特表2016-531830(P2016-531830A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-531830顆粒状の肥料に農業に役立つ添加剤や生物由来の添加剤や防塵のための添加剤を加えるためのシステムと方法
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  • 特表2016531830-顆粒状の肥料に農業に役立つ添加剤や生物由来の添加剤や防塵のための添加剤を加えるためのシステムと方法 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-531830(P2016-531830A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】顆粒状の肥料に農業に役立つ添加剤や生物由来の添加剤や防塵のための添加剤を加えるためのシステムと方法
(51)【国際特許分類】
   C05G 3/10 20060101AFI20160916BHJP
   C05D 9/02 20060101ALI20160916BHJP
【FI】
   C05G3/10
   C05D9/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-536375(P2016-536375)
(86)(22)【出願日】2014年8月19日
(85)【翻訳文提出日】2016年4月7日
(86)【国際出願番号】US2014051662
(87)【国際公開番号】WO2015026806
(87)【国際公開日】20150226
(31)【優先権主張番号】61/968,328
(32)【優先日】2014年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/867,334
(32)【優先日】2013年8月19日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG
(71)【出願人】
【識別番号】509157373
【氏名又は名称】ザ・モザイク・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホルト,チモニー,ジーン
(72)【発明者】
【氏名】ベイラー,ブライアン,トッド
(72)【発明者】
【氏名】バラバン,ローレン,エー
(72)【発明者】
【氏名】ホブズ,トロイ,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブソン,キャスリーン,ローリー
【テーマコード(参考)】
4H061
【Fターム(参考)】
4H061AA02
4H061BB01
4H061BB21
4H061BB51
4H061CC01
4H061CC15
4H061DD07
4H061DD08
4H061DD18
4H061EE01
4H061EE02
4H061EE07
4H061EE11
4H061EE15
4H061EE16
4H061EE17
4H061EE19
4H061EE20
4H061EE27
4H061EE28
4H061EE63
4H061EE66
4H061FF08
4H061FF15
4H061GG04
4H061GG15
4H061GG16
4H061GG41
4H061HH11
4H061HH33
4H061LL02
4H061LL26
(57)【要約】
製造後に顆粒肥料を調整することにより、肥料の取り扱い中、輸送中、貯蔵中における粉塵の発生を減らしたり、肥料が農業でより役立つようにしたりする方法とこれに関連したシステム。この方法は、例えば噴霧等により複数の肥料の顆粒へある量の水性品質改良剤を取り入れる工程を含む。水性品質改良剤は、一種類以上の農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤を含むものとすることが可能であり、このような添加剤としては、一種類以上の酸性化剤、一種類以上の乾燥剤、一種類以上の除草剤か殺虫剤、一種類以上のキレート剤、一種類以上の生物由来の薬剤、のいずれか、或いはこれらの組み合わせなどがある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉塵抑制を改善するためや農業で役立てるために肥料の顆粒を調整する方法であって、
華氏約50度から華氏約250度の表面温度を持つ複数の肥料の顆粒を供給する工程と、
農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤を含む水性品質改良剤か含まない水性品質改良剤を導入する工程と、
