【実施例】
【0088】
以下の実施例において使用される場合、用語「粒子内(intragranular)」とは、ベンゾナテートおよび吸着物質および/または蝋および/または親水性ポリマーを用いて調製される顆粒をいう。「粒子外(extragranular)」とは、外部から顆粒に添加される賦形剤をいう。
【0089】
実施例1 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の改変放出性薬剤としてベヘン酸グリセリルを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
【0090】
【表3】
【0091】
ベンゾナテート−ベヘン酸グリセリル−ケイ酸カルシウム吸着物質ブレンド(粒子内)を調製するために、ベヘン酸グリセリル(6.2%w/w)を75℃で溶融させ、それにベンゾナテート(23.1%w/w)をゆっくりと組み入れた。上記の溶融ベンゾナテート−ベヘン酸グリセリルを5分間混合した後に、それに11.1%w/wのケイ酸カルシウムを添加し、室温で均一に混合した。この混合物を、710ミクロン(#25メッシュ)篩に通した。この結果として生じた粒子内ベンゾナテート−ベヘン酸グリセロール吸着物質ブレンドを、次のように調製した粒子外粉末ブレンドと組み合わせた。
【0092】
粒子外粉末ブレンドを調製するために、ラクトース一水和物(8.9%w/w)、リン
酸三カルシウム(33.8%w/w)、コポビドン(3.1%w/w)、ベヘン酸グリセリル(13.1%w/w)を600ミクロン(#30メッシュ)篩に通し、ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質−ベヘン酸グリセリルブレンドと10分間混合して、最終ブレンドを形成した。二酸化ケイ素を600ミクロン(#30メッシュ)篩に通し、そのブレンドと2分間混合した。ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質−ベヘン酸グリセロール−マトリックスを含む最終ブレンドを、成形用具:0.2900×0.6320インチのカプセル形状のものを用いて回転式プレスで圧縮した(硬度:5kP)。
【0093】
実施例2 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の改変放出剤としてベヘン酸グリセリルを用いた代替ベンゾナテートER錠剤150mg
A.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(「ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質」)
【0094】
【表4】
【0095】
上記の表中の成分および量を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、この混合物に、およそ7g/分の速度で液体ベンゾナテートを添加した。結果として生じた形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。
【0096】
吸着物質中のベンゾナテートの量は、好適なアッセイを用いて測定され得る。本明細書に記載される計算のために使用されるアッセイは、40℃で維持されたC
18カラムと310nmに設定されたUV検出器とを備えたHPLC系に15μLの試料を注入することによって得られる対照標準に対するクロマトグラフィーピーク面積の比較を含む。下記の表に示される勾配プログラムを2mL/分の流量で実施したが、移動相は、移動相A(65%の0.015M O−リン酸:35%のアセトニトリル v/v)および移動相B(30%の0.015M O−リン酸:70%のアセトニトリル v/v)からなった。
【0097】
【表5】
【0098】
B.工程2:錠剤調製:
【0099】
【表6】
【0100】
この実施例のパートAからのベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質、ラクトース一水和物、微結晶性セルロースおよびコポビドンを、600ミクロン(#30メッシュ)篩に通し、10分間混合した。このブレンドを、以下のパラメータを用いてローラー圧縮機に通した:ロール速度:1rpm、スクリュー速度:8rpm、ロール圧力:1800psi。この圧縮シートを850ミクロン(#20メッシュ)篩に通した。この顆粒を、上記のパラメータを用いて再度、ローラー圧縮機に通した。この圧縮シートを、850ミクロン篩で篩にかけた。
【0101】
ベヘン酸グリセリルを850ミクロン篩に通し、上で調製された顆粒と10分間混合して、ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質−ベヘン酸グリセリルマトリックスを含
む最終ブレンドを形成した。次いで、二酸化ケイ素を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。このブレンドを、成形用具:0.2900インチ×0.6320インチ(「K 60」およびプレーン)を用いて圧縮した;硬度:8Kp。
【0102】
この圧縮錠剤のインビトロ溶出を、以下のアッセイパラメータを用いて評価した。溶出パラメータ:装置(II)パドル、50rpm、0.05Mリン酸ナトリウム、pH6.8(900mL)、温度37℃)。
【0103】
【表7】
【0104】
実施例3 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の改変放出性薬剤としてセチルアルコールとステアリルアルコールとの組み合わせを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
【0105】
【表8】
【0106】
セチルアルコール(3.6%w/w)およびステアリルアルコール(4.4%w/w)を50℃で溶融させ、その溶融蝋質混合物にベンゾナテート(30.0%w/w)をゆっくりと組み入れた。ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、およびラクトース一水和物を、その溶融混合物と共に造粒した。結果として生じた吸着物質−マトリックスを710ミクロン篩に通した。この工程後に、二酸化ケイ素を600ミクロン篩に通し、上記の吸着物質−マトリックスブレンドとビーカー中で2分間混合した。ステアリン酸マグネシウムを600ミクロン篩に通し、吸着物質−マトリックス−二酸化ケイ素ブレンドと2分間混合した。次いで、この最終ブレンドを、成形用具:0.2730×0.5950インチのカプセル形状のものを用いて回転式プレスで圧縮した(硬度:5kp)。
【0107】
実施例4 − 吸着剤としてAmberlite IRP64樹脂を用いかつマトリックス中の改変放出性薬剤としてベヘン酸グリセリルを用いたベンゾナテートER錠剤150mg(直接打錠法)
