特表2016-538507(P2016-538507A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2016-538507バルブアセンブリおよび流体システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-538507(P2016-538507A)
(43)【公表日】2016年12月8日
(54)【発明の名称】バルブアセンブリおよび流体システム
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/02 20060101AFI20161111BHJP
   G05D 16/20 20060101ALI20161111BHJP
【FI】
   F16K31/02 A
   G05D16/20 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-535347(P2016-535347)
(86)(22)【出願日】2013年11月22日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月26日
(86)【国際出願番号】EP2013003524
(87)【国際公開番号】WO2015074674
(87)【国際公開日】20150528
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】508294228
【氏名又は名称】フェスト アーゲー ウント コー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】マイクル マルティン
(72)【発明者】
【氏名】フーフナーグル ヘルベルト
(72)【発明者】
【氏名】フォルヒト ラルフ
【テーマコード(参考)】
3H062
5H316
【Fターム(参考)】
3H062BB10
3H062CC05
3H062FF01
3H062FF13
3H062HH02
5H316AA18
5H316CC03
5H316DD03
5H316EE04
5H316EE08
5H316FF01
5H316FF37
5H316HH12
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つの流体の流れを操作するためのバルブアセンブリであって、制御装置(17)と、少なくとも1つのバルブ装置(18)とを備え、制御装置(17)は、動作コマンドを受信するためのバス通信システム(5)に接続するためのバスインターフェース(20)と、バルブ装置(18)に対する制御コマンドを生成するように動作コマンドを処理するための処理装置(21)と、バルブ装置(18)を電気結合するための少なくとも1つの接続装置(22,23,24,25)とを備え、少なくとも1つのバルブ装置(18)は、制御装置(17)の接続装置(22,23,24,25)のうちの1つに電気的に接続され、制御コマンドを処理するように設計された処理手段(28)を備え、処理手段(28)は、バルブ(51a〜51h)の電気結合のための少なくとも1つの第1接続手段(33)と、センサ手段(36,37,9,10,11,12)の電気結合のための少なくとも1つの第2接続手段(40)とを割り当てられ、処理手段(28)は、接続されたセンサ手段(36,37,9,10,11,12)のセンサ信号を制御コマンドに関連付けるように設計されている、バルブアセンブリに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの流体の流れに影響を与えるためのバルブアセンブリであって、制御ユニット(17)と、少なくとも1つのバルブ装置(18)とを備え、前記制御ユニット(17)は、動作指示を受信するためのバス通信システム(5)に接続するためのバスインターフェース(20)と、前記動作指示をバルブ装置(18)に対する制御コマンドへと処理するための処理装置(21)と、少なくとも1つのバルブ装置(18)を電気結合するための少なくとも1つの接続装置(22,23,24,25)とを備え、前記少なくとも1つのバルブ装置(18)は、前記制御ユニット(17)の前記少なくとも1つの接続装置(22,23,24,25)に電気的に接続され、前記制御コマンドを処理するように設計された処理手段(28)を備え、前記処理手段(28)は、バルブ(51a〜51h,56a〜56d)と少なくとも1つのセンサ手段(36,37,41,42,43,44)とを電気結合するための少なくとも1つの第1接続手段(33)に割り当てられおり、前記処理手段(28)は、前記少なくとも1つのセンサ手段(36,37,41,42,43,44)のセンサ信号を前記制御コマンドに関連付けるように設計されている、バルブアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
前記制御ユニット(17)は、第1のハウジングに収容され、前記少なくとも1つのバルブ装置(18)は、第2の別のハウジングに収容され、導体連結接続(39)が、前記制御ユニット(17)と前記バルブ装置(18)との間に設けられている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のバルブアセンブリであって、
流体圧を検出するための少なくとも1つの圧力センサ(36,37)、および/または、バルブ(51a〜51h,56a〜56d)のバルブ位置を検出するための少なくとも1つの位置センサ(41,42,43,44)が、前記バルブ装置(18)の前記第2接続手段(40)に接続されている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項4】
請求項1または2または3に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの流体アクチュエータ(7,8)が、前記バルブ(51a〜51h,56a〜56d)のうちの少なくとも1つに連結され、前記処理装置(21)は、前記少なくとも1つの流体アクチュエータ(7、8)のための動作プロファイルを、動作指示を用いて決定するように設計され、前記処理装置(21)および/または前記処理手段(28)は、前記動作プロファイルを前記バルブ(51a〜51h,56a〜56d)に対する動作信号へと変換するように設計されている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項5】
請求項1または2または3または4に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの外部センサ装置(9,10,11,12)が、前記処理装置(21)に割り当てられ、前記処理装置(21)は、前記少なくとも1つの外部センサ装置(9,10,11,12)の前記センサ信号を前記下位バス通信システム(5)を介して受信するように、かつ、前記少なくとも1つの外部センサ装置(9,10,11,12)の前記センサ信号を処理するように設計され、前記処理装置(21)は、少なくとも1つの制御アルゴリズム、具体的には位置コントローラおよび/または圧力コントローラ、が記憶されている記憶装置を備えている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項6】
先行する請求項のいずれかに記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの流体アクチュエータ(7,8)が、前記バルブ(51a〜51h,56a〜56d)のうちの少なくとも1つに連結され、前記少なくとも1つの外部センサ装置(9,10,11,12)は、前記アクチュエータ(7,8)に割り当てられ、前記処理装置(21)および/または前記処理手段(18)は、前記センサ手段(9,10,11,12)および/または前記センサ装置(36,37)と共に、前記アクチュエータ(7,8)の位置に影響を与えるために圧力を制御するための制御ループを形成する
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項7】
先行する請求項のいずれかに記載のバルブアセンブリであって、
