(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-531944(P2016-531944A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】安定な結晶I形アゴメラチン錠剤およびその調製方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/165 20060101AFI20160916BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20160916BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20160916BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20160916BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20160916BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20160916BHJP
A61K 47/04 20060101ALI20160916BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20160916BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20160916BHJP
【FI】
A61K31/165
A61K9/20
A61K47/32
A61K47/38
A61K47/26
A61K47/12
A61K47/04
A61P25/24
A61P25/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-546132(P2016-546132)
(86)(22)【出願日】2014年5月26日
(85)【翻訳文提出日】2016年4月4日
(86)【国際出願番号】CN2014000527
(87)【国際公開番号】WO2015096187
(87)【国際公開日】20150702
(31)【優先権主張番号】201310712841.0
(32)【優先日】2013年12月23日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】512024794
【氏名又は名称】天津泰普葯品科技▲発▼展有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】周 世旺
(72)【発明者】
【氏名】代 奕
(72)【発明者】
【氏名】安 ▲適▼之
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 健
【テーマコード(参考)】
4C076
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076BB01
4C076CC01
4C076DD29
4C076DD41
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4C076EE47
4C076FF04
4C076FF23
4C076FF63
4C076GG12
4C206AA02
4C206GA02
4C206GA28
4C206KA04
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4C206MA05
4C206MA28
4C206MA29
4C206MA55
4C206MA72
4C206NA03
4C206ZA05
4C206ZA12
4C206ZC42
(57)【要約】
安定な結晶I形アゴメラチン錠剤およびその調製方法が開示される。その調製方法は:1種または複数の保護剤を純水中に加え、撹拌し、混合物を35〜40℃に加熱し、溶液が透明になるまでそれらを溶解し、溶液を室温に冷却し、結晶I形アゴメラチンを加え、混合物を均一になるまで撹拌して、結晶I形アゴメラチンを含有する保護剤を得るステップ;次いで、医薬用添加剤の一部を均一になるまで混合し、結晶I形アゴメラチンを含有する保護剤を再び加え、それらを湿式法に従って混合およびペレット化し、乾燥して、結晶I形アゴメラチンを含有する粒子を得るステップ;および最後に、他の医薬用添加剤をある割合に従って粒子中に加え、それらを均一になるまで混合し、それらを打錠するステップを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶性I形アゴメラチン原料、保護剤および医薬用アジュバントから構成されることを特徴とし、該結晶性I形アゴメラチン原料、該保護剤および該医薬用アジュバントの重量比は、1:0.1〜1:0.1〜10であり、該保護剤は、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのうちの1種または複数である、安定な結晶性I形アゴメラチン錠剤。
【請求項2】
前記結晶性I形アゴメラチン原料が、I形結晶が少なくとも85%を占めるアゴメラチン原料を指す、請求項1に記載の結晶性I形アゴメラチン錠剤。
【請求項3】
前記結晶性I形アゴメラチン原料が、I形結晶が少なくとも95%を占めるアゴメラチン原料を指す、請求項1に記載の結晶性I形アゴメラチン錠剤。
