(54)【発明の名称】アミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体、これらを含有する医薬組成物、および治療におけるこれらの使用
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
本発明は、式(I)のアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体または該誘導体の生理学的に認容される塩に関する。本発明は、このようなアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体を含む医薬組成物、ならびに治療目的のためのこのようなアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体の使用に関する。アミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体はGlyT1阻害剤である。
請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物の有効量の投与を含む、グリシントランスポーターGlyT1の阻害を必要とする哺乳動物においてグリシントランスポーターGlyT1を阻害する方法。
請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、神経障害もしくは精神障害または疼痛の治療を必要とする哺乳動物患者において神経障害もしくは精神障害または疼痛を治療する方法。
精神障害が、不安障害、気分障害、例えば、鬱病、双極性障害、統合失調症、または精神病性障害である、請求項30から35のいずれか一項に記載の方法、使用または化合物。
【発明を実施するための形態】
【0049】
発明の詳細な記述
所与の構成の式(I)のアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体が異なる空間配置で存在し得る場合、例えばこれらの誘導体が1つ以上の不斉中心、多置換の環もしくは二重結合を有する場合、または異なる互変異性体として存在し得る場合、エナンチオマー混合物、特にラセミ体、ジアステレオマー混合物および互変異性体混合物を使用することも可能であるが、好ましくは式(I)の化合物および/またはこれらの塩のそれぞれの本質的に純粋なエナンチオマー、ジアステレオマーおよび互変異性体を使用することも可能である。
【0050】
一実施形態によれば、本発明の化合物のエナンチオマーは、以下の式:
【0051】
【化15】
[式中、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、A、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]を有する。
【0052】
別の実施形態によれば、本発明の化合物のエナンチオマーは、以下の式:
【0053】
【化16】
[式中、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、A、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]を有する。
【0054】
一実施形態によれば、本発明の化合物のエナンチオマーは、以下の式:
【0055】
【化17】
[式中、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、A、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]を有する。
【0056】
別の実施形態によれば、本発明の化合物のエナンチオマーは、以下の式:
【0057】
【化18】
[式中、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、A、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]を有する。
【0058】
式(I)のアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体の生理学的に認容される塩は、特に生理学的に認容される酸との酸付加塩である。好適な生理学的に認容される有機および無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、C
1−C
4−アルキルスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、脂環式スルホン酸、例えば、S−(+)−10−カンファースルホン酸、芳香族スルホン酸、例えば、ベンゼンスルホン酸およびトルエンスルホン酸、2から10個の炭素原子を有するジおよびトリカルボン酸ならびにヒドロキシカルボン酸、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸、アジピン酸ならびに安息香酸である。他の利用可能な酸は、例えば、Fortschritte der Arzneimittelforschung[Advances in drug research],Volume 10,pages 224 ff.,Birkhauser Verlag,Basel and Stuttgart,1966に記載されている。アミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体の生理学的に認容される塩はまた、生理学的に認容されるアニオンとアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体との塩であって、1個または1個より多くの窒素原子が例えばアルキル残基(例えば、メチルまたはエチル)で4級化されている塩も含む。
【0059】
本発明はさらに、原子の少なくとも1個がこの安定な非放射性同位体により置き換えられ(例えば、水素が重水素により、
12Cが
13Cにより、
14Nが
15Nにより、
16Oが
18Oにより置き換えられ)、好ましくは、水素原子の少なくとも1個が重水素原子により置き換えられた上記定義の式(I)の化合物に関する。
【0060】
むろん、このような化合物は、この天然に生じ、従って化合物(I)中にいずれにしても存在するそれぞれの同位体よりも多くのそれぞれの同位体を含有する。
【0061】
安定な同位体(例えば、重水素、
13C、
15N、
18O)は、それぞれの原子の通常豊富に存在する同位体よりも1個以上多い追加の中性子を含有する非放射性同位体である。重水素化化合物は、作用機序の評価により化合物のインビボ代謝運命および重水素化されていない親化合物の代謝経路を調査するための医薬研究において使用されている(Blake et al.J.Pharm.Sci.64,3,367−391(1975))。このような代謝研究は、安全で有効な治療薬の設計において重要である。それというのも、患者に投与されるインビボ活性化合物または親化合物から産生される代謝産物は、毒性または発癌性を示すことが証明されているからである(Foster et al.,Advances in Drug Research Vol.14,pp.2−36,Academic Press,London,1985;Kato et al.,J.Labelled Comp.Radiopharmaceut.,36(10):927−932(1995);Kushner et al.,Can.J.Physiol.Pharmacol.,77,79−88(1999)。
【0062】
重原子の取り込み、特に水素を重水素に置換することにより、薬物の薬物動態を変え得る同位体効果が生じ得る。この効果は、通常、標識が分子の代謝的に不活性な位置に配置されている場合、重要でない。
【0063】
薬物の安定な同位体標識は、この物理化学的特性、例えば、pKaおよび脂質溶解度を変え得る。これらの変化は、体内の通路に沿って異なる段階において薬物の運命に影響を与え得る。吸収、分布、代謝または排泄が変化し得る。吸収および分布は、主として物質の分子サイズおよび親油性に依存する過程である。これらの効果および変化は、同位体置換がリガンド−受容体相互作用に関与する領域に影響を及ぼす場合、薬物分子の薬力学的応答に影響を及ぼし得る。
【0064】
重水素原子への化学結合の破壊がこの過程における律速段階である場合、薬物代謝により大きい同位体効果が生じ得る。安定な同位体標識分子の物理学的特性の一部は、未標識の分子の特性と異なる一方、化学および生物学的特性は同一であり、1つの重要な例外があり:重同位体の質量増加のため、重同位体および別の原子を含む任意の結合は、軽同位体とこの原子との同一結合よりも強い。この結合の破壊が律速段階である任意の反応において、反応は、「速度論的同位体効果」に起因して重同位体を有する分子についてより緩慢に進行する。C−D結合の破壊を伴う反応は、C−H結合の破壊を伴う同様の反応よりも最大700パーセント緩慢であり得る。C−D結合が代謝をもたらす段階のいずれにも関与しない場合、薬物挙動を変えるいかなる効果も存在し得ない。重水素が薬物代謝に関与する部位において配置されている場合、同位体効果は、C−D結合の破壊が律速段階である場合にのみ観察される。通常、混合機能オキシダーゼにより触媒される酸化による脂肪族C−H結合の開裂がいつ生じても、重水素による水素の置き換えが観察可能な同位体効果をもたらすことを示唆する証拠が存在する。代謝部位における重水素の取り込みがこの速度を、重水素により置換されていない炭素原子における攻撃により産生される別の代謝物が主要な経路である代謝スイッチングと呼ばれる過程になる時点に遅延させることを理解することも重要である。
【0065】
重水素トレーサー、例えば、数千ミリグラムの重水素水の重水素標識薬物および用量は、一部の場合においては繰り返して、全ての年齢の健常なヒト、例えば、新生児および妊婦においても使用され、事故は報告されていない(例えば、Pons G and Rey E,Pediatrics 1999 104:633;Coward W A et al.,Lancet 1979 7:13;Schwarcz H P,Control.Clin.Trials 1984 5(4 Suppl):573;Rodewald L E et al.,J.Pediatr.1989 114:885;Butte N F et al.Br.J.Nutr.1991 65:3;MacLennan A H et al.Am.J.Obstet Gynecol.1981 139:948)。従って、例えば、本発明の化合物の代謝の間に放出される任意の重水素は、健康上のリスクを引き起こさないことは明白である。
【0066】
哺乳動物における水素の重量パーセント(約9%)および重水素の天然存在度(約0.015%)は、70kgのヒトが通常、約1グラムの重水素を含有することを示す。さらに、通常の水素の最大約15%を重水素により置き換えることは、哺乳動物、例えば、齧歯類およびイヌ科において行われ、数日から数週間の期間、維持されており、最少の有害作用が観察されている(Czajka D M and Finkel A J,Ann.N.Y.Acad.Sci.1960 84:770;Thomson J F,Ann.New York Acad.Sci 1960 84:736;Czakja D M et al.,Am.J.Physiol.1961 201:357)。通常、20%超のより高い重水素濃度が、動物において毒性を示し得る。しかしながら、15%−23%ほどの高いヒト体液中水素の重水素による急性置き換えは、毒性を惹起しないことが見出された(Blagojevic N et al.in「Dosimetry & Treatment Planning for Neutron Capture Therapy」,Zamenhof R,Solares G and Harling O Eds.1994.Advanced Medical Publishing、Madison Wis.pp.125−134;Diabetes Metab.23:251(1997))。
【0067】
化合物中に存在する重水素の量をこの天然存在度を超えて増加させることは、濃縮または重水素濃縮と呼ばれる。濃縮の量の例は、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、21、25、29、33、37、42、46、50、54、58、63、67、71、75、79、84、88、92、96から約100mol%まで含む。
【0068】
特定の有機化合物上に存在する水素は、重水素による交換のための異なる容量を有する。ある水素原子は、生理学的条件下で容易に交換可能であり、重水素原子により置き換えられる場合、これらの原子は患者への投与後にプロトンを容易に交換することが予期される。ある水素原子は、重水素酸、例えば、D
2SO
4/D
2Oの作用により重水素原子と交換され得る。または、重水素原子は、本発明の化合物の合成の間に種々の組合せで取り込まれ得る。ある水素原子は、重水素原子と容易に交換可能ではない。しかしながら、残留位置における重水素原子は、本発明の化合物の構築の間に重水素化出発材料または中間体の使用により取り込まれ得る。
【0069】
本発明の重水素化および重水素濃縮化合物は、文献に記載の公知の方法を使用することにより調製することができる。このような方法は、本明細書に明示の化合物を合成するために対応する重水素化および任意に他の同位体含有試薬ならびに/もしくは中間体を利用し、または同位体原子を化学構造に導入するための当分野において公知の標準的合成プロトコルを用いて実施することができる。関連手順および中間体は、例えば、Lizondo,J et al.,Drugs Fut,21(11)、1116(1996);Brickner,S J et al.,J Med Chem,39(3)、673(1996);Mallesham,B et al.,Org Lett,5(7)、963(2003);PCT国際公開WO1997010223、WO2005099353、WO1995007271、WO2006008754;米国特許番号7538189;同7534814;同7531685;同7528131;同7521421;同7514068;同7511013;および米国特許出願公開番号20090137457;同20090131485;同20090131363;同20090118238;同20090111840;同20090105338;同20090105307;同20090105147;同20090093422;同20090088416;同20090082471に開示されており、これらの方法は参照により本明細書に組み込まれる。
【0070】
可変要素の上記定義において挙げた有機部分は、ハロゲンという用語のように、個々の基の構成員の個別の列挙についての総称である。C
n−C
mという接頭語は、各場合において、この基における可能な炭素原子数を示す。M
n−M
mという接頭語は、各場合において、この基における可能な環形成原子(環員)の数を示す。
【0071】
別段の断りがない限り、「置換されている」という用語は、ある基が、本発明の特定の実施形態によればハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
3−C
6−アリール−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化−C
1−C
4−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、ヒドロキシ−(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、アミノ−C
1−C
4−アルキル、M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルキル、C
3−C
7−シクロアルキル、C
2−C
4−アルケニル、−CN、−CO
2H、C
1−C
4−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1−C
4−アルキルアミノカルボニル、(ジ−C
1−C
4−アルキルアミノ)カルボニル、C
6−C
12−アリールアミノカルボニル、M
3−M
12−ヘテロシクリルアミノカルボニル、C
6−C
12−アリール、オキソ(=O)、OH、C
1−C
4−アルコキシ、ハロゲン化−C
1−C
4−アルコキシ、C
3−C
7−シクロアルコキシ、カルボキシ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールオキシ、M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルコキシ、SH、C
1−C
4−アルキルチオ、C
1−C
4−アルキルスルホニル、C
1−C
4−アルキルアミノスルホニル、ジ−C
1−C
4−アルキルアミノスルホニル、C
3−C
6−アリールスルホニル、アミノスルホニル、C
3−C
6−アリールアミノスルホニル、M
3−M
12−ヘテロシクリルアミノスルホニル、NH
2、C
1−C
4−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
4−アルキルアミノ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキルアミノ、C
1−C
4−アルキルカルボニルアミノ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ、M
3−M
12−ヘテロシクリルカルボニルアミノ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノ、M
3−M
12−ヘテロシクリルスルホニルアミノならびにM
3−M
12−ヘテロシクリル(アリールおよびヘテロシクリルは置換されていなくてよく、またはハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシおよびC
1−C
4−ハロアルコキシからなる群から選択される1、2もしくは3個の置換基により置換されていてよい。)からなる群から独立して選択される1、2または3個、特に1個の置換基により置換されていることを意味する。
【0072】
ハロゲンという用語は、各場合において、フッ素、臭素、塩素またはヨウ素、特にフッ素または塩素を示す。
【0073】
C
1−C
4−アルキルは、1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基である。アルキル基の例は、メチル、C
2−C
4−アルキル、例えば、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、2−ブチル、イソ−ブチルまたはtert−ブチルである。C
1−C
2−アルキルはメチルまたはエチルであり、C
1−C
3−アルキルはさらにn−プロピルまたはイソプロピルである。
【0074】
C
1−C
6−アルキルは、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基である。例は、メチル、本明細書に挙げられているC
2−C
4−アルキル、さらにペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチルプロピルを含む。
【0075】
ハロゲン化C
1−C
6−アルキルは、水素原子の少なくとも1個、例えば、1、2、3、4個または全てが、1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている、1から6個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、ハロゲノメチル、ジハロゲノメチル、トリハロゲノメチル、(R)−1−ハロゲノエチル、(S)−1−ハロゲノエチル、2−ハロゲノエチル、1,1−ジハロゲノエチル、2,2−ジハロゲノエチル、2,2,2−トリハロゲノエチル、(R)−1−ハロゲノプロピル、(S)−1−ハロゲノプロピル、2−ハロゲノプロピル、3−ハロゲノプロピル、1,1−ジハロゲノプロピル、2,2−ジハロゲノプロピル、3,3−ジハロゲノプロピル、3,3,3−トリハロゲノプロピル、(R)−2−ハロゲノ−1−メチルエチル、(S)−2−ハロゲノ−1−メチルエチル、(R)−2,2−ジハロゲノ−1−メチルエチル、(S)−2,2−ジハロゲノ−1−メチルエチル、(R)−1,2−ジハロゲノ−1−メチルエチル、(S)−1,2−ジハロゲノ−1−メチルエチル、(R)−2,2,2−トリハロゲノ−1−メチルエチル、(S)−2,2,2−トリハロゲノ−1−メチルエチル、2−ハロゲノ−1−(ハロゲノメチル)エチル、1−(ジハロゲノメチル)−2,2−ジハロゲノエチル、(R)−1−ハロゲノブチル、(S)−1−ハロゲノブチル、2−ハロゲノブチル、3−ハロゲノブチル、4−ハロゲノブチル、1,1−ジハロゲノブチル、2,2−ジハロゲノブチル、3,3−ジハロゲノブチル、4,4−ジハロゲノブチル、4,4,4−トリハロゲノブチルなどにおけるものである。特定の例は、定義されるフッ素化C
1−C
6アルキル基、例えば、トリフルオロメチルを含む。
【0076】
C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子が3から12個の炭素原子を有する脂環式基、例えばシクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルにより置き換えられている、1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基である。
【0077】
C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がC
6−C
12−アリールにより置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、ベンジルにおけるものである。
【0078】
ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキルは、1または2個の水素原子が1または2個のヒドロキシル基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、ヒドロキシメチル、(R)−1−ヒドロキシエチル、(S)−1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、(R)−1−ヒドロキシプロピル、(S)−1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、(R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、(S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル、(R)−1−ヒドロキシブチル、(S)−1−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルにおけるものである。
【0079】
C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキルは、1または2個の水素原子が1から6個、好ましくは1から4個、特に1または2個の炭素原子を有する1または2個のアルコキシ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、メトキシメチル、(R)−1−メトキシエチル、(S)−1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、(R)−1−メトキシプロピル、(S)−1−メトキシプロピル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、(R)−2−メトキシ−1−メチルエチル、(S)−2−メトキシ−1−メチルエチル、2−メトキシ−1−(メトキシメチル)エチル、(R)−1−メトキシブチル、(S)−1−メトキシブチル、2−メトキシブチル、3−メトキシブチル、4−メトキシブチル、エトキシメチル、(R)−1−エトキシエチル、(S)−1−エトキシエチル、2−エトキシエチル、(R)−1−エトキシプロピル、(S)−1−エトキシプロピル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、(R)−2−エトキシ−1−メチルエチル、(S)−2−エトキシ−1−メチルエチル、2−エトキシ−1−(エトキシメチル)エチル、(R)−1−エトキシブチル、(S)−1−エトキシブチル、2−エトキシブチル、3−エトキシブチル、4−エトキシブチルにおけるものである。
【0080】
アミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、アミノメチル、2−アミノエチルにおけるものである。
【0081】
C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がC
1−C
6−アルキルアミノ基により、特にC
1−C
4−アルキルアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、n−プロピルアミノメチル、イソ−プロピルアミノメチル、n−ブチルアミノメチル、2−ブチルアミノメチル、イソ−ブチルアミノメチルまたはtert−ブチルアミノメチルにおけるものである。
【0082】
ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がジ−C
1−C
6−アルキルアミノ基により、特にジ−C
1−C
4−アルキルアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、ジメチルアミノメチルにおけるものである。
【0083】
C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がC
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ基により、特にC
1−C
4−アルキルカルボニルアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、メチルカルボニルアミノメチル、エチルカルボニルアミノメチル、n−プロピルカルボニルアミノメチル、イソ−プロピルカルボニルアミノメチル、n−ブチルカルボニルアミノメチル、2−ブチルカルボニルアミノメチル、イソ−ブチルカルボニルアミノメチルまたはtert−ブチルカルボニルアミノメチルにおけるものである。
【0084】
C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がC
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ基により、特にC
1−C
4−アルキルアミノカルボニルアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、メチルアミノカルボニルアミノメチル、エチルアミノカルボニルアミノメチル、n−プロピルアミノカルボニルアミノメチル、イソ−プロピルアミノカルボニルアミノメチル、n−ブチルアミノカルボニルアミノメチル、2−ブチルアミノカルボニルアミノメチル、イソ−ブチルアミノカルボニルアミノメチルまたはtert−ブチルアミノカルボニルアミノメチルにおけるものである。
【0085】
ジ−C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がジ−C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ基により、特にジ−C
1−C
4−アルキルアミノカルボニルアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、ジメチルアミノカルボニルアミノメチル、ジメチルアミノカルボニルアミノエチル、ジメチルアミノカルボニルアミノn−プロピルにおけるものである。
【0086】
C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がC
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ基により、特にC
1−C
4−アルキルスルホニルアミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、メチルスルホニルアミノメチル、エチルスルホニルアミノメチル、n−プロピルスルホニルアミノメチル、イソ−プロピルスルホニルアミノメチル、n−ブチルスルホニルアミノメチル、2−ブチルスルホニルアミノメチル、イソ−ブチルスルホニルアミノメチルまたはtert−ブチルスルホニルアミノメチルにおけるものである。
【0087】
(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)アミノ−C
1−C
4アルキルは、1個の水素原子が(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)アミノ基により、特に(C
6−C
12−アリール−C
1−C
2−アルキル)アミノ基により置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、ベンジルアミノメチルにおけるものである。
【0088】
M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルキルは、1個の水素原子がM
3−M
12−ヘテロシクリルにより置き換えられている1から4個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えば、N−ピロリジニルメチル、N−ピペリジニルメチル、N−モルホリニルメチルにおけるものである。
【0089】
C
3−C
12−シクロアルキルは、3から12個の炭素原子を有する脂環式基である。特に、3から6個の炭素原子が環状構造、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを形成している。環状構造は、置換されていなくてもよく、1、2、3または4個のC
1−C
4アルキル基、好ましくは1個以上のメチル基を担持していてもよい。
【0091】
C
1−C
6−アルキルカルボニルは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個、特に1または2個の炭素原子を有するアルキル基である式R−C(O)−の基である。例は、アセチル、プロピオニル、n−ブチリル、2−メチルプロピオニル、ピバロイルを含む。
【0092】
ハロゲン化C
1−C
6−アルキルカルボニルは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
6−アルキルカルボニルである。例は、フルオロメチルカルボニル、ジフルオロメチルカルボニル、トリフルオロメチルカルボニルを含む。さらなる例は、1,1,1−トリフルオロエタ−2−イルカルボニル、1,1,1−トリフルオロプロパ−3−イルカルボニルである。
【0093】
C
6−C
12−アリールカルボニルは、Rが本明細書に定義の6から12個の炭素原子を有するアリール基である式R−C(O)−の基である。例はベンゾイルを含む。
【0094】
C
1−C
6−アルコキシカルボニルは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個、特に1または2個の炭素原子を有するアルキル基である式R−O−C(O)−の基である。例はメトキシカルボニルおよびtert−ブチルオキシカルボニルを含む。
【0095】
ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシカルボニルは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
6−アルコキシカルボニルである。
【0096】
C
6−C
12−アリールオキシカルボニルは、Rが本明細書に定義の6から12個の炭素原子を有するアリール基である式R−O−C(O)−の基である。例は、フェノキシカルボニルを含む。
【0098】
アミノカルボニルは、NH
2C(O)−である。
【0099】
C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個、特に1または2個の炭素原子を有するアルキル基である式R−NH−C(O)−の基である。例はメチルアミノカルボニルを含む。
【0100】
(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)アミノカルボニルは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なる水素原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
4−アルキルアミノカルボニルである。
【0101】
C
6−C
12−アリールアミノカルボニルは、Rが本明細書に定義の6から12個の炭素原子を有するアリール基である式R−NH−C(O)−の基である。例はフェニルアミノカルボニルを含む。
【0102】
C
2−C
6−アルケニルは、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する一価不飽和炭化水素基、例えば、ビニル、アリル(2−プロペン−1−イル)、1−プロペン−1−イル、2−プロペン−2−イル、メタリル(2−メチルプロパ−2−エン−1−イル)などである。C
3−C
5−アルケニルは、特に、アリル、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル、2−ブテン−1−イル、3−ブテン−1−イル、メタリル、2−ペンテン−1−イル、3−ペンテン−1−イル、4−ペンテン−1−イル、1−メチルブタ−2−エン−1−イルまたは2−エチルプロパ−2−エン−1−イルである。
【0103】
C
2−C
