(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-538107(P2016-538107A)
(43)【公表日】2016年12月8日
(54)【発明の名称】レンズ挿入器組立体
(51)【国際特許分類】
A61F 2/16 20060101AFI20161111BHJP
【FI】
A61F2/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-556244(P2016-556244)
(86)(22)【出願日】2014年11月20日
(85)【翻訳文提出日】2016年7月27日
(86)【国際出願番号】US2014066540
(87)【国際公開番号】WO2015080933
(87)【国際公開日】20150604
(31)【優先権主張番号】61/909,519
(32)【優先日】2013年11月27日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516157278
【氏名又は名称】プレスビバイオ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】フェインゴールド ヴィアドミール
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA25
4C097BB04
4C097CC01
4C097MM09
4C097SA10
(57)【要約】
目にレンズを挿入するための装置であって、該装置は、近位端および遠位端を有するハンドル部分と、前記ハンドル部分の遠位端に摺動可能に結合された挿入ヘッド組立体と、前記ハンドル部分にしっかりと結合されたプランジャスリーブと、前記挿入器ヘッド組立体にしっかりと結合された作動スリーブと、前記作動スリーブに結合され、前記挿入ヘッド組立体を通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、を含み、前記プランジャは、遠位端に、レンズを受け入れるための取り付け用ポストを含み、前記作動スリーブの近位または遠位方向の移動は、前記プランジャに対して前記挿入ヘッド組立体を軸線方向に延長させ、または、引っ込める、装置。本開示の他の観点によれば、レンズ挿入装置のための挿入器ヘッド組立体が、取り付け用キャップと、レンズを取り付けるように構成された取り付け用ポストと、を含む。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目にレンズを挿入するための装置であって、該装置は、
近位端および遠位端を有するハンドル部分と、
前記ハンドル部分の遠位端に摺動可能に結合された挿入器ヘッド組立体と、
前記ハンドル部分にしっかりと結合されたプランジャスリーブと、
前記挿入器ヘッド組立体にしっかりと結合された作動スリーブと、
前記作動スリーブに結合され、前記挿入器ヘッド組立体を通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、を含み、前記プランジャは、遠位端に、レンズを受け入れるための取り付け用ポストを含み、前記作動スリーブの近位または遠位方向の移動は、前記プランジャに対して前記挿入器ヘッド組立体を軸線方向に延長させ、または、引っ込める、装置。
【請求項2】
前記挿入器ヘッド組立体は、取り付け用キャップから遠位方向に延びる頂部リーフおよび底部リーフをさらに含み、前記頂部リーフおよび前記底部リーフは、互いに当接するように付勢される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プランジャは、中心軸線を有する主本体部分と、前記主本体部分の両側に沿って長手方向に延びる1対の横方向翼部と、をさらに含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記プランジャは、前記主本体部分から近位方向に延びるボール端部を有する取り付け部材と、前記主本体部分から遠位方向に延びる付勢用アームと、をさらに含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記付勢用アームは、前記頂部リーフの遠位端部分と前記底部リーフの遠位端部分との間で摺動する実質的に平らな上側摺動面および実質的に平らな下側摺動面を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プランジャは、前記上側摺動面に向かう付勢用突出部をさらに含み、前記付勢用突出部は、前記挿入器ヘッド組立体の引っ込め中に前記頂部リーフに当接するときに前記頂部リーフと前記底部リーフとを分離させるように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記頂部リーフは、前記プランジャに対する前記挿入ヘッド組立体の所定の引っ込め距離後に前記付勢用突出部を受け入れるための頂部リーフチャンネルを有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記プランジャスリーブは、前記取り付け部材の前記ボール端部と組み合うソケット部分を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項9】