【請求項4】
以下の重量部
前記結晶性I形アゴメラチン 1
純水 0.5〜10
前記保護剤 0.1〜1
前記医薬用アジュバント 0.1〜10
に基づく原料からなり、前記保護剤が、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのうちの1種または複数であり;前記医薬用アジュバントが、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはシリカである、請求項1に記載の結晶性I形アゴメラチン錠剤。
【請求項5】
(a)1種または複数の保護剤を選択して純水に加え、撹拌し、35℃〜40℃に加熱し、溶液が透明になるまでそれを溶解し、室温に冷却し、前記結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための該結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得るステップであって、結晶性I形アゴメラチン原料対該保護剤の重量比は、1:0.1〜1であり、水を、該結晶性I形アゴメラチンの重量の0.5〜4倍量で加えるステップ、
(b)医薬用アジュバントの一部を均一に混合し、これに該結晶性I形アゴメラチンを含有する該保護剤を加え、次いで混合造粒して、該結晶性I形アゴメラチンを含有する顆粒を得るステップであって、医薬用アジュバントの該一部が、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンであるステップ、
ならびに
(c)残りの割合の医薬用アジュバントを加え、均一に混合し、打錠するステップ
に基づいて実施されることを特徴とし、該保護剤が、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのうちの1種または複数である、請求項1から4のいずれか一項に記載の前記結晶性I形アゴメラチン錠剤の製造方法。
【請求項6】
前記結晶性I形アゴメラチン原料が、I形結晶が少なくとも85%を占めるアゴメラチン原料を指す、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記結晶性I形アゴメラチン原料が、I形結晶が少なくとも95%を占めるアゴメラチン原料を指す、請求項5に記載の製造方法。
【請求項8】
前記保護剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンk30およびポリビニルピロリドンk90のうちの1種または複数である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項9】
前記保護剤が、5〜40%(w/w)の濃度を有する、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記医薬用アジュバントが、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはシリカである、請求項5に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬調製の技術分野に属し、安定な結晶性I形アゴメラチン錠剤およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アゴメラチンは、精神疾患のためのメラトニン薬である。メラトニン類似体として、アゴメラチンは、第1のメラトニン受容体アゴニストであるのみならず、5−ヒドロキシトリプタミン2C(5−HT2C)受容体アンタゴニストでもある。動物実験および臨床研究は、この薬物が、抗抑鬱、抗不安、睡眠リズム調整および概日時計調整の作用を有し、有害反応がより少なく、性機能に悪影響を全く及ぼさず、離脱症候群を全く有しないことを実証している。
【0003】
第1のメラトニン受容体アゴニストであるアゴメラチン(バルドキサン)は、メラトニン類似体であり、5−ヒドロキシトリプタミン2C(5−HT2C)受容体アンタゴニストでもある。メラトニンは、その受容体MT1およびMT2に対して、それぞれ8.85×10
−11および2.63×10
−11の親和性Kiを有する。アゴメラチンは、メラトニンに非常に類似しており、クローンヒトメラトニン受容体MT1およびMT2に対して高親和性も有する(Kiは、それぞれ6.15×10
−11および2.68×10
−11である)。臨床試験は、アゴメラチンが、抑鬱症患者により良好な治療効果を有し、有害反応が非常に少ないことを示している。
【0004】
抑鬱症に対するアゴメラチンの正確な作用機序は、まだ明らかではない。5−HT2C受容体遮断剤単独では、抗抑鬱作用を発揮しない。アゴメラチンは、5−HT2C受容体を遮断することができる。しかし、動物実験は、メラトニンも少ない抗抑鬱作用を有することを示しており、研究は、ストレスがメラトニン分泌に関係しているが、メラトニンの投与後の人体において、明白な抗抑鬱作用は見られないことを示している。
【0005】
別の研究は、抑鬱症に対するアゴメラチンの作用機序が、海馬ニューロンの可塑性の増加およびニューロンの過形成と関係があり得ることを示している。成体ラットの脳神経細胞の増殖、再生および死が、免疫染色法によって検出され、その結果は、アゴメラチンの長期投与(3週)によって、その領域が情動反応と関連している海馬腹側歯状回において、細胞増殖およびニューロンの再生を増加することができることを示した。しかし、急性または亜急性投与中(4時間または9週)、類似の状況は起こらなかった。投与期間を延長すると、歯状回領域全体に細胞増殖およびニューロンの再生が起こり、このことは、アゴメラチンが、海馬のニューロン新生を種々の程度まで増加させ、それによって新しい顆粒膜細胞をもたらすことができることを暗示した。
