【実施例】
【0157】
フラッシュクロマトグラフィーはシリカゲル(40〜63μm粒子)を用いて行った。薄層クロマトグラフィーは予備コーティングしたアルミニウム支持プレート(MerckSilica Keiselgel 60 F
254)上で行った。可視化はUV光(254nm)で、過マンガン酸カリウム、ホスホモリブデン酸(PMA)またはニンヒドリン溶液で染色することにより行った。ヘキサンがフラッシュクロマトグラフィー溶媒として特定される場合、石油エーテル(沸点40〜60℃)を代替物として用いることができる。
【0158】
すべての
1H NMRスペクトルは、Bruker Ultrashield 300分光計またはBruker DPX300分光計のいずれかを用いて得た。化学シフトは百万分率(δ)で表され、溶媒が参照される。結合定数Jはヘルツ(Hz)で表される。ESI質量分析は、Bruker HCT Ultra LCMS装置(ダイオードアレイ検出器およびBruker HCT Ultra Ion Trap MSを備えるAgilent 1200 Series LC)を用い、Phenomenex Luna 5u C18(2)100Å、50×2.00mm5ミクロンLCカラム(溶媒:5〜90%勾配の(1%ギ酸を含む)水中アセトニトリル、流量:1.2mL/分)を用いて行った。EI質量分析は、FactorFour VF−5MS 30m×0.25mmキャピラリーカラムを備えるVarian Saturn 2100T GC/MS装置を用いて行った。高分解能質量分析(ESI)は、Dionex UltiMate 3000システムを用いて行った。
【0159】
すべての試薬は商業的供給業者から入手し、とくに明記のない限り、供給されたまま使用した。
【0160】
(実施例1:ブテノライド合成)
3−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル−(2,2−ジフルオロエチル)アミノ]−2H−フラン−5−オン 1
【化52】
1
N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−2,2−ジフルオロ−エタンアミンを、国際公開第WO2008009360号において提供される手順に従って調製した。N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−2,2−ジフルオロ−エタンアミン(347mg、1.68mmol)、テトロン酸(236mg、2.38mmol)およびp−トルエンスルホン酸(16mg、0.08mmol)をトルエンに添加し、還流で6時間撹拌し、その時間後、TLCは出発材料の完全消費を示した。溶媒を真空下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の3%MeOHで溶出し、生成物(200mg、41%)を無色の油として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.30 (s, 1H), 7.54 (dd, J = 8.1, 2.7 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.96 (tt, J = 54.6, 3.3 Hz, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.52 (s, 2H), 3.52 (dt, J = 14.7, 3.3 Hz, 1 H)
ESI-MS 599.4 [2M+Na]
+
【0161】
化合物1(フルピラジフロン)は本発明の一部を形成せず、比較目的のみで含まれる。
【0162】
2−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチルアミノ]酢酸エチル 2
【化53】
2
アセトニトリル(50mL)中の2−クロロ−5−クロロメチルピリジン(500mg、3.1mmol)の溶液に、トリエチルアミン(2.2mL、9.3mmol)およびエチルグリシネート塩酸塩(864mg、6.2mmol)を添加し、その混合物を50℃まで16時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、粗物質をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:5%MeOH/DCM)により精製し、標記化合物を黄色の油として得た(300mg、43%)。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.34 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.20 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.82 (s, 2H), 3.40 (s, 2H), 1.29 (t, J = 7 Hz, 3H).