アクチュエータが前記作動スリーブに結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記ハンドル部分は、前記アクチュエータの作動を受け入れるように構成された溝チャンネルを含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記底部リーフは、遠位端にレンズ形部分をさらに含み、前記頂部リーフは、遠位端にパドル部分をさらに含み、レンズは、取り付け位置にあるときに、前記取り付け用ポストに取り付けられ、前記レンズ形部分と前記パドル部分との間に挟まれる、請求項2に記載の装置。
【請求項12】
レンズ挿入装置のための挿入器ヘッド組立体であって、前記挿入器ヘッド組立体は、
取り付け用キャップと、
レンズを取り付けるように構成された取り付け用ポストを有し、前記取り付け用キャップを通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、
前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる頂部リーフと、
前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる底部リーフと、を含み、前記頂部リーフおよび前記底部リーフは、少なくとも前記頂部リーフと前記底部リーフとの間に挟まれた前記プランジャの部分に当接するように付勢される、装置。
【請求項13】
前記プランジャは、中心軸線を有する主本体部分と、前記主本体部分の両側に沿って長手方向に延びる1対の横方向翼部と、をさらに含み、前記取り付け用キャップは、前記主本体部分の形状に構成された貫通穴を有する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プランジャは、前記主本体部分から近位方向に延びるボール端部を有する取り付け部材と、前記主本体部分から遠位方向に延びる付勢用アームと、をさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記付勢用アームは、前記頂部リーフの遠位端部分と前記底部リーフの遠位端部分との間で摺動する実質的に平らな上側摺動面および実質的に平らな下側摺動面を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記プランジャは、前記上側摺動面に向かう付勢用突出部さらに含み、前記付勢用突出部は、前記挿入器ヘッド組立体の引っ込め中に前記頂部リーフに当接するときに前記頂部リーフと前記底部リーフを分離させるように構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記頂部リーフは、前記プランジャに対する前記挿入器ヘッド組立体の所定の引っ込め距離後に前記付勢用突出部を受け入れるための頂部リーフチャンネルを有する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
取り付け用キャップと、前記取り付け用キャップを通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる頂部リーフと、前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる底部リーフとを有する挿入器ヘッド組立体であって、前記頂部リーフおよび前記底部リーフは、少なくとも前記頂部リーフと前記底部リーフとの間に挟まれた前記プランジャの部分に当接するように付勢される、挿入器ヘッド組立体と、
前記挿入器ヘッド組立体に取り付けられたストッパと、
前記挿入器ヘッド組立体が取り付けられた前記ストッパを受け入れるためのバイルと、を含む、殺菌包装組立体。
【請求項19】
前記ストッパおよび取り付けられた挿入器ヘッド組立体を前記バイルに取り付けるためのキャップをさらに含む、請求項18に記載の殺菌包装組立体。
【請求項20】
角膜ポケットにレンズを挿入するための方法であって、該方法は、
近位端および遠位端を有するハンドル部分と、前記ハンドル部分の前記遠位端に摺動可能に結合された挿入器ヘッド組立体と、前記挿入器ヘッド組立体を通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、を含むレンズ挿入装置を準備し、
前記プランジャの遠位端に設けられた取り付け用ポストにレンズを取り付ける、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼科手術に関する。さらに詳しくは、本発明は、目にレンズを挿入するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の目は、視覚画像を受け入れ、受け入れられた視覚画像を脳の視覚中枢に伝達することができる特別な知覚器官である。目の主要部分には、角膜、虹彩、レンズ、および、網膜がある。角膜は、光が最初に通過する目の正面の透明な窓である。角膜の内面は、扁平なタイル状の内皮細胞の単一の層で裏張りされており、その機能は、角膜の透明性を維持することである。虹彩は、虹彩の中央の開口である瞳孔を通って目に入る光の量を調節するために開いたり閉じたりする角膜の背後に位置する着色された筋肉のカーテンである。レンズは、目の後面上に光の焦点を合わせるように形を変え、または順応する角膜の背後に位置する透明な構造体である。誕生から目の中にあるレンズの医学用語は、「水晶体」である。網膜は、光画像を感知し、感知した光画像を視覚神経を介して脳に伝達する目の後部の神経組織の層である。
