより精製し、凍結乾燥することによって、実施例15のTFA塩を生成した。分析HPLC RetTime:8.87分。LCMS−ESI
+(m/z):C
39H
47F
6N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:873.31;実測値:873.09。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.39 (s, 1H), 7.88 (dd, J = 9.4, 8.8 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 10.3, 7.7 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.15 (s, 1H), 5.97 (td, J = 55.5, 6.9 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.37 − 4.20 (m, 2H), 4.07 (dd, J = 11.8, 3.6 Hz, 1H), 2.94 (td, J = 8.3, 4.1 Hz, 1H) 2.62 − 2.25 (m, 2H), 2.62 − 2.25 (m, 2H), 2.29 − 2.08 (m, 2H), 2.07 − 1.69 (m, 6H), 1.70 − 1.50 (m, 2H), 1.51 − 1.15 (m, 6H), 1.07 (s, 9H), 1.05 − 0.77 (m, 2H), 0.57 − 0.46 (m, 1H), 0.46 − 0.35 (m, 1H).
【0412】
(実施例16)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−15−(ジフルオロメトキシ)−19,19−ジフルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【0413】
ステップ1:16−1の調製:中間体C7(425mg、1.39mmol)のMeCN(5mL)溶液に、炭酸セシウム(906mg、2.78mmol)およびN−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(410mg、1.67mmol)を添加した。生成した混合物を室温で40時間撹拌し、酢酸エチル(25mL)で希釈し、水(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄した。次いで、生成した溶液を無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。生成した残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、置換キノキサリン16−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
23H
25F
4N
3NaO
6に対する[M+Na]
+の計算値:538.16;実測値:537.93。
【0414】
ステップ2:16−2の調製:置換キノキサリン16−1(590mg、1.14mmol)のDCM(5mL)溶液に、ジオキサン(5mL)中4N HClを添加した。生成した混合物を室温で終夜撹拌し、次いで真空中で濃縮することによって、16−2を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
18H
18F
4N
3O
4に対する[M+H]
+の計算値:416.12;実測値:415.96。
【0415】
ステップ3:16−3の調製:プロリン塩酸塩16−2(420mg、0.93mmol)のDMF(3mL)溶液に、中間体B5(240mg、0.78mmol)、HATU(324mg、0.853mmol)およびiPr
2NEt(1.35mL、7.76mmol)を23℃で添加した。18時間後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水で(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、生成した残渣を精製することによって、アミド16−3を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
35H
43F
4N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:707.3;実測値:707.3。
【0416】
ステップ4:16−4の調製:プロリンアミド16−3(350mg、0.49mmol)の脱気DCE(100mL)溶液に、Zhan 1B触媒(50mg、0.0.65mmol)を添加した。生成した溶液をN
2下で1時間還流させた。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、オレフィン16−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
39F
4N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:679.3;実測値:679.2。
【0417】
ステップ5:16−5の調製:オレフィン16−4(220mg、0.32mmol)のEtOH(25mL)溶液に、Pd/C(10wt%Pd、220mg)を添加した。反応の雰囲気をH
2に置き換え、反応物を1atmのH
2下、室温で3時間撹拌した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過し、これをEtOHで洗浄し、合わせた有機物を真空中で濃縮した。生成した残渣を、HPLCにより精製することによって、16−5を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
41F
4N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:681.3;実測値:681.3。
【0418】
ステップ6:16−6の調製。プロリンエステル16−5をTHF(2mL)およびMeOH(1mL)に溶解させた。2NのLiOH水溶液(1mL)を添加し、混合物を23℃で1時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチル(10mL)および1M HCl(10mL)中に溶解させた。酢酸エチル(10mL)での抽出に続いて、合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、残渣の16−6を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
39F
4N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:667.3;実測値:667.3。
【0419】
ステップ7:実施例16の調製:DMF(1mL)中のカルボン酸16−6(67.9mg、0.102mmol)および中間体A9(37mg、0.128mmol)の懸濁液に、HATU(49mg、0.128mmol)およびDIPEA(177μL、1.02mmol)を23℃で添加した。反応混合物を終夜撹拌し、次いでHPLCにより精製し、凍結乾燥することによって、実施例16のTFA塩を生成した。分析HPLC RetTime:8.75分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
49F
6N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:903.32;実測値:903.14。
1H−NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.22 (s, 1H), 7.95 − 7.77 (m, 2H), 7.57 (dd, J = 9.1, 2.4 Hz, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.77 (t, J = 72.9 Hz, 1H), 6.16 (s, 1H), 5.92 (td, J = 55.7, 7.2 Hz, 1H), 5.26 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 11.0, 6.2 Hz, 1H), 4.26 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 11.7, 3.7 Hz, 1H), 2.98 − 2.78 (m, 1H), 2.57 − 2.27 (m, 2H), 2.25 − 2.12 (m, 1H), 2.12 − 2.04 (m, 1H), 2.03 − 1.94 (m, 3H), 1.94 − 1.81 (m, 2H), 1.82 − 1.66 (m, 2H), 1.64 − 1.42 (m, 3H), 1.42 − 1.18 (m, 6H), 1.07 (s, 9H), 1.05 − 0.93 (m, 2H), 0.58 − 0.46 (m, 1H), 0.46 − 0.36 (m, 1H).
