(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-517835(P2016-517835A)
(43)【公表日】2016年6月20日
(54)【発明の名称】移送装置および対応する移送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/46 20060101AFI20160523BHJP
B65G 33/02 20060101ALI20160523BHJP
【FI】
B65G47/46 B
B65G33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-504659(P2016-504659)
(86)(22)【出願日】2014年3月26日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月9日
(86)【国際出願番号】EP2014056070
(87)【国際公開番号】WO2014154754
(87)【国際公開日】20141002
(31)【優先権主張番号】MI2013A000465
(32)【優先日】2013年3月27日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500361593
【氏名又は名称】イ・エメ・ア,インドゥストリア・マキーネ・オートマティーク・ソシエタ・ペル・アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥野 正司
(72)【発明者】
【氏名】トレッビ、クラウディオ
【テーマコード(参考)】
3F015
【Fターム(参考)】
3F015AA08
3F015BA05
3F015CA02
3F015DA03
3F015FA02
3F015GA01
3F015HA01
(57)【要約】
瓶(11)を容器(12a、12b)内に移送するための装置であって、上記装置は少なくとも、瓶(11)を第1の方向(D)において移送するための移送デバイス(13)と、瓶(11)を移送デバイス(13)から容器(12a、12b)に移送するように構成されているピックアップ分配部材(14)とを備える、装置。移送デバイス(13)およびピックアップ分配部材(14)は互いに対して隣接して配置され、計量スクリュータイプである。ピックアップ分配部材(14)は、第1の方向(D)を横断する第2の方向(T)においてピックアップ分配部材(14)を並進させ、第1のピックアップ状態から第2の分配状態、またその逆にするために設けられている移動手段(20)に関連付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
瓶(11)を容器(12a、12b)内に移送するための装置であって、
前記装置は少なくとも、前記瓶(11)を第1の方向(D)において移送するための移送デバイス(13)と、前記瓶(11)を前記移送デバイス(13)から前記容器(12a、12b)に移送するように構成されているピックアップ分配部材(14)とを備え、
前記移送デバイス(13)および前記ピックアップ分配部材(14)は互いに対して隣接して配置され、計量スクリュータイプであり、
前記ピックアップ分配部材(14)は、
前記第1の方向(D)を横断する第2の方向(T)において前記ピックアップ分配部材(14)を並進させ、第1のピックアップ状態から第2の分配状態、またその逆にするために設けられている移動手段(20)に関連付けられていることを特徴とする、移送装置。
【請求項2】
前記ピックアップ分配部材(14)と協働し、前記ピックアップ分配部材とともに、前記第1の方向における前記瓶(11)の供給を誘導するためのチャネルを画定するために選択的に能動状態/非能動状態にされることが可能な少なくとも1つの収容障壁(23、37)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の移送装置。
【請求項3】
前記ピックアップ分配部材(14)がウォームスクリュー(18)を備えることを特徴とし、前記少なくとも1つの収容障壁(23、37)が、平行に配置され、前記ウォームスクリュー(18)と向き合っていることを特徴とする、請求項2に記載の移送装置。
【請求項4】
前記ウォームスクリュー(18)が、前記容器(12a、12b)の側壁(26)と係合する周溝(38)を有することを特徴とする、請求項3に記載の移送装置。
【請求項5】
