(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-522772(P2016-522772A)
(43)【公表日】2016年8月4日
(54)【発明の名称】壁取付収納コンパートメント
(51)【国際特許分類】
B64D 11/00 20060101AFI20160708BHJP
B64D 13/00 20060101ALI20160708BHJP
B60N 2/44 20060101ALI20160708BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20160708BHJP
B64D 11/02 20060101ALI20160708BHJP
【FI】
B64D11/00
B64D13/00
B60N2/44
A47C7/62 A
B64D11/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-513116(P2016-513116)
(86)(22)【出願日】2014年5月9日
(85)【翻訳文提出日】2015年12月11日
(86)【国際出願番号】US2014037484
(87)【国際公開番号】WO2014183027
(87)【国際公開日】20141113
(31)【優先権主張番号】61/821,895
(32)【優先日】2013年5月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/270,567
(32)【優先日】2014年5月6日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】B/E Aerospace, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ハッシュバーガー、フランク イー.
(72)【発明者】
【氏名】ベントン、ディヴィッド アール.
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
【Fターム(参考)】
3B084JA07
3B084JB04
3B087DE10
(57)【要約】
【解決手段】航空機の客室用壁取付収納コンパートメント(10)は、室内建造物の前方を向いた壁に取り付けられた後方を向いた壁を有する筐体(14)を備える。収納コンパートメントは、室内建造物の前方を向いた壁に隣接した最後部の乗客の座席(30)の下に配置される。収納コンパートメントは、収納コンパートメントの引き出し(18)を備え、保護呼吸器コンパートメント(50)は、航空機の客室建造物の側壁に取り付けられ、前方を向いた凹所から客室の床まで延びる航空機の客室建造物の前方を向いた壁の輪郭に従う前方を向いた端部(56)を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の客室用収納コンパートメントであって、
室内建造物の前方を向いた壁を備える航空機の客室建造物と、
乗客の座席の最後部列の最後部の乗客の座席と、
後方を向いた壁を備える筐体であって、前記後方を向いた壁は、前記室内建造物の前方を向いた壁に取り付けられ、前記室内建造物の前方を向いた壁に隣接した前記乗客の座席の最終列または最後部列の最後部の乗客の座席の下に延びる、筐体と、
を備える収納コンパートメント。
【請求項2】
前記最後部列の乗客の座席は、前記室内建造物の前方を向いた壁に近接している、請求項1に記載の収納コンパートメント。
【請求項3】
前記航空機の客室建造物は、化粧室を含む、請求項1に記載の収納コンパートメント。
【請求項4】
前記室内建造物の前方を向いた壁は、垂直面において実質的に平らではない前記室内建造物の前方を向いた壁に形成された前方を向いた凹所を備える、請求項1に記載の収納コンパートメント。
【請求項5】
前記乗客の座席は、背もたれを備え、前記背もたれは、垂直面において実質的に平らではなく、通常、前記室内建造物の前方を向いた壁に形成された前記前方を向いた凹所の形状に一致する、後方を向いた最後部外面を有する後部部分を有する、請求項4に記載の収納コンパートメント。
【請求項6】
前記背もたれは、直立位置と、前記背もたれの後方を向いた最後部外面が前記前方を向いた凹所内に延びるリクライニング位置とを有する、請求項5に記載の収納コンパートメント。
【請求項7】
前記収納コンパートメントは、収納コンパートメントの引き出しを備える、請求項1に記載の収納コンパートメント。
【請求項8】
前記航空機の客室建造物は、側壁を備え、さらに、前記航空機の客室建造物の側壁に取り付けられた保護呼吸器コンパートメントを備える、請求項1に記載の収納コンパートメント。
【請求項9】
前記室内建造物の前方を向いた壁は、垂直面において実質的に平らではない前記室内建造物の前方を向いた壁に形成された前方を向いた凹所を備え、前記保護呼吸器コンパートメントは、前記前方を向いた凹所から前記客室の床まで延びる前記航空機の客室建造物の前方を向いた壁の輪郭に従う前方を向いた端部を備える、請求項8に記載の収納コンパートメント。
【請求項10】
航空機の客室用収納コンパートメントであって、
航空機の客室建造物であって、前記航空機の客室建造物は、垂直面において実質的に平らではない前方を向いた室内建造物の壁に形成された前方を向いた凹所を有する前記室内建造物の前方を向いた壁を備える、航空機の客室建造物と、
