特表2016-540345(P2016-540345A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-540345(P2016-540345A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/232 20160101AFI20161125BHJP
   F21V 3/02 20060101ALI20161125BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20161125BHJP
   F21V 29/70 20150101ALI20161125BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20161125BHJP
   F21K 9/237 20160101ALI20161125BHJP
   F21Y 107/90 20160101ALN20161125BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20161125BHJP
【FI】
   F21K9/232
   F21V3/02 400
   F21V3/00 320
   F21V29/70
   F21V29/503
   F21K9/237
   F21Y107:90
   F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-528906(P2016-528906)
(86)(22)【出願日】2014年11月6日
(85)【翻訳文提出日】2016年5月9日
(86)【国際出願番号】EP2014073859
(87)【国際公開番号】WO2015067677
(87)【国際公開日】20150514
(31)【優先権主張番号】13192268.4
(32)【優先日】2013年11月11日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ティッセン ヨアンネス マリア
(72)【発明者】
【氏名】ファン オエルズ デニス ヨセフ カレル
(72)【発明者】
【氏名】フルーレン ノウド ヨハネス
【テーマコード(参考)】
3K243
【Fターム(参考)】
3K243MA01
(57)【要約】
本発明は1以上のLED光源102を有する照明器具に関するもので、該光源は内側表面308を有する透光性カバー302により囲まれた光室内に配設される。LED光源102は透光性カバー302の内側表面308を照明するように配置される。透光性カバー302は、LED光源102からの光を全方向的に反射及び/又は屈折させるために内側表面308上にプリズム状光学構造304を有する。プリズム状光学構造304は、当該照明器具の外部からの上記LED光源の直視が該プリズム状光学構造における全内部反射により妨げられるように設計される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
− 光室と、
− 前記光室を囲み、内側表面を有する透光性カバーと、
− 前記光室内に配置され、前記透光性カバーの前記内側表面を照明するLED光源と、
を有する照明器具であって、
前記透光性カバーは第1屈折率n1を持つ物質を有する一方、前記光室は第2屈折率n2を持つ物質を有し、
前記透光性カバーは前記内側表面上にプリズム状光学構造を有し、該プリズム状光学構造が2x[90−arcsin(n2/n1)]以下の頂角を有する、
照明器具。
【請求項2】
前記透光性カバーが円筒状である、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記LED光源が前記透光性カバー内に配置された少なくとも2つのLEDを有する、請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
2つのLEDが両面PCB上に背中合わせに配置され、該PCBが熱伝導材料に熱的に接触する、請求項3に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光性カバーにより囲まれた光室内に配置されたLED光源を有する照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
