特表2016-525981(P2016-525981A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-525981バッテリホルダおよび分離アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-525981(P2016-525981A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(54)【発明の名称】バッテリホルダおよび分離アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/04 20060101AFI20160805BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20160805BHJP
【FI】
   B60R16/04 F
   H01M2/10 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-517060(P2016-517060)
(86)(22)【出願日】2014年5月30日
(85)【翻訳文提出日】2016年1月25日
(86)【国際出願番号】US2014040348
(87)【国際公開番号】WO2014194264
(87)【国際公開日】20141204
(31)【優先権主張番号】61/829,785
(32)【優先日】2013年5月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/292,274
(32)【優先日】2014年5月30日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515330476
【氏名又は名称】キング プロダクツ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100080159
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 望稔
(74)【代理人】
【識別番号】100090217
【弁理士】
【氏名又は名称】三和 晴子
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(72)【発明者】
【氏名】テンプルマン ジョン クレイトン
(72)【発明者】
【氏名】テンプルマン ブロック クリスチャン
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA07
5H040AA12
5H040AA14
5H040AA15
5H040AA34
5H040AS04
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY14
5H040CC05
5H040CC13
5H040CC20
5H040CC26
5H040CC28
5H040CC34
5H040CC59
5H040JJ05
5H040LL06
5H040NN03
(57)【要約】
乗り物にバッテリを固定するため、および乗り物からバッテリを機械的に分離するためのバッテリホルダを提供する。バッテリホルダは、乗り物用取付プレートと、下側バッテリ収納プレートと、上側バッテリ収納プレートと、複数のスペーサロッドと、複数の衝撃吸収要素と、を含む。下側バッテリ収納プレートおよび上側バッテリ収納プレートは、衝撃吸収要素にバッテリを固定するものである。衝撃吸収要素のため、振動および衝撃は、乗り物からバッテリに伝えられなくなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを保持するため、および乗り物から前記バッテリを機械的に分離するためのバッテリホルダであって、
前記乗り物に前記バッテリホルダを固定するための、自身を通って締結具を受け入れるための複数の孔を含む乗り物用取付プレートと、
自身の上に前記バッテリを支持するための下側バッテリ収納プレートと、
前記バッテリホルダの中に前記バッテリを保持するための上側バッテリ収納プレートと、
前記乗り物から前記バッテリを機械的に分離するために前記乗り物から受けた衝撃および振動を吸収するための、前記乗り物用取付プレートと前記下側バッテリ収納プレートとの間に配置された少なくとも1つの衝撃吸収要素と、を有するバッテリホルダ。
【請求項2】
