(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-531758(P2016-531758A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】缶の蓋の製造
(51)【国際特許分類】
B21D 51/44 20060101AFI20160916BHJP
【FI】
B21D51/44 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-543382(P2016-543382)
(86)(22)【出願日】2014年9月16日
(85)【翻訳文提出日】2016年5月9日
(86)【国際出願番号】EP2014069735
(87)【国際公開番号】WO2015040032
(87)【国際公開日】20150326
(31)【優先権主張番号】13185408.5
(32)【優先日】2013年9月20日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】506026106
【氏名又は名称】クラウン・パッケージング・テクノロジー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ガイ,ノエ ジャック フランソワ
(57)【要約】
シェル用プレス機で缶の蓋のシェルを形成し、シェルを缶の蓋に変形することによって缶の蓋を製造する方法。缶の蓋のシェルを形成する工程は、板金をプレス加工してその中心パネルの外周に半径方向にビード特徴部を備える蓋のシェルにする工程をさらに含む。その後の缶の蓋の変形操作において、ビード特徴部からの材料は、変形した缶の蓋の最終的な形状を設定するために用いられる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶の蓋を作る方法であって、
前記方法は、
シェル用プレス機で缶の蓋のシェルを形成する工程、および、シェルを缶の蓋に変形する工程を含み、缶の蓋のシェルを形成する工程は、板金をプレス加工してシェルにする工程を含み、シェルは継ぎ目パネル(2)、皿穴ビード(3)、および中心パネル(4)を有し、シェルをプレス加工する工程は蓋の中心パネル(4)に1つ以上の特徴部を形成する工程をさらに含み、
前記方法は、缶の蓋のシェルを変形プレス機に移す工程と、一連の操作において、缶の蓋の最終的な形状を設定するために、蓋の中心に向かって蓋のシェルの特徴部から内側に材料を移動させる工程をさらに含む、方法。
【請求項2】
シェルをプレス加工する工程は、シェル用プレス機で深めの中心パッドを使用することにより、より高い中心パネルを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
シェルをプレス加工する工程は、くぼんだ中心パネルを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
シェルをプレス加工する工程は、中心パネルに1つ以上のステップを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
シェルをプレス加工する工程は、中心パネルに一連のビードまたはひだを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
シェルをプレス加工する工程は、中心パネル(4)の外周に半径方向にビードを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
蓋のシェルから缶の蓋を形成するための装置であって、
該装置は、ポンチノーズを有するポンチを含む上部工具と、カットエッジ、絞りリング、ダイス中心パッド、およびダイス中心環を含む下部工具とを有するシェル工具を備えたシェル用プレス機を含み、ダイス中心パッドは蓋のシェルの中心パネルに特徴部を形成するための突出部をさらに含む、装置。
【請求項8】
一連の操作のための工具台を備えた変形プレス機をさらに含み、工具台の少なくとも1つはシェル用プレス機で形成された蓋のシェルの特徴部から材料を移動させるのに適している、請求項7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は缶の蓋の製造に関する。とりわけ、本発明はシェル用プレス機(shell press)において缶の蓋のシェルを形成することと、その後の変形プレス機における段階的な操作でそのシェルから缶の蓋を形成することに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明によれば、缶の蓋を作る方法が提供され、該方法は:シェル用プレス機で缶の蓋のシェルを形成する工程、および、シェルを缶の蓋に変形する工程を含み、缶の蓋のシェルを形成する工程は、板金をプレス加工してシェルにする工程を含み、シェルは継ぎ目パネル、皿穴ビード(countersink bead)、および中心パネルを有し、シェルをプレス加工する工程は蓋の中心パネルに1つ以上の特徴部を形成する工程をさらに含む。該方法は、缶の蓋のシェルを変形プレス機に移す工程と、一連の操作において、皿穴ビードの最も下の点から半径方向に皿穴の特徴部を変えることなく、缶の蓋の最終的な形状を設定するために、蓋の中心に向かって蓋のシェルの特徴部から内側に材料を移動させる工程をさらに含む。
【0003】
シェルの中心パネルは、継ぎ目パネルと皿穴に半径方向内向きである。
【0004】
シェルをプレス加工する工程は、1つの実施形態では、シェル用プレス機で深めの中心パッドを使用することにより、しばしば「パネルステップ」とも呼ばれるより高い中心パネルを形成することもある。あるいは、プレス加工工程はくぼんだ中心パネルを形成する工程を含むこともある。さらに別の形成工程は、1つ以上のステップ、または中心パネルに一連のビードまたはひだすらも形成する工程を含むことがある。
