特表2016-534490(P2016-534490A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-534490電子部品ケーシングにおける差込接続のためのコンタクトシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-534490(P2016-534490A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(54)【発明の名称】電子部品ケーシングにおける差込接続のためのコンタクトシステム
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/58 20110101AFI20161007BHJP
   H01R 12/71 20110101ALI20161007BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20161007BHJP
【FI】
   H01R12/58
   H01R12/71
   H01R13/42 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-515491(P2016-515491)
(86)(22)【出願日】2014年7月17日
(85)【翻訳文提出日】2016年4月25日
(86)【国際出願番号】EP2014001947
(87)【国際公開番号】WO2015039713
(87)【国際公開日】20150326
(31)【優先権主張番号】102013015593.2
(32)【優先日】2013年9月19日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】596055475
【氏名又は名称】ヴアブコ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】WABCO GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100062317
【弁理士】
【氏名又は名称】中平 治
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】コルトラング・トビアス
【テーマコード(参考)】
5E087
5E123
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE11
5E087FF02
5E087GG16
5E087HH01
5E087JJ07
5E087LL27
5E087LL35
5E087MM02
5E087MM08
5E087QQ04
5E087RR25
5E087RR36
5E123AA21
5E123AB18
5E123AC23
5E123BA01
5E123BA07
5E123BB01
5E123BB12
5E123CB22
5E123CB27
5E123CB29
5E123CB31
5E123CB39
5E123CB63
5E123CD01
5E123CD15
5E123DA13
5E123DB08
5E123DB13
5E123DB23
(57)【要約】
【課題】相対運動のフレキシブルな補償を可能にし、安価に製造可能であり、異なる場所で実行可能な簡易な取付を可能とする電子部品ケーシングでの差込接続のためのコンタクトシステムを提案すること。
【解決手段】打抜き部材として形成されつつ回路基板5で接触し、かつ、ケーシングから引き出された少なくとも1つのコンタクト要素13を有する、メカトロニック部材、例えば制御モジュール、電磁弁、センサ又は原動機付き車両の安全装置のコンタクトのための電子部品ケーシングにおける差込接続のためのコンタクトシステムにおいて、少なくとも1つのコンタクト要素13が、a)電子部品ケーシングのベースプレート2において、差込及び係止によって固定され、b)第1のコンタクトタブ14によってメカトロニクス部材のコンタクトプラグ23に接触し、c)第2のコンタクトタブ20bによって回路基板5に接触するように形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打抜き部材として形成されつつ回路基板(5)で接触し、かつ、ケーシング(2)から引き出された少なくとも1つのコンタクト要素(13)を有する、メカトロニック部材、例えば原動機付き車両の制御モジュール、電磁弁、センサ又は安全装置のコンタクトのための電子部品ケーシング(1)における差込接続のためのコンタクトシステムにおいて、
前記少なくとも1つのコンタクト要素(13)が、
a)前記電子部品ケーシング(1)のベースプレート(2)において、差込及び係止によって固定され、
b)第1のコンタクトタブ(14)によって前記メカトロニクス部材のコンタクトプラグ(23)に接触し、
c)第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)によって前記回路基板(5)に接触する
