(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-541152(P2016-541152A)
(43)【公表日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】再構成可能なトーンジェネレータ(TG)および局部発振器(LO)経路を使用する送信機(TX)残留側波帯(RSB)およびLOの漏れ較正
(51)【国際特許分類】
H04B 1/40 20150101AFI20161205BHJP
【FI】
H04B1/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-524448(P2016-524448)
(86)(22)【出願日】2014年10月10日
(85)【翻訳文提出日】2016年4月18日
(86)【国際出願番号】US2014060006
(87)【国際公開番号】WO2015065680
(87)【国際公開日】20150507
(31)【優先権主張番号】61/896,967
(32)【優先日】2013年10月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/264,951
(32)【優先日】2014年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ライ・カン・リュン
(72)【発明者】
【氏名】チーウチャーン・ナラソン
(72)【発明者】
【氏名】ジエンユウ・フ
【テーマコード(参考)】
5K011
【Fターム(参考)】
5K011DA03
5K011DA06
5K011DA12
5K011DA27
5K011EA02
5K011EA03
5K011JA01
5K011KA04
(57)【要約】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための方法および装置を提供する。1つの例示的な方法は、全体的に、受信機(RX)経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成するステップと、受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して受信機経路の残留側波帯(RSB)を較正するステップと、受信機経路のRSBを較正した後、送信機(TX)経路の出力を受信機経路にルーティングすることによって、送信機経路のRSBを較正するステップとを含む。別の例示的な方法は、全体的に、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングするステップと、送信機経路のための第1の局部発振信号を使用するステップと、受信機経路のための第2の局部発振信号を使用するステップと、送信機経路に関する局部発振器(LO)漏れとして受信機経路の出力を測定するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための方法であって、
受信機経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成するステップと、
前記受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して前記受信機経路の残留側波帯(RSB)を較正するステップと、
前記受信機経路の前記RSBを較正した後、送信機経路の出力を前記受信機経路にルーティングすることによって、前記送信機経路のRSBを較正するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記受信機経路の前記RSBを較正するステップが、
低雑音増幅器(LNA)を用いて前記第1の発振信号を増幅するステップと、
前記増幅された信号の周波数と前記局部発振信号の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、前記増幅された信号を前記受信機経路のための前記局部発振信号と混合するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信機経路の前記RSBを較正するステップが、前記第1の発振信号の周波数と前記局部発振信号の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、前記第1の発振信号を前記受信機経路のための前記局部発振信号と混合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記送信機経路の前記RSBを較正する前に、前記受信機経路の前記少なくとも一部から前記第1の発振信号を遮断するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記送信機経路の前記RSBを較正するステップが、
減衰された信号を生成するために、前記送信機経路の前記出力を減衰させるステップと、
低雑音増幅器(LNA)を用いて、前記減衰された信号を増幅するステップと、
前記増幅された信号の周波数と前記局部発振信号の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、前記増幅された信号を前記受信機経路のための前記局部発振信号と混合するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信機経路の前記RSBを較正するステップが、
デジタル-アナログ変換器(DAC)から前記送信機経路への入力を受信するステップと、
フィルタリングされた信号を生成するために、前記送信機経路への前記入力をフィルタリングするステップと、