必要があれば、表面に水性品質改良剤を含む肥料の顆粒を機械的エネルギーにさらすかあるいは流動層反応器にかける工程と、
水性品質改良剤由来で加わった水分を、顆粒の最終的な含水量が約0重量%から約6.5重量%となるまで顆粒から取り除く工程とを含むもの。
【請求項2】
請求項1の方法であって、一種類以上の農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤が水性品質改良剤の溶液の約20重量%から約50重量%にて含まれているもの。
【請求項3】
請求項1の方法であって、水性品質改良剤が、水と、一種類以上の酸性化剤、一種類以上の乾燥剤、一種類以上の除草剤か殺虫剤、一種類以上のキレート剤、一種類以上の生物由来の薬剤のいずれか、或いはこれらの組み合わせとを含む水溶液か懸濁液であるもの。
【請求項4】
請求項3の方法であって、一種類以上の酸性化剤が、クエン酸、スルファミン酸、硫酸、リン酸、或いはこれらの組み合わせであるもの。
【請求項5】
請求項3の方法であって、一種類以上の乾燥剤が、コーンスターチ、小麦澱粉、或いはこれらの組み合わせであるもの。
【請求項6】
請求項3の方法であって、一種類以上のキレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ポリエチレンイミン(PEI)、或いはこれらの組み合わせであるもの。
【請求項7】
請求項1の方法であって、水性品質改良剤が、水と一種類以上の二次的栄養素や微量栄養素とを含む水溶液か懸濁液であるもの。
【請求項8】
請求項7の方法であって、一種類以上の二次的栄養素を、硫黄源、カルシウム源、マグネシウム源からなる一群から選択したもの。
【請求項9】
請求項7の方法であって、一種類以上の微量栄養素を、鉄源、マンガン源、亜鉛源、銅源、ホウ素源、モリブデン源、塩素源からなる一群から選択したもの。
【請求項10】
請求項1の方法であって、表面に水性品質改良剤を含む肥料の顆粒を機械的エネルギーにさらす工程において、調整容器内にて転動或いは混合させることによって粒子間の相互作用を及ぼすもの。
【請求項11】
請求項1の方法であって、表面に水性品質改良剤を含む肥料の顆粒を流動層反応器に入れることにより、必ずしも粒子間の相互作用を受けたり機械的エネルギーにさらされたりすることなく、それぞれの顆粒の表面に上述のような調整が施されるようにするもの。
【請求項12】
請求項1の方法であって、農業に役立つ添加剤か防塵のための添加剤を含む水性品質改良剤か含まない水性品質改良剤を導入する工程において、華氏約32度から華氏約800度の水性品質改良剤を調整容器内にて肥料の顆粒に噴霧して導入するもの。
【請求項13】
請求項1の方法であって、水性品質改良剤とは別の工程で、或いは水性品質改良剤とは別の供給源から、顆粒表面上に一種類以上の農業に役立つ添加剤と防塵のための添加剤とを導入する工程をさらに含むもの。
【請求項14】
調整容器にて肥料の顆粒へ一種類以上の農業に役立つ添加剤を導入する方法であって、一種類以上の農業に役立つ添加剤が、生物由来物質のうち一種類か任意の組み合わせを含むもの。
【請求項15】
請求項14の方法であって、生物由来物質が一種類以上の微生物を含むもの。
【請求項16】
請求項15の方法であって、微生物を、桿菌、根粒菌、アゾトバクター、アゾスピリルムとこれらの組み合わせからなる一群から選んだ細菌とするもの。
【請求項17】
請求項15の方法であって、微生物を、アスペルギルス属、菌根菌、白きょう病菌と黄きょう病菌、メタリジウム属、トリコデルマ属、サッカロマイセス属、シゾサッカロマイセス属、スポロボロマイセス属、カンジダ属、トリコスポロン属、ロドスポリディウム属からなる一群から選んだ菌類とするもの。
【請求項18】
請求項14の方法であって、生物由来物質を、代謝産物、ペプチド、リポペプチド、ホルモン、ペプチドホルモン、シデロフォア、糖ペプチド、フミン酸塩、界面活性剤、ビタミン、酵素、アミノ酸、アミノ酸誘導体、核酸、核酸誘導体とこれらの組み合わせからなる一群から選ぶもの。
【請求項19】
請求項14から18の方法であって、生物由来物質を肥料や肥料の顆粒に対し最終濃度約103CFU/gから約1012CFU/gとなるように用いるもの。
【請求項20】
請求項19の方法であって、生物由来物質を肥料や肥料の顆粒に対し最終濃度約106CFU/gから約109CFU/gとなるように用いるもの。
【請求項21】
請求項14から20の方法であって、生物由来物質を水溶液として肥料や肥料の顆粒へ噴霧し、次にこれを乾燥させて肥料や肥料の顆粒に生物由来物質が覆った状態で残るようにするもの。
【請求項22】
以上の請求項いずれかの方法に従って肥料の顆粒へ農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤を導入するためのシステム。
