(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-539884(P2016-539884A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】ベルトコンベアの搬送ベルトから材料を剥ぎ取るための装置
(51)【国際特許分類】
B65G 45/16 20060101AFI20161125BHJP
【FI】
B65G45/16 A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-552273(P2016-552273)
(86)(22)【出願日】2014年12月11日
(85)【翻訳文提出日】2016年8月10日
(86)【国際出願番号】EP2014077424
(87)【国際公開番号】WO2015086763
(87)【国際公開日】20150618
(31)【優先権主張番号】102013113934.5
(32)【優先日】2013年12月12日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516175799
【氏名又は名称】スクレイプテク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ScrapeTec GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルフリート デュンヴァルト
(57)【要約】
本発明は、排出ドラムの湾曲部の領域において、ベルトコンベアの排出箇所の下で、ベルトコンベアの搬送ベルト(2)から材料を剥ぎ取るための装置に関する。本装置は、互いに距離を置いて配置された少なくとも2つの細長い可撓性の担持要素によって担持された、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材(3)を有する。これら剥ぎ取り部材(3)のうちの少なくとも1つは、第1剥ぎ取り要素(3.1)を有する。このような装置が搬送ベルトを優しく扱いながら向上されたクリーニング作用をもたらし、より安価に製造されるために、本発明によると、剥ぎ取り部材(3)は、搬送ベルト(2)の移動方向(LR)に第1剥ぎ取り要素(3.1)に追従する第2剥ぎ取り要素(3.2)を有する。第1剥ぎ取り要素(3.1)が搬送ベルト(2)の移動方向(LR)に移動されたときに第1剥ぎ取り要素(3.1)を搬送ベルト(2)から持ち上げる持ち上げ機構(3.3)が剥ぎ取り部材(3)に更に設けられる。第1剥ぎ取り要素(3.1)は、持ち上げ機構(3.3)に対して移動可能であるように、剥ぎ取り部材(3)に取り付けられる。本発明による装置の好適な一実施形態は、持ち上げ機構(3.3)が関着式レバー機構またはバネレバー機構の形態であることを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出ドラム(1)の湾曲部の領域において、ベルトコンベアの排出域の下で、前記ベルトコンベアの搬送ベルト(2)から材料を剥ぎ取るための装置であって、互いに距離を置いて配置された少なくとも2つの細長い担持要素(4a、4b)によって担持された、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材(3)を有し、前記複数の剥ぎ取り部材(3)のうちの少なくとも1つが第1剥ぎ取り要素(3.1)を有する、装置において、
前記複数の剥ぎ取り部材(3)は、前記搬送ベルト(2)の移動方向(LR)に前記第1剥ぎ取り要素(3.1)に追従する第2剥ぎ取り要素(3.2)を有し、前記剥ぎ取り部材(3)は持ち上げ機構(3.3)を有し、前記持ち上げ機構(3.3)は、前記第1剥ぎ取り要素(3.1)が前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に移動されたときに前記第1剥ぎ取り要素(3.1)を前記搬送ベルト(2)から持ち上げ、前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、前記持ち上げ機構(3.3)に対して移動可能であるように、前記剥ぎ取り部材(3)に取り付けられることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、ガイド(3.5)内に移動可能に保持されたロッド(3.4)に固着され、前記持ち上げ機構(3.3)は前記ガイド(3.5)に取り付けられる、または一体に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
隣接し合う剥ぎ取り部材(3)の前記ロッド(3.4)の前記ガイド(3.5)は、互いに距離を置いて配置され、前記距離は前記ガイド(3.5)の幅(B)より大きい、好ましくは前記幅(B)の2倍より大きいことを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2剥ぎ取り要素(3.2)は前記ガイド(3.5)に固着されることを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記第2剥ぎ取り要素(3.2)は前記ロッド(3.4)に固着されることを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項6】
前記ロッド(3.4)は弾性材料製、好ましくはバネ鋼製であることを特徴とする、請求項2〜5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記ガイド(3.5)および/または前記ロッド(3.4)は湾曲し、前記ガイド(3.5)の曲率は前記ベルトコンベアの前記排出ドラム(1)の湾曲部に一致することを特徴とする、請求項2〜6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
隣接する剥ぎ取り部材(3)の前記第2剥ぎ取り要素(3.2)は、剥ぎ取り要素(3.2)が、前記搬送ベルト(2)の移動方向(LR)に見て、その前方に位置する隣接する剥ぎ取り部材の剥ぎ取り要素(3.2)によって部分的に覆われるように、重なるように配置され、同じ剥ぎ取り要素が前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に見て、その後方に位置する隣接する剥ぎ取り部材(3)の剥ぎ取り要素(3.2)を部分的に覆うことを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記持ち上げ機構(3.3)は関着式レバー機構またはバネレバー機構の形態であることを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記持ち上げ機構(3.3)は楔状体(3.32)を有し、前記楔状体(3.32)は滑り上がり面または滑り上がり縁(3.321)を画成し、前記第1剥ぎ取り要素が前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に移動されると前記第1剥ぎ取り要素(3.1)の前記ホルダ(3.12)は前記滑り上がり面または滑り上がり縁(3.321)に滑り上がり、これにより、前記搬送ベルト(2)から持ち上げられることを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の装置。
【請求項11】
各細長い担持要素(4a、4b)は可撓性および/または弾性であることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の装置。
【請求項12】