前記下側バッテリ収納プレートは、前記バッテリの下部を収容するため、および前記バッテリから漏出するあらゆるバッテリ液を受け入れるための凹部領域を有する上側表面と、前記凹部領域の中に前記バッテリの下部およびあらゆる漏出バッテリ液を保持するための、前記上側表面の凹部領域のまわりに伸びる縁と、自身を通って締結具を受け入れるための複数の締結孔と、を有し、前記上側バッテリ収納プレートは、前記バッテリの端子および給入口キャップにアクセスするための少なくとも1つの開口と、前記バッテリの上部を収容するための凹部領域を有する下側表面と、前記上側バッテリ収納プレートの前記下側表面の凹部領域の中に前記バッテリの上部を保持するための、前記下側表面の凹部領域のまわりに伸びる縁と、を有する請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項3】
前記締結孔は、前記凹部領域を貫通し、締結具が自身の中に挿入された時にバッテリ液が自身を通って流出しないように構成される請求項2に記載のバッテリホルダ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの開口は、様々なサイズのバッテリの端子へのアクセスを与える請求項2に記載のバッテリホルダ。
【請求項5】
前記乗り物用取付プレート、前記下側バッテリ収納プレート、および前記衝撃吸収要素は、ショックベースの中に予め組み込まれる請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項6】
前記バッテリホルダは、前記下側バッテリ収納プレートと前記上側バッテリ収納プレートとの間に様々な高さのバッテリを保持するように構成される請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項7】
さらに、前記下側バッテリ収納プレートに前記上側バッテリ収納プレートを締結するための複数のスペーサロッドを有する請求項6に記載のバッテリホルダ。
【請求項8】
前記バッテリホルダは、前記バッテリホルダの対向する複数の端部の近くに配置された2つのスペーサロッドを含む請求項7に記載のバッテリホルダ。
【請求項9】
前記下側バッテリ収納プレートは、自身の深ざぐり部の中に前記スペーサロッドの一方のヘリカルねじ加工された端部を収容するため、および自身を通って上方向にヘリカルねじ加工されたスペーサロッド用締結具を受け入れるための複数の深ざぐり付き貫通孔を含み、前記スペーサロッド用締結具は、前記スペーサロッドの前記ヘリカルねじ加工された端部に係合するように、および前記バッテリの上面に対して前記上側バッテリ収納プレートをしっかり締めるために、前記貫通孔の深ざぐり部の中に下方向に前記スペーサロッドを引き込むように構成される請求項7に記載のバッテリホルダ。
【請求項10】
前記スペーサロッドの前記ヘリカルねじ加工された端部は、雌ねじタイプの締結具であり、前記スペーサロッド用締結具は、雄ねじタイプの締結具である請求項9に記載のバッテリホルダ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの衝撃吸収要素は、前記乗り物から受けた振動および衝撃を吸収するための衝撃吸収部と、前記衝撃吸収要素を前記乗り物用取付プレートに接続するための下側締結具と、前記衝撃吸収要素を前記下側バッテリ収納プレートに接続するための上側締結具と、を含み、前記衝撃吸収部は、前記下側締結具と前記上側締結具との間に伸びる請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項12】
前記衝撃吸収部は、ソルボセイン(R)材料、ゴム、または他の適切な衝撃吸収材料で形成される請求項11に記載のバッテリホルダ。
【請求項13】
前記下側締結具は、前記衝撃吸収要素の下面の中に埋設された雌ねじタイプの締結具であり、前記上側締結具は、前記衝撃吸収要素の上面の中に埋設されかつ前記衝撃吸収要素の上面から伸びる雄ねじタイプの締結具である請求項11に記載のバッテリホルダ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの衝撃吸収要素は、6つの衝撃吸収要素を有する請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項15】
前記6つの衝撃吸収要素の内の4つは、矩形配列に配置され、前記6つの衝撃吸収要素の内の2つは、前記矩形配列の対向する複数の側に前記矩形配列から間隔を開けて配置される請求項14に記載のバッテリホルダ。
【請求項16】
前記乗り物用取付プレート、前記下側バッテリ収納プレート、および前記上側バッテリ収納プレートは、丸みを帯びた外部エッジを含む請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項17】
前記下側バッテリ収納プレートおよび前記上側バッテリ収納プレートは、成型プラスチックで形成される請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項18】
