特表2016-522680(P2016-522680A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-522680(P2016-522680A)
(43)【公表日】2016年8月4日
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   A24F 23/00 20060101AFI20160708BHJP
   B65D 51/28 20060101ALI20160708BHJP
   A24F 25/00 20060101ALI20160708BHJP
   A24B 15/28 20060101ALI20160708BHJP
   A24B 15/30 20060101ALI20160708BHJP
【FI】
   A24F23/00
   B65D51/28 Z
   A24F25/00
   A24B15/28
   A24B15/30
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2016-508231(P2016-508231)
(86)(22)【出願日】2014年4月15日
(85)【翻訳文提出日】2015年12月14日
(86)【国際出願番号】GB2014051170
(87)【国際公開番号】WO2014170655
(87)【国際公開日】20141023
(31)【優先権主張番号】1307020.6
(32)【優先日】2013年4月18日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ラッシュフォース、デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ギブソン、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ソマルストレム、エヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ハウェル、ケリー
【テーマコード(参考)】
3E084
4B043
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB10
3E084BA03
3E084BA07
3E084BA08
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB12
3E084FA09
3E084FB01
3E084FD13
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB08
3E084HC08
3E084HC09
3E084JA01
3E084KA01
3E084KA12
4B043BC02
4B043BC03
4B043BC10
4B043BC11
4B043BC24
(57)【要約】
受容物用容器。本発明の容器は胴体と蓋とを含み、これらは蓋を閉じた際に共に第1チェンバーを画定する。容器はある特性を第1チェンバー内の受容物に付与する物質を発する物質担体を有する。この物質担体はシールを含み、シールが開封されるまで物質担体から物質が発せられないようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受容物用容器であって、これは蓋が閉じているときに共に第1チェンバーを画定する胴体と蓋とを含み、前記容器はある特性を前記第1チェンバー内の受容物に付与する物質を発するように構成された物質担体を含み、物質担体はシールを含み、シールが開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようになっており、前記物質担体は前記シールと容器の表面の間に配されている容器。
【請求項2】
シールは一度開封しても再封止可能であることを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項3】
容器の表面は第1チェンバー内の内方面であることを特徴とする請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
容器の表面は外方面であり、前記物質担体は前記第1チェンバー内への挿入のために前記外方面から取り外せることを特徴とする請求項1または2記載の容器。
【請求項5】
物質担体は容器の前記内方面に取り付けられることを特徴とする請求項3記載の容器。
【請求項6】
シールは物質担体に貼り付けられることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の容器。
【請求項7】
物質担体は、前記シールを剥がすことによって前記物質担体を放出するようにシールの下で自由な状態になっていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の容器。
【請求項8】
受容物にある特性を付与する方法であって、この方法は、
胴体と蓋を有し、蓋を閉じた際にこれらが共に第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
前記受容物を前記第1チェンバー内に入れる工程と、
前記受容物にある特性を付与するために第1チェンバー内に物質を発するための物質担体を供する工程と、
シールを設けてシールが開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようにする工程と、
前記物質担体を前記シールと容器の表面の間に配置する工程とを含む方法。
【請求項9】
受容物用容器であって、これは開口端部を有するチェンバーを画定する胴体と前記開口端部に嵌められてチェンバーを閉じる蓋とを含み、前記容器は胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を含み、この部材はある特性を前記チェンバーに収容された受容物に付与するために物質を発するように構成された物質担体を含む容器。
【請求項10】
前記部材は前記部材が前記開口端を横断して懸架されるように前記容器の前記胴体に取り付けられる第1ラミネート層を含み、前記物質担体は前記第1ラミネート層に貼り付けられることを特徴とする請求項9記載の容器。
【請求項11】
前記部材は第2ラミネート層をさらに含み、前記物質担体が前記第1および第2ラミネート層の間でラミネートされることを特徴とする請求項10記載の容器。
【請求項12】
前記第1および第2ラミネート層の少なくとも1つは透過性であることを特徴とする請求項11記載の容器。
【請求項13】
第1および第2ラミネート層は物質担体を封止し、前記第1および第2ラミネート層の一方は受容物に物質担体を晒すように作動可能であることを特徴とする請求項11記載の容器。
【請求項14】
第2ラミネート層は透過性であり、前記第1チェンバーの方向に向くように配置されていることを特徴とする請求項12記載の容器。
【請求項15】
ある特性を受容物に付与する方法であって、この方法は
チェンバーを画定する胴体および胴体の前記開口端部に嵌り、前記受容物を収容するためにチェンバーを閉じる蓋を有する容器を供する工程と、
胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を供する工程とを含み、前記部材は前記受容物にある特性を付与するために物質をチェンバー内に発する物質担体を含む方法。
【請求項16】
受容物用容器であって、この容器は胴体と蓋とを含み、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を収容するための第1チェンバーを画定し、また前記容器は消費者によって使用された後の受容物を収容するための第2チェンバーを含み、ラミネート壁が第1および第2チェンバーを分割し、ある特性を前記第1チェンバーに収容された受容物に付与する物質を発するように構成されている物質担体を含む容器。
【請求項17】
前記ラミネート壁は前記第2チェンバー内に収容された使用済み受容物からの水分に晒されると発熱反応する活性ヒートパッチをさらに含むことを特徴とする請求項16記載の容器。
【請求項18】
前記活性ヒートパッチは第2チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置され、物質担体が前記第1チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置されていることを特徴とする請求項17記載の容器。
【請求項19】
前記ラミネート壁は活性ヒートパッチおよび物質担体が貼り付けられる第1透過性ラミネート層を含むことを特徴とする請求項17または18記載の容器。
【請求項20】