前記処理手段(28)は、前記センサ手段(36,37)の処理されたセンサ信号を前記制御ユニット(17)に転送するように設計されている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項8】
先行する請求項のいずれかに記載のバルブアセンブリであって、
前記処理手段(28)は、バルブ(51a〜51h,56a〜56d)のための少なくとも1つの制御手段(38)を備え、前記少なくとも1つの制御手段(38)は、電気供給エネルギー、具体的には供給電圧、を少なくとも1つのバルブ(51a〜51h,56a〜56d)に供給するように設計されている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項9】
先行する請求項のいずれかに記載のバルブアセンブリであって、
空圧パイロットバルブとして機能する複数の、具体的には8つの、独立して選択可能なバルブ(51a〜51h)が、前記第1接続手段(33)に接続され、前記バルブ(51a〜51h)は、具体的には2つの作業用ポート(74a,74b)において流体を供給するように設計されている、具体的には4つの選択可能な空圧メインバルブ(56a〜56d)に連結されている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項10】
請求項9に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの作業用ポート(74a,74b)が、前記バルブ装置(18)の前記第2接続手段(40)に接続された圧力センサ(36、37)に割り当てられ、かつ/または、少なくとも1つのメインバルブ(56a〜56d)が、前記メインバルブ(56a〜56d)の前記バルブ位置を検出するための位置センサ(41,42,43,44)に割り当てられている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項11】
先行する請求項のいずれかに記載のバルブアセンブリであって、
前記制御ユニット (17)および/または前記バルブ装置(18)は、周囲圧力センサ(27)および/または供給圧力センサ(26)を備え、前記処理装置(21)は、前記周囲圧力センサ(27)のセンサ信号、および/または前記供給圧力センサ(26)のセンサ信号を受信するように設計されている
ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項12】
動作指示が上位バス通信システム(3)に対して利用可能となるように設計された制御装置(2)を備える流体システムであって、前記制御装置(2)と先行する請求項のいずれかに記載のバルブアセンブリ(6)との間でデータ通信を行うように設計された上位バス通信システム(3)を備え、前記上位バス通信システム(3)は、前記上位バス通信システム(5)に接続されている、流体システム。
【請求項13】
請求項12に記載の流体システムであって、
前記上位バス通信システム(3)と下位バス通信システム(5)との間のバスコマンドを双方向変換するように設計されたバス連結器(4)が、前記上位バス通信システム(3)と前記制御装置(2)との間に設けられ、前記下位バス通信システム(5)は、前記バス連結器(4)と前記制御装置(2)との間に形成されている
ことを特徴とする流体システム。
【請求項14】
請求項12または13に記載の流体システムであって、
少なくとも1つのアクチュエータ(7、8)が、前記バルブアセンブリ(6)に流体的に接続され、少なくとも1つの入力/出力装置(16)が、前記バス通信システム(5)に接続され、前記アクチュエータ(7,8)が、前記処理装置(21)への位置信号の提供を促進するために、前記入力/出力装置(16)に電気的に接続された少なくとも1つの位置センサ(9,10,11,12)に割り当てられている
ことを特徴とする流体システム。
【請求項15】
請求項12または13または14に記載の流体システムであって、
前記バルブアセンブリ(6)は、バルブハウジング(71,73)を備え、前記バルブハウジング(71,73)には、バルブカートリッジをペアで収容するためのバルブ軸(52a〜52d)が形成され、前記バルブアセンブリ(6)は、更に、前記バルブ軸(52a〜52d)に配置されたバルブカートリッジを備え、前記バルブ軸(52a〜52d)の各々は、中に配置されたバルブカートリッジと共に、圧力チャンバを結合して、関連する入力ポートと流体連通するように接続し、前記バルブカートリッジの各々は、2つの選択可能な電気バルブ(51a〜51h)を備え、前記2つの選択可能な電気バルブ(51a〜51h)の各々は、前記圧力チャンバと前記バルブ(51a〜51h)にそれぞれ割り当てられた出力ポート(53a〜53h)との間の自由流れ断面に影響を与えるように設計されている
ことを特徴とする流体システム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、例えば少なくとも1つの流体の流れに影響を与え、空気圧シリンダあるいは空気圧式ロータリアクチュエータ等の、流体で作動されるアクチュエータを適切な方法で制御するための、自動化技術において用いられるバルブアセンブリに関する。本発明は更に流体システムに関する。
【0002】
本発明は、高クロック速度を用いて、すなわち単位時間当たりに複数の切換周期を用いて、少なくとも1つの流体の流れに影響を与えることを促進する、バルブアセンブリを提供する問題に基づく。
【0003】
第1の局面によると、この問題は、請求項1の特徴を有するバルブアセンブリによって解決される。この特徴において、該バルブアセンブリは、制御ユニットと、少なくとも1つのバルブ装置とを備え、制御ユニットは、動作指示を受信するためのバス通信システムに接続するためのバスインターフェースと、該動作指示をバルブ装置に対する制御コマンドへと処理する処理装置と、バルブ装置を電気結合するための少なくとも1つの接続装置とを備え、少なくとも1つのバルブ装置は、制御ユニットの少なくとも1つの接続装置に電気的に接続され、制御コマンドを処理するように設計された処理手段を備え、処理手段には、バルブと少なくとも1つのセンサ手段とを電気結合するための少なくとも1つの第1接続手段が割り当てられており、処理手段は、少なくとも1つのセンサ手段のセンサ信号を制御コマンドに関連付けるように設計されている。
【0004】
このため、本発明によると、バルブアセンブリは、2つの基本的な主要コンポーネントに分けられる。第1の主要コンポーネントは制御ユニットであり、該制御ユニットは、バス通信システムとの通信のため、ならびに動作指示を制御コマンドへと変換するために設計されている。第2の主要コンポーネントはバルブ装置であり、該バルブ装置は、制御コマンドを実際の流体の流れに事実上変換するように設計され、そのためバルブおよびセンサ手段に接続され得る。このようなバルブアセンブリは、例えば下位バス通信システムを介してバスノードに接続されていてもよく、上位バス通信システムを介して、プログラマブルロジックコントローラ等の上位制御システムと通信可能となる。あるいは、バルブアセンブリは、バスノードが介在することなく、上位バス通信システムに直接接続されるようになっていてもよい。制御ユニットおよびバルブアセンブリのバルブ装置の双方が、それぞれ処理装置あるいは処理手段の形態でコンピュータに設けられて、一定の量の処理力を有するため、上位制御システムは、抽象的な動作指示を、具体的にはバスノードを介して、バルブアセンブリへと伝送し、これらの動作指示は、それぞれの動作の実行に関して、たとえあったとしても、非常にわずかな詳細のみを含んでいることが好ましくなり得る。これらの詳細は、処理装置あるいは処理手段においてそれぞれ動作指示を処理し、適切なアルゴリズムを用いて、接続されたバルブおよびセンサ手段の特定のパラメータおよび測定値を含むことによってのみ決定される。これは、一方で上位制御システムとバルブアセンブリとの間の通信には、抽象的な動作指示の伝送を行うのに、小さな帯域幅のみが必要とされ、他方では、動作指示の変換に要する計算は、制御されるバルブの直近においてその場で行うことが可能である、ということである。更に、電動バルブを電気結合するために設計された第1接続手段に加えて、処理装置がセンサ手段の電気結合のための第2接続手段にも割り当てられていることは、有利である。その結果、接続されたセンサ手段のセンサ信号を、処理手段において直接処理することが可能である。これによって、第1接続手段に接続されたバルブの状態および/またはバルブに流体的に接続され、処理手段に適切なセンサ手段を備えた流体負荷の状態を、特に高速で効果的に含むことが容易になる。処理装置は、動作指示を、接続されたバルブによって利用可能となる対応する流体の流れと、その結果生じる接続されたアクチュエータの動作とに、所望の通りに変換するための、複数のバルブ装置の動作を調整するタスクが与えられることが好ましい。このため、制御ユニットとバルブ装置との間の双方向の通信は有利である。その理由は、このように、バルブ装置に到達するセンサ信号と、個々のバルブのためのバルブ装置からの動作信号との双方を、処理装置に伝送することが可能であり、処理装置が個々のバルブ装置のための制御機関としてのタスクを実行できるからである。
