特表2016-531824(P2016-531824A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-531824グラフェン複合粉体材料及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-531824(P2016-531824A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】グラフェン複合粉体材料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 31/02 20060101AFI20160916BHJP
   B82Y 30/00 20110101ALI20160916BHJP
   B82Y 40/00 20110101ALI20160916BHJP
   H01M 4/62 20060101ALN20160916BHJP
【FI】
   C01B31/02 101Z
   B82Y30/00ZNM
   B82Y40/00
   H01M4/62 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2016-528351(P2016-528351)
(86)(22)【出願日】2015年1月12日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月17日
(86)【国際出願番号】CN2015070490
(87)【国際公開番号】WO2015165287
(87)【国際公開日】20151105
(31)【優先権主張番号】201410174571.7
(32)【優先日】2014年4月28日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201410546061.8
(32)【優先日】2014年10月15日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515319507
【氏名又は名称】寧波墨西科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningbo Morsh Technology CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】515319518
【氏名又は名称】中国科学院寧波材料技術與工程研究所
【氏名又は名称原語表記】Ningbo Institue of Material Technology & Engineering Chinese Academy of Sciences
(74)【代理人】
【識別番号】100200528
【弁理士】
【氏名又は名称】水村 香穂里
(72)【発明者】
【氏名】劉 兆平
(72)【発明者】
【氏名】周 旭峰
(72)【発明者】
【氏名】唐 長林
(72)【発明者】
【氏名】秦 志鴻
(72)【発明者】
【氏名】趙 永勝
【テーマコード(参考)】
4G146
5H050
【Fターム(参考)】
4G146AA01
4G146AA17
4G146AB03
4G146AC02A
4G146AC20B
4G146AC22A
4G146AC22B
4G146AD17
4G146AD20
4G146AD22
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4G146CB10
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4G146CB35
5H050BA16
5H050BA17
5H050DA10
5H050EA08
5H050EA23
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5H050GA02
5H050GA10
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5H050HA01
5H050HA05
5H050HA08
5H050HA14
5H050HA20
(57)【要約】
本発明は、産業的応用に適用するグラフェン複合粉体材料を提供する。該グラフェン複合粉体材料は、グラフェン材料と高分子とが複合して形成され、該グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆され、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断され、前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.02g/cm以上である。本発明から提供するグラフェン複合粉体材料は、外部の圧力を受ける時に、グラフェン材料が畳まなくて、従来の状態に回復しやすく、輸送及び貯蔵することに有利である。同時にグラフェン複合粉体材料が他の体系と優れた相容性を有するので、該グラフェン複合粉体材料が下流製品における応用分野を拡張できる。グラフェン複合粉体材料が産業的応用における問題を成功に解決する。また、本発明は、グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフェン複合粉体材料は、グラフェン材料と高分子とが複合して形成され、該グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆され、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断され、前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.02g/cm以上であることを特徴とするグラフェン複合粉体材料。
【請求項2】
前記グラフェン複合粉体材料は、複数のグラフェン材料のアセンブリを含み、該グラフェン材料のアセンブリは、球形に似た形状又は粒子状である構造体であり、粒径の範囲が10マイクロメートル〜300マイクロメートルであり、グラフェン材料及び高分子が複合して形成され、前記グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆され、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断されることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項3】
前記グラフェン材料のアセンブリの見掛け密度が0.05g/cm〜0.2g/cmであることを特徴とする、請求項2に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項4】
前記グラフェン複合粉体材料におけるグラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:100であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項5】
前記グラフェン複合粉体材料におけるグラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1〜1:10であることを特徴とする、請求項4に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項6】
前記高分子が水溶性高分子であり、該水溶性高分子がポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項7】
前記高分子が油溶性高分子であり、該油溶性高分子がポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)、ポリフッカビニリデン(PVDF)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項8】
前記グラフェン複合粉体材料は、更にマイクロナノ構造材料を含み、前記グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料が、前記高分子の中に分散して、該マイクロナノ構造材料が、カーボンブラック、導電カーボンブラック、ダイヤモンド、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、カーボンナノチューブ、炭素繊維、石墨、金属粉末、シリコン、モンモリロン石及びハイドロタルク石の中の一種又は組み合わせであり、前記金属粉末が、金粉末、銀粉末、銅粉末及び亜鉛粉末の中の一種又は多種を含むことを特徴とする、請求項1に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項9】
前記マイクロナノ構造材料とグラフェン材料との質量比は、0.1:1〜5:1であることを特徴とする、請求項8に記載のグラフェン複合粉体材料。
【請求項10】
質量濃度が0.1%〜3%であるグラフェン材料のスラリーを調合して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:100であることに応じて、高分子を秤取して、該高分子を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合するステップ(S1)と、
前記中間スラリーを通常の乾燥工程、熱圧乾燥工程、凍結乾燥工程、噴霧乾燥工程又は造粒乾燥工程を通じて乾燥して、グラフェン複合粉体材料を形成するステップ(S2)とを、
含むグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項11】
前記ステップ(S2)において、中間スラリーを乾燥する前に、攪拌する状態下で、前記中間スラリーにゆっくりと貧溶媒を加入して、前記グラフェン材料及び高分子を凝集させて、凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を形成して、前記中間スラリーを濾過して、凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を形成して、濾過して形成された凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を乾燥することを特徴とする、請求項10に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項12】
前記貧溶媒は、ジエチルエーテル、石油エーテル、シクロヘキサン、ヘキサン、アセトンの一種又は多種を含むことを特徴とする、請求項11に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項13】
前記中間スラリーは、更にマイクロナノ構造材料を含み、該マイクロナノ構造材料とグラフェン材料との質量比が、0.1:1〜5:1であることを特徴とする、請求項10に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項14】
前記グラフェン材料のスラリーは、水性グラフェン材料のスラリー又は油性グラフェン材料のスラリーを含むことを特徴とする、請求項10に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項15】
第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を水の中に加入して、混合溶液を形成して、前記第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料の質量比が(0.01〜1):(0.1〜1):(5〜1)であるステップ(S1)と、
前記混合溶液の中に水溶性開始剤を加入して、30℃〜100℃の反応温度下に反応を行って、反応する時間が、1時間〜10時間であり、前記水溶性開始剤と前記第一重合体単量体との質量比が1:10〜1:100であるステップ(S2)と、
乾燥処理して、グラフェン複合粉体材料を形成するステップ(S3)とを、
含むグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項16】
前記第一重合体単量体、水溶性マレイン酸、アクリル酸メチル、フマル酸、フマル酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、アクリロニトリル及び水溶性のアクリルアミド類モノマー中の一種又は組み合わせであり、前記アクリルアミド類モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N‐tert‐ブチルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、N‐イソプロピルアクリルアミド、シンナムアミド、N-(3-ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミドの中の一種又は組み合わせであり、前記水溶性開始剤は、過硫酸塩、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸、2,2'−ビス(2−イミダゾリ−2−イル)[2,2'−アゾビスプロパン]・2塩酸塩、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)の中の一種又は組み合わせであることを特徴とする、請求項15に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項17】
