(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-527860(P2016-527860A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(54)【発明の名称】スイッチングコントローラ
(51)【国際特許分類】
H02J 1/00 20060101AFI20160815BHJP
H01M 8/00 20160101ALI20160815BHJP
H01M 8/04 20160101ALI20160815BHJP
H01M 8/04858 20160101ALI20160815BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20160815BHJP
H02M 3/00 20060101ALI20160815BHJP
B60L 11/18 20060101ALN20160815BHJP
【FI】
H02J1/00 304E
H01M8/00 A
H01M8/04 Z
H01M8/04 P
H02J7/00 303E
H02M3/00 H
B60L11/18 G
B60L11/18 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-528602(P2016-528602)
(86)(22)【出願日】2014年7月21日
(85)【翻訳文提出日】2016年1月20日
(86)【国際出願番号】GB2014052225
(87)【国際公開番号】WO2015011458
(87)【国際公開日】20150129
(31)【優先権主張番号】1313031.5
(32)【優先日】2013年7月22日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】504175659
【氏名又は名称】インテリジェント エナジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INTELLIGENT ENERGY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エリオット,ザカリー
(72)【発明者】
【氏名】カーク,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】アドコック,ポール
(72)【発明者】
【氏名】クプチョ,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ブレイスウェイト,マーク
【テーマコード(参考)】
5G165
5G503
5H125
5H127
5H730
【Fターム(参考)】
5G165CA01
5G165DA02
5G165EA02
5G165EA04
5G165JA04
5G165JA07
5G503AA05
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA02
5G503DA18
5G503GD03
5H125AA01
5H125AC07
5H125AC12
5H125BB05
5H125BC00
5H125BC01
5H125BD01
5H125BD02
5H125EE34
5H125EE35
5H125EE36
5H125EE37
5H127AB29
5H127AC15
5H127BA02
5H127DB45
5H127DB47
5H127DB55
5H127DB56
5H127DB63
5H127DC44
5H127DC89
5H127DC96
5H730CC12
5H730CC17
(57)【要約】
複数の電圧源(204、206)のうちの1つを負荷(214)に結合するためのスイッチングコントローラ(202)。スイッチングコントローラは、複数の電圧源のうちの1つの特性(218)を受け取り、複数の電圧源のそれぞれについて、電圧源が負荷に接続される制御信号のスイッチング期間の割合であって、複数の電圧源のうちの1つの受け取られた特性に基づいて設定される、スイッチング期間の割合を設定し、かつ制御信号に従って複数の電圧源のうちのいずれが負荷に接続されるかを制御するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電圧源のうちの1つを負荷に結合するためのスイッチングコントローラであって、
前記複数の電圧源のうちの1つの特性を受け取り、
前記複数の電圧源のそれぞれについて、前記電圧源が前記負荷に接続される制御信号のスイッチング期間の割合であって、前記複数の電圧源のうちの1つの前記受け取られた特性に基づいて設定される、前記スイッチング期間の前記割合を設定し、かつ
前記制御信号に従って前記複数の電圧源のうちのいずれが前記負荷に接続されるかを制御するように構成される、前記スイッチングコントローラ。
【請求項2】
前記複数の電圧源のうちの1つは、燃料電池スタックである、請求項1に記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項3】
