(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-533852(P2016-533852A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(54)【発明の名称】注射器型化粧品容器
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20161007BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20161007BHJP
【FI】
A45D34/00 510A
A45D34/04 555
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-542624(P2016-542624)
(86)(22)【出願日】2014年8月27日
(85)【翻訳文提出日】2016年3月8日
(86)【国際出願番号】KR2014007963
(87)【国際公開番号】WO2015037841
(87)【国際公開日】20150319
(31)【優先権主張番号】10-2013-0110128
(32)【優先日】2013年9月13日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515033496
【氏名又は名称】ヨンウー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ソーフィ
(57)【要約】
本発明は、注射器型化粧品容器に関し、オーバーキャップの上段にピストンを移動させるための押し棒を該オーバーキャップと一体で形成することによって、オーバーキャップによって排出孔を閉鎖する密閉機能はもちろん、ピストンを移動させる加圧手段の機能を持つオーバーキャップを備えた注射器型化粧品容器を提供する。これによって、部品数を削減することができ、製造時間の短縮及び製造費用の低減を図ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容され、排出孔が形成されたノズル部を一方の先端部に備え、該排出孔から該内容物を排出する注射器本体と、前記ノズル部を取り囲みながら前記注射器本体に脱着可能なように螺合連結されるオーバーキャップと、前記注射器本体の内周面に密着された状態で該内周面と摺動可能なように設置されたピストンとを備える注射器型化粧品容器であって、
前記オーバーキャップには、該オーバーキャップの上段から所定の長さに延設される押し棒が該オーバーキャップと一体で形成され、前記ピストンには、前記押し棒が挿入されるように押し棒挿入溝が形成され、かつ、
前記オーバーキャップと前記ノズル部との前記螺合連結を解除した後、前記オーバーキャップの上段に形成された前記押し棒を前記押し棒挿入溝に挿入した状態で前記オーバーキャップを加圧して前記ピストンを移動させることによって前記注射器本体に収容された前記内容物を前記排出孔から排出すること
を特徴とする注射器型化粧品容器。
【請求項2】
前記注射器本体の他方の先端部には、前記ピストンの下段を支持して該ピストンの脱離を防止するように固着段差が形成されたピストン支持体が結合されること
を特徴とする請求項1に記載の注射器型化粧品容器。
【請求項3】
前記注射器本体の外周面には、前記オーバーキャップを加圧する際にユーザの指を支持するように取手部が形成されること
を特徴とする請求項1に記載の注射器型化粧品容器。
【請求項4】
前記ピストンの先端部は、前記注射器本体に収容された内容物を全部排出することが可能なように、該注射器本体の前記ノズル部と対応する形状を持つこと
を特徴とする請求項1に記載の注射器型化粧品容器。
【請求項5】
前記オーバーキャップの内側中央部には、前記ノズル部に形成された前記排出孔に結合されて前記内容物の漏れ液をせき止める遮断棒が備えられることを特徴とする請求項1に記載の注射器型化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注射器型化粧品容器に関し、さらに詳細には、オーバーキャップの上段にピストンを移動させるための押し棒を一体で形成することによって、オーバーキャップによって排出孔を閉鎖する密閉機能と共に、ピストンを移動させる加圧手段の機能をオーバーキャップによって提供することが可能な注射器型化粧品容器に関する。これにより、部品数の減少による製造時間の短縮及び製造費用の低減が可能になる。
【背景技術】
【0002】
一般に、化粧品または薬品などの内容物を収納して、必要によって供給する容器には、多様な形態が知られており、特に容器本体の内部にピストンを内蔵してピストンにより内容物を加圧することによって内容物を供給する注射器型容器が様々な形態で提供されている。
前記のような従来の注射器型容器が韓国登録特許第10−1234514号(以下、特許文献1とする)に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された注射器型容器は、本出願人が2012年09月13日付で先に出願して登録を受けた発明であり、第1内容物が収容される注射器本体と、前記注射器本体の内部に挿入されてユーザの操作により前進、後進移動し、かつ、第2内容物が収容され、その内側の下部に第2内容物の使用によって上昇する第1ピストンが備えられる押し棒と、前記押し棒の上部を取り囲みながら結合され、かつ、前記押し棒に貯蔵された第2内容物が前記注射器本体の内部に移動するように内容物流出孔が形成され、前記内容物流出孔の上部に位置して前記押し棒の前進、後進移動により開閉する第1チェック弁が設置される押し棒エンドキャップと、前記注射器本体の上部を取り囲みながら結合され、かつ、前記注射器本体に貯蔵された前記第1、2内容物の混合内容物が排出するように内容物排出孔が形成され、前記内容物排出孔の上部に位置して前記押し棒の前進、後進移動により開閉する第2チェック弁が設置される排出部と、前記排出部を取り囲みながら脱着可能に結合されてノズルを開閉するオーバーキャップとを含むように構成されることが特徴である。