ように形成されていることを特徴とするコンタクトシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのコンタクト要素(13)が少なくとも1つの結合ウェブ(18a,18b)を備えていること、前記少なくとも1つの結合ウェブ(18a,18b)に関連して約90°曲げられた、切り抜き部(15)を有する前記第1のコンタクトタブ(14)が前記コンタクト要素(13)に形成されていること、前記切り抜き部(15)へ突出するコンタクト突出部(16a,16b)が前記第1のコンタクトタブ(14)に形成されていること、前記少なくとも1つの結合ウェブ(18a,18b)に関連して約90°曲げられた前記少なくとも1つの第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)が前記コンタクト要素(13)に形成されていること、及び前記両コンタクトタブ(14;20;20a,20b)が前記少なくとも1つの結合ウェブ(18a,18b)によって結合されていることを特徴とする請求項1記載のコンタクトシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの結合ウェブ(18a,18b)が、前記第1のコンタクトタブ(14)と前記コンタクトタブ(20;20a,20b)の間で、ジグザグ状に、又はまっすぐに延びて配置されていることを特徴とする請求項2記載のコンタクトシステム。
【請求項4】
自由端が前記コンタクト突出部(16a,16b)から離れる方へ向いた複数の係止突起(17a,17b)が前記第1のコンタクトタブ(14)に配置されていることを特徴とする請求項2又は3記載のコンタクトシステム。
【請求項5】
前記第2のコンタクトタブ(20)が90°曲げられた2つの平行なコンタクト突出部(20a,20b)で形成されていること、及びこれら両コンタクト突出部(20a,20b)の間に係止面(22)が配置されており、及び/又は前記両コンタクト突出部(20a,20b)の両側で、並びに自由端が前記コンタクト突出部から離れる方へ向いた複数の係止突起(21a,21b)が配置されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のコンタクトシステム。
【請求項6】
少なくとも一部材から成る前記第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)が、前記回路基板(5)を圧入又ははんだ付けによって接触させるために適合されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のコンタクトシステム。
【請求項7】
少なくとも一部材から成る前記第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)に隣り合って、位置決めピン(11)を収容するための凹部(19)が前記コンタクト要素(13)に形成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のコンタクトシステム。
【請求項8】
前記コンタクト要素(13)の前記第1のコンタクトタブ(14)を収容するために、前記ベースプレート(2)が、前記コンタクトプラグ(23)のための挿入面取り部(8)について前記ベースプレート(2)の反対側に配置されたコンタクトホルダ(9)を備えていること、該コンタクトホルダに隣り合って、係止突起(25,26)が前記第1のコンタクトタブ(14)における前記係止突起(17a,17b)に干渉する第1の抜け止めロック(10)が前記ベースプレート(2)に配置されていること、及び前記係止面(22)及び/又は前記第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)における両係止突起(21a,21b)に干渉する、少なくとも1つの係止爪(12a)を有する第2の抜け止めロック(12)が前記コンタクト要素(13)の前記第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)のために前記ベースプレート(2)に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンタクトシステム。
【請求項9】
前記第1のコンタクトタブ(14)及び少なくとも一部材から成る前記第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)が、同方向に約90°前記回路基板(5)の方向へ曲げられていることを特徴とする請求項8記載のコンタクトシステム。
【請求項10】
