(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-523597(P2016-523597A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(54)【発明の名称】手持ち式係合装置
(51)【国際特許分類】
A47K 17/00 20060101AFI20160715BHJP
E03D 9/00 20060101ALI20160715BHJP
【FI】
A47K17/00
E03D9/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-514472(P2016-514472)
(86)(22)【出願日】2014年5月1日
(85)【翻訳文提出日】2015年12月24日
(86)【国際出願番号】GB2014051352
(87)【国際公開番号】WO2014188156
(87)【国際公開日】20141127
(31)【優先権主張番号】1309101.2
(32)【優先日】2013年5月21日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515323102
【氏名又は名称】マシュー・ピーター・コッタム
【氏名又は名称原語表記】COTTAM,Matthew,Peter
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ピーター・コッタム
【テーマコード(参考)】
2D037
2D038
【Fターム(参考)】
2D037EB00
2D038ZA00
(57)【要約】
手持ち式係合装置(10)が提供され、前記装置は、ヒンジ構造部(14)により相互連結された平坦な第1及び第2可撓性部材(12)を含む。可撓性部材(12)の側縁部には切り欠き(18、26)が設けられる。可撓性部材(12)は、ヒンジ構造部(14)上を一緒に押すと外側に弓状化され、かくしてハンドル等のアイテムに係合できるようになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式係合装置であって、前記装置が、平坦な第1及び第2可撓性部材を含み、前記各可撓性部材が、その休止状態で相互に重畳される構成を有し、前記可撓性部材が、対向する各端部位置で相互連結され且つ、前記対向する各端部間に圧縮力が加えられると前記平坦な各可撓性部材が夫々外側に弓状化され、かくしてアイテムに係合し得る空間をその間部分に形成するように構成される手持ち式係合装置。
【請求項2】
前記可撓性部材がプラスチック材料製である請求項1に記載の手持ち式係合装置。
【請求項3】
前記可撓性部材が形状記憶材料製である請求項1に記載の手持ち式係合装置。
【請求項4】
前記可撓性部材が形状記憶ポリマーあるいはメタル製である請求項3に記載の手持ち式係合装置。
【請求項5】
抗バクテリア及び又は疾病抑制材料から形成される請求項1〜4の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項6】
材料が銅及び又は銀を含む請求項5に記載の手持ち式係合装置。
【請求項7】
抗バクテリア及び又は疾病抑制材料でコーティングされた請求項1〜6の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項8】
前記コーティングが銅及び又は銀を含む請求項7に記載の手持ち式係合装置。
【請求項9】
構成上対向する各端部位置にヒンジ構造部を設けた請求項1〜8の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項10】
可撓性部材の間部分に構造部を一体形成した請求項1〜9の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項11】
前記構造部が折り目である請求項10に記載の手持ち式係合装置。
【請求項12】
前記構造部が材料肉薄化によるライン部から構成される請求項11に記載の手持ち式係合装置。
【請求項13】
可撓性部材が、装置の休止状態時に相互に実質的に完全に重畳するよう相互に類似の輪郭を有する請求項1〜12の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項14】
可撓性部材が全体に矩形形態を有する請求項1〜13の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項15】
可撓性部材の各部分が追加の強度を提供するよう肉厚化される請求項1〜14の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項16】
可撓性部材の、ヒンジ構造部に隣り合う部分が、可撓性部材の残余部分に対して肉厚化される請求項9に従属する請求項15に記載の手持ち式係合装置。
【請求項17】
可撓性部材が、アイテムと係合し得るようにアイテムの一部を受容し得る側方凹部がその側縁部に形成されるように輪郭付けされる請求項1〜16の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項18】
構成上相互係合される端部に隣り合う側縁部に角凹部が形成されるように輪郭付けされ、前記角凹部が、アイテムと係合し得るようにアイテムの一部を受容し得る請求項1〜17の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項19】
可撓性部材の、側方凹部と角凹部との間に、操作したい制御ボタンと係合自在の直線状の側縁部が設けられる請求項17に従属する請求項18に記載の手持ち式係合装置。
【請求項20】
前記直線状の側縁部が、一回に1つの制御ボタンと係合し得るサイズを有する請求項19に記載の手持ち式係合装置。
【請求項21】
可撓性部材の内面が、アイテムを容易に把持し得るよう輪郭付けされる請求項1〜20の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項22】
可撓性部材の外面が、装置を容易に保持し得るよう輪郭付けされる請求項1〜21の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項23】
装置の外面における選択部分のみが輪郭付けされ得る請求項22に記載の手持ち式係合装置。
【請求項24】
アイテムあるいは衣服上への取り付けを可能にするクリップが設けられる請求項1〜23の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項25】
前記クリップが、前記クリップと可撓性部材の一方の外側部との間に、アイテムあるいは衣服の物品を把持し得る可変サイズの間隙を形成する弾性部材を含む請求項24に記載の手持ち式係合装置。
【請求項26】
前記クリップが装置の残余部分上に着脱自在に取り付けられる請求項24又は25に記載の手持ち式係合装置。
【請求項27】
休止状態時に可撓性部材を一緒に付勢するマグネット構成が設けられる請求項1〜26の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項28】
装置をユーザーの首に巻き付けて持つあるいは別の装置に固定できるようにするライン手段を受ける構造部を設け得る請求項1〜27の何れかに記載の手持ち式係合装置。
【請求項29】
実質的に本明細書において添付された図面を参照して記載された手持ち式係合装置。
【請求項30】
請求項1〜29の何れかにおけると同一の発明の範囲内あるいは範囲外の、あるいは前記発明に関連する新規な構成を含む任意の新規構成あるいはその組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式係合装置に関し、詳しくは、これに限定しないが、ユーザーが、ドアノブ、ハンドル、ラッチ及び錠止機構等の多数の機構を、それら機構に実際に物理的に触れずに操作できる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
手動操作式機構の多くでは、何度も使用するうちに有害なバクテリアやその他の“細菌”が集積する。好適な衛生管理、及び又は有効な清掃が成されないとこれら機構の表面を介してそれらの病原体が一人の作業者から他の作業者に伝染する恐れがある。一般的に汚染される手持ち式機構の例には、水洗トイレ、ドアの施錠部やハンドル、蛇口、及びATM装置のボタンが含まれる。公衆トイレの場合、手動操作式ハンドルを備えるドアから出る場合があるが、その時、衛生手順を踏まない者を含む他人が使用した機構に触れざるを得ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザーがその手で物理的に接触することによる汚れ、伝染病あるいは疾病の拡散を生じさせる恐れ無くアイテムへの係合及び操作を可能とする、広範な状況下に利用可能な装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、手持ち式係合装置であって、全体に平坦な第1及び第2可撓性部材を含み、前記可撓性部材が、その休止状態時は相互に重畳される構成を有し、対向する各端部位置で相互連結され、且つ、前記対向する各端部間に圧縮力が付加されると各々が外側に弓状に曲がり、かくして、アイテムが係合し得る空間が各部材間に形成される手持ち式係合装置が提供される。
前記可撓性部材はプラスチック材料から作製され得る。
【0005】
可撓性部材は形状記憶材料から作製され得、及び、形状記憶ポリマーあるいはメタルから作製され得る。
【0006】
装置は抗バクテリア及び又は疾病抑制材料から形成され得、あるいは、それら材料でコーティングされ得る。材料あるいはコーティングは銅及び又は銀を含み得る。
装置の構造上対向する端部位置にはヒンジ構造部を設け得る。
【0007】
装置は一体形成され得、各可撓性部材間には折り曲げ可能な構造部を備え、前記構造部は材料肉厚を減少させたライン部を含み得る。
可撓性部材は、装置が休止状態の時に相互に実質的に完全に重畳するように互いに類似の輪郭を有し得る。
【0008】
可撓性部材は全体に矩形形態を有し得る。
可撓性部材の一部は追加的強度を提供するようにずっと肉厚化され得る。ヒンジ構造部に隣り合う可撓性部材の一部の厚さは可撓性部材の残余部分に対してずっと厚くされ得る。
【0009】
可撓性部材はその側縁部に、アイテムの一部を受容し、かくして前記アイテムとの係合を可能にする角凹部が形成されるような輪郭とされ得る。
【0010】
可撓性部材の、側部と角凹部との間には制御ボタンと係合して前記制御ボタンを作動させる直線状の側縁部にして、同時に1つの制御ボタンと係合し得るサイズのものであり得る前記側縁部を設け得る。
【0011】
可撓性部材の内面はアイテムを把持しやすいように輪郭付けされ得る。可撓性部材の外面は装置を保持しやすいように輪郭付けされ得、装置の外面の選択された部品のみが輪郭付けされ得る。
【0012】
装置には、アイテムあるいは衣服に取り付け得るようにするクリップを設け得る。前記クリップは、このクリップと一方の可撓性部材の外側部分との間に可変サイズの間隙を形成する、前記間隙内にアイテムあるいは衣服の物品を把持し得る弾性部材を含み得る。
前記クリップは装置の残余部分上に着脱自在に取り付け得る。
【0013】
休止状態時の可撓性部材を一緒に付勢させるマグネット構成を設け得る。
装置をユーザーの首に巻いて持てるようにする、あるいは別の装置に固定できるようにするライン手段を受ける構造部を設け得る。
【発明の効果】
【0014】
ユーザーがその手で物理的に接触することによる汚れ、伝染病あるいは疾病の拡散を生じさせる恐れ無く、アイテムへの係合及び操作を可能とする、広範な状況下に利用可能な装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明に従う装置の第1側面図である。
【
図4】
図4は、休止状態から移動させた場合の
図1の装置の斜視図である。
【
図5】
図5は、
図1の装置を使用してハンドルを開ける状況を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、
図1の装置を用いてラッチを操作する状況を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、
図1の装置を使用してボルト機構を操作する状況を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、
図1の装置を用いて蛇口を操作する状況を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、
図1の装置を使用してハンドルを操作する状況を示す斜視図である。
【
図11】
図11は、
図1の装置を使用して制御ボタンを操作する状況を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、
図1の装置を使用してアイテムの蓋を操作する状況を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、
図1の装置を使用してトイレの水洗装置を操作する状況を示す斜視図である。
【
図14】
図14は、
図1の装置を使用して親指ラッチを操作する状況を示す斜視図である。
【
図15】
図15は、
図1の装置を使用してラッチ内のキーを操作する状況を示す斜視図である。
【
図16】
図16は、
図1の装置を使用してドアノブを操作する状況を示す斜視図である。
【
図17-18】
図17及び18は、
図1の装置を使用してアイテムを運ぶ1方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照するに、以下に記載されるような広範な操作、把持、そして取り扱い用途に対して好適な手持ち式係合装置10が示される。
【0017】
装置10は、輪郭が類似する平坦な第1及び第2可撓性部材12を含む。可撓性部材12は、この可撓性部材12の各端部位置間に位置付けられた、材料のストリップ16の形態のヒンジ構造部14によりその各端部位置で相互連結される。
【0018】
可撓性部材12は全体に矩形形態を有し、矩形の短辺に沿ってヒンジ構造部14が設けられる。可撓性部材12の各側縁部には側方凹部20を形成する切り欠き18が設けられる。切り欠き20は、
図1及び2に示されるように可撓性部材12の上端部側が広く、上方部分22が全体に湾曲され、その中間点以下では直線部分24となって可撓性部材12の側縁部に戻るように伸延される。
【0019】
図1及び2に示す側方凹部20の上方には、可撓性部材12の角部の弓状切り欠き28による角凹部26が設けられる。把持構造部30が可撓性部材12の内側部に設けられる。可撓性部材12の外面の一部には、ユーザーによる把持を助成する輪郭付け領域32が設けられる。側方凹部20及び角凹部26間には直線状縁部34が設けられる。直線状縁部34は使用上のボタン係合部分36を形成する。
【0020】
可撓性部材12の一方には、
図2に示されるように下方縁部に沿った中間部分にクリップ38が設けられる。クリップ38は弾性の半円形部材40の形態を有し、スぺーサストリップ42により各可撓性部材12から離間される。ストリップ42には、ストラップあるいはその他のライン手段をそこに通し、ユーザーが装置10を首に巻いたり別の装置に固定できるようにする開口部44を設け得る。
【0021】
装置10の操作の多くでは、可撓性部材12を、その間部分に把持用空間46ができるように押し分ける必要がある。
図4にはその状態が示され、各ヒンジ構造部14に矢印48で示すように圧縮力が加えられて可撓性部材12が外側に弓状化され、かくして把持用空間46が形成されている。
【0022】
図5には装置10を使用してドアあるいは食器棚等に設け得る全体にC字形のハンドル50を開ける様子が示される。装置10をハンドル50に対して傾けてハンドルを側方凹部20に係合させることで、ユーザーはハンドル50に実際に触れること無く装置10を動かしてハンドル50を操作できる。
【0023】
図6には装置10を用いてラッチ構造部52を操作する状況が示される。ヒンジ構造部14に圧縮力を加えて装置10を開き、ラッチ構造部52のラッチ54をその内部に位置付け得る比較的小さい把持用空間46を形成させる。次いで、ユーザーは装置10に圧縮力を加えて可撓性部材12間にラッチ54を把持すると、このラッチを装置10で操作できるようになる。
【0024】
図7には装置10を使用してボルト56を操作する状況が示される。本図でも装置10は開放され、ボルト56のヘッド58を受けられる把持用空間46が形成されている。次いで装置10をボルトヘッド56上に押し当て、ボルト54を必要に応じてスライドさせて開放させ得る。図示されるように、この構成上、可撓性部材12の、側方凹部20とは反対側部分が使用される。