【0004】
しかし、前記特許文献1に開示された注射器型容器は、押し棒とオーバーキャップがそれぞれ分離されて形成される為、部品数が増加することにより製造時間が長くかかり、かつ製造費用が増加するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1234514号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、オーバーキャップの上段にピストンを移動させるための押し棒を一体で形成することによって、オーバーキャップによって排出孔を閉鎖する密閉機能はもちろん、ピストンを移動させる加圧手段の機能をオーバーキャップによって提供することを可能にし、部品数の削減により製造時間の短縮及び製造費用を低減することが可能な注射器型化粧品容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の問題を解決すべく、本発明に係る注射器型化粧品容器は、内容物が収容され一方の先端部に内容物を排出するように排出孔が形成されたノズル部が付いた注射器本体と、前記ノズル部を取り囲みながら前記注射器本体に脱着可能なように螺合連結されるオーバーキャップと、前記注射器本体の内周面に密着された状態で該内周面と摺動可能なように設置されるピストンとを含む注射器型化粧品容器であって、
【0008】
前記オーバーキャップには、オーバーキャップの上段から所定の長さに延長形成される押し棒が該オーバーキャップと一体で形成され、前記ピストンには、前記押し棒が挿入されるように押し棒挿入溝が形成され、かつ、
【0009】
前記オーバーキャップと前記ノズル部との前記螺合連結を解除した後、前記オーバーキャップの上段に形成された押し棒を前記押し棒挿入溝に挿入した状態でオーバーキャップを加圧する際にピストンが移動することによって注射器本体に収容された内容物を排出孔から排出するように構成されることを特徴とする。
【0010】
また、前記注射器本体の他方の先端部には、前記ピストンの下段を支持してピストンの脱離を防止するように固着段差が形成されたピストン支持体が結合されることを特徴とする。
また、前記注射器本体の外周面には、オーバーキャップを加圧する際にユーザの指を支持するように取手部が形成されることを特徴とする。
【0011】
また、前記ピストンの先端部は、注射器本体に収容された内容物を全部排出することが可能なように注射器本体のノズル部と対応する形状を持つように構成されることを特徴とする。
【0012】
また、前記オーバーキャップの内側中央部には、前記ノズル部に形成される排出孔に結合されて内容物の漏れ液をせきとめる遮断棒が備えられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上、上述の本発明によれば、オーバーキャップの上段にピストンを移動させるための押し棒を該オーバーキャップと一体で形成することによって、オーバーキャップによって、排出孔を閉鎖する密閉機能と、ピストンを移動させる加圧手段の機能とを共に提供することが可能になるので、部品数の削減により製造時間の短縮及び製造費用の低減が可能であるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の構成を示す分解斜視図である。
【
図2】本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の構成を示す、各部品を組み合わせた外観の斜視図である。
【
図3】本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の構成を示す断面図である。
【
図4】本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の使用方法を示す説明図である。
【
図5】本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の使用方法を示す説明図である。
【
図6】本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の使用方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。各図に記載された同一の参照符号は、同一の部材を示す。
【0016】
図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の構成を示す分解斜視図で、
図2は、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の構成を示す、部品を組み合わせた外観の斜視図であり、
図3は、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の構成を示す断面図である。
