特表2016-536891(P2016-536891A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社の特許一覧
特表2016-536891通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム
<>
  • 特表2016536891-通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム 図000003
  • 特表2016536891-通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム 図000004
  • 特表2016536891-通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム 図000005
  • 特表2016536891-通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム 図000006
  • 特表2016536891-通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-536891(P2016-536891A)
(43)【公表日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】通信ケーブルを介して搬送される電力を制御するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/02 20060101AFI20161028BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20161028BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20161028BHJP
【FI】
   H04L25/02 K
   H02J13/00 B
   H02J1/00 309Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-531911(P2016-531911)
(86)(22)【出願日】2014年7月31日
(85)【翻訳文提出日】2016年3月31日
(86)【国際出願番号】US2014049249
(87)【国際公開番号】WO2015017708
(87)【国際公開日】20150205
(31)【優先権主張番号】61/860,471
(32)【優先日】2013年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/312,958
(32)【優先日】2014年6月24日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ジーン ピカール
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム テイラー
【テーマコード(参考)】
5G064
5G165
5K029
【Fターム(参考)】
5G064AA08
5G064AB01
5G064DA06
5G165BB04
5G165DA07
5G165EA01
5G165MA09
5G165MA10
5G165NA05
5G165NA07
5G165NA09
5G165PA05
5K029AA06
5K029DD25
5K029JJ03
5K029LL05
5K029LL08
(57)【要約】
記載される例において、通信ケーブルを介して(106)デバイス(104)に電力供給するため、供給電圧(V)が電源(122)により通信ケーブル(106)に提供され、供給電流(I2、I2)が通信ケーブル(106)を介して流れる。この供給電圧(V)及び供給電流(I2、I2)が測定される。測定された供給電圧(V)に少なくとも部分的に基づく電源(122)の所定の安全動作電力出力レベルに対応して、リミット信号(ICUT)が生成される。測定された供給電流(I2、I2)がこのリミット信号(ICUT)を超える場合、電源(122)から通信ケーブル(106)への電力の供給が選択的に中断される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムであって、
第1及び第2の端部と、前記第1及び第2の端部間に個別に延在する第1及び第2のワイヤ対とを備えた通信ケーブル、
前記通信ケーブルの前記第1の端部において前記第1のワイヤ対と結合される第1の電源端子と、第2の電源端子とを含む少なくとも一つの電源であって、前記少なくとも一つの電源が、前記第1及び第2の電源端子間で供給電圧を提供するように、及び前記第1の端子から前記第1のワイヤ対へ供給電流を提供するように動作可能である、前記少なくとも一つの電源、
前記第2のワイヤ対と結合される第1のスイッチ端子、前記第2の電源端子と結合される第2のスイッチ端子、及び制御端子を含むスイッチングデバイスであって、前記スイッチングデバイスが、前記制御端子が第1の電圧範囲にあるとき前記供給電流が前記第2のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れ得るように第1のモードで、及び前記制御端子が第2の電圧範囲にあるとき前記第2のワイヤ対から前記第2の電源端子への電流フローを阻止するように第2のモードで動作し得る、前記スイッチングデバイス、