6−アルキニルは、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する一価不飽和炭化水素基、例えば、エチニル、2−プロピン−1−イル、1−プロピン−1−イル、2−プロピン−2−イルなどである。C
3−C
5−アルキニルは、特に、2−プロピン−1−イル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−1−イル、2−ペンチン−1−イル、3−ペンチン−1−イル、4−ペンチン−1−イルである。
【0104】
C
1−C
4−アルキレンは、1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキレン基である。例はメチレンおよびエチレンを含む。さらなる例はプロピレンである。
【0105】
C
2−C
6−アルキレンは、2から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキレン基である。例はエチレンを含む。さらなる例はプロピレンである。
【0106】
C
2−C
4−アルケニレンは、2から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニレン基である。
【0107】
C
2−C
4−アルキニレンは、2から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニレン基である。例は、プロピニレンを含む。
【0108】
C
6−C
12−アリールは、6から12員、特に6から10員の芳香族環式基である。例は、フェニルおよびナフチルを含む。
【0109】
C
3−C
12−アリーレンは、ジアリール基である。例は、フェン−1,4−イレンおよびフェン−1,3−イレンを含む。
【0111】
C
1−C
6−アルコキシは、Rが1から6個、特に1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基である式R−O−の基である。例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、2−ブトキシ、イソ−ブトキシ(2−メチルプロポキシ)、tert−ブトキシペンチルオキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、ヘキシルオキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、1−エチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチル−1−メチルプロポキシおよび1−エチル−2−メチルプロポキシを含む。
【0112】
ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている1から6個、好ましくは1から4個、特に1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルコキシ基、例えば、ハロゲノメトキシ、ジハロゲノメトキシ、トリハロゲノメトキシ、(R)−1−ハロゲノエトキシ、(S)−1−ハロゲノエトキシ、2−ハロゲノエトキシ、1,1−ジハロゲノエトキシ、2,2−ジハロゲノエトキシ、2,2,2−トリハロゲノエトキシ、(R)−1−ハロゲノプロポキシ、(S)−1−ハロゲノプロポキシ、2−ハロゲノプロポキシ、3−ハロゲノプロポキシ、1,1−ジハロゲノプロポキシ、2,2−ジハロゲノプロポキシ、3,3−ジハロゲノプロポキシ、3,3,3−トリハロゲノプロポキシ、(R)−2−ハロゲノ−1−メチルエトキシ、(S)−2−ハロゲノ−1−メチルエトキシ、(R)−2,2−ジハロゲノ−1−メチルエトキシ、(S)−2,2−ジハロゲノ−1−メチルエトキシ、(R)−1,2−ジハロゲノ−1−メチルエトキシ、(S)−1,2−ジハロゲノ−1−メチルエトキシ、(R)−2,2,2−トリハロゲノ−1−メチルエトキシ、(S)−2,2,2−トリハロゲノ−1−メチルエトキシ、2−ハロゲノ−1−(ハロゲノメチル)エトキシ、1−(ジハロゲノメチル)−2,2−ジハロゲノエトキシ、(R)−1−ハロゲノブトキシ、(S)−1−ハロゲノブトキシ、2−ハロゲノブトキシ、3−ハロゲノブトキシ、4−ハロゲノブトキシ、1,1−ジハロゲノブトキシ、2,2−ジハロゲノブトキシ、3,3−ジハロゲノブトキシ、4,4−ジハロゲノブトキシ、4,4,4−トリハロゲノブトキシなどにおけるものである。特定の例は、定義されるフッ素化C
1−C
4アルコキシ基、例えばトリフルオロメトキシを含む。
【0113】
C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシは、1または2個の水素原子がヒドロキシにより置き換えられている本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、1−メチル−2−ヒドロキシエトキシなどを含む。
【0114】
C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシは、1または2個の水素原子が本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有する1または2個のアルコキシ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個の炭素原子、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、メトキシメトキシ、2−メトキシエトキシ、1−メトキシエトキシ、3−メトキシプロポキシ、2−メトキシプロポキシ、1−メチル−1−メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、2−エトキシエトキシ、1−エトキシエトキシ、3−エトキシプロポキシ、2−エトキシプロポキシ、1−メチル−1−エトキシエトキシなどを含む。
【0115】
アミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子がアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−アミノエトキシを含む。
【0116】
C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、メチルアミノメトキシ、エチルアミノメトキシ、n−プロピルアミノメトキシ、イソ−プロピルアミノメトキシ、n−ブチルアミノメトキシ、2−ブチルアミノメトキシ、イソ−ブチルアミノメトキシ、tert−ブチルアミノメトキシ、2−(メチルアミノ)エトキシ、2−(エチルアミノ)エトキシ、2−(n−プロピルアミノ)エトキシ、2−(イソ−プロピルアミノ)エトキシ、2−(n−ブチルアミノ)エトキシ、2−(2−ブチルアミノ)エトキシ、2−(イソ−ブチルアミノ)エトキシ、2−(tert−ブチルアミノ)エトキシを含む。
【0117】
ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するジ−アルキルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、ジメチルアミノメトキシ、ジエチルアミノメトキシ、N−メチル−N−エチルアミノ)エトキシ、2−(ジメチルアミノ)エトキシ、2−(ジエチルアミノ)エトキシ、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エトキシを含む。
【0118】
C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子がアルキル基が1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有する本明細書に定義のアルキルカルボニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、メチルカルボニルアミノメトキシ、エチルカルボニルアミノメトキシ、n−プロピルカルボニルアミノメトキシ、イソ−プロピルカルボニルアミノメトキシ、n−ブチルカルボニルアミノメトキシ、2−ブチルカルボニルアミノメトキシ、イソ−ブチルカルボニルアミノメトキシ、tert−ブチルカルボニルアミノメトキシ、2−(メチルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(エチルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(n−プロピルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(イソ−プロピルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(n−ブチルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(2−ブチルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(イソ−ブチルカルボニルアミノ)エトキシ、2−(tert−ブチルカルボニルアミノ)エトキシを含む。
【0119】
C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義のC
6−C
12−アリールカルボニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(ベンゾイルアミノ)エトキシを含む。
【0120】
C
1−C
6−アルコキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子がアルコキシ基が1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有する本明細書に定義のアルコキシカルボニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、メトキシカルボニルアミノメトキシ、エトキシカルボニルアミノメトキシ、n−プロポキシカルボニルアミノメトキシ、イソ−プロポキシカルボニルアミノメトキシ、n−ブトキシカルボニルアミノメトキシ、2−ブトキシカルボニルアミノメトキシ、イソ−ブトキシカルボニルアミノメトキシ、tert−ブトキシカルボニルアミノメトキシ、2−(メトキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(エトキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(n−プロポキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(イソ−プロポキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(n−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(2−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(イソ−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシを含む。
【0121】
C
2−C
6−アルケニルオキシは、Rが2から6個、特に2から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル基である式R−O−の基である。例は、ビニルオキシ、アリルオキシ(2−プロペン−1−イルオキシ)、1−プロペン−1−イルオキシ、2−プロペン−2−イルオキシ、メタリルオキシ(2−メチルプロパ−2−エン−1−イルオキシ)などを含む。C
3−C
5−アルケニルオキシは、特に、アリルオキシ、1−メチルプロパ−2−エン−1−イルオキシ、2−ブテン−1−イルオキシ、3−ブテン−1−イルオキシ、メタリルオキシ、2−ペンテン−1−イルオキシ、3−ペンテン−1−イルオキシ、4−ペンテン−1−イルオキシ、1−メチルブタ−2−エン−1−イルオキシまたは2−エチルプロパ−2−エン−1−イルオキシである。
【0122】
C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義のC
6−C
12−アリール基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、ベンジルオキシを含む。
【0123】
C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキルスルホニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(メチルスルホニルアミノ)エトキシ、2−(エチルスルホニルアミノ)エトキシ、2−[(2−メチルプロピル)スルホニルアミノ]エトキシを含む。
【0124】
(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子がアルキル基がハロゲン化されている本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキルスルホニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(トリフルオロメチルスルホニルアミノ)エトキシを含む。
【0125】
C
6−C
12−アリールスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義のC
6−C
12−アリールスルホニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(フェニルスルホニルアミノ)エトキシ、2−(ナフチルスルホニルアミノ)エトキシを含む。
【0126】
(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ基により、好ましくは(C
6−C
12−アリール−C
1−C
2−アルキル)スルホニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(ベンジルスルホニルアミノ)エトキシを含む。
【0127】
M
3−M
12−ヘテロシクリルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義のM
3−M
12−ヘテロシクリルスルホニルアミノ基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(ピリジン−3−イル−スルホニルアミノ)エトキシを含む。
【0128】
M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルコキシは、1個の水素原子が本明細書に定義のM
3−M
12−ヘテロシクリル基により置き換えられている本明細書に定義の1から4個、好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルコキシ基である。例は、2−(N−ピロリジニル)エトキシ、2−(N−モルホリニル)エトキシおよび2−(N−イミダゾリル)エトキシを含む。
【0129】
C
1−C
2−アルキレンジオキソは、Rが本明細書に定義の1または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキレン基である式−O−R−O−の基である。例は、メチレンジオキソを含む。
【0130】
C
6−C
12−アリールオキシは、Rが本明細書に定義の6から12個、特に6個の炭素原子を有するアリール基である式R−O−の基である。例は、フェノキシを含む。
【0131】
M
3−M
12−ヘテロシクリルオキシは、式R−O−の基であって、式中、Rが、3から12個、特に3から7個の本明細書に定義の通りの環形成原子(環員)を有するM
3−M
12−ヘテロシクリル基である基である。例はピリジン−2−イルオキシを含む。
【0132】
C
1−C
6−アルキルチオは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−S−の基である。例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、1−メチルブチルチオ、2−メチルブチルチオ、3−メチルブチルチオ、2,2−ジメチルプロピルチオ、1−エチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、1,1−ジメチルプロピルチオ、1,2−ジメチルプロピルチオ、1−メチルペンチルチオ、2−メチルペンチルチオ、3−メチルペンチルチオ、4−メチルペンチルチオ、1,1−ジメチルブチルチオ、1,2−ジメチルブチルチオ、1,3−ジメチルブチルチオ、2,2−ジメチルブチルチオ、2,3−ジメチルブチルチオ、3,3−ジメチルブチルチオ、1−エチルブチルチオ、2−エチルブチルチオ、1,1,2−トリメチルプロピルチオ、1,2,2−トリメチルプロピルチオ、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチルプロピルを含む。
【0133】
ハロゲン化C
1−C
6−アルキルチオは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル基である式R−S−の基である。例は、ハロゲノメチルチオ、ジハロゲノメチルチオ、トリハロゲノメチルチオ、(R)−1−ハロゲノエチルチオ、(S)−1−ハロゲノエチルチオ、2−ハロゲノエチルチオ、1,1−ジハロゲノエチルチオ、2,2−ジハロゲノエチルチオ、2,2,2−トリハロゲノエチルチオ、(R)−1−ハロゲノプロピルチオ、(S)−1−ハロゲノプロピルチオ、2−ハロゲノプロピルチオ、3−ハロゲノプロピルチオ、1,1−ジハロゲノプロピルチオ、2,2−ジハロゲノプロピルチオ、3,3−ジハロゲノプロピルチオ、3,3,3−トリハロゲノプロピルチオ、(R)−2−ハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(S)−2−ハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(R)−2,2−ジハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(S)−2,2−ジハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(R)−1,2−ジハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(S)−1,2−ジハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(R)−2,2,2−トリハロゲノ−1−メチルエチルチオ、(S)−2,2,2−トリハロゲノ−1−メチルエチルチオ、2−ハロゲノ−1−(ハロゲノメチル)エチルチオ、1−(ジハロゲノメチル)−2,2−ジハロゲノエチルチオ、(R)−1−ハロゲノブチルチオ、(S)−1−ハロゲノブチルチオ、2−ハロゲノブチルチオ、3−ハロゲノブチルチオ、4−ハロゲノブチルチオ、1,1−ジハロゲノブチルチオ、2,2−ジハロゲノブチルチオ、3,3−ジハロゲノブチルチオ、4,4−ジハロゲノブチルチオ、4,4,4−トリハロゲノブチルチオなどを含む。特定の例は、定義されるフッ素化C
1−C
4アルキルチオ基、例えばトリフルオロメチルチオを含む。
【0134】
C
1−C
6−アルキルスルフィニルは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−S(O)−の基である。例は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、1−メチルブチルスルフィニル、2−メチルブチルスルフィニル、3−メチルブチルスルフィニル、2,2−ジメチルプロピルスルフィニル、1−エチルプロピルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、1,1−ジメチルプロピルスルフィニル、1,2−ジメチルプロピルスルフィニル、1−メチルペンチルスルフィニル、2−メチルペンチルスルフィニル、3−メチルペンチルスルフィニル、4−メチルペンチルスルフィニル、1,1−ジメチルブチルスルフィニル、1,2−ジメチルブチルスルフィニル、1,3−ジメチルブチルスルフィニル、2,2−ジメチルブチルスルフィニル、2,3−ジメチルブチルスルフィニル、3,3−ジメチルブチルスルフィニル、1−エチルブチルスルフィニル、2−エチルブチルスルフィニル、1,1,2−トリメチルプロピルスルフィニル、1,2,2−トリメチルプロピルスルフィニル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチルプロピルを含む。
【0135】
C
1−C
6−アルキルスルホニルは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−S(O)
2−の基である。例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、1−メチルブチルスルホニル、2−メチルブチルスルホニル、3−メチルブチルスルホニル、2,2−ジメチルプロピルスルホニル、1−エチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、1,1−ジメチルプロピルスルホニル、1,2−ジメチルプロピルスルホニル、1−メチルペンチルスルホニル、2−メチルペンチルスルホニル、3−メチルペンチルスルホニル、4−メチルペンチルスルホニル、1,1−ジメチルブチルスルホニル、1,2−ジメチルブチルスルホニル、1,3−ジメチルブチルスルホニル、2,2−ジメチルブチルスルホニル、2,3−ジメチルブチルスルホニル、3,3−ジメチルブチルスルホニル、1−エチルブチルスルホニル、2−エチルブチルスルホニル、1,1,2−トリメチルプロピルスルホニル、1,2,2−トリメチルプロピルスルホニル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチルプロピルを含む。
【0136】
(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
6−アルキルスルホニルである。
【0137】
C
6−C
12−アリールスルホニルは、Rが本明細書に定義の6から12個の炭素原子を有するアリール基である式R−S(O)
2−の基である。例は、フェニルスルホニルを含む。
【0138】
(C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル)スルホニルは、Rが本明細書に定義のC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル基、特にC
6−C
12−アリール−C
1−C
2−アルキル基である式R−S(O)
2−の基である。例は、ベンジルスルホニルを含む。
【0139】
M
3−M
12−ヘテロシクリルスルホニルは、Rが本明細書に定義のM
3−M
12−ヘテロシクリルである式R−S(O)
2−の基である。
【0140】
アミノスルホニルは、NH
2−S(O)
2−である。
【0141】
C
1−C
6−アルキルアミノスルホニルは、Rが本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−NH−S(O)
2−の基である。例は、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n−プロピルアミノスルホニル、イソ−プロピルアミノスルホニル、n−ブチルアミノスルホニル、2−ブチルアミノスルホニル、イソ−ブチルアミノスルホニル、tert−ブチルアミノスルホニルを含む。
【0142】
ジ−C
1−C
6−アルキルアミノスルホニルは、RおよびR’が互いに独立に本明細書に定義の1から6個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式RR’N−S(O)
2−の基である。例は、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニル、N−メチル−N−エチルアミノスルホニルを含む。
【0143】
C
6−C
12−アリールアミノスルホニルは、Rが6から12個、好ましくは6個の炭素原子を有する本明細書に定義のアリール基である式R−NH−S(O)
2−の基である。
【0145】
C
1−C
6−アルキルアミノは、Rが本明細書に定義の1から6個、特に1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−NH−の基である。例は、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソ−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、2−ブチルアミノ、イソ−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノを含む。
【0146】
(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
6−アルキルアミノである。
【0147】
ジ−C
1−C
6−アルキルアミノは、RおよびR’が互いに独立に本明細書に定義の1から6個、特に1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式RR’N−の基である。例は、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノを含む。
【0148】
ジ−(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のジ−C
1−C
6−アルキルアミノである。
【0149】
C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノは、Rが本明細書に定義の1から6個、特に1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−C(O)−NH−の基である。例は、アセトアミド(メチルカルボニルアミノ)、プロピオンアミド、n−ブチルアミド、2−メチルプロピオンアミド(イソプロピルカルボニルアミノ)、2,2−ジメチルプロピオンアミドなどを含む。
【0150】
(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)カルボニルアミノは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
6−アルキルカルボニルアミノである。
【0151】
C
6−C
12−アリールカルボニルアミノは、Rが本明細書に定義の6から12個の炭素原子を有するアリール基である式R−C(O)−NH−の基である。例は、フェニルカルボニルアミノを含む。
【0152】
C
2−C
6−アルケニルアミノは、Rが2から6個、特に2から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル基である式R−NH−の基である。例は、ビニルアミノ、アリルアミノ(2−プロペン−1−イルアミノ)、1−プロペン−1−イルアミノ、2−プロペン−2−イルアミノ、メタリルアミノ(2−メチルプロパ−2−エン−1−イルアミノ)などを含む。C
3−C
5−アルケニルアミノは特に、アリルアミノ、1−メチルプロパ−2−エン−1−イルアミノ、2−ブテン−1−イルアミノ、3−ブテン−1−イルアミノ、メタリルアミノ、2−ペンテン−1−イルアミノ、3−ペンテン−1−イルアミノ、4−ペンテン−1−イルアミノ、1−メチルブタ−2−エン−1−イルアミノまたは2−エチルプロパ−2−エン−1−イルアミノを含む。
【0153】
C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノは、Rが本明細書に定義の1から6個、特に1から4個の炭素原子を有するアルキル基である式R−S(O)
2−NH−の基である。例は、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−プロピルスルホニルアミノ、イソ−プロピルスルホニルアミノ、n−ブチルスルホニルアミノ、2−ブチルスルホニルアミノ、イソ−ブチルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノを含む。
【0154】
(ハロゲン化C
1−C
6アルキル)スルホニルアミノは、水素原子の少なくとも1個、例えば1、2、3、4個または全てが1、2、3、4個または対応する数の同一または異なるハロゲン原子により置き換えられている本明細書に定義のC
1−C
6−アルキルスルホニルアミノである。
【0155】
C
6−C
12−アリールスルホニルアミノは、Rが本明細書に定義の6から12個の炭素原子を有するアリール基である式R−S(O)
2−NH−の基である。例は、フェニルスルホニルアミノを含む。
【0157】
M
3−M
12−ヘテロシクリルは、3から12員の複素環基、例えば、一般に3、4、5、6または7個の環形成原子(環員)を有する飽和複素環基、一般に5、6または7個の環形成原子を有する不飽和非芳香族複素環基、および一般に5、6または7個の環形成原子を有するヘテロ芳香族基(ヘタリール)である。複素環基は、炭素原子(C−結合)または窒素原子(N−結合)を介して結合していてよい。好ましい複素環基は、環員原子としての1個の窒素原子、ならびに互いに独立にO、SおよびNから選択される環員としての1、2または3個のさらなるヘテロ原子を任意に含む。同様に好ましい複素環基は、O、SおよびNから選択される環員としての1個のヘテロ原子、ならびに環員としての1、2または3個のさらなる窒素原子を任意に含む。
【0158】
M
3−M
12−ヘテロシクリルの例は、
C−またはN−結合の3−4員飽和環、例えば、
2−オキシラニル、2−オキセタニル、3−オキセタニル、2−アジリジニル、3−チエタニル、1−アゼチジニル、2−アゼチジニル、3−アゼチジニル;
C−結合の5員飽和環、例えば、
テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、テトラヒドロピロール−2−イル、テトラヒドロピロール−3−イル、テトラヒドロピラゾール−3−イル、テトラヒドロ−ピラゾール−4−イル、テトラヒドロイソオキサゾール−3−イル、テトラヒドロイソオキサゾール−4−イル、テトラヒドロイソオキサゾール−5−イル、1,2−オキサチオラン−3−イル、1,2−オキサチオラン−4−イル、1,2−オキサチオラン−5−イル、テトラヒドロイソチアゾール−3−イル、テトラヒドロイソチアゾール−4−イル、テトラヒドロイソチアゾール−5−イル、1,2−ジチオラン−3−イル、1,2−ジチオラン−4−イル、テトラヒドロイミダゾール−2−イル、テトラヒドロイミダゾール−4−イル、テトラヒドロオキサゾール−2−イル、テトラヒドロオキサゾール−4−イル、テトラヒドロオキサゾール−5−イル、テトラヒドロチアゾール−2−イル、テトラヒドロチアゾール−4−イル、テトラヒドロチアゾール−5−イル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−オキサチオラン−2−イル、1,3−オキサチオラン−4−イル、1,3−オキサチオラン−5−イル、1,3−ジチオラン−2−イル、1,3−ジチオラン−4−イル、1,3,2−ジオキサチオラン−4−イル;
C−結合の6員飽和環、例えば、
テトラヒドロピラン−2−イル、テトラヒドロピラン−3−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、テトラヒドロチオピラン−3−イル、テトラヒドロチオピラン−4−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,3−ジオキサン−5−イル、1,4−ジオキサン−2−イル、1,3−ジチアン−2−イル、1,3−ジチアン−4−イル、1,3−ジチアン−5−イル、1,4−ジチアン−2−イル、1,3−オキサチアン−2−イル、1,3−オキサチアン−4−イル、1,3−オキサチアン−5−イル、1,3−オキサチアン−6−イル、1,4−オキサチアン−2−イル、1,4−オキサチアン−3−イル、1,2−ジチアン−3−イル、1,2−ジチアン−4−イル、ヘキサヒドロピリミジン−2−イル、ヘキサヒドロピリミジン−4−イル、ヘキサヒドロピリミジン−5−イル、ヘキサヒドロピラジン−2−イル、ヘキサヒドロピリダジン−3−イル、ヘキサヒドロピリダジン−4−イル、テトラヒドロ−1,3−オキサジン−2−イル、テトラヒドロ−1,3−オキサジン−4−イル、テトラヒドロ−1,3−オキサジン−5−イル、テトラヒドロ−1,3−オキサジン−6−イル、テトラヒドロ−1,3−チアジン−2−イル、テトラヒドロ−1,3−チアジン−4−イル、テトラヒドロ−1,3−チアジン−5−イル、テトラヒドロ−1,3−チアジン−6−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−2−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−オキサジン−2−イル、テトラヒドロ−1,4−オキサジン−3−イル、テトラヒドロ−1,2−オキサジン−3−イル、テトラヒドロ−1,2−オキサジン−4−イル、テトラヒドロ−1,2−オキサジン−5−イル、テトラヒドロ−1,2−オキサジン−6−イル;
N−結合の5員飽和環、例えば、
テトラヒドロピロール−1−イル(ピロリジン−1−イル)、テトラヒドロピラゾール−1−イル、テトラヒドロイソオキサゾール−2−イル、テトラヒドロイソチアゾール−2−イル、テトラヒドロイミダゾール−1−イル、テトラヒドロオキサゾール−3−イル、テトラヒドロチアゾール−3−イル;
N−結合の6員飽和環、例えば、