各細長い担持要素(4a、4b)は、少なくとも1本のケーブル、好ましくはワイヤケーブル、少なくとも1つのバネ鋼、特にバネ鋼ロッド、および/または少なくとも1本の金属チェーン、で形成されることを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記一列に配置された複数の剥ぎ取り部材(3)は、前記担持要素(4a、4b)によって前記排出ドラム(1)上の空間曲線に沿って位置決め可能であることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの第2の細長い担持要素(4b)を取り付けるための貫通開口部(3.24)またはクランプを有する突起が前記ガイド(3.5)に設けられることを特徴とする、請求項2〜7の何れか一項、あるいは請求項2また3に係る請求項8〜13の何れか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの第2の細長い担持要素(4b)を取り付けるための前記貫通開口部(3.24)またはクランプは、前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に前記第2剥ぎ取り要素(3.2)の後方に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、前記ロッド(3.4)に接続されたホルダ(3.12)を有し、前記ホルダ(3.12)は、前記複数の細長い担持要素のうちの1つ(4a)を取り付けるための貫通開口部(3.14)またはクランプを有することを特徴とする、請求項2〜7の何れか一項、あるいは請求項2または3に係る請求項8〜15の何れか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記複数の剥ぎ取り部材(3)は複数の接続要素によって相互接続され、隣接し合う各2つの剥ぎ取り部材(3)は前記複数の接続要素(3.15、3.27)のうちの少なくとも2つによって相互接続されることを特徴とする、請求項1〜13の何れか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、前記ロッド(3.4)に接続されたホルダ(3.12)を有し、隣接し合う2つの剥ぎ取り部材(3)の前記ホルダ(3.12)は前記複数の接続要素(3.15)のうちの少なくとも1つによって相互接続され、前記複数の接続要素(3.15)は板のまたはタブの形態であることを特徴とする、請求項2に係る請求項17に記載の装置。
【請求項19】
隣接する剥ぎ取り部材(3)の対応する突起(3.27)を取り付けるための突起(3.27)が接続要素として前記ガイド(3.5)に設けられることを特徴とする、請求項2に係る請求項17、または請求項2に係る請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記突起(3.27)は、前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に見て、前記第2剥ぎ取り要素(3.2)の後方に配置されることを特徴とする、請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排出ドラムの湾曲部の領域において、ベルトコンベアの排出域の下で、ベルトコンベアの搬送ベルトから材料を剥ぎ取るための装置であって、互いに距離を置いて配置された少なくとも2つの細長い担持要素によって担持された、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材を有し、これら剥ぎ取り部材のうちの少なくとも1つは、第1剥ぎ取り要素と、搬送ベルトの移動方向にこれに追従する第2剥ぎ取り要素とを有する、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は、特許文献1から公知である。この公知の装置は、ベルト表面に適合可能であり、必要なスペースが比較的小さく、搬送ベルトを優しく扱いながら高いクリーニング作用をもたらすという特徴を有する。単一部品または多部品構成の剥ぎ取り体は、弾性的に曲がる材料、好ましくはプラスチック材料またはエラストマー、製である。剥ぎ取り体は、搬送ベルトに面する2つの端縁領域を有する。これら端縁領域は、高い耐摩耗性を有する摩耗要素、例えば硬質金属製の条片、によって形成されている。ベルトの移動方向に見て第1の摩耗要素である上側の摩耗要素は、剥ぎ取り要素として働き、ベルトの移動方向に見て追従する下側の摩耗要素は、剥ぎ取り体を支持するために用いられ、剥ぎ取り機能を一切有さない。これら摩耗要素が包み込まれる、例えばキャストされる、弾性的に曲がる材料(マトリックス材料)は、比較的高価である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2009/121938(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、ベルト表面に最適に適合し、必要なスペースが比較的小さく、搬送ベルトを優しく扱いながら向上されたクリーニング作用をもたらし、より低コストで製造される、冒頭で言及した種類の別の装置を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を有する装置によって達成される。本発明による装置の好適かつ有利な複数の実施形態が従属請求項に記載されている。
【0006】
本発明による装置は、剥ぎ取り部材が、搬送ベルトの移動方向に第1剥ぎ取り要素に追従する第2剥ぎ取り要素を有し、剥ぎ取り部材は、第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に移動されたときに第1剥ぎ取り要素を搬送ベルトから持ち上げる持ち上げ機構を有し、第1剥ぎ取り要素は、持ち上げ機構に対して移動可能であるように、剥ぎ取り部材に取り付けられることを特徴とする。
【0007】
本発明による装置の剥ぎ取り部材は、ゴム製、プラスチック材料製、またはエラストマー製、の高価なマトリックスを必要としない。代わりに、本発明による装置の剥ぎ取り部材は、金属製の構成要素、例えば鋼製の構成要素、で安価に製造可能である。特に、個々の剥ぎ取り部材は、それぞれの剥ぎ取り要素は別として、比較的幅狭にできるので、一列に配置された剥ぎ取り部材の間に相応に大きな自由空間が残る。一列に配置された剥ぎ取り部材の間にもたらされる隙間によって画成されるこの自由空間の結果として、これら剥ぎ取り部材の背後への材料の堆積が回避される。したがって、本発明による装置の据え付け時に扱うべき質量、または装置の運転中に引っ張り手段が担持すべき質量、が減るので、装置の据え付けおよび繋止(取り付け)が簡単になる。剥ぎ取り部材の間にもたらされる隙間は、高い可撓性を剥ぎ取り装置にもたらすので、搬送ベルトが巻き付けられた排出ドラムの領域においてベルトの移動方向に斜めに延びる空間曲線に剥ぎ取り装置を最適に適合させられるという更なる利点をもたらす。
【0008】
搬送ベルトの移動方向に第1剥ぎ取り要素に追従する支持要素は、二次剥ぎ取り子として使用され、剥ぎ取り装置のクリーニング作用を大幅に向上させる。そのために、第2剥ぎ取り要素(二次剥ぎ取り子)は、好ましくは条片の形態であり、平常動作時は、排出ドラムの外面に対して、またはそこにフィットさせた搬送ベルトに対して、70°と110°の間の、好ましくは80°と100°の間の、角度を成すように、排出ドラムに対して、またはそこにフィットさせた搬送ベルトに対して、配設されることが好ましい。第2剥ぎ取り要素の搬送ベルト上方の有効剥ぎ取り面の高さは、例えば、少なくとも1cm、好ましくは少なくとも1.5cm、特に好ましくは少なくとも2cm、である。
【0009】
