特表2016-538921(P2016-538921A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-538921(P2016-538921A)
(43)【公表日】2016年12月15日
(54)【発明の名称】多機能ヘアトリートメントデバイス
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/10 20060101AFI20161118BHJP
【FI】
   A45D20/10 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-533252(P2016-533252)
(86)(22)【出願日】2014年8月8日
(85)【翻訳文提出日】2016年1月19日
(86)【国際出願番号】KR2014007385
(87)【国際公開番号】WO2015020480
(87)【国際公開日】20150212
(31)【優先権主張番号】10-2013-0094111
(32)【優先日】2013年8月8日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516013343
【氏名又は名称】アラム ヒューヴィス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】パク,ドン スン
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040CA01
(57)【要約】
【課題】多機能ヘアトリートメントデバイスを提供する。
【解決手段】本発明は、手袋形状をし、指の部分に多数の噴射ノズルを有する一対のハンドピース(hand−pieces)と、前記一対のハンドピースに送風チューブを介して連結され、外気を吸入、加熱して前記一対のハンドピースへ供給するデバイス本体とを含んでなり、ユーザーが毛髪及び頭皮を乾かす際に、両手に一対のハンドピースを着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、迅速に毛髪及び頭皮を乾燥することができるとともに、デバイス本体に備えられたコントローラによってユーザーの毛髪及び頭皮の状態に合わせて温風の温度及び排出量を制御することができるため、効果的に毛髪及び頭皮を乾燥することができ、毛髪乾燥過程で毛髪を指で触りながら乾燥することができるため、容易に所望のヘアスタイルを演出することができ、必要に応じて頭皮及び毛髪に遠赤外線を照射し或いは陰イオンを供給することができ、これと同時に頭皮及び毛髪の水分状態を測定することができて毛髪及び頭皮の管理に役立てることができる、多機能ヘアトリートメントデバイスを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアトリートメントデバイスにおいて、
手袋形状をし、指の部分に噴射ノズルを有するハンドピース(hand−piece)と、
外気を吸入、加熱して温風を発生させるデバイス本体と、
前記デバイス本体と前記ハンドピースの噴射ノズルとを相互連結することにより、前記デバイス本体から発生する温風を前記ハンドピースの噴射ノズルへ供給する送風チューブとを含んでなり、
ユーザーが前記ハンドピースを手に着用した状態で毛髪を乾燥及びスタイリングすることができるように構成されたことを特徴とする、多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項2】
前記ハンドピースは、ユーザーの両手に同時に着用できるように一対備えられることを特徴とする、請求項1に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項3】
前記デバイス本体は、
外部から空気を吸入して風を発生させる送風ファンと、
前記送風ファンの内側に設けられ、前記送風ファンにより吸入された空気を加熱して温風に切り替えるヒーターと、
内部に前記送風ファン及び前記ヒーターを備え、前記送風チューブに連結され、前記送風ファン及び前記ヒーターにより発生した温風を送風チューブへ案内して流入させる送風ケースと、
電源を制御すると同時に、前記送風ファン及び前記ヒーターにより発生する温風の温度及び噴射量を調節するためのコントローラとを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記デバイス本体の電源を制御し、前記送風ファンの回転速度及び前記ヒーターの発熱温度を制御する制御モジュールと、
前記制御モジュールに制御信号を入力して、前記デバイス本体の電源をオン(on)またはオフ(off)させ、前記送風ファン及び前記ヒーターにより発生する温風の温度及び噴射量を設定するための制御ボタンとを含んでなることを特徴とする、請求項3に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項5】