白熱光源は、白熱して輝くまで自身を介して流される電流によって加熱されるフィラメント線を用いて光を発生する。フィラメントは、通常、加熱されたフィラメントを酸化及び損傷を与え得る他の作用から保護するために不活性ガスにより充填されるか又は真空引きされたガラス球若しくは石英球内に収容される。ハロゲン照明器具においては、当該フィラメント上に金属蒸気を再堆積させる化学作用を利用することによりフィラメントの蒸発が更に防止され、寿命が大幅に延長される。従って、ハロゲン照明器具は照明用途のために普通に使用されている。
【0003】
発光ダイオード(LED)は、現在のところ、今日利用可能な最も効率的な光源の一つである。LED光源を有する照明器具は、白熱光源より少ないエネルギしか消費しない。また、LEDは従来の光源より長い寿命を有し、より少ない頻度でしか交換する必要がなく、光源を、置換を容易にするためにソケットを用いることなく当該照明器具内に組み込むことができるという利点を有している。
【0004】
しかしながら、ハロゲン照明器具等の白熱光源の発光分布及び外観をまねたLED照明器具を提供することは、幾つかの理由により困難である。
【0005】
米国特許出願公開第2012/0262050号公報は、当該LED電灯の視覚的効果が改善されるように配置されたプリズムを有するハウジングを備えたLED電灯を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、クリアハロゲンカプセル電球等の白熱光源の視覚的外観及び発光を模したLED照明器具の性能及び外観を更に改善する必要性が存在する。
【0007】
本発明の目的は、上述した問題を解決又は少なくとも軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
特に、本発明の第1態様によれば、光室(light chamber)と、該光室を囲み、内側表面及び外側表面を有する透光性カバーと、前記光室内に配置されて、前記透光性カバーの内側表面を照明する1以上のLED光源とを有する照明器具が提供される。
【0009】
前記透光性カバーは第1屈折率を持つ物質を有する一方、前記光室は第2屈折率を持つ物質を有する。該透光性カバーは更に前記内側表面上にプリズム状光学構造を有し、該プリズム状光学構造は2x[90−arcsin(n2/n1)]以下の頂角(top angle)を有する。
【0010】
前記透光性カバーの内側表面上に存在するプリズム状光学構造は、前記LED光源からの光を全方向的(無指向的)に反射及び/又は屈折するように配設される。該光学構造は、更に、当該照明器具の外部からのLED光源の直視を妨げるように構成される。
【0011】
利点は、伝統的なハロゲン型照明器具と比較して一層大きな光出力及び一層長い寿命等の改善された性能を備えるLED照明器具が提供されるということである。LEDからの光は、該LED光源からの光を反射及び/又は屈折させる光学構造を備えた透光性カバーを使用することにより、当該LED照明器具からの光分布が改善されるように再分散される。従って、ハロゲン照明器具等の白熱光源を一層良好に模した照明器具が提供される。当該LED照明器具の製造は少ない部品により更に簡単化される。
【0012】
透光性なる文言は、光の通過を可能にするものと理解されるべきである。従って、前記透光性カバーは澄んだ(言い換えると、光に対して透明な)部分、及び/又は該透光性カバー内の物体を該透光性カバーの外部からは明瞭に見ることができないように光を透過及び拡散させる部分を有することができる。
【0013】
従って、透光性とは、“光の通過を可能にする”と理解されるべきであり、透光性物質(材料)は、クリア(透明)な、又は向こう側の物体が明瞭に見えないように光を透過及び拡散させるものであり得る。
【0014】
透明とは、“透視可能である”と理解されたい。
【0015】
前記プリズム状光学構造は、ハロゲン照明器具からの発光を模した光分布が得られるような、LED照明器具の透光性カバーを介して放出される光の効率的な再分散を可能にする。該LED照明器具は、当該LED照明器具を透光性カバーの外部から見た場合に、当該LEDの相対的に大きな発光領域が不連続な領域として見えることを可能にする。言い換えると、当該LED照明器具は白熱照明器具の視覚的外観を一層良好に模する。
【0016】
上記光学構造は透光性カバーの内側表面に配設され、かくして、該光学構造が、摩耗及び/又は汚染が当該LED照明器具の性能に影響を与える確率を低減する透光性カバーにより保護されるようにする。これにより、耐久性が増加されたLED照明器具が得られる。
【0017】