【0420】
(実施例17)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザ−シクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【0421】
ステップ1。17−1の調製:MeCN(10mL)中に中間体C8(0.94g、3.92mmol)、N−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(1.48g、4.71mmol)、およびCs
2CO
3(1.92g、5.88mmol)を含んでいる混合物を、Arの雰囲気下、85℃で2時間激しく撹拌した。次いで、セライトのパッドを通して反応物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗材料をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、17−1を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
22H
25F
2N
3O
5に対する[M+H]
+の計算値:449.2;実測値:450.7。
【0422】
ステップ2。17−2の調製:置換キノキサリン17−1のDCM(10mL)溶液に、ジオキサン中の塩酸(4M、25mL、98.4mmol)を添加し、反応物を室温で5時間撹拌した。粗製の反応物を真空中で濃縮することによって、17−2を得、これをそれに続くステップでさらなる精製なしで使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
17H
17F
2N
3O
5に対する[M+H]
+の計算値:349.1;実測値:350.1。
【0423】
ステップ3。17−3の調製:プロリンHCl塩17−2(1.00g、2.59mmol)のDMF(26mL)溶液に、DMF中の中間体B5(0.82g、2.85mmol)、HATU(1.18g、3.11mmol)およびDIPEA(2.48mL、14.26mmol)を23℃で添加した。40時間後、反応物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗材料をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、17−3を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
42F
2N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:640.31;実測値:641.36。
【0424】
ステップ4。17−4の調製:ジエン17−3(1.38g、2.25mmol)の脱気DCE(430mL)溶液に、Zhan 1B触媒(158mg、0.215mmol)を添加し、追加の1時間脱気した。生成した反応混合物をAr下で1時間還流させ、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。粗材料をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、大環状分子17−4を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
38F
2N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:612.28;実測値613.31。
【0425】
ステップ5。17−5の調製:大環状分子17−4(1.18g、1.92mmol)のEtOH(7mL)溶液にPd/C(10wt%Pd、500mg)を添加した。反応容器をH
2で2回パージし、1atmのH
2下、室温で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を50℃に加熱し、追加の24時間撹拌した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過し、真空中で濃縮した。粗材料をジオキサン(25mL)中に再び溶解させ、DDQ(525mg、2.31mmol)で処理した。1時間後、溶媒を真空中で除去し、生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、大環状分子17−5を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
40F
2N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:614.29;実測値:615.17)。
【0426】
ステップ6。17−6の調製:大環状分子17−5(1.0g、1.63mmol)をTHF(25mL)に溶解させた。LiOH(1.0M、25mL、25mmol)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、次いで、酢酸エチル(100mL)および1M HCl(60mL)で希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮することによって、残渣として17−6を得、これをさらなる精製なしで使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
31H
38F
2N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:600.28;実測値:601.16)。
【0427】
ステップ7。実施例17の調製:MeCN(7mL)中のカルボン酸17−6(350mg、0.583mmol)および中間体A10(259mg、0.850mmol)の懸濁液に、HATU(323mg、0.850mmol)およびDIPEA(542μL、3.11mmol)を23℃で添加した。45分後、溶液を濃縮し、逆相HPLCで精製し、次いでシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。TFAを添加し、試料を凍結乾燥することによって、実施例17のTFA塩を得た。分析HPLC RetTime:8.77分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
51F
4N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:851.93;実測値:851.31。
1H−NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.83 (s, 1H), 8.13(d, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.67 (dd, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.22 (t, 1H), 5.91 (td, 1H), 4.89 (d, 1H), 4.52 (d, 1H), 4.38 − 4.33 (m, 1H), 4.26 (d, 1H), 4.08 (dd, 1H), 2.51 − 2.34 (m, 3H), 2.10 − 1.94 (m, 5H), 1.87 − 1.29 (m, 15H), 1.08 − 1.01 (m, 10H), 0.87 (m, 2H), 0.53 − 0.50 (m, 1H), 0.44 − 0.43 (m, 1H).
【0428】
(実施例18)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
ステップ7の中間体A10の代わりに中間体A9を使用して、実施例17と同様の方式で実施例18を調製した。実施例18(234mg)をTFA塩として単離した。分析HPLC RetTime:8.87分。LCMS−ESI
+(m/z):C
39H
49F
4N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:837.33;実測値:837.26。
1H−NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.21 (s, 1H), 8.13(d, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.67 (dd, 1H), 7.24 (s, 1H), 6.22 (t, 1H), 5.91 (dt, 1H), 5.36(d, 1H), 4.89 (d, 1H), 4.51 (d, 1H), 4.37 − 4.33 (m, 1H), 4.27 (d, 1H), 4.08 (dd, 1H), 2.93 − 2.87 (m, 1H), 2.50 − 2.32 (m, 3H), 2.10 − 1.91 (m, 5H), 1.80 − 1.25 (m, 13H), 1.08 − 1.01 (m, 10H), 0.53 − 0.50 (m, 1H), 0.44 − 0.43 (m, 1H).
【0430】
(実施例19)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−15−クロロ−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
ステップ1。19−1の調製。中間体C9(1g、3.61mmol)、N−Boc−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(1.06g、4.33mmol)およびCs
2CO