本発明による装置の一列に配置された複数の剥ぎ取り部材は、搬送ベルトの移動方向に対して斜めに延びる空間曲線に最適に適合可能である。この空間曲線のコースは、特に、排出ドラムの直径に依存する。この空間曲線は、螺旋の長さの一部分にほぼ相当し得る。
【0010】
本発明による装置の少なくとも2つの細長い担持要素は、好ましくは可撓性および/または弾性である。例えば、これら担持要素の各々は、少なくとも1本のケーブル、特にワイヤケーブル、および/または少なくとも1本の金属チェーン、で形成される。あるいは、これら担持要素のうちの少なくとも1つは、可撓性または弾性の金属ロッド、好ましくは鋼ロッド、特にステンレス鋼ロッド、で形成可能である。使用される担持要素(ケーブル、金属チェーン、および/または金属ロッド)は、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材を、これら担持要素によって、排出ドラムの表面に空間曲線に沿って位置決めできるほど十分な可撓性を有する。少なくとも2つの細長い担持要素のうちの少なくとも1つによって、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材は、排出ドラムの湾曲部にフィットした搬送ベルトに向けて引っ張られる、または引っ張られることができる。
【0011】
これら少なくとも2つの細長い担持要素のうちの1つは、第1剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)に配置され、これら担持要素のうちの少なくとも1つの第2担持要素は、第2剥ぎ取り要素(二次剥ぎ取り子)の近くに配置される。二次剥ぎ取り子の近くに配置された、または二次剥ぎ取り子に対応付けられた、細長い担持要素は、好ましくはバネマウントなしに、または第1剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)に配置された担持要素より強力なバネマウントを用いて、ベルトコンベアの複数の固定点で固定される。
【0012】
ベルトの比較的大規模な損傷によって、または搬送ベルトに引っ掛かった異物によって、引き起こされた過度な力が加わり、この力が、排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトに対して接線方向に、当該剥ぎ取り部材の第1剥ぎ取り要素に作用し、(少なくとも)この剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に移動されると、当該剥ぎ取り部材に形成された持ち上げ機構は、当該剥ぎ取り要素が前記搬送ベルトの移動方向に移動されているときに当該剥ぎ取り要素を搬送ベルトから持ち上げて、当該剥ぎ取り要素が搬送ベルトの損傷領域の上方を、またはそこに引っ掛かった異物の上方を、邪魔されずに摺動できるようにする。これにより、搬送ベルトの優しいクリーニングが保証される。
【0013】
第1剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)の可動性は、本発明による装置の好適な一実施形態により、この剥ぎ取り要素がガイド内に移動可能に保持されたロッドに固着され、持ち上げ機構がこのガイドに取り付けられる、または一体に形成される、場合に、確実かつ比較的簡単な方法で実現可能である。ガイドは、溝の形態であり、好ましくは閉じた断面形状を有する。ロッドは、好ましくは弾性材料製、例えばバネ鋼製、である。これにより、本装置の優しいクリーニング作用を更に向上させることができる。
【0014】
本発明による装置の別の有利な実施形態において、ガイドおよび/またはロッドは湾曲し、ガイドまたはロッドの曲率は、ベルトコンベアの排出ドラムの湾曲部にほぼ一致する。この構成は、本発明による装置のコンパクトなデザインに寄与する。
【0015】
本発明による装置の別の好適な実施形態によると、第1剥ぎ取り要素はホルダを有する。このホルダは、ロッドに接続され、複数の細長い担持要素のうちの1つ、特に担持ケーブル、を取り付けるための貫通開口部またはクランプを有する。担持要素を第1剥ぎ取り要素の近くに配置する、または第1剥ぎ取り要素上に直接配置する、というこの配置は、細長い担持要素、特に担持ケーブル、を引っ張るために必要な力が比較的小さくて済むので、ベルトコンベアの優しいクリーニングが促される。
【0016】
ベルトコンベアの優しいクリーニングのために同様に有利であるのは、少なくとも1つの第2の細長い担持要素を取り付けるための貫通開口部またはクランプを有する突起がガイドに設けられる本発明による装置の一実施形態である。少なくとも1つの第2の細長い担持要素を取り付けるための貫通開口部またはクランプは、搬送ベルトの移動方向に第2剥ぎ取り要素の後方に配置されることが好ましい。第1剥ぎ取り要素に配置された上側の細長い担持要素(例えば担持ケーブル)が万一断線した場合、ベルトの移動方向に第2剥ぎ取り要素の後方に第2の細長い担持要素を配置したことによって、回転力が発生し、第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトから持ち上げられる。これにより、担持ケーブルまたは担持要素の破損時に第1剥ぎ取り要素によって引き起こされ得る搬送ベルトの如何なる損傷も防止される。
【0017】
本発明による装置の別の有利な実施形態によると、第2剥ぎ取り要素はガイドに固着される。この場合、上側の第1剥ぎ取り要素が移動されても、第2剥ぎ取り要素はその位置をほぼ維持する。この場合、第2剥ぎ取り要素は、これに対応付けられた下側の担持要素によってほぼ担持され、これにより、搬送ベルトのクリーニング作用のために必要な、搬送ベルトに対する接触圧も得る。
【0018】
ただし、代わりに、第2剥ぎ取り要素をロッドに固着することもできる。この場合、上側の第1剥ぎ取り要素が移動されると、下側の第2剥ぎ取り要素は同時に同じ方向に移動される。この場合、下側の担持要素は、特に、前記第2剥ぎ取り要素が搬送ベルトに押し当てられて持ち上げ機構が作動されるように、押圧力を第2剥ぎ取り要素に導入するために使用される。
【0019】
本発明による装置の別の有利な実施形態は、隣接し合う複数の剥ぎ取り部材のロッドのガイドが互いに距離を置いて配置され、その距離が当該ガイドの幅よりより大きく、好ましくはその幅の2倍より大きく、特にその幅の3倍または4倍より大きいことを特徴とする。隣接する剥ぎ取り部材の上側剥ぎ取り要素は互いに接して配置され、それぞれの前縁を互いに僅かにずらして階段状に配置されることが好ましい。したがって、比較的大きい間隙(自由空間)が個々の剥ぎ取り部材の間に存在する。搬送ベルトから剥がされた搬送ベルトに付着していた材料は、この自由空間を通って、すなわち剥ぎ取り部材間の比較的大きな隙間を通って、抜け出ることができる。したがって、剥がされた材料が剥ぎ取り部材の背後に蓄積されることが防止される。
【0020】
高いクリーニング作用を実現するために更に有利であるのは、本発明による装置の別の実施形態によると、隣接する剥ぎ取り部材の第2剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に見てその前方に隣接する剥ぎ取り部材の剥ぎ取り要素によって部分的に覆われ、かつこの同じ剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に見てその後方に隣接する剥ぎ取り部材の剥ぎ取り要素を部分的に覆うように配置される場合である。
【0021】