A.ベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体(ベンゾナテート樹脂)
【0108】
【表9】
【0109】
ベンゾナテートと水とを混合して、液体ベンゾナテートを溶解させた。結果として生じた溶液を、Key High(商標)剪断造粒機中で連続的に混合しながらAmberlite(商標)IRP64樹脂上に噴霧して、均一塊を形成した(インペラー速度:250rpm;チョッパー速度:3200rpm;噴霧速度:30g/分)。形成されたベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体顆粒を、オーブン中で40℃にて一晩乾燥させた。ベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体顆粒を、最後に425ミクロン篩に通した。
【0110】
B.ベンゾナテート−イオン交換樹脂およびベヘン酸グリセリルを用いたベンゾナテートER錠剤150mgの処方
【0111】
【表10】
【0112】
パートAからのベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、ベヘン酸グリセリルおよびコポビドンを、710ミクロン篩に通し、10分間混合した。二酸化ケイ素を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドとさらに2分間混合して、ベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体−マトリックスを得た。この最終ブレンドを、0.3310×0.7210インチのカプレット成形用具を用いて回転式錠剤プレスで圧縮した(硬度:6〜7kP)。
【0113】
実施例5 − 吸着剤としてケイ酸アルミン酸マグネシウムを用いかつマトリックス中の改変放出性薬剤としてベヘン酸グリセリルを用いたベンゾナテートER錠剤150mg(直接打錠法)
A.ベンゾナテート−ケイ酸アルミン酸マグネシウム吸着物質
【0114】
【表11】
【0115】
液体ベンゾナテートと純水とを混合して、ベンゾナテートを溶解させた。このベンゾナテート溶液を、Key High(商標)剪断造粒機中で実施例4においてと同じインペラー速度およびチョッパー速度を用いて連続的に混合しながらメタケイ酸アルミン酸マグネシウム上に噴霧して、均一塊を形成した。ベンゾナテートケイ酸塩吸着物質顆粒を、流動床装置中で1〜3%の間の含水量まで乾燥させた。この吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。残留した吸着物質顆粒を、メッシュ篩0033(840ミクロン)および0020(510ミクロン)を用いたFitz Mill 3200rpmナイフに通した。この吸着物質顆粒を、最後に再度、425ミクロン篩に通した。
【0116】
B.ベンゾナテートケイ酸アルミン酸マグネシウム吸着物質およびベヘン酸グリセリルを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
【0117】
【表12】
【0118】
まず、二酸化ケイ素を除く成分の全てを710ミクロン篩に通し、10分間混合した。二酸化ケイ素を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドとさらに2分間混合した。最終ベンゾナテート−ケイ酸アルミン酸マグネシウム吸着物質−マトリックスを、0.3600×0.7480インチの楕円形成形用具を用いて回転式錠剤プレスで圧縮した(硬度:6〜7kP)。
【0119】
この錠剤のインビトロ溶出を、以下の溶解パラメータを用いて評価した:装置(II)パドル、50rpm、媒体:0.05Mリン酸ナトリウム、pH6.8(900mL)、
温度37℃。
【0120】
【表13】
【0121】
実施例6 − 非水性エチルセルロースバリアコーティングで被覆されたベンゾナテート−弱酸性カチオン交換樹脂複合体を用いたベンゾナテートER錠剤150mg
A.ベンゾナテートの複合体化(ベンゾナテート樹脂)
【0122】
【表14】
【0123】
純水を計量し、それにベンゾナテートを混合した。この溶液を、Key High剪断造粒機(インペラー速度250rpm、チョッパー速度3200rpm、噴霧速度30g/分)中で連続的に混合しながらAmberlite IRP64弱酸性カチオン交換樹脂上に噴霧して、均一塊を形成した。形成された顆粒を、オーブン中で40℃にて一晩乾燥させた。最後にこの顆粒を425ミクロン篩に通した。
【0124】
B.ベンゾナテート−弱酸性カチオン性交換樹脂複合体の造粒(ベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体−マトリックス)
【0125】
【表15】
【0126】
ヒプロメロースをエタノールにゆっくりと添加し、完全に溶解されるまで混合して、「ヒプロメロース溶液」を得た。工程(A)1で調製されたベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体を、Key High剪断造粒機(インペラー250rpm、チョッパー3200rpm)中でゆっくりとした速度で混合した。上で調製されたヒプロメロース溶液を、ベンゾナテート樹脂上にゆっくりとした速度で噴霧した(インペラー250rpm、チ
ョッパー3200rpm)。造粒されたベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体−マトリックスを500ミクロン篩に通した。含水量が9.49%でしかなかったため、乾燥は必要とされなかった。
【0127】
C.ベンゾナテート−イオン交換樹脂複合体−マトリックスへのエチルセルロースの20%レベルでの被覆(ベンゾナテートME20樹脂)
【0128】
【表16】
【0129】
コーティング溶液を調製するために、トリアセチンをエタノールに溶解させた。エチルセルロースをゆっくりと添加し、それが完全に溶解されるまで混合した。調製されたコーティング溶液を、パートBに従って調製されたベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体−マトリックス上に、20%の固形分がそのベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体−マトリクス上に負荷されるように、流動床装置中で噴霧した。被覆されたベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体−マトリックスの温度は、流動床装置中、およそ35℃で維持された。
【0130】
D.ベンゾナテートER錠剤150mgの形成
【0131】
【表17】
【0132】
