(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-522574(P2016-522574A)
(43)【公表日】2016年7月28日
(54)【発明の名称】スーパーキャパシタホルダー及びスーパーキャパシタモジュール
(51)【国際特許分類】
H01G 11/10 20130101AFI20160701BHJP
H01G 11/78 20130101ALI20160701BHJP
H01G 2/04 20060101ALI20160701BHJP
【FI】
H01G11/10
H01G11/78
H01G1/03 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-514258(P2016-514258)
(86)(22)【出願日】2014年5月9日
(85)【翻訳文提出日】2016年1月25日
(86)【国際出願番号】CN2014077133
(87)【国際公開番号】WO2014187245
(87)【国際公開日】20141127
(31)【優先権主張番号】201320278096.9
(32)【優先日】2013年5月21日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】513271313
【氏名又は名称】ボッシュ オートモーティヴ プロダクツ(スジョウ) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSCH AUTOMOTIVE PRODUCTS(SUZHOU)CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ウェンチーン シュイ
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ジュヨン
(72)【発明者】
【氏名】ミーン ザーン
【テーマコード(参考)】
5E078
【Fターム(参考)】
5E078AA15
5E078JA02
(57)【要約】
本発明は、スーパーキャパシタモジュールのためのスーパーキャパシタホルダーにおいて、平板状の本体部と、前記本体部に形成され、格納しようとする前記スーパーキャパシタの一部分の形状と寸法に対応するように選択され、且つそれぞれにスーパーキャパシタの一部分を格納するための複数の凹部と、を含むことを特徴とするスーパーキャパシタホルダーを提供する。本発明も上記のスーパーキャパシタホルダーを含むスーパーキャパシタモジュールに関する。本発明のスーパーキャパシタホルダー及びこのスーパーキャパシタホルダーを含むスーパーキャパシタモジュールにより、複数のスーパーキャパシタを各方向にしっかりと確実にその位置に保持させることができるので、スーパーキャパシタシフトにより、スーパーキャパシタにおける接続点が緩めるのを防ぎ、スーパーキャパシタモジュールが正常に且つ安定に働くのを確保することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スーパーキャパシタモジュール(1)のためのスーパーキャパシタホルダー(9)において、
平板状の本体部(13)と、
前記本体部(13)に形成され、格納しようとする前記スーパーキャパシタ(7)の一部分の形状と寸法に対応するように選択され、且つそれぞれにスーパーキャパシタ(7)の一部分を格納するための複数の凹部(15)と、を含むことを特徴とするスーパーキャパシタホルダー。
【請求項2】
前記スーパーキャパシタホルダー(9)は、前記本体部(13)周囲に位置し、且つ前記本体部(13)から上へ延びる複数の接続部(17)をさらに含むごとを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項3】
前記凹部(15)の底壁は少なくとも一部分が貫通であることを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項4】
前記接続部(17)は任意の隣り合う二つの凹部(15)の間に設置されることを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項5】
一つの前記接続部(17)に外へ突起する突起部(19)が形成され、もう一つの隣り合う前記接続部(17)に開口(21)を持つ延長部(23)が形成されることを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項6】