乗客の座席の最後部列の最後部の乗客の座席と、
後方を向いた壁を備える筐体であって、前記後方を向いた壁は、前記室内建造物の前方を向いた壁に取り付けられ、前記室内建造物の前方を向いた壁に隣接した乗客の座席の最終列または最後部列の前記最後部の乗客の座席の下に延びる、筐体と、
を備える、収納コンパートメント。
【請求項11】
前記乗客の座席の最後部列は、前記室内建造物の前方を向いた壁に近接している、請求項10に記載の収納コンパートメント。
【請求項12】
前記航空機の客室建造物は、化粧室を含む、請求項10に記載の収納コンパートメント。
【請求項13】
前記乗客の座席は、背もたれを備え、前記背もたれは、垂直面において実質的に平らではなく、通常、前記室内建造物の前方を向いた壁に形成された前方を向いた凹所の形状に一致する後方を向いた最後部外面を有する後部部分を有する、請求項10に記載の収納コンパートメント。
【請求項14】
前記背もたれは、直立位置と、前記背もたれの後方を向いた最後部外面が前記前方を向いた凹所内に延びるリクライニング位置とを有する、請求項13に記載の収納コンパートメント。
【請求項15】
前記収納コンパートメントは、収納コンパートメントの引き出しを備える、請求項10に記載の収納コンパートメント。
【請求項16】
前記航空機の客室建造物は、側壁を備え、さらに、前記航空機の客室建造物の側壁に取り付けられた保護呼吸器コンパートメントを備える、請求項10に記載の収納コンパートメント。
【請求項17】
前記保護呼吸器コンパートメントは、前記前方を向いた凹所から前記客室の床に延びる前記航空機の客室建造物の前方を向いた壁の輪郭に従う、前方を向いた端部を備える、請求項16に記載の収納コンパートメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2013年5月10日に出願された米国仮特許出願第61/821,895号、及び、2014年5月6日に出願された米国非仮特許出願第14/270,567号の優先権を主張し、それらの内容を参照により組み込む。
【背景技術】
【0002】
本発明は、航空機の筐体に関し、特に、航空機の収納ユニット、特に、化粧室、ギャレー及びクローゼットなどの、航空機の客室の室内日用品または建造物の壁に取り付けられた航空機客室収納コンパートメントに関する。
【0003】
従来技術において、航空機の乗客の座席のすぐ後部に隣接した化粧室などの室内建造物を設置する際、一般に、非常用装置、雑品目などのための座席レール取付収納ボックスが、航空機の乗客座席の最終列または最後部の座席の列と、室内建造物との間の領域に配置される。しかし、最後部の座席は、室内建造物に近接して配置されているので、そのような収納ボックスの設置のための座席レール取付具に十分な空間を利用できないことがある。
【0004】
航空機の客室の最終列または最後部の座席の列では、一般的に、座席の列の下に乗客の機内持ち込み手荷物を収納することができず、最終列または最後部の座席の列は、一般的に、座席の後部から座席の下の領域にアクセスできるように、室内建造物の側壁と重なるか、または、側壁を越えて突出している。しかし、このような空間は、一般的に、多くの航空機において使用されていない。さらに、現在、そのような乗客の座席に隣接した航空機の室内日用品または建造物に曲線を有する壁が導入されることにより、最終または最後部の座席が、隣接する日用品または建造物に非常に近接し、本質的に、座席の最終列または最後部の列と、隣接する日用品または建造物との間の収納のための空間が排除されてしまう可能性が高くなっている。
【0005】
航空機の客室建造物の前方を向いた壁に隣接、または、近接した乗客の座席の最終列または最後部の列の下の、使用されていなかった空間を利用できる壁取付収納コンパートメントを提供することが望ましい。また、後部の、室内建造物の前方を向いた壁に取り付けられて、この場所の、非常用装置や他の雑品目などの物を収納する能力を取り戻す壁取付収納コンパートメントを提供することが望ましい。本発明は、これら及び他の要求を満たす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
簡潔に大まかに言うと、本発明は、航空機の客室用の壁取付収納コンパートメントであって、乗客の座席の最終列または最後部の列に、室内建造物の前方を向いた壁と、最終または最後部の乗客の座席とを有する航空機の客室用の壁取付収納コンパートメントを提供する。
【0007】
従って、本発明は、室内建造物の前方を向いた壁に取り付けられた後方を向いた壁を有する筐体を備える壁取付収納コンパートメントを提供する。当該収納コンパートメントは、室内建造物の前方を向いた壁に隣接または近接している乗客の座席の最終列または最後部の列の最終または最後部の乗客の座席の下に延びて配置されることが好ましい。
【0008】
現在好ましい態様において、航空機の客室建造物は、化粧室を含む。別の現在好ましい態様において、航空機の客室建造物は、側壁と、側壁に建造物または化粧室のドアも備える。別の現在好ましい態様において、乗客の座席は、背もたれを備え、背もたれは、垂直面において実質的に平らではなく、一般的に、垂直面において実質的に平らではない室内建造物の前方を向いた壁に形成された前方を向いた凹所の形状と一致する、後方を向いた最後部外面を有する後部部分を備える。別の現在好ましい態様において、当該背もたれは、直立位置と、背もたれの後方を向いた最後部外面が前方を向いた凹所内に延びるリクライニング位置とを有する。
