(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-526495(P2016-526495A)
(43)【公表日】2016年9月5日
(54)【発明の名称】紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置
(51)【国際特許分類】
B29C 67/00 20060101AFI20160808BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20160808BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20160808BHJP
【FI】
B29C67/00
H01L33/00 L
B33Y30/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-521174(P2016-521174)
(86)(22)【出願日】2013年6月17日
(85)【翻訳文提出日】2015年12月17日
(86)【国際出願番号】KR2013005303
(87)【国際公開番号】WO2014204020
(87)【国際公開日】20141224
(31)【優先権主張番号】10-2013-0068831
(32)【優先日】2013年6月17日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】515351286
【氏名又は名称】バイオメディカル 3ディー プリンティング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】キム ナム ス
(72)【発明者】
【氏名】ファン セ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ホン ソン イク
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジ ヒュン
【テーマコード(参考)】
4F213
5F142
【Fターム(参考)】
4F213AA44
4F213AJ08
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5F142CB13
5F142CB22
5F142DB37
5F142DB52
5F142GA31
(57)【要約】
【課題】紫外線発光ダイオード(Ultraviolet Light Emitting Diode:UV−LED)を用いた3Dプリンター用硬化装置に係り、具体的には、様々な3Dプリント工程に適合するように配列および設計された、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置に関する。
【解決手段】本発明の実施形態によれば、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を様々な方式のプリント工程に適合するように配列して設計することにより、硬化工程段階での熱の発生を極力抑えることができるのはもちろんのこと、製品の生産性の向上、高品質の3次元立体映像の製作、3Dプリンターの低消費電力化/軽量化/小型化を図ることができ、活用分野の拡張による3Dプリンターの大衆化に寄与することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光硬化ポリマー(polymer)材料に対して、単一波長の光を単一方向に放出する直線型紫外線発光ダイオード、および単一波長の光を様々な方向に放出する分散型紫外線発光ダイオードの少なくとも一つを用いて硬化工程を行う、3Dプリンター用硬化装置。
【請求項2】
前記光硬化ポリマー材料を複数の直線型または分散型紫外線発光ダイオードを用いて硬化させるが、
前記複数の紫外線発光ダイオードから一つ以上の波長光を放出して前記硬化工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項3】
前記光硬化ポリマー材料が材料噴射装置を介して基板上に噴射される場合、
前記光硬化ポリマー材料の基板上の噴射地点側面に前記基板とは所定の間隔を置いて設置され、前記基板に水平な方向に光を放出しながら前記硬化工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項4】
前記光硬化ポリマー材料が材料噴射装置を介して噴射される場合、前記材料噴射装置に一体に設けられ、前記光硬化ポリマー材料が噴射され次第に硬化工程を行うことができるように、前記紫外線発光ダイオードは、光硬化ポリマー材料の噴射地点に向かって光を放出することを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項5】
前記紫外線発光ダイオードの光放出方向を外部からの制御によって調整することができることを特徴とする、請求項4に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項6】
前記紫外線発光ダイオードから放出される光の散乱により光が前記材料噴射装置内に流入することを遮断するために、所定の厚さの遮断用ケースを、前記光硬化ポリマー材料の噴射開始地点に隣接して備え、
前記遮断用ケースは、前記光硬化ポリマー材料が噴射できる最小サイズのホールが設けられていることを特報とする、請求項4に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項7】
前記光硬化ポリマー材料を、ボールペン状の材料噴射装置を介して、前記材料噴射装置の先端に設けられた所定サイズのホールを介して噴射する場合、
前記紫外線発光ダイオードは、前記ホールに隣接して前記光硬化ポリマー材料の噴射地点に向かって光を放出することを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項8】
