特表2016-540491(P2016-540491A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-540491(P2016-540491A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】射出成形機のバルブモータ装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/30 20160101AFI20161125BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20161125BHJP
【FI】
   H02K11/30
   H02K11/215
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-554155(P2016-554155)
(86)(22)【出願日】2014年10月23日
(85)【翻訳文提出日】2016年6月29日
(86)【国際出願番号】KR2014010001
(87)【国際公開番号】WO2015072671
(87)【国際公開日】20150521
(31)【優先権主張番号】10-2013-0137849
(32)【優先日】2013年11月13日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516143411
【氏名又は名称】ユド カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】YUDO CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウォン シク
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヒョン ウー
【テーマコード(参考)】
5H611
【Fターム(参考)】
5H611AA01
5H611BB01
5H611PP07
5H611QQ01
5H611QQ03
5H611RR02
5H611TT01
5H611UA01
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】本発明は、射出成形機のバルブモータ装置に関するものである。
本発明の実施例に係る射出成形機のバルブモータ装置は、金型に原料を注入するために選択的に開閉するバルブピン9を駆動し、ステータ112が備えられるハウジング110と、ハウジングの内部に配置され、ステータと作用して回転可能に提供されるロータ122と、ロータの内側に結合される回転軸140と、回転軸の内部に結合され、回転軸の回転によって直線移動するスクリュー163が備えられるスクリューアセンブリと、回転軸の一側に提供され、回転軸の回転量または回転角度を感知するための感知装置125,155を有する制御装置150と含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型に原料を注入するために選択的に開閉するバルブピンを駆動する、射出成形機のバルブモータ装置であって、
ステータが備えられるハウジングと、
前記ハウジングの内部に配置され、前記ステータと作用して回転可能に提供されるロータと、
前記ロータの内側に結合される回転軸と、
前記回転軸の内部に結合され、前記回転軸の回転によって直線移動するスクリューが備えられるスクリューアセンブリと、
前記回転軸の一側に提供され、前記回転軸の回転量または回転角度を感知するための感知装置を有する制御装置と、を含むことを特徴とする射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項2】
前記感知装置は、
前記回転軸に備えられるマグネットと、
前記マグネットの外側に配置され、前記マグネットの回転量または回転角度を感知するためのマグネット感知部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項3】
前記マグネットを前記回転軸に固定するためのマグネットホルダと、
前記回転軸に形成され、前記マグネットホルダを結合するために前記回転軸の少なくとも一部分が凹む結合部とをさらに含み、
前記マグネットホルダが前記結合部に装着されると、前記マグネットは前記マグネット感知部と対向するように配置されることを特徴とする請求項2に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記マグネット感知部が設置される基板と、前記基板を前記ハウジングの一側に装着するための基板装着部とを含み、
前記基板装着部には、前記マグネットと前記マグネット感知部が対向するようにする貫通孔が形成されることを特徴とする請求項2に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項5】