スイッチ制御回路であって、前記第2のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れる前記供給電流を少なくとも部分的に表す第1の感知信号を受信する第1の入力と、リミット信号を受信する第2の入力と、前記第1の感知信号が前記リミット信号を超えることに応答して、前記スイッチングデバイスの前記制御端子における電圧を前記第2の電圧範囲にあるように選択的に制御するように動作可能な出力とを含む、前記スイッチ制御回路、及び
リミット回路であって、前記少なくとも一つの電源により提供される前記供給電圧を表す第2の感知信号を受信する入力と、前記第2の感知信号に少なくとも部分的に基づいて前記リミット信号を前記スイッチ制御回路の前記第2の入力に提供するように結合される出力とを有する、前記リミット回路、
を含む、通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記リミット回路が、前記第2の感知信号に少なくとも部分的に反転的に関連して前記リミット信号を提供するように動作し得る、通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記リミット回路が、前記少なくとも一つの電源の一定電力出力に対応して前記リミット信号を提供するように動作し得る、通信システム。
【請求項4】
請求項2に記載のシステムであって、前記リミット回路が、前記第2の感知信号を受信する第1の入力とオフセット信号と結合される第2の入力とを備える増幅器回路、及び前記リミット信号を提供する増幅器出力を含む、通信システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記通信ケーブルが、前記第1及び第2の端部間に個別に延在する第3及び第4のワイヤ対を含み、
前記第1の電源端子が、前記通信ケーブルの前記第1の端部において前記第3のワイヤ対と結合され、
前記少なくとも一つの電源が、前記第1の端子から前記第3のワイヤ対へ第2の供給電流を提供するように動作し得、
前記システムが更に、前記第4のワイヤ対と結合される第1のスイッチ端子と、前記第2の電源端子と結合される第2のスイッチ端子と、第2の制御端子とを含む第2のスイッチングデバイスを含み、
前記第2のスイッチングデバイスが、前記第2の制御端子が前記第1の電圧範囲にあるとき前記第2の供給電流が前記第4のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れ得るように第1のモードで、及び前記第2の制御端子が前記第2の電圧範囲にあるとき前記第4のワイヤ対から前記第2の電源端子への電流フローを阻止するように第2のモードで動作可能であり、
前記システムが加算回路を更に含み、
前記加算回路が、前記第2のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れる前記供給電流を表す第1の電流感知信号を受信する第1の入力と、前記第4のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れる前記第2の供給電流を表す第2の電流感知信号を受信する第2の入力と、前記第2の電源端子に流れる前記供給電流の和を表す前記第1の感知信号を前記スイッチ制御回路の前記第1の入力に提供する加算回路出力とを含み、
前記スイッチ制御回路の前記出力が、前記第1の感知信号が前記リミット信号を超えることに応答して前記スイッチングデバイス及び前記第2のスイッチングデバイスの前記制御端子における電圧を前記第2の電圧範囲にあるように、及び、そうでない場合に前記第1の電圧範囲にあるように、選択的に制御するように動作し得る、
通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムであって、
前記スイッチングデバイスの前記第2のスイッチ端子と前記第2の電源端子との間に接続される第1の感知抵抗、及び
前記第2のスイッチングデバイスの前記第2のスイッチ端子と前記第2の電源端子との間に接続される第2の感知抵抗、
を含み、
前記加算回路の前記第1の入力が、前記第2のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れる前記供給電流を表す電圧信号として前記第1の電流感知信号を受信するように、前記第1の感知抵抗及び前記スイッチングデバイスの前記第2のスイッチ端子に接続され、
前記加算回路の前記第2の入力が、前記第4のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れる前記第2の供給電流を表す電圧信号として前記第2の電流感知信号を受信するように、前記第2の感知抵抗及び前記第2のスイッチングデバイスの前記第2のスイッチ端子に接続される、
通信システム。
【請求項7】
請求項5に記載のシステムであって、
前記スイッチ制御回路からの前記出力と結合される遅延回路を含み、前記遅延回路が、前記第1の感知信号が所定の時間の間前記リミット信号を超える場合、前記スイッチングデバイス及び前記第2のスイッチングデバイスの前記制御端子における電圧を前記第2の電圧範囲にあるように選択的に制御するように動作し得る、
通信システム。
【請求項8】
請求項5に記載のシステムであって、前記リミット回路が、前記少なくとも一つの電源の一定電力出力に対応して前記リミット信号を提供するように動作し得る、通信システム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、
