(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-532424(P2016-532424A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム
(51)【国際特許分類】
H02N 2/18 20060101AFI20160916BHJP
H01L 41/113 20060101ALI20160916BHJP
H01L 41/053 20060101ALI20160916BHJP
H01L 41/193 20060101ALI20160916BHJP
【FI】
H02N2/18
H01L41/113
H01L41/053
H01L41/193
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-534519(P2016-534519)
(86)(22)【出願日】2013年8月16日
(85)【翻訳文提出日】2016年3月31日
(86)【国際出願番号】KR2013007404
(87)【国際公開番号】WO2015023018
(87)【国際公開日】20150219
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516048471
【氏名又は名称】株式会社エーエムシー・エナジー
(74)【代理人】
【識別番号】100166039
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 款
(74)【代理人】
【識別番号】100100789
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 玄式
(72)【発明者】
【氏名】ソン,テ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヒョン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ベック,キ ホァン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,チャン ホ
【テーマコード(参考)】
5H681
【Fターム(参考)】
5H681AA06
5H681BB08
5H681BB14
5H681DD23
5H681DD53
5H681DD82
5H681EE10
5H681GG01
5H681GG02
(57)【要約】
本発明の実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムは、圧電物質として設けられる圧電体と、圧電体が少なくとも一面に取付けられた固定部と、固定部の一側を支持する支持部と、固定部に外力が加わって固定部が変形した後、復元する際に固定部に反発力を提供することによって圧電体が電気エネルギーを生成するようにさせる反発力提供部とを含む。本発明の実施形態によれば、圧電体が取付けられた固定部が変形した後、復元する際に反発力提供部によって追加的な衝撃が加えられることによって、圧電体の変形による電気エネルギーの発生量を増大させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電体と該圧電体が取付けられた固定部より成り、該固定部の変形により前記圧電体が電気エネルギーを生成する圧電ハーベスティングシステムにおいて、
圧電物質として設けられる圧電体と、
前記圧電体が少なくとも一面に取付けられた固定部と、
前記固定部の一側を支持する支持部と、
前記固定部に外力が加わって前記固定部が変形した後、復元する際に前記固定部に反発力を提供することによって前記圧電体が電気エネルギーを生成するようにさせる反発力提供部と、
を有する、
ことを特徴とした反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項2】
前記反発力提供部は、前記圧電体が取付けられていない前記固定部の他側領域と接触するように設けられる、
ことを特徴とした請求項1に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項3】
前記固定部に外力が加えられない時の前記固定部の他側領域の高さと前記反発力提供部の一端部の高さが相互に対応する、
ことを特徴とした請求項2に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項4】
前記反発力提供部は、一対に設けられ、前記固定部の対称となる地点に対して反発力を提供する、
ことを特徴とした請求項2に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項5】
前記反発力提供部の水平方向の位置を調節するための結合プレートをさらに含み、
前記結合プレートには、前記反発力提供部の下端が部分的に引込まれて、前記反発力提供部を一方向及び前記一方向の垂直方向に移動させるための十字状の移動溝が形成される、
ことを特徴とした請求項1に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項6】
前記反発力提供部は、
高さ方向に設けられる固定台と、
高さ方向に位置調節可能に前記固定台に装着されて、前記固定部に加わる反発力の程度を調節する移動部材とを含む、
ことを特徴とした請求項1に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項7】
前記固定部において下方に外力が加わる場合、前記圧電体に引張力が発生し得るように前記圧電体は前記固定部の上面に装着される、
ことを特徴とした請求項1に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項8】
前記固定部において下方に外力が加わる場合、前記圧電体に圧縮力が発生し得るように前記圧電体は前記固定部の下面に装着される、
ことを特徴とした請求項1に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項9】
圧電体と該圧電体が取付けられた固定部より成り、該固定部の変形により前記圧電体が電気エネルギーを生成する圧電ハーベスティングシステムにおいて、