無線周波数における前記送信機経路の前記出力を生成するために、前記フィルタリングされた信号を、前記送信機経路のための局部発振信号としての第3の発振信号と混合するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第3の発振信号が前記第2の発振信号である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記受信機経路の前記RSBを較正するステップ、および前記送信機経路の前記RSBを較正するステップが、時間領域において実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記送信機経路の前記RSBを較正するステップが、前記送信機経路に関連付けられたデジタル-アナログ変換器(DAC)への入力を補償するための位相および利得のミスマッチを計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
増幅された、バッファリングされた、または減衰された信号が、前記受信機経路の前記少なくとも一部への前記入力信号として使用されるように、前記第1の発振信号を増幅する、バッファリングする、または減衰させるための可変利得増幅器(VGA)の利得を調整するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の発振信号が、トーン発生回路によって生成され、前記第2の発振信号が、通常のトランシーバ動作中、前記送信機経路に関連付けられた電圧制御発振器(VCO)によって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の発振信号が、前記送信機経路によって生成され、前記受信機経路の前記少なくとも一部にルーティングされ、前記第2の発振信号が、トーン発生回路によって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ルーティングすることが、電力増幅器(PA)、デュプレクサ、無線周波数(RF)スイッチ、または結合器のうちの少なくとも1つを介して、前記送信機経路の前記出力を前記受信機経路にルーティングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
ワイヤレス通信のための装置であって、
送信機経路と、
受信機経路と、
処理システムと
を備え、前記処理システムが、
前記受信機経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成し、
前記受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して前記受信機経路の残留側波帯(RSB)を較正し、
前記受信機経路の前記RSBを較正した後、送信機経路の出力を前記受信機経路にルーティングすることによって、前記送信機経路のRSBを較正する
ように構成された、装置。
【請求項15】
前記受信機経路の前記少なくとも一部が、低雑音増幅器(LNA)と、ミキサと、フィルタとを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1の発振信号が、前記送信機経路または前記受信機経路のうちの少なくとも1つの較正動作に関連付けられたトーン発生回路によって生成される、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記トーン発生回路が、前記送信機経路または前記受信機経路のうちの少なくとも1つを有する集積回路の内部にあり、前記トーン発生回路が、多段電圧制御発振器(VCO)を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1の発振信号が、前記送信機経路によって生成され、前記受信機経路の前記少なくとも一部にルーティングされる、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための方法であって、
送信機経路の出力を受信機経路にルーティングするステップと、
前記送信機経路のための第1の局部発振信号を使用するステップと、
前記受信機経路のための第2の局部発振信号を使用するステップであって、前記第1の局部発振信号が前記第2の局部発振信号の第2の周波数と異なる第1の周波数を有する、ステップと、
前記送信機経路に関する局部発振器(LO)漏れとして前記受信機経路の出力を測定するステップと
を含む方法。
【請求項20】
前記受信機経路の前記出力において異なるLO漏れをもたらすために、前記送信機経路への入力の直流(DC)オフセットを調整するステップと、
前記異なるLO漏れの大きさを測定するステップと、
前記トランシーバのための最小のLO漏れをもたらす前記調整されたDCオフセットを選択するステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記調整するステップが、前記異なるLO漏れの前記大きさを測定するステップに基づいて二分探索を実行するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記異なるLO漏れの前記大きさを測定するステップが、
前記受信機経路からの同相(I)信号出力の大きさを測定するステップと、
前記受信機経路からの直交(Q)信号出力の大きさを測定するステップと、
前記I信号の前記大きさの二乗および前記Q信号の前記大きさの二乗の和を計算するステップと