【0005】
本発明の更なる有利な展開は、従属請求項で特定されている。
制御ユニットが第1のハウジングに収容され、少なくとも1つのバルブ装置が第2の別のハウジングに収容され、導体連結接続が、制御ユニットとバルブ装置との間に設けられていれば、好都合である。このように、バルブ装置は、割り当てられたバルブによって利用可能となり得る流体の流れによって制御されるように意図されたアクチュエータ上に、直接取り付けることが可能である。制御ユニットは、他方では、制御ユニットを遠隔配置することが有利となるように、複数のバルブ装置に適切な制御コマンドを提供し、バルブ装置を調整するタスクを有する。図示された実施形態では、具体的には、シリアルペリフェラルインターフェース規格(SPI規格)に準じた同期シリアルデータバスを介した、シリアルデータの伝送が、制御ユニットとバルブ装置との間の導体連結接続に対して行われる。このようにして、制御コマンドの効率的なデータ伝送、および制御ユニットへの個々のバルブ装置のフィードバックの効率的なデータ伝送が確保され得る。
【0006】
本発明の更なる展開では、流体圧を検出するための少なくとも1つの圧力センサおよび/または、バルブのバルブ位置を検出するための少なくとも1つの位置センサがバルブ装置の第2接続手段に接続されている。バルブ装置に接続されたバルブの機能状態は、圧力センサおよび位置センサの双方によって検出可能であり、バルブ装置が連続的に、あるいは所定の時点で、バルブが所定のバルブ位置をとっているか、および/または圧力センサが位置する測定点において、対応する流体圧が存在するかについての情報を要求することが可能なように、位置センサは、具体的には、バルブのストロークを検出するためのストロークセンサとして設計されている。このようにして、バルブ装置に接続されたバルブのバルブ機能の監視を有利に実行することが可能である。
【0007】
少なくとも1つの流体アクチュエータがバルブのうちの少なくとも1つに連結され、処理装置が、少なくとも1つの流体アクチュエータのための動作プロファイルを、動作指示を用いて決定するように設計されており、処理装置および/または処理手段が、動作プロファイルをバルブに対する動作信号へと変換するように設計されていることが好ましい。よって、処理手段がそれぞれのバルブ装置に接続されたバルブを適切な方法で制御できるように、制御ユニット内の処理装置は、入力されてくる上位制御システムの動作指示を、アクチュエータに対する動作プロファイルへと変換する役割を担っている。これらの動作プロファイルは、負荷、具体的にはバルブに接続されたアクチュエータ、の有利な制御を促進するために、具体的には比例バルブとして設計されたバルブの単純な切換だけではなく、例えば制御されるバルブを通る流体の流れを変化させるための、予め設定可能な値も含んでいるであろう。例えば、制御コマンドとして制御ユニットからバルブ装置へと伝送され得る動作プロファイルは、バルブ装置の処理手段において、バルブのための動作信号に変換される。加えて、あるいは代替的に、動作プロファイルは、処理装置において部分的にあるいは全体的に動作信号に変換され、これらはその後、バルブを制御するための所望の動作信号を生成するために、処理手段に利用可能となってもよい。
【0008】
図示された実施形態において、傾斜型の動作プロファイルを処理装置から処理手段へと提供することによって、制御されるバルブに対して同様な傾斜型の動作信号が発生する。処理装置が、接続されたバルブの特定の電気駆動の特別な特徴を認識する場合は、各バルブの駆動に個別に合わせた動作信号であっても、傾斜型の動作プロファイルから得ることが可能である。この個々の動作信号は、傾斜型の動作プロファイルとは著しく異なっていてもよく、接続されたバルブを通る流体の流れに、変化を生じさせることを目的としている。そのため傾斜型の動作プロファイルは、対応する動作、具体的には接続された流体負荷の動作、という形態で表される。このような状況において、処理手段は、接続されたバルブに電気レベルで、および/または、適切なプログラミングによってのいずれかで、的確に対応することが可能であり、それによって、特に効率的で高速のバルブの制御が促進されるということは、有利である。更に、複数の動作指示、動作プロファイル、および動作信号に分割するということは、処理装置と処理手段との間では少量のデータが伝送されなければならないということを確実にしている。その理由は、処理手段における局所的な知能によって、予め設定された動作プロファイルに従ってバルブを補正制御するのに必要な計算が、処理手段において局所的に行うことが可能であるからである。
【0009】
本発明の更なる展開では、少なくとも1つの外部センサ装置が処理装置に割り当てられ、処理装置は、少なくとも1つの外部センサ装置のセンサ信号を下位バス通信システムを介して受信するように、かつ少なくとも1つの外部センサ装置のセンサ信号を処理するように設計され、処理装置は、少なくとも1つの制御アルゴリズム、具体的には位置コントローラおよび/または圧力コントローラ、が記憶されている記憶装置を備えている。これによって、接続されたバルブ装置の必要な調整を行うために、処理装置は、バルブ装置に割り当てられたセンサ手段のセンサ信号だけでなく、外部センサ装置のセンサ信号にもアクセスすることが可能になる。例えば、流体負荷、具体的にはバルブ装置に接続される流体アクチュエータ、の機能に間接的にのみ関連する外部センサ装置のセンサ信号が、下位バス通信システムを介して利用可能となってもよい。外部センサ装置は、例えば、バルブ装置に接続された少なくとも1つのアクチュエータによって行われる加工工程の加工結果をチェックし可否信号を提供する、下流に画像処理を有するカメラシステムであってもよい。外部センサ装置の信号を含むことによって、本発明に係るバルブアセンブリを備える自動化システムの動作信頼性を、向上させることが可能である。加えて、入力されてくるセンサ信号を用いることによって、処理装置は、被制御変数、具体的にはバルブアセンブリによって、あるいはアクチュエータの位置によって提供される少なくとも1つの流体圧、を決定することが可能である。このため、処理装置は、少なくとも1つの制御アルゴリズムを記憶するための記憶装置に加えて、センサ信号を含むとともに、それぞれのアルゴリズムが、実行可能となり、かつ所用の制御変数を決定し、該制御変数を関連するバルブ装置に利用可能にすることが可能であるランダムアクセスメモリ領域を備えている。図示された実施形態の制御アルゴリズムは、アクチュエータに供給される流体の圧力を制御するための、圧力コントローラとして設計され得る。あるいは、制御アルゴリズムは、具体的にはバルブ位置あるいはアクチュエータの位置を制御可能である、位置コントローラとして設計され得る。
【0010】
適切な選択工程において任意に選択可能で、かつ、適用可能な場合には、ユーザ入力によって、あるいは接続されたバルブ装置と接続されたバルブとによる自動認識によってパラメータ化することが可能な、複数の制御アルゴリズムが記憶装置に記憶されていれば特に有利である。
【0011】