【0163】
2−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル−(5−オキソ−2H−フラン−3−イル)アミノ]酢酸エチル 3
【化54】
3
2−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチルアミノ]酢酸エチル2(300mg、1.3mmol)、テトロン酸(184mg、1.8mmol)およびp−トルエンスルホン酸(13mg、0.07mmol)をトルエンに添加し、還流で5時間撹拌し、その時間後、TLCは出発材料の完全消費を示した。溶媒を真空下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の3%MeOHで溶出し、生成物(197mg、48%)を無色の油として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.30 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.1, 2.7 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.31 (s, 1H), 4.80 (d, J = 9 Hz, 2H), 4.46 (s, 2H), 4.22 (dd, J = 14.4, 7.2 Hz, 2H), 3.83 (s, 2H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
ESI-MS 311.1 [M+H]
+
【0164】
N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−2,2−ジメトキシ−エタンアミン 4
【化55】
4
アセトニトリル(20mL)中の2−クロロ−5−クロロメチルピリジン(500mg、3mmol)の溶液に、トリエチルアミン(848μL、6mmol)およびアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(1.7mL、15mmol)を添加し、その混合物を50℃まで24時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、粗物質をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:2%MeOH/DCM)により精製し、標記化合物を黄色の油として得た(600mg、85%)。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz) 8.26 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.39 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.32 (s, 6H), 2.65 (d, J = 6.0 Hz, 2H). EI-MS 231.1 [M+H]
+
【0165】
3−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル−(2,2−ジメトキシエチル)アミノ]−2H−フラン−5−オン 5
【化56】
5
トルエン(7mL)中の3N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−2,2−ジメトキシ−エタンアミン4(540mg、2.3mmol)の溶液に、3−ヒドロキシ−2H−フラン−5−オン(329mg、3.3mmol)およびp−トルエンスルホン酸(22mg、0.12mmol)を添加し、その混合物を還流で6時間(激しく撹拌しながら)加熱し、その時間後、溶媒を真空下で除去し、粗物質をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:1%MeOH/DCMから3%MeOH/DCMまで勾配)により精製し、標記化合物を紫色の油として得た(130mg、29%)。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz) 8.28 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.84 (br s, 2H), 4.74 (br s, 1H), 4.50 (br s, 2H), 4.43 (br s, 1H), 3.42 (s, 6H), 3.26 (d, J = 4.8 Hz, 2H). ESI-MS 313.1 [M+H]
+
【0166】
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−6H−フロ[3,4−b]ピロール−4−オン 6
【化57】
6
N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−2,2−ジメトキシ−エタンアミン4(540mg、2.3mmol)、テトロン酸(327mg、3.3mmol)およびp−トルエンスルホン酸(22mg、0.11mmol)をトルエンに添加し、還流で5時間撹拌し、その時間後、TLCは出発材料の完全消費を示した。溶媒を真空下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の3%MeOHで溶出し、生成物(70mg、12%)を薄褐色の固体として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.34 (s, 1H), 7.47 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 9 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 3 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 3 Hz, 1H), 5.09 (s, 2H), 4.84 (s, 2H).
ESI-MS 519.6 [2M+Na]
+
【0167】
2−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル−(5−オキソ−2H−フラン−3−イル)アミノ]アセトニトリル 7
【化58】
7
2−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチルアミノ]アセトニトリルを、日本国特許第JP05163241号において提供される手順に従って調製した。2−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチルアミノ]アセトニトリル(146mg、0.8mmol)、3−ヒドロキシ−2H−フラン−5−オン(113mg、1.3mmol)およびp−トルエンスルホン酸(8mg、0.04mmol)をトルエンに添加し、還流で2時間撹拌し、その時間後、TLCはピリジン出発材料の完全消費を示した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:3%MeOH/1%トリエチルアミン/DCM)により精製し、標記化合物を薄褐色の固体として得た(52mg、25%)。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.14 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.78 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 4.30 (s, 2H), 4.05 (s, 2H). ESI-MS 264.3 [M+H]
+
【0168】
(実施例2:ピリジン合成)
5−(1−メチルスルフィニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン 8