前記回転軸には、前記スクリューアセンブリが収容される凹部が形成され、
前記スクリューアセンブリは、前記スクリューの外側に結合され、前記凹部に設置されて前記回転軸と一緒に回転するナット部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項6】
前記ナット部の内周面には、第1ねじ山が形成され、
前記スクリューの外周面には、前記第1ねじ山と連動して前記スクリューの直線移動をガイドする第2ねじ山が形成されることを特徴とする請求項5に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項7】
前記スクリューを貫通する連結ピンと、
前記連結ピンの移動をガイドする切欠部を有する連結ガイド部とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項8】
前記連結ピンは、前記スクリューの延長方向と直交する方向に延長されることを特徴とする請求項7に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項9】
前記切欠部は、前記連結ガイド部の一側部及び他側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項7に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項10】
前記スクリューに設置されるストッパーをさらに含み、
前記凹部の一面には、前記スクリューが直線移動する過程で前記ストッパーと干渉するストッパー干渉部が形成されることを特徴とする請求項5に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項11】
前記スクリューは、
前記バルブピンが結合されるねじ山を有するバルブピン結合部と、
前記バルブピン結合部に備えられ、前記連結ピンを前記スクリューに固定するための固定部材とをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項12】
前記スクリューは、
前記バルブピンが結合されるねじ山を有するバルブピン結合部と、
前記バルブピン結合部に備えられ、前記連結ピンを前記スクリューに固定するための固定部材とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項13】
前記ハウジングの一側に設置され、前記バルブピンが結合される前面カバーと、
前記ハウジングの他側に設置され、前記制御装置が結合される後面カバーとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項14】
前記ロータの一側で、前記回転軸を支持するために前記回転軸を取り囲むように配置される第1ベアリングと、
前記ロータの他側で、前記回転軸を支持するために前記回転軸を取り囲むように配置される第2ベアリングとをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項15】
前記第1ベアリングは前記後面カバーの内側に設置され、前記第2ベアリングは前記前面カバーの内側に設置されることを特徴とする請求項14に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項16】
前記回転軸の外面で、前記回転軸の少なくとも一部分を取り囲むように配置され、前記ロータと前記第2ベアリングを離隔させるスペーサをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項17】
金型に原料を注入するために注入孔を開閉するバルブピンを駆動するための、射出成形機のバルブモータ装置であって、
コイルを有するステータが備えられるハウジングと、
前記ハウジングの内部に配置され、前記ステータと作用して回転可能に提供されるロータと、
前記ロータの内側に結合される回転軸と、
前記回転軸の内部に固定され、前記回転軸と一緒に回転するナット部と、
前記ナット部の内側に螺合して直線移動可能に提供され、前記バルブピンに結合されるスクリューと、
前記回転軸の一側端部に設置されるマグネットと、
前記マグネットに対向する位置に配置され、前記マグネットの回転量または回転角度を感知するマグネット感知部と、
前記回転軸が回転すると、前記マグネットの回転量または回転角度に対応して、前記スクリューの直線移動距離を決定する制御部と、を含むことを特徴とする射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項18】
前記コイルに電源を供給する電源供給部をさらに含み、