【0006】
アゴメラチンは、Servier Companyによって開発され、現在市場で入手可能である。それは、以下の化学構造
【化1】
を有する。
アゴメラチンにはI、II、III、IV、VおよびXなどの複数の結晶形が発見されている。アゴメラチン錠剤は、臨床でよく使用される剤形であるが、結晶性I形アゴメラチン錠剤の製造において、以下の困難が存在する。
(1)結晶性I形アゴメラチン原料は、微粉化、粉砕、圧力、熱などに感受性であり、そのII形結晶への変換が、種々の程度まで起こる。結晶性I形の原料の、微粉化、粉砕および(圧力10kgでの)打錠の際の変化が、DSCによって検出された(
図1〜4を参照のこと)。
【表1】
【0007】
結果は、結晶性I形アゴメラチン原料が、微粉化、粉砕および打錠のプロセス中に結晶形が顕著に変化し、II形結晶に変換されることを示した。
【0008】
(2)アジュバントの選択が限定される:主に、以上のアジュバントは結晶形のアゴメラチンのII形結晶への変換を加速し得るという理由で、微結晶セルロースおよびα化デンプンなどの一般的なアジュバントを使用することができない。よって、従来の造粒および打錠プロセスのいずれも、I形結晶の安定性を保証することができない。結晶形は、原料およびアジュバントが直接打錠される際または乾式造粒されて打錠される際に、瞬時に変化する。変換は、一般的な湿式造粒プロセスの場合に、より著しい。
【0009】
加えて、フランスのSevier Labによって出願された特許出願CN200510071611.6は、II形結晶の合成方法および医薬組成物を含んでおり、2007年に中国で許可された。これには、結晶性II形アゴメラチンが請求されている。中国特許第1101704763A号は、I形結晶の調製方法を詳説している。この方法によって調製される結晶性I形アゴメラチンは、実際の錠剤製造プロセスにおいて、非常にII形に変換する傾向があり、安定性についてのさらなる試験において、さらにII形に変換する可能性がある(本発明者らによって製造されたサンプル錠剤を、2か月間の加速実験後に粉末回折試験に供した結果、原料は、ほとんど完全にII形に変換された)。結晶形の変化は、一方では侵害につながり得るが、他方では薬物のバイオアベイラビリティーにさらに矛盾することになり得る。それ故に、錠剤製造のプロセスおよび保存の期間中の、結晶形の安定性の問題を解決することが非常に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、新規な結晶性I形アゴメラチン錠剤およびそのような錠剤の製造方法を提供することによって、先行技術の不利点および欠陥を克服することである。この目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
結晶性I形アゴメラチン錠剤は、結晶性I形アゴメラチン原料、保護剤および医薬用アジュバントから構成されることを特徴とし、結晶性I形アゴメラチン原料、保護剤および医薬用アジュバントの重量比は、1:0.1〜1:0.1〜10であり、保護剤は、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのうちの1種または複数である。
【0012】
本発明による結晶性I形アゴメラチン錠剤において、結晶性I形アゴメラチン原料は、I形結晶が、少なくとも85%、好ましくは少なくとも95%を占めるアゴメラチン原料を指す。
【0013】
本発明による好ましい結晶性I形アゴメラチン錠剤は、以下の重量部
結晶性I形アゴメラチン 1
純水 0.5〜10
保護剤 0.1〜1
医薬用アジュバント 0.1〜10
に基づく原料からなり、保護剤が、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのうちの1種または複数であり;医薬用アジュバントが、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはシリカである。
【0014】
本発明は、
(a)1種または複数の保護剤を選択して純水に加え、撹拌し、35℃〜40℃に加熱し、溶液が透明になるまでそれを溶解し、次いで、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得るステップであって、結晶性I形アゴメラチン原料対保護剤の重量比は、1:0.1〜1であり、水を、結晶性I形アゴメラチンの重量の0.5〜4倍量で加えるステップ、
(b)医薬用アジュバントの一部を均一に混合し、これに結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加え、次いで混合造粒して、結晶性I形アゴメラチンを含有する顆粒を得るステップであって、医薬用アジュバントの一部は、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンであるステップ、ならびに
(c)残りの割合の医薬用アジュバントを加え、均一に混合し、打錠するステップ