パートCの被覆されたベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体−マトリックス、パートAのベンゾナテート−カチオン交換樹脂複合体、ラクトース一水和物、微結晶性セルロースおよびポリビニルピロリドンK90Fを、710ミクロン篩に通し、10分間混合した。二酸化ケイ素を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。ステアリン酸マグネシウムを600ミクロン篩に通し、上記のブレンドとさらに2分間混合した。この最終ブレンドを、0.3310×0.7210インチのカプレット成形用具を用いて回転式錠剤プレスで圧縮した(硬度:8〜10kP)。
【0133】
錠剤のインビトロ溶出プロファイルを、以下の溶出パラメータ、すなわち、装置(II)、パドル、50rpmを用い、37℃の温度にて、0.05Mリン酸ナトリウムの溶出媒体、pH6.8(900mL)中で評価した。
【0134】
【表18】
【0135】
比較の目的のために、インビトロ溶出を、USP媒体である水900mL 装置II、パドル、50rpmでも評価した。
【0136】
【表19】
【0137】
実施例7 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の改変放出性薬剤としてベヘン酸グリセリルを用いかつ逆腸溶性コーティングを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
工程1:ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(「ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質」)
【0138】
【表20】
【0139】
上記の表に示された量を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成された顆粒を425ミクロン篩に通した。
【0140】
工程2:処方方法:
以下の表は、1500錠のバッチサイズ用の成分を示している。
【0141】
【表21】
【0142】
上記の表に示された量を用いて、工程1で調製されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、およびコポビドンを、600ミクロン篩に通し、10分間混合した。結果として生じたブレンドを、以下のパラメータを用いてローラー圧縮機に通した:ロール速度:1rpm;スクリュー速度:8〜12rpm、ロール圧力:1800psi。この圧縮シートを850ミクロン篩に通した。
【0143】
別個のプロセスにおいて、ベヘン酸グリセリルを600ミクロン篩に通し、上で調製された顆粒と10分間混合した。二酸化ケイ素を600ミクロン篩に通し、上記のブレンド
と2分間混合した。ステアリン酸マグネシウムを600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。このブレンドを、成形用具:0.3600インチ×0.7480インチ(楕円形成形用具、プレーン)を用いて圧縮した;硬度:4〜5Kp。
【0144】
工程3:Kollicoat(登録商標)Smartseal 30Dでの被覆
【0145】
【表22】
【0146】
*Kollicoat(登録商標)Smartseal 30Dは、およそ30%の固形分を有する水性ポリマー分散液である。これは、およそ0.6%のマクロゴールセトステアリルエーテルおよび0.8%のラウリル硫酸ナトリウムで安定化されたメタクリル酸メチルとメタクリル酸ジエチルアミノエチルとのコポリマーを含有する。
【0147】
上記の表に示された量を用いて、次のようにコーティングを調製して、19.6%の総固形分および10%の総ポリマー含量を有するコーティングを得た。最終製品は、およそ約50%w/wポリマーのポリマー総量を乾燥フィルム上に含有するコーティング層を含有する。
【0148】
コーティングを調製するために、ブチル化ヒドロキシトルエンを、20分間にわたりアローミキサー(arrow mixer)を用いてクエン酸トリブチルに溶解させて、可塑剤懸濁液を形成した。別個に、高剪断ミキサーを10分間にわたり3200rpmで用いて、タルクを水中で均質化した。均質化タルクおよび可塑剤懸濁液を、アローミキサーで静かに撹拌しながらKollicoat分散液にゆっくりと注入した。このコーティング懸濁液を2時間混合した後、コーティング懸濁液を180ミクロン篩に通し、磁気攪拌機を用いて連続的に撹拌した。以下のパラメータに従って流動床装置中でこのコーティング懸濁液で錠剤を噴霧被覆し、5%および10%の総ポリマー重量増加の時点でサンプリングした。
プロセスパラメータ:
入口温度:48℃〜55℃
排出温度:38℃〜40℃
風量:69cfm
噴霧速度:1〜2g/分
被覆された錠剤を、熱風炉中で2時間にわたり50℃で硬化させた。
【0149】
結果として生じた被覆錠剤のインビトロ溶出プロファイルを、以下の溶出パラメータ、すなわち、装置(II)パドル、50rpmを用い、37℃の温度にて、500mLの0.1N HCl(1時間)+6.8のpHとする400mLのリン酸塩緩衝液の溶出媒体中で評価した。以下に示される放出百分率は、4つの溶出テキストの平均値である。
【0150】
【表23】
【0151】
実施例8 − 健康な成人被験体において絶食条件下でベンゾナテートER錠剤の相対的バイオアベイラビリティを等用量の対照製品(Tessalon(登録商標))と比較する非盲検無作為2期間交差1日パイロット研究
ベンゾナテートの薬物動態は十分に特徴付けられていない。薬物は、即時放出性処方物の投与後15〜20分以内に作用し始め、効果は3〜8時間続く。この研究は、健康な成人被験体において1日3回(t.i.d.)投与される2個のTessalon(登録商標)100mg真珠型カプセル剤と比較した、1日2回(b.i.d.)投与される実施例7に記載されるように調製された2個のベンゾナテート150mg長期放出性錠剤の相対的バイオアベイラビリティを評価するものである。薬物動態結果を、以下の表に示し、
図1Aおよび1Bに図示する。
【0152】
処置:
処置A:試験ベンゾナテートER錠剤を、実施例7に記載されるように調製した。300mg用量の試験製品(錠剤2個)を、絶食条件下において、0時間および12時間の時点にて、2つの等しい用量(各300mg)で、240mLの飲料水と共に投与した。
【0153】
処置B:200mg用量の対照製品(真珠型カプセル剤2個)を、絶食条件下において、0時間、8時間および16時間の時点にて、3つの等しい用量(各200mg)で投与した。
【0154】
用量:試験製品:2×150mg b.i.d.(合計600mg用量)。対照製品:2×100mg t.i.d.(合計600mg用量)。
薬物投与:試験製品:2個の150mg錠剤を240mL(±約5mL)の飲料水と共に0時間および12時間の時点で投与。