圧電物質として設けられる圧電体と、
前記圧電体が取付けられた固定部と、
前記固定部の一側を支持する支持部と、
外力によって変形した後、復元する前記固定部を打撃する反発力提供部と、
を有する、
ことを特徴とした反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【請求項10】
流体の流れを利用して前記外力を提供する打撃部材をさらに含み、
前記反発力提供部は、固定された状態で前記復元する固定部を打撃する、
ことを特徴とした請求項9に記載の反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム(piezoelectric harvesting system)に関する。より詳しくは、圧電体が取付けられた固定部が変形した後、復元する際に反発力提供部(providing repulsion force)によって追加的な衝撃が加えられ、圧電体に伝達される衝撃による電気エネルギーの発生量を増大させることができる、反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自然エネルギーの使用比率が着実に増大し、発電量の大きさも次第に大型化され、そのための発電システムの容量も次第に大きくなっている。一般的な新再生エネルギーの発電である太陽光や風力発電の場合、不規則な自然エネルギーのために発電量が安定しないという問題があった。該システムは、人里から遠く離れた場所に設置しなければならないという問題があるために、追加的な発電システムが望まれていた。
【0003】
このような問題点を解決するために様々な形態の分散電源として超電導発電システムが提案されているが、さらに、新再生エネルギーの発電効率などを考慮した、圧電発電システムの開発が進められている。
【0004】
一方、近年の新再生エネルギーの中でも比較的微細なエネルギーから再生エネルギーとして使用できる圧電エネルギーハーベスティングの研究が進められ、産業化に多くの関心が集められている。特に、圧電ハーベスティングシステムの電気エネルギーの生成効率向上に関する研究が活発になされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態に係る目的は、圧電体が取付けられた固定部が変形した後、復元する際に反発力提供部によって追加的な衝撃が加えられることによって、圧電体の変形による電気エネルギーの発生量を増大させることができる反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムを提供することにある。
【0006】
また、本発明の実施形態に係る他の目的は、反発力提供部の反発力を利用して圧電体が装着された固定部に追加的な衝撃を発生させることによって打撃回数を増加させることができ、これによって、さらに高い発電量を得ることができる反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムは、圧電物質として設けられる圧電体と、前記圧電体が少なくとも一面に取付けられた固定部と、前記固定部の一側を支持する支持部と、前記固定部に外力が加わって前記固定部が変形した後、復元する際に前記固定部に反発力を提供することによって前記圧電体が電気エネルギーを生成するようにさせる反発力提供部とを含んでもよく、それにより、圧電体が取付けられた固定部が変形した後、復元する際に反発力提供部によって追加的な衝撃が加えられることによって、圧電体の変形による電気エネルギーの発生量を増大させることができる。
【0008】
また、前記反発力提供部は、前記圧電体が取付けられていない前記固定部の他側領域と接触するように設けられてもよい。
【0009】
また、前記固定部に外力が加えられない時の前記固定部の他側領域の高さと前記反発力提供部の一端部の高さは相互に対応してもよい。
【0010】
また、前記反発力提供部は、一対に設けられ、前記固定部の対称となる地点に対して反発力を提供してもよい。
【0011】
また、前記反発力提供部の水平方向の位置を調節するための結合プレートをさらに含み、前記結合プレートには、前記反発力提供部の下端が部分的に引込まれて前記反発力提供部を一方向及び前記一方向の垂直方向に移動させるための十字状の移動溝が形成されてもよい。
【0012】
また、前記反発力提供部は、高さ方向に設けられる固定台と、高さ方向に位置調節可能に前記固定台に装着されて、前記固定部に加わる反発力の程度を調節する移動部材とを含んでもよい。
【0013】
また、前記固定部において下方に外力が加わる場合、前記圧電体に引張力が発生し得るように前記圧電体は前記固定部の上面に装着されてもよい。
【0014】
また、前記固定部において下方に外力が加わる場合、前記圧電体に圧縮力が発生し得るように前記圧電体は前記固定部の下面に装着されてもよい。
【0015】
また、本発明の他の実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムは、圧電物質として設けられる圧電体と、前記圧電体が取付けられた固定部と、前記固定部の一側を支持する支持部と、外力によって変形した後に復元する前記固定部を打撃する反発力提供部とを含む。また、前記圧電ハーベスティングシステムは、流体の流れを利用して前記外力を提供する打撃部材をさらに含んでもよく、前記反発力提供部は、固定された状態で前記復元する固定部を打撃してもよい。
【0016】
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施形態によれば、圧電体が取付けられた固定部が変形した後、復元する際に反発力提供部によって追加的な衝撃が加えられることによって、圧電体の変形による電気エネルギーの発生量を増大させることができる。
【0018】
また、本発明の実施形態によれば、反発力提供部の反発力を利用して圧電体が装着された固定部に追加的な衝撃を発生させることによって打撃回数を増加させることができ、これによりさらに高い発電量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムの概略的な斜視図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムの概略的な斜視図である。
