特表2016-531937(P2016-531937A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-531937(P2016-531937A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】キナゾリン誘導体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20160916BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20160916BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20160916BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20160916BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20160916BHJP
【FI】
   C07D401/12
   C07D403/12CSP
   C07D405/14
   C07D401/14
   A61K31/517
   A61K31/5377
   A61P35/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】66
(21)【出願番号】特願2016-544710(P2016-544710)
(86)(22)【出願日】2014年9月28日
(85)【翻訳文提出日】2016年3月25日
(86)【国際出願番号】CN2014087633
(87)【国際公開番号】WO2015043515
(87)【国際公開日】20150402
(31)【優先権主張番号】201310452885.4
(32)【優先日】2013年9月28日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516089784
【氏名又は名称】正大天晴薬業集団股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHIA TAI TIANQING PHARMACEUTICAL GROUP CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】516089795
【氏名又は名称】北京賽林泰医薬技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】CENTAURUS BIOPHARMA CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】516089809
【氏名又は名称】連雲港潤衆制薬有限公司
【氏名又は名称原語表記】LIANYUNGANG RUNZHONG PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】校 登 明
(72)【発明者】
【氏名】朱 岩
(72)【発明者】
【氏名】胡 遠 東
(72)【発明者】
【氏名】王 虎 庭
(72)【発明者】
【氏名】李 継 軍
(72)【発明者】
【氏名】彭 勇
(72)【発明者】
【氏名】張 慧
(72)【発明者】
【氏名】羅 鴻
(72)【発明者】
【氏名】孔 凡 勝
(72)【発明者】
【氏名】韓 永 信
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB08
4C063BB09
4C063CC31
4C063CC73
4C063DD02
4C063DD10
4C063DD31
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC46
4C086BC73
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB26
(57)【要約】
本発明は、一般式(I)で示されるキナゾリン誘導体及びその製造方法、一般式(I)で示される化合物を含有する医薬組成物、及びそれらの腫瘍を治療・予防する薬の製造への使用に関する。本発明の化合物は、EGFRの自己リン酸化を不可逆的に阻害しながら、癌細胞のシグナル伝達を効果的に抑制して、より高いインビトロ・インビボ抗腫瘍活性を示すことができる。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】
(式中、環Arは、アリール基またはヘテロアリール基を示し、
Xは、−NR−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−から選ばれるものを示し、
nとmは、それぞれ0〜6のいずれかの整数を示し、且つmとnが同時に0であることはない、
pは、0〜5のいずれかの整数を示し、
qは、0〜8のいずれかの整数を示し、
は、独立に、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、ヘテロシクロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、モノ(C1−6アルキル)アミノ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、メルカプト基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルカルボニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基から選ばれるものを示し、ここで、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基は、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基で置換されてもよく、且つ、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基は、さらに、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基で置換されてもよく、
は、水素、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、ヘテロシクロアルキルオキシ基、又は、C1−6アルコキシ基或いはヘテロシクロアルキル基で置換されているC1−6アルコキシ基から選ばれるものを示し、
は、独立に、ハロゲン、シアノ基、メルカプト基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アミノ基、モノ(C1−6アルキル)アミノ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルアミド基、モノ(C1−6アルキル)アミノアシル基、ジ(C1−6アルキル)アミノアシル基から選ばれるものを示し、
、RとRは、各々独立に、水素、ハロゲン、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アミノ基、モノ(C1−6アルキル)アミノ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、C1−6アルキルアミド基、モノ(C1−6アルキル)アミノアシル基、ジ(C1−6アルキル)アミノアシル基、C1−6アルコキシカルボニル基から選ばれるものを示し、
とRは、各々独立に、水素又はC1−6アルキル基から選ばれるものを示す)
で示される化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Xは、−NR−、−S−から選ばれるものを示す請求項1に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項3】
nとmは、それぞれ0〜3のいずれかの整数を示し、且つmとnが同時に0であることはない請求項1又は2に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項4】
とRが水素である請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項5】
環Arはフェニル基である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項6】
pは0〜3の整数である請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項7】
qは0〜3の整数である請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項8】
は、独立に、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、ハロゲン、アミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基、シアノ基、ニトロ基から選ばれるものを示し、ここで、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基は、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基で置換されてもよく、且つアリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基は、さらに、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基で置換されてもよい請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項9】
は、独立に、C2−6アルキニル基、ハロゲン、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基から選ばれるものを示し、ここで、C1−6アルコキシ基は、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基で置換されてもよく、且つ、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基は、さらに、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基で置換されてもよい請求項8に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項10】
は、独立に、C2−6アルキニル基、ハロゲン、ヘテロアリール基で置換されているC1−6アルコキシ基、アリール基で置換されているC1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基から選ばれるものを示し、ここで、アリール基、ヘテロアリール基は、さらに、ハロゲンで置換されてもよい請求項9に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項11】
は、独立に、エチニル基、ハロゲン、ビリジルで置換されているC1−6アルコキシ基、ハロゲン化フェニル基で置換されているC1−6アルコキシ基から選ばれるものを示す請求項10に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項12】
、R及びRは水素である請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項13】
は、水素、メトキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、メトキシ基で置換されているエトキシ基、モルホリニル基で置換されているエトキシ基から選ばれるものを示す請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【請求項14】
下記化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
【化2】
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物或いはその薬学的に許容される塩、又は請求項15に記載の組成物の腫瘍を予防又は治療する薬の製造への使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キナゾリン誘導体及びその薬学的に許容される塩、それらの製造方法、医薬組成物、及びそれらの腫瘍の予防と治療への使用。
【背景技術】
【0002】
世界範囲では、肺癌は現時点で発病率と死亡率が最も高い悪性腫瘍である。肺癌は、小細胞肺癌、及び非小細胞肺癌という二つの主要タイプに区分られる。その中で、非小細胞肺癌は、肺癌患者全体の80%を占める。伝統的な化学療法、放射線療法では、治療効果を得て、患者の生存期間を適当に延長させる一方、非小細胞肺癌に対する特異性が劣るため、比較的に多くの副作用ももたらした。そのため、正常細胞に過大なダメージを与えられることはないターゲット療法は、ますます腫瘍の学界や患者たちに認められている。その中で、EGFR阻害剤は重要な地位を占めている。
【0003】
上皮成長因子受容体(EGFR)は、チロシンキナーゼ受容体であって、HER/ErbBファミリーに属する。該ファミリーは、EGFR、HER2、HER3及びHER4を含む。それらは、細胞外のリガンド結合ドメインと、単鎖からなる細胞膜貫通ドメインと、細胞内のチロシンキナーゼドメインとの3つのドメインからなる。EGFRは、哺乳類動物の上皮細胞、線維芽細胞、グリア細胞、角化細胞などの細胞の表面に広く含まれ、EGFRシグナル経路は、細胞の成長、増殖及び分化などの生理的過程において重要な役割を果たしている。EGFRなどのプロテインチロシンキナーゼの機能欠損、又はかかるシグナル経路におけるキーファクターの活性の異常や細胞内局在異常は、いずれも、腫瘍、糖尿病、免疫不全及び心血管疾患の発生を招くことになる。
【0004】
現在既に市販されている関連薬物としては、EGFRチロシンキナーゼの選択的阻害剤 (EGFR−TKI)であるゲフィチニブ(Gefitinib、Iressa(登録商標))、エルロチニブ(Erlotinib、Tarceva(登録商標))、及びEGFR/HER2の二重阻害剤であるラパチニブ(Lapatinib、Tykerb(登録商標))がある。それらは、細胞内ドメインのチロシンキナーゼのATP結合部位に競合的に結合することで、上記結合部位とATPとの相互作用を阻害し、チロシンのリン酸化及び下流の一連のシグナル伝達を抑制し、さらに腫瘍細胞の成長を抑える。その中で、可逆的EGFR阻害剤であるゲフィチニブ、エルロチニブは、EGFR変異による非小細胞肺癌の患者に良好な治療効果を示し、患者の無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)を著しく延長することができる。しかし、近年の臨床適用によれば、EGFR変異が陽性である患者の大部分は、PFSが12〜14ヶ月以下であり、その後上記EGFR−TKIへの耐薬性が現す。
【0005】
いままでの研究によれば、EGFR−TKI治療後、耐薬性が現れた場合の約半分ぐらいは、EGFRのエクソン20が発生した二次変異(T790M)に関連する。このような状況に対して、近年、いろいろな不可逆的EGFR阻害剤、例えばAfatinib(BIBW−2992)、Canertinib(CI−1033)、Neratinib(HKI−272)、CO−1686、HM781−36Bなどが開発され、上記したEGFR−TKIの耐薬性問題を解決することができる。このような薬物分子は、共同の構造的特徴がある。すなわち、EGFRのATP結合部位のシステイン773(Cys733)と共有結合を形成できる一つのアクリルアミド官能基が存在する。このような共有結合は、EGFRの自己リン酸化を不可逆的に阻害しながら、癌細胞のシグナル伝達を効果的に抑制して、より高いインビトロ・インビボ抗腫瘍活性を示すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、一連の新型キナゾリン誘導体又はその薬学的に許容される塩、及びそれら化合物を含有する医薬組成物、及びこのような化合物による腫瘍の予防・治療方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態によれば、本発明は、一般式(I)で示される化合物、及び、その薬学的に許容される塩を提供する。
【0008】
【化1】
【0009】
式中、
環Arは、アリール基またはヘテロアリール基を示し、
Xは、−NR−、−S−、−S(=O)−又は−S(=O)−から選ばれるものを示し、
nとmは、それぞれ0〜6のいずれかの整数を示し、且つmとnが同時に0であることはない、
pは、0〜5のいずれかの整数を示し、
qは、0〜8のいずれかの整数を示し、
は、独立に、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、ヘテロシクロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、モノ(C1−6アルキル)アミノ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、メルカプト基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルカルボニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基から選ばれるものを示し、ここで、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基は、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基で置換されてもよく、且つ、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基は、さらにハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基で置換されてもよく、
は、水素、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、ヘテロシクロアルキルオキシ基、又はC1−6アルコキシ基或いはヘテロシクロアルキル基で置換したC1−6アルコキシ基から選ばれるものを示し、
は、独立に、ハロゲン、シアノ基、メルカプト基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アミノ基、モノ(C1−6アルキル)アミノ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルアミド基、モノ(C1−6アルキル)アミノアシル基、ジ(C1−6アルキル)アミノアシル基から選ばれるものを示し、
、RとRは、各々独立に、水素、ハロゲン、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アミノ基、モノ(C1−6アルキル)アミノ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、C1−6アルキルアミド基、モノ(C1−6アルキル)アミノアシル基、ジ(C1−6アルキル)アミノアシル基、C1−6アルコキシカルボニル基から選ばれるものを示し、
とRは、各々独立に、水素又はC1−6アルキル基から選ばれるものを示す。
【0010】
本発明の一部の形態においては、Xは、−NR−、−S−から選ばれるものを示し、本発明の一部の形態においては、Xは−NR−である。
【0011】
本発明の一部の形態においては、nとmは、それぞれ0〜3のいずれかの整数を示し、且つmとnが同時に0であることはない。本発明の一部の形態においては、nとmは、それぞれ0〜3のいずれかの整数を示し、且つn+m=2、3又は4である。
【0012】
本発明の一部の形態においては、pは0〜3の整数である。一部の形態においては、pは1又は2である。
【0013】
本発明の一部の形態においては、qは0〜3の整数である。一部の形態においては、qは0である。
【0014】
本発明の一部の形態においては、R、Rは水素である。
本発明の一部の形態においては、環Arはフェニル基である。
【0015】