ピペリジン−1−イル、ヘキサヒドロピリミジン−1−イル、ヘキサヒドロピラジン−1−イル(ピペラジン−1−イル)、ヘキサヒドロピリダジン−1−イル、テトラヒドロ−1,3−オキサジン−3−イル、テトラヒドロ−1,3−チアジン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、テトラヒドロ−1,4−オキサジン−4−イル(モルホリン−1−イル)、テトラヒドロ−1,2−オキサジン−2−イル;
C−結合の5員部分不飽和環、例えば、
2,3−ジヒドロフラン−2−イル、2,3−ジヒドロフラン−3−イル、2,5−ジヒドロフラン−2−イル、2,5−ジヒドロフラン−3−イル、4,5−ジヒドロフラン−2−イル、4,5−ジヒドロフラン−3−イル、2,3−ジヒドロ−チエン−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−3−イル、2,5−ジヒドロチエン−2−イル、2,5−ジヒドロチエン−3−イル、4,5−ジヒドロチエン−2−イル、4,5−ジヒドロチエン−3−イル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2−イル、4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−3−イル、3,4−ジヒドロ−5H−ピロール−2−イル、3,4−ジヒドロ−5H−ピロール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−イル、4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル、4,5−ジヒドロイソオキサゾール−4−イル、4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル、2,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル、2,5−ジヒドロイソオキサゾール−4−イル、2,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル、2,3−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロイソオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル、4,5−ジヒドロイソチアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロイソチアゾール−4−イル、4,5−ジヒドロイソチアゾール−5−イル、2,5−ジヒドロイソチアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロイソチアゾール−4−イル、2,5−ジヒドロイソチアゾール−5−イル、2,3−ジヒドロイソチアゾール−3−イル、2,3−ジヒドロイソチアゾール−4−イル、2,3−ジヒドロイソチアゾール−5−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−5−イル、2,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、2,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イル、2,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−5−イル、2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イル、4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル、4,5−ジヒドロオキサゾール−4−イル、4,5−ジヒドロオキサゾール−5−イル、2,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,5−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,5−ジヒドロオキサゾール−5−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−5−イル、4,5−ジヒドロチアゾール−2−イル、4,5−ジヒドロチアゾール−4−イル、4,5−ジヒドロチアゾール−5−イル、2,5−ジヒドロチアゾール−2−イル、2,5−ジヒドロチアゾール−4−イル、2,5−ジヒドロチアゾール−5−イル、2,3−ジヒドロチアゾール−2−イル、2,3−ジヒドロ−チアゾール−4−イル、2,3−ジヒドロチアゾール−5−イル、1,3−ジオキソール−2−イル、1,3−ジオキソール−4−イル、1,3−ジチオール−2−イル、1,3−ジチオール−4−イル、1,3−オキサチオール−2−イル、1,3−オキサチオール−4−イル、1,3−オキサチオール−5−イル;
C−結合の6員部分不飽和環、例えば、
2H−3,4−ジヒドロピラン−6−イル、2H−3,4−ジヒドロピラン−5−イル、2H−3,4−ジヒドロピラン−4−イル、2H−3,4−ジヒドロピラン−3−イル、2H−3,4−ジヒドロピラン−2−イル、2H−3,4−ジヒドロチオピラン−6−イル、2H−3,4−ジヒドロチオピラン−5−イル、2H−3,4−ジヒドロチオピラン−4−イル、2H−3,4−ジヒドロチオピラン−3−イル、2H−3,4−ジヒドロチオピラン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−6−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−5−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−4−イル、1,2,3,4−テトラ−ヒドロピリジン−3−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−2−イル、2H−5,6−ジヒドロピラン−2−イル、2H−5,6−ジヒドロピラン−3−イル、2H−5,6−ジヒドロピラン−4−イル、2H−5,6−ジヒドロピラン−5−イル、2H−5,6−ジヒドロピラン−6−イル、2H−5,6−ジヒドロチオピラン−2−イル、2H−5,6−ジヒドロチオピラン−3−イル、2H−5,6−ジヒドロチオピラン−4−イル、2H−5,6−ジヒドロチオピラン−5−イル、2H−5,6−ジヒドロチオピラン−6−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−4−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−5−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−6−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン−3−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン−4−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン−5−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン−6−イル、4H−ピラン−2−イル、4H−ピラン−3−イル−、4H−ピラン−4−イル、4H−チオピラン−2−イル、4H−チオピラン−3−イル、4H−チオピラン−4−イル、1,4−ジヒドロピリジン−2−イル、1,4−ジヒドロピリジン−3−イル、1,4−ジヒドロピリジン−4−イル、2H−ピラン−2−イル、2H−ピラン−3−イル、2H−ピラン−4−イル、2H−ピラン−5−イル、2H−ピラン−6−イル、2H−チオピラン−2−イル、2H−チオピラン−3−イル、2H−チオピラン−4−イル、2H−チオピラン−5−イル、2H−チオピラン−6−イル、1,2−ジヒドロピリジン−2−イル、1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル、1,2−ジヒドロピリジン−4−イル、1,2−ジヒドロピリジン−5−イル、1,2−ジヒドロ−ピリジン−6−イル、3,4−ジヒドロピリジン−2−イル、3,4−ジヒドロピリジン−3−イル、3,4−ジヒドロ−ピリジン−4−イル、3,4−ジヒドロピリジン−5−イル、3,4−ジヒドロピリジン−6−イル、2,5−ジヒドロピリジン−2−イル、2,5−ジヒドロピリジン−3−イル、2,5−ジヒドロピリジン−4−イル、2,5−ジヒドロピリジン−5−イル、2,5−ジヒドロピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロピリジン−2−イル、2,3−ジヒドロピリジン−3−イル、2,3−ジヒドロピリジン−4−イル、2,3−ジヒドロピリジン−5−イル、2,3−ジヒドロピリジン−6−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−3−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−4−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−5−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−6−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−3−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−4−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−5−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−6−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−3−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−4−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−5−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−6−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−3−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−4−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−5−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−6−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−3−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−4−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−5−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−6−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−3−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−4−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−5−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−6−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−オキサジン−3−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−オキサジン−4−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−オキサジン−5−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−オキサジン−6−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−チアジン−3−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−チアジン−4−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−チアジン−5−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−チアジン−6−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−3−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−4−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−5−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−6−イル、3,4,5,6−テトラヒドロピリダジン−3−イル、3,4,5,6−テトラヒドロピリダジン−4−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリダジン−3−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリダジン−4−イル、1,2,5,6−テトラ−ヒドロピリダジン−5−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリダジン−6−イル、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリダジン−3−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−4−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−オキサジン−2−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−オキサジン−4−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−オキサジン−5−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−オキサジン−6−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−チアジン−2−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−チアジン−4−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−チアジン−5−イル、4H−5,6−ジヒドロ−1,3−チアジン−6−イル、3,4,5−6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−4−イル、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−5−イル、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−6−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−5−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−チアジン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−チアジン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−チアジン−6−イル、2H−1,3−オキサジン−2−イル、2H−1,3−オキサジン−4−イル、2H−1,3−オキサジン−5−イル、2H−1,3−オキサジン−6−イル、2H−1,3−チアジン−2−イル、2H−1,3−チアジン−4−イル、2H−1,3−チアジン−5−イル、2H−1,3−チアジン−6−イル、4H−1,3−オキサジン−2−イル、4H−1,3−オキサジン−4−イル、4H−1,3−オキサジン−5−イル、4H−1,3−オキサジン−6−イル、4H−1,3−チアジン−2−イル、4H−1,3−チアジン−4−イル、4H−1,3−チアジン−5−イル、4H−1,3−チアジン−6−イル、6H−1,3−オキサジン−2−イル、6H−1,3−オキサジン−4−イル、6H−1,3−オキサジン−5−イル、6H−1,3−オキサジン−6−イル、6H−1,3−チアジン−2−イル、6H−1,3−オキサジン−4−イル、6H−1,3−オキサジン−5−イル、6H−1,3−チアジン−6−イル、2H−1,4−オキサジン−2−イル、2H−1,4−オキサジン−3−イル、2H−1,4−オキサジン−5−イル、2H−1,4−オキサジン−6−イル、2H−1,4−チアジン−2−イル、2H−1,4−チアジン−3−イル、2H−1,4−チアジン−5−イル、2H−1,4−チアジン−6−イル、4H−1,4−オキサジン−2−イル、4H−1,4−オキサジン−3−イル、4H−1,4−チアジン−2−イル、4H−1,4−チアジン−3−イル、1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル、1,4−ジヒドロピリダジン−4−イル、1,4−ジヒドロピリダジン−5−イル、1,4−ジヒドロピリダジン−6−イル、1,4−ジヒドロピラジン−2−イル、1,2−ジヒドロピラジン−2−イル、1,2−ジヒドロピラジン−3−イル、1,2−ジヒドロピラジン−5−イル、1,2−ジヒドロピラジン−6−イル、1,4−ジヒドロピリミジン−2−イル、1,4−ジヒドロピリミジン−4−イル、1,4−ジヒドロピリミジン−5−イル、1,4−ジヒドロピリミジン−6−イル、3,4−ジヒドロピリミジン−2−イル、3,4−ジヒドロピリミジン−4−イル、3,4−ジヒドロピリミジン−5−イルまたは3,4−ジヒドロピリミジン−6−イル;
N−結合の5員部分不飽和環、例えば、
2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル、2,5−ジヒドロイソオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロイソオキサゾール−2−イル、2,5−ジヒドロイソチアゾール−2−イル、2,3−ジヒドロイソオキサゾール−2−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル、2,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロチアゾール−3−イル;
N−結合の6員部分不飽和環、例えば、
1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−1−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−イル、1,4−ジヒドロ−ピリジン−1−イル、1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−2−イル、2H−5,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−2−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−オキサジン−2−イル、2H−3,6−ジヒドロ−1,2−チアジン−2−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−オキサジン−2−イル、2H−3,4−ジヒドロ−1,2−チアジン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン−2−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリダジン−1−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリダジン−2−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−1−イル、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−3−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−3−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、2H−1,2−オキサジン−2−イル、2H−1,2−チアジン−2−イル、4H−1,4−オキサジン−4−イル、4H−1,4−チアジン−4−イル、1,4−ジヒドロピリダジン−1−イル、1,4−ジヒドロピラジン−1−イル、1,2−ジヒドロピラジン−1−イル、1,4−ジヒドロピリミジン−1−イルまたは3,4−ジヒドロピリミジン−3−イル;
C−結合の5員ヘテロ芳香環、例えば、
2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,2,3−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、1,2,3−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾリル−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、テトラゾール−5−イル;
C−結合の6員のヘテロ芳香環、例えば、
ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル(4−ピリジル)、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−5−イル、1,2,4−トリアジン−6−イル、1,2,4,5−テトラジン−3−イル;
N−結合の5員のヘテロ芳香環、例えば、
ピロール−1−イル、ピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、テトラゾール−1−イルを含む。
【0159】
ヘテロシクリルはまた、上記の5もしくは6員複素環の1個およびさらなる縮環している飽和もしくは不飽和もしくは芳香族炭素環、例えば、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキセンもしくはシクロヘキサジエン環、またはさらなる縮環している5もしくは6員複素環(この複素環は飽和もしくは不飽和または芳香族である。)を含む二環式複素環を含む。これらの複素環は、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾ[b]チアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソール、ベンゾチアゾリルおよびベンゾイミダゾリルを含む。縮環しているシクロアルケニル環を含む5または6員ヘテロ芳香族化合物の例は、ジヒドロインドリル、ジヒドロインドリジニル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、クロメニルおよびクロマニルを含む。
【0160】
M
3−M
12−ヘテロアリーレンは、ジヘテロアリール基である。例は、ピリド−2,5−イレンおよびピリド−2,4−イレンを含む。
【0161】
化合物のグリシントランスポーター1阻害能に関して、可変要素R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、A、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、特に、単独または組み合わせて用いられる場合、本明細書に開示の式(I)または任意の他の式の化合物の特定の実施形態を表す以下の意味を有する。
【0162】
前記式(I)において、1個または1個より多くの置換基R
2、R
3、R
6および1個または1個より多くの置換基
【0164】
さらに特定すると、最大3個の置換基R
2、最大4個の置換基R
3、および最大6個の置換基R
6が存在し得る。好ましくは、1個の置換基
【0165】
【化20】
および1、2または3個の置換基R
2が存在する。従って、式(I)は以下の通り示すことができる:
【0166】
【化21】
[式中、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3およびR
5は本明細書に定義の通りであり、aは1、2または3であり、bは1、2、3または4であり、cは1であり、およびdは1、2、3、4、5または6である。]。1個より多くの基R
2が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。1個より多くの基R
3が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。1個より多くの基R
6が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。一実施形態によれば、aが1であり、bが1または2であり、cが1であり、およびdが1または2である。
【0168】
【化22】
はまた、Rとも称される。
【0169】
Aは、Aが縮合しているテトラヒドロピラン部分、テトラヒドロチオピラン部分およびテトラヒドロピリジン部分に由来する2個の炭素原子を含む5または6員環である。Aは、同素環または複素環であり得る。環は、飽和、不飽和の非芳香族または芳香族であり得る。特定の実施形態によれば、Aはベンゼン環である。複素環として、Aは、互いに独立してN、SおよびOから選択される環員原子としての1、2または3個のヘテロ原子を含み得る。好ましい複素環は、環員原子としての1個の窒素原子、ならびに互いに独立してO、SおよびNから選択される環員としての1または2個のさらなるヘテロ原子を任意に含有する。同様に好ましい複素環は、O、SおよびNから選択される環員原子としての1個のヘテロ原子、ならびに環員原子としての1または2個のさらなる窒素原子を任意に含む。特定の実施形態によれば、Aは、以下の5または6員複素環:
【0170】
【化23】
前記式において、水素原子は示されていない。このことは、遊離原子価の炭素または窒素原子が水素原子、RまたはR
2に結合していてよいことを例示することを意味する。従って、RおよびR
2は、環Aの任意の位置におけるC−またはN−結合であり得る。
【0171】
当業者は、上記環の一部を異なる構造を用いて、例えば、上記以外の位置を有する水素原子、例えば、以下の構造:
【0172】
【化24】
に挙げられるものを用いて表すことができることを認識する。
【0173】
好ましくは、Aは、以下の5または6員複素環:
【0174】
【化25】
からなる群から選択される複素環である。
【0175】
環Aが5員複素環である場合、Rは、G
1またはG
2、特にG
2に結合していることが好ましい:
【0176】
【化26】
前記式において、G
1、G
2およびG
3は、独立して、−CH=、−CH
2−、−N=、−NH−、SまたはOであり、G
1、G
2およびG
3のうち少なくとも1個は−CH=または−CH
2−であり、点線は単結合または二重結合を表し、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。
【0177】
環Aが6員複素環である場合、Rは、G
1またはG
2、特にG
2に結合していることが好ましい:
【0178】
【化27】
前記式において、G
1、G
2、G
3およびG
4は、独立して、−CH=、−CH
2−、−N=、−NH−、SまたはOであり、G
1、G
2、G
3およびG
4のうち少なくとも1個は−CH=または−CH
2−であり、点線は単結合または二重結合を表し、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。
【0179】
以下の部分構造を有する複素環化合物が好ましい:
【0181】
以下の部分構造を有する複素環化合物が特に好ましい:
【0182】
【化29】
前記式において、RおよびR
2は、本明細書に定義の通りである。1個超の基R
2が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。
【0183】
R
1は、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルまたはn−ペンチル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチルまたはシクロヘキシルメチル)、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、3−フルオロプロパ−1−イル、3−クロロプロパ−1−イルまたは3,3,3−トリフルオロプロパ−1−イル)、トリ−(C
1−C
4−アルキル)−シリル−C
1−C
4−アルキル(例えば、トリメチルシリルエチル)、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル(例えば、エトキシエチル)、アミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルオキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、(任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)アミノ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロブチル)、C
1−C
6−アルキルカルボニル、C
1−C
6−アルコキシカルボニル、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシカルボニル、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニル、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)アミノカルボニル、C
6−C
12−アリールアミノカルボニル、C
2−C
6−アルケニル(例えば、プロパ−1,2−エン−1−イル)、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール(例えば、フェニル、2−メチルフェニル)、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ(例えば、tert−ブチルオキシ)、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシ、アミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルコキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、M
3−M
12−ヘテロシクリルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールオキシ、M
3−M
12−ヘテロシクリルオキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、ハロゲン化C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ)、ジ−(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)カルボニルアミノ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノまたは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−ピリジル、2−ピリジル、2−チエニル、4−メチル−2−チエニル、5−メチル−2−チエニル、5−クロロ−2−チエニル、2,5−ジメチル−3−チエニル、1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1,3−ジメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1,1−エチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−ジフルオロメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、2−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、2−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル、3−ピロリジニル、1−メチル−ピロール−3−イル、2−ピリジル、1−メチル−1,2−ジアゾール−3−イル、1−メチル−3−トリフルオロメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1、2−ジメチル−1,3−ジアゾール−4−イル、5−メチルイソオキサゾール−3−イル、1−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、1−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1−エチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、フラン−3−イル、5−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−3−イル、3−メチル−ピペリジニル、チオフェン−2−イル、4−メチル−チオフェン−2−イル、5−メチル−チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イルまたはモルホリン−4−イル)である。