3(1.41g、4.33mmol)をMeCN(18mL)中に懸濁させた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いでセライトのパッドを通して濾過した。固体をEtOAcですすいだ。濾液と洗液を合わせ、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、置換キノキサリン19−1を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
14H
14Cl
2N
3O
3に対する[M−Boc+2H]
+の計算値:342.04;実測値:342.04。
【0432】
ステップ2。19−2の調製。置換キノキサリン19−1(425mg、0.961mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、HCl(ジオキサン中4.0M、5mL、20mmol)で処理した。室温で2.5時間撹拌後、反応混合物を真空中で濃縮することによって、プロリン塩酸塩19−2を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
14H
14Cl
2N
3O
3に対する[M+H]
+の計算値:342.04;実測値:342.11。
【0433】
ステップ3。19−3の調製。アミン塩酸塩19−2(0.961mmol)を中間体B3(348mg、1.08mmol)、BEP(315mg、1.15mmol)、EtOAc(9mL)、NMP(1mL)およびDIPEA(0.84mL、4.81mmol)で処理した。50℃で1.5時間撹拌後、反応混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和水性NaHCO
3およびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、アミド19−3を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
41Cl
2N
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:647.24;実測値:647.35。
【0434】
ステップ4。19−4の調製。クロロキノキサリン19−3(281mg、0.434mmol)をカリウムビニルトリフルオロボレート(87mg、0.651mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM付加体(35mg、0.043mmol)、EtOH(4mL)およびEt
3N(0.091mL、0.65mmol)で処理した。撹拌反応混合物を1時間加熱して還流させ、次いで室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。有機混合物をH
2Oおよびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、ビニルキノキサリン19−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
44ClN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:639.29;実測値:639.86。
【0435】
ステップ5および6。19−5の調製。ビニルキノキサリン19−4(203mg、0.318mmol)をDCE(64mL)中でZhan触媒−1B(21mg、0.032mmol)と合わせた。20分間N
2をバブリングさせて懸濁液を脱気し、次いで40分間加熱して還流させた。室温まで冷却後、混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、大環状分子19−5を生成した(110mg;LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
40ClN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:611.26;実測値:611.30)。この残渣(109mg、0.178mmol)をEtOAc(40mL)中に溶解させ、5%のRh/Al
2O
3(40mg)で処理した。H
2を懸濁液に通し、1分間バブリングし、次いで反応混合物をH
2雰囲気下で1時間撹拌した。この期間の後、さらなる5%Rh/Al
2O
3(80mg)を反応混合物に添加した。H
2を懸濁液に通し、1分間バブリングし、反応混合物をH
2雰囲気下で追加の1時間撹拌した。セライトを通して反応混合物を濾過し、次いで真空中で濃縮することによって、メチルエステル19−5を生成し、これをさらなる精製なしで続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
42ClN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:613.28;実測値:613.29。
【0436】
ステップ7。19−6の調製。メチルエステル19−5(0.187mmol)をTHF(10mL)およびLiOH(H
2O中1.0M、10mL、10mmol)で処理した。反応混合物を3時間撹拌し、次いで真空中で濃縮することによって、THFを除去した。残りの懸濁液を10%HClに注ぎ入れた。次いで、水層をDCMで抽出した(3×)。合わせた有機物を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、カルボン酸19−6を生成し、これをさらなる精製なしで続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
31H
40ClN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:599.26;実測値:599.04。
【0437】
ステップ8。実施例19の調製。DMF(2mL)中で、カルボン酸19−6(110mg、0.184mmol)をA9(80mg、0.28mmol)、HATU(84mg、0.22mmol)およびDIPEA(0.16mL、0.92mmol)と合わせた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで1mLのH
2Oの添加によりクエンチした。水性懸濁剤を濾過し、HPLCで精製することによって、TFA塩として実施例19を生成した。この材料は不純物を含有していたので、これをEtOAcに溶解させ、有機溶液を飽和水性NaHCO
3で洗浄(2×)することによって、材料の塩基を遊離塩基にした。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、実施例19を生成した。分析HPLC RetTime:9.30分。LCMS−ESI
+(m/z):C
39H
50ClF
2N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:835.31;実測値:835.44。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.93 − 7.84 (m, 1H), 7.83 − 7.76 (m, 1H), 7.61 − 7.51 (m, 1H), 6.87 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 5.95 (m, J = 62.1, 31.3, 5.0 Hz, 2H), 4.99 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.52 − 4.37 (m, 2H), 4.32 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 11.9, 3.8 Hz, 1H), 3.08 − 2.90 (m, 2H), 2.81 (ddd, J = 14.0, 11.6, 4.6 Hz, 1H), 2.50 (dd, J = 13.9, 6.2 Hz, 1H), 2.37 − 2.12 (m, 2H), 1.97 (ddd, J = 15.4, 10.2, 3.6 Hz, 3H), 1.85 (dd, J = 12.0, 7.7 Hz, 1H), 1.75 (d, J = 14.6 Hz, 1H), 1.71 − 1.20 (m, 13H), 1.17 − 0.97 (m, 12H), 0.97 − 0.79 (m, 1H), 0.57 (dd, J = 8.6, 4.1 Hz, 1H), 0.54 − 0.45 (m, 1H).
【0438】
(実施例20)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2S)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−19,19−ジフルオロ−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノキサリン−9−カルボキサミドの調製。
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
ステップ7の中間体A9の代わりに中間体A8を使用して、実施例9と同様の方式で実施例20を調製した。実施例20(9.4mg)をTFA塩として単離した。分析HPLC RetTime:8.90分。LCMS−ESI
+(m/z):C
42H