前記下側バッテリ収納プレートおよび前記上側バッテリ収納プレートは、耐食ビレットアルミニウムで形成される請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項19】
前記下側バッテリ収納プレートおよび前記上側バッテリ収納プレートは、腐食を防止するためにパウダーコーティングされる請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項20】
バッテリを保持するため、および乗り物から前記バッテリを機械的に分離するためのバッテリホルダであって、
前記乗り物に前記バッテリホルダを固定するための、自身を通って締結具を受け入れるための複数の孔を含む乗り物用取付プレートと、
自身の上に前記バッテリを支持するための、耐食ビレットアルミニウムで形成された下側バッテリ収納プレートと、
前記下側バッテリ収納プレートの上に前記バッテリを保持するための、耐食ビレットアルミニウムで形成された上側バッテリ収納プレートと、
前記下側バッテリ収納プレートに前記上側バッテリ収納プレートを締結するための、前記下側バッテリ収納プレートと前記上側バッテリ収納プレートとの間に様々な高さのバッテリを保持するように構成された複数のスペーサロッドと、
前記乗り物から前記バッテリを機械的に分離するために前記乗り物から受けた振動および衝撃を吸収するための、前記乗り物用取付プレートと前記下側バッテリ収納プレートとの間に配置された複数の衝撃吸収要素と、を有し、
前記下側バッテリ収納プレートは、前記バッテリの下部を収容するための凹部領域を有する上側表面と、
前記下側バッテリ収納プレートの凹部領域の中に前記バッテリの下部を保持するための、前記上側表面の凹部領域のまわりに伸びる縁と、
自身を通って締結具を受け入れるための複数の締結孔と、を有し、
前記上側バッテリ収納プレートは、前記バッテリの端子および給入口キャップにアクセスするための、様々なバッテリの端子および給入口キャップにアクセスできるように構成された少なくとも1つの開口と、
前記バッテリの上部を収容するための凹部領域を有する下側表面と、
前記上側バッテリ収納プレートの凹部領域の中に前記バッテリを保持するための、前記下側表面の凹部領域のまわりに伸びる縁と、を有するバッテリホルダ。
【請求項21】
バッテリを保持するため、および乗り物から前記バッテリを機械的に分離するためのバッテリホルダであって、
自身の上に前記バッテリを支持するための下側バッテリ収納プレートと、
前記バッテリホルダの中に前記バッテリを保持するための固定部品と、
前記乗り物から前記バッテリを機械的に分離するために前記乗り物から受けた衝撃および振動を吸収するための、前記乗り物と前記下側バッテリ収納プレートとの間に配置された少なくとも1つの衝撃吸収要素と、を有するバッテリホルダ。
【請求項22】
バッテリを保持するため、および乗り物から前記バッテリを機械的に分離するためのバッテリホルダであって、
前記乗り物に前記バッテリホルダを固定するための固定要素と、
前記乗り物から前記バッテリを分離するための、前記固定要素と前記乗り物との間に結合されるように構成された衝撃兼振動分離要素と、を有するバッテリホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、仮でない特許出願であり、全く共通な主題に関して、「バッテリホルダおよび分離アセンブリ」という名称で2013年5月31日に出願され、出願番号が第61/829,785号であり、参照によってその全内容が本書に組み込まれた早期出願済みの米国特許仮出願の優先権の利点を請求する。
【背景技術】
【0002】
背景
自動車や船舶のような乗り物は、通常、電力を蓄えて供給するための1つ以上のバッテリを含む。これらのバッテリは、乗り物が発生したまたは伝達した過度の振動および衝撃のため、しばしば故障するまたは性能が低下する。これは、ボート、水上バイク、オフロードカー、および荒海または不整地において動作する他の乗り物において使用されるバッテリに特に当てはまる。全てのタイプのバッテリ、および海洋用途に使用される特に高性能なバッテリは、高価であり、交換しづらく、安全に配置しづらい。従って、それらの耐用年数を延長することが強く望まれている。
【0003】
バッテリケースのような従来のバッテリホルダは、乗り物にそのバッテリを固定するが、乗り物が伝達したまたは発生した振動および衝撃を吸収しない。バッテリの下に置くために衝撃吸収パッドが開発されたが、バッテリは、もはや乗り物に固定されなくなった。バッテリが衝撃吸収パッド上にあるまま、紐で乗り物にバッテリを縛り付けるまたは別の方法で乗り物にバッテリを固定すると、振動および衝撃が固定紐を通ってバッテリに伝わるので、結果的に衝撃吸収パッドが役に立たなくなる。