前記材料噴射装置の周りに沿って複数の前記紫外線発光ダイオードが設けられたことを特徴とする、請求項7に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項9】
前記材料噴射装置と同一の移動経路に沿って動きながら硬化工程を行うことを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項10】
前記材料噴射装置を介して光硬化ポリマー材料が噴射される時点にのみ、選択的に前記紫外線発光ダイオードを介して光を放出することを特徴とする、請求項3乃至8のいずれか1項に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項11】
所定の容器に入っている前記光硬化ポリマー材料に対して前記直線紫外線発光ダイオードを用いてフォトリソグラフィー(photo lithography)方式で硬化工程を行う場合、
前記容器内に備えられる上/下方向に移動可能なプレートを前記製作対象の3D形状に応じて位置調整しながら硬化工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項12】
所定の容器に入っている前記光硬化ポリマー材料に対して前記分散型紫外線発光ダイオードを用いてフォトリソグラフィー(photo lithography)方式で硬化工程を行う場合、
前記光硬化ポリマー材料の上部に形成された製作対象の3D形状に応じたフォトマスク(photo mask)を介して前記硬化工程を行うが、前記容器内に備えられる上/下方向に移動可能なプレートを前記製作対象の3D形状に応じて位置調整しながら硬化工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項13】
前記直線紫外線発光ダイオードを介して所定の形状の光を放出するために、前記直線型紫外線発光ダイオードの光発生部位に所定の形状のレンズを取り付けることを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【請求項14】
前記紫外線発光ダイオードをアーチ型、一字型および平面型のいずれか一つの形状に複数個連続的に結合するが、
前記紫外線発光ダイオードから光が照射される領域に流入する基板上に備えられた光硬化ポリマー材料に対して硬化工程を行うことを特徴とする、請求項2に記載の3Dプリンター用硬化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線発光ダイオード(Ultraviolet Light Emitting Diode:UV−LED)を用いた3Dプリンター用硬化装置に係り、具体的には、様々な3Dプリント工程に適合するように配列および設計された、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オーダーメイド生産の時代を開き、医療やバイオなどの新事業領域で次世代精密加工技術として脚光を浴びる3Dプリント技術は、プリンター材料噴射装置および硬化装置のX軸、Y軸、Z軸制御を介して空間に3次元立体を製作する技術であって、通常、2次元断面を連続的に再構成して素材を1層ずつプリントしながら積層する方式に従う。
【0003】
このような連続積層方式を用いた高品質、高速の3次元立体製作のためには、高度の材料硬化技術が前提にならなければならない。このような材料硬化技術としては、通常、熱(Fused Deposition Modeling:FDM)、レーザー(Selective laser sintering:SLS)、UV光(Stereolithography Apparatus:SLA)を用いた方式が使われている。
【0004】
一方、前記熱を用いた材料硬化方式は、材料硬化過程に支持台が必須的に要求され、生産過程での所要時間が長い。前記レーザーを用いた材料硬化方式は、レーザー発生のための広い作業空間が必要とされ、工程費用に対する負担が大きく発生する。よって、生産所要時間および生産維持費に対する負担が相対的に少なく、高品質の出力物の獲得が可能である、UV(Ultraviolet)を用いた材料硬化方式が好まれている。
【0005】
ところで、前記UVを用いた材料硬化方式として通常用いられるランプ(Lamp)タイプのUV硬化方法は、一般的な熱硬化方式に比べて、プリント品質および生産性の向上の観点から画期的と言えるほど利益が大きいため、様々な産業分野で使用されている。しかしながら、前記ランプタイプのUV硬化方法は、硬化作業を行うためにランプの内部温度を4500℃〜4800℃に維持しなければならず、これにより非常に多くの熱が発生するため、その品質および生産性の向上に限界があるうえ、消費電力も大きく発生するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するために創案されたもので、3Dプリンターの硬化工程において室温(約25℃)で熱が発生することなく、高速で3次元形状を製作することができ、様々な方式の3Dプリンター用材料噴射装置にプリント工程の目的に応じて最適の方法で結合されて前記硬化工程を効率よく行う、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、光硬化ポリマー(polymer)材料に対して、単一波長の光を単一方向に放出する直線型紫外線発光ダイオード、および単一波長の光を様々な方向に放出する分散型紫外線発光ダイオードの少なくとも一つを用いて硬化工程を行うことができる。
【0008】
このとき、前記光硬化ポリマー材料を複数の直線型または分散型紫外線発光ダイオードを用いて硬化させるが、前記複数の紫外線発光ダイオードから一つ以上の波長光を放出して前記硬化工程を行うことができる。
【0009】