前記スイッチングデバイスの前記第2のスイッチ端子と前記第2の電源端子との間に接続される感知抵抗を含み、
前記スイッチ制御回路の前記第1の入力が、前記第2のワイヤ対から前記第2の電源端子へ流れる前記供給電流を表す電圧信号として前記第1の感知信号を受信するように、前記第1の感知抵抗及び前記スイッチングデバイスの前記第2のスイッチ端子に接続される、
通信システム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、
前記スイッチ制御回路からの前記出力と結合される遅延回路を含み、前記遅延回路が、前記第1の感知信号が所定の時間の間前記リミット信号を超える場合、前記スイッチングデバイスの前記制御端子における前記電圧を前記第2の電圧範囲にあるように選択的に制御するように動作し得る、
通信システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムであって、
前記スイッチ制御回路からの前記出力と結合される遅延回路を含み、前記遅延回路が、前記第1の感知信号が所定の時間の間前記リミット信号を超える場合、前記スイッチングデバイスの前記制御端子における前記電圧を前記第2の電圧範囲にあるように選択的に制御するように動作し得る、
通信システム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムであって、前記リミット回路が、前記少なくとも一つの電源の一定電力出力に対応して前記リミット信号を提供するように動作し得る、通信システム。
【請求項13】
イーサネットケーブルを介する、電源から電力供給されるデバイスへの電力の供給を制御するための集積回路であって、前記集積回路が、
前記イーサネットケーブルを介して流れる供給電流を表す第1の感知信号を受信する第1の入力端子、
前記電源により供給される供給電圧を表す第2の感知信号を受信する第2の入力端子、
前記第2の感知信号に少なくとも部分的に基づいて前記電源の一定電力出力に対応するリミット信号を提供するリミット回路出力、
コンパレータ回路であって、前記第1の感知信号を受信するように前記第1の入力端子と結合される第1のコンパレータ入力と、前記リミット信号を受信するように前記リミット回路出力と結合される第2のコンパレータ入力と、前記第1のコンパレータ入力における電圧が前記第2のコンパレータ入力における電圧より大きいとき第1の状態で、及び前記第1のコンパレータ入力における前記電圧が前記第2のコンパレータ入力における前記電圧より小さいとき第2の状態で、コンパレータ出力信号を提供するように動作し得るコンパレータ出力とを含む、前記コンパレータ回路、及び
前記コンパレータ出力と結合される出力端子、
を含み、
前記出力端子が、前記コンパレータ出力が前記コンパレータ出力信号を第1の状態で提供することに応答して、前記電源と前記イーサネットケーブルとの間に接続されるスイッチングデバイスをオフにするようにスイッチ制御出力信号を前記第1の状態で提供するように動作し得る、
集積回路。
【請求項14】
請求項13に記載の集積回路であって、遅延回路を含み、前記遅延回路が、前記コンパレータ出力信号を受け取るように接続される入力と、前記コンパレータ出力信号が所定のノンゼロ時間の間前記第1の状態に維持される場合に前記スイッチングデバイスをオフにするように前記出力端子において前記スイッチ制御出力信号を提供する遅延回路出力とを備える、集積回路。
【請求項15】
請求項13に記載の集積回路であって、
前記イーサネットケーブルを介して流れる第2の供給電流を表す第3の感知信号を受信する第3の入力端子、
第2の出力端子であって、前記コンパレータ出力と結合され、前記コンパレータ出力が前記コンパレータ出力信号を第1の状態で提供することに応答して、前記電源と前記イーサネットケーブルとの間に接続される第2のスイッチングデバイスをオフにするように第2のスイッチ制御出力信号を前記第1の状態で提供するように動作し得る、前記第2の出力端子、及び
加算回路、
を含み、
前記加算回路が、前記第1の入力端子からの前記第1の感知信号を受信する第1の加算入力と、前記第3の入力端子からの前記第3の感知信号を受信する第2の加算入力と、前記イーサネットケーブルを介して流れる前記供給電流の和を表す電圧信号として前記第1のコンパレータ入力への加算回路出力信号を提供する加算増幅器回路とを含む、
集積回路。
【請求項16】
請求項13に記載の集積回路であって、
前記リミット回路が差動増幅器回路を含み、前記差動増幅器回路が、前記第2の入力端子からの前記第2の感知信号を受け取るように結合される第1の入力と、オフセット電圧信号を受け取るように結合される第2の入力と、前記リミット信号を前記第2のコンパレータ入力に提供するように結合される差動増幅器出力とを備える、
集積回路。
【請求項17】
パワーオーバーイーサネットシステムにおいて通信ケーブルを介してデバイスに電力供給する方法であって、前記方法が、
電源により前記通信ケーブルへ提供される供給電圧を測定すること、
前記測定された供給電圧に少なくとも部分的に基づいて前記電源の所定の安全動作電力出力レベルに対応するリミット信号を生成すること、
前記通信ケーブルを介して流れる供給電流を測定すること、
前記測定された供給電流を前記リミット信号と比較すること、及び