前記ウォームスクリュー(18)が、前記(12a、12b)の内部に完全に入るような横の大きさを有することを特徴とする、請求項3または4に記載の移送装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの収容障壁(23、37)を選択的に能動状態/非能動状態にするために、作動手段(24)が前記少なくとも1つの収容障壁に関連付けられていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの収容障壁(23、37)が、その非能動状態において、前記移送デバイス(13)によって供給される前記瓶(11)の支持面(25)に対して隠れていることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項8】
前記ピックアップ分配部材(14)の対向する側面と協働するように構成されている第1の収容障壁(23)および第2の収容障壁(37)を備えることを特徴とする、請求項2〜7のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項9】
前記移動手段(20)が、上記ピックアップ分配部材(14)のための支持スライダ(21)が制御された様式でスライドしてその上に取り付けられている、前記第1の方向(D)を横断するガイド(22)を備えることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項10】
前記ピックアップ分配部材(14)が上記移動手段(20)の少なくとも1つの接続棒(41)に端部において関連付けられており、前記少なくとも1つの接続棒(41)は、前記ピックアップ分配部材(14)を動かすように規定されている位置の間で水平に旋回し、前記ピックアップ分配部材(14)は、前記ピックアップ分配部材(14)に関して反対の位置において前記接続棒(41)に関連付けられている駆動部材(19)によって駆動可能であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項11】
前記ピックアップ分配部材(14)によって規定される前記位置は、位置調整器(40)によって決定されることを特徴とする、請求項10に記載の移送装置。
【請求項12】
前記駆動部材(19)が、前記ピックアップ分配部材(14)と比較してより高い位置に配置されていることを特徴とする、請求項10または11に記載の移送装置。
【請求項13】
前記駆動部材(19)が、制御された様式で位置決め可能な移動スライダ(43)上に配置されていることを特徴とする、請求項12に記載の移送装置。
【請求項14】
前記駆動部材(19)が、前記ピックアップ分配部材(14)よりも下に配置されることを特徴とする、請求項10または11に記載の移送装置。
【請求項15】
各場合において前記ピックアップ分配部材(14)によって供給される前記瓶(11)を前記容器(12a、12b)内で整列されたままにするために、前記容器(12a、12b)内部で位置決め可能であり、前記第2の方向(T)に選択的に並進可能である移動障壁(29)を備えることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項16】
保持デバイス(31)が前記移動障壁(29)に関連付けられており、各場合において、前記容器(12a、12b)内での前記移動障壁(29)の位置を決定するために設けられていることを特徴とする、請求項15に記載の移送装置。
【請求項17】
瓶(11)を容器(12a、12b)内に移送するための方法であって、
少なくとも、前記瓶(11)を第1の方向(D)において直線的に移送する第1のステップと、前記瓶(11)を前記容器(12a、12b)内に導入する第2のステップとを含み、
前記第1のステップは、互いに対して隣接して配置され、両方が計量スクリュータイプである移送デバイス(13)およびピックアップ分配部材(14)によって前記瓶(11)を移送することを可能にすることを特徴とし、前記第2のステップにおいて、前記ピックアップ分配部材(14)は、前記瓶(11)を前記容器(12a、12b)内に推進するために、前記第1の方向(D)を横断する第2の方向(T)において並進されることを特徴とする、方法。
【請求項18】