前記混合溶液の製造方法は、第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を水の中に加入して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間撹拌して、前記反応温度が40℃〜60℃であり、前記水溶性開始剤と前記第一重合体単量体との質量比が1:20〜1:50であることを特徴とする、請求項15に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項18】
前記ステップ(S1)は、更に、前記混合溶液の中に第二重合体を加入することを含み、該第二重合体がポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びポリグルタミン酸の中の一種又は組み合わせであり、前記グラフェン材料と前記第二重合体との質量比が1:0.01〜1:100であることを特徴とする、請求項15に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項19】
マイクロナノ構造材料、第二重合体及び有機アミン化合物を40℃〜100℃の温度下に2時間〜6時間撹拌して、反応して、濾過して乾燥した後、修飾されたマイクロナノ構造材料を形成して、前記有機アミン化合物とマイクロナノ構造材料との質量比が10:1〜100:1であるステップ(S1)と、
水とアルコールを混合して、水性エタノールを形成して、芳香族基を含むシランカップリング剤を加入して、第一溶液を調合して、前記水とアルコールとの質量比が1:5〜1:8であり、前記芳香族基を含むシランカップリング剤と水性エタノールとの質量比が1:1〜10:1であるステップ(S2)と、
グラフェン材料を含む水溶液を提供して、前記第一溶液を前記グラフェン材料を含む水溶液の中に加入して、40℃〜100℃の温度下に1時間〜3時間撹拌して、修飾されたグラフェン材料を含む混合溶液を形成して、グラフェン材料を含む水溶液におけるグラフェン材料の質量パーセントが0.5%〜3%であり、前記グラフェン材料と芳香族基を含むシランカップリング剤との質量比が5:1〜20:1であり、前記グラフェン材料と第二重合体との質量比が1:0.01〜1:100であるステップ(S3)と、
修飾されたマイクロナノ構造材料を、修飾されたグラフェン材料を含む混合溶液の中に加入し、反応して、濾過して乾燥した後、グラフェン複合粉体材料を形成して、前記マイクロナノ構造材料が修飾されたグラフェン材料の表面に被覆されるステップ(S4)とを、
含むグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【請求項20】
前記有機アミン化合物は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、M-フェニレンジアミン、M-キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンの中の一種又は多種であり、前記芳香族基を含むシランカップリング剤は、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン及びジフェニルジメトキシシランの中の一種又は組み合わせであることを特徴とする、請求項19に記載のグラフェン複合粉体材料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェン材料の分野に関し、特に下流製品における応用に有利であるグラフェン複合粉体材料及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフェン(Graphene)は、炭素原子からなる単層のシート状の構造体であり、一つの炭素原子の厚さだけを有する二次元の材料である。グラフェンは、多くの方面に優れた性能を有する。例えば、グラフェンが基本的に完全に透明であり、2.3%の光線だけを吸入して、透光性が非常に優れる。グラフェンは、熱伝導率が5300W/m・Kであり、カーボンナノチューブ及びダイヤモンドより大きい。グラフェンは、室温での電子移動度が15000cm/V・s以上であり、カーボンナノチューブ及びシリコン晶体より高い。グラフェンは、抵抗率が10-6Ω・cmだけであり、銅又は銀より小さいくて、現在に抵抗率が最小の材料である。また、グラフェンも、最薄であるが最硬の材料である。グラフェンを粉体に製造することは、グラフェンの応用に有利である。例えば、グラフェン粉体が高分子の添加剤とすることができ、高分子の電気学性能及び力学性能を向上させる。グラフェン粉体は、広範な応用を有する。
【0003】
現在、多くの方法を採用してグラフェン粉体を製造することができる。例えば、機械剥離法、酸化還元法、結晶の外延の生長法、化学気相成長法、有機合成法、カーボンナノチューブを剥離する方法等がある。これらの方法において、酸化還元法でグラフェン粉体を製造するコストが低くて、実現しやすいので、酸化還元法がグラフェン粉体を製造する優れた方法である。しかしながら、この方法で製造されたグラフェン粉体は、密度が小さいので、使用する過程において、ほこりが形成しやすく、輸送及び貯蔵することが難しい。従って、どうすれば、下流製品に便利に応用できるグラフェン粉体を製造することができるかのことが、グラフェンを産業化になることを制限する技術の難題となる。
【0004】
特許文献1は、グラフェン粉体の製造方法が開示されている。具体的には、石墨を、酸化剤及び挿入剤を含む混合溶液の中に加入して、均一に攪拌して、形成された混合溶液を超音波処理する同時に、ヘリウムガスを通って、挿入剤とヘリウム分子とが挿入されたグラフェン挿入化合物を形成する。グラフェン挿入化合物を濾過し、洗浄し、乾燥した後、空気の中で熱処理する。熱処理されたグラフェン挿入化合物を有機溶剤の中に分散して、ヘリウムガスを通り続ける条件で、再度に超音波剥離して、超音波剥離した後のグラフェン挿入化合物を離心し、沈殿し、濾過し、洗浄し、乾燥して、グラフェン粉体を形成する。しかしながら、この方法で製造されたグラフェン粉体は、集中度が高くて、分散性が良くないので、下流製品における応用に有利ではない。
【0005】
特許文献2は、もう一つのグラフェン粉体の製造方法が開示されている。具体的には、酸化石墨を酸化グラフェンの懸濁液に均一に剥離して、酸化グラフェンの懸濁液を霧化させる。これにより、該懸濁液の中の溶剤を除去して、酸化石墨粉体を形成する。不活性ガス又は還元性気体の保護の下に、前記酸化石墨粉体を膨張せず熱処理して、グラフェン粉体を形成する。前記製造方法を採用して、集中度が低くて、分散性が優れたグラフェン粉体を形成できるにも関わらず、形成されたグラフェン粉体は密度が小さくて、体積が大きいので、輸送及び貯蔵することに有利ではない。外部の圧力を受ける時に、疊みやすく、従来の状態に回復しにくい。使用する時に、グラフェン粉体が舞いやすく、下流製品における応用に非常に有利ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許第93120477.1号公報
【特許文献2】中国特許出願第201010563347.9号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】All in the graphene family−A recommended nomenclature for two−dimensional carbon materials
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、本発明の目的は、下流製品における応用に有利であるグラフェン複合粉体材料及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
グラフェン複合粉体材料は、グラフェン材料と高分子とが複合して形成され、該グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆され、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断され、前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.02g/cm以上である。
【0010】
グラフェン複合粉体材料の製造方法は、質量濃度が0.1%〜3%であるグラフェン材料のスラリーを調合して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:100であることに応じて、高分子を秤取して、該高分子を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合するステップ(S1)と、前記中間スラリーを通常の乾燥工程、熱圧乾燥工程、凍結乾燥工程、噴霧乾燥工程又は造粒乾燥工程を通じて乾燥して、グラフェン複合粉体材料を形成するステップ(S2)とを、含む。
【0011】
グラフェン複合粉体材料の製造方法は、第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を水の中に加入して、混合溶液を形成して、前記第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料の質量比が(0.01〜1):(0.1〜1):(5〜1)であるステップ(S1)と、前記混合溶液の中に水溶性開始剤を加入して、30℃〜100℃の反応温度下に反応を行って、反応する時間が、1時間〜10時間であり、前記水溶性開始剤と前記第一重合体単量体との質量比が1:10〜1:100であるステップ(S2)と、乾燥処理して、グラフェン複合粉体材料を形成するステップ(S3)とを、含む。
【0012】
グラフェン複合粉体材料の製造方法は、マイクロナノ構造材料、第二重合体及び有機アミン化合物を40℃〜100℃の温度下に2時間〜6時間撹拌して、反応して、濾過して乾燥した後、修飾されたマイクロナノ構造材料を形成して、前記有機アミン化合物とマイクロナノ構造材料との質量比が10:1〜100:1であるステップ(S1)と、水とアルコールを混合して、水性エタノールを形成して、芳香族基を含むシランカップリング剤を加入して、第一溶液を調合して、前記水とアルコールとの質量比が1:5〜1:8であり、前記芳香族基を含むシランカップリング剤と水性エタノールとの質量比が1:1〜10:1であるステップ(S2)と、グラフェン材料を含む水溶液を提供して、前記第一溶液を前記グラフェン材料を含む水溶液の中に加入して、40℃〜100℃の温度下に1時間〜3時間撹拌して、修飾されたグラフェン材料を含む混合溶液を形成して、グラフェン材料を含む水溶液におけるグラフェン材料の質量パーセントが0.5%〜3%であり、前記グラフェン材料と芳香族基を含むシランカップリング剤との質量比が5:1〜20:1であり、前記グラフェン材料と第二重合体との質量比が1:0.01〜1:100であるステップ(S3)と、修飾されたマイクロナノ構造材料を、修飾されたグラフェン材料を含む混合溶液の中に加入し、反応して、濾過して乾燥した後、グラフェン複合粉体材料を形成して、前記マイクロナノ構造材料が修飾されたグラフェン材料の表面に被覆されるステップ(S4)とを、含む。
【発明の効果】
【0013】
従来の技術と比べて、本発明から提供するグラフェン複合粉体材料が、グラフェン材料と高分子又はマイクロナノ構造材料とが複合して形成され、グラフェン材料の表面に高分子又はマイクロナノ構造材料が均一に被覆され、隣接するグラフェン材料の間が遮断される。従って、本発明から提供するグラフェン複合粉体材料におけるグラフェン材料が互いに絡み合わなく、集まりにくく、溶剤の中に非常に分散しやすい。従来のグラフェン材料の包装及び使用する過程におく塵を高くあげる問題を解決することができる。該グラフェン複合粉体材料が下流製品における応用に有利である。また、本発明は、グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供して、該製造方法が簡単であり、産業的応用に適用する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態1−1から形成されたグラフェン複合粉体材料のSEM写真である。
図2】本発明の実施形態2−1から形成されたグラフェン複合粉体材料のSEM写真である。
図3図2のグラフェン複合粉体材料が水に分散された後のSEM写真である。
図4】本発明の実施形態2−9から形成されたグラフェン複合粉体材料のSEM写真である。