55F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:895.36;実測値:895.64。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.23 (s, 1H), 7.93 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.39 − 7.24 (m, 2H), 6.15 (s, 1H), 5.89 (tt, J = 57.4, 4.2 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 11.2, 5.8 Hz, 2H), 4.32 (s, 1H), 4.13 (dd, J = 12.0, 3.7 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 2.63 − 2.44 (m, 2H), 2.31 − 1.91 (m, 6H), 1.84 − 1.70 (m, 2H), 1.71 − 1.25 (m, 15H), 1.06 (s, 10H), 0.96 − 0.84 (m, 2H), 0.59 − 0.48 (m, 2H).
【0440】
(実施例21)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,23aR,23bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−1−[(シクロプロピルスルホニル)カルバモイル]−2−(ジフルオロメチル)シクロプロピル]−15−メトキシ−4,7−ジオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,19,20,21,22,23,23a,23b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6]ジオキサジアザシクロノナデシノ[11,12−b]キノリン−9−カルボキサミドの調製。
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0441】
ステップ1。21−1の調製。中間体C10(1g、3.92mmol)を、NMP(30mL)中の懸濁液としての中間体D1(1.51g、3.24mmol)およびCs
2CO
3(1.92g、5.88mmol)と合わせ、40℃に温めた。16時間後、反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、H
2O、飽和水性NaHCO
3、およびブラインで順次洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、21−1を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
21H
26BrN
2O
6に対する[M+H]
+の計算値:481.10;実測値:480.95。
【0442】
ステップ2。21−2の調製。ブロモキノリン21−1(1.48g、3.07mmol)をカリウムビニルトリフルオロボレート(618mg、4.61mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(125mg、0.15mmol)、EtOH(30mL)およびEt
3N(0.63mL、4.61mmol)で処理した。反応混合物を撹拌しながら1.5時間還流させ、次いで室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。有機相を水およびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%〜40%EtOAc/Hex)で精製することによって、ビニルキノリン21−2を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
23H
29N
2O
6に対する[M+H]
+の計算値:429.20;実測値:429.44。
【0443】
ステップ3。21−3の調製。ビニルキノリン21−2(920mg、2.15mmol)をDCM(5mL)およびMeOH(1mL)に溶解させ、HCl(ジオキサン中4.0M、5mL)で処理した。室温で3時間撹拌後、反応混合物を真空中で濃縮することによって、アミン塩酸塩21−3を生成し、これをさらなる精製なしで続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
18H
21N
2O
4に対する[M+H]
+の計算値:329.15;実測値:329.2。
【0444】
ステップ4。21−4の調製。アミン塩酸塩21−3(358mg、0.96mmol)および中間体B3(310mg、0.96mmol)を合わせ、BEP(289mg、1.06mmol)、EtOAc(9mL)、NMP(1mL)およびDIPEA(0.50mL、2.88mmol)で処理した。40℃で1.5時間撹拌後、追加のDIPEA(0.2mL、1.15mmol)を添加し、混合物を追加の30分間撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO
3およびブラインで順次洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%〜40%EtOAc/Hex)で精製することによって、アミド21−4を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
36H
48N
3O
7に対する[M+H]
+の計算値:634.35;実測値:634.47。
【0445】
ステップ6。21−5の調製。ビニルキノリン21−4(358mg、0.56mmol)をDCE(100mL)に溶解させ、Zhan触媒−1B(41mg、0.06mmol)で処理した。N
2を30分間バブリングさせて混合物を脱気し、45分間加熱して還流させた。反応混合物を真空中で濃縮し、粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜30%EtOAc/Hex)で精製することによって、大環状分子21−5を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
34H
44N
3O
7に対する[M+H]
+の計算値:606.32;実測値:606.16。
【0446】
ステップ6および7。21−6の調製。大環状分子21−5(235mg、0.39mmol)をEtOH(6mL)に溶解させた。Pd/C(10wt%Pd、200mg)を添加し、H
2を懸濁液に通し、2分間バブリングした。撹拌した反応混合物を1atmのH
2下で45分間維持してから、セライトで濾過し、真空中で濃縮した。この残渣をさらなる精製なしで続いて使用した。(LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
42FN
4O
6に対する[M+H]
+の計算値:597.31;実測値:597.36)。この残渣(理論的に0.39mmol)をTHF(3mL)、H
2O(3mL)、およびLiOH(28mg、1.17mmol)で処理した。混合物を1時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。1N HClで混合物をpH3に酸性化し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮することによって、カルボン酸21−6を生成し、これをさらなる精製なしで続いて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
44N
3O
7に対する[M+H]
+の計算値:594.32;実測値:594.50。
【0447】
ステップ8。実施例21の調製。カルボン酸21−6(175mg、0.30mmol)を中間体A9(113mg、0.39mmol)、TBTU(140mg、0.44mmol)、DMAP(55mg、0.45mmol)、DCM(5mL)およびDIPEA(0.16mL、0.90mmol)で処理した。反応混合物を1.5時間撹拌し、追加のDIPEA(0.10mL、0.55mmol)を添加した。30分間撹拌後、混合物をEtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO
3、およびブラインで洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をHPLCで精製することによって、TFA塩として実施例21を生成した。分析HPLC RetTime:9.17分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
54F
2N
5O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:830.36;実測値:830.55。
1H−NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.36 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 6.11 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 5.90 (td, J = 55.8, 6.6 Hz, 1H), 5.49 (s, 1H), 5.03 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.40 (dd, J = 12.0, 6.9 Hz, 3H), 4.10 (dd, J = 11.6, 3.9 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.06 − 2.91 (m, 1H), 2.74 (m, 1H), 2.60 − 2.40 (m, 2H), 2.30 − 2.13 (m, 2H), 2.09 − 1.89 (m, 5H), 1.81 − 1.18 (m, 13H), 1.16 − 1.09 (m, 2H), 1.05 (d, J = 14.4 Hz, 9H), 0.62 − 0.45 (m, 2H).
【0448】
(実施例22)