前記第1のステップにおいて、前記ピックアップ分配部材(14)と協働し、前記ピックアップ分配部材とともに、前記第1の方向(D)における前記瓶(11)の供給を誘導するためのチャネルを画定するために収容障壁(23、37)が能動化されることを特徴とし、前記第2のステップにおいて、前記ピックアップ分配部材(14)に対応して存在する前記瓶(11)を正面において開放するために、前記1つの収容障壁(23、37)が非能動状態されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ピックアップ分配部材(14)は、前記ピックアップ分配部材(14)の一方の側に配置されている第1の容器(12a)、およびまた、反対側に配置されている第2の容器(12b)の両方を満たすことを可能にすることを特徴とする、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
瓶(11)の列を前記第1の容器(12a)内に、その後前記第2の容器(12b)内に交互に供給することを可能にすることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記容器(12a、12b)は、ターンテーブルによって前記ピックアップ分配部材(14)に対応して位置づけられることを特徴とする、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第2のステップにおいて、前記容器(12a、12b)内に、「n」本の瓶(11)の列および「n−1」本の瓶(11)の列を交互に分配することを可能にすることを特徴とする、請求項17〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の移送装置(10)および/または請求項17〜22のいずれか一項に記載の移送方法によって満たされる瓶(11)を収容する容器であって、前記容器内で前記瓶(11)は「n」本の瓶(11)の列および「n−1」本の瓶(11)の列が交互になるように編成されている、容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瓶または広口瓶を、組織化された様式で容器内部に移送するための移送装置に関する。
【0002】
本発明はまた、容器内に瓶を移送するための方法、および、それによって満たされる容器にも関する。
【背景技術】
【0003】
人間または動物のための製品を流通させる流通会社、たとえば、製薬会社は、内部に瓶または広口瓶が配置される、すべて同じ製品を収容する容器を使用することが既知である。
【0004】
以降、瓶という用語は、広口瓶または他の同様のもしくは同等のタイプの入れ物、あるいは、その内容物ならびに閉鎖および/または密閉システムにかかわらない広口瓶または瓶を含むものとする。
【0005】
1つの問題は、支持面および3つのコンパートメント側壁を有し、1つの側面が開いている、瓶を収容するのに使用される容器内で利用可能な空間を最大限に利用することである。
【0006】
もう1つの問題は、容器内に、精密で制御された数の瓶を導入することである。
【0007】
現在、容器を手作業でまたは機械で満たすことが既知であるが、手作業には高い人件費がかかり、機械でも、現行のシステムでは上述した問題は解決されていない。
【0008】
たとえば、一定数の瓶を、スラスタがある移送領域に向けて連続的に搬送するコンベアベルトを備える装置が既知である。
【0009】
移送領域において、一定数の瓶が容器内へ挿入されることになると、スラスタは、瓶を容器内へと推進する。この場合、容器は少なくとも1つの支持面および3つの収容側面を有する。容器が一杯であるためにスラスタが残りの瓶を容器内に挿入することが可能でないとき、容器は取り除かれて閉じられる。
【0010】
このシステムは非常に効率的であるが、瓶が容器内にランダムに導入されるようにし、そのため、空間が最適に利用されているか、または、所望の数の瓶が導入されているか、確信することができない。
【0011】
容器内で瓶を再配置するために、瓶を組織化された列内に拾い上げるためのピックアップデバイスを備える別の移送装置も既知である。
【0012】
これらのピックアップデバイスは、瓶の上部において瓶を拾い上げ、その後、容器内の所望の位置に配置するように動作する吸引装置またはグリッパを使用する。
【0013】
これによって、空間の許容可能な飽和を得ることが可能になり、容器あたりの所望の数の瓶が保証されるが、この移送装置は複雑であり、設定および移送に長い時間がかかり、瓶が破損する危険性を伴い、どんな場合でも容器の最適な飽和が保証されるとは限らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の1つの目的は、保守管理をほとんど必要とせず、容易にプログラム可能である、相対的に単純な安全移送装置を得ることである。
【0015】