前記測定された供給電流が前記リミット信号を超える場合、前記電源から前記通信ケーブルへの電力の供給を選択的に中止すること、
を含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記通信ケーブルを介して流れる第2の供給電流を測定すること、
前記通信ケーブルを介して流れる総供給電流を判定するため、前記測定された供給電流を加算すること、
前記総供給電流を前記リミット信号と比較すること、及び
前記総供給電流が前記リミット信号を超える場合、前記電源から前記通信ケーブルへの電力の供給を選択的に中止すること、
を含む、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法であって、前記生成されたリミット信号が、前記測定された供給電圧での前記電源の前記所定の安全動作電力出力レベルに対応する供給電流レベルを表す、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法であって、電力の供給を選択的に中止することが、前記測定された供給電流が所定のノンゼロ時間の間前記リミット信号を超える場合、前記電源から前記通信ケーブルへの電力の供給を中止することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概してネットワーキング技術に関し、特に、通信ケーブルを介して電力供給デバイスに搬送される電力を制御するための方法及びシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
パワーオーバーイーサネット(PoE)技術は、カメラ及び他のオーディオビジュアル機器及びワイヤレスアクセスポイントなど、ネットワークに接続される一つ又は複数のデバイスへの電力の供給を促進する。給電側機器(PSE:power sourcing equipment)は、イーサネット通信ケーブルの一つの端部への電力供給接続を提供し、受電側デバイス(PD:power consuming device)は第2の端部に接続される。幾つかの高電力PoE応用例において、安全関連機関により設定される安全仕様及びガイドラインに合致しつつ、一つ又は複数の電力供給されるデバイスに最大量の電力を提供することが望ましい。PoEシステムにおいて印加される電力の供給及び制御は、通常、エンドスパンイーサネットスイッチ又は間にある(ミッドスパン)デバイスにおける、ソース端部において提供され、そのソース端部において、給電側機器は、電力供給されるデバイス又はデバイスを照会し、許容される以上の電力をその負荷が引き出さないことを確実にする。典型的なPoE給電側機器は、IEEE802.3規格により規定されるように過電流状態を検出することのみが可能であるが、供給電圧の変動により、検出される電流が、搬送される電力の量を正確に反映しない状況となる恐れがあり、システムが、電力供給されるデバイスに電力の最大安全量を搬送しない可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
記載される例において、通信ケーブルを介してデバイスに電力供給するため、供給電圧が電源により通信ケーブルに供給され、供給電流が通信ケーブルを介して流れる。この供給電圧及び供給電流が測定される。測定された供給電圧に少なくとも部分的に基づいて電源の所定の安全動作電力出力レベルに対応して、リミット信号が生成される。測定された供給電流がこのリミット信号を超える場合、電源から通信ケーブルへの電力の供給が選択的に中断される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】イーサネットケーブルの2つのポートを介する電力供給されるデバイスへの電力の供給を制御する適応性電流制限回路を備えたパワーオーバーイーサネット給電側機器コントローラ集積回路を含む通信システムの概略図である。
【0005】
図2図1のシステムにおける例示の電流制限回路の概略図である。
【0006】
図3】電流制限回路により実装される一定電力リミットに対応する測定される供給電圧の関数としての適応性電流リミットのグラフである。
【0007】
図4】イーサネットケーブルの2つのポートを介する電力供給されるデバイスへの電力の供給を制御する2つの適応性電流制限コントローラ集積回路を備えた別の通信システムの概略図である。
【0008】
図5】通信ケーブルを介する電源から電力供給されるデバイスへの電力の供給を制御する例示の方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、イーサネットケーブル106の2つのポート(PORT1及びPORT2)を介する電力供給されるデバイス104への電力の供給を制御する適応性電流制限回路134を備えたPSEコントローラIC120により動作されるパワーオーバーイーサネット給電側機器102を備えたイーサネット通信システム100を示す。例示の実施例の種々の態様が、電力がデータケーブルを介して供給される他の形式又はタイプのシステムにおいて実装され得る。図1のイーサネットの例は、RJ−45コネクタを有する第1及び第2の端部106a及び106b、及びケーブル端部106a及び106b間に個別に延在する4つのワイヤ対107a、107b、107c、及び107dを含む。また、この例では、2つのワイヤ対107の対応するセットを介して送信(TX)及び受信(RX)通信を提供するなどの、2つの通信ポートが提供され、第1のポートPORT1が第1及び第2のワイヤ対107a及び107bを用い、第2のポートPORT2が第3及び第4のワイヤ対107c及び107dを用いる。他の実施例が、単一ポート又は任意の適切な数のポートを用い得る。給電側機器102は、対応するデータトランスフォーマ108a、108b、108c、及び108dのセンタータップを介して、コネクタ106の第1の端部106aにおいてワイヤ対107a、107b、107c、及び107dに電気的に接続される。個別のトランスフォーマ108は、通信インタフェース(図示せず)への接続のための一次巻線、及びケーブル106の対応するワイヤ対107に接続されるセンタータップされた二次巻線を有する。