図5図4のグラフェン複合粉体材料が水に分散された後のSEM写真である。
図6】本発明の実施形態2−10から形成されたグラフェン複合粉体材料のSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施形態及び図面を参照して、本発明について詳しく説明する。
【0016】
本発明の実施形態は、グラフェン複合粉体材料を提供する。該グラフェン複合粉体材料は、グラフェン材料と高分子とが複合して形成される。前記グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆され、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断される。
【0017】
前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.02g/cm以上であり、好ましくは、見掛け密度が0.05g/cm〜0.2g/cmである。見掛け密度が0.02g/cmより小さい場合には、前記グラフェン複合粉体材料が応用される時、分散しやすい。見掛け密度が0.2g/cmより大きい場合には、前記グラフェン複合粉体材料が応用される時、分散しにくい。従って、前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.05g/cm〜0.2g/cmである場合には、使用する過程において、舞いにくく、様々な溶剤の中に分散しやすい。前記グラフェン複合粉体材料において、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:100である。前記グラフェン材料と高分子との質量比が前記グラフェン複合粉体材料の具体的な応用に応じて優れた質量比を選択できる。例えば、前記グラフェン複合粉体材料を通用のグラフェン材料として使用する時に、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:0.1であることが好ましい。前記グラフェン複合粉体材料を電池に応用されるグラフェン材料として使用する時に、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1〜1:10であることが好ましい。
【0018】
前記グラフェン材料の構成が制限されず、グラフェンのナノシート、グラフェンのマイクロシート、グラフェンのナノテープ、少層のグラフェン(2〜5層)、多層のグラフェン(2〜9層)、グラフェンの量子点、化学修飾されたグラフェン(酸化グラフェン、還元酸化グラフェン)及びこれらのグラフェンの誘導体を含む。前記グラフェン材料の定義は、非特許文献1を参照する。前記グラフェン材料の厚さが20ナノメートル以下である。好ましくは、10ナノメートル以下である。本実施形態において、前記グラフェン材料の厚さが3ナノメートル以下である。該グラフェン材料は、厚さが薄ければ、柔軟性が良いほどであり、加工しやすい。前記グラフェン材料の製造方法が制限されず、従来のグラフェン製品を使用してもよい、又は従来の製造方法を採用して製造してもよい。本発明のグラフェン材料は、NNingbo Morsh Technology.co.,Ltdから提供するグラフェン製品を採用する。該グラフェン材料は、例えば、Brodie法、Hummers法或Staudenmaier法などの化学酸化法の中のいずれかの一種の方法によって製造された酸化グラフェンが加熱して膨張することを通して、形成されたグラフェン材料である。機械剥離、液相剥離又は電化学剥離の方法によって製造されたグラフェン材料を採用してもよい。もちろん、本発明は、酸化グラフェン又は化学修飾されたグラフェン材料を使用してもよい。
【0019】
前記高分子は、水溶性高分子又は油溶性高分子である。前記高分子が水溶性高分子である場合には、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種である。前記高分子が油溶性高分子である場合には、ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)、ポリフッカビニリデン(PVDF)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種である。前記油性高分子を溶解することに用いられる溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)及びアセトンの中の一種又は多種である。前記グラフェン複合粉体材料において、前記高分子は、隣接するグラフェンを遮断することに用いられ、下流製品に応用される時、優れた分散性を有させる。また、具体的な応用する時には、応用する分野における体系と相容性が良い高分子を選択することによって、前記グラフェン複合粉体材料の応用の便利性を高めることができる。
【0020】
本実施形態から提供するグラフェン複合粉体材料において、グラフェンの間が高分子に遮断されるので、グラフェンが互いに絡み合わなく、外部の圧力を受ける時に、畳まなくて、分散しやすい。前記グラフェン複合粉体材料は、所定の粒径の範囲及び大きな見掛け密度を有して、輸送及び貯蔵することに有利であるので、従来のグラフェン材料の包装及び使用する過程におく塵を高くあげる問題を解決することができる。また、前記グラフェン複合粉体材料が他の体系と優れた相容性を有するので、該グラフェン複合粉体材料が下流製品における応用分野を拡張できる。前記グラフェン複合粉体材料を、リチウム電池の導電性添加剤、導電性塗料、防腐塗料、放熱塗料、テフロン(登録商標)塗料、導電性リンク、プラスチックなどの分野に広く応用させる。グラフェン材料が産業的応用における問題を解決する。
【0021】
前記グラフェン複合粉体材料において、グラフェンと高分子が結合して、複数のグラフェン材料のアセンブリを形成することが好ましい。即ち、前記グラフェン複合粉体材料が複数のグラフェン材料のアセンブリを含む。
【0022】
前記グラフェン材料のアセンブリの形状が制限されず、球形に似た形状又は粒子状である。前記グラフェン材料のアセンブリの形状が球形に似た形状である時、前記グラフェン材料のアセンブリが複合グラフェンボールと呼ばれてもよい。該グラフェン材料のアセンブリの粒径の範囲が10マイクロメートル〜300マイクロメートルである。好ましくは、前記粒径の範囲が30マイクロメートル〜150マイクロメートルである。本実施形態において、前記グラフェン材料のアセンブリの粒径の範囲が50マイクロメートル〜100マイクロメートルである。これにより、該グラフェン材料のアセンブリが更に大きな見掛け密度を有するので、下流製品に応用される時、舞いにくい。さらに、前記グラフェン材料のアセンブリの見掛け密度が0.02g/cmより大きい。好ましくは、前記グラフェン材料のアセンブリの見掛け密度が0.05g/cm〜0.2g/cmである。見掛け密度が0.2g/cmより大きい時、前記グラフェン材料のアセンブリが分散しにくい。従って、前記グラフェン材料のアセンブリは、見掛け密度が0.05g/cm〜0.2g/cmである時、舞いにくい、様々な溶剤の中に分散しやすい。前記グラフェン複合粉体材料におけるグラフェン材料と高分子とがグラフェン材料のアセンブリの状態で存在して、該グラフェン材料のアセンブリが巨視的な構成及び大きな見掛け密度を有する場合には、輸送、貯蔵及び使用する過程において、舞いにくい、下流製品における応用に有利である。
【0023】
前記グラフェン材料のアセンブリは、グラフェン材料及び高分子が複合して形成される。前記グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆される。これにより、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断される。前記グラフェン材料と高分子との質量比が1:10より大きい時、該高分子が前記グラフェン材料のアセンブリにおいて、連続する相を形成しやすい。この時には、前記高分子が高分子基体に形成され、前記グラフェン材料が前記高分子基体の中に分散されることに相当する。従って、前記グラフェン材料のアセンブリの構成及び応用性能が最良の状態に達する。隣接するグラフェン材料を遮断できるだけではなく、前記グラフェン材料のアセンブリに優れた構成の安定性を有させる。前記グラフェン材料のアセンブリが塊状に押される時、分散しなくて、塵を高くあげなくて、輸送及び応用に有利であり、同時に、グラフェン材料の自体の優れた性能を保つことができる。
【0024】
本発明から提供するグラフェン複合粉体材料が特殊な構造を有する複数のグラフェン材料のアセンブリからなる時には、該グラフェン材料のアセンブリにおけるグラフェン材料の間が高分子に遮断される。これにより、グラフェン材料が互いに絡み合わなく、外部の圧力を受ける時に、畳まなくて、分散しやすい。前記グラフェン材料のアセンブリは、所定の粒径の範囲及び大きな見掛け密度を有して、輸送及び貯蔵することに有利であるので、従来のグラフェン複合粉体材料の包装及び使用する過程におく塵を高くあげる問題を解決することができる。また、前記グラフェン複合粉体材料が他の体系と優れた相容性を有するので、該グラフェン複合粉体材料が下流製品における応用分野を拡張できる。前記グラフェン複合粉体材料を、リチウム電池の導電性添加剤、導電性塗料、防腐塗料、放熱塗料、テフロン(登録商標)塗料、導電性リンク、プラスチックなどの分野に広く応用させる。グラフェン複合粉体材料が産業的応用における問題を解決する。
【0025】
前記グラフェン材料のアセンブリの特殊な構造、密度及び粒径設計が、グラフェン複合粉体材料に適用するだけではなく、例えば、カーボンナノチューブ、ナノグラファイト、カーボンブラック又はナノ炭素繊維などの他の炭素材料に応用されてもよい。その他に、この特殊な構造は、他のいずれかの一種のシート状構造の材料にも適用する。例えば、陰イオン型の層状化合物(主に、ハイドロタルク石類の層状化合物である)、陽イオン型の層状化合物(天然型がモンモリロン石、スメクタイトなどを有して、合成型が例えば、燐酸塩、珪酸塩、チタン酸塩及びヒ酸塩などの4価金属の不溶性塩類を有する)、中性の層状化合物が例えば、雲母、層状のダブルカルコゲナイド、層状の遷移金属酸化物(バナジウム酸化物、モリブデン化合物、モリブデン酸素酸、グステン酸素酸など)、層状のハロゲン化物などである。
【0026】
従来の技術と比べて、本発明から提供するグラフェン複合粉体材料は、グラフェン材料及び高分子が複合して形成される。前記グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆される。これにより、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断される。従って、前記グラフェン複合粉体材料におけるグラフェン材料が互いに絡み合わなく、外部の圧力を受ける時に、畳まなくて、溶剤に分散しやすい。好ましくは、前記グラフェン複合粉体材料が特殊な構造を有する複数のグラフェン材料のアセンブリを含むことである。前記グラフェン材料のアセンブリが球形に似た形状又は粒子状の構造体であり、粒径の範囲が10マイクロメートル〜300マイクロメートルである。前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.02g/cm以上である。好ましくは、前記グラフェン複合粉体材料の見掛け密度が0.05g/cm〜0.2g/cmである。前記グラフェン複合粉体材料は、大きな見掛け密度を有するので、従来のグラフェン複合粉体材料の包装及び使用する過程におく塵を高くあげる問題を解決できる。また、前記グラフェン複合粉体材料が他の体系と優れた相容性を有するので、該グラフェン複合粉体材料が下流製品における応用分野を拡張できる。前記グラフェン複合粉体材料を、リチウム電池の導電性添加剤、導電性塗料、防腐塗料、放熱塗料、テフロン(登録商標)塗料、導電性リンク、プラスチックなどの分野に広く応用させる。グラフェン複合粉体材料が産業的応用における問題を解決する。そのほかに、前記グラフェン複合粉体材料の応用分野を拡張するために、前記グラフェン複合粉体材料がカーボンナノチューブ、ナノグラファイト、カーボンブラック、ナノ炭素繊維又はシート状の構造を有する粒子の中のいずれかの一種又は多種を含むことができる。本発明は、前記グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。該製造方法は、簡単であり、産業的応用に適用する。
【0027】
本発明の実施形態1は、前記グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。該製造方法は、下記のステップを含む。
【0028】
ステップS110:質量濃度が0.1%〜3%である水性グラフェン材料のスラリーを調合して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:100であることに応じて、高分子を秤取して、該高分子を前記水性グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。