を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記異なるLO漏れの前記大きさを測定するステップが、前記第1の周波数と前記第2の周波数との間の差における前記受信機経路の前記出力の大きさを測定するステップを含み、前記第1の周波数と前記第2の周波数との間の前記差が、非DCベースバンドトーンである、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記選択されたDCオフセットを使用して前記トランシーバを動作させるステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記LO漏れを測定するステップが、時間領域において生じる、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記ルーティングするステップが、電力増幅器(PA)、デュプレクサ、無線周波数(RF)スイッチ、または結合器のうちの少なくとも1つを介して、前記送信機経路の前記出力を前記受信機経路にルーティングするステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の局部発振信号が、通常のトランシーバ動作中、前記送信機経路に関連付けられた電圧制御発振器(VCO)によって生成され、前記第2の局部発振信号が、前記トランシーバの較正動作に関連付けられたトーン発生回路によって生成される、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記受信機経路が、前記トランシーバの内部のフィードバック受信機(FBRX)経路を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項29】
前記送信機経路に関連付けられたデジタル-アナログ変換器(DAC)への入力を補償するために、前記受信機経路の前記出力において測定された前記LO漏れを使用することによって、前記送信機経路の前記LO漏れを較正するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項30】
ワイヤレス通信のための装置であって、
送信機経路と、
受信機経路と、
処理システムと
を備え、前記処理システムが、
前記送信機経路の出力を前記受信機経路にルーティングすることと、
前記送信機経路のための第1の局部発振信号を使用することと、
前記受信機経路のための第2の局部発振信号を使用することであって、前記第1の局部発振信号が前記第2の局部発振信号の第2の周波数と異なる第1の周波数を有する、ことと、
前記送信機経路に関する局部発振器(LO)漏れとして前記受信機経路の出力を測定することと
を行うように構成された装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条の下での優先権の主張
本出願は、両方とも参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2013年10月29日に出願した米国仮特許出願番号第61/896,967号、および2014年4月29日に出願した米国出願番号第14/264,951号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示の特定の態様は、全体的には、無線周波数(RF)回路に関し、より具体的には、送信機内の送信機経路の残留側波帯(RSB)を較正することと、送信機経路の局部発振器(LO)の漏れを較正することと
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信ネットワークは、電話方式、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャスト、などの様々な通信サービスを提供するために広く展開されている。通常、複数のアクセスネットワークであるそのようなネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザ向けの通信をサポートする。たとえば、1つのネットワークは、EVDO(エボリューションデータ最適化(Evolution-Data Optimized))、1xRTT(1倍無線伝送技術(1 times Radio Transmission Technology)、もしくは単に1x)、W-CDMA(広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access))、UMTS-TDD(ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System)-時分割二重化(Time Division Duplexing))、HSPA(高速パケットアクセス(High Speed Packet Access))、GPRS(汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service))、またはEDGE(グローバルエボリューションのための拡張データレート(Enhanced Data rates for Global Evolution))を含む様々な3G無線アクセス技術(RAT)のうちの任意のものを介してネットワークサービスを提供することができる3G(第3世代携帯電話規格および技術)システムであり得る。3Gネットワークは、音声通話に加えて、高速インターネットアクセスおよびビデオ電話技術を組み込むように進化した広域セルラー電話ネットワークである。さらに、3Gネットワークは、他のネットワークシステムに比べより確立されており、他のネットワークシステムよりも大きいカバレッジエリアを提供することができる。そのような多元接続ネットワークは、また、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)ネットワーク、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、ロングタームエボリューションアドバンスド(LTE-A)ネットワーク、および他の4Gネットワークを含むことができる。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかの移動局のための通信をサポートすることができるいくつかの基地局を含むことができる。移動局(MS)は、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局(BS)と通信することができる。ダウンリンク(または順方向リンク)は、基地局から移動局への通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は、移動局から基地局への通信リンクを指す。基地局は、ダウンリンク上で移動局にデータおよび制御情報を送信することができ、ならびに/または、アップリンク上で移動局からデータおよび制御情報を受信することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の特定の態様は、全体的に、送信機モジュールに関する。より具体的には、本開示の特定の態様は、全体的に、トーンジェネレータ(TG)および送信機(TX)シンセサイザ/TX残留側波帯(RSB)を較正するためのLO(局部発振器)経路/イメージ抑圧および/またはTXのLO漏れ/キャリア抑圧を再構成することに関する。