前記制御部は、前記決定されたスクリューの直線移動距離によって、前記電源供給部のオンまたはオフを制御することを特徴とする請求項17に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項19】
前記バルブピンが前記注入孔を開放するように前記スクリューが移動した後、経過した時間を積算するタイマーをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【請求項20】
前記スクリューに貫通結合される連結ピンと、
前記連結ピンが挿入される切欠部を有する連結ガイド部とをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の射出成形機のバルブモータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機のバルブモータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、射出成形機は、熱可塑性原料を加熱溶融して、ノズルから金型に高圧で射出する工程によって、多様な部品を大量生産する成形に用いられる。射出成形機は、ノズルなどのように原料を注入するように構成される射出装置と、原料注入の有無に応じてノズルを開放または閉鎖できるように構成されるバルブ装置を含むことがある。
【0003】
図1は、従来の射出成形機の構成を示す。
【0004】
従来の射出成形機は、所定の位置に固定される固定型2及び固定型2に向かって移動可能に配置される可動型3を含む。可動型3が固定型2に結合または隣接するように移動した状態で、固定型2と可動型3との間には、射出によって製作される物品の形状に対応する射出部8が形成される。射出部8に所定の原料が注入され、物品の形状が具現される。
【0005】
固定型2は、樹脂形態の原料が供給される原料供給部4と、原料供給部4から注入された原料が流動する流路5と、流路5と連通し、射出部8に向かって延長されるノズル6を含む。そして、ノズル6の端部には、射出部8に向かって原料が注入されるようにする注入孔7が形成される。
【0006】
ノズル6の内部には、直線移動可能に提供され、注入孔7を選択的に開閉する「バルブ」または「バルブ装置」としてのバルブピン9が提供される。
【0007】
固定型2は、バルブピン9の移動のために駆動力を提供するモータ装置10をさらに含む。モータ装置10は、ステータ及びロータを含む駆動部と、ロータと一緒に回転可能に提供される回転軸11を含む。
【0008】
そして、モータ装置10は、回転軸11に結合されるカプラ12と、カプラ12とバルブピン9を連結するピンホルダ13をさらに含む。カプラ12とピンホルダ13は螺合され、カプラ12が所定方向に回転する過程で、ピンホルダ13は直線移動することができる。
【0009】
すなわち、回転軸11の回転運動は、カプラ12及びピンホルダ13を介して直線運動に変換され、ピンホルダ13に結合されたバルブピン9は、ピンホルダ13と一緒に直線移動することができる。
【0010】
図1は、バルブピン9が注入孔7を閉じている様子を示す。この状態で、モータ装置10が駆動してロータが所定方向に回転すると、カプラ12とピンホルダ13の動力伝達によって、バルブピン9は図1を基準に上方に移動することができる。
【0011】
バルブピン9が上方に移動すると、注入孔7は開放され、開放された注入孔7を介して射出部8に原料が注入される。
【0012】
このような従来の射出成形機によれば、モータ装置の回転運動をバルブピンの直線運動に変換するために、カプラ及びピンホルダが別途に必要となり、カプラ及びピンホルダによってモータ装置の体積が大きくなる。
【0013】
そして、モータ装置の体積が増加することで、モータ装置を収容する固定金型の大きさが増加し、金型に必要な材料費が増大する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、このような問題点を解決するために提案されたものとして、簡単な構造で作動信頼性が改善できる射出成形機のバルブモータ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施例に係る射出成形機のバルブモータ装置は、金型に原料を注入するために選択的に開閉するバルブピンを駆動し、ステータが備えられるハウジングと、前記ハウジングの内部に配置され、前記ステータと作用して回転可能に提供されるロータと、前記ロータの内側に結合される回転軸と、前記回転軸の内部に結合され、前記回転軸の回転によって直線移動するスクリューが備えられるスクリューアセンブリと、前記回転軸の一側に提供され、前記回転軸の回転量または回転角度を感知するための感知装置を有する制御装置と含む。
【0016】
また、前記感知装置は、前記回転軸に備えられるマグネットと、前記マグネットの外側に配置され、前記マグネットの回転量または回転角度を感知するためのマグネット感知部とを含む。