前記接続部(17)ごとに、前記突起部(19)或いは前記延長部(23)が形成された部位の下方に、本体部(13)の底部へ貫通する凹槽(25)が形成されることを特徴とする請求項5に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項7】
前記凹部(15)ごとに迂回して、上へ延びる複数の弾性クリップ(27)が設置されることを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項8】
前記弾性クリップ(27)ごとに、末端に形成された内へ突起する凸縁(29)が含まれることを特徴とする請求項7に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項9】
前記スーパーキャパシタ(7)を直列に接続するバスバー(5)が取り付けられるように、ある隣り合う凹部(15)は貫通であることを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項10】
前記本体部(13)の底面に、ケーブル(11)を敷設するための敷設槽(33)が設置されることを特徴とする請求項1に記載のスーパーキャパシタホルダー。
【請求項11】
ベースボード(3)と、
スーパーキャパシタホルダーと、
前記ベースボード(3)に固定される前記スーパーキャパシタホルダーにおいて保持され、且つ互いに直列に接続される複数のスーパーキャパシタ(7)と、
ケーブル(11)により、前記スーパーキャパシタ(7)と接続される電気回路ユニットと、
前記ベースボードに取り付けられ、前記スーパーキャパシタホルダーを囲むためのケWスと、を含むスーパーキャパシタモジュールにおいて、
前記スーパーキャパシタホルダーは請求項1〜11のいずれ一項に記載の前記スーパーキャパシタホルダーであることを特徴とするスーパーキャパシタモジュール。
【請求項12】
前記ベースボード(3)に、前記スーパーキャパシタホルダー(9)における本体部(13)の形状に対応する格納部(35)が形成されることを特徴とする請求項11に記載のスーパーキャパシタモジュール。
【請求項13】
前記スーパーキャパシタモジュールには、二つのスーパーキャパシタホルダーが含まれ、即ち、下部のスーパーキャパシタホルダーと上部のスーパーキャパシタホルダー、前記複数のスーパーキャパシタが前記下部のスーパーキャパシタホルダーと前記上部のスーパーキャパシタホルダーとの間に保持され、少なくとも前記下部のスーパーキャパシタホルダーが前記ベースボード(3)に固定されることを特徴とする請求項11に記載のスーパーキャパシタモジュール。
【請求項14】
前記下部のスーパーキャパシタホルダーと前記上部のスーパーキャパシタホルダーは、請求項6に記載の前記スーパーキャパシタホルダーであると、前記ベースボード(3)に、前記スーパーキャパシタホルダー(9)における接続部(17)の前記凹槽(25)に対応する位置に、上へ突起する位置決めピン(37)が形成されることを特徴とする請求項13に記載のスーパーキヤパシタモジュ一二ル。
【請求項15】
ねじ(39)は、前記上部のスーパーキャパシタホルダーと前記下部のスーパーキャパシタホルダーの対応する接続部(17)におけるねじ穴(41)及び前記位置決めピン(37)に、ねじ込まれることを特徴とする請求項14に記載のスーパーキャパシタモジュール。
【請求項16】
前記ベースボード(3)には、スーパーキャパシタモジュール電圧を安定させるための電気回路ユニットを取り付させることに用いられる電気回路ユニット安装部(45)が形成されることを特徴とする請求項11に記載のスーパーキャパシタモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスーパーキャパシタホルダー及びこのスーパーキャパシタホルダーを含むスーパーキャパシタモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