【0003】
目は、一般的な視覚障害、病気、または、外傷によって影響を受け得る。正常な良好に機能する目は、種々の距離にある物体の画像を受け取り、その画像の焦点を網膜上に合わせる。目が正しく画像の焦点を網膜上に合わせることができないときに、屈折誤差が生じる。
【0004】
老視は、近見視力の漸進的な喪失であり、しばしば老化の進行に伴って起こる。老視は、人が35歳に達したときに徐々に発展し始める老化に関連した屈折障害である。この障害は、始まった後の数年は気付かれず、年齢とともに悪化することがある。老視の最初の兆候は、人が細かい印刷を読むことが困難になり始めたときに典型的に経験される。老視は、レンズの「弾性」、すなわち、近および中距離の範囲の物体から入る光を網膜上に合焦するために形を変えるレンズの能力の喪失に関連する。弾性は、人が年齢を重ねると徐々に失われていき、目が近くの物体に焦点を合わせる能力をゆっくりと減少させる。老視は、老化の自然の一部であり、大人生活のある時点で実質的にすべての人に影響を与える。老視の兆候には、細かい印刷を読むことの困難、および、近くの物体と遠くの物体との間で目の焦点を移行するときのかすんだ視覚があり得る。
【0005】
老視のためのいくつかの一般的な治療法がある。専用老眼鏡が1つのかかる治療法である。老眼鏡は、近くの物体を拡大して視力を改善する。しかし、人が、遠くの物体に焦点を合わせることも必要な場合には、老眼鏡と近眼鏡の交換は不便であり得る。もう1つの治療法は、遠近両用眼鏡であり、遠近両用眼鏡は、遠見視力を補助する眼鏡の部分と、近見視力を補助する眼鏡の部分とを提供する。遠近両用眼鏡は近見視力と遠見視力の両方を矯正するための単一の眼鏡ではあるけれども、遠近両用眼鏡は方向感覚の喪失を引き起こすことがある。近見視力と遠見視力の両方を矯正する目の表面用のコンタクトレンズも開発されてきた。これらの治療法は、老視になった人のために視力の矯正を提供するけれども、各治療は、日々着用され、または使用されなければならない少なくとも1つの付属品または1対のコンタクトレンズを必要とする。さらに、目に挿入される非常に小さいレンズも開発されている。しかしながら、これらのレンズは、手で、或いは、在来のツールによって挿入することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、例えば、患者の老視を改善するために、角膜にレンズ、特にマイクロレンズを挿入するための装置および方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の必要は、1つの観点では、いくつかの実施形態で、レンズ挿入器装置を含む装置および方法を提供する本発明によって大きな程度で満たされる。
【0008】
本発明の1つの観点によれば、目にレンズを挿入するための装置が、近位端および遠位端を有するハンドル部分と、前記ハンドル部分の遠位端に摺動可能に結合された挿入器ヘッド組立体と、前記ハンドル部分にしっかりと結合されたプランジャスリーブと、前記挿入器ヘッド組立体にしっかりと結合された作動スリーブと、前記作動スリーブに結合され、前記挿入ヘッド組立体を通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、を含み、前記プランジャは、遠位端に、レンズを受け入れるための取り付け用ポストを含み、前記作動スリーブの近位または遠位方向の移動は、前記プランジャに対して前記挿入器ヘッド組立体を軸線方向に延長させ、または、引っ込める。
【0009】
本発明の他の観点によれば、レンズ挿入装置のための挿入器ヘッド組立体が、取り付け用キャップと、レンズを取り付けるように構成された取り付け用ポストを有し、前記取り付け用キャップを通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる頂部リーフと、前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる底部リーフと、を含み、前記頂部リーフおよび前記底部リーフは、少なくとも前記頂部リーフと前記底部リーフとの間に挟まれたプランジャの部分に当接するように付勢される。
【0010】
本発明の他の観点によれば、殺菌包装組立体が、取り付け用キャップと、前記取り付け用キャップを通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる頂部リーフと、前記取り付け用キャップから遠位方向に延びる底部リーフとを有する挿入器ヘッド組立体であって、前記頂部リーフおよび前記底部リーフは、少なくとも前記頂部リーフと前記底部リーフとの間に挟まれた前記プランジャの部分に当接するように付勢される挿入器ヘッド組立体と、前記挿入器ヘッド組立体に取り付けられたストッパと、前記挿入器ヘッド組立体が取り付けられた前記ストッパを受け入れるためのバイルと、を含む。
【0011】