本発明の一部の形態においては、Rは、独立に、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、ハロゲン、アミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基、シアノ基、ニトロ基から選ばれるものを示し、ここで、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基は、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基で置換されてもよく、且つアリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基は、さらに、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基で置換されてもよい。
【0016】
本発明の一部の形態においては、Rは、独立に、C2−6アルキニル基、ハロゲン、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基から選ばれるものを示し、ここで、C1−6アルコキシ基は、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基で置換されてもよく、且つ、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基は、さらに、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基で置換されてもよい。
【0017】
本発明の一部の形態においては、Rは、独立に、C2−6アルキニル基、ハロゲン、ヘテロアリール基で置換されているC1−6アルコキシ基、アリール基で置換されているC1−6アルコキシ基、C1−6アルキルカルボニル基から選ばれるものを示し、ここで、アリール基、ヘテロアリール基は、さらにハロゲンで置換されてもよい。
【0018】
本発明の一部の形態においては、Rは、独立に、エチニル基、ハロゲン、ピリジルで置換されているC1−6アルコキシ基、ハロゲン化フェニル基で置換されているC1−6アルコキシ基から選ばれるものを示す。
【0019】
本発明の一部の形態においては、R、RおよびRは水素である。
本発明の一部の形態においては、Rは、水素、メトキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、メトキシ基で置換されているエトキシ基、モルホリニル基で置換されているエトキシ基から選ばれるものを示す。
【0020】
本発明の一部の形態は、下記化合物又はその塩に関する。
【0021】
【化2】
【0022】
例えば、合成経路1、2の工程、又はそれらと類似する方法によって、本発明にかかる一般式(I)の化合物を作製することができる。
【0023】
合成経路1:
【0024】
【化3】
【0025】
PGは、アミノ基の保護基である。
式1の化合物を、還流条件下でジクロロスルホキシドと反応して式2の化合物を生成する。式2の化合物は、アセトニトリル中で、式2’の化合物と共に還流して式3の化合物を生成する。式3の化合物を、カリウムtert−ブトキシド及びDMSOの存在下で、RHと反応して式4の化合物を生成する。式4の化合物は、ラネーニッケルの存在下で、水素ガスにより還元され、式5の化合物を得る。式5の化合物を、トリフルオロ酢酸又は酢酸、トリアセトキシ水素化ほう素ナトリウムの存在下で、式5’の化合物と共に反応して式6の化合物を生成する。式6の化合物を、トリフルオロ酢酸の存在下で60℃に加熱して式7の化合物を生成する、又は、塩酸メタノール溶液中で、式7の化合物を生成する。式7の化合物は、ジイソプロピルエチルアミン、テトラヒドロフランの存在下で、塩化アクリロイルと反応して式8の化合物を生成する。
【0026】
合成経路2:
【0027】
【化4】
【0028】
式5の化合物を、亜硝酸ナトリウム、硫酸、チオシアン酸カリウム、塩化第二鉄、水の存在下で反応して式9の化合物を生成する。式9の化合物を、水素化ホウ素ナトリウム、炭酸カリウム、エタノールの存在下で、式9’の化合物と反応して式10の化合物を生成する。式10の化合物を、トリフルオロ酢酸の存在下で、60℃に加熱し、式11の化合物を生成する。式11の化合物を、塩化アクリロイルと反応して式12の化合物を生成する。
【0029】
上記合成方法は、本発明にかかる化合物の製造方法の一部を挙げたに過ぎず、当業者は、当業界の公知技術に基づいて、上記合成方案に加え、類似の方法を用いて本発明の化合物を合成することもできる。
【0030】
本発明の化合物は、非対称のものであってもよく、例えば、1種又は複数種の立体異性体を有してもよい。特記がない限り、立体異性体(例えば、鏡像異性体とジアステレオ異性体)は、いずれも含まれている。本発明にかかる不斉炭素原子を有する化合物は、光学活性が純粋なもの或いはラセミ体として分離することができる。光活性が純粋なものは、ラセミ混合物から分離されたり、キラル原料又はキラル試薬から合成することができる。
【0031】
また、本発明の一般式(I)の化合物は、無機酸又は有機酸と形成した薬学的に許容される塩として使用することもできる。前記無機酸又は有機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メチルベンゼンスルホン酸がある。
【0032】
一方、本発明は、さらに、本発明において定義された式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物に関する。
【0033】
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物と、適当な薬学的に許容される担体とを組み合わせることにより作製することができる。例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、軟膏剤、乳剤、懸濁剤、溶液製剤、座剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェア及エアゾールなどの固形、半固形、液状或いは気体状の製剤に作製することができる。
【0034】
本発明の化合物、又は、その薬学的に許容される塩、又は、その医薬組成物の、典型的な投与経路としては、経口、経直腸、経粘膜、経腸の投薬、又は局部、経皮、吸入、腸管外、舌下、腟内、鼻腔内、眼内、腹腔内、筋肉内、皮下、静脈内の投薬があるが、それらに限られていない。好ましい投薬経路は、経口投薬である。
【0035】
本発明の医薬組成物は、例えば、通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣丸薬製造法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法などの当業界で公知の方法により製造することができる。
【0036】
好ましい形態では、医薬組成物は、経口のものである。経口投薬では、活性化合物と当業界で公知の薬学的に許容される担体と混合することによって、医薬組成物を調製することができる。これらの担体は、本発明の化合物を、錠剤、丸剤、トローチ剤、糖衣剤、カプセル剤、液体、ゲル剤、シロップ剤、懸濁剤などに作製することができ、患者への経口投薬に適用する。
【0037】
通常の混合、充填又は打錠方法により、固体の経口組成物を作製することができる。例えば、前記した活性化合物と固体賦形剤とを混合し、得られた混合物を任意的に研磨し、必要に応じてほかの補助材料を加えた後、該混合物を粒子に作製して錠剤又は糖衣剤のコアを得ることによって、作製することができる。適切の補助材料としては、粘着剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、流動化剤、甘味料又は嬌味剤などが包含されるが、これらに限定されるものではない。例えば、微結晶セルロース、グルコース溶液、アラビアゴム糊、ゼラチン溶液、蔗糖及びでん粉糊、タルク、でん粉、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム又はステアリン酸、ラクトース、蔗糖、でん粉、マンニトール、ソルビトール又はりん酸水素カルシウム、シリカ、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルファ化デンプン、グリコール酸でん粉ナトリウム、アルギン酸、コーンスターチ、馬鈴薯粉、メチルセルロース、寒天、カルボキシメチルセルロース、架橋ポリビニルピロリドンなどがある。通常の薬物実践における公知方法により、必要に応じて、コアをコーティングし、特に腸溶性コーティングすることができる。
【0038】
医薬組成物は、腸管外投薬、例えば適宜な単位剤形の無菌溶液、懸濁剤又は凍結乾燥物にも適用できる。適宜な賦形剤、例えば、充填剤、緩衝剤又は界面活性剤を使用できる。
【0039】
本発明のもう一つの形態としては、本発明の式I化合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の腫瘍を予防又は治療する薬への使用にも関する。
【0040】
本発明に記載の通式I化合物のすべての投与方法においては、毎日の投薬量は、0.01〜200mg/kg体重であることが好ましい。
【0041】
特記がない限り、本発明に記載されるすべての科学的用語が持っている意味は、クレームの主題の関連技術分野の当業者が通常理解される意味と同じものである。特記がない限り、本発明の全文において引用した特許、特許出願、開示資料は、いずれも引用により、全体的に本発明に取り込まれる。
【0042】
なお、特記がない限り、記載された「又は」、「或いは」は、「及び/又は」を意味する。また、使用された用語「包含」及びその他の表現、例えば「有する」、「含む」と「含有」は、限定的なものではない。
【0043】
特記がない限り、本発明で使用された用語は、以下の意味を有するものとする。
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味し、好ましくはフッ素又は塩素を意味する。
【0044】
用語「ヒドロキシ基」とは、−OHを意味する。
用語「メルカプト基」とは、−SHを意味する。
【0045】
用語「シアノ基」とは、−CNを意味する。
用語「ニトロ基」とは、−NOを意味する。
【0046】
用語「アルキル基」とは、炭素原子と水素原子からなる直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基を意味し、単結合により分子のその他の部分と繋がる。例えば、前記したアルキル基は、1〜6個の炭素原子(C1−6アルキル基と記す)を有してもよく、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する。アルキル基の非限定的の実例としては、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、n−ヘキシルが包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
用語「アルコキシ基」とは、−O−アルキル基を意味し、ここで、アルキル基は、上記定義と同様である。前記アルコキシ基は、1〜6個の炭素原子を有してもよく、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する。アルコキシ基の非限定的の実例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、2−メチルブトキシ、ネオペントキシ、n−ヘキシルオキシが包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
用語「アルキルチオ基」とは、−S−アルキル基を意味し、ここで、アルキル基は、上記定義と同様である。
【0049】
用語「アミノ基」とは、−NHを意味する。
用語「モノ(アルキル)アミノ基」とは、−NH(アルキル基)を意味し、ここで、アルキル基は、上記定義と同様である。
【0050】
用語「ジ(アルキル)アミノ基」とは、−N(アルキル基)を意味し、ここで、アルキル基は、上記定義と同様であり、且つ上記二つのアルキル基は、同じでも異なってもよい。
【0051】
用語「シクロアルキル基」とは、飽和又は不飽和の非芳香族環状炭化水素基を意味する。シクロアルキル基の非限定的の実例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル等が包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
用語「アルケニル基」とは、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を意味し、好ましくは、2〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルケニル基である。アルケニル基の非限定的の実例としては、ビニル、1−プロぺニル、2−プロぺニル、1−ブテニル、イソブテニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
用語「アルキニル基」とは、直鎖又は分岐鎖のアルキニル基を意味し、好ましくは、2〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキニル基である。アルキニル基の非限定的の実例としては、エチニル基、1−プロピニル、2−プロピニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
用語「アリール基」とは、共役π電子系を有する炭化水素単環又は縮合多環の芳香族環基を意味し、好ましくは、6〜14個の炭素原子を有し、より好ましくは6〜12個の炭素原子を有し、最も好ましくは6個の炭素原子を有する。アリール基の非限定的の実例としては、フェニル基、ナフチル基及びアントリル基が包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
用語「ヘテロアリール基」とは、5、6、7、8、9、10、11又は12個の環構成原子を有する単環又は縮合環を意味し、中にはN、O、Sから選ばれる環構成原子を1、2、3又は4個有し、その他の環構成原子はCであり、且つ完全共役しているπ電子系を有する。前記したヘテロアリール基は、5又は6員環を有することが好ましく、5員環であることがより好ましい。ヘテロアリール基の非限定的の実例としては、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、トリアゾリル、トリアジニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0056】
用語「ヘテロシクロアルキル基」とは、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12個の環構成原子を有する単環又は縮合環を意味し、その中の1、2又は3個の環構成原子は、N、O、S(O)(式中、nは0、1又は2である)から選ばれるヘテロ原子であり、その他の環構成原子はCである。このような環は、飽和のもの又は不飽和のものであってもよい(例えば、1つ又は複数の二重結合を有するもの)が、完全共役しているπ電子系を有しない。3員ヘテロシクロアルキル基の実例としては、オキシラニル、チイラニル、アジリジニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。4員ヘテロシクロアルキル基の実例としては、アゼチジニル、オキセタニ、チエタニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。5員ヘテロシクロアルキル基の実例としては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,1−ジオキシイソチアゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラゾリル、ピロリニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。6員ヘテロシクロアルキル基の実例としては、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、1,4−チオキサニル、1,4−ジオキサニル、チオモルホリニル、1,2−ジチアニル、1,4−ジチアニル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチオピラニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。7員ヘテロシクロアルキル基の実例としては、アゼパニル、オキセパニル、チエパニルが包含されるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、5又は6個の環構成原子を有する単環ヘテロシクロアルキル基である。
【0057】
用語「治療上有効量」とは、哺乳類動物、好ましくはヒトに投薬する場合、本発明の化合物は、哺乳類動物(好ましくはヒト)の疾病の有効治療にとって十分であることを意味する。「治療上有効量」となる本発明の化合物の量は、当該化合物、病的状態及びその重症度、投薬方式及び治療対象である哺乳類動物の年齢に依存し、それらによって変化するが、一般的には、当業者自身が持っている知識と本発明の開示内容に基づいて決められる。
【0058】
用語「治療」とは、本発明に記載の化合物又は製剤を投薬することによって、疾病又は該疾病に係る1つ又は複数の症状を予防、改善又は除去することを意味し、且つ、下記意味も包含される。
【0059】
(i)疾病又は病的状態が哺乳類動物(特に前記哺乳類動物は、該病的状態になりやすい動物でありながら、まだ該病的状態になっていないと診断される場合)に現れることを予防する。
【0060】
(ii)疾病又は病的状態を抑制する。すなわち、その進展を抑え止める。
(iii)疾病又は病的状態を緩和する。すなわち、該疾病又は病的状態の回復を促進する。
【0061】
用語「医薬組成物」とは、一種又は複数種の本発明の化合物又はその塩と、当業界で通常許容される生物学的に活性な化合物を生体(例えばヒト)に輸送するための担体、賦形剤及び/又は媒体との製剤を意味する。医薬組成物にするのは、生体に本発明の化合物を与えることを有利にするためである。
【0062】
用語「薬理上許容される担体」とは、生体に対して顕著な刺激がなく、且つ該活性化合物の生物学的に活性と性能に損しない担体及び希釈剤を意味する。「薬理上許容される担体」としては、中国食品薬品管理局に、ヒト又は家畜動物用成分として認可されたすべての担体、賦形剤、媒体、流動化剤、甘味料、希釈剤、防腐剤、染料/着色剤、矯味強化剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、崩壊剤、懸濁化剤、安定剤、等張化剤、溶剤又は乳化剤が包含されるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
実験部分
水及び/又は酸素に敏感な実験の操作は、すべて、乾燥しておいたガラス装置に、窒素雰囲気下で行われる。なお、特記がない限り、全ての原料は商業的に入手できるものであり、使用前にさらに精製されることはない。
【0064】
カラムクロマトグラフィーとしては、青島海洋化工所製のシリカゲル(200−300メッシュ)を使用する。薄層クロマトグラフィーとしては、メルク社(E.Merck)のプレコートプレート(シリカゲル60PF254、0.25mm)を使用する。
【0065】
核磁気共嗚分光分析に用いられる装置は、Varian VNMRS−400核磁気共鳴分光装置である。化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS=δ0.00)を内部標準物とする。1H−NMRデータは、プロトン数、ピーク形(s,シングレット;d,ダブレット;t,トリプレット;q,カルテット;m,マルチピーク)、カップリング定数(単位:Hz)と表記される。
【0066】
液体クロマトグラフィー質量分析には、アジレントLC 1200シリーズ(5μm C18カラム)装置が用いられる。
【実施例1】
【0067】
実施例1 N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E1)の合成
工程1:4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン
7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4(3H)−オン(2.0g、9.6mmol)と1滴のN,N−ジメチルホルムアミドとを、塩化チオニル(6mL)中に1晩還流し、真空濃縮した。トルエンを添加した後、再度真空濃縮し、過剰のジクロロスルホキシドを除去して、標記化合物(2g、92%)を得た。
【0068】
H NMR(CDCl):δ9.18(1H,s),9.05(1H,d,J=7.6 Hz),7.95(1H,d,J=10.4)。
【0069】