【0029】
ステップS110において、前記グラフェンの来源及び製造方法が制限されず、従来のグラフェン製品を使用してもよい、又は従来の製造方法を採用して製造してもよい。本発明のグラフェンは、NNingbo Morsh Technology.co.,Ltdから提供するグラフェンスラリー又はグラフェン製品を採用する。該グラフェンは、例えば、Brodie法、Hummers法或Staudenmaier法などの化学酸化法の中のいずれかの一種の方法によって製造された酸化グラフェンが加熱して膨張することを通して、形成されたグラフェンである。機械剥離、液相剥離又は電化学剥離の方法によって製造されたグラフェンを採用してもよい。前記高分子が水溶性高分子であり、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種である。
【0030】
ステップS120:前記中間スラリーを通常の乾燥工程、熱圧乾燥工程、凍結乾燥工程、噴霧乾燥工程又は造粒乾燥工程を通じて乾燥して、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0031】
ステップS120において、前記乾燥温度が50℃より大きくて、200℃以下である。本実施形態において、前記乾燥温度が150℃より大きくて、200℃以下である。これにより、乾燥された後、前記高分子は前記グラフェン材料のアセンブリにおいて、連続する相を形成することができる。従って、前記グラフェン材料のアセンブリの耐圧性及び分散性を高めることができる。
【0032】
前記製造方法によって製造されたグラフェン複合粉体材料は、複数のグラフェン材料のアセンブリを含むことができる。該グラフェン材料のアセンブリは、グラフェン材料と高分子とが複合して形成される。前記グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆される。これにより、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断される。
【0033】
前記ステップS120の乾燥する前に、前記中間スラリーに凝集をしてもよい。前記凝集する工程が下記のステップを含む。
【0034】
ステップ11:攪拌する状態下で、前記中間スラリーにゆっくりと貧溶媒を加入して、前記グラフェン材料及び高分子を凝集させて、凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を形成する。前記貧溶媒は、水及びアルコールを含む。
【0035】
ステップ12:前記中間スラリーを濾過して、凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を形成する。
【0036】
ステップ13:濾過することによって形成された凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を乾燥する。本発明から提供するグラフェン複合粉体材料の製造方法は、特殊な構造設計及び所定の材料の協力作用を通じて、製造されたグラフェン複合粉体材料に特殊な構造、所定の粒径及び密度を有させて、他の溶剤と優れた相容性を有させる。また、前記グラフェン複合粉体材料の製造方法は、簡単であり、生産コストが低くい。
【0037】
従って、前記グラフェン複合粉体材料の製造方法は、グラフェン材料の産業的応用における問題を解決して、産業化の応用に適用する。
【0038】
本発明の実施形態2は、前記グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。該製造方法は、下記のステップを含む。
【0039】
ステップS210:質量濃度が0.1%〜3%である油性グラフェン材料のスラリーを調合して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01〜1:100であることに応じて、高分子を秤取して、該高分子を前記油性グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。前記高分子が油性高分子であり、ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)、ポリフッカビニリデン(PVDF)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種である。前記油性高分子を溶解することに用いられる溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)及びアセトンの中の一種又は多種である。
【0040】
ステップS220:前記中間スラリーを通常の乾燥工程、熱圧乾燥工程、凍結乾燥工程、噴霧乾燥工程又は造粒乾燥工程を通じて乾燥して、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0041】
ステップS220において、前記乾燥温度が50℃より大きくて、200℃以下である。本実施形態において、前記乾燥温度が150℃より大きくて、200℃以下である。これにより、乾燥された後、前記高分子は前記グラフェン材料のアセンブリにおいて連続する相を形成することができる。従って、前記グラフェン材料のアセンブリの耐圧性及び分散性を高めることができる。
【0042】
前記製造方法によって製造されるグラフェン複合粉体材料は、複数のグラフェン材料のアセンブリを含むことができる。該グラフェン材料のアセンブリは、グラフェン材料と高分子とが複合して形成される。前記グラフェン材料の表面に高分子が均一に被覆される。これにより、隣接するグラフェン材料の間が高分子に遮断される。
【0043】
前記ステップS220の乾燥する前に、前記中間スラリーに凝集をしてもよい。前記凝集する工程が下記のステップを含む。
【0044】
ステップ21:攪拌する状態下で、前記中間スラリーにゆっくりと貧溶媒を加入して、前記グラフェン材料及び高分子を凝集させて、凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を形成する。前記貧溶媒は、ジエチルエーテル、石油エーテル、シクロヘキサン、ヘキサン、アセトンの一種又は多種を含む。
【0045】
ステップ22:前記中間スラリーを濾過して、凝集のグラフェン材料/高分子の合わせ物を形成する。
【0046】
凝集は、前記高分子を前記グラフェン材料の表面に更に均一に被覆させる。
【0047】
本発明のもう一つの実施形態は、グラフェン複合粉体材料を提供する。該グラフェン複合粉体材料は、グラフェン材料及び該グラフェン材料の表面に被覆されたマイクロナノ構造材料を含み、該マイクロナノ構造材料が緊密に前記グラフェン材料の表面に結合する。
【0048】
前記グラフェン材料は、上記実施形態に使用されたグラフェン材料と同じである。前記マイクロナノ構造材料は、ナノスケール、マイクロナノスケール又はマイクロスケールのカーボンブラック、導電カーボンブラック(super−P)、ダイヤモンド、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、カーボンナノチューブ、炭素繊維、石墨、金属粉末、シリコン、モンモリロン石及びハイドロタルク石の中の一種又は組み合わせを含む。前記金属粉末が銀粉末、銅粉末、亜鉛粉末及びアルミニウム粉末などを含む。前記ナノスケールの材料の粒径が10ナノメートル〜100ナノメートルであり、好ましくは、20ナノメートル〜50ナノメートルである。前記マイクロナノスケールの材料の粒径が100ナノメートル〜1マイクロメートルであり、好ましくは、200ナノメートル〜500ナノメートルである。前記マイクロスケールの材料の粒径が1マイクロメートル〜300マイクロメートルである。マイクロナノ構造材料を前記グラフェン材料の中に混ぜることを介して、形成された複合材料の密度を大きくならせる。これにより、塵を高くあげることを防止でき、以後の工業的応用に有利である。前記マイクロナノ構造材料とグラフェン材料との質量比は、0.1:1〜5:1であり、好ましくは、1:3〜3:1である。前記マイクロナノ構造材料とグラフェン材料との質量比は、1:2〜2:1であることがより好ましい。
【0049】
前記グラフェン材料は、グラフェン材料が第一重合体又はシランカップリング剤に修飾され、形成したものである。前記グラフェン材料が第一重合体単量体に修飾されたグラフェン材料である場合には、マイクロナノ構造材料は、第一重合体が接ぎ木されたマイクロナノ構造材料である。即ち、前記グラフェン複合粉体材料は、更に第一重合体を含み、前記グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料が第一重合体の中に分散している。つまり、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料が第一重合体を橋として複合する。これにより、優れた導電性を有するマイクロナノ構造材料をグラフェン材料の中に分散して複合させる。これにより、グラフェン複合粉体材料は、優れた分散性を有して、集まりにくい。且つマイクロナノ構造材料が第一重合体より更に優れた導電性を有するので、グラフェン複合粉体材料の導電率を向上でき、該グラフェン複合粉体材料を優れた産業的応用の未来を有させる。
【0050】
グラフェン材料が芳香族基を含むシランカップリング剤に修飾されたグラフェン材料である場合、前記マイクロナノ構造材料は、有機アミン化合物に修飾されたマイクロナノ構造材料であることが好ましい。具体的には、前記グラフェン材料のπ電子と、 シランカップリング剤における芳香族基とが、強いπ−π共役を形成して、グラフェン材料の表面に例えばフェノール基である酸素を含む官能基を有させる。マイクロナノ構造材料の表面に、−COOH、−OH等の酸素を含む官能基を有するので、有機アミン化合物におけるアミノ基とアシルアミド化反応を行う。これにより、マイクロナノ構造材料の表面に塩基性官能基を導入する。酸素を含む官能基を有するグラフェン材料と塩基性官能基を有するマイクロナノ構造材料とが化学反応して、グラフェン材料とマイクロナノ構造材料とを複合させる。マイクロナノ構造材料とグラフェン材料とがそれぞれの表面の官能基によって、反応して複合する場合、優れた導電性を有するマイクロナノ構造材料をグラフェン材料の中に均一に分散させる。従って、マイクロナノ構造材料の自体に優れた分散性を有させ、集まりにくくて、且つグラフェン材料の分散性を大幅に改善でき、集まりにくい。さらに、マイクロナノ構造材料が優れた導電性を有するので、グラフェン複合粉体材料の導電率を向上できる。これにより、グラフェン複合粉体材料に優れた産業的応用の未来を有させる。
【0051】
前記グラフェン複合粉体材料は、更に第二重合体(高分子)を含むことができる。前記グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料は、第二重合体の中に分散する。マイクロナノ構造材料とグラフェン材料は、物理の作用を介して複合する。具体的には、マイクロナノ構造材料は、分子間力によってグラフェン材料の表面に均一に分散する。これにより、マイクロナノ構造材料とグラフェン材料とが緊密に結合する。
【0052】
前記グラフェン材料と第二重合体との質量比は、1:0.01〜1:100であり、好ましくは、1:0.1〜1:10である。前記第二重合体が水溶性重合体である。該水溶性重合体は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種である。
【0053】
第二重合体を含むので、前記グラフェン複合粉体材料が下流製品の産業に応用される時には、分散しやすい。同時に、マイクロナノ構造材料が優れた導電性を有するので、第二重合体だけでグラフェン材料を分散して形成されたグラフェン複合粉体材料と比べて、本発明のグラフェン複合粉体材料の導電性が更に優れる。
【0054】
本実施形態から提供するグラフェン複合粉体材料におけるグラフェン材料の表面にマイクロナノ構造材料が被覆される。これにより、隣接するグラフェン材料の間がマイクロナノ構造材料に遮断される。従って、グラフェン材料が互いに絡み合わなくて、集まりにくくて、分散することに有利である。マイクロナノ構造材料が第一重合体又は化学結合によってグラフェン材料の中に複合する場合には、マイクロナノ構造材料が前記グラフェン材料の表面に集まることを防止でき、グラフェン材料の間の分散性を高めることができる。水溶性第二重合体を含むので、前記グラフェン複合粉体材料が下流製品の産業に応用される時には、分散しやすい。
【0055】
本発明の実施形態は、グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。該製造方法は、下記のステップを含む。
【0056】
ステップ310:第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を水の中に加入して、混合溶液を形成する。前記第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料の質量比が(0.01〜1):(0.1〜1):(5〜1)である。