【0005】
シェルをプレス加工するもっとも好ましい工程は、中心パネルの外周に半径方向にビードを形成する工程を含むこともある。
【0006】
本発明の別の態様によれば、蓋のシェルから缶の蓋を形成するための装置が提供され、該装置は、以下:ポンチノーズを有するポンチを含む上部工具、および、カットエッジ、絞りリング、ダイス中心パッド、ならびにダイス中心環を含む下部工具を有するシェル工具を備えたシェル用プレス機を含み:ダイス中心パッドは蓋のシェルの中心パネルに特徴部を形成するための突出部をさらに含む。
【0007】
該装置は一般に、一連の操作のための工具台(tooling station)を備えた変形プレス機をさらに含み、工具台の少なくとも1つはシェル用プレス機で形成された蓋のシェルの特徴部から材料を移動させるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の好ましい実施形態が図面を参照して記載されている。
【
図2】本発明の1つの例に係る蓋のシェルの側部である;
【
図3】
図2のシェルから形成された、最終的な変形された蓋の側部である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、缶の蓋を形成するための従来の蓋のシェルの側部である。
【0010】
図2は、本発明の1つの実施形態に係るビードの付いたシェルの側部である。シェルの縁は周辺の渦巻き形の物(curl)(1)から形成される。環状の継ぎ目パネル(2)は、中心パネル(4)を囲む皿穴ビード(3)に対して壁によって接続される。イージーオープン蓋へ変形する間に使用される材料を提供するために、皿穴(3)と中心パネル(4)との間の上方に凸型の環状のビード(5)が設けられている。
【0011】
シェルに対してビード(5)などの特徴部を加えることによって、皿穴ビード(3)の内側の材料を蓋の中心に移動させることが可能である。ビードの材料が変形プレス機における一連の操作の1つにおいて動かされることで、シェルビード(5)はステップ(6)、プラットフォーム、および環状のビード(7)に改良される(
図3)。
【0012】
図4は、
図2と3の側部を重ね合わせたものである。これは、シェルビード(5)からの余分な材料がどのようにして変形された蓋のパネルステップ(6)とパネルビード(7)で使用されるかを実証するものである。
【0013】
変形された蓋のサンプルの性能の評価によれば、ビードを備えるシェルから変形された蓋を形成することで、ピークおよび破裂性能が改善された、より強力かつより均一な変形されたシェルをもたらす材料を使用することが一般に可能となることが分かった。
【0014】
本発明は一例のみが上で記載されているにすぎず、請求項によって定義されるように本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更がなされてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2015年9月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イージーオープン缶の蓋を作る方法であって、
前記方法は、
シェル用プレス機で缶の蓋のシェルを形成する工程、および、シェルを缶の蓋に変形する工程を含み、缶の蓋のシェルを形成する工程は、板金をプレス加工してシェルにする工程を含み、シェルは継ぎ目パネル(2)、皿穴ビード(3)、および中心パネル(4)を有し、シェルをプレス加工する工程は蓋の中心パネル(4)に1つ以上の特徴部を形成する工程をさらに含み、
前記方法は、イージーオープン缶の蓋を製造するために缶の蓋のシェルを変形プレス機に移す工程と、一連の操作において、イージーオープン缶の蓋の最終的な形状を設定するために、蓋の中心に向かって蓋のシェルの特徴部から内側に材料を移動させる工程をさらに含む、方法。
【請求項2】
シェルをプレス加工する工程は、シェル用プレス機で深めの中心パッドを使用することにより、より高い中心パネルを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
シェルをプレス加工する工程は、くぼんだ中心パネルを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
シェルをプレス加工する工程は、中心パネルに1つ以上のステップを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
シェルをプレス加工する工程は、中心パネルに一連のビードまたはひだを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
シェルをプレス加工する工程は、中心パネル(4)の外周に半径方向にビードを形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
蓋のシェルからイージーオープン缶の蓋を形成するための装置であって、
該装置は、ポンチノーズを有するポンチを含む上部工具と、カットエッジ、絞りリング、ダイス中心パッド、およびダイス中心環を含む下部工具とを有するシェル工具を備えたシェル用プレス機を含み、ダイス中心パッドは蓋のシェルの中心パネルに特徴部を形成するための突出部をさらに含み、
該装置はさらに、蓋のシェルをイージーオープン缶の蓋に変形する一連の操作のための工具台を備えた変形プレス機をさらに含み、工具台の少なくとも1つはシェル用プレス機で形成された蓋のシェルの特徴部から材料を移動させるのに適している、装置。
【国際調査報告】