前記ラミネート壁は第2透過性ラミネート層をさらに含み、前記活性ヒートパッチおよび前記物質担体は前記第1および第2透過性ラミネート層の間でラミネートされていることを特徴とする請求項19記載の容器。
【請求項21】
前記第2チェンバーは容器の胴体の凹部に形成され、前記凹部は前記ラミネート壁によって閉じられる開口した側部を有することを特徴とする請求項16乃至18いずれか1項記載の容器。
【請求項22】
ある特性を受容物に付与する方法であって、この方法は
胴体および蓋を有し、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を貯蔵するための第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
消費者による使用後の製品を貯蔵するための第2チェンバーを供する工程と、
第1および第2チェンバーに分割するラミネート壁を供する工程とを含み、前記ラミネート壁はある特性を前記受容物に付与するために第1チェンバー内に物質を発する物質担体を含む方法。
【請求項23】
前記受容物は無煙タバコであることを特徴とする請求項1乃至22いずれか1項記載の容器。
【請求項24】
前記受容物はスヌースタバコ製品であることを特徴とする請求項1乃至23いずれか1項記載の容器。
【請求項25】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に感覚刺激特性を付与する知覚物質であることを特徴とする請求項1乃至24いずれか1項記載の容器。
【請求項26】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に水分を付与する保湿物質であることを特徴とする請求項1乃至25いずれか1項記載の容器。
【請求項27】
容器はポケットサイズであることを特徴とする請求項1乃至26いずれか1項記載の容器。
【請求項28】
容器は1つ以上の受容物を含むことを特徴とする請求項1乃至27いずれか1項記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器に関し、特にしかしながら限定されるものではないが、無煙タバコ製品用の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
スヌースタバコは、ばらばらの状態または透過性の袋に入れられたポーションで販売され、スヌースの水分を商品の輸送、貯蔵および展示中、維持するために再封止可能な蓋を有する携帯容器に梱包されている。通常、スヌースは上唇の下に長時間入れて消費される。
【発明の概要】
【0003】
本発明のいくつかの実施態様では受容物用容器が提供され、これは胴体と蓋とを含み、これらは蓋が閉じているときに共に第1チェンバーを画定し、前記容器はある特性を前記第1チェンバー内の受容物に付与する物質を発するように構成された物質担体を含み、物質担体はシールを含み、シールが開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようになっている。
【0004】
物質担体は前記シールと容器の表面の間に配されてもよい。
【0005】
シールは一度開封しても再封止可能であってもよい。
【0006】
容器の表面は第1チェンバー内の内方面であってもよい。
【0007】
容器の表面は外方面であってもよく、前記物質担体は前記第1チェンバー内への挿入のために前記外方面から取り外せる。
【0008】
物質担体は容器の前記内方面に取り付けてもよい。
【0009】
シールは物質担体に貼り付けてもよい。
【0010】
物質担体は、前記シールを剥がすことによって前記物質担体を放出するようにシールの下で自由な状態になっていてもよい。
【0011】
本発明のいくつかの態様において、以下の工程を含む受容物にある特性を付与する方法が提供され、この方法は
胴体と蓋を有し、蓋を閉じた際にこれらが共に第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
前記受容物を前記第1チェンバー内に入れる工程と、
前記受容物にある特性を付与するために第1チェンバー内に物質を発するための物質担体を供する工程と、
シールを設けてこれが開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようにする工程とを含む。
【0012】
本発明のいくつかの実施態様では、受容物用容器が提供され、これは開口端部を有するチェンバーを画定する胴体と前記開口端部に嵌められてチェンバーを閉じる蓋とを含み、前記容器は胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を含み、この部材はある特性を前記チェンバーに収容された受容物に付与するために物質を発するように構成された物質担体を含む。
【0013】
この部材は前記部材が前記開口端を横断して懸架されるように前記容器の前記胴体に取り付けられる第1ラミネート層を含んでもよく、前記物質担体は前記第1ラミネート層に貼り付けられる。
【0014】
部材は第2ラミネート層をさらに含んで、前記物質担体が前記第1および第2ラミネート層の間でラミネートされるようにしてもよい。
【0015】
前記第1および第2ラミネート層の少なくとも1つは透過性であってもよい。
【0016】
第1および第2ラミネート層は物質担体を封止してもよく、前記第1および第2ラミネート層の一方は受容物に物質担体を晒すように作動可能である。
【0017】
第2ラミネート層は透過性であってもよく、前記第1チェンバーの方向に向くように配置される。
【0018】
本発明のいくつかの実施態様では以下の工程を含むある特性を受容物に付与する方法が提供され、
チェンバーを画定する胴体および胴体の前記開口端部に嵌り、前記受容物を収容するためにチェンバーを閉じる蓋を有する容器を供する工程と、
胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を供する工程とを含み、前記部材は前記受容物にある特性を付与するためにチェンバー内に物質を発する物質担体を含む。
【0019】
本発明のいくつかの実施態様では、受容物用容器が提供され、この容器は胴体と蓋とを含み、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を収容するための第1チェンバーを画定し、また前記容器は消費者によって使用された後の受容物を収容するための第2チェンバーを含み、ラミネート壁が第1および第2チェンバーを分割し、ある特性を前記第1チェンバーに収容された受容物に付与する物質を発するように構成されている物質担体を含む。
【0020】
ラミネート壁は前記第2チェンバー内に収容された使用済み受容物からの水分に晒されると発熱反応する活性ヒートパッチをさらに含んでもよい。
【0021】
活性ヒートパッチは第2チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置され、物質担体が前記第1チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置されている。
【0022】
ラミネート壁は活性ヒートパッチおよび物質担体が貼り付けられる第1透過性ラミネート層を含んでもよい。
【0023】
ラミネート壁は第2透過性ラミネート層をさらに含んでもよく、前記活性ヒートパッチおよび前記物質担体は前記第1および第2透過性ラミネート層の間でラミネートされている。
【0024】
第2チェンバーは容器の胴体の凹部に形成してもよく、前記凹部は前記ラミネート壁によって閉じられる開口した側部を有する。
【0025】
本発明のいくつかの実施態様では、以下の工程を含むある特性を受容物に付与する方法が提供される、
胴体および蓋を有し、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を貯蔵するための第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
消費者による使用後の製品を貯蔵するための第2チェンバーを供する工程と、
第1および第2チェンバーに分割するラミネート壁を供する工程と、前記ラミネート壁はある特性を前記受容物に付与するために第1チェンバー内に物質を発する物質担体を含む。
【0026】
受容物は無煙タバコであってもよい。
【0027】
受容物はスヌースタバコ製品であってもよい。
【0028】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に感覚刺激特性を付与する知覚物質であってもよい。
【0029】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に水分を付与する保湿物質であってもよい。
