特表2016-539239IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-539239(P2016-539239A)
(43)【公表日】2016年12月15日
(54)【発明の名称】ブロック共重合体
(51)【国際特許分類】
   C08F 293/00 20060101AFI20161118BHJP
【FI】
   C08F293/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】52
(21)【出願番号】特願2016-536842(P2016-536842)
(86)(22)【出願日】2014年12月8日
(85)【翻訳文提出日】2016年8月5日
(86)【国際出願番号】KR2014012024
(87)【国際公開番号】WO2015084121
(87)【国際公開日】20150611
(31)【優先権主張番号】10-2013-0151866
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0151865
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0151867
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0159994
(32)【優先日】2013年12月20日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0131964
(32)【優先日】2014年9月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0175401
(32)【優先日】2014年12月8日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・クォン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・クン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ノ・ジン・パク
(72)【発明者】
【氏名】スン・ス・ユン
【テーマコード(参考)】
4J026
【Fターム(参考)】
4J026HA05
4J026HA29
4J026HA32
4J026HA38
4J026HB05
4J026HB29
4J026HB32
4J026HB38
4J026HE01
(57)【要約】
本出願は、ブロック共重合体及びその用途を提供することができる。本出願のブロック共重合体は、優れた自己組織化特性や相分離特性を有し、要求される多様な機能も自由に付与することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式4で表示されるブロックを含むブロック共重合体:
【化1】
化学式4でRは、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、カルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でX1は、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Yは、8個以上の鎖形成原子を有する鎖が連結された環構造を含む1価置換基である。
【請求項2】
Xは、単一結合、酸素原子、−C(=O)−O−または−O−C(=O)−である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項3】
Xは、−C(=O)−O−である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項4】
鎖は、8個〜20個の鎖形成原子を含む、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項5】
鎖形成原子は、炭素、酸素、窒素または硫黄である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項6】
鎖形成原子は、炭素または酸素である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項7】
鎖は、炭化水素鎖である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項8】
環構造は、芳香族環構造または脂環族環構造である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項9】
Yの鎖は、直接またはリンカーを介して環構造に連結されている、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項10】
リンカーは、酸素原子、硫黄原子、−NR3−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、でR3は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基である、請求項9に記載のブロック共重合体。
【請求項11】
Yは、下記化学式2で表示される、請求項1に記載のブロック共重合体:
【化2】
化学式2でPは、アリレン基であり、Qは、単一結合、酸素原子または−NR3−であり、でR3は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、Zは、8個以上の鎖形成原子を有する鎖である。
【請求項12】
下記化学式5で表示されるブロックを含むブロック共重合体:
【化3】
化学式5で、Rは、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、−C(=O)−O−であり、Pは、炭素数6〜12のアリレン基であり、Qは、酸素原子であり、Zは、鎖形成原子が8個以上の鎖である。
【請求項13】
X線回折分析で0.5nm−1〜10nm−1のq値内で半値全幅が0.2nm−1〜1.5nm−1の範囲内にあるピークを示す、 請求項1または12に記載のブロック共重合体。
【請求項14】
純水に対する常温濡れ角が5度〜20度の範囲内である表面上で斜入射小角X線散乱(GISAXS)回折パターンでX座標に垂直なピークを示す膜を形成する、 請求項1または12に記載のブロック共重合体。
【請求項15】
純水に対する常温濡れ角が50度〜70度の範囲内である表面上で斜入射小角X線散乱(GISAXS)回折パターンでX座標に垂直なピークを示す膜を形成する、 請求項1または12に記載のブロック共重合体。
【請求項16】
鎖の鎖形成原子の数(n)は、下記数式1を満足する、 請求項1または12に記載のブロック共重合体:
[数式1]
3nm−1〜5nm−1=nq/(2×π)
数式1で、nは、前記鎖形成原子の数であり、qは、前記ブロック共重合体に対するX線回折分析でピークが観察される最も小さい散乱ベクトル(q)であるか、あるいは最大のピーク面積のピークが観察される散乱ベクトル(q)である。
【請求項17】
化学式4または5で表示されるブロックの体積分率が0.4〜0.8の範囲内にある、 請求項1または12に記載のブロック共重合体。
【請求項18】
化学式4または5で表示されるブロックとの表面エネルギーの差の絶対値が2.5mN/m〜7mN/mの範囲内にある第2ブロックをさらに含む、 請求項1または12に記載のブロック共重合体。
【請求項19】
化学式4または5で表示されるブロックの表面エネルギーが20〜35mN/mの範囲内にある、 請求項1または12に記載のロック共重合体。
【請求項20】
化学式4または5で表示されるブロックとの密度差の絶対値が0.3g/cm3以上の第2ブロックをさらに含む、 請求項1または12に記載のブロック共重合体。
【請求項21】
自己組織化された請求項1または12に記載のブロック共重合体を含む高分子膜。
【請求項22】
斜入射小角X線散乱(GISAXS)回折パターンでX座標に垂直なピークを示す請求項21に記載の高分子膜。
【請求項23】
自己組織化された請求項1または12に記載のブロック共重合体を含む高分子膜を基板上に形成することを含む高分子膜の形成方法。
【請求項24】
基板及び前記基板上に形成されており、自己組織化された請求項1または12に記載のブロック共重合体を含む高分子膜を有する積層体において前記ブロック共重合体の化学式4または5で表示されるブロックまたはそれとは異なるブロックを選択的に除去する過程を含むパターン形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ブロック共重合体
【背景技術】
【0002】
ブロック共重合体は、互いに異なる化学的構造を有する高分子ブロックが共有結合により連結されている分子構造を有する。ブロック共重合体は、相分離によってスピア(sphere)、シリンダー(cylinder)またはラメラ(lamella)などのような周期的に配列された構造を形成することができる。ブロック共重合体の自己組織化現象によって形成された構造のドメインのサイズは、広範に調節することができ、多様な形態の構造の製作が可能で、高密度の磁気格納媒体、ナノ線製作、量子点または金属点などのような多様な次世代ナノ素子や磁気記録媒体またはリソグラフィなどによるパターン形成などに応用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US2007−0142559A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、ブロック共重合体及びその用途
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で用語アルキル基は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキル基を意味することができる。前記アルキル基は、直鎖形、分岐形または環形のアルキル基であることができ、任意に1つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
本明細書で用語アルコキシ基は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルコキシ基を意味することができる。前記アルコキシ基は、直鎖形、分岐形または環形のアルコキシ基であることができ、任意に1つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
【0006】
本明細書で用語アルケニル基またはアルキニル基は、特に別途規定しない限り、炭素数2〜20、炭素数2〜16、炭素数2〜12、炭素数2〜8または炭素数2〜4のアルケニル基またはアルキニル基を意味することができる。前記アルケニル基またはアルキニル基は、直鎖形、分岐形または環形であることができ、任意に1つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
【0007】
本明細書で用語アルキレン基は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキレン基を意味することができる。前記アルキレン基は、直鎖形、分岐形または環形のアルキレン基であることができ、任意に1つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
【0008】
本明細書で用語アルケニレン基またはアルキニレン基は、特に別途規定しない限り、炭素数2〜20、炭素数2〜16、炭素数2〜12、炭素数2〜8または炭素数2〜4のアルケニレン基またはアルキニレン基を意味することができる。前記アルケニレン基またはアルキニレン基は、直鎖形、分岐形または環形であることができ、任意に1つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
【0009】
本明細書で用語アリール基またはアリレン基は、特に別途規定しない限り、1つのベンゼン環構造、2つ以上のベンゼン環が1つまたは2つの炭素原子を共有しながら連結されているか、または任意のリンカーによって連結されている構造を含む化合物またはその誘導体から由来する1価残基または2価残基を意味することができる。前記アリール基またはアリレン基は、 特に別途規定しない限り、炭素数6〜30、炭素数6〜25、炭素数6〜21、炭素数6〜18または炭素数6〜13のアリール基であることができる。
【0010】
本出願で用語芳香族構造は、前記アリール基またはアリレン基を意味することができる。
【0011】
本明細書で用語脂環族環構造は、特に別途規定しない限り、芳香族環構造ではない環形の炭化水素構造を意味する。前記脂環族環構造は、特に別途規定しない限り、例えば、炭素数3〜30、炭素数3〜25、炭素数3〜21、炭素数3〜18または炭素数3〜13の脂環族環構造であることができる。
【0012】
本出願で用語単一結合は、当該部位に別途の原子が存在しない場合を意味することができる。例えば、A−B−Cで表示された構造でBが単一結合である場合、Bで表示される部位に別途の原子が存在せず、AとCが直接連結され、A−Cで表示される構造を形成することを意味することができる。
【0013】
本出願でアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アルコキシ基、アリール基、アリレン基、鎖または芳香族構造などに任意に置換されていてもよい置換基としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイル基オキシ、メタクリロイル基オキシ基、チオール基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アルコキシ基またはアリール基などを例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0014】
本出願の1つの態様では、ブロック共重合体を形成することができる新規な構造の単量体として、下記化学式1で表示される単量体を提供することができる。
【0015】
下記化学式1で表示されるブロック共重合体形成用単量体:
【化1】
【0016】