を含み、保護剤は、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのうちの1種または複数であり、結晶性I形アゴメラチン原料は、I形結晶が、少なくとも85%、好ましくは少なくとも95%を占めるアゴメラチン原料を指す、結晶性I形アゴメラチン錠剤を製造する方法をさらに開示する。
【0015】
本発明における保護剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンk30およびポリビニルピロリドンk90のうちの1種または複数である。保護剤は、一般に、5から40%の間の範囲、好ましくは10から30%(w/w)の間の範囲の濃度を有し、例えば、5〜20%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、5〜20%のヒドロキシプロピルセルロース、5〜20%のポリビニルピロリドンk30または5〜20%のポリビニルピロリドンk90である。
【0016】
本発明における医薬用アジュバントは、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはシリカである。
【0017】
本発明は、主に、純水を溶媒として選択し、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどの1種または複数の保護剤を加える。混合物を撹拌し、35〜40℃に加熱し、溶液が透明になるまで溶解し、室温に冷却する。次いで、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得る。その後、ラクトース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンなどの医薬用アジュバントの一部を均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加える。得られた混合物を湿式混合造粒に供し、乾燥し、それによって、結晶性I形アゴメラチンを含有する顆粒を得る。最後に、残りの割合の医薬用アジュバントを加え、均一に混合し、打錠する。
【0018】
本発明の好ましい実施形態では、結晶性I形アゴメラチン(85%以上の含有量を有する)をふるいにかけて使用する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはポリビニルピロリドンk90を水(約40℃)に撹拌下で溶解し、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のためのアゴメラチンを含有する保護剤を得る。その後、ラクトースおよび架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、その中で均一に混合し、次いで、アゴメラチンを含有する保護剤を加える。混合物を振動造粒機で造粒し、流動床中で乾燥して終了する。収率を算出する。次いで、残りの割合の医薬用アジュバントを加え、均一に混合し、打錠する。
【0019】
本発明の別の好ましい実施形態では、純水を溶媒として選択し、結晶性I形アゴメラチン(99%の含有量を有する)をふるいにかけて使用する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を水(約40℃)に撹拌下で溶解し、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、アゴメラチンを含有する保護剤を得る。その後、ラクトースおよび架橋ポリビニルピロリドンの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、その中で均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加える。混合物を軟質材料にし、振動造粒機で造粒し、流動床中で乾燥して終了する。残りの割合の医薬用アジュバントを加え、均一に混合し、打錠する。
【0020】
本発明のその上別の好ましい実施形態では、純水を溶媒として選択し、結晶性I形アゴメラチン(95%以上の含有量を有する)をふるいにかけて使用する。ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を水(約40℃)に撹拌下で溶解し、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、アゴメラチンを含有する保護剤を得る。その後、ラクトースおよび架橋ポリビニルピロリドンの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、その中で均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加える。混合物を軟質材料にし、振動造粒機で造粒し、流動床中で乾燥して終了する。残りの割合の医薬用アジュバントを加え、均一に混合し、打錠する。
【0021】
本発明は、以下の主要課題について強調する。
(1)溶媒の選択
結晶性I形アゴメラチンは、ほとんど水に溶けないが、結晶形の変化にさらにつながるメタノール、エタノール、アセトニトリル、DMSOなどに非常に溶けやすい。よって、水中で調製することが最も好ましく、加えられる水の最適量は、原料の約0.5〜4倍である。
(2)医薬用アジュバントの選択
結晶性I形アゴメラチンは、熱および圧力に感受性であるため、高温および高圧の条件下で不安定である。
【0022】