本発明による装置の持ち上げ機構は、さまざまな変形例に構成可能である。構造的に比較的単純で信頼性が高い持ち上げ機構の一実施形態は、剥ぎ取り部材に支持要素が設けられ、この支持要素は、平常動作時は搬送ベルトから離隔されている、あるいは、押圧力なしに、または僅かな押圧力で、搬送ベルトに接触しており、第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に移動されると搬送ベルトに載り、第1剥ぎ取り要素が固着されているロッドのガイドは、第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に移動されたときに第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトから持ち上げられるように、形作られて排出ドラムの湾曲部に対して向けられることを特徴とする。
【0022】
構造的に比較的単純で信頼性が高い持ち上げ機構の別の実施形態は、滑り上がり面または滑り上がり縁を画成する楔状体を特徴とする。前記第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に移動されると、第1剥ぎ取り要素のホルダが滑り上がり面または滑り上がり縁に滑り上がって搬送ベルトから持ち上げられる。
【0023】
本発明による装置の別の有利な実施形態は、持ち上げ機構が関着式レバー機構の形態であることを特徴とする。この場合、持ち上げ機構は、平常動作時、すなわち搬送ベルトに付着している材料を剥ぎ取るために上側の第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトに載っているとき、関着式レバー機構の何れの関着アームも搬送ベルトに接触していないようにできることが好ましい。
【0024】
本発明による装置の別の有利な実施形態は、持ち上げ機構がバネレバー機構の形態であることを特徴とする。この場合も、持ち上げ機構は、平常動作時、すなわち搬送ベルトに付着している材料を剥ぎ取るために上側の第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトに載っているとき、バネレバー機構の何れのバネ(レバーバネ)も搬送ベルトに接触していないようにできることが好ましい。
【0025】
本発明による装置の別の有利な実施形態は、接続要素によって剥ぎ取り部材が相互接続され、隣接し合う各2つの剥ぎ取り部材がこれら接続要素のうちの少なくとも2つによって相互接続されることを特徴とする。この実施形態において、これら剥ぎ取り部材は、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材の貫通開口部内を細長い担持要素または引っ張り要素(例えばワイヤケーブル)が案内される結果として相互に接続されるのではなく、接続要素によって相互に連結される。これにより、剥ぎ取り部材の可撓性または関着式の相互接続が比較的安価に実現可能である。
【0026】
これに関連して、本発明による装置の好適な一実施形態においては、第1剥ぎ取り要素はロッドに接続されたホルダを有し、隣接し合う2つの剥ぎ取り部材のホルダが板のまたはタブの形態の接続要素のうちの少なくとも1つによって相互接続される。本発明による装置の別の好適な実施形態は、隣接する剥ぎ取り部材の対応する突起を取り付けるための接続要素を有する突起がガイドに設けられることを特徴とする。
【0027】
以下においては、複数の実施形態を示す図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】搬送ベルトを有するベルトコンベアの排出ドラムと、この搬送ベルトに付着している材料を剥ぎ取るための本発明による装置の一列に配置された複数の剥ぎ取り部材とを示す。
【
図2】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている
図1の装置の剥ぎ取り部材の平常動作状態における側面図である。
【
図3】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている
図1の装置の剥ぎ取り部材の上側剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)が移動された後の側面図である。
【
図5】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている本発明による装置の剥ぎ取り部材の第2の実施形態の平常動作状態における側面図である。
【
図6】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている本発明による装置の剥ぎ取り部材の第3の実施形態の平常動作状態における側面図である。
【
図7】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている本発明による装置の剥ぎ取り部材の第3の実施形態の上側剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)が移動された後の側面図である。
【
図8】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている本発明による装置の剥ぎ取り部材の第4の実施形態の平常動作状態における側面図である。
【
図9】搬送ベルトを有するベルトコンベアの排出ドラムと、本発明による別の装置(第5の実施形態)の一列に配置された複数の剥ぎ取り部材とを示す。
【
図10】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている
図9の装置の剥ぎ取り部材の平常動作状態における側面図である。
【
図11】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている
図9の装置の剥ぎ取り部材の上側剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)が移動された後の側面図である。
【
図13】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている本発明による装置の剥ぎ取り部材の第6の実施形態の平常動作状態における側面図である。
【
図14】搬送ベルトを有するベルトコンベアの排出ドラムと、本発明による別の装置(第7の実施形態)の一列に配置された複数の剥ぎ取り部材とを示す。
【
図15】排出ドラムに巻き付けられた搬送ベルトの一部に載っている
図14の装置の剥ぎ取り部材の側面図である。
【
図17】搬送ベルトを有するベルトコンベアの排出ドラムと、本発明による別の装置(第8の実施形態)の一列に配置された複数の剥ぎ取り部材とを示す。
【
図18】
図17の装置の相互接続された2つの剥ぎ取り部材の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1および
図9は、ベルトコンベアの排出または偏向ドラム1を示す。参照符号1.1、1.2は、排出ドラム1のジャーナルまたはシャフト端を示す。ベルトが巻き付けられた排出ドラム1の湾曲部に、および被搬送材料(図示せず)が搬送ベルト2から排出される領域の下に、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材3で形成された剥ぎ取り装置が配置される。依然としてベルト2に付着している被搬送材料が剥ぎ取り部材3によってベルトから除去される。
【0030】
複数の剥ぎ取り部材3で形成される列の長さは、搬送ベルト2の幅にほぼ相当する。これら剥ぎ取り部材3は、少なくとも2本の細長い可撓性の担持要素4a、4bによって担持される。可撓性の担持要素4a、4bは、例えばケーブル、好ましくはワイヤケーブル、から成る。代わりに、または加えて、各担持要素4a、4bを金属チェーンおよび/または可撓性の鋼製丸棒で形成することもできる。
【0031】