(33R,35S,91S,93R,94R,95S,5S)−5−(tert−ブチル)−N−((1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−(((1−メチルシクロプロピル)スルホニル)カルバモイル)シクロプロピル)−4,7−ジオキソ−2,8−ジオキサ−6−アザ−1(2,3)−ベンゾ[f]キノキサリナ−3(3,1)−ピロリジナ−9(3,4)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサナシクロテトラデカファン−35−カルボキサミドの調製。
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
ステップ1の中間体C3の代わりに、中間体C13を使用して、実施例11と同様に実施例22を調製した。実施例22をTFA塩(53mg)として単離した。分析HPLC RetTime:9.63分。LCMS−ESI
+(m/z):C
44H
55F
2N
6O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:865.38;実測値:865.51。
【0450】
(実施例23)
(33R,35S,91S,93R,94R,95S,5S)−5−(tert−ブチル)−17−シアノ−N−((1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−(((1−メチルシクロプロピル)スルホニル)カルバモイル)シクロプロピル)−4,7−ジオキソ−2,8−ジオキサ−6−アザ−1(2,3)−キノキサリナ−3(3,1)−ピロリジナ−9(3,4)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサナシクロテトラデカファン−35−カルボキサミドの調製。
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
ステップ1の中間体C3の代わりに中間体C11を使用して、中間体11−5のように中間体23−1を調製した。LCMS−ESI
+(m/z):C
39H
47N
4O
2に対する[M+H]
+の計算値:683.34;実測値:683.39。
【0452】
ステップ1。23−2の調製:エタノール(46mL)および酢酸エチル(46mL)中の中間体23−1(318mg、0.466mmol)の混合物を10%パラジウム担持炭素(318mg)上で水素化した。4時間後、混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜60%酢酸エチル)で精製することによって、23−2(245mg)を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
43N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:595.31;実測値:595.23。
【0453】
ステップ2。23−3の調製:ジクロロメタン(1.6mL)中の中間体23−2(245mg、0.412mmol)の混合物を、氷浴中で冷やしてから、トリエチルアミン(0.459mL、3.3mmol))を添加し、次いでトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.104mL、0.618mmol)を添加した。混合物を撹拌し、室温にした。完了したら,反応を水でクエンチし、生成物を酢酸エチルへと抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中25〜75%酢酸エチル)で精製することによって、23−3(245mg)を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
42F
3N
4O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:727.26;実測値:727.33。
【0454】
ステップ3。23−4の調製:ジメチルホルムアミド(1mL)中の、中間体23−3(158mg、0.217mmol)、エーテル中2.0Mのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(25.12mg、0.02mmol)、および98%のシアン化亜鉛(51.07mg、0.43mmol)の混合物をアルゴンで10分間脱気し、次いで80℃で30分間加熱した。次いで、混合物を減圧下で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜70%酢酸エチル)で精製することによって、23−4(122mg)を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
42N
5O
6に対する[M+H]
+の計算値:604.31;実測値:604.03。
【0455】
ステップ4。23−5の調製:テトラヒドロフラン(1.5mL)および水(1.0mL)中の中間体23−4(120mg、0.199mmol)の混合物を水酸化リチウム一水和物(33.36mg、0.8mmol)で処理した。6時間後、2N塩酸(1mL)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。生成した残渣を水と酢酸エチルとの間で分配し、2N塩酸を滴下添加することによって、酸性度を確実にした。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することによって、23−5(101mg)を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
40N
5O
6に対する[M+H]
+の計算値:590.30;実測値:590.15。
【0456】
ステップ5。23−6の調製:DMF(0.8mL)中のカルボン酸23−5(95mg、0.161mmol)および中間体A10(59mg、0.193mmol)の懸濁液に、HATU(74mg、0.193mmol)およびDIPEA(113μL、0.644mmol)を23℃で添加した。10分後、溶液をギ酸(0.5mL)で処理し、逆相HPLCで精製することによって、実施例23のTFA塩を得た。分析HPLC RetTime:8.86分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
52F
4N
7O
8Sに対する[M+H]
+の計算値:840.177;実測値:840.29。
【0457】
(実施例24)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,24aR,24bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−4,7,18−トリオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,20,21,22,23,24,24a,24b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H,18H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6,12]ジオキサトリアザシクロノナデシノ[11,12−b]キナゾリン−9−カルボキサミドの調製。
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
ステップ1の中間体C8の代わりに中間体C12を使用して、中間体17−4のように中間体24−1を調製した。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
40ClN
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:627.26;実測値:627.10。
【0459】
ステップ1:25−1および24−2の調製。大環状オレフィン24−1(0.574g、0.915mmol)を酢酸エチル(100mL)に溶解させた。Arで脱気後、5%のRh/Al(0.12g、115mmol)を添加し、混合物を1atmで24時間水素化した。セライトを通す濾過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜25%酢酸エチルの勾配)により、中間体24−2(24mg)および中間体25−1(385mg)を得た。25−1に対して、LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
42ClN
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:629.27;実測値:629.28。24−2に対して、LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
43N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:595.31;実測値:594.91。
【0460】
ステップ2。24−3の調製:メタノール(1mL)中の中間体24−2(24mg)の混合物を1N 水酸化リチウム(0.25mL)で処理した。2時間後、混合物を減圧下で濃縮し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することによって、24−3(25mg)を生成した。LCMS−ESI
+(m/z):C
31H
41N
4O
7に対する[M+H]
+の計算値:581.30;実測値:581.03。
【0461】