化学式1で、Rは、水素またはアルキル基であり、Xは、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、カルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でX1は、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Yは、8個以上の鎖形成原子を有する鎖が連結された環構造を含む1価置換基である。
【0017】
化学式1で、Xは、他の例示で、単一結合、酸素原子、カルボニル基、−C(=O)−O−または−O−C(=O)−であってもよく、−C(=O)−O−であってもよいが、これに制限されるものではない。
化学式1で、Yの1価置換基は、少なくとも8個の鎖形成原子で形成される鎖構造を含む。
【0018】
本出願で用語鎖形成原子は、所定鎖の直鎖構造を形成する原子を意味する。前記鎖は、直鎖形または分岐形であることができるが、鎖形成原子の数は、最も長い直鎖を形成している原子の数だけで計算され、前記鎖形成原子に結合されている他の原子(例えば、鎖形成原子が炭素原子である場合、該炭素原子に結合している水素原子など)は計算されない。また、分岐形鎖である場合、前記鎖形成原子の数は、最も長い直鎖を形成している鎖形成原子の数で計算することができる。例えば、前記鎖がn−ペンチル基である場合、鎖形成原子は、いずれも炭素であって、その数は5であり、前記鎖が2−メチルペンチル基である場合にも、鎖形成原子は、いずれも炭素であって、その数は5である。前記鎖形成原子としては、炭素、酸素、硫黄または窒素などを例示することができ、好適な鎖形成原子は、炭素、酸素または窒素であってもよく、炭素または酸素であってもよい。前記鎖形成原子の数は、8以上、9以上、10以上、11以上または12以上であることができる。前記鎖形成原子の数は、また、30以下、25以下、20以下または16以下であることができる。
【0019】
化学式1の化合物は、前記鎖の存在によって後述するブロック共重合体を形成したとき、該ブロック共重合体が優れた自己組織化特性を示すようにすることができる。
【0020】
1つの例示で、前記鎖は、直鎖状アルキル基のような直鎖状炭化水素鎖であることができる。このような場合、アルキル基は、炭素数8以上、炭素数8〜30、炭素数8〜25、炭素数8〜20または炭素数8〜16のアルキル基であることができる。前記アルキル基の炭素原子のうち1つ以上は、任意に酸素原子に置換されていてもよく、前記アルキル基の少なくとも1つの水素原子は、任意に他の置換基によって置換されていてもよい。
【0021】
化学式1で、Yは、環構造を含み、前記鎖は、前記環構造に連結されていてもよい。このような環構造によって前記単量体によって形成されるブロック共重合体の自己組織化特性などがさらに向上することができる。環構造は、芳香族構造または脂環族構造であることができる。
【0022】
前記鎖は、前記環構造に直接連結されていてもよく、あるいはリンカーを媒介で連結されていてもよい。前記リンカーとしては、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、カルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−を例示することができ、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であることができ、X1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であることができ、前記でR2は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であることができる。好適なリンカーとしては、酸素原子または窒素原子を例示することができる。前記鎖は、例えば、酸素原子または窒素原子を媒介で芳香族構造に連結されていてもよい。このような場合に、前記リンカーは、酸素原子であるか、−NR1−(前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基)であることができる。
【0023】
化学式1のYは、1つの例示で、下記化学式2で表示することができる。
【0024】
【化2】
【0025】
化学式2で、Pは、アリレン基であり、Qは、単一結合、酸素原子または−NR3−であり、前記でR3は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、Zは、8個以上の鎖形成原子を有する前記鎖である。化学式1のYが前記化学式2の置換基である場合に、前記化学式2のPが化学式1のXに直接連結されていてもよい。
【0026】
化学式2でPの好適な例示としては、炭素数6〜12のアリレン基、例えば、フェニレン基を例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0027】
化学式2でQは、好適な例示としては、酸素原子または−NR1−(前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基)などを挙げることができる。
【0028】
化学式1の単量体の好適な例示としては、前記化学式1でRは、水素またはアルキル基、例えば、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、−C(=O)−O−であり、Yは、前記化学式2でPは、炭素数6〜12のアリレン基またはフェニレンであり、Qは、酸素原子であり、Zは、鎖形成原子が8個以上の前述した鎖である化合物を挙げることができる。
したがって、化学式1の好適な例示の単量体としては、下記化学式3の単量体を挙げることができる。
【0029】
【化3】
【0030】
化学式3で、Rは、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、−C(=O)−O−であり、Pは、炭素数6〜12のアリレン基であり、Qは、酸素原子であり、Zは、鎖形成原子が8個以上の前記鎖である。
【0031】
本出願の他の態様は、前記単量体を重合させてブロックを形成する段階を含むブロック共重合体の製造方法に関する。
【0032】
本出願でブロック共重合体を製造する具体的な方法は、前述した単量体を使用してブロック共重合体の少なくとも1つのブロックを形成する段階を含む限り、特に制限されない。
【0033】
例えば、ブロック共重合体は、前記単量体を使用したLRP(Living Radical Polymerization)方式で製造することができ、例えば、有機希土類金属複合体を重合開始剤として使用するか、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として使用してアルカリ金属またはアルカリ土金属の塩などの無機酸塩の存在の下に合成する陰イオン重合、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として使用して有機アルミニウム化合物の存在の下に合成する陰イオン重合方法、重合剤御剤として原子移動ラジカル重合剤を利用する原子移動ラジカル重合法(ATRP)、重合剤御剤として原子移動ラジカル重合剤を利用し、且つ電子を発生させる有機または無機還元剤の下で重合を行うARGET(Activators Regenerated by Electron Transfer)原子移動ラジカル重合法(ATRP)、ICAR(Initiators for continuous activato rregeneration)原子移動ラジカル重合法(ATRP)、無機還元剤可逆付加−開裂連鎖移動剤を利用する可逆付加−開裂連鎖移動による重合法(RAFT)または有機テルル化合物を開始剤として利用する方法などがあり、このような方法のうち好適な方法を選択して適用することができる。
【0034】
例えば、前記ブロック共重合体は、ラジカル開始剤及びリビングラジカル重合試薬の存在の下に、前記ブロックを形成することができる単量体を含む反応物をリビングラジカル重合法で重合することを含む方式で製造することができる。
【0035】
ブロック共重合体の製造時に前記単量体を使用して形成するブロックとともに前記共重合体 に含まれる他のブロックを形成する方式は、特に制限されず、目的するブロックの種類を考慮して好適な単量体を選択して前記他のブロックを形成することができる。
【0036】
ブロック共重合体の製造過程は、例えば前記過程を経て生成された重合生成物を非溶媒内で沈殿させる過程をさらに含むことができる。
【0037】
ラジカル開始剤の種類は、特に制限されず、重合効率を考慮して適宜選択することができ、例えば、AIBN(azobisisobutyronitrile)または2、2’−アゾビス−2、4−ジメチルバレロニトリル(2、2’−azobis−(2、4−dimethylvaleronitrile))などのアゾ化合物や、BPO(benzoyl peroxide)またはDTBP(di−t−butyl peroxide)などのような過酸化物系を使用することができる。
【0038】
リビングラジカル重合過程は、例えば、メチレンクロライド、1、2−ジクロロエタン、コロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ベンゼン、トルエン、アセトン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはジメチルアセトアミドなどのような溶媒内で行われることができる。
【0039】
非溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノールまたはイソプロパノールなどのようなアルコール、エチレングリコールなどのグリコール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンまたはペトロリウムエーテルなどのようなエーテル系を使用することができるが、これに制限されるものではない。
【0040】
本出願の他の態様では、前記単量体を用いて形成されたブロック(以下、第1ブロックと呼称することができる)を含むブロック共重合体を提供することができる。
【0041】
前記ブロックは、例えば、下記化学式4で表示することができる。
【0042】
【化4】
【0043】
化学式4で、R、X及びYは、それぞれ、化学式1でのR、X及びYに対する事項を同一に適用することができる。
【0044】
したがって、化学式4でRは、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、カルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でX1は、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Yは、8個以上の鎖形成原子を有する鎖が連結された環構造を含む1価置換基であることができ、前記各置換基の具体的な種類も、前述した内容を同一に適用することができる。
【0045】
1つの例示で、前記第1ブロックは、前記化学式4でRが水素またはアルキル基、例えば、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、−C(=O)−O−であり、Yは、前記化学式2の置換基のブロックであることができる。このようなブロックは、本明細書で第1Aブロックと指称することができるが、これに制限されるものではない。このようなブロックは、例えば下記化学式5で表すことができる。
【0046】
【化5】
【0047】
化学式5でRは、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、単一結合、酸素原子、−C(=O)−O−または−O−C(=O)−であり、Pは、アリレン基であり、Qは、酸素原子または−NR3−であり、前記でR3は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、Zは、鎖形成原子が8個以上の直鎖である。他の例示で、化学式5のQは、酸素原子であることができる。
【0048】
他の例示で、第1ブロックは、下記化学式6で表示することができる。このような第1ブロックは、本明細書で第1Bブロックと呼称することができる。
【0049】
【化6】
【0050】
化学式6でR1及びR2は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、カルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Tは、単一結合またはアリレン基であり、Qは、単一結合またはカルボニル基であり、Yは、鎖形成原子が8個以上の鎖である。
【0051】
第1Bブロックである前記化学式6でXは、単一結合、酸素原子、カルボニル基、−C(=O)−O−または−O−C(=O)−であることができる。
【0052】
第1Bブロックに含まれる前記Yの鎖の具体的な例としては、化学式1で記述した内容を同様に適用することができる。
【0053】
他の例示で、前記第1ブロックは、前記化学式4〜6のうちいずれか1つの化学式で鎖形成原子が8個以上の鎖の少なくとも1つの鎖形成原子が、電気陰性度が3以上のブロックであることができる。前記原子の電気陰性度は、他の例示では、3.7以下であることができる。本明細書でこのようなブロックは、第1Cブロックと呼称することができる。前記で電気陰性度が3以上の原子としては、窒素原子または酸素原子を例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0054】
ブロック共重合体に前記第1A、第1Bまたは第1Cブロックのような第1ブロックとともに含まれることができる他のブロック(以下、第2ブロックと指称することができる)の種類は、特に制限されない。
【0055】
例えば、前記第2ブロックは、ポリビニルピロリドンブロック、ポリ乳酸(polylactic acid)ブロック、ポリビニルピリジンブロック、ポリスチレンまたはポリトリメチルシリルスチレン(polytrimethylsilylstyrene)などのようなポリスチレン(polystyrene)ブロック、ポリエチレンオキシド(polyethylene oxide)のようなポリアルキレンオキシドブロック、ポリブタジエン(poly butadiene)ブロック、ポリイソプレン(poly isoprene)ブロックまたはポリエチレン(poly ethylene)などのポリオレフィンブロックを例示することができる。このようなブロックは、本明細書で第2Aブロックと指称することができる。