それぞれの剥ぎ取り部材3は、搬送ベルト2の移動方向に見て、第1剥ぎ取り要素3.1と後続の第2剥ぎ取り要素3.2とを有する。第1剥ぎ取り要素3.1は、上側剥ぎ取り要素または一次剥ぎ取り子とも称され得る。同様に、第2剥ぎ取り要素3.2は、二次剥ぎ取り子または下側の第2剥ぎ取り要素とも称され得る。
【0032】
第1剥ぎ取り要素3.1は、好ましくは硬質金属またはセラミック製の、条片状摩耗体3.11を有する。摩耗体3.11は、ホルダ3.12に固着される。ホルダ3.12は、搬送ベルト2の移動方向に移動可能に剥ぎ取り部材3に取り付けられる。搬送ベルト2の移動方向は、矢印LRによって図面に示されている(例えば
図2および
図3を参照)。摩耗体3.11は、剥ぎ取り部材3の上縁3.13を画成するように、ホルダ3.12に配置されることが好ましい。
【0033】
第2剥ぎ取り要素3.2も同様に、好ましくは硬質金属またはセラミック製の、条片状摩耗体3.21を有する。摩耗体3.21はホルダ3.22に固着される。ホルダ3.22は、摩耗部3.21の接点において摩耗部3.21が搬送ベルト2の表面に延びる接線に対して80°〜100°、好ましくは85°〜95°、の範囲内の角度αを成すようになっている。条片状摩耗体3.21が搬送ベルト2から突出する高さHは、例えば1.5cmより大きく、好ましくは2.5cmより大きい。
【0034】
本発明によると、剥ぎ取り部材3は持ち上げ機構3.3を有する。持ち上げ機構3.3は、第1剥ぎ取り要素3.1が搬送ベルト2の移動方向に移動されると、第1剥ぎ取り要素3.1を搬送ベルト2から持ち上げる。そのために、第1剥ぎ取り要素3.1は、持ち上げ機構3.3に対して移動可能であるように剥ぎ取り部材3に取り付けられる。
【0035】
第1剥ぎ取り要素3.1は、ガイド3.5内に移動可能に保持されたロッド3.4に固着され、持ち上げ機構3.3はガイド3.5に取り付けられるか、または一体に形成される。ガイド3.5は溝の形態であり、好ましくは閉じた断面形状を有する。ロッド3.4は弾性であり、好ましくはバネ鋼製である。ガイド3.5およびロッド3.4は湾曲している。ガイド3.5およびロッド3.4の曲率は、ベルトコンベアの排出ドラム1の湾曲部に一致する。
【0036】
可撓性の担持要素4a、4b、例えばワイヤケーブル、への取り付けのために、各剥ぎ取り部材3は、貫通開口部3.14を第1剥ぎ取り要素3.1のホルダ3.12に有し、貫通開口部3.24を第2剥ぎ取り要素(二次剥ぎ取り子)3.2の近傍に有する。二次剥ぎ取り子3.2の近傍の貫通開口部3.24は、好ましくはスリーブ3.25によって画成される。スリーブ3.25は、両端で開口し、ロッド3.4のガイド3.5に直接、またはタブ(独:Lasche,英:tab)3.26を介して、接続される。スリーブ3.25の長手方向軸線と、上側剥ぎ取り要素3.1のホルダ3.12の溝形状の貫通開口部3.14の長手方向軸線と、は、互いにほぼ平行に延在するが、ガイド3.5およびロッド3.4に対しては斜めに延在する。各剥ぎ取り部材3の貫通開口部3.14、3.24の間の距離は、例えば、15〜30cmの範囲内であり、特に約20cmにすることができる。剥ぎ取り部材3の貫通開口部3.14、3.24の間の距離は、搬送ベルトが巻き付けられる排出ドラムの直径に依存する。例えば、ドラムの直径が80〜150cmの範囲内である場合は、貫通開口部3.14、3.24の間の距離を約28cmにできる。例えば、ドラムの直径が50〜80cmの範囲内である場合、貫通開口部3.14、3.24の間の距離は約18cmになる。ドラムの直径がより小さい場合、例えば30〜50cmの範囲内である場合、各剥ぎ取り部材3の貫通開口部3.14、3.24の間の距離は、例えば約8〜9cmになる。
【0037】
剥ぎ取り装置が取り付けられた状態のとき、担持ケーブルまたは細長い可撓性の担持要素4a、4bは、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材3と共に、螺旋の一部に相当する空間曲線に沿って延在する。ベルトの移動方向LRに移動可能なロッド3.4のためのガイド3.5は、互いに平行に配置され、好ましくは排出ドラム1の回転軸線に垂直な排出ドラム1の放射面に平行に向けられる。担持ケーブルまたは細長い可撓性の担持要素4a、4bは、排出ドラム1のピボット軸受の領域において担持フレーム(アーム)または側面被覆板(図示せず)に固着される。
【0038】
摩耗体3.11の上縁3.13がホルダ3.12の溝形状の貫通開口部3.14の長手方向軸線に対して鋭角を成すことが図面から更に分かる(特に
図4および
図12を参照)。したがって、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材3は、ベルトの移動方向LRに面する剥ぎ取り縁3.13を斜めに画成する(
図1および
図9を参照)。隣接する剥ぎ取り部材3の剥ぎ取り縁3.13は階段状に配置されるので、下方位置にある摩耗体3.11の剥ぎ取り縁3.13は、その一部が上方位置にある摩耗体3.11の「陰」にある。上側摩耗体3.11のこの部分的な重なりは、ベルトの移動方向LRに対して斜めのそれぞれの位置と共に、ベルト表面から突出した異物またはベルトの損傷部分が個々の摩耗体3.11に引っ掛かれないことを保証する。
【0039】
各剥ぎ取り部材3の下側剥ぎ取り要素3.2は、隣接する剥ぎ取り部材3の下側摩耗体3.21が同様に部分的に重なるように設計される(
図1および
図9を参照)。下側摩耗体3.21によって画成された剥ぎ取り縁3.23は、階段状に配置される。剥ぎ取り装置が取り付けられた状態のとき、各下側摩耗体3.21、またはこれにより画成された剥ぎ取り縁3.23、の長手方向軸線は、排出ドラム1の回転軸線にほぼ平行に向けられる。
【0040】
ホルダ3.12、3.22は、ケーブルまたは可撓性担持要素4bを通すためのスリーブ3.25および摩耗体3.11、3.21と共に、ガイド3.5およびそこに移動可能に収容されたロッド3.4の長辺に対して突出するので、隣接する複数の剥ぎ取り部材3、特にガイド3.5、の間に細長い貫通隙間5が残る。搬送ベルト2から剥がされた何れの被搬送材料もこれら貫通隙間を通って半径方向外側に抜け出ることができる。前記貫通隙間5によって画成された自由空間によって、剥がされた被搬送材料がガイド3.5の背後に堆積することが防止される。例えば、隣接し合う剥ぎ取り部材3のロッド3.4のガイド3.5間の離隔距離は、例えば、各ガイド3.5の幅Bの少なくとも4倍に相当する。
【0041】
ガイド3.5から突出したロッド3.4の、上側剥ぎ取り要素3.1が固着される部分に、ガイド3.5の内部を汚染から保護する可撓性の被覆、例えば伸縮ベローズ、を設けることができる。汚染からのこのような保護(図面には図示せず)は、本願明細書に示されている剥ぎ取り部材3の全ての実施形態に設けられることが好ましい。
【0042】
図1〜
図4に示されている実施形態において、ガイド3.5は、その上端に、ジョイント軸受3.31が設けられる。ガイド3.5の搬送ベルト2側に配置されたジョイント軸受3.31に、持ち上げ機構3.3の一部である楔状体(レバー楔)3.32が枢動可能に取り付けられる。楔状体3.32は、滑り上がり面または滑り上がり縁3.321を画成する。前記第1剥ぎ取り要素が搬送ベルト2の移動方向LRに移動されると、第1剥ぎ取り要素3.1のホルダ3.12が滑り上がり面または滑り上がり縁3.321に滑り上がり、これにより搬送ベルト2から持ち上げられる(
図2および
図3を参照)。二次剥ぎ取り子として使用される第2剥ぎ取り要素3.2は、ロッド3.4の下端部に固着される。複数のケーブルまたは細長い可撓性担持要素のうちの1つ(4b)を通す貫通開口部3.24(スリーブ3.25)がガイド3.5の下端部、第2剥ぎ取り要素3.2の上方に、取り付けられる。第2のケーブルまたは細長い可撓性担持要素4aを通すための貫通開口部(例えば穴)3.14は、上側の条片状摩耗要素3.11のホルダ3.12に形成される。