【0184】
好ましくは、R
1は、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、n−ブチルまたはn−ペンチル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチルまたはシクロヘキシルメチル)、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、3−フルオロプロパ−1−イル、3−クロロプロパ−1−イルまたは3,3,3−トリフルオロプロパ−1−イル)、トリ−(C
1−C
4−アルキル)−シリル−C
1−C
4−アルキル(例えば、トリメチルシリルエチル)、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル(例えば、エトキシエチル)、アミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルオキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロブチル)、C
2−C
6−アルケニル(例えば、プロパ−1,2−エン−1−イル)、任意に置換されているC
6−C
12−アリール(例えば、フェニル)、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルキルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノまたは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−ピリジル、2−ピリジル、2−チエニル、4−メチル−2−チエニル、5−メチル−2−チエニル、5−クロロ−2−チエニル、2,5−ジメチル−3−チエニル、1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1,3−ジメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−エチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−ジフルオロメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、2−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、2−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル、1−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1−エチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、3−ピロリジニル、フラン−3−イル、5−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−3−イル、3−メチル−ピペリジニル、チオフェン−2−イル、4−メチル−チオフェン−2−イル、5−メチル−チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イルまたはモルホリン−4−イル)である。
【0185】
より好ましくは、R
1は、C
1−C
6−アルキル(例えば、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−ブチル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル)、C
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロブチル)、または任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−ピリジル、2−ピリジル、1−メチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1,3−ジメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−エチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1−エチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、3−オキセタニル、1−メチル−ピロール−3−イル、フラン−3−イル、5−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−3−イル、3−メチル−ピペリジニル、チオフェン−2−イル、4−メチル−チオフェン−2−イル、5−メチル−チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、もしくはモルホリン−4−イル)である。
【0186】
特定の実施形態によれば、R
1は、C
1−C
6−アルキル(例えば、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−ブチル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル)、またはC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロブチル)である。
【0187】
R
1に関連して、置換されているC
6−C
12−アリールは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
4−ハロアルコキシ、アミノ、C
1−C
4−アルキルアミノ、C
1−C
4−ジアルキルアミノ、モルホリニルおよびピペリジニルからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
6−C
12−アリール、例えば、フェニルまたはナフチルを含む。同じことが、置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキルにおける置換されているC
6−C
12−アリールに当てはまる。
【0188】
R
1に関連して、置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシカルボニル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
4−ハロアルコキシ、C
1−C
4−アルキルスルホニル、アミノ、C
1−C
4−アルキルアミノ、C
1−C
4−ジアルキルアミノ、C
6−C
12−アリールアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、モルホリニルまたはピペリジニル)からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル、例えば、ピリジル、チエニル、ジアゾリル、キノリニル、フラニル、チオフェニル、ピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリニル、ピロリル、イソオキサゾリルおよびトリアゾリル(このようなM
3−M
12−ヘテロシクリルのさらなる例である。)を含む。同じことが、置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルキルにおける置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルに当てはまる。
【0189】
Wは−NR
7−または結合である。Yは−NR
8−または結合である。一実施形態によれば、Wは−NR
7−であり、およびYは結合である。代替的な実施形態によれば、Wは結合であり、およびYは−NR
8−である。さらなる代替的な実施形態によれば、特にR
1が窒素結合基、例えば、窒素結合ヘテロシクリル、例えば、ピペラジニルまたはモルホリニルである場合、Wは結合であり、およびYは結合である。
【0190】
Qは、−S(O)
2−または−C(O)−である。一実施形態によれば、特にYが−NR
8−である場合、Qは、−S(O)
2−である。好ましい実施形態によれば、−Q−Y−が−S(O)
2−NR
8−である。
【0191】
特定の実施形態によれば、−W−A
1−Q−Y−は、−W−A
1−S(O)
2−NR
8−、−NR
7−S(O)
2−、−A
1−S(O)
2−または−S(O)
2−である。さらなる特定の実施形態によれば、−W−A
1−Q−Y−は、−W−A
1−CO−NR
8−または−NR
7−CO−である。
【0192】
A
1は、任意に置換されているC
1−C
4−アルキレンまたは結合である。A
1に関連して、置換されているC
1−C
4−アルキレンは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキルおよびシアノからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
1−C
4−アルキレンを含む。好ましくは、A
1は結合である。A
1がC
1−C
4−アルキレンである場合、Wは好ましくは−NR
7−である。
【0193】
特定の実施形態によれば、R
1−W−A
1−Q−Y−は、R
1−S(O)
2−NH−、R
1−NH−S(O)
2−、R
1−C(O)−NH−またはR
1−NH−C(O)−である。
【0194】
さらなる特定の実施形態によれば、Wが結合であり、およびA
1が結合である。
【0195】
添え字n1は0、1、2または3である。好ましくは、n1は1、2または3である。特に、n1は1または2である。
【0196】
添え字n2は0、1、2または3である。好ましくは、n2は1、2または3である。特に、n2は1または2である。
【0197】
特定の実施形態によれば、n1とn2のうち少なくとも一方が1、2または3である。
【0198】
環状部分の以下の例は、n1とn2の組合せを示す:
【0199】
【化30】
[式中、X
1およびR
6は、本明細書に定義の通りである。]
【0200】
さらなる特定の実施形態によれば、n1とn2の和は2、3または4である。
【0201】
さらなる特定の実施形態によれば、n1とn2の組合せは、n1=1、n2=1;n1=1、n2=2;n1=2、n2=1;n1=2、n2=2;n1=1、n2=3;またはn1=3、n2=1を含む。
【0202】
一実施形態によれば、X
1は>N−である。代替的な実施形態によれば、X
1は>CH−である。
【0203】
環状部分の以下の例は、n1、n2およびX
1の好ましい組合せを示す:
【0204】
【化31】
[式中、R
6は本明細書に定義の通りである。]
【0205】
n1、n2およびX
1のより好ましい組合せは、
n1が1であり、n2が1であり、およびX
1が−>N−である;n1が1であり、n2が1であり、およびX
1が>CH−である;n1が1であり、n2が2であり、およびX
1が−>N−である;n1が1であり、n2が2であり、およびX
1が>CH−である;n1が2であり、n2が1であり、およびX
1が−>N−である;n1が2であり、n2が1であり、およびX
1が>CH−である;n1が2であり、n2が2であり、およびX
1が−>N−である、n1が2であり、n2が2であり、およびX
1が>CH−である;n1が1であり、n2が3であり、およびX
1が−>N−である;n1が1であり、n2が3であり、およびX
1が>CH−である;n1が3であり、n2が1であり、およびX
1が−>N−である;またはn1が3であり、n2が1であり、およびX
1が>CH−である環状部分を含む。
【0207】
【化32】
[式中、R
6は本明細書に定義の通りである。]
によって示すことができる。
【0208】
n1、n2およびX
1の特に好ましい組合せは、n1が1であり、n2が1であり、およびX
1が−>N−(アゼチジニル)である部分;またはn1が1であり、n2が1であり、およびX
1が>CH−(シクロブチル)である部分を含む。
【0209】
環状部分上の置換基R
1−W−A
1−Q−Y−と−Aは、以下の式によって示すようにシス配置またはトランス配置であり得る:
【0210】
【化33】
[式中、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1およびAは、本明細書に定義の通りである。]
【0211】
特定の実施形態によれば、置換基R
1−W−A
1−Q−Y−と−Aはトランス配置である。
【0212】
式(I)において、1個または1個より多くの基R
6が存在し得る。さらに特定すると、最大6個の基R
6が存在し得る。好ましくは、最大4個の基R
6が存在し得る。特に、1または2個の基R
6が存在し得る。1個より多くの基R
6が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。従って、本発明の化合物は、以下の式:
【0213】
【化34】
[式中、R
6a、R
6b、R
6c、R
6d、R
6eは、独立してR
6について示した意味の1つを有し、および、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、X
1、n1、n2、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである(X
1は>N−または>CR
6f−であり、およびR
6fはR
6について示した意味の1つを有する。)]により表すことができる。
【0214】
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は、以下の式:
【0215】
【化35】
[式中、R
6eは、R
6について示した意味の1つを有し、およびA、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、X
1、n1、n2、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]を有する。
【0216】
R
6は、水素、ハロゲン(例えば、フッ素)、C
1−C
4−アルキル(例えば、メチルもしくはエチル)、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル(例えば、1,1,1−トリフルオロメタ−1−イル)、−CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ(例えば、メトキシ)、またはハロゲン化C
1−C
6−アルコキシである。
【0217】
代替的な実施形態によれば、2個のR
6がこれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニルを形成してよい。
【0218】
環状部分の以下の例は、2個のR
6がこれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニルを形成しているn1、n2およびR
6の組合せを示す:
【0220】
環状部分の以下の例は、2個のR
6がこれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニルを形成しているn1、n2およびR
6の特定の組合せを示す:
【0222】
環状部分の以下の例は、2個のR
6がこれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニルを形成しているn1、n2、X
1およびR
6の好ましい組合せを示す。
【0223】
【化38】
好ましくは、R
6は、水素またはC
1−C
4−アルキル(例えば、メチル、エチル)である。特に、R
6は水素である。
【0225】
【化39】
は、原則として、本発明の化合物の骨格の5、6、7または8位に結合していてよい:
【0226】
【化40】
前記式において、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、X
1、n1、n2、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。
【0228】
【化41】
を5、6、7位に有する本発明の化合物が好ましい。
【0230】
【化42】
を6位に有する本発明の化合物である。
【0232】
【化43】
に加え、本発明の化合物は、環Aに結合している1個または1個より多くのさらなる置換基を有し得る。従って、これらの位置において、本発明の化合物の骨格は、1個または1個より多くの基R
2により置換されていてよい。1個より多くの基R
2が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。特に、本発明の化合物の骨格は、Aがベンゼン環である場合、5、6、7および/または8位において1個または1個より多くの基R
2により置換されていてよい。従って、本発明の化合物は、以下の式:
【0233】
【化44】
[式中、R
2a、R
2b、R
2c、R
2dは、独立してR
2について示した意味の1つを有し、およびR
1、W、A
1、Q、Y、R
6、X
1、n1、n2、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]の1つにより表すことができる。
【0234】
R
2は、水素、ハロゲン(例えばフッ素)、C
1−C
6−アルキル、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル、−CN、C
2−C
6−アルケニル、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルコキシカルボニル、C
2−C
6−アルケニルオキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルカルボニルオキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルスルフィニル、C
1−C
6−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、C
2−C
6−アルケニルアミノ、ニトロもしくは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルであり、または2個の基R
2は、これらが結合しているAの環原子と一緒になって、5または6員環を形成している。
【0235】
2個の基R
2により形成されている任意に置換されている5または6員環は、これらが結合しているAの環原子と一緒になって、例えば、ベンゼン環である。
【0236】
R
2に関連して、置換されているC
6−C
12−アリールは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシおよびC
1−C
4−ハロアルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
6−C
12−アリール、例えば、フェニルを含む。
【0237】
R
2に関連して、置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシおよびC
1−C
4−ハロアルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル、例えば、モルホリニル、ピロリジニルおよびピペリジニルを含む。
【0238】
好ましくは、R
2は水素、ハロゲン(例えば、フッ素)、CNまたはC
1−C
6−アルコキシである。特に、R
2は水素またはハロゲン(例えば、フッ素)である。
【0239】
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は、以下の式:
【0240】
【化45】
[式中、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3およびR
5は、本明細書に定義の通りである。]の1つを有する。
【0241】
A
2は−O−、−S−または−NR
9−である。好ましい実施形態によれば、A
2は−O−である。
【0242】
2、3および/または4位において、本発明の化合物は1個または1個より多くの基R
3により置換されていてよい。1個より多くの基R
3が存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。従って、本発明の化合物は、以下の式:
【0243】
【化46】
[式中、R
3a、R
3b、R
3c、R
3dは、独立してR
3について示した意味の1つを有し、およびA、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]により表すことができる。
【0244】
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は、以下の式:
【0245】
【化47】
[式中、R
3a、R
3b、R
3dは、独立してR
3の意味を有し、およびA、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3、R
5は、本明細書に定義の通りである。]の1つを有する。
【0246】
R
3は、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルコキシであり、または2個の基R
3が、これらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成している。
【0247】
好ましくは、R
3は、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)である。特に、R
3は水素である。
【0248】
Y
1は結合または任意に置換されているC
1−C
4−アルキレン(例えば、メチレンもしくは1,2−エチレン)である。Y
1に関連して、置換されているC
1−C
4−アルキレンは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
3−C
12−シクロアルキルおよびシアノからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
1−C
4−アルキレンを含む。特に、Y
1は結合である。
【0249】
R
4aは、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピルもしくはイソプロピル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル)、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル(例えば、2−フルオロエチルもしくは2,2,2−トリフルオロエチル)、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、アミノ−C
1−C
4−アルキル、−CH
2CN、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル(例えば、ベンジル)、任意に置換されているC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピルもしくはシクロブチル)、−CHO、C
1−C
4−アルキルカルボニル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニルもしくはイソプロピルカルボニル)、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)カルボニル(例えば、フルオロメチルカルボニル、ジフルオロメチルカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、1,1,1−トリフルオロエタ−2−イルカルボニルもしくは1,1,1−トリフルオロプロパ−3−イルカルボニル)、C
6−C
12−アリールカルボニル(例えば、フェニルカルボニル)、C
1−C
4−アルコキシカルボニル(例えば、エトキシカルボニルもしくはtert−ブチルオキシカルボニル)、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル(例えば、フェノキシカルボニル)、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニル、C
2−C
6−アルケニル、−C(=NH)NH
2、−C(=NH)NHCN、C
1−C
6−アルキルスルホニル、C
6−C
12−アリールスルホニル、アミノ、−NOまたは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−オキセタニル)である。
【0250】
R
4aに関連して、置換されているC
3−C
12−シクロアルキルは、特に、ハロゲン、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリルからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
3−C
12−シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチルまたはシクロヘキシルを含む。
【0251】
R
4aに関連して、置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルは、特に、1個以上の置換基R
4gおよび/またはR
4b’により置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルを含む。従って、本発明の化合物は、以下の式:
【0252】
【化48】
[式中、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1,R
4b、X
2、X
3およびR
5は本明細書に定義の通りであり、
R
4b’は、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、トリ−(C
1−C
4−アルキル)−シリル−C
1−C
4−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、アミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルオキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、(任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)アミノ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
3−C
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル、C
1−C
6−アルキルカルボニル、C
1−C
6−アルコキシカルボニル、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシカルボニル、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニル、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)アミノカルボニル、C
6−C
12−アリールアミノカルボニル、C
2−C
6−アルケニル、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、シアノ;ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシ、アミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルコキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールオキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリルオキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、ハロゲン化C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)カルボニルアミノ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノまたは任意に置換されているC
3−C
12−ヘテロシクリルであり、
R
4gは、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、トリ−(C
1−C
4−アルキル)−シリル−C
1−C
4−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、アミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルオキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルキル、(任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)アミノ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
3−C
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル、C
1−C
6−アルキルカルボニル、C
1−C
6−アルコキシカルボニル、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシカルボニル、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニル、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)アミノカルボニル、C
6−C
12−アリールアミノカルボニル、C
2−C
6−アルケニル、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、シアノ、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシ、アミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルコキシカルボニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、(C
6−C
12−アリール−C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリルスルホニルアミノ−C
1−C
4−アルコキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリル−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリールオキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリルオキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、ハロゲン化C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)アミノ、C
1−C
6−アルキルカルボニルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)カルボニルアミノ、C
6−C
12−アリールカルボニルアミノ、C
1−C
6−アルキルスルホニルアミノ、(ハロゲン化C
1−C
6−アルキル)スルホニルアミノ、C
6−C
12−アリールスルホニルアミノまたは任意に置換されているC
3−C
12−ヘテロシクリルであり、
添え字qは1、2または3であり;および特に、qは1または2であり、
添え字rは1、2または3であり;および特に、rは1または2であり、
X
4は、−O−、−NR
17−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−または結合であり、および好ましくは、X
4は−O−または結合であり、ならびに
R
17は、水素、C
1−C
6−アルキルまたはC
3−C
12−シクロアルキルである。]により表すことができる。好ましくは、R
17は水素である。
【0253】
qとrの特定の組合せは、qが1であり、およびrが1である部分またはqが2であり、およびrが1である部分を含む。
【0254】
q、rおよびX
4の特定の組合せは、qが1であり、rが1であり、およびX
4が−O−(オキセタニル)である部分;qが1であり、rが1であり、およびX
4が結合(シクロプロピル)である部分;またはqが2であり、rが1であり、およびX
4が結合(シクロブチル)である部分を含む。
【0255】
好ましい実施形態によれば、R
4b’は、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、C
2−C
6−アルケニル、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、シアノ、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、C
3−C
12−ヘテロシクリルオキシまたは任意に置換されているC
3−C
12−ヘテロシクリルである。
【0256】
特定の実施形態によれば、R
4b’は、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−アリール、シアノ、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシまたはC
6−アリール−C
1−C
4−アルコキシである。
【0257】
好ましい実施形態によれば、R
4gは、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、C
2−C
6−アルケニル、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、シアノまたは任意に置換されているC
3−C
12−ヘテロシクリルである。
【0258】
特定の実施形態によれば、R
4gは、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−アリール、シアノまたはC
6−アリール−C
1−C
4−アルコキシである。
【0259】
R
4gが電子求引性基である場合が特に好ましい。
【0260】
R
4aに関連して、置換されているC
1−C
6−アルキルは、特に、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、モルホリニルまたはピペリジニル)からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
1−C
6−アルキル、特にC
1−C
4−アルキルを含む。
【0261】
好ましくは、R
4aは、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル−ブタ−4−イルもしくは2−メチル−プロパ−3−イル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、1−シクロプロピル−エタ−2−イル、1−シクロペンチル−エタ−2−イルもしくはシクロヘキシルメチル)、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル(例えば、2−フルオロエチルもしくは2,2,2−トリフルオロエチル)、アミノ−C
1−C
4−アルキル、−CH
2CN、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル(例えば、ベンジル)、任意に置換されているC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピルもしくはシクロブチル)、C
1−C
4−アルキルカルボニル(例えば、メチルカルボニルもしくはイソプロピルカルボニル)、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)カルボニル(例えば、フルオロメチルカルボニル、ジフルオロメチルカルボニルもしくはトリフルオロメチルカルボニル)、C
6−C
12−アリールカルボニル(例えば、フェニルカルボニル)、C
1−C
4−アルコキシカルボニル(例えば、エトキシカルボニルもしくはtert−ブチルオキシカルボニル)、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル(例えば、フェノキシカルボニル)、−C(=NH)NH
2、−C(=NH)NHCN、C
1−C
6−アルキルスルホニル、アミノ、−NOまたは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−オキセタニル)である。
【0262】
より好ましくは、R
4aは、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル−ブタ−4−イルもしくは2−メチル−プロパ−3−イル)、任意に置換されているC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピルもしくはシクロブチル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、1−シクロプロピル−エタ−2−イル、1−シクロペンチル−エタ−2−イルもしくはシクロヘキシルメチル)またはM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−オキセタニル)である。
【0263】
特に、R
4aは、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル−ブタ−4−イルもしくは2−メチル−プロパ−3−イル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、1−シクロプロピル−エタ−2−イル、1−シクロペンチル−エタ−2−イルもしくはシクロヘキシルメチル)または任意に置換されているC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピルもしくはシクロブチル)である。
【0264】
または、R
4aは、Y
1中の炭素原子に結合している任意に置換されているC
1−C
4−アルキレン(例えば、メチレン、1,2−エチレンまたは1,3−プロピレン)である。R
4aに関連して、置換されているC
1−C
4−アルキレンは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、ヒドロキシおよびC
1−C
4−アルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
1−C
4−アルキレンを含む。特に、R
4aは、Y
1中の炭素原子に結合しているC
1−C
4−アルキレン(例えば、メチレンまたは1,2−エチレン)であり、Y
1は、R
4aとY
1の少なくとも一部がR
4aとY
1が結合している窒素原子と一緒になって、特に、4、5または6個の環員原子(該窒素原子を含む。)を有するN含有複素環を形成しているような任意に置換されているC
1−C
4−アルキレン(例えば、1,2−エチレンまたは1,3−プロピレン)である。このような環を有する本発明の誘導体は、以下の部分構造:
【0265】
【化49】
[式中、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、R
4b、X
2、X
3、R
5は本明細書に定義の通りであり、sは0、1または2であり、およびtは0、1、2または3である。]により表すことができる。sとtの特定の組合せは、s=1、t=1;s=0、t=1;s=1、t=2;およびs=0、t=2を含む。
【0266】
R
4bは、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチルである。)、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、アミノ−C
1−C
4−アルキル、−CH
2CN、−CHO、C
1−C
4−アルキルカルボニル、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)カルボニル、C
6−C
12−アリールカルボニル、C
1−C
4−アルコキシカルボニル、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニル、C
2−C
6−アルケニル、−C(=NH)NH
2、−C(=NH)NHCN、C
1−C
6−アルキルスルホニル、C
6−C
12−アリールスルホニル、アミノ、−NOまたはM
3−M
12−ヘテロシクリルである。
【0267】
好ましくは、R
4bは、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。特に、R
4bは水素である。
【0268】
または、R
4a、R
4bは、一緒になって任意に置換されているC
2−C
6−アルキレン(例えば、1,4−ブチレン、1,3−プロピレン、2−フルオロ−ブタ−1,4−イレン、1−オキソ−ブタ−1,4−イレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンまたは2−メチル−2−ヒドロキシ−1,3−プロピレン)であり、C
2−C
6−アルキレンの1個の−CH
2−は、酸素原子(例えば、−CH
2−CH
2−O−CH
2−CH
2−)または−NR
10により置き換えられていてよい。
【0269】
R
4aおよびR
4bに関連して、置換されているC
2−C
6−アルキレンは、特に、1個以上の置換基R
4c、R
4dおよび/またはR
4eにより置換されているC
2−C
6−アルキレンを含む。
【0270】
従って、本発明の化合物は、以下の式:
【0271】
【化50】
[式中、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、X
2、X
3およびR
5は本明細書に定義の通りであり、
R
4cおよびR
4dは水素であり、またはR
4c、R
4dは、一緒になって1、2または3個の置換基R
4fにより任意に置換されているC
1−C
5−アルキレンであり、C
1−C
5−アルキレンの1個の−CH
2−は、酸素原子もしくは−NR
18−により置き換えられていてよく、
R
4eは、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、シアノ、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシまたはC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシであり;および特に、R
4eは水素であり、
tは0、1、2または3であり;および特定の実施形態によれば、tは1であり、ならびに
R
18は、水素、C
1−C
6−アルキルまたはC
3−C
12−シクロアルキルである。]により表すことができる。好ましくは、R
18は水素である。
【0272】
R
4aおよびR
4eに関連して、置換されているC
6−C
12−アリールは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシおよびC
1−C
4−ハロアルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
6−C
12−アリール、例えばフェニルを含む。同じことが、置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキルにおける置換されているC
6−C
12−アリールに当てはまる。
【0273】
特定の実施形態によれば、R
4c、R
4dは、一緒になって1、2または3個の置換基R
4fにより任意に置換されているC
1−C
5−アルキレンであり、C
1−C
5−アルキレンの1個の−CH
2−は、酸素原子または−NR
18−により置き換えられていてよい。
【0274】
R
4c、R
4dに関連して、置換されているC
1−C
5−アルキレンは、特に、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、C
2−C
6−アルケニル、C
2−C
6−アルキニル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール、シアノ、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシ、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルコキシ、M
3−M
12−ヘテロシクリルオキシまたは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル、より好ましくは、水素、ハロゲン;C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
1−C
6−アリール−C
1−C
4−アルキル、任意に置換されているC
1−C
6−アリール、シアノ、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ヒドロキシアルコキシ、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシまたはC
1−C
6−アリール−C
1−C
4−アルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基(R
4f)により任意に置換されているC
1−C
5−アルキレンを含む。
【0275】
さらなる特定の実施形態によれば、R
4c、R
4dは、これらが結合している炭素原子(1個または複数)と一緒になって3、4、5または6員環、例えば、式:
【0276】
【化51】
[式中、tは本明細書に定義の通りであり、ならびにuは0、1、2または3であり、ならびにR
4eおよびR
4fは、本明細書に定義の通りである。]によって構成された環を形成している。
【0277】
uとtの特定の組合せはt=1およびu=0を含む。
【0278】
前記式において、1個または1個より多くの基R
4eおよび/またはR
4fが存在し得る。さらに特定すると、最大3個の基R
4eおよび/または最大3個の基R
4fが存在し得る。好ましくは、1個の基R
4eおよび/または1個の基R
4fが存在する。従って、前記式はまた、以下の通り示すことができる:
【0279】
【化52】
前記式において、eは1、2または3であり、およびfは1、2または3であり、R
4e、R
4f、tおよびuは本明細書に定義の通りである。1個より多くの基R
4eが存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。1個より多くの基R
4fが存在する場合、これらの基は同一または異なる基であり得る。
【0280】
二環式部分の以下の例は、本発明の化合物におけるt、uおよびR
4e、R
4fの特定の組合せを示す:
【0281】
【化53】
[式中、R
4e、R
4fは本明細書に定義の通りであり、特にともに水素である。
【0283】
【化54】
[式中、R
4e、R
4fは本明細書に定義の通りであり、特にともに水素である。]を有する本発明の化合物が特に好ましい。
【0284】
X
2は、−O−、−NR
11a−、−S−、>CR
12aR
12bまたは結合である。特に、X
2は結合でない。好ましくは、X
2は>CR
12aR
12bである。
【0285】
X
3は、−O−、−NR
11b−、−S−、>CR
13aR
13bまたは結合である。好ましくは、X
3は結合である。
【0286】
従って、X
2が>CR
12aR
12bであり、およびX
3が結合であれば好ましい。
【0287】
R
12aは、水素、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
6−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリールまたはヒドロキシである。好ましくは、R
12aは、水素またはC
1−C
6−アルキルである。
【0288】
R
13aは、水素、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノ−C
1−C
4−アルキル、M
3−M
12−ヘテロシクリル−C
1−C
6−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリールまたはヒドロキシである。好ましくは、R
13aは、水素またはC
1−C
6−アルキルである。
【0289】
R
12aおよびR
13aに関連して、置換されているC
1−C
6−アルキルは、特に、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1−C
4−アルコキシおよびアミノからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
1−C
6−アルキルを含む。
【0290】
R
12aおよびR
13aに関連して、置換されているC
6−C
12−アリールは、特に、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシおよびC
1−C
4−ハロアルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
6−C
12−アリール、例えば、フェニルを含む。
【0291】
R
12bは、水素またはC
1−C
6−アルキルである。特定の実施形態によれば、R
12bは水素である。
【0292】
R
13bは、水素またはC
1−C
6−アルキルである。特定の実施形態によれば、R
13bは水素である。
【0293】
または、R
12aおよびR
12b、もしくはR
13aおよびR
13bは、これらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニルを形成しており、または好ましくは、任意に置換されているC
2−C
4−アルキレン(例えば、1,3−プロピレン)であり、C
2−C
4−アルキレンの1個の−CH
2−は、酸素原子もしくは−NR
14−により置き換えられていてよい。
【0294】
R
12aおよびR
12b、またはR
13aおよびR
13bに関連して、置換されているC
2−C
4−アルキレンは、特に、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、シアノ、C
1−C
4−アルコキシおよびC
1−C
4−ハロアルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
2−C
4−アルキレンを含む。
【0295】
特定の実施形態によれば、R
12aは、水素またはC
1−C
6−アルキルであり、およびR
12bは、水素またはC
1−C
6−アルキルであり、またはR
13aは、水素またはC
1−C
6−アルキルであり、およびR
13bは、水素またはC
1−C
6−アルキルである。
【0296】
さらなる特定の実施形態によれば、R
12aは、水素であり、およびR
12bは水素であり、またはR
13aは、水素であり、およびR
13bは水素である。
【0297】
さらなる特定の実施形態によれば、R
12aおよびR
12bは、一緒になって、任意に置換されている1,3−プロピレンであり、またはR
13aおよびR
13bは、一緒になって、任意に置換されている1,3−プロピレンである。
【0298】
R
5は、任意に置換されているC
6−C
12−アリール(例えば、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル;3−シアノフェニル、3−メチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−フルオロ−5−クロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニルまたは3,4−ジクロロフェニルである。)、任意に置換されているC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)または任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルである。
【0299】
R
5に関連して、置換されているC
3−C
12−シクロアルキルは、特に、ハロゲン、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリルからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
3−C
12−シクロアルキル、例えば、シクロプロピルまたはシクロヘキシルを含む。
【0300】
R
5に関連して、置換されているC
6−C
12−アリールは、特に、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ(例えば、メトキシ)、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリルからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
6−C
12−アリール、例えば、フェニルを含む。
【0301】
R
5に関連して、置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルは、特に、ハロゲン、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル、CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、ハロゲン化C
1−C
6−アルコキシ、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリルからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリルを含む。
【0302】
R
5に関連して、M
3−M
12−ヘテロシクリルは、特に、M
3−M
12−ヘテロアリールである。
【0304】
【化55】
[式中、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3は本明細書に定義の通りであり、および
R
16a、R
16b、R
16c、R
16d、R
16eは、独立して、水素、ハロゲン(例えば、F、ClもしくはBr)、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ(例えば、メトキシ)、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノまたはM
3−M
12−ヘテロシクリルである。]の化合物におけるような任意に置換されているC
6−C
12−アリールである。好ましくは、R
16a、R
16b、R
16c、R
16d、R
16eは、独立して、水素、ハロゲン(例えば、F、ClもしくはBr)またはハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。
【0306】
【化56】
[式中、A、R
1、W、A
1、Q、Y、R
6、n1、n2、X
1、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、X
2、X
3は本明細書に定義の通りであり、および
R
16b、R
16c、R
16d、R
16eは、独立して、水素、ハロゲン(例えば、F、ClもしくはBr)、任意に置換されているC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、CN、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ(例えば、メトキシ)、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノまたはM
3−M
12−ヘテロシクリルである。]の化合物におけるような任意に置換されているM
6−M
12−ヘテロアリールである場合もまた好ましい。好ましくは、R
16b、R
16c、R
16d、R
16eは、独立して、水素、ハロゲン(例えば、F、ClもしくはBr)またはハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。
【0307】
特定の実施形態によれば、本発明は、式:
【0308】
【化57】
[式中、A、R、R
2、A
2、R
3、Y
1、R
4a、R
4b、R
5は本明細書に定義の通りであり、R
5は、好ましくは、本明細書に開示の任意に置換されているアリール、特に、任意に置換されているフェニルまたは任意に置換されているヘテロアリール、特に、任意に置換されているピリジニルである。]の化合物に関する。
【0309】
R
5またはR
16a、R
16b、R
16c、R
16d、R
16eに関して、置換されているC
1−C
6−アルキルは、特に、ヒドロキシ、C
1−C
6−アルコキシ、アミノ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−C
1−C
6−アルキルアミノおよびM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、モルホリニルまたはピペリジニル)からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されているC
1−C
6−アルキル、特にC
1−C
4−アルキルを含む。
【0310】
特定の実施形態によれば、R
16a、R
16b、R
16d、R
16eは水素であり、およびR
16cは水素とは異なる(パラ一置換)。
【0311】
さらなる特定の実施形態によれば、R
16a、R
16c、R
16d、R
16eは水素であり、およびR
16bは水素とは異なる(メタ一置換)。
【0312】
R
16a、R
16b、R
16c、R
16d、R
16eに関して、M
3−M
12−ヘテロシクリルは、特に、モルホリニル、イミダゾリルおよびピラゾリルを含む。
【0313】
R
7は、水素またはC
1−C
6−アルキルである。好ましくは、R
7は水素である。
【0314】
R
8は、水素 R、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、C
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、アミノ−C
1−C
6−アルキル、任意に置換されているC
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキルまたはM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−アゼチジニル)である。好ましくは、R
8は、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。特に、R
8は水素である。
【0315】
特定の実施形態によれば、R
8およびR
1は、一緒になって、C
1−C
4−アルキレン(例えば、1,2−エチレンまたは1,3−プロピレン)であり、従ってR
8およびR
1は、R
1が結合しているQ中の原子およびR
8が結合している窒素原子と一緒になって、特に、(窒素原子およびQを含む。)4、5または6環員原子を有する複素環を形成している。WおよびA
1が両方とも結合であれば、このような環は、以下の部分構造:
【0316】
【化58】
[式中、Qは、本明細書に定義の通りであり(例えば、S(O)
2)、およびnは、0、1、2、3または4である。]により表すことができる。
【0317】
R
9は、水素、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル、ヒドロキシ−C
1−C
4−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、アミノ−C
1−C
4−アルキル、−CH
2CN、C
6−C
12−アリール−C
1−C
4−アルキル、C
3−C
12−シクロアルキル、−CHO、C
1−C
4−アルキルカルボニル、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)カルボニル、C
6−C
12−アリールカルボニル、C
1−C
4−アルコキシカルボニル、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル、C
1−C
6−アルキルアミノカルボニル、C
2−C
6−アルケニル、−C(=NH)NH
2、−C(=NH)NHCN、C
1−C
6−アルキルスルホニル、C
6−C
12−アリールスルホニル、アミノ、−NOまたはM
3−M
12−ヘテロシクリルである。好ましくは、R
9は水素またはC
1−C
6−アルキルである。特に、R
9は水素である。
【0318】
R
10は、水素またはC
1−C
6−アルキルである。好ましくは、R
10は水素である。
【0319】
R
11aは、水素またはC
1−C
6−アルキルである。好ましくは、R
11aは水素である。
【0320】
R
11bは水素またはC
1−C
6−アルキルである。好ましくは、R
11bは水素である。
【0321】
R
14は、水素またはC
1−C
6−アルキルである。好ましくは、R
14は水素である。
【0322】
R
15は、水素またはC
1−C
6−アルキルである。好ましくは、R
15は水素である。
【0323】
R
17は、水素、C
1−C
6−アルキルまたはC
3−C
12−シクロアルキルである。好ましくは、R
18は水素である。
【0324】
R
18は、水素、C
1−C
6−アルキルまたはC
3−C
12−シクロアルキルである。好ましくは、R
18は水素である。
【0325】
本発明の化合物の特定の実施形態は、
Aがベンゼン環であり、
R
1が、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルエチル)、ハロゲン化C
1−C
6−アルキル(例えば、3−フルオロプロパ−1−イル、3−クロロプロパ−1−イルもしくは3,3,3−トリフルオロプロパ−1−イル)、トリ−(C
1−C
4−アルキル)−シリル−C
1−C
4−アルキル(例えば、トリメチルシリルエチル)、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル(例えば、エトキシエチル)、C
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル)、C
2−C
6−アルケニル(例えば、プロパ−1,2−エン−1−イル)、任意に置換されているC
6−C
12−アリール(例えば、フェニル、3−メチルフェニル)、または任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、2−F−ピリジン−3−イル、5−F−ピリジン−3イル、ピリダジン−3−イル、1−メチル−ピロール−3イル、2−チエニル、3−チエニル、4−メチル−2−チエニル、5−メチル−2−チエニル、5−クロロ−2−チエニル、2,5−ジメチル−3−チエニル、3−フラニル、5−メチル−2−フラニル、2,5−ジメチル−3−フラニル、1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1,3−ジメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−エチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−ジフルオロメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−3−トリフルオロメチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、2−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、1、2−ジメチル−1,3−ジアゾール−4−イル、2−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル、5−メチルイソオキサゾール−3−イル、1−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1−エチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、3−ピロリジニル、3−オキセナチル(oxenatyl)、3−メチル−ピペリジニル、4−モルホリニル、2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)であり;
Wが結合またはNR
7であり;
A
1が結合であり;
Qが−S(O)
2−または−C(O)−であり;
YがNR
8または結合であり;
n1が1または2であり;
n2が1または2であり;
R
6が、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)であり、または2個の基R
6がこれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成しており;
X
1が、>N−または>CH−であり;
R
2が、水素、ハロゲン(例えば、フッ素)または−CNであり;
A
2が−O−であり;
R
3が、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)であり;
Y
1が、結合または置換されているC
1−C
4−アルキレン(例えば、メチレン、1,2−エチレン)であり;
R
4aが、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル−ブタ−4−イル、2−メチル−プロパ−3−イル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、1−シクロプロピルエタ−2−イル、1−シクロペンチルエタ−2−イル、シクロヘキシルメチル)、ハロゲン化C
1−C
4−アルキル(例えば、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、C
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル)、−CHO、C
1−C
4−アルキルカルボニル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル)、(ハロゲン化C
1−C
4−アルキル)カルボニル(例えば、フルオロメチルカルボニル、ジフルオロメチルカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、1,1,1−トリフルオロエタ−2−イルカルボニル、1,1,1−トリフルオロプロパ−3−イルカルボニル)、C
6−C
12−アリールカルボニル(例えば、フェニルカルボニル)、C
1−C
4−アルコキシカルボニル(例えば、エトキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル)、C
6−C
12−アリールオキシカルボニル(例えば、フェノキシカルボニル)もしくは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3−オキセタニル、3−シアノ−3−オキセタニル)であり;または