このために、本発明者らは、ラクトース、マンニトール、リン酸水素カルシウム、微結晶セルロース、α化デンプン、ポリエチレングリコール4000、ポリビニルピロリドンk30、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリカ、タルクなどのアジュバントと、結晶性I形アゴメラチンとの(1:1の比での)混合を検討した。結晶性I形アゴメラチン原料を、高温度60℃、高湿度RH92.5%および照度4500±500Lxの条件下に、15日間同時に置いた後、DSCを採用して、結晶形の変化を検出した。
【0023】
結果:α化デンプンは検出を干渉し、微結晶セルロースは結晶形変換を促進する著しい作用を及ぼした。市販品に使用されているアジュバントに関して、本発明者らは、ラクトース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、シリカなどを、試験に使用されるアジュバントとして選択した。
【0024】
(3)保護剤の選択
ポリビニルピロリドンk30、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコールおよびヒドロキシプロピルセルロースが選択される。
【0025】
試験方法:適量の保護剤を、以下の表に示されている規定に従って準備して、5%溶液を調製し、これを造粒用の保護剤として使用した。結晶性I形アゴメラチンをラクトースと混合し、保護剤を加えて、軟質材料を調製した。軟質材料を、20メッシュふるいを通して造粒し、流動床中で(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃で)乾燥した。収率を算出した。その後、架橋ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびシリカを規定量に従って加え、混合物を、Φ7.5mmのパンチで打錠した。錠剤をDSC走査に供し、正規化によってI形結晶の純度を算出した。
【0026】
【表2】
結果を以下の表に示す。
【表3】
結果は、ポリビニルピロリドンk30、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースはすべて、保護作用を有し、ポリエチレングリコール4000は、結晶形の変換を促進するのに有効であることを示す。
【0027】
1)保護剤を加える方法についての試験
方法1:保護剤をアゴメラチンと均一に混合し、次いで、ラクトースを加えた。
【0028】
方法2:アゴメラチンをラクトースと混合し、次いで、保護剤を加えた。
【0029】
錠剤を方法1および2に従って製造した。I形結晶の純度を検出し、結果を以下に示した。
【表4】
結果は、方法1がより良好な作用を達成したことを示しているため、方法1を選択した。
【0030】
2)保護剤の量および使用法についての試験
試験1:ポリビニルピロリドンk30を保護剤として選択し、その保護作用を異なる濃度で検討した。以上の規定に従って、適量のポリビニルピロリドンk30を、10%、15%および20%溶液中に配合し、錠剤を前述の方法に従って製造した。錠剤中のI形結晶の純度を検出したところ、結果は以下の通りであった。
【表5】
結果は、ポリビニルピロリドンk30の濃度の増加に伴って、結晶形の変化が減少することを示す。
【0031】
試験2:ヒドロキシプロピルセルロースを保護剤として選択し、その保護作用を異なる濃度で検討した。以上の規定に従って、適量のヒドロキシプロピルセルロースを、5%、10%、15%および20%溶液中に配合し、錠剤を前述の方法に従って製造した。錠剤中のI形結晶の純度を検出したところ、結果は以下の通りであった。
【表6】
結果は、ヒドロキシプロピルセルロースの濃度の増加に伴って、結晶形の変化が減少することを示す。
【0032】
試験3:ヒドロキシプロピルメチルセルロースを保護剤として選択し、その保護作用を異なる濃度で検討した。以上の規定に従って、適量のヒドロキシプロピルメチルセルロースを、5%、10%、15%および20%溶液中に配合し、錠剤を前述の方法に従って製造した。錠剤中のI形結晶の純度を検出したところ、結果は以下の通りであった。
【表7】
結果は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが最も強力な保護作用を発揮し、5%の濃度で90%以上のI形結晶純度を達成することができ、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの濃度の増加に伴って、結晶形の変化が減少することを示す。
【0033】
試験4:ポリビニルピロリドンk30およびヒドロキシプロピルセルロースを保護剤として選択し、その保護作用を異なる濃度で検討した。以上の規定に従って、適量のポリビニルピロリドンk30およびヒドロキシプロピルセルロースを(1:1の比で)、5%、10%、15%および20%溶液中に配合し、錠剤を前述の方法に従って製造した。錠剤中のI形結晶の純度を検出したところ、結果は以下の通りであった。
【表8】
結果は、ポリビニルピロリドンk30およびヒドロキシプロピルセルロースの濃度の増加に伴って、結晶形の変化が減少することを示す。
【0034】