前記コントローラには、
前記ヘアトリートメントデバイスの運転状態を表示するディスプレイ部が備えられることを特徴とする、請求項4に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項6】
前記ハンドピースには、
前記コントローラの制御モジュールに連結され、前記デバイス本体の電源をオン(on)またはオフ(off)させ、前記送風ファン及び前記ヒーターにより発生する温風の温度及び噴射量を設定するための補助制御ボタンが備えられることを特徴とする、請求項4に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項7】
前記ハンドピースは、
着用時にユーザーの指が露出するように、ハンドピースにそれぞれ形成されたハンドピース指の腹部分が開放されていることを特徴とする、請求項1に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項8】
前記ハンドピース指には、ハンドピース指をユーザーの指に固定させる固定バンドが備えられることを特徴とする、請求項7に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項9】
前記固定バンドには、
遠赤外線を発光する遠赤外線ランプが備えられることを特徴とする、請求項8に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項10】
前記噴射ノズルは、
前記ハンドピースを構成するそれぞれの指の末端部に少なくとも一つずつ備えられることを特徴とする、請求項1に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項11】
前記送風チューブは、
一端部が前記デバイス本体に連結され、他端部が前記ハンドピースに連結されるが、
前記送風チューブの他端部は、前記ハンドピース、及び該ハンドピースにそれぞれ形成されたハンドピース指を貫いて設けられ、前記ハンドピース指に備えられた噴射ノズルの数だけ多岐に分岐されてそれぞれの噴射ノズルに連結されることを特徴とする、請求項10に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項12】
前記デバイス本体の内部には陰イオン発生器が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【請求項13】
前記ハンドピースに形成されるそれぞれのハンドピース指のいずれか一つには水分測定器が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の多機能ヘアトリートメントデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多機能ヘアトリートメントデバイスに係り、さらに詳しくは、手袋形状をし、指の部分に多数の噴射ノズルを有する一対のハンドピース(hand−pieces)と、前記一対のハンドピースに送風チューブを介して連結され、外気を吸入、加熱して前記一対のハンドピースへ供給するデバイス本体とを含んでなり、ユーザーが毛髪及び頭皮を乾かす際に、両手に一対のハンドピースを着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、迅速に毛髪及び頭皮を乾燥することができるとともに、デバイス本体に備えられたコントローラによってユーザーの毛髪及び頭皮の状態に合わせて温風の温度及び排出量を制御することができるため、効果的に毛髪及び頭皮を乾燥することができ、毛髪乾燥過程で毛髪を指で触りながら乾燥することができるため、容易く所望のヘアスタイルを演出することができ、必要に応じて頭皮及び毛髪に遠赤外線を照射し或いは陰イオンを供給することができ、これと同時に頭皮及び毛髪の水分状態を測定することができて毛髪及び頭皮の管理に役立てることができる、多機能ヘアトリートメントデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ヘアドライヤーは、濡れた状態の毛髪及び頭皮を乾かしたり毛髪をスタイリングしたりするために使用する。
【0003】
このようなヘアドライヤーは、内部にコイルヒーター及び送風ファンを備え、熱風モードの際には送風ファンにより発生する風をコイルヒーターを介して加熱して熱風を排出し、冷風モードの際にはコイルヒーターの稼動なしで、送風ファンにより発生する風を排出し、停止モードの際には電源をオフ(OFF)させて熱風または冷風の排出を停止する。
【0004】
上述したように、ヘアドライヤーは、熱風、冷風及び停止などの段階に区分されて作動し、これにより、ユーザーが所望の風の温度及び強度を設定することができないため、ユーザーの頭皮状態及び毛髪状態を問わずに毛髪の乾燥が行われるので、丁寧な毛髪乾燥が行われ難いという問題点がある。