【発明の概要】
【0004】
要旨
本発明は、上述の問題を解消し、バッテリホルダの技術に著しい進歩をもたらすものである。より具体的には、本発明は、バッテリホルダと、乗り物にバッテリを固定しかつ乗り物からバッテリを機械的に分離する分離アセンブリと、を提供するものである。
【0005】
本発明の一実施形態に従って組み立てられたバッテリホルダおよび分離アセンブリは、概して、乗り物用取付プレートと、下側バッテリ収納プレートと、上側バッテリ収納プレートと、複数のスペーサロッドと、複数の衝撃吸収要素と、を含む。
【0006】
乗り物用取付プレートは、乗り物の表面に乗り物用取付プレートを固定するため、および乗り物用取付プレートに衝撃吸収要素を固定するための複数の締結孔を含む、耐食金属またはプラスチック製の取付プレートである。
【0007】
下側バッテリ収納プレートは、上側表面と、垂直方向に伸びる縁と、複数の締結孔と、複数のスペーサロッド用孔と、を含む、耐食金属またはプラスチック製の取付プレートである。上側表面は、自身の中にバッテリの下部を収容するための凹部エリアを含むことができる。垂直方向に伸びる縁は、凹部エリアのまわりに上方向に伸び、凹部エリアの中にバッテリの下部を保持する。締結孔は、衝撃吸収要素に下側バッテリ収納プレートを固定するための衝撃吸収要素の締結具を受け入れる。下側バッテリ収納プレートのスペーサロッド用孔は、自身の中にスペーサロッドの下側端部を収容するための深ざぐり付き貫通孔である。
【0008】
上側バッテリ収納プレートは、下側表面と、垂直方向に伸びる縁と、複数のスペーサロッド用孔と、複数の端子用開口と、を含む、耐食金属またはプラスチック製の取付プレートである。下側表面は、バッテリの上部を収容するための凹部エリアを含むことができる。垂直方向に伸びる縁は、凹部エリアのまわりに伸び、凹部エリアの中にバッテリの上部を保持する。上側バッテリ収納プレートのスペーサロッド用孔は、上側バッテリ収納プレートにスペーサロッドの上端を接続するための上側のスペーサロッド用締結具を受け入れる。
【0009】
スペーサロッドは、長尺な金属ロッド、ボルト、紐、または他の締結具である。スペーサロッドは、スペーサロッド用孔を用いて、下側バッテリ収納プレートおよび上側バッテリ収納プレートに締結される。スペーサロッドは、下側バッテリ収納プレートと上側バッテリ収納プレートとの間にバッテリを固定するものである。
【0010】
衝撃吸収要素は、ソルボセイン(R)スタッドマウント、ゴム、または他の適切な衝撃吸収部品であっても良い。衝撃吸収要素は、それぞれ、衝撃吸収部と下側締結具と上側締結具とを含む。衝撃吸収部は、ソルボセイン(R)材料、ゴム、または他の適切な材料で形成される。下側および上側締結具は、衝撃吸収部の中に埋め込まれると共に、衝撃吸収部は、それらの締結具の間に伸びる。下側締結具は、乗り物または乗り物用取付プレートに衝撃吸収要素を固定するものであり、上側締結具は、下側バッテリ収納プレートに衝撃吸収要素を固定するものである。
【0011】
本要旨は、以下の詳細な説明の中にさらに記載される概念の選択を単純化した形態で紹介するために提供されたものである。本要旨は、請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴の特定を意図しているわけでも、請求される主題の範囲を限定するために用いることを意図しているわけでもない。本発明の他の形態および特徴は、以下の実施形態の詳細な説明および添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面の簡単な説明
本発明の実施形態は、添付した図面を参照して以下に詳細に説明される。
図1図1は、本発明の一実施形態に従って組み立てられた、バッテリを保持した状態を示すバッテリホルダの斜視図である。
図2図2は、バッテリがない状態の図1のバッテリホルダの別の斜視図である。
図3図3は、図1のバッテリホルダの分解図である。
図4図4は、図1のバッテリホルダの別の分解図である。
図5図5は、図1のバッテリホルダの垂直断面図である。
【0013】
図面は、本明細書の中に開示および記載される特定の実施形態に本発明を限定するものではない。図面は、必ずしも一定の縮尺とは限らず、その代わりに、本発明の原理を明確に図示する際には強調される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施形態の詳細な説明