前記LED光源は透光性カバーにより囲まれた光室内に配置される一方、該透光性カバーの内側表面上の光学構造は、当該LED照明器具の外側からの該LED光源の直視が該プリズム状光学構造における全内部反射により妨げられるように構成される。この構成は、当該LED照明器具を見る人に対し不快さ又は障害を生じさせ得るグレア等の問題を低減する。この構成は、更に、白熱光源の従来のフィラメントと比較して、LEDの発光面積が相対的に大きいことに関連する問題も低減する。
【0018】
全内部反射(TIR)とは、光線が第1媒体と第2媒体との間の境界に、該境界の面の法線に対して臨界角より大きな角度で到達した場合に生じる光学的効果である。TIRが生じるためには、即ち、如何なる光も上記境界を越えて伝搬することがなく、全ての光が該境界において実質的に反射されるように上記光線が該境界において完全に反射されるためには、第1媒体の屈折率が第2媒体の屈折率より大きいことが必要とされる。
【0019】
前記透光性カバーは円筒状とすることができる。この構成は該透光性カバーの容易な製造を可能にする。該透光性カバーの円筒状の形状は、更に、ハロゲン照明器具からの発光を模した光分布が得られるような、透光性カバーを介して放出される光の効率的な再分散をもたらす。円筒状の形状は、更に、当該円筒の放射方向に垂直な方向における光の強度を減少させることができる。このことは、ハロゲン照明器具等の白熱光源の発光パターンに似た光分布をもたらす。
【0020】
前記LED光源は前記透光性カバー内に配置された少なくとも2つのLEDを有することができる。この構成は、当該LED照明器具の光出力が改善される故に有利である。
【0021】
上記2つのLEDは両面PCB上に背中合わせに配置することができ、該PCBは熱伝導材料に熱的に接触するものとする。この構成は、当該LED照明器具の効率的な製造を可能にする。更に、改善された温度管理及び発光の均一性が得られる。
【0022】
代わりに又は加えて、光学構造は前記透光性カバーの外側表面上に配設することもできる。
【0023】
利点は、伝統的なハロゲン型照明器具と比較して一層大きな光出力及び一層長い寿命等の改善された性能並びに改善された外観を備えたLED照明器具が提供されることである。
【0024】
当該LEDからの光は、LED光源からの光を反射及び/又は屈折させる透光性カバーを使用することにより、当該LED照明器具からの光の放出が改善されるように再分散される。
【0025】
当該透光性カバーの外側表面上に配設される上記光学構造は、交互の透明部分及び散乱部分を有することができる。このような構成は、発光がフィラメント型白熱照明器具のものを模するような、当該LED照明器具内からの光の効率的な再分散を可能にする。この構成は、当該LED照明器具を見る人に対し不快さ又は障害を生じさせ得るグレア等の問題も低減する。
【0026】
本発明は請求項に記載されるフィーチャの全ての可能性のある組み合わせにも関するものであることに注意されたい。
【0027】
本発明の上記及び他の態様は、本発明の実施態様を示す添付図面を参照して詳細に後述される。
【0028】
各図に示されるように、層及び領域の寸法は解説目的で誇張されており、本発明の実施態様の一般的構造を図示するために示されている。同様の符号は全図を通して同様の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明の一実施態様によるLED照明器具の概要図である。
図2図2は、本発明の一実施態様によるLED照明器具の概要図である。
図3図3は、本発明の一実施態様によるLED照明器具の概要図である。
図4図4は、従来技術のLED照明器具の概要図である。
図5a図5aは、本発明の他の実施態様によるLED照明器具の概略断面図である。
図5b図5bは、本発明の他の実施態様によるLED照明器具の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明を、本発明の現在のところ好ましい実施態様が示された添付図面を参照して一層詳細に説明する。しかしながら、本発明は多数の異なる形態で実施化することができ、以下に記載される実施態様に限定されると見なされるべきではない。むしろ、これら実施態様は徹底さ及び完全さのために提示されたもので、当業者に対して本発明の範囲を十分に伝達するものである。
【0031】