【0030】
容器はポケットサイズであってもよい。
【0031】
容器は1つ以上の受容物を含んでもよい。
【0032】
あくまで例示を目的として、本発明の実施態様を添付図面を参照し、以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】胴体と取り外し可能な蓋とを有するスヌースタバコ製品用容器の一例を示す。
図2】蓋が胴体に取り付けられている図1の容器を示している。
図3】容器の内側の面に配された知覚物質担体材料およびシールを有する本発明の容器の一例を示している。
図4】容器の外側の面に配された知覚物質担体材料およびシールを有する本発明の容器の一例を示している。
図5】知覚物質を含み、胴体の開口部を横断して延びている部材を有する本発明の容器の一例を示している。
図6図5の部材を示している。
図7】本発明の容器の断面を示している。
図8】使用済みスヌースタバコを貯蔵するための第2チェンバーを有する本発明の容器の一例を示している。
図9】使用済みスヌースタバコを貯蔵するための第2チェンバーおよび知覚物質を含む分割ラミネート壁を有する本発明の容器の一例を示している。
図10図9の容器の断面を示している。
図11】容器の蓋に配された使用済みスヌースタバコを貯蔵するための第2チェンバーを有する本発明の容器の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は胴体3と取り外し可能な蓋4とを含むスヌースタバコパウチ2用の容器1を示している。図1に示した例は消費者の利便性のためポケットサイズの丸い容器であるが、当然のことながら他の形状および大きさも可能であり、特許請求の範囲で定義された本発明の範囲に入る。
【0035】
容器1の胴体3は平坦な底壁5と底壁5に対して垂直に延びた円筒状の側壁6とを含み、これらは取り外し可能な蓋4によって閉じられる1つの開口側部8を有する第1チェンバー7を画定する。また蓋も平坦な頂壁9を含み、頂壁9に対して垂直に延びた円筒状の側壁10を有する。蓋4の円筒状の側壁10と胴体3の円筒状の側壁6は、蓋4が胴体3に取り外し可能に取り付けられるようにこれら2つが重なる領域で押し嵌め込み式の関係を有するように構成されている。図1に示すように胴体3の側壁6および/または蓋4の側壁10に段を設けて、蓋4が胴体3に取り付けられた際に組み合わされた容器の外周面が図2に示すように平になるようにしてもよい。
【0036】
この例では胴体3および蓋4の間で画定されるような容器1内の第1チェンバー7は、図1に示すように消費者の利便性のためにパウチ2に提供される無煙スヌースタバコ製品を収容するためのものである。しかしながら、当然のことながら本発明の容器1は代わりにばらの状態のスヌースタバコ、ばらの状態の巻きタバコなどの他の製品または無煙であるかないかに関係なく他のタバコ製品用に使用してもよい。さらにタバコ製品はパウチで提供してもしなくてもよい。またニコチンを含むまたは含まない不活性材またはタバコ以外の植物などの非タバコ製品を使用することも可能である。第1チェンバー7に含まれる無煙スヌースタバコ製品(またはこれとは別のもの)は受容物として知られているものであってもよい。
【0037】
注目すべきことは一部の実施態様(図示していない)では第1チェンバー7をサブチェンバーに分けて、それぞれが受容物2を含むようにしてもよい。これにより各サブチェンバーで異なる受容物を収容することができるようになる。
【0038】
図1および2に示すように容器1の蓋4は胴体3に押し込み式、即ち蓋4と胴体3との間の嵌め合いが押し込み式である手段によって取り付けられ、消費者は容器1を閉じるために蓋4を胴体3に押し込まなければならない。これにより確実に容器1は外部環境から充分に封止され、かつそれでも消費者が容器を開けて製品2を回収できるように取り外し可能になっている。容器1内の第1チェンバー7は封止され、容器1内の製品2が梱包の時から消費する時まで新鮮に保たれる。当然のことながら蓋4は容器1の胴体3に他の方法、例えば、互いに係合するように蓋と胴体にネジエレメントを設けて蓋が胴体にネジ止めされるような方法で取り付けるようにしてもよい。蓋4を胴体3に取り付けられるようにするあらゆる他の好適な方法を使用してもよい。
【0039】
注目すべきことは一部の実施態様では図1に示した容器の胴体3と蓋4は容器1の外の雰囲気から第1チェンバー7を密閉するということである。
【0040】
以下に図3〜11を参照して説明する容器の例は、全て梱包後に容器内の製品に感覚刺激特性を付与する。即ち、図3〜11の容器は製品が梱包された後に感覚刺激特性が製品に付与されるように構成されている。また、消費者が感覚刺激特性を受容物に付与するか否か、いつ付与するかそしてどの程度の時間付与するかを選択できるようにしてもよい。
【0041】
図3および4は容器1の例を示し、これら容器は両方とも担体材料11およびシール12を含み、シール12が容器1から外されて、担体材料11を露出させる。このようにして感覚刺激特性が第1チェンバー7内の受容物2に付与される。
【0042】
図3および図4に示した例の場合、担体材料11には知覚物質が供されており、これは担体材料から発せられ、これにより第1チェンバー7内に放出され、感覚刺激特性が容器1内の受容物2に付与されるようになっている。知覚物質は感覚によって認識され得る特性を受容物に付与する。特に知覚物質は受容物に風味および/または香りを付与してもよい。
【0043】
図3は蓋4の頂壁9の内側の面に取り付けられた担体材11を有する図1および2を参照して説明したような容器を示している。また図3は担体材料上に配置されていて担体材料11を露出させるために消費者によって取り外すことが可能なシール12を示している。担体材料11は蓋4の内側の面に取り付けられ、シール12が取り除かれ、容器1が閉じられた後も担体材料11は蓋4に取り付けられたままであり、第1チェンバー7の製品2に直接晒され、担体材料11から発せられる知覚物質がスヌース製品2に移行して感覚刺激特性をこれら製品2に付与する。
【0044】
取り外し可能なシール12は担体材料11上に位置し、シール12と蓋14との間で担体材料を封止し、知覚物質が担体材料11から発せられないようにする。従って、担体材料11の知覚物質は、消費者がシール12を取り外すまでシール12の下で担体材料11内に含まれる。
【0045】
シール12はポリマー材料または剥離紙であってもよく、担体材料11全体におよび/または担体材料11に接着剤によって貼り付けられてもよい。シール12に使用される接着剤は、消費者がシール12を簡単に剥がせて担体材料11を露出させることができるように着脱可能な接着剤であってもよい。この場合シール12は蓋4に再度貼り付けられるようにしてもよい。これとは別に接着剤は永久接着剤であってもよく、消費者がシール12を剥がして担体材料11の少なくとも一部を露出させる際にシール12を少なくとも部分的に破断させる。例えば、シール12の一部のみが消費者によって剥がされるが(残りの部分は容器に残される)、取り除かれた部分が担体材料11の少なくとも一部を露出させ、知覚物質を第1チェンバー7に移行させる。そのためにシール12に弱化された破断線(図示せず)を設けてもよい。シール12はシール12の周縁部13で蓋4の頂壁9に直接接着してもよく、またはシール12は蓋4の頂壁9に接着することに加えてまたは代えて担体材料11自体に接着してもよい。
【0046】
上記したようにシール12には消費者がシールの所定の部分のみを取り除くことができるように弱化された破断線(図示せず)を設けてもよい。さらに担体材料11は、複数の異なる部分を含んでもよく、これらはそれぞれ弱化された破断線に沿って分離可能なシール12の対応する部分によって覆われる。担体材料11の各部分は異なる知覚物質を有してもよい。従って、弱化された破断線に沿ってシールの所定の部分を剥がすことによって、消費者が受容物2に付与される複数の異なる感覚刺激特性を選択するようにしてもよい。
【0047】
これとは別に第1チェンバー7が複数のサブチェンバーを含む場合、シール12の各部分は対応するサブチェンバーに対応するように位置決めすることが可能である。その後、異なる感覚刺激特性が各異なるサブチェンバーに入っている製品2に付与されるようにしてもよい。各異なるサブチェンバーに入っている製品2は同じであってもよく、またはそのサブチェンバーに関連する付与された感覚刺激特性に合うように選択された異なるものであってもよい。
【0048】
またシール12にシール12の側部から延び、蓋4の頂壁9または担体材料11に貼り付けられていない少なくとも1つのタブ14を設けてもよい。このタブ14は消費者がつまんで引っ張ってシール12を剥がして、担体材料11を露出させ、知覚物質を担体材料11から容器1の第1チェンバー7へと移動させて、受容物2に感覚刺激特性を付与するために設けられている。