【
図5】本発明の第3実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムにおける反発力提供部の移動構造を概略的に示す図である。
【
図6】本発明の第4実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムの斜視図である。
【
図8】本発明の第5実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態に係る構成及び適用に関して詳細に説明する。以下の説明は、特許請求が可能な本発明の様々な態様(aspects)のうちの1つであり、下記の記述(description)は、本発明に関する詳細な記述(detailed description)の一部をなす。
【0021】
ただし、本発明を説明するにおいて、公知された機能あるいは構成に関する具体的な説明は本発明の要旨を明瞭にするために省略することにする。
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムの概略的な斜視図である。
図2は、
図1の正面図であり、
図3は、
図1の平面図である。
【0023】
ここで、図に示すように、本発明の第1実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステム100は、圧電物質からなる圧電体105と、圧電体105が装着される固定部101と、固定部101をカンチレバータイプで支持する支持部102と、圧電体105に反発力で提供する反発力提供部103とを有する。
【0024】
図1において、圧電体105は、スクエアプレートタイプで設けられる固定部101の上面に取付けられ、打撃などによって固定部101に引張力が加わる場合、圧電体105にも引張力が加わり、再び固定部101が復元する過程において圧縮力が加わる場合、圧電体105にも圧縮力が加わるため、電気エネルギーを生成することができる。固定部101は、外力によって弾性的に変形し、元の状態に復元し得る。圧電ハーベスティングシステム100は、流体の流れを利用して外力を提供することができる打撃部材(図示せず)をさらに含んでもよく、このような打撃部材が固定部101を打撃することによって、圧電体105の変形を誘発してもよい。
【0025】
本実施形態においては、圧電体105が固定部101の上面に装着される場合について説明したが、これに限定されることはなく、圧電体105は、固定部101の下面に装着されてもよく、又は、上下の両面に装着され得ることは勿論である。
【0026】
さらに、圧電体105は、基本的に発電量が優れたセラミック(ceramic)圧電素子をはじめとして、物理的柔軟性が優れたポリマー(polymer)やポリマーとセラミックが混合したハイブリッド圧電素子を用いてもよい。それによって、優れた物理的柔軟性によって耐久性を有し、かつ、発電も容易になる。
【0027】
また、圧電体105の圧電素子の種類にはPVDFの使用が基本であり、チタン酸バリウム、PZT結晶、又はPZT繊維を含んでもよい。その他に、NKN系、BZT−BCT系、BNT系、BSNN、BNBN系などの無鉛(Lead-free)圧電素材、PLZT、P(VDF−TrFE)、水晶、電気石、ロッシェル塩、チタン酸バリウム、リン酸二水素アンモニウム、酒石酸エチレンジアミなどを用いてもよい。
【0028】
ただし、圧電体105の種類及び材質がこれらに限定されることはなく、外力によって十分な発電量を発生させることができるものであれば、他の材質などを用いることができることは当然である。一方、圧電体105が装着された固定部101に1次的な衝撃を加えて電気エネルギーを生成できるだけでなく、固定部101が変形した後に復元しながら、反発力提供部103によって反発力を受けることで2次的な外力が加わって追加的に電気エネルギーを生成することができる。
【0029】
すなわち、従来の圧電ハーベスティングシステムは、変形した圧電体が元の状態に戻ろうとする力(反発力)を使用できずに無駄にしていたが、本実施形態のシステム100においては、反発力を利用して圧電体105が装着された固定部101に追加的な衝撃を加えることができるものである。
【0030】
収穫されるエネルギー源による衝撃だけでなく、反発力を利用した打撃がさらに加わるため、単位時間当りの衝撃回数が多くなり、それに応じて発電量もまた増加することになる。
【0031】
また、反発力による衝撃を得るために設置された構造物、すなわち、反発力提供部103は、外力によって動かないように地面などに固定され、反発力提供部103の一端部が固定部101の一領域、すなわち、圧電体105が取付けられていない固定部101の他側領域に部分的に接するようにし、単位時間当りの衝撃量をさらに大きくすることができる。それにより、1次的な打撃による瞬間発電量よりもさらに高い発電量を得ることができる。
【0032】
図1乃至
図3では、本実施形態の圧電ハーベスティングシステム100は、固定部101の動力源(図示せず)による1次的な衝撃後、動力源による次の衝撃が来る前に反発力提供部103によって追加的な衝撃を固定部101に加えることができる。したがって、単位時間当りの衝撃回数が多くなるため、従来のシステムより発電量を増加させることができる。
【0033】
図3では、1次的な衝撃を加えるために固定部101を打撃する時、一対に設けられる反発力提供部103の間に打撃を加えることができるようにシステム100が設けられる。
【0034】
また、力が均等に固定部101に伝達されるように、反発力提供部103の両側の間隔であるAとBとが同一になるように反発力提供部103の位置を調整する。それにより、固定部101に力が均等に伝達されて、最終的に圧電体105に均等な力が伝達され、したがって、圧電体105における特定部位に力が過度に集中することによって発生し得る圧電体105の破損を防止することができる。
【0035】
また、