【0017】
また、前記マグネットを前記回転軸に固定するためのマグネットホルダと、前記回転軸に形成され、前記マグネットホルダを結合するために前記回転軸の少なくとも一部分が凹む結合部とをさらに含み、前記マグネットホルダが前記結合部に装着されると、前記マグネットは前記マグネット感知部と対向するように配置されることを特徴とする。
【0018】
また、前記制御装置は、前記マグネット感知部が設置される基板と、前記基板を前記ハウジングの一側に装着するための基板装着部とを含み、前記基板装着部には、前記マグネットと前記マグネット感知部が対向するようにする貫通孔が形成されることを特徴とする。
【0019】
また、前記回転軸には、前記スクリューアセンブリが収容される凹部が形成され、前記スクリューアセンブリは、前記スクリューの外側に結合され、前記凹部に設置されて前記回転軸と一緒に回転するナット部をさらに含む。
【0020】
また、前記ナット部の内周面には、第1ねじ山が形成され、前記スクリューの外周面には、前記第1ねじ山と連動して前記スクリューの直線移動をガイドする第2ねじ山が形成されることを特徴とする。
【0021】
また、前記スクリューを貫通する連結ピンと、前記連結ピンの移動をガイドする切欠部を有する連結ガイド部とをさらに含む。
【0022】
また、前記連結ピンは、前記スクリューの延長方向と直交する方向に延長されることを特徴とする。
【0023】
また、前記切欠部は、前記連結ガイド部の一側部及び他側部にそれぞれ形成されることを特徴とする。
【0024】
また、前記スクリューに設置されるストッパーをさらに含み、前記凹部の一面には、前記スクリューが直線移動する過程で前記ストッパーと干渉するストッパー干渉部が形成されることを特徴とする。
【0025】
また、前記スクリューは、前記バルブピンが結合されるねじ山を有するバルブピン結合部と、前記バルブピン結合部に備えられ、前記連結ピンを前記スクリューに固定するための固定部材とをさらに含む。
【0026】
また、前記スクリューは、前記バルブピンが結合されるねじ山を有するバルブピン結合部と、前記バルブピン結合部に備えられ、前記連結ピンを前記スクリューに固定するための固定部材とをさらに含む。
【0027】
また、前記ハウジングの一側に設置され、前記バルブピンが結合される前面カバーと、前記ハウジングの他側に設置され、前記制御装置が結合される後面カバーとをさらに含む。
【0028】
また、前記ロータの一側で、前記回転軸を支持するために前記回転軸を取り囲むように配置される第1ベアリングと、前記ロータの他側で、前記回転軸を支持するために前記回転軸を取り囲むように配置される第2ベアリングとをさらに含む。
【0029】
また、前記第1ベアリングは前記後面カバーの内側に設置され、前記第2ベアリングは前記前面カバーの内側に設置されることを特徴とする。
【0030】
また、前記回転軸の外面で、前記回転軸の少なくとも一部分を取り囲むように配置され、前記ロータと前記第2ベアリングを離隔させるスペーサをさらに含む。
【0031】
本発明の他の実施例に係る射出成形機のバルブモータ装置は、金型に原料を注入するために注入孔を開閉するバルブピンを駆動するための、射出成形機のバルブモータ装置であって、コイルを有するステータが備えられるハウジングと、前記ハウジングの内部に配置され、前記ステータと作用して回転可能に提供されるロータと、前記ロータの内側に結合される回転軸と、前記回転軸の内部に固定され、前記回転軸と一緒に回転するナット部と、前記ナット部の内側に螺合して直線移動可能に提供され、前記バルブピンに結合されるスクリューと、前記回転軸の一側端部に設置されるマグネットと、前記マグネットに対向する位置に配置され、前記マグネットの回転量または回転角度を感知するマグネット感知部と、前記回転軸が回転すると、前記マグネットの回転量または回転角度に対応して、前記スクリューの直線移動距離を決定する制御部とを含む。
【0032】
また、前記コイルに電源を供給する電源供給部をさらに含み、前記制御部は、前記決定されたスクリューの直線移動距離によって、前記電源供給部のオンまたはオフを制御することを特徴とする。
【0033】
また、前記バルブピンが前記注入孔を開放するように前記スクリューが移動した後、経過した時間を積算するタイマーをさらに含む。
【0034】
また、前記スクリューに貫通結合される連結ピンと、前記連結ピンが挿入される切欠部を有する連結ガイド部とをさらに含む。
【発明の効果】
【0035】
本発明の実施例に係るバルブモータ装置によれば、回転軸の内部にスクリューアセンブリが収容され、回転軸の回転によってスクリューが安定的に直線移動できる効果がある。
【0036】