本発明のさらに他の観点によれば、角膜ポケットにレンズを挿入するための方法が、近位端および遠位端を有するハンドル部分と、前記ハンドル部分の前記遠位端に摺動可能に結合された挿入器ヘッド組立体と、前記挿入器ヘッド組立体を通して摺動可能に受け入れられたプランジャと、を含むレンズ挿入装置を準備し、前記プランジャの遠位端に設けられた取り付け用ポストにレンズを取り付けることを含む。
【0012】
かくして、本発明の詳細な説明をより良く理解できるように、また、当業界に対する本貢献をより良く理解できるように、本発明のいくつかの実施形態を、より広く概略的に説明してきた。もちろん、本発明の追加の実施形態が、以下で説明され、添付の特許請求の範囲の主題を形成する。
【0013】
これに関して、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明の適用が、以下の詳細な説明に示され、図面に示された構造の詳細および構成要素の構成に限定されないことを理解すべきである。本発明は、説明された実施形態に追加された実施形態が可能であり、種々の仕方で実施することができる。本願の明細書および要約書で使用されている用語は説明のためであり、限定とみなされてはならないと理解すべきである。
【0014】
したがって、当業者は、本開示が基づく概念が、本発明のいくつかの目的を実行する他の構造、方法、および、システムの設計のための基礎として容易に使用することができることを理解するであろう。したがって、かかる均等構造が本発明の精神および範囲から逸脱しない限り、特許請求の範囲は、かかる均等構造を含むものとみなされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示のいくつかの観点による眼の角膜に対する使用の種々の段階におけるレンズ挿入器の正面図である。
【
図2】本開示のいくつかの観点による眼の角膜に対する使用の種々の段階におけるレンズ挿入器装置の正面図である。
【
図3】本開示のいくつかの観点による目の角膜に対する使用の種々の段階におけるレンズ挿入器の正面図である。
【
図4】本開示のいくつかの観点による眼の角膜に対する使用の種々の段階におけるレンズ挿入器の正面図である。
【
図5】本開示のいくつかの観点による角膜内レンズが配置された目の後部の断面図である。
【
図6】本開示のいくつかの観点によるレンズ挿入器の斜視図である。
【
図7】本開示のいくつかの観点によるレンズ挿入器で使用されるプランジャの平面斜視図である。
【
図8】本開示のいくつかの観点による
図7に示されたプランジャの底面斜視図である。
【
図9】本開示のいくつかの観点によるレンズ挿入器装置で使用されるように構成された構成部品の斜視図である。
【
図10】本開示のいくつかの観点によるレンズ挿入器の長手方向断面図である。
【
図11】本開示のいくつかの観点によるレンズ挿入器装置で使用されるように構成された構成部品の斜視図である。
【
図12】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態で
図6に示されたレンズ挿入器装置のもう1つの斜視図である。
【
図13】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態で
図10に示されたレンズ挿入器装置のもう1つの長手方向断面図である。
【
図14】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態の挿入器ヘッド組立体の拡大図である。
【
図15】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態の挿入器ヘッド組立体の拡大図である。
【
図16】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態の挿入器ヘッド組立体の拡大図である。
【
図17】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態の挿入器ヘッド組立体の拡大図である。
【
図18】本開示のいくつかの観点による特別な使用状態の挿入器ヘッド組立体の拡大図である。
【
図19】本開示のいくつかの観点による挿入器ヘッド組立体のための包装組立体を示す図である。
【
図20】本開示のいくつかの観点による挿入器ヘッド組立体のための包装組立体の構成部品を示す図である。
【
図21】本開示のいくつかの観点による挿入器ヘッド組立体のための包装組立体の構成部品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
同じ参照番号が同じ部分を指示している図面を参照して以下で本発明を説明する。
【0017】
レンズ挿入器組立体の種々の観点は、互いに結合され、取り付けられ、および/または接合された構成部品を説明することによって例示的に示すことができる。本願で使用されるように、用語「結合され」、「取り付けられ」、および/または、「接合され」は、2つの構成部品の直接の連結、または、適当な場合には、介在するまたは中間的な構成部品を介しての互いの連結を指示するために使用される。これとは対照的に、構成部品が、もう1つの構成部品に「直接結合され」、「直接取り付けられ」、および/または、「直接接合され」と言及されている場合には、介在する要素は存在しない。
【0018】