【0009】
別の現在好ましい態様において、収納コンパートメントは、収納コンパートメントの引き出しを備える。別の現在好ましい態様において、保護呼吸器コンパートメントまたは救急医療キットが、航空機の客室建造物の側壁に取り付けられ、航空機の客室建造物の側壁は、一般的に、前方を向いた凹所から客室の床まで延びる航空機の客室建造物の前方を向いた壁の輪郭に従う、前方を向いた端部を備える。
【0010】
本発明の他の特徴および利点が、例として、本発明の作用を図示する添付の図面と合わせて以下の好適な実施形態の詳細な記載から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る客室内の壁取付収納コンパートメントの側面図である。
【
図2】収納コンパートメントのドア及び保護呼吸器のドアが閉められた状態を示す、
図1の壁取付収納コンパートメントの後部斜視図である。
【
図3】
図1の壁取付収納コンパートメントの正面図である。
【
図4】収納コンパートメントのドア及び保護呼吸器のドアが開いた状態を示す、
図2に類似した側面斜視図である。
【
図5】
図1の壁取付収納コンパートメントの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図示を目的として、例として提供されている図面を参照すると、本発明は、(図示しない)航空機の客室12用の収納コンパートメント10を提供する。当該収納コンパートメントは、後方を向いた壁16を有する筐体14を備え、筐体内に摺動可能に収容される引き出し18を備えることが好ましい。客室は、室内建造物の前方を向いた壁22を有する化粧室などの航空機の客室建造物20であって、一般的に、側壁24及び建造物または化粧室のドア26を有する、航空機の客室建造物20を備えるが、航空機の客室建造物は、例えば、航空機のクローゼット、または航空機のギャレーまたは別の類似した、囲まれた、または、構造的に規定された空間であってもよい。
【0013】
収納コンパートメントは、室内建造物の前方を向いた壁に隣接または近接した乗客の座席30の最終列または最後部列などの最終または最後部の乗客の座席28の下において、室内建造物の前方を向いた壁に取り付けられることが好ましい。収納コンパートメントの筐体は、室内建造物の前方を向いた壁に隣接した乗客の座席の最終列または最後部列の最後部の乗客の座席の下に延びて配置されることが好ましい。最終または最後部の乗客の座席は、背もたれ32を備え、当該背もたれ32は、垂直面において実質的に平らではなく、一般的に、垂直面において実質的に平らではない室内建造物の前方を向いた壁に形成された前方を向いた凹所38の形状に一致する後方を向いた最後部外面36を有する後部部分34を有する。
図1に示すように、背もたれは、直立位置40と、背もたれの後方を向いた最後部外面が前方を向いた凹所内に延びるリクライニング位置42とを有する。乗客の座席はまた、座席のクッション44及びひじ掛け46も備えることが好ましい。
図5に示すように、背もたれは、一般的に、航空機の客室建造物の側壁と重なって、側壁を越えて延び、ひじ掛けは、一般的に、航空機の客室建造物の側壁に取り付けられた保護呼吸器(PBE)コンパートメント50と重なって、保護呼吸器コンパートメント50を越えて延びる。保護呼吸器コンパートメントは、代替として、例えば、救急医療キットまたは他の機器を収納してもよい。保護呼吸器コンパートメントは、随意的に、収納コンパートメントの一部として形成されてもよいし、または、収納コンパートメントに接続または取り付けられてもよい。
図4を参照すると、保護呼吸器コンパートメントは、一般的に、酸素ボンベ54及び(図示しない)保護呼吸器フードまたはマスクへのアクセスを提供する保護呼吸器ドア52を備える。保護呼吸器コンパートメントは、一般的に、通常、前方を向いた凹所から客室の床58まで延びる航空機の客室建造物の前方を向いた壁の輪郭に従う前方を向いた端部56を備える。
図3を参照すると、最終列または最後部列の乗客の座席を客室の床に取り付けるため、座席レール60が、最終列または最後部列び乗客の座席の下において、収納コンパートメントに隣接して設けられる。
【0014】
容易に明らかであるように、収納コンパートメントの引き出しをより長くする、または、収納コンパートメントの引き出しの上方により小さな収納コンパートメントドアを取り付けることも可能である。酸素ボンベは、収納コンパートメントの引き出しに収容されてもよく、収納コンパートメントの引き出しは、保護呼吸器または救急医療キットまたは他の機器または同様の大きさの他の雑品目の収納に十分な大きさである。収納はまた、通路の高さ制限が許す領域においてより高くしてもよく、建造物または化粧室のドアは、ドアの開放が、保護呼吸器コンパートメントまたは収納コンパートメントと干渉することを避けるため、2つに折り畳める、関節型または移動型のドアであってもよい。
【0015】
本発明の特定の形態について例示及び記載したが、種々の改良が、本発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で可能であることは、以上より明らかであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲以外によって限定を受けることを意図されていない。
【国際調査報告】