【0005】
また、ヘアドライヤーを用いて毛髪を乾燥する過程では、ヘアドライヤーを握って毛髪のところどころにそれぞれ風を噴射しなければならないことにより、毛髪及び頭皮の隅々まで乾燥し難く、これにより毛髪を迅速に乾かすために熱風を利用する場合、ヘアドライヤーから排出される熱風は正確な温度を把握し難いため、長時間利用したり未熟な使用によりヘアドライヤーを毛髪に近寄せて利用したりするときに、高温の熱風により毛髪及び頭皮が損傷してしまうことがある。
【0006】
さらに、冷風を利用する場合でも、必要以上に毛髪及び頭皮が乾いてしまうときは、損傷を引き起こす可能性のある要因が発生することがある。
【0007】
また、上述したヘアドライヤーを使ってヘアスタイルを演出するためには、一方の手にはヘアドライヤー、他方の手には櫛を握って髪を所望の形状に梳かしながら、その部分に熱風を加えて髪型をスタイリングしているが、髪を全体的にスタイリングする場合、両手に持ったヘアドライヤーと櫛の位置を入れ替えながらスタイリングをしなければならない。よって、高難度の技術が習得されていない場合は、容易に行うことができず所望のヘアスタイルを演出することが難しいという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、手袋形状をし、指の部分に多数の噴射ノズルを有する一対のハンドピース(hand−pieces)と、前記一対のハンドピースに送風チューブを介して連結され、外気を吸入、加熱して前記一対のハンドピースへ供給するデバイス本体とを含んでなり、ユーザーが毛髪と頭皮を乾かす際に、両手に一対のハンドピースを着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、迅速に毛髪及び頭皮を乾燥することができるとともに、デバイス本体に備えられたコントローラによってユーザーの毛髪及び頭皮の状態に合わせて温風の温度及び排出量を制御することができるため、効果的に毛髪及び頭皮を乾燥することができ、毛髪乾燥過程で毛髪を指で触りながら乾燥することができるため、容易く所望のヘアスタイルを演出することができ、必要に応じて頭皮及び毛髪に遠赤外線を照射し或いは陰イオンを供給することができ、これと同時に頭皮及び毛髪の水分状態を測定することができて毛髪及び頭皮の管理に役立てることができる、多機能ヘアトリートメントデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明は、ヘアトリートメントデバイスにおいて、手袋形状をし、指の部分に噴射ノズルを有するハンドピース(hand−piece)と;外気を吸入、加熱して温風を発生させるデバイス本体と;前記デバイス本体と前記ハンドピースの噴射ノズルとを相互連結することにより、前記デバイス本体から発生する温風を前記ハンドピースの噴射ノズルへ供給する送風チューブと;を含んでなり、ユーザーが前記ハンドピースを手に着用した状態で毛髪を乾燥及びスタイリングすることができるように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスは、ユーザーが毛髪及び頭皮を乾かす際に、両手に一対のハンドピースを着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、相対的に低温の温風でも毛髪及び頭皮の乾燥を迅速かつ容易に行うことができるうえ、毛髪を触りながら乾燥することができて容易く所望のヘアスタイルを演出することができるという効果がある。
【0011】
さらに、ハンドピースの着用時にユーザーの指が露出することにより、毛髪及び頭皮を乾燥する過程で、指を利用して容易に頭皮をマッサージすることができるため、頭皮の健康にも役立てることができる。
【0012】
また、デバイス本体に備えられたコントローラによって、ハンドピースの噴射ノズルを介して噴射される温風の温度及び噴射量を調節して使用することができるため、ユーザーの毛髪及び頭皮の状態に合わせて適切に調節して効果的に毛髪を乾燥することができる。
【0013】
また、本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスには、遠赤外線ランプ、イオン発生器及び水分測定器が備えられており、ユーザーの毛髪及び頭皮に遠赤外線を照射するか或いは陰イオンを供給することができて毛髪及び頭皮に有益な効果を与えることができ、水分測定器を用いて毛髪及び頭皮の水分状態を随時測定することができるため、必要以上の毛髪及び頭皮の乾燥による損傷誘発を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係る多機能ヘアトリートメントデバイスを示す図である。
図2】本発明の一実施例に係るハンドピースの構造を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施例に係るハンドピースの構造を示す斜視図である。