【0043】
図5に示されている剥ぎ取り部材3は、第2剥ぎ取り要素3.2の固着先が、可動ロッド3.4の下端部ではなく、ガイド3.5の下端部である点で、
図2〜
図4に示されている実施形態とは異なる。
【0044】
図6および
図7は、本発明による装置の剥ぎ取り部材の別の実施形態を示す。この実施形態においては、第1剥ぎ取り要素3.1が固着されるロッド3.4の湾曲ガイド3.5に支持要素3.33が設けられる。支持要素3.33は、平常動作時、搬送ベルト2の近距離に配置されているか、または押圧力なしに、または僅かな押圧力だけで、搬送ベルト2に接触している。第1剥ぎ取り要素3.1がベルトの移動方向LRに移動されると、支持要素3.33は搬送ベルト2に載る。支持要素3.33は、ウェブのまたは板の形態である。支持要素3.33の前縁3.331は、搬送ベルト2との接線が前縁3.331に対して35°〜50°の範囲内の角度βを成すように、当該接線に対して斜めに延在する。湾曲ガイド3.5の当該端部にて、ドラムの方向に延在するタブ3.26’がガイド3.5に固着される。タブ3.26’は、複数のケーブルまたは細長い可撓性担持要素のうちの1つを通すための貫通開口部3.24またはスリーブ3.25を有する。第2のケーブルまたは細長い可撓性担持要素4aを通すための第2貫通開口部(例えば穴)3.14が上側の条片状摩耗要素3.11のホルダ3.12に形成される。更に、下側の条片状摩耗要素3.21のためのホルダ3.22がタブ3.26’に一体に形成される、または固着される。剥ぎ取り部材3が取り付けられた状態のとき、タブ3.26’は搬送ベルト2から離れて終端するが、第2摩耗要素3.21は、ケーブルまたは可撓性の担持要素4bが貫通開口部3.24またはスリーブ3.25を通して案内されて引っ張られることにより、接触圧下で搬送ベルト2に接触する。好ましくはバネ鋼製の、ロッド3.4のガイド3.5は、ロッド3.4の上端に固着された第1剥ぎ取り要素3.1が前記搬送ベルトの移動方向LRに移動されたときに第1剥ぎ取り要素3.1が搬送ベルト2から持ち上げられるように、形作られて排出ドラム1の湾曲部に対して向けられる(
図6および
図7を参照)。
【0045】
図8に示されている実施形態は、第2剥ぎ取り要素(二次剥ぎ取り子)3.2が管状ガイド3.5から突出するロッド3.4の下端部に固着される点で、
図6および
図7に示されている実施例と異なる。この点に関して、この変形例は、
図2および
図3に示されている実施形態と同様である。
【0046】
本発明による装置の別の実施形態が
図9〜
図12に示されている。この場合、剥ぎ取り要素3.1が搬送ベルト2の移動方向LRに移動されたときに第1剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)3.1を搬送ベルト2から持ち上げる持ち上げ機構3.3は関着式レバー機構の形態である。そのために、搬送ベルト2側に突出する2つのタブ3.31a、3.31bが湾曲ガイド3.5の上端部に固着される。タブ3.31a、3.31bは、相互に位置合わせされた穴(貫通孔)3.34を有する。タブ3.31a、3.31bは、フォーク状のジョイント軸受を画成する。別の穴3.14が、上側摩耗体3.11の、ロッド3.4に接続された、ホルダ3.12に形成される。穴3.14の軸線は、タブ3.31a、3.31bによって画成されたジョイント軸線に平行に延びる。関着式レバー3.36がタブ3.31a、3.31bに関着される。この関着式レバーは、2つの関着式レバー3.37a、3.37bに接続される。レバー3.37a、3.37bは、互いに平行に配置され、摩耗体3.11のホルダ3.12の穴3.14に関着される。タブ3.31a、3.31bに枢動可能に取り付けられる関着式レバー3.36は、ホルダ3.12に枢動可能に取り付けられる関着式レバー3.37a、3.37bより著しく長い。剥ぎ取り部材3の平常動作時、関着式レバー3.36、3.37a、3.37bは搬送ベルト2から離れているが、剥ぎ取り要素3.1の上側摩耗体3.11は搬送ベルト2に載っている(
図10を参照)。搬送ベルト2から突出したベルトの損傷部分によって、または搬送ベルト2引っ掛かった異物によって、第1剥ぎ取り要素3.1がベルトの移動方向LRに移動されると、関着式レバー3.36、3.37a、3.37bは搬送ベルト2に向かって枢動して搬送ベルト2に接触し、そこに載るので、第1剥ぎ取り要素3.1のホルダ3.12は、摩耗体3.11と共に、搬送ベルト2から持ち上げられる(
図11を参照)。
【0047】
図8〜
図12に示されている実施形態による剥ぎ取り部材3のベルトの移動方向LRに追従する第2剥ぎ取り要素3.2は、管状ガイド3.5から突出したロッド3.4の下端部に固着される。この点に関して、この変形例は、
図1〜
図4に示されている実施形態と同様である。下側のケーブルまたは細長い可撓性担持要素4bのための貫通開口部3.24(スリーブ3.25)も湾曲ガイド3.5の下端部に配置される。
【0048】
本発明による剥ぎ取り部材3の別の実施形態が
図13に示されている。この変形例は、下側の第2剥ぎ取り要素(二次剥ぎ取り子)3.2が下側のケーブルまたは細長い可撓性担持要素4bのための貫通開口部3.24(スリーブ3.25)より、ベルトの移動方向LRに、前方に配置される点で、
図10および
図11に示されている実施形態と異なる。貫通開口部3.24(スリーブ3.25)は、湾曲したガイド3.5の下端部、ガイド3.5の搬送ベルト2側、に配置される。この変形例は、上側のケーブルまたは細長い可撓性担持要素4aが破断した場合に、上側剥ぎ取り要素3.1が枢動して搬送ベルト2から離れるという利点がある。したがって、上側剥ぎ取り要素3.1による搬送ベルト2の不測の損傷が防止される。
【0049】
図14〜
図16に示されている本発明による装置の実施形態は、剥ぎ取り要素3.1が搬送ベルト2の移動方向LRに移動されたときに第1剥ぎ取り要素3.1を搬送ベルト2から持ち上げる持ち上げ機構3.3がバネレバー機構の形態である点で、
図13に示されている変形例と異なる。そのために、湾曲したガイド3.5の上端部に少なくとも1つのタブ3.31’が固着される。タブ3.31’は、搬送ベルト2側に突出し、開口部または間隙3.34’を有する。開口部または間隙3.34’は、脚バネ3.38を回転可能に取り付けるために使用される。開口部(間隙)3.34’は、タブ3.31’の第1剥ぎ取り要素3.1側に開口する。脚バネ3.38は、あぶみ状部3.381を有する。あぶみ状部3.381の脚部は螺旋部3.38a、3.38bに連なることが好ましい。ここで、各螺旋部3.38a、3.38bは、例えば、単一の巻線から成る。脚部3.382、3.383が螺旋部3.38a、3.38bに一体に続き、ロッド3.4またはホルダ3.12に接続される。脚部3.382、3.383は、それぞれの端面が互いに向かい合うように、それぞれの端部で曲げられる。各端部は、ホルダ3.12の凹部または穴3.121、3.122に噛合式かつ回転可能に挿入される。
【0050】
剥ぎ取り部材3の平常動作時、脚バネ3.38の螺旋部(巻線)3.38a、3.38bは搬送ベルト2から離れているが、剥ぎ取り要素3.1の上側摩耗体3.11は搬送ベルト2に載っている(
図15を参照)。搬送ベルト2から突出したベルトの損傷部分によって、または搬送ベルト2引っ掛かった異物によって、第1剥ぎ取り要素3.1がベルトの移動方向LRに移動されると、巻線3.38a、3.38bは搬送ベルト2側に移動して搬送ベルト2に接触し、そこに載る。これにより、バネ3.38の脚部3.382、3.383はレバーとして働き、巻線3.38a、3.38bが搬送ベルトに接触してそこに載ると、第1剥ぎ取り要素3.1のホルダ3.12を、摩耗体3.11と共に、搬送ベルト2から持ち上げる。