【請求項23】
請求項22のシステムであって、リボンブレンダー、パドルミキサー、バッフルからなる一群から選んだ混合機を備えた調整容器を含むもの。
【請求項24】
請求項22のシステムであって、水性品質改良剤を顆粒全体に均一に塗布し、顆粒同士の機械的相互作用をさらに誘導するように回転ドラムを含むもの。
【請求項25】
請求項22のシステムであって、流動層反応器を含んでおり、顆粒と水性品質改良剤をこの流動層反応器へ入れることにより、必ずしも粒子間の相互作用を受けたり機械的相互作用を受けたりすることなく、それぞれの顆粒の表面に上述のような調整が施されるようになっているもの。
【請求項26】
請求項22のシステムであって、一つ以上の回転ドラムと、混合機を備えた一つ以上の調整容器と、一つ以上の流動層反応器を任意の組み合わせで含むもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2013年8月19日に出願された米国仮特許出願第61/867,334号と2014年3月20日に出願された米国仮特許出願第61/968,328号の利益を主張し、ここにその全文を参照により援用する。
【0002】
本発明の分野
本発明は、顆粒肥料の取り扱い中や輸送中や貯蔵中での粉塵発生を抑えるシステムとこれに関連する方法を対象にしている。厳密に言えば、本発明は、粉塵発生を抑えるためや、農業上や生物的な利益のある添加剤や防塵のための添加剤を付加するために、水性処理剤や水性品質改良剤(調整剤)を用いた顆粒肥料調整のためのシステムやこれに関連する方法を対象としている。
【背景技術】
【0003】
本発明の背景
農業で用いる無機肥料は、通常、最も重要な三つの無機栄養素である窒素(N)、リン(P)、カリ(K)のうち少なくとも一つからなる主成分を含む。この肥料はNPK比を用いて見分ける。NPK比におけるN値は、肥料中における窒素元素の重さの割合であり、P値とK値は仮にすべてのリン元素とカリウム元素をPとKOの形態に酸化した場合に肥料中に存在することとなるこれらの酸化物の量を表す。N−P−K比や濃度は肥料の種類や使用者の需要に応じて様々である。
【0004】
例えば、主成分となる肥料は、リン酸肥料(リン酸一アンモニウム(「MAP」)或いはリン酸二アンモニウム(「DAP」)など)、或いはカリ肥料(塩化カリウム(「MOP」)など)や他のカリウムが主成分の肥料、或いは窒素が主成分の肥料(尿素を含む肥料など)を含むことができる。肥料にはまた二次的栄養素や微量栄養素を任意の組み合わせで含めることもできる。二次的栄養素は、硫黄化合物、カルシウム、マグネシウムのいずれか或いは複数とすることが可能であり、微量栄養素は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素のいずれか或いは複数とすることが可能である。微量栄養素や二次的栄養素は、元素形態にて、或いは、塩等のような化合物として、溶液に加えることができる。
【0005】
これらの農業用肥料の多くは、配合後に造粒し、乾燥し、粉塵抑制剤を用いて処理し、安定して容易に扱える形態にて提供されている。従来の造粒過程固有の欠点は、肥料のかなりの部分が製造中や貯蔵中や流通中に粉塵粒子を生じる可能性があることであり、管理する田畑での取り扱いや散布がかなり難しくなる。使えたはずの肥料を無駄にしてしまうのに加えて、肥料から好ましくない粒子が放出される可能性もある。粒子の放出を軽減することは可能であるが、状況によっては軽減するのに掛かる費用が不経済になるかもしれない。
【0006】
粉塵抑制のために、肥料の顆粒は多くの場合、造粒中あるいは輸送中に発生した粉塵を減らしたり捕らえたりする防塵コーティングで覆われている。防塵コーティングは、肥料顆粒上へ噴霧される、例えば鉱油、ろうなどの油性の液体であり、これにより例えば造粒中や輸送中に形成された粉塵粒子をそれよりも大きな肥料顆粒に付着させる。コーティングはまた粉塵粒子を封入し、粉塵粒子が空中に舞い上がるのを防止あるいは抑制する。
【0007】
従来型のコーティングは粉塵粒子を抑制するのに効果があるものの、そのコーティングにもとからある欠点は、コーティングの効く品質保持期限が限られており、時間の経過とともにコーティングの効果が減少する可能性があることである。保管や輸送が長期にわたると、保管や輸送の時間がコーティングの効く期間を超えてしまうかもしれず、コーティングした肥料の安全性リスクが増加する可能性があり、肥料製品が安全でないものになったり、保管容器や輸送設備や田畑で用いる散布装置の中での肥料の流動性が望ましくないものになったりすることになる。その上、こういった従来のコーティングを用いるとコーティング剤組成物の費用や製造コストが膨らむため、最終製品にかなりの費用が加わる可能性がある。品質保持期限の長い防塵用薬剤は市販のものを利用することも可能であるが、このような製品はかなり費用が高く、この理由のために当業界では広く採用されてこなかった。