具体的に、スクリューアセンブリは、回転軸に結合されるナット部とナット部に螺合されるスクリューとを含み、スクリューに備えられるスクリュー連結部材がベアリングカバーの連結ガイド部によってガイドされるので、スクリューが直線移動する過程で揺れたり意図しなく回転する現象を防止することができる。
【0037】
また、スクリューにバルブピンが直接連結され、バルブピンがスクリューと一緒に直線移動できるので、モータ装置の大きさがコンパクトになる長所がある。
【0038】
そして、モータ装置がコンパクトになることで、モータ装置が設置される金型の大きさが小さくなり、金型の製作に必要な材料費が節減される効果がある。
【0039】
また、回転軸に収容されるスクリューの端部にはストッパーが提供されるので、スクリューが直線移動する過程で回転軸の凹部とスクリューの端部との干渉が発生して回転軸またはスクリューが破損することを防止することができる。
【0040】
また、回転軸の端部にマグネットが提供され、マグネットに対向する位置には、マグネットの回転値または回転量を感知するマグネット感知部が備えられるので、マグネットの回転値によってモータ装置の駆動を精密に制御できる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は、従来のモータ装置が備えられる射出成形機の構成を示す図である。
図2図2は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の外観を示す図である。
図3図3は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示す分解斜視図である。
図4図4は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示す分解斜視図である。
図5図5は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示す断面図である。
図6図6は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示すブロック図である。
図7図7は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の作動様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳しく説明する。ただし、本発明の思想は提示される実施例に制限されるものではなく、本発明の思想を理解する当業者は、同じ思想の範囲内で他の実施例を容易に提案することができるはずである。
【0043】
図2は本発明の実施例に係るバルブモータ装置の外観を示す図であり、図3及び図4は本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示す分解斜視図であり、図5は本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示す断面図である。
【0044】
本実施例に係る射出成形機は、図1で説明した構成を援用しているが、モータ装置の構成において従来技術と差異点があることを予め明示しておく。
【0045】
図2図5に示すように、本発明の実施例に係るバルブモータ装置100「以下、モータ装置」は、ステータ112が配置されるハウジング110と、ハウジング110の前方に設置されてバルブピン9が連結される前面カバー120と、ハウジング110の後方に配置されて制御装置150が結合される後面カバー130を含む。
【0046】
ステータ112とロータ122を合わせて「駆動部」と称する。
【0047】
本明細書の全般において、「前方」または「前端」のように前側を現わす方向は、モータ装置からバルブピンに向かう方向を意味し、「後方」または「後端」のように後側を現わす方向は、「前方」及び「前端」の反対方向を意味する。そして、前方及び後方に直交する方向を「半径方向」と称する。
【0048】
具体的に、ハウジング110は、ステータ112が内部に収容されるように円筒状または多角筒状を有する。ハウジング110の前端部及び後端部は開口されて、回転軸140が貫通するように構成される。そして、ステータ112は電源が印加されるコイルを含むことがある。
【0049】
前面カバー120は、ハウジング110の前方に結合される。そして、前面カバー120には、回転軸140が貫通できる第1カバー貫通孔121が形成される。
【0050】
ロータ122は、前面カバー120から後方に延長され、ハウジング110の内部に収容される。そして、ロータ122は、ステータ112の内側に回転可能に配置される。ステータ112のコイルに電源が印加されると、ロータ122に電磁気力が作用して所定方向に回転することができる。ロータ122は、時計回りまたは反時計回りに回転するように構成することができる。すなわち、ロータ122は正逆回転が可能に構成することができる。
【0051】