【化59】
8
5−(1−メチルスルファニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジンを、国際公開第WO2010/002577号において提供される手順に従って調製した。アセトニトリル(3mL)中に溶解し、0℃まで冷却した5−(1−メチルスルファニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(500mg、2.3mmol)を、二酢酸ヨードベンゼン(729mg、2.3mmol)に一度に添加した。その溶液をこの温度で10分間撹拌した後、氷浴を除去し、溶液を室温で40時間撹拌させた。メタ重亜硫酸ナトリウム(3mL)の水溶液を添加し、その混合物をヘキサン(2×20mL)で抽出した。残った水溶液を次に酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の3%MeOHで溶出し、生成物(280mg、52%)を白色の固体(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.67および8.62 (2 br d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.92および7.84 (2 br dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.76および7.73 (2 br d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.96および3.80 (2 q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.80および1.76 (2 d, J = 7.2 Hz, 3H). ESI-MS 260.0 [M+Na]
+
【0169】
[メチル−[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル]−λ
4−スルファニリデン]シアナミド 9
【化60】
9
アセトニトリル(3mL)中に溶解し、0℃まで冷却した5−(1−メチルスルファニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン8(500mg、2.3mmol)およびシアナミド(95m、2.3mmol)の混合物に、二酢酸ヨードベンゼン(729mg、2.3mmol)を一度に添加した。その溶液をこの温度で10分間撹拌した後、氷浴を除去し、溶液を室温で16時間撹拌させた。メタ重亜硫酸ナトリウム(3mL)の水溶液を添加し、その混合物をヘキサン(2×20mL)で抽出した。残った水溶液を次に酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の3%MeOHで溶出し、生成物(469mg、79%)を黄色の油(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.66および8.62 (2 br dd, J = 1.8 Hz, 1H), 7.96および7.85 (2 br dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.74および7.73 (2 br d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.35および4.29 (2 q, J = 7.1 Hz, 1H), 2.57および2.56 (2 s, 3H), 1.85および1.83 (2 d, J = 7.1 Hz, 3H). ESI-MS 545.3 [2M+Na]
+
【0170】
N−[メチル−[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル]−λ
4−スルファニリデン]メタンスルホンアミド 10
【化61】
10
アセトニトリル(3mL)中に溶解し、0℃まで冷却した5−(1−メチルスルファニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン8(500mg、2.3mmol)およびメタンスルホンアミド(215mg、2.3mmol)の混合物に、二酢酸ヨードベンゼン(729mg、2.3mmol)を一度に添加した。その溶液をこの温度で10分間撹拌した後、氷浴を除去し、溶液を室温で40時間撹拌させた。メタ重亜硫酸ナトリウム(3mL)の水溶液を添加し、その混合物をヘキサン(2×20mL)で抽出した。残った水溶液を次に酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の3%MeOHで溶出し、生成物(440mg、62%)を白色の固体(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.74および8.67 (2 br d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.09および7.99 (2 br dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.82および7.81 (2 br d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.43および4.24 (2 q, J = 7.4 Hz, 1H), 2.96および2.86 (2 s, 3H), 2.56および2.50 (2 s, 3H), 1.89および1.88 (2 d, J = 7.4 Hz, 3H). ESI-MS 651.2 [2M+Na]
+
【0171】
N−[メチル−オキソ−[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル]−λ
6−スルファニリデン]シアナミド 11
【化62】
11
ジクロロメタン(5mL)中に溶解した5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(500mg、2.0mmol)の溶液に、DMAP(242mg、2.0mmol)、次に臭化シアノゲン(252mg、2.3mmol)を添加し、その溶液を室温で16時間撹拌した。その反応混合物をジクロロメタン(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の2%MeOHで溶出し、生成物(386mg、70%)を薄黄色の油(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.81および8.80 (br d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.12 (br dd, J = 8.2, 1.7 Hz, 1H), 7.84 (br d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.73 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.16および3.12 (2 s, 3H), 2.02 (d, J = 7.1 Hz, 3H). ESI-MS 300.0 [M+Na]
+
【0172】
化合物11(スルホキサフロル)は本発明の一部を形成せず、比較目的のみで含まれる。
【0173】
N−[メチル−オキソ−[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル]−λ
6−スルファニリデン]アセトアミド 12
【化63】
12