【0155】
対照製品:2個の100mg真珠型カプセル剤を240mL(±約5mL)の飲料水と共に0時間、8時間および16時間の時点で投与。
【0156】
各群14名の被験体がいた。
【0157】
PK分析を、PKデータセットにおける被験体からの利用可能なデータに対して行った。実際の投与後試料採取時間が、PK分析において存在した。SAS(登録商標)におけるノンコンパートメントアプローチを用いて、ベンゾナテートについて、以下のPKパラメータが評価される:AUCinf:時間ゼロから無限時間までの検体濃度対時間曲線の下の面積。Cmax:サンプリング期間中の最大実測検体濃度。Tmax:サンプリング期間中の最大実測検体濃度の時間。
【0158】
分散分析(ANOVA)が、ログ変換されたAUCinfおよびCmaxならびに変換されていないTmaxパラメータに対して行われる。同じ統計モデルを用いて、最小二乗平均、処置間の最小二乗平均の差およびこれらの差の対応する標準誤差が、ログ変換されたAUCinfおよびCmaxパラメータについて評価される。これらの統計値に基づき、各処置についての幾何平均の比および対応する90%信頼区間およびパワー(power)が算出される。これらの統計値は、試験処方物の性能を対照製品と比べて評価するために使用される。
【0159】
有効であると確認されているLC/MS/MS分析法によって、血漿からベンゾナテート濃度を測定した。ノンコンパートメントアプローチを用いて以下の薬物動態パラメータを評価した:AUCinf、Cmax、およびTmax。統計分析:ANOVA(PROCGLM)が、ログ変換されたAUCinfおよびCmaxならびに変換されていないTmaxに対して行われる。ログ変換されたデータに基づき、各処置についての幾何平均の比および対応する90%信頼区間が、AUCt、AUCinfおよびCmaxについて算出される。これらの統計値は、試験処方物の性能を対照製品と比べて評価するために使用される。
【0160】
【表24】
【0161】
実施例9 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつ逆腸溶性コーティング(メタクリル酸ジメチルアミノエチルとメタクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとをベースとするカチオン性コポリマー)を用いたベンゾナテートER錠剤150mg
1.ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質の調製
【0162】
【表25】
【0163】
上記の表中の量を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpm;チョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpm;チョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。先の実施例に記載したアッセイを用いることにより、ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質の総重量に基づき60.66wt%のベンゾナテートが示された。
【0164】
2.ベンゾナテートER錠剤の調製
【0165】
【表26】
【0166】
品目1、2、3および4を、10分間にわたり、KG5[Key International]高剪断造粒機中で混合した(インペラー:250rpm;チョッパー:3200rpm)。ジャケット付熱(jacketed heat)を作動させ、温度が80℃に達するまでこのブレンドを混合した。ブレンドを、80℃で10分間さらに混合した。ブレンドをステンレス鋼トレー中に広げ、2時間冷却した後、ブレンドを710ミクロン篩に通した。
【0167】
品目5、6、7および8を別個に710ミクロン篩に通し、キューブブレンダー中で上記の(品目1、2、3および4の)ブレンドと10分間混合した。品目10を600ミクロン篩に通し、そのうちの50%と上記のブレンドとを3分間混合した。このブレンドを、TFミニ[Vector Corporation]ローラー圧縮機(ロール速度1rpm;圧力:600psi;スクリュー速度12rpm)に通した。このリボンを、Fitz Mill(Fitz速度:1200rpm;ナイフ:フォワード;篩1650ミクロン(0065篩)(The Fitzpatrick Company))に通して粉砕した。品目9を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと5分間混合した。品目10の残りの50%を上記のブレンドに添加し、3分間混合した。このブレンドを、成形用具
:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮した;硬度:10〜12Kp。
【0168】
3.「Eudragit(登録商標)EPO Ready Mix」(逆腸溶性コート)での被覆
【0169】
【表27】
【0170】
EUDRAGIT(登録商標)EPOは、メタクリル酸ジメチルアミノエチルとメタクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとをベースとするカチオン性コポリマーである。Eudragit(登録商標)EPO Ready Mixは、塩基性ブチル化メタクリレートコポリマー、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸およびタルクからなる。高剪断ミキサーを30分間にわたり2300rpmで用いて、この混合逆腸溶性コーティングミックスを、総固形分が15%となるように、純水と混合した。
【0171】
この懸濁液を500ミクロン篩に通し、磁気攪拌機を用いて連続的に撹拌した。調製された錠剤を、以下のパラメータを用いて被覆し、10%の固形分レベルでサンプリングした。この被覆錠剤を、平鍋で40℃にて30分間乾燥させた。
【0172】
プロセスパラメータは、入口温度:35℃;排出温度:28℃〜30℃;風量:65cfm;噴霧速度:1.5g/分であった。
【0173】
4.「Opadry(登録商標)YS−1−19025−A」(シールコート)での被覆
【0174】
【表28】
【0175】
クリアシールコートOpadry(登録商標)YS−1−19025−A溶液を、品目1を品目2に添加することにより調製し(総固形分7.5%w/v)、アローミキサーを用いて60分間混合した。逆腸溶性被覆錠剤に対して以下のパラメータを用いて被覆を行い、3%の固形分レベルでサンプリングした。プロセスパラメータは、入口温度:60℃〜65℃;排出温度:38℃〜48℃;風量:63cfm;噴霧速度:1.5g/分であった。
【0176】