工程2:3−クロロ−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−4−フルオロアニリン
3−クロロ−4−フルオロアニリン(2.9g、20mmol)と3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(3.3g、20mmol)とを、1,2−ジクロロエタン(30mL)中に加え、室温で1時間攪拌した。トリアセト水素化ホウ素ナトリウム(10g、50mmol)を添加し、その混合液を室温で1晩攪拌した。反応液を水100mLに加えて、ジクロロメタンで抽出した。有機相を分離し、飽和食塩水で洗浄、乾燥し、真空濃縮して標記化合物(5.5g、93%)を得た。
【0070】
H NMR(CDCl):δ6.94−6.82(4H,m),6.63−6.61(1H,m),6.45−6.41(1H,m),4.18(2H,s),3.98(1H,br),3.87(3H,s),3.86(3H,s)。
【0071】
工程3:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(2.1g、9.2mmol)と3−クロロ−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−4−フルオロアニリン(2.7g、9.2mmol)とをアセトニトリル(20mL)に添加し、3時間還流した。冷却した後、炭酸ナトリウム溶液を加えて中和し、酢酸エチルにより抽出して、有機相を分離し、飽和食塩水で洗浄、乾燥し、真空濃縮して標記化合物(3.6g、80%)を得た。
【0072】
工程4:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
金属ナトリウム(113mg、5.0mmol)を無水メタノール(20mL)に添加して、室温で10分間攪拌した後、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(2.4g、5.0mmol)を加え、その混合液を40℃で6時間攪拌した。冷却した後、混合液を水100mLに加えて、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄、乾燥し、真空濃縮して標記化合物(2.35g、94%)を得た。
【0073】
H NMR(CDCl):δ8.85(1H,s),7.57(1H,s),7.35(1H,s),7.23−7.19(2H,m),7.00−6.96(1H,m),6.84−6.78(2H,m),5.35(2H,s),4.05(3H,s),3.88(3H,s),3.83(3H,s)。
【0074】
工程5:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(2.35g、4.7mmol)とラネーニッケル約0.5gとをテトラヒドロフラン(100mL)に添加し、水素置換して、水素雰囲気下(1atm)、室温で1晩攪拌した。ろ過し、濾液を真空濃縮して、標記化合物(2g、90%)を得た。
【0075】
H NMR(CDCl):δ8.72(1H,s),7.17(1H,s),7.09−7.06(1H,m),7.00−6.95(2H,m),6.86−6.83(1H,m),6.79−6.74(2H,m),6.33(1H,s),5.30(2H,s),3.98−3.97(5H,m),3.83(3H,s),3.78(3H,s)。
【0076】
工程6:3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(1.10g、2.35mmol)と3−オキシアゼチジン−1−ギ酸ベンジル(0.58g、2.83mmol)のトリフルオロ酢酸(7mL)溶液を、室温で10分間攪拌した後、一括でトリアセト水素化ホウ素ナトリウム(0.52g、2.45mmol)を加えた。30分間反応した後、3−オキシアゼチジン−1−ギ酸ベンジル(0.24g、1.17mmol)とトリアセト水素化ホウ素ナトリウム(0.25g、1.17mmol)を追加し、30分間反応し続けた。反応が終了した際に、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水、5%NaHCO溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、且つ真空濃縮した。残留物をエーテルでスラリー化し、ろ過して標記化合物(1.3g、84%)を得た。
【0077】
H NMR(CDCl):δ8.79(1H,s),7.68(1H,br),7.31−7.37(5H,m),7.05−7.11(2H,m),6.86−6.88(2H,m),6.79−6.82(1H,m),6.73−6.75(1H,m),5.77(1H,s),5.32(2H,s),5.10(2H,s),4.83(1H,d,J=5.6 Hz),3.83−3.97(5H,m),3.83(3H,s),3.77(3H,s),3.55−3.62(3H,m)。
【0078】
工程7:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル(1.2g、1.82mmol)のトリフルオロ酢酸(8mL)溶液を70℃で6時間攪拌した。反応が終了した際に、冷却し、真空濃縮して、残留物を酢酸エチルでスラリー化し、ろ過して標記化合物のトリフルオロ酢酸塩(0.74g、84%)を得た。
【0079】
H NMR(DMSO−d6):δ10.50(1H,s),9.04(1H,s),8.80(1H,s),8.70(1H,s),7.95−7.98(1H,m),7.65−7.68(1H,m),7.52−7.57(1H,m),7.24(1H,s),7.14(1H,s),6.86−6.89(1H,m),4.50−4.56(1H,m),4.41−4.44(2H,m),4.04−4.11(5H,m)。
【0080】
工程8:N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミントリフルオロ酢酸塩(0.89g、1.82mmol)とトリエチルアミン(1mL)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液を室温で30分間攪拌した。−40℃まで冷却し、それに塩化アクリル(166mg、1.82mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を徐々に添加し、30分間反応し続けた。反応が終了した際に、5%NaHCO溶液を徐々に加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、且つ真空濃縮し、残留物を酢酸エチルでスラリー化して、標記化合物(0.32g、41%)を得た。
【0081】
H NMR(CDCl):δ8.59(1H,s),7.92(1H,s),7.83−7.85(1H,m),7.57−7.59(1H,m),7.19(1H,s),7.10−7.15(1H,m),6.68(1H,s),6.35−6.38(1H,m),6.17−6.31(1H,m),5.68−5.71(1H,m),5.05(1H,d,J=6.4 Hz),4.58−4.63(2H,m),4.42−4.48(1H,m),4.10−4.14(1H,m),4.01−4.03(4H,m)。
【実施例2】
【0082】
実施例2 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E2)の合成
工程1:4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}アミノ}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(469mg、1.0mmol)と4−オキシピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル(239mg、1.2mmol)の酢酸(10mL)溶液を、室温で2時間攪拌した後、一括でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(254mg、1.2mmol)を加えた。30分間反応した後、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水、5%NaHCO水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、且つ真空濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して、標記化合物(404mg、62%)を得た。
【0083】
H NMR(DMSO−d6):δ8.57(1H,s),7.33−7.27(2H,m),7.09(1H,s),6.99(1H,m),6.84−6.80(1H,m),6.81−6.80(1H,m),6.79−6.78(1H,m),5.99(1H,m),5.29(2H,s),3.91(3H,m),3.85−3.82(2H,m),3.64(3H,m),3.61(3H,m),2.80−2.75(1H,m),2.59−2.53(2H,m),1.42−1.37(11H,m),1.20−1.17(2H,m)。
【0084】
工程2:N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、工程1の生成物から標記化合物を合成した。
【0085】
H NMR(DMSO−d6):δ10.62(1H,s),8.75(1H,s),8.68−8.60(1H,br),8.50−8.41(1H,br),7.96−7.94(1H,m),7.66−7.64(1H,m),7.58−7.56(1H,m),7.39(1H,s),7.20(1H,s),6.19−6.17(1H,m),4.05(3H,s),3.80−3.60(2H,m),3.05−2.96(2H,m),2.16−2.12(2H,m),1.78−1.74(2H,m)。
【0086】
工程3:N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンモノトリフルオロ酢酸塩(258mg、0.5mmol)とトリエチルアミン(202mg、2.0mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を、室温で30分間攪拌した。0℃まで冷却した後、塩化アクリル(54mg、0.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を滴下し、滴下終了後30分間反応し続けた。反応が終了した際に、徐々に5%NaHCO溶液を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、且つ真空濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して、目的生成物(150mg、66%)を得た。
【0087】
H NMR(DMSO−d6):δ9.24(1H,s),8.33(1H,s),8.09−8.08(1H,m),7.77−7.74(1H,m),7.42−7.40(1H,m),7.23(1H,s),7.06(1H,s),6.85−6.81(1H,m),6.10−6.06(1H,m),5.66−5.64(1H,m),5.32−5.29(1H,m),4.41−4.38(1H,m),4.09−4.06(1H,m),3.93(3H,s),3.79−3.78(1H,m),3.35−3.34(1H,m),2.87−2.84(1H,m),2.03−2.01(2H,m),1.44−1.41(2H,m)。
【実施例3】
【0088】
実施例3 (S)−N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E3)の合成
工程1:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(2.28g、10mmol)と3−クロロ−4−フルオロアニリン(1.46g、10mmol)とをアセトニトリル(50mL)に溶解し、1時間加熱還流し、真空濃縮して溶媒を除去した。残留物に飽和炭酸ナトリウム及び酢酸エチルを加え、10分間攪拌し、分液を行った。水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をジエチルエーテルでスラリー化し、ろ過して標記化合物(3.01g、90%)を得た。
【0089】
H NMR(DMSO−d6):δ10.51(1H,s),9.58(1H,d,J=8.0 Hz),8.73(1H,s),8.13(1H,dd,J=6.8 Hz,2.8 Hz),7.85(1H,d,J=12.4 Hz),7.77−7.61(1H,m),7.49(1H,t,J=9.2 Hz)。
【0090】
工程2:(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(37.1g、0.11mol)と(S)−3−ヒドロキシテトラヒドロフラン(13.6g、0.154mol)とを乾燥DMSO(200mL)に溶解し、それにカリウムtert−ブトキシド(30.9g、0.275mol)を複数回に分けて加えて、この間に水浴により内温を30℃以下に制御した。常温で4時間攪拌し、反応液を水1.2L中に加え、吸引ろ過し、水洗及び乾燥して粗製品を得た。粗製品をエタノールでスラリー化し、吸引ろ過後に標記化合物(33.4g、75%)を得た。
【0091】
H NMR(DMSO−d6):δ10.08(1H,s),9.15(1H,s),8.61(1H,s),8.11−8.09(1H,m),7.77−7.74(1H,m),7.43−7.39(2H,m),5.41−5.38(1H,m),3.96−3.92(1H,m),3.87−3.73(3H,m),2.33−2.28(1H,m),2.06−2.01(1H,m)。
【0092】
工程3:(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程5と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−6−ニトロキナゾリン−4−アミンから標記化合物を合成した。
【0093】
H NMR(DMSO−d6):δ8.55(1H,s),7.96−7.93(1H,m),7.56−7.51(1H,m),7.18−7.13(3H,m),6.97(1H,s),5.13−5.10(1H,m),4.30(1H,br),4.13−4.03(3H,m),3.96−3.91(1H,m),2.39−2.34(1H,m),2.26−2.22(1H,m)。
【0094】
工程4:(S)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0095】
H NMR(CDCl):δ10.63(1H,br),8.08−8.10(1H,m),8.02(1H,s),7.69−7.73(1H,m),7.31−7.37(5H,m),7.15−7.19(1H,m),7.00(1H,s),6.76(1H,s),5.12(2H,s),5.03−5.05(1H,m),4.52−4.60(3H,m),4.30−4.35(1H,m),3.91−4.00(2H,m),3.74−3.85(4H,m),2.14−2.20(1H,m),1.95−2.00(1H,m)。
【0096】
工程5:(S)−N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、(S)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジルから標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を合成した。
【0097】
H NMR(DMSO−d6):δ10.80(1H,s),9.10(1H,br),8.90(1H,br),8.69(1H,s),7.90−7.93(1H,m),7.60−7.63(1H,m),7.50−7.574(1H,m),7.23(1H,s),7.11(1H,s),6.68(1H,d,J=5.6 Hz),5.22−2.24(1H,m),4.40−4.5(3H,m),3.90−4.09(5H,m),3.76−3.81(1H,m),2.43−2.48(1H,m),2.14−2.18(1H,m)。
【0098】
工程6:(S)−N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程8と類似する方法で、(S)−N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0099】
H NMR(CDCl):δ8.59(1H,s),7.97(1H,s),7.85−7.87(1H,m),7.56−7.59(1H,m),7.10−7.15(2H,m),6.70(1H,s),6.30−6.35(1H,m),6.19−6.26(1H,m),5.68−5.71(1H,m),5.13(1H,s),5.01(1H,d,J=6.4 Hz),4.60−4.63(2H,m),4.42−4.46(1H,m),4.01−4.19(5H,m),3.91−3.94(1H,m),2.35−2.41(1H,m),2.22−2.29(1H,m)。
【実施例4】
【0100】
実施例4 (S)−N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E4)の合成
工程1:(S)−4−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0101】
H NMR(CDCl):δ8.53(1H,s),7.84−7.82(1H,m),7.54−7.50(1H,m),7.18−7.10(3H,m),6.62(1H,s),5.10−5.09(1H,m),4.62(1H,d,J=8.0 Hz),4.10−3.88(6H,m),3.61−3.57(1H,m),3.05−2.98(2H,m),2.38−2.07(4H,m),1.53−1.43(11H,m)。
【0102】
工程2:(S)−N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
(S)−4−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル(1.0g、1.79mmol)を1mol/LのHCl−メタノール溶液(10mL)中に加え、室温で1晩攪拌した。真空濃縮してから重炭酸ナトリウム溶液に加え、1時間攪拌し、酢酸エチルとメタノールの混合溶液で抽出した。有機相を乾燥し、真空濃縮して標記化合物(500mg、61%)を得た。
【0103】
工程3:(S)−N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、(S)−N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0104】
H NMR(CDCl):δ8.40(1H,s),7.74−7.71(1H,m),7.49−7.45(1H,m),7.07−7.03(2H,m), 6.76(1H,s),6.56−6.49(1H,m),6.25−6.20(1H,m),5.66−5.63(1H,m),5.01−4.98(1H,m),4.55−4.41(2H,m),4.00−3.65(6H,m),3.28−3.21(1H,m),3.00−2.89(1H,m),1.53−1.43(2H,m)。
【実施例5】
【0105】
実施例5 (S)−N−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E5)の合成
工程1:(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンと3−オキシピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【0106】
H NMR(CDCl):δ8.56(1H,s),8.26−8.37(1H,brs),8.03−8.05(1H,m),7.90−7.94(1H,m),7.41(1H,s),7.12(1H,t,J=8.8 Hz),6.98(1H,s),5.14(1H,s),5.02(1H,s),4.56−4.60(1H,m),3.93−4.06(4H,m),3.80−3.90(2H,m),3.26−3.33(1H,m),2.87−2.94(1H,m),2.37−2.47(1H,m),2.27−2.32(1H,m),2.17−2.22(2H,m),1.65−1.75(2H,m),1.43(9H,s)。
【0107】