R
4aが、Y
1中の炭素原子に結合している任意に置換されているC
1−C
4−アルキレン(例えば、メチレン、1,2−エチレン、1,3−プロピレン)であり;
R
4bが、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル)であり;または
R
4a、R
4bが、一緒になって任意に置換されているC
2−C
6−アルキレン(例えば、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン、2−メチル−2−ヒドロキシ−1,3−プロピレン、2−フルオロ−ブタ−1,4−イレン、1−オキソ−ブタ−1,4−イレン、−CH
2−シクロプロパ−1,2−イレン−CH
2−)であり、C
2−C
6−アルキレンの1個の−CH
2−は、酸素原子(例えば、−CH
2−CH
2−O−CH
2−CH
2−)により置き換えられていてよく;
X
2が>CR
12aR
12bであり;
X
3が結合であり;
R
5が、任意に置換されているフェニル(例えば、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、3−シアノフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−フルオロ−5−クロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル)または任意に置換されているC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)であり;
R
7が、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、メチル)であり;
R
8が、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチルもしくはエチル)またはC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)であり;または
R
8、R
1が、一緒になってC
1−C
4−アルキレン(例えば、1,3−プロピレン)であり;
R
12aが、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
R
12bが水素であり;
R
12a、R
12bが、一緒になって任意に置換されているC
2−C
4−アルキレン(例えば、1,3−プロピレン)である場合に得られる。
【0326】
本発明の化合物のさらなる特定の実施形態は、
Aがベンゼン環であり、
R
1が、C
1−C
6−アルキル(例えば、エチル、n−プロピル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル)もしくは任意に置換されているM
3−M
12−ヘテロシクリル(例えば、3 例えば、1−メチル−1,2−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,3−ジアゾール−4−イル、1−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1−エチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、2−F−ピリジン−3−イル、5−F−ピリジン−3イル、ピリダジン−3−イル)であり;
Wが結合であり;
A
1が結合であり;
Qが−S(O)
2−であり;
YがNR
8であり;
n1が1であり;
n2が1であり;
R
6が水素であり;
X
1が>N−または>CH−であり;
R
2が水素またはハロゲン(例えば、フッ素)であり;
A
2が−O−であり;
R
3が水素であり;
Y
1が結合であり;
R
4aが、水素、C
1−C
6−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル)、C
3−C
12−シクロアルキル−C
1−C
4−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル)またはC
3−C
12−シクロアルキル(例えば、シクロブチル)であり;
R
4bが、水素またはC
1−C
6−アルキル(例えば、エチル)であり;または
R
4a、R
4bが、一緒になってC
2−C
6−アルキレン(例えば、1,3−プロピレン)であり;
X
2が>CR
12aR
12bであり;
X
3が結合であり;
R
5が任意に置換されているフェニル(例えば、フェニル)であり;
R
8が水素であり、または
R
12aが水素であり;
R
12bが水素である場合に得られる。
【0327】
本発明のさらなる特定の化合物は、以下の表1から24に列挙した式(Id)の個々のアミノクロマン誘導体、アミノチオクロマン誘導体およびアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体ならびに該誘導体の生理学的に認容される塩である:
【0329】
表1
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が水素であり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が水素であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0330】
表2
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が水素であり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0331】
表3
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が水素であり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0332】
表4
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が水素であり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−CF
3であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0333】
表5
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が水素であり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0334】
表6
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が水素であり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0335】
表7
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が5−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が水素であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0336】
表8
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が5−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0337】
表9
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が5−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0338】
表10
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が5−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−CF
3であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0339】
表11
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が5−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0340】
表12
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が5−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0341】
表13
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が7−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が水素であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0342】
表14
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が7−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0343】
表15
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が7−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0344】
表16
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が7−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−CF
3であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0345】
表17
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が7−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、>CR
12aR
12b、n1、n2、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0346】
表18
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が7−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0347】
表19
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が8−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が水素であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0348】
表20
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が8−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、>CR
12aR
12b、n1、n2、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0349】
表21
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が8−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−Clであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0350】
表22
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が8−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が3−CF
3であり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0351】
表23
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が8−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Fであり、および化合物のR
1、−X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0352】
表24
R
6が本明細書に定義の通りであり、特にHを表し、−A
2−が本明細書に定義の通りであり、特に−O−を表し、−Y
1−が本明細書に定義の通りであり、特に結合を表し、R
2が8−Fであり、R
3が本明細書に定義の通りであり、特に水素を表し、R
16が4−Clであり、および化合物のR
1、X
1−、n1、n2、>CR
12aR
12b、R
4a、R
4bの組合せが各場合において、表Aの1つの行(A−1からA−88)に対応する式(Ia)の化合物。
【0354】
本発明のなおさらなる特定の化合物は、調製実施例に開示の化合物ならびに該化合物の生理学的に認容される塩である。これらの化合物は、各調製実施例について、例示化合物ならびに対応する遊離塩基および遊離塩基の任意の他の生理学的に認容される塩(例示化合物が塩である場合)、または遊離塩基の任意の生理学的に認容される塩(例示化合物が遊離塩基である場合)を含む。これらの化合物はさらに、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体および前記化合物の任意の他の異性体形態を含み、これらは明示的または暗示的に開示される。
【0355】
式(I)の化合物は、当分野において周知の方法と同様の方法により調製することができる。式(I)の化合物の好適な調製方法を以下のスキームに概説する。
【0356】
スキーム1に示される方法は、X
4が−O−である一般式5のアミノクロマンを得るのに有用である。
【0358】
スキーム1に示される通り、一般式1の化合物は、対応するヒドロキシルアミン2に転換することができる(例えば、NH
2OH HClの存在下で)。ヒドロキシル基は脱離基(例えば、トシルまたはメシル)に変換され、一般式3の化合物がもたらされ得る。化合物3は、塩基(例えば、NaOEt、J.Med.Chem.1988,31,2178)の存在下で容易にネバー転位を受け、続いて適切な保護基L
2(例えば、L
2=COOEt)での保護により一般式5の化合物が生じ得る。
【0359】
スキーム1において、可変要素R
2およびR
3は本明細書に定義の通りであり、およびL
1は適切な保護基である(例えば、L
1=Me)。
【0360】
一般式1の化合物はまた、一般的なバルクケミカルからスキーム2に記載の通りにして容易に入手可能である。スキーム2に示される方法は、X
4が−O−であり、およびL
1が適切な保護基である(例えば、L
1=Me)一般式1のアミノクロマンを得るのに有用である。
【0362】
一般式1−1のフェノールを1−2のような3−ハロゲン化カルボン酸と塩基の存在下で文献に記載の通りにして反応させると(例えば、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、J.Med.Chem.1982,25,393)、一般式1−3の化合物が生じ得る。酸の存在下では、これらの化合物はアシル化反応を受けて一般式1の化合物を形成する(例えば、ポリリン酸、J.Med.Chem.1982,25,393)。
【0363】
スキーム3に示される方法は、X
1が>N−であり、X
4が−O−であり、Yが−NR
8−であり、およびQが−S(O)
2−であるアミノクロマンを得るのに有用である。
【0365】
一般式5のアミノクロマンをグリニャール試薬と反応させると一般式6のアルコールが生じ得る。酸(例えば、水性塩酸)の存在下では、このアルコールは脱離を受け、一般式7の対応するアルケンになる。7の型の化合物の還元(例えば、酸(例えば、ギ酸アンモニウム)の存在下でH
2およびPd/Cを用いた水素化により)は一般式8のアミノクロマンをもたらす。遊離フェノール9は保護基L
1の除去によって得ることができる(例えば、L
1=Meの場合、化合物8を三臭化ホウ素で処理することにより)。一般式9のフェノールはトリフルオロメタンスルホン酸無水物または2−[N,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]−5−クロロピリジンの存在下でトリフレート10に転換することができる。文献(例えば、Chem.Sci.2011,2,27−50)に記載されるように、トリフレート10は、パラジウム源(例えば、酢酸Pd(II))、配位子(例えば、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン)および塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下で環状アミンによるブッフバルト・ハートウィッグアミノ化を受け、一般式11の化合物をもたらし得る。トリフレート10に代えて、対応するノナフレートまたは臭化物を使用して化合物11を調製することができる。酸(例えば、トリフルオロ酢酸またはギ酸)の存在下でのBoc基の脱保護は一般式12の化合物をもたらす。塩基(例えば、N,N−ジメチルアミノピリジンまたはピリジン)の存在下での塩化スルホニルでの処理は化合物13をもたらす。保護基L
2の脱保護(例えば、L
2=エチルカルバメートの場合、エタノール性水酸化カリウム)は一般式14の遊離アミンをもたらす。対応するケトンもしくはアルデヒドを用いた還元試薬(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび氷酢酸)の存在下での還元的アミノ化またはアミド形成後、その後の還元は、一般式15の対応する高級アルキル化アミンをもたらす。化合物13のエチルカルバメート(L
3)の還元(例えば、水素化アルミニウムリチウムを使用)は直接、R
4a=メチルおよびR
4b=水素またはその逆の一般式15の化合物をもたらす。
【0366】
スキーム3において、可変要素R
1、W、A
1、R
2、R
3、R
4a、R
4b、R
5、R
6、R
8、X
2、X
3、n1およびn2は本明細書に定義の通りであり、ならびにL
1およびL
2は適切な保護基である(例えば、L
1=Me、およびL
2=COOEt)。
【0367】
スキーム4に示される方法は、X
1が−CH−であり、Yが−NR
8−であり、およびQが−S(O)
2−であるアミノクロマンを得るのに有用である。
【0369】
一般式10のトリフレートを、亜鉛およびパラジウム(例えば、亜鉛、TMSCl、1,2−ジブロモエタン、Pd(dba)2、およびdppf)の存在下で対応するヨウ化アルキルと反応させると根岸カップリング(Austr.J.Chem.2004,57,107)を受けて一般式16の化合物をもたらす。または、トリフレート10と対応するホウ素試薬(ボロン酸、エステルまたはトリフルオロボレート)との、パラジウム源(例えば、パラジウムジベンジリジンアセトン)、配位子(例えば、2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシビフェニル)および塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下での鈴木カップリングは一般式16の化合物をもたらす。酸(例えば、トリフルオロ酢酸またはギ酸)の存在下でのBoc基の脱保護は一般式17の化合物をもたらす。塩基(例えば、N,N−ジメチルアミノピリジンまたはピリジン)の存在下での塩化スルホニルでの処理は化合物18をもたらす。保護基L
3の脱保護(例えば、L
3=エチルカルバメートの場合、エタノール性水酸化カリウム)は一般式19の遊離アミンをもたらす。対応するケトンもしくはアルデヒドを用いた還元試薬(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび氷酢酸)の存在下での還元的アミノ化またはアミド形成後、その後の還元は、一般式20の対応する高級アルキル化アミンをもたらす。化合物18のエチルカルバメート(L
3)の還元(例えば、水素化アルミニウムリチウムを使用)は直接、R
4a=メチルおよびR
4b=水素またはその逆の一般式20の化合物をもたらす。
【0370】
スキーム4において、可変要素R
1、W、A
1、R
2、R
3、R
4a、R
4b、R
5、R
6、R
8、X
2、X
3、n1およびn2は本明細書に定義の通りであり、ならびにL
3は適切な保護基である(例えば、L
3=COOEt)。
【0371】
式(I)の化合物は、グリシントランスポーター、特にグリシントランスポーター1(GlyT1)の活性を阻害することができる。
【0372】
グリシントランスポーター活性、特にGlyT1活性の阻害としての本発明による化合物の有用性は、当分野において公知の方法により実証することができる。例えば、ヒトGlyT1cを発現する組換えhGlyT1c_5_CHO細胞を、グリシン取り込みおよび式(I)の化合物によるこの阻害(IC
50)を計測するために使用することができる。
【0373】
式(I)の化合物の中でも、低濃度において有効な阻害を達成する化合物が好ましい。特に、IC
50<1μMolのレベル、より好ましくはIC
50<0.5μMolのレベル、特に好ましくはIC
50<0.2μMolのレベル、最も好ましくはIC
50<0.1μMolのレベルにおいてグリシントランスポーター1(GlyT1)を阻害する式(I)の化合物が好ましい。
【0374】
式(I)の化合物は高アフィニティと高い代謝安定性を併せ持つ。
【0375】
化合物の代謝安定性は、例えば、この化合物の溶液を特定の種(例えば、ラット、イヌまたはヒト)由来の肝臓ミクロソームとともにインキュベートし、この条件下での化合物の半減期を調べることにより測定することができる(RS Obach,Curr Opin Drug Discov Devel.2001,4,36−44)。これに関連して、観察された長い半減期から、該化合物の代謝安定性が改善されていると結論づけることができる。ヒト肝臓ミクロソームの存在下での安定性は、ヒトの肝臓での該化合物の代謝分解を予測することが可能になるため、特に重要である。従って、代謝安定性(肝臓ミクロソーム試験で測定)の増大を有する化合物はまた、おそらく肝臓内でよりゆっくり分解される。肝臓内での代謝分解が遅いほど、体内において該化合物のより高い濃度および/またはより長期持続性の濃度(活性レベル)をもたらし得、この結果、本発明の化合物の排泄半減期が長くなる。増大した活性レベルおよび/またはより長期持続性の活性レベルは、治療的処置において該化合物のより良好な活性をもたらし得る。また、改善された代謝安定性は、経口投与後に増大したバイオアベイラビリティをもたらし得、これは、該化合物が、腸での吸収後、あまり肝臓内での代謝分解(いわゆる初回通過効果)に供されないためである。化合物の増大した濃度(活性レベル)による増大した経口バイオアベイラビリティは、経口投与後の該化合物のより良好な活性をもたらし得る。
【0376】
式(I)の化合物の中でも、ヒト肝臓ミクロソームに対して良好から中程度の代謝安定性を示すものが特に好ましい。特に、mClint,u<500L/時/kgのレベル、より好ましくはmClint,u<100L/時/kgのレベル、特に好ましくはmClint,u<50L/時/kgのレベル、および最も好ましくはmClint,u<5L/時/kgのレベルのミクロソームクリアランスを示す式(I)の化合物が好ましい。
【0377】
さらに、式(I)の化合物は、向上した経口バイオアベイラビリティおよび/または増大した脳内利用能をもたらし得る有利な排出特性を示す。特定の実施形態によれば、本発明の化合物は高アフィニティおよび高い代謝安定性とともに有利な排出特性を併せ持つ。
【0378】
化合物の排出特性は周知のアッセイ(例えば、Caco−2、MDCKアッセイ)において測定することができる。
【0379】
従って、本発明による式(I)の化合物は医薬として有用である。
【0380】
従って、本発明はまた、不活性担体および式(I)の化合物を含む医薬組成物に関する。
【0381】
本発明はまた、グリシントランスポーターGlyT1を阻害するための医薬品の製造における式(I)の化合物の使用、および対応するグリシントランスポーターGlyT1の阻害方法に関する。
【0382】
NMDA受容体は、広範なCNS過程における中心であり、ヒトまたは他の種の種々の疾患におけるこの役割が記載されている。GlyT1阻害剤は、シナプスからのグリシンの脱離を遅延させ、シナプスのグリシンレベルを上昇させる。次にこの上昇によりNMDA受容体上のグリシン結合部位の占有率が増加し、この占有率の増加によりシナプス前終末からのグルタミン酸放出後のNMDA受容体活性化が増加する。従って、グリシン輸送阻害剤、特にグリシントランスポーターGlyT1の阻害剤は、種々の神経障害および精神障害の治療において有用であることが知られている。さらに、グリシンA受容体は、ヒトまたは他の種の種々の疾患において役割を担う。グリシン輸送の阻害による細胞外グリシン濃度の増加により、グリシンA受容体の活性を高めることができる。従って、グリシン輸送阻害剤、特にグリシントランスポーターGlyT1の阻害剤は、種々の神経障害および精神障害の治療において有用である。
【0383】
従って、本発明はさらに、神経障害または精神障害を治療するための医薬を製造するための式(I)の化合物の使用、および対応する前記障害の治療方法に関する。
【0384】
特定の実施形態によれば、障害は、グリシン作動性またはグルタミン酸作動性の神経伝達機能障害に関連する。
【0385】
さらなる特定の実施形態によれば、障害は、以下の病態または疾患の1種以上:統合失調症または精神病性障害、例えば、統合失調症(妄想型、解体型、緊張型または未分化型)、統合失調症様障害、統合失調感情障害、妄想性障害、短期性精神病性障害、共有性精神病性障害、一般身体疾患による精神病性障害および薬物誘発性精神病性障害、例えば、統合失調症ならびに他の精神病の陽性および陰性の両方の症候;認知障害、例えば、認知症(アルツハイマー病、虚血、多発脳梗塞性認知症、外傷、血管の問題または卒中、HIV病、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、周産期低酸素症、他の一般身体疾患または薬物乱用に関連するもの);譫妄、健忘障害または認知機能障害、例えば、加齢性認知機能低下;不安障害、例えば、急性ストレス障害、広場恐怖症、全般性不安障害、強迫性障害、パニック発作、パニック障害、外傷後ストレス症、分離不安障害、対人恐怖症、特定恐怖症、物質誘発性不安障害および一般身体疾患による不安;物質関連障害および常習行為(例えば、物質誘発性譫妄、持続性認知症、持続性健忘障害、精神病性障害または不安障害;物質、例えば、アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚剤、吸入剤、ニコチン、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静薬、睡眠薬または抗不安薬の耐容性、依存性または物質からの離脱);肥満、神経性過食症および強迫過食症;双極性障害、気分障害、例えば、鬱病性障害;鬱病、例えば、単極性鬱病、季節性鬱病および産後鬱病、月経前症候群(PMS)および月経前不快気分障害(PDD)、一般身体疾患による気分障害および物質誘発性気分障害;学習障害、広汎性発達障害、例えば、自閉性障害、注意欠陥障害、例えば、注意欠陥多動障害(ADHD)および行為障害;運動障害、例えば、無動症および無動性硬直症候群(例えば、パーキンソン病、薬物誘発性パーキンソン症候群、脳炎後パーキンソン症候群、進行性核上麻痺、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン症候群−ALS認知症コンプレックスおよび大脳基底核石灰化)、薬剤誘発性パーキンソン症候群(例えば、神経遮断薬誘発性パーキンソン症候群、神経遮断薬性悪性症候群、神経遮断薬誘発性急性ジストニア、神経遮断薬誘性発急性静坐不能症、神経遮断薬誘発性遅発性ジスキネジアおよび薬剤誘発性姿勢振戦)、ジルドラトゥレット症候群、てんかん、筋痙攣、および筋痙縮または衰弱に関連する障害、例えば、振戦;ジスキネジア[例えば、振戦(例えば、静止時振戦、姿勢振戦および意図振戦)、舞踏病(例えば、シデナム舞踏病、ハンチントン病、良性遺伝性舞踏病、神経有棘赤血球症、症候性舞踏病、薬物誘発性舞踏病および片側バリズム)、ミオクローヌス(例えば、全身性ミオクローヌスおよび限局性ミオクローヌス)、チック(例えば、単純チック、複雑チックおよび症候性チック)、およびジストニア(例えば、全身性ジストニア、例えば、特発性ジストニア、薬物誘発性ジストニア、症候性ジストニアおよび発作性ジストニア、ならびに限局性ジストニア、例えば、眼瞼痙攣、口顎部ジストニア、痙攣性発声障害、痙性斜頸、軸性ジストニア、ジストニア性書痙および片麻痺性ジストニア)];尿失禁;神経損傷、例えば、眼損傷、網膜症または眼球の黄斑変性症、耳鳴、聴覚障害および難聴、ならびに脳浮腫;嘔吐;ならびに睡眠障害、例えば、不眠症およびナルコレプシーである。
【0386】
さらなる特定の実施形態によれば、障害は、疼痛、特に慢性疼痛、特に神経因性疼痛である。
【0387】
疼痛は、急性疼痛および慢性疼痛として分類することができる。急性疼痛および慢性疼痛は、これらの病因、病態生理、診断および治療が異なる。
【0388】
急性疼痛は、組織傷害後に起こり、自己終息的であり、進行する組織損傷に対する警告として機能し、組織修復後に通常軽減する。軽度不安とは別に、急性疼痛に関連するごく小さい生理学的症候が存在する。急性疼痛は本来、侵害受容性であり、A−デルタおよびC−ポリモーダル疼痛受容体の化学的、機械的および熱的刺激後に起こる。
【0389】
他方、慢性疼痛は、保護的生物学的機能を提供しない。慢性疼痛は、組織損傷の症候ではなく、これ自体疾患である。慢性疼痛は重篤であり、自己終息的でなく、数年持続することがあり、最初の傷害から数十年間持続することもある。慢性疼痛は、複数の治療投与計画に対して無反応性であり得る。慢性疼痛に関連する生理学的症候は、慢性不安、恐怖、鬱、不眠および社会的相互作用の障害を含む。慢性非悪性疼痛は、主として本来神経因性であり、末梢または中枢神経系に対する損傷を含む。
【0390】
急性疼痛および慢性疼痛は、異なる神経生理学的過程により惹起され、従って、異なるタイプの治療に応答する傾向がある。急性疼痛は本来、体性または内臓性であり得る。体性疼痛は、はっきりと局在化される一定の疼痛である傾向があり、激痛、疼く痛み、拍動痛またはさしこみ痛と説明される。他方、内臓痛は本来、分布が不明確で、発作的な傾向があり、通常、本来は深部痛、疼く痛み、締めつけ痛または仙痛と説明される。急性疼痛の例は、術後疼痛、外傷に関連する疼痛および関節痛を含む。急性疼痛は、通常、オピオイドまたは非ステロイド抗炎症薬による治療に応答する。
【0391】
慢性疼痛は本来、急性疼痛とは対照的に、灼熱痛、電気痛、ひりひりする痛みおよび刺痛と説明される。慢性疼痛は、発生が継続的または発作的であり得る。慢性疼痛の特徴は、慢性異痛および痛覚過敏である。異痛は、有痛性応答を通常誘発しない刺激、例えば、軽い接触から生じる疼痛である。痛覚過敏は、通常有痛性の刺激に対する感受性の増加である。一次的痛覚過敏は、傷害領域内で直ちに起こる。二次的痛覚過敏は、傷害部を包囲する未損傷領域内で起こる。慢性疼痛の例は、複合性局所疼痛症候群、末梢神経障害から生じる疼痛、術後疼痛、慢性疲労症候群疼痛、緊張型頭痛、機械的神経傷害から生じる疼痛および疾患、例えば、癌、代謝疾患、向神経性ウイルス疾患、神経毒性、炎症、多発性硬化症に関連する激痛またはストレスもしくは鬱病の結果として生じ、もしくはこれらに関連する任意の疼痛を含む。
【0392】
オピオイドは、安価で有効であるが、この使用により深刻で潜在的に生命を脅かす副作用、特に呼吸抑制および筋硬直が起こる。さらに、投与することができるオピオイドの用量は、吐き気、嘔吐、便秘、心因性掻痒症および尿閉により制限され、これらの窮迫性副作用を罹患するよりも最適以下の疼痛制御を受けることを患者に選択させることが多い。さらに、これらの副作用は、入院の延長を患者に要求させることが多い。オピオイドは、高度に依存性であり、多くの地域において指定薬物である。
【0393】
式(I)の化合物は、統合失調症、双極性障害、鬱病、例えば、単極性鬱病、季節性鬱病および産後鬱病、月経前症候群(PMS)および月経前不快気分障害(PDD)、学習障害、広汎性発達障害、例えば、自閉性障害、注意欠陥障害、例えば、注意欠陥/多動障害、チック障害、例えば、トゥレット障害、不安障害、例えば、恐怖症および心的外傷後ストレス障害、認知症に関連する認知障害、AIDS認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、痙縮、ミオクローヌス、筋痙攣、耳鳴ならびに聴覚障害および難聴の治療において特に有用であり、特に重要である。
【0394】
特定の認知障害は、認知症、譫妄、健忘障害および認知機能障害、例えば、加齢性認識機能低下である。
【0395】
特定の不安障害は、全般性不安障害、強迫性障害およびパニック発作である。
【0396】
特定の統合失調症または精神病は、妄想症、解体型、緊張型または未分化型の統合失調症および物質誘発性精神病性障害である。
【0397】
式(I)の化合物により治療することができる特定の神経障害は、特に、認知障害、例えば、認知症、認知機能障害、注意欠陥多動障害を含む。
【0398】
式(I)の化合物により治療することができる特定の精神障害は、特に、不安障害、気分障害、例えば、鬱病または双極性障害、統合失調症、精神病性障害を含む。
【0399】