以下の本発明の詳細な説明は、本発明を実施可能な特定の実施形態を示す添付図面を参照している。実施形態は、当業者が本発明を実施可能な程十分詳細に本発明の形態を記載するように意図される。本発明の範囲を逸脱せずに、他の実施形態を利用することが可能であり、変更を行うことが可能である。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【0015】
本明細書の中で、「1つの実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、または「実施形態(embodiments)」を参照することは、参照される1つまたは複数の特徴が、本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の中で、「1つの実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、または「実施形態(embodiments)」の各々の参照は、記載されていない限りおよび/または本明細書から当業者が見て直ぐに分かる場合を除いて、必ずしも同じ実施形態を参照するとは限らず、また互いに排他的ではない。例えば、1つの実施形態に記載された特徴、構造、動作等は、他の実施形態に含まれても良いが、必ずしも含まれるとは限らない。従って、本技術は、本明細書の中に記載された実施形態の様々な組み合わせおよび/または統合を含むことができる。
【0016】
次に、図面について説明すると、本発明の一実施形態に従って組み立てられたバッテリホルダ10が示されている。バッテリホルダ10は、概して、乗り物用取付プレート12と、下側バッテリ収納プレート14と、上側バッテリ収納プレート16または他の固定部品と、複数のスペーサロッド18と、複数の衝撃吸収要素20と、を有する。
【0017】
乗り物用取付プレート12は、乗り物の表面上または取付部品上にバッテリ22およびバッテリホルダ10の他の部品の重量を支持するものであり、耐食ビレットアルミニウム、成型プラスチック、または他のあらゆる適切な材料で形成することができる。乗り物用取付プレート12は、図3および図4に示すように、自身を通って乗り物取付用締結具26を受け入れるための複数の締結孔24を含む。その代わりに、乗り物用取付プレート12は、紐、クランプ、または他の締結具を用いて乗り物に固定することができる。乗り物用取付プレート12は、また、自身を通って衝撃吸収装置用締結具を受け入れるための追加の締結孔28を含む。本発明の代替構成物では、乗り物用取付プレートを使用せずに乗り物に衝撃吸収締結具を直接固定しても良いことが理解されるであろう。
【0018】
下側バッテリ収納プレート14は、衝撃吸収要素20の上にバッテリ22の重量を支持するものであり、耐食ビレットアルミニウム、成型プラスチック、または他のあらゆる適切な材料で形成することができる。下側バッテリ収納プレート14は、図2〜4に示すように、上側表面30と、垂直方向に伸びる縁32と、複数の衝撃吸収装置用締結孔34と、複数のスペーサロッド用孔36と、を含む。上側表面30は、自身の中にバッテリ22の下部を配置するための凹部エリア38を含む。縁32は、凹部エリア38の中にバッテリ22の下部とあらゆる漏出バッテリ液とを保持する。縁32は、凹部エリア38のまわりに伸び、凹部エリアから上方向におおよそ1インチの1/8(3.175mm)から1インチ(25.4mm)まで伸びる。衝撃吸収装置用締結孔34は、自身を通って衝撃吸収装置用締結具を受け入れるものであり、衝撃吸収要素20に合わせて互いに間隔を開けて配置される。衝撃吸収装置用締結孔34は、衝撃吸収装置用締結具がその中に固定された時に、バッテリ液が自身を通って漏出しないようにするためのざぐりまたは深ざぐりを形成することができる。スペーサロッド用孔36は、広い方の深ざぐり部の中にスペーサロッド18の下側端部を収容するため、および狭い貫通孔部を通って下側のスペーサロッド用締結具40を受け入れるための深ざぐり付き貫通孔である。下側のスペーサロッド用締結具40は、六角形の頭または六角穴付きの頭、四角形の頭、または他のあらゆる適切な頭を有するヘリカルねじ加工されたボルトである。六角形の頭は、スペーサロッド用孔36よりも下方に必要なクリアランスを減らす標準のスパナ、六角形のキー、または他の工具を用いて下側のスペーサロッド用締結具40を締め付けることができるようにする。スペーサロッド用孔36の深ざぐり機能は、その代わりに、上側バッテリ収納プレート(以下に記載)のスペーサロッド用孔の中に使用しても良いことが理解されるであろう。
【0019】