実施例10 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてヒプロメロースを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
2663〜4970mPa−Sの粘度、19〜24%のメトキシ、7〜12%のヒドロキシプロピル、置換2208、および0.12〜0.15g/cm
3の嵩密度、および最大5%の含水量を有するヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはHPMCとも呼ばれる)を用いてこの処方物を調製した。
【0177】
1.ケイ酸カルシウムを伴うベンゾナテート(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0178】
【表29】
【0179】
上記の表に示された量を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。本明細書に記載されるアッセイを用いて、ベンゾナテートの量を、吸着物質の総重量に基づき60.66wt%のベンゾナテートであると決定した。
【0180】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0181】
【表30】
【0182】
直前の表からの品目1、2、3、4および5を710ミクロンに通し、キューブブレンダー中で10分間混合した。品目7を600ミクロン篩に通し、そのうちの50%と上記のブレンド(品目1、2、3、4、5)とを2分間混合した。品目1〜5と品目7の50%とを含む結果として生じたブレンドを、TFCミニローラー圧縮機に通した(ロール速
度1rpm;圧力:1200psi;スクリュー速度12rpm;Vector Corporation)。このリボンを710ミクロン篩に通した。品目6を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。品目7の残りの50%を上記のブレンドに添加し、2分間混合した。この最終ブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮した;硬度:5Kp。
【0183】
3.インビトロ溶出(500mLの0.1N HCl(1時間)+400mLのリン酸塩緩衝液):
逆腸溶性コーティングまたは任意選択のシールコートで被覆する前の錠剤コアの溶出パターンを評価するために、パート2に従って調製された錠剤のインビトロ溶出プロファイルを、以下の溶出パラメータ、すなわち、装置(II)パドル、50rpmを用い、37℃の温度にて、500mLの0.1NのHCl(1時間)+6.8のpHとする400mLのリン酸塩緩衝液の溶出媒体中で評価した。以下に示される放出百分率は、4つの溶出容器の平均値である。
【0184】
【表31】
【0185】
この錠剤コアは、逆腸溶性コーティングおよび任意選択のシールコートで被覆され得る。
【0186】
実施例11 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてヒプロメロースのブレンドを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
(1)2663〜4970mPa−Sの粘度、19〜24%のメトキシ、7〜12%のヒドロキシプロピル、置換2208、および0.12〜0.15g/cm
3の嵩密度および最大5%の含水量を有するヒプロメロースと(2)80〜120mPa−Sの粘度、19〜24%のメトキシ、7〜12%のヒドロキシプロピル、置換2208、および最大5%の含水量を有するヒプロメロースとの、2つのヒプロメロースのブレンドを用いてこの処方物を調製した。
【0187】
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0188】
【表32】
【0189】
直前の表中の成分を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。本明細書に記載される
アッセイを用いて、ベンゾナテートの量を、吸着物質の総重量に基づき60.66wt%のベンゾナテートであると決定した。
【0190】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0191】
【表33】
【0192】
直前の表からの成分を用いて、品目1、2、3、4、5、6および7を850ミクロン篩に通し、キューブブレンダー中で10分間混合した。品目8を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。このブレンドをローラー圧縮機に通した(ロール速度1rpm;圧力:1600psi;スクリュー速度12rpm)。このリボンをFitzミル(ナイフフォワード、速度:1100rpm、篩0065;Fitzpatrick Company)に通した。品目9を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと3分間混合した。品目10(600ミクロン篩)を上記のブレンドに添加し、2分間混合した。このブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮した;硬度:6Kp。
【0193】
3.インビトロ溶出(500mLの0.1N HCl(1時間)+400mLのリン酸塩緩衝液):
逆腸溶性コーティングまたは任意選択のシールコートで被覆する前の錠剤コアの溶出パターンを評価するために、パート2に従って調製された錠剤のインビトロ溶出プロファイルを、以下の溶出パラメータ、すなわち、装置(II)パドル、50rpmを用い、37℃の温度にて、500mLの0.1N HCl(1時間)+6.8のpHとする400mLのリン酸塩緩衝液の溶出媒体中で評価した。以下に示される放出百分率は、4つの溶出容器の平均値である。
【0194】
【表34】
【0195】
この錠剤コアは、逆腸溶性コーティングおよび任意選択のシールコートで被覆され得る。
【0196】
実施例12 − ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質を含みかつ制御放出性(CR)ヒプロメロースK100LVを用いたベンゾナテートER150錠剤
80〜120mPa−Sの粘度、10.0〜24.0のメトキシ%、7.0〜12.0のヒドロキシプロピル%、(置換型2208、最大5%の水分量、および0.23〜0.35g/cm
3の嵩密度を有するヒプロメロースを用いてこの処方物を調製した。先の実施例に記載されたとおりに処方物を調製した。
【0197】
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0198】
【表35】
【0199】