治療の文脈の範囲内で、式(I)の化合物の本発明による使用は、方法を含む。この方法においては、基本的に医薬上および動物薬上の実務に従って配合された1種以上の化合物または式(I)の化合物の有効量を、治療すべき個体、好ましくは哺乳動物、特にヒトに投与する。このような治療が適応となるか否か、およびどの形態で治療を行うべきかは、個々の症例に依存し、存在する徴候、症候および/または機能障害、特定の徴候、症候および/または機能異常を発症するリスク、ならびに他の要因を考慮する医学的評価(診断)に供する。
【0400】
基本的に、治療は、適宜に他の薬物または薬物含有製剤と一緒に、またはこれらと交互に1日1回投与または1日繰り返し投与により行う。
【0401】
本発明はまた、個体、好ましくは哺乳動物、特にヒトを治療するための医薬組成物の製造に関する。従って、式(I)の化合物は、不活性担体(例えば、医薬的に許容される賦形剤)を少なくとも1種の本発明による化合物および適宜他の薬物と一緒に含む医薬組成物の形態で慣用的に投与される。これらの組成物は、例えば、経口投与、直腸投与、経皮投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与または鼻腔内投与することができる。
【0402】
好適な医薬配合物の例は、固体医薬形態、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、特にフィルムコーティング錠、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、糖衣錠、カプセル剤、例えば、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル、坐剤または膣医薬形態、半固体医薬形態、例えば、軟膏剤、クリーム剤、ヒドロゲル、ペースト剤もしくは硬膏剤、さらに液体医薬形態、例えば、液剤、乳濁液剤、特に水中油型乳濁液剤、懸濁液剤、例えば、ローション剤、注射製剤および注入製剤、ならびに点眼剤および点耳剤である。埋込型放出デバイスも、本発明による阻害剤を投与するために使用することができる。さらに、リポソームまたはミクロスフィアも使用することができる。
【0403】
組成物を生産する場合、本発明による化合物は、必要に応じて1種以上の担体(賦形剤)と混合し、または必要に応じて1種以上の担体(賦形剤)により希釈される。担体(賦形剤)は、活性化合物のためのビヒクル、担体または媒体として機能する固体、半固体または液体の材料であり得る。
【0404】
好適な担体(賦形剤)は、専門家の医学研究書に列挙されている。さらに、配合物は、医薬的に許容される補助物質、例えば、湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤;酸化防止剤;抗刺激剤;キレート剤;コーティング補助剤;乳濁液安定剤;フィルム形成剤;ゲル形成剤;臭気マスキング剤;矯味薬;樹脂;親水コロイド;溶媒;可溶化剤;中和剤;拡散促進剤;顔料;4級アンモニウム化合物;再脂肪化剤(refatting agent)および過脂肪化剤(overfatting agent);軟膏剤、クリーム剤またはオイル用の原料;シリコーン誘導体;展着補助剤;安定剤;滅菌剤;坐剤用基剤;錠剤補助剤、例えば、結合剤、充填剤、滑剤、崩壊剤またはコーティング;噴射剤;乾燥剤;乳白剤;増粘剤;ロウ;可塑剤および白色鉱油を含み得る。この点に関して配合物は、例えば、Fiedler,H.P.,Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie,Kosmetik und angrenzende Gebiete[Encyclopedia of auxiliary substances for pharmacy,cosmetics and related fields],4
th edition,Aulendorf:ECV−Editio−Cantor−Verlag、1996に記載の通り、専門家の知識に基づくものである。
【0405】
式(I)の化合物は、他の治療剤との組合せにも好適であり得る。
【0406】
従って、本発明はまた:
i)式(I)の化合物を1種以上のさらなる治療剤と含む組合せ;
ii)上記i)に定義の組合せ生成物および少なくとも1種の担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物;
iii)本明細書に定義の障害、疾患または病態を治療または予防するための医薬品の製造における上記i)に定義の組合せの使用;
iv)本明細書に定義の障害、疾患または病態の治療または予防における使用のための上記i)に記載の組合せ;
v)式(I)の化合物を含む第1剤形および同時治療的投与のための1種以上のさらなる治療剤をそれぞれ含む1種以上のさらなる剤形を含む、本明細書に定義の障害、疾患または病態の治療における使用のためのキット・オブ・パーツ;
vi)治療における使用のための上記i)に定義の組合せ;
vii)上記i)に定義の組合せの有効量を投与することを含む、本明細書に定義の障害、疾患または病態を治療または予防する方法;
viii)本明細書に定義の障害、疾患または病態の治療または予防のための上記i)に定義の組合せを提供する。
【0407】
本発明の組合せ治療物は、補助投与することができる。補助投与は、別々の医薬組成物またはデバイスの形態における成分のそれぞれの同一または重複投与を意味する。2種以上の治療剤の治療的投与のこの投与計画は、一般的に、当業者および本明細書により補助治療的投与と称され;アドオン治療的投与としても知られている。患者が、式(I)の化合物および少なくとも1種のさらなる治療剤を別々であるが同一または重複の治療的投与を受ける全ての治療投与計画は、本発明の範囲内である。本明細書に記載の補助治療的投与の一実施形態において、患者は、典型的には、成分の1種以上の一定期間の治療的投与により安定し、次いで別の成分の投与を受ける。
【0408】
本発明の組合せ治療物は、同時に投与することもできる。同時投与は、同時に投与される、両方の成分を含み、もしくは含有する単一の医薬組成物もしくはデバイスの形態において、または成分の1種をそれぞれ含む別々の組成物もしくはデバイスとして、個々の成分が一緒に投与される治療投与計画を意味する。同時組合せのための別々の個々の成分のこのような組合せは、キット・オブ・パーツの形態で提供することができる。
【0409】
さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病剤の治療的投与を受けている患者への式(I)の化合物の補助治療的投与により精神病性障害を治療する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病剤の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療のための補助治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はさらに、少なくとも1種の抗精神病剤の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療のための補助治療的投与に使用される式(I)の化合物を提供する。
【0410】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者への少なくとも1種の抗精神病剤の補助治療的投与により精神病性障害を治療する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療のための補助治療的投与のための医薬品の製造における、少なくとも1種の抗精神病剤の使用を提供する。本発明はさらに、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療のための補助治療的投与のための少なくとも1種の抗精神病剤を提供する。
【0411】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物を少なくとも1種の抗精神病剤と組み合わせた同時治療的投与により精神病性障害を治療する方法を提供する。本発明はさらに、精神病性障害の治療における同時治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物および少なくとも1種の抗精神病剤の組合せの使用を提供する。本発明はさらに、精神病性障害の治療における同時治療的投与のための式(I)の化合物および少なくとも1種の抗精神病剤の組合せを提供する。本発明はさらに、精神病性障害の治療における少なくとも1種の抗精神病剤との同時治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はさらに、精神病性障害の治療における少なくとも1種の抗精神病剤との同時治療的投与に使用される式(I)の化合物を提供する。本発明はさらに、精神病性障害の治療における式(I)の化合物との同時治療的投与のための医薬品の製造における、少なくとも1種の抗精神病剤の使用を提供する。本発明はさらに、精神病性障害の治療における式(I)の化合物との同時治療的投与のための少なくとも1種の抗精神病剤を提供する。
【0412】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物および少なくとも1種の気分安定剤または抗躁剤を含む医薬組成物の同時治療的投与により精神病性障害を治療する方法、式(I)の化合物および少なくとも1種の気分安定剤または抗躁剤を含む医薬組成物、精神病性障害の治療のための医薬品の製造における式(I)の化合物および少なくとも1種の気分安定剤または抗躁剤を含む医薬組成物の使用、ならびに精神病性障害の治療における使用のための式(I)の化合物および少なくとも1種の気分安定剤または抗躁剤を含む医薬組成物を提供する。
【0413】
抗精神病剤は、定型抗精神病剤と非定型抗精神病剤の両方を含む。本発明において有用な抗精神病剤の例は、限定されるものではないが、ブチロフェノン系、例えば、ハロペリドール、ピモジド、およびドロペリドール;フェノチアジン系、例えば、クロルプロマジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフルオペラジン、ペルフェナジン、フルフェナジン、チフルプロマジン(thiflupromazine)、プロクロルペラジン、およびアセトフェナジン;チオキサンテン系、例えば、チオチキセンおよびクロルプロチキセン;チエノベンゾジアゼピン系;ジベンゾジアゼピン系;ベンゾイソオキサゾール系;ジベンゾチアゼピン系;イミダゾリジノン系;ベンゾイソチアゾリルピペラジン系;トリアジン系、例えば、ラモトリジン;ジベンゾオキサゼピン系、例えば、ロキサピン;ジヒドロインドロン系、例えば、モリンドン;アリピプラゾール;ならびに抗精神病活性を有するこれらの誘導体を含む。
【0414】
選択される抗精神病薬の商標名および供給業者の例は、以下の通りである:クロザピン(商標名CLOZARIL(登録商標)で、Mylan,Zenith Goldline,UDL,Novartisから入手可能);オランザピン(商標名ZYPREX(登録商標)で、Lillyから入手可能);ジプラシドン(商標名GEODON(登録商標)で、Pfizerから入手可能);リスペリドン(商標名RISPERDAL(登録商標)で、Janssenから入手可能);フマル酸クエチアピン(商標名SEROQUEL(登録商標)で、AstraZenecaから入手可能);ハロペリドール(商標名HALDOL(登録商標)で、Ortho−McNeilから入手可能);クロルプロマジン(商標名THORAZINE(登録商標)で、SmithKline Beecham(GSK)から入手可能);フルフェナジン(商標名PROLIXIN(登録商標)で、Apothecon、Copley、Schering、Teva、およびAmerican Pharmaceutical Partners,Pasadenaから入手可能);チオチキセン(商標名NAVANE(登録商標)で、Pfizerから入手可能);トリフルオペラジン(10−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]−2−(トリフルオロメチル)フェノチアジン二塩酸塩、商標名STELAZINE(登録商標)で、Smith Klein Beckmanから入手可能);ペルフェナジン(商標名TRILAFON(登録商標)で、Scheringから入手可能);チオリダジン(商標名MELLARIL(登録商標)で、Novartis、Roxane、HiTech、Teva、およびAlpharmaから入手可能);モリンドン(商標名MOBAN(登録商標)で、Endoから入手可能);およびロキサピン(商標名LOXITANE(登録商標)で、Watsonから入手可能)。さらに、ベンペリドール(Glianimon(登録商標))、ペラジン(Taxilan(登録商標))またはメルペロン(Eunerpan(登録商標))を使用することができる。他の抗精神病薬は、プロマジン(商標名SPARINE(登録商標)で入手可能)、トリフルロプロマジン(商標名VESPRIN(登録商標)で入手可能)、クロルプロチキセン(商標名TARACTAN(登録商標)で入手可能)、ドロペリドール(商標名INAPSINE(登録商標)で入手可能)、アセトフェナジン(商標名TINDAL(登録商標)で入手可能)、プロクロルペラジン(商標名COMPAZINE(登録商標)で入手可能)、メトトリメプラジン(商標名NOZINAN(登録商標)で入手可能)、ピポチアジン(商標名PIPOTRIL(登録商標)で入手可能)、ジプラシドン、およびホペリドンを含む。
【0415】
さらなる態様において、本発明は、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の治療的投与を受けている患者への式(I)の化合物の補助治療的投与により神経変性障害、例えば、アルツハイマー病を治療する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の治療的投与を受けている患者における神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療のための補助治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の治療的投与を受けている患者における神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療のための補助治療的投与に使用される式(I)の化合物を提供する。
【0416】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者への、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の補助治療的投与により神経変性障害、例えば、アルツハイマー病を治療する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者における神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療のための補助治療的投与のための医薬品の製造における、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の使用を提供する。本発明はさらに、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者における神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療のための補助治療的投与のための、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤を提供する。
【0417】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物を、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤と組み合わせた同時治療的投与により神経変性障害、例えば、アルツハイマー病を治療する方法を提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療における同時治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物および神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の組合せの使用を提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療における同時治療的投与のための式(I)の化合物および神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の組合せを提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療における神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤との同時治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療における神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤との同時治療的投与に使用される式(I)の化合物を提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療における式(I)の化合物との同時治療的投与のための医薬品の製造における、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の使用を提供する。本発明はさらに、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療における式(I)の化合物との同時治療的投与のための、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な少なくとも1種の薬剤を提供する。
【0418】
本発明において有用な神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療に好適な薬剤の例は、限定されるものではないが、コリンエステラーゼ阻害剤、ニコチン性またはムスカリン性アセチルコリン受容体、NMDA受容体、アミロイド形成、ミトコンドリア機能障害、カルパイン活性関連疾患、神経炎症、腫瘍壊死因子受容体、NF−カッパB、ペルオキシソーム増殖因子活性化因子受容体ガンマ、アポリポタンパク質E変種4(ApoE4)、HPA系増加関連疾患、てんかん性放電、血管機能障害、血管危険因子および酸化的ストレスを標的とする薬剤を含む。
【0419】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適なコリンエステラーゼ阻害剤は、例えば、タクリン、ドネペジル、ガランタミンおよびリバスチグミンを含む。
【0420】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適なNMDA受容体標的薬剤は、例えば、メマンチンを含む。
【0421】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができるHPA系活性の増加に影響を及ぼす好適な薬剤は、例えば、CRF1アンタゴニストまたはV1bアンタゴニストを含む。
【0422】
従って、さらなる態様において、本発明は、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の治療的投与を受けている患者への式(I)の化合物の補助治療的投与により疼痛を治療する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の治療的投与を受けている患者における疼痛の治療のための補助治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はさらに、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の治療的投与を受けている患者における疼痛の治療のための補助治療的投与に使用される式(I)の化合物を提供する。
【0423】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者への、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の補助治療的投与により疼痛を治療する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者における疼痛の治療のための補助治療的投与のための医薬品の製造における、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の使用を提供する。本発明はさらに、式(I)の化合物の治療的投与を受けている患者における疼痛の治療のための補助治療的投与のための、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤を提供する。
【0424】
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物を、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤と組み合わせた同時治療的投与により疼痛を治療する方法を提供する。本発明はさらに、疼痛の治療における同時治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物および疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の組合せの使用を提供する。本発明はさらに、疼痛の治療における同時治療的投与のための式(I)の化合物および疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の組合せを提供する。本発明はさらに、疼痛の治療における疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤との同時治療的投与のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はさらに、疼痛の治療における疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤との同時治療的投与に使用される式(I)の化合物を提供する。本発明はさらに、疼痛の治療における式(I)の化合物との同時治療的投与のための医薬品の製造における、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤の使用を提供する。本発明はさらに、疼痛の治療における式(I)の化合物との同時治療的投与のための、疼痛の治療に好適な少なくとも1種の薬剤を提供する。
【0425】
本発明において有用な疼痛の治療に好適な薬剤の例は、限定されるものではないが:NSAID(非ステロイド抗炎症薬)、抗痙攣薬、例えば、カルバマゼピンおよびガバペンチン、ナトリウムチャネル遮断薬、抗鬱薬、カンナビノイドおよび局所麻酔薬を含む。
【0426】
本発明の化合物と組み合わせて使用される好適な薬剤は、例えば、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パラセタモール、トラマドール、メタドン、ベンラファキシン、イミプラミン、デュロキセチン、ブプロピオン、ガバペンチン、プレガバリン、ラモトリジン、フェンタニル、パレコキシブ、ネホパム、レミフェンタニル、ペチジン、ジクロフェナク、ロフェコキシブ、ナルブフィン、スフェンタニル、ペチジン、ジアモルフィンおよびブトルファノールを含む。
【0427】
有利には、本発明による化合物を、1種以上の他の治療剤、例えば、抗鬱剤、例えば、5HT3アンタゴニスト、セロトニンアゴニスト、NK−1アンタゴニスト、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)、三環系抗鬱薬、ドーパミン作動性抗鬱薬、H3アンタゴニスト、5HT1Aアンタゴニスト、5HT1Bアンタゴニスト、5HT1Dアンタゴニスト、D1アゴニスト、M1アゴニストおよび/または抗痙攣剤、ならびに向知性薬と併用することができることは当業者により認識される。
【0428】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適な5HT3アンタゴニストは、例えば、オンダンセトロン、グラニセトロン、メトクロプラミドを含む。
【0429】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適なセロトニンアゴニストは、スマトリプタン、ラウオルシン、ヨヒンビン、メトクロプラミドを含む。
【0430】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適なSSRIは、フルオキセチン、シタロプラム、フェモキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、インダルピン、セルトラリン、ジメルジンを含む。
【0431】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適なSNRIは、ベンラファキシンおよびレボキセチンを含む。
【0432】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適な三環系抗鬱薬は、イミプラミン、アミトリプチリン、クロミプラミンおよびノルトリプチリンを含む。
【0433】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適なドーパミン作動性抗鬱薬は、ブプロピオンおよびアミネプチンを含む。
【0434】
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる好適な抗痙攣剤は、例えば、ジバルプロエクス、カルバマゼピンおよびジアゼパムを含む。
【0435】
以下の実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0436】
化合物を、一般にC18−材料上の高速勾配におけるHPLC−MSを介して記録される質量分析(エレクトロスプレーイオン化(ESI)モード)により特性決定した。
【0437】
調製実施例
[実施例1]1:N−[1−[3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−クロマン−6−イル]アゼチジン−3−イル]−1−メチル−イミダゾール−4−スルホンアミド
【0438】
【化64】
【0439】
1.1 6−メトキシクロマン−4−オンオキシム
【0440】
【化65】
6−メトキシクロマン−4−オン5.2g(29.2mmol)をエタノール中に溶解させ、ヒドロキシルアミン塩酸塩2.53g(36.5mmol)および酢酸ナトリウム2.99g(36.5mmol)(10mlの水中に溶解)を添加した。混合物を65℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温まで放冷し、濃縮した。残留物をメチル−tert−ブチルエーテル中に溶解させた。有機相を水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濃縮し、粗製生成物5.6g(29.4mmol、定量的)を得、この生成物を直接、次の工程において使用した。
ESI−MS[M+H
+]=194 C
10H
11NO
3の計算値=193.
【0441】
1.2 6−メトキシクロマン−4−オン O−トシル オキシム
【0442】
【化66】
6−メトキシクロマン−4−オンオキシム5.68g(29.4mmol)を30mlの乾燥ピリジン中にアルゴン雰囲気下で溶解させた。0℃で、4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド6.05g(31.8mmol)を小分けにして40分間にわたり添加した。混合物を0℃でさらに1時間撹拌し、次いで、室温に加温しておき、一晩撹拌した。混合物を260mlの氷水に注入し、撹拌し、懸濁液を濾過した。固体残留物を少量の冷水(2回)および冷エタノール(1回)で洗浄し、乾燥させ、所望生成物8.96g(25.8mmol、88%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=348 C
17H
17NO
5Sの計算値=347.
【0443】
1.3 3−アミノ−6−メトキシクロマン−4−オン塩酸塩
【0444】
【化67】
ナトリウムエトキシド(10.5ml、28.1mmol、エタノール中21%)の溶液に窒素雰囲気下で0℃で、(Z)−6−メトキシクロマン−4−オンO−トシルオキシム8.96g(25.8mmol)のトルエン中懸濁液を添加した。混合物を一晩撹拌し、ゆっくりと室温に加温しておいた。懸濁液を濾過し、エーテルですすぎ洗浄した。塩化水素の水溶液(2N)95ml(190mmol)を濾液に添加し、室温で2時間撹拌した。懸濁液を150mlの水で希釈し、相を分離した。有機相を塩化水素水溶液(2回、20〜30ml、1N)および水(1回、30ml)により抽出した。合わせた水性層をエーテル(1回)で洗浄した。水相を少量の活性炭とともに撹拌し、濾過し、結晶性の沈殿物が観察されるまで濃縮し、容量が1/5になった。混合物を0℃に冷却し、結晶性の物質を濾別し、少量の冷エタノールで洗浄し、真空中で乾燥させた。濾液もまた真空中で濃縮した。粗製の所望生成物を合わせて3.67g(15.98mmol、62%)得た。
ESI−MS[M+H
+]=194 C
10H
11NO
3の計算値=193.
【0445】
1.4 エチル 6−メトキシ−4−オキソクロマン−3−イルカルバメート
【0446】
【化68】
6−メトキシ−4−オキソクロマン−3−アミニウムクロリド2.82g(12.3mmol)を窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン中に溶解させ、氷浴で0℃に冷却した。ジイソプロピルエチルアミンおよびエチルカルボノクロリデート(carbononochloridate)を添加した。混合物を室温に加温しておき、30分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液(2回)および水(1回)で洗浄した。有機相を洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮し、粗製物質3.5g(13.2mmol、定量的)を生じさせた。
ESI−MS[M+H
+]=265 C
13H
15NO
5の計算値=266.
【0447】
1.5 エチル 4−ベンジル−4−ヒドロキシ−6−メトキシクロマン−3−イルカルバメート
【0448】
【化69】
ベンジルマグネシウムクロリド26.4ml(52.8mmol)を窒素雰囲気下で氷浴で0℃に冷却し、100mlの乾燥THF中に溶解させたエチル 6−メトキシ−4−オキソクロマン−3−イルカルバメート3.5g(13.2mmol)をゆっくりと添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。冷却浴を外し、飽和塩化アンモニウム溶液を添加した。透明な溶液が得られるまで水を添加した。相を分離し、有機相を飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空中で濃縮し、粗製物質6.87g(9.1mmol、定量的)を生じさせた。
ESI−MS[M+Na
+]=380 C
20H
23NO
5の計算値=357.
【0449】
1.6 エチル 4−ベンジリデン−6−メトキシクロマン−3−イルカルバメート
【0450】
【化70】
エチル 4−ベンジル−4−ヒドロキシ−6−メトキシクロマン−3−イルカルバメート6.87g(12.5mmol)を80mlの半濃縮水性塩酸に添加し、100℃で2.5時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、水で希釈した。pH>10になるまで水酸化ナトリウム(50%水溶液)を注意深く添加した。水相をEtOAc(2回)により抽出した。合わせた有機相を水および塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、粗製物質5.7gを生じさせた。この粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物3.1g(9.1mmol、73%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=339 C
20H
21NO
4の計算値=340.
【0451】
1.7 エチル 4−ベンジル−6−メトキシクロマン−3−イルカルバメート
【0452】
【化71】
エチル 4−ベンジリデン−6−メトキシクロマン−3−イルカルバメート3.1g(9.1mmol)を80mlのEtOH中に溶解させ、Pd/C 910mg(0.9mmol)を添加した。次いで、20mlの水中に溶解させたギ酸アンモニウム5.8g(91mmol)を添加し、混合物を70℃に加温しておき、1.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却した。触媒を濾別し、EtOH/水で洗浄した。濾液を真空中で濃縮してEtOHを除去した。この水性濃縮物を酢酸エチル(2回)により抽出した。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、粗製生成物(シス:トランス約7:1)3.2g(9.3mmol、定量的)をもたらした。シス異性体は高温ヘプタンからの晶出によって濃縮(約26:1)することができる。
ESI−MS[M+H
+]=342 C
20H
23NO
4の計算値=341.