【0049】
また図3を参照して説明するシール12は、容器3の蓋4が消費者によって開けられると自動的に剥がされて担体材料11の一部を露出させるようにしてもよい。例えば、シール12はシール12が蓋4と第1チェンバー7の円筒状の側壁との間の境界を跨ぐように蓋4の頂壁9および第1チェンバー7の円筒状の側壁の内方面の両方に貼り付けることも可能である。蓋4が外されると、シール12が裂け、担体材料11の一部を露出させる。これは知覚物質を製品2に供することが容器3が開けられたらすぐに開始され、容器3を開けると製品2の添加剤に生じる風味の減少を軽減することになるので有利である。
【0050】
図4は取り外し可能なシール12の下で封止される担体材料11を有する容器1の別の例を示している。この例では担体材料11とシール12が容器1の外側の面、この場合蓋4の頂壁9に配されている。この例では担体材料11は容器1に取り付けられず、シール12を剥がして担体材料11を放出する際に消費者が担体材料11を第1チェンバー7内に移動し(図1参照)、知覚物質が担体材料11から第1チェンバー7の製品2へと移動して感覚刺激特性を付与する。
【0051】
当然のことながらこの例のシール12と担体材料11は図4に示すように蓋の頂部だけでなく、容器の任意の外部面に取り付けてもよい。
【0052】
図4に示す例では担体材料11は固定されておらず、取り外し可能なシール12によって容器1の頂壁9の外側面に保持されている。この例の取り外し可能なシール12は担体材料11に貼り付けられず、担体材料11の外側でシール12の周縁部13の周囲が接着され、シール12が蓋4の頂壁9のみに貼り付けられている。シール12はシール12の側部から延び、容器1または担体材料11に貼り付けられない少なくとも1つのタブ14を含む。従って、消費者はタブ14を掴んで、シール12を引っ張って容器1から剥がし、担体材料11を外してこれを製品2を含む第1チェンバー7内に入れる。
【0053】
別の例では図4を参照して説明した担体材料11をシール12を剥がしたときに、担体材料11がシール12に貼り付けられたままになるようにシール12に貼り付けてもよい。このようにして消費者は、タブ14を引っ張ることによってシール12と担体材料11を一緒に容器1から剥がし、一緒になったシールと担体材料11を第1チェンバー7に入れ、担体材料11によって発せられる知覚物質が感覚刺激特性を容器1内の製品2に付与する。
【0054】
同様に別の例では担体材料11を透過性ラミネート層(図示せず)によって担体材料11およびラミネート層がシール層12と一緒に容器から剥がされ、第1チェンバー7内に入れられるようにシール12に貼り付けてもよい。透過性ラミネート層は透過性、半透過性または多孔性材料から作製されてもよく、これとは別にミシン目が設けられている材料含むものであってもよい。いずれの場合においても、透過性ラミネート層は知覚物質をラミネート層の一方の側から他方の側へ、そして担体材料11から第1チェンバー7へと移動させる。この例では透過性ラミネート層は担体材料11のシール12と反対の側に配置され、シール12に貼り付けられ、担体材料11がシール12と透過性ラミネート層の間でラミネートされるようになっている。
【0055】
透過性ラミネート層にミシン目が設けられている場合、ラミネート層のミシン目によって一体になっているシール12、担体材料11およびラミネート層からこれら集合体が容器1の表面から外されると担体材料11の知覚物質が発せられる。
【0056】
ラミネート層が半透過性である場合、知覚物質担体材料11から第1チェンバー7へと移動してよいが、製品2から他の物質が第1チェンバー7から担体材料11へと移動しないようにする。これにより担体材料11に担持されている知覚物質のあらゆる損失を軽減し、製品2によって発せられる物質と混ざることによって生じる知覚物質が変化するのを妨げるので有利である。
【0057】
図3および4を参照して説明する担体材料11は裏当て材に装着してもよく、またはラミネートされてもよい。例えば、担体材料11は、シール層12の下で封止される前にポリマーフィルムまたは紙または類似の材料に接着してもよい。これとは別に担体材料11はラミネートされてもよい、即ち両側をポリマーまたは紙材料で包んでもよい。この場合ラミネート材料は複数のミシン目を含み、知覚物質をラミネート材のミシン目を介して担体材料11から容器1の第1チェンバー7へと移動させる。
【0058】
図3および4を参照して説明した容器は、容器の内容物、受容物2に担体材11から発せられる知覚物質によって供される感覚刺激特性を与える。この担体材料11から受容物2への知覚物質の移行の工程は、消費者が担体材料11を露出させるためにシール12を剥がすことによって始動させてもよい。しかしながら、当然のことながらこの構成はシール12を剥がして製品2に感覚刺激特性を供する工程を始動するか否かに関して消費者が選択することができるようにしている。
【0059】
図3および4を参照して説明した容器によって、消費者は購入後製品2をリフレッシュし、消費される際に確実に製品2が新鮮であり、所望の風味および/または香り特性を有するようにすることができる。これにより容器内で長時間経過した後でも製品の感覚刺激特性の損失を軽減し、これは製品の寿命を潜在的に長くすることを意味する。
【0060】
これとは別に図3および4の容器の担体材料11は製品2が最初に製造された際にそれらに付与された感覚刺激特性と比較して異なる感覚刺激特性を製品2に付与してもよい。この場合消費者は製品2の感覚刺激特性を変えることができる。
【0061】
図5〜7は図1および2を参照して説明した容器1の胴体3の開口端部8を横断して延びた部材15を含む本発明のさらなる例を示している。
【0062】
図5に示すように部材15は容器1の胴体3の開口端部8内の中央になるように位置した幅の広い中央部分17、この例では実質的に円形の部分を含む。また部材15は、部材15の中央部分17が容器の胴体3の開口端部8内で第1チェンバー7の上で懸架されるように幅の広い中央部分17の対向側部から延び、および部材15を容器1の胴体3の円筒状の側壁6の縁部16で支持する2つの支持部分18を含む。支持部分18は円筒状の側壁6の縁部16に取り外し可能に取り付けられてもよく、または縁部16を越えて延び、胴体3の側壁6の外側面に対して折り曲げられて、容器1の蓋4が取り付けられた際に支持部分18が蓋4と胴体3の間で捕捉され、部材15が所定の位置で浮くようにしてもよい。
【0063】
当然のことながら図5および6に示した部材15の形状は単なる一例であり、部材15は幅の広い中央部分17を持たなくてもよい。例えば、これとは別に部材15は開口部8を横切るまっすぐな縁部を有する一定の幅で延びてもよい。しかしながら、部材15が幅の広い中央部分17を持たない場合、あらゆる形状であってもよく、図5に示した実質的に円形の形状に限定されない。さらに部材15には開口部8を横切って所定の位置に部材15を支持するために3つ以上の支持部分18を設けてもよい。例えば、部材の周囲で等間隔に配置された3つまたは4つの支持部分を設けてもよい。
【0064】
図6および7は図5を参照して説明した部材を示す。図6に示すように部材15は部材15が容器1に取り付けられた際に、第1チェンバー7から離れて外方に向く上面19を含む。容器に設けられる製品に関する情報を部材15の上面19に印刷してもよい。また部材15は図5を参照して説明したように部材15が容器1に取り付けられた際に第1チェンバーに向く上面19と反対側の底面20を有する。底面20は知覚物質を第1チェンバー7内に発して第1チェンバー7内の受容物2に感覚刺激特性を付与するように構成されている。
【0065】
図7に示すように部材15を最上層21、最下層22および知覚物質を備えた担体層11からなる3つの部材層含む。最上層21は中央部分17と容器1上で部材15を支持するための支持部分18(図5参照)を形成するように延び、部材15の上面19となる密閉材である。最下層22は最上層21の下側にそれらの間に担体材料11を有する状態で貼り付けられ、担体材料11が最上層21と最下層22の間で積層されるようになっている。図6および7に示すように最下層22は複数のミシン目23を含み、これによって部材15が容器1に取り付けられた際に担体材料11によって発せられる知覚物質が最下層22を通過し、第1チェンバー7に入る。
【0066】
最下層22はミシン目を有し、知覚物質を担体材料11から第1チェンバー7へと移動させると上述した。しかしながら、当然のことながらこれとは別に最下層22は透過性、半透過性または多孔性材料を含んで、これらを介して知覚物質が搬送されるようにしてもよい。