ロータ122の内側には回転軸140が結合される。回転軸140は、ロータ122と一緒に時計回りまたは反時計回りに回転することができる。
【0052】
回転軸140の両側部には、回転軸140を支持する複数のベアリング127、128が提供される。複数のベアリング127、128は、回転軸140の後方部に提供される第1ベアリング127と前方部に提供される第2ベアリング128を含む。
【0053】
具体的に、第1ベアリング127は、ロータ122の前側で回転軸140を取り囲むように配置され、第2ベアリング128は、ロータ122の後側で回転軸140を取り囲むように配置される。
【0054】
そして、第1ベアリング127は、後面カバー130の内側に支持され、第2ベアリング128は、前面カバー120の内側に支持される。
【0055】
回転軸140の外面には、ロータ122と第2ベアリング128を離隔させるスペーサ124が提供される。スペーサ124はリング状を有し、回転軸140の少なくとも一部分を取り囲むように配置される。
【0056】
回転軸140には、スクリューアセンブリ160が収容される凹部141が形成される。凹部141は、回転軸140の前方部から後方に向けて凹むように形成される。
【0057】
スクリューアセンブリ160は、凹部141に結合されるナット部161及びナット部161に螺合されるスクリュー163を含む。ナット部161は、スクリュー163の外側に結合される。
【0058】
ナット部161の前方部にはナットフランジ部168が形成され、回転軸140の内側にはナットフランジ部168を支持する軸フランジ部148が形成される。軸フランジ部148は、凹部141から半径方向外側に突出するように構成され、ナットフランジ部168に結合される。
【0059】
ナット部161の内周面には、第1ねじ山161aが形成される。そして、スクリュー163の外周面には、第1ねじ山161aに連動する第2ねじ山163aが形成される。
【0060】
ナット部161は回転軸140に結合されるので、回転軸140の回転によって回転軸140と同一方向に回転することができる。そして、ナット部161が回転すると、第1ねじ山161aと第2ねじ山163aが連動して、スクリュー163は前方または後方に直線運動することができる。
【0061】
一例として、回転軸140及びナット部161が時計回りに回転すると、スクリュー163は後方に移動し、回転軸140及びナット部161が反時計回りに回転すると、スクリュー163は前方に移動することができる。
【0062】
モータ装置100は、スクリュー163に結合される連結ピン165をさらに含む。連結ピン165は、スクリュー163の貫通ホール163dを貫通して半径方向に延長される。貫通ホール163dは、連結ピン165の延長方向に対応して、スクリュー163の内部で半径方向に延長される。
【0063】
そして、連結ピン165の延長方向は、スクリュー163の延長方向に対して概直交する。
【0064】
連結ピン165の前方には、連結ピン165をスクリュー163に固定するための固定部材166が提供される。固定部材166はねじ部材から構成され、バルブピン結合部163cに螺合される。
【0065】
スクリュー163の前方には、モータ装置100の前面外観を形成するベアリングカバー170が配置される。そして、モータ装置100には、ベアリングカバー170から後方に突出する連結ガイド部172が提供される。
【0066】
連結ガイド部172には、連結ピン165が挿入される切欠部172aが形成される。切欠部172aは、連結ガイド部172の少なくとも一部分が切開されて形成され、連結ガイド部172の一側部及び他側部に複数個形成される。例えば、図4及び図5を基準に、一側部は上部であり、他側部は下部である。
【0067】
スクリュー163が前方または後方に移動する過程で、連結ピン165は切欠部172aの内側に挿入されて移動することができる。
【0068】
連結ピン165が切欠部172aに沿って移動することで、スクリュー163は連結ガイド部172によって移動できるので、移動過程でスクリュー163が回転または揺れる現象を防止することができる。
【0069】
スクリュー163には、スクリュー163が直線移動する過程で、スクリュー163と回転軸140の干渉を防止するためのストッパー167が設置される。そして、スクリュー163には、ストッパー167が装着される装着溝163bが形成される。装着溝163bは、スクリュー163の後端部から前方に向けて凹むように構成される。
【0070】
ストッパー167は、装着溝163bに設置された状態で、スクリュー163の後端部から後方に若干突出するように構成される。そして、ストッパー167は、衝撃を容易に吸収できる素材、例えば弾性変形が可能な素材から構成することができる。
【0071】