一方、前記光硬化ポリマー材料が材料噴射装置を介して基板上に噴射される場合、前記光硬化ポリマー材料の基板上の噴射地点側面に前記基板とは所定の間隔を置いて設置され、前記基板に水平な方向に光を放出しながら前記硬化工程を行うことができる。
【0010】
他方、前記光硬化ポリマー材料が材料噴射装置を介して噴射される場合、前記材料噴射装置に一体に設けられ、前記光硬化ポリマー材料が噴射され次第に硬化工程を行うことができるように、前記紫外線発光ダイオードは、光硬化ポリマー材料が噴射される地点に向かって光を放出することができる。
【0011】
このとき、前記紫外線発光ダイオードの光放出方向を外部からの制御によって調整することができる。
【0012】
このとき、前記紫外線発光ダイオードから放出される光の散乱により光が前記材料噴射装置内に流入することを遮断するために、所定の厚さの遮断用ケースを、前記光硬化ポリマー材料の噴射開始地点に隣接して備えるが、前記遮断用ケースは、前記光硬化ポリマー材料が噴射できる最小サイズのホールが形成できる。
【0013】
一方、前記光硬化ポリマー材料をボールペン状の材料噴射装置によって、前記材料噴射装置の先端に設けられた所定のサイズのホールを介して噴射する場合、前記紫外線発光ダイオードは、前記ホールに隣接して、前記光硬化ポリマー材料が噴射される地点に向かって光を放出することができる。
【0014】
このとき、前記材料噴射装置の周りに沿って複数の前記紫外線発光ダイオードが形成できる。
【0015】
好ましくは、前記材料噴射装置と同一の移動経路に沿って動きながら硬化工程を行うことができる。
【0016】
また、前記材料噴射装置を介して光硬化ポリマー材料が噴射される時点にのみ、選択的に前記紫外線発光ダイオードを介して光を放出することができる。
【0017】
一方、所定の容器に入っている前記光硬化ポリマー材料に対して前記直線紫外線発光ダイオードを用いてフォトリソグラフィー(photo lithography)方式で硬化工程を行う場合、前記容器内に備えられる上/下方向に移動可能なプレートを前記製作対象の3D形状に応じて位置調整しながら硬化工程を行うことができる。
【0018】
他方、所定の容器に入っている前記光硬化ポリマー材料に対して前記分散型紫外線発光ダイオードを用いてフォトリソグラフィー(photo lithography)方式で硬化工程を行う場合、前記光硬化ポリマー材料の上部に形成された製作対象の3D形状に応じたフォトマスク(photo mask)を介して前記硬化工程を行うが、前記容器内に備えられる上/下方向に移動可能なプレートを前記製作対象の3D形状に応じて位置調整しながら硬化工程を行うことができる。
【0019】
前記直線紫外線発光ダイオードを介して所定の形状の光を放出するために、前記直線型紫外線発光ダイオードの光発生部位に所定の形状のレンズを取り付けることができる。
【0020】
前記紫外線発光ダイオードをアーチ型、一字型および平面型のいずれか一つの形状に複数個連続的に結合するが、前記紫外線発光ダイオードから光が照射される領域に流入する基板上に備えられた光硬化ポリマー材料に対して硬化工程を行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態によれば、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を様々な方式のプリント工程に適合するように配列および設計することにより、硬化工程段階への熱の発生を極力抑えることができるのはもちろんのこと、製品の生産性の向上、高品質の3次元立体映像の製作、3Dプリンターの低消費電力化/軽量化/小型化を図ることができ、活用分野の拡張による3Dプリンターの大衆化に寄与することができる。
【0022】
本発明に係る理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付図面は、本発明に対する実施形態を提供し、詳細な説明と一緒に本発明の技術的思想を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態に係る直線型/分散型紫外線発光ダイオードを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る互いに異なる波長の光を放出する複数の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るインクジェット方式のプリント工程に紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の適用を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る材料噴射装置に装着した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る材料噴射装置に装着した複数の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の光放出方向の調整を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の選択的硬化工程を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る遮断用ケースが備えられた紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る電子ビーム方式の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係るスプレー方式の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る直線型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置のフォトリソグラフィー方式の硬化工程を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置のフォトリソグラフィー方式の硬化工程を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に係るボールペン状の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る所定の模様のレンズ付きによる紫外線発光ダイオードからの放出光成形を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に係るアーチ型の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、紫外線発光ダイオード(Ultraviolet