ステップ3。実施例24の調製:DMF(0.2mL)中のカルボン酸24−3(25mg、0.044mmol)および中間体A10(16mg、0.053mmol)の懸濁液に、HATU(20mg、0.053mmol)およびDIPEA(31μL、0.176mmol)を23℃で添加した。10分後、溶液をギ酸(0.5mL)で処理し、逆相HPLCで精製することによって、実施例24のTFA塩を得た(11.7mg)。分析HPLC RetTime:8.72分。LCMS−ESI
+(m/z):C
40H
53F
2N
6O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:831.95;実測値:831.36。
【0462】
(実施例25)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,24aR,24bS)−6−tert−ブチル−15−シアノ−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−4,7,18−トリオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,20,21,22,23,24,24a,24b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H,18H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6,12]ジオキサトリアザシクロノナデシノ[11,12−b]キナゾリン−9−カルボキサミドの調製。
【化219】
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【0463】
ステップ1。25−2の調製。中間体25−1(0.315g、0.501mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.25g、1mmol)、および酢酸カリウム(0.15g、1.5mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解させ、Arで15分間脱気した。次いでトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(o)(0.02g、0.02mmol)および2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(0.02g、0.05mmol)を添加し、混合物を90℃で45分間加熱した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5%〜80%酢酸エチルの勾配)で精製することによって、中間体25−2(0.456g)を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
38H
54BN
4O
9に対する[M+H]
+の計算値:721.40;実測値:721.20。
【0464】
ステップ2。25−3の調製。THF(4mL)および0.5Nの水酸化ナトリウム(4mL)中の25−2(0.360g、0.5mmol)の溶液を過酸化水素(35%、485.48mg、5mmol)およびトリエチルアミン(0.81ml、5.81mmol)で処理した。5分後、反応を1N HClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中5%〜100%酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより25−3(224mg)を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
32H
43N
4O
8に対する[M+H]
+の計算値:611.31;実測値:611.14。
【0465】
ステップ3。25−4の調製。25−3(0.104g、0.17mmol)およびトリエチルアミン(0.19ml、1.362mmol)のDCM(1mL)氷冷溶液を、塩化メチレン中1Mのトリフルオロメタンスルホン酸無水物溶液(0.043ml、0.26mmol)で、滴下により処理した。3時間の撹拌後、反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中25%〜75%酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、25−4(126mg)を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
42F
3N
4O
10Sに対する[M+H]
+の計算値:743.26;実測値:743.06。
【0466】
ステップ4。25−5の調製。DMF(1.7mL)中の大環状分子トリフレート25−4(126mg、0.17mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(19.6mg、0.017mmol)、シアン化亜鉛、98%(39.9mg、0.34mmol)の混合物を10分間脱気した。反応物を80℃で30分間加熱した。反応物を濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中5%〜70%酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、中間体25−5(94mg)を得た。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
42N
5O
7に対する[M+H]
+の計算値:620.31;実測値:620.09。
【0467】
ステップ5および6。実施例25の調製。THF(1.5mL)および水(1mL)中の25−5(94mg、0.015mmol)の溶液を水酸化リチウム一水和物(25mg、0.061mmol)で処理し、室温で1.5時間撹拌した。混合物を1N塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することによって、粗製のカルボン酸(87mg)を得た。この残渣をHATU(65.5mg、0.172mmol)およびDMF(0.8mL)で処理し、次いでA10(53mg、0.172mmol)およびDIPEA(0.1ml、0.58mmol)を添加した。25分後、数滴のギ酸およびメタノールを総量1.2mLまで添加し、生成物を逆相HPLCで精製することによって、実施例25のTFA塩を得た(75mg)。分析HPLC RetTime:8.65分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
52F
2N
7O
9Sに対する[M+H]
+の計算値:856.35;実測値:855.95。
【0468】
(実施例26)
(1aS,2aR,6S,9S,11R,24aR,24bS)−6−tert−ブチル−N−[(1R,2R)−2−(ジフルオロメチル)−1−{[(1−メチルシクロプロピル)スルホニル]カルバモイル}シクロプロピル]−15−メトキシ−4,7,18−トリオキソ−1a,2,2a,4,5,6,7,10,11,20,21,22,23,24,24a,24b−ヘキサデカヒドロ−1H,9H,18H−8,11−メタノシクロプロパ[4’,5’]シクロペンタ[1’,2’:18,19][1,10,3,6,12]ジオキサトリアザシクロノナデシノ[11,12−b]キナゾリン−9−カルボキサミドの調製。
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【0469】
ステップ1。26−1の調製。25−3(110mg、0.18mmol)のメタノール(2mL)溶液に、ヨードメタン(0.03ml、0.54mmol)および炭酸カリウム(74.68mg、0.54mmol)を添加した。混合物を80℃で30分間加熱し、次いで酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機相を濃縮することによって、粗製の26−1、105mg(93.3%)を得、これをそのままステップ2で続けて使用した。LCMS−ESI
+(m/z):C
33H
45N
4O
8に対する[M+H]
+の計算値:625.32;実測値:625.18。
【0470】
ステップ2および3。実施例26の調製。THF(1mL)、メタノール(1mL)および水(1mL)中の26−1(105mg、0.17mmol)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(28mg、0.67mmol)を添加した。3.5時間後、反応物を1N HClで酸性化し、酢酸エチルへと抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、次いで真空下でさらに乾燥させることによって、粗製のカルボン酸(103mg)を得た。この残渣をHATU(76mg、0.20mmol)およびDMF(1.7mL)で処理し、次いでA10(61mg、0.20mmol)およびDIPEA(0.117ml、0.668mmol)を添加した。1時間後、数滴のギ酸およびメタノールを総量1.2mLまで添加し、生成物を逆相HPLCで精製することによって、実施例26のTFA塩(23mg)を得た。分析HPLC RetTime:8.67分。LCMS−ESI
+(m/z):C
41H
55N
6O
10Sに対する[M+H]
+の計算値:861.37;実測値:861.08。
【0471】
生物活性
遺伝子型1a、2a、および3のNS3プロテアーゼの発現および精製
NS3プロテアーゼ発現プラスミドの生成
遺伝子型1b(con−1株)HCVNS3 プロテアーゼドメインのコード配列を、I389luc−ubi−neo/NS3−3’/ETレプリコン(Reblikon、Mainz、Germany)をコードしているプラスミドからPCR増幅した。5’−PCRプライマーは、N末端K