前記燃料電池スタックの前記受け取られた特性は、スタック電圧、前記燃料電池スタック内の1つ以上の燃料電池の電圧、スタック電流、スタック温度、及び燃料圧のうちの1つ以上の関数である、請求項2に記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項4】
前記スイッチング期間の周波数は、1kHz未満である、請求項1〜3のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項5】
前記スイッチング期間の周波数は、100Hz未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項6】
前記複数の電圧源のうちの1つは、バッテリーである、請求項1〜5のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項7】
前記複数の電圧源のうちの1つは、燃料電池であり、
前記複数の電圧源のうちの別の1つは、充電器を介して前記電圧源の出力に接続されるバッテリーであり、
前記スイッチングコントローラは、前記燃料電池スタックが所定の電圧設定点よりも大きい電圧を発生させる場合に、
前記燃料電池スタックから取り出される電流を増大させ、かつ
前記燃料電池スタックから取り出された前記増大された電流を使用して、前記出力から前記バッテリー充電器へ電流を供給するように構成される、請求項1に記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項8】
前記制御信号に従って前記負荷に接続された前記複数の電圧源から電力を受け取り、かつ
前記受け取られた電力を出力するために単一のDC−DCコンバータが提供されている、請求項1〜7のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項9】
前記複数の電圧源のそれぞれについて、スイッチが、関連付けられる電圧源と前記負荷との間に結合され、各スイッチは、前記制御信号に従って前記関連付けられた電圧源を前記負荷に接続するように構成される、請求項1〜8のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項10】
各スイッチは、電界効果トランジスタスイッチである、請求項9に記載のスイッチングコントローラ。
【請求項11】
特定の電圧源に割り当てられた前記スイッチング期間の前記割合の間、前記コントローラは、前記特定の電圧源のみを前記負荷に接続するように構成される、請求項1〜10のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラ。
【請求項12】
複数の電圧源と、
請求項1〜11のいずれかに記載の前記スイッチングコントローラと、を備える、ハイブリッド電圧源。
【請求項13】
複数の電圧源のうちの1つを負荷に結合するためのスイッチングコントローラを動作させる方法であって、
前記複数の電圧源のそれぞれについて、前記電圧源が前記負荷に接続される制御信号のスイッチング期間の割合であって、前記割合が前記複数の電圧源のうちの1つの受け取られた特性に基づいて設定される、前記スイッチング期間の前記割合を設定することと、
前記制御信号に従って前記複数の電圧源のうちのいずれが前記負荷に接続されるかを制御することと、を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電圧源間の切り替えを行うためのスイッチングコントローラに関し、排他的にではないが具体的には、ハイブリッド電圧源内の燃料電池スタックとバッテリーとの間の切り替えを行うためのスイッチングコントローラに関する。具体的には、本発明は、第1の電圧源としての燃料電池スタック及び少なくとも1つの他の電圧源ならびにスイッチングコントローラを備えるハイブリッド電圧源システム、このスイッチングコントローラを含む車両、ならびにスイッチングコントローラを動作させるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド電圧源が、負荷に給電するために使用され得る。ハイブリッド電圧源は、1つ以上の燃料電池スタック及びバッテリー等の複数の電源を有するシステムと考えられ得る。ハイブリッド化は、電圧源/電源の間で、例えば燃料電池スタックと搭載バッテリーとの間で切り替えを行う能力を使用する。
【0003】
燃料電池スタック及びバッテリーをハイブリッド化することは、負荷に電力を提供するための有用な戦略となり得、いくつかの方法で行われ得る。燃料電池/バッテリーのハイブリッド電圧源において、ハイブリッド化は、燃料電池スタックと外部装置/負荷に供給されている電力との管理を可能にする。それは、電力負荷の少なくとも一部を燃料電池スタックからバッテリーへ移動させること、及びその逆を行うことを可能にする。各源から取り出される電力は、外部装置/負荷へ電力を供給するために各源が回路内に接続される時間の総百分率に依存する。
【0004】