ジクロロメタン(10mL)中に溶解し、0℃まで冷却した5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(1g、4.0mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.52g、719μL、5.2mmol)、次に塩化アセチル(0.37g、340μL、4.8mmol)を添加した。その反応物を室温まで温め、その点でその溶液を16時間撹拌した。その反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中2%MeOHまで勾配するDCMで溶出し、生成物(1.06g、91%)を褐色の油(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.81および8.76 (2 br d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.09および8.03 (2 br dd, J = 8.2, 2.0 Hz, 1H), 7.79および7.78 (2 br d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.04および5.01 (2 q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.25および3.03 (2 s, 3H), 2.16および2.05 (2 s, 3H) 1.92および1.84 (2 d, J = 7.2 Hz, 3H). ESI-MS 611.3 [2M+Na]
+
【0174】
N−[メチル−オキソ−[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル]−λ
6−スルファニリデン]カルバミン酸メチル 13
【化64】
13
ジクロロメタン(12mL)中に溶解した5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(500mg、2.0mmol)の溶液に、DMAP(249mg、2.0mmol)、次にクロロギ酸メチル(374mg、308μL、4.0mmol)を添加し、その溶液を室温で3時間撹拌した。その反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、1NのHCl(20mL)で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中の2%MeOHで溶出し、生成物(440mg、72%)を黄色の粘性油(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.71 (br d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.04-8.01 (m, 1H), 7.71および7.69 (2 br d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.77および4.78 (2 q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.66および3.62 (2 s, 3H), 3.06および3.00 (2 s, 3H), 1.84および1.86 (2 d, J = 7.1 Hz, 3H). ESI-MS 643.3 [2M+Na]
+
【0175】
N−[メチル−オキソ−[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル]−λ
6−スルファニリデン]メタン−スルホンアミド 14
【化65】
14
ジクロロメタン(8mL)中に溶解し、0℃まで冷却した5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(400mg、1.6mmol)およびトリエチルアミン(193mg、265μL、1.9mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(218mg、147μL、4.8mmol)を添加した。その反応物を室温まで温め、その点でその溶液を16時間撹拌した。その反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中2%MeOHまで勾配するDCMで溶出し、生成物(450mg、86%)を透明な粘性油(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.83および8.81 (2 br d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.14および8.11 (2 br dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.81および7.79 (2 br d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.81および4.76 (2 q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.21および3.20 (2 s, 3H), 3.11および3.08 (2 s, 3H) 1.99および1.97 (2 d, J = 7.1 Hz, 3H). ESI-MS 683.3 [2M+Na]
+
【0176】
(実施例3:オキサゾリンおよびイソキサゾリン合成)
2−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド 15
【化66】
15
5−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾールを、国際公開第WO2012/156400号において提供される手順に従って調製した。2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミドを、国際公開第WO2012/156400号において提供される手順に従って調製した。5−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール(445mg、1.13mmol)、2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(295mg、1.70mmol)および炭酸カリウム(235mg、1.70mmol)をDMF(5mL)中で混合し、その溶液を100℃まで加熱した。16時間および40時間後、さらなる量の2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(295mg、1.70mmol)および炭酸カリウム(235mg、1.70mmol)を添加した。48時間後、その反応物をEtOAc(5mL)で希釈し、H
2O(3×5mL)で洗浄した。有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、粗生成物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:10%EtOAc/石油から20%EtOAc/石油まで勾配)により精製し、標記化合物(210mg、34%)を得た。
1H NMR δ
H (300 MHz, CDCl
3): 7.55 - 7.52 (m, 3 H), 7.45 - 7.43 (m, 2 H), 7.11 (d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.96 (br t, J = 6.6 Hz, 1 H), 4.07 (d, J = 17.2 Hz, 1 H), 3.92 (dq, J = 9.0および6.6 Hz, 2 H), 3.77 (s, 2 H), 3.68 (d, J = 17.2 Hz, 1 H), 2.41 (s, 3 H). ESI-MS 545.22 [MH
+].