【0057】
ステップ320:前記混合溶液の中に水溶性開始剤を加入して、30℃〜100℃の反応温度下に反応を行って、反応する時間が、1時間〜10時間である。前記水溶性開始剤と前記第一重合体単量体との質量比が1:10〜1:100である。
【0058】
ステップ330:乾燥処理して、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0059】
ステップ310において、前記第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を事前に混合して、前記第一重合体単量体が前記グラフェン材料を分散させる。具体的には、前記第一重合体単量体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を水の中に加入して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌して、混合溶液を形成する。
【0060】
前記第一重合体単量体、水溶性マレイン酸、アクリル酸メチル、フマル酸、フマル酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、アクリロニトリル及び水溶性アクリルアミド類モノマー中の一種である。前記アクリルアミド類モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N‐tert‐ブチルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、N‐イソプロピルアクリルアミド、シンナムアミド、N-(3-ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミドの中の少なくとも一種である。前記マイクロナノ構造材料は、ナノスケール、マイクロナノスケール又はマイクロスケールのカーボンブラック、導電カーボンブラック(super−P)、ダイヤモンド、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、カーボンナノチューブ、炭素繊維、石墨、金属粉末、シリコン、モンモリロン石、ハイドロタルク石の中の一種又は組み合わせを含む。前記金属粉末が銀粉末、銅粉末、亜鉛粉末及びアルミニウム粉末などを含む。
【0061】
更に、前記ステップ310は、前記混合溶液の中に第二重合体を加入することを含む。該第二重合体が水溶性重合体である。該第二重合体がポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は組み合わせである。前記グラフェン材料と前記第二重合体との質量比が1:0.01〜1:100である。水溶性第二重合体を加入することによって、形成されたグラフェン複合粉体材料が、下流製品の産業に応用される時には、分散しやすい。
【0062】
ステップ320において、水溶性開始剤の作用下に、前記第一重合体単量体が第一重合体単量体遊離基になり、重合反応を行って、長い分子鎖及び/又は分岐鎖を有する第一重合体を形成する。前記マイクロナノ構造材料の表面に、−COOH、−OH等の酸素を含む官能基を有するので、長い分子鎖及び/又は分岐鎖を有する第一重合体と接ぎ木を行いやすい。前記第一重合体単量体遊離基とグラフェン材料の兀電子とが互いに作用して、該グラフェン材料を前記第一重合体に緊密に接ぎ木させる。即ち、開始剤は、前記第一重合体単量体に遊離基反応を発生させ、第一重合体を形成する。前記マイクロナノ構造材料の表面における酸素を含む官能基が前記第一重合体鎖における遊離基を捕獲して、前記第一重合体の中に均一に分散して、つまり、グラフェン材料の中に均一に分散する。この時のマイクロナノ構造材料の凝集力が小さくなり、自体の集まる確率が少なくなるので、前記グラフェン材料の分散性及び導電性を高めることができる。即ち、前記第一重合体の接ぎ木の方式によって、マイクロナノ構造材料が集まる現象を解決する同時に、該マイクロナノ構造材料を前記グラフェン材料の表面に均一に分散させる。これにより、分散性及び導電性が優れたグラフェン複合粉体材料を形成する。
【0063】
前記水溶性開始剤は、前記第一重合体単量体の重合反応を開始することに用いられる。該水溶性開始剤は、過硫酸塩、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸、2,2'−ビス(2−イミダゾリ−2−イル)[2,2'−アゾビスプロパン]・2塩酸塩、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)の中の少なくとも一種である。前記反応温度は、40℃〜60℃である。前記水溶性開始剤と前記第一重合体単量体との質量比が1:20〜1:50である。
【0064】
本発明の実施形態は、グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。該製造方法は、下記のステップを含む。
【0065】
ステップ410:マイクロナノ構造材料及び有機アミン化合物を40℃〜100℃の温度下に2時間〜6時間撹拌し、反応して、濾過して乾燥した後、修飾されたマイクロナノ構造材料を形成する。前記有機アミン化合物とマイクロナノ構造材料との質量比が10:1〜100:1である。
【0066】
ステップ420:水とアルコールを混合して、水性エタノールを形成する。その後、芳香族基を含むシランカップリング剤を加入して、第一溶液を調合する。前記水とアルコールとの質量比が1:5〜1:8である。前記芳香族基を含むシランカップリング剤と水性エタノールとの質量比が1:1〜10:1である。
【0067】
ステップ430:グラフェン材料を含む水溶液を提供して、前記第一溶液を前記グラフェン材料を含む水溶液の中に加入して、40℃〜100℃の温度下に1時間〜3時間撹拌して、修飾されたグラフェン材料を含む混合溶液を形成する。グラフェン材料を含む水溶液におけるグラフェン材料の質量パーセントが0.5%〜3%であり、前記グラフェン材料と芳香族基を含むシランカップリング剤との質量比が5:1〜20:1である。
【0068】
ステップ440:修飾されたマイクロナノ構造材料を、修飾されたグラフェン材料を含む混合溶液の中に加入し、反応して、濾過して乾燥した後、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0069】
ステップ410において、前記マイクロナノ構造材料の表面に、−COOH、−OH等の酸素を含む官能基を有するので、有機アミン化合物と前記マイクロナノ構造材料の酸素を含む官能基との反応することを介して、該マイクロナノ構造材料の表面に塩基性官能基を有させる。具体的には、前記マイクロナノ構造材料の酸素を含む官能基と有機アミン化合物のアミノ基とがアシルアミド化反応を行う。
【0070】
前記有機アミン化合物は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、M-フェニレンジアミン、M-キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンの中の少なくとも一種である。
【0071】
前記有機アミン化合物と前記マイクロナノ構造材料との質量比が5:1〜10:1であることが好ましい。
【0072】
更に、ステップ410は、第二重合体を、前記マイクロナノ構造材料と有機アミン化合物との中に加入して、混合して、撹拌することを含む。前記第二重合体が水溶性重合体である。前記第二重合体は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は組み合わせである。前記グラフェン材料と前記第二重合体との質量比が1:0.01〜1:100である。前記第二重合体が水溶性重合体であり、該第二重合体を加入することによって、形成されたグラフェン複合粉体材料が下流製品の産業に応用される時には、分散しやすい。
【0073】
前記ステップ420において、芳香族基を含むシランカップリング剤及び水性エタノールを調合することを通じて、一部の芳香族基を含むシランカップリング剤を加水分解させ、ヒドロキシを形成する。
【0074】
前記芳香族基を含むシランカップリング剤は、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン及びジフェニルジメトキシシラン等の中の少なくとも一種である。
【0075】
前記ステップ430において、芳香族基を含むシランカップリング剤を利用して、前記グラフェン材料に対して、修飾をする。具体的には、前記芳香族基を含むシランカップリング剤における芳香族基とグラフェン材料の表面のπ電子とが、強いπ−π共役を形成して、グラフェン材料の表面に例えばフェノール基などの酸素を含む官能基を有させる。
【0076】
前記ステップ440において、前記酸素を含む官能基を有するグラフェン材料と塩基性官能基を有するマイクロナノ構造材料とが化学反応をする。これにより、グラフェン材料とマイクロナノ構造材料とが複合する。即ち、修飾されたグラフェン材料と塩基性官能基を有するマイクロナノ構造材料とが反応した後、該マイクロナノ構造材料が化学結合によって、グラフェン材料の表面に均一に分散して、緊密に結合する。
【0077】
前記反応時間が2時間〜6時間である。
【0078】
本実施形態において、有機アミン化合物を利用して、マイクロナノ構造材料の酸素を含む官能基と反応して、該マイクロナノ構造材料の表面に塩基性官能基を導入する。同時に、共役作用が強い芳香族基を含むシランカップリング剤を利用して、前記グラフェン材料に対して修飾して、芳香族基とグラフェン材料の表面とが強い?−?共役を形成させる。修飾されたグラフェン材料と塩基性官能基を有するマイクロナノ構造材料とが反応した後、該マイクロナノ構造材料が化学結合によって、グラフェン材料の表面に均一に分散して、緊密に結合する。これにより、分散性及び導電性が優れたグラフェン複合粉体材料を形成する。
【0079】
本発明の実施形態は、グラフェン複合粉体材料の製造方法を提供する。該製造方法は、下記のステップを含む。
【0080】
ステップS510:第二重合体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を水の中に加入して、混合溶液を形成する。前記グラフェン材料と水溶性第二重合体との質量比が1:0.01〜1:100であり、前記マイクロナノ構造材料と前記グラフェン材料との質量比が0.1:1〜5:1である。
【0081】
ステップS520:乾燥処理して、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0082】
ステップ510において、前記第二重合体、グラフェン材料及びマイクロナノ構造材料を物理的に混合する。混合する方式が、超音波で分散すること、撹拌すること又は二種の組み合わせである。物理的に混合することを通じて、前記グラフェン材料が、第二重合体の中に均一に分散する。前記マイクロナノ構造材料が分子間力によって、前記グラフェン材料の表面に均一に分散する。前記マイクロナノ構造材料及び前記グラフェン材料が複合することを実現する。前記マイクロナノ構造材料及び前記グラフェン材料が物理作用によって緊密に結合する。
【0083】
前記第二重合体は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロースアセテート(CA)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びポリグルタミン酸の中の一種又は多種である。
【0084】
本実施形態から提供する製造方法は、物理性の撹拌及び分散によって、前記マイクロナノ構造材料及び前記グラフェン材料を第二重合体の中に分散することができ、前記マイクロナノ構造材料及び前記グラフェン材料を物理作用によって緊密に結合する。これにより、分散性及び導電性が優れたグラフェン複合粉体材料を形成する。該製造方法は、簡単であり、工業化に有利である。
【0085】
本発明は、特殊な材料を設計すること及び特殊な工程を採用することを通じて、前記マイクロナノ構造材料を前記グラフェン材料の中に極めて多くに均一に分散させ、該グラフェン材料の表面に緊密に被覆する。これにより、該製造方法によって形成されたグラフェン複合粉体材料は、優れた分散性及び導電性を有して、集まりにくい。該製造方法は反応条件が簡単であり、ステップが少なく、操作及び産業化に有利である。
【0086】
実施形態1−1
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:5であることに応じて、0.5Kgのポリビニルアルコール(PVA)を秤取して、該ポリビニルアルコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを噴霧乾燥して、進風の温度が270℃であり、出口の温度が150℃であり、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0087】