大容量、数度の繰り返し、迅速な充電/放電ができ、低温度において運転でき、及び環境に対して汚染がないということなどの利点を有するため、スーパーキャパシタモジュールは新エネルギーとして、車輌、風力発電設備、及び送電網設備等において広く用いられている。従来のスーパーキャパシタモジュールは、一般的に、メタルベースボードと、メタルベースボードに設けられ且つ互いに直列している複数のスーパーキャパシタと、スーパーキャパシタとが接続され、且つスーパーキャパシタモジュール電圧を安定させるための電気回路ユニットと、メタルベースボードに取り付けられ、スーパーキャパシタを囲い、且つ部分的に固定するためのケースと、を含む。スーパーキャパシタの移動と互いのクラッシュを防ぎ、低減するように、隣り合うスーパーキャパシタの間に海綿が設けられる。
【0003】
実際の使用中、従来のスーパーキャパシタモジュールのスーパーキャパシタがうまく固定されない。例えば、車輌の移動に従い、スーパーキャパシタが振動し、且つ海綿を圧迫してシフトすることにより、スーパーキャパシタにおける接続点を緩めさせ、さらには脱出させるのを引き起こす。スーパーキャパシタにおける接続点が緩めると、必ず抵抗が大きくなり、温度が著しく高くなり、スーパーキャパシタにおける接続点が脱出すると、スーパーキャパシタモジュールは正常に働くことができない。極める場合に、スーパーキャパシタのシフトにより、スーパーキャパシタが互いに圧迫して裂けてしまうことさえ引き起こされ、電解質をスーパーキャパシタから流れさせる。また、スーパーキャパシタと電気回路ユニットとを接続するラインがスーパーキャパシタモジュールにおいて散り散りに設置して、組立の効率が低い。
【0004】
したがって、従来のスーパーキャパシタモジュールに対して、改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の従来の技術中の少なくとも一つの欠陥を克服し、スーパーキャパシタホルダー、及びこのスーパーキャパシタホルダーを含むスーパーキャパシタモジュールを提出することにある。それらはスーパーキャパシタをスーパーキャパシタモジュールに確実に固定でき、スーパーキャパシタがスーパーキャパシタモジュールでの移動を完全に免れる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明は、スーパーキャパシタモジュールのためのスーパーキャパシタホルダーにおいて、平板状の本体部と、前記本体部に形成され、格納しようとする前記スーパーキャパシタの一部分の形状と寸法に対応するように選択され、且つそれぞれにスーパーキャパシタの一部分を格納するための複数の凹部と、を含むことを特徴とするスーパーキャパシタホルダーを提供する。
【0007】
前記スーパーキャパシタホルダーは、前記本体部(13)周囲に位置し、且つ前記本体部から上へ延びる複数の接続部をさらに含むことが好ましい。
【0008】
前記凹部の底壁は少なくとも一部分が貫通であることが好ましい。
【0009】
前記接続部は任意の隣り合う二つの凹部の間に設置されることが好ましい。
【0010】
一つの前記接続部に外へ突起する突起部が形成され、もう一つの隣り合う前記接続部に開口を持つ延長部が形成されることが好ましい。
【0011】
前記接続部ごとに、前記突起部或いは前記延長部が形成された部位の下方に、本体部の底部へ貫通する凹槽が形成されることが好ましい。
【0012】
前記凹部ごとに迂回して、上へ延びる複数の弾性クリップが設置されることが好ましい。
【0013】
前記弾性クリップごとに、末端に形成された内へ突起する凸縁が含まれることが好ましい。
【0014】
前記スーパーキャパシタを直列に接続するバスバーが取り付けられるように、ある隣り合う凹部は貫通であることが好ましい。
【0015】
前記本体部の底面に、ケーブルを敷設するための敷設槽が設置されることが好ましい。
【0016】
本発明のもう一つの観点により、
ベースボードと、
スーパーキャパシタホルダーと、
前記ベースボードに固定される前記スーパーキャパシタホルダーにおいて保持され、且つ互いに直列に接続される複数のスーパーキャパシタと、
ケーブルにより、前記スーパーキャパシタと接続される電気回路ユニットと、
前記ベースボードに取り付けられ、前記スーパーキャパシタホルダーを囲むためのケースと、を含み、
その中、前記スーパーキャパシタホルダーは上記のようなスーパーキャパシタホルダーであることを特徴とするスーパーキャパシタモジュールを提供する。
【0017】
前記ベースボードに、前記スーパーキャパシタホルダーにおける本体部の形状に対応する格納部が形成されることが好ましい。
【0018】