【0006】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための方法を提供する。方法は、全体的に、受信機(RX)経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成するステップと、受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して受信機経路の残留側波帯(RSB)を較正するステップと、受信機経路のRSBを較正した後、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることによって、送信機経路のRSBを較正するステップとを含む。特定の態様に関して、受信機経路は、送信機の内部のフィードバック受信機(FBRX)経路であり得る。
【0007】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、全体的に、送信機経路と、受信機経路と、処理システムとを含む。処理システムは、典型的には、受信機経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成し、受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して受信機経路のRSBを較正し、受信機経路のRSBを較正した後、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることによって、送信機経路のRSBを較正するように構成される。
【0008】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための装置を提供する。装置は、全体的に、受信機経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成するための手段と、受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して受信機経路のRSBを較正するための手段と、受信機経路のRSBを較正した後、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることによって、送信機経路のRSBを較正するための手段とを含む。
【0009】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための方法を提供する。方法は、全体的に、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングするステップと、送信機経路のための第1の局部発振信号を使用するステップと、受信機経路のための第2の局部発振信号を使用するステップであって、第1の局部発振信号が第2の局部発振信号の第2の周波数と異なる第1の周波数を有する、ステップと、送信機経路に関する局部発振器(LO)漏れとして受信機経路の出力を測定するステップとを含む。
【0010】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、全体的に、送信機経路と、受信機経路と、処理システムとを含む。処理システムは、典型的には、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることと、送信機経路のための第1の局部発振信号を使用することと、受信機経路のための第2の局部発振信号を使用することであって、第1の局部発振信号が第2の局部発振信号の第2の周波数と異なる第1の周波数を有する、ことと、送信機経路に関するLO漏れとして受信機経路の出力を測定することとを行うように構成される。
【0011】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス通信のためのトランシーバを較正するための装置を提供する。装置は、全体的に、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングするための手段と、送信機経路のための第1の局部発振信号を使用するための手段と、受信機経路のための第2の局部発振信号を使用するための手段であって、第1の局部発振信号が第2の局部発振信号の第2の周波数と異なる第1の周波数を有する、手段と、送信機経路に関するLO漏れとして受信機経路の出力を測定する手段とを含む。
【0012】
本開示のの特徴が詳細に理解され得るように、で簡潔に要約したより具体的な説明は、その一部が添付の図面に示されている態様を参照することによって得られ得る。しかしながら、添付の図面は、本開示の特定の典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲の限定と見なされてはならず、その理由は、この説明が他の同等の効果のある態様をもたらし得るからであることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本開示の特定の態様による例示的なワイヤレス通信ネットワークの図である。
【図2】例示的なアクセスポイント(AP)および本開示の特定の態様による例示的なユーザ端末のブロック図である。
【図3A】本開示の特定の態様による、送信機(TX)経路の残留側波帯(RSB)を較正するための第1のステップとして、フィードバック受信機(FBRX)のRSBを較正するように構成されたトランシーバ回路の例示的なブロック図である。