図1は、本発明の実施形態1−1によって形成されたグラフェン複合粉体材料のSEM写真である。図1から、該グラフェン複合粉体材料の粒径の範囲が10マイクロメートル〜50マイクロメートルであることが分かる。
【0088】
実施形態1−2
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:5であることに応じて、0.5Kgのポリビニルアルコール(PVA)を秤取して、該ポリビニルアルコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリビニルアルコール(PVA)が完全に析出するまで、エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0089】
実施形態1−3
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:5であることに応じて、0.5Kgのポリビニルアルコール(PVA)を秤取して、該ポリビニルアルコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリビニルアルコール(PVA)が完全に析出するまで、エーテルをゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0090】
実施形態1−4
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:5であることに応じて、0.5Kgのポリビニルアルコール(PVA)を秤取して、該ポリビニルアルコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0091】
実施形態1−5
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:5であることに応じて、0.5Kgのポリビニルアルコール(PVA)を秤取して、該ポリビニルアルコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。或いは、該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリビニルアルコール(PVA)が完全に析出するまで、エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。
【0092】
実施形態1−6
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:5であることに応じて、0.5Kgのポリビニルアルコール(PVA)を秤取して、該ポリビニルアルコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを50℃〜200℃のオーブンで乾燥する。
【0093】
実施形態1−7
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:100であることに応じて、300Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを噴霧乾燥工して、進風の温度が240℃であり、出口の温度が120℃であり、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0094】
実施形態1−8
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:100であることに応じて、300Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリエチレングリコール(PEG)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0095】
実施形態1−9
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:100であることに応じて、300Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリエチレングリコール(PEG)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0096】
実施形態1−10
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:100であることに応じて、300Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0097】
実施形態1−11
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比を1:100であることに応じて、300Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0098】
実施形態1−12
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:100であることに応じて、300Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。或いは、該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリエチレングリコール(PEG)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。
【0099】
実施形態1−13
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.015Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを噴霧乾燥工して、進風の温度が240℃であり、出口の温度が120℃であり、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0100】
実施形態1−14
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.015Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリエチレングリコール(PEG)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0101】
実施形態1−15
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.015Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリエチレングリコール(PEG)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0102】
実施形態1−16
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.015Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0103】
実施形態1−17
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.015Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0104】
実施形態1−18
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.015Kgのポリエチレングリコール(PEG)を秤取して、該ポリエチレングリコールを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。或いは、該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリエチレングリコール(PEG)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。
【0105】
実施形態1−19
質量濃度が1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1であることに応じて、0.1Kgのポリアクリルアミド(PAM)を秤取して、該ポリアクリルアミドを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを噴霧乾燥工して、進風の温度が300℃であり、出口の温度が200℃であり、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0106】
実施形態1−20
質量濃度が1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1であることに応じて、0.1Kgのポリアクリルアミド(PAM)を秤取して、該ポリアクリルアミドを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリアクリルアミド(PAM)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0107】
実施形態1−21
質量濃度が1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1であることに応じて、0.1Kgのポリアクリルアミド(PAM)を秤取して、該ポリアクリルアミドを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリアクリルアミド(PAM)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0108】
実施形態1−22
質量濃度が1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1であることに応じて、0.1Kgのポリアクリルアミド(PAM)を秤取して、該ポリアクリルアミドを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0109】
実施形態1−23
質量濃度が1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1であることに応じて、0.1Kgのポリアクリルアミド(PAM)を秤取して、該ポリアクリルアミドを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。或いは、該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリアクリルアミド(PAM)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。
【0110】
実施形態1−24
質量濃度が1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.1であることに応じて、0.1Kgのポリアクリルアミド(PAM)を秤取して、該ポリアクリルアミドを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0111】
実施形態1−25
質量濃度が2%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、20Kgのポリビニルピロリドン(PVP)を秤取して、該ポリビニルピロリドンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを噴霧乾燥工して、進風の温度が220℃であり、出口の温度が100℃であり、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0112】
実施形態1−26
質量濃度が2%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、20Kgのポリビニルピロリドン(PVP)を秤取して、該ポリビニルピロリドンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリビニルピロリドン(PVP)が完全に析出するまで、シクロヘキサンをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0113】
実施形態1−27
質量濃度が2%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、20Kgのポリビニルピロリドン(PVP)を秤取して、該ポリビニルピロリドンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリビニルピロリドン(PVP)が完全に析出するまで、シクロヘキサンをゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0114】