【0177】
化合物15は従来技術(WO2012/156400)の一部を形成し、参照目的のみで含まれる。
【0178】
N−[2−(3,5−ジクロロフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−プロピル]−4−フルオロ−3−メチル−ベンズアミド 16
【化67】
16
α−(アミノメチル)−3,5−ジクロロ−α−(トリフルオロメチル)−ベンゼンメタノールを、国際公開第WO2011/051455号において提供される手順に従って調製した。DMF(3ml)中の4−フルオロ−3−メチル安息香酸(118mg、0.77mmol)の溶液に、HOBt(104mg、0.77mmol)を添加し、その混合物を室温で15分間撹拌した後、EDCl(147mg、0.77mmol)を添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。DMF(3ml)中のα−(アミノメチル)−3,5−ジクロロ−α−(トリフルオロメチル)−ベンゼンメタノール(210mg、0.77mmol)およびトリエチルアミン(129μl、0.92mmol)を添加し、その混合物を室温で16時間撹拌した。その反応混合物をEtOAc(10ml)および水(15ml)で希釈し、有機層を分離した。水層をEtOAc(2×10ml)でさらに抽出し、その組み合わせた有機相を塩水(10ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:10%EtOAc/ヘキサン)により精製し、標記化合物(320mg、定量的収率)を得た。
1H NMR δ
H (300 MHz, CDCl
3): 7.64 (m, 1 H), 7.56 (d, J = 3.0 Hz, 2 H), 7.55 - 7.50 (m, 1 H), 7.36 (t, J = 3.0 Hz, 1 H), 7.04 (t, J = 7.5 Hz, 1 H), 6.94 (br t, J = 6.0 Hz, 1 H), 4.27 (dd, J = 15.0および6.0 Hz, 1 H), 3.94 (dd, J = 15.0および6.0 Hz, 1 H), 2.30 (s, 3 H); ESI-MS 410.0 [MH
+].
【0179】
5−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−オキサゾール 17
【化68】
17
N−[2−(3,5−ジクロロフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−プロピル]−4−フルオロ−3−メチル−ベンズアミド16(320mg、0.78mmol)、トリフェニルホスフィン(257mg、0.98mmol)およびDIAD(192μl、0.98mmol)をTHF(6ml)中で組み合わせ、室温で48時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中の10%EtOAc)により精製し、標記化合物(130mg、42%)を得た。
1H NMR δ
H (300 MHz, CDCl
3): 7.95 - 7.84 (m, 2 H), 7.46 - 7.43 (m, 3 H), 7.13 (t, J = 9.0 Hz, 1 H), 4.76 (d, J = 15.0 Hz, 1 H), 4.29 (d, J = 15.0 Hz, 1 H), 2.37 (s, 3 H); ESI-MS 392.0 [MH
+].
【0180】
2−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−オキサゾール−2−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド 18
【化69】
18
5−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−オキサゾール17(130mg、0.33mmol)、2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(86mg、0.50mmol)および炭酸カリウム(69mg、0.50mmol)をDMF(2mL)中で混合し、その溶液を80℃まで加熱した。8時間および24時間後、さらなる量の2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(86mg、0.50mmol)および炭酸カリウム(69mg、0.50mmol)を添加した。48時間後、その反応物をEtOAc(5mL)で希釈し、H
2O(3×5mL)で洗浄した。有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、粗生成物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:10%EtOAc/石油から30%EtOAc/石油まで勾配)により精製し、標記化合物(75mg、41%)を得た。
1H NMR δ
H (300 MHz, CDCl
3): 7.84 (m, 2 H), 7.46-7.41 (m, 3H), 7.16 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 6.98 (br m, 1 H), 4.76 (d, J = 15.4 Hz, 1 H), 4.30 (d, J = 15.0 Hz, 1 H), 3.93 (dq, J = 9.0および6.0 Hz, 2 H), 3.76 (s, 2 H), 2.46 (s, 3 H). ESI-MS 545.2 [MH
+].
【0181】
2−[[5−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−チエニル]スルファニル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド 19
【化70】
19
3−(5−ブロモ−2−チエニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾールを、国際公開第WO2010/070068号に提供される手順に従って調製した。3−(5−ブロモ−2−チエニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール(200mg、0.45mmol)、2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(78mg、0.45mmol)および炭酸カリウム(93mg、0.67mmol)をDMF(2mL)中で混合し、その溶液を100℃まで加熱した。16時間後、さらなる量の2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(78mg、0.50mmol)を添加した。20時間後、その反応物をEtOAc(5mL)で希釈し、H
2O(3×5mL)で洗浄した。有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、粗生成物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:40%EtOAc/石油)により精製し、標記化合物(106mg、44%)を得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 7.50-7.49 (m, 2 H), 7.45 (t, J = 1.8 Hz, 1 H), 7.11 (s, 2 H), 6.75 (br t, J = 6.6 Hz, 1 H), 4.05 (d, J = 17.0 Hz, 1 H), 3.97 (dq, J = 6.6および9.0 Hz, 2 H), 3.66 (d, J = 17.0 Hz, 1 H), 3.63 (s, 2 H). ESI-MS 537.1[MH]
+.