Light Emitting Diode:UV−LED)を用いた3Dプリンター用硬化装置に係り、具体的には、3Dプリント工程に適合するように配列および設計された、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置に関する。
【0025】
本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、インクジェット(ink−jet)、スクリュー(screw)、油圧(oil pressure)、空気圧(air pressure)、フォトリソグラフィー(photolithography)、マイクロリソグラフィー(microlithography)、電子ビーム(electron beam)、ピストン(piston)、ペン(pen)、スプレー(spray)などの様々な方式の材料噴射装置を用いたプリント工程に適用することができ、前記プリント工程の目的および前記材料噴射装置の形態や動作特性などを考慮して、前記紫外線発光ダイオードの種類(例えば、直線型または分散型)、数量、配列方法などを調整することにより、室温で熱が発生することなく、高速で硬化工程を行うことができる。
【0026】
図1の(a)乃至(d)は、本発明の実施形態に係る直線型/分散型紫外線発光ダイオードを示す図である。
【0027】
図1の(a)は、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードの平面図、
図1の(b)は、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードの側面図である。
【0028】
図1の(a)および(b)を参照すると、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードは、基板上に発光のために外部電源が印加される(+)、(−)電極、および前記電極に電気的に接続される導電線(conductive line)を含んで実現することができるもので、具体的には、前記(+)電極は、基板上に形成されたN型電極層にP型電極層を積層し、前記P型電極層上にP型接合部を形成して実現することができ、前記(−)電極は、前記N型電極層上にN型接合部を形成することにより実現することができる。
【0029】
前記紫外線発光ダイオードは、前記(+)、(−)電極に外部電源が印加されることにより、前記導電線で囲まれた部分を介して紫外線を発光することができ、前記紫外線の発光形態は、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の使用目的ないし用途に適合するように直線型または分散型を適切に選択することができる。
【0030】
また、前記紫外線発光ダイオードは、前記硬化装置の使用目的ないし用途に適合するように、横/縦100nm〜1000nmの長さを有する様々なサイズに製作することができる。
【0031】
図1の(c)は、本発明の実施形態に係る直線型紫外線発光ダイオードの側面図、
図1の(d)は、本発明の実施形態に係る分散型紫外線発光ダイオードの側面図である。
【0032】
図1の(c)および(d)を参照すると、直線型紫外線発光ダイオードは単一波長の紫外線を単一方向に放出し、分散型紫外線発光ダイオードは単一波長の紫外線を様々な方向に放出することができる。
【0033】
前記紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置における前記紫外線発光ダイオードは、多様な方式の材料噴射装置を用いたプリント工程にこれを適用するにあたり、前記プリント工程の目的および前記材料噴射装置の形態、動作特性などを考慮して直線型または分散型を適切に選択することができるもので、例えば、材料噴射装置を介して噴射される光硬化ポリマー(polymer)材料の特定の部分を高速で硬化させようとする場合には、直線型紫外線発光ダイオードの利用が好ましく、大面積硬化またはフォトマスク(photo mask)による特定の3次元形状製作目的の場合には、分散型紫外線発光ダイオードの利用が好ましい。
【0034】
本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、目的に合致する立体形状の製作および高品質の立体形状の製作のために、前記紫外線発光ダイオードの光放出動作を制御することができるように製作できるものである。例えば、前記紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、前記紫外線発光ダイオードに形成された(+)、(−)電極の外部電源印加を別の外部スイッチを介して自由にオン/オフすることができるように製作できる。
【0035】
一方、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、様々な光硬化ポリマー材料の効果的な硬化工程を行うために、互いに異なる波長を放出する複数の紫外線発光ダイオードを連続的に配列して形成することができる。
【0036】