工程2:(S)−N−(ピペリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【0108】
工程3:(S)−N−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、(S)−N−(ピペリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0109】
H NMR(CDCl):δ8.89−9.07(1H,brs),8.64(1H,s),8.35−8.39(1H,m),8.21−8.27(1H,m),7.76−7.86(1H,m),7.16−7.22(2H,m),6.71(1H,dd,J=17.2 Hz,10.4 Hz),6.54(1H,dd,J=47.2Hz,1.2 Hz),5.89(1H,dd,J=10.8 Hz,1.2 Hz),5.23−5.29(2H,m),4.66−4.74(1H,m),4.05−4.19(4H,m),3.87−3.97(1H,m),3.26−3.43(3H,m),2.46−2.60(1H,m),2.21−2.35(1H,m),2.01−2.10(2H,m),1.64−1.78(2H,m)。
【実施例6】
【0110】
実施例6 (S)−N−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E6)の合成
工程1:(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピロリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンと3−オキシピロリジン−1−ギ酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【0111】
工程2:(S)−N−(ピロリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピロリジン−1−ギ酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【0112】
工程3:(S)−N−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、(S)−N−(ピロリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0113】
H NMR(CDCl):δ8.97−8.57(1H,m),8.54−8.48(1H,m),7.84−7.76(1H,m),7.66−7.62(1H,m),7.40−7.20(1H,m),7.11−6.98(2H,m),6.49−6.32(2H,s),5.74−5.67(1H,s),5.10−5.09(1H,s),4.66−4.63(1H,m),4.30−3.20(8H,m),2.42−1.91(3H,m),1.43−1.42(1H,m)。
【実施例7】
【0114】
実施例7 1−(4−(4−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(化合物E7)の合成
工程1:2−クロロ−1−(3−フルオロベンジルオキシ)−4−ニトロベンゼン
2−クロロ−4−ニトロフェノール(3.4g、20mmol)と3−フルオロベンジルクロリド(2.8g、20mmol)と炭酸カリウム(3.3g、24mmol)とをアセトニトリル(30mL)中に1晩還流した。反応液を水100mLに加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄、乾燥し、真空濃縮して粗製品を得た。粗製品を石油エーテルで洗浄し、ろ過、乾燥して標記化合物(3.2g、57%)を得た。
【0115】
H NMR(CDCl):δ8.35(1H,d,J=2.8 Hz),8.17−8.14(1H,m),7.44−7.38(1H,m),7.25−7.19(2H,m),7.10−7.06(1H,m),7.03(1H,d,J=9.2 Hz),5.26(2H,s)。
【0116】
工程2:3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)−アニリン
2−クロロ−1−(3−フルオロベンジルオキシ)−4−ニトロベンゼン(3.2g、11.4mmol)と亜鉛粉(4.5g、68.4mmol)と塩化アンモニウム(1.52g、28.5mmol)とを、エタノール(60mL)と水(10mL)の混合溶液に加えた。この混合液を60℃で1晩攪拌した。その後、反応液を水200mLに加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を分離し、飽和食塩水で洗浄、乾燥し、真空条件下で溶媒を除去して標記化合物(2.8g、98%)を得た。
【0117】
H NMR(CDCl):δ7.36−7.30(1H,m),7.22−7.18(2H,m),7.02−6.97(1H,m),6.79−6.76(2H,m),6.52−6.49(1H,m),5.03(2H,s),3.49(2H,br)。
【0118】
工程3:N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)−アニリン(2.82g、11.1mmol)と4−クロロ−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン(2.68g、11.2mmol)をイソプロパノール(30mL)に加え、60℃で3時間攪拌した。その後、ろ過して、イソプロパノールで洗浄し、乾燥して標記化合物(4.8g、95%)を得た。
【0119】
H NMR(DMSO−d6):δ10.94(1H,br),9.33(1H,s),8.79(1H,s),7.91(1H,d,J=2.4 Hz),7.64−7.61(1H,m),7.47−7.40(2H,m),7.31−7.27(3H,m),7.18−7.13(1H,m),5.25(2H,s),4.06(3H,s)。
【0120】
工程4:N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−キナゾリン−4,6−ジアミン
N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(4.8g、10.5mmol)、鉄粉(3.54g、63mmol)、酢酸(6mL)及びエタノール(60mL)の混合液を、85℃で1晩攪拌した。その後、混合液を水300mLに加え、ろ過して粗製品を得た。粗製品を酢酸エチルで洗浄し、ろ過、乾燥して標記化合物(3.8g、85%)を得た。
【0121】
H NMR(DMSO−d6):δ10.70(1H,br),8.68(1H,s),7.84(1H,d,J=2.4 Hz),7.59−7.45(3H,m),7.32−7.30(3H,m),7.19−7.16(2H,m),5.93(2H,br),5.29(2H,s),4.02(3H,s)。
【0122】
工程5:4−(4−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0123】
H NMR(CDCl):δ8.47(1H,s),7.78(1H,d,J=2.4 Hz),7.58−7.55(1H,m),7.40−7.35(1H,m),7.26−7.22(2H,m),7.17(1H,s),7.06−7.01(1H,m),6.97(1H,d,J=8.8 Hz),6.71(1H,br),5.16(2H,s),4.68(1H,d,J=8.0 Hz),4.10−4.05(2H,m),3.96(3H,s),3.68(1H,br),3.11−3.04(2H,m),2.15−2.11(2H,m),1.52−1.43(11H,m)。
【0124】
工程6:N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、4−(4−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【0125】
H NMR(DMSO−d6):δ9.62(1H,s),8.29(1H,s),8.07(1H,s),7.82(1H,d,J=9.2 Hz),7.55(1H,s),7.49−7.43(1H,m),7.33−7.29(2H,m),7.23−7.14(2H,m),7.05(1H,s),5.23(2H,s),5.14(1H,d,J=8.4 Hz),4.04−4.00(1H,m),3.95(3H,s),3.12−3.09(2H,m),2.92−2.86(2H,m),2.05−2.01(2H,m),1.53−1.50(2H,m)。
【0126】
工程7:1−(4−(4−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0127】
H NMR(DMSO−d6):δ9.14(1H,s),8.30(1H,s),7.90(1H,d,J=2.8 Hz),7.67−7.64(1H,m),7.32−7.23(4H,m),7.19−7.14(1H,m),7.06(1H,s),6.87−6.80(1H,m),6.12−6.07(1H,m),5.68−5.65(1H,m),5.27(1H,d,J=8.4 Hz),5.24(1H,s),4.44−4.38(1H,m),4.12−4.07(1H,m),3.94(3H,s),3.81−3.77(1H,m),2.92−2.83(1H,m),2.07−2.02(2H,m),1.46−1.40(2H,m)。
【実施例8】
【0128】
実施例8 1−(4−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(化合物E8)の合成
工程1:2−((2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)メチル)ピリジン
2−クロロ−4−ニトロフェノール(3.4g、20mmol)、2−クロロメチルピリジン塩酸塩(3.4g、21mmol)、炭酸カリウム(3.3g、24mmol)及びヨウ化ナトリウム(3.0g、20mmol)を、アセトニトリル(30mL)に1晩還流した。反応液を水100mLに加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄、乾燥し、ロータリーエバポレーターで粗製品を得た。粗製品を石油エーテルで洗浄し、ろ過、乾燥して標記化合物(3.9g、74%)を得た。
【0129】
H NMR(CDCl):δ8.63(1H,d,J=4.8 Hz),8.34(1H,d,J=2.8 Hz),8.16−8.14(1H,m),7.79−7.76(1H,m),7.62−7.60(1H,m),7.31−7.27(1H,m),7.11(1H,d,J=9.2 Hz),5.49(2H,s)。
【0130】
工程2:3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)アニリン
2−((2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)メチル)ピリジン(3.9g、15mmol)、亜鉛粉(5.8g、88mmol)及び塩化アンモニウム(2.4g、44mmol)をエタノール(60mL)と水(10mL)との混合溶液に加えた。この混合液を60℃で1晩攪拌した。その後、反応液を水200mLに加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を分離し、飽和食塩水で洗浄、乾燥し、真空条件下で溶媒を除去して標記化合物(3.4g、98%)を得た。
【0131】
H NMR(CDCl):δ8.57(1H,d,J=4.8 Hz),7.75−7.70(1H,m),7.65−7.63(1H,m),7.23−7.20(1H,m),6.81(1H,d,J=9.2 Hz),6.77(1H,d,J=2.8 Hz),5.18(2H,s),3.48(2H,br)。
【0132】
工程3:N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)アニリン(3.5g、14mmol)と4−クロロ−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン(3.4g、14mmol)とを、イソプロパノール(40mL)に加え、60℃で3時間攪拌した。その後、ろ過し、ケーキをイソプロパノールで洗浄、乾燥して、標記化合物(5.6g、92%)を得た。
【0133】
H NMR(DMSO−d6):δ10.91(1H,br),9.34(1H,s),8.80(1H,s),8.63(1H,d,J=4.4 Hz),7.97−7.91(2H,m),7.68−7.61(2H,m),7.50(1H,s),7.44−7.40(1H,m),7.34(1H,d,J=9.2 Hz),5.34(2H,s),4.09(3H,s)。
【0134】
工程4:N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(5.6g、13mmol)、鉄粉(4.5g、81mmol)、酢酸(8mL)及びエタノール(60mL)の混合液を、85℃で1晩攪拌した。その後、混合液を水300mLに加え、ろ過して粗製品を得た。粗製品を酢酸エチルで洗浄し、ろ過、乾燥して標記化合物(4.5g、86%)を得た。
【0135】
H NMR(DMSO−d6):δ10.66(1H,br),8.67(1H,s),8.59(1H,d,J=4.4 Hz),7.90−7.84(2H,m),7.58−7.54(2H,m),7.51(1H,s),7.38−7.35(1H,m),7.30(1H,d,J=9.2 Hz),7.15(1H,s),5.92(2H,br),5.31(2H,s),4.00(3H,s)。
【0136】
工程5:4−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0137】
H NMR(CDCl):δ8.60(1H,d,J=4.8 Hz),8.50(1H,s),7.77−7.73(2H,m),7.66(1H,d,J=7.6 Hz),7.49−7.46(1H,m),7.26−7.23(1H,m),7.16(1H,s),7.00(1H,d,J=8.8 Hz),6.61(1H,br),5.28(2H,s),4.64(1H,d,J=8.0 Hz),4.08−3.98(5H,m),3.62−3.59(1H,m),3.06−3.00(2H,m),2.11−2.07(2H,m),1.49−1.46(11H,m)。
【0138】
工程6:N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、4−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7− メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【0139】
工程7:1−(4−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0140】
H NMR(DMSO−d6):δ8.60(1H,d,J=4.8 Hz),8.47(1H,s),7.78−7.74(2H,m),7.66−7.64(1H,m),7.49−7.47(1H,m),7.26−7.24(1H,m),7.16(1H,s),6.97(1H,d,J=8.8 Hz),6.79(1H,br),6.63−6.56(1H,m),6.32−6.27(1H,m),5.72−5.69(1H,m),5.26(2H,s),4.65(1H,d,J=8.0 Hz),4.55−4.50(1H,m),4.01−3.95(4H,m),3.76−3.74(1H,m),3.36−3.29(1H,s),3.08−3.00(1H,m),2.22−2.14(2H,m),1.52−1.46(2H,m)。
【実施例9】
【0141】
実施例9 1−(3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(化合物E9)の合成
工程1:3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0142】
工程2:N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(アゼチジン−3−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−ギ酸ベンジルから標記化合物を合成した。
【0143】
工程3:1−(3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(アゼチジン−3−イル)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0144】
H NMR(DMSO−d6):δ8.58(1H,d,J=4.8 Hz),8.45(1H,s),8.30(1H,br),7.77−7.75(2H,m),7.64−7.62(1H,m),7.51−7.48(1H,m),7.26−7.24(1H,m),7.18(1H,s),6.92(1H,d,J=9.2 Hz),6.79(1H,s),6.35−6.30(1H,m),6.22−6.15(1H,m),5.69−5.66(1H,m),5.23(2H,s),5.05(1H,d,J=6.8 Hz),4.69−4.53(3H,m),4.08−4.04(1H,m),3.99−3.95(4H,m)。
【実施例10】
【0145】
実施例10 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E10)の合成
工程1:N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
4−クロロ−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン(1.00g、4.17mmol)を、3−エチニルアニリン(0.49g、4.17mmol)のイソプロパノール溶液(15mL)に加え、1時間加熱還流した。反応が終了した後に冷却し、ろ過して標記化合物(1.12g、84%)を得た。
【0146】
H NMR(DMSO−d6):δ11.08(1H,br),9.47(1H,s),8.89(1H,s),7.95(1H,s),7.79−7.82(1H,m),7.56(1H,s),7.47−7.52(1H,m),7.37−7.40(1H,m),4.27(1H,s),4.10(3H,s)。
【0147】
工程2:N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
室温で、鉄粉(1.00g、17.9mmol)とN−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(1.12g,3.5mmol)とのエタノール(30mL)懸濁液に、徐々に飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)を滴下し、滴下が終了してから徐々に昇温し、4時間加熱還流した。反応終了後に、冷却し、真空濃縮し、残留物をN,N−ジメチルホルムアミド(40 mL)に加え、30分間攪拌した。珪藻土に介してろ過し、濾液を乾燥まで減圧濃縮し、残留物を水でスラリー化し、ろ過、水洗及び乾燥して、黄色の固体(0.78g、86%)を得た。
【0148】
H NMR(DMSO−d6):δ9.77(1H,br),8.49(1H,s),7.99(1H,s),7.81−7.84(1H,m),7.46(1H,s),7.37−7.41(1H,m),7.20−7.23(1H,m),7.12(1H,s),5.56(2H,br),4.19(1H,s),3.99(3H,s)。
【0149】
工程3:4−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンと4−オキシピペリジン−1−ギ酸ベンジルとから標記化合物を合成した。
【0150】
工程4:N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
40%水酸化カリウム水溶液(4mL)を4−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−ギ酸ベンジル(200mg、0.39mmol)のメタノール(5mL)溶液に加え、100℃に加熱し、3時間攪拌した。反応が終了した際に、徐々に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮して、残留物をエーテルでスラリー化し、ろ過して標記化合物(116mg、79%)を得た。
【0151】