上側バッテリ収納プレート16は、バッテリ22の上面を覆うものであり、耐食ビレットアルミニウム、成型プラスチック、または他のあらゆる適切な材料で形成することができる。上側バッテリ収納プレート16は、下側表面42と、垂直方向に伸びる縁44と、複数のスペーサロッド用孔46と、1つ以上の端子用開口48と、を含む。下側表面42は、バッテリ22の上部を収容するための凹部エリア50を含む。縁44は、上側バッテリ収納プレート16の下側の凹部エリア50の中にバッテリ22を保持する。縁44は、凹部エリア50のまわりに伸び、凹部エリアから下方向におおよそ1インチの1/8(3.175mm)から1インチ(25.4mm)まで伸びる。スペーサロッド用孔46は、自身を通って上側のスペーサロッド用締結具52を受け入れるものであり、下側バッテリ収納プレート14のスペーサロッド用孔36に位置合わせされる。上側のスペーサロッド用締結具52が上側バッテリ収納プレート16の上側表面よりも上方まで伸びないように、スペーサロッド用孔46は、それぞれ、上側バッテリ収納プレートの凹部エリアの中に配置することができる。上側のスペーサロッド用締結具52は、六角形の頭または六角穴付きの頭、四角形の頭、または他のあらゆる適切な頭を有するヘリカルねじ加工されたボルトである。頭は、バッテリホルダ10に魅力的な外観を与えるため、および上側のスペーサロッド用締結具52が不注意で緩くなる可能性を最小化するために、丸い頭、平らな頭、ボタン状の頭、または他の滑らかな頭であっても良い。端子用開口48は、バッテリ22のバッテリ端子および/または給入口キャップへのアクセスを与えるものであり、下側表面42の凹部エリア50を通って伸びる。端子用開口48は、様々なサイズのバッテリの端子および/または給入口キャップへのアクセスを与えるために、スロットのような規則的な形状であっても良いし、不規則な形状であっても良い。下側バッテリ収納プレート14にバッテリ22を固定するために、上側バッテリ収納プレート16への代替物として、カバー、蓋、ケース、1本以上の紐、コード、ロープ、チェーン、クランプ、ブラケット、U字形状のボルト、サイドプレート、または他の要素のような固定部品を使用することができる。
【0020】
スペーサロッド18は、バッテリ22の上に上側バッテリ収納プレート16を保持するものであり、長尺な金属ロッド、ボルト、または他の締結具である。スペーサロッド18は、下側収納プレート14のスペーサロッド用孔36から上側収納プレート16のスペーサロッド用孔46まで伸びる。1つの実施形態では、バッテリホルダ10は、2本のスペーサロッド18を含むと共に、一方のロッドは、バッテリホルダ10の各端部の近くまで伸びる。
【0021】
衝撃吸収要素20は、乗り物が発生したまたは伝達した振動および衝撃からバッテリ22を分離するものであり、ディスク形状または他のあらゆる適切な形状であっても良い。衝撃吸収要素20は、ソルボセイン(R)スタッドマウント、ゴム、または他の適切な部品であっても良い。衝撃吸収要素20は、図5に示すように、乗り物用取付プレート12の締結孔24および下側収納プレート14の締結孔34に合わせて、乗り物用取付プレート12と下側バッテリ収納プレート14との間に配置される。1つの実施形態では、バッテリホルダ10は、6つの衝撃吸収要素20を含むと共に、4つの要素が矩形配列に配置され、2つの要素が矩形配列の対向する複数の側に間隔を開けて配置される。衝撃吸収要素20は、衝撃吸収部54と、下側の衝撃吸収装置用締結具56と、上側の衝撃吸収装置用締結具58と、を含む。衝撃吸収部54は、乗り物が発生したまたは伝達した振動および衝撃を吸収するものであり、ソルボセイン(R)材料、ゴム、または他の適切な材料で形成することができる。下側締結具56は、衝撃吸収部54の下面に埋設された、雄ねじまたは雌ねじタイプにねじ加工された締結具または他のあらゆる適切な締結具であっても良い。上側締結具58は、衝撃吸収部54の上面に埋設されかつ上方向に伸びる、雌ねじまたは雄ねじタイプにねじ加工された締結具であっても良い。振動および衝撃が締結具56、58を通って伝達されないように、下側締結具56および上側締結具58は、衝撃吸収部54によって互いに分離される。
【0022】
上述のバッテリホルダ10は、以下のように組み立てることができる。まず、乗り物のバッテリ取付表面またはブラケットの上に乗り物用取付プレート12を配置し、乗り物取付用締結具26を用いてその表面またはブラケットに締結する。次に、下側の衝撃吸収装置用締結具56を用いて乗り物用取付プレート12に衝撃吸収要素を締結する。次に、凹部エリア38が上方向を向いた状態で、上側の衝撃吸収装置用締結具58を用いて衝撃吸収要素20に下側バッテリ収納プレート14を締結すると共に、深ざぐり付きのスペーサロッド用孔36の狭い部分の中に下側のスペーサロッド用締結具40を上方向に挿入する。いくつかの実施形態では、組み立てる時に下側バッテリ収納プレートと乗り物用取付プレート12との間に十分なクリアランスがないので、衝撃吸収要素20に下側バッテリ収納プレート14を締結する前に、スペーサロッド用孔36の中に下側のスペーサロッド用締結具40を挿入しなければならない。