図2は、本発明の実施形態に係る互いに異なる波長の光を放出する複数の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0037】
図2を参照すると、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置21の一部を拡大した部分に示すように、380nmの光を放出する直線型(または分散型)紫外線発光ダイオード23、および420nmの光を放出する直線型(または分散型)紫外線発光ダイオード25を連続的に配列することにより、様々な種類の光硬化ポリマー材料を用いたプリント作業の際に硬化工程の効果的な同時作業が可能である。
【0038】
以下、前述した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を、様々な方式の材料噴射装置によるプリント工程に適用した例について説明する。
【0039】
図3の(a)および(b)は、本発明の実施形態に係るインクジェット方式のプリント工程に、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を適用したことを示す図である。
【0040】
図3の(a)を参照すると、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードが装着された3Dプリンター用硬化装置31を、インクジェット方式の材料噴射装置の光硬化ポリマー材料噴射地点側面に基板とは接触しないように所定の間隔をおいて設置し、前記インクジェット方式の材料噴射装置の移動経路に沿って同じく移動し、前記基板上に水平な方向に所定の波長の紫外線を放出して硬化工程を行うことができる。
【0041】
図3の(b)を参照すると、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードが装着された3Dプリンター用硬化装置33を、インクジェット方式の材料噴射装置と隣接して並設し、前記インクジェット方式の材料噴射装置の移動経路に沿って同じく移動し、前記基板上に垂直な方向に所定の波長の紫外線を放出して硬化工程を行うことができる。
【0042】
前記紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置31の紫外線発光ダイオード部分を拡大して上方から眺めた形状から分かるように、3Dプリント工程の目的に応じて単一波長を発生する直線型紫外線発光ダイオードまたは分散型紫外線発光ダイオードを適宜選択して硬化作業を行うことができる。
【0043】
次に、スクリュー、空気圧、油圧、ピストン方式の材料噴射装置によるプリント工程に、前記紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を適用した例を統合して説明する。
【0044】
図4の(a)は、本発明の実施形態に係るスクリュー方式の材料噴射装置に装着した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0045】
図4の(a)に示すように、本発明の実施形態に係る直線型/分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置41−aを、スクリュー方式の材料噴射装置43−aによるプリント工程に適用する場合、前記材料噴射装置43−aによって光硬化ポリマー材料が噴射され次第に硬化工程を高速で行い、簡便な方式で前記材料噴射装置43−aと同じ方向への移動を実現するために、好ましくは前記材料噴射装置43−aのノズルに形成された突出部45−aの下端に装着し、前記紫外線発光ダイオードが前記光硬化ポリマー材料の噴射地点を向かうように備えることができる。
【0046】
図4の(b)は、本発明の実施形態に係る空気圧方式の材料噴射装置に装着した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0047】
図4の(b)に示すように、本発明の実施形態に係る直線型/分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置41−bを、空気圧方式の材料噴射装置43−bによるプリント工程に適用する場合、前記材料噴射装置43−bを介して光硬化ポリマー材料が噴射され次第に硬化工程を高速で行い、簡便な方式で前記材料噴射装置43−bと同じ方向への移動を実現するために、好ましくは、前記材料噴射装置43−bのノズルに形成された突出部45−bの下端に装着し、前記紫外線発光ダイオードが前記光硬化ポリマー材料の噴射地点を向かうように備えることができる。
【0048】
図4の(c)は、本発明の実施形態に係る油圧方式の材料噴射装置に装着した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0049】
図4の(c)に示すように、本発明の実施形態に係る直線型/分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置41−cを、油圧方式の材料噴射装置43−cによるプリント工程に適用する場合、前記材料噴射装置43−cによって光硬化ポリマー材料が噴射され次第に硬化工程を高速で行い、簡便な方式で前記材料噴射装置43−cと同じ方向への移動を実現するために、好ましくは、前記材料噴射装置43−cのノズルに形成された突出部45−cの下端に装着し、前記紫外線発光ダイオードが前記光硬化ポリマー材料の噴射地点を向かうように備えることができる。
【0050】
図4の(d)は、本発明の実施形態に係るピストン方式の材料噴射装置に装着した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0051】