「下側」または「底部」、および、「上側」または「頂部」のような相対的な用語は、本願では、図面に示されたもう1つの要素に対する1つの要素の関係を説明するために使用されることがある。相対的な用語は、図面に示された配向に加えてレンズ挿入器組立体の異なる配向を包含することを意図することが理解されるであろう。例として、図面に示されたレンズ挿入器組立体の向きがひっくり返された場合には、他の要素の「底部」側にあると記載された要素は、他の要素の「頂部」側に配向されるであろう。したがって、用語「底部」は、装置の特定の配向に応じて「底部」および「頂部」の両方の配向を包含し得る。
【0019】
レンズ挿入器組立体の種々の向きは、1つまたはそれ以上の例示的な実施形態を参照して示されることがある。本願で使用されるように、用語「例示的な」は、「例、例え、または、例示として役立つ」ことを意味し、本願に開示されているレンズ挿入器組立体の他の実施形態に対して好ましい、或いは、有利であるものとして解釈されるべきではない。
【0020】
図1−4は、本発明による種々の位置で示されたレンズ挿入器装置100の向きを示している。示されているように、角膜10は、例えば、出典を明示することによってその開示内容全体が本願の一部とされるMethod for Laser Cutting a Corneal Pocketという名称の米国特許出願番号13/222,042に記載されているレーザー手術装置によって形成された角膜ポケット20を有する。角膜ポケット20は、例えば、レーザー源からのレーザービームを使用して光切断によって形成されるのがよく、角膜内レンズ30(
図5も参照)の表面に一致する厚さおよび形状で形成されるのがよい。角膜ポケット20の内面は、凸状、凹状、平面状、または、不規則であってもよい。角膜ポケット20の縁は、所望の結果および角膜内レンズ30の形状に応じた種々の形状を有する輪郭を有してよい。角膜ポケットの種々の構成は、種々の形状および寸法のレンズと共に使用されるように適合されるのがよい。
【0021】
角膜ポケット20は、レンズ30の挿入を容易にし、角膜の改善された手術後治癒のために切開部の寸法を最小にするように構成されるのがよい。例えば、角膜ポケット20はまた、角膜ポケット20が形成された後に角膜内に切断された入口チャンネル22を含むのがよい。入口チャンネル22は、角膜ポケット20内に角膜内レンズ30を挿入することを容易にすることができる。
【0022】
図1−4は、一般的に、角膜ポケット20内に角膜内レンズ30を配置するための方法を示している。レンズ30は、老視に関連した近見視力を改善するように設計された周辺の屈折領域、および、遠見視力を維持するように設計された平坦または非屈折的である中央領域を有するディスク形状レンズであるマイクロレンズであるのがよい。レンズの全体径は、例えば、3−5mmであるのがよく、レンズは、レンズ30の取り付けおよび/または取り扱いのための0.5mmの小ささの中央穴を有するのがよい。
図1に示されているように、レンズ30が遠位端に向かって取り付けられたレンズ挿入器装置100は、入口チャンネル22に向かって近づけられるように位置決めされるのがよい。
図2に示されているように、レンズ30が遠位端に向かって取り付けられたレンズ挿入器装置100は、入口チャンネル22内に案内されるのがよい。
図3に示されているように、レンズ挿入器装置100は、角膜の中央またはその近くで角膜ポケット20内にレンズ30が解放されて配置されるように作動されるのがよい。
図4に示されているように、レンズ30が所定位置に配置されると、レンズ挿入器装置100は、入口チャンエル22を通して後退されるのがよい。
【0023】
図6は、本開示の観点によるレンズ挿入器装置100の斜視図を示している。レンズ挿入器100は、遠位端部分104および近位端106を有する円筒状管であるのがよいハンドル部分102を含む。ハンドル部分102は、例えば、処置中装置100の取り扱いにおいて人間工学的効率性を容易にするために、減少された太さ領域107のような触覚特徴を含むのがよい。挿入器ヘッド組立体をハンドル部分102に摺動可能に結合するために、結合用スリーブ110が、ハンドル部分102の遠位端部分104に設けられるのがよい。
【0024】
挿入器ヘッド組立体120は、本願で頂部リーフ124(top leaf)および底部リーフ(bottom leaf)126と呼ばれる1対のリーフを含み。1対のリーフは、取り付け用キャップ122に結合されるか、或いは、取り付け用キャップ122から延びるように一体的に形成されるのがよい。リーフ124および126の各々の厚さは、組み合わされた厚さが100ミクロンから200ミクロンの範囲にあるように約50ミクロンから100ミクロンの範囲にあるのがよい。リーフ124および126は、ステンレス鋼或いは任意のその他の非腐食性材料から形成されるのがよい。頂部リーフ124および底部リーフ126は、頂部リーフ124の内側面が底部リーフ126の内側面と接触するように互いに付勢されるように構成されており、好ましくは、可撓性の弾力性材料から作られている。プランジャ130が、取り付け用キャップ122を通して摺動可能に延びており、プランジャの一部は、リーフ124および126によって挟まれている。
【0025】
図7および