処理装置の有利な変形例では、例えば制御アルゴリズムの選択および/またはパラメータ化のためのユーザ入力は、下位バス通信システムを介して処理装置に利用可能にされ得る。具体的には、所望のコントローラの選択および/またはパラメータ化が実行される、例えばラップトップあるいはパーソナルコンピュータ等の入力装置は、下位バス通信システムを上位バス通信システムに接続しているバスノードに接続されていてもよい。接続された入力装置に所望のユーザ調整を行うための、標準的なユーザインターフェースを提供するために設計されたウェブサーバが、バスノード、あるいは代替的に処理装置に一体化されていれば特に有利である。
【0012】
本発明の更なる有利な展開では、少なくとも1つの流体アクチュエータがバルブのうちの少なくとも1つに連結され、少なくとも1つのセンサ装置がアクチュエータに割り当てられ、処理装置および/または処理手段が、センサ手段および/またはセンサ装置と共に、アクチュエータの位置に影響を与えるために圧力を制御するための制御ループを形成する。任意あるいは連帯的にセンサ手段および/またはセンサ装置のセンサ信号を含むことによって、バルブアセンブリによって制御される流体アクチュエータの機能は、アクチュエータに利用可能となる流体の流れを監視することによって間接的に、あるいはアクチュエータの実際の動作を監視することによって直接的に、あるいはアクチュエータを用いて得られる加工結果を監視することによって間接的に、のいずれかでチェックされ得る。この監視処理において、例えばアクチュエータの流体圧を判定するための圧力センサ、アクチュエータ位置を判定するための位置センサ、あるいは作業結果を判定するための画像処理装置等の、適切なセンサ手段を用いて得られた知能は、アクチュエータにおける流体圧に対する圧力コントローラとして設計された制御ループのための、実際の値として用いられることが好ましい。これによって、バルブアセンブリを備えた自動化システムにおける様々な要求に対する、特に柔軟な反応を促進する。アクチュエータの動作の全体的な影響を生むために、様々なセンサ手段およびセンサ装置のデータが組み合わせられると特に有利である。このセンサ信号の処理は、多数のセンサ信号を処理するために必要な計算能力を有し、更に外部センサ装置のセンサ信号の受信および処理を行うために構成された、制御ユニットの処理装置において発生することが好ましい。センサ手段のセンサ信号は、処理手段において直接処理され、組み合わされた状態で処理装置に伝送されるか、あるいは任意で、処理手段によって、処理装置を更に調整することなくその形態あるいは生データで直接利用可能にされてもよい。どちらの場合においても、制御、具体的にはバルブアセンブリのバルブのうちの少なくとも1つに接続された流体アクチュエータの位置あるいは動作の速度制御が、利用可能なセンサ信号を用いて行われるようになっている。複数の入れ子化された制御ループが、センサ手段およびセンサ装置のセンサ信号を考慮し、処理手段および処理装置を使用して、流体アクチュエータの動作を制御するために用いられると特に有利である。これは、例えば、バルブによって流体アクチュエータに提供された流体の流れの圧力制御を、流体アクチュエータに対する上位位置の制御と組み合せることによって得ることが可能である。処理装置において、センサ手段および/または外部センサ装置、具体的には位置センサ、のセンサ信号が評価される。例えば、処理装置の位置制御の要求の関数として、処理手段の圧力制御に影響を与えるために、対応するデータ交換が処理装置と処理手段との間で行われる。
【0013】
処理手段が、センサ手段の処理されたセンサ信号を制御ユニットに転送するように設計されていると有利である。このように処理装置は、バルブの機能状態と、それぞれのバルブ装置に接続された関連する流体アクチュエータの機能状態とに関するデータを取得し、制御される流体アクチュエータの所望の動作を得るために、個々のバルブ装置への動作プロファイルの提供を調整可能にしている。
【0014】
本発明の更なる展開では、処理手段は、バルブのための少なくとも1つの制御手段を備え、少なくとも1つの制御手段は電気供給エネルギー、具体的には供給電圧、を少なくとも1つのバルブに供給するように設計されている。この制御手段は、要求に応じて各バルブに必要とされる電力を供給するために、例えば、動作信号によって制御される電気出力段、具体的には電気制御電圧、であってもよい。動作信号は、具体的にはマイクロコントローラとして設計された処理手段によって供給される、アナログ出力信号であることが好ましい。バルブは、電気供給電圧によって閉位置と開位置との間で調節可能であり、かつそのために供給電圧によってその幾何学的形状を変化可能な片持ち梁を備え、少なくとも部分的に圧電材料で作製された、圧電バルブであることが好ましい。
【0015】
本発明の更なる展開では、空圧パイロットバルブとして機能する複数の、具体的には8つの、独立して選択可能なバルブが第1接続手段に接続され、このバルブは、具体的には2つの作業用ポートにおいて流体を供給するように設計されている、具体的には4つの選択可能な空圧メインバルブに連結されている。この様になっているのは、接続された圧電バルブとメインバルブとを有するバルブアセンブリは、流体フルブリッジ回路を形成することが好ましく、この回路によって、バルブの制御とその結果生じる作業用ポートにおけるメインバルブの流体制御とに応じて、例えば2/2方バルブ、3/2方バルブあるいは5/2バルブ等の、様々なバルブの構成を模倣することが可能である。パイロットバルブおよび/またはメインバルブは、比例バルブ、あるいは適切な手段によって比例バルブの様態で作動される切換バルブとして設計されていてもよい。このことは、具体的には、8つの独立して選択可能な圧電バルブが第1接続手段に接続され、これらの圧電バルブのペアが4つの選択可能な空圧メインバルブ全体の流体制御を提供する状況において適用される。
【0016】
少なくとも1つの作業用ポートが、バルブ装置の第2接続手段に接続された圧力センサに割り当てられ、かつ/または少なくとも1つのメインバルブが、メインバルブのバルブ位置を検出するための位置センサに割り当てられていると好都合である。圧力センサおよび/または位置センサとして設計され得るこれらのセンサ手段を用いることによって、処理手段は、メインバルブの流体制御および/またはメインバルブの位置制御を行うための圧力制御を実行することが可能である。このような状況においては、センサ手段が、直接、すなわち複雑なバスシステムを介することなく、処理手段に連結されていること、および、処理手段が、電気信号レベルとして通常存在するセンサ信号を処理するように、具体的にはセンサ信号をデジタル化し、好ましくはマイクロコントローラに記憶されたプログラムを用いて、適切な方法で処理するように構成されていることが好ましくなり得る。
【0017】
制御ユニットおよび/またはバルブ装置は、周囲圧力センサおよび/または供給圧力センサを備え、処理装置が周囲圧力センサのセンサ信号、および/または供給圧力センサのセンサ信号を受信するように設計されていることが好ましい。周囲圧とバルブ装置のバルブに対して供給される供給圧とを認識することによって、制御ユニットは、正確にかつ効率的に、バルブ装置に割り当てられた圧力センサのセンサ信号を評価することができる。圧力センサは、絶対圧センサとして設計されることが好ましい。それによって、これらの圧力センサには特に小型の設計を選択することが可能となり、したがって特に有利な方法で各バルブに割り当てられることが可能である。任意で、周囲圧力センサおよび/または供給圧力センサのセンサ信号は、制御ユニットにおいて処理されてバルブ装置に利用可能にされてもよく、あるいは制御ユニットにおいて処理される周囲圧力センサおよび/または供給圧力センサのセンサ信号が、制御ユニットにおいてバルブ装置に割り当てられたセンサのセンサ信号を用いて処理されてもよい。
【0018】
第2の局面によると、本発明が基づいている問題は、請求項13にて特定された流体システムによって解決される。この請求項において、動作指示が上位バス通信システムに利用可能となるように設計された制御装置を備える流体システムは、制御装置と請求項1〜13のいずれかに記載の少なくとも1つのバルブアセンブリとの間でデータ通信を行うために設計された上位バス通信システムを備え、上位バス通信システムは、バス通信システムに接続されている。このシステムにおいて、バルブアセンブリは、上位バス通信システムを介して利用可能にされたバスコマンドを制御コマンドへ、かつバルブアセンブリの一部を形成するバルブ装置の状態情報、具体的にはセンサ信号、を制御装置へと伝送するためにバスコマンドへと、双方向変換する機能を備えている。