本発明のもう1つの目的は、迅速、信頼可能かつ容易に設定される、破損の危険性を伴わない、あらゆる種類およびサイズの容器で空間の最大の可能な飽和を保証する移送装置を得ることである。
【0016】
本出願人は、現行の技術水準の欠点を克服し、これらのおよび他の目的および利点を得るために、本発明を考案、試験および具現化した。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は独立請求項に記載され特徴付けられており、一方で、従属請求項は、本発明の他の特徴または本発明の主要な着想に対する変形形態を記載する。
【0018】
本発明によれば、少なくとも部分的に閉鎖された収容区画を間に画定するために載荷面および載荷面と関連付けられる3つの収容側壁を有する容器が使用される。
【0019】
本発明は、瓶を順々に搬送し、ピックアップ分配部材に対して瓶を連続的に利用可能にする計量スクリュー移送デバイスを用いて瓶が供給されることを可能にする。
【0020】
同じく計量スクリュータイプであるピックアップ分配部材は、計量スクリューデバイスから瓶を受け取り、その後、瓶を容器内に位置づける。
【0021】
本発明の実施例の一形態によれば、ピックアップ分配部材は、毎回「n」本の瓶を容器内に分配し、後続する回に「n−1」本の瓶を分配し、その後再び「n」本の瓶を分配して以下同様とし、それによって、第2の瓶グループがそれ以前に分配されたグループの瓶の間の隙間に配置される。
【0022】
実施例の一形態によれば、計量スクリュー移送デバイスに隣接して配置されるピックアップ分配部材は、ピックアップ分配部材を動かし、瓶グループの容器内への移送を決定するために設けられる移動手段と関連付けられる。
【0023】
一変形形態によれば、水平移動障壁のような位置整合デバイスが、容器と協働する。障壁は、容器内に移送される瓶を互いと整列したままにするために設けられる。
【0024】
実施例の一形態によれば、移動障壁は、新たな瓶グループが供給される度毎に、移動障壁の容器内の瓶に対する相互の位置づけを維持する保持デバイスと関連付けられる。容器が一杯になると、移動障壁が取り外され、場合によって容器が閉じられる。
【0025】
別の変形形態によれば、移送装置は、連続して2つ以上の容器に対処することができ、それによって、1つの容器が一杯になると、その容器が閉じられている間に、ピックアップ分配部材が他の容器に対処することができる。
【0026】
別の変形形態によれば、装置は、選択的に能動状態/非能動状態にされることが可能な収容障壁を備える。収容障壁は、ピックアップ分配部材と協働して瓶を所望の位置に保持し、瓶がその後移送されることを可能にする。
【0027】
本発明の別の変形形態は、容器が垂直移動面上に配置されることを可能にし、それによって、瓶の第1の層が満たされて、場合によってセパレータが第1の層内に配置されると、1つまたは複数のさらなる層を積載することが可能になることを可能にする。
【0028】
本発明の精神はまた、容器がターンテーブルデバイス上に配置され、それによって、1つの容器が一杯になると、ターンテーブルデバイスが、続いて満たされるべき空の容器を準備している間に、この容器を後続のステーションに送ることも可能にする。
【0029】
2つの容器が連続して積載される変形形態において、それらの容器は、ピックアップ分配部材に対向して位置づけられる。
【0030】
この変形形態において、1つのみの送りネジを保持しながら、ピックアップ分配部材は、供給すべき容器に応じて一方の側および他方の側の瓶を受け取るように動く。
【0031】
本発明によれば、ピックアップ分配部材は、一列の瓶のみを容器内に入れることができ、それによって、後続の列が、先行する1つまたは複数の列を推進する。この事例において、容器の入口の平行な側面と対応して、一変形形態によるピックアップ分配部材は、ピックアップ分配部材が瓶の列を容器の面に対して移送することを可能にするのに適した周方向陥凹部または周溝を有する。
【0032】
別の変形形態によれば、ピックアップ分配部材は、容器内部に入るのに適しており、容器内部の所望のおよび/または必要な区画に対して瓶を推進する。この変形形態において、ピックアップ分配部材は、ピックアップ分配部材を支持してピックアップ分配部材を位置決定し、瓶が計量スクリュー移送デバイスによって受け取られると、ピックアップ分配部材に動きをもたらす手段と協働する。
【0033】
本発明のこれらのおよび他の特性は、添付の図面を参照して、非限定例として与えられる実施例のいくつかの形態の以下の説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】第1の動作状態における本発明による移送装置を上から見た概略図である。