前記スーパーキャパシタモジュールには、二つのスーパーキャパシタホルダーが含まれ、即ち、下部のスーパーキャパシタホルダーと上部のスーパーキャパシタホルダー、前記複数のスーパーキャパシタが前記下部のスーパーキャパシタホルダーと前記上部のスーパーキャパシタホルダーとの間に保持され、少なくとも前記下部のスーパーキャパシタホルダーが前記ベースボードに固定されることが好ましい。
【0019】
前記下部のスーパーキャパシタホルダーと前記上部のスーパーキャパシタホルダーの接続部ごとに、前記突起部或いは前記延長部が形成された部位の下方に、本体部の底部へ貫通する凹槽が形成されると、前記ベースボードに、前記スーパーキャパシタホルダーにおける接続部の前記凹槽に対応する位置に、上へ突起する位置決めピンが形成されることが好ましい。
【0020】
ねじは、前記上部のスーパーキャパシタホルダーと前記下部のスーパーキャパシタホルダーの対応する接続部におけるねじ穴及び前記位置決めピンに、ねじ込まれることが好ましい。
【0021】
前記ベースボードには、スーパーキャパシタモジュール電圧を安定させるための電気回路ユニットを取り付させることに用いられる電気回路ユニット安装部が形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明のスーパーキャパシタホルダー及びこのスーパーキャパシタホルダーを含むスーパーキャパシタモジュールにより、複数のスーパーキャパシタを各方向にしっかりと確実にその位置に保持させることができるので、スーパーキャパシタシフトにより、スーパーキャパシタにおける接続点が緩めるのを防ぎ、スーパーキャパシタモジュールが正常に且つ安定に働くのを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明の好ましい実施例によるスーパーキャパシタモジュールの模式図である。明瞭のため、その中にはスーパーキャパシタモジュールの電気回路ユニット及びケースを省略した。
【
図2】
図2は、本発明の好ましい実施例によるスーパーキャパシタホルダーの模式図である。
【
図3】
図3は、
図2に示すスーパーキャパシタホルダーに複数のスーパーキャパシタを取り付けた後の模式図である。
【
図4】
図4は、
図3に示す組立部品に他の一つのスーパーキャパシタホルダーを取り付けた後の模式図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す組立部品中のスーパーキャパシタをバスバーにより互いに直列させ、且つ電気回路ユニットと接続するケーブルを敷設した後の模式図である。
【
図6】
図6は、
図5に示す組立部品を基板に取り付けた後の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下は、図面により、本発明のスーパーキャパシタホルダー、及び該スーパーキャパシタホルダーを含むスーパーキャパシタモジュールによる好ましい実施例を詳しく説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明によるスーパーキャパシタモジュール1は、一般的に、ベースボード3と、バスバー5により互いに直列する複数のスーパーキャパシタ7と、及び複数のスーパーキャパシタ7を固定してその位置に保持するための二つのスーパーキャパシタホルダー9(即ち、上部のスーパーキャパシタホルダー和下部のスーパーキャパシタホルダー)と、を含む。本発明によるスーパーキャパシダモジュール1は、ケーブル11によりスーパーキャパシタと接続する電気回路ユニット、及びメタルベースボードに取り付けられ、スーパーキャパシタホルダーを囲むためのケースをさらに含む。スーパーキャパシタモジュール1の内部構造を明瞭に示すために、
図1及び他の図面において電気回路ユニット及びケースが示されていない。
【0026】
図2は本発明の好ましい実施例によるスーパーキャパシタホルダー9の模式図。
図2に示すように、本発明によるスーパーキャパシタホルダー9は、略平板状の本体部13と、本体部13に形成されて、それぞれにスーパーキャパシタ7の一部分を格納するための複数の凹部15と、本体部13の周囲に位置し、且つ本体部13から上へ延びる複数の接続部17とを含む。スーパーキャパシタ7の一部分を格納するための凹部15の形状と寸法は、スーパーキャパシタ7の一部分の形状と寸法がマッチして凹部15に位置できるように、格納しようとするスーパーャキパシタ7の一部分の形状と寸法に相応するように選択される。好ましい実施例において、スーパーキャパシタ7は円柱形状を持つことが示されている、凹部15も円柱形形状に形成され、且つ凹部15の内径とスーパーキャパシタ7の外径はほぼ同じである。