【0453】
1.8 エチル 4−ベンジル−6−ヒドロキシクロマン−3−イルカルバメート
【0454】
【化72】
エチル 4−ベンジル−6−メトキシクロマン−3−イルカルバメート3.19g(9.3mmol)を窒素雰囲気下で90mlのメチレンジクロリド中に溶解させた。0℃で、三臭化ホウ素28.0ml(28.0mmol、メチレンジクロリド中1M)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。0℃で、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を反応混合物に添加した。相を分離し、水相をメチレンジクロリドにより抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、粗製生成物3.0g(9.2mmol、99%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=328 C
19H
21NO
4の計算値=327.
【0455】
1.9 シス−3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−オールおよびトランス−3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−オール
【0456】
【化73】
エチル 4−ベンジル−6−ヒドロキシクロマン−3−イルカルバメート2.3g(7.0mmol)をエタノール性KOH(20%)中に溶解させ、70℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を水で2回洗浄し、合わせた水層を酢酸エチルでさらに2回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物をMgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、シス異性体1.11g(4.34mmol、62%)およびトランス異性体0.25g(0.97mmol、14%)をもたらした。
シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=256 C
16H
17NO
2の計算値=255.
トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=256 C
16H
17NO
2の計算値=255.
【0457】
1.10 シス−3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−オール
【0458】
【化74】
シス−3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−オール0.9g(3.57mmol)、1,3−ジブロモプロパン0.36mL(3.55mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン1.9mL(10.88mmol)を18mLのアセトニトリルと合わせ、130℃でマイクロ波中で(CEM)3時間撹拌した。さらに75μLの1,3−ジブロモプロパンおよび0.5mLのN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミンを反応混合物(褐色溶液)に添加し、130℃でマイクロ波中で(CEM)さらに1時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、得られた残留物を水と酢酸エチルとに分配した。有機相を水および塩水で洗浄し、合わせた水相を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発して乾固させ、1gの粗製物質をもたらした。この物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物0.6g(2.01mmol、56%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=296 C
19H
21NO
2の計算値=295.
【0459】
1.11 シス−3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート
【0460】
【化75】
シス−3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−オール0.6g(2.00mmol)を窒素下で塩化メチレン中に溶解させ、ピリジン0.5mL(6.18mmol)を添加し、氷浴で0℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物2.2mL(2.20mmol)を添加し、反応混合物を冷却下で1時間撹拌した。反応混合物をビカーボネート水溶液によりクエンチし、水相を分離し、塩化メチレンにより1回抽出した。合わせた有機層を水(2回)および塩水(1回)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発して乾固させ、0.8gの粗製物質をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=427 C
20H
20F
3NO
4Sの計算値=428.
【0461】
1.12 シス−tert−ブチル(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)カルバメート
【0462】
【化76】
シス−3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート0.2g(0.36mmol)を窒素下でトルエン中に溶解させ、この溶液に酢酸Pd(II)0.01g(0.05mmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(x−Phos)0.05g(0.11mmol)および炭酸セシウム0.35g(1.07mmol)を添加し、得られた混合物を115℃で15分間撹拌した。次いで、3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)アゼチジン−1−イウムクロリド0.09g(0.43mmol)を添加し、反応混合物を115℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で放冷し、溶媒を蒸発させ、残留物を水と酢酸エチルとで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、0.15g(0.33mmol、93%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=450 C
27H
35N
3O
3の計算値=449.
【0463】
1.13 シス−1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−アミン
【0464】
【化77】
シス−tert−ブチル(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)カルバメート0.15g(0.33mmol)を塩化メチレン中に溶解させ、トリフルオロ酢酸0.25mL(3.24mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。残留物を水中に溶解させ、メチル−tert−ブチルエーテルで2回洗浄した。水層を分離し、pH8に達するまで重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、塩化メチレン(3回)により抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥し、濃縮し、粗製物質0.10g(0.29mmol)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=350 C
22H
27N
3Oの計算値=349.
【0465】
1.14 シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【0466】
【化78】
1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−アミン0.05g(0.14mmol)を塩化メチレン中に溶解させ、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン0.05g(0.37mmol)および1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホニルクロリド0.03g(0.19mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を水で2回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物0.06g(0.11mmol、81%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=494 C
26H
31N
5O
3Sの計算値=349.
【0467】
[実施例2]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミド
【0468】
【化79】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=442 C
24H
31N
3O
3Sの計算値=441.
【0469】
[実施例3]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0470】
【化80】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=456 C
25H
33N
3O
3Sの計算値=455.
【0471】
[実施例4]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミド
【0472】
【化81】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタン−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=468 C
26H
33N
3O
3Sの計算値=467.
【0473】
[実施例5]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミド
【0474】
【化82】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=494 C
26H
31N
5O
3Sの計算値=493.
【0475】
[実施例6]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミド
【0476】
【化83】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=495 C
25H
30N
6O
3Sの計算値=494.
【0477】
[実施例7]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−7−フルオロクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−エチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミド
【0478】
【化84】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−7−フルオロクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−エチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=527 C
26H
31FN
6O
3Sの計算値=526.
【0479】
[実施例8]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−7−フルオロクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−2−フルオロピリジン−3−スルホンアミド
【0480】
【化85】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−7−フルオロクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−2−フルオロピリジン−3−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=527 C
27H
28F
2N
4O
3Sの計算値=526.
【0481】
[実施例9]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−7−フルオロクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)ピリダジン−3−スルホンアミド
【0482】
【化86】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−7−フルオロクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)ピリダジン−3−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=510 C
26H
28FN
5O
3Sの計算値=509.
【0483】
[実施例10]:シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−2−フルオロピリジン−3−スルホンアミド
【0484】
【化87】
シス−N−(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−2−フルオロピリジン−3−スルホンアミドを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=509 C
27H
29FN
4O
3Sの計算値=508.
【0485】
[実施例11]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0486】
【化88】
【0487】
11.1 シス−4−ベンジル−3−((エトキシカルボニル)アミノ)クロマン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート
【0488】
【化89】
シス−4−ベンジル−3−((エトキシカルボニル)アミノ)クロマン−6−イルトリフルオロメタンスルホネートを、シス−エチル 4−ベンジル−6−ヒドロキシクロマン−3−イルカルバメート( [実施例1]、1.8)から出発して調製した。4−ベンジル−3−((エトキシカルボニル)アミノ)クロマン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート4.9g(14.97mmol)を窒素雰囲気下で塩化メチレン中に溶解させ、ピリジン3.0mL(37.4mmol)を添加し、氷浴で0℃に冷却した。次いで、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(塩化メチレン中1M)16.5mL(16.5mmol)を添加し、反応混合物を冷却下で0.5時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液によりクエンチし、相を分離し、水相を塩化メチレンにより1回抽出した。合わせた有機層を塩化アンモニウム水溶液および塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発して乾固させ、粗製生成物6.6g(14.37mmol、96%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=460 C
20H
20F
3NO
6Sの計算値=459.
【0489】
11.2 シス−tert−ブチル(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−3−((エトキシカルボニル)アミノ)クロマン−6−イルカルバメート
【0490】
【化90】
シス−4−ベンジル−3−((エトキシカルボニル)アミノ)クロマン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート6.0g(13.06mmol)を窒素雰囲気下でトルエン中に溶解させ、この溶液に酢酸Pd(II)0.44g(1.96mmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン1.87g(3.92mmol)、および炭酸セシウム10.64g(32.6mmol)を添加し、得られた混合物を115℃で15分間撹拌した。次いで、3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)アゼチジン−1−イウムクロリドを添加し、反応混合物を115℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、溶媒を蒸発させ、残留物を水と酢酸エチルとで抽出した。有機相を水および塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物7.8g(12.15mmol、93%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=482 C
27H
35N
3O
5の計算値=481.
【0491】
11.3 シス−エチル(−6−(3−アミノアゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−3−イル)カルバメート
【0492】
【化91】
シス−tert−ブチル(1−(3−(アゼチジン−1−イル)−4−ベンジル−3−((エトキシカルボニル)アミノ)クロマン−6−イルカルバメート7.8g(12.15mmol)を塩化メチレン中に溶解させ、トリフルオロ酢酸9.0mL(117mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を水中に溶解させ、メチル−tert−ブチルエーテルで洗浄した。有機層を水でさらに3回洗浄した。合わせた水層に、pH8に達するまで重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、塩化メチレン(3回)により抽出した。合わせたメチレンジクロリド抽出物をMgSO4で乾燥し、濃縮し、4.33g(11.35mmol、93%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=382 C
22H
27N
3O
5の計算値=381.
【0493】
11.4 シス−エチル(−4−ベンジル−6−(3−(プロピルスルホンアミド)アゼチジン−1−イル)クロマン−3−イル)カルバメート
【0494】
【化92】
シス−エチル(−6−(3−アミノアゼチジン−1−イル)−4−ベンジルクロマン−3−イル)カルバメート1.5g(3.93mmol)をメチレンジクロリド中に溶解させ、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン1.2g(9.83mmol)およびプロパン−1−スルホニルクロリド0.60mL(5.39mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を水で2回、塩水で1回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。この粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物1.74g(3.57mmol、91%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=382 C
22H
27N
3O
5Sの計算値=381.
【0495】
11.5 シス−エチル(−4−ベンジル−6−(3−(プロピルスルホンアミド)アゼチジン−1−イル)クロマン−3−イル)カルバメート
【0496】
【化93】
シス−エチル(−4−ベンジル−6−(3−(プロピルスルホンアミド)アゼチジン−1−イル)クロマン−3−イル)カルバメート1.74g(3.57mmol)を窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン中に溶解させ、水素化アルミニウムリチウム溶液(テトラヒドロフラン中1M)18mL(18mmol)を添加し、反応混合物を還流下で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、過剰分の水素化アルミニウムリチウムをメタノールによりクエンチし、溶媒を蒸発させた。残留物を酢酸エチルと水とに分配した。得られた混合物をセライトによって濾過した。濾液:水性層を分離し、酢酸エチルにより抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。この粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物1.42g(3.32mmol、93%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=430 C
23H
31N
3O
3Sの計算値=429.
【0497】
[実施例12]:シス−N−(1−(−4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミド
【0498】
【化94】
シス−N−(1−(−4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=416 C
22H
29N
3O
3Sの計算値=415.
【0499】
[実施例13]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミド
【0500】
【化95】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=442 C
24H
31N
3O
3Sの計算値=441.
【0501】
[実施例14]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミド
【0502】
【化96】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)エタンスルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
14a.シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=434 C
22H
28FN
3O
3Sの計算値=433.
14b.トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=434 C
22H
28FN
3O
3Sの計算値=433.
【0503】
[実施例15]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【0504】
【化97】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
15a.シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=486 C
24H
28FN
5O
3Sの計算値=485.
15b.トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=486 C
24H
28FN
5O
3Sの計算値=485.
【0505】
[実施例16]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0506】
【化98】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
16a.シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=448 C
23H
30FN
3O
3Sの計算値=447.
16b.トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=448 C
23H
30FN
3O
3Sの計算値=447.
【0507】
[実施例17]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミド
【0508】
【化99】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
17a.シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=486 C
24H
28FN
5O
3Sの計算値=485.
17b.トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=486 C
24H
28FN
5O
3Sの計算値=485.
【0509】
[実施例18]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミド
【0510】
【化100】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−スルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
18a.シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=487 C
23H
27FN
6O
3Sの計算値=486.
18b.トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=487 C
23H
27FN
6O
3Sの計算値=486.
【0511】
[実施例19]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミド
【0512】
【化101】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミドおよびトランス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミドを、実施例11と同様に調製した。
19a.シス異性体:ESI−MS[M+H
+]=460 C
24H
30FN
3O
3Sの計算値=459.
19b.トランス異性体:ESI−MS[M+H
+]=460 C
24H
30FN
3O
3Sの計算値=459.
【0513】
[実施例20]:シス−N−(1−(3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0514】
【化102】
シス−エチル(−4−ベンジル−6−(3−(プロピルスルホンアミド)アゼチジン−1−イル)クロマン−3−イル)カルバメート( [実施例11]、11.4)0.04g(0.08mmol)をエタノール性水酸化カリウム溶液(20%)中に溶解させ、90℃でマイクロ波中で15分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を水で2回洗浄し、合わせた水層を酢酸エチルでさらに2回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。この粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物0.03g(0.06mmol、82%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=416 C
22H
29N
3O
3Sの計算値=415.
【0515】
[実施例21]:シス−N−(1−(3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタン−スルホンアミド
【0516】
【化103】
シス−N−(1−(3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミドを、実施例20と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=428 C
23H
29N
3O
3Sの計算値=427.
【0517】
[実施例22]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド−異性体1
【0518】
【化104】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例11で得られたラセミ混合物をDaicel Chiralpak(n−ヘプタン エタノール 65:35+0.1%トリエチルアミン)上でのキラルクロマトグラフィーにより分離し、異性体を第1の溶出ピークとして単離することにより調製した。
ESI−MS[M+H
+]=430 C
23H
31N
3O
3Sの計算値=429.
【0519】
[実施例23]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド−異性体2
【0520】
【化105】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例11で得られたラセミ混合物をDaicel Chiralpak(n−ヘプタン エタノール 65:35+0.1%トリエチルアミン)上でのキラルクロマトグラフィーにより分離し、異性体を第2の溶出ピークとして単離することにより調製した。
ESI−MS[M+H
+]=430 C
23H
31N
3O
3Sの計算値=429.
【0521】
[実施例24]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミド−異性体1
【0522】
【化106】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタン−スルホンアミドを、実施例13で得られたラセミ混合物をDaicel Chiralpak(n−ヘプタン エタノール 65:35+0.1%トリエチルアミン)上でのキラルクロマトグラフィーにより分離し、異性体を第1の溶出ピークとして単離することにより調製した。
ESI−MS[M+H
+]=442 C
24H
31N
3O
3Sの計算値=441.
【0523】
[実施例25]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタンスルホンアミド−異性体2
【0524】
【化107】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)−1−シクロプロピルメタン−スルホンアミドを、実施例13で得られたラセミ混合物をDaicel Chiralpak(n−ヘプタン エタノール 65:35+0.1%トリエチルアミン)上でのキラルクロマトグラフィーにより分離し、異性体を第2の溶出ピークとして単離することにより調製した。
ESI−MS[M+H
+]=442 C
24H
31N
3O
3Sの計算値=441.
【0525】
[実施例26]:シス−1−(4−ベンジル−7−フルオロ−6−(3−(5−フルオロピリジン−3−スルホンアミド)アゼチジン−1−イル)クロマン−3−イル)アゼチジン−1−イウム(E)−3−カルボキシアクリレート
【0526】
【化108】
シス−1−(4−ベンジル−7−フルオロ−6−(3−(5−フルオロピリジン−3−スルホンアミド)アゼチジン−1−イル)クロマン−3−イル)アゼチジン−1−イウム(E)−3−カルボキシアクリレートを、実施例1と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=527 C
27H
28F
2N
4O
3Sの計算値=526.
【0527】
[実施例27]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド−異性体1
【0528】
【化109】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例16で得られたラセミ混合物をDaicel Chiralpak(n−ヘプタン エタノール 70:30+0.1%トリエチルアミン)上でのキラルクロマトグラフィーにより分離し、異性体を第1の溶出ピークとして単離することにより調製した。
ESI−MS[M+H
+]=448 C
23H
30FN
3O
3Sの計算値=429.
【0529】
[実施例28]:シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド−異性体2
【0530】
【化110】
シス−N−(1−(4−ベンジル−7−フルオロ−3−(メチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例11で得られたラセミ混合物をDaicel Chiralpak(n−ヘプタン エタノール 65:35+0.1%トリエチルアミン)上でのキラルクロマトグラフィーにより分離し、異性体を第2の溶出ピークとして単離することにより調製した。
ESI−MS[M+H
+]=448 C
23H
30FN
3O
3Sの計算値=429.
【0531】
[実施例29]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(プロピルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0532】
【化111】
シス−N−(1−(3−アミノ−4−ベンジルクロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド0.17g(0.41mmol)をプロピオンアルデヒド0.03mL(0.41mmol)と20mLのジクロロエチレン中の氷酢酸0.02mL(0.41mol)の存在下で反応させた。シアノ水素化ホウ素ナトリウム0.03g(0.51mmol)を5mLのメタノール中に溶解させ、添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液に添加し、15分間撹拌し、次いで、これをジクロロメチレンで3回抽出した。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥させ、蒸発させて乾固させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、所望生成物0.09g(0.19mmol、47%)をもたらした。
ESI−MS[M+H
+]=458 C
25H
35N
3O
3Sの計算値=457.
【0533】
[実施例30]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(ジエチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0534】
【化112】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(ジエチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例29と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=472 C
26H
37N
3O
3Sの計算値=471.
【0535】
[実施例31]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−((シクロプロピルメチル)アミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0536】
【化113】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−((シクロプロピルメチル)アミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例29と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=470 C
26H
35N
3O
3Sの計算値=469.
【0537】
[実施例32]:シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(シクロブチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミド
【0538】
【化114】
シス−N−(1−(4−ベンジル−3−(シクロブチルアミノ)クロマン−6−イル)アゼチジン−3−イル)プロパン−1−スルホンアミドを、実施例29と同様に調製した。
ESI−MS[M+H
+]=470 C
26H
35N
3O
3Sの計算値=469.
【0539】
生物学的試験
1.ヒトGlyT1を発現する組換えCHO細胞中への[
3H]−グリシン取り込み:
ヒトGlyT1cを発現する組換えhGlyT1c_5_CHO細胞を、96ウェルのCytostar−Tシンチレーションマイクロプレート(Amersham Biosciences)中で20000個の細胞/ウェルにおいて蒔き、24時間培養してサブコンフルエントとした。グリシン取り込みアッセイのため、培養培地を吸引し、5mMのL−アラニン(Merck#1007)を有するHBSS(Gibco BRL、#14025−050)100μlにより細胞を1回洗浄した。80μlのHBSS緩衝液を添加し、次いで10μlの阻害剤またはビヒクル(10%のDMSO)および10μlの[
3H]−グリシン(TRK71、Amersham Biosciences)を添加して最終濃度200nMとしてグリシン取り込みを開始した。プレートをWallac Microbeta(Perkin Elmer)中に入れ、最大3時間の間、固相シンチレーション分光測定により連続的にカウントした。10μMのOrg24598の存在下で、非特異的取り込みを測定した。60分から120分の間の[
3H]−グリシン組み込みの線形増加の範囲内での測定を使用する4パラメーターロジスティック非線形回帰分析(GraphPad Prism)により、IC
50の計算を行った。
【0540】
2.ヒトGlyT1を発現する組換えCHO細胞膜を使用する放射性リガンド結合アッセイ
Mezler et al.,Molecular Pharmacology 74:1705−1715,2008に記載の通り、ヒトGlyT1cトランスポーターを発現する膜への放射性リガンド結合を測定した。
【0541】
実施例に開示の化合物について、以下の結果を得た:
【0542】
【表2】
【0543】
3.代謝安定性
代謝安定性を以下のようにして測定した:
0.5μMの試験物質をヒト肝臓ミクロソーム(ミクロソームタンパク質0.25mg/ml)と一緒にマイクロタイタープレート内のpH7.4の0.05Mリン酸カリウムバッファー中で37℃で5分間プレインキュベートした。反応を、NADPH(1.0mM)を添加することにより開始した。0、5、10、15、20および30分後、反応を停止させ、アセトニトリル/メタノール1:1からなり、0.2μMのカルブタミドを含む2倍量のクエンチ溶液で冷却した。試料を、解析するまで凍結させた。未分解試験物質の残留濃度をLC MSMSによって測定した。半減期(T1/2)を試験物質のシグナル/単位時間のプロットの勾配から求め、一次速度論と仮定して経時的な化合物濃度の低下から試験物質の半減期を計算することができるようにした。ミクロソームクリアランス(mClint)を以下のようにして計算した:mClint=((ln(2)/t 1/2)/ミクロソームタンパク質濃度(mg/ml))*1000(単位はuL/分/mgとなる。)。スケールド(scaled)クリアランス(mClin_scaled)を、mCLint_scaled=m CLint*(ミクロソーム内収率(mg/kg BW))/1000000*60として計算した(単位はL/時/kgとなる。)。ミクロソーム内収率は、使用されるミクロソームの具体的な詳細によって規定される。計算は、参考文献:Di,The Society for Biomolecular Screening,2003,453−462;Obach,DMD,1999 vol 27.N 11,1350−1359に修正を加えて行った。
【0544】
実施例に開示した化合物で以下の結果が得られた:
【0545】
【表3】
【0546】
4.メイディン・ダービー・イヌ腎臓II型細胞を用いた排出比の測定
双方向輸送実験を、多剤耐性タンパク質1(MDR1−MDCK)を過剰発現するメイディン・ダービー・イヌ腎臓II型細胞において行い、化合物が潜在的P−gp基質であるかを評価した。
【0547】
化合物をHBSS−pH7.4(ハンクス平衡塩類溶液)中1μMで、Millicell 96−Cellポリカーボネートフィルター上で増殖させたMDR1−MDCK細胞の頂端側または側底側のいずれかの単層に添加した。試料を頂端側および側底側の両方から時間点0、および37Cで1時間のインキュベーション後に収集し、化合物濃度をHPLC/MS/MSによって測定し、次いで、透過係数を両方の輸送方向において求めた。続いて、透過係数から排出比を計算した。