【
図2】第2の動作状態における移送装置を上から見た概略図である。
【
図3】第3の動作状態における移送装置を上から見た概略図である。
【
図4】第4の動作状態における移送装置を上から見た概略図である。
【
図5】
図1のVからVまでの断面における概略側面図である。
【
図6】
図2のVIからVIまでの断面における概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
読解を容易にするために、可能であれば、複数の図面において同一の共通する要素を識別するために、同じ参照符号が使用されている。実施例の一形態の要素および特性は、さらに説明することなく実施例の他の形態に好都合に組み込むことができることが理解される。
【0036】
図1を参照すると、瓶11を少なくとも1つの容器、ここで図示されている事例においては2つの対向する容器12aおよび12bに組織化された様式で移送および分配するように構成されている移送装置が、その全体を参照符号10によって示されている。
【0037】
移送装置10は、少なくとも3つの連続した側壁26、および側壁26とともに、上面および正面の両方が開いている収容コンパートメント28を画定する積載面27を有する容器12aおよび12bを満たすために設けられている。
【0038】
移送装置10は、以下第1の計量スクリューとして示される計量スクリュータイプの移送デバイス13を備え、移送デバイス13は、瓶11を支持面25(
図5)上で第1の方向D(
図1)に向けて、以下第2の計量スクリューとして示される、同様に計量スクリュータイプのピックアップ分配部材14に向けて動かすように構成されている。
【0039】
第1の計量スクリュー13は固定位置に取り付けられており、一般的に既知の様式で、第1のウォームスクリュー15と、第1のウォームスクリュー15をその第1の回転軸Xを中心として回転させるために設けられている第1の駆動部材16とを備える。
【0040】
第1の計量スクリュー13はまた、第1の回転軸Xに平行に配置されており、第1のウォームスクリュー15とともに、瓶11を供給するためのガイドチャネルを画定する仕切り17をも備える。
【0041】
図1の事例において、第2の計量スクリュー14は、第1の計量スクリュー13に隣接して配置される、すなわち、第2の計量スクリューは、第1の計量スクリューから瓶11を組織化された様式で受け取って、その後、瓶を容器12aに分配する。第2の計量スクリュー14は、第1の方向Dにおける瓶11の供給と、第1の方向Dを横断する第2の方向Tにおける容器12a内への瓶の並進の両方に適している。
【0042】
より具体的には、第2の計量スクリュー14は、容器12aと協働する側面によって、第1の計量スクリュー13から瓶11を受け取る第1のピックアップ位置をとるのに適している。
【0043】
第2の計量スクリュー14は、
図3に示す事例においては、容器12bと協働する側面によって、その第1の位置または状態において、第1の計量スクリュー13から瓶11を受け取るのにも適している。両方の状態において、第2の計量スクリュー14は、それぞれの容器12aまたは12b内への瓶11の第2の分配状態をとることができ、この状態において、第2の計量スクリュー14が第1の状態に関して第2の方向Tにおいて、それぞれの容器12aまたは12bに向けて並進される。
【0044】
第2の計量スクリュー14は、第2の駆動部材19と関連付けられている第2のウォームスクリュー18を備え、第2の駆動部材は、第2のウォームスクリューを、第1の回転軸Xに平行または実質的に同軸である第2の回転軸Yを中心として回転させるために設けられている。実施例のいくつかの形態は、第2の駆動部材19が、第2のウォームスクリュー18が瓶11を第1の方向Dに前進させるのに適している状態のみにおいて第2のウォームスクリュー18に選択的に関連付け可能であることを可能にし得る。
【0045】
第1のウォームスクリュー15および第2のウォームスクリュー18の両方は、瓶11の外面と係合する形状の凹面を有し、瓶11が移送されることを可能にするような形状にされているネジ状プロファイルを有する。
【0046】
第2の計量スクリュー14を第2の方向Tに並進させ、第2の計量スクリュー14がその第1の状態または第2の状態をとるようにするために、移動手段20が第2の計量スクリュー14と関連付けられている。移動手段20はこの事例においては、第2の回転軸Yを横断して配置されているガイド22を備え、その上には、第2のウォームスクリュー18を支持するためにスライドするスライダ21が取り付けられている。スライダ21に作用し、ガイド22に沿ったそのスライドを決定するための作動手段39が設けられる。