理解すべきなのは、スーパーキャパシタ7は四角形、角柱形又は他の適切な形状であってもよい。このような場合では、凹部15も対応する四角形、角柱形又は他の適切な形状に形成される。スーパーキャパシタ7の両方の端は、一般的に電極を有するので、スーパーキャパシタ7の電極を露出するように、凹部15の底壁は少なくとも一部分が貫通である。好ましい実施例において、本体部13に凹部15が二つの列に形成されている、毎列に凹部15が五個を有する。ただし、理解できるのは、凹部の数及び並び方式は、必要に応じて任意的に変化できる。また、接続部17を二つ設置すればよいであるが、任意の隣り合う二つの凹部15の間に一つの接続部17を設置することが好ましい。接続部17は、スーパーキャパシタ7をその位置に保持することができ、一方、スーパーキャパシタモジュール1が組み立てられる際に、上部のスーパーキャパシタホルダー9と下部のスーパーキャパシタホルダー9を接続するために用いられる。そのため、一つの接続部17に外へ突起する突起部19が形成され、もう一つの隣り合う接続部17に開口21を持つ延長部23が形成されることにより、スーパーキャパシタモジュール1を組み立てる際に、上部のスーパーキャパシタホルダー9における一つの接続部17の突起部19を下部のスーパーキャパシタホルダー9において対応する接続部17の延長部23の開口21にクリックさせて、上部のスーパーキャパシタホルダー9と下部のスーパーキャパシタホルダー9を確実に接続する、最後に、各スーパーキャパシタを確実にその位置に保持させる。接続部17ごとには、突起部19また延長部23が形成された部位の下方に、本体部13の底部へ貫通する凹槽25が形成されている、その機能について、以下で説明する。
【0027】
本発明によるスーパーキャパシタホルダー9は、凹部15ごとを迂回して上へ延びる複数の弾性クリップ27をさらに含め、複数の弾性クリップ27が均等に空を置いて設置される。弾性クリップ27ごとに、末端に形成され、内へ突起する凸縁29を含むことにより、さらにスーパーキャパシタをその位置に保持させることに役に立つ。図面において、凹部15の周囲ごとに三つの弾性クリップ27が設置されているが、必要に応じて、凹部15の周囲ごとに、任意な適切な数の弾性クリップを設置することができる。
【0028】
上記の構造を有する本発明のスーパーキャパシタホルダー9が射出成形プロセスにより一体的に形成されることが好ましいスーパーキャパシタを他のメタル部品とうまく絶縁させることができ、別に単独な絶縁部品を設置する必要がない。
【0029】
以下、
図3〜6に参照しながら、本発明によるスーパーキャパシタモジュール1の組立過程を詳しく説明する。
【0030】
まずは、
図3に示すように、本発明による一つのスーパーキャパシタホルダーを下部のスーパーキャパシタホルダー9として、下部のスーパーキャパシタホルダー9の凹部15ごとに、一つのスーパーキャパシタ7を置いておく。
【0031】
次に、
図4に示すように、本発明によるもう一つのスーパーキャパシタホルダーを上部のスーパーキャパシタホルダー9として、
図3に示すような組立部品に、逆さに取り付けることにより、上部のスーパーキャパシタホルダー9における接続部17の突起部19と延長部23の開口21を、それぞれに下部のスーパーキャパシタホルダー9において対応する接続部17の延長部23の開口21と突起部19にクリックさせて、上部のスーパーキャパシタホルダー9と下部のスーパーキャパシタホルダー9を確実に接続し、且つ各スーパーキャパシタを、上部のスーパーキャパシタホルダー9と下部のスーパーキャパシタホルダー9との間に確実にその位置に保持さる。
【0032】
続き、
図4に示すような組立部品における二つのスーパーキャパシタの一つの電極を、それぞれに陽極、陰極の電源インターフェース31a、31bとして設置し、且つスーパーキャパシタの他の電極をバスバー5により直列に接続する。バスバー5を取り付ける都合のため、バスバー5がある場所の二つの凹部15は貫通である。その後、スーパーキャパシタ又はバスバー5を電気回路ユニットに接続させるケーブル11を敷設する。
図5に示すように、ケーブル11を敷設する都合のため、スーパーキャパシタホルダー9の本体部13の底面に、敷設槽33が設置されることが好ましい。敷設槽33により、ケーブル11の敷設操作が簡単、便利、迅速になり、且つケーブル11がスーパーキャパシタモジュールにおいて綺麗に並べさせる。