【0056】
1つの例示で、前記第1A、第1Bまたは第1Cブロックのような第1ブロックとともに含まれることができる第2ブロックとして、1つ以上のハロゲン原子を含む芳香族構造を有するブロックであることができる。
【0057】
このような第2ブロックは、例えば、下記化学式7で表示されるブロックであることができる。このようなブロックは、本明細書で第2Bブロックと指称することができる。
【0058】
【化7】
【0059】
化学式7でBは、1つ以上のハロゲン原子を含む芳香族構造を有する1価置換基である。
このような第2ブロックは、前述した第1ブロックと優れた相互作用を示し、ブロック共重合体が優れた自己組織化特性などを示すようにすることができる。
【0060】
化学式7で芳香族構造は、例えば、炭素数6〜18または炭素数6〜12の芳香族構造であることができる。
また、化学式7に含まれるハロゲン原子としては、フッ素原子または塩素原子などを例示することができ、好適には、フッ素原子を使用することができるが、これに制限されるものではない。
【0061】
1つの例示で、化学式7のBは、1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上のハロゲン原子で置換された炭素数6〜12の芳香族構造を有する1価置換基であることができる。前記でハロゲン原子の個数の上限は、特に制限されず、例えば、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下のハロゲン原子が存在することができる。
例えば、第2Bブロックである化学式7は、下記化学式8で表示することができる。
【0062】
【化8】
【0063】
化学式8でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Wは、少なくとも1個のハロゲン原子を含むアリール基である。前記でWは、少なくとも1個のハロゲン原子で置換されたアリール基、例えば、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上のハロゲン原子で置換された炭素数6〜12のアリール基であることができる。
第2Bブロックは、例えば、下記化学式9で表示することができる。
【0064】
【化9】
【0065】
化学式9でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素、アルキル基、ハロアルキル基またはハロゲン原子であり、R1〜R5が含むハロゲン原子の数は、1個以上である。
化学式9でX2は、他の例示で、単一結合、酸素原子、アルキレン基、−C(=O)−O−または−O−C(=O)−であることができる。
【0066】
化学式9でR1〜R5は、それぞれ独立に、水素、アルキル基、ハロアルキル基またはハロゲン原子であり、且つR1〜R5は、1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上のハロゲン原子、例えば、フッ素原子を含むことができる。R1〜R5に含まれるハロゲン原子、例えば、フッ素原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下であることができる。
【0067】
1つの例示で前記第2ブロックは、下記化学式10で表示されるブロックであることができる。このようなブロックは、本明細書で第2Cブロックと指称することができる。
【0068】
【化10】
【0069】
化学式10でT及びKは、それぞれ独立に、酸素原子または単一結合であり、Uは、アルキレン基である。
【0070】
1つの例示で、前記第2Cブロックは、前記化学式10でUは、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキレン基であるブロックであることができる。
【0071】
前記第2Cブロックは、前記化学式10のT及びKのうちいずれか1つが単一結合であり、他の1つが酸素原子であるブロックであることができる。このようなブロックで前記Uは、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキレン基であるブロックであることができる。
【0072】
前記第2Cブロックは、前記化学式10のT及びKがいずれも酸素原子であるブロックであることができる。このようなブロックにおいて前記Uは、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキレン基であるブロックであることができる。
【0073】
第2ブロックは、さらに他の例示で、金属原子または準金属原子を1つ以上含むブロックであることができる。このようなブロックは、本明細書で第2Dブロックと指称することができる。このようなブロックは、例えば、ブロック共重合体を使用して形成した自己組織化された膜に対してエッチング工程が進行される場合に、エッチング選択性を改善することができる。
【0074】
第2Dブロックに含まれる金属または準金属原子としては、ケイ素原子、鉄原子またはホウ素原子などを例示することができるが、ブロック共重合体に含まれる他の原子との差によって好適なエッチング選択性を示すことができるものなら特に制限されない。第2Dブロックは、前記金属または準金属原子とともに1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上のハロゲン原子、例えば、フッ素原子を含むことができる。第2Dブロックに含まれるフッ素原子のようなハロゲン原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下であることができる。
【0075】
第2Dブロックは、下記化学式11で表示することができる。
【0076】
【化11】
【0077】
化学式11でBは、金属原子または準金属原子を含む置換基及びハロゲン原子を含む芳香族構造を有する1価置換基であることができる。
化学式11の前記芳香族構造は、炭素数6〜12の芳香族構造、例えば、アリール基またはアリレン基であることができる。
化学式11の第2Dブロックは、例えば、下記化学式12で表示することができる。
【0078】
【化12】
【0079】
化学式12でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Wは、金属原子または準金属原子を含む置換基及び少なくとも1個のハロゲン原子を含むアリール基である。
【0080】
前記でWは、金属原子または準金属原子を含む置換基及び少なくとも1個のハロゲン原子を含む炭素数6〜12のアリール基であることができる。
このようなアリール基において前記金属原子または準金属原子を含む置換基は、少なくとも1個または1個〜3個含まれ、前記ハロゲン原子は、1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上含まれることができる。
【0081】
前記でハロゲン原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下で含まれることができる。
化学式12の第2Dブロックは、例えば、下記化学式13で表示することができる。
【0082】
【化13】
【0083】
化学式13でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン原子及び金属または準金属原子を含む置換基であり、R1〜R5のうち少なくとも1つは、ハロゲン原子であり、R1〜R5のうち少なくとも1つは、金属または準金属原子を含む置換基である。
【0084】
化学式13でR1〜R5のうち少なくとも1個、1個〜3個または1個〜2個は、前述した金属原子または準金属原子を含む置換基であることができる。
化学式13でR1〜R5には、ハロゲン原子が1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上含まれることができる。R1〜R5に含まれるハロゲン原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下であることができる。
【0085】
前記記述した内容において金属または準金属原子を含む置換基としては、トリアルキルシロキシ基、フェロセニル(ferrocenyl)基、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(polyhedral oligomeric silsesquioxane)基などのようなシルセスキオキサニル基またはカルボラニル(carboranyl)基などを例示することができるが、このような置換基は、少なくとも1つの金属または準金属原子を含み、エッチング選択性を確保することができるように選択されたら、特に制限されない。
【0086】
第2ブロックは、さらに他の例示で、電気陰性度が3以上の原子として、ハロゲン原子ではない原子(以下、非ハロゲン原子と呼称することができる)を含むブロックであることができる。前記のようなブロックは、本明細書で第2Eブロックと呼称することができる。第2Eブロックに含まれる前記非ハロゲン原子の電気陰性度は、他の例示では、3.7以下であることができる。
【0087】
第2Eブロックに含まれる前記非ハロゲン原子としては、窒素原子または酸素原子などを例示することができるが、これに制限されない。
第2Eブロックは、前記電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子とともに1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上のハロゲン原子、例えば、フッ素原子を含むことができる。第2Eブロックに含まれるフッ素原子のようなハロゲン原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下であることができる。
第2Eブロックは、下記化学式14で表示することができる。
【0088】
【化14】
【0089】
化学式14でBは、電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基及びハロゲン原子を含む芳香族構造を有する1価置換基であることができる。
化学式14の前記芳香族構造は、炭素数6〜12の芳香族構造、例えば、アリール基またはアリレン基であることができる。
化学式14のブロックは、他の例示で下記化学式15で表示することができる。
【0090】
【化15】
【0091】
化学式15でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Wは、電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基及び少なくとも1個のハロゲン原子を含むアリール基である。
前記でWは、電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基及び少なくとも1個のハロゲン原子を含む炭素数6〜12のアリール基であることができる。
【0092】
このようなアリール基において前記電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基は、少なくとも1個または1個〜3個含まれることができる。また、前記ハロゲン原子は1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上含まれることができる。前記でハロゲン原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下で含まれることができる。
化学式15のブロックは、他の例示で下記化学式16で表示することができる。
【0093】
【化16】
【0094】
化学式16でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン原子及び電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基であり、R1〜R5のうち少なくとも1つは、ハロゲン原子であり、R1〜R5のうち少なくとも1つは、電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基である。
【0095】
化学式16でR1〜R5のうち少なくとも1個、1個〜3個または1個〜2個は、前述した電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基であることができる。
化学式16でR1〜R5には、ハロゲン原子が1個以上、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上含まれることができる。R1〜R5に含まれるハロゲン原子は、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下または6個以下であることができる。
【0096】
前記記述した内容において電気陰性度が3以上の非ハロゲン原子を含む置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミド基、エチレンオキシド基、ニトリル基、ピリジン基またはアミノ基などを例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0097】
他の例示で第2ブロックは、ヘテロ環置換基を有する芳香族構造を含むことができる。このような第2ブロックは、本明細書で第2Fブロックと指称することができる。
第2Fブロックは、下記化学式17で表示することができる。
【0098】
【化17】
【0099】
化学式17でBは、ヘテロ環置換基で置換された炭素数6〜12の芳香族構造を有する1価置換基である。
化学式17の芳香族構造は、必要な場合に、1つ以上がハロゲン原子を含むことができる。
化学式17の単位は、下記化学式18で表示することができる。
【0100】
【化18】
【0101】
化学式18でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、Wは、ヘテロ環置換基を有する炭素数6〜12のアリール基である。