図4の(d)に示すように、本発明の実施形態に係る直線型/分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置41−dを、ピストン方式の材料噴射装置43−dによるプリント工程に適用する場合、前記材料噴射装置43−dによって光硬化ポリマー材料が噴射され次第に硬化工程を高速で行い、簡便な方式で前記材料噴射装置43−dと同じ方向への移動を実現するために、好ましくは、前記材料噴射装置43−dのノズルに形成された突出部45−dの下端に装着し、前記紫外線発光ダイオードが前記光硬化ポリマー材料の噴射地点を向かうように備えることができる。
【0052】
図4の(a)〜(d)で説明した前記スクリュー、空気圧、油圧、ピストン方式の材料噴射装置に装着した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、使用する光硬化ポリマー材料の波長特性に応じて紫外線発光ダイオードから発生する光の波長を決定することができるもので、様々な異なる波長特性を有する光硬化ポリマー材料を使用するプリント工程の場合、互いに異なる波長の光を発生する紫外線発光ダイオードの数量および配列を適切に調整して設計することにより、硬化工程を効率よく行うことができる。もちろん、プリント工程の目的に応じて前記紫外線発光ダイオードの種類、例えば直線型/分散型を適切に選択することができる。
【0053】
また、前記材料噴射装置に、複数の前記紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を装着することにより、プリント工程の目的ないし状況に適合するように様々な角度から様々な波長の光照射を行うことができるように製作することができる。
【0054】
図5は、本発明の実施形態に係る材料噴射装置に装着した複数の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0055】
図5を参照すると、スクリュー、空気圧、油圧、ピストン方式の材料噴射装置53などに装着される複数の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置51を拡大表示した部分から確認できるように、前記材料噴射装置53に複数の硬化装置51を備え、前記硬化装置51の動作制御によって選択的に光を放出することにより、様々な角度/距離から様々な波長の光を照射して効果的な硬化作業を行うことができる。
【0056】
一方、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、光硬化ポリマー材料の噴射前に、前記3Dプリンター用硬化装置の作動による光散乱作用に伴う前記光硬化ポリマー材料のノズル内の硬化現象の発生を防止するのはもちろんのこと、効果的な硬化作業を行うために、前記3Dプリンター用硬化装置の光放出方向を適切に調節することができるように製作できる。また、前記光硬化ポリマー材料の噴射が行われる間のみ光を放出するように製作して、前記光散乱作用を最小限に抑えるように製作することができ、前記光散乱作用からノズル内の光硬化ポリマー材料を保護するために、別の遮断用ケースを設置することができる。
【0057】
図6は、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の光放出方向の調整を示す図である。
【0058】
図6を参照すると、スクリュー、空気圧、油圧、ピストン方式の材料噴射装置63などに装着され、前記材料噴射装置63から基板上に噴射される光硬化ポリマー材料の硬化工程を行う紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置61は、前記光硬化ポリマー材料の噴射前に、前記硬化装置61の作動に起因する光放出による光散乱作用に伴うノズル内の硬化現象発生を防止するのはもちろんのこと、効果的な硬化作業のために前記硬化装置61の光放出方向を適切に調節することができるように製作することができる。
【0059】
例えば、硬化工程が行われる部分を拡大して表示した部分から確認できるように、前記硬化装置61における紫外線発光ダイオード65が形成された部分を外部からの調節によって移動することができるように製作することにより、前記紫外線発光ダイオード65から放出される光の方向を効果的に調節することができる。このとき、前記紫外線発光ダイオード65が形成された部分の外部調節は、CCD(Charge Coupled Device)カメラまたはレーザーセンサーを備えることにより、前記紫外線発光ダイオード65の位置をコンピュータを用いて空間座標化し、これに基づいて移動座標を指定する方式で前記紫外線発光ダイオード65の移動を制御することができる。この場合、前記紫外線発光ダイオード65は、光放出方向を適切に制御するために直線型に製作することが好ましい。
【0060】
図7は、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の選択的硬化工程を示す図である。
【0061】
図7を参照すると、スクリュー、空気圧、油圧、ピストン方式の材料噴射装置73などに装着される紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置71は、光散乱作用による光硬化ポリマー材料の噴射前のノズル内の硬化を最小限に抑え、硬化工程に伴う無駄な電力消費を防止するために、材料噴射装置73から光硬化ポリマー材料が噴射される間のみ光を放出するように製作することができる。
【0062】
例えば、材料噴射装置73が光硬化ポリマー材料を対象噴射地点に噴射する間に、前記硬化装置71の紫外線発光ダイオードを介して光が放出され、前記材料噴射装置73が光硬化ポリマー材料の噴射を完了し、次の対象噴射地点へ移動する間には、前記硬化装置71の紫外線発光ダイオードを介して光が放出されないように制御し、前記材料噴射装置73の次の対象噴射地点への移動を完了して、光硬化ポリマー材料の噴射の際に前記硬化装置71はさらに光を放出することができるように制御することができる。