【0182】
2−[[5−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−3−メチル−2−チエニル]スルファニル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド 20
【化71】
20
3−(5−ブロモ−4−メチル−2−チエニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾールを、国際公開第WO2011/157748号において提供される手順に従って調製した。3−(5−ブロモ−4−メチル−2−チエニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール(520mg、1.13mmol)、2−スルファニル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(294mg、1.70mmol)および炭酸カリウム(235mg、1.70mmol)をDMF(2mL)中で混合し、その溶液を100℃まで加熱した。4時間後、その反応物をEtOAc(20mL)で希釈し、H
2O(3×10mL)で洗浄した。有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、粗生成物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:20%EtOAc/石油から30%EtOAc/石油まで勾配)により精製し、標記化合物(180mg、29%)を得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 7.49 (d, J = 1.8 Hz, 2 H), 7.45 (t, J = 1.8 Hz, 1 H), 7.05 (s, 1 H), 6.65 (br t, J = 6.0 Hz, 1 H), 4.03 (d, J = 18 Hz, 1 H), 3.96 (dq, J = 6.0および9.0 Hz, 2 H), 3.70 (d, J = 18.0 Hz, 1 H), 3.53 (s, 2 H), 2.31 (s, 3 H). ESI-MS 551.0 [MH]
+.
【0183】
3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニルピロリジン−2−オン 21
【化72】
21
3−スルファニルピロリジン−2−オンを、国際公開第WO2007139215号において提供される手順に従って調製した。5−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール(254mg、0.65mmol)、3−スルファニルピロリジン−2−オン(114mg、0.97mmol)および炭酸カリウム(134mg、0.97mmol)をDMF(2mL)中で混合し、その溶液を100℃まで加熱した。18時間後、さらなる3等量の3−スルファニルピロリジン−2−オン(227mg、1.94mmol)を添加し、その混合物をさらなる24時間加熱し、その時間後、その反応物をEtOAc(5mL)で希釈し、H
2O(3×10mL)で洗浄した。有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、粗生成物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(10〜40%EtOAc/石油)により精製し、標記化合物(80mg、12%)を得た。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 7.50 - 7.34 (m, 6 H), 6.11 (br s, 1 H), 3.98 (d, J = 17.1 Hz, 1 H), 3.86 (dd, J = 14.7および6.3 Hz, 1 H), 3.73 (m, 2 H), 2.60 (m, 1 H), 2.34 (s, 3 H), 2.10 (m, 1 H); ESI-MS 489.1 [MH
+].
【0184】
3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルフィニルピロリジン−2−オン 22
【化73】
22
0℃でDCM(1mL)中の3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニルピロリジン−2−オン(25mg、0.05mmol)の溶液に、mCPBA(17mg、0.07mmol)を添加し、その混合物を室温まで16時間温めた。H2O(1mL)を添加し、有機層を分離し、水層をDCM(2×2mL)でさらに抽出した後、その組み合わせた有機物をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。粗物質をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:70%EtOAc/ヘキサン)により精製し、標記化合物を透明な油として得た(8mg、31%)。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.70-7.55 (m, 2H), 7.51-7.50 (m, 2H), 7.43 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 6.57 (s, 1H), 4.10 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 3.59-3.47 (m, 2H), 3.45-3.35 (m, 1H), 2.76-2.63 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.91-1.78 (m, 1H). ESI-MS 505.1 [MH
+].
【0185】
3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルホニルピロリジン−2−オン 23
【化74】
23
0℃でDCM(1mL)中の3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニルピロリジン−2−オン(25mg、0.05mmol)の溶液に、mCPBA(17mg、0.07mmol)を添加し、その混合物を室温まで16時間温めた。H2O(1mL)を添加し、有機層を分離し、水層をDCM(2×2mL)でさらに抽出した後、その組み合わせた有機物をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。粗物質をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:5%MeOH/DCM)により精製し、標記化合物を透明な油として得た(9mg、35%)。
1H NMR δ
H (CDCl
3, 300 MHz): 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.69-7.60 (m, 2H), 7.53-7.48 (m, 2H), 7.44 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 6.08 (s, 1H), 4.09 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 3.93 (dd, J = 9.9および3.3 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 17.1 Hzおよび7.8 Hz, 1H), 3.43 (td, J = 2.9および9.2 Hz, 1H), 3.00-2.90 (m, 1H), 2.72 (s, 3H), 2.69-2.55 (m, 1H). ESI-MS 521.1 [MH
+].