【0067】
図7は最上層21に貼り付いて最上層21と最下層22の間で担体材料11をラミネートするために担体材料11を越えるのに充分な長さだけ延びた最下層22を示している。しかしながら、当然のことながら最下層22は代わりに最上層21と同じ所まで延びてそれらの間に担体材料11が配されていない全ての領域で最上層21に貼り付けられてもよい。最上層21と最下層22はポリマーフィルム材料、紙または他の類似の材料から作製してもよく、最下層22は接着剤または音波溶接または類似の手段で最上層21に貼り付けてもよい。担体材料11には上記したように知覚物質を供してもよい。また担体材料11は最上層21および/または最下層22に接着剤または音波溶接またはあらゆる他の好適な貼り付け手段で貼り付けてもよい。
【0068】
図には示していない別の例では部材15は最上層21と担体材料11だけを含んでもよく、この場合担体材料11が最上層21の下側に貼り付けられる。最上層21は図5および6を参照して説明したものと類似しており、部材15が胴体3の開口端部8を横切って浮いた状態になり、従って担体材料11が容器1の第1チェンバー内に知覚物質を発することができるように容器1に取り付け可能である。
【0069】
図5に示した例の部材15は胴体3の開口部8全体を覆って延びていない。部材15の縁部および容器1の胴体3の円筒状の側壁6の縁部16の間に空間24があり、これにより消費者は部材15が取り付けられた際に第1チェンバー7内の製品2を見ることができる。またこの空間24によって消費者は部材15を剥がす必要が無く容器1から製品2を取り出すことができる。さらに空間24によって蓋4が容器1上に位置した際に部材15の上と下の領域の間で空気が循環し、これにより知覚物質の担体材料11から製品2への移行を補助する。しかしながら、当然のことながら部材15は容器1の胴体3の開口部8全体を覆って延びてもよく、これにより第1チェンバー7を封止する。従って、担体材料11はその封止されたチェンバー7内に知覚物質を発し、チェンバー7内の製品2に感覚刺激特性を付与する。いずれの場合において部材15は感覚刺激特性のさらに移行するのを止めて、製品2を取り出すために第1チェンバー7を制限無く利用することができるように消費者によって取り外せる。
【0070】
別の例では図5を参照して説明した部材15は、それ自体が供与物として知覚物質を容器1の第1チェンバー内に発して受容物2に感覚刺激特性を付与するポリマーフィルムまたは紙などの材料からなる単一の層から作製してもよい。
【0071】
消費者は最初に容器1を開けた後に図5〜7を参照して説明した部材15を剥がすことができる。部材15は梱包する工程中に容器1に貼られ、製品を貯蔵、移送そして販売展示している間、容器1が購入され、開けられ、部材15が取り外される時点まで知覚物質および感覚刺激特性を受容スヌース製品2に供する。従って、知覚物質は風味または匂いまたは水分の点で受容物の鮮度を維持するように選択してもよい。
【0072】
図5〜7を参照して説明した容器1および部材15により容器を最初に開けた際に確実に新鮮な製品が消費者に提供される。部材15によって発せられる知覚物質によって供される感覚刺激特性は梱包から消費までの長時間に亘って容器1内で製品2を貯蔵することによって生じる風味の損失を軽減する。
【0073】
図8に示すように図1および2を参照して説明したものと類似するスヌース容器1は、胴体3の第1チェンバー7とは反対側に配された第2チェンバー24が設けられている。第2チェンバー24は、廃棄の手段が利用できない場合使用済みの製品25を保管するために使用してもよい。即ち、消費者は第1チェンバー7からスヌース製品2を使用し、使用後、それを第2チェンバー24に保管しておいて、後日廃棄するようにしてもよい。第2チェンバー24には第2チェンバー24を封止可能に閉じる第2の蓋26が設けられている。
【0074】
図9および10は本発明の別の例を示し、これは図8を参照して説明したものと類似する容器1に関する。図9および10に示すように容器の胴体3は底壁5に形成された片側開口凹部27を有する。容器の胴体3は実質的に円筒状の側壁6を含み、凹部27もまた胴体より直径が小さい実質的に円筒状の側壁28を含み、これは胴体3の第1チェンバー7内に延びている。凹部27の側壁28はリムまたはリップ29を有し、これは内方に延びているが、凹部を閉じず、開口側部30を残し、これを介して第1チェンバー7は凹部27内に形成された第2チェンバー24と連通することができる。
【0075】
ラミネート壁32は凹部27の側壁28のリム29に取り付けられ、凹部27の開口側部30を閉じ、第1チェンバー7を第2チェンバー24から分割する。これによりラミネート壁32は第1チェンバー7の底面と第2チェンバー24の上面を画定する。
【0076】
図10に示すようにラミネート壁32は凹部27の側壁28のリム29に取り付けられる。ラミネート壁32は凹部27の開口側部30(図9に示す)を横断して延び、第1および第2チェンバー7、24を分割する。受容物2はラミネート壁32の上の第1チェンバー7に入れられ、使用済みの製品25はラミネート壁32のもう一方の側の第2チェンバー24に保管される。使用済みの製品25は、特に製品が図10に示すような噛みタバコまたはスヌースパウチである場合、水分量は多くなる。従って、使用済み製品25は第2チェンバー24内で水分量を多くする。
【0077】
ラミネート壁32は最上ラミネート層31および最下ラミネート層33を含み、これらのラミネート層31、33の間に活性ヒートパッチ34と知覚物質を有する担体材料11が配されている。活性ヒートパッチ34と担体材料11は最上および最下ラミネート層31、33の間で貼り重ねられ、活性ヒートパッチ34は第2チェンバー24の側に配置され、担体材料11は第1チェンバー7の側に配置される。
【0078】
最上および最下ラミネート層31、33は両方とも透過性であり、これにより第2チェンバー24の使用済み製品25からの水分が最下ラミネート層33を通過し、活性ヒートパッチ34で熱を発生させる反応を始動する。即ち、第2チェンバー24に入れられた使用済み製品25によって供される水分はラミネート壁32内で活性ヒートパッチ34に発熱反応を生じさせる。
【0079】
最上ラミネート層31もまた透過性であり、知覚物質が担体材料11から最上ラミネート層31を通って第1チェンバー7へと通過し、第1チェンバー7内の受容物2に感覚刺激特性を付与する。活性ヒートパッチ34によって発生する熱が担体材料11から第1チェンバー7への知覚物質のこの移動を始動させてもよく、または熱発生前に生じるこの工程を熱が加速させてもよい。
【0080】
上記したように最上および最下ラミネート層31、33は両方とも透過性である。当然のことながら最上および最下ラミネート層31、33は透過性、半透過性または多孔性材料を含んでもよい。これとは別に最上および最下ラミネート層にミシン目を設けてもよい。いずれの場合において物質はラミネート層の一方の側から他方の側へと移動することができる。
【0081】
例えば、知覚物質は熱が活性ヒートパッチ34によって発生したときだけ担体材料11から放出されるようにしてもよい。これは予め決められた値を超える蒸発温度を有する知覚物質を選択することによって行ってもよい。これとは別に知覚物質が容器1を購入して最初に開ける前の貯蔵、輸送および販売展示している間に残存率で第1チェンバー7に移行するように担体材料11が室温で知覚物質を発するようにしてもよい。これに続いて使用済み製品25が第2チェンバー24に入れられると、使用済み製品25からの水分が熱を発生させるヒートパッチ34を活性化し、知覚物質の担体材料11から第1チェンバー7への移行が促進される。知覚物質の移行の促進は、消費者が製品を使い始める前でなく使い始めると活性化されるので有利である。従って、本発明のこの例は消費者による最初の開封と製品の消費と一致するように調時される風味の増加が供される。さらに、ヒートパッチ34からの熱は第1チェンバー7内の製品2を暖めるように作用して、受容スヌース製品2内に浸出する知覚物質の量が増加するようにしてもよい。
【0082】
なお、この例の活性ヒートパッチ34によって発せられる熱は高い温度を生じさせるものではない。その熱はヒートパッチ34が2、3℃、場合によっては2〜20℃温度を上昇させるだけの熱であればよい。
【0083】
担体材料11は上述したような材料から作製されてもよい。ヒートパッチ34は水に晒されると発熱反応し、熱を発生させる材料を含むことになる。例えば、活性ヒートパッチは塩化カルシウムなどのカリウム塩または水に晒されると熱を発生するあらゆる他の物質を含んでもよい。
【0084】