試験5:ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを保護剤として選択し、その保護作用を異なる濃度で検討した。以上の規定に従って、適量のヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを(1:1の比で)、5%、10%、15%および20%溶液中に配合し、錠剤を前述の方法に従って製造した。錠剤中のI形結晶の純度を検出したところ、結果は以下の通りであった。
【表9】
結果は、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの濃度の増加に伴って、結晶形の変化が減少することを示す。
【0035】
試験6:ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を保護剤として選択し、その保護作用を異なる濃度で検討した。以上の規定に従って、適量のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を(1:1の比で)、5%、10%、15%および20%溶液中に配合し、錠剤を前述の方法に従って製造した。錠剤中のI形結晶の純度を検出したところ、結果は以下の通りであった。
【表10】
結果は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30の濃度の増加に伴って、結晶形の変化が減少し、濃度が15%に達すると、結晶性I形アゴメラチンはほとんど変化しないことを示す。
【0036】
要約すると、混合された保護剤は、最良の作用を達成し、最も好ましいものは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30である。20%の濃度(粘度が高すぎる)に比べて、15%の濃度は、軟質材料の調製がより容易になり、工業用の大量生産により有益である。
【0037】
(4)in−vitro溶出の比較
中国薬局方、2010年版の付録XCにおける第2の方法(パドル法)に準拠して、本発明者らは、溶出媒体としてそれぞれ、水、0.1mol/L塩酸、pH4.5の酢酸緩衝液、pH6.8のリン酸緩衝液および0.5%SDS溶液を900ml用い、50rpmの回転速度でアゴメラチン溶出曲線を検出し、それと外国市販品とを溶出に関して比較した。結果を以下に示す。
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
結果:水、0.1mol/L塩酸溶液、pH4.5の酢酸緩衝液、pH6.8のリン酸緩衝液および0.5%SDS溶液を含む5種の溶出媒体において、自家製品を外国サンプルと比較した。類似性因子の結果は以下の通りである。
自家製品の溶出曲線と外国サンプルの溶出曲線との間の比較の結果
【表21】
f2値が50から100の間の範囲内にある場合、2つの溶出曲線は類似しているとみなされる。それ故に、外国サンプルおよび自家製品は、水、0.1mol/L塩酸溶液、pH4.5の酢酸緩衝液およびpH6.8のリン酸緩衝液中で、類似の溶出曲線を有する。
【0038】
(5)安定性についての検討
前述の試験6を参照して、保護剤として濃度15%のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を用いる製剤およびプロセスに従って、錠剤を製造した。
【0039】
1)プロセスにおける安定性:評価指標として結晶形および関連物質を用い、DSC法を使用して、錠剤の結晶形純度を検出した。関連物質の検出に関して、HPLC法を採用し、標準として輸入薬物を使用した。結果は以下の通りである。
本発明において製造されたI形結晶性アゴメラチン錠剤の結果
【表22】
結果は、結晶形および関連物質が、製剤プロセス中にほとんど全く変化せず、このプロセスが良好であることを示す。
【0040】
2)影響を及ぼす因子についての試験:本発明者らは、本発明の製剤と組み合わせて検討した:サンプルをそれぞれ、高温度60℃、高湿度RH92%ならびに高温度および高湿度の両方(40℃、RH75%)の条件下で、開放状態にて30日間静置させた。結果は以下の通りである。
【表23】
結果は、関連物質が増加せず、結晶性I形製剤中の結晶形の安定性は、純粋な原料と比較して著しく改善されることを示す。
【0041】
(3)加速試験:乾燥剤を入れたポリエチレン瓶を用いて、サンプルをパッケージした。RH75%および40℃の条件下ならびにRH60%および30℃の条件下で、サンプルを静置させた。結晶形を評価指標とした。結果は以下の通りである。
【表24】
結果は、RH75%および40℃の条件下では、結晶形の変化が起こるが、RH60%および30℃の条件下では、結晶形は安定であることを示しており、このことは、錠剤を日陰に保存すべきであることを暗示している。
【0042】
本発明に開示されている結晶性I形アゴメラチン錠剤は、先行技術と比較して、以下の特徴を有する。
(1)本発明に使用される保護剤は、一般的な製剤中によく使用されるアジュバントから選択される:ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドン。
【0043】
(2)本発明における保護剤を加える方法は、結晶性I形アゴメラチンを、ある特定の濃度の保護剤の水溶液と、完全にかつ均一に撹拌して、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得るステップを含む。
【0044】
(3)本発明において製造される結晶性I形アゴメラチン錠剤は、錠剤の製造中にI形結晶が変化しないことを、十分に保証することができる。