しばしば、このようなハイブリッド燃料電池/バッテリーシステムでは、バッテリーは、システムの起動及び高ピーク負荷のために使用され、燃料電池スタックは、基本負荷を供給するためまたはバッテリーを再充電するために運転される。バッテリーと燃料電池スタックとの間の電力分担は、2つの電圧源のための双方向DC−DCコンバータまたは1対のDC−DCコンバータを使用することで実現され得る。しかしながら、これらの選択肢は、実現するには高価であり得、専門的な工学技術を必要とし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、複数の電圧源のうちの1つを負荷に結合するためのスイッチングコントローラが存在する。スイッチングコントローラは、複数の電圧源のうちの1つの特性を受け取るように構成される。複数の電圧源のそれぞれについて、スイッチングコントローラは、電圧源が負荷に接続される制御信号のスイッチング期間の割合を設定するように構成され、スイッチング期間の割合は、複数の電圧源のうちの1つの受け取られた特性に基づいて設定される。スイッチングコントローラはまた、制御信号に従って複数の電圧源のうちのいずれが負荷に接続されるかを制御するように構成される。
【0006】
有利には、スイッチング期間にわたって、制御信号は、電圧源が、設定されたスイッチング期間の時間割合の間負荷に接続されるように、電圧源間の切り替えを行う。したがって、電圧源のうちの1つは、スイッチング期間の20%の時間部分の間接続され得る一方で、他方の電圧源(2源システムの場合)は、スイッチング期間の残り80%の時間部分の間接続され得る。
【0007】
複数の電圧源のうちの1つは、燃料電池スタックであってもよい。有利には、スイッチングコントローラは、1つ以上の燃料電池スタックと1つ以上の他の電圧源とを備えるハイブリッド電圧源システムにおいて使用され得る。
【0008】
複数の電圧源のうちの1つは、燃料電池スタックであってもよく、燃料電池スタックの受け取られた特性は、スタック電圧、燃料電池スタック内の1つ以上の燃料電池の電圧、燃料電池スタック電流、燃料電池スタック温度、及び燃料電池スタック燃料圧のうちの1つ以上の関数であってもよい。有利には、これらのパラメータのうちの1つ以上は、コントローラによって受け取られ、電圧源システム内の各電圧源のスイッチング期間の割合を設定するために使用され得る。したがって、割合は、電圧源システム内の燃料電池スタック(電圧源)のうちの1つ以上から受け取られたフィードバックに基づいて、スイッチングコントローラによって設定され得る。
【0009】
スイッチング期間の周波数は、1kHz未満であってもよい(すなわち、スイッチング期間は、1ミリ秒超であってもよい)。スイッチング期間の周波数は、500Hz未満であってもよい(すなわち、スイッチング期間は、2ミリ秒超であってもよい)。スイッチング期間の周波数は、200Hz未満であってもよい(すなわち、スイッチング期間は、5ミリ秒超であってもよい)。スイッチング期間の周波数は、実質的に100Hzであってもよい(すなわち、スイッチング期間は、実質的に10ミリ秒であってもよい)。スイッチング期間の周波数は、100Hz未満であってもよい(すなわち、スイッチング期間は、10ミリ秒超であってもよい)。
【0010】
10kHzのスイッチング周波数で動作するシステムと比較すると、電圧源間の切り替えによるエネルギー損失は、1kHz未満で動作する場合はそのエネルギー損失の10分の1未満、500Hz未満で動作する場合はそのエネルギー損失の5%未満、200Hz未満で動作する場合はそのエネルギー損失の2%未満、およそ100Hzで動作する場合はそのエネルギー損失のおよそ1%、及び100Hz未満で動作する場合はそのエネルギー損失の1%未満に低減され得る。
【0011】
システム内の電圧源のうちの1つが燃料電池スタックであり、他の電圧源がより高い電圧で動作する場合、スタックと他の電圧源との間の切り替えは、電流/エネルギーを燃料電池スタックへ逆流させ得、これは、スタックを劣化させ得る。10kHzのスイッチング周波数で動作するシステムと比較すると、電圧源間の切り替えによる燃料電池スタックへのエネルギー逆流は、1kHz未満で動作する場合はそのエネルギー逆流の10分の1未満、500Hz未満で動作する場合はそのエネルギー逆流の5%未満、200Hz未満で動作する場合はそのエネルギー逆流の2%未満、実質的に100Hzで動作する場合はそのエネルギー逆流のおよそ1%、及び100Hz未満で動作する場合はそのエネルギー逆流の1%未満に低減され得る。
【0012】
複数の電圧源のうちの1つは、バッテリーであってもよい。したがって、有利には、スイッチングコントローラは、電力供給システム内の電圧源としてバッテリーを備えるハイブリッド電圧源システムとともに使用され得る。
【0013】