注目すべきことは活性ヒートパッチ34の代わりに(または活性ヒートパッチ34と組み合わせて)、知覚物質の担体材料11から第1チェンバー7へ移行させる、または移行を促進するあらゆる他の好適な方法を使用してもよい。この方法を第2チェンバー24内の使用済み製品25から水分が供されることに応じて始動させてもよく、または他の手段によって始動させてもよい。
【0085】
図10に示すように最上および最下ラミネート層31、33は、活性ヒートパッチ34と担体材料11より遠くに延びており、互いにおよび凹部27の側壁28のリム29に貼り付けられている。最上および最下ラミネート層31、33は共にそしてリム29に接着されてもよく、これらはリム29に音波溶接されてもよい。これとは別にあらゆる他の取り付け手段、例えば熱シールを使用してもよく、またはリムの一部をラミネート壁の縁部にクランプで固定してもよい。
【0086】
当然のことながら最上および最下ラミネート層31、33の配置は異なってもよく、例えば最下ラミネート層はリム29に取り付けられるように延びなくてもよく、代わりに図7を参照して説明したのと同じように最上ラミネート層に貼り付けられる。さらにラミネート壁32は一方の面に活性ヒートパッチ34が接着され、反対の面に担体材料11が接着された単独の透過性ラミネート層を含んでもよい。これとは別に図10を参照して説明したラミネート壁は活性ヒートパッチ34と担体材料11の間を延びて、他の層を支持、分離する第3の透過性層含んでもよい。これら透過性ラミネート層のいずれも透過性、半透過性または多孔性材料から作製されてもよく、またはラミネート層にミシン目を設けてもよい。いずれの場合においては物質はラミネート層の一方の側から他方の側へと移動できる。
【0087】
別の例では容器1は図9および10に示したような第2チェンバーを画定する胴体の底壁に形成された凹部を持たない。代わりに容器は胴体3の内部空間を横断して延び、胴体の円筒状の側壁内で第2チェンバーを画定する分割壁32を有してもよい。胴体の底壁には第2チェンバー用の開口部が設けられ、この開口部を閉じるための第2の蓋が設けられる。この例の胴体は胴体3の円筒状の側壁6(図1および2参照)の内側の面から部分的に第1チェンバー7が形成されている内部空間内に延びているリングを含んでもよい。上述したようなラミネート分割壁をこのリングに取り付けて、内部空間を横切って残りの距離を延び、第1および第2チェンバーを隔てるようにしてもよい。
【0088】
さらに別の例では第2チェンバーを図11に示すように容器1の蓋4に形成してもよい。第2チェンバー24はそれが容器1の胴体3でなく蓋4に形成されていることを除いて上述した例と同じような方法で形成される。従って、第2の蓋26は第2チェンバー24を閉じるために主要蓋4に取り付け可能である。上述のものと同じラミネート壁32が蓋4に配され、蓋4が容器1の胴体3に取り付けられると、ラミネート壁32が第1および第2チェンバー7、24を分割し、第2チェンバー24に入れられた使用済み製品25からの水分がラミネート壁32の活性ヒートパッチ(図11には示していない)内で発熱反応を始動し、これがラミネート壁32の担体材料11から受容物2が貯蔵されている第1チェンバー7内への知覚物質の移動を生じさせる、または加速させる。当然のことながら、例えば図9、10の容器のように知覚物質の移動を生じさせるまたは促進させる発熱反応のあらゆる好適な別な方法を使用してもよい。
【0089】
図9〜11を参照して説明した容器1およびラミネート壁32は梱包してから最初に開けるまでの間の時間の製品2の風味および/または香りの損失を軽減し、確実に製品2が新鮮になり、使用済み製品25が第2チェンバー24に入れられ、ラミネート壁32を作動させると好適な風味および/または香りを有する。従って、消費者には容器1を最初に開けた際に新鮮な製品が提供され、その新鮮な風味/香りは製品2を取り出すために容器をさらに開けた場合でも維持される。
【0090】
図3〜11のいずれかを参照して説明した担体材料11に供される知覚物質は、揮発性風味剤、例えば溶液、油または類似するものなどの芳香性植物物質であってもよい。これとは別に芳香性物質は非植物であってもよい。知覚物質はハーブまたは植物などの有機知覚物質であってもよい。勿論、担体材料11自体を知覚物質として作用するハーブまたは植物で構成することも可能である。知覚物質は小さくするおよび/またはそれらが発する物質の強度を増加するための処理を施してもよい。またこれらの物質は製品に知覚物質を搬送する水分および/または油分を放出するように処理してもよい。
【0091】
知覚物質は受容物2に風味を供してもよい。本明細書中で使用する「知覚物質」および「風味」なる用語は各地の条例で許可されており、成人消費者が望む味や香りを製品に加えるのに用いることができる材料を指す。このような材料としては、抽出物(例えば、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、クローブ、メントール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエキス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ピメント、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、ハッカ属のいずれかの種からのハッカ油など)、調味料、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容器部位活性化剤または刺激剤、糖及び/または糖置換体(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サイクラミン酸塩、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、マンニトールなど)や、木炭、クロロフィル、鉱物、植物息消臭剤などのその他の添加剤などが挙げられる。これら材料は模造品、合成または天然成分であってもよく、またはこれらのブレンドであってもよい。これら材料は、例えば油、液体、粉末などの任意の好適な形態であってもよい。
【0092】
これとは別に知覚物質は例えばメンソールの香りまたは他の香りなどを受容物2に付与するものであってもよい。メンソール知覚物質はそれが注入された製品が消費または使用されているとき、清涼感を生じ、風味および/または香りを供する。
【0093】
図3〜11のいずれかを参照して説明した担体材料はポリマー発砲体またはあらゆる他の種類の吸着スポンジまたは知覚物質を担持するのに好適な発泡体であってもよい。担体材料11に吸着手段によって知覚物質を設けてもよく、知覚物質を担体材料の表面に吸着させてもよく、および/または知覚物質を担体材料内に吸収させてもよい。これとは別に担体材料を担体材料の製造中に形成工程の際に知覚物質を材料中に混ぜて知覚物質を含浸させてもよい。
【0094】
別の例では担体材料11は知覚物質を吸収するセルロースアセテート繊維を含んでもよい。
【0095】
別の例では担体材料11は木材などの植物性吸収材料であってもよい。木は天然の吸収材であり、吸着される全ての知覚物質は徐々に放出される。木は天然のまたは加工された木であってもよい。別の好適な植物性吸収材はタバコ材であってもよい。当然のことながら木またはタバコなどの植物性吸収材はそれ自体が知覚物質として機能してもよい。
【0096】
知覚物質は芳香性植物物質などの揮発性物質であってもよい。この例では容器のチェンバー内にある知覚物質が担体材11から放出されるまたは発せられると、知覚物質が蒸発し、第1チェンバー7に充満する。
【0097】
これとは別に知覚物質は担体材料11から徐々に放出され、接触によって製品に移行する液体であってもよい。液体は物質を担持する油または溶液であってもよく、受容物2に移行すると受容物に感覚刺激特性を付与する。
【0098】
当然のことながらあらゆる組み合わせの感覚刺激特性が消費者が容器を開けた際に知覚物質の匂いを嗅げるようにチェンバー内の空気に香りを付与するように作用する知覚物質によって提供されてもよい。
【0099】
図を参照して説明した上述の例では物質担体は知覚物質を発して容器1内の受容物に感覚刺激特性を付与する。しかしながら、当然のことながら物質担体はこれとは別にあらゆる他の特性を受容物に付与するあらゆる他の物質発を発するようにしてもよい。
【0100】
例えば、物質担体は受容物に水分を与える保湿物質を発してもよい。物質担体によって発せられる保湿物質は受容物に水分を与えるあらゆる物質、例えば水系溶液またはあらゆる他の物質であってもよい。この例で供与物によって与えられる水分は受容物が購入前または購入後の容器内での保管中に乾燥するのを防ぐので有利である。保湿物質が設けられた物質担体は梱包の際に容器に入れて、最初に開封した際に新鮮な製品が消費者に供されるようにしてもよい。これとは別に消費者は保湿物質が供された物質担体を容器に入れて最初に開けた後に受容物に水分を付与して容器を最初に開けた後に受容物が乾燥するのを防ぐことも可能である。