回転軸140は、ストッパー167と接触可能なストッパー干渉部144を含むことができる。ストッパー干渉部144は、凹部141の一面を形成し、スクリュー163が後方に移動する際にスクリュー163と接触するように構成される。
【0072】
スクリュー163の前方部には、バルブピン9が結合されるバルブピン結合部163cが形成される。バルブピン結合部163cは、スクリュー163の前方部から後方に凹むように形成され、バルブピン9と螺合できるようにねじ山が形成される。バルブピン9は、バルブピン結合部163cに結合され、注入孔7(図1参照)に向かって延長される。
【0073】
なお、他の実施例として、バルブピン結合部163cには別途のホルダが結合され、バルブピン9はホルダに結合されるようにしてもよい。
【0074】
回転軸140には、マグネット125が結合される。
【0075】
具体的に、モータ装置100は、磁性を有し回転軸140と一緒に回転可能なマグネット125と、マグネット125を回転軸140に固定するためのマグネットホルダ126を含むことができる。
【0076】
そして、回転軸140には、マグネットホルダ126が結合される結合部142が形成される。結合部142は、回転軸140の後端部から前方に向けて凹むように形成される。マグネットホルダ126が結合部142に装着されると、マグネット125は制御装置150と対向するように位置される。
【0077】
後面カバー130には、回転軸140が挿入される第2カバー貫通孔131が形成される。第2カバー貫通孔131は、後面カバー130の前面から後面まで貫通して形成される。
【0078】
そして、後面カバー130には、制御装置150が着座する座部132が形成される。座部132は、第2カバー貫通孔131の後方でフラットな面を有するように構成することができる。
【0079】
具体的に、制御装置150は、基板151と基板151を後面カバー130に装着するための基板装着部152を含むことができる。そして、基板151には、マグネット125の回転量または回転角度を感知するマグネット感知部155が提供される。マグネット感知部155は、チップ形態で基板151に設置される。
【0080】
マグネット125とマグネット感知部155を合わせて「感知装置」と称する。
【0081】
基板装着部152は、座部132に着座することができる。基板装着部152が安定的に固定されるように、上述したように、座部132はフラットな面を有するように構成することができる。
【0082】
そして、基板装着部152には、マグネット125がマグネット感知部155に露出されるように貫通孔153が形成される。貫通孔153によって、基板装着部152は概リング状を有するように構成される。すなわち、マグネット125とマグネット感知部155は、貫通孔153を介して対向するように配置される。
【0083】
図6は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の構成を示すブロック図である。
【0084】
図6に示すように、本発明の実施例に係る制御装置150は、ステータ112のコイルに電源を印加するために電源供給部159のオンまたはオフを制御する制御部158と、マグネット125の回転量または回転角度を感知して制御部158に伝達するマグネット感知部155を含むことができる。
【0085】
電源供給部159は、コイルに双方向電流を供給することができる。一例として、電源供給部159がコイルに一方向の電流を供給すると、ロータ122は正回転し、他方向の電流を供給すると、ロータ122は逆回転する。そして、ロータ122が正回転する時、バルブピン9は注入孔7を開放するように移動し、ロータ122が逆回転する時、バルブピン9は注入孔7を閉鎖するように移動することができる。
【0086】
モータ装置100は、バルブピン9が注入孔7を開放するようにスクリュー163が移動した後、経過した時間を積算するタイマー180をさらに含むことができる。
【0087】
本発明の実施例に係る制御動作について簡単に説明する。
【0088】
電源供給部159を介してステータ112のコイルに電源が印加されると、電磁場によってロータ122に回転力が付与される。ロータ122が所定方向に回転すると、回転軸140とナット部161が一体で回転することができる。
【0089】
ナット部161の回転によって、第1ねじ山161aと第2ねじ山163aが連動すると、スクリュー163は前方または後方に移動することができる。
【0090】
一方、マグネット125は、回転軸140及びナット部161と一緒に回転する。よって、マグネット125の回転量または回転角度は、回転軸140及びナット部161の回転量または回転角度に対応し、これはマグネット感知部155によって感知される。
【0091】
図4及び図5に示すように、マグネット125とマグネット感知部155は、基板151の貫通孔153を挟んで対向するように配置されるので、マグネット125の回転量または回転角度は、マグネット感知部155によって容易に感知できる。