本発明の基本的思想は、ハロゲン照明器具等の白熱光源を模したLED照明器具を提供するというものである。このことは、1以上のLED光源並びに内側及び外側表面を備えた透光性カバーを有するLED照明器具を提供することにより達成される。当該LED光源(又は複数のLED光源)は、更に、上記透光性カバーの内側表面を照明するように配置され、該透光性カバーは該LED光源からの光を全方向(無指向)的に反射及び/又は屈折するように構成された光学構造を有する。当該LEDからの光は、該LED光源からの光を反射及び/又は屈折する透光性カバーを使用することにより、当該LED照明器具からの光の放出が改善されるように再分散される。斯かる新規な部品により、当該LED照明器具の製造は更に簡素化される。
【0032】
図1及び図2は、本発明によるLED照明器具100の一実施態様を示している。図1には、明瞭化のため、透光性カバーは図示されていない。該LED照明器具100は、両面印刷回路基板(PCB)104上に背中合わせに配置された2つのLED102を有している。LEDの該配置は、LED照明器具100の効率的な製造を可能にする。LED102は、ここではPCB上に光が2つの反対方向に放出されるように配置され、ランバート放射パターンを示す。従って、一層大きな角度分布を持つ光の放出が達成される。
【0033】
PCB104は、更に、改善された温度管理が得られるように熱伝導材料106に熱的に接触されている。この実施態様によれば、上記熱伝導材料は当該LED照明器具100の基体を形成している。該熱伝導材料106は簡略化のために円板として示されている。当業者であれば、該熱伝導材料106は、PCB104の温度を低下させるのに適している限り、円柱等の任意の形状のものとすることができると理解すべきである。これにより、当該LED照明器具の組み立ては、PCB104上に透光性カバー202を直接配置することができるので簡略化される。透光性カバー202は例えば射出成形により形成することができ、好ましくは当該LED照明器具100の上記基体上への容易な固定を可能にするリムを有する。これにより、LED照明器具100の内部は保護されるように密閉され得る。該LED照明器具は、配線が組み込まれ得る例えば照明器具チューブ上に容易に固定することができる。これにより、機械的に安定したLED照明器具が提供される。
【0034】
しかしながら、当該LED照明器具は1個のLEDを有することもできることに注意されたい。他の実施態様によれば、当該LED照明器具は3個以上のLEDを有する。
【0035】
本発明の他の実施態様において、当該LED照明器具は、該LED照明器具からの発光の回転対称性が改善されるように、該LED照明器具内にLEDの三角形(各々120度)、四角形(各々90度)又は多重配置を有することもできる。このような配置において、当該LED照明器具からの光の放出は、角度分布的に一層均一になり得、及び/又は一層大きな全光強度を提供することができる。
【0036】
当該PCBは、他の実施態様では、片面PCBとすることもできる。
【0037】
図2は、透光性カバー202が存在する実施態様を示す。この場合、LED照明器具100は2つの光源102と、内側表面208及び外側表面206を備える透光性カバー202とを有し、光源102は透光性カバー202の内側表面208を照明するように配置されている。透光性カバー202は、プリズム状の光学構造204を有している。該光学構造204は、光源102からの光を反射及び/又は屈折するように構成される。これにより、光は当該LED照明器具からの光の放出が改善されるように再分散される。これにより、全方向的LED照明器具が得られる。
【0038】
光学構造204は、透光性カバー202の内側表面208上に配置され、該透光性カバー202の長軸に沿って延在する。当該光学構造への光の導入が増加されることが利点である。更に、該光学構造204は透光性カバー202により保護されており、このことは、摩耗及び/又は汚染が当該LED照明器具100(200)の性能に影響を与える確率を低減させる。これにより、耐久性が増加されたLED照明器具200が得られる。
【0039】
透光性カバー202は、この実施態様では、円筒状である。この構成は、該透光性カバー202の容易な製造を可能にする。透光性カバー202の該円筒状の形状は、更に、該透光性カバー202を介して放出される光の効率的な再分散をもたらし、かくして、ハロゲン照明器具からの発光を模した光の分布が得られる(即ち、光は当該円筒の放射方向に一層均一に放出され得る)。この円筒状の形状は、更に、該円筒の放射方向に対して垂直な方向における光の強度を低減させることができる。このことは、ハロゲン照明器具等の白熱光源の発光パターンに似た光分布をもたらす。
【0040】