【0045】
(4)本発明に開示されている錠剤を製造するプロセスは、大規模工業生産の要件を完全に満たすことができる。
【0046】
(5)錠剤中の結晶形および関連物質は、本発明に開示されている錠剤を製造するプロセスにおいて、良好な安定性を示す。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】結晶性I形AG原料のDSC曲線を示す図である。
【
図2】結晶性I形AG原料の微粉化後のDSC曲線を示す図である。
【
図3】結晶性I形AG原料の粉砕後のDSC曲線を示す図である。
【
図5】保護された結晶性I形AG原料の打錠後のDSC曲線を示す図である。
【
図6】結晶性I形AG原料(混合された結晶を含有する)のDSC曲線を示す図である。
【
図7】保護された結晶性I形AG原料(混合された結晶を含有する)の打錠後のDSC曲線を示す図である。
【
図10】pH4.5の酢酸緩衝液中での溶出曲線の比較を示す図である。
【
図11】pH6.8のリン酸緩衝液中での溶出曲線の比較を示す図である。
【
図12】ドデシル硫酸ナトリウムの0.5%溶液中での溶出曲線の比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
単純かつ明快にするために、周知の技術の説明は、それらの余計な詳細事項が本技術的解決法の説明に及ぼす影響を避けるために、以下省略される。本発明は、以下の実施例と組み合わせて、さらに説明される。アゴメラチン(85%以上のI形結晶の含有量を有する)の調製については、中国特許第101704763A号をどうか参照されたい;使用されている他のアジュバントは、すべて市販されている。
【実施例1】
【0049】
【表25】
プロセス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ヒドロキシプロピルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。得られた材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【実施例2】
【0050】
【表26】
プロセス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋ポリビニルピロリドンの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。得られた材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【実施例3】
【0051】
【表27】
ス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースを、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。得られた材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【実施例4】
【0052】
【表28】
プロセス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋ポリビニルピロリドンの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。得られた材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【実施例5】
【0053】
【表29】
プロセス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ポリビニルピロリドンk90を、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。得られた材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【実施例6】
【0054】
【表30】
プロセス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ヒドロキシプロピルセルロースを、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【実施例7】
【0055】
【表31】
プロセス:以上の重量に従って、結晶性I形アゴメラチンをふるいにかけて使用した。ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびポリビニルピロリドンk30を、水中で撹拌して溶解し(約40℃)、室温に冷却し、結晶性I形アゴメラチンを加え、均一に撹拌して、使用のための結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を得た。その後、ラクトースおよび架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムの一部(1/2)を湿式混合造粒機に加え、均一に混合し、次いで、結晶性I形アゴメラチンを含有する保護剤を加えた。得られた混合物を振動造粒機(833μmの細孔直径を有するふるい)で2分間造粒し、流動床中で乾燥し(入口空気温度45℃および沸騰床温度30℃)、終了した。収率を算出した。残りのアジュバントを加え、均一な割合で混合した。得られた材料を、直径7.5mmのパンチで打錠した。
【国際調査報告】