H NMR(DMSO−d6):δ9.17(1H,s),8.36(1H,s),7.98(1H,s),7.89−7.91(1H,m),7.36−7.40(1H,m),7.28(1H,s),7.16−7.19(1H,m),7.09(1H,s),5.10(1H,d,J=8.8 Hz),4.19(1H,s),3.98(3H,s),3.62−3.72(1H,m),2.97−3.02(2H,m),2.64−2.71(2H,m),1.96−2.01(2H,m),1.30−1.40(2H,m)。
【0152】
工程5:N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−基)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0153】
H NMR(DMSO−d6):δ9.13(1H,s),8.38(1H,s),7.97(1H,s),7.90−7.93(1H,m),7.37−7.41(1H,m)7.31(1H,s),7.18−7.21(1H,m),7.10(1H,s),6.81−6.89(1H,m),6.09−6.13(1H,m),5.66−5.70(1H,m),5.34(1H,d,J=8.8 Hz),4.40−4.44(1H,m),4.19(1H,s),4.08−4.13(1H,m),3.97(3H,s),3.81−3.88(1H,m),2.82−2.91(2H,m),2.02−2.11(2H,m),1.40−1.48(2H,m)。.
【実施例11】
【0154】
実施例11 N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E11)の合成
工程1:3−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0155】
H NMR(CDCl):δ8.54(1H,s),7.81(1H,s),7.71−7.73(1H,m),7.22−7.38(8H,m)7.14(1H,s),6.44(1H,s),5.10(2H,s),5.01−5.04(1H,m),4.43−4.49(2H,m),4.32−4.40(1H,m),3.99(1H,s),3.96(3H,s),3.89−3.94(2H,m)。
【0156】
工程2:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジルから標記化合物を合成した。
【0157】
工程3:N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0158】
H NMR(CDOD):δ8.40(1H,s),7.83(1H,s),7.70−7.72(1H,m),7.31−7.38(2H,m),7.24−7.27(1H,m),7.04(1H,s),6.34−6.38(1H,m),6.22−6.27(1H,m),5.72−5.75(1H,m),4.80−4.82(2H,m),4.54−4.58(2H,m),4.20−4.23(1H,m),3.98−4.03(4H,m)。
【実施例12】
【0159】
実施例12 N−(3−アセチルフェニル)−N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E12)の合成
工程1:N−(3−アセチルフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例10の工程1の方法に準じて、4−クロロ−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリンと3−アセチルアニリンからN−(3−アセチルフェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミンを調製し、次いで、実施例10の工程2〜4の方法を順に参照し、標記化合物を製造した。
【0160】
工程2:N−(3−アセチルフェニル)−N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−アセチルフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0161】
H NMR(CDCl):δ8.58(1H,s),8.20−8.22(1H,m),8.10(1H,s),7.69−7.72(1H,m),7.50−7.54(1H,m),7.18−7.21(2H,m),6.59−6..62(2H,m),6.28−6.333(1H,m),5.70−5.75(1H,m),4.69(1H,d,J=7.2 Hz),4.50−4.57(1H,m),4.00−4.03(4H,m),3.73−3.80(1H,m),3.34−3.42(1H,m),3.07−3.14(1H,m),2.65(3H,s),2.17−2.24(2H,m),1.40−1.48(2H,m)。
【実施例13】
【0162】
実施例13 N−(3−アセチルフェニル)−N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E13)の合成
工程1:N−(3−アセチルフェニル)−N−(アゼチジン−3−イル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
N−(3−アセチルフェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミンから、実施例10の工程2と類似する方法で、N−(3−アセチルフェニル)−7−メトキシ−キナゾリン−4,6−ジアミンを調製し、その後、順に実施例1の工程6及び7の方法により合成して、標記化合物を得た。
【0163】
H NMR(DMSO−d6):δ10.85(1H,s),9.24(1H,br),8.98(1H,br),8.75(1H,s),8.17(1H,s),7.96−8.00(1H,m),7.90−7.94(1H,m),7.33(1H,s),7.25(1H,s),6.95−6.98(1H,m),4.50−4.56(1H,m),4.41−4.44(2H,m),4.04−4.11(5H,m)。
【0164】
工程2:N−(3−アセチルフェニル)−N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−アセチルフェニル)−N−(アゼチジン−3−イル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0165】
H NMR(CDCl):δ8.60(1H,s),8.14−8.20(2H,m),7.68−7.72(1H,m),7.47−7.52(1H,m),6.64(1H,s),6.31−6.36(1H,m),6.17−6.25(1H,m),5.66−5.70(1H,m),5.13(1H,d,J=6.8 Hz),4.50−4.73(3H,m),3.90−4.12(4H,m),2.62(3H,s)。
【実施例14】
【0166】
実施例14 N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E14)の合成
工程1:N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
実施例3の工程1と類似する方法で、4−クロロ−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリンと3−ブロモアニリンとから標記化合物を合成した。
【0167】
H NMR(DMSO−d6):δ11.10(1H,br),9.43(1H,s),8.87(1H,s),8.04−8.05(1H,m),7.74−7.78(1H,m),7.52(1H,s),7.38−7.44(2H,m),4.07(3H,s)。
【0168】
工程2:N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例7の工程4と類似する方法で、N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン−4−アミンから標記化合物を合成した。
【0169】
H NMR(DMSO−d6):δ10.09(1H,br),8.57(1H,s),8.05(1H,s),7.72−7.75(1H,m),7.47(1H,s),7.30−7.38(2H,m),7.13(1H,s),5.62(2H,br),3.97(3H,s)。
【0170】
工程3:3−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0171】
工程4:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0172】
H NMR(DMSO−d6):δ10.40(1H,br),8.97(1H,br),8.72(1H,br),8.66(1H,s),7.95(1H,s),7.68−7.71(1H,m),7.38−7.45(2H,m),7.16−7.19(2H,m),6.80−6.82(1H,m),4.44−4.56(1H,m),4.38−4.43(2H,m),3.99−4.08(5H,m)。
【0173】
工程5:N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0174】
H NMR(DMSO−d6):δ9.23(1H,s),8.38(1H,s),8.08(1H,s),7.82−7.85(1H,m),7.29−7.34(1H,m),7.22−7.25(1H,m),7.10(1H,s),7.03(1H,s),6.30−6.38(2H,m),6.07−6.12(1H,m),5.62−5.67(1H,m),4.65−4.68(1H,m),4.38−4.51(2H,m),4.09−4.13(1H,m),3.90−3.96(4H,m)。
【実施例15】
【0175】
実施例15 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E15)の合成
工程1:4−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−ギ酸ベンジル
実施例10の工程3と類似する方法で、N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0176】
1H NMR(DMSO−d6):δ9.42(1H,br),8.44(1H,s),8.10(1H,s),7.84(1H,d,J=8.0),7.29−7.39(8H,m),7.11(1H,s),5.40−5.42(1H,m),5.10(2H,s),4.04−4.08(2H,m),3.99(3H,s),3.75−3.81(1H,m),3.00−3.15(2H,m),1.98−2.05(2H,m),4.42−1.48(2H,m)。
【0177】
工程2:N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、4−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−ギ酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0178】
H NMR(DMSO−d6):δ10.40(1H,br),8.70(1H,s),8.61(1H,br),8.44(1H,br),7.97(1H,s),7.72−7.74(1H,m),7.42−7.498(2H,m),7.38(1H,s),7.19(1H,s),6.02−6.05(1H,m),4.04(3H,s),3.75−3.80(1H,m),3.32−3.38(2H,m),2.98−3.04(2H,m),2.12−2.18(2H,m),1.70−1.81(2H,m)。
【0179】
工程3:N−(1−アクリロイル基ピペリジン−4−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0180】
H NMR(DMSO−d6):δ9.26(1H,s),8.39(1H,s),8.13(1H,s),7.86−7.90(1H,m),7.25−7.37(3H,m),7.10(1H,s),6.82−6.89(1H,m),6.09−6.14(1H,m),5.66−5.70(1H,m),5.37(1H,d,J=8.8Hz),4.39−4.45(1H,m),4.09−4.13(1H,m),3.97(3H,s),3.79−3.88(1H,m),3.21−3.27(1H,m),2.83−2.92(1H,m),2.02−2.09(2H,m),1.41−1.50(2H,m)。
【実施例16】
【0181】
実施例16 N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E16)の合成
工程1:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
実施例3の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミンと2−メトキシエタノールから標記化合物を合成した。
【0182】
H NMR(DMSO−d6):δ10.13(1H,s),9.18(1H,s),8.65(1H,s),8.14(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4Hz),7.75−7.79(1H,m),7.49(1H,s),7.45(1H,t,J=9.2 Hz),4.42(2H,t,J=4.8 Hz),3.72(2H,t,J=4.8 Hz),3.32(3H,s)。
【0183】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程5と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)−6−ニトロキナゾリン−4−アミンから標記化合物を合成した。
【0184】
H NMR(DMSO−d6):δ9.38(1H,s),8.36(1H,s),8.17(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.77−7.81(1H,m),7.39(1H,s),7.37(1H,t,J=9.2 Hz),7.10(1H,s),5.29(2H,s),4.28(2H,t,J=4.4 Hz),3.77(2H,t,J=4.4 Hz),3.34(3H,s)。
【0185】
工程3:3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0186】
H NMR(CDCl):δ8.54(1H,s),7.84(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.48−7.52(1H,m),7.29−7.37(5H,m),7.18(1H,s),7.15(1H,t,J=8.8 Hz),6.37(1H,s),5.09−5.13(3H,m),4.47(2H,dd,J=9.2 Hz,7.2 Hz),4.25−4.38(3H,m),3.96(2H,dd,J=9.2 Hz,4.8 Hz),3.83(2H,t,J=4.8Hz),3.46(3H,s)。
【0187】
工程4:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0188】
工程5:N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程8と類似する方法で、N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0189】
H NMR(DMSO):δ9.27(1H,s),8.37(1H,s),8.08(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.75−7.79(1H,m),7.42(1H,t,J=9.2 Hz),7.14(1H,s),7.04(1H,s),6.36(1H,dd,J=17.2 Hz,10.4 Hz),6.16(1H,d,J=6.8 Hz),6.11(1H,dd,J=16.4 Hz,2.4 Hz),5.66(1H,dd,J=10.4 Hz,2.4 Hz),4.71(1H,t,J=8.0 Hz),4.41−4.53(2H,m),4.31(2H,t,J=4.8 Hz),4.13−4.16(1H,m),3.93−3.97(1H,m),3.79(2H,t,J=4.8 Hz),3.34(3H,s)。
【実施例17】
【0190】
実施例17 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E17)の合成
工程1:4−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(100mg、0.28mmol)と4−オキシピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル(167mg、0.84mmol)の酢酸(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(178mg、0.84mmol)を加えた。1時間反応した後、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水、5%NaHCO水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し、標記化合物(85mg、56%)を得た。
【0191】
H NMR(CDCl):δ8.52(1H,s),7.83(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.51−7.55(1H,m),7.17(1H,s),7.16(1H,t,J=8.8 Hz),6.57(1H,s),4.72−4.76(1H,brs),4.29(2H,t,J=4.4 Hz),4.02−4.11(2H,m),3.82(2H,t,J=4.4 Hz),3.57−3.64(1H,m),3.46(3H,s),3.01−3.08(2H,m),2.08−2.03(2H,m),1.45−1.53(11H,m)。
【0192】
工程2:N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、4−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【0193】
工程3:N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0194】
H NMR(DMSO):δ9.68−9.75(1H,brs),8.40(1H,s),8.08(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.75−7.79(1H,m),7.42(1H,t,J=8.8 Hz),7.40(1H,s),7.11(1H,s),6.82(1H,dd,J=16.8 Hz,10.8 Hz),6.08(1H,dd,J=16.8 Hz,2.4 Hz),5.65(1H,dd,J=10.8 Hz,2.4 Hz),5.21(1H,d,J=8.8 Hz),4.37−4.42(1H,m),4.28(2H,t,J=4.4 Hz),4.05−4.10(1H,m),3.82−3.91(1H,m),3.76(2H,t,J=4.4 Hz),3.31(3H,s),3.20−3.26(1H,m),2.85−2.92(1H,m),2.00−2.06(2H,m),1.35−1.46(2H,m)。
【実施例18】
【0195】
実施例18 N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E18)の合成
工程1:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)−6−ニトロキナゾリン−4−アミン
実施例3の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミンと2−モルホリンエタノールから標記化合物を合成した。
【0196】
H NMR(DMSO):δ10.17(1H,s),9.19(1H,s),8.65(1H,s),8.14(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4Hz),7.76−7.80(1H,m),7.51(1H,s),7.45(1H,t,J=9.2 Hz),4.41(2H,t,J=5.6 Hz),3.54−3.56(4H,m),2.76(2H,t,J=5.6 Hz),2.49−2.52(4H,m)。