実施形態1−28
質量濃度が2%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、20Kgのポリビニルピロリドン(PVP)を秤取して、該ポリビニルピロリドンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0115】
実施形態1−29
質量濃度が2%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、20Kgのポリビニルピロリドン(PVP)を秤取して、該ポリビニルピロリドンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0116】
実施形態1−30
質量濃度が2%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤が水である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、20Kgのポリビニルピロリドン(PVP)を秤取して、該ポリビニルピロリドンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。或いは、該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリビニルピロリドン(PVP)が完全に析出するまで、石油エーテルをゆっくりと加入する。真空にして、濾過した後、凍結乾燥して、乾燥温度が−10℃〜−80℃である。
【0117】
実施形態1−31
質量濃度が2.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:2であることに応じて、5Kgのポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)を秤取して、該ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過した後、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に30℃〜200℃のオーブンで乾燥処理する。
【0118】
実施形態1−32
質量濃度が2.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:2であることに応じて、5Kgのポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)を秤取して、該ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0119】
実施形態1−33
質量濃度が2.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:2であることに応じて、5Kgのポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)を秤取して、該ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0120】
実施形態1−34
質量濃度が0.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:50であることに応じて、25Kgのポリフッカビニリデン(PVDF)を秤取して、該ポリフッカビニリデンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリフッカビニリデン(PVDF)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に30℃〜200℃のオーブンで乾燥処理する。
【0121】
実施形態1−35
質量濃度が0.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:50であることに応じて、25Kgのポリフッカビニリデン(PVDF)を秤取して、該ポリフッカビニリデンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びポリフッカビニリデン(PVDF)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0122】
実施形態1−36
質量濃度が0.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:50であることに応じて、25Kgのポリフッカビニリデン(PVDF)を秤取して、該ポリフッカビニリデンを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0123】
実施形態1−37
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルホルムアミド(DMF))である)を秤取して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、15Kgのアクリル樹脂(PMMA)を秤取して、該アクリル樹脂を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びアクリル樹脂(PMMA)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に30℃〜200℃のオーブンで乾燥処理する。
【0124】
実施形態1−38
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルホルムアミド(DMF))である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、15Kgのアクリル樹脂(PMMA)を秤取して、該アクリル樹脂を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びアクリル樹脂(PMMA)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0125】
実施形態1−39
質量濃度が1.5%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルホルムアミド(DMF))である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:10であることに応じて、15Kgのアクリル樹脂(PMMA)を秤取して、該アクリル樹脂を前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0126】
実施形態1−40
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルアセトアミド(DMAc)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:1であることに応じて、0.1Kgのエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)を秤取して、該エチレンビニルアルコールコポリマーを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に30℃〜200℃のオーブンで乾燥処理する。
【0127】
実施形態1−41
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルアセトアミド(DMAc)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:1であることに応じて、0.1Kgのエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)を秤取して、該エチレンビニルアルコールコポリマーを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0128】
実施形態1−42
質量濃度が0.1%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルアセトアミド(DMAc)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比を1:1であることに応じて、0.1Kgのエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)を秤取して、該エチレンビニルアルコールコポリマーを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0129】
実施形態1−43
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルアセトアミド(DMAc)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.03Kgのエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)を秤取して、該エチレンビニルアルコールコポリマーを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、30℃〜200℃のオーブンで、溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に30℃〜200℃のオーブンで乾燥処理する。
【0130】
実施形態1−44
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルアセトアミド(DMAc)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.03Kgのエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)を秤取して、該エチレンビニルアルコールコポリマーを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーが撹拌された状態下に、前記グラフェン材料及びエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)が完全に析出するまで、脱イオン水をゆっくりと加入する。その後、真空にして、濾過して、造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。或いは、凝集されず、直接に造粒機に造粒された後、30℃〜200℃の温度下に溶剤が全部で蒸発するまで処理する。
【0131】
実施形態1−45
質量濃度が3%である100Kgのグラフェン材料のスラリー(溶剤がジメチルアセトアミド(DMAc)である)を提供して、グラフェン材料と高分子との質量比が1:0.01であることに応じて、0.3Kgのエチレンビニルアルコールコポリマー(EVAL)を秤取して、該エチレンビニルアルコールコポリマーを前記グラフェン材料のスラリーの中に加入して、中間スラリーを調合する。該中間スラリーを熱圧乾燥して、乾燥温度が50℃〜150℃である。
【0132】
実施形態2−1
0.1gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び1gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が3500S/m以上であり、見掛け密度が0.17g/cmである。図2を参照すると、前記グラフェン複合粉体材料の分散性が優れて、導電カーボンブラックが前記グラフェン材料の表面に被覆する。形成されたグラフェン複合粉体材料を水の中に分散した後、測量をすると、図3に示すように、該グラフェン複合粉体材料の分散性が更に優れる。
【0133】
実施形態2−2
0.01gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び0.1gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が3500S/m以上であり、見掛け密度が0.15g/cmである。
【0134】
実施形態2−3
100gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び5gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、凍結乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が2500S/m以上であり、見掛け密度が0.2g/cmである。
【0135】
実施形態2−4
30gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び2gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が2500S/m以上であり、見掛け密度が0.18g/cmである。