【0063】
図8は、本発明の実施形態に係る遮断用ケースが備えられた紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0064】
図8を参照すると、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置81は、光散乱作用による光硬化ポリマー材料の噴射前のノズル内の硬化を最小限に抑えるために、前記光の散乱を遮断する別の遮断用ケース85を前記光硬化ポリマー材料の噴射開始地点に隣接して備えることができ、特に、前記遮断用ケース85は、スクリュー、空気圧、油圧、ピストン方式の材料噴射装置83などに装着される複数の前記紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置81による硬化作業の際に、様々な角度から発生する光散乱作用によるノズル内への光の流入を遮断することに効果的である。
【0065】
具体的に、前記遮断用ケース85は、前記材料噴射装置83から前記光硬化ポリマー材料が噴射されるようにホールを設けるが、前記ホールを光硬化ポリマー材料の噴射開始地点に隣接して所定の厚さに形成することにより、前記光硬化ポリマー材料が噴射される方向を除いた残りの方向からの光の流入を遮断することができるように製作できるもので、例えば、前記光硬化ポリマー材料の噴射開始地点に、前記光硬化ポリマー材料が噴射できる最小サイズのホールが設けられた所定の厚さのアーチ型ケースとして実現することができる。
【0066】
図9は、本発明の実施形態に係る電子ビーム方式の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0067】
図9を参照すると、パウダー(powder)状の光硬化ポリマー材料を基板上に噴射する電子ビーム方式の材料噴射装置93の上端に設けられ、コンピュータ制御装置によって光の発生が制御される紫外線発光ダイオードを用いた硬化装置91は、前記硬化装置91を拡大した部分から確認できるように、プリント工程の目的に応じて前記紫外線発光ダイオードの発光形態を直線型または分散型に適宜選択して備えることができ、前記コンピュータ制御装置によって、前記材料噴射装置93からパウダー状の材料が噴射される間に前記硬化装置91の紫外線発光ダイオードを介して光が放出されるように制御する過程で、前記基板上に所定の3D形状を製作することができる。
【0068】
図10の(a)および(b)は、本発明の実施形態に係るスプレー方式の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0069】
具体的に、
図10の(a)は、本発明の実施形態に係るスプレー方式の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の側面図、
図10の(b)は、前記硬化装置の斜視図である。
【0070】
図10の(a)および(b)を参照すると、霧(mist)状の光硬化ポリマー材料を基板上に噴射するスプレー方式の材料噴射装置103と同じ装備固定対象に隣接して備えられる紫外線発光ダイオードを用いた硬化装置101は、前記硬化装置101を拡大した部分から確認できるように、プリント工程の目的に応じて前記紫外線発光ダイオードの発光形態を直線型または分散型に適切に選択することができ、前記材料噴射装置103のX軸、Y軸、Z軸への移動発生の際に前記材料噴射装置103の移動経路に沿って同じく動きながら硬化工程を行うことができる。
【0071】
このとき、効果的な硬化工程のために、前記硬化装置101は、前記材料噴射装置103から光硬化ポリマー材料の噴射が行われる間に紫外線発光ダイオードを介して光を放出するように制御するが、好ましくは、前記材料噴射装置103の材料噴射開始時点が前記紫外線発光ダイオードからの光放出開始時点よりも先に実現できる。
【0072】
図11の(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る直線型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置のフォトリソグラフィー方式の硬化工程を示す図である。
【0073】
具体的に、
図11の(a)は、本発明の実施形態に係る直線型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置によるフォトリソグラフィー方式の硬化工程を示す側面図、
図11の(b)は、前記硬化工程を示す斜視図である。
【0074】
図11の(a)および(b)を参照すると、本発明の実施形態に係る直線型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置111をX軸またはY軸に移動させる過程、および前記紫外線発光ダイオードからの光放出の有無の制御過程を介して、所定の容器に入っている光硬化ポリマー材料の特定の部位に選択的に光を照射することができる。このとき、立体感付与による3D形状の製作のために、前記光硬化ポリマー材料内にZ軸移動プレートを備え、前記Z軸移動プレートを製作しようとする3D形状に応じてZ軸方向に適切に移動させる過程、および前記紫外線発光ダイオードからの光放出の有無を制御する過程を介して、前記Z軸移動プレート上に所定の3D形状を製作することができる。
【0075】
図12の(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置のフォトリソグラフィー方式の硬化工程を示す図である。
【0076】
具体的に、
図12の(a)は、本発明の実施形態に係る分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置によるフォトリソグラフィー方式の硬化工程を示す側面図、
図12の(b)は、前記硬化工程を示す斜視図である。