【0019】
流体システムの更なる展開では、上位バス通信システムと下位バス通信システムとの間のバスコマンドを双方向変換するように設計されたバス連結器が、上位バス通信システムと制御装置との間に設けられ、下位バス通信システムが、バス連結器と制御装置との間に形成されている。適切に構成されたバス連結器を制御装置に連結することによって、バルブアセンブリが異なる設計の上位バス通信システムに適応可能となるように、バス連結器は、交換可能に設計されていることが好ましい。
【0020】
流体システムの更なる展開では、少なくとも1つのアクチュエータがバルブアセンブリに流体的に接続され、少なくとも1つの入力/出力装置がバス通信システムに接続され、処理装置への位置信号の提供を促進するために、アクチュエータが入力/出力装置に直接接続された少なくとも1つの位置センサに割り当てられている。
【0021】
流体システムの更なる展開では、バルブアセンブリは、バルブハウジングを備え、このバルブハウジングには、バルブカートリッジをペアで収容するためのバルブ軸が形成され、バルブアセンブリは更に、バルブ軸に配置されたバルブカートリッジを備え、バルブ軸の各々は、中に配置されたバルブカートリッジと共に、圧力チャンバを結合して、関連する入力ポートと流体連通するように接続し、バルブカートリッジの各々は、2つの選択可能な電気バルブを備え、2つの選択可能な電気バルブの各々は、圧力チャンバとバルブにそれぞれ割り当てられた出力ポートとの間の自由流れ断面に影響を与えるように設計されている。
【0022】
本発明の有利な実施の形態が、図面に図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】上位制御装置と、上位および下位バス通信システムと、制御ユニットおよびバルブ装置ならびに複数のアクチュエータおよび関連するセンサを備えるバルブアセンブリと、を備える流体システムの図表示である。
図2】バルブアセンブリと上位バス通信システムとの間に代替的な連結を有する、図1の一部を示している。
図3】8つの独立して選択可能な圧電バルブと、これら圧電バルブによって選択可能な空圧式の4つのメインバルブとを備えるバルブアセンブリの図表示である。
図4図1に示されたバルブアセンブリの実際の実施形態の斜視図である。
図5図4のセンサ手段の平面かつ図式的な詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に図表示された流体システム1は、上位制御装置2と、上位バス通信システム3と、バス連結器4と、下位バス通信システム5と、バルブアセンブリ6と、複数のアクチュエータ7、8と、アクチュエータ7、8に割り当てられた外部センサ装置9〜12と、入力/出力モジュール15、16とを備える。
【0025】
このような流体システム1は、例えば、詳細には示されていない複合機械加工ステーションにおいて、自動化を目的として、例えばアクチュエータ7,8を用いて、詳細には示されていない被加工物を一時的に締め付けたり、あるいは運搬したりするために用いられ得る。このような機械加工ステーションにおいて個々のシーケンスを調整するために、複数のバスサブスクライバと通信するために上位バス通信システム3に接続された、例えばプログラマブルロジックコントローラ(PLC)等のような、上位制御装置2が設けられている。これらバスサブスクライバは、例えば、図面に示されていない電気モータを制御するための図面に示されていないモータコントローラ、あるいは例えばバルブアセンブリ6等のような複合設計のサブコンポーネントを流体システム1に組み込むために設計されたバス連結器4であってもよい。このような複合サブコンポーネントは、下位バス通信システム5内の複数のバスサブスクライバをアドレス指定することができるように、上位バス通信システム3のバス通信プロトコルから独立した、内部バス通信プロトコルで動作することが可能である。上位バス通信システム3が、概して一般的なフィールドバス規格の中の1つに準じたフィールドバスシステムであるのに対して、下位バス通信システム5は、概して下位バス通信システム5に対するサブスクライバの要件に個々に合わせた独自のバス通信プロトコルである。
【0026】
図面を簡単化するために、バルブアセンブリ6として設計された単一のバスサブスクライバのみが、下位バス通信システム5に接続されている。このバルブアセンブリ6の構造および機能は、後により詳細に説明されている。バルブアセンブリ6は、制御ユニット17とバルブ装置18とを備えている。図示された実施形態では、制御ユニット17およびバルブ装置18は、構造的に互いから離れており、詳細には示されていないハウジングに収容されている。制御ユニット17は、複数のバルブ装置18を制御するために用いられるが、より明確にするため、そのうちの1つのみが示されている。制御ユニット17とバルブ装置18との間には、通信接続が設けられており、図示された実施形態では、接続ケーブル19によって示されている。この通信接続は、例えばデジタルシリアルデータ通信として、具体的には制御ユニット17とバルブ装置18との間の双方向通信のためのSPI(シリアル周辺機器インタフェース)規格に準じたデジタルシリアルデータ通信として設計され得る。
【0027】
制御ユニット17は、電子回路として設計され、プリント回路基板上に配置された複数の電子部品を備える。以下でより詳細に説明されるが、これら電子部品は、制御ユニット17の機能性に不可欠であるが、その一方で、詳細には説明されていない更なる電子および電気部品は、周辺機器として機能し、例えば電力供給、および以下で説明される電子部品間の内部および外部の電子通信を提供する。図示された実施形態では、制御ユニット17は、バスインターフェースとして機能する電子通信モジュール20を備え、この電子通信モジュール20は、下位バス通信システム5を介して利用可能にされたデータの受信、処理および転送を行うために設けられている。このため、図示された実施形態の通信モジュール20は、バス連結器4と、下位バス通信システム5へ接続されるように設計された入力/出力モジュール16との双方に接続されている。電子通信モジュール20は、下位バス通信システム5を介して届くデータをチェックして、制御ユニット17向けのデータであり得るかを定める。電子通信モジュール20は更に、例えば制御ユニット17および制御装置2に接続された部品の機能に関するメッセージを伝送するために、下位バス通信システム5へとデータを出力することができる。更に電子通信モジュール20は、その先のバス通信サブスクライバに影響を与えるために、具体的には制御あるいはパラメータ化を行うために提供されたデータを、下位バス通信システム5に対する他のサブスクライバに転送することができるようになっていてもよい。通信モジュール20が、制御ユニット17向けの情報を下位バス通信システム5を介して届くデータから得られる限り、通信モジュール20はこの情報を処理装置21へ転送することができる。
【0028】
図示された実施形態の処理装置21は、演算ユニットとして、具体的にはマイクロコントローラあるいはマイクロプロセッサの形態で設計されており、詳細には示されていない記憶装置を備えている。処理装置21は、一方では電子通信モジュール20から提供され、他方では接続装置22〜25および接続装置22〜25に接続されたバルブ装置18によって利用可能にされたデータの処理を担う。処理装置21の基本的な機能は、下位バス通信システム5によって伝送されたデータ、および通信モジュール20によって利用可能にされたデータから、バルブ装置18によって制御されるアクチュエータ8の実際の動作を示す動作指示を区別することである。このような動作指示が届くと、処理装置21はまず、アクチュエータ8の現在の状態を決定するようになっている。このため、例えば、外部センサ装置からのセンサ信号、およびバルブ装置18に割り当てられたセンサ手段からのセンサ信号は、処理装置21において処理される。
【0029】