図4】本発明の一実施例に係るハンドピースに遠赤外線ランプ及び水分測定器をさらに備えた構造を示す図である。
図5】本発明の一実施例に係るデバイス本体内にイオン発生器をさらに備えた構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。なお、本発明はその要旨を逸脱しない限り、これらの実施例に限定されない。
【0016】
図1は本発明の一実施例に係る多機能ヘアトリートメントデバイスを示す図、図2及び図3は本発明の一実施例に係るハンドピースの構造を示す斜視図である。
【0017】
図1図3に示すように、本発明の一実施例に係る多機能ヘアトリートメントデバイスは、手袋形状をし、指の部分に噴射ノズル14を有する一対のハンドピース(hand−pieces)10と、外気を吸入、加熱して温風を発生させるデバイス本体20と、前記デバイス本体20と前記ハンドピース10の噴射ノズル14とを相互連結することにより、前記デバイス本体20から発生する温風を前記ハンドピース10の噴射ノズル14へ供給する送風チューブ30とを含んでなる。
【0018】
つまり、このように構成された多機能ヘアトリートメントデバイスは、ユーザーが毛髪及び頭皮を乾かす際に、手袋形状をする一対のハンドピースを両手に着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、迅速に毛髪及び頭皮を乾燥することができるとともに、毛髪乾燥過程で毛髪を指で触りながら乾燥することができて容易く所望のヘアスタイルを演出することができる。
【0019】
次に、本発明の一実施例に係る多機能ヘアトリートメントデバイスの構成を詳細に説明する。一対のハンドピース10は、手袋形状をし、一側にはユーザーの両手にそれぞれ着用できるようにユーザーの手が挿入される開口部11を有し、着用の際に、ユーザーの指の腹部分を除いた指の背部分、手の甲及び手のひらを包むように形成される。
【0020】
すなわち、図2及び図3に示すように、手袋形状のハンドピース10に設けられたそれぞれのハンドピース指12は、ユーザーの指の背部分を覆うように形成されているとともに、ハンドピース指12の腹部分は開放されており、前述のように構成されたハンドピース10をユーザーが着用するとき、ユーザーの指の腹部分がハンドピース10から露出する。
【0021】
ここで、ユーザーの指の腹部分が露出するようにハンドピース10を形成する理由は、後述する噴射ノズル14を介して毛髪及び頭皮を乾燥する過程で、ユーザーが指を利用して直接頭皮をマッサージすることができるようにすることにより、毛髪及び頭皮の状態を感知することができると同時に、マッサージ効果によって頭皮の健康に役立てるようにするためである。
【0022】
このとき、上述のように形成されたハンドピース10は、ハンドピース指12がユーザーの指の背部を覆うだけなので、ハンドピース指12がユーザーの指に固定できるようにハンドピース指12に固定バンド13が備えられる。
【0023】
つまり、前記固定バンド13は、伸縮性のある材質からなり、両端がハンドピース指12の両側に固定されており、ユーザーがハンドピース10を着用するとき、固定バンド13をユーザーの指に嵌めてハンドピース指12を容易にユーザーの指に固定させることができる。
【0024】
ここで、本実施例では、ハンドピース指12に固定バンド13が備えられている構成について説明しているが、固定バンド13以外にも、様々な種類の紐やマジックテープ(登録商標)などを用いることができる。
【0025】
上述したようなハンドピース10は、伸縮性のある布や合成樹脂材質のものを採用することができ、後述するデバイス本体20による熱風にも形状が変形しない耐熱性材質からなることが好ましい。
【0026】
また、ハンドピース10に形成されたそれぞれのハンドピース指12には、ユーザーの毛髪及び頭皮を乾燥することができるように風を噴射する噴射ノズル14が備えられる。
【0027】
すなわち、噴射ノズル14は、ハンドピース10に形成されたそれぞれのハンドピース指12に少なくとも一つずつ備えられ、後述するデバイス本体20から発生する温風を送風チューブ30を介して受け取って外部へ噴射するように構成される。
【0028】
このとき、図3に示すように、ハンドピース指12の腹部分が開放されているため、噴射ノズル14は、ハンドピース指12の端部に備えられることが好ましく、これにより、ユーザーがハンドピース10を着用して毛髪を乾かすとき、指を動かし、ハンドピース指12に備えられた噴射ノズル14の噴射方向を変えながら毛髪及び頭皮に向けて容易く風を噴射することができる。
【0029】
本実施例では、ハンドピース10に形成されたそれぞれのハンドピース指12の端部に3つずつの噴射ノズル14が備えられており、ユーザーがハンドピース指12の噴射ノズル14を用いて毛髪を乾かすとき、毛髪に向けて多量の温風を多角度で噴射することができる。