【0010】
図1に示すように、給電側機器102は電源122を含み、電源122は、データトランスフォーマ108a、108b、108c、及び108dの対応するセンタータップに個別に接続される接続110a、110b、110c、及び110dを介してワイヤ対107と動作可能に結合される。この例では、電源122は、それぞれ、第1及び第2のポートに供給電流I1及びI2を提供するため第1の端部106aにおいて第1及び第3のワイヤ対107a及び107cのセンタータップに接続110a及び110cを介して接続される第1の(例えば、正の)端子122aを備えたDC源である。図1の例において、ツェナーダイオードD1が、並列キャパシタC1と共に、任意選択で接続100a及び100b間に提供され得る。同様に、ツェナーダイオードD2及びキャパシタC2が、接続100c及び100d間に接続され得る。
【0011】
通信ケーブル106の電力供給されるデバイス端部106b上で、対応するワイヤ対107a、107b、107c、及び107dに接続されるセンタータップされた二次巻線を有して、トランスフォーマ112a、112b、112c、及び112dが提供され、トランスフォーマ112a及び112bのセンタータップは、ダイオードブリッジ整流器回路116aへの入力として、それぞれ、接続114a及び114bを介して接続され、ダイオードブリッジ整流器回路116aの出力端子は、電力供給されるデバイス104の正及び負の入力端子に接続118及び120を介して接続される。同様に、ケーブル106の第2のポートに供給される電力は、トランスフォーマ112cのセンタータップから接続114cを介して第2のダイオードブリッジ整流器回路160bの入力端子へもたらされ、リターン電流が整流器回路116bの第2の入力端子から接続114dを介してトランスフォーマ112dのセンタータップへ流れる。この例では、第2の整流器回路116bの出力も、電力供給されるデバイス104の入力に接続118及び120を介して接続され、それにより、電力供給されるデバイス104に電力供給するように整流器回路116a及び160bの出力が並列に接続される。一つ又は複数の整流器回路116の他の構成が、種々の実装において通信ケーブル106の第2の端部で実装され得る。
【0012】
給電側機器102において、第1のスイッチングデバイスQ1が、リターン接続110bと第2の(負の)電源端子122bとの間に第1の感知レジスタRS1と直列に接続され、第2のスイッチングデバイスQ2が、リターン接続110dと負の電源端子122bとの間に第2の感知レジスタRS2と共に接続される。スイッチングデバイスQ1及びQ2は、それぞれの接続110b及び110dに接続されるドレイン端子Dを有し、且つ、対応する感知レジスタRS1及びRS2に接続されるソース端子Sを有するNMOSトランジスタであるが、他のスイッチングデバイス(MOSトランジスタ及びバイポーラトランジスタなど)を用いてもよい。レジスタRS1及びRS2は任意の適切なタイプとし得、好ましくは、低インピーダンス及び高ワット数定格(例えば、0.5Ω、1.0W)のものとし得る。スイッチングデバイスQ1及びQ2は各々、ゲートが第1の電圧範囲(例えば、HI)にあるとき、対応する供給電流I1、I2を、第2、第4のワイヤ対107b、107dから負の電源端子122bへ流れるようにさせるよう、対応するスイッチを第1のモード(ON又は導通)で動作させるように、ゲート制御端子Gを含む。スイッチQ1及びQ2は、対応するゲート端子Gが第2の電圧範囲(例えば、LOW)にあるとき、ケーブル106から電源端子122bへの電流フローを中止するよう、第2のモードでオフ(非導通)にされる。ポート電力回路のいずれか又は両方が動作している(Q1及び/又はQ2がONである)とき、図1に示すようにリターン電流IRETが電源122の第2の端子122bへ流れる。
【0013】
電源122は、端子122a及び122b間の供給電圧Vsを提供し、Q1がONであるとき供給電流I1を第1の端子122aから第1のワイヤ対107aへ選択的に提供し、Q2がONであるとき供給電流I2を第3のワイヤ対107cに提供する。或る実装において、互いに並列に及び/又は直列に接続される、複数の電源が給電側機器102に提供され得る。上述したように、PoE及び他の電力供給されるデータケーブルシステムが、給電側機器102と電力供給されるデバイス104との間の最大電力伝送のためにレーティングされ得る。図1に示すように、電源122を介してポートの1つ又は両方に供給される電力は、対応するスイッチQ1、Q2をオフにすることによって、抑制され得るか又は完全に中断され得る。この場合の給電側機器102はPSE制御回路を含み、PSE制御回路は、幾つかの実施例において、それぞれ、スイッチングデバイスQ1及びQ2の選択的オペレーションのためスイッチ制御出力信号GAT1及びGAT2の対を提供するように、スイッチ制御出力端子144及び146と結合されるスイッチ制御回路要素138及び142を備えたコントローラIC120として実装される。スイッチング制御信号は、対応するデバイスQ1、Q2をオフにするため第1の状態(例えば、この例ではLOW)で、或いは、対応するスイッチングデバイスQ1、Q2をオンにするように第2の状態(HI)でのいずれかで、コントローラ120により提供される。オペレーションにおいて、スイッチングデバイスQ1及びQ2の制御された動作状態は、スイッチングデバイスをオン又はオフにするために特定の範囲内の電圧信号の提供により実装されてもよい。