【0101】
当然のことながら物質担体は知覚物質および保湿物質の両方を発してもよく、それは単独の物質または2つ以上の物質を組み合わせたものであってもよい。例えば、発せられる物質は水系または水系物質に担持された知覚物質であってもよく、従って感覚刺激特性および保湿特性の両方を供することができる。
【0102】
従って当然のことながら物質担体によって発せられる物質は受容物に望ましいとされるあらゆる特性を付与してもよく、例えばその物質は風味、香り、水分、品質または寿命またはあらゆる他の有効な特性を付与してもよい。
【0103】
また当然のことながらいくつかの実施態様では任意の数の受容物を使用してもよい。
【0104】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた受容物用容器を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2015年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受容物用容器であって、これは蓋が閉じているときに共に第1チェンバーを画定する胴体と蓋とを含み、前記容器はある特性を受容物に付与するために前記第1チェンバー内の受容物に移送される物質を発するように構成された物質担体を含み、物質担体は物質担体に亘って配置されたシールを含み、シールが物質担体の少なくとも一部を露出させるために取り除かれることによって開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようになっており、前記物質担体は前記シールと容器の表面の間に配されている容器。
【請求項2】
シールは一度開封しても再封止可能であることを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項3】
容器の表面は第1チェンバー内の内方面であることを特徴とする請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
容器の表面は外方面であり、前記物質担体は前記第1チェンバー内への挿入のために前記外方面から取り外せることを特徴とする請求項1または2記載の容器。
【請求項5】
物質担体は容器の前記内方面に取り付けられることを特徴とする請求項3記載の容器。
【請求項6】
シールは物質担体に貼り付けられることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の容器。
【請求項7】
物質担体は、前記シールを剥がすことによって前記物質担体を放出するようにシールの下で自由な状態になっていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の容器。
【請求項8】
受容物にある特性を付与する方法であって、この方法は、
胴体と蓋を有し、蓋を閉じた際にこれらが共に第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
前記受容物を前記第1チェンバー内に入れる工程と、
前記受容物にある特性を付与するために前記受容物に移送されるように第1チェンバー内に物質を発するための物質担体を供する工程と、
シールを物質担体に亘って設けて物質担体の少なくとも一部を露出させるために取り除かれることによってシールが開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようにする工程と、
前記物質担体を前記シールと容器の表面の間に配置する工程とを含む方法。
【請求項9】
受容物用容器であって、これは開口端部を有するチェンバーを画定する胴体と前記開口端部に嵌められてチェンバーを閉じる蓋とを含み、前記容器は前記開口端部内で懸架されるように胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を含み、この部材はある特性を受容物に付与するために前記チェンバーに収容された受容物に移送されるように物質を発するように構成された物質担体を含む容器。
【請求項10】
前記部材は前記部材が前記開口端を横断して懸架されるように前記容器の前記胴体に取り付けられる第1ラミネート層を含み、前記物質担体は前記第1ラミネート層に貼り付けられることを特徴とする請求項9記載の容器。
【請求項11】
前記部材は第2ラミネート層をさらに含み、前記物質担体が前記第1および第2ラミネート層の間でラミネートされることを特徴とする請求項10記載の容器。
【請求項12】
前記第1および第2ラミネート層の少なくとも1つは透過性であることを特徴とする請求項11記載の容器。
【請求項13】
第1および第2ラミネート層は物質担体を封止し、前記第1および第2ラミネート層の一方は受容物に物質担体を晒すように作動可能であることを特徴とする請求項11記載の容器。
【請求項14】
第2ラミネート層は透過性であり、前記第1チェンバーの方向に向くように配置されていることを特徴とする請求項12記載の容器。
【請求項15】
ある特性を受容物に付与する方法であって、この方法は
開口端部を有するチェンバーを画定する胴体および胴体の前記開口端部に嵌り、前記受容物を収容するためにチェンバーを閉じる蓋を有する容器を供する工程と、
前記開口端部内に懸架されるように胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を供する工程とを含み、前記部材は前記受容物にある特性を付与するためにチェンバーに収容された前記受容物に移送される物質をチェンバー内に発するように構成された物質担体を含む方法。
【請求項16】
受容物用容器であって、この容器は胴体と蓋とを含み、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を収容するための第1チェンバーを画定し、また前記容器は消費者によって使用された後の受容物を収容するための第2チェンバーを含み、ラミネート壁が第1および第2チェンバーを分割し、ある特性を前記第1チェンバーに収容された受容物に付与する物質を発するように構成されている物質担体を含む容器。
【請求項17】
前記ラミネート壁は前記第2チェンバー内に収容された使用済み受容物からの水分に晒されると発熱反応する活性ヒートパッチをさらに含むことを特徴とする請求項16記載の容器。
【請求項18】
前記活性ヒートパッチは第2チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置され、物質担体が前記第1チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置されていることを特徴とする請求項17記載の容器。
【請求項19】
前記ラミネート壁は活性ヒートパッチおよび物質担体が貼り付けられる第1透過性ラミネート層を含むことを特徴とする請求項17または18記載の容器。
【請求項20】
前記ラミネート壁は第2透過性ラミネート層をさらに含み、前記活性ヒートパッチおよび前記物質担体は前記第1および第2透過性ラミネート層の間でラミネートされていることを特徴とする請求項19記載の容器。
【請求項21】
前記第2チェンバーは容器の胴体の凹部に形成され、前記凹部は前記ラミネート壁によって閉じられる開口した側部を有することを特徴とする請求項16乃至18いずれか1項記載の容器。
【請求項22】
ある特性を受容物に付与する方法であって、この方法は
胴体および蓋を有し、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を貯蔵するための第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
消費者による使用後の製品を貯蔵するための第2チェンバーを供する工程と、
第1および第2チェンバーに分割するラミネート壁を供する工程とを含み、前記ラミネート壁はある特性を前記受容物に付与するために第1チェンバー内に物質を発する物質担体を含む方法。
【請求項23】
前記受容物は無煙タバコであることを特徴とする請求項1乃至22いずれか1項記載の容器。
【請求項24】
前記受容物はスヌースタバコ製品であることを特徴とする請求項1乃至23いずれか1項記載の容器。
【請求項25】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に感覚刺激特性を付与する知覚物質であることを特徴とする請求項1乃至24いずれか1項記載の容器。