当該透光性カバーは、他の実施態様では、該透光性カバーの一部を覆う光学構造を有し得る。これにより、当該LED照明器具の発光プロファイルを、当該光学構造が覆う上記部分の寸法を調整することにより、該LED照明器具の設計の間に入念に調整することができる。該光学構造は、更に、当該透光性カバーの上部を覆うこともできる。
【0041】
当該LED照明器具の発光プロファイルは、更に、上記透光性カバーの形状を調整することにより調整することができる。該透光性カバーは、例えば、円板形状を有することもできる。
【0042】
当該透光性カバーは、他の実施態様では、ドーム形状を有することができる。前記光学構造は、当該ドーム状透光性カバーの長軸に沿って該透光性カバーの上部まで延在することができる。この実施態様の利点は、当該光学構造への光の導入を増加させることができることである。2つのLED光源102は、この実施態様においては、透光性カバー202内に配置される一方、光学構造204は該LED光源102の当該LED照明器具の外部からの直視が妨げられるように構成される。このことは、当該LED照明器具200を見る者に対して不快さ又は障害を生じさせ得るグレア等の問題を低減する。
【0043】
図3は、本発明によるLED照明器具の一実施態様300を示している。透光性カバー302は、プリズム状である光学構造304を有している。この構成は、当該LED照明器具の透光性カバーを介して放出される光の効率的な再分散を可能にし、かくして、ハロゲン照明器具からの発光に似た光分布が得られるようにする。この構成は、当該LED照明器具を透光性カバーの外部から見た場合に、当該LEDの相対的に大きな発光領域が不連続な領域として見られ得ることを可能にする。言い換えると、該LED照明器具は白熱照明器具の視覚的外観を一層良好に模する。
【0044】
プリズム状光学構造304の角度は、LED照明器具300を見た場合にLED光源102の直視が該光学構造304における全内部反射(TIR)により妨げられるように選択される。TIRは、光線306が屈折率n1を持つ透光性カバー302と屈折率n2を持つ光室310との間の当該内側表面308に、該内側表面308の法線に対してarcsin(n2/n1)に等しい臨界角θcriticalより大きな角度θで到達した場合に生じる。このような角度θでは、光線306は内側表面308において、如何なる光も該内側表面を超えて伝搬せず、実質的に全ての光が該内側表面308において反射されるように全反射される。
【0045】
TIRは、プリズム状光学構造の2x(90−θcritical)以下の頂角(top angle)に対して達成される。例えば、この実施態様において、透光性カバー302は1.480なる屈折率n1を持つポリメチルメタクリレート(PMMA)から形成され、LED及びPCBが収容される光室310は1なる屈折率n2を持つ空気を有する。この結果、42.5度に等しい臨界角θcriticalとなる。従って、TIRは、当該プリズム状光学構造304の95度以下(90度未満等)の頂角を用いて達成される。結果として、光線306は反射して戻されるが、光学構造304により、反射された光線312が光線306に対して或る角度で伝搬するように向きが変更される。これにより、例えば点PにおけるLED光源102の直視が減じられる。
【0046】
本発明の他の実施態様によれば、当該透光性カバーは1.585なる屈折率n1を持つポリカーボネート(PC)から形成される。この結果、39.1度に等しい臨界角θcriticalが得られる。この場合、プリズム光学構造の頂角はTIRを達成するために102度以下(100度未満等)になるべきである。
【0047】
これらの数値は、プリズム状構造304の仮想三角形底辺に対して垂直に送られる光線を仮定して計算されたものであることに注意されたい。
【0048】
好ましい実施態様によれば、上記プリズム状構造の頂角は、使用される材料により設定される所要のTIR角(θcritical)より約10度小さくされる。
【0049】
図4は参考のために従来のLED照明器具400を示し、透光性カバー402は、LED光源406からの光を反射及び/又は屈折するようには構成されていない光学構造404を有する。これにより、LED光源406は点Pにおいて直視可能であり、この結果、当該LED照明器具400を見る者に対して不快さ又は障害を生じさせ得るようなグレアが生じる。
【0050】