複数の電圧源のうちの1つは、燃料電池であってもよく、複数の電圧源のうちの別の1つは、充電器を介して電圧源の出力に結合されるバッテリーであってもよい。スイッチングコントローラは、燃料電池スタックが所定の電圧設定点より大きい電圧を発生させる場合に、燃料電池スタックから取り出される電流を増大させ、燃料電池スタックから取り出された増大された電流を使用して出力からバッテリー充電器へ電流を供給するように構成され得る。したがって、有利には、スイッチングコントローラは、燃料電池スタック電圧源によって発生させられた余剰電流を使用してシステム内のバッテリー電圧源を再充電することによって、ハイブリッド電圧源システムを制御し得る。これは、有利には、負荷に給電するために必要な電流に対して余剰な電流を発生させる燃料電池の能力を利用し、その過剰電流を使用してバッテリー電圧源を再充電する。このように燃料電池からの電流を使用してバッテリーを再充電することは、「積極的充電」と呼ばれ得る。燃料電池が負荷に完全に給電するのに十分な電流を提供することができない場合、バッテリーは、必要な電流の残りを提供するために、スイッチング期間の一部の間回路負荷に接続させ得る。このように電圧源間で電流供給機能を分担させることは、「バッテリー混合」と呼ばれ得る。
【0014】
制御信号に従って負荷に接続された複数の電圧源から電力を受け取り、受け取った電力を出力するために、単一のDC−DCコンバータが提供され得る。有利には、電力供給システム内の複数の電圧源のそれぞれから電流を受け取るように構成された単一のDC−DCコンバータを使用すると、ハイブリッド電圧源システムは、費用効果的に製造され得る。
【0015】
複数の電圧源のそれぞれについて、スイッチが、関連付けられる電圧源と負荷との間に結合され得る。各スイッチは、制御信号に従って関連付けられた電圧源を負荷に接続するように構成され得る。有利には、スイッチングコントローラは、各電圧源を回路内または回路外へと切り替えて負荷へ給電するために、制御信号を各スイッチに送信し得る。各スイッチは、電界効果トランジスタスイッチであってもよい。
【0016】
遅延期間が、電圧源のうちの1つが負荷に接続される制御信号のスイッチング期間の部分間のスイッチング期間に含まれ得る。有利には、このような遅延期間を含めることは、電圧源の回路内及び回路外への切り替えの正確な制御を可能にし得る。遅延期間は、10マイクロ秒未満であってもよい。あるいは、遅延は、何ら提供されなくてもよい。
【0017】
特定の電圧源に割り当てられたスイッチング期間の割合の間、コントローラは、特定の電圧源のみを負荷に接続するように構成され得る。したがって、有利には、どの時点においても、負荷に給電するために1つの電圧源のみが接続され得る。
【0018】
本発明のさらなる態様によれば、本発明の第1の態様に記載されるような複数の電圧源とスイッチングコントローラとを備えるハイブリッド電圧源が提供される。
【0019】
本発明のさらなる態様によれば、複数の電圧源のうちの1つを負荷に結合するためのスイッチングコントローラを動作させる方法が提供される。本方法は、
複数の電圧源のそれぞれについて、該電圧源が負荷に接続される制御信号のスイッチング期間の割合であって、該複数の電圧源のうちの1つの受け取られた特性に基づいて設定される、該スイッチング期間の該割合を設定することと、
該制御信号に従って該複数の電圧源のうちのいずれが該負荷に接続されるかを制御することと、を含む。
【0020】
本発明のさらなる態様によれば、本発明の第1の態様に記載されるようなスイッチングコントローラを備える車両が提供される。
【0021】
本開示は、バッテリー混合及び積極的充電を使用することで、低い追加的なハードウェア費用または標準的なハイブリッド燃料電池システムの工学技術によって、ハイブリッド燃料電池システム内の燃料電池スタック内にある利用可能な燃料をより効率的に利用することに関する。バッテリー混合とは、各源を順番にハイブリッド電圧源回路に接続し、かつ源を循環させてそれらから電力を取り出すことによって、負荷に給電するために2つ以上の電圧源を使用することを指す。積極的充電とは、燃料電池スタック電圧源から電力を取り出して負荷に給電すること、及びその燃料電池スタック電圧源から追加的な電力を取り出して別の電圧源(バッテリー等)を充電することを指す。
【0022】
有利には、ハイブリッド燃料電池システムにおける新しい燃料電池のシステム内性能検証は、本明細書に開示される実施例に従って向上され得る。有利には、ハイブリッド電圧源内の燃料電池スタックに利用可能な燃料のより効果的な使用が、本明細書に開示されるシステムを使用してなされ得る。
【0023】
以下において、本発明は、例示のみを目的として、添付される図面への参照とともに記載される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】スイッチングコントローラを備えるハイブリッド電圧源の概略図を図示する。
【
図2】スイッチングコントローラ、燃料電池スタック、及びバッテリー充電器を有するバッテリーを備えるハイブリッド電圧源の概略図を図示する。
【
図3】2つの電圧源xとyとの間で配分されたスイッチング期間を有する制御信号の概略図を図示する。
【