【0008】
顆粒肥料を取り扱う間に生じる粉塵を効率よくかつ効果的に減らす方法や、肥料を農業にさらに役立てる方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6544313号
【特許文献2】米国特許第7497891号
【発明の概要】
【0010】
発明の概要
本発明は、製造後に顆粒肥料を調整することにより、肥料の取り扱い中、輸送中、保管中に発生する粉塵を減らしたり、肥料を農業にさらに役立てられるようにしたりする方法とこれに関連したシステムを対象とする。この方法は、調整容器において噴霧等によりある量の水性品質改良剤を複数の肥料の顆粒に取り入れる工程を含み、その顆粒は、表面温度が華氏約50度から華氏約250度、より具体的には華氏約130度から華氏約200度であり、元の含水量が約0重量パーセント(重量%)から約6.5重量%、より具体的には約0.5重量%から約3重量%、さらに具体的には約0.5重量%から約1.5重量%であるようなものとする。水性品質改良剤は、液体か蒸気か過熱蒸気の状態での水のみ又は水溶液とすることができ、農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤のいずれか又は両方を加えても加えなくてもよい。水性品質改良剤が水の状態の場合は、農業に役立つ添加剤か防塵のための添加剤かのいずれか又は両方が加えられているかいないかにかかわらず、水性品質改良剤を華氏約32度から華氏約800度にて導入し、より具体的には華氏約70度から華氏約170度にて導入する。
【0011】
代わりに、農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤のいずれか又は両方を一種類以上、水性品質改良剤(添加剤の有無に関わらず)とは別に顆粒の表面に導入する。この一種類以上の添加剤は、水性品質改良剤と同時か、水性品質改良剤の前後に加えることが可能である。
【0012】
上記のように、水性品質改良剤には必要があれば一種類以上の農業に役立つ添加剤か防塵のための添加剤かのいずれか又は両方を含めることができる。この添加剤は、例えば、一種類以上の酸性化剤(例えば、クエン酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸とこれらの組み合わせとするが、これらに限定しない)か、一種類以上の乾燥剤(例えば、コーンスターチや小麦澱粉のいずれか或いは両方とするが、これらに限定しない)か、一種類以上のキレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)やポリエチレンイミン(PEI)とするが、これらに限定しない)かのいずれか或いはすべて、或いはこれらの組み合わせとするがこれらに限定せず、この添加剤の量は溶液に対して約0.01重量%から約99.99重量%(すなわち溶質の重さ/溶液の重さで)、より具体的に言えば、ある用途向けには溶液に対して約0.01重量%から約20重量%、他の用途向けには溶液に対して約20重量%から約50重量%、さらに他の用途向けでは約50重量%から約99.99重量%とする。
【0013】
上記以外の本発明の実施例として、上に挙げた添加剤に加えて、或いはその代わりとして、水性品質改良剤には、二次的栄養素や微量栄養素のうち一種類か任意の組み合わせから選んだ一種類以上の農業に役立つ添加剤を含めることもでき、その添加剤の量は、溶液の約0.01重量%から約99.99重量%、より具体的には、溶液の約20重量%から約50重量%とする。二次的栄養素は、硫黄化合物、カルシウム、マグネシウムのいずれか或いは複数を含むことが可能であり、微量栄養素は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素のいずれか或いは複数を含むことが可能である。微量栄養素や二次的栄養素は、元素形態にて、或いは塩等のような化合物として、溶液に加えることができる。
【0014】
さらに他の実施例として、上に挙げた添加剤に加えて、或いはその代わりとして、水性品質改良剤には、除草剤や殺虫剤のうち一種類か或いは任意の組み合わせから選んだ一種類以上の農業に役立つ添加剤を含めることもできる。
【0015】