【0030】
すなわち、図2及び図3に示すように、ハンドピース指12の端部に備えられる3つの噴射ノズル14は、それぞれハンドピース指12の末端及びその両側に設けられ、多角度で温風を噴射するように構成されることにより、ユーザーがハンドピース指12を利用して髪を触りながら毛髪の隅々を効果的に乾かすことができる。
【0031】
このとき、上述した噴射ノズルは、ハンドピースの構造に応じて、ハンドピース指の端部以外にも、ハンドピースから毛髪に向かって温風を噴射することができる様々な位置に備えられてもよく、噴射ノズルの個数もハンドピースの構造に応じて調節可能である。
【0032】
一方、デバイス本体20は、外部から空気を吸入して風を発生させ、発生した風を加熱して、一対のハンドピース10にそれぞれ連結される送風チューブ30へ供給する役割を果たす。
【0033】
このようなデバイス本体20は、外部から空気を吸入して風を発生させる送風ファン21と、送風ファン21の内側に備えられ、送風ファン21により吸入された空気を加熱して温風に切り替えるヒーター22と、内部に送風ファン21及びヒーター22を設置し、ハンドピース10と連結される送風チューブ30に連結され、送風ファン21及びヒーター22により発生した温風を送風チューブ30へ案内して流入させる送風ケース23とを含んでなる。
【0034】
このような構成により、送風ファン21を介して外部の空気を送風ケース23内に吸入して風を発生させると、送風ファン21の内側に備えられるヒーター22により、送風ケース23内に吸入された空気が加熱されて温風に切り替えられ、送風ケース23に連結された送風チューブ30へ供給される。
【0035】
また、デバイス本体20には、電源を制御すると同時に、送風ファン21とヒーター22により発生する温風の温度および噴射量を調節するコントローラ(図示せず)が備えられる。
【0036】
このようなコントローラ(図示せず)は、デバイス本体20の電源を制御するとともに、送風ファン21の回転速度及びヒーター22の発熱温度を制御する制御モジュール(図示せず)と、制御モジュール(図示せず)に制御信号を入力してデバイス本体20の電源をオン(on)またはオフ(off)させるとともに、温風の温度及び噴射量を設定するための制御ボタン24とから構成される。
【0037】
また、前記コントローラ(図示せず)には、デバイス本体20の運転状態、温風の温度及び排出量を表示するディスプレイ部25が備えられてもよい。
【0038】
つまり、本実施例では、図1に示すように、ユーザーがデバイス本体20の制御ボタン24を操作して温風の温度を設定すると、制御モジュール(図示せず)に制御信号が入力され、制御ボタン24により設定された温度に合わせてヒーター22の発熱温度が制御されることにより、デバイス本体20からユーザーにより設定された温度の温風が送風チューブ30へ供給されてハンドピース10の噴射ノズル14を介して噴射され、これと同時にユーザーが制御ボタン24を操作して温風の噴射量を大きく設定する場合には、制御モジュール(図示せず)の制御により送風ファン21の回転速度が増加することにより、ハンドピース10の噴射ノズル14を介して噴射される温風の噴射量が増加する。さらに、ディスプレイ部25には、ユーザーが確認することができるように機器の運転状態と、制御ボタン24により設定された温風の温度及び排出量が表示される。
【0039】
上述した説明では、コントローラの制御ボタン24がデバイス本体20の前面に備えられているが、本発明は必ずしもこのような構造を持たなければならないものではなく、ユーザーの便宜のために、一対のハンドピース10のいずれか一方に、上述した制御ボタン24と同じ機能を持つ補助制御ボタン26をさらに備えて提供することもできる。
【0040】
このとき、前記補助制御ボタン26は、デバイス本体20に備えられたコントローラの制御モジュール(図示せず)に別の信号伝送ライン(図示せず)を介して連結され、制御モジュール(図示せず)に制御信号を入力することができるように構成される。
【0041】
一方、送風チューブ30は、デバイス本体20の送風ケース23とハンドピース10の噴射ノズル14とを相互連結することにより、デバイス本体20から流入する温風をハンドピース10の噴射ノズル14へ移送する役割を果たす。
【0042】
このような送風チューブ30は、一端部がデバイス本体20の送風ケース23に連結され、他端部がハンドピース10に連結されるが、ここで、送風チューブ30の他端部は、ハンドピース10及びハンドピース指12の背部分を貫いて設けられ、ハンドピース指12に備えられた噴射ノズル14の数だけ多岐に分岐されてハンドピース指12の各噴射ノズル14に連結される。
【0043】