化学式18の単位は、下記化学式19で表示することができる。
【0102】
【化19】
【0103】
化学式19でX2は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR1−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−C(=O)−X1−または−X1−C(=O)−であり、前記でR1は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリール基であり、前記でX1は、単一結合、酸素原子、硫黄原子、−NR2−、−S(=O)2−、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基であり、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン原子及びヘテロ環置換基であり、R1〜R5のうち少なくとも1つは、ヘテロ環置換基である。
【0104】
化学式19でR1〜R5のうち少なくとも1つ、例えば、1個〜3個または1個〜2個は、前記ヘテロ環置換基であり、残りは、水素原子、アルキル基またはハロゲン原子であるか、水素原子またはハロゲン原子であるかまたは水素原子であることができる。
【0105】
前述したヘテロ環置換基としては、フタルイミド由来置換基、チオフェン由来置換基、チアゾール由来置換基、カルバゾール由来置換基またはイミダゾール由来置換基などを例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0106】
本出願のブロック共重合体は、前述した第1ブロックのうち1つ以上を含み、また、前述した第2ブロックのうち1つ以上を含むことができる。このようなブロック共重合体は、2個のブロックまたは3個のブロックを含むか、それ以上のブロックを含むことができる。例えば、前記ブロック共重合体は、前記第1ブロックのうちいずれか1つと前記第2ブロックのうちいずれか1つを含むジブロック共重合体であることができる。
【0107】
前記のようなブロック共重合体は、基本的に優れた相分離特性や自己組織化特性を示すことができる。また、各ブロックの選択及び組合と下記記述されたパラメータのうち1つ以上を満足することによって、前記相分離特性や自己組織化特性をさらに改善することができる。
【0108】
ブロック共重合体は、共有結合で連結された2つまたはそれ以上の高分子鎖を含むので、相分離が起きる。本出願のブロック共重合体は、優れた相分離特性を示し、必要に応じて微細相分離(microphase seperation)によるナノスケールの構造を形成することができる。ナノ構造の形態及びサイズは、ブロック共重合体のサイズ(分子量など)や、ブロック間の相対的な比率により調節することができる。相分離によって形成される構造としては、球形、シリンダー、ジャイロイド(gyroid)またはラメラ及び反転構造などを例示することができ、このような構造を形成するブロック共重合体の能力を自己組織性と称することができる。本発明者は、前述した多様な構造のブロック共重合体のうち下記で記述する各種パラメータのうち少なくとも1つを満足する共重合体は、各ブロック共重合体が基本的に保有している自己組織性が大きく向上する点を確認した。本出願のブロック共重合体は、後述するパラメータのうちいずれか1つだけを充足してもよく、2つ以上のパラメータを同時に充足してもよい。特に好適なパラメータの充足を通じてブロック共重合体が垂直配向性を示すようにすることができることを明らかにした。本出願で用語垂直配向は、ブロック共重合体の配向性を示すものであり、ブロック共重合体によって形成されるナノ構造体の配向が基板方向に垂直な配向を意味することができる。ブロック共重合体の自己組織化された構造を多様な基板の上に水平あるいは垂直に調節する技術は、ブロック共重合体の実際的応用において非常に大きい比率を占める。通常、ブロック共重合体の膜においてナノ構造体の配向は、ブロック共重合体を形成しているブロックのうちいずれのブロックが表面あるいは空気の中に露出するかによって決定される。一般的に多数の基板が極性であり、空気は、非極性であるので、ブロック共重合体のブロックのうちさらに大きい極性を有するブロックが基板にウェッティング(wetting)し、さらに小さい極性を有するブロックが空気との界面でウェッティング(wetting)するようになる。したがって、ブロック共重合体の互いに異なる特性を有するブロックが同時に基板側にウェッティングするようにするために多様な技術が提案されており、最も代表的な技術は、中性表面製作を適用した配向の調節である。しかしながら
、本出願の1つの態様では、下記のパラメータを適切に調節するようになれば、ブロック共重合体が中性表面処理などを含む垂直配向を達成するためのものと知られた公知の処理が行われない基板に対しても、垂直配向が可能である。また、本出願の追加的な態様では、前記のような垂直配向を熱的熟成(thermal annealing)によって広い領域に短時間内に誘導することができる。
【0109】
本出願の1つの態様のブロック共重合体は、疎水性表面上で斜入射小角X線散乱(GISAXS、Grazing Incidence Small Angle X ray Scattering)のインプレーン(in plane)回折パターンを示す膜を形成することができる。前記ブロック共重合体は、親水性表面上で斜入射小角X線散乱(GISAXS、Grazing Incidence Small Angle X ray Scattering)でインプレーン回折パターンを示す膜を形成することができる。
【0110】
本出願でGISAXSでインプレーン回折パターンを示すというのは、GISAXS分析時にGISAXS回折パターンでX座標に垂直なピークを示すことを意味することができる。このようなピークは、ブロック共重合体の垂直配向性によって確認される。したがって、インプレーン回折パターンを示すブロック共重合体は、垂直配向性を有する。追加的な例示で、前記GISAXS回折パターンのX座標で確認されるピークは、少なくとも2個以上であることができ、複数のピークが存在する場合に、そのピークの散乱ベクトル(q値)は、整数比を有することを確認することができ、このような場合に、ブロック共重合体の相分離効率は、さらに向上することができる。
【0111】
本出願で用語垂直は、誤差を勘案した表現であり、例えば、±10度、±8度、±6度、±4度または±2度以内の誤差を含む意味であることができる。
【0112】
親水性と疎水性の表面上でいずれもインプレーン回折パターンを示す膜を形成することができるブロック共重合体は、垂直配向を誘導するために別途の処理を行わない多様な表面上で垂直配向特性を示すことができる。本出願で用語疎水性表面は、純水(purified water)に対する濡れ角が5度〜20度の範囲内にある表面を意味する。疎水性表面の例としては、酸素プラズマ、硫酸またはピラナ溶液で処理されたシリコンの表面を例示することができるが、これに制限されるものではない。本出願で用語親水性表面は、純水(purified water)に対する常温濡れ角が50度〜70度の範囲内にある表面を意味する。親水性表面としては、酸素プラズマで処理したPDMS(polydimethylsiolxane)の表面、HMDS(hexamethyldisilazane)処理したシリコンの表面またはフッ酸(Hydrogen fluoride、HF)処理したシリコンの表面などを例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0113】
特に別途規定しない限り、本出願で濡れ角などのように温度によって変わることができる物性は、常温で測定した数値である。用語常温は、加温されるか、減温されない自然そのままの温度であり、約10℃〜30℃、約25℃または約23℃の温度を意味することができる。
【0114】
親水性または疎水性表面上に形成され、斜入射小角X線散乱(GISAXS)上でインプレーン回折パターンを示す膜は、熱的熟成(thermal annealing)を経た膜であることができる。斜入射小角X線散乱(GISAXS)を測定するための膜は、例えば、前記ブロック共重合体を約0.7重量%の濃度で溶媒(例えば、フルオロベンゼン(flourobenzene)に希釈して製造したコーティング液を約25nmの厚さ及び2.25cm2のコーティング面積(横:1.5cm、縦:1.5cm)で当該親水性または疎水性表面にコーティングし、このようなコーティング膜を熱的熟成させて形成することができる。熱的熟成は、例えば、前記膜を約160℃の温度で約1時間維持して行うことができる。斜入射小角X線散乱(GISAXS)は、前記のように形成された膜に約0.12〜0.23度の範囲内の入射角でX線を入射させて測定することができる。公知の測定機器(例えば、2D marCCD)を用いて膜から散乱されて出る回折パターンを得ることができる。前記回折パターンを用いてインプレーン回折パターンの存在有無を確認する方式は公知である。
【0115】
斜入射小角X線散乱(GISAXS)において前述したピークを示すブロック共重合体は、優れた自己組織化特性を示すことができ、そのような特性は目的によって効果的に調節することができる。
本出願のブロック共重合体は、XRD分析(X線回折分析、X−ray Diffraction analysis)時に所定範囲の散乱ベクトル(q)内で少なくとも1つのピークを示すことができる。
【0116】
例えば、前記ブロック共重合体は、X線回折分析で0.5nm−1〜10nm−1の散乱ベクトル(q)範囲内で少なくとも1つのピークを示すことができる。前記ピークが現われる散乱ベクトル(q)は、他の例示で、0.7nm−1以上、0.9nm−1以上、1.1nm−1以上、1.3nm−1以上または1.5nm−1以上であることができる。前記ピークが現われる散乱ベクトル(q)は、他の例示で、9nm−1以下、8nm−1以下、7nm−1以下、6nm−1以下、5nm−1以下、4nm−1以下、3.5nm−1以下または3nm−1以下であることができる。
【0117】
前記散乱ベクトル(q)の範囲内で確認されるピークの半値全幅(Full width at half maximum、FWHM)は、0.2〜0.9nm−1の範囲内であることができる。前記半値全幅は、他の例示で、0.25nm−1以上、0.3nm−1以上または0.4nm−1以上であることができる。前記半値全幅は、他の例示で、0.85nm−1以下、0.8nm−1以下または0.75nm−1以下であることができる。
【0118】
本出願で用語半値全幅は、最大ピークの強度の1/2の強度を示す位置でのピークの幅(散乱ベクトル(q)の差)を意味することができる。
【0119】
XRD分析での前記散乱ベクトル(q)及び半値全幅は、後述するXRD分析によって得られた結果を最小二乗法を適用した数値分析学的な方式で求めた数値である。前記方式では、XRD回折パターンで最小の強度(intensity)を示す部分をベースライン(baseline)として取って、前記での強度(intensity)を0になるようにした状態で前記XRDパターンピークのプロファイルをガウシアンフィッティング(Gaussian fitting)した後、フィッティングされた結果から前記散乱ベクトルと半値全幅を求めることができる。前記ガウシアンフィッティング時にR二乗(R square)は、少なくとも0.9以上、0.92以上、0.94以上または0.96以上である。XRD分析から前記のような情報を得ることができる方式は、公知であり、例えば、オリジン(origin)などの数値解釈プログラムを適用することができる。
【0120】
前記散乱ベクトル(q)の範囲内で前記半値全幅のピークを示すブロック共重合体は、自己組織化に適した結晶性部位を含むことができる。前記記述した散乱ベクトル(q)の範囲内で確認されるブロック共重合体は、優れた自己組織化特性を示すことができる。
【0121】
XRD分析は、ブロック共重合体試料にX線を透過させた後に、散乱ベクトルによる散乱強度を測定して行うことができる。XRD分析は、ブロック共重合体に対して特別な前処理なしに行うことができ、例えば、ブロック共重合体を好適な条件で乾燥した後、X線に透過させて行うことができる。X線としては、垂直サイズが0.023mmであり、水平サイズが0.3mmであるX線を適用することができる。測定機器(例えば、2D marCCD)を使用して試料から散乱されて出る2D回折パターンをイメージとして得、得られた回折パターンを前述した方式でフィッティング(fitting)して、散乱ベクトル及び半値全幅などを求めることができる。
【0122】
後述するように、ブロック共重合体の少なくとも1つのブロックが側鎖を含む場合に、前記側鎖の鎖形成原子の数(n)は、前記X線回折分析によって求められる散乱ベクトル(q)と下記数式1を満足することができる。
【0123】
[数式1]
3nm−1〜5nm−1=nq/(2×π)
【0124】
数式1で、nは、前記鎖形成原子の数であり、qは、前記ブロック共重合体に対するX線回折分析でピークが観察される最も小さい散乱ベクトル(q)であるか、あるいは最大のピーク面積のピークが観察される散乱ベクトル(q)である。また、数式1でπは、円周率を意味する。
【0125】
前記で数式1に導入される散乱ベクトルなどは、前述したX線回折分析方式で言及したような方式に従って求めた数値である。
【0126】
数式1で導入される散乱ベクトル(q)は、例えば、0.5nm−1〜10nm−1の範囲内の散乱ベクトル(q)であることができる。前記数式1に導入される散乱ベクトル(q)は、他の例示で、0.7nm−1以上、0.9nm−1以上、1.1nm−1以上、1.3nm−1以上または1.5nm−1以上であることができる。前記数式1に導入される散乱ベクトル(q)は、他の例示で、9nm−1以下、8nm−1以下、7nm−1以下、6nm−1以下、5nm−1以下、4nm−1以下、3.5nm−1以下または3nm−1以下であることができる。
【0127】