次に、下側バッテリ収納プレート14の凹部エリア38の中にバッテリ22を配置する。次に、上側のスペーサロッド用締結具52を用いて上側バッテリ収納プレート16にスペーサロッド18を締結する。次に、スペーサロッド18が下方向に伸びかつ上側バッテリ収納プレート16の凹部エリア50が下方向を向いた状態で、凹部エリア50の中にバッテリ22の上部を収容するように、バッテリ22の上面の上に上側バッテリ収納プレート16を配置する。その時さらに、端子用開口48を通って上方向にバッテリの端子が伸びるであろう。その時さらに、スペーサロッド用孔36の深ざぐり部の中にスペーサロッド18の下側端部が挿入されると共に、スペーサロッド用孔を通って上方向に伸びる下側のスペーサロッド用締結具40の端部の上にスペーサロッド18の端部が嵌まる。次に、下側のスペーサロッド用締結具40のヘリカルねじ加工がスペーサロッド用孔36の深ざぐり部の中にスペーサロッド18の下側端部をさらに引き込むように、従来のスパナ、六角形のキー、または他の工具を使用して下側のスペーサロッド用締結具40を回す。バッテリ22の上面に対して上側バッテリ収納プレート16がぴったり合うまで下側のスペーサロッド用締結具40を締め付ける。バッテリ22の高さにもよるが、下側のスペーサロッド用締結具40が完全に締め付けられた時に、スペーサロッド18の下側端部がスペーサロッド用孔36の深ざぐり部の中にほんの一部しか伸びることができない。
【0023】
本発明の1つの実施形態では、乗り物用取付プレート12と下側バッテリ収納プレート14と衝撃吸収要素20は、ショックベース60の中に予め組み込まれる。ショックベース60は、乗り物の表面に取り付けられる。次に、上述のように、下側バッテリ収納プレート14の上にバッテリ22が配置され、スペーサロッド18を用いてバッテリ22の上に上側バッテリ収納プレート16が取り付けられる。
【0024】
本発明の別の一実施形態では、下側バッテリ収納プレート14にバッテリ22を固定するために、上側バッテリ収納プレート16の代わりに固定部品が使用される。例えば、下側バッテリ収納プレート14の中の2つのスロットを通って紐を編み込み、バッテリ22の上で締め付けることができる。別の実施例として、バッテリの上にケース付き蓋を配置し、下側バッテリ収納プレート14の上にねじ止めするまたはパチンと嵌めることができる。
【0025】
本発明の別の一実施形態では、衝撃吸収要素20は、乗り物用取付プレート12を使用せずに、乗り物に直接固定することができる。
【0026】
バッテリホルダ10を組み立てる時には、下側バッテリ収納プレート14および上側バッテリ収納プレート16(または固定部品)は、それらの間にバッテリ22を固定し、衝撃吸収要素20は、乗り物からバッテリ22を機械的に分離する。下側および上側の衝撃吸収装置用締結具56、58は、互いに接続されないので、バッテリ収納プレート14、16と乗り物用取付プレート12との間の唯一の物質的接続物は、衝撃吸収部54である。このため、振動および衝撃は、締結具56、58を通ってバッテリ22に伝わらなくなる。具体的には、衝撃吸収要素20は、圧縮力を受けている時には、その力を吸収しかつ減衰させるために、上面から下面に内側に縮み、その半径方向の側壁に沿って外側に膨らむ。同様に、衝撃吸収要素20は、引張力を受けている時には、その力を吸収するまたは減衰させるために、上面から下面に外側に伸び、その半径方向の側壁に沿って内側に縮む。
【0027】
上述のバッテリホルダ10は、従来のバッテリホルダに対して複数の特徴を与える。例えば、バッテリホルダ10は、乗り物にバッテリ22を固定すると共に、振動および衝撃からバッテリ22を保護する。上側バッテリ収納プレート16の端子用開口は、様々なサイズのバッテリの端子および給入口キャップにアクセスできるようにする。深ざぐり付きのスペーサロッド用孔36は、バッテリ22の高さに対応した深さまでスペーサロッド用孔36の深ざぐり部の中にスペーサロッド18を引き込むことができるようにする。これは、バッテリホルダ10が様々な高さのバッテリを固定できるようにし、様々なサイズのバッテリのために様々なバッテリホルダを使用する必要をなくす。
【0028】
本発明は、添付図面に示された実施形態を参照して記載したが、特許請求の範囲の中に記載された本発明の範囲を逸脱せずに、本発明において均等物を使用しても良く、代用を行っても良いことに留意されたい。
【0029】
従って、本発明の様々な実施形態を記載した上で、新規であるとして請求しかつ特許証によって保護されることを望むものは、以下を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】