すなわち、図2に示すように、本実施例の送風チューブ30は、一端部がデバイス本体20に連結され、他端部がハンドピース10に連結されるメイン送風チューブ31と、メイン送風チューブ31の他端部から5つに分岐され、それぞれのハンドピース指12を貫いて設けられる第1補助送風チューブ32と、それぞれの第1補助送風チューブ32の末端から3つに分岐されてハンドピース指12の端部に3つずつ備えられる噴射ノズル14にそれぞれ連結される第2補助送風チューブ33とから構成される。
【0044】
このような構成により、デバイス本体20を作動させると、デバイス本体20から発生した温風がメイン送風チューブ31を介して移送され、ハンドピース10の各ハンドピース指12に備えられた第1補助送風チューブ32に流入し、流入した温風が、引き続きそれぞれの第1補助送風チューブ32の末端から分岐された第2補助送風チューブ33を介して移送され、それぞれのハンドピース指12の端部に備えられた噴射ノズル14を介して外部へ噴射される。
【0045】
上述したような構成の本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスは、ユーザーが両手にハンドピース10を着用して、ハンドピース指12に多数備えられた噴射ノズル14を介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、短時間で毛髪及び頭皮を乾燥することができると同時に、相対的に低温の温風でも迅速かつ容易に毛髪及び頭皮を乾燥することができ、毛髪を触りながら乾燥することにより容易く様々なスタイルを演出することができるうえ、ハンドピース10から露出した指の腹部分で頭皮に指圧を加えて乾燥する過程を介して頭皮の健康にも役立てることができる。
【0046】
また、コントローラ(図示せず)を用いて、ハンドピース10の噴射ノズル14を介して噴射される温風の温度及び噴射量をユーザーの毛髪及び頭皮の状態に合わせて適切に調節して使用することができるため、毛髪及び頭皮の損傷を与えることなく、効果的に毛髪を乾燥することができる。
【0047】
一方、本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスには、毛髪及び頭皮に遠赤外線を照射する遠赤外線ランプ、陰イオンを発生させる陰イオン発生器、及び毛髪及び頭皮の水分状態を測定することができる水分測定器などを追加して構成することができる。
【0048】
図4は本発明の一実施例に係るハンドピースに遠赤外線ランプ及び水分測定器をさらに備えた構造を示す図5は本発明の一実施例に係るデバイス本体内にイオン発生器をさらに備える構造を示す図である。
【0049】
図4に示すように、ハンドピース10においてそれぞれのハンドピース指12に備えられた固定バンド13に遠赤外線ランプ40を備え、ユーザーがハンドピース10を着用して噴射ノズル14を介して毛髪を乾燥するか、或いはハンドピース10から露出した指を利用してマッサージする過程で、毛髪及び頭皮に遠赤外線を照射することができる。
【0050】
ここで、前記遠赤外線ランプ40は、遠赤外線を発生するLEDチップなどから簡便に構成することができる。このように構成された遠赤外線ランプは、公知の技術であって、これについての具体的な説明は省略する。
【0051】
このように、遠赤外線ランプ40を介して毛髪及び頭皮に遠赤外線を照射するように構成することにより、頭皮の血液循環を促進し、各種細菌の殺菌効果により脱毛を予防及び防止することができるとともに、頭皮及び損傷毛髪を保護するだけでなく、髪質を改善することができる。
【0052】
このとき、前記遠赤外線ランプ40は、ハンドピース10に一体に備えず、別途の遠赤外線ランプ付きバンドを備えることにより、毛髪の乾燥または頭皮のマッサージの際に選択的に指に着脱して使用することもできる。
【0053】
また、図4に示すように、ハンドピース10においてそれぞれのハンドピース指12のいずれか一つに水分測定器50を備えることにより、毛髪乾燥過程で毛髪及び頭皮の水分状態を測定することができる。このような水分測定器50も、公知の技術であって、これについての具体的な説明は省略する。
【0054】
このように水分測定器50を利用すれば、毛髪及び頭皮の水分状態を随時測定することができるため、毛髪及び頭皮の水分状態を適切に維持することができ、必要以上の毛髪及び頭皮の乾燥による損傷誘発を防止することができる。
【0055】
また、図5に示すように、デバイス本体20の送風ケース23内で送風チューブ30が連結された部分にイオン発生器60を備えることにより、送風ファン21及びヒーター22により発生した温風に陰イオンをのせて送風チューブ30に流入させることにより、ハンドピース10(図1参照)の噴射ノズル14(図1参照)を介して陰イオンを供給することができる。
【0056】
これにより、毛髪を乾燥する過程で、陰イオンの含まれている温風が毛髪及び頭皮に噴射されることにより、毛髪及び頭皮の損傷を防止し、毛髪のツヤを増すうえ、頭皮の細胞を活性化させるなどの有益な効果を与えることができる。
【0057】