上に挙げた添加剤に加えて、或いはその代わりとして、水性品質改良剤には、生物由来物質のうち一種類か任意の組み合わせから選んだ一種類以上の農業に役立つ添加剤を含めることもできる。ある意味では、生物由来物質すなわち「生物資材」は、一種類以上の生物学的化学物質、植物などの抽出物、微生物剤、他の生命有機体のいずれか或いはいくつかを含むことができる。実施例によっては、生物由来物質は微生物を含むことができ、その微生物としては、桿菌(Bacillus)、根粒菌(Rhizobium)、アゾトバクター(Azobacter)、アゾスピリルム(Azospirillum)等の細菌や、アスペルギルス属(Aspergillus)、菌根菌(Mycorhizzae)、白きょう病菌と黄きょう病菌(Beauveria)、メタリジウム属(Metarhizium)、トリコデルマ属(Trichoderma)等の菌類や、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)、スポロボロマイセス属(Sporobolomyces)、カンジダ属(Candida)、トリコスポロン属(Trichosporon)、ロドスポリディウム属(Rhodosporidium)等の酵母などがあるが、これに限定しない。他の場合として、水性品質改良剤には低分子の物質やペプチドが主成分の組成物である生物由来物質を含めることもできる。この生物由来物質には、低分子の組成物やペプチドが主成分の組成物は、例えば、代謝産物、ペプチド、リポペプチド、ホルモン、ペプチドホルモン、シデロフォア、糖ペプチド、フミン酸塩、界面活性剤、ビタミン、酵素、アミノ酸、アミノ酸誘導体、核酸、核酸誘導体等があるが、これに限定しない。実施例によっては、水性品質改良剤の実施例に含ませる生物資材は、最終濃度が約10CFU(コロニー形成単位)/gから約1012CFU/g、より具体的には約10CFU/gから約10CFU/gとなるように肥料或いは肥料の顆粒へかけることができる。これに従って生物資材を使用すると、植物の発育と成長を増進するだけでなく、植物病害を治療することができる。
【0016】
水性品質改良剤をかけた顆粒を、必要があれば次に例えば転動や混合などの態様で調整容器内で機械的エネルギーにさらし、粒子同士の間に望ましい粒子相互作用を誘導する。代わりの実施例として、流動層反応器内に顆粒と水性品質改良剤を入れ、個々の顆粒の表面に上記の表面調整を施す。このとき、必ずしも粒子から粒子への相互作用か機械的エネルギーにさらされなくてもよい。さらに他の代わりの実施例として、何らかの組み合わせの粒子同士の相互作用(例えば転動や混合)にさらす工程と、粒子を流動層反応器へ入れる工程とを、いずれかの順番で、或いはいずれかの組み合わせで行う。
【0017】
水性品質改良剤由来で加わった水分は、自然に取り除くかエネルギーを加えて取り除く。この工程は、調整容器自体で、必要に応じて顆粒を転動させている間、或いは、顆粒を転動させた後に行うことができる。この乾燥は、例えば逃散粉塵のための気流など、水蒸気と粉塵と空気を取り除くことのできる乾燥した気流(加熱したものでも加熱していないものでもよい)を用いたり、送風機などの加熱乾燥機を用いたりすることによって行うことも可能であり、最終的な含水量が粒子に対して約0重量%から約6.5重量%、より具体的には約0.5重量%から約3.0重量%、さらに具体的には約0.5重量%から約1.5重量%になるまで乾燥を行い、これを調整済みの粒子の顆粒とする。
【0018】
調整工程は肥料顆粒の造粒や乾燥の後に、流れの中に置くこともできるが、離れた場所に置くこと、すなわち流れの外に置くことも可能である。この調整工程は、例えば倉庫内や別個の再処理施設内、輸送のための敷地など、様々ないかなる場所で行うこともできる。
【0019】
このように水を用いた処理により顆粒肥料の調整を行うことで、前述のような油性コーティング等の防塵の薬剤の使用が削減できるようになり、それによって原材料コストが減る。また、製造業者から栽培業者への流通における粉塵の発生が減れば、製造業者、輸送業者、納入先業者、納入先業者の従業員の産業衛生を改善でき、それによって、別の方法で産業衛生の問題点を軽減した場合に必要となるコストと設備を削減できる。最後に、農業に役立つ添加剤を導入すれば、調整済みの顆粒の農業上の利益を未調整の顆粒と比較して高めることができる。
【0020】
上述の調整方法と調整システムは、肥料の顆粒を処理することに限定されない。実施例に従った方法とシステムは、不要な粉塵や砂埃を生み出す傾向のあるいかなる顆粒状材料や粒子状材料に対しても用いることができる。他の用途としては、例えば、石炭の調整、飼料補助剤や固形飼料などの飼料製造、食品加工、鉱石や尾鉱を含む採掘事業、固形状態あるいは乾燥状態のセメント、土、砂利、砂、廃棄物、アスベストなど、様々な用途のいずれとすることもできる。
【0021】