3ヘキサヒスチジンタグをコードし、インフレーム組換え型Tobacco Etchウイルス(rTEV)プロテアーゼ切断部位をNS3コード配列に挿入するように設計されていた。生成したDNAフラグメントを、p28−N6H−Tev−NS3(181)1bを生成するpET28タンパク質発現ベクター(Invitrogen、Carlsbad、CA)へとクローン化した。
【0472】
遺伝子型3 HCVプロテアーゼドメインに対するコード配列を、Titan One Tube RT−PCRキット(Roche、Indianapolis、IN)を使用してRT−PCRで増幅し、QIAmp UltraSens ウイルスキット(Qiagen、Valencia、CA)を使用して、HCV−陽性ヒト血清(BBI Diagnostics、MA)からRNA抽出した。5’PCRプライマーは、N末端ヘキサヒスチジンタグをコードし、インフレームrTEVプロテアーゼ切断部位をNS3プロテアーゼコード配列へ挿入するように設計されていた。生成したDNAフラグメントは、発現ベクター、p28−N6H−Tev−NS3(181)1aおよびp28−N6H−Tev−NS3(181)3をそれぞれ生成するpET28へとクローン化した。
【0473】
NS3プロテアーゼタンパク質の発現
BL21AI細菌(Invitrogen、Carlsbad、CA)を遺伝子型1bまたは3のNS3発現ベクターを用いて形質転換し、これを使用して、50μg/mlカナマイシンを補充した18Lの新鮮な2YT培地を含有する20Lの発酵容器(Sartorius BBI System Inc.、Bethlehem、PA)に植菌した。細胞密度がOD
600=1に到達した時点で、培養物の温度を37℃から28℃に低下させ、30μM ZnSO
4、14mM L−アラビノースおよび1mM イソプロピルβ−D−チオガラクトシド(IPTG)の最終濃度の添加により誘導が直ちに開始された。誘導後4時間で、遠心分離により細胞を収集し、−80℃で凍結したペレットとして保存した後で、NS3タンパク質精製を行った。
【0474】
NS3プロテアーゼの精製
遺伝子型1b NS3プロテアーゼの精製
細胞ペレットを解凍し、50mMトリスpH7.6、300mM NaCl、0.1%3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸(CHAPS)、5%グリセロール、および2mM β−メルカプトエタノールを含有する溶解緩衝液中に10ml/g細胞を再懸濁させた。次いで、細胞懸濁液を超音波処理し、チーズクロスを通して濾過し、18,000ポンド/in
2でのマイクロフルイダイザーに3回通した。生成した溶解物を15500rpmで45分間遠心分離し、5容量のNi緩衝液A(50mMトリスpH7.6、300mM NaCl、0.1%CHAPS、5%グリセロール、2mM β−メルカプトエタノール、50mMイミダゾール−HCl)で予備平衡化した、HisTrap HPカラム(GE Lifesciences)に上清を充填した。Ni緩衝液Aプラス500mMイミダゾール−HClの0〜100%勾配でタンパク質を溶出し、画分を収集し、プールした。HisTrapのプールをSP−A緩衝液(50mMトリス、pH7.0、10%グリセロール、2mMジチオトレイトール(DTT))で1:10に希釈し、SP−A緩衝液で平衡化したHiTrap SP−HPカラム(GE Lifesciences)に充填した。NS3プロテアーゼを0〜100%SP−B緩衝液(SP−A緩衝液プラス1M NaCl)勾配で溶出した。NS3を含有するSP画分の濃縮したプールをアリコートし、液体窒素内で瞬間凍結し、−80℃で保存した。
【0475】
遺伝子型3 NS3プロテアーゼの精製
遺伝子型3 HCV NS3プロテアーゼの発現から収集した細菌性ペレットを溶解緩衝液(25mMトリス、pH7.5緩衝液:150mM NaClおよび1mMフッ化フェニルメタンスルホニル(PMSF)を含有)中でホモジナイズし、18,000ポンド/in
2でマイクロフルイダイザーに通した。ホモジナイズした細胞溶解物を30,000×gで、4℃で30分間遠心分離した。生成したP1ペレットをWash BufferI(25mMトリス、pH7.5:1%CHAPSを含有)で洗浄し、続いて10,000×gで、4℃で30分間遠心分離した。生成したP2ペレットをWash BufferII(50mM CAPS緩衝液、pH10.8:2M NaClおよび2M尿素を含有)で洗浄し、続いて30,000×gで、4℃で数分間遠心分離した。生成したP3ペレットをSolubilization Buffer(20mlの25mMトリス、pH7.5:150mM NaClおよび8M尿素を含有)中に再懸濁させ、4℃で1時間インキュベートした。可溶化したタンパク質は、0.45ミクロンフィルターに通した。タンパク質濃度を測定し、溶液を40mM DTTに調整し、4℃で30分間インキュベートし、次いで撹拌しながら、Refolding Buffer(25mMトリス、pH8.5、0.8Mグアニジン−HCl、0.4M L−アルギニン、10mM ZnSO
4)へ急速に希釈した。タンパク質溶液を4℃で終夜インキュベートすることによって、リフォールディングを可能にした。リフォールディングしたプロテアーゼを30,000×gで10分間遠心分離することによって、残渣の沈殿物を除去した。次いで、最終タンパク質濃度を測定し、NS3プロテアーゼをアリコートし、液体窒素内で瞬間凍結し、−80℃で保存した。
【0476】
遺伝子型1bおよび3a NS3プロテアーゼに対するKiの決定。
遺伝子型1bおよび3aウイルスの精製したNS3プロテアーゼドメイン(アミノ酸1−181)を上記のように生成した。内部でクエンチした蛍光発生的デプシペプチド基質Ac−DED(Edans)−EEAbuΨ[COO]ASK(Dabcyl)−NH
2およびNS4Aタンパク質コファクター(KKGSVVIVGRIILSGRKK;NS4Aペプチド)の疎水性コア残基を含有する合成ペプチドをAnaspec、Inc.(San Jose、CA)から入手した。他の化学薬品および生化学物質は試薬等級またはそれより良いものであり、標準的な供給元から購入した。
【0477】
反応は、50mM HEPES、40%グリセロール、0.05%トリトンX−100、10mMDTT、および10%DMSOからなる緩衝液中で、室温で実行した。最終アッセイ溶液は、50pM NS3遺伝子型1bプロテアーゼまたは200pM遺伝子型3aプロテアーゼ、20μM NS4Aペプチド、および4μM基質(遺伝子型1b)または2μM基質(遺伝子型3a)を含有した。阻害剤濃度は、3倍希釈物中で100nMから5pMまで変化し、阻害剤対照は含まれていなかった。
【0478】
20×最終濃度でDMSO中に化合物希釈物を作った。反応混合物を96−ウェルアッセイプレート内に調製した。アッセイ緩衝液(両方の試薬を、4×最終濃度で有する25μL容量)中の酵素およびNS4Aペプチドの溶液をアッセイ緩衝液(45μL)および阻害剤またはDMSOのいずれか(5μL)と混合し、室温で1時間予備インキュベートした。4×最終濃度の基質溶液(25μL)の添加により反応を開始した。プレートを5〜10秒の間激しく混合し、反応を90分間進行させた。励起波長340nmおよび発光波長490nmを用いて、Tecan InfiniTe M1000またはPerkinElmer Envisionマルチモードプレートリーダーを使用して、90〜120分の間の反応時間で、30sごとに蛍光を測定した。
【0479】
基質の添加後90〜120分間の時間枠内で、定常状態において、プログレス曲線から速度を計算した。K
iを決定するために、阻害剤濃度の関数として速度をプロットし、データを方程式1にフィットさせて(Morrison、J. F.、Biochimica et Biophysica Acta、1969年、185巻、269〜286頁)、GraphPad Prism5を使用してK
iappを計算した。活性のある酵素の画分を、公知の強力な阻害剤を用いた活性サイト滴定により決定した。K
iapp/(1+[[S]/K
m])からK
iを計算した。
【数1】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
細胞ベースの抗HCV活性の評価:
安定したサブゲノムHCVレプリコン細胞系と一時的にトランスフェクトしたHCVレプリコン細胞の両方において抗ウイルス力(EC
50)を決定した。半数効果濃度(EC
50)という用語は、以下に特定された曝露時間後、ベースラインと最大値との間の半分の応答を誘発する薬物の濃度を指す。
【0481】
遺伝子型1a、1b、2a、3a、および4aに対する安定したサブゲノムHCVレプリコンを、Lohmannら、(Lohmann V、Korner F、Koch Jら、Replication of subgenomic hepatitis C virus RNAs in a hepatoma cell line.Science、1999年;285巻:119〜3頁)に記載されているようにHuh−7由来の細胞において確立した。各安定した細胞系は、選択可能なネオマイシン耐性遺伝子に融合し、続いてEMCV IRESおよびHCVのNS3−NS5Bコーディング領域に融合するヒト化Renillaルシフェラーゼ(hRLuc)レポーター遺伝子をコードするバイシストロニックHCVレプリコンを含有する。HCVレプリコンを構成的に発現する細胞の選択を、選択抗生物質、ネオマイシン(G418)の存在下で達成した。細胞内のHCV複製レベルに対するマーカーとしてルシフェラーゼ活性を測定した。
【0482】