【0014】
図2及び図3は、例示のコントローラ回路120の補足的な詳細を示し、コントローラ回路120は、コンパレータ138及び任意選択の遅延回路142を備えたスイッチ制御回路、及び、感知された供給電圧入力信号VSENに基づいて電力(V×I)リミット制御機能を提供するリミット回路134を含む。オペレーションにおいて、コンパレータ138の出力140は、スイッチングデバイスQ1、Q2のゲート端子Gを駆動するように直接的に結合されようと、又は任意選択の遅延回路142を介して結合されるようと、感知された電流がリミット回路134によって提供されるリミットを超えることに応答してスイッチQ1、Q2の一方又は両方をオフにするように第1の状態(この例ではLOW)で動作する。そうでない場合(コンパレータ出力140におけるHI信号)、コンパレータ出力140は、感知された供給電流がリミットを下回るときスイッチQ1、Q2を導通又はオン状態のままとし得る。この例では、供給電流I1及びI2は、電流感知入力信号ISEN1及びISEN2を受信する入力端子124及び126を介して個別に感知され、これらの電流感知入力信号は、加算(例えば、加算増幅器)回路128を介して加算され、第1の(例えば、反転)入力としてコンパレータ138に提供される。この例では、コンパレータ138において、第2のコンパレータ入力136(非反転)は、リミット回路134から出力信号(ICUT)を受信するように結合される。
【0015】
この例では、リミット回路134は、オペアンプ200、レジスタR1〜R4、及び電圧基準VREFを含む差動増幅器回路を用いることによるなど、供給電圧感知信号VSENに従って電源122の一定電力出力に対応するリミット信号ICUTを提供する。この実装において、R1における第1のリミット回路入力が、IC端子132から供給電圧感知信号VSENを受信し、基準電圧VREFがR2において第2の入力に印加される。この例では、出力電圧信号ICUTは、VREF×((R1+R3)/R1)×(R4/(R4+R2))−VSEN×(R3/R1)として与えられる。図3のグラフ300における曲線302に示すように、感知された供給電圧信号VSENと出力信号(ICUT)で表す電流制限値との間の概して反転の関係を提供するようにR1〜R4に対して任意の適切な値を用いることができる。図2のリミット回路134における抵抗値は、PoEシステム100及びその給電側機器102のオペレーションのための所与の所望の最大電力リミットに従って調整され得る。また、図2に示すように2つ又はそれ以上の対応する電流センサ入力124及び126を備えた複数のポートを用いる実施例に対して任意の適切な加算回路128を用いることができる。この例では、図示するように接続されるレジスタR5、R6、R7、及びR8を用いてオペアンプ202を介して非反転加算増幅器回路が提供され、その結果の出力信号ISENが、個別の電流感知入力信号ISEN1+ISEN2の和を表すため提供される。レジスタR5〜R8に対して、好ましくはR6及びR7に等しい値を用いて、任意の適切な抵抗値を用いることができる。
【0016】
このようにして、コンパレータ138を用いる感知された電流信号ISENとの比較のため、概して一定電力リミット閾値がリミット回路134により実装され得る。その結果、コントローラIC120は、「適応性ヒューズ」又は適応性電流制限特性を実装する。オペレーションにおいて、リミット回路134によって提供される信号ICUTが電源122の一定電力出力に対応するので、制限オペレーションは効率的に、負荷(PD)104がPSE102から電力供給される一方で供給電圧レベルVの変動性に関わらず電力(例えば、ワット)の最大(又は最大近くの)安全量が消費されることを可能にし得る。例えば、図3における曲線302は、2つの例示の供給電圧レベル48V及び57Vを示す、100VA一定制限に対応する。48V動作ポイントにおいて、一定電力制限は約2.08Aの供給電流レベルに対応する。57Vの供給電圧でのオペレーションは、約1.75Aの安全供給電流レベルに対応する。従って、従来の固定電流制限比較のアプローチは、1.75Aを表すように電流制限を設定する必要があるが、48Vのみを提供する電源を備えたオペレーションは、PSEシステムのための効率的な電力制限が、電力供給されるデバイス104に84Wのみを提供し得ることを意味し得る。従って、感知された供給電圧信号VSENに少なくとも部分的に基づいてリミット信号ICUTを提供する適応性電流制限アプローチは、有利にも、電力供給されるデバイス104が、従来のアプローチを用いて可能だったより多くの電流を通信ケーブル106を介して潜在的に引き出すことを可能にする一方で、その状況でも、適切な関連機関の定格又はその他の安全性考慮事項に従った安全動作条件を保つ。また、リミット制御回路134は、この問題に対するシンプルで低コストの解決策を提供し、それにより、給電側機器102からの電力の最大安全量を従来のアプローチを用いて実現不能であった(ソース電圧Vに潜在的な変動性がある場合)度合いまで利用可能とする。