【0136】
実施形態2−5
10gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び1gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを500mLの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が3500S/m以上であり、見掛け密度が0.17g/cmである。
【0137】
実施形態2−6
0.01gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び0.5gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを500mLの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が3500S/m以上であり、見掛け密度が0.16g/cmである。
【0138】
実施形態2−7
100gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び4gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを500mLの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、凍結乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が2500S/m以上であり、見掛け密度が0.19g/cmである。
【0139】
実施形態2−8
30gのポリビニルピロリドン、1gのグラフェン材料及び3gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、ポリビニルピロリドン、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを500mLの脱イオン水の中に分散して、均一に撹拌した後、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が2500S/m以上であり、見掛け密度が0.2g/cmである。
【0140】
実施形態2−9
0.1gのマレイン酸、1gのグラフェン材料及び1gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、マレイン酸、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、過流酸アンモニウムを加入して、40℃〜60℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記過流酸アンモニウムと前記マレイン酸との質量比が1:100である。最後に、噴霧乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が2500S/m以上であり、見掛け密度が0.2g/cmである。図4を参照すると、前記グラフェン複合粉体材料の分散性が優れて、カーボンブラックが前記グラフェン材料の表面に被覆され、形成されたグラフェン複合粉体材料を水の中に分散した後、測量をすると、図5に示すように、該グラフェン複合粉体材料の分散性が更に優れる。
【0141】
実施形態2−10
0.1gのアクリル酸、1gのグラフェン材料及び5gのカーボンブラックを秤取して、アクリル酸、グラフェン材料及びカーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、過流酸アンモニウムを加入して、30℃〜100℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記過流酸アンモニウムと前記アクリル酸との質量比が1:100である。最後に、凍結乾燥を行う。測量すると、形成されたグラフェン複合粉体材料の導電率が2500S/m以上であり、見掛け密度が0.1g/cmである。図6を参照すると、前記グラフェン複合粉体材料の分散性が優れる。
【0142】
実施形態2−11
0.01gの無水マレイン酸、0.1gのグラフェン材料及び5gの導電カーボンブラック(super−P)を秤取して、無水マレイン酸、グラフェン材料及び導電カーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を加入して、40℃〜60℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)と前記無水マレイン酸との質量比が1:10である。最後に、40℃〜150℃の温度下に乾燥する。
【0143】
実施形態2−12
0.01g〜0.1gのフマル酸、1gのグラフェン材料及び0.2g〜10gのカーボンブラックを秤取して、フマル酸、グラフェン材料及びカーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を加入して、30℃〜100℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)と前記フマル酸との質量比が1:10である。最後に、噴霧乾燥を行う。
【0144】
実施形態2−13
0.01g〜0.1gのフマル酸無水物、1gのグラフェン材料及び0.5g〜2gのカーボンブラックを秤取して、フマル酸無水物、グラフェン材料及びカーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を加入して、40℃〜60℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)と前記フマル酸無水物との質量比が1:20〜1:50である。最後に、凍結乾燥を行う。
【0145】
実施形態2−14
0.01g〜0.1gのメタクリル酸、1gのグラフェン材料及び0.3g〜3gのカーボンブラックを秤取して、メタクリル酸、グラフェン材料及びカーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を加入して、30℃〜100℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)と前記メタクリル酸との質量比が1:20〜1:50である。最後に、40℃〜100℃の温度下に乾燥を行う。
【0146】
実施形態2−15
0.01g〜0.1gのジアリルジメチルアンモニウムクロリド、1gのグラフェン材料及び0.2g〜10gのナノダイヤモンドを秤取して、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、グラフェン材料及びナノダイヤモンドを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸を加入して、40℃〜60℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸と前記ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとの質量比が1:20〜1:50である。最後に、噴霧乾燥を行う。
【0147】
実施形態2−16
0.01g〜0.1gのアクリロニトリル、1gのグラフェン材料及び0.5g〜2gのナノダイヤモンドを秤取して、アクリロニトリル、グラフェン材料及びナノダイヤモンドを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸を加入して、30℃〜100℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸と前記アクリロニトリルとの質量比が1:20〜1:50である。最後に、凍結乾燥を行う。
【0148】
実施形態2−17
0.01g〜0.1gのアクリルアミド、1gのグラフェン材料及び0.3g〜3gのナノダイヤモンドを秤取して、アクリロニトリル、グラフェン材料及びナノダイヤモンドを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸を加入して、40℃〜60℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸と前記アクリルアミドとの質量比が1:20〜1:50である。最後に、40℃〜50℃の温度下に乾燥を行う。
【0149】
実施形態2−18
0.01g〜0.1gのメタクリルアミド、1gのグラフェン材料及び0.5g〜2gのナノダイヤモンドを秤取して、メタクリルアミド、グラフェン材料及びナノダイヤモンドを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−ビス(2−イミダゾリ−2−イル)[2,2'−アゾビスプロパン]・2塩酸塩を加入して、30℃〜100℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−ビス(2−イミダゾリ−2−イル)[2,2'−アゾビスプロパン]・2塩酸塩と前記メタクリルアミドとの質量比が1:20〜1:50である。最後に、噴霧乾燥を行う。
【0150】
実施形態2−19
0.05g〜0.8gのメタクリルアミド、1gのグラフェン材料及び0.5g〜2gのナノダイヤモンドを秤取して、メタクリルアミド、グラフェン材料及びナノダイヤモンドを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−ビス(2−イミダゾリ−2−イル)[2,2'−アゾビスプロパン]・2塩酸塩を加入して、40℃〜60℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−ビス(2−イミダゾリ−2−イル)[2,2'−アゾビスプロパン]・2塩酸塩と前記メタクリルアミドとの質量比が1:20〜1:50である。最後に、噴霧乾燥を行う。
【0151】
実施形態2−20
0.05g〜0.8gのN‐イソプロピルアクリルアミド、2gのグラフェン材料及び0.5g〜2gのカーボンブラックを秤取して、N‐イソプロピルアクリルアミド、グラフェン材料及びカーボンブラックを1Lの脱イオン水の中に分散して、30℃〜50℃の温度下に0.1時間〜2時間攪拌する。その後、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]を加入して、30℃〜100℃の温度下に1時間〜10時間も反応する。前記2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]と前記N‐イソプロピルアクリルアミドとの質量比が1:20〜1:50である。最後に、噴霧乾燥を行う。
【0152】
実施形態2−21
質量比が10:1〜100:1であるエチレンジアミン及び導電カーボンブラックのナノ粒子を均一に混合して、40℃〜100℃の温度下に2時間〜6時間も加熱して、攪拌する。洗浄、濾過して、修飾されたカーボンブラックのナノ粒子を形成する。質量比が1:5〜1:8である水及びアルコールを混合して、水性エタノール溶液を形成する。その後、前記水性エタノール溶液にフェニルトリメトキシシランを加入して、第一溶液を調合して、前記フェニルトリメトキシシランと水性エタノール溶液との質量比が1:1〜10:1である。質量パーセントが0.5wt%〜3wt%であるのグラフェン材料の水溶液の中に前記第一溶液を加入して、修飾されたグラフェン材料の溶液を形成する。前記グラフェン材料とシランカップリング剤との質量比が5:1〜20:1である。80℃〜120℃の温度下に1時間〜3時間も加熱する。修飾されたカーボンブラックのナノ粒子を前記修飾されたグラフェン材料の溶液の中に加入して、2時間〜6時間攪拌して、反応して、乾燥した後、グラフェン複合粉体材料を形成する。
【0153】
実施形態2−22
質量比が5:1〜10:1であるトリエチレンテトラミン及びナノダイヤモンドを均一に混合して、40℃〜100℃の温度下に2時間〜6時間も加熱して、攪拌する。洗浄、濾過して、修飾されたカーボンブラックのナノ粒子を形成する。質量比が1:5〜1:8である水及びアルコールを混合して、水性エタノール溶液を形成する。その後、前記水性エタノール溶液にフェニルトリメトキシシランを加入して、第一溶液を調合して、前記フェニルトリメトキシシランと水性エタノール溶液との質量比が1:1〜10:1である。質量パーセントが0.5wt%〜3wt%であるのグラフェン材料の水溶液の中に前記第一溶液を加入して、修飾されたグラフェン材料の溶液を形成する。前記グラフェン材料とシランカップリング剤との質量比が5:1〜20:1である。80℃〜120℃の温度下に1時間〜3時間も加熱する。修飾されたナノダイヤモンドを前記修飾されたグラフェン材料の溶液の中に加入して、2時間〜6時間攪拌して反応して、乾燥した後、グラフェン複合粉体材料を形成する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】