【0197】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程5と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)−6−ニトロキナゾリン−4−アミンから標記化合物を合成した。
【0198】
H NMR(DMSO−d6):δ9.36(1H,s),8.34(1H,s),8.15(1H,dd,J=7.2 Hz,2.8 Hz),7.75−7.79(1H,m),7.37(1H,s),7.36(1H,t,J=9.2 Hz),7.09(1H,s),5.29(2H,s),4.25(2H,t,J=5.6 Hz),3.55−3.57(4H,m),2.79(2H,t,J=5.6 Hz),2.48−2.50(4H,m)。
【0199】
工程3:3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【0200】
H NMR(DMSO−d6):δ9.36−9.39(1H,brs),8.38(1H,s),8.11−8.13(1H,m),7.79−7.84(1H,m),7.43(1H,t,J=9.2 Hz),7.30−7.39(5H,m),7.16(1H,s),7.13(1H,s),6.06−6.14(1H,brs),5.07(2H,s),4.41−4.48(3H,m),4.31(2H,t,J=5.6 Hz),3.90−4.01(2H,m),3.56−3.64(4H,m),2.86(2H,t,J=5.6 Hz),2.50−2.54(4H,m)。
【0201】
工程4:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−ギ酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0202】
H NMR(DMSO−d6):δ10.32−10.47(1H,brs),9.14−9.24(1H,brs),9.03−9.12(1H,brs),8.63(1H,s),7.97(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.65−7.70(1H,m),7.49(1H,t,J=9.2 Hz),7.31(1H,s),7.17(1H,s),6.91−6.95(1H,brs),4.51−4.64(3H,m),4.39−4.48(2H,m),4.08−4.16(2H,m),3.40−3.97(10H,m)。
【0203】
工程5:N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0204】
H NMR(DMSO−d6):δ9.47(1H,s),8.37(1H,s),8.14(1H,dd,J=6.8 Hz,2.4 Hz),7.82−7.86(1H,m),7.41(1H,t,J=9.2 Hz),7.18(1H,S),7.14(1H,s),6.35(1H,dd,J=13.2 Hz,9.2 Hz),6.11(1H,dd,J=13.2 Hz,2.4 Hz),5.66(1H,dd,J=10.0 Hz,2.4 Hz),4.72(1H,t,J=7.6 Hz),4.52−4.59(1H,m),4.43(1H,t,J=7.6 Hz),4.27−4.36(2H,m),4.09−4.17(1H,m),3.92−3.99(1H,m),3.53−3.68(4H,m),2.77−2.90(2H,m),2.50−2.58(4H,m)。
【実施例19】
【0205】
実施例19 6−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E19)の合成
工程1:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミン
0℃で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(0.25g、0.5mmol)を、徐々に30%の硫酸(3g)に加え、30分間攪拌して完全に溶解させた。徐々に亜硝酸ナトリウム(0.072g、1mmol)を加えた。反応系について、0℃で30分間攪拌し続け、次いで室温に昇温して、30分間攪拌した。室温で、徐々に上記溶液を激しく攪拌しているチオシアン酸カリウム(0.5g、5mmol)と塩化第二鉄(0.25g、1.5mmol)の水溶液(30mL)に滴下し、滴下終了後、1晩攪拌し続けた。吸引ろ過し、水洗、乾燥後、黄色の標記化合物(0.25g、92%)を得た。
【0206】
H NMR(DMSO−d6):δ9.03(1H,s),7.83(1H,s),7.44(1H,t,J=8.0 Hz),7.29−7.38(2H,m),7.24(1H,s),6.92(1H,s),6.81(1H,s),5.48(3H,s),4.05(3H,s),3.69(3H,s),3.66(3H,s)。
【0207】
工程2:3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}アゼチジン−1−ギ酸tert−ブチル
水素化ホウ素ナトリウム(16mg、0.43mmol)をN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミン(44mg、0.086mmol)のエタノール溶液(2mL)に加え、室温で1時間攪拌して、水素化ホウ素ナトリウム(5mg)を追加し、30分間攪拌し続けた。TLCで原料がなくなることを確認してから、順に無水炭酸カリウム(120mg)及び3−ヨウ化アゼチジン−1−ギ酸tert−ブチル(30mg、0.106mmol)を加え、その後、反応混合物を50℃まで加熱し、5時間反応した。反応が終了した際に、冷却し、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮した。残留物を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル(v/v)=1:2)で精製して、標記化合物(15mg、27%)を得た。
【0208】
H NMR(CDCl):δ8.82(1H,s),7.38(1H,br),7.10−7.20(2H,m),6.80−6.93(2H,m),6.72−6.77(3H,m),5.33(2H,s),4.10−4.15(2H,m),3.98(3H,s),3.84(3H,s),3.79(3H,s),3.60−6.68(2H,m),3.30−3.35(1H,m),1.45(9H,s)。
【0209】
工程3:6−(アゼチジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}アゼチジン−1−ギ酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0210】
H NMR(DMSO−d6):δ10.30(1H,s),8.97−9.03(2H,m),8.64(1H,s),8.16(1H,s),8.02−8.04(1H,m),7.70−7.72(1H,m),7.46−7.49(1H,m),7.27(1H,s),4.42−4.47(3H,m),3.99(3H,s),3.82−3.88(3H,m)。
【0211】
工程4:6−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、6−(アゼチジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0212】
H NMR(CDOD):δ8.39(1H,s),8.03(1H,s),7.88−7.90(1H,m),7.54−7.56(1H,m),7.16−7.20(1H,m),7.11(1H,s),6.17−6.24(2H,m),5.64−5.67(1H,m),4.71−4.73(1H,m),4.45−4.48(1H,m),4.26−4.29(1H,m),4.11−4.13(1H,m),3.95(3H,s),3.86−3.89(1H,m)。
【実施例20】
【0213】
実施例20 6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E20)の合成
工程1:3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}ピロリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例19の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミンと3−ヨウ化ピロリジン−1−ギ酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【0214】
H NMR(CDCl):δ8.81(1H,s),7.15−7.26(2H,m),7.05−7.12(1H,m),7.04(1H,s),6.95(1H,s),6.90−6.94(1H,m),6.78−6.82(1H,m),6.74−6.77(1H,m),5.30−5.35(2H,m),3.98(3H,s),3.84(3H,s),3.79(3H,s),3.35−3.60(3H,m),3.12−3.21(2H,m),1.92−2.05(1H,m),1.60−1.70(1H,m),1.45(9H,s)。
【0215】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピロリジン−3−イルメルカプト)キナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}ピロリジン−1−ギ酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0216】
H NMR(DMSO−d6):δ10.50(1H,br),9.03−9.09(2H,br),8.73(1H,s),8.40(1H,s),8.02−8.04(1H,m),7.70−7.75(1H,m),7.49−7.55(1H,m),7.32(1H,s),4.22−4.28(1H,m),4.04(3H,s),3.52−3.80(3H,m),3.12−3.20(1H,m),2.42−2.50(1H,m),1.92−2.01(1H,m)。
【0217】
工程3:6−(1−アクリロイル基ピロリジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピロリジン−3−イルメルカプト)キナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0218】
H NMR(CDOD):δ8.46(1H,s),8.31−8.34(1H,m),7.94−7.98(1H,m),7.61−7.65(1H,m),7.21−7.26(1H,m),7.15(1H,s),6.45−6.61(1H,m),6.20−6.28(1H,m),5.65−5.75(1H,m),4.17−4.25(1H,m),3.99(3H,s),3.79−3.88(1H,m),3.65−3.78(1H,m),3.35−3.42(2H,m),2.30−2.48(1H,m),1.90−2.08(1H,m)。
【実施例21】
【0219】
実施例21 6−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E21)の合成
工程1:4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例19の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミンと4−ヨウ化ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【0220】
H NMR(CDCl):δ8.82(1H,s),7.10−7.18(4H,m),6.88−6.93(2H,m),6.78−6.82(1H,m),6.74−6.77(1H,m),5.33(2H,s),3.98(3H,s),3.84(3H,s),3.79(3H,s),2.86−2.96(3H,m),1.50−1.70(4H,m),1.45(9H,s),1.30−1.40(2H,m)。
【0221】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(ピペリジン−4−イルメルカプト)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0222】
H NMR(DMSO−d6):δ10.54(1H,br),8.74(1H,s),8.63(1H,br),8.56(1H,s),8.48(1H,br),8.05−8.09(1H,m),7.72−7.78(1H,m),7.48−7.55(1H,m),7.30(1H,s),4.03(3H,s),3.72−3.80(1H,m),3.26−3.35(2H,m),2.98−3.05(2H,m),2.06−2.15(2H,m),1.65−1.78(2H,m)。
【0223】
工程3:6−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(ピペリジン−4−イルメルカプト)−7−メトキシキナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0224】
H NMR(CDOD):δ8.46(1H,s),8.38(1H,s),7.94−7.98(1H,m),7.61−7.65(1H,m),7.21−7.26(1H,m),7.15(1H,s),6.69−6.74(1H,m),6.14−6.19(1H,m),5.68−5.72(1H,m),4.24−4.29(1H,m),3.98−4.06(4H,m),3.68−3.75(1H,m),3.30−3.40(1H,m),3.12−3.20(1H,m),1.97−2.03(2H,m),1.50−1.60(2H,m)。
【実施例22】
【0225】
実施例22 (R)−6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E22)の合成
工程1:(R)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチル
実施例19の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミンと(S)−3−ヨウ化ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【0226】
H NMR(CDCl):δ8.83(1H,s),7.08−7.18(1H,m),7.07(1H,s),6.85−95(3H,m),6.78−6.85(1H,m),6.74−6.78(2H,m),5.33(2H,s),3.97(3H,s),3.84(3H,s),3.75−3.80(4H,m),2.45−3.00(2H,m),1.65−1.92(4H,m),1.30−1.50(11H,m)。
【0227】
工程2:(R)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピペリジン−3−イルメルカプト)キナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、(R)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}メルカプト}ピペリジン−1−ギ酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0228】
H NMR(CDOD):δ8.65(1H,s),8.61(1H,s),7.92−7.95(1H,m),7.61−7.65(1H,m),7.27−7.33(1H,m),7.25(1H,s),4.09(3H,s),3.74−3.80(1H,m),3.51−3.58(2H,m),2.99−3.06(2H,m),2.16−2.22(1H,m),2.00−2.06(1H,m),1.80−1.92(2H,m),1.62−1.73(1H,m)。
【0229】
工程3:(R)−6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、(R)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピペリジン−3−イルメルカプト)キナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0230】
H NMR(CDOD):δ8.44(1H,s),8.22(1H,s),8.14−8.17(1H,m),7.95−8.00(1H,m),7.16−7.20(1H,m),7.06(1H,s),6.77−6.85(1H,m),6.26−6.31(1H,m),5.78−5.81(1H,m),4.78−4.82(1H,m),4.04−4.12(1H,m),3.98(3H,s),3.38−3.45(2H,m),2.73−2.79(1H,m),2.12−2.18(1H,m),1.93−1.97(1H,m),1.62−1.80(2H,m)。
【実施例23】
【0231】
実施例23 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E23)の合成
工程1:6−ニトロキナゾリン−4(3H)−オン
氷水浴で、徐々にキナゾリン−4(3H)−オン(1.46g、10mmol)を複数回に分けて混合酸(濃硫酸:濃硝酸=4:1)(8mL)に添加した。添加終了後、反応系を95℃までゆっくりと昇温した。1時間反応した後、反応物を氷水(100mL)中に加え、固体が析出するまで攪拌した。ろ過し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して、標記化合物(1.45g、76%)を得た。
【0232】
H NMR(DMSO−d6):δ12.90(1H,br),8.78(1H,d,J=2.4 Hz),8.52(1H,dd,J=2.4 Hz,8.8Hz),8.28(1H,s),7.83(1H,d,J=8.8 Hz)。
【0233】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミン
6−ニトロキナゾリン−4(3H)−オン(1.34g、7.0mmol)と五塩化リン(1.46g、7.0mmol)の三塩化リン(5mL)溶液を、160℃で6時間攪拌した。室温まで冷却し、反応物を冷やしたn−ヘキサンに加え、固体が析出するまで攪拌した。ろ過し、ケーキをエーテル洗浄してから真空乾燥して、白色固体を得た。得られた白色固体と3−クロロ−4−フルオロ−アニリン(1.02g、7.0mmol)との混合物にアセトニトリル(20mL)を添加した後、反応系を80℃までゆっくりと昇温した。2時間反応した後、室温まで降温し、溶媒を減圧留去し、飽和NaHCO溶液(50mL)を加えてから酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥まで真空濃縮した。残留物をDMF:メタノール=1:1の混合液(20mL)に溶解させた後、得られた混合物にラネーニッケル(70mg)を添加した。系内を水素置換し、水素雰囲気下(1atm)、40℃で4時間攪拌した。ろ過し、濾液を減圧濃縮し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して、目的生成物(303mg、15%)を得た。
【0234】
H NMR(DMSO−d6):δ9.90(1H,br),8.45(1H,s),8.11−8.09(1H,m),7.75−7.73(1H,m),7.55−7.53(1H,m),7.42−7.39(1H,m),7.28−7.27(1H,m),5.17(2H,br)。
【0235】
工程3:4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−キナゾリン−6−イル}アミノ}ピペリジン−1−ギ酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミンと4−オキシピペリジン−1−ギ酸ベンジルとから標記化合物を合成した。
【0236】
H NMR(d6−DMSO):δ10.63(1H,br),8.63(1H,s),7.96−7.94(1H,m),7.65−7.61(2H,m),7.56−7.52(1H,m),7.24−7.21(1H,m),7.38−7.34(5H,m),6.64(1H,s),5.07(2H,s),3.98−3.95(2H,m),3.65−3.62(1H,m),3.18−3.14(2H,m),1.99−1.95(2H,m),1.36−1.34(2H,m)。
【0237】