【図3B】本開示の特定の態様による、FBRXのRSBを較正した後、TXのRSBを較正するように構成された図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。
【図3C】本開示の特定の態様による、図3A中の構成の代替としてFBRXのRSBを較正するように構成された図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。
【図3D】本開示の特定の態様による、図3C中の構成に従ってFBRXのRSBを較正した後、TXのRSBを較正するように構成された図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。
【図4】本開示の特定の態様による、TXの局部発振器(LO)の漏れを較正するように構成された図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。
【図5A】本開示の特定の態様による、図3Aおよび図4中で使用されるトーンジェネレータ(TG)の例示的なブロック図である。
【図5B】本開示の特定の態様による、図5AのTGのための多段電圧制御発振器(VCO)の例示的なブロック図である。
【図6】本開示の特定の態様による、送信機経路のRSBを較正するための例示的な動作のフロー図である。
【図7】本開示の特定の態様による、送信機経路のLO漏れを較正するための例示的な動作のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の様々な態様が以下で説明される。本明細書の教示が多種多様な形態で具体化され得ること、および、本明細書で開示されている任意の特定の構造、機能、または両方が単なる典型であることは、明らかなはずである。本明細書の教示に基づいて、当業者は、本明細書に開示された態様が任意の他の態様と独立して実施され得ること、および、これらの態様のうちの2つ以上が様々な方法で組合され得ることを理解すべきである。たとえば、本明細書に記載された任意の数の態様を使用して、装置が実現され得、または、方法が実行され得る。加えて、本明細書に記載された1つまたは複数の態様に加えて、またはそれ以外の、他の構造、機能、または構造および機能を使用して、そのような装置が実現され得、または、そのような方法が実行され得る。さらに、態様は、請求項の少なくとも1つの要素を備えることができる。
【0015】
「例示的」という語は、本明細書では、「例、事例、または実例として役に立つ」ことを意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明される任意の態様は、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であるとして解釈されるべきではない。
【0016】
本明細書で説明される技術は、符号分割多元接続(CDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、時分割多元接続(TDMA)、空間分割多元接続(SDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)、などの様々なワイヤレス技術と組み合わせて使用され得る。複数のユーザ端末は、異なる(1)CDMAのための直交符号チャネル、(2)TDMAのためのタイムスロット、または(3)OFDMのためのサブバンドを介して、データを同時に送信/受信することができる。CDMAシステムは、IS-2000、IS-95、IS-856、広帯域CDMA(W-CDMA)、またはいくつかの他の規格を実装することができる。OFDMシステムは、電気電子技術者協会(IEEE)802.11、IEEE802.16、ロングタームエボリューション(LTE)(たとえば、TDDおよび/またはFDDモードにおける)、またはいくつかの他の規格を実装することができる。TDMAシステムは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))、またはいくつかの他の規格を実装することができる。これらの様々な規格は、当該技術分野において公知である。
【0017】
例示的なワイヤレスシステム
図1は、アクセスポイントおよびユーザ端末を有するワイヤレス通信システム100を示す。簡単化のため、1つのアクセスポイント110のみが図1に示されている。アクセスポイント(AP)は、一般的に、ユーザ端末と通信する固定局であり、基地局(BS)、進化型ノードB(eNB)、またはなにか他の用語とも呼ばれ得る。ユーザ端末(UT)は、固定または可動であり得、移動局(MS)、アクセス端末、ユーザ機器(UE)、局(STA)、クライアント、ワイヤレスデバイス、またはなにか他の用語とも呼ばれ得る。ユーザ端末は、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデム、ラップトップコンピュータ、タブレット、パーソナルコンピュータ、などのワイヤレスデバイスであり得る。
【0018】
アクセスポイント110は、アップリンクおよびダウンリンク上で任意の所与の時点で1つまたは複数のユーザ端末120と通信することができる。ダウンリンク(すなわち、順方向リンク)は、アクセスポイントからユーザ端末への通信リンクであり、アップリンク(すなわち、逆方向リンク)は、ユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。ユーザ端末はまた、別のユーザ端末とピアツーピアに通信することができる。システムコントローラ130は、アクセスポイントに結合し、アクセスポイントの調整および制御を行う。
【0019】
システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のために複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナを使用する。アクセスポイント110は、ダウンリンク伝送のための送信ダイバーシティおよび/またはアップリンク伝送のための受信ダイバーシティを達成するために、数N