直前の表中の成分を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。アッセイにより、吸着物質の総重量に基づき60.66wt%の量のベンゾナテートが示された。
【0200】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0201】
【表36】
【0202】
直前の表中の成分を用いて、品目1、2、3、4および5を710ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間混合した。品目6を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。(600ミクロン篩に通された後の)品目7を上記のブレンドに添加し、2分間混合した。この最終ブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮した。
【0203】
3.インビトロ溶出(0.1N HCl):
錠剤コアの溶出パターンを評価するために、錠剤のインビトロ溶出プロファイルを、0.1N HCl中で行い、以下の溶出パラメータ、すなわち、装置(II)パドル、50rpmを用いて、0.5時間、1時間および2時間の時点で評価した。以下に示される放出百分率は、4つの溶出容器の平均値である。
【0204】
【表37】
【0205】
この錠剤コアは、逆腸溶性コーティングおよび任意選択のシールコートで被覆され得る。
【0206】
実施例13 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてヒドロキシプロピルセルロースを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
この実施例は、95,000の分子量、75〜150mPa−Sの粘度、5%の最大含水量、水中5〜7.5のpH、モル置換度3.4〜4.4、0.2の最大灰分、および粒径(最低85%が600ミクロン篩を通り、最低99%が20メッシュを通る)により特徴付けられる、例示的なヒドロキシプロピルセルロース[LXF,Ashland Chemical]を使用する。
【0207】
実施例13A:処方物A
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0208】
【表38】
【0209】
直前の表中の成分を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通し、先の実施例に記載されたとおりにアッセイした。
【0210】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0211】
【表39】
【0212】
上記の表中の成分および量を用いて、品目1、2、3、4および5を710ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間混合した。品目6を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。品目7(600ミクロン篩)を上記のブレンドに添加し、2分間混合した。このブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮した(硬度:11Kp)。
【0213】
3.インビトロ溶出(0.1N HCl)
錠剤コアの溶出パターンを評価するために、錠剤のインビトロ溶出プロファイルを、0.1N HCl中で行い、以下の溶出パラメータ、すなわち、装置(II)パドル、50rpmを用いて、示される時点において評価した。以下に示される放出百分率は、4つの溶出容器の平均値である。
【0214】
【表40】
【0215】
この錠剤コアは、逆腸溶性コーティングおよび任意選択のシールコートで被覆され得る。
【0216】
実施例13B:処方物B
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0217】
【表41】
【0218】
直前の表中の成分を用いて、ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。
【0219】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0220】
【表42】
【0221】
直前の表中の成分を用いて、品目1、2、3、4および5を710ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間混合した。2.品目6を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合した。全ブレンドを、マイクロローラー圧縮機(ロール速度:1rpm、スクリュー速度:12rpm、圧力:1600psi)を用いてローラー圧縮した。この圧縮シートを、Fitzミル(篩:0065、速度:1100rpm、ナイフフォワード)に通して粉砕した。このブレンドを、マイクロローラー圧縮機(ロール速度:1rpm、スクリュー速度:12rpm、圧力:1600psi)を用いて再度、ローラー圧縮した。この圧縮シートを、Fitzミル(篩:0065、速度:1100rpm、ナイフフォワード)に通して粉砕した。品目7(600ミクロン篩)を上記のブレンドに添加し、2分間混合した。このブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮した(硬度:11Kp)。
【0222】
逆腸溶性コートまたはシールコートで被覆する前の錠剤コア、すなわち、実施例13Bのパート2に記載されたとおりに調製された錠剤のインビトロ溶出を、以下の媒体:(500mLの0.1N HCl(1時間)+400mLのリン酸塩緩衝液)、装置−2、50rpmを用いたアッセイにおいて評価した。
【0223】
【表43】
【0224】
3.Eudragit(登録商標)EPO Ready Mix(逆腸溶性コート)での被覆
【0225】
【表44】
【0226】
高剪断ミキサーを30分間にわたり2300rpmで用いて、逆腸溶性コーティング(表中の品目1)を水に混合した。結果として生じた懸濁液を、500ミクロン篩に通し、磁気撹拌機を用いて連続的に撹拌した。実施例13Bのパート2に記載されたとおりに調製された錠剤を、以下のプロセスパラメータを用いて、(あらゆるシールコートの前の錠剤の重量に基づき)10wt%の逆腸溶性コーティングレベルに達するように被覆した。プロセスパラメータ:入口温度:35℃、排出温度:28℃〜30℃、風量:65cfm、噴霧速度:1.5g/分。この被覆錠剤を、平鍋で40℃にて30分間乾燥させた。
【0227】
この逆腸溶性被覆錠剤のインビトロ溶出を、以下の媒体:(500mLの0.1N HCl(1時間)+400mLのリン酸塩緩衝液)、装置−2、50rpmを用いたアッセイにおいて評価した。
【0228】
【表45】
【0229】