【0186】
3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−2−オン 24
【化75】
アセトニトリル(1mL)中の3−[4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−フェニル]スルファニルピロリジン−2−オン21(25mg、0.055mmol)の溶液に、K
2CO
3(18mg、0.06mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸トリフルオロエチル(8μL、0.06mmol)を添加し、その混合物を50℃まで16時間加熱した。水(1mL)およびEtOAc(2mL)を添加し、層を分離し、水相を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した後、その組み合わせた有機成分をMgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:10%EtOAc/ヘキサンから20%EtOAc/ヘキサンまで勾配)により精製し、標記化合物(2mg、7%)を得た。
ESI−MS:571.2、保持時間2.48分。
HRESI−MS:実測MNa
+、593.026693。C
23H
18Cl
2F
6N
2NaO
2Sは593.026244を要する。
【0187】
HPLC保持時間は次の条件下で記録した:
−装置:ダイオードアレイ検出器およびBruker HCT Ultra Ion Trap MSを備えるAgilent 1200 Series LC
−カラム:Phenomenex Luna 5u C18(2)100Å、50×2.00mm5ミクロンLCカラム
−溶媒:5〜90%勾配の(1%ギ酸を含む)水中アセトニトリル。流量1.2mL/分。
【0188】
(実施例4:ピラノン合成)
N−[2−オキソ−6−(3−ピリジル)ピラン−3−イル]シクロプロパンカルボキサミド 25
【化76】
25
3−アミノ−6−(3−ピリジル)ピラン−2−オンを国際公開第WO2011/049150号において提供される手順に従って調製した。塩化シクロプロパンカルボニル(65μL、0.81mmol)およびトリエチルアミン(0.13mL、0.96mmol)を、THF(5mL)中の3−アミノ−6−(3−ピリジル)ピラン−2−オン(138mg、0.74mmol)の氷冷懸濁液に添加した。その反応物を周囲温度で90分間撹拌し、その時間後、TLCは出発材料の完全消費を示した。その反応混合物を水(10mL)でクエンチし、EtOAc(3×25mL)で抽出した後、その組み合わせた有機物を塩水(2×25mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し、標記化合物を黄色の固体として得た(160mg、84%)。
1H NMR δ
H (DMSO-d6, 300 MHz): 10.08 (s, 1H), 9.02 - 9.01 (m, 1H), 8.63 - 8.62 (m, 1H), 8.24 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.19 - 8.15 (m, 1H), 7.55 - 7.51 (m, 1H), 7.24 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 2.32 - 2.24 (m, 1H), 0.82 - 0.80 (m, 4H). ESI-MS 257.0 [MH]
+.
【0189】
化合物25は従来技術(WO2011/049150)の一部を形成し、参照目的で含まれる。
【0190】
N−[2−オキソ−6−(5−ピリミジル)ピラン−3−イル]シクロプロパンカルボキサミド 26
【化77】
26
1−(5−ピリミジル)−3−(ジメチルアミノ)−2−プロパン−1−オンを国際公開第WO2013/007184号において提供される手順に従って調製した。2−(シクロプロパンカルボキサミド)酢酸を国際公開第WO2011049150号において提供される手順に従って調製した。無水酢酸(2.70mL、28.56mmol)を、1−(5−ピリミジル)−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン(385mg、2.20mmol)および2−(シクロプロパンカルボキサミド)酢酸(314mg、2.20)の混合物に添加し、その混合物を90℃で6時間加熱し、その時間後、TLCは出発材料の完全消費を示した。揮発物を真空下で除去した後、粗物質をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:EtOAc)により精製し、標記化合物を黄色の固体として得た(47mg、8%)。
1H NMR δ
H (DMSO-d6, 300 MHz): 10.12 (br, 1H), 9.32 (s, 1H), 9.20 (s, 2H), 8.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.31 (br, 1H), 0.84 - 0.82 (m, 4H) ppm. ESI-MS 258.0 [MH]
+.