【0017】
図4は、2つの適応性電流制限コントローラIC120を用いる代替の通信システム実装400を示し、2つの適応性電流制限コントローラIC120は、概して上述のとおりであるが、コンパレータ138の反転入力130に提供される単一の電流感知入力130を個別に含み、コンパレータ138及びリミット回路134のオペレーションが、電力供給されるデバイス104へのイーサネットケーブル106の対応するポートを介する電力の供給を個別に制御する。
【0018】
また、図1図2、及び図4に示すように、或る実施例が、スイッチ制御回路出力140とゲート制御出力144、146との間に結合される遅延回路142を含み得、遅延回路142は、信号ISENが所定の時間の間リミット信号ICUTを超える場合、スイッチングデバイスゲート電圧を第2の電圧範囲(例えば、LOW)にあるように選択的に制御するように動作し得る。このようにして、コントローラIC120は、やっかいなトリッピング(tripping)を有利に避ける一方で、電力供給されるデバイス104からの断続的なピーク電力引出しに対処する一方で、その状況でもPoEシステム100における安全動作条件を保つ。
【0019】
図5は、電源から電力供給されるデバイスへの通信ケーブル106を介する電力の供給を制御する例示の方法500を示し、この方法は、或る実施例において、説明される制御回路要素120を用いて実装され得る。これらの方法は、本明細書に記載される適応性電力供給リミット制御機能性を提供するため、図示され及び上述されたようなハードウェアにおいて、及び/又は、プロセッサ実行ソフトウェア、プロセッサ実行ファームウェア、FPGA、論理回路要素、又はそれらの組み合わせを用いて、実装され得る。
【0020】
502において、電源122によって提供される供給電圧Vは(例えば、コントローラ120により感知されたVSEN信号を介して)測定され、或る実施例において測定された供給電圧Vに少なくとも部分的に基づいて電源122の所定の安全動作電力出力レベルに対応して、504においてリミット信号ICUTが生成される。例えば、生成されるリミット信号ICUTは、図3の例における測定された供給電圧Vでの電源122の所定の安全動作電力出力レベルに対応する供給電流レベルを表すように504において生成され得る。506において、通信ケーブル106を介して流れる供給電流が測定される。例えば、506において、プロセス500は、二つ又はそれ以上の供給電流(例えば、I1及びI2)の測定と、通信ケーブル106を介して流れる総供給電流(例えば、I1+I2)を判定するためのそれらの測定された供給電流の加算とを含み得る。508において、供給電流がリミット信号(ICUT)と比較される。510において、測定された供給電流I1がリミット信号ICUTを超える場合、電源122から通信ケーブル106への電力の供給が選択的に中断される。また、510において、提供される電力の中断は、測定された電流が所定のノンゼロ時間の間ICUTを上回って維持される場合に電力が中断されるように、任意選択の遅延(例えば、遅延回路142を介する)を含み得る。
【0021】
従って、記載される例において、PoE及び他のシステムにおいて給電側機器を動作させるための装置及び方法が開示され、これらの装置及び方法において、適応性電流制限手法が、コントローラIC又はその他の回路要素において実装され、それにより、感知された又は測定された電流が、供給電圧に大きな変動性がある場合でもデータケーブルを介して電力の最大許容量を安全に供給するように測定された供給電圧に少なくとも部分的に従って生成される適応性電流基準と比較され得る。例示の実施例の手法及び装置は、最大安全レベルに近い電力引出しを必要とする一定電力負荷に電力供給するための低コストな解決策を提供するため適用され得、所与のシステムが、安全性機関の要件に合致しつつ、著しく高い電力の応用例のために設計され得る。
【0022】
第1及び第2のワイヤ対を備えた通信ケーブルと、供給電圧を提供するように及び第1のワイヤ対に電流を供給するように動作し得る電源とを含む通信システムが提供される。このシステムは更にスイッチングデバイスを含み、スイッチングデバイスは、第2のワイヤ対と結合される第1のスイッチ端子、第2の電源端子と結合される第2のスイッチ端子、及び制御端子を含む。スイッチングデバイスは、制御端子が第1の電圧範囲にあるとき供給電流が第2のワイヤ対から第2の電源端子へ流れ得るようにするように第1のモードで、及び制御端子が第2の電圧範囲にあるとき第2のワイヤ対から第2の電源端子への電流フローを阻止するように第2のモードで、動作し得る。スイッチ制御回路及びリミット回路が提供され、スイッチ制御回路は、第2のワイヤ対から第2の電源端子へ流れる供給電流を少なくとも部分的に表す第1の感知信号と、リミット信号とを受信する。スイッチ制御回路の出力が、第1の感知信号がリミット信号を超えることに応答してスイッチングデバイス制御端子における電圧を第2の電圧範囲にあるように選択的に制御する。リミット回路は、供給電圧を表す第2の感知信号を受信する入力と、第2の感知信号に少なくとも部分的に基づいてリミット信号をスイッチ制御回路の第2の入力に提供するように結合される出力とを含む。種々のスイッチ制御回路実施例が、有利にもスイッチングデバイスをオフにし、それにより、測定された供給電圧に少なくとも部分的に従って生成される適応性電流リミット信号を感知された電流が超えることに応答して通信ケーブルへの電力の供給を中止し、それにより、「適応性」電流制限又は「適応性ヒューズ」性能を達成する。