図8に詳細に示されているように、プランジャ130は、中心軸線133を有する主本体部分132、および、主本体部分132の両側に沿って長手方向に延びる横方向翼部134と共に形成されるのがよい。ボール端部138を備えた取り付け部材136が中心軸線のまわりに同心的に位置しており、主本体部分132から近位方向に延びている。付勢用アーム140が、主本体部分132から中心軸線133に沿って遠位方向に延びている。付勢用アーム140は、頂部リーフ124と底部リーフ126の遠位端部分の間で効果的に摺動するための実質的な平らな上側付勢面142および実質的に平らな下側付勢面144を有するのがよい。付勢用突出部146が、付勢用アーム140の上側付勢面142の遠位端に向かって設けられるのがよい。最後に、取り付け用アーム148が、付勢用アーム140の遠位端から延びるのがよい。取り付け用アーム148は、形状が実質的に円筒形であり、取り付け用ポスト150を形成する湾曲部分に終端するまで中心軸線133に沿って同心的に延びるように構成されている。取り付け用ポスト150は、例えば、取り付け用ポスト150上でのレンズ30の取り付けおよび保持を助けるために、テーパしているか、或いは、段付きであるのがよい。
【0026】
図9に示されているように、取り付け用キャップ122は、プランジャ130の主本体部分132を摺動可能に受け入れるように形成された貫通穴123を有するように形成されるのがよい。貫通穴123は、取り付け用キャップ122の回転により、プランジャ130が往復的に回転され、それ故、取り付け用ポスト150が往復的に回転されるように、プランジャ130の横方向翼部134をキー状に受け入れるように形成されるのがよい。
【0027】
図10に示されているように、取り付けキャップ用122と、リーフ124および126と、プランジャ130と、を含む挿入器ヘッド組立体120は、挿入器装置100のハンドル部分102に別体的に取り付け可能である一体ユニットを形成するのがよい。本開示のいくつかの観点によれば、挿入器ヘッド組立体120は、所望ならば、使い捨て可能であってもよく、或いは、部品が洗浄され、消毒されるように、挿入器装置100から容易に取り外し可能であるのがよい。
【0028】
作動スリーブ151が、ハンドル部分102の中空内部遠位端部分104内に摺動可能に収容されるのがよい。摺動スリーブ151は、中心軸線133のまわりに同心的に配置されており、プランジャ130が作動スリーブ151の内側に摺動可能に位置するように、挿入器ヘッド組立体120の取り付け用キャップ122に結合するように構成されている。アクチュエータ160が、適当な取り付け手段を介して、例えば、止めねじ162またはポストによって、作動スリーブ151に結合されるのがよい。アクチュエータ160は、該アクチュエータと操作者の指との間で摩擦を提供するように表面模様付けされるのがよい(例えば、
図6参照)。
【0029】
図10および
図11を参照すると、ハンドル部分102の円筒状内部に収容執されるプランジャスリーブ152が設けられるのがよい。プランジャスリーブ152は、形状が円筒形であるのがよく、近位端153と、遠位端154と、作動スリーブ151の内周に実質的に等しい外周と、を有する。プランジャスリーブ152の近位端153は、ハンドル部分102の内側に設けられた内部ストップ103にプランジャスリーブ152をしっかりと取り付けるために雌ねじが切られているのがよい。ねじ155のような任意の適当な取り付け機構を使用して、ハンドル部分102にプランジャスリーブ152を取り付けるのがよい。プランジャスリーブ152の遠位端154は、プランジャ130のボール端部138を受け入れ、取り付けるためのソケット156を形成するように構成されている。
【0030】
ハンドル部分102に挿入器組立体120を取り付けるために、プランジャ130のボール端部138は、プランジャスリーブ152のソケット156に強制的に組み付け係合される。次いで、ハンドル部分102の遠位端部分に取り付けられた結合用スリーブ110は、ねじ切り連結部を介して取り付け用キャップ122に取り付けられるのがよい。ハンドル部分102から挿入器ヘッド組立体120の係合が外れるのを防止するためにハンドル部分102の遠位端部分104に設けられた端ストップ105と連動して作動する係止デテント11が、結合用スリーブ110の近位端に設けられるのがよい。
【0031】
組み立てられると、組み付けられたプランジャ130とプランジャスリーブ152は、中心軸線133に沿って整合し、ハンドル部分102に対する中心軸線133に沿ったプランジャ130の軸線方向移動を防止するようにしてハンドル部分102に取り付けられる。かくして、挿入器ヘッド組立体120に取り付けられた作動スリーブ151は、組み付けられたプランジャ130とプランジャスリーブ152のまわりに同心的に摺動可能に配置される。付勢用ばね158が、作動スリーブ151、かくして、結合された挿入器ヘッド組立体120を挿入器装置100の遠位端に向けて付勢するために、ハンドル部分102の内部に設けられるのがよい。前に説明したように、結合用スリーブ110の近位端に設けられた係止デテント111は、ハンドル部分102から挿入器ヘッド組立体120の係合が外れるのを防止するためにハンドル部分102の遠位端部分104に設けられた端ストップ105と連動して作動しながら、しっかりと結合されたプランジャ130とハンドル部分102に対する遠位方向への作動スリーブ151の軸線方向移動の移動境界をも構成する。付勢用ばね158および/または、例えば、結合用スリーブ110の軸線方向長さは、結合されたプランジャ130とハンドル部分102に対する近位方向への作動スリーブ151の軸線方向移動の第2の移動境界を構成することができる。