【0051】
図17および
図18に示されている本発明による装置の実施形態は、剥ぎ取り部材3がケーブルなどの細長い担持要素によって相互接続されず、板のまたはタブの形態の接続要素3.15、3.27によって相互接続され、隣接し合う各2つの剥ぎ取り部材3が少なくとも2つのこのような接続要素3.15、3.27によって相互接続される点で、上で示した各実施形態と異なる。
【0052】
そのために、各剥ぎ取り部材3の第1剥ぎ取り要素3.1は、ロッド3.4に接続されたホルダ3.12を有する。隣接し合う2つの剥ぎ取り部材3の各ホルダ3.12は、板のまたはタブの形態の接続要素3.15によって相互接続される。各接続要素3.15は、2つの貫通開口部または穴3.16、3.17を有する。これら貫通開口部または穴3.16、3.17にボルト3.18が噛合式に係合する。ボルト3.18は、ホルダ3.12に、またはキャストによって製造されたピンまたは「カム」に、接続される、例えばねじ込まれる。隣接し合うホルダ3.12は、板のまたはタブの形態の接続要素3.15によって関着式に相互接続される。
【0053】
ロッド3.4のガイド3.5に、タブ形状の突起3.27が接続要素として設けられる。突起3.27は、横材または接続部とも称され得る。突起3.27は、搬送ベルト2の移動方向LRに見て第2剥ぎ取り要素3.2の後方に配置されることが好ましい。隣接する剥ぎ取り部材3の対応する突起3.27を取り付けるために、突起3.27は接続ボルト3.29が挿入される、または挿入可能な、貫通開口部または穴3.28を有する。タブ形状の突起3.27は、ガイド3.5の長手方向軸線に対して斜めに延在する。
【0054】
相互接続される剥ぎ取り部材3の数は、クリーニング対象の搬送ベルト2の幅に依存する。例えば、複数の剥ぎ取り部材3で構成された剥ぎ取り体がベルトの一方の端縁2.1からベルトのもう一方の端縁2.2まで延在するように、十分な数の剥ぎ取り要素3が一列に配置されて可撓式または関着式に相互接続される。搬送ベルト2の進路を変える排出ドラム1の空間曲線に沿って複数の剥ぎ取り体を配置するために、ケーブル、チェーン、バネバー、または類似物の形態の可撓性または弾性の担持要素4a、4bが剥ぎ取り体の各端部に取り付けられる。そのために、これら細長い担持要素4a、4bの各端部は、例えば、板のまたはタブの形態の接続要素3.15または突起(接続部)3.27の貫通開口部または穴3.16、3.17、または3.28に取り付けられる。
【0055】
本発明の実施は、図面に示されている実施形態に限定されない。実際に、添付の特許請求の範囲に記載の発明を図示の例とは異なる形態で利用する多数の変形例が考えられる。例えば、
図18の接続用タブ3.15を、一方では、ホルダ3.12と一体に、および/または分離不能に、設計することも、他方では、隣接する剥ぎ取り部材3のホルダ3.12に分離可能に接続されるべく設計することも可能である。更に、
図5に示されている実施形態は、下側のケーブルまたは細長い担持要素4bを取り付けるための貫通開口部3.24が搬送ベルト2の移動方向LRに第2剥ぎ取り要素(二次剥ぎ取り子)3.2の後方に配置されるように、変更可能である。更に、各剥ぎ取り部材3は、可撓性の担持要素4a、4bを取り付けるための貫通開口部3.14、3.24の代わりに、クランプを有することもできる。
【手続補正書】
【提出日】2015年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、排出ドラムの湾曲部の領域において、ベルトコンベアの排出域の下で、ベルトコンベアの搬送ベルトから材料を剥ぎ取るための装置であって、互いに距離を置いて配置された少なくとも2つの細長い担持要素によって担持された、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材を有し、これら剥ぎ取り部材のうちの少なくとも1つは、第1剥ぎ取り要素と、搬送ベルトの移動方向に
第1剥ぎ取り要素に追従する第2剥ぎ取り要素とを有する、装置に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
このような装置は、特許文献1から公知である。この公知の装置は、ベルト表面に適合可能であり、必要なスペースが比較的小さく、搬送ベルトを優しく扱いながら高いクリーニング作用をもたらすという特徴を有する。単一部品または多部品構成の剥ぎ取り体は、弾性的に曲がる材料、好ましくはプラスチック材料またはエラストマー、製である。剥ぎ取り体は、搬送ベルトに面する2つの端縁領域を有する。これら端縁領域は、高い耐摩耗性を有する摩耗要素、例えば硬質金属製の条片、によって形成されている。ベルトの移動方向に見て第1の摩耗要素である上側の摩耗要素は、剥ぎ取り要素として働き、ベルトの移動方向に見て追従する下側の摩耗要素は、剥ぎ取り体を支持するために用いられ、剥ぎ取り機能を一切有さない。これら摩耗要素が包み込まれる、例えばキャストされる、弾性的に曲がる材料(マトリックス材料)は、比較的高価である。
更に、ベルトコンベアのコンベアベルトから、このベルトコンベアの下部ベルトの領域において、材料を剥ぎ取る装置が特許文献2から公知である。本装置は、コンベアベルトの走行方向を横切る方向に配置された長手方向支持体を備える。この長手方向支持体の各端部は、長手方向支持体が下部ベルトの下面に対して垂直に調整可能であるように、互いに離隔された2つのハウジングに取り付けられる。長手方向支持体には、長手方向支持体を横切る方向に並べて配設された複数の二腕レバーが取り付けられる。それぞれの二腕レバーの端部に、ゴム製ストッパが取り付けられる。前記ストッパの各々に一腕レバー(アーム)が固着される。前記一腕レバーは、その端部に、下部ベルトに対応付けられたドクターブレードの形態のスクレーパ要素を担持する。この場合、一腕レバーとスクレーパブレードとは互い違いに各4列に配置される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2009/121938(A1)号
【特許文献2】仏国特許出願公開第2 586 236(A1)号
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明による装置は、
第1剥ぎ取り要素と搬送ベルトの移動方向に追従する第2剥ぎ取り要素とを備えた剥ぎ取り部材が
、第1剥ぎ取り要素が搬送ベルトの移動方向に移動されたときに第1剥ぎ取り要素を搬送ベルトから持ち上げる持ち上げ機構を
備え、第1剥ぎ取り要素は、持ち上げ機構に対して移動可能であるように、剥ぎ取り部材に取り付けられ
、第1剥ぎ取り要素は、ガイド内に移動可能に保持されたロッドに固着され、持ち上げ機構はガイドに取り付けられる、または一体に形成されることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
第1剥ぎ取り要素(一次剥ぎ取り子)の可動性は、本発明
により、この剥ぎ取り要素がガイド内に移動可能に保持されたロッドに固着され、持ち上げ機構がこのガイドに取り付けられる、または一体に形成される、場合に、確実かつ比較的簡単な方法で実現可能である。
本発明の装置の好適な一実施形態によると、ガイドは、溝の形態であり、好ましくは閉じた断面形状を有する。ロッドは、好ましくは弾性材料製、例えばバネ鋼製、である。これにより、本装置の優しいクリーニング作用を更に向上させることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出ドラム(1)の湾曲部の領域において、ベルトコンベアの排出域の下で、前記ベルトコンベアの搬送ベルト(2)から材料を剥ぎ取るための装置であって、互いに距離を置いて配置された少なくとも2つの細長い担持要素(4a、4b)によって担持された、一列に配置された複数の剥ぎ取り部材(3)を有し、前記複数の剥ぎ取り部材(3)のうちの少なくとも1つは第1剥ぎ取り要素(3.1)と、前記搬送ベルト(2)の移動方向(LR)に前記第1剥ぎ取り要素(3.1)に追従する第2剥ぎ取り要素(3.2)とを有する、装置において、