本発明の様々な代表的な実施例の上記の概要は、説明したそれぞれの実施例、又は、本発明のすべての実施方法を説明することを意図するものではない。むしろ、他の当業者が本発明の原理と実践方法を理解できるように実施例を選び説明している。以下の詳細な説明中の図は、これらの実施例をさらに詳しく説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の実施例に従った調整方法の工程の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面の詳細な説明
図1を参照すると、粉塵抑制の向上や農業上の利益のために肥料の顆粒を調整するシステムや方法の限定しない典型的な実施例は、基本的に、102にて多くの肥料の顆粒を供給する工程を含む。肥料の顆粒は、未調整の顆粒とすることも可能であるが、前もって調整されており追加の調整が必要だったり必須だったりするような顆粒とすることもできる。顆粒は肥料の顆粒に限定せず、様々な顆粒状や粒子状の材料のいずれとすることもできる。
【0024】
この限定しない実施例では、肥料の顆粒は様々な種類の肥料のいずれとすることもできる。これは、窒素を主成分とする肥料(例えば、硝酸アンモニウム、又は尿素)、リンを主成分とする肥料(例えば一アンモニウムや二アンモニウムなどのリン酸肥料)、カリウムを主成分とする肥料(例えばカリ又は塩化カリウム)などの無機肥料や、様々なN−P−K複合肥料などであって、硫黄又は硫黄化合物、カルシウム、マグネシウムといった二次的栄養素や、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素といった微量栄養素のいずれか或いは複数を加えたものでもよく、いずれも加えていないものでもよい。限定しないひとつの実施例として、「硫黄を含む肥料の組成と同じ組成のものを調整する方法」という題名の米国特許第6544313号に記載した造粒方法を用いて肥料の顆粒を形成する。この米国特許は全体をここに参照により援用する。限定しないひとつの実施例として、「微量栄養素を加えた肥料を製造する方法」という題名の米国特許第7497891号に記載した造粒方法を用いて肥料の顆粒を形成する。この米国特許は全体をここに参照により援用する。
【0025】
肥料の顆粒の望ましい温度と含水量によって、水性品質改良剤を使う前に必要に応じて熱か空気104のいずれか或いは両方をあてる必要となることもあれば、あてたほうが望ましいこともある。例えば、赤外線加熱、又はガス燃焼による加熱、又は様々な熱源のいずれかを複数の肥料の顆粒の乾燥や加熱のために用い、108にて水性品質改良剤を用いる前に表面温度や含水量のいずれか或いは両方が目的の値となるようにすることも可能である。一つの実施例として、顆粒の目的の表面温度は華氏約50度から華氏250度、より具体的には華氏約130度から華氏約200度とし、目的の含水量は約0重量パーセント(重量%)から6.5重量%、より具体的には約0.5重量%から約3重量%、さらに具体的には約0.5重量%から1.5重量%とする。
【0026】
顆粒が目的の温度と含水量になったら、一種類以上の水性品質改良剤を用いるために、転動式ドラムや回転層、噴射式ドラムや噴射層、流動層といった調整容器106にこれらを入れる。一つの実施例として、農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤が加えられているかいないかにかかわらず、一種類以上の水性品質改良剤を108で噴霧にて塗布するために、調整容器は一種類以上の噴霧器又は噴射口を備えたものとする。上で述べたように、農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤が加えられているかいないかにかかわらず、水性品質改良剤は、液体か蒸気か過熱蒸気の状態の水か水溶液とすることが可能である。農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤が加えられているかいないかにかかわらず、水性品質改良剤は添加剤の形状によって華氏約32度から華氏約800度の温度にて導入し、より具体的には、添加剤が液体の水か水溶液の状態にある場合は華氏約70度から華氏約170度にて導入する。
【0027】
上で述べたように、水性品質改良剤には必要に応じて、例えば、酸性化剤、乾燥剤、キレート剤、微量栄養素、二次的栄養素、生物由来物質、殺虫剤、除草剤といった一種類以上の農業に役立つ添加剤や防塵のための添加剤のいずれかあるいは両方を含めることも可能である。
【0028】