【0032】
本開示の他の観点では、
図10および
図11に示されているように、作動スリーブ151は、該作動スリーブ151を通してばね装填止めねじ163を取り付けるように構成されているのがよい。プランジャスリーブ152には、プランジャスリーブ152に対する所定の延長または引っ込め位置に作動スリーブ151を係止するために止めねじ163によって係合される半径方向係止溝159が形成されているのがよい。
【0033】
図6および
図10は、或る使用位置、すなわち、プランジャ130が、挿入器ヘッド組立体120に対して遠位方向に実質的に完全に引っ込められた貯蔵位置にある装置100を示している。この位置で、レンズ30は、取り付け用ポスト150および頂部リーフ124と底部リーフ126の締め付けられた遠位端によって効果的に取り付けられることができる。装置100を挿入処置で使用するために、
図12および
図13に示されているように、アクチュエータ160は、挿入器ヘッド組立体120に結合された作動スリーブ151を、結合されたプランジャ130とハンドル部分102に対して近位方向に移動させるように構成されている。ハンドル部分102に対するアクチュエータ160の自由な移動を可能にするチャンネル溝164が、円筒形ハンドル部分102の壁に設けられている。挿入器ヘッド組立体120がプランジャ130に対して近位方向に引っ込められると、プランジャ130の取り付け用アーム148と取り付けポ用スト150は、引っ込められず、むしろ、前に説明し、また、
図1−4に示されているように、レンズ30が角膜ポケット20に容易に挿入されるように露出される。かくして、作動スリーブ151は、止めねじ163が、レンズ30の解放位置に組立体を係止するように近位係止溝159に係合するまで、付勢用ばね158の力に抗して引っ込められるのがよい。
【0034】
かくして、レンズ30は、入口チャンネル22を通して角膜ポケット200内に正しく位置決めされるまで、挿入装置100に効果的に取り付けられる。所定位置に位置決めされた後、レンズ30を、解放される準備のできた取り付けられていない状態で取り付けポスト150上に残しながら、アクチュエータ160を使用して、挿入器ヘッド組立体120を引っ込めるのがよい。レンズ30を、角膜ポケット20の正確な所定位置内に置くことができる。レンズが所定位置に置かれると、わずかな圧力を装置100に後方に加えることにより、レンズ30から取り付けポスト150の係合が外れ、レンズ30は所定位置に降ろされる。入口チャンネル22を通して装置100を容易に除去し、完全に後退させるために、取り付け用ポスト150が角膜入口チャンネルの横方向寸法と整合するように、装置100をわずかに回転させるのがよい。
【0035】
図14−18は、作動処置中のレンズ挿入器装置100の観点をさらに詳細に説明するための挿入器ヘッド組立体120の拡大図である。
図14に示されているように、取り付けまたは貯蔵位置では、レンズ30は、取り付け用ポスト150がレンズ30に設けられた中央孔を通って延びるように、取り付け用ポスト150上に取り付けられるのがよい。挿入器ヘッド組立体120は、プランジャがリーフ124とリーフ126の間に効果的に挟まれた状態で完全延長位置にとどまる。付勢用ばね158は、挿入器ヘッド120が、アクチュエータ160の作動を介してばねの力に抗して引っ込められるまで挿入器ヘッド組立体120を遠位方向に付勢する。
【0036】
底部リーフ126は、略平らな細長い上側面170を有し、略平らな細長い上側面170は、自由端に実質的に円形のレンズ形部分172を有するように構成されている。底部リーフチャンネル174が、プランジャ130の取り付け用アーム148を収容するために底部リーフ126に形成されているのがよい。同様に、頂部リーフ124は、自由端にパドル部分178が構成された略平らな細長い下側面176を有する。頂部リーフチャンネル180が、頂部リーフ124に形成されているのがよい。
図14に示されているように、取り付けられた位置では、レンズ30は、レンズ30が底部リーフ126の円形のレンズ形部分172上で面一になるように、取り付け用アーム148が底部リーフチャンネル内に十分に収容された状態で取り付け用ポスト150上に取り付けられる。プランジャ130の付勢用アーム140上の付勢用突出部146は、頂部リーフ126の細長い下側面176と底部リーフ124の細長い上側面170が取り付け状態に互いに押し付けられた丁度近位側で片持ちされた頂部リーフ124と底部リーフ126の間の空間に載置するように構成されるのがよい。このように底部リーフ126の細長い上側面170を細長い下側面176に接触させるように頂部リーフ124および底部リーフ126を付勢させた状態で、レンズ30の少なくとも一部が、頂部リーフ124のパドル部分178と底部リーフ126のレンズ形部分172との間に取り付けられるのがよい。このように、レンズ30が取り付けられ、保護された状態で、