前記第1剥ぎ取り要素(3.1)と、前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に追従する前記第2剥ぎ取り要素(3.2)とを備えた前記剥ぎ取り部材(3)は、前記第1剥ぎ取り要素(3.1)が前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に移動されたときに前記第1剥ぎ取り要素(3.1)を前記搬送ベルト(2)から持ち上げる持ち上げ機構(3.3)を備え、前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、前記持ち上げ機構(3.3)に対して移動可能であるように、前記剥ぎ取り部材(3)に取り付けられ、前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、ガイド(3.5)内に移動可能に保持されたロッド(3.4)に固着され、前記持ち上げ機構(3.3)は前記ガイド(3.5)に取り付けられる、または一体に形成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
隣接し合う剥ぎ取り部材(3)の前記ロッド(3.4)の前記ガイド(3.5)は、互いに距離を置いて配置され、前記距離は前記ガイド(3.5)の幅(B)より大きい、好ましくは前記幅(B)の2倍より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2剥ぎ取り要素(3.2)は前記ガイド(3.5)に固着されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2剥ぎ取り要素(3.2)は前記ロッド(3.4)に固着されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記ロッド(3.4)は弾性材料製、好ましくはバネ鋼製であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ガイド(3.5)および/または前記ロッド(3.4)は湾曲し、前記ガイド(3.5)の曲率は前記ベルトコンベアの前記排出ドラム(1)の湾曲部に一致することを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
隣接する剥ぎ取り部材(3)の前記第2剥ぎ取り要素(3.2)は、剥ぎ取り要素(3.2)が、前記搬送ベルト(2)の移動方向(LR)に見て、その前方に位置する隣接する剥ぎ取り部材の剥ぎ取り要素(3.2)によって部分的に覆われるように、重なるように配置され、同じ剥ぎ取り要素が前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に見て、その後方に位置する隣接する剥ぎ取り部材(3)の剥ぎ取り要素(3.2)を部分的に覆うことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記持ち上げ機構(3.3)は関着式レバー機構またはバネレバー機構の形態であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記持ち上げ機構(3.3)は楔状体(3.32)を有し、前記楔状体(3.32)は滑り上がり面または滑り上がり縁(3.321)を画成し、前記第1剥ぎ取り要素が前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に移動されると前記第1剥ぎ取り要素(3.1)の前記ホルダ(3.12)は前記滑り上がり面または滑り上がり縁(3.321)に滑り上がり、これにより、前記搬送ベルト(2)から持ち上げられることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
各細長い担持要素(4a、4b)は可撓性および/または弾性であることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の装置。
【請求項11】
各細長い担持要素(4a、4b)は、少なくとも1本のケーブル、好ましくはワイヤケーブル、少なくとも1つのバネ鋼、特にバネ鋼ロッド、および/または少なくとも1本の金属チェーン、で形成されることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記一列に配置された複数の剥ぎ取り部材(3)は、前記担持要素(4a、4b)によって前記排出ドラム(1)上の空間曲線に沿って位置決め可能であることを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第2の細長い担持要素(4b)を取り付けるための貫通開口部(3.24)またはクランプを有する突起が前記ガイド(3.5)に設けられることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項、あるいは請求項1また2に係る請求項7〜12の何れか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの第2の細長い担持要素(4b)を取り付けるための前記貫通開口部(3.24)またはクランプは、前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に前記第2剥ぎ取り要素(3.2)の後方に配置されることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、前記ロッド(3.4)に接続されたホルダ(3.12)を有し、前記ホルダ(3.12)は、前記複数の細長い担持要素のうちの1つ(4a)を取り付けるための貫通開口部(3.14)またはクランプを有することを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項、あるいは請求項1または2に係る請求項7〜14の何れか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記複数の剥ぎ取り部材(3)は複数の接続要素によって相互接続され、隣接し合う各2つの剥ぎ取り部材(3)は前記複数の接続要素(3.15、3.27)のうちの少なくとも2つによって相互接続されることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記第1剥ぎ取り要素(3.1)は、前記ロッド(3.4)に接続されたホルダ(3.12)を有し、隣接し合う2つの剥ぎ取り部材(3)の前記ホルダ(3.12)は前記複数の接続要素(3.15)のうちの少なくとも1つによって相互接続され、前記複数の接続要素(3.15)は板のまたはタブの形態であることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
隣接する剥ぎ取り部材(3)の対応する突起(3.27)を取り付けるための突起(3.27)が接続要素として前記ガイド(3.5)に設けられることを特徴とする、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記突起(3.27)は、前記搬送ベルト(2)の前記移動方向(LR)に見て、前記第2剥ぎ取り要素(3.2)の後方に配置されることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【国際調査報告】