4.Opadry(登録商標)YS−1−19025−A(シールコート)での被覆
【0230】
【表46】
【0231】
透明シールコート溶液を、品目1(Opadry(登録商標)YS−1−19025−A)を品目2(水)に添加し、アローミキサーを用いて60分間混合することにより調製した。このシールコート溶液を、実施例13Bのパート3に記載されたとおりに調製された逆腸溶性被覆錠剤に、以下のパラメータを用いて、(被覆錠剤の総重量に基づき)3%wtのシールコートレベルに達するように適用した。プロセスパラメータ:入口温度:60℃〜65℃、排出温度:38℃〜48℃、風量:63cfm、噴霧速度:1.5g/分。
【0232】
この逆腸溶性被覆錠剤のインビトロ溶出を、以下の媒体:(500mLの0.1N HCl(1時間)+400mLのリン酸塩緩衝液)、装置−2、50rpmを用いたアッセイにおいて評価した。
【0233】
【表47】
【0234】
実施例14 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてベヘン酸グリセリル−親水性ポリマーの組み合わせを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
1.ケイ酸カルシウムとのベンゾナテート複合体化(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0235】
【表48】
【0236】
ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通し、ベンゾナテート含有量について、上に記載されたとおりにアッセイした。
【0237】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0238】
【表49】
【0239】
上記の表中の成分および量を用いて、品目1、2、3および4を、高剪断造粒機中で10分間混合した(インペラー:250rpm、チョッパー:3200rpm)。ジャケット付熱(jacketed heat)を作動させ、温度が80℃に達するまでこのブレンドを混合させた。ブレンドを、80℃で10分間混合した。ブレンドをステンレス鋼トレー中に広げ、2時間冷却した。ブレンドを710ミクロン篩に通した。品目5、6、7、8を710ミクロン篩に通し、上記のブレンドと10分間混合した。品目9を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドと5分間混合した。品目10を600ミクロン篩に通し、そのうちの50%と上記のブレンドとを3分間混合した。このブレンドをローラー圧縮機(ロール速度1rpm;圧力:500psi;スクリュー速度12rpm)に通した。このリボンを、Fitz Mill(速度:2300rpm、ナイフフォワード、0050篩)に通して粉砕した。品目10の残りの50%を上記のブレンドに添加し、3分間混合した。このブレンドを、成形用具:0.3600インチ×0.7480インチ(プレーン)を用いて圧縮した;硬度:7Kp。
【0240】
3.Euragit(登録商標)EPO Ready Mix(逆腸溶性コート)での被覆
【0241】
【表50】
【0242】
高剪断ミキサーを30分間にわたり2300rpmで用いて、上記の表に示された逆腸溶性コーティングを水に混合した。この懸濁液を、500ミクロン篩に通し、磁気攪拌機を用いて連続的に撹拌した。調製された錠剤を、以下のプロセスパラメータを用いて被覆し、10%の固形分レベルでサンプリングした。プロセスパラメータは次のとおりであった:入口温度:35℃、排出温度:28℃〜30℃、風量:65cfm、噴霧速度:1.5g/分。この被覆錠剤を、平鍋で40℃にて30分間乾燥させた。
【0243】
4.Opadry(登録商標)YS−1−19025−Aシールコートでの被覆
【0244】
【表51】
【0245】
Opadry YS−1−19025−Aクリア溶液を、品目1を品目2に添加することにより調製し、アローミキサーを用いて60分間混合した。被覆を以下のパラメータを用いて逆腸溶性被覆錠剤に対して行い、3%の固形分レベルでサンプリングした。
【0246】
プロセスパラメータは次のとおりであった:入口温度:60℃〜65℃、排出温度:38℃〜48℃、風量:63cfm、噴霧速度:1.5g/分。
【0247】
5.インビトロ溶出(500mLの0.1N HCl(1時間)+400mLのリン酸塩緩衝液):
インビトロ溶出を、実施例7に記載されたアッセイパラメータに従ってアッセイした。
【0248】
【表52】
【0249】
実施例15 − 吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてヒプロメロースとヒドロキシプロピルセルロースとの組み合わせを用いたベンゾナテートER錠剤150mg
この実施例は、ベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質をヒプロメロースとヒドロキシプロピルセルロース(HPC)との組み合わせとブレンドすることを例示するものである。例示されるHPCは、300〜600mPa−Sの粘度、80kDaの分子量、最低約99.9%(U.S.60メッシュ)、最低90%(U.S.80メッシュ)、および80%(100メッシュ)の平均粒径により特徴付けられる。ヒプロメロースは、2663〜4970mPasの粘度を有し、先の実施例において詳細に記載されたものである。
【0250】
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0251】
【表53】
【0252】
ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合した(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加した。形成された顆粒を425ミクロン篩に通した。
【0253】
2.ベンゾナテートER錠剤
【0254】
【表54】
【0255】
直前の第1項で調製された吸着物質を用いた錠剤を調製するために、品目1、2、3、4、5および6を500ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間にわたり手で混合する。
品目7を500ミクロン篩に通し、上記のブレンドと2分間混合する。品目8を600ミクロンに通し、上記のブレンドと2分間混合する。このブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮する;硬度:11Kp。
【0256】
結果として生じた錠剤は、その後、逆腸溶性コートおよび任意選択のシールコートで被覆され得る。
【0257】