【0077】
図12の(a)および(b)を参照すると、本発明の実施形態に係る分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置121を、所定の容器に入っている光硬化ポリマー材料の上端に備え、前記硬化装置121と前記光硬化ポリマー材料との間に、製作しようとする3D形状に応じたフォトマスクを設置する。このとき、立体感を表現するために、前記光硬化ポリマー材料内にZ軸移動プレートを備え、前記Z軸移動プレートを、製作しようとする3D形状の厚さに応じてZ軸方向に適切に移動させる過程、および前記紫外線発光ダイオードからの光放出の有無を制御する過程を介して、前記Z軸移動プレート上に所定の3D形状を製作することができる。
【0078】
図13は、本発明の実施形態に係るボールペン状の材料噴射装置に適用した紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0079】
図13を参照すると、本発明の実施形態に係るボールペン状の材料噴射装置133は、所定のボタンまたはパッドのタッチまたは押圧などの動作に応じて作動して、前記動作が持続する間に、光硬化ポリマー材料を前記ボールペン状の材料噴射装置133の先端に設けられた所定のサイズのホールを介して噴射することができる。
【0080】
このとき、紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置131を、前記光硬化ポリマー材料が噴射されるボールペン状の材料噴射装置133の先端に隣接して装着するが、前記紫外線発光ダイオードの光放出方向が前記光硬化ポリマー材料の噴射地点を向かうように製作することができ、好ましくは、ボールペンの使用上の特性を考慮して前記ボールペン状の材料噴射装置133の先端の周りに沿って、複数の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置131を備えることができる。
【0081】
前記硬化装置131は、図示してはいないが、前記ボールペン状の材料噴射装置133に装着された所定のスイッチを介して手動で光放出動作の有無を制御することができるように製作できるのはもちろんのこと、好ましくは、前記ボールペン状の材料噴射装置133を介して光硬化ポリマー材料が噴射される時点にのみ選択的に自動光放出動作するように製作できる。
【0082】
一方、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、前記紫外線発光ダイオードを介して光が放出される部位に、所定の模様が刻まれたレンズを取り付けて特定の形状の光を放出することができる。
【0083】
図14の(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る所定の模様のレンズ付きによる紫外線発光ダイオードからの放出光成形を示す図である。
【0084】
図14の(a)および(b)を参照すると、直線型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置141の前記直線型紫外線発光ダイオードの光放出部位に、所定の模様が刻まれたレンズ143を取り付けることにより、前記レンズ143に刻まれた模様に応じて発生光を成形して放出することができ、これを用いて所定の模様の3D形状の製作を簡便な方式で行うことができるのはもちろんのこと、特定の部分にさらに精密な光照射を行うことができるため、硬化工程の機能を大きく改善することができる。
【0085】
一方、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、前記紫外線発光ダイオードをアーチ型に製作して簡便な方式で多角度の硬化作業を同時に行うことができるように製作することができる。
【0086】
図15の(a)および(b)は、本発明の実施形態に係るアーチ型の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置を示す図である。
【0087】
具体的に、
図15の(a)は、本発明の実施形態に係るアーチ型の紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置の側面図、
図15の(b)は、前記硬化装置による硬化工程を示す斜視図である。
【0088】
図15の(a)および(b)を参照すると、本発明の実施形態に係る直線型または分散型紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置151は、前記紫外線発光ダイオードを連続的に結合してアーチ型に製作するが、前記アーチの内側方向に光が放出できるように、アーチの壁面に沿って前記紫外線発光ダイオードを連続的に結合して製作することにより、前記アーチ型紫外線発光ダイオードの内側を通過するプレート上の光硬化ポリマー材料を多角度から同時に硬化作業することができ、これにより3D形状製作の生産性を大幅に向上させることができる。
【0089】
他方、本発明の実施形態に係る紫外線発光ダイオードを用いた3Dプリンター用硬化装置は、前記紫外線発光ダイオードを一般的に使用されるプリンターの硬化装置と同一/類似の形状に製作して、既存のプリント方式で3Dプリント作業を行えるように製作できるもので、例えば、前記紫外線発光ダイオードを連続的に結合して一字型または平面型に製作するが、前記一字型または平面型の内側ないし一側方向に光が放出できるように製作することにより、前記プリンターの動作により流入する基板上の光硬化ポリマー材料を広範囲な領域にわたって同時に硬化作業することができる。
【0090】
以上の説明は、本発明の技術的思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正および変形を加えることが可能であろう。
【国際調査報告】