図4】燃料電池スタック電圧設定点への参照を含む、積極的充電及びバッテリー混合の概略図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に記載される様々な実施形態は、複数の電圧源104、106、240、206のうちの1つを負荷114、214に結合するためのスイッチングコントローラ100、200を備え、スイッチングコントローラ100、200は、複数の電圧源104、106、240、206のうちの1つの特性を受け取り、複数の電圧源104、106、240、206のそれぞれについて、電圧源104、106、240、206が負荷114、214に接続される制御信号のスイッチング期間302の割合304、306を設定するように構成され、スイッチング期間302の割合304、306は、複数の電圧源104、106、240、206のうちの1つの受け取られた特性に基づいて設定され、制御信号に従って複数の電圧源104、106、240、206のうちのいずれが負荷114、214に接続されるかを制御する。
【0026】
図1は、スイッチングコントローラ102を備えるハイブリッド電圧源100の例示的な実施形態を図示する。2つの電圧源104、106が提供されている。各電圧源104、106は、スイッチ108、110と関連付けられている。各スイッチ108、110は、その関連付けられた電圧源104、106と負荷114との間に結合されており、スイッチングコントローラ102からの制御信号に従って関連付けられた電圧源104、106を負荷114に接続させるように構成される。スイッチ108、110は、単一のDC−DCコンバータ112を介して負荷に接続される。スイッチングコントローラ102は、制御信号を各スイッチ108、110及びDC−DCコンバータ112に提供する。コントローラ102は、例えば、各スイッチ108、110を閉じる/開けるための、及び負荷への電圧供給を有効化/無効化させるためのDC−DCコンバータへの、制御信号を提供する。
【0027】
スイッチングコントローラ102は、制御信号に従ってどの時点においても2つの電圧源104、106のうちの1つを負荷114に結合する。まず、スイッチングコントローラ102は、電圧源のうちの1つ104の特性116を受け取る。例えば、特性116は、電圧源104の電圧であってもよい。次に、電圧源104、106のそれぞれについて、スイッチングコントローラ102は、電圧源104、106が負荷114に接続される制御信号のスイッチング期間の割合を設定する。スイッチング期間の割合は、電圧源104の受け取られた特性116に基づいて設定される。
【0028】
スイッチングコントローラ102は、制御信号に従って電圧源104、106のうちのいずれが負荷114に接続されるかを制御する。スイッチングコントローラ102は、各電圧源108、110を回路100内に接続または切断して負荷114に給電するために、各電圧源104、106の各スイッチ108、110に対して制御信号を送るように構成されている。
【0029】
DC−DCコンバータ112は、各電圧源104、106から電力を受け取り、必要に応じて電圧変換を提供し、かつ、電力を負荷114に提供するように構成されている。
【0030】
したがって、スイッチングコントローラ102は、スイッチング期間にわたって、電圧源104、106間の切り替えを行うために制御信号をスイッチ108、110に提供する。各電圧源104、106が負荷114に接続されるスイッチング期間の割合は、受け取られた特性から決定される。これは、以下に、より詳細に記載される。
【0031】
図2は、
図1に示されるハイブリッド電圧源100と共通の要素を有するスイッチングコントローラ202を備えるハイブリッド電圧源200の第2の例示的な実施形態を図示する。
【0032】
図2において、2つの電圧源のうちの1つは、水素等の燃料220の供給を有する燃料電池スタック204である。他方の電圧源は、バッテリー206である。回路200は、バッテリー206と単一のDC−DCコンバータ212の出力とに接続されたバッテリー充電器216を含む。バッテリー充電器216は、コントローラ202によって制御される。充電器216に電力を供給するための、DC−DCコンバータ212の出力からの接続222も存在する。
【0033】
スイッチングコントローラ202は、電圧源のうちの1つ、この例では燃料電池スタック204、の特性218を受け取る。燃料電池スタック204の受け取られた特性218は、例えば、スタック電圧の関数、燃料電池スタック204内の1つ以上の電池の関数、スタック電流の関数、スタック温度の関数、及び/または燃料電池スタック204に供給される水素圧220の関数であってもよい。燃料電池スタック電圧は、電気負荷214の増大、反応物質(例えば、水素及び酸素)のレベル低減、または燃料電池スタック204の劣化/機能不全に応答して、下降することになる。
【0034】
受け取られた特性218に基づいて、スイッチングコントローラ202は、燃料電池スタック204またはバッテリー206が負荷214に接続される制御信号のスイッチング期間の割合を設定する。スイッチングコントローラ202は、電圧源204、206のうちのいずれが負荷に接続されるかを、制御信号を使用して制御する。したがって、スイッチングコントローラ202は、スイッチング期間にわたって、電圧源204、206間の切り替えを行うために制御信号をスイッチ208、210に提供する。
【0035】