ここで、上述した遠赤外線ランプ40、水分測定器50及び陰イオン発生器60は、上述したコントローラ(図示せず)と電線及び/または信号伝送ラインなどを介して連結されて制御され、ユーザーがデバイス本体20の制御ボタン24(図1参照)またはハンドピース10(図1参照)の補助制御ボタン26(図1参照)を用いて便利に作動させることができる。
【0058】
以下、図1図5を参照して、上述のように構成された本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスの使用状況について説明する。
【0059】
本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスを用いて毛髪及び頭皮を乾燥するためには、まず、一対のハンドピース10を両手に着用した後、デバイス本体20に備えられた制御ボタン24によって送風ファン21及びヒーター22を作動させることにより、デバイス本体20から送風チューブ30を介して流入する温風を、ハンドピース10の各ハンドピース指12に備えられた多数の噴射ノズル14を介して噴射させる。
【0060】
この過程で、ユーザーは、制御ボタン24を操作して、噴射ノズル14を介して噴射される温風の温度及び噴射量を自分の毛髪及び頭皮の状態に合わせて適切に調節して使用することができる。
【0061】
温風の温度及び噴射量を調節した後、ユーザーは、それぞれのハンドピース指12に備えられた多数の噴射ノズル14から噴射される温風を用いて、毛髪及び頭皮の隅々を乾燥することができるとともに、毛髪を触りながら乾燥することができるため、様々なヘアスタイルを演出することができる。
【0062】
上述のように、毛髪及び頭皮を乾燥する過程で、ユーザーが選択的に制御ボタン24を操作して陰イオン発生器60を作動させることができ、陰イオン発生器60により発生する陰イオンを温風に乗せて毛髪及び頭皮に噴射することにより有益な効果を与えることができる。
【0063】
さらに、ハンドピース指12から露出した指を利用して頭皮をマッサージすることができるため、頭皮の健康に役立てることができ、この際には、図4に示すような遠赤外線ランプ40を用いて毛髪及び頭皮に遠赤外線を照射することにより、頭皮の血液循環を促進し且つ髪質を改善することができる。
【0064】
一方、毛髪及び頭皮の乾燥がある程度進行すると、ハンドピース指12に備えられた水分測定器50を用いて自分の毛髪及び頭皮の水分状態を測定することにより、毛髪及び頭皮の乾燥状態を認知することができ、その測定結果に応じて、毛髪及び頭皮の乾燥を続けるか或いは中断することができる。
【0065】
前述したように、本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスは、ユーザーが毛髪及び頭皮を乾かす際に、両手に一対のハンドピースを着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、相対的に低温の温風でも毛髪及び頭皮の乾燥を迅速かつ容易に行うことができ、毛髪を触りながら乾燥することができて容易く所望のヘアスタイルを演出することができるという効果がある。
【0066】
しかも、ハンドピースの着用時にユーザーの指が露出することにより、毛髪及び頭皮を乾燥する過程で指を利用して容易に頭皮をマッサージすることができるため、頭皮の健康にも役立てることができる。
【0067】
また、デバイス本体に備えられたコントローラによって、ハンドピースの噴射ノズルを介して噴射される温風の温度及び噴射量を調節して使用することができるため、ユーザーの毛髪及び頭皮の状態に合わせて適切に調節することにより、効果的に毛髪を乾燥することができる。
【0068】
また、本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスには、遠赤外線ランプ、イオン発生器及び水分測定器が設置されており、ユーザーの毛髪及び頭皮に遠赤外線を照射し或いは陰イオンを供給することができるため、毛髪及び頭皮に有益な効果を与えることができ、水分測定器を用いて毛髪及び頭皮の水分状態を随時測定することができるため、必要以上の毛髪及び頭皮の乾燥による損傷誘発を防止することができるという効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係る多機能ヘアトリートメントデバイスは、ユーザーが毛髪及び頭皮を乾かす際に、両手に一対のハンドピースを着用して指で頭皮及び毛髪をマッサージしながら、ハンドピース指に備えられた多数の噴射ノズルを介して毛髪及び頭皮の隅々に温風を噴射することにより、容易く所望のヘアスタイルを演出することができるうえ、遠赤外線ランプ、イオン発生器及び水分測定器が設置されており、ユーザーの毛髪及び頭皮を体系的に管理することができるため、毛髪を管理する様々な店や家庭で有用に使用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】