【0023】
或る実施例において、リミット信号は、第2の感知信号に少なくとも部分的に反転的に関連し、リミット回路は、電源の一定電力出力に対応するリミット信号を提供し得る。或る実施例においてリミット回路は、第2の感知信号を受信する第1の入力とオフセット信号と結合される第2の入力とを備える増幅器回路、及びリミット信号を提供する増幅器出力を含む。供給をオフにするオペレーションは、遷移条件のため不要なトリッピング(tripping)を緩和するため遅延され得、或る実施例は、第1の感知信号が所定の時間の間リミット信号を超える場合にスイッチ制御端子電圧を第2の電圧範囲にあるよう選択的に制御するように、スイッチ制御回路からの出力と結合される遅延回路を含む。
【0024】
第3及び第4のワイヤ対を有するケーブルに対してマルチポート実施例が可能であり、こういった実施例において、第1の電源端子は、第2の供給電流を第3のワイヤ対に提供するように結合され、第4のワイヤ対と第2の電源端子との間に結合される第2のスイッチングデバイスを備える。加算回路が、それぞれ、第2及び第4のワイヤ対から第2の電源端子へ流れる供給電流を表す第1及び第2の電流感知信号を受信し、加算回路出力が、第2の電源端子へ流れる供給電流の和を表す第1の感知信号をスイッチ制御回路の第1の入力に提供する。スイッチ制御回路出力は、第1の感知信号がリミット信号を超えることに応答してスイッチングデバイス制御端子における電圧を第2の電圧範囲にあるように選択的に制御する。
【0025】
電源から電力供給されるデバイスへイーサネット又はその他の通信ケーブルを介して提供される電力を制御するための更なる開示される態様に従って、集積回路(IC)が提供される。ICは、ケーブルを介して流れる供給電流を表す第1の感知信号を受信する第1の入力端子と、供給電圧を表す第2の感知信号を受信する第2の入力端子と、第2の感知信号に少なくとも部分的に基づいて電源の一定電力出力に対応するリミット信号を提供する出力とを含む。ICは、第1の入力端子と結合される第1の入力と、リミット回路出力と結合される第2の入力とを備えたコンパレータ回路を含む。コンパレータ回路は、第1のコンパレータ入力電圧が第2のコンパレータ入力電圧より大きいとき第1の状態で、及び第1のコンパレータ入力電圧が第2のコンパレータ入力電圧より小さいとき第2の状態で、出力信号を提供する。ICは更に、コンパレータ出力と結合される出力端子を更に含み、出力端子は、コンパレータ出力がコンパレータ出力信号を第1の状態で提供することに応答して電源とイーサネットケーブルとの間に接続されるスイッチングデバイスをオフにするように、スイッチ制御出力信号を第1の状態で提供するように動作し得る。
【0026】
ICの実施例は、コンパレータ出力信号が、第1の状態に遷移し、ノンゼロの所定の時間の間その状態のままである場合、スイッチングデバイスをオフにするように遅延回路を含み得る。或る実施例において、リミット回路は、第2の感知信号を受け取るように結合される第1の入力と、オフセット電圧信号を受け取るように結合される第2の入力とを備える差動増幅器回路、及び、リミット信号を第2のコンパレータ入力に提供するように結合される差動増幅器出力を含む。
【0027】
マルチポート制御が或るIC実施例において提供され、こういった実施例において、第3の入力端子が、ケーブルを介して流れる第2の供給電流を表す第3の感知信号を受信し、第2の出力端子が、電源とケーブルとの間に接続される第2のスイッチングデバイスを制御するようにコンパレータ出力と結合され、ICは、ケーブルを介して流れる供給電流の和を表す電圧信号として第1のコンパレータ入力に出力を提供する加算回路を含む。
【0028】
例示の実施例の更なる態様が、パワーオーバーイーサネットシステムにおいて通信ケーブルを介してデバイスに電力供給する方法を提供する。この方法は、供給電圧を測定すること、測定された供給電圧に少なくとも部分的に基づいて電源の所定の安全動作電力出力レベルに対応するリミット信号を生成すること、通信ケーブルを介して流れる供給電流を測定すること、測定された供給電流をリミット信号と比較すること、及び測定された供給電流がリミット信号を超える場合、電源から通信ケーブルへの電力の供給を選択的に中止することを含む。或る実施例において、第2の供給電流が測定され、測定された供給電流が合計され、総供給電流がリミット信号と比較される。或る実施例においてリミット信号は、測定された供給電圧での電源の所定の安全動作電力出力レベルに対応する供給電流レベルを表すように生成される。この方法の実施例が、測定された供給電流が所定のノンゼロ時間の間リミット信号を超える場合に電源から通信ケーブルへの電力の供給を中止することに関与し得る。
【0029】
本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得、多くの他の実施例が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】