バッテリー204と燃料電池スタック206との間の「オン時間」比率(すなわち、各電圧源204、206が負荷214に接続される制御信号のスイッチング期間の割合)は、スイッチングコントローラ202によって調整される。したがって、スイッチングコントローラ202は、
図4に関連して論じられるように、燃料電池スタック性能に関する特定のシステム設定点を維持しようと試み得る。
【0036】
図1及び2の例において、スイッチングコントローラ102、202は、関連付けられたソフトウェアを有するマイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)装置等の固定された集積回路(IC)、またはプログラマブルコントローラ(PC)もしくはプログラマブルロジックコントローラ(PLC)のようなインテリジェント制御装置であってもよい。切り替えを実行するために使用されるスイッチ108、110、208、210は、例えば、金属酸化物半導体FET(MOSFET)等の電界効果トランジスタ(FET)スイッチであってもよい。
【0037】
図1及び2の例では、単一のDC−DCコンバータ112、212が使用されている。単一のDC−DCコンバータへの入力を電圧源104、106(燃料電池スタック204及びシステム内バッテリー206等)間で切り替えることは、各源104、106、204、206から取り出される電力量を、それがスイッチング期間にわたって負荷に接続される時間を使用して制御することによって、総システム負荷の効率的な分担を可能にする。これは、例えば、双方向DC−DCコンバータまたは1対のDC−DCコンバータよりもむしろ1つのDC−DCコンバータ112、212を使用することにより、複数の電圧源システム(燃料電池スタック204/バッテリー206のシステム等)のハイブリッド化を低コストで可能にする。
【0038】
図2のハイブリッド電圧源の動作の例として、最初は、燃料電池スタック204は、負荷214の100%を支援でき得る。この状況では、燃料電池スタック204を接続するための設定されたスイッチング期間の割合は、100%である一方で、バッテリー206を接続するための設定された制御信号のスイッチング期間の割合は、0%である(そのため、バッテリー206は、接続されない)。したがって、コントローラ202からの制御信号は、各スイッチング期間にわたってその時間の100%の間燃料電池スタック204が負荷204に接続されるように、スイッチ208、210を制御する。
【0039】
燃料電池スタック204によって完全に支援することができない高い電気負荷214が発生した場合(負荷214が燃料電池スタック204の動作範囲を超えているため、または燃料電池スタック204が起動したばかりであり、まだフル動作電力に達していないため)、燃料電池スタック電圧は、降下し始め得る。スイッチングコントローラ202は、燃料電池スタック電圧読み出し218を受け取り、それに応答して、バッテリー206によってカバーされるべきスイッチング期間の割合をより高く、燃料電池スタック204によってカバーされるべき制御信号のスイッチング期間の割合をより低く設定し得る。これは、その結果、燃料電池スタック204に対する負荷を低減し、負荷214への給電の継続を可能にする。したがって、コントローラ202からの制御信号は、各スイッチング期間の間、一部の時間の間は燃料電池スタック204が負荷204に接続され、一部の時間の間はバッテリー206が負荷204に接続され、それらが負荷の電力要件を分担するように、スイッチ208、210を制御する。
【0040】
スイッチングコントローラ202は、燃料電池スタック電圧(または何らかの他の受け取られた特性/パラメータ218)の変化に応答して、燃料電池スタック204とバッテリー206との間の分担比率を設定するように構成されると考えられ得る。このように、ハイブリッド電圧源200は、完全にシャットダウンする必要なしに運転を継続することができる。
【0041】
また、固定されたスイッチング期間にわたって各電圧源204、206が負荷214に接続される時間の割合を分担することによって、負荷214に対する電力供給は、全負荷をバッテリー206に移転する必要なしに維持され、それによりハイブリッド電圧源200内の電圧源204、206からの利用可能電力の効率的な使用を提供する。
【0042】
図3は、2つの電圧源「x」304及び「y」306の間で配分されたスイッチング期間302を有する制御信号300の例示的な概略図を図示する。この周期302は、電圧源「x」304及び「y」306のそれぞれに割り振られたスイッチング期間302の割合から独立した同じ長さの時間であるため、制御信号300は、固定されたスイッチング期間302を有する。制御信号300は、同様に、固定されたスイッチング周波数を有すると考えられ得る。
【0043】
例えば、ハイブリッド電圧源内の電圧源「x」304及び「y」306の両方は、負荷に給電するために使用され得る(1つの電圧源のみでは、負荷に完全に給電するのに十分な電力を提供することができない場合)。2つの電圧源/バッテリー、「x」及び「y」は、同じ負荷に給電するために使用されるので、ハイブリッド電圧源は、「バッテリー混合」を実行すると言われ得る。「オン時間」(すなわち、特定の電圧源が負荷に接続されるスイッチング期間中の時間)は、負荷によって取り出される(すなわち、負荷に給電するためにDC−DCコンバータによって取り出される)平均エネルギー量が2つの電圧源「x」304及び「y」306の間で分担されるように、設定され得る。