前記第1のコンタクトタブ(14)が少なくとも一部材から成る前記第2のコンタクトタブ(20;20a,20b)に対して反対側へ、前記回路基板(5)とは反対に約90°曲げられていることを特徴とする請求項8記載のコンタクトシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打抜き部材として形成されつつ回路基板で接触し、かつ、ケーシングから引き出される少なくとも1つのコンタクト要素を有する、メカトロニック部材、例えば制御モジュール、電磁弁、センサ又は原動機付き車両の安全装置のコンタクトのための電子部品ケーシングにおける差込接続のためのコンタクトシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、原動機付き車両の制御モジュールが開示されている。制御モジュールのトランスミッション制御装置は、例えば、ヒートシンクとして形成されたベースプレートと、例えば接着によってベースプレートと熱的及び機械的に結合され、回路基板として形成された支持体と、この支持体上に配置された、鋳造材料を用いて鋳造されたパッシブ及びアクティブな複数のSMD半導体デバイスを有する厚膜回路装置と、半導体要素の保護のための回路装置を包囲するケーシング本体と、このケーシング本体内で隣り合い、及びかなさり合って統合され、かつ、例えばボンディングワイヤを介して結合され、異なる数のリードフレーム接続部を備えることが可能な複数のリードフレームと、トランスミッション制御装置あるいは制御モジュールを接続ラインによってトランスミッションと接続し、その結果トランスミッションに制御モジュールあるいはトランスミッション制御装置の出力信号を制御信号として付与することができるトランスミッション制御装置のコネクタプラグとで構成されている。このとき、リードフレームのうち複数はコネクタの形成に用いられ、残りのリードフレームはセンサ及びアクチュエータの収容及び接触に用いられる。アクチュエータとトランスミッション制御装置の間の導電的な接続は、その端部において分岐要素/バネ要素を備えた対応するリードフレームのリードフレーム接続部の直接的な接触によってなされる。
【0003】
この装置では、差込力が不利に回路基板へ直接伝達されてしまう。そのほか、組立が複雑である。なぜなら、リードフレームの多重の曲げと大きな自動化度を有する個々の構成要素の取付が必要となるためである。最後に、回路基板の接触が所定の製造方法すなわちボンディングに限定されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第19515622号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような背景から、本発明の基礎をなす課題は、相対運動のフレキシブルな補償を可能にし、安価に製造可能であり、異なる場所で実行可能な簡易な取付を可能とする電子部品ケーシングでの差込接続のためのコンタクトシステムを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、打抜き部材として形成されつつ回路基板で接触し、かつ、ケーシングから引き出された少なくとも1つのコンタクト要素を有する、メカトロニック部材、例えば制御モジュール、電磁弁、センサ又は原動機付き車両の安全装置のコンタクトのための電子部品ケーシングにおける差込接続のためのコンタクトシステムにより、前記少なくとも1つのコンタクト要素が、a)前記電子部品ケーシングのベースプレートにおいて、差込及び係止によって固定され、b)第1のコンタクトタブによって前記メカトロニクス部材のコンタクトプラグに接触し、c)第2のコンタクトタブによって前記回路基板に接触するように形成されていることで解決される。
【0007】
有利な一実施形態によれば、前記少なくとも1つのコンタクト要素が少なくとも1つの結合ウェブを備えており、前記コンタクト要素における前記少なくとも1つの結合ウェブに関連して約90°曲げられた、切り抜き部を有する前記第1のコンタクトタブが形成されており、前記切り抜き部へ突出するコンタクト突出部が前記第1のコンタクトタブに形成されているおり、前記少なくとも1つの結合ウェブに関連して約90°曲げられた前記少なくとも1つの第2のコンタクトタブが前記コンタクト要素に形成されており、及び前記両コンタクトタブが前記少なくとも1つの結合ウェブによって結合されている。
【0008】
したがって、少なくとも1つのコンタクト要素は、電子部品ケーシングのベースプレートに差込又は係止によって固定され得るとともに、結合ウェブによる第1のコンタクトタブの第2のコンタクトタブとの結合によって差込力のフレキシブルな補償を可能とする、個別に製造可能な部材である。このようなコンタクト要素は、金属板から容易に打抜き部材として製造され得るとともに、電子部品ケーシングにおける他の構成要素の取付とは無関係に取り付けられ得る。
【0009】
少なくとも1つの結合ウェブは、第1のコンタクトタブと第2のコンタクトタブの間でまっすぐに延びるように形成されることができるが、コンタクト要素の相対運動の補償のためにできる限り最適な柔軟性を可能とするために、好ましくはジグザグ状又は波状に延びている。
【0010】
ベースプレートとのコンタクト要素の良好な係止のために、自由端がコンタクト突出部から離れる方へ向いた複数の係止突起が第1のコンタクトタブに配置されているように設定することが可能である。
【0011】