【0191】
(実施例5:本発明の化合物の殺虫剤/殺ダニ剤活性の試験)
目的
化合物をアブラムシ、Myzus persicae(モモアカアブラムシ)、ヨトウガ、Mamestra brassicae、コナガ、Plutella xylostella、アカクモダニ、Tetranychus urticae(ナミハダニ)、コナジラミ、Trialeurodes vaporariorum(オンシツコナジラミ)に対する殺虫剤効力について、ノックダウン率および致死率に関してスクリーニングした。
【0192】
試験システム
モモアカアブラムシ、ヨトウガ、コナガ、アカクモダニ、ナミハダニ、コナジラミ、オンシツコナジラミを特定の実験室培養から得た。雌雄およびさまざまな日齢が混在するアブラムシおよびダニ、ガ幼虫およびコナジラミ鱗粉が付着した葉を実験に用いた。環境条件は注意深く観察および記録され、標的種の最適範囲内であった。
【0193】
試験処理剤および施用
化合物を、DMSO中に希釈した、ある範囲の5つの濃度でスクリーニングした。化合物のいくつかをアブラムシ、コナジラミおよびアカクモダニに対してスクリーニングし、他の化合物をヨトウガおよびコナガに対してスクリーニングした。担体のみおよび未処理対照も行う。処理剤は、ポッタータワーを用い、ペトリ皿内の昆虫上に直接施用した。
【0194】
実験設計
20匹のダニおよび10匹のアブラムシ、鱗粉およびガ幼虫を、湿ったコットンウールパッド上の適切なリーフディスクを敷いた、ペトリ皿内に入れた。鱗粉はすでに葉上にあった。ペトリ皿に次にポッタータワーを用いてスプレーした。ノックダウンおよび節足動物の数を処理後24時間および48時間で評価した。各種について各処理を5回繰り返した。
【0195】
結果は、それぞれ、表1および2(ブテノライド化合物)、表3および4(ピリジン化合物)、表5(オキサゾリンおよびイソキサゾリン化合物)ならびに表6(ピラノン化合物)に示す。
【0196】
表2、4、5および6について、化合物は1%v/vTween20(商標)を含有するDMSO中に希釈した。表2、4、5および6について、チョウ・ガ幼虫はヨトウガおよびシロスジヨトウ(Lacanobia oleracea)の混合であった。
【0197】
80〜100の防除パーセントは文字Aで示す。60〜79の防除パーセントは文字Bで示す。40〜59の防除パーセントは文字Cで示す。20〜39の防除パーセントは文字Dで示す。1〜19の防除パーセントは文字Eで示す。
【0198】
【表1】
【0199】
【表2】
【0200】
【表3】
【0201】
【表4】
【0202】
本発明の化合物は多数の昆虫およびクモ綱害虫に対する活性を示した。とくに、表1および3に示されるように、化合物6、12、13および14はすべて、クモダニに対して参照化合物(それぞれフルピラジフロンまたはスルホキサフロル)より活性であることを示した。
【0203】
【表5】
【0204】
本発明の化合物は昆虫害虫に対する活性を示した。化合物20はアブラムシおよびチョウ・ガ幼虫の両方に対して0.002%濃度で参照化合物15より良好な防除を達成した。
【0205】
【表6】
【0206】
本発明の化合物は昆虫害虫に対する活性を示した。化合物26はチョウ・ガ幼虫に対して0.05%で参照化合物25より良好な防除を達成した。
【0207】
本発明の化合物は昆虫およびクモ綱害虫に対するいくらかの活性を示した。この活性は本発明の特定の化合物について現時点ではかなり低いように思われるが、本発明者らは、本発明の化合物の置換基パターンの最適化により、絶対活性および従来技術の化合物との比較の両方に関して、向上した活性がもたらされることを期待する。試験濃度で既知の活性を有する従来技術の特定の化合物でもわずかな防除しか達成しなかったことを考慮すると、本発明の特定の化合物をより高濃度で再試験することにより、標的種に対する向上した防除が得られることも期待される。