【0033】
その後、
図5に示すような組立部品をベースボード3に取り付ける。ベースボード3には、スーパーキャパシタホルダー9のー部分を受け取るために、スーパーキャパシタホルダー9の本体部13の形状に対応する格納部35を有する。ベースボード3での、スーパーキャパシタホルダー9の接続部17に対応する位置に、上へ突起する位置決めピン37が形成されている。
図6に示すように、
図5に示すような組立部品がベースボード3に取り付けられる際に、各位置決めピン37が、下部のスーパーキャパシタホルダー9における接続部17の凹槽25にきちんと差し込まれる。ねじ39(
図1に示すように)を、上部と下部のスーパーキャパシタホルダー9における接続部17のねじ穴41及び位置決めピン37にねじ込むことにより、上部のスーパーキャパシタホルダーと下部のスーパーキャパシタホルダーをベースボード3にしっかりと固定でき、さらに確実にスーパーキャパシタをその位置に保持させる。
【0034】
続き、スーパーキャパシタモジュール電圧を安定させるための電気回路ユニット(未図示)を、ベースボード3の電気回路ユニット組立部45に取り付ける、且つケーブル11と電気回路ユニットを接続する。
【0035】
最後、ケース(未図示)をベースボード3に取り付け、本発明のスーパーキャパシタモジュール1の配置を完成する。
【0036】
本発明によるスーパーキャパシタモジュールは、スーパーキャパシタホルダーにより、複数のスーパーキャパシタを各方向にしっかりと且つ確実にその位置に保持させることができるので、スーパーキャパシタシフトにより、スーパーキャパシタにおける接続点が緩めることを防ぎ、スーパーキャパシタモジュールが正常に且つ安定に働くのを確保することができる。上部と下部のスーパーキャパシタホルダー、及びそれらの間に保持される複数のスーパーキャパシタから形成される予め組立部品は、生産ラインにおいて、一つのステーションから次のステーションに容易に移動することができ、且つこの予め組立部品と、例えば、バスバー、ケーブル及びベースボード等の他の部品との間の接続も簡単かつ容易になり、生産効率を高める。上部と下部のスーパーキャパシタホルダーには、まったく同じ構造が採用され、製造、倉庫保管のコストを低減する。
【0037】
上記の好ましい実施例において、スーパーキャパシタモジュールごとに、二つのまったく同じのスーパーキャパシタホルダーを含み、ただし、二つのスーパーキャパシタホルダーは同じでなくてもいい、例えば、その中の一つのスーパーキャパシタホルダーの接続相対的に長く、もう一つのスーパーキャパシタホルダーは相対的に短い接続部を有し、或いは接続部を有しない。二つのスーパーキャパシタホルダー中の一つは接続部を有しない場合は、もう一つのスーパーキャパシタホルダーの接続部は、上記の類似な方式又は他の適切な方式により、接続部を有しないスーパーキャパシタホルダーの本体部と接続を形成する。例えば、接続部を有するスーパーキャパシタホルダーの接続部に突起部またくぼみが形成され、接続部を有しないスーパーキャパシタホルダーの本体部に対応してくぼみまた突起部が形成され、或いは接続部を有するスーパーキャパシタホルダーの接続部が接続部を有しないスーパーキャパシタホルダーの本体部に直接にクリックされる。
【0038】
また、スーパーキャパシタモジュールごとに一つの上部スーパーキャパシタホルダー、または下部のスーパーキャパシタホルダーだけを有してもいい。一つのスーパーキャパシタホルダーだけを有する場合は、スーパーキャパシタホルダーは、本体部から上へ延びる複数の接続部を有してもいい、また有しなくてもいい、その中、本体部から上へ延びる複数の接続部を有する場合は、接続部が上記の類似な方式また他の適切な方式により、スーパーキャパシタモジュールのベースボード或いはケースの一部分と接続を形成し、本体部から上へ延びる複数の接続部を有しない場合は、スーパーキャパシタホルダーに取り付けられた複数のスーパーキャパシタは、スーパーキャパシタモジュールのベースボード或いはケースの助けをさらに借りて、スーパーキャパシタモジュールにおいてその位置に保持させることができる。
【0039】
上記の好ましい実施例に参照して本発明を説明したが、上記の実施例は本発明を限定するものではない。従って、本発明の原理を逸脱しない範囲で、当業者が本発明に対して、各種の変更を行うことができ、これらの全ての変更や、均等な構造も本発明の範囲に含まれることは、理解すべきである。
【国際調査報告】