酸性化剤は、クエン酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸やこれらの組み合わせとすることができるが、これに限定しない。乾燥剤は、コーンスターチや小麦澱粉のいずれか或いは両方とすることができるが、これに限定しない。キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)か、ポリエチレンイミン(PEI)か、これらの組み合わせとすることができるが、これに限定しない。いずれの添加剤も、溶液の約0.01重量%から約99.99重量%の添加量で加えることが可能であり、より具体的に言えば、ある用途には溶液の約0.01重量%から約20重量%、他の用途には溶液の約20重量%から約50重量%、さらに他の用途には約50重量%から約99.99重量%で加えることも可能である。
【0029】
上で挙げた添加剤に加えて、或いはそれらの代わりとして、水性品質改良剤には二次的栄養素や微量栄養素のうちの一つや組み合わせから選んだ一種類以上の農業に役立つ添加剤を含めることも可能であり、その添加剤の量は、溶液の約0.01重量%から約99.99重量%、より具体的には溶液の約20重量%から約50重量%とする。二次的栄養素は、例えば、硫黄化合物、カルシウム、マグネシウムのいずれか或いは複数とすることができ、微量栄養素は、例えば、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素のいずれか或いは複数とすることができる。
【0030】
上で挙げた添加剤に加えて、或いはその代わりとして、水性品質改良剤には、生物由来物質の一つやいずれかの組み合わせから選んだ一種類以上の農業に役立つ添加剤を含めることもできる。場合によっては、生物由来物質、すなわち「生物資材」は微生物とすることができ、その微生物は、桿菌、根粒菌、アゾトバクター、アゾスピリルム等の細菌や、アスペルギルス属、菌根菌、白きょう病菌と黄きょう病菌、メタリジウム属、トリコデルマ属等の菌類や、サッカロマイセス属、シゾサッカロマイセス属、スポロボロマイセス属、カンジダ属、トリコスポロン属、ロドスポリディウム属等の酵母などがあるが、これに限定しない。他の場合として、水性品質改良剤は微生物以外の生物資材とすることもでき、このような生物資材としては例えば、代謝産物、ペプチド、リポペプチド、ホルモン、ペプチドホルモン、シデロフォア、糖ペプチド、フミン酸塩、界面活性剤、ビタミン、酵素、アミノ酸、アミノ酸誘導体、核酸、核酸誘導体等の低分子の組成物やペプチドが主成分の組成物があるが、これに限定しない。
【0031】
実施例によっては、水性品質改良剤の実施例に含ませる生物資材は、最終濃度が約10CFU(コロニー形成単位)/gから約10CFU/g、より具体的には約10CFU/gから約10CFUとなるように肥料や肥料顆粒に用いることが可能である。例えば、肥料1ポンドに対して生物資材を含む水溶液4.1mlを加えることができ、或いは、液体肥料に対して約1012CFU/Lから約1015CFU/Lを目的の濃度に達するまで加えることも可能である。場合によっては、水性品質改良剤の実施例に含ませる生物資材は、華氏約70度から華氏約210度の温度範囲にて用いることができ、より具体的には華氏約70度から華氏約180度の範囲、さらに具体的には華氏約70度から華氏約160度の範囲にて用いることができる。これに従って生物資材を使用すると、植物の発育と成長を増進するだけでなく、植物病害を治療することができる。
【0032】
代わりの実施例として、必要があれば111にて上記の農業に役立つ添加剤か防塵のための添加剤のうち一種類以上を水性品質改良剤(添加剤を含んでも含まなくてもよい)とは別に肥料の表面上に導入する。調整容器106内で噴霧等によって水性品質改良剤と同時かその前後(上流工程や下流工程)にて、一種類以上の農業に役立つ添加剤か防塵のための添加剤を、加えることが可能である。
【0033】
一つの限定しない実施例として、108にて水性品質改良剤を肥料の全量に対して約0.1重量%から約10重量%の量で、より具体的には、肥料の全量に対して約2.0重量%から4.0重量%で加える。この工程は、水性品質改良剤の組成或いは濃度や、顆粒に対する水性品質改良剤の望ましい量によって、例えば、顆粒肥料1トン当たり約0ガロンから約22ガロンの割合で、より具体的には、顆粒肥料1トン当たり約5ガロンから約10ガロンの割合で水性品質改良剤を加えることにより行うことができる。
【0034】
一つの実施例として、108にて水性品質改良剤の適用と同時かその後に、必要があれば、調整容器106内にて振動や転動等の撹拌の態様で機械的エネルギーを顆粒に受けさせ、顆粒同士間の機械的相互作用を促進あるいは誘導する。調整容器は、必要があればさらにリボンブレンダー、パドルミキサー、バッフル等の混合装置を備えたものとすることも可能であり、また水性品質改良剤の利用で顆粒全体に均一に塗布できるように調整容器を回転ドラムとし、顆粒同士間の機械的相互作用をさらに誘導することもできる。
【0035】