接続されたアクチュエータ8の現在の状態に関するこの決定に基づいて、処理装置21は、続く動作ステップにおいて、接続されたアクチュエータ8に対して動作プロファイルを提供することができ、このプロファイルは、その後、少なくとも1つのバルブ装置18に対して利用可能にされる。この動作プロファイルは、例えば接続されたアクチュエータ8の時系列の動作シーケンスの仕様であってもよい。このプロファイルは、バルブ装置18において、関連する流体の流れがバルブ装置18に接続された個々のバルブによって解放されるようになるための動作信号に変換され、アクチュエータ8に対して利用可能にされる。図面に示されていない処理装置21の記憶装置には、アクチュエータ8によって特にその位置を制御することが可能な少なくとも1つの制御アルゴリズムが記憶されていることが好ましい。この少なくとも1つの記憶された制御アルゴリズムは、接続されたアクチュエータ8の特徴に適合するようにパラメータ化されることが好ましくなり得る。このため、処理装置21は、下位バス通信システム5を介して、電子通信モジュール20およびバス連結器4を用いて、バス連結器4に接続された適切な入力装置によってアクセス可能である。この入力装置は、例えばパーソナルコンピュータ、具体的にはラップトップであってもよい。バス連結器4および/または処理装置21が、所定のプロトコルに準じて、接続された入力装置のための、具体的には問題になっているパラメータに対して入力マスクの形態の、ユーザインターフェースを提供するウェブブラウザを備えていると特に有利である。
【0030】
制御ユニット17は更に、少なくとも1つの圧力センサ、具体的には供給圧力センサ26および周囲圧力センサ27を備えている。詳細には示されていない手段によって、供給圧力センサ26は、図面に示されていないがバルブ装置18に接続されたバルブへと流体の流れを供給するために設計された、流体供給ラインに接続されている。周囲圧力センサ27は、制御ユニット17の周囲における周囲圧を検出するために備えられている。図示された実施形態では、供給圧力センサ26および周囲圧力センサ27は、圧力が各圧力センサ内の内部真空に対して測定されるように、絶対圧センサとして設計されている。これは、バルブ装置18が後に説明される絶対圧センサも備えている場合に、特に有利である。
【0031】
同様に、図1に図式的に示されたバルブ装置18は、中心部の構成要素として、演算ユニット、具体的にはマイクロコントローラあるいはマイクロプロセッサとして設計され、プリント回路基板29上に配置された、処理手段28を備えている。図示された実施形態では、プリント回路基板29は、例えば、以下で詳細に説明されるバルブモジュールに有利に一体化されるために、折り端30および31でそれぞれ90度に折られることが可能となるように、詳細には示されていない導電体で作製されており、この導電体は柔軟な材料の合成物で構成されている。折り端30および31は、プリント回路基板29を3つの領域32,34,35に分割するが、別の配列を選択することは可能であり、あるいはプリント回路基板29が全く折られなくてもよい。図示された実施形態では、図面に示されていないバルブへの電気接続のために備えられた複数の導電性の接続用コンタクトを備えている接続領域が、プリント回路基板の第1領域32に形成されている。第2領域には、詳細には示されていない電気周辺機器および、該当する場合は、電子周辺機器を有する処理手段28が配置されており、これらの周辺機器は具体的には、例えば抵抗器、コンデンサ、あるいは集積回路等の電子部品を含んでいる。図示された実施形態では、第2領域34は、電気出力段配列38も備えており、この電気出力段配列38は、処理手段28に電気的に結合されており、処理手段28から電子信号を受信する場合は、図面に示されていない接続されたバルブを電気制御するために、対応する電力をそれぞれの接続用コンタクト33に対して利用可能にすることが可能である。
【0032】
プリント回路基板29の第3領域35には、2つの圧力センサ36,37が配置されており、これらの圧力センサ36,37は、具体的にはバルブモジュールの作業用ポートにおいて流体圧を決定するための、絶対圧センサとして設計されていることが好ましい。第3領域35には更に、詳細には示されていない位置センサのための電気接続40が設けられており、この位置センサによって、例えば空気圧で操作されるメインバルブの位置が検出可能である。
【0033】
処理手段28は、図示された実施形態においては、ケーブルを取り付けられた導体連結通信リンク39を介して、処理装置21と通信するために設計されている。通信リンク39は、接続ケーブル19を介して制御ユニット17の接続装置22〜25の1つに案内されている。通信リンク39は、処理手段28と処理装置21との間をSPIプロトコルに従って双方向であることが好ましい。処理手段28は、具体的には処理装置21の制御コマンドを受信し、これらのコマンドを接続用コンタクト33および図面に示されていない接続用コンタクトに接続されたバルブに対する動作信号へと、適切な処理方法によって、具体的には記憶されたあるいは恒久的にプログラムされたアルゴリズムを用いて、局所的に変換することが可能である。処理手段28は更に、電気接続40に接続された圧力センサ36および37と、図面に示されていない位置センサとによって提供されるセンサ信号を処理するために設計されている。この配列において、バルブに対する圧力は、例えば圧力センサ36および37の信号に基づいて処理手段28によって制御されてもよく、かつ/またはバルブの位置は電気接続40に接続された位置センサの信号に基づいて制御されてもよく、その結果、接続用コンタクト33および図面に示されていない接続用コンタクトに接続されたバルブの対応する制御が行われる。
【0034】
接続40にて、接続されたセンサによって、具体的には圧力センサ36および37、および位置センサによって利用可能にされたセンサ信号は、処理手段28における直接的な処理に加えて、生データあるいは生信号として処理装置21に利用可能にされ得る。処理装置21は、例えば接続されたアクチュエータ7あるいは8の一方の位置を制御するため、適用可能な場合は、下位バス通信システム5を介して利用可能にされた外部センサ装置9、10のセンサ信号にリンクされた、このような生データあるいは生信号に基づいて制御アルゴリズムを使用することもできるように設計されている。図示された実施形態では、空気圧シリンダとして設計されたアクチュエータ7、8のピストン45あるいは46の位置を決定するために設けられた位置センサ9〜12が、アクチュエータ7およびアクチュエータ8の双方に配置されている。位置センサ9および10は、外部入力/出力モジュール15を介して上位バス通信システム3に連結されている。これに従って、位置センサ9および10の位置信号は、上位バス通信システム3、バス連結器4および下位バス通信システム5、同様に通信モジュール20を介して処理装置21へと伝送される。位置センサ11および12は、他方では下位バス通信システム5を介して通信モジュール20と直接通信する内部入力/出力モジュール16に接続されており、その結果、センサ群と処理装置21との間の信号の伝搬時間が特に短くなる。
【0035】
バルブアセンブリ6の代替的な接続配列が図2に示されており、この接続配列では、直接的な通信が、制御装置2、バルブアセンブリ6および入力/出力モジュール15の間にもたらされている。このため、図1の電子通信モジュール20は、制御装置2とバルブアセンブリ6との間で直接的な通信を行うために変更されている。この構造は、流体システムが通信プロトコルの制御に関して変化を必要とせず、バルブアセンブリ6が常に同一の上位バス通信システム3に接続されている場合に好ましい。
【0036】