工程4:N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−キナゾリン−6−イル}アミノ}ピペリジン−1−ギ酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0238】
H NMR(DMSO−d6):δ10.79(1H,s),8.67−8.52(3H,m),7.96−7.93(1H,m),7.64−7.61(2H,m),7.54−7.51(1H,m),7.48−7.45(1H,m),7.34−7.31(1H,m),6.84(1H,s),3.70−3.68(2H,m),3.04−2.98(3H,m),2.14−2.11(2H,m),1.66−1.64(2H,m)。
【0239】
工程5:N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【0240】
H NMR(DMSO−d6):δ9.55(1H,s),8.30(1H,s),8.16−8.14(1H,m),7.84−7.83(1H,m),7.46−7.43(1H,m),7.42−7.39(1H,m),7.31−7.29(1H,m),7.24−7.22(1H,m),6.85−6.81(1H,m),6.15−6.05(2H,m),5.66−5.63(1H,m),4.29−4.26(1H,m),4.02−3.98(1H,m),3.84−3.79(2H,m),3.01−2.97(1H,m),2.02−1.98(2H,m),1.20−1.18(2H,m)。
【0241】
インビトロ活性試験
1.インビトロ酵素学的検査方法
EGFR、EGFR(T790M、L858R)、HER2キナーゼは、北京賽林泰医薬技術会社生物部が、昆虫発現系で発現・精製して得たものあるいは市販品の購入により得たものである。
【0242】
Cisbio社の均一時間分解蛍光(HTRF)法によりEGFR、EGFR(T790M,L858R)、HER2のキナーゼ活性測定プラットフォームを設け、化合物活性の測定を行った。化合物をそれぞれ100nM(EGFRとHER2)、1μM(EGFR−T790M/L858R)から100%DMSOで3倍段階希釈を行い、各濃度から4μLずつ採取して、96μLの反応緩衝液(50mM 4−ヒドロキシルエチルピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)(pH 7.0)、0.02%NaN、0.01%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.1mMオルトバナジウム酸ナトリウム(Sodium Orthovanadate)、5mM MgCl、50nM SEB(Cisbio社、カタログ番号:61SEBALB)、1mM DTT)に加え、2.5μLを採取して384ウェルプレート(OptiPlate−384、PerkinElmer)に加えた後、キナーゼ2.5μLを添加し、遠心して均一に混合し、さらに5μLのATP及びTK基質ビオチン (Substrate−biotin)を加えて反応を開始させた。384ウェルプレートをインキュベーターで23℃で所定時間に反応した後、5μLのEu3+−Cryptateで標識されたTK−Antibody、5μLのストレプトアビジン(streptavidin)−XL665を加え、反応を停止させた。インキュベーターで1時間培養した後に、Envision(PerkinElmer)で蛍光値を読み取った。化合物のIC50値は、GraphPad Prism 5.0ソフトにより算出した。
【0243】
2.Anchorage−independent細胞増殖試験(足場非依存性細胞増殖試験)
ヒト非小細胞肺癌細胞NCI−H1975、ヒト乳がん細胞株BT474をインキュベーター(37℃、5%CO)でRPIM−1640又はDMEM培地に10%ウシ胎児血清(FBS)を添加して培養した。化合物の測定において、底層基質濃度は0.6%であり、細胞を0.3%の低融点寒天でスクリーニングした後、1ウェルあたり細胞10,000個 (100μL)になるように96ウェルプレートに播種した。化合物を10mMから3倍段階希釈を行い、各濃度から2μLずつ採取して98μLの培地に添加し、その後5.3μLを採取して、細胞培養液(DMSO最終濃度は0.1%であり、v/v)に加え、一週間(7日)処理した後、20μLのCellTiter−Blue(登録商標)(Promega)試薬を添加し、37℃で4時間インキュベートし、Envison(Perkin Elmer)で蛍光シグナルを読み取り、GraphPad Prism 5.0を用いて化合物による細胞増殖抑制のIC50値を算出した。
【0244】
【表1】
【0245】
ラットの薬物動態学的測定
研究において、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology, Co. Ltdに由来する健康成体雄ラット6匹を用いた。動物は、試験前に1晩絶食し、絶食期間は投与前12時間から投与後4時間まで、単回胃内投与し、投与量は5mg/kgであり、測定される化合物をスルホブチル−β−シクロデキストリン(SBE)の20%水溶液に溶解させた。投与後、それぞれ0.25h、0.5h、1h、2h、4h、6h、8h及び24hで採血を行った。動物の採血時に、麻酔器でイソフルランにより浅麻醉し、眼窩静脈叢から約0.5mL全血を採血し、ヘパリン抗凝固チューブに入れた。サンプルを4℃、4000rpm、5minで遠心し、血漿を遠心チューブに入れ、分析まで−80℃で置いて保管した。液体クロマトグラフ−タンデム質量分析法(LC−MS/MS)により、血漿中の薬品濃度を定量分析した。サンプルの分析結果について、WinNonlin(WinNonlin Professional,version.6.3)により化合物の薬物動態パラメータを算出した。
【0246】
【表2】
【誤訳訂正書】
【提出日】2016年6月23日
【誤訳訂正1】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0058
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0058】
用語「治療」とは、本発明に記載の化合物又は製剤を投薬することによって、疾病又は該疾病に係る1つ又は複数の症状を予防、軽減又は除去することを意味し、且つ、下記意味も包含される。
【誤訳訂正2】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0076
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0076】
工程6:3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(1.10g、2.35mmol)と3−オキシアゼチジン−1−カルボン酸ベンジル(0.58g、2.83mmol)のトリフルオロ酢酸(7mL)溶液を、室温で10分間攪拌した後、一括でトリアセト水素化ホウ素ナトリウム(0.52g、2.45mmol)を加えた。30分間反応した後、3−オキシアゼチジン−1−カルボン酸ベンジル(0.24g、1.17mmol)とトリアセト水素化ホウ素ナトリウム(0.25g、1.17mmol)を追加し、30分間反応し続けた。反応が終了した際に、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水、5%NaHCO溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、且つ真空濃縮した。残留物をエーテルでスラリー化し、ろ過して標記化合物(1.3g、84%)を得た。
【誤訳訂正3】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0078
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0078】
工程7:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル(1.2g、1.82mmol)のトリフルオロ酢酸(8mL)溶液を70℃で6時間攪拌した。反応が終了した際に、冷却し、真空濃縮して、残留物を酢酸エチルでスラリー化し、ろ過して標記化合物のトリフルオロ酢酸塩(0.74g、84%)を得た。
【誤訳訂正4】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0082
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0082】
実施例2 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E2)の合成
工程1:4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(469mg、1.0mmol)と4−オキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(239mg、1.2mmol)の酢酸(10mL)溶液を、室温で2時間攪拌した後、一括でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(254mg、1.2mmol)を加えた。30分間反応した後、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水、5%NaHCO水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、且つ真空濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して、標記化合物(404mg、62%)を得た。
【誤訳訂正5】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0094
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0094】
工程4:(S)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正6】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0096
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0096】
工程5:(S)−N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、(S)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イル}アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジルから標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を合成した。
【誤訳訂正7】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0100
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0100】
実施例4 (S)−N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E4)の合成
工程1:(S)−4−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正8】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0102
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0102】
工程2:(S)−N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
(S)−4−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、1.79mmol)を1mol/LのHCl−メタノール溶液(10mL)中に加え、室温で1晩攪拌した。真空濃縮してから重炭酸ナトリウム溶液に加え、1時間攪拌し、酢酸エチルとメタノールの混合溶液で抽出した。有機相を乾燥し、真空濃縮して標記化合物(500mg、61%)を得た。
【誤訳訂正9】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0105
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0105】
実施例5 (S)−N−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E5)の合成
工程1:(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンと3−オキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正10】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0107
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0107】
工程2:(S)−N−(ピペリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正11】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0110
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0110】
実施例6 (S)−N−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E6)の合成
工程1:(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、(S)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンと3−オキシピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正12】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0111
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0111】
工程2:(S)−N−(ピロリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、(S)−3−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正13】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0122
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0122】
工程5:4−(4−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正14】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0124
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0124】
工程6:N−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、4−(4−(3−クロロ−4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正15】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0136
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0136】
工程5:4−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例2の工程1と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正16】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0138
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0138】
工程6:N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、4−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7− メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正17】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0141
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0141】
実施例9 1−(3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(化合物E9)の合成
工程1:3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正18】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0142
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0142】
工程2:N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)−7−メトキシ−N−(アゼチジン−3−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−(4−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニルアミノ−7−メトキシキナゾリン−6−イルアミノ)アゼチジン−1−カルボン酸ベンジルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正19】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0149
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0149】
工程3:4−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンと4−オキシピペリジン−1−カルボン酸ベンジルとから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正20】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0150
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0150】
工程4:N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
40%水酸化カリウム水溶液(4mL)を4−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(200mg、0.39mmol)のメタノール(5mL)溶液に加え、100℃に加熱し、3時間攪拌した。反応が終了した際に、徐々に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮して、残留物をエーテルでスラリー化し、ろ過して標記化合物(116mg、79%)を得た。
【誤訳訂正21】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0154
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0154】
実施例11 N−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E11)の合成
工程1:3−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正22】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0156