図1−4に示されているように、挿入器装置100は入口チャンネル22を通して挿入されて角膜ポケット20の所望の位置に、取り付けられたレンズ30を配置することができる。
【0037】
図15は、アクチュエータ160が、挿入器ヘッド組立体120の作動を開始するように作動された直後の挿入器ヘッド組立体120の拡大図である。プランジャ130は、挿入器ヘッド組立体120が引っ込められるときに所定位置にとどまるように構成されているので、頂部リーフ124および底部リーフ126は、付勢用アーム140の付勢用突出部146上を通過することによって強制的に分離される。付勢用突出部146は、頂部リーフ124および底部リーフ126が閉鎖位置に付勢される前に、頂部リーフ124および底部リーフ126が、レンズ30が頂部リーフ124の少なくともパドル部分178から除去されるのに十分な分離長さを残すことを確保するのに十分な長手方向長さを備えるように構成されているのがよい。さらに、付勢用突出部146の前縁および後縁は、開放位置から閉鎖位置へまたその逆への滑らかな移行を可能にするためにテーパまたは角度付けされているのがよい。
【0038】
図16に示されているように、挿入器ヘッド組立体120がプランジャ130に対して引っ込み続けるときに、付勢用突出部146は、付勢用アーム148と共に、頂部リーフチャンネル180および底部リーフチャンネル174の開放空間に最終的に収容される。したがって、付勢用突出部146がもはや頂部リーフ124に当接していないと、リーフ124および126は閉鎖締め付け位置に付勢されて戻される。付勢用アーム140および取り付け用アーム148は、挿入器ヘッド組立体120が引っ込められるときに、頂部リーフチャンネル180および底部リーフチャンネル174によって形成される開放空間を通って摺動するように構成されている。
【0039】
図17に示されているように、挿入器ヘッド組立体120は、取り付け用アーム148、および、取り付け用アーム148の端で取り付け用ポスト150上に取り付けられたレンズ30を露出させるように後退し続けるのがよい。引っ込み運動を制限するための端ストップ当接部を構成するように頂部リーフチャンネル180および底部リーフチャンネル174の一方または両方にデテント182が形成されているのがよい。このようにして、付勢用アーム140が寸法的に降伏するテーパした移行領域184が、デテント182に当接するように構成されるのがよい。前に説明したように、施術者がアクチュエータ160に加えられている力を完全に緩めまたは解放することを可能にするために、止めねじ163が完全引っ込め位置で係止溝159に係合する。
図1−4に関して説明したように、挿入器ヘッド組立体120が挿入位置から完全に引っ込められると、レンズ30は、取り付け用ポスト150から角膜ポケット内に容易に降ろされることができ、挿入器装置100は、取り付け用アーム148が入口チャンネル22から後退されるように装置は十分に後退される(
図18も参照)。
【0040】
図19−21は、挿入器ヘッド組立体120のための包装組立体200を示している。図示されているように、バイル(vile)210のような適当な格納容器が、挿入器ヘッド組立体120を保持するように構成されているのがよい。挿入器ヘッド組立体120がバイル210の内部部分内にしっかりと保持されるように、例えば、ストッパ220がプランジャ130のボ−ル端部138上に取り付けられるのがよい。キャップ230を使用して、ストッパ220および挿入器ヘッド組立体120を、輸送、保守、および/または、使用中に外れないように取り付けることができる。包装組立体200は、最初にレンズ30なしで、殺菌されるのがよい。次いで、殺菌されたレンズ30を、挿入器ヘッド組立体120内に装着させて取り付け、レンズ30が取り付けられた挿入器ヘッド組立体120をバイル210内に戻して配置し、挿入器装置100と共に使用される殺菌された包装組立体200を形成するのがよい。殺菌された挿入器ヘッド組立体120を使用するために、キャップ230およびストッパ220を取り外してプランジャ130のボール端部138を露出させるのがよい。プランジャスリーブ152のソケット156をプランジャ130のボール端部138に組み付け、挿入器ヘッド組立体120の取り付け用キャップ122に結合用スリーブ110を締め付けることによって、別体の殺菌されたハンドル部分102をボール端部138上に取り付けるのがよい。
【0041】
本発明の多くの特徴および利点が詳細な本明細書から明らかであり、したがって、本発明の真の精神および範囲内にある本発明のすべてのかかる特徴および利点を添付の特許請求の範囲が包含することが意図されている。さらに、当業者は多くの変更および変形を容易に思いつくので、本発明は、例示し、説明してきた正確な構造および作動に限定されることを所望するものではなく、したがって、すべての適切な変更例および均等物は、本発明の精神内で用いることができる。
【符号の説明】
【0042】
10 角膜
20 角膜ポケット
30 角膜内レンズ
100 挿入器装置
102 ハンドル部分
120 挿入器ヘッド組立体
122 取り付け用キャップ
124 頂部リーフ
126 底部リーフ
130 プランジャ
148 取り付け用アーム
150 取り付け用ポスト
151 作動スリーブ
152 プランジャスリーブ
200 包装組立体
【国際調査報告】