代わりの実施例として、顆粒と水性品質改良剤を流動層反応器内へ取り込み、顆粒の表面が上述のように表面的調整を受けるようにしてもよい。このときは必ずしも粒子同士が相互作用を受けたり機械的エネルギーにさらされたりしなくてもよい。必要があれば、一種類以上の農業に役立つ添加剤か防塵のための添加剤を(添加剤の有無に関わらず)水性品質改良剤とは別に流動層へ加えることも可能である。
【0036】
110においてエネルギーを加えている最中やその後に、水性品質改良剤を用いたことに由来する過剰な水分を112にて取り除く。一つの実施例として、112における水分の除去は、追加の装置や処理がなくても行うことが可能である。例えば、逃散粉塵や水蒸気を除くための換気手段や換気ダクトなどによりすでに確立された気流や、流動床乾燥機などのような他の換気法により、容器106内に十分乾燥した空気を通して、加わった水分を取り除く。
【0037】
本発明の他の実施例として、114において一種類以上の気体を容器の中へ供給するか、容器の中を通して流し、加わった水分を顆粒から取り除く。その一種類以上の気体は例えば、再循環させた空気か新鮮な空気、アルゴンや窒素等の不活性気体とすることができる。気体は、完全に乾燥させた気体とすることも、水分が少ない気体、あるいは水分が無視できるほどの気体とすることもできる。具体的な実施例として、気体は、顆粒表面に用いる上述の一種類以上の農業に役立つ添加剤・薬剤や防塵のための添加剤・薬剤のいずれか或いは両方を含む気体とする。
【0038】
さらに他の実施例として、水分を容器106の周囲の外気へ蒸発させることにより、肥料の顆粒の潜熱は、顆粒を乾燥させるのに十分とする。容器106の空気は、必要に応じて取り除いて置換する。さらに他の実施例として、流動層乾燥機等の別の乾燥容器内(図示していないが)において、顆粒に乾燥空気か熱を当てる。実施例のそれぞれにおいて、最終的な含水量が顆粒の約0重量パーセント(重量%)から約6.5重量%となるまで、より具体的には約0.5重量%から約3重量%となるまで、さらにより具体的には約0.5重量%から約1.5重量%となるまで加わった水分を取り除き、これを調整済みの肥料の顆粒とする。
【0039】
116において取り除いた調整後の肥料の顆粒は、次にこれを貯蔵庫まで輸送したり最終的に使用する者へ出荷したりし、或いは必要に応じて再調整したりさらに調整や処理を行ったりする。
【0040】
前述のように、水を用いた処理により顆粒肥料の調整を行うことで、油性コーティングなどの防塵用薬剤の使用量を減らす、原材料コストや製造コストを減らすことができる。また、製造業者から栽培業者への流通における粉塵の発生が減れば、製造業者、輸送業者、納入先業者、その従業員の産業衛生を改善でき、それによって、別の方法で産業衛生の問題点を軽減した場合に必要となるコストと設備を削減できる。
【0041】
下の表1は、水溶液の状態の水性品質改良剤を用いて調整した調整済み肥料顆粒を未調整の肥料顆粒に対する重量パーセントで表して比較した崩壊度の結果を挙げている。この例では、主成分の肥料を第一リン酸アンモニウムとし、崩壊度を測定した。
【0042】
具体的には、本データを測定するのに用いた加速性能測定の手順は以下の段階を含む。
(1)最初に未処理の顆粒を分割し(試料分取器を用いて)同じ量を維持する。
(2)基準とする顆粒には水性品質改良剤を用いたコーティングをしないが、残りの顆粒に様々な量の水性品質改良剤を様々な実験的処理に用いてコーティングする。
(3)製品の輸送や保管の際に生じうる条件を反映させた管理下の環境条件において、コーティングした試料を保存する。
(4)防塵の有効性を数週間(2週間、4週間、6週間、8週間)後に測定する。
防塵の有効性を測定するために、試料を環境実験室から取り出し、製品の取り扱いを再現するためにエネルギーを制御しながら入力する。次に各試料から出た粉塵の大きさの粒子を取り出し、粉塵量を質量の差から求める。減少率は、基準とする試料の粉塵の生成からの割合の変化(この場合は減少)として算出する。
【表1】
【0043】
他の実施例として、上記の方法による表面処理や添加剤や薬剤の組み込みにより、保管中や輸送中に顆粒同士の化学的相互作用や物理的相互作用のいずれか或いは両方を阻害することで、凝固する傾向を抑えることも可能である。
【0044】
本発明は、様々な改良や代替の形状とすることができるものの、図面で例を用いて図示したり、明細書で詳細を説明したりしている。しかしながら、記載した特定の実施例に本発明を限定する意図はないことを理解されたい。それとは逆に、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の要旨と範囲に含まれるすべての改良、均等物、代替物を保護することを意図するものである。
図1
【国際調査報告】