数式1は、ブロック共重合体が自己組織化されて相分離構造を形成した場合に、前記側鎖が含まれているブロック間の間隔(D)と前記鎖の鎖形成原子の数の関係を示し、前記鎖を有するブロック共重合体において前記鎖の鎖形成原子の数が前記数式1を満足する場合に、前記鎖が示す結晶性が増大し、それによってブロック共重合体の相分離特性や垂直配向性が大きく向上することができる。前記数式1によるnq/(2×π)は、他の例示で、4.5nm−1以下であってもよい。前記で鎖が含まれているブロック間の間隔(D、単位:nm)は、数式D=2×π/qで計算することができ、前記でDは、前記ブロック間の間隔(D、単位:nm)であり、π及びqは、数式1で定義された通りである。
【0128】
本出願の1つの態様では、ブロック共重合体の第1ブロックの表面エネルギーと前記第2ブロックの表面エネルギーの差の絶対値が10mN/m以下、9mN/m以下、8mN/m以下、7.5mN/m以下または7mN/m以下であることができる。前記表面エネルギーの差の絶対値は、1.5mN/m、2mN/mまたは2.5mN/m以上であることができる。このような範囲の表面エネルギーの差の絶対値を有する第1ブロックと第2ブロックが共有結合によって連結された構造は、好適な非相溶性による相分離によって効果的な微細相分離(microphase seperation)を誘導することができる。前記で第1ブロックは、例えば、前述した側鎖を有するブロックであることができる。
【0129】
表面エネルギーは、液滴形状分析機(Drop Shape Analyzer、KRUSS社のDSA100製品)を使用して測定することができる。具体的に表面エネルギーは、測定しようとする対象試料(ブロック共重合体または単独重合体)をフルオロベンゼン(flourobenzene)に約2重量%の固形分の濃度で希釈させたコーティング液を基板に約50nmの厚さと4cm2のコーティング面積(横:2cm、縦:2cm)で常温で約1時間乾燥させた後、160℃で約1時間熱的熟成(thermal annealing)させた膜に対して測定することができる。熱的熟成を経た前記膜に表面張力(surface tension)が公知されている脱イオン化水を落とし、その接触角を求める過程を5回繰り返して、得られた5個の接触角の数値の平均値を求め、同様に、表面張力が公知されているジヨードメタン(diiodomethane)を落とし、その接触角を求める過程を5回繰り返して、得られた5個の接触角の数値の平均値を求める。その後、求められた脱イオン化水とジヨードメタンに対する接触角の平均値を利用してOwens−Wendt−Rabel−Kaelble方法によって溶媒の表面張力に関する数値(Strom値)を代入して表面エネルギーを求めることができる。ブロック共重合体の各ブロックに対する表面エネルギーの数値は、前記ブロックを形成する単量体だけで製造された単独重合体(homopolymer)に対して前記記述した方法で求めることができる。
【0130】
ブロック共重合体が前述した鎖を含む場合に、前記鎖が含まれているブロックは、他のブロックに比べて高い表面エネルギーを有することができる。例えば、ブロック共重合体の第1ブロックが前記鎖を含む場合、第1ブロックは、第2ブロックに比べて高い表面エネルギーを有することができる。このような場合に、第1ブロックの表面エネルギーは、約20mN/m〜40mN/mの範囲内にあり得る。前記第1ブロックの表面エネルギーは、22mN/m以上、24mN/m以上、26mN/m以上または28mN/m以上であることができる。前記第1ブロックの表面エネルギーは、38mN/m以下、36mN/m以下、34mN/m以下または32mN/m以下であることができる。このような第1ブロックが含まれ、第2ブロックと前記のような表面エネルギーの差を示すブロック共重合体は、優れた自己組織化特性を示すことができる。
【0131】
ブロック共重合体において第1ブロックと第2ブロックの密度差の絶対値は、0.25g/cm3以上、0.3g/cm3以上、0.35g/cm3以上、0.4g/cm3以上または0.45g/cm3以上であることができる。前記密度差の絶対値は、0.9g/cm3以上、0.8g/cm3以下、0.7g/cm3以下、0.65g/cm3以下または0.6g/cm3以下であることができる。このような範囲の密度差の絶対値を有する第1ブロックと第2ブロックが共有結合によって連結された構造は、好適な非相溶性による相分離によって効果的な微細相分離(microphase seperation)を誘導することができる。
【0132】
前記ブロック共重合体の各ブロックの密度は、公知の浮力法を利用して測定することができ、例えば、エタノールのように空気中での質量と密度を知っている溶媒内でのブロック共重合体の質量を分析し、密度を測定することができる。
【0133】
ブロック共重合体が前述した前記鎖を含む場合に、前記鎖が含まれているブロックは、他のブロックに比べて低い密度を有することができる。例えば、ブロック共重合体の第1ブロックが前記鎖を含む場合、第1ブロックは、第2ブロックに比べて低い密度を有することができる。このような場合に、第1ブロックの密度は、約0.9g/cm3〜1.5g/cm3程度の範囲内にあり得る。前記第1ブロックの密度は、0.95g/cm3以上であることができる。前記第1ブロックの密度は、1.4g/cm3以下、1.3g/cm3以下、1.2g/cm3以下、1.1g/cm3以下または1.05g/cm3以下であることができる。このような第1ブロックが含まれ、第2ブロックと前記のような密度差を示すブロック共重合体は、優れた自己組織化特性を示すことができる。前記言及された表面エネルギーと密度は、常温で測定した数値であることができる。
【0134】
ブロック共重合体は、体積分率が0.4〜0.8の範囲内にあるブロックと、体積分率が0.2〜0.6の範囲内にあるブロックとを含むことができる。ブロック共重合体が前記鎖を含む場合、前記鎖を有するブロックの体積分率が0.4〜0.8の範囲内にあり得る。例えば、鎖が第1ブロックに含まれる場合に、第1ブロックの体積分率が0.4〜0.8の範囲内であり、第2ブロックの体積分率が0.2〜0.6の範囲内にあり得る。第1ブロックと第2ブロックの体積分率の和は、1であることができる。前記のような体積分率で各ブロックを含むブロック共重合体は、優れた自己組織化特性を示すことができる。ブロック共重合体の各ブロックの体積分率は、各ブロックの密度とGPC(Gel Permeation Chromatogrph)によって測定される分子量に基づいて求めることができる。
【0135】
ブロック共重合体の数平均分子量(Mn(Number Average Molecular Weight))は、例えば、3,000〜300,000の範囲内にあり得る。本明細書で用語数平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatograph)を使用して測定した標準ポリスチレンに対する換算数値であり、本明細書で用語分子量は、特に別途規定しない限り、数平均分子量を意味する。分子量(Mn)は、他の例示では、例えば、3000以上、5000以上、7000以上、9000以上、11000以上、13000以上または15000以上であることができる。分子量(Mn)は、さらに他の例示で、250000以下、200000以下、180000以下、160000以下、140000以下、120000以下、100000以下、90000以下、80000以下、70000以下、60000以下、50000以下、40000以下、30000以下または25000以下程度であることができる。ブロック共重合体は、1.01〜1.60の範囲内の分散度(polydispersity、Mw/Mn)を有することができる。分散度は、他の例示で、約1.1以上、約1.2以上、約1.3以上または約1.4以上であることができる。
このような範囲でブロック共重合体は、好適な自己組織化特性を示すことができる。ブロック共重合体の数平均分子量などは、目的する自己組織化構造などを勘案して調節することができる。
【0136】
ブロック共重合体が前記第1及び第2ブロックを少なくとも含む場合に、前記ブロック共重合体内で第1ブロック、例えば、前述した前記鎖を含むブロックの比率は、10モル%〜90モル%の範囲内にあり得る。
【0137】
本出願は、また、前記ブロック共重合体を含む高分子膜に関する。前記高分子膜は、多様な用途に使用することができ、例えば、多様な電子または電子素子、前記パターンの形成工程または磁気格納記録媒体、フラッシュメモリーなどの記録媒体またはバイオセンサーなどに使用することができる。
【0138】
1つの例示で、前記高分子膜において前記ブロック共重合体は、自己組織化を通じてスピア(sphere)、シリンダー(cylinder)、ジャイロイド(gyroid)またはラメラ(lamellar)などを含む周期的構造を具現することができる。
例えば、ブロック共重合体において前記第1または第2ブロックまたはそれと共有結合された他のブロックのセグメント内で他のセグメントがラメラ形態またはシリンダー形態などのような規則的な構造を形成していてもよい。
【0139】
本出願の前記高分子膜は、前述したインプレーン回折パターン、すなわちGISAXS分析時にGISAXS回折パターンでX座標に垂直なピークを示すことができる。 追加的な例示で、前記GISAXS回折パターンのX座標で確認されるピークは、少なくとも2個以上であることができ、複数のピークが存在する場合に、そのピークの散乱ベクトル(q値)は、整数比を有することを確認することができる。
【0140】
本出願は、また、前記ブロック共重合体を使用して高分子膜を形成する方法に関する。前記方法は、前記ブロック共重合体を含む高分子膜を自己組織化された状態で基板上に形成することを含むことができる。例えば、前記方法は、前記ブロック共重合体またはそれを適正な溶媒に希釈したコーティング液の層を塗布などによって基板上に形成し、必要に応じて、前記層を熟成するか、熱処理する過程を含むことができる。
【0141】
前記熟成または熱処理は、例えば、ブロック共重合体の相転移温度またガラス転移温度を基準に行われることができ、例えば、前記ガラス転移温度または相転移温度以上の温度で行われることができる。このような熱処理が行われる時間は、特に制限されず、例えば、約1分〜72時間の範囲内で行われることができるが、これは、必要に応じて変更することができる。また、高分子薄膜の熱処理温度は、例えば、100℃〜250℃程度であることができるが、これは、使用されるブロック共重合体を考慮して変更することができる。
【0142】
前記形成された層は、他の例示では、常温の非極性溶媒及び/または極性溶媒内で、約1分〜72時間溶媒熟成されてもよい。
【0143】
本出願は、また、パターン形成方法に関する。前記方法は、例えば、基板及び前記基板の表面に形成されており、自己組織化された前記ブロック共重合体を含む高分子膜を有する積層体において前記ブロック共重合体の第1または第2ブロックを選択的に除去する過程を含むことができる。前記方法は、前記基板にパターンを形成する方法であることができる。例えば、前記方法は、前記ブロック共重合体を含む高分子膜を基板に形成し、前記膜内に存在するブロック共重合体のいずれか1つまたはそれ以上のブロックを選択的に除去した後、基板をエッチングすることを含むことができる。このような方式で、例えば、ナノスケールの微細パターンの形成が可能である。また、高分子膜内のブロック共重合体の形態によって前記方式を用いてナノロッドまたはナノホールなどのような多様な形態のパターンを形成することができる。必要に応じて、パターン形成のために前記ブロック共重合体と他の共重合体あるいは単独重合体などを混合することができる。このような方式に適用される前記基板の種類は、特に制限されず、必要によって選択することができ、例えば、酸化ケイ素などを適用することができる。
【0144】
例えば、前記方式は、高い縦横比を示す酸化ケイ素のナノスケールのパターンを形成することができる。例えば、酸化ケイ素上に前記高分子膜を形成し、前記高分子膜内のブロック共重合体が所定の構造を形成している状態でブロック共重合体のいずれか1つのブロックを選択的に除去した後、酸化ケイ素を多様な方式、例えば、反応性イオンエッチングなどでエッチングしてナノロッドまたはナノホールのパターンなどを含む多様な形態を具現することができる。また、このような方法を用いて縦横比が大きいナノパターンの具現が可能であることができる。
【0145】
例えば、前記パターンは、数十ナノメートルのスケールで具現することができ、このようなパターンは、例えば、次世代情報電子用磁気記録媒体などを含む多様な用途に活用することができる。
【0146】
例えば、前記方式によれば、約3nm〜40nmの幅を有するナノ構造物、例えば、ナノ線が約6nm〜80nmの間隔をもって配置されているパターンを形成することができる。他の例示では、約3nm〜40nmの幅、例えば直径を有するナノホールが約6nm〜80nmの間隔を形成しつつ配置されている構造の具現も可能である。
【0147】
また、前記構造でナノ線やナノホールが大きい縦横比(aspect ratio)を有するようにすることができる。
【0148】
前記方法においてブロック共重合体のいずれか1つのブロックを選択的に除去する方式は、特に制限されず、例えば、高分子膜に適正な電磁気波、例えば、紫外線などを照射して相対的にソフトなブロックを除去する方式を使用することができる。この場合、紫外線の照射条件は、ブロック共重合体のブロックの種類によって決定され、例えば、約254nm波長の紫外線を1分〜60分間照射して行うことができる。
【0149】
また、紫外線の照射に引き続いて、高分子膜を酸などで処理し、紫外線によって分解されたセグメントをさらに除去する段階を行ってもよい。
また、選択的にブロックが除去された高分子膜をマスクとして基板をエッチングする段階は、特に制限されず、例えば、CF4/Arイオンなどを使用した反応性イオンエッチング段階を通じて行うことができ、この過程に引き続いて酸素プラズマ処理などによって高分子膜を基板から除去する段階をさらに行うことができる。
【発明の効果】
【0150】