apのアンテナを備えることができる。選択されたユーザ端末120のセットN
uは、ダウンリンク伝送を受信し、アップリンク伝送を送信することができる。各々の選択されたユーザ端末は、ユーザ固有のデータをアクセスポイントに送信し、および/または、ユーザ固有のデータをアクセスポイントから受信する。一般に、各々の選択されたユーザ端末は、1つまたは複数のアンテナ(すなわち、N
ut≧1)を備えることができる。N
uの選択されたユーザ端末は、同じまたは異なる数のアンテナを有することができる。
【0020】
ワイヤレスシステム100は、時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムであってよい。TDDシステムに関して、ダウンリンクおよびアップリンクは、同じ周波数帯を共有する。FDDシステムに関して、ダウンリンクおよびアップリンクは、異なる周波数帯を使用する。システム100はまた、伝送のために単一のキャリアまたは複数のキャリアを利用することができる。各ユーザ端末は、単一のアンテナ(たとえば、コストを低く抑えるために)または複数のアンテナ(たとえば、追加のコストがサポートされ得る場合)を備えることができる。
【0021】
図2は、ワイヤレスシステム100におけるアクセスポイント110ならびに2つのユーザ端末120mおよび120xのブロック図を示す。アクセスポイント110は、N
apのアンテナ224a〜224apを備える。ユーザ端末120mは、N
ut,mのアンテナ252ma〜252muを備え、ユーザ端末120xは、N
ut,xのアンテナ252xa〜252xuを備える。アクセスポイント110は、ダウンリンクでは送信エンティティであり、アップリンクでは受信エンティティである。各ユーザ端末120は、アップリンクでは送信エンティティであり、ダウンリンクでは受信エンティティである。本明細書で使用する「送信エンティティ」は、周波数チャネルを介してデータを送信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスであり、「受信エンティティ」は、周波数チャネルを介してデータを受信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスである。以下の説明では、下付き文字「dn」は、ダウンリンクを表し、下付き文字「up」は、アップリンクを表し、N
upのユーザ端末は、アップリンク上の同時伝送のために選択され、N
dnのユーザ端末は、ダウンリンク上の同時伝送のために選択され、N
upは、N
dnと等しくてもよく、または等しくなくてもよく、N
upおよびN
dnは、静的な値であってもよく、または、スケジューリング間隔ごとに変化してもよい。アクセスポイントおよびユーザ端末において、ビームステアリングまたは何らかの他の空間処理技法が使用され得る。
【0022】
アップリンク上では、アップリンク送信のために選択された各ユーザ端末120において、TXデータプロセッサ288は、データ源286からトラフィックデータを受信し、コントローラ280から制御データを受信する。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末のために選択されたレートに関連した符号化および変調方式に基づいて、ユーザ端末のためのトラフィックデータ{d
up}を処理(たとえば、符号化、インターリーブ、および変調)し、N
ut,mのアンテナのうちの1つのためのデータシンボルストリーム{s
up}を提供する。トランシーバフロントエンド(TX/RX)254(無線周波数フロントエンド(RFFE)としても知られる)は、アップリンク信号を生成するために、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタ処理、および周波数アップコンバート)する。トランシーバフロントエンド254は、また、たとえば、RFスイッチを介して、送信ダイバーシティのためのN
ut,mのアンテナのうちの1つにアップリンク信号をルーティングする。コントローラ280は、トランシーバフロントエンド254内のルーティングを制御することができる。メモリ282は、ユーザ端末120のためのデータおよびプログラムコードを記憶することができ、コントローラ280とインターフェースすることができる。
【0023】
数N
upのユーザ端末は、アップリンク上の同時伝送のためにスケジューリングされ得る。これらのユーザ端末の各々は、アップリンク上で処理されたシンボルストリームのそのセットをアクセスポイントに送信する。
【0024】
アクセスポイント110において、N
apのアンテナ224a〜224apは、アップリンク上で伝送するすべてのN
upのユーザ端末からのアップリンク信号を受信する。受信ダイバーシティでは、トランシーバフロントエンド222は、処理のためにアンテナ224のうちの1つから受信された信号を選択することができる。本開示のいくつかの態様では、複数のアンテナ224から受信された信号の組合せは、強化された受信ダイバーシティのために結合され得る。アクセスポイントのトランシーバフロントエンド222はまた、ユーザ端末のトランシーバフロントエンド254によって実行されるものを補足する処理を実行し、復元されたアップリンクデータシンボルストリームを提供する。受信されたアップリンクデータシンボルストリームは、ユーザ端末によって送信されたデータシンボルストリーム{s
up}の推定値である。RXデータプロセッサ242は、そのストリームのために使用されたレートに従って復元されたアップリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)して、復号データを得る。各ユーザ端末のための復号データは、記憶するためにデータシンク244に提供され得、および/または、さらなる処理のためにコントローラ230に提供され得る。