本発明の前記実施態様による透光性カバーを備えたLED照明器具は不均一な発光分布を示すことにも注意すべきである。LED照明器具の斯かる発光の結果、当該LED照明器具を見る方向に依存して形状が変化する発光パターンが得られる。これは、2つのLED102が2つの反対方向に光を放出するように配置される結果である。例えば、当該発光パターンは、当該LED照明器具をLEDの一方の発光面の法線に実質的に平行な方向で見た場合に、該LEDの発光面を中心として観察される一層高い輝度の主中心スポットを含み得る。しかしながら、該LED照明器具を上記方向に対して垂直な方向で見た場合、2つの分かれた極大部が観察される。これにより、大きな角度分布は有するが、白熱光源におけるフィラメントのものを模した輝度分布を持つLED照明器具が提供される。即ち、フィラメントを該フィラメントの延在方向に沿って又は垂直に見た場合と同様の発光パターンが観察される。
【0051】
図5aは、本発明の他の実施態様によるLED照明器具500の断面図を示す。該LED照明器具500は、LED光源102、透光性カバー502及び光学構造504を有している。光学構造504は透光性カバー502の外側表面506上に配設される。利点は、伝統的なハロゲン型照明器具と比較して一層大きな光出力及び一層長い寿命等の改善された性能並びに改善された外観を備えたLED照明器具が提供されることである。LED光源102からの光は、該LED光源102からの光を反射及び/又は屈折させる透光性カバー502を使用することにより、当該LED照明器具500からの光放出が改善されるように再分散される。
【0052】
図5bはLED照明器具500の斜視図を示す。該図から、光学構造504はドーム状透光性カバー502の長軸に沿って該透光性カバー502の上部まで延びていることが理解される。この実施態様の利点は、LED光源102を、図5a及び図5bに開示されているように、光を主に透光性カバー502の長軸に平行な方向に放出するように配置することができることである。光学構造504を透光性カバー502の全長に沿って設けることにより、LED光源102からの光は該光学構造504により一層効率的に反射及び屈折される。このことは、当該LED照明器具500からの光出力を改善し、かくして、一層効率的な照明器具が提供されるようにする。この実施態様による光学構造504は、更に、当該LED照明器具500を透光性カバー502の外部から見た場合にLED光源102の相対的に大きな発光領域が不連続な領域として見えるようなLED照明器具500を提供する。言い換えると、大きな発光強度を持つラインを有するような視覚的外観が得られる。従って、白熱光源におけるフィラメントのものを模した光強度分布が達成される。
【0053】
上記プリズム状構造は、他の実施態様では、カバーの上部まで延在されないものとすることができる。
【0054】
本発明の一実施態様によれば、当該LED照明器具の光学構造は交互の透明部分及び散乱部分を有する。このような構成は、発光がフィラメント型白熱照明器具のものを模するようなLED照明器具内からの光の効率的な再分散を可能にする。このようなLED照明器具は、当該LED照明器具を見る人に対して不快さ又は障害を生じさせ得るグレア等の問題を低減する。
【0055】
当業者であれば、本発明は決して上述した好ましい実施態様に限定されるものではないと理解するであろう。逆に、多数の修正例及び変形例が添付請求項の範囲内で可能である。
【0056】
例えば、前記透光性カバーの外側のプリズム状構造の側面が、交互の透明部分及び散乱部分を有する。このような構成は、発光がフィラメント型白熱照明器具のものを模すようなLED照明器具内からの光の効率的な再分散を可能にする。この構成は、更に、当該LED照明器具を見る人に対して不快さ又は障害を生じさせ得るグレア等の問題を低減する。
【0057】
前記複数のLEDは、当該LED照明器具からの効率的な光の放出が達成される限り任意に配置することもできることに注意すべきである。
【0058】
更に、当業者によれば、請求項に記載された本発明を実施するに際して図面、本開示及び添付請求項の精査から、開示された実施態様に対する変形例を理解し実施することができるものである。尚、請求項において、“有する”なる文言は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数を排除するものではない。また、特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用することができないということを示すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
【国際調査報告】