【0092】
そして、ナット部161の回転量または回転角度は、制御部158によってスクリュー163の直線移動距離として換算される。
【0093】
結局、マグネット125の所定回転量または回転角度が感知されると、スクリュー163の移動距離を換算でき、これによってバルブピン9の移動距離に対する情報を獲得することができる。
【0094】
バルブピン9が注入孔7を開放または閉鎖するために定められた距離を移動すると、電源供給部159を介した電源供給が中断され、駆動部112、122の駆動が停止する。
【0095】
そして、駆動部112、122の駆動が停止した状態で経過した時間はタイマー180によって積算され、積算された時間が設定時間に到達すると、駆動部112、122が再駆動され、バルブピン9の移動のための制御が再実行される。
【0096】
すなわち、バルブピン9が注入孔7を開放するように移動した後設定時間が経過すると、バルブピン9が注入孔7を閉鎖するように移動する。
【0097】
図7は、本発明の実施例に係るバルブモータ装置の作動様子を示す断面図である。
【0098】
図1図5及び図7を一緒に参照すると、駆動部112、122が駆動されると、回転軸140及びナット部161は所定方向に回転し、これによってスクリュー163は前方または後方に移動する。
【0099】
一例として、ナット部161が時計回りに回転、すなわち正回転すると、スクリュー163は後方に移動することができ、ナット部161が反時計回りに回転、すなわち逆回転すると、スクリュー163は前方に移動することができる。
【0100】
そして、ナット部161の移動距離は、上述したように、マグネット125の回転量または回転角度に対応して決定される。
【0101】
一例として、ロータ122を正回転または逆回転させると、ナット部161は前方または後方に移動し、この状態でマグネット125の回転量または回転角度が設定量または設定角度に到達すると、駆動部112、122を停止させることができる。この時、ナット部161の移動距離は、設定量または設定角度に対応して予め設定することができる。
【0102】
スクリュー163が前方または後方に移動する過程で、連結ピン165は、切欠部172aの内側空間に沿って移動することになる。すなわち、連結ピン165は、連結ガイド部172によってガイドされて直線移動することができるので、スクリュー163の回転または動揺が発生することを防止することができる。
【0103】
そして、スクリュー163が後方の限界位置まで移動する場合、ストッパー167が回転軸140の凹部141の一面、すなわちストッパー干渉部144に干渉する。よって、スクリュー163と回転軸140が直接当たることを防止できるので、モータ装置100の反復的な駆動過程で、スクリュー163と回転軸140の干渉による破損を防止することができる。
【0104】
「限界位置」とは、制御誤差によってスクリュー163の後端部が回転軸140のストッパー干渉部144に干渉する位置である。
【0105】
スクリュー163が後方に移動する場合、バルブピン9は注入孔7を開放するように移動する。注入孔7が開放されると、流路5を流動する原料は注入孔7を介して射出部8に供給され、所定形状に射出成形される。
【0106】
そして、射出部8に予め設定された量の原料が供給されると、すなわちバルブピン9の開放時間が設定時間に到達すると、ロータ122は逆回転することになる。ここで、バルブピン9の開放時間は、タイマー180によって積算される。
【0107】
ロータ122の逆回転によって、回転軸140及びナット部161は反時計回りに回転し、これによってスクリュー163は前方に移動することができる。スクリュー163が前方に移動すると、バルブピン9も前方に移動し、これによってバルブピン9は注入孔7を閉鎖する位置に移動することになる。
【0108】
注入孔7が閉鎖されると、注入孔7を介した射出部8への原料供給は中断される。
【0109】
このような構成及び作用によれば、モータ装置の構造が簡単になるので、モータ装置が設置される金型の大きさが小さくなり、これによって金型の製作に必要な材料費が節減される効果がある。
【0110】
また、マグネットとマグネット感知部の相互作用によって、モータ装置の駆動を精密に制御できるので、射出成形機を介した成形品の品質を改善することができる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明の実施例に係るバルブモータ装置によれば、回転軸の内部にスクリューアセンブリが収容され、回転軸の回転によってスクリューが安定的に直線移動することができるので、産業上の利用可能性が顕著である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】