【0025】
ダウンリンク上で、アクセスポイント110において、TXデータプロセッサ210は、ダウンリンク伝送のためにスケジュールされたN
dnのユーザ端末のためのデータ源208からのトラフィックデータと、コントローラ230からの制御データと、おそらくはスケジューラ234からの他のデータとを受信する。様々なタイプのデータは、異なるトランスポートチャネル上で送信され得る。TXデータプロセッサ210は、そのユーザ端末のために選択されたレートに基づいて、各ユーザ端末のトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、変調)する。TXデータプロセッサ210は、N
apのアンテナのうちの1つから送信されるN
dnのユーザ端末のうちの1つまたは複数のためのダウンリンクデータシンボルストリームを提供することができる。トランシーバフロントエンド222は、ダウンリンク信号を生成するために、シンボルストリームを受信し、処理(たとえば、アナログ変換、増幅、フィルタリング、および周波数アップコンバート)する。トランシーバフロントエンド222は、また、たとえば、RFスイッチを介して、送信ダイバーシティのためにN
apのアンテナ224のうちの1つまたは複数にダウンリンク信号をルーティングすることができる。コントローラ230は、トランシーバフロントエンド222内のルーティングを制御することができる。メモリ232は、アクセスポイント110のためのデータおよびプログラムコードを記憶することができ、コントローラ230とインターフェースすることができる。
【0026】
各ユーザ端末120において、N
ut,mのアンテナ252は、アクセスポイント110からダウンリンク信号を受信する。ユーザ端末120における受信ダイバーシティでは、トランシーバフロントエンド254は、処理のためにアンテナ252のうちの1つから受信される信号を選択することができる。本開示のいくつかの態様では、複数のアンテナ252から受信された信号の組合せは、強化された受信ダイバーシティのために結合され得る。ユーザ端末のトランシーバフロントエンド254はまた、アクセスポイントのトランシーバフロントエンド222によって実行されるものを補足する処理を実行し、復元されたダウンリンクデータシンボルストリームを提供する。RXデータプロセッサ270は、ユーザ端末のための復号データを得るために、復元されたダウンリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)する。
【0027】
当業者は、本明細書で説明される技術が、一般的に、TDMA、SDMA、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、CDMA、SC-FDMA、TD-SCDMA、およびそれらの組合せなどの、任意のタイプの多元接続方式を利用するシステムにおいて適用され得ることを認識するであろう。
【0028】
例示的なTXのRSBおよびLOの漏れの較正
局部発振器(LO)は、典型的には、ミキサを使用して対象の信号を異なる周波数に変換するために利用される信号を生成するために、トランシーバフロントエンド222または254などの無線周波数フロントエンド(RFFE)に含まれる。ヘテロダイニングとして知られるこの周波数変換プロセスは、LO周波数および対象の信号の周波数の和周波数および差周波数を生成する。和周波数および差周波数は、ビート周波数と呼ばれる。LOの出力が周波数において安定したままであることが望ましいが、異なる周波数に同調することは、可変周波数発振器を使用することを示し、これは、安定性と同調性との間の妥協を伴う。現代のシステムは、特定の同調範囲で、安定した同調可能なLOを生成するために、電圧制御発振器(VCO)を有する周波数シンセサイザを用いる。
【0029】
電力効率を高めるために、包絡線追跡(ET(envelope tracking))または包絡線電力追跡(EPT(envelope power tracking))が、送信機(TX)において使用される。ET/EPTシステムにおいて、送信機における残留側波帯(RSB)および局部発振器(LO)漏れの仕様は、(非ET/EPTシステムと比較して、それぞれ、少なくとも5dBおよび3dB)より厳しく、通常は、所望の隣接チャネル漏洩比(ACLR(adjacent channel leakage ratio))を満たすために、プロセスコーナー(process corner)を超えて遵守され得ない。
【0030】
プロセスコーナーの変動にわたってコンプライアンスを保証するために、TXのRSBおよび/またはLOの漏れは、ほとんど較正され得ると思われる。しかしながら、高い周波数におけるこれらの無線周波数(RF)パラメータの較正は、技術的に困難である。
【0031】
1つの解決策は、RF周波数におけるTXドライバ増幅器(DA)または電力増幅器(PA)の出力において、様々なプロセスコーナーにわたる膨大な量のデータを収集することである。各帯域およびプロセスコーナーに関して、位相および利得のミスマッチ(RSB補償のため)ならびにDCオフセット(LO漏れ補償のため)は、統計的に導出され得る。統計的に導出された位相および利得に基づく補償は、次いで、すべてのトランシーバ集積回路(IC)に(たとえば、デジタル-アナログ変換器(DAC)入力において)適用され得る。補償される性能は、統計的に導出された位相および利得のミスマッチの精度に(および、したがって収集されたデータの量に)依存し、全体的な改善は、部分間の較正ほど良好ではない。さらに、TXのDACがTX信号経路の残りの部分と同じIC上に配置されていない場合、補償は、TX経路の部分的な補償のみである。
【0032】
TXのLO漏れの較正のための別の解決策は、TX信号経路とフィードバック受信機(FBRX)経路の両方に同じTXのLOを使用することである。TX経路内の電力増幅器(PA)出力におけるRFトーンは、次いで、FBRXに結合され得、FBRX出力におけるDCