特表2016-525645(P2016-525645A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エブオンの特許一覧

特表2016-525645流体の融合流体多重化および容積ポンピングのための回転揺動サブアセンブリおよび装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-525645(P2016-525645A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(54)【発明の名称】流体の融合流体多重化および容積ポンピングのための回転揺動サブアセンブリおよび装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 7/06 20060101AFI20160729BHJP
【FI】
   F04B7/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2016-528566(P2016-528566)
(86)(22)【出願日】2014年6月11日
(85)【翻訳文提出日】2016年3月15日
(86)【国際出願番号】FR2014051416
(87)【国際公開番号】WO2015011353
(87)【国際公開日】20150129
(31)【優先権主張番号】1357188
(32)【優先日】2013年7月22日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】509144214
【氏名又は名称】エブオン
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベアール,ジャン−クロード
(72)【発明者】
【氏名】ワテリエ,アルノー
(72)【発明者】
【氏名】デアン,クリストフ
【テーマコード(参考)】
3H070
【Fターム(参考)】
3H070AA00
3H070BB07
3H070CC21
3H070CC37
3H070DD08
3H070DD24
3H070DD28
3H070DD62
(57)【要約】
流体の容積式ポンピングのための往復および回転サブアセンブリ(1)は、貫通ダクト(CPi、CDi)が設けられた中空本体(2)と、前記空洞(25)内に受容されるピストン(4)であって、作業チャンバ(5)を画定するために協働し、前記ピストン(4)は、前記作業チャンバ(5)と流体流連通している陥凹部(43)を有し、ダクト(CPi、CDi)に対向する陥凹部(43)を配置するためまたはしないために、ならびに前記作業チャンバ(5)の容積を変動させるために、往復および回転的に移動させられるのに適している、ピストン(4)と、貫通オリフィス(OPi、ODi)が設けられ、前記ピストン(4)と前記本体(2)との間に介在し、その各々において各ダクト(CPi、CDi)が選択的に開閉する異なる連続的流体流構成を採用するのに適している、スリーブ(3)と、を含む。往復および回転ポンピング装置は、このような往復および回転サブアセンブリ(1)、駆動手段、および機械的結合手段を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の容積式ポンピングのための往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)であって、このサブアセンブリは、少なくとも1つの空洞(25)を画定し、その壁に貫通ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)が設けられた、縦軸(A)の中空本体(2;102)と、作業チャンバ(5)を画定するために協働する前記空洞(25)内に受容されるピストン(4;104;204;304)とを含み、前記ピストン(4;104;204;304)は、その外周に、前記作業チャンバ(5)と流体流連通している少なくとも1つの陥凹部(43;43P、43D;143P、143D;243P、243D;343P、343D)を有し、前記ピストン(4;104;204;304)は、その各々において前記陥凹部(43;43P、43D;143P、143D;243P、243D;343P、343D)が前記ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)のうちの少なくとも1つに対向したりしなかったりする異なる動作位置の間で角度移動可能なように、および前記流体を連続的に吸引してから送達するように前記作業チャンバ(5)の容積を変化させるような様式で並進移動可能なように、前記本体(2;102)に対して往復および回転的に移動するのに適しており、前記往復および回転サブアセンブリは、前記ピストン(4;104;204;304)と前記本体(2;102)との間で移動可能なように実装されたスリーブ(3;103;203;303;403;503)をさらに含むこと、および前記スリーブの壁には貫通オリフィス(OPi、ORi、OSi、ODi)が設けられており、このスリーブは前記ピストン(4;104;204;304)と前記本体(2;102)との間で径方向に介在し、前記本体(2;102)内で各動作位置に関連して異なる連続的流体流構成を採用するのに適しており、各流体流構成において各ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)は、前記スリーブ(3;103;203;303;403;503)が前記作業チャンバ(5)と前記ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)との間の流体流連通を遮断するときに選択的に閉鎖され、前記ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)に対向する前記スリーブ(3;103;203;303;403;503)のオリフィス(OPi、ORi、OSi、ODi)が前記作業チャンバ(5)と前記ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)との間に流体流連通を生じさせるときに開放することを、特徴とする、往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)。
【請求項2】
前記スリーブ(3;103;203;303;403;503)には、前記本体(2;102)に対する前記スリーブ(3;103;203;303;403;503)の角度および/または縦位置を変更するように駆動形状(43)を促すのに適した調整手段に結合されるように設計された、前記駆動形状が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)。
【請求項3】
前記オリフィス(OPi、ORi、OSi、ODi)の数は前記ダクト(CPi、CRi、CSi、CDi)の数より多いことを特徴とする、請求項1に記載の往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)。
【請求項4】
前記本体(2)には、近位径方向平面(PP)内に位置する少なくとも2つの近位ダクト(CPi)と、前記近位径方向平面(PP)とは異なる遠位径方向平面(DD)内に位置する少なくとも2つの遠位ダクト(CDi)とが設けられること、および前記スリーブ(3;103;203;303;403)には、前記遠位径方向平面(PP)内に位置して互いに角度的にずれている近位オリフィス(OPi)と、前記遠位径方向平面(DD)内に位置して互いに角度的にずれている遠位オリフィス(ODi)とが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の往復および回転サブアセンブリ(1、101、201)。
【請求項5】
前記近位および遠位ダクト(CPi、CDi)ならびに前記近位および遠位オリフィス(OPi、ODi)は、前記スリーブ(3;103;203;303;403)が以下の流体流構成のうちの少なくとも2つを連続的に採用できるように角度配置されており、すなわち、
前記近位ダクト(CPi)のうちの1つのみが開放して前記遠位ダクト(CDi)のうちの1つのみが開放している、第1および第5流体流構成と、
前記近位ダクト(CPi)の各々が開放して、前記遠位ダクト(CDi)の各々が閉鎖している、第2流体流構成と、
前記近位ダクト(CPi)の各々が閉鎖して前記遠位ダクト(CDi)の各々が開放している、第3流体流構成と、
前記近位ダクト(CPi)の各々ならびに前記遠位ダクト(CDi)の各々が閉鎖している、第4流体流構成と、
前記近位ダクト(CPi)の各々が開放して前記遠位ダクト(CDi)の各々が開放している、第6流体流構成と、
前記近位ダクト(CPi)のうちの1つのみが開放して前記遠位ダクト(CDi)のうちの1つのみが開放している、第7流体流構成と、
前記近位ダクト(CPi)の各々および前記遠位ダクト(CDi)の各々が開放している、第8流体流構成と、
のうちの少なくとも2つであることを特徴とする、請求項4に記載の往復および回転サブアセンブリ(1、101、201)。
【請求項6】
前記本体(102)は少なくとも、近位径方向平面(PP)内に位置する近位ダクト(CPi)と、前記近位径方向平面(PP)とは異なる遠位径方向平面(DD)内に位置する遠位ダクト(CDi)と、中間近位ダクト(CRi)および中間遠位ダクト(CSi)であって、これら中間ダクトは、前記近位径方向平面(PP)と前記遠位径方向平面(DD)との間に設けられた中間近位径方向平面(RR)および中間遠位径方向平面(SS)内にそれぞれ位置する、中間ダクトとを有すること、ならびに前記スリーブ(503)には少なくとも、前記近位径方向平面(PP)内に位置する近位オリフィス(OPi)と、前記遠位径方向平面(DD)内に位置する遠位オリフィス(ODi)と、前記径方向中間平面(RR)内に位置する近位中間オリフィス(ORi)と、前記遠位中間平面(SS)内に位置する遠位中間オリフィス(OSi)と、が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の往復および回転サブアセンブリ(301)。
【請求項7】
前記近位ダクト(CP)、前記近位中間ダクト(CR)、前記遠位中間ダクト(CS)、および前記遠位ダクト(CD)は互いに縦に揃えられていることを特徴とする、請求項6に記載の往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)。
【請求項8】
前記近位、近位中間、遠位中間、および遠位ダクト(CP、CR、CS、CD)、ならびに前記近位、近位中間、および遠位オリフィス(CPi、OSi、ODi)は、前記スリーブ(503)が以下の流体流構成のうちの少なくとも2つを連続的に採用できるように角度的に重なっており、すなわち、
前記近位および中間遠位ダクト(CD、CS)の各々が閉鎖して前記中間近位および遠位ダクト(CR、CD)の各々は開放している、第9流体流構成と、
前記近位および中間遠位ダクト(CP、CS)の各々は開放して前記中間近位および遠位ダクト(CR、CD)の各々は閉鎖している、第10流体流構成と、
前記近位および遠位ダクト(CP、CD)の各々は開放して前記中間近位および中間遠位ダクト(CR、CS)の各々は閉鎖している、第11流体流構成と、
前記近位および遠位ダクト(CP、CD)の各々は閉鎖して前記中間近位および中間遠位ダクト(CR、CS)の各々は開放している、第12流体流構成と、
前記近位、中間近位、および遠位ダクト(CP、CR、CD)の各々は開放して前記中間遠位ダクト(CS)は閉鎖している、第13流体流構成と、
前記近位、中間近位、および遠位ダクト(CP、CS、CD)の各々は開放して前記中間近位ダクト(CR)は閉鎖している、第14流体流構成と、
前記近位、中間近位、および中間遠位ダクト(CP、CR、CS)の各々は開放して前記遠位ダクト(CD)は閉鎖している、第15流体流構成と、
前記近位、中間近位、中間遠位、および遠位ダクト(CP、CR、CS、CD)は開放している、第16流体流構成と、
のうちの少なくとも2つであることを特徴とする、請求項6に記載の往復および回転サブアセンブリ(301)。
【請求項9】
流体用の往復および回転ポンピング装置であって、前記往復および回転ポンピング装置は、駆動手段と、請求項1から8のいずれか一項に記載の流体をポンピングするための往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)と、分解可能な様式で前記駆動手段を前記ピストン(4;104;204;304)に機械的に結合するための取り外し可能な機械的結合手段と、を含むことを特徴とする、往復および回転ポンピング装置。
【請求項10】
請求項2に記載の往復および回転サブアセンブリ(1:101:201:301)と、前記本体(2;102)に対する前記スリーブ(3;103;203;303;403;503)の位置を変更するように前記駆動形状(43)を促すのに適した調整手段と、を含むことを特徴とする、請求項9に記載の往復および回転ポンピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に流体の容積式ポンピングのための往復および回転ポンピングサブアセンブリ、ならびに小型流体流多重化手段を組み込んだ往復および回転ポンピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンピング装置は、具体的には医療、美容、および獣医学用途のため、液体−固体または液体−液体混合物を生成および/または再構成するため、および/またはこれらを投与するため(注射、点滴、経口投与、噴霧など)に使用可能であることが知られており、このようなポンピング装置はたとえば1つ以上の投与装置に流体を供給できるようにする。
【0003】
周知の様式で、このようなポンピング装置は、作業チャンバを画定するために協働するピストンを受容する空洞の中に向かって開放しているダクトが設けられた、本体を有する。たとえば、ピストンは往復および回転運動しながら移動し、流体を吸引してから送達するように、放射状のダクトを作業チャンバと連続的に流体流連通させる。このようなポンピング装置の流体流構成は固定されており、すなわちダクトはピストンの位置に応じて開放(流体流連通を生じさせる)または閉鎖(流体流構成を生じさせない)している。したがって米国特許第3168872号明細書に記載されるものなど、このようなポンピング装置の使用の可能性は限られている。
【0004】
独国特許第3630528号明細書および独国特許第4409994号明細書もまた、容積式流体ポンピング装置を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3168872号明細書
【特許文献2】独国特許発明第3630528号明細書
【特許文献3】独国特許発明第4409994号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、サブアセンブリの外部ダクトの数を増加させること、および前記ダクトを選択的に開閉することを可能にし、これによって前記ダクト間で流体を移動させるための流体流構成を増加させる、容積式ポンピング用の往復および回転サブアセンブリならびに往復および回転ポンピング装置を提供することによって、この不都合を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のため、本発明は流体の容積式ポンピング用の往復および回転サブアセンブリを提供し、このサブアセンブリは、少なくとも1つの空洞を画定し、その壁に貫通ダクトが設けられた、縦軸の中空本体と、作業チャンバを画定するために協働する空洞内に受容されるピストンとを含み、ピストンは、その外周に、作業チャンバと流体流連通している少なくとも1つの陥凹部を有し、ピストンは、その各々において陥凹部がダクトのうちの少なくとも1つに対向したりしなかったりする異なる動作位置の間で角度移動可能なように、および流体を連続的に吸引してから送達するように作業チャンバの容積を変化させるような様式で並進移動可能なように、本体に対して往復および回転的に移動するのに適しており、往復および回転サブアセンブリは、ピストンと本体との間で移動可能なように実装されたスリーブをさらに含むこと、およびスリーブの壁には貫通オリフィスが設けられており、このスリーブはピストンと本体との間で径方向に介在し、本体内で各動作位置に関連して異なる連続的流体流構成を採用するのに適しており、各流体流構成において各ダクトは、スリーブが作業チャンバとダクトとの間の流体流連通を遮断するときに選択的に閉鎖され、ダクトに対向するスリーブのオリフィスが作業チャンバとダクトとの間に流体流連通を生じさせるときに開放することを、特徴とする。
【0008】
本発明の基本概念は、本体とピストンとの間に設けられ、スリーブの位置に応じて選択的に開閉するように、本体に対して移動可能であることによってダクトを閉鎖したりしなかったりすることを可能にする、有孔スリーブを提供することにあり、これにより異なる流体流構成を提供する。チャンバは斜めにまたは縦に、あるいは斜めおよび縦の両方に、移動可能であってもよい。
【0009】
慣例により、要素間の区別を容易にするために、用語「遠位」は以下において、ピストンが本体に挿入される方向を指すいずれかの要素について使用され、用語「近位」は、反対方向を指すいずれかの要素について使用される。遠位および近位方向は、特に図1において、矢印DおよびPによって図式的に示されている。加えて、参照符号CPi、CRi、CSi、CDiは概してダクトに使用され、指数Iは具体的なダクトを指定するための数字に置き換えられる。同様に、参照符号OPi、ORi、OSi、ODiは概してオリフィスに使用され、指数Iは具体的なオリフィスを指定するための数字に置き換えられる。
【0010】
本発明の往復および回転サブアセンブリは有利なことに、以下の特徴を有する:
スリーブには、本体に対するスリーブの角度および/または縦位置を変更するように駆動形状を促すのに適した調整手段に結合されるように設計された、駆動形状が設けられており、
オリフィスの数はダクトの数より多く、
本体には、近位径方向平面内に位置する少なくとも2つの近位ダクトと、近位径方向平面とは異なる遠位径方向平面内に位置する少なくとも2つの遠位ダクトとが設けられ、スリーブには、近位径方向平面内に位置して互いに角度的にずれている近位オリフィスと、遠位径方向平面内に位置して互いに角度的にずれている遠位オリフィスとが設けられており、
近位および遠位ダクトならびに近位および遠位オリフィスは、スリーブが以下の流体流構成のうちの少なくとも2つを連続的に採用できるように角度配置されており、すなわち
近位ダクトのうちの1つのみが開放して遠位ダクトのうちの1つのみが開放している第1および第5流体流構成、
近位ダクトの各々が開放して遠位ダクトの各々が閉鎖している第2流体流構成、
近位ダクトの各々が閉鎖して遠位ダクトの各々が開放している第3流体流構成、
近位ダクトの各々および遠位ダクトの各々が閉鎖している第4流体流構成、
近位ダクトのうちの1つのみが開放して遠位ダクトの各々が開放している第6流体流構成、
近位ダクトの各々が開放して遠位ダクトのうちの1つのみが開放している第7流体流構成、および
近位ダクトの各々および遠位ダクトの各々が開放している第8流体流構成、のうちの少なくとも2つであって、
本体は少なくとも、近位径方向平面内に位置する近位ダクトと、近位径方向平面とは異なる遠位径方向平面内に位置する遠位ダクトと、中間近位ダクトおよび中間遠位ダクトであって、これら中間ダクトは、近位径方向平面と遠位径方向平面との間に設けられた中間近位径方向平面および中間遠位径方向平面内にそれぞれ位置する、中間ダクトとを有し、スリーブには少なくとも、近位径方向平面内に位置する近位オリフィスと、遠位径方向平面内に位置する遠位オリフィスと、径方向中間平面内に位置する近位中間オリフィスと、遠位中間平面内に位置する遠位中間オリフィスと、が設けられており、
近位、近位中間、遠位中間、および遠位ダクトは互いに縦に揃えられており、
近位、近位中間、遠位中間、および遠位ダクト、ならびに近位、近位中間、および遠位オリフィスは、スリーブが以下の流体流構成のうちの少なくとも2つを連続的に採用できるように角度的に重なっており、すなわち、
近位および中間遠位ダクトの各々が閉鎖して中間近位および遠位ダクトの各々は開放している第9流体流構成、
近位および中間遠位ダクトの各々は開放して中間近位および遠位ダクトの各々は閉鎖している第10流体流構成、
近位および遠位ダクトの各々は開放して中間近位および中間遠位ダクトの各々は閉鎖している第11流体流構成、
近位および遠位ダクトの各々は閉鎖して中間近位および中間遠位ダクトの各々は開放している第12流体流構成、
近位、中間近位、および遠位ダクトの各々は開放して中間遠位ダクトは閉鎖している第13流体流構成、
近位、中間遠位、および遠位ダクトは開放して中間近位ダクトは閉鎖している第14流体流構成、
近位、中間近位、および中間遠位ダクトの各々は開放して遠位ダクトは閉鎖している第15流体流構成、
近位、中間近位、中間遠位、および遠位ダクトの各々が開放している第16流体流構成、のうちの少なくとも2つである。
【0011】
本発明はまた、流体用の往復および回転ポンピング装置も提供し、前記往復および回転ポンピング装置は、駆動手段と、記載されるような流体をポンピングするための往復および回転ポンピングサブアセンブリと、分解可能な様式で駆動手段を前記ピストンに機械的に結合するための取り外し可能な機械的結合手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
往復および回転ポンピング装置は、調整手段に結合されるように設計された駆動形状がそのスリーブに設けられた往復および回転サブアセンブリと、本体に対するスリーブの位置を変更するように駆動形状を促すのに適した調整手段と、を含んでもよい。
【0013】
以下の添付図面を参照して非限定例によって示される実施形態の以下の詳細な説明を読むと、本発明がより良く理解され、その他の利点が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本体の第1配置、ピストンの第1の実施形態、スリーブの第1配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの斜視図であり、本体、ピストン、およびスリーブは、一緒に組み立てられるプロセスで示されている。
図2図1の往復および回転サブアセンブリの一部の軸方向断面図であり、スリーブは第1流体流構成で示されている。
図2A図2の切断面PPにおける径方向断面図であり、スリーブはその第1流体流構成で示されている。
図2B図2の切断面DDにおける径方向断面図であり、スリーブはその第1流体流構成で示されている。
図3】スリーブが第2流体流構成で示されてピストンが示されない、図2と類似の図である。
図3A】スリーブが第2流体流構成で示されてピストンが示されない、図2Aと類似の図である。
図3B】スリーブが第2流体流構成で示されてピストンが示されない、図2Bと類似の図である。
図4】スリーブが第3流体流構成で示されてピストンが示されない、図2と類似の図である。
図4A】スリーブが第3流体流構成で示されてピストンが示されない、図2Aと類似の図である。
図4B】スリーブが第3流体流構成で示されてピストンが示されない、図2Bと類似の図である。
図5】スリーブは第3流体流構成にあり、ピストンの第1の実施形態がポンピングサイクルの6つの異なる動作位置のうちの1つで示される、図4の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図6】スリーブは第3流体流構成にあり、ピストンの第1の実施形態がポンピングサイクルの6つの異なる動作位置のうちの1つで示される、図4の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図7】スリーブは第3流体流構成にあり、ピストンの第1の実施形態がポンピングサイクルの6つの異なる動作位置のうちの1つで示される、図4の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図8】スリーブは第3流体流構成にあり、ピストンの第1の実施形態がポンピングサイクルの6つの異なる動作位置のうちの1つで示される、図4の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図9】スリーブは第3流体流構成にあり、ピストンの第1の実施形態がポンピングサイクルの6つの異なる動作位置のうちの1つで示される、図4の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図10】スリーブは第3流体流構成にあり、ピストンの第1の実施形態がポンピングサイクルの6つの異なる動作位置のうちの1つで示される、図4の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図11】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態、およびスリーブの第2配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの斜視図であり、本体、ピストン、およびスリーブは、一緒に組み立てられるプロセスで示されている。
図12図11の往復および回転サブアセンブリの部分切り取り斜視図であり、スリーブは第3流体流構成で示されている。
図13図11の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図であり、スリーブは第3流体流構成で示されている。
図14図11の往復および回転サブアセンブリの一部の軸方向断面図であり、スリーブは第4流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図14A図14の切断面PPにおける径方向断面図であり、スリーブはその第4流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図14B図14の切断面DDにおける径方向断面図であり、スリーブはその第4流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図15】スリーブが第2流体流構成で示される、図14と類似の図である。
図15A】スリーブが第2流体流構成で示される、図14Aと類似の図である。
図15B】スリーブが第2流体流構成で示される、図14Bと類似の図である。
図16】スリーブが第5流体流構成で示される、図14と類似の図である。
図16A】スリーブが第5流体流構成で示される、図14Aと類似の図である。
図16B】スリーブが第5流体流構成で示される、図14Bと類似の図である。
図17】スリーブが第3流体流構成で示される、図14と類似の図である。
図17A】スリーブが第3流体流構成で示される、図14Aと類似の図である。
図17B】スリーブが第3流体流構成で示される、図14Bと類似の図である。
図18】スリーブが連続的に第4流体流構成になった、図11の往復および回転サブアセンブリの使用に伴うステップを示す線図である。
図19】スリーブが連続的に第2流体流構成になった、図11の往復および回転サブアセンブリの使用に伴うステップを示す線図である。
図20】スリーブが連続的に第5流体流構成になった、図11の往復および回転サブアセンブリの使用に伴うステップを示す線図である。
図21】スリーブが連続的に第3流体流構成になった、図11の往復および回転サブアセンブリの使用に伴うステップを示す線図である。
図22】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14と類似の図であり、スリーブは第6流体流構成で示されている。
図22A】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14Aと類似の図であり、スリーブは第6流体流構成で示されている。
図22B】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14Bと類似の図であり、スリーブは第6流体流構成で示されている。
図23】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14と類似の図であり、スリーブは第7流体流構成で示されている。
図23A】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14Aと類似の図であり、スリーブは第7流体流構成で示されている。
図23B】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14Bと類似の図であり、スリーブは第7流体流構成で示されている。
図24】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14と類似の図であり、スリーブは第8流体流構成で示されている。
図24A】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14Aから図と類似の図であり、スリーブは第8流体流構成で示されている。
図24B】本体の第1配置、ピストンの第2の実施形態(図示せず)、およびスリーブの第3配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの図14Bと類似の図であり、スリーブは第8流体流構成で示されている。
図25】本体の第1配置、ピストンの第3の実施形態、およびスリーブの第4配置を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの斜視図であり、本体、ピストン、およびスリーブは、一緒に組み立てられるプロセスで示されている。
図26図25の往復および回転サブアセンブリの図12と類似の図であり、スリーブは第1流体流構成で示されている。
図27図25の往復および回転サブアセンブリの図13と類似の図であり、スリーブは第1流体流構成で示されている。
図28図25の往復および回転サブアセンブリの一部の軸方向断面図であり、スリーブは第2流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図28A図28の切断面PPにおける径方向断面図であり、スリーブはその第2流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図28B図28の切断面DDにおける径方向断面図であり、スリーブはその第2流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図29図28と類似の図であり、スリーブは第3流体流構成で示されている。
図29A図28Aと類似の図であり、スリーブは第3流体流構成で示されている。
図29B図28Bと類似の図であり、スリーブは第3流体流構成で示されている。
図30図28と類似の図であり、スリーブは第1流体流構成で示されている。
図30A図28Aと類似の図であり、スリーブは第1流体流構成で示されている。
図30B図28Bと類似の図であり、スリーブは第1流体流構成で示されている。
図31図28と類似の図であり、スリーブは第8流体流構成で示されている。
図31A図28Aと類似の図であり、スリーブは第8流体流構成で示されている。
図31B図28Bと類似の図であり、スリーブは第8流体流構成で示されている。
図32図28と類似の図であり、スリーブは第6流体流構成で示されている。
図32A図28Aと類似の図であり、スリーブは第6流体流構成で示されている。
図32B図28Bと類似の図であり、スリーブは第6流体流構成で示されている。
図33図28と類似の図であり、スリーブは第7流体流構成で示されている。
図33A図28Aと類似の図であり、スリーブは第7流体流構成で示されている。
図33B図28Bと類似の図であり、スリーブは第7流体流構成で示されている。
図34】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第1流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図35】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第2流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図36】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第3流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図37】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第4流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図38】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第5流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図39】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第6流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図40】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第7流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図41】4つのポートを有する本発明の往復および回転ディスペンサの第8流体流構成を示し、様々な流体流構成の間で区別するために慣例として使用される、図である。
図42】本体の第2配置、ピストンの第4の実施形態、を有する本発明の往復および回転サブアセンブリの斜視図であり、本体およびピストンは一緒に組み立てられるプロセスで示されており、スリーブは示されていない。
図43】スリーブの第5配置が第9流体流構成で示されている、図42の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図44】スリーブの第5配置が第9流体流構成で示されている、図42の往復および回転サブアセンブリの軸方向断面図である。
図45図42の往復および回転サブアセンブリの一部の軸方向断面図であり、スリーブは第9流体流構成で示されており、ピストンは示されない。
図45A図45の切断面PPにおける径方向断面図であり、スリーブはその第9流体流構成で示されている。
図45B図45の切断面RRにおける径方向断面図であり、スリーブはその第9流体流構成で示されている。
図45C図45の切断面SSにおける径方向断面図であり、スリーブはその第9流体流構成で示されている。
図45D図45の切断面DDにおける径方向断面図であり、スリーブはその第9流体流構成で示されている。
図46図45と類似の図であり、スリーブは第10流体流構成で示されている。
図46A図45Aと類似の図であり、スリーブは第10流体流構成で示されている。
図46B図45Bと類似の図であり、スリーブは第10流体流構成で示されている。
図46C図45Cと類似の図であり、スリーブは第10流体流構成で示されている。
図46D図45Dと類似の図であり、スリーブは第10流体流構成で示されている。
図47図45と類似の図であり、スリーブは第11流体流構成で示されている。
図47A図45Aと類似の図であり、スリーブは第11流体流構成で示されている。
図47B図45Bと類似の図であり、スリーブは第11流体流構成で示されている。
図47C図45Cと類似の図であり、スリーブは第11流体流構成で示されている。
図47D図45Dと類似の図であり、スリーブは第11流体流構成で示されている。
図48図45と類似の図であり、スリーブは第12流体流構成で示されている。
図48A図45Aと類似の図であり、スリーブは第12流体流構成で示されている。
図48B図45Bと類似の図であり、スリーブは第12流体流構成で示されている。
図48C図45Cと類似の図であり、スリーブは第12流体流構成で示されている。
図48D図45Dと類似の図であり、スリーブは第12流体流構成で示されている。
図49図45と類似の図であり、スリーブは第13流体流構成で示されている。
図49A図45Aと類似の図であり、スリーブは第13流体流構成で示されている。
図49B図45Bと類似の図であり、スリーブは第13流体流構成で示されている。
図49C図45Cと類似の図であり、スリーブは第13流体流構成で示されている。
図49D図45Dと類似の図であり、スリーブは第13流体流構成で示されている。
図50図45と類似の図であり、スリーブは第14流体流構成で示されている。
図50A図45Aと類似の図であり、スリーブは第14流体流構成で示されている。
図50B図45Bと類似の図であり、スリーブは第14流体流構成で示されている。
図50C図45Cと類似の図であり、スリーブは第14流体流構成で示されている。
図50D図45Dと類似の図であり、スリーブは第14流体流構成で示されている。
図51図45と類似の図であり、スリーブは第15流体流構成で示されている。
図51A図45Aと類似の図であり、スリーブは第15流体流構成で示されている。
図51B図45Bと類似の図であり、スリーブは第15流体流構成で示されている。
図51C図45Cと類似の図であり、スリーブは第15流体流構成で示されている。
図51D図45Dと類似の図であり、スリーブは第15流体流構成で示されている。
図52図45と類似の図であり、スリーブは第16流体流構成で示されている。
図52A図45Aと類似の図であり、スリーブは第16流体流構成で示されている。
図52B図45Bと類似の図であり、スリーブは第16流体流構成で示されている。
図52C図45Cと類似の図であり、スリーブは第16流体流構成で示されている。
図52D図45Dと類似の図であり、スリーブは第16流体流構成で示されている。
図53図45と類似の図であり、スリーブは第17流体流構成で示されている。
図53A図45Aと類似の図であり、スリーブは第17流体流構成で示されている。
図53B図45Bと類似の図であり、スリーブは第17流体流構成で示されている。
図53C図45Cと類似の図であり、スリーブは第17流体流構成で示されている。
図53D図45Dと類似の図であり、スリーブは第17流体流構成で示されている。
図54図42から図53の往復および回転サブアセンブリのスリーブの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面をより明確にするために、スリーブは様々な径方向断面図で黒っぽく示されている。加えて、図中、類似要素には類似の参照番号が付されている。
【0016】
図1から図10を参照すると、本発明の往復および回転サブアセンブリ1は、本体2の第1配置、スリーブ3の第1配置、およびピストン4の第1の実施形態を有する。
【0017】
本体2は中空であり、異なる直径であってショルダ22によって相互接続された、図1に示される2つの円筒形部分20、21で作られている。たとえは、本体2は、プラスチック材料、またはその他いずれか適切な材料で作られている。大径円筒形部分20の内部は、縦軸Aのボア23を形成する。この大径円筒形部分20の自由端は開放しており、縦嵌合においてスリーブ3およびピストン4を受容するように設計されている。大径円筒形部分20の他端は、ショルダ22を介して小径円筒形部分21に接続されている。大径円筒形部分20の壁には、ボア23の中に向かって延在するように設けられた径方向の案内フィンガー(図示せず)を受容するように設計された孔24が設けられている。たとえばピンなどの案内フィンガーは、円筒形断面またはその他いずれか適切な断面であってもよい。加えて、ショルダ22において、小径円筒形部分21には、ボアの内部へのアクセスを可能にし、以下に説明される機能を有する、図1および図2に見られる貫通スロット27が設けられている。
【0018】
小径円筒形部分21の内部は、縦軸Aおよびボア23の直径よりも小さい直径の、図2に見られる空洞25を画定する。小径円筒形部分21の自由端は、図2に見られる端壁26によって閉鎖されている。ボア23および空洞25は、本体2に収容されたスリーブ3およびスリーブ3に収容されたピストン4を受容するように設計されている。このため本体2は、移動させられる流体を受容するように設計された作業チャンバ5を画定するために、ピストン4およびスリーブ3と協働する。2対のダクトCP1、CP2、CD1、およびCD2は小径円筒形部分21の壁を通過するが、これらのダクトは空洞25の中に向かって開放しており、たとえば円形断面であって同じ直径である。各対において、2つのダクトCP1およびCP2、ならびにCD1およびCD2は、共通軸を共有し、互いに直径方向に対向しており、1対は近位平面PP内に位置して他方は遠位平面DD内に位置し、これらの平面は縦軸Aに対して直角である。慣例により、ダクト同士を区別するために、および図1から図10を参照して、その共通軸が近位平面PP内に位置する近位ダクトは「第1および第2近位」ダクトCP1およびCP2と称され、その共通軸が遠位径方向平面DD内に位置する遠位ダクトは「第1および第2遠位」ダクトCD1およびCD2と称される。ダクトの各々は、以下に記載される本体2内のピストン4の移動方向に応じて、導入または送達のいずれかに使用されてもよい。ダクトはまた、その他いずれか適切な構成に設けられてもよい。これらはまた、たとえば導入パイプまたは送達パイプを介して、これらを流体接続させる末端部が備えられてもよい。
【0019】
特に図1を参照すると、スリーブ3の第1配置は環状部分30によって形成されており、その一端は端壁31によって閉鎖され、他端にはフランジ32が設けられている。スリーブ3は本体2の内部形状と一致する寸法になっており、フランジ32はショルダ22の内面上に位置しており、スリーブ3の端壁31は本体2の端壁26上に位置している。スリーブ3は本体2と同軸であり、これに対して縦方向に移動することなく回転することができる。この目的のため、端壁32には、本体2に対するスリーブ3の角度位置を変更するための調整手段によって促されるのに適した駆動形状33が設けられている。この目的のため、調整手段はスロット27を通過する。環状部分30の壁には、近位ダクトCP1およびCP2ならびに遠位ダクトCD1およびCD2と同じ径方向平面内、すなわち近位平面PP内または遠位平面DD内に設けられた、複数の貫通オリフィスが提供されており、各オリフィスは、それぞれのダクトと個別に対向するようにまたはしないように設計されている。オリフィスOP1、OP2、OP3、OD1、OD2、OD3がダクトCP1、CP2、CD1、CD2に対向しているとき、これは流体がダクトCP1、CP2、CD1、CD2から空洞25まで通過できるようにする。オリフィスOP1、OP2、OP3、OD1、OD2、OD3のいずれも任意のダクトCP1、CP2、CD1、CD2に対向していないときには、ダクトCP1、CP2、CD1、CD2は閉鎖され、流体はダクトCP1、CP2、CD1、CD2を通じて空洞25まで流れることができない。図示される例において、スリーブ3は、近位径方向平面PP内に角度分布された第1、第2、および第3近位オリフィスOP1、OP2、OP3、ならびに遠位径方向平面DD内に角度分布された第1、第2、および第3遠位オリフィスOD1、OD2、OD3を有する。図2Aから図4Aに示されるように、第2近位オリフィスOP2は第1近位オリフィスOP1に対して時計回りに135°ずれている。第3近位オリフィスOP3は第2近位オリフィスOP2に対して時計回りに45°ずれている。図2Bから図4Bに示されるように、第2遠位オリフィスOD2は第1遠位オリフィスOD1に対して時計回りに90°ずれている。第3遠位オリフィスOD3は第2遠位オリフィスOD2に対して時計回りに180°ずれている。加えて、第1遠位オリフィスOD1は第1近位オリフィスOP1に対して反時計回りに45°ずれている。オリフィスは、その他いずれか適切な様式で配置されてもよい。可能な流体流構成は、オリフィスのそれぞれの角度位置、およびダクトのそれぞれの角度位置に依存する。
【0020】
このため、4つのダクトが設けられた本体について、第1から第8の可能な流体流構成が、図34から図41に示される。これらの図中、スリーブ3は細い一点鎖線で図式的に示されており、各非流体流は×印で図式的に示され、各流体流連通は両矢印で図式的に示されている。これら流体流構成の各々において、オリフィスのうちの少なくとも1つは導入に使用され、少なくとももう1つは送達に使用される。
【0021】
図34を参照すると、第1流体流構成において、第1近位ダクトCP1および第2遠位ダクトCD2は閉鎖され、すなわちスリーブ3が流体流に対してこれらを閉鎖し、第1遠位ダクトCD1および第2近位ダクトCP2は開放しており、すなわちスリーブ3の近位および遠位オリフィスは、空洞25との流体流連通を許容するようにこれらに対向している。このため、第1流体流構成において、流体は、第1遠位ダクトCD1を介して導入されて第2近位ダクトCP2を介して送達されること、またはその逆が可能である。対称的な第1流体流構成(図示せず)において、第2近位ダクトCP2および第1遠位ダクトCD1は閉鎖され、第1近位ダクトCP1および第2遠位ダクトCD2は開放している。このため、第1の対称的な流体流構成において、流体は第2遠位ダクトCD2を介して導入され、第1遠位ダクトCP1を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0022】
図35を参照すると、第2流体流構成において、第1および第2近位ダクトCP1、CP2は開放しており、第1および第2遠位ダクトCD1、CD2は閉鎖されている。このため、第2流体流構成において流体は第1近位ダクトCP1を介して導入され、第2近位ダクトCP2を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0023】
図36を参照すると、第3流体流構成において、第1および第2近位ダクトCP1、CP2は開放しており、第1および第2遠位ダクトCD1、CD2は閉鎖されている。このため、第3流体流構成において、流体は第1遠位ダクトCD1を介して導入され、第2遠位ダクトCD2を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0024】
図37を参照すると、第4流体流構成において、第1および第2近位ダクトCP1、CP2、ならびに第1および第2遠位ダクトCD1、CD2はすべて閉鎖されている。このため、第4流体流構成において、流体は、導入されることも送達もされることも不可能である。第1および第2近位ダクトCP1、CP2ならびに第1および第2遠位ダクトCD1、CD2はこのため作業チャンバ5から隔離されている。
【0025】
図38を参照すると、第5の流体流構成において、第1近位ダクトCP1および第1遠位ダクトCD1は閉鎖され、第2近位ダクトCP2および第2遠位ダクトCD2は開放している。このため、第5流体流構成において、流体は第2近位ダクトCP2を介して導入され、第2遠位ダクトCD2を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0026】
図39を参照すると、第6流体流構成において、第1近位ダクトCP1は閉鎖され、第2近位ダクトCP2ならびに第1および第2遠位ダクトCD1、CD2は開放している。このため、第1流体流構成において、流体は第1遠位ダクトCD1を介して導入され、第2近位および遠位ダクトCP2、CD2を介して送達されること、またはその逆が可能である。対称的な第6流体流構成(図示せず)において、第2近位ダクトCP2は閉鎖され、第1近位ダクトCP1ならびに第1および第2遠位ダクトCD1、CD2は開放している。このため、対称的な第6流体流構成において、流体は第2遠位ダクトCD2を介して導入され、第1近位および遠位ダクトCP1、CD1を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0027】
図40を参照すると、第7流体流構成において、第1および第2近位ダクトCP1、CP2、ならびに第2遠位ダクトCD2は開放しており、第1遠位ダクトCD1は閉鎖している。このため、第7流体流構成において、流体は第1近位ダクトCP1を介して導入され、第2近位および遠位ダクトCP2、CD2を介して送達されること、またはその逆が可能である。対称的な第7流体流構成(図示せず)において、第1および第2近位ダクトCP1、CP2ならびに第1遠位ダクトCD1は開放しており、第2遠位ダクトCD2は閉鎖されている。このため、対称的な第7流体流構成において、流体は第1近位および遠位ダクトCP1、CD1を介して導入され、第2近位ダクトCP2を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0028】
図41を参照すると、第8流体流構成において、第1および第2近位ダクトCP1、CP2、ならびに第1および第2遠位ダクトCD1、CD2はすべて開放している。このため、第8流体流構成において、流体は第1近位および遠位ダクトCP1、CD1を介して導入され、第2近位および遠位ダクトCP2、CD2を介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0029】
以下に詳細に記載されるように、本体2の第1配置およびスリーブ3の第1配置は、いくつかの流体流構成を可能にし、そのうちの3つが図2から図4Bを参照して以下に詳細に図示および記載される。これらの図中、本体2の方を指す矢印は導入に対応し、反対方向を指す矢印は送達に対応する。本体2内のピストン4の移動方向に応じて、導入および送達は逆転してもよく、すると矢印の方向もまた逆転する。
【0030】
図2図2A、および図2Bを参照すると、スリーブ3は第1流体流構成(図34参照)にあり、ここで第1近位ダクトCP1はスリーブ3によって閉鎖され、第2遠位オリフィスOP2は第2近位ダクトCP2に対向し、第1遠位オリフィスOD1は第1遠位ダクトCD1に対向し、第2遠位ダクトCD2はスリーブ3によって閉鎖されている。
【0031】
図3図3A、および図3Bを参照すると、スリーブ3は第2流体流構成(図35参照)にあり、ここで第1および第3近位オリフィス(OP1、OP3は第1および第2近位ダクトCP1、CP2の各々に対向し、第1および第2遠位ダクトCD1、CD2はスリーブ3によって閉鎖されている。第1流体流構成から第2流体流構成になるために、スリーブ3は、遠位方向に見たときに本体に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。
【0032】
図4図4A、および図4Bを参照すると、スリーブ3は第3流体流構成(図36参照)にあり、ここで第1および第2近位ダクトCP1、CP2はスリーブ3によって閉鎖され、第2遠位オリフィスOD2は第1遠位ダクトCD1に対向し、第3遠位オリフィスOD3は第2遠位ダクトCD2に対向している。第2流体流構成から第3流体流構成になるために、スリーブ3は、遠位方向に見たときに本体に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。
【0033】
この第3流体流構成を超えて、スリーブ3は、詳細には記載されないその他の流体流構成を採用するために回転させられてもよい。
【0034】
図1を参照すると、ピストン4の第1の実施形態は、異なる直径であって、ショルダ(詳細に図示せず)によって相互接続された、2つの円筒形部分40、41で作られている。たとえば、ピストン4は、プラスチック材料またはその他いずれか適切な材料で作られている。ピストン4の大径円筒形部分40は、こうしてその中に受容されることが可能な空洞25の直径よりもわずかに小さい外径を有する。ピストン4の小径円筒形部分41は、こうしてその中に受容されることが可能なスリーブ3の直径よりもわずかに小さい外径を有する。小径円筒形部分41の自由端は、流体を受容するように設計された作業チャンバ5(図6から図10に示される)を画定するために、本体2の端壁と協働する。加えて、大径円筒形部分40の自由端は、図1に見られるような、つまりたとえば十字型の、そして本体2に対してピストン4を回転させるように設計された駆動手段に結合される補完形状の末端部(図示せず)を受容するのに適した、軸方向陥凹部42を有する。
【0035】
その外周で、ピストン4には陥凹部43が設けられている。この実施形態において、陥凹部43は、大径円筒形部分40の方を指す閉鎖端と、作業チャンバ5の中に向かって開放する開放端との間で縦方向に延在する、溝の形状である。陥凹部43は、ピストン4が本体2の中で半回転廻るたびに、連続して第1縁におよび近位ダクトCD1、CP1ならびに第2遠位および近位ダクトCD2、CP2に対向できる長さにわたって、延在する。図示される例において、陥凹部43には、その開放端に設けられて、流体をそのいずれかの側に通過させながら、その最も外側の先端がスリーブ3に対して押圧するように半径方向に延在する、釣り合いラグ44(図1に示される)が設けられている。
【0036】
その外周では、ピストン4にはまた、閉鎖されており、陥凹部43から角度的に反対にある、陥凹域45(図1において視認可能)も設けられている。陥凹域45および陥凹部43は、たとえばエラストマで作られて、陥凹部43の外側および作業チャンバ5の外側のいかなる流体の流れも回避できるようにする、封止ガスケット(図示せず)で区切られている。
【0037】
ピストン4の大径円筒形部分40には、案内フィンガーを案内するためのダブルカムをその間に画定するように、互いに平行な2つの環状リブ46が設けられている。このため、案内フィンガーと一致した回転のいずれかの点において、環状リブ46の間の縦間隔は、空隙または過剰な空隙を伴わずに案内を行わせるように、案内フィンガーの寸法に適合している。案内フィンガーにはまた、環状リブ46に沿って回転し、これにより摩擦を低減するように設計された、回転部分も設けられてよい。こうしてエネルギー効率が最適化される。案内フィンガーおよび環状リブ46は、本体2に対するピストン4の回転運動を、縦軸Aに沿った縦並進運動に変換できるようにする。
【0038】
リブ46の各々には、縦中間面の周りで相互に耐衝撃な、第1および第2傾斜部分SI1、SI2が設けられている。このため第1および第2傾斜部分SI1、SI2は、ピストン4の外周上で反転された斜面を有する。第1および第2傾斜部分SI1、SI2は、実質的に相互に平行であって縦軸Aに対して直角な第1および第2平面部分SP1、SP2によって、互いに分離されている。このため、案内フィンガーおよび環状リブ46を介して、本体2に対して第1回転方向Rに回転運動するピストン4は連続して、ピストン4が本体2に対して軸方向に移動しないようにして、第1平面部分SP1に沿って移動し(図5参照)、次にピストン4が本体2に対して近位並進運動TPさせて、第1傾斜部分SI1に沿って移動し(図6および図7参照)、次にピストン4を本体2に対して軸方向に移動し内容にして、第2平面部分SP2に沿って移動し(図8参照)、そして最後にピストン4を本体2に対して遠位並進運動(TD)させないようにして、第2傾斜部分SI2に沿って移動する(図9および図10)、などする。こうしてピストン4は、作業チャンバ5が最大容積および遠位位置を有する近位位置(図8参照)と、作業チャンバ5が最小容積を有する遠位位置(図5参照)との間で往復運動する。ピストン4のこれら2つの位置の間で、作業チャンバ5は流体を導入し、その後送達する。
【0039】
図5から図10を参照して、本発明の往復および回転サブアセンブリ1の動作が、第2遠位オリフィスOD2が第1遠位ダクトCD1に対向して第3遠位オリフィスOD3が第2遠位ダクトCD2に対向する第3流体流構成(図4図4A図4B、および図36参照)について以下に記載される。
【0040】
図5に示される第1切り替え段階において、案内フィンガーはカムの第1平面部分SP1に沿って移動する。回転運動Rしているピストン4はその後これを並進運動させず、これは作業チャンバ5の容積を変動させずにその最小値のままにして、その遠位位置において軸方向に固定されたままである。この第1切り替え段階の間、第1遠位ダクトCD1および第2遠位ダクトCD2は、ピストン4の連続部分に対向している。このため、第1および第2遠位オリフィスOD1、OD2が第1および第2遠位ダクトCD1、CD2のそれぞれに対向していたとしても、作業チャンバ5は流体流が漏れないように閉鎖されている。本体2に対して回転運動Rしているピストン4は、導入段階に到達するまで継続する。
【0041】
図6および図7によって示される導入段階において、案内フィンガーは主に、ピストン4の回転運動Rを本体2に対するピストン4の近位並進運動TPに変換するカムの第1傾斜部分SI1に沿って、移動する。ピストン4は、遠位位置(図5)から作業チャンバ5が最大容積を有する近位位置(図8)まで移動する。導入段階の間、ピストン4は、陥凹部43が第1遠位ダクトCD1および第1近位ダクトCP1を超えて移動するのとともに、本体2に対して回転する。このため、第1ダクトCD1は、第2遠位オリフィスOD2および陥凹部43を介して作業チャンバ5と流体流連通する。流体は、近位並進運動TPによって生じる作業チャンバ5の容積の増加によって、ならびに作業チャンバ5内で発生する吸引力によって、矢印Eによって示されるように吸入される。第1近位ダクトCP1および第2近位ダクトCP2は、スリーブ3によって閉鎖されたままである。導入段階の間、陥凹域45の耐漏洩性は封止ガスケットによって保証されており、第2遠位ダクトCD2は、×印によって図式的に示されるように、作業チャンバ5と流体流連通していない。本体2に対して回転運動Rしているピストン4は、第2切り替え段階に到達するまで継続する。有利な様式で、導入段階の初めに、遷移段階の間、案内フィンガーは第2平面部分SP2の末端上を移動する。同様に、導入段階の終わりに、遷移段階の間、案内フィンガーは、カムの第1平面部分SP1の開始点の上を移動する。このため、遷移相は、一定容積の作業チャンバ5を用いて行われる。
【0042】
図8によって示される第2切り替え段階は、実質的に第1切り替え段階と類似である。ピストン4が近位位置にあり、作業チャンバ5が最大容積を有する点が、異なっている。この第2切り替え段階の間、案内フィンガーは、カムの第2平面部分SP2に沿って移動する。回転運動Rしているピストン4はその後これを並進運動させず、これは作業チャンバ5の容積を変動させずにその最大値のままにして、その遠位位置において軸方向に固定されたままである。この第2切り替え段階の間、第1遠位ダクトCD1および第2遠位ダクトCD2は、ピストン4の連続部分に対向している。このため、第1および第2遠位オリフィスOD1、OD2が第1および第2遠位ダクトCD1、CD2のそれぞれに対向していたとしても、作業チャンバ5は流体流が漏れないように閉鎖されている。本体2に対して回転運動Rしているピストン4は、送達段階に到達するまで継続する。
【0043】
図9および図10によって示されるこの送達段階において、案内フィンガーは主に、ピストン4の回転運動Rを、近位並進運動TPとは反対のピストン4の遠位並進運動TDに変換するカムの第2傾斜部分SI2に沿って、移動する。このため、ピストン4は、その近位位置(図8)からその遠位位置(図5)まで移動する。送達段階の間、ピストン4は、陥凹部43が第2遠位ダクトCD2および第2近位ダクトCP2を超えて移動するのとともに、本体2に対して回転する。このため、第2遠位ダクトCD2は、第2遠位オリフィスOD2および陥凹部43を介して作業チャンバ5と流体流連通する。流体は、遠位並進運動TDによって生じる作業チャンバ5の容積の減少、および作業チャンバ5内の過剰圧力の発生によって、矢印Sによって示されるように送達される。この送達段階の間、陥凹域45の耐漏洩性は封止ガスケットによって保証されており、第1遠位ダクトCD1は作業チャンバ5と流体流連通していない。本体2に対して回転運動Rしているピストン4は、上述の第1切り替え段階に到達するまで継続する。有利な様式で、送達段階の初めに、遷移段階の間、案内フィンガーは第1平面部分SP1の末端上を移動する。同様に、送達段階の終わりに、遷移段階の間、案内フィンガーは、カムの第2平面部分SP2の開始点の上を移動する。このため、遷移相は、一定容積の作業チャンバ5を用いて行われる。
【0044】
図11から図21を参照すると、本発明の往復および回転サブアセンブリ101は、本体2の第1配置、スリーブ103の第2配置、およびピストン104の第2の実施形態を有する。
【0045】
ピストン104の第2の実施形態は、ピストン4の第1の実施形態と実質的に類似であり、主にピストンの第2の実施形態には、×字型であって小径円筒形部分41の外周に設けられた、遠位陥凹部143Dおよび近位陥凹部143Pが設けられている点が、異なっている。遠位および近位陥凹部143Dおよび143Pは、その他いずれの適切な形状を有してもよい。遠位および近位陥凹部143Dおよび143Pは、この例では角度的に180°だけ、縦方向では具体的には環状リブ146のプロファイルに応じた距離だけ、互いにずれており、ピストン104が本体2の中で半回転廻るたびに、近位陥凹部143Pが第1および第2近位ダクトCP1、CP2のうちの1つに対向し、遠位陥凹部143Dが第1および第2遠位ダクトCD1、CD2のうちの1つに対向するように、体系化されている。ピストン104にはまた、図13に見られ、作業チャンバ5の中に向かって縦に開放している縦セグメント、遠位陥凹部143Dの中に向かって開放している遠位径方向セグメント、および近位陥凹部143Pの中に向かって開放している近位径方向セグメントが設けられた、チャネル147も提供されている。加えて、大径円筒形部分140の自由端に設けられた軸方向陥凹部142は、矩形スロットの形状である。
【0046】
特に14Aおよび図14B図15Aおよび図15B図16Aおよび図16B、ならびに図17Aおよび図17Bを参照すると、スリーブ103の第2配置は実質的に、第1配置のスリーブ3と類似である。これらは、オリフィスの数および場所が異なっている。スリーブ103は、近位径方向平面PP内に角度分布された第1、第2、および第3近位オリフィスOP1、OP2、OP3、ならびに遠位径方向平面DD内に角度分布された第1、第2、および第3遠位オリフィスOD1、OD2、OD3を有する。図14Aから図17Aに示されるように、第2近位オリフィスOP2は、第1近位オリフィスOP1に対して時計回りに180°ずれている。第3近位オリフィスOP3は、第2近位オリフィスOP2に対して時計回りに45°ずれている。図14Bから図17Bに示されるように、第2遠位オリフィスOD2は第1遠位オリフィスOD1に対して時計回りに180°ずれている。第3遠位オリフィスOD3は第2遠位オリフィスOD2から時計回りに135°ずれている。加えて、第1遠位オリフィスOD1は、第1近位オリフィスOP1に対して反時計回りに90°ずれている。
【0047】
本体2の第1配置およびスリーブ103の第2配置は、いくつかの流体流構成を可能にし、そのうちの一部が以下に詳細に図示および記載される。
【0048】
図14図14A、および図14Bを参照すると、スリーブ103は第4流体流構成(図37参照)にあり、ここで第1および第2遠位ダクトCD1、CD2ならびに第1および第2近位ダクトCP1、CP2はスリーブ103によって閉鎖されている。
【0049】
図15図15A、および図15Bを参照すると、スリーブ103は第2流体流構成(図35参照)にあり、ここで第1および第2近位オリフィスOP1、OP2は第1および第2近位ダクトCP1、CP2のそれぞれに対向し、第1および第2遠位ダクトCD1、CD2はスリーブ103によって閉鎖されている。第4流体流構成から第2流体流構成になるために、スリーブ103は、遠位方向に見たときに本体2に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。
【0050】
図16図16A、および図16Bを参照すると、スリーブ103は第5流体流構成(図38参照)にあり、ここで第3近位オリフィスOP3は第2近位ダクトCP2に対向し、第3遠位オリフィスOD3は第2遠位ダクトCD2に対向し、第1近位ダクトCP1および第1遠位ダクトCD1はスリーブ103によって閉鎖されている。第2流体流構成から第5流体流構成になるために、スリーブ103は、遠位方向に見たときに本体に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。
【0051】
図17図17A、および図17B、ならびに図12および図13を参照すると、スリーブ103は第3流体流構成(図36参照)にあり、ここで第1および第2遠位オリフィスOD1、OD2は第2および第1遠位ダクトCD2、CD1のそれぞれに対向し、第1および第2近位ダクトCP1、CP2はスリーブ103によって閉鎖されている。第5流体流構成から第3流体流構成になるために、スリーブ103は、遠位方向から見たときに本体2に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。この第3流体流構成を超えて、スリーブ103は、詳細には記載されないその他の流体流構成を採用するために回転させられてもよい。
【0052】
図18から図21を参照すると、このような往復および回転装置101は、たとえば2つの異なるボトル6、7に個別に収容された溶液および凍結乾燥物に基づく混合物をたとえば再構成し、結果的な混合物を患者に投与するためまたはボトルのうちの1つにまたはその他何らかのレセプタクルにこれを保存するために、使用されてもよい。この目的のため、図18を参照すると、第1近位ダクトCP1は溶液を収容する第1ボトル6に接続され、第2近位および遠位ダクトCP2、CD2は凍結乾燥物(lyophilisate)を収容する第2ボトル7に接続され、第1遠位ダクトCD1はたとえば注射による投与のための投与装置8に接続されている。これらの接続は、たとえばパイプによってなど、いずれの適切な手段によって実現されてもよい。図18から図21において、パイプは、流体がその中を流れるときは連続線で、流体がその中を流れないときは破線で、示されている。
【0053】
流体が移動する前に、スリーブ103(細い一点鎖線で図式的に示される)は第4流体流構成(図14図14A図14B、および図37参照)で維持される。このため、第1および第2ボトル6、7の間の流体流接続にもかかわらず、第1ボトル6内の溶液はこの段階において、第2ボトル7内に保存された凍結乾燥物から分離し、すなわち溶液と凍結乾燥物との間にはいかなる流体流もない。
【0054】
第1段階において、図19を参照すると、スリーブ103は第2流体流構成(図15図15A図15B、および図35参照)になっている。ピストン104は、第1近位ダクトCP1を介して作業チャンバ5の中に溶液を吸入するように、および作業チャンバ5から第2近位ダクトCP2を介して第2ボトル7までこれを送達するように、作動させられる。溶液はこうして、最初にこれを収容していた第1ボトル6から凍結乾燥物を収容する第2ボトル7まで、移動させられる。この段階において、溶液および凍結乾燥物の混合物は、ピストン104の回転方向を反転させることによって第1および第2ボトル6、7の間を行ったり来たりさせられる混合物によって、均質化されてもよい。
【0055】
第2段階において、図20を参照すると、スリーブ103は第5流体流構成(図16図16A図16B、および図38参照)になっている。ピストン104は、第2ボトル7から第2遠位ダクトCD2を介して作業チャンバ5の中に溶液および凍結乾燥物を吸入するように、および作業チャンバ5から第2近位ダクトCP2を介して第2ボトル7までこれを送達するように、作動させられる。溶液および凍結乾燥物の流動および混合は、第2ボトル7の中で均質な混合物を得られるようにする。
【0056】
第3段階において、図21を参照すると、スリーブ103は第3流体流構成(図17図17A図17B、および図36参照)になっている。ピストン104は、第2ボトル7の中に収容された混合物を、第2遠位ダクトCD2を介して作業チャンバ5の中に吸引するように、および作業チャンバ5から第1遠位ダクトCD1を介して投与装置8までこれを送達するように、作動させられる。
【0057】
図示されない別の使用モードにおいて、少量の混合物が第1ボトル6内に保存され、別の少量の混合物が投与装置8に移動させられるために第2ボトル7内に収容されてもよい。第1ボトル6内に保存された少量の混合物は、その後第2ボトル7へ、そして投与装置8へ、移動させられることが可能である。投与はこのように、経時的に配列されることが可能である。第1および第2ボトル6、7内の混合物の割合を適合させることによって、配列はより多くの配列に分解されてもよく、配列ごとの投与容積は必要に応じて適合させられる。
【0058】
スリーブ103に使用される流体流接続および流体流構成に応じて、図11から図17Bの往復および回転装置101は、その他いずれの用途に使用されてもよい。
【0059】
なお、スリーブを変更することで別の流体流構成の使用を可能にすることは、容易に理解できる。これは特に、図22から図24Bに示されて本体2の第1は位置およびピストン104の第2の実施形態とともに使用される、スリーブ203の第3配置に適用される。
【0060】
スリーブ203の第3配置は実質的に、スリーブ3および103の第1および第2配置と類似である。これは、オリフィスの数および場所が異なっている。スリーブ203は、近位径方向平面PP内に角度分布された第1、第2、第3、第4、および第5近位オリフィスOP1、OP2、OP3、OP4、OP5、ならびに遠位径方向平面DD内に角度分布された第1、第2、第3、第4、および第5遠位オリフィスOD1、OD2、OD3、OD4、OD5を有する。図22Aから図24Aに示されるように、第2近位オリフィスOD2は第1近位オリフィスOD1に対して時計回りに45°ずれている。第3近位オリフィスOP3は第2近位オリフィスOP2から時計回りに90°ずれている。第4近位オリフィスOP4は、第3近位オリフィスOP3に対して時計回りに45°ずれている。第5近位オリフィスOP5は第4近位オリフィスOP4に対して時計回りに45°ずれている。図22Bから図24Bに示されるように、第2遠位オリフィスOD2は第1遠位オリフィスOD1に対して時計回りに90°ずれている。第3遠位オリフィスOD3は第2遠位オリフィスOD2に対して時計回りに90°ずれている。第4遠位オリフィスOD4は第3遠位オリフィスOD3に対して時計回りに45°ずれている。第5遠位オリフィスOD5は第4遠位オリフィスOD4に対して時計回りに45°ずれている。加えて、第1遠位オリフィスOD1は第1近位オリフィスOP1に対して反時計回りに45°ずれている。
【0061】
図22図22A、および図22Bを参照すると、スリーブ203は第6流体流構成(図39参照)にあり、ここで第1、第2、第4、および第5近位オリフィスOP1、OP2、OP4、OP5、ならびに第2、第4、および第5遠位オリフィスOD2、OD4、OD5はスリーブ203によって閉鎖され、第3近位オリフィスOP3は第2近位ダクトCP2に対向し、第1および第3遠位オリフィスOD1、OD3は第1および第2遠位ダクトCD1、CD2のそれぞれに対向している。
【0062】
図23図23A、および図23Bを参照すると、スリーブ203は第7流体流構成(図40参照)にあり、ここで第1および第4近位オリフィスOP1、OP4は第1および第2近位ダクトCP1、CP2のそれぞれに対向し、第1、第2、第3、および第5遠位オリフィスOD1、OD2、OD3、OD5はスリーブ203によって閉鎖され、第4遠位オリフィスOD4は第2遠位ダクトCD2に対向している。第6流体流構成から第7流体流構成になるために、スリーブ203は、遠位方向に見たときに本体2に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。
【0063】
図24図24A、および図24Bを参照すると、スリーブ203は第8流体流構成(図41参照)にあり、ここで第1および第5近位オリフィスOP1、OP5は第1および第2近位ダクトCP1、CP2のそれぞれに対向し、第2および第5遠位オリフィスOD2、OD5は第1および第2遠位ダクトCD1、CD2のそれぞれに対向している。第7流体流構成から第8流体流構成になるために、スリーブ203は、遠位方向に見たときに本体2に対して反時計回りに45°の角度αにわたって回転させられている。
【0064】
変形実施形態(図示せず)において、スリーブのオリフィスを分離する角度は異なっており、追加流体流構成を可能にする。このため、オリフィスの数および場所は、所望の流体流構成に応じて選択される。
【0065】
別の実施形態(図示せず)において、本体に設けられたダクトは互いに直径方向に向かい合ってはおらず、むしろこれらは、たとえば所望の流体流接続構成に応じて選択された角度で設けられている。スリーブのオリフィスおよびピストンの陥凹部は、相応に配置される。
【0066】
図25から図31を参照すると、本発明の往復および回転サブアセンブリ201は、本体2の第1配置、スリーブ303の第4配置、およびピストン204の第3の実施形態を有する。
【0067】
ピストン204の第3の実施形態は、実質的にピストン104の第2の実施形態と類似である。これは、遠位陥凹部143Dおよび近位陥凹部143Pが互いに縦方向に揃えられている点が、異なっている。先に示されたように、本体内のダクトは直径方向に互いに向かい合わず、むしろその他いずれか適切な角度で設けられ、スリーブのオリフィスおよびピストンの陥凹部も相応に配置されることが、可能である。
【0068】
第2の実施形態と同じように、ピストン204は、縦セグメント、遠位径方向セグメント、および近位径方向セグメントで作られた、チャネル247を有する。
【0069】
特に図28Aおよび図28Bから図33Aおよび図33Bを参照すると、スリーブ303の第4配置は、オリフィスの数および場所が先の実施形態と異なっている。これは、第3配置のスリーブ203の近位オリフィスと同じように相互に設けられた第1、第2、第3、第4、および第5近位オリフィスOP1、OP2、OP3、OP4、OP5、ならびに第3配置のスリーブ203の遠位オリフィスと同じように相互に設けられた第1、第2、第3、第4、および第5遠位オリフィスOD1、OD2、OD3、OD4、OD5を有するが、しかしながら第1遠位オリフィスOD1は第1近位オリフィスOP1に対して時計回りに90°ずれている。このスリーブ303は、45°の角度αにわたる連続回転運動によって、以下の流体流構成が採用されることを可能にする:
図28図28A、および図28Bを参照して、第2流体流構成(図35参照)、
図29図29A、および図29Bを参照して、第3流体流構成(図36参照)、
図30図30A、および図30Bを参照して、第1流体流構成(図34参照)、または対称的な第1流体流構成(図示せず)、および
図31図31A、および図31Bを参照して、第8流体流構成(図41参照)。
【0070】
同じスリーブ303はこうして、対称的な第1流体流構成は数えずに、4つの異なる流体流構成が採用されることを可能にする。
【0071】
図32から図33Bを参照すると、往復および回転装置201は、スリーブ403の第5配置を有する。
【0072】
スリーブ403の第5配置は、オリフィスの数および場所が先の配置と異なっている。これは、近位径方向平面PP内に角度分布された第1、第2、第3、第4、第5、および第6近位オリフィスOP1、OP2、OP3、OP4、OP5、およびOP6、ならびに遠位径方向平面DD内に角度分布された第1、第2、第3、および第4遠位オリフィスOD1、OD2、OD3、OD4を有する。図32Aおよび図33Aに見られるように、第1、第2、第3、第4、第5、および第6近位オリフィスOP1、OP2、OP3、OP4、OP5、OP6は、対になって時計回りに45°ずれている。
【0073】
図32Bおよび図33Bに示されるように、第2遠位オリフィスOD2は第1遠位オリフィスOD1に対して時計回りに135°ずれている。第3遠位オリフィスOD3は第2遠位オリフィスOD2に対して時計回りに135°ずれている。第4遠位オリフィスOD4は第3遠位オリフィスOD3に対して時計回りに45°ずれている。加えて、第1遠位オリフィスOD1は第1近位オリフィスOP1と縦方向に揃えられている。
【0074】
このスリーブ403は、45°の角度αにわたる連続回転運動によって、以下の流体流構成が採用されることを可能にする:
図32図32A、および図32Bを参照して、第6流体流構成(図39参照)、および
図33図33A、および図33Bを参照して、対称的な第7流体流構成(図39参照)。
【0075】
同じスリーブ403はこうして、第1流体流構成(図34図30図30A、および図30B参照)および第2流体流構成(図36図29図29A、および図29B参照)が採用されることも可能にする。
【0076】
先の例を用いると、オリフィスは、本発明の往復および回転装置1、101、201の各特定用途に望ましい流体流構成の組み合わせに応じてスリーブ内に設けられることが、理解できる。
【0077】
図42から図46Dを参照すると、本発明の往復および回転装置301は、本体102の第2配置、スリーブ503の第5配置、およびピストン304の第4の実施形態を有する。
【0078】
本体102の第2配置は、往復および回転装置301の流体流接続のすべてが同じ側で行われるように、4つのダクトCP、CR、CS、CDが縦に揃えられて互いに重なっている点で、本体の先の配置と異なっている。このため本体102は、近位平面PP内に位置する近位ダクトCP、遠位平面DD内に位置する遠位ダクトCD、ならびに中間近位平面RR内に位置する中間近位ダクトCRおよび中間遠位平面SS内に位置する中間遠位ダクトCSも、有する。
【0079】
図42から図44を参照すると、ピストン304の第4の実施形態は、実質的にピストンの第2の実施形態と類似である。これは、近位143Pであれ遠位143Dであれ、各陥凹部が、近位ダクトCPおよび中間近位ダクトCRまたは遠位ダクトCDおよび中間遠位ダクトCSを同時に覆うために充分に遠くまで縦方向に延在する傾斜スロット形態である点が異なっている。
【0080】
スリーブ503の第5配置は、図45から図54によって示されている。これは、近位平面PP内に分布する6つの近位オリフィスOP1、OP2、OP3、OP4、OP5、OP6、遠位平面DD内に分布する6つの遠位オリフィスOD1、OD2、OD3、OD4、OD5、OD6、ならびに中間近位平面RR内に分布する6つの中間近位オリフィスOR1、OR2、OR3、OR4、OR5、OR6、および中間遠位平面SS内に分布する6つの中間遠位オリフィスOS1、OS2、OS3、OS4、OS5、OS6を、有する。加えて、近位、遠位、中間近位、および中間遠位オリフィスは、互いに対して40°ずれた縦平面内に互いに配置されている。
【0081】
図45Aから図53Aに示されるように、第2近位オリフィスOP2は第1近位オリフィスOP1に対して時計回りに80°ずれている。第3近位オリフィスOP3は第2近位オリフィスOP2に対して時計回りに40°ずれている。第4近位オリフィスOP4は第3近位オリフィスOP3に対して時計回りに80°ずれている。第5近位オリフィスOP5は第4近位オリフィスOP4に対して時計回りに40°ずれている。第6近位オリフィスOP6は第5近位オリフィスOP5に対して時計回りに80°ずれている。
【0082】
図45Bから図53Bに示されるように、第2中間近位オリフィスOR2は第1中間近位オリフィスOR1に対して時計回りに40°ずれている。第3中間近位オリフィスOR3は第2中間近位オリフィスOR2に対して時計回りに40°ずれている。第4中間近位オリフィスOR4は第3中間近位オリフィスOR3に対して時計回りに40°ずれている。第5中間近位オリフィスOR5は第4中間近位オリフィスOR4に対して時計回りに120°ずれている。第6中間近位オリフィスOR6は第5中間近位オリフィスOR5に対して時計回りに40°ずれている。加えて、第1中間遠位オリフィスOR1は第1近位オリフィスOP1に対して時計回りに40°ずれている。
【0083】
図45Cから図53Cに示されるように、第2中間遠位オリフィスOS2は第1中間遠位オリフィスOS1に対して時計回りに40°ずれている。第3中間遠位オリフィスOS3は第2中間遠位オリフィスOS2に対して時計回りに40°ずれている。第4中間遠位オリフィスOS4は第3中間遠位オリフィスOS3に対して時計回りに40°ずれている。第5中間遠位オリフィスOS5は第4中間遠位オリフィスOS4に対して時計回りに80°ずれている。第6中間遠位オリフィスOS6は第5中間遠位オリフィスOS5に対して時計回りに80°ずれている。加えて、第1中間遠位オリフィスOS1は第1中間近位オリフィスOR1に対して反時計回りに40°ずれている。
【0084】
図45Dから図53Dに示されるように、第2遠位オリフィスOD2は第1遠位オリフィスOD1に対して時計回りに40°ずれている。第3遠位オリフィスOD3は第2遠位オリフィスOD2に対して時計回りに80°ずれている。第4遠位オリフィスOD4は第3遠位オリフィスOD3に対して時計回りに40°ずれている。第5遠位オリフィスOD5は第4遠位オリフィスOD4に対して時計回りに80°ずれている。第6遠位オリフィスOD6は第5遠位オリフィスOD5に対して時計回りに80°ずれている。加えて、第1遠位オリフィスOD1は第1中間遠位オリフィスOS1と縦に揃えられている。
【0085】
図45図45A図45B図45C、および図45Dを参照すると、スリーブ503は第9流体流構成にあり、ここで近位ダクトCPはスリーブ503によって閉鎖され、第4中間近位オリフィスOR4は開放している中間近位ダクトCRに対向し、中間遠位ダクトCSはスリーブ503によって閉鎖され、第4遠位オリフィスOD4は開放している遠位ダクトCDに対向している。このため、この第9流体流構成において、流体は遠位ダクトCDを介して導入されて中間近位ダクトCPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0086】
図46図46A図46B図46C、および図46Dを参照すると、スリーブ503は第10流体流構成にあり、ここで第4近位オリフィスOP4は開放している近位ダクトCPに対向し、中間近位ダクトCRはスリーブ503によって閉鎖され、第5中間遠位オリフィスOS5は開放している中間遠位ダクトCSに対向し、第4遠位オリフィスOD4はスリーブ503によって閉鎖されている。このため、この第10流体流構成において、流体は中間遠位ダクトCSを介して導入されて近位ダクトCPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0087】
図47図47A図47B図47C、および図47Dを参照すると、スリーブ503は第11流体流構成にあり、ここで第5近位オリフィスOP5は開放している近位ダクトCPに対向し、中間近位ダクトCRはスリーブ503によって閉鎖され、中間遠位ダクトCSはスリーブ503によって閉鎖され、第5遠位オリフィスOD5は開放している第4遠位ダクトCD4に対向している。このため、この第11流体流構成において、流体は遠位ダクトCDを介して導入されて近位ダクトCPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0088】
図48図48A図48B図48C、および図48Dを参照すると、スリーブ503は第12流体流構成にあり、ここで近位ダクトCPはスリーブ503によって閉鎖され、第5中間近位オリフィスOR5は開放している中間遠位ダクトCRに対向し、第6中間遠位オリフィスOS6は開放している中間遠位ダクトCSに対向し、遠位ダクトCDはスリーブ503によって閉鎖されている。このため、この第12流体流構成において、流体は中間遠位ダクトCSを介して導入されて中間近位ダクトCRを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0089】
図49図49A図49B図49C、および図49Dを参照すると、スリーブ503は第13流体流構成にあり、ここで第6近位オリフィスOP6は開放している近位ダクトCPに対向し、第6中間近位オリフィスOR6は開放いている中間近位ダクトCRに対向し、中間遠位ダクトCSはスリーブ503によって閉鎖され、第6遠位オリフィスOD6は開放している遠位ダクトCDに対向している。このため、この第13流体流構成において、流体は遠位ダクトCDを介して導入されて中間近位および近位ダクトCR、CPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0090】
図50図50A図50B図50C、および図50Dを参照すると、スリーブ503は第14流体流構成にあり、ここで第1近位オリフィスOP1は開放している近位ダクトCPに対向し、中間近位ダクトCRはスリーブ503によって閉鎖され、第1中間遠位オリフィスOS1は開放している中間遠位ダクトCSに対向し、第1遠位オリフィスOD1は開放している遠位ダクトCDに対向している。このため、この第14流体流構成において、流体は遠位ダクトCDおよび中間遠位ダクトCSを介して導入されて近位ダクトCPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0091】
図51図51A図51B図51C、および図51Dを参照すると、スリーブ503は第15流体流構成にあり、ここで第1近位ダクトCPはスリーブ503によって閉鎖され、第1中間近位オリフィスOR1は開放している中間近位ダクトCRに対向し、中間遠位オリフィスOS2は開放している中間遠位ダクトCSに対向し、第2遠位オリフィスOD2は開放している遠位ダクトCDに対向している。このため、この第15流体流構成において、流体は遠位ダクトCDおよび中間遠位ダクトCSを介して導入されて中間近位ダクトCRを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0092】
図52図52A図52B図52C、および図52Dを参照すると、スリーブ503は第16流体流構成にあり、ここで第2近位オリフィスOP2は開放している近位ダクトCPに対向し、第2中間近位オリフィスOR2は開放している中間近位ダクトCRに対向し、第3中間遠位オリフィスOS3は開放している中間遠位ダクトCSに対向し、遠位ダクトCDはスリーブ503によって閉鎖されている。このため、この第16流体流構成において、流体は中間遠位ダクトCSを介して導入されて中間近位および近位ダクトCR、CPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0093】
最後に、図53図53A図53B図53C、および図53Dを参照すると、スリーブ503は第17流体流構成にあり、ここで第3近位オリフィスOP3は開放している近位ダクトCPに対向し、第3中間近位オリフィスOR3は開放している中間近位ダクトCRに対向し、第4中間遠位オリフィスOS4は開放している中間遠位ダクトCSに対向し、第3遠位オリフィスOD3は開放している遠位ダクトCDに対向する。このため、この第16流体流構成において、ダクトのすべてが開放されており、流体は遠位ダクトCDおよび中間遠位ダクトCSを介して導入されて中間近位ダクトCRおよび近位ダクトCPを介して送達されること、またはその逆が可能である。
【0094】
先の例において、ある流体流構成から次に行くために、スリーブ503は、遠位方向に見たときに本体102に対して反時計回りに40°の角度αにわたって回転させられている。
【0095】
このように、同じスリーブ503が9つの異なる流体流構成を可能にする。当然ながら、この数はこれより少なくてもよい。
【0096】
当然ながら、本発明の往復および回転サブアセンブリは、それぞれ本体内およびスリーブ内に設けられた追加ダクトおよび追加オリフィスを有してもよく、これらの追加ダクトおよびオリフィスは、上述の径方向平面に対して中間の径方向平面内に設けられている。
【0097】
本発明の往復および回転ポンピング装置は、上述のような往復および回転サブアセンブリ1、101、201、301を含み、その中でピストンは周知のタイプの駆動手段に機械的に結合されている。機械的結合は、ピストン4;104;204;304から容易に分離されるのに適した取り外し可能な機械的結合手段によって、実現されてもよい。このため、往復および回転サブアセンブリ1、101、201、301が使い捨てサブアセンブリを形成するとき、駆動手段は再利用可能なサブアセンブリを形成することができる。様々な流体流構成の間でスリーブ3;103;203;303;403;503を移動させることは、スリーブ3;103;203;303;403;503上に設けられた駆動形状と協働する周知の手段によって、手動でまたはモータ駆動式で得られてもよい。
【0098】
往復および回転サブアセンブリ1、101、201、301および本発明の往復および回転ポンピング装置を用いると、ダクトと作業チャンバ5との間の流体流連通は、スリーブ3;103;203;303;403;503を介して得られる。こうして本発明は、やはり部品の簡素化、小型化、および点数の少なさを維持しながら、所定数のダクトについて可能な流体流構成の数を増加させることによって、上述の目的を達成できるようにする。このため、単にスリーブ3;103;203;303;403;503が本体2、102内で移動することによって、本発明の往復および回転装置1、101、201、301は、往復および回転装置1、101、201、301の本体2、102、またはピストン4、104、204、304、またはスリーブ3;103;203;303;403;503を変更することなく様々な用途を可能にしながら、様々な流体流接続が達成されるようにする。
【0099】
当然ながら、本発明はその実施形態のうちの1つの上記説明に全く限定されるものではなく、これは本発明の範囲を超えることなく修正を受けることができる。
【0100】
このため、図示される例において、スリーブは、本体に対して角度移動するように実装されている。類似の様式で、スリーブは、本体に対して縦に摺動するように設計されてもよく、ある流体流構成から別の流体流構成への変化は、その後本体内でチャンバが並進移動することによって行われる。ある流体流構成から別の流体流構成へと使用されたオリフィスはその後、互いに縦方向に揃えられ、オリフィス間の間隔は、流体流連通が実現されるか否かに応じて変動する。本体に対するスリーブの並進運動および回転運動もまた、組み合わせられてもよい。加えて、端壁のない、その両端が開放している鞘の形状のスリーブが提供されてもよい。すると、様々な選択肢が可能となる。スリーブの縦壁は、本体の端壁まで延在してもよい。縦壁はまた、遠位ダクトの下で中断してもよく、すると本体は、ピストンがその遠位位置にあるときに前記ピストンの周りの死容積を制限する、小さい断面の内径を有することができるようになる。この第2の構成において、作業チャンバは少なくとも部分的に、本体の壁によって直接区切られる。
【0101】
加えて、図示される例において、本体は少なくとも2つの近位ダクトおよび少なくとも2つの遠位ダクトを有する。当然ながら、2つの近位ダクトおよび単一の遠位ダクト、または単一の近位ダクトおよび2つの遠位ダクトを有する本体を用いる多重化が可能である。
【0102】
最後に、図示される例は、単動式単段往復および回転サブアセンブリに関する。変形実施形態(図示せず)において、往復および回転サブアセンブリは、複動式構成も有してよい。この目的のため、一般的に受容可能な様式で、これは複数の段階を有することになる。
図1
図2
図2a
図2b
図3-4b】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14-16b】
図17
図17a
図17b
図18
図19
図20
図21
図22-24b】
図25
図26
図27
図28-30b】
図31
図31a
図31b
図32
図32a
図32b
図33
図33a
図33b
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45-46d】
図47-48d】
図49-50d】
図51-52d】
図53
図53a
図53b
図53c
図53d
図54
【国際調査報告】