【0047】
実施例の一形態によれば、容器12aおよび12bが、それらが完全に一杯になるまで、瓶11の列を最初に容器12a内へ、次に他方の容器12b内へと交互に供給することによって満たされることが可能にされ得る。実施例の他の形態において、瓶11が他の方法で積載され得ることが除外されるものではない。
【0048】
第2の計量スクリュー14は、使用中、第2のウォームスクリュー18とともに、瓶11を第1の方向Dに供給するためのチャネルを画定する少なくとも1つの障壁、
図5および
図6に示す事例においては2つの収容障壁23および37と協働する。
【0049】
特に、第2の計量スクリュー14はそれぞれ、容器12aまたは容器12bのいずれが積載されるべきであるかに応じて選択的に能動化されることが可能な第1の障壁23および第2の障壁37と協働する。
【0050】
第1の障壁23は仕切り17と実質的に整列して配置され、一方で第2の障壁37は仕切り17と平行に配置される。
【0051】
それぞれの作動手段24が、第1の障壁23および第2の障壁37を、第2のウォームスクリュー18に対抗して瓶11を収容する能動状態、および、第2の計量スクリュー14によって瓶11が容器12a、12b内に移送されることを可能にするために支持面25に対して後退される非能動状態にするために、第1の障壁23および第2の障壁37と関連付けられる。
【0052】
作動手段24は、電気モータ、空気アクチュエータ、電気アクチュエータ、オイル動圧アクチュエータ、ラック、ウォームスクリュー、関節式運動機構、または、この目的に適した任意の他の手段を含むことができる。
【0053】
より具体的には、第2の計量スクリュー14は、第1の計量スクリュー13から「n」本の瓶11を受け取るまで作動される。この状態において、第1の計量スクリュー13および第2の計量スクリュー14の両方が停止する、すなわち、それらはもはや瓶11を、それぞれ第1の回転軸Xおよび第2の回転軸Yに平行に動かさない。第1の障壁23は、その非能動状態にされ、瓶11が正面において解放される。
【0054】
瓶11が正面において解放されると、瓶11の列が容器12aまたは12bの積載面27上に位置づけられるまで第2のウォームスクリュー18を並進させるために、スライダ21がガイド22に沿って動かされる。
【0055】
その後、第2の計量スクリュー14が、第1の計量スクリュー13から「n−1」本の瓶11を取得し、その後再び「n」本、「n−1」本、「n」本と、以下同様に取得していき、それによって、各列の瓶11が容器12aまたは12b内で、先行する列の瓶11の間に構成される隙間に位置づけられる。
【0056】
容器12aまたは12bの収容コンパートメント28内部に、第2のウォームスクリュー18の推進の効果に起因する瓶11の積載面27上での並進中に同じく瓶11が整列したままにするために、同じく第2の方向Tに平行な方向に選択的に並進可能な移動障壁29を位置づけることができる。
【0057】
移動障壁29は、容器12aまたは12bの側壁26に対して横方向に配置されているガイド30に対してスライドして取り付けられ、保持デバイス31によって瓶11の第1の列に対向する位置に保持される。
【0058】
保持デバイス31は、
図5および
図6に示すソリューションにおいて、ケーブル33およびリターンプーリ34を用いて移動障壁29に接続されているカウンターウェイト32を備える。
【0059】
保持デバイス31は、場合によって、容器12aまたは12bにおける移動障壁29の位置づけを決定し、移動障壁29が容器12aまたは12b外へと瓶11を推進することを防止するためのブロック部材35を備えてもよい。
【0060】
移動障壁29が容器12aまたは12bの底部に達すると、容器12aまたは12bの積載サイクルが終了し、移動障壁29が抜き出されて、積載開始位置において、新たな空の容器12aまたは12b内に位置づけられる。
【0061】
移送装置10はまた、第1の計量スクリュー13および第2の計量スクリュー14、ならびにまた移動手段20、作動手段24および保持デバイス31を適切に制御し駆動するために設けられる命令および制御ユニットをも備える。
【0062】
支持面25は、
図5および
図6に示す事例において、各容器12aおよび12bについて、瓶11が移送される面に対して低くなっている位置決め台座36が設けられており、それによって、容器12aまたは12bが支持面25上に配置されると、支持面25は、実質的に容器12aまたは12bの積載面27と整列する。