本出願では、ブロック共重合体及びその用途を提供することができる。本出願のブロック共重合体は、優れた自己組織化特性や相分離特性を有し、要求される多様な機能をも自由に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図2】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図3】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図4】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図5】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図6】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図7】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図8】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図9】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図10】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図11】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図12】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図13】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図14】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図15】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図16】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図17】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図18】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図19】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【図20】高分子膜のSEMまたはAFM写真またはGISAXS結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0152】
以下、実施例及び比較例により本出願を詳しく説明するが、本出願の範囲が下記提示された実施例によって制限されるものではない。
【0153】
1.NMR測定
NMR分析は、三重共鳴5mmプローブ(probe)を有するVarian Unity Inova(500MHz)分光計を含むNMR分光計を使用して常温で行った。NMR測定用溶媒(CDCl3)に分析対象物質を約10mg/ml程度の濃度で希釈させて使用し、化学的移動はppmで表現した。
〈適用略語〉
br=広い信号、s=単一線、d=二重線、dd=二重二重線、t=三重線、dt=二重三重線、q=四重線、p=五重線、m=多重線。
【0154】
2.GPC(Gel Permeation Chromatograph)
数平均分子量(Mn)及び分子量分布は、GPC(Gel permeation chromatography)を使用して測定した。5mLバイアル(vial)に実施例または比較例のブロック共重合体または巨大開始剤などの分析対象物質を入れ、約1mg/mL程度の濃度となるようにTHF(tetrahydro furan)に希釈する。その後、Calibration用標準試料と分析しようとする試料をsyringe filter(pore size:0.45μm)を通じて濾過させた後、測定した。分析プログラムは、Agilent technologies社のChemStationを使用し、試料のelution timeをcalibration curveと比較し、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)をそれぞれ求め、その比率(Mw/Mn)で分子量分布(PDI)を計算した。GPCの測定条件は、下記の通りである。
〈GPC測定条件〉
機器:Agilent technologies社の1200 series
カラム:Polymer laboratories社のPLgel mixed B 2個使用
溶媒:THF
カラム温度:35℃
サンプル濃度:1mg/mL、200L注入
標準試料:ポリスチレン(Mp:3900000、723000、316500、52200、31400、7200、3940、485)
【0155】
製造例1
下記化学式Aの化合物(DPM−C12)は、次の方式で合成した。250mLのフラスコにヒドロキノン(hydroquinone)(10.0g、94.2mmol)及び1−ブロモドデカン(1−Bromododecane)(23.5g、94.2mmol)を入れ、100mLのアセトニトリル(acetonitrile)にとかした後、過量のカリウムカルボネート(potassium carbonate)を添加し、75℃で約48時間窒素条件の下で反応させた。反応後、残存するカリウムカルボネート及び反応に使用したアセトニトリルをも除去した。DCM(dichloromethane)と水の混合溶媒を添加してウォークアップ(work up)し、分離した有機層をMgSO4で脱水した。引き続いて、CC(Column Chromatography)でDCM(dichloromethane)で精製し、白色固体状の中間体を約37%の収得率で得た。
〈中間体に対するNMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d6.77(dd、4H);d4.45(s、1H);d3.89(t、2H);d1.75(p、2H);d1.43(p、2H);d1.33−1.26(m、16H);d0.88(t、3H)。
【0156】
フラスコに合成された中間体(9.8g、35.2mmol)、メタクリル酸(6.0g、69.7mmol)、DCC(dicyclohexylcarbodiimide)(10.8g、52.3mmol)及びDMAP(p−dimethylaminopyridine)(1.7g、13.9mmol)を入れ、120mLのメチレンクロライドを添加した後、常温の窒素雰囲気で24時間反応させた。反応後に、反応中に生成された塩(urea salt)をフィルターで除去し、残存するメチレンクロライドをも除去した。CC(Column Chromatography)でヘキサンとDCM(dichloromethane)を移動相にして不純物を除去し、得られた生成物をメタノールと水の混合溶媒(1:1重量比率で混合)で再結晶させて、白色固体状の目的物(DPM−C12)(7.7g、22.2mmol)を63%の収得率で得た。
〈DPM−C12 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d7.02(dd、2H);d6.89(dd、2H);d6.32(dt、1H);d5.73(dt、1H);d3.94(t、2H);d2.05(dd、3H);d1.76(p、2H);d1.43(p、2H);1.34−1.27(m、16H);d0.88(t、3H)。
【0157】
【化20】
化学式Aで、Rは、炭素数12の直鎖状アルキル基である。
【0158】
製造例2
1−ブロモドデカンの代わりに、1−ブロモオクタンを使用したことを除いて、製造例1に準ずる方式で反応を進行させて、下記化学式Bの化合物(DPM−C8)を合成した。前記化合物に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈DPM−C8 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d7.02(dd、2H);d6.89(dd、2H);d6.32(dt、1H);d5.73(dt、1H);d3.94(t、2H);d2.05(dd、3H);d1.76(p、2H);d1.45(p、2H);1.33−1.29(m、8H);d0.89(t、3H)。
【0159】
【化21】
化学式Bで、Rは、炭素数8の直鎖状アルキル基である。
【0160】
製造例3
1−ブロモドデカンの代わりに、1−ブロモデカンを使用したことを除いて、製造例1に準ずる方式で反応を進行させて、下記化学式Cの化合物(DPM−C10)を合成した。前記化合物に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
【0161】
〈DPM−C10 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d7.02(dd、2H);d6.89(dd、2H);d6.33(dt、1H);d5.72(dt、1H);d3.94(t、2H);d2.06(dd、3H);d1.77(p、2H);d1.45(p、2H);1.34−1.28(m、12H);d0.89(t、3H)。
【0162】
【化22】
化学式Cで、Rは、炭素数10の直鎖状アルキル基である。
【0163】
製造例4
1−ブロモドデカンの代わりに、1−ブロモテトラデカンを使用したことを除いて、製造例1に準ずる方式で反応を進行させて、下記化学式Dの化合物(DPM−C14)を合成した。前記化合物に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈DPM−C14 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d7.02(dd、2H);d6.89(dd、2H);d6.33(dt、1H);d5.73(dt、1H);d3.94(t、2H);d2.05(dd、3H);d1.77(p、2H);d1.45(p、2H);1.36−1.27(m、20H);d0.88(t、3H.)
【0164】
【化23】
化学式Dで、Rは、炭素数14の直鎖状アルキル基である。
【0165】
製造例5
1−ブロモドデカンの代わりに、1−ブロモヘキサデカンを使用したことを除いて、製造例1に準ずる方式で反応を進行し、下記化学式Eの化合物(DPM−C16)を合成した。前記化合物に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈DPM−C16 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d7.01(dd、2H);d6.88(dd、2H);d6.32(dt、1H);d5.73(dt、1H);d3.94(t、2H);d2.05(dd、3H);d1.77(p、2H);d1.45(p、2H);1.36−1.26(m、24H);d0.89(t、3H)
【0166】
【化24】
化学式Eで、Rは、炭素数16の直鎖状アルキル基である。
【0167】
製造例6
化学式Fの化合物(DPM−N2)を次の方式で合成した。500mLのフラスコにPd/C(palladium on carbon)(1.13g、1.06mmol)及び2−プロパノール200mLを添加し、水20mLに溶解させたギ酸アンモニウム(ammonium formate)(6.68g、106.0mmol)を追加し、1分間常温で反応させてPd/Cを活性化させた。引き続いて、4−アミノフェノール(4−amino phenol)(1.15g、10.6mmol)とラウリックアルデヒド(lauric aldehyde)(1.95g、10.6mmol)を追加し、常温で約1時間窒素条件の下で撹拌して反応させた。反応後、Pd/Cを除去し、反応に使用した2−プロパノールを除去した後、水とメチレンクロライドで抽出し、未反応物を除去した。有機層を採取し、MgSO4で脱水後、溶媒を除去した。粗生性物(crude product)をカラムクロマトグラフィーで精製(移動相:hexane/ethyl acetate)し、無色の固体状の中間体(1.98、7.1mmolg)を得た(収得率:67重量%).
〈中間体NMR分析結果〉
1H−NMR(DMSO−d):d6.69(dd、2H);d6.53(dd、2H);d3.05(t、2H);d1.59(p、2H);d1.40−1.26(m、16H);d0.88(t、3H).
【0168】
フラスコに合成された中間体(1.98g、7.1mmol)、メタクリル酸(0.92g、10.7mmol)、DCC(dicyclohexylcarbodiimide)(2.21g、10.7mmol)及びDMAP(p−dimethylaminopyridine)(0.35g、2.8mmol)を入れ、100mLのメチレンクロライドを添加した後、窒素の下で室温で24時間反応させた。反応終了後に、反応中に生成された塩(urea salt)及び残存のメチレンクロライドをも除去した。カラムクロマトグラフィーでヘキサンとDCM(dichloromethane)を移動相として使用して不純物を除去し、さらに得られた生成物をメタノールと水の混合溶媒(メタノール:水=3:1(重量比率))で再結晶させて、白色固体状の目的物(DPM−N2)(1.94g、5.6mmol)を79重量%の収得率で得た。
〈DPM−N2 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d6.92(dd、2H);d6.58(dd、2H);d6.31(dt、1H);d5.70(dt、1H);d3.60(s、1H);d3.08(t、2H);d2.05(dd、3H);d1.61(p、2H);d1.30−1.27(m、16H);d0.88(t、3H).
【0169】
【化25】
化学式Fで、Rは、炭素数12の直鎖状アルキル基である。
【0170】
製造例7
1−ブロモドデカンの代わりに、1−ブロモブタンを使用したことを除いて、製造例1に準ずる方式で反応を進行させて、化学式Gの化合物(DPM−C4)を合成した。合成された化合物に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈DPM−C4 NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d7.02(dd、2H);d6.89(dd、2H);d6.33(dt、1H);d5.73(dt、1H);d3.95(t、2H);d2.06(dd、3H);d1.76(p、2H);d1.49(p、2H);d0.98(t、3H).