【請求項26】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に水分を付与する保湿物質であることを特徴とする請求項1乃至25いずれか1項記載の容器。
【請求項27】
容器はポケットサイズであることを特徴とする請求項1乃至26いずれか1項記載の容器。
【請求項28】
容器は1つ以上の受容物を含むことを特徴とする請求項1乃至27いずれか1項記載の容器。
【手続補正書】
【提出日】2016年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受容物用容器であって、これは蓋が閉じているときに共に第1チェンバーを画定する胴体と蓋とを含み、前記容器はある特性を受容物に付与するために前記第1チェンバー内の受容物に移送される物質を発するように構成された物質担体を含み、物質担体は物質担体に亘って配置されたシールを含み、シールが物質担体の少なくとも一部を露出させるために取り除かれることによって開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようになっており、前記物質担体は前記シールと容器の表面の間に配されている容器。
【請求項2】
シールは一度開封しても再封止可能であることを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項3】
容器の表面は第1チェンバー内の内方面であることを特徴とする請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
容器の表面は外方面であり、前記物質担体は前記第1チェンバー内への挿入のために前記外方面から取り外せることを特徴とする請求項1または2記載の容器。
【請求項5】
物質担体は容器の前記内方面に取り付けられることを特徴とする請求項3記載の容器。
【請求項6】
シールは物質担体に貼り付けられることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の容器。
【請求項7】
物質担体は、前記シールを剥がすことによって前記物質担体を放出するようにシールの下で自由な状態になっていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の容器。
【請求項8】
受容物にある特性を付与する方法であって、この方法は、
胴体と蓋を有し、蓋を閉じた際にこれらが共に第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
前記受容物を前記第1チェンバー内に入れる工程と、
前記受容物にある特性を付与するために前記受容物に移送されるように第1チェンバー内に物質を発するための物質担体を供する工程と、
シールを物質担体に亘って設けて物質担体の少なくとも一部を露出させるために取り除かれることによってシールが開封されるまで前記物質担体から前記物質が発せられないようにする工程と、
前記物質担体を前記シールと容器の表面の間に配置する工程とを含む方法。
【請求項9】
受容物用容器であって、これは開口端部を有するチェンバーを画定する胴体と前記開口端部に嵌められてチェンバーを閉じる蓋とを含み、前記容器は前記開口端部内で懸架されるように胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を含み、この部材はある特性を受容物に付与するために前記チェンバーに収容された受容物に移送されるように物質を発するように構成された物質担体を含む容器。
【請求項10】
前記部材は前記部材が前記開口端を横断して懸架されるように前記容器の前記胴体に取り付けられる第1ラミネート層を含み、前記物質担体は前記第1ラミネート層に貼り付けられることを特徴とする請求項9記載の容器。
【請求項11】
前記部材は第2ラミネート層をさらに含み、前記物質担体が前記第1および第2ラミネート層の間でラミネートされることを特徴とする請求項10記載の容器。
【請求項12】
前記第1および第2ラミネート層の少なくとも1つは透過性であることを特徴とする請求項11記載の容器。
【請求項13】
第1および第2ラミネート層は物質担体を封止し、前記第1および第2ラミネート層の一方は受容物に物質担体を晒すように作動可能であることを特徴とする請求項11記載の容器。
【請求項14】
第2ラミネート層は透過性であり、前記第1チェンバーの方向に向くように配置されていることを特徴とする請求項12記載の容器。
【請求項15】
ある特性を受容物に付与する方法であって、この方法は
開口端部を有するチェンバーを画定する胴体および胴体の前記開口端部に嵌り、前記受容物を収容するためにチェンバーを閉じる蓋を有する容器を供する工程と、
前記開口端部内に懸架されるように胴体の前記開口端部を横断して延びた部材を供する工程とを含み、前記部材は前記受容物にある特性を付与するためにチェンバーに収容された前記受容物に移送される物質をチェンバー内に発するように構成された物質担体を含む方法。
【請求項16】
受容物用容器であって、この容器は胴体と蓋とを含み、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を収容するための第1チェンバーを画定し、また前記容器は消費者によって使用された後の受容物を収容するための第2チェンバーを含み、ラミネート壁が第1および第2チェンバーを分割し、ある特性を前記第1チェンバーに収容された受容物に付与する物質を発するように構成されている物質担体を含む容器。
【請求項17】
前記ラミネート壁は前記第2チェンバー内に収容された使用済み受容物からの水分に晒されると発熱反応する活性ヒートパッチをさらに含むことを特徴とする請求項16記載の容器。
【請求項18】
前記活性ヒートパッチは第2チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置され、物質担体が前記第1チェンバーに対応するラミネート壁の一側部に配置されていることを特徴とする請求項17記載の容器。
【請求項19】
前記ラミネート壁は活性ヒートパッチおよび物質担体が貼り付けられる第1透過性ラミネート層を含むことを特徴とする請求項17または18記載の容器。
【請求項20】
前記ラミネート壁は第2透過性ラミネート層をさらに含み、前記活性ヒートパッチおよび前記物質担体は前記第1および第2透過性ラミネート層の間でラミネートされていることを特徴とする請求項19記載の容器。
【請求項21】
前記第2チェンバーは容器の胴体の凹部に形成され、前記凹部は前記ラミネート壁によって閉じられる開口した側部を有することを特徴とする請求項16乃至18いずれか1項記載の容器。
【請求項22】
ある特性を受容物に付与する方法であって、この方法は
胴体および蓋を有し、これらは蓋を閉じた際に消費者による使用の前に受容物を貯蔵するための第1チェンバーを画定する容器を供する工程と、
消費者による使用後の製品を貯蔵するための第2チェンバーを供する工程と、
第1および第2チェンバーに分割するラミネート壁を供する工程とを含み、前記ラミネート壁はある特性を前記受容物に付与するために第1チェンバー内に物質を発する物質担体を含む方法。
【請求項23】
前記受容物は無煙タバコであることを特徴とする請求項1乃至7、請求項9乃至14および請求項16乃至21いずれか1項記載の容器。
【請求項24】
前記受容物はスヌースタバコ製品であることを特徴とする請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項16乃至21および請求項23いずれか1項記載の容器。
【請求項25】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に感覚刺激特性を付与する知覚物質であることを特徴とする請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項16乃至21および請求項23乃至24いずれか1項記載の容器。
【請求項26】
物質担体によって発せられる物質は前記受容物に水分を付与する保湿物質であることを特徴とする請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項16乃至21および請求項23乃至25いずれか1項記載の容器。
【請求項27】
容器はポケットサイズであることを特徴とする請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項16乃至21および請求項23乃至26いずれか1項記載の容器。
【請求項28】
容器は1つ以上の受容物を含むことを特徴とする請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項16乃至21および請求項23乃至27いずれか1項記載の容器。
【国際調査報告】