図2では、固定部101に外力が加えられない時の固定部101の他側領域の高さと反発力提供部103の一端部の高さは相互に対応する。すなわち、外力が加えられない時の固定部101は、水平状態を保持することができる。そのため、固定部101だけでなくこれに結合された圧電体105は、外力が加えられない時の本来の状態を保持することができて、変形の発生を減らすことができ、それにより、システムの耐久力を伸ばすことができる。
【0036】
このように、本発明の一実施形態によれば、圧電体105が取付けられた固定部101が変形した後に、復元する時の反発力提供部103によって追加的な衝撃が加えられることによって、圧電体105の変形による電気エネルギーの発生量を増大させることができるという長所がある。
【0037】
さらに、反発力提供部103の反発力を利用して圧電体105が装着された固定部101に追加的な衝撃を発生させることによって打撃回数を増加させることができ、これによりさらに高い発電量を得ることができるという長所もある。
【0038】
一方、以下においては、
図4に示した本発明の第2実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムについて説明することにする。
【0039】
図4は、本発明の第2実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムの概略的な斜視図である。
【0040】
ここで、図に示すように、本実施形態の圧電ハーベスティングシステム200において、圧電体205が装着された固定部201に追加的に衝撃を与える反発力提供部203は、水平方向(X軸及びY軸)に移動可能な構造を有する。すなわち、反発力提供部203が結合される結合プレート204に十字状の移動溝204Hが形成されて、反発力提供部203は一方向及びその垂直方向に移動することができ、それにより、圧電体205に対する反発力を提供する位置を調節することができる。
一方、以下においては、
図5に示した本発明の第3実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムについて説明する。
【0041】
図5は、本発明の第3実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムにおける反発力提供部の移動構造を概略的に示す図である。
【0042】
ここで、図に示すように、反発力提供部303は、固定される固定台303aと、固定台303aに対して垂直方向に移動可能に結合される移動部材303bを含む。ここで、移動部材303bは固定部(
図1参照)101に衝突する部分であって、このような移動部材303bの垂直位置を調節することができ、圧電体の反発力の提供レベルを調節することができる。
【0043】
さらに、移動部材303bの位置を下方に下げるほど固定部に加わる反発力の提供レベルを増大させることができ、逆に上方に上げるほど固定部に加わる反発力の提供レベルを減少させることができる。
【0044】
このような構成によって、電気エネルギーの発生量を最大にしながらも圧電体(
図1参照)105の破損を最小にできる位置に固定台に対する移動部材の位置を調節することができる。
【0045】
一方、以下においては、
図6及び
図7に示した本発明の第4実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムについて説明することにする。
【0046】
図6は、本発明の第4実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムの斜視図であり、
図7は、
図6の平面図である。
【0047】
ここで、図に示すように、本実施形態の圧電ハーベスティングシステム400は、圧電体405と、固定部401と、支持部402と、1つの反発力提供部403とを含む。ここで、反発力提供部403は、前述した第2及び第3実施形態において上述したように水平又は垂直移動構造を有することができる。
【0048】
本実施形態の場合、反発力提供部403が圧電体405の中央の部分に装着されることによって圧電体405に均等な反発力を提供することができる。また、反発力提供部403を単一にすることによって製造費用が少なくて済むという長所がある。
【0049】
一方、以下においては、
図8に示した本発明の第5実施形態に係る反発力を利用した圧電ハーベスティングシステムについて説明することにする。
【0050】
図8は、本発明の第5実施形態に係る圧電ハーベスティングシステムを示す図である。
【0051】
ここで、図に示すように、本実施形態の圧電ハーベスティングシステム500の圧電体505は、引張力を受ける前述した一実施形態の圧電体(
図2参照)105の構造とは異なり、圧電体505が固定部501の下部に位置することによって外力提供時の圧縮力を受けることができ、したがって、圧縮による電気エネルギーを生成することができる。
【0052】
この場合、圧縮力によって圧電体505が広がるのではなく、集められることによって電気エネルギーの発生量を相対的に増大させることができ、さらに、反発力提供部503の打撃によって電気エネルギー生成量をより増大させることができる。
【0053】
このように、本発明の実施形態によれば、圧電体の打撃時の圧電体が変形して本来の位置に戻ろうとする力を利用して圧電体に2次的に衝撃を加えて電気エネルギーを収穫することができるという長所がある。
【0054】
一方、本発明は、記載された実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱せずに多様に修正及び変形できることはこの技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。したがって、このような修正例、又は、変形例は本発明の特許請求の範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0055】
100、200、400、500 圧電ハーベスティングシステム
101、201、401、501 固定部
102、402 支持部
103、203、303、403 反発力提供部
104、204 結合プレート
105、205、405、505 圧電体
303a 固定台
303b 移動部材
【国際調査報告】