図3は、図1に示されたバルブアセンブリ6の例示的な応用例を図示している。バルブアセンブリ6は、バルブディスク50に電気的に接続されており、図示された実施形態では、8つの圧電バルブ51a〜51hの電気制御を行うために備えられている。圧電バルブ51a〜51hの各々は、詳細には示されていない方法で、図1に示されたバルブアセンブリ6の接続用コンタクト33の1つに電気的に接続されているため、処理手段28を介して、個々に電気エネルギーが供給され得る。図3に係る実施形態において、圧電バルブ51a〜51hのペアは、共通の受け軸52a〜52dにそれぞれ収容され、各受け軸52a〜52dは、それぞれの受け軸52a〜52dに収容された圧電バルブ51a〜51hによって解放可能で、かつ接続点53a〜53hにて利用可能にされ得る、予め設定可能な空気圧レベルにさらされるようになっている。受け軸52bおよび52cは、空圧源54によって利用可能にされた供給圧力を印加するために設けられている。しかしながら、2つの受け軸52aおよび52dは、連通させるために周囲圧に接続されており、加圧された流体を取り除くために用いられる。第1の接続点53aが第3の接続点53cに空圧接続される一方で、第2の接続点53bが第4の接続点53dに空圧接続され、それぞれ作業用ポート55aおよび55bを形成していることが好ましい。加えて、第5の接続点53eが第7の接続点53gに空圧接続され、第6の接続点53fが第8の接続点53hに空圧接続されて、それぞれ作業用ポート55cおよび55dを形成している。その結果、供給圧あるいは周囲圧を任意で作業用ポート55a〜55dに印加することが可能である。
【0037】
図示された実施形態の作業用ポート55a〜55dの各々は、図示された実施形態において2/2方バルブとして設計されている、空圧的に操作されるメインバルブ56a〜56dに接続されて、メインバルブ56a〜56dを、第1および第2の切換位置間で任意に切換えることによって、加圧された流体を出力ポート74a,74bに接続可能な図面に示されていない流動性の負荷へと供給する、あるいは流動性の負荷から取り除くことを任意で促進している。
【0038】
図示された実施形態では、圧力センサ36および37はそれぞれ、出力ポート74a,74bにおける圧力レベルを示す電気圧力信号をバルブ装置18の処理手段28に提供するために、各出力ポート74a,74bに割り当てられるようになっている。更に、各メインバルブ56a〜56dの切換位置を検出するために設計された位置センサ41〜44は、各メインバルブ56a〜56dに割り当てられている。図面に示されていない別の実施形態では、空圧的に操作されるメインバルブは異なる切換構成を有することができ、例えば3/2方バルブ、5/2方バルブあるいは比例バルブとして設計され得る。
【0039】
図4は、図3に示されたバルブディスク50の実際上の実施形態を示しており、このバルブディスク50の機械的および流体的設計は、EP 2 549 125 A1から公知となっている。したがって、その全文が含まれており、公知のバルブディスクの基本的な要素の概要は、明確にするために後述されている。EP 2 549 125 A1で使用された参照符号は、図の本説明の参照符号に適用されている。
【0040】
バルブディスク50は、バルブモジュール57およびメインバルブモジュール58を備えており、図示された実施形態では、双方は矩形状に設計されている。バルブディスク50の短辺59,60には、タブコネクタ61,62として設計された接触手段が突出しており、タブコネクタ61はバルブモジュール57に電気的に割り当てられ、タブコネクタ62はメインバルブモジュール58に電気的に割り当てられている。メインバルブモジュール58では、複数の凹部63,64,65が設けられており、これらは図4に係る表示に交差する面に対して垂直に配向されており、複数のバルブディスク50が並べられている場合、メインバルブ56a〜56dへの流体供給、およびメインバルブ56a〜56dからの流体排出のための貫通路を形成している。同様に、バルブモジュール57において、圧電バルブ51a〜51hへの流体供給、および圧電バルブ51a〜51hからの流体除去のために、凹部が設けられているが、図4では見えない。
【0041】
バルブモジュール57は、バルブモジュール57とメインバルブモジュール58との間の接続部67に接して形成された弾性の係止タブ66によって、メインバルブモジュール58に接続されている。係止タブ66は、バルブモジュール57およびメインバルブモジュール58上の係止突起69,70に適合し、これらの係止突起69,70と正結合するために設計された凹部68を有している。メインバルブモジュール58とバルブモジュール57との間の機械的な結合に加えて、接続部67は、メインバルブモジュール58に割り当てられ、図5に図式的に示された位置センサの電気結合を図3に係る処理手段28に提供しているが、これは図4において詳細には示されていない。更に、位置センサの信号は、タブコネクタ62において利用可能にされ得る。図1に示され、電気接続40が設けられたプリント回路基板29の第3領域35は、処理手段28に位置センサの単純な電気結合を提供するため、接続部67に配置されていることが好ましい。
【0042】
メインバルブモジュール58から離れたバルブモジュール57の短辺には、圧電バルブ51a〜51hに供給するための導電性の接続用コンタクト33を有する、図1に示されたプリント回路基板29の第1領域32が配置されている。第1領域32と第3領域35の間には、プリント回路基板29の第2領域34が延在しており、プリント回路基板29をバルブモジュール57へとコンパクトに一体化することを促進している。図示された実施形態において、プリント回路基板の3つの領域32,34および35は、可撓性基板セクション、いわゆる「フレキシブルプリント基板」によって、電気的かつ機械的に互いに接続されるようになっている。タブコネクタ61を用いることによって、バルブアセンブリは、図面に示されていないバス連結器に接続可能となり、同様に図面に示されていない制御装置と通信可能となる。
【0043】
図4に係る断面図は、バルブモジュール57およびメインバルブモジュール58の構造の、より明確な外観を提供している。バルブモジュール57のバルブハウジング71において、4つのバルブカートリッジ72a〜72dが、図示された実施形態では、受け軸52a〜52dに収容されており、4つのバルブカートリッジ72a〜72dの各々は、2つの圧電バルブ51a〜51hを備えている。
【0044】
図示された実施形態のメインバルブハウジング73には、供給圧力あるいは周囲圧を出力ポート74a、74bにおいて任意に供給するために設計された、4つのメインバルブ56a〜56dが収容されている。
【0045】
図5の図表示において、プリント回路基板29の第3領域35のセクション80が、平面図に示されている。このセクション80は、孔81を有し、この孔81はバルブモジュール57のバルブの1つとメインバルブモジュール58のバルブの1つとの間を、流体的に接続するために設計されており、位置関係を示すため、図4にも示されている。図5に示されたセクション80の主表面の1つには、スパイラル状の導体の配列82が形成されている。これは詳細には示されていないプリント回路基板29の電子部品に導電接続されており、孔81と少なくとも実質的に同心に配置されている。スパイラル状の導体の配列82は、関連するメインバルブ56a,56b,56cあるいは56dの軸方向の位置を決定するための検出コイルとしての役割を果たす。検出コイルを用いるセンサ装置は、PCT/EP2012/003051に開示されており、この出願はこれにより、本開示の主題として明確に含まれる。プリント回路基板29に一体化されたこのようなスパイラル状の導体の配列82を用いることによって、関連するメインバルブ56a,56b,56cあるいは56dのストローク位置は、費用対効果が高い製造方法に基づいて正確に検出され得る。
【0046】
詳細には示されていないスパイラル状の導体の配列の変形例では、孔は、スパイラル状の導体の配列の周縁領域に配置され、従って、スパイラル状の導体の配列の数巻分、具体的には最終巻分、によってのみ囲まれている。これによって一定の測定目的にとって有利で、スパイラル状の導体の配列における孔の同心円状の位置とは異なった測定特性が得られ得る。
図1
図2
図3
図4-5】
【手続補正書】
【提出日】2016年2月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの流体の流れに影響を与えるためのバルブアセンブリであって、制御ユニットと、少なくとも1つのバルブ装置とを備え、前記制御ユニットは、動作指示を受信するためのバス通信システムに接続するためのバスインターフェースと、前記動作指示をバルブ装置に対する制御コマンドへと処理するための処理装置と、少なくとも1つのバルブ装置を電気結合するための少なくとも1つの接続装置とを備え、前記少なくとも1つのバルブ装置は、前記制御ユニットの前記少なくとも1つの接続装置に電気的に接続され、前記制御コマンドを処理するように設計された処理手段を備え、前記処理手段は、バルブと少なくとも1つのセンサ手段とを電気結合するための少なくとも1つの第1接続手段に割り当てられおり、前記処理手段は、前記少なくとも1つのセンサ手段のセンサ信号を前記制御コマンドに関連付けるように設計されている、バルブアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