【0044】
電圧源「x」304は、燃料電池スタックであってもよく、電圧源及び「y」306は、バッテリーであってもよい。5Wのシステム負荷は、燃料電池スタックとバッテリーとの間で80%:20%で分担され得る。これは、4:1の「オン時間」を使用することによってなされるであろう。したがって、燃料電池スタックは、スイッチング期間の80%の間電力を提供するために接続され、バッテリーは、スイッチング期間の残り20%の間電力を提供するために接続される。それゆえ、2つの源間の切り替えが1秒あたり100回(すなわち、100Hzのスイッチング周波数で)実行される場合、スイッチングコントローラは、燃料電池スタックを8ミリ秒の間回路内へと切り替え、次いで、燃料電池スタックを切断し、次いで、バッテリーを2ミリ秒の間回路内へと切り替えるであろう。これは、5Wの負荷は、燃料電池スタックから4Wを、バッテリーから1Wを取り出すであろうことを意味するであろう(システム損失を無視する)。
【0045】
本明細書に開示されるスイッチングコントローラは、燃料電池システムとバッテリーとを備えるハイブリッド電圧源が電源オフ状態から最初にスイッチオンされるシステム起動中に、有利に使用され得る。システム起動時に、燃料電池スタックは、その最大負荷を支援できるようになるまでしばらくの時間を必要とし得る。スイッチングコントローラは、燃料電池スタックが負荷に接続されるスイッチング期間の割合を、燃料電池スタック電圧等の受け取られた特性に従って設定すること及び燃料電池スタックに対する負荷を、それを支援する能力が増大するにつれて増大させることによって、特定の燃料電池スタック電圧を維持しようと試みることになる。このように、燃料電池スタックにはそれが扱うことのできる限りの最大100%の負荷が割り振られることになるが、末端負荷によって必要とされる全負荷は、燃料電池からの利用可能な電力だけでは負荷を支援するのに十分ではない時間全体にわたって、バッテリーを電源として使用することによってハイブリッド電圧源から取り出され得る。
【0046】
本明細書に開示されるスイッチングコントローラは、ハイブリッド電圧源の一部として新しい燃料電池スタックのシステム性能検証を行う際に有利に使用され得る。燃料電池スタックに対する負荷は、制御信号に従って特定の燃料電池スタック電圧を達成するために制御され得るため、ハイブリッド電圧源は、性能検証の行われていない新しい燃料電池スタックとともに動作し、それでもなお最大電力出力を提供することができることになる。これは、利用可能な燃料電池スタック電力をバッテリーから取り出される電力で補うことによって、達成され得る。燃料電池スタックの性能が向上し、その電圧が上昇するにつれて、スイッチングコントローラは、燃料電池スタックが完全に性能検証され、例えば負荷の100%を支援できるようになるまで、燃料電池スタックを負荷に接続させるための制御信号のスイッチング期間の割合をより高く設定することになる。
【0047】
本明細書に開示されるスイッチングコントローラは、有利には、「積極的充電」のために使用され得るが、積極的充電では、バッテリーは、負荷によって必要とされる電力が燃料電池スタックから取り出された後、燃料電池スタックから利用可能な追加的な電力を使用して充電される。積極的充電は、
図4に概略的に図示されている。
【0048】
図4は、
図2にあるような燃料電池スタックとバッテリーとを備えるハイブリッド電圧源に関する。
図4の概略グラフは、燃料電池スタック電圧及び燃料電池スタック電圧設定点402を示し、燃料電池スタック電圧設定点402は、この例では、負荷に完全に給電するために必要とされる電圧である。領域406は、負荷に給電するために利用可能な燃料電池スタックの電圧を表す。
【0049】
燃料電池スタックがシステム負荷の100%を支援できない場合、スイッチングコントローラは、制御信号のスイッチング期間の一部を、燃料電池スタックを負荷に接続することに割り振り、制御信号のスイッチング期間の別の一部を、バッテリーを負荷に接続することに割り振ることができる。したがって、燃料電池スタック電圧が所定の設定点402を下回る場合、スイッチングコントローラは、燃料電池スタックに対する負荷を低減するために、燃料電池スタックから電力を取り出すこととバッテリーからとの間で切り替えを行うことができる。したがって、燃料電池スタック電圧406が燃料電池スタック電圧設定点402を下回る場合、「バッテリー混合」が、バッテリー408から利用可能な電圧を使用して燃料電池スタック406から利用可能な電圧を補うために、使用される。このような状況では、積極的充電は、何ら行われない。
【0050】