【0171】
【化26】
【0172】
化学式Gで、Rは、炭素数4の直鎖状アルキル基である。
【0173】
実施例1
製造例1の化合物(DPM−C12)2.0g及びRAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)試薬(cyanoisopropyl dithiobenzoate)64mg、AIBN(Azobisisobutyronitrile)23mg及びベンゼン5.34mLを10mLのフラスコ(Schlenk flask)に入れ、窒素雰囲気の下で常温で30分間撹拌した後、70℃で4時間RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)重合反応を行った。重合後、反応溶液を抽出溶媒であるメタノール250mLに沈殿させた後、減圧濾過後、乾燥させて、桃色の巨大開始剤を製造した。巨大開始剤の収得率は、約82.6%であり、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)は、それぞれ、9,000及び1.16である。
【0174】
巨大開始剤0.3g、ペンタフルオロスチレン2.7174g及びベンゼン1.306mLを10mLのフラスコ(Schlenk flask)に入れ、窒素雰囲気の下で常温で30分間撹拌した後、115℃で4時間RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)重合反応を行った。重合後、反応溶液を抽出溶媒であるメタノール250mLに沈殿させた後、減圧濾過して乾燥させ、淡い桃色のブロック共重合体を製造した。ブロック共重合体の収得率は、約18%であり、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)は、それぞれ、16,300及び1.13である。前記ブロック共重合体は、製造例1の化合物(DPM−C12)由来の第1ブロックと前記ペンタフルオロスチレン由来の第2ブロックを含む。
【0175】
実施例2
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、製造例2の化合物(DPM−C8)を使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンを使用してブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、製造例2の化合物(DPM−C8)から由来する第1ブロックとペンタフルオロスチレンモノマーから由来する第2ブロックを含む。
【0176】
実施例3
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、製造例3の化合物(DPM−C10)を使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンを使用してブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、製造例3の化合物(DPM−C10)から由来する第1ブロックとペンタフルオロスチレンモノマーから由来する第2ブロックを含む。
【0177】
実施例4
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、製造例4の化合物(DPM−C14)を使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンを使用してブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、製造例4の化合物(DPM−C14)から由来する第1ブロックとペンタフルオロスチレンモノマーから由来する第2ブロックを含む。
【0178】
実施例5
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、製造例5の化合物(DPM−C16)を使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンを使用してブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、製造例5の化合物(DPM−C16)から由来する第1ブロックとペンタフルオロスチレンモノマーから由来する第2ブロックを含む。
【0179】
実施例6
単量体の合成
3−ヒドロキシ−1、2、4、5−テトラフルオロスチレンを次の方式で合成した。ペンタフルオロスチレン(Pentafluorostyrene)(25g、129mmol)を400mLのtert−ブタノールと水酸化カリウム(potassium hydroxide)(37.5g、161mmol)の混合溶液に添加し、2時間反応(reflux reaction)させた。常温に反応物を冷やした後、水1200mLを添加し、反応に使用された残存のブタノールを揮発させた。付加物は、ジエチルエーテル(300mL)で3回抽出し、水溶液層は、10重量%の塩酸溶液でpHが約3程度となるように酸性化させて、目的物を沈殿させ、さらにジエチルエーテル(300mL)で3回抽出して有機層を採取した。有機層をMgSO4で脱水し、溶媒を除去した。粗生性物(Crude product)をカラムクロマトグラフィーでヘキサンとDCM(dichloromethane)を移動相にして精製し、無色液体状の3−ヒドロキシ−1、2、4、5−テトラフルオロスチレン(11.4g)を収得した。前記に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈NMR分析結果〉
1H−NMR(DMSO−d):δ11.7(s、1H);δ6.60(dd、1H);δ5.89(d、1H);δ5.62(d、1H)
【0180】
ブロック共重合体の合成
AIBN(Azobisisobutyronitrile)、RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)試薬(2−cyano−2−propyl dodecyl trithiocarbonate)及び製造例1の化合物(DPM−C12)をベンゼンに50:1:0.2の重量比率(DPM−C12:RAFT試薬:AIBN)で溶解させ(濃度:70重量%)、窒素雰囲気の下で70℃で4時間反応させて、巨大開始剤(数平均分子量:14000、分子量分布:1.2)を合成した。合成された巨大開始剤、3−ヒドロキシ−1、2、4、5−テトラフルオロスチレン(TFS−OH)及びAIBNを1:200:0.5(巨大開始剤:TFS−OH:AIBN)の重量比率でベンゼンに溶解させ(濃度:30重量%)、窒素雰囲気の下の70℃で6時間反応させて、ブロック共重合体を製造した(数平均分子量:35000、分子量分布:1.2)。前記ブロック共重合体は、製造例1の化合物由来の第1ブロックと3−ヒドロキシ−1、2、4、5−テトラフルオロスチレン由来の第2ブロックを含む。
【0181】
実施例7
単量体の合成
下記化学式Hの化合物を次の方式で合成した。フタルイミド(Phthalimide)(10.0g、54mmol)及びクロロメチルスチレン(chloromethylstyrene)(8.2g、54mmol)を50mLのDMF(dimethylformamide)に投入し、窒素条件の下で55℃で18時間反応させた。反応後、反応物にエチルアセテート(ethyl acetate)100mLと蒸留水100mLを追加した後、有機層を抽出し、有機層は、もう一度ブライン(brine)溶液で洗浄した。集められた有機層をMgSO4で処理して水を除去し、溶媒を最終的に除去した後、ペンタン(pentane)で再結晶させて、目的物である白色の固体状化合物(11.1g)を収得した。前記化合物に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):δ7.84(dd、2H);δ7.70(dd、2H);δ7.40−7.34(m、4H);δ6.67(dd、1H);δ5.71(d、1H);δ5.22(d、1H);δ4.83(s、2H)
【0182】
【化27】
【0183】
ブロック共重合体の合成
AIBN(Azobisisobutyronitrile)、RAFT(Reversible Addition Fragmentation chain Transfer)試薬(2−cyano−2−propyl dodecyl trithiocarbonate)及び製造例1の化合物(DPM−C12)をベンゼンに50:1:0.2の重量比率(DPM−C12:RAFT試薬:AIBN)で溶解させ(濃度:70重量%)、窒素雰囲気の下で70℃で4時間反応させて、巨大開始剤(数平均分子量:14000、分子量分布:1.2)を合成した。合成された巨大開始剤、前記化学式Hの化合物(TFS−PhIM)及びAIBNを1:200:0.5(巨大開始剤:TFS−PhIM:AIBN)の重量比率でベンゼンに溶解させ(濃度:30重量%)、窒素雰囲気の下で70℃で6時間反応させて、ブロック共重合体を製造した(数平均分子量:35000、分子量分布:1.2)。前記ブロック共重合体は、製造例1の化合物由来の第1ブロックと化学式H化合物由来の第2ブロックを含む。
【0184】
実施例8
製造例1の化合物(DPM−C12)0.8662g、RAFT(Reversible Addition Fragmentation chain Transfer)試薬が量末端に結合された巨大開始剤(Macro−PEO)(poly(ethyleneglycol)−4−cyano−4−(phenylcarbonothioylthio)pentanoate、重量平均分子量(MW)10,000、sigma aldrich社製)0.5g、AIBN(azobisisobutyronitrile)4.1mg及びアニソール(Anisole)3.9mLを10mLのフラスコ(Schlenk flask)に入れ、窒素雰囲気の下で常温で30分間撹拌した後、70℃のシリコンオイル容器で12時間RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)重合反応を行った。重合後、反応溶液を抽出溶媒であるメタノール250mLに沈殿させた後、減圧濾過して乾燥させて、淡い桃色の新しいブロック共重合体を製造した(収得率:30.5%、数平均分子量(Mn):34300、分子量分布(Mw/Mn):1.60)。前記ブロック共重合体は、製造例1化合物由来の第1ブロックとポリエチレンオキサイドブロック(第2ブロック)を含む。
【0185】
実施例9
製造例1の化合物(DPM−C12)2.0g、RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)試薬(cyanoisopropyl dithiobenzoate)25.5mg、AIBN(azobisisobutyronitrile)9.4mg及びベンゼン5.34mLを10mLのフラスコ(Schlenk flask)に入れ、窒素雰囲気の下で常温で30分間撹拌した後、70℃シリコンオイル容器で4時間RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)重合反応を行った。重合後、反応溶液を抽出溶媒であるメタノール250mLに沈殿させた後、減圧濾過して乾燥させて、RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)試薬が重合体の両末端に結合された桃色の巨大開始剤を製造した。巨大開始剤の収得率、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)は、それぞれ81.6重量%、15400及び1.16である。スチレン1.177gと前記巨大開始剤0.3g及びベンゼン0.449mLを10mLのフラスコ(Schlenk flask)に入れ、窒素雰囲気の下で常温で30分間撹拌した後、115℃のシリコンオイル容器で4時間RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)重合反応を行った。重合後、反応溶液を抽出溶媒であるメタノール250mLに沈殿させた後、減圧濾過して乾燥させて、淡い桃色の新しいブロック共重合体を製造した。ブロック共重合体の収得率、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)は、それぞれ39.3重量%、31800及び1.25である。前記ブロック共重合体は、製造例1化合物由来の第1ブロックとポリスチレンブロック(第2ブロック)を含む。
【0186】
実施例10
実施例9で合成された巨大開始剤0.33g、4−トリメチルシリルスチレン(4−trimethylsilylstyrene)1.889g、AIBN(azobisisobutyronitrile)2.3mg及びベンゼン6.484mLを10mLのフラスコ(Schlenk flask)に入れ、窒素雰囲気の下で常温で30分間撹拌した後、70℃のシリコンオイル容器で24時間RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)重合反応を行った。重合後、反応溶液を抽出溶媒であるメタノール250mLに沈殿させた後、減圧濾過して乾燥させて、淡い桃色の新しいブロック共重合体を製造した。ブロック共重合体の収得率、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)は、それぞれ、44.2重量%、29600及び1.35である。前記ブロック共重合体は、製造例1化合物由来の第1ブロックとポリ(4−トリメチルシリルスチレン)ブロック(第2ブロック)を含む。
【0187】
実施例11
単量体の合成