【0025】
図8には装置10を用いて蛇口(水栓)60を操作する状況が示される。ここでも装置10は開放され、蛇口ハンドル62上に位置付けられる把持用空間46が形成されている。この場合、装置10の、側方凹部20を設けた側部をハンドル62に近づけると、側方凹部20があるために装置10を蛇口60のヘッド64のより近くに係合させることが出来る。
【0026】
図9には装置10を使用してドアハンドル66を操作する状況が示される。この場合、可撓性部材12を閉じた状態で保持し、側方凹部20の側部をハンドル66に係合させるようにしてドアハンドル66を側方凹部20内に位置付ける。
【0027】
図10には装置10を用いて鍵68を操作する状況が示される。ここでは装置10は開放され、鍵68のハンドル70の周囲に位置付け得る把持用空間46が形成されている。次いで装置10をハンドル70の周囲で閉じるとハンドルを捻ることが出来る。この場合可撓性部材12の、側方凹部20の無い側部が鍵68と係合される。
【0028】
図11には装置10を使用して、例えばATM装置74の制御ボタン72を操作する状況が示される。装置10は、押すべきボタン72にボタン係合部分36が係合し得るように配向される。
【0029】
図12には、装置10を使用して、例えばゴミ箱78の蓋76を開ける状況が示される。この場合、装置10は把持用空間46が提供される若干量開放され、装置10の、側方凹部20の無い側を蓋76の角部を横断して位置付ける。これにより、2枚合わせの可撓性部材12で蓋76を押し上げることができる。
【0030】
図13には装置10を用いてトイレの水洗レバーのハンドル80を操作する状況が示される。装置10はある程度開放させ、側方凹部20の無い側部をハンドル80の端部を覆って係合させる。
【0031】
図14には装置10を用いて親指ラッチ構造84の可動ハンドル82を操作する状況が示される。この場合装置10は開放させ、角凹部26を可動ハンドル82の取り付け部に係合するように位置付けて装置10を親指ラッチ構造84の近くに配置する。
【0032】
図15には、装置10を使用して錠前88内でキー86を回転させる状況が示される。装置10はキー86と係合するに十分開放させ、例えば図示されるようなキーリング90を受けるように側方凹部20をキーの隣に配置する。
【0033】
図16には、装置10を使用してドアノブ92を回転する状況が示される。この場合装置10を、実質的に円形断面の把持用空間46が形成されるように開放させる。次いで装置10をドアノブ92の周りに位置付け、上から手を押し付けてドアノブ92を回転できるようにする。
図17には装置10を使用して、犬フン袋94等のアイテムを運ぶ状況が示される。この場合、袋の取手96はクリップ38にループ掛けされる。
【0034】
図18にも装置10により袋94を運ぶ状況が示される。この場合、取手96は把持用空間46内に把持され、親指とそれ以外の指との間で装置10に力を掛けることにより保持される。
【0035】
以上、広範な状況下において、ユーザーが手を物理的に接触させることなくアイテムに係合及び操作し得、従って汚れ、感染あるいは病気を拡散する恐れの無い装置について説明された。装置は不使用時はポケット、財布あるいはパスに入れて、あるいはクリップで衣服のアイテムに装着あるいはどこにても担持させ、あるいはユーザーの首に巻き付けることもできる。
【0036】
装置は、例えばプラスチック材料から作製し得、例えば、材料の肉厚を減少させたライン部分により提供されるヒンジ構造部あるいはその他構造部と一体形成され得る。装置はポリマーあるいはメタル等の形状記憶材料から作製され得る。
装置は抗バクテリア及び又は疾病抑制材料から作製され得、あるいはそのような材料でコーティングされ得る。
【0037】
本発明の範囲を逸脱すること無くその他多くの改変例を作製し得る。例えば、装置は異なる形状及び構成を有し得、あるいは異なるパターンにおいて提供され得る。異なるヒンジ構造を使用できる。その他アイテムと係合できるその他あるいは相違する凹所あるいは突起を装置に設け得る。クリップ及び又は紐用の開口部は不要であり得る。
【0038】
可撓性部材の各部分、例えば、ヒンジ構造に隣り合う部分等の肉厚は、追加的強度を提供するよう増大され得る。矩形の装置の場合、必要に応じて丸み付けされた及び又は直角の角部を有し得る。ある実施例では装置は2つの可撓性部材が正確に合致する輪郭を持つ必要が無い場合があり得る。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0039】
10 手持ち式係合装置/装置
12 第2可撓性部材/可撓性部材
14 ヒンジ構造部
16 ストリップ
20 側方凹部
22 上方部分
24 直線部分
26 角凹部
30 把持構造部
32 領域
34 直線状縁部
36 ボタン係合部分
38 クリップ
40 半円形部材
42 スペーサストリップ/ストリップ
44 開口部
46 把持用空間
48 矢印
50 ハンドル
52 ラッチ構造部
54 ラッチ/ボルト
56 ボルト
58 ヘッド
60 蛇口
62 ハンドル
64 ヘッド
66 ハンドル/ドアハンドル
68 鍵
70 ハンドル
72 制御ボタン/ ボタン
74 ATM装置
76 蓋
78 ゴミ箱
80 ハンドル
82 可動ハンドル
84 親指ラッチ構造
86 キー
90 キーリング
92 ドアノブ
94 袋
96 取手
【国際調査報告】