【0017】
図1ないし
図3を参照すると、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器は、注射器本体100、オーバーキャップ200、及び、ピストン300を含む。
【0018】
前記注射器本体100は内容物が収容されるものであり、その一方の先端部にノズル部110が備えられ、該ノズル部110には内容物を排出するように排出孔111が形成されている。前記ノズル部110の外周面には、オーバーキャップ200が螺合連結されることが可能なように第1ネジ山112が形成される。
【0019】
一方、前記注射器本体100の外周面には、オーバーキャップ200の押し棒230がピストン300の押し棒挿入溝310に挿入された状態で、内容物の排出の為オーバーキャップ200を加圧する際に、ユーザの指を支持するよう取手部120が形成されることが好ましい。
【0020】
前記オーバーキャップ200は、前記ノズル部110を取り囲みながら前記注射器本体100に脱着可能なように螺合連結されるもので、ノズル部110の外周面に形成された第1ネジ山112に螺合連結されることが可能なように第1ネジ山112と当接するその内周面に第2ネジ山210が形成される。
【0021】
また、前記オーバーキャップ200の内側中央部には、前記ノズル部110に形成される排出孔111に結合されて、内容物の漏れ液をせき止める遮断棒220が備えられる。
【0022】
本発明において、前記オーバーキャップ200には、オーバーキャップ200の上段から所定の長さまで伸びる押し棒230が該オーバーキャップ200と一体で形成されることが特徴であり、前記押し棒230は、ピストン300の押し棒挿入溝310に挿入されて、ユーザがオーバーキャップ200を加圧する際にピストン300を移動させて内容物の排出を可能にする。
【0023】
前記オーバーキャップ200は、内側に遮断棒220が形成され、該オーバーキャップ200の上段に、押し棒230が該オーバーキャップ200と一体で延設されることによって、遮断棒220を通じた内容物の漏れ液をせき止めるための本来の機能と共に、ピストン300を移動させて内容物を排出するための加圧手段としての機能をも提供することが可能になる。
【0024】
前記ピストン300は、前記注射器本体100の内周面に密着された状態で該内周面と摺動可能なように設置されるものであり、本発明において、前記ピストン300には、前記押し棒230が挿入されることが可能なように押し棒挿入溝310が形成されることが特徴である。前記押し棒挿入溝310は、前記押し棒230の形状によって多様な形状を有することが可能である。
【0025】
一方、前記ピストン300の先端部は、注射器本体100に収容された内容物をすべて排出ことが可能なように注射器本体100のノズル部110と対応する形状で構成されることが好ましい。
【0026】
一方、前記注射器本体100の他方の先端部には、ピストン300の脱離を防止するようにピストン支持体400が結合される。前記ピストン支持体400は、前記押し棒230の挿入、引出しが可能なように中空が形成され、その終端には、前記ピストン300の下段を支持するための固着段差410が形成される。
【0027】
以下、
図4ないし
図6を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の使用方法を説明する。
図4ないし
図6は、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器の使用方法を示す説明図である。
【0028】
図4ないし
図6に示すように、本発明の好ましい実施の形態に係る注射器型化粧品容器は、最初、オーバーキャップ200がノズル部110に螺合連結された状態から、螺合連結を解除して、オーバーキャップ200をノズル部110から脱離させると、オーバーキャップ200の遮断棒220により閉鎖されていた排出孔111の開放が行われ、前記のように、排出孔111が開放された状態でオーバーキャップ200の押し棒230をピストン300の押し棒挿入溝310に挿入させた後、オーバーキャップ200を加圧すると、その圧力がピストン300に伝達されてピストン300が移動するようになり、これによって、注射器本体100に収容された内容物を圧出によって押し出して、排出孔111から内容物の排出が行われる。
【0029】
すなわち、本発明は、オーバーキャップ200の上段に押し棒230が該オーバーキャップ200と一体で形成されることによって、未使用時は、オーバーキャップ200の遮断棒220により排出孔111を閉鎖して内容物の漏れ液をせき止めることができ、内容物の排出時には、オーバーキャップ200に一体で形成された押し棒230を押し棒挿入溝310に結合して加圧手段として使用することが可能である。
【0030】
図面と明細書において最適の実施の形態を開示した。本明細書で、特定の用語を使用したが、これは、本発明を説明する目的で使用されたものであり、意味限定または特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。したがって、本技術分野の通常の知識を有したものであれば、本明細書から多様な変形及び均等な他の実施の形態が可能であるということを理解できよう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想により定められる。
【国際調査報告】