下記化学式Iの化合物を次の方式で合成した。ペンタフルオロスチレン(Pentafluorostyrene)(25g、129mmol)を400mLのtert−ブタノールと水酸化カリウム(potassium hydroxide)(37.5g、161mmol)の混合溶液に添加し、2時間反応(reflux reaction)させた。常温に反応物を冷やした後、水1200mLを添加し、反応に使用された残存のブタノールを揮発させた。付加物は、ジエチルエーテル(300mL)で3回抽出し、水溶液層は、10重量%の塩酸溶液でpHが約3程度になるように酸性化させて目的物を沈殿させ、さらにジエチルエーテル(300mL)で3回抽出し、目的物が含まれている有機層を採取した。有機層をMgSO4で脱水し、溶媒を除去した。粗生性物(Crude product)をカラムクロマトグラフィーでヘキサンとDCM(dichloromethane)を移動相にして精製し、無色液体状の中間体(3−ヒドロキシ−1、2、4、5−テトラフルオロスチレン)(11.4g)を収得した。前記に対するNMR分析結果は、下記の通りである。
〈NMR分析結果〉
1H−NMR(DMSO−d):δ11.7(s、1H);δ6.60(dd、1H);δ5.89(d、1H);δ5.62(d、1H)
【0188】
前記中間体(11.4g、59mmol)をDCM(dichloromethane)(250mL)にとかした溶液にイミダゾール(imidazole)(8.0g、118mmol)、DMAP(p−dimethylaminopyridine)(0.29g、2.4mmol)とtert−ブチルクロロジメチルシラン(17.8g、118mmol)を加える。24時間常温で撹拌して反応させた後、100mLのbrineを入れて反応を終了させた後、DCMで追加的な抽出を行う。集められたDCMの有機層は、MgSO4で脱水し、溶媒を除去して、粗生性物(crude product)を得た。カラムクロマトグラフィーでヘキサンとDCMを移動相にして精製し、無色の目的物(10.5g)を液体状で収得した。得られた目的物のNMR結果は、下記の通りである。
〈NMR分析結果〉
1H−NMR(CDCl3):d6.62(dd、1H);d6.01(d、1H);d5.59(d、1H);d1.02(t、9H)、d0.23(t、6H)
【0189】
【化28】
【0190】
ブロック共重合体の合成
AIBN(Azobisisobutyronitrile)、RAFT(Reversible Addition−Fragmentation chain Transfer)試薬(2−cyano−2−propyldodecyltrithiocarbonate)及び製造例1の化合物(DPM−C12)をベンゼンに50:1:0.2の重量比率(DPM−C12:RAFT試薬:AIBN)で溶解させ(濃度:70重量%)、窒素雰囲気の下で70℃で4時間反応させて、巨大開始剤(数平均分子量:14000、分子量分布:1.2)を合成した。合成された巨大開始剤、前記化学式Iの化合物(TFS−S)及びAIBN(Azobisisobutyronitrile)を1:200:0.5(巨大開始剤:TFS−S:AIBN)の重量比率でベンゼンに溶解させ(濃度:30重量%)、窒素雰囲気の下で70℃で6時間反応させて、ブロック共重合体を製造した(数平均分子量:35000、分子量分布:1.2)。前記ブロック共重合体は、製造例1化合物由来の第1ブロックと前記化学式I由来の第2ブロックを含む。
【0191】
実施例12
AIBN(Azobisisobutyronitrile)、RAFT試薬(2−cyano−2−propyl dodecyl trithiocarbonate)及び製造例6で製造された化合物(DPM−N1)を26:1:0.5の重量比率(DPM−N1:RAFT試薬:AIBN)でベンゼンに溶解させ(濃度:70重量%)、窒素雰囲気の下で70℃で4時間反応させて巨大開始剤(数平均分子量:9700、分子量分布:1.2)を合成した。巨大開始剤、ペンタフルオロスチレン(PFS)及びAIBNを1:600:0.5の重量比率(巨大開始剤:PFS:AIBN)でベンゼンにとかし(濃度:30重量%)、窒素雰囲気で115℃で6時間反応をさせて、ブロック共重合体(数平均分子量:17300、分子量分布:1.2)を合成した。
前記ブロック共重合体は、製造例6の化合物由来の第1ブロックとペンタフルオロスチレン由来の第2ブロックを含む。
【0192】
比較例1
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、製造例7の化合物(DPM−C4)を使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンを使用してブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、製造例7の化合物(DPM−C4)から由来する第1ブロックとペンタフルオロスチレンから由来する第2ブロックを含む。
【0193】
比較例2
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、4−メトキシフェニルメタクリレートを使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンをモノマーとしてブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、前記4−メトキシフェニルメタクリレートから由来する第1ブロックと前記ペンタフルオロスチレンから由来する第2ブロックを含む。
【0194】
比較例3
製造例1の化合物(DPM−C12)の代わりに、ドデシルメタクリレートを使用することを除いて、実施例1に準ずる方式で巨大開始剤及びペンタフルオロスチレンをモノマーとしてブロック共重合体を製造した。前記ブロック共重合体は、前記ドデシルメタクリレートから由来する第1ブロックと前記ペンタフルオロスチレンから由来する第2ブロックを含む。
【0195】
試験例1
実施例1〜12及び比較例1〜3で合成されたブロック共重合体を使用して自己組織化された高分子膜を形成し、その結果を確認した。具体的に、各共重合体を溶媒に約1.0重量%の濃度で溶解させ、シリコンウェーハ上に3000rpmの速度で60秒間スピンコーティングした。その後、溶媒熟成(solvent annealing)または熱的熟成(thermal annealing)させて自己組織化させた。各ブロック共重合体に対して適用された溶媒及び熟成方式などは、下記表1に整理した。その後、各高分子膜に対してSEM(scanning electron microscope:SEM)またはAFM(Atomic force microscopy)写真を撮影し、自己組織化効率を評価した。図1〜図12は、それぞれ実施例1〜12に関する結果であり、図13〜図15は、それぞれ比較例1〜3に関する結果である。
【0196】
【表1】
【0197】
試験例2
試験例1から実施例で製造されたブロック共重合体は、基本的に優れた自己組立化特性を示すことを確認することができる。実施例のうち実施例1で製造されたブロック共重合体に対して追加にGISAXS(Grazing Incidence Small Angle X ray Scattering)特性を評価した。前記特性は、浦項アクセレーター3Cビームラインを利用して測定した。実施例1のブロック共重合体をフルオロベンゼン(fluorobezene)に約0.7重量%の固形分の濃度で希釈させて製造したコーティング液を親水性表面または疎水性表面を有する基材上に約5nmの厚さでスピンコーティング(コーティング面積:横の長さ=1.5cm、縦の長さ=1.5cm)し、常温で約1時間乾燥させた後、さらに約160℃の温度で約1時間熱的熟成(thermal annealing)して膜を形成した。形成された膜に膜の臨界角と基材の臨界角の間の角度に該当する約0.12度〜0.23度の範囲内の入射角でX線を入射させた後、2D marCCDを用いて膜から散乱されて出るX線回折パターンを得た。この際、膜から検出器までの距離は、約2m〜3mの範囲内で膜に形成された自己組織化パターンがよく観察される範囲で選択した。前記で親水性表面を有する基材としては、純水に対する常温濡れ角が約5度の基材を使用し、疎水性表面を有する基材としては、純水に対する常温濡れ角が約60度の基材を使用した。純水に対する常温濡れ角が5度の表面に対して前記記載された方式で GISAXS(Grazing Incidence Small Angle X ray Scattering)を測定した結果は、図16に示し、 疎水性表面であって、純水に対する常温濡れ角が約60度の表面に対して測定したGISAXS(Grazing Incidence Small Angle X ray Scattering)の結果を図17に示した。図面から、いずれの場合でも、インプレーン回折パターンが確認され、これから、実施例1のブロック共重合体は、垂直配向性を示すことを確認することができる。
【0198】
さらに、実施例1のような方式でブロック共重合体を製造し、且つ単量体と巨大開始剤のモル比の調節を通じて異なる体積分率を有するブロック共重合体を製造した。
【0199】
製造されたブロック共重合体の体積分率は、下記の通りである。
【0200】
【表2】
【0201】
前記でブロック共重合体の各ブロックの体積分率は、各ブロックの常温での密度とGPC(Gel Permeation chromatograph)によって測定された分子量に基づいて計算した。前記で密度は、浮力法を利用して測定し、具体的には、空気中での質量と密度を知っている溶媒(エタノール)内での質量を用いて計算し、GPCは、前述した方式に従って計算した。前記各サンプルに対して前記言及した方式で測定したGISAXSを図18〜図20に示した。図18〜図20は、それぞれサンプル1〜3に対する結果であり、図面から、GISAXS上にインプレーン回折パターンが確認されることが分かり、これから、垂直配向性を有することを予測することができる。
【0202】
試験例3
試験例1から、実施例で製造されたブロック共重合体は、基本的に優れた自己組織化特性を示すことを確認することができる。実施例のうち特に適切な結果を確認した実施例1〜5及び比較例1及び2の結果に対して表面エネルギー及び密度などを評価した。
表面エネルギーは、液滴形状分析機(Drop Shape Analyzer、KRUSS社のDSA100製品)を使用して表面エネルギーを測定した。表面エネルギーを測定しようとする物質をフルオロベンゼン(flourobenzene)に約2重量%の固形分の濃度で希釈させたコーティング液を、シリコンウェーハに約50nmの厚さでスピンコーティング(コーティング面積:横の長さ=2cm、縦の長さ=2cm)し、常温で約1時間乾燥した後、さらに約160℃で約1時間熱的熟成(thermal annealing)をして膜を形成し、形成された膜に対して表面エネルギーを測定した。表面エネルギーは、表面張力(surface tension)が公知されている液体である脱イオン化水(H2O)及びジヨードメタン(diiodomethane)をそれぞれ5回ずつ落として接触角を求め、その平均値を計算して、それから計算した。前記平均値の接触角を適用してOwens−Wendt−Rabel−Kaelble方法によって溶媒の表面張力に関する数値(Strom値)を代入して表面エネルギーを求めることができる。下記表で、各ブロックの表面エネルギーは、該ブロックを形成する単量体だけを重合させて得られた単独重合体に対して前記方式で測定した表面エネルギーである。
【0203】
密度の測定方式は、前記試験例で記述した通りである。
前記のような測定結果を下記表に整理して記載した。
【0204】
【表3】
【0205】
前記表の結果から、適切な自己組織化特性が具現される場合(実施例1〜5)には、表面エネルギーの差などが特定の傾向を示すことを確認することができる。具体的に、実施例1〜5のブロック共重合体の場合、第1ブロックと第2ブロックの表面エネルギーの差の絶対値が2.5mN/m〜7mN/mの範囲内にあるが、比較例の場合、前記範囲を外れた表面エネルギーの差の絶対値を示した。また、第1ブロックが第2ブロックに比べて高い表面エネルギーを示し、その範囲は、約20mN/m〜35mN/mの範疇内にある。また、実施例1〜5のブロック共重合体は、第1ブロックの密度と第2ブロックの密度の差の絶対値が0.3g/cm3以上であった。
【0206】
試験例4
自己組織化特性試験などで優れた結果を確認した実施例1〜5及び比較例1及び2の結果に対してXRDパターンを分析した結果は、下記表4に整理して記載した。
【0207】
【表4】
【0208】
XRDパターンは、浦項アクセレーター4Cビムラインで試料にX−線を透過させて散乱ベクトル(q)による散乱強度を測定して求めた。試料としては、測定対象であるブロック共重合体を特別な前処理なしに精製して不純物を除去して得られた粉末状態のブロック共重合体をXRD測定用セルに入れて適用した。XRDパターン分析時には、垂直サイズが0.023mmであり、水平サイズが0.3mmであるX線を利用し、検出器としては、2D marCCDを利用した。散乱して出る2D回折パターンをイメージとして得た後、得られた回折パターンをsilver behenateを利用して散乱ベクトル(q)でカリブレーション(calibration)し、円形平均(circular average)して散乱ベクトル(q)に対する散乱強度でプロット(plot)した。散乱ベクトル(q)による散乱強度をプロット(plot)し、ピークの位置と半値全幅(FWHM)をピークフィッティング(peak fitting)を通じて求めた。前記結果から、優れた自己組織化特性を示すブロック共重合体である場合、そうではない比較例と比べて、特異なXRDパターンを示すことを確認することができる。具体的に、実施例のブロック共重合体の場合、XRDパターンで0.5nm−1〜10nm−1の散乱ベクトル(q)内で半値全幅が0.2nm−1〜1.5nm−1の範囲内にあるピークが確認されるが、比較例では、このようなピークが確認されなかった。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【国際調査報告】

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