遺伝子型1aの安定したレプリコンは、H77 HCV株から誘導し、適応性変異P1496LおよびS2204Iを含有した。遺伝子型1bの安定したレプリコンは、Con1 HCV株から誘導し、適応性変異E1202G、T1280I、およびK1846Tを含有した。遺伝子型2aの安定したレプリコンは、JFH−1 HCV株から誘導し、適応性変異を必要としなかった。遺伝子型3aの安定したレプリコンは、S52 HCV株から誘導し、適応性変異P1121L、A1198TおよびS2210Iを含有した(遺伝子型1におけるS2204Iと同等)。遺伝子型4aの安定したレプリコンは、ED43 HCV株から誘導し、適応性変異Q1691RおよびS2204Iを含有した。すべてのレプリコン細胞系は、Huh−7由来の細胞内で増殖させ、10%ウシ胎児血清(FBS)および0.5mg/mlのG418を補充したDulbecco改質Eagle培地(DMEM)で維持した。
一時的にトランスフェクトしたHCVレプリコンを、遺伝子型1a、1b、3a、および遺伝子型1bにおけるD168Aまたは遺伝子型1aにおけるR155KのNS3/4aプロテアーゼ阻害剤耐性バリアントに対して確立した。一時的にトランスフェクトしたレプリコンもまたバイシストロニックサブゲノムレプリコンであるが、安定したレプリコンに存在するネオマイシン選択可能なマーカーを含有していない。これらのレプリコンはポリオウイルスIRESをコードし、続いてhRLucレポーター遺伝子、EMCV IRESをコードし、最後にHCVのNS3−NS5Bコーディング領域をコードする。遺伝子型1a(H77)および1b(Con1)野生型レプリコンは、同じ株から誘導し、上に列挙されたものと同じ適応性変異を含有した。遺伝子型3aの一時的レプリコンは、上記のようにS52 HCV株から誘導したが、わずかに異なる適応性変異P1112L、K1615EおよびS2210Iを含有した。具体的には、安定した遺伝子型3aレプリコンのプロテアーゼドメイン内の二次的適応性変異A1198T(A166T)は、複製効率にはいかなる作用も及ぼさずにNS3ヘリカーゼ内で、K1615E(K583E)に置き換えられた。プロテアーゼドメイン内に位置するA166Tの除去は、プロテアーゼドメインを標的とする阻害剤に対するこのバリアントの影響を最小限に抑え、遺伝子型3aに対する野生型により近いプロテアーゼドメインを表す。NS3/4プロテアーゼ阻害剤変異をコードしている耐性レプリコンは、部位特異的な変異誘発により1bまたは1a野生型NS3遺伝子へ導入した。すべての一時的レプリコンからin vitroで転写されたRNAは、エレクトロポレーションにより未処置の、Huh−7由来の細胞系へとトランスフェクトした。ルシフェラーゼ活性は、細胞内のHCV複製レベルに対するマーカーとして測定した。
【0483】
EC
50アッセイを実施するため、各HCVレプリコンからの細胞を384−ウェルプレートに分配した。化合物をDMSO中に10mMの濃度で溶解させ、自動化したピペット操作機器を使用してDMSOで希釈した。自動化された機器を使用して、3倍段階希釈した化合物を直接細胞に添加した。DMSOを陰性対照(溶媒;阻害なし)として使用し、プロテアーゼ阻害剤;NS5A阻害剤およびヌクレオシド阻害剤を含む3種のHCV阻害剤の組合せを、陽性対照(100%阻害)として濃度>100×EC
50で使用した。72時間後、細胞を溶解させ、Renillaルシフェラーゼ活性を製造業者(Promega−Madison、WI)で推奨するように定量化した。非線形回帰を実施して、EC
50値を計算した。
【0484】
結果は、表1および2に示されている:
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0485】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
表1および2におけるデータは、各化合物に対する各アッセイ時間の経過による平均値を表す。ある特定の化合物に対して、この計画の全期間にわたって複数のアッセイを行った。
医薬組成物
【0487】
以下はヒトにおける治療用または予防的使用のための、式I、II、またはIIIの化合物(「化合物X」)を含有する代表的な医薬剤形を例示している。
(i)錠剤1 mg/錠剤
化合物X= 100.0
ラクトース 77.5
ポビドン 15.0
クロスカルメロースナトリウム 12.0
微結晶性セルロース 92.5
ステアリン酸マグネシウム 3.0
300.0
(ii)錠剤2 mg/錠剤
化合物X= 20.0
微結晶性セルロース 410.0
デンプン 50.0
デンプングリコール酸ナトリウム 15.0
ステアリン酸マグネシウム 5.0
500.0
(iii)カプセル剤 mg/カプセル剤
化合物X= 10.0
コロイド状二酸化ケイ素 1.5
ラクトース 465.5
アルファ化でんぷん 120.0
ステアリン酸マグネシウム 3.0
600.0
(iv)注射剤(1mg/ml) mg/ml
化合物X=(遊離酸形態) 1.0
リン酸二ナトリウム 12.0
リン酸一ナトリウム 0.7
塩化ナトリウム 4.5
1.0N 水酸化ナトリウム溶液
(7.0〜7.5へのpH調整) 適量
注射用の水 適量最大 1mL
【0488】
上記製剤は、製剤技術分野において周知の慣用的手順により得ることができる。
【0489】
刊行物、特許、および特許文献を含めたすべての参考文献は、あたかもこれらが個々に参考として援用されているかのように本明細書で参考として援用されている。本発明は、様々な特定のおよび好ましい実施形態ならびに技法を参照して記載されている。しかし、多くの変化形および修正形態は、本発明の趣旨および範囲内に留まりつつ、作成し得ることを理解すべきである。
【0490】
「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」という用語の使用ならびに本開示との関連での同様の言及(特に以下の特許請求の範囲との関連で)は、本明細書で別途指摘されていない限りまたは文脈が明確に矛盾しない限り、単数と複数の両方を包含すると解釈される。本明細書に記載されているすべての方法は、本明細書で別途指摘されていない限り、または文脈が別途明確に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書に提供されている任意のおよびすべての例、または例示的言語(例えば、好ましい、好ましくはなど)の使用は、開示の内容をさらに例示することだけを意図し、特許請求の範囲の範囲に制限を課すものではない。明細書内のいかなる言語も、任意の特許請求されていない構成要素を本発明の開示の実施に必要不可欠であるようかのように示していると解釈されるべきではない。
【0491】
特許請求された発明を実施するために発明者に公知の最も良いモードを含めた、特許請求された開示の代替の実施形態が本明細書に記載されている。これらのうちで、開示された実施形態の変化形は、前述の開示を読めば当業者には明らかとなろう。発明者は、当業者が必要に応じてこのような変化形を利用する(例えば、特徴または実施形態を変化させるまたは組み合わせる)ことを予期し、発明者は、本明細書に具体的に記載されているものとは他のやり方で本発明が実施されることを意図している。
【0492】
したがって、本発明は、適用可能な法律により許可されているような、ここに添付された特許請求の範囲において列挙された主題のすべての修正形態および同等物を含む。さらに、上に記載されている構成要素の、そのすべての可能な変化形の任意の組合せは、本明細書で別途指摘されていない限りまたは文脈が別途明確に矛盾しない限り、本発明に包含される。
【0493】
個々の数値の使用は、この値があたかも「約」または「およそ」という単語で先行されているかのように近似値として述べられている。同様に、本出願において特定された様々な範囲内の数値は、別途明示的に表示されていない限り、述べられた範囲内の最小値および最大値が両方ともあたかも「約」または「およそ」という単語により先行されているかのように、近似値として述べられている。このように、述べられた範囲より上および下の変化形を使用することによって、範囲内の値と実質的に同じ結果を達成することができる。本明細書で使用している「約」および「およそ」という用語は、数値について言及する場合、開示された主題が最も密接に関連した技術分野、または問題となっている範囲または構成要素に関連する技術分野において、当業者にとってこれらの単純および普通の意味を有するものとする。厳密な数値的境界から広がる量は、多くの要因に依存する。例えば、考慮し得る要因のいくつかとして、構成要素の重要性および/または所与の量の変化形が特許請求された主題の性能に対して与える作用、ならびに当業者に公知の他の検討材料が挙げられる。本明細書で使用する場合、異なる数値に対する異なる量の有効数字の使用は、単語「約」または「およそ」の使用が、ある特定の数値または範囲の拡大にどのような役目を果たすことになるかを制限することを意図しない。したがって、一般的な事柄として、「約」または「およそ」は数値を拡大する。また、範囲の開示は、最小値と最大値との間のすべての値、さらに「約」または「およそ」という用語の使用によりもたらされる範囲の拡大を含む、継続的な範囲として意図される。したがって、本明細書での値の範囲の列挙は、本明細書で別途指摘されていない限り、範囲内に含まれるそれぞれ別個の値を個々に言及する簡単な方法としての役目を果たし、それぞれ別個の値が、あたかもこれらが明細書に個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれていることを単に意図するものである。
【0494】
本明細書で開示されているデータのいずれかにより形成することができるまたは誘導することができる任意の範囲、比および比の範囲は、本発明の開示のさらなる実施形態を表し、これらがあたかも明示的に記述されているかのように開示の一部として含まれていることを理解されたい。これには、有限の上方境界および/または下方境界を含んでも、または含まなくても、形成され得る範囲が含まれる。したがって、ある特定の範囲、比または比の範囲に最も密接に関連した技術分野において、当業者であれば、このような値は、本明細書で提示されたデータからはっきりと誘導可能であることを十分理解されよう。