実施例17 − ベンゾナテートのための吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてヒドロキシプロピルセルロースを用いたベンゾナテート/クロルフェニラミンER錠剤150mg/4mg
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0258】
【表55】
【0259】
ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合する(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加する。このベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通す。
【0260】
2.ベンゾナテート/クロルフェニラミンER錠剤
【0261】
【表56】
【0262】
品目1、2、3、4、5および6を710ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間混合
する。品目7を600ミクロン篩に通し、次いで上記のブレンドに添加し、これを2分間混合する。品目8(600ミクロン篩)を上記のブレンドに添加し、2分間混合する。このブレンドを、成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン)を用いて圧縮する(硬度:11Kp)。
【0263】
3.Eudragit(登録商標)EPO Ready Mix(逆腸溶性コート)での被覆
【0264】
【表57】
【0265】
高剪断ミキサーを30分間にわたり2300rpmで用いて、逆腸溶性コーティングミックス(品目1)を水(品目2)に混合する。この懸濁液を500ミクロン篩に通し、磁気撹拌機を用いて連続的に撹拌する。調製されたパート2の錠剤を、以下のプロセスパラメータを用いて被覆し、(あらゆるシールコートの前の)逆腸溶性被覆錠剤の重量に基づき10wt%の逆腸溶性コーティングとなるように被覆する。プロセスパラメータ:入口温度:35℃、排出温度:28℃〜30℃、風量:65cfm、噴霧速度:1.5g/分。この逆腸溶性被覆錠剤を、平鍋で40℃にて30分間乾燥させる。
【0266】
4.Opadry(登録商標)YS−1−19025−A(シールコート)での被覆
【0267】
【表58】
【0268】
シールコートの透明溶液を、Opadry(登録商標)YS−1−19025−A(品目1)を水(品目2)と組み合わせ、アローミキサーを用いて60分間混合することにより調製する。この溶液を、以下のパラメータを用いて逆腸溶性被覆錠剤に適用し、錠剤の総重量に対して3%w/wのシールコートの時点でサンプリングする。プロセスパラメータ:入口温度:60℃〜65℃、排出温度:38℃〜48℃、風量:63cfm、噴霧速度:1.5g/分。
【0269】
実施例18 − ベンゾナテートのための吸着剤としてケイ酸カルシウムを用いかつマトリックス中の長期放出性薬剤としてヒドロキシプロピルセルロースを用いた、IRクロルフェニラミン成分を含む、ベンゾナテート/クロルフェニラミンER錠剤150mg/4
mg
1.ケイ酸カルシウムによるベンゾナテート吸着(BEN−ケイ酸カルシウム吸着物質)
【0270】
【表59】
【0271】
ケイ酸カルシウムを、高剪断造粒機中でゆっくりとした速度で混合する(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)。ゆっくりとした速度(インペラー:250rpmおよびチョッパー:3200rpm)において、それに、およそ7g/分の速度でベンゾナテートを添加する。形成されたベンゾナテート−ケイ酸カルシウム吸着物質顆粒を425ミクロン篩に通した。
【0272】
2.クロルフェニラミンIR層ブレンド
【0273】
【表60】
【0274】
品目1、2および3を710ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間混合する。品目4を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドに添加し、2分間混合する。品目5(600ミクロン篩)を上記のブレンドに添加し、2分間混合する。
【0275】
3.ベンゾナテート/クロルフェニラミンER層ブレンド
【0276】
【表61】
【0277】
品目1、2、3、4、5および6を710ミクロン篩に通し、ポリ袋中で10分間混合する。品目7を600ミクロン篩に通し、上記のブレンドに添加し、2分間混合する。品目8(600ミクロン篩)を上記のブレンドに添加し、2分間混合する。
【0278】
4.ベンゾナテート/クロルフェニラミン2層錠剤の圧縮
2つのブレンドを、好適な二重層錠剤プレスを用いて2層錠剤として仕様どおりに圧縮する。先に持続放出性層を圧縮する。成形用具:0.3310インチ×0.7210インチ(プレーン) 硬度:11Kp。持続放出性層:900mg。即時放出性層:200mg。
【0279】
5.Eudragit(登録商標)EPO Ready Mix(逆腸溶性コート)での被覆
【0280】
【表62】
【0281】
高剪断ミキサーを30分間にわたり2300rpmで用いて、品目1を水に混合する。この懸濁液を500ミクロン篩に通し、磁気撹拌機を用いて連続的に撹拌する。以下のプロセスパラメータを用いて、(あらゆるシールコーティングの前の)被覆錠剤の重量に基づき錠剤上10wt%の逆腸溶性コーティングに達するように、錠剤を被覆した。プロセスパラメータ:入口温度:35℃、排出温度:28℃〜30℃、風量:65cfm、噴霧速度:1.5g/分。この被覆錠剤を、平鍋で40℃にて30分間乾燥させる。
【0282】
6.Opadry(登録商標)YS−1−19025−A(シールコート)での被覆
【0283】
【表63】
【0284】
品目1を品目2に添加することによりシールコートの透明溶液を調製し、アローミキサーを用いて60分間混合する。以下のパラメータを用いて、3wt%のシールコートに達するように逆腸溶性被覆錠剤を被覆する。プロセスパラメータ:入口温度:60℃〜65℃、排出温度:38℃〜48℃、風量:63cfm、噴霧速度:1.5g/分。
【0285】
本明細書に記載される全ての特許、特許公開、および他の刊行物は、参照により本明細書に援用される。2013年3月13日に出願された米国仮特許出願第61/780,689号明細書および2103年8月30日に出願された米国仮特許出願第61/872,019号明細書は、その優先権の利益が主張されており、同様に、参照により本明細書に援用される。本発明は、特に好ましい実施形態に関して説明されてきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく変更が加えられ得ることが理解されるであろう。そのような変更形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入ることが意図される。