しかしながら、燃料電池スタックが負荷の100%を支援できる場合、積極的充電が、燃料電池スタックに対する負荷を増大させるために使用され得る。燃料電池スタック電圧が所定の設定点402を上回る場合、スイッチングコントローラは、燃料電池スタックから取り出される電力が増大されるように、制御信号のスイッチング期間を、燃料電池スタックを負荷に接続することに割り振ることができ、それにより領域404の矢印によって表示されるように燃料電池スタック電圧を低下させる。燃料電池スタックからの追加的な負荷(取り出される電力)は、バッテリー充電器216を介してバッテリーに提供され得、それにより、燃料電池が負荷の100%を給電することと余分電力をバッテリー充電のために提供することとを両方行うのに十分な電力を提供することができる場合、バッテリーを積極的に充電する。
【0051】
したがって、積極的充電は、燃料電池スタック電圧の増大に応答してバッテリー充電電流を増大させる。より大きな電流でバッテリーを充電することによって、燃料電池スタックに対する負荷は、増大され、その電圧は、低減される。これは、燃料電池スタックの動作電圧を制御できるという恩恵を提供し、また、燃料電池スタックに過負荷をかけることなしにバッテリーを充電することによって、燃料電池スタックから利用可能な電力の効率的な使用を可能にする。
【0052】
したがって、スイッチングコントローラは、ハイブリッド電圧源(燃料電池スタック及びバッテリーを有する)を動作させるために使用され得る。燃料電池が負荷によって必要とされる電力を100%提供することができない場合、スイッチングコントローラは、バッテリーが燃料電池によって供給される電力を補って負荷に完全に給電するように、制御信号を設定する(バッテリー混合406)。燃料電池が負荷によって必要とされる電力の100%超を提供することができる場合、追加的な電力は、バッテリーを充電するために使用され得る(積極的充電404)。燃料電池スタックから利用可能な電力が大きくなるほど、より大きな負荷が燃料電池スタックから取り出されることになり(最大100%)、ひとたび100%に到達すると、利用可能になるいかなる余分電力も、システムバッテリーを充電するために使用されることになる。燃料電池スタックから利用可能な電力の量が下落すると、バッテリーは、利用可能な電力の不足分を一時的に埋めるために使用されることになる。これは、燃料供給の変動に対処し、利用可能な燃料の効率的な利用を確保するための非常に有用な戦略である。
【0053】
本明細書に開示されるようなスイッチングコントローラを有するハイブリッド電圧源は、燃料電池スタックに対する負荷を、燃料電池スタックが全負荷を支援できない場合は電力をバッテリーから取り出すことができるようにすることによって、低減することができる。これは、さもなければ、使用されるべき利用可能なバッテリーが何ら存在しない場合にシャットダウンする必要があったであろうときに、ハイブリッド電圧源が電力を出力することを可能にする。それは、燃料供給反応における欠乏を管理し得る(すなわち、負荷に対する電力を維持するのに十分な電力を発生させるために十分な燃料が燃料電池に供給されない場合)。バッテリーは、低燃料圧の期間中、燃料電池スタックを補うために使用され得る。燃料電池スタックは、燃料電池スタックから取り出される実効電流を管理することによって、スタックのIV曲線上の効率的な点で運転され得る。これは、効率的な燃料電池電力供給システムを提供し得る。さらに、(高周波数スイッチングを使用して)燃料電池スタック電流の短パルスを有することによって、マストランスポートの限界を克服するのを助けるために、燃料電池スタックのバルクキャパシタンスを活用することが可能になり得る。これは、より高いスタック電圧を維持することを可能にし得、したがって、効率性を向上させる。より高い周波数スイッチングは、燃料電池スタックのキャパシタンスを活用するために有益となり得る。
【0054】
上述の例では、燃料電池スタックからの特性が、コントローラで制御信号のスイッチング期間の割合を設定するために、コントローラに提供される。他の例では、特性は、バッテリーのもの(バッテリー充電レベルまたはバッテリー温度等)であってもよい。他の例では、2つ以上の特性が、コントローラに提供され得る。2つ以上の特性は、同じ電圧源からのもの(燃料電池スタック電圧源の電圧及び温度等)であってもよく、または2つ以上の電圧源からのもの(燃料電池スタック電圧源に供給される水素レベル及びバッテリー電圧源に残っているバッテリー充電レベル等)であってもよい。
【0055】
上述の例では、ハイブリッド電圧システム100、200内に2つの電圧源が示されている。他の例では、2つより多い電圧源が存在してもよく、スイッチングコントローラは、2つより多い電圧源のそれぞれについて制御信号のスイッチング期間の割合を設定するように構成され得る。例えば、システムは、2つの燃料電池スタックと1つのバッテリーとを備え得る(したがって、3つの電圧源が存在する)。コントローラは、スイッチング期間の割合の間各電圧源を回路内へと切り替えて負荷に給電させるために、制御信号のスイッチング期間の割合を設定し得る。
【0056】
反対の意図が自明でない限り、ある実施例に関連して記載された特長は、別の実施例に関連して記載された特長と組み合わせ得ることが理解されるであろう。
【国際調査報告】