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0156】
工程2:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−エチニルフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−エチニルフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正23】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0170
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0170】
工程3:3−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正24】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0171
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0171】
工程4:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正25】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0175
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0175】
実施例15 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E15)の合成
工程1:4−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例10の工程3と類似する方法で、N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正26】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0177
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0177】
工程2:N−(3−ブロモフェニル)−7−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イル)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、4−{[4−(3−ブロモフェニルアミノ)−7−メトキシキナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正27】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0185
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0185】
工程3:3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正28】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0187
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0187】
工程4:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正29】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0190
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0190】
実施例17 N−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(化合物E17)の合成
工程1:4−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン(100mg、0.28mmol)と4−オキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(167mg、0.84mmol)の酢酸(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(178mg、0.84mmol)を加えた。1時間反応した後、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水、5%NaHCO水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し、標記化合物(85mg、56%)を得た。
【誤訳訂正30】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0192
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0192】
工程2:N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例4の工程2と類似する方法で、4−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正31】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0199
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0199】
工程3:3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミンから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正32】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0201
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0201】
工程4:N−(アゼチジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(2−モルホリニルエトキシ)キナゾリン−6−イル]アミノ}アゼチジン−1−カルボン酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正33】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0205
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0205】
実施例19 6−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E19)の合成
工程1:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミン
0℃で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキナゾリン−4,6−ジアミン(0.25g、0.5mmol)を、徐々に30%の硫酸(3g)に加え、30分間攪拌して完全に溶解させた。徐々に亜硝酸ナトリウム(0.072g、1mmol)を加えた。反応系について、0℃で30分間攪拌し続け、次いで室温に昇温して、30分間攪拌した。室温で、徐々に上記溶液を激しく攪拌しているチオシアン酸カリウム(0.5g、5mmol)と塩化第二鉄(0.25g、1.5mmol)の水溶液(30mL)に滴下し、滴下終了後、1晩攪拌し続けた。吸引ろ過し、水洗、乾燥後、黄色の標記化合物(0.25g、92%)を得た。
【誤訳訂正34】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0207
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0207】
工程2:3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル
水素化ホウ素ナトリウム(16mg、0.43mmol)をN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミン(44mg、0.086mmol)のエタノール溶液(2mL)に加え、室温で1時間攪拌して、水素化ホウ素ナトリウム(5mg)を追加し、30分間攪拌し続けた。TLCで原料がなくなることを確認してから、順に無水炭酸カリウム(120mg)及び3−ヨウ化アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(30mg、0.106mmol)を加え、その後、反応混合物を50℃まで加熱し、5時間反応した。反応が終了した際に、冷却し、徐々に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を順次に水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮した。残留物を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル(v/v)=1:2)で精製して、標記化合物(15mg、27%)を得た。
【誤訳訂正35】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0209
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0209】
工程3:6−(アゼチジン−3−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正36】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0211
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0211】
工程4:6−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、6−(アゼチジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【誤訳訂正37】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0213
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0213】
実施例20 6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E20)の合成
工程1:3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例19の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミンと3−ヨウ化ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正38】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0215
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0215】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピロリジン−3−イルチオ)キナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正39】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0217
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0217】
工程3:6−(1−アクリロイル基ピロリジン−3−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピロリジン−3−イルチオ)キナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【誤訳訂正40】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0219
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0219】
実施例21 6−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E21)の合成
工程1:4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例19の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミンと4−ヨウ化ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルとから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正41】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0221
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0221】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(ピペリジン−4−イルチオ)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正42】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0223
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0223】
工程3:6−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(ピペリジン−4−イルチオ)−7−メトキシキナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【誤訳訂正43】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0225
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0225】
実施例22 (R)−6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メルカプト−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物E22)の合成
工程1:(R)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例19の工程2と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシ−6−チオシアナトキナゾリン−4−アミンと(S)−3−ヨウ化ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正44】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0227
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0227】
工程2:(R)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピペリジン−3−イルチオ)キナゾリン−4−アミン
実施例1の工程7と類似する方法で、(R)−3−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)(3,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−7−メトキシキナゾリン−6−イル}チオ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【誤訳訂正45】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0229
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0229】
工程3:(R)−6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)チオ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシキナゾリン−4−アミン
実施例2の工程3と類似する方法で、(R)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(ピペリジン−3−イルチオ)キナゾリン−4−アミンのトリフルオロ酢酸塩から標記化合物を合成した。
【誤訳訂正46】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0233
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0233】
工程2:N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミン
6−ニトロキナゾリン−4(3H)−オン(1.34g、7.0mmol)と五塩化リン(1.46g、7.0mmol)の三塩化リン(5mL)溶液を、160℃で6時間攪拌した。室温まで冷却し、反応物を冷やしたn−ヘキサンに加え、固体が析出するまで攪拌した。ろ過し、ケーキをエチルエーテル洗浄してから真空乾燥して、白色固体を得た。得られた白色固体と3−クロロ−4−フルオロ−アニリン(1.02g、7.0mmol)との混合物にアセトニトリル(20mL)を添加した後、反応系を80℃までゆっくりと昇温した。2時間反応した後、室温まで降温し、溶媒を減圧留去し、飽和NaHCO溶液(50mL)を加えてから酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥まで真空濃縮した。残留物をDMF:メタノール=1:1の混合液(20mL)に溶解させた後、得られた混合物にラネーニッケル(70mg)を添加した。系内を水素置換し、水素雰囲気下(1atm)、40℃で4時間攪拌した。ろ過し、濾液を減圧濃縮し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して、目的生成物(303mg、15%)を得た。
【誤訳訂正47】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0235
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0235】
工程3:4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−キナゾリン−6−イル}アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
実施例1の工程6と類似する方法で、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミンと4−オキシピペリジン−1−カルボン酸ベンジルとから標記化合物を合成した。
【誤訳訂正48】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0237
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0237】
工程4:N−(ピペリジン−4−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−キナゾリン−4,6−ジアミン
実施例1の工程7と類似する方法で、4−{{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−キナゾリン−6−イル}アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルから合成して、標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
【国際調査報告】