さらに、第2のコンタクトタブが90°曲げられた2つの平行なコンタクト突出部で形成されており、これら両コンタクト突出部の間に係止面が配置されており、及び/又は両コンタクト突出部の両側で、並びに自由端が前記コンタクト突出部から離れる方へ向いた、同様にベースプレートとの係止のために用いられる複数の係止突起が配置されているように設定することが可能である。
【0012】
例えば、少なくとも一部材から成る第2のコンタクトタブが、回路基板を圧入又ははんだ付けによって接触させるために配置されている。回路基板に対するコンタクト要素の整向のために、コンタクト要素の少なくとも一部材から成る第2のコンタクトタブに隣接して、位置決めピンを収容するための凹部が形成されている。
【0013】
これとは無関係に、又は位置決めピン及びこの位置決めピンの収容のためコンタクト要素における凹部との協働において、取付のための電子部品ケーシングが、コンタクト範囲における適当な形成によりコンタクト部を位置決めする装置内に装填されるように意図されることができる。その後、回路基板は、上方から電子部品ケーシング内へ装填され、このとき、装置及び/又は電子部品ケーシングを介して位置決めされ、電子部品ケーシング内へ押圧される。
【0014】
ベースプレートとのコンタクト要素の係止は、コンタクト要素の第1のコンタクトタブを収容するために、ベースプレートがコンタクトプラグのための挿入面取り部についてベースプレートの反対側に配置されたコンタクトホルダを備え、該コンタクトホルダに隣り合って、係止突起が第1のコンタクトタブにおける係止突起に干渉する第1の抜け止めロックがベースプレートに配置され、及び係止面及び/又は第2のコンタクトタブにおける両係止突起に干渉する、少なくとも1つの係止爪を有する第2の抜け止めロックがコンタクト要素の第2のコンタクトタブのためにベースプレートに形成されるようになされる。
【0015】
電子部品ケーシングの実施形態に応じて、第1のコンタクトタブ及び少なくとも一部材から成る第2のコンタクトタブが同方向に約90°回路基板の方向へ曲げられ得るか、又は第1のコンタクトタブが少なくとも一部材から成る第2のコンタクトタブに対して反対側へ、回路基板とは反対に約90°曲げられ得る。
【0016】
以下に、図面に図示された2つの実施例に基づき本発明を更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明によるコンタクトシステムに基づくコンタクト要素の範囲における電子部品ケーシングの横断面図である。
図2図1におけるII−II線に沿った図1による電子部品ケーシングの縦断面図である。
図3】第1の実施形態によるコンタクト要素の拡大された斜視図である。
図4図1図3に基づくコンタクト要素の範囲における図1に基づく電子部品ケーシングの拡大された部分断面図である。
図5図1図4に基づくコンタクト要素の範囲における図2に基づく電子部品ケーシングの拡大された部分断面図である。
図6】第2の実施形態における、本発明により形成されたコンタクト要素を有する電子部品ケーシングの拡大された部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1及び図2に示された電子部品ケーシング1は、様々な電子部品要素3が配置されたベースプレート2と、電子部品ケーシング1を密閉するケーシングカバー24とを備えている。電子部品要素3は、コンタクトピン4を用いて、その上方に配置された回路基板5と公知の態様ではんだ付けによって導電的に接続されている。詳細に図示されていないコネクタソケット6は、原動機付き車両の不図示の電子制御システムと電子部品要素3あるいは回路基板5とを接続するために用いられる。このために、コネクタソケット6の複数のコンタクトピン7が回路基板5と導電的に接続されている。
【0019】
ベースプレート2の下側には、図4図6において概略的に図示されたコンタクトプラグ23を収容するための、接触すべきメカトロニック部材に形成された複数の挿入面取り部8が設けられている。これらメカトロニック部材自体は図示されていない。ベースプレート2における回路基板5に向いた側には、コンタクトホルダ9、これに隣接して第1の抜け止めロック10、位置決めピン11及び第2の抜け止めロック12が、好ましくはベースプレート2と単一の材料で、配置されている。
【0020】
ベースプレート2における第1の抜け止めロック10は、距離を維持しつつ自由端において互いに対して径方向へ向けられているとともにベースプレート2でのコンタクト要素13の第1のコンタクトタブ14の保持に寄与する複数の係止突起25,26を備えている。ベースプレート2における第2の抜け止めロック12は、打抜き部として金属から製造されたコンタクト要素13の係止及び位置決めに寄与する少なくとも1つの係止爪12aを備えている。特に図3における斜視図から見て取れるように、このコンタクト要素13は、当該コンタクト突出部間でコンタクトプラグ23を導電的にクランプ可能な2つのコンタクト突出部16a,16bが突出する切り抜き部15を備えた、90°曲げられた第1のコンタクトタブ14を備えている。両コンタクト突出部16a,16bとは反対側の第1のコンタクトタブ14には、図5に示されているように第1の抜け止めロック10における係止突起25,26によって干渉される2つの係止突起17a,17bが配置されている。