前記制御ユニットは、第1のハウジングに収容され、前記少なくとも1つのバルブ装置は、第2の別のハウジングに収容され、導体連結接続が、前記制御ユニットと前記バルブ装置との間に設けられているバルブアセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
流体圧を検出するための少なくとも1つの圧力センサ、および/または、バルブのバルブ位置を検出するための少なくとも1つの位置センサが、前記バルブ装置の第2接続手段に接続されているバルブアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの流体アクチュエータが、前記バルブのうちの少なくとも1つに連結され、前記処理装置は、前記少なくとも1つの流体アクチュエータのための動作プロファイルを、動作指示を用いて決定するように設計され、前記処理装置および/または前記処理手段は、前記動作プロファイルを前記バルブに対する動作信号へと変換するように設計されているバルブアセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの外部センサ装置が、前記処理装置に割り当てられ、前記処理装置は、前記少なくとも1つの外部センサ装置の前記センサ信号を下位バス通信システムを介して受信するように、かつ、前記少なくとも1つの外部センサ装置の前記センサ信号を処理するように設計され、前記処理装置は、少なくとも1つの制御アルゴリズムが記憶されている記憶装置を備えているバルブアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載のバルブアセンブリであって、
記憶されている前記制御アルゴリズムは、位置コントローラおよび/または圧力コントローラである、バルブアセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの流体アクチュエータが、前記バルブのうちの少なくとも1つに連結され、前記少なくとも1つの外部センサ装置は、前記流体アクチュエータに割り当てられ、前記処理装置および/または前記処理手段は、前記センサ手段および/または前記センサ装置と共に、前記流体アクチュエータの位置に影響を与えるために圧力を制御するための制御ループを形成するバルブアセンブリ。
【請求項8】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
前記処理手段は、前記センサ手段の処理されたセンサ信号を前記制御ユニットに転送するように設計されているバルブアセンブリ。
【請求項9】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
前記処理手段は、バルブのための少なくとも1つの制御手段を備え、前記少なくとも1つの制御手段は、電気供給エネルギーを少なくとも1つのバルブに供給するように設計されているバルブアセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
空圧パイロットバルブとして機能する複数の独立して選択可能なバルブが、前記第1接続手段に接続され、前記バルブは複数の作業用ポートにおいて流体を供給するように設計されている、複数の選択可能な空圧メインバルブに連結されているバルブアセンブリ。
【請求項11】
請求項10に記載のバルブアセンブリであって、
少なくとも1つの作業用ポートが、前記バルブ装置の第2接続手段に接続された圧力センサに割り当てられ、かつ/または、少なくとも1つのメインバルブが、前記メインバルブの前記バルブ位置を検出するための位置センサに割り当てられているバルブアセンブリ。
【請求項12】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、
前記制御ユニットおよび/または前記バルブ装置は、周囲圧力センサおよび/または供給圧力センサを備え、前記処理装置は、前記周囲圧力センサのセンサ信号、および/または前記供給圧力センサのセンサ信号を受信するように設計されているバルブアセンブリ。
【請求項13】
動作指示が上位バス通信システムに対して利用可能となるように設計された制御装置を備える流体システムであって、前記制御装置と請求項に記載のバルブアセンブリとの間でデータ通信を行うように設計された上位バス通信システムを備え、前記バルブアセンブリは、前記上位バス通信システムに接続されている、流体システム。
【請求項14】
請求項13に記載の流体システムであって、
前記上位バス通信システムと下位バス通信システムとの間のバスコマンドを双方向変換するように設計されたバス連結器が、前記上位バス通信システムと前記制御装置との間に設けられ、前記下位バス通信システムは、前記バス連結器と前記制御装置との間に形成されている流体システム。
【請求項15】
請求項13に記載の流体システムであって、
少なくとも1つのアクチュエータが、前記バルブアセンブリに流体的に接続され、少なくとも1つの入力/出力装置が、前記バス通信システムに接続され、前記アクチュエータが、前記処理装置への位置信号の提供を促進するために、前記入力/出力装置に電気的に接続された少なくとも1つの位置センサに割り当てられている流体システム。
【請求項16】
請求項13に記載の流体システムであって、
前記バルブアセンブリは、バルブハウジングを備え、前記バルブハウジングには、バルブカートリッジをペアで収容するためのバルブ軸が形成され、前記バルブアセンブリは、更に、前記バルブ軸に配置されたバルブカートリッジを備え、前記バルブ軸の各々は、中に配置されたバルブカートリッジと共に、圧力チャンバを結合して、関連する入力ポートと流体連通するように接続し、前記バルブカートリッジの各々は、2つの選択可能な電気バルブを備え、前記2つの選択可能な電気バルブの各々は、前記圧力チャンバと前記バルブにそれぞれ割り当てられた出力ポートとの間の自由流れ断面に影響を与えるように設計されている流体システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
第1の局面によると、この問題は、少なくとも1つの流体の流れに影響を与えるためのバルブアセンブリによって解決される。該バルブアセンブリは、制御ユニットと、少なくとも1つのバルブ装置とを備え、制御ユニットは、動作指示を受信するためのバス通信システムに接続するためのバスインターフェースと、該動作指示をバルブ装置に対する制御コマンドへと処理する処理装置と、バルブ装置を電気結合するための少なくとも1つの接続装置とを備え、少なくとも1つのバルブ装置は、制御ユニットの少なくとも1つの接続装置に電気的に接続され、制御コマンドを処理するように設計された処理手段を備え、処理手段には、バルブと少なくとも1つのセンサ手段とを電気結合するための少なくとも1つの第1接続手段が割り当てられており、処理手段は、少なくとも1つのセンサ手段のセンサ信号を制御コマンドに関連付けるように設計されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
第2の局面によると、本発明が基づいている問題は、流体システムによって解決され、この流体システムは、動作指示が上位バス通信システムに利用可能となるように設計された制御装置を備え、制御装置と少なくとも1つの上述のバルブアセンブリとの間でデータ通信を行うために設計された上位バス通信システムを備え、上述のバルブアセンブリは、バス通信システムに接続されている。このシステムにおいて、バルブアセンブリは、上位バス通信システムを介して利用可能にされたバスコマンドを制御コマンドへ、かつバルブアセンブリの一部を形成するバルブ装置の状態情報、具体的にはセンサ信号、を制御装置へと伝送するためにバスコマンドへと、双方向変換する機能を備えている。
【国際調査報告】