【0063】
実施例のいくつかの形態(
図7)において、第2のウォームスクリュー18が、容器12aまたは12bの側壁26と係合し、そのため容器が部分的に挿入されることを可能にするような形状にされている周溝38が端部に設けられることが可能にされ得る。このように、第2の計量スクリュー14の並進中に瓶11が積載面27上に完全に位置づけられることを保証することが可能である。
【0064】
実施例の他の形態において、第2のウォームスクリュー18が、容器12aまたは12b内部に完全に入るような横の大きさを有することも可能にされる。
【0065】
図示されるように、一変形形態によれば、第2のウォームスクリュー18自体が、瓶11を容器12aまたは12b内の定位置に入れる。
【0066】
この事例において、第2のウォームスクリュー18は、たとえば、積載動作中は上方に位置づけられている第2のウォームスクリュー18に接続されたままである回転手段または第2の駆動部材19と協働することになる。
【0067】
一変形形態によれば、回転手段または第2の駆動部材19は、第2のウォームスクリュー18が瓶11を受け取るための位置にあるとき、第2のウォームスクリュー18と一時的に接続することになる。
【0068】
図8および
図9は、
図1〜
図7を参照して説明したものとは異なり、移動手段20が、第2のウォームスクリュー18の一端と関連付けられており、水平旋回によって第2のウォームスクリュー18が上述した状態をとるようにするために選択的に可動である接続棒41を少なくとも備える実施例の2つの他の形態を示す。
【0069】
接続棒41の位置づけは、電気、空気またはオイル動圧タイプとすることができる位置調整器40によって決定される。
【0070】
図8および
図9に示す実施例の形態において、接続棒41は、接続棒41の長手延伸方向に沿って位置する回転ピン45を中心として旋回される。位置調整器40は、第2のウォームスクリュー18が取り付けられている端部に対して反対の端部に近接して接続棒41と関連付けられる。
【0071】
位置調整器40は、符号化器または位置を検出するための同様の手段と関連付けられ得る。
【0072】
要件に応じて、実施例のいくつかの形態は、第2のウォームスクリュー18の端部の各々に接続棒41を設けてもよい。
【0073】
第2の駆動部材19は、回転ピン45と同軸の回転軸を有し、鎖、ベルト、末端円錐歯車を有する回転棒復帰機構のような伝動手段42によって第2のウォームスクリュー18に動きを伝達する。
【0074】
第2の駆動部材19および位置調整器40は、第2のウォームスクリュー18を容器12a、12bの一方または他方の内部に入れるために長手方向ガイド44上でスライドする移動スライダ43(
図8)上に配置することができる。
【0075】
移動スライダ43の運動は、移動スライダ43と関連付けられている作動手段46によって得ることができる。実施例の他の形態は、作動手段46が長手方向ガイド44と関連付けられ、たとえば、ベルト、スクリューまたはラックのような伝動手段を備えるか、または、移動スライダ43を制御された様式で動かすことを可能にし得る。
【0076】
図9に示す実施例の形態において、固定アンカリング基部47が設けられ、その上に、第2の駆動部材19が載置され、位置調整器40が固定される。
【0077】
図8における実施例の形態において、第2の駆動部材19および位置調整器40は、瓶11の支持面25の上、すなわち、第2のウォームスクリュー18よりも高い位置に配置され、一方で、
図9を参照すると、第2の駆動部材19および位置調整器40が、瓶11の支持面25の下、すなわち、第2のウォームスクリュー18の下に配置されることが可能にされる。
【0078】
図8および
図9に示す実施例の形態において、上述したようにそれぞれの作動手段24と関連付けられている障壁23および37も設けられるが、ここでは読解を容易にするために図示されていない。
【0079】
本発明の分野および範囲から逸脱することなく、これまで説明してきたような移送装置および対応する方法に対して部分の修正および/または追加を行うことができることは明らかである。
【0080】
いくつかの特定の例を参照しながら本発明を説明してきたが、特許請求の範囲に記載されており、したがって、すべてそれによって規定される保護範囲内に入るような特性を有する移送装置および対応する方法の多くの他の均等形態を当業者が必ず達成することが可能であるはずであることも明らかである。
【国際調査報告】