【0021】
図3に図示されたコンタクト要素13の実施例では、互いに平行に配置され、第1のコンタクトタブ14に対して平行にコンタクト要素13において90°曲げられて形成された2つのコンタクト突出部20a,20bから成る第2のコンタクト要素20が形成されていることが示されている。
【0022】
第1のコンタクトタブ14及び両コンタクト突出部20a,20bは2つの結合ウェブ18a,18bによって結合されており、その結果、コンタクト要素13全体が、第1のコンタクトタブ14と、両結合ウェブ18a,18bと、両コンタクト突出部20a,20bを有する二部材から成る第2のコンタクトタブ20とで形成されている。第1のコンタクトタブ14と第2のコンタクトタブ20の両コンタクト突出部20a,20bの間の結合をできる限りフレキシブルに形成するために、両結合ウェブ18a,18bがジグザグ状に形成されている。なお、まっすぐに形成された結合ウェブを有する別の形態が破線で示されている。同様に、それぞれ柔軟性について所望の度合いを達成するために、結合ウェブ18a,18bを湾曲させて、又は波状に構成することが可能である。
【0023】
第2のコンタクトタブ20の一対の結合ウェブ18a,18bの間には、第2の抜け止めロック12における係止爪12aのための係止面22が設けられている。加えて、第1のコンタクトタブ14における係止突起17a,17bとほぼ同方向に向けられて延びる、側方へ突出する係止突起21a,21bが示されており、これら係止突起を、同様に対応する抜け止めロックにおける係止爪12aに類似して、図示の第2の抜け止めロック12に対して平行に配置することが可能である。
【0024】
図4及び図5から分かるように、コンタクト要素13は、上方から来てベースプレート2に係止され、このとき、位置決めピン11によってベースプレート2に位置決めされる。そのために、位置決めピン11は、結合ウェブ18a,18bに隣接して形成された位置決め凹部19に係合する(図3)。その後、回路基板5が上方からベースプレート2上へ載置され、電子部品要素3のコンタクトピン4及びコンタクト突出部20a,20bが回路基板5にある適当な開口部に通され、圧入過程又は追加的なはんだ付けによりこれらに接触する。
【0025】
接触すべきメカトロニック部材におけるコンタクトプラグ23と第1のコンタクトタブ14のベースプレート2の接触が下側から行われることが図1図5から分かり、ベースプレート2の上側は、電子部品ケーシング1の内部へ向けられているとともに、ケーシングカバー24によって覆われている。この実施形態では、第1のコンタクトタブ14と、第2のコンタクトタブ20の一対のコンタクト突出部20a,20bとは、同方向に、かつ、互いに平行に90°曲げられている。
【0026】
図6には、第1のコンタクトタブ14と、第2のコンタクトタブ20の一対のコンタクト突出部20a,20bとが互いに逆方向へ向けられ、かつ、平行に90°曲げられている形態が示されている。この場合、ベースプレート2aは、コンタクト要素13の係止のために図6に図示されているように形成されており、この場合、ベースプレート2aは、不図示の互いに対向する2つのケーシングカバー間に配置されている。このとき、第1のコンタクトタブ14は、ベースプレート2aの上側において、第1のコンタクトホルダ9aと第1の抜け止めロック10aの間に配置されている。二部材で形成された第2のコンタクトタブ20;20a,20bは、ベースプレート2aにおける視認できない開口部を通してこのベースプレートの下側へ貫通している。ベースプレート2aの下側には、第2の抜け止めロック12bが配置されており、その係止爪12cが第2のコンタクトタブ20;20a,20bに係合している。この構造においては、回路基板5がベースプレート2aの下側に配置されているとともに、そこで第2の コンタクトタブ20;20a,20bによって接触されていることが分かる。
【0027】
本発明による、電子部品ケーシングにおける差込接続のためのコンタクトシステムにより、複数のメカトロニック部材の取外し可能な接触が可能となることが明らかであり、取外し可能なコンタクトは、コンタクトの相対運動のフレキシブルな補償を保証するとともに、安価に形成可能であるとともに、特殊な技術的な装置を用いることなく様々な場所で加工できることが保証するものである。
【0028】
図面についての説明、特許請求の範囲及び明細書の冒頭に挙げた全ての特徴は、個々にも、また互いの適宜の組合せにおいても用いることが可能である。したがって、本発明は、説明された特徴の組合せ及び請求された特徴の組合せに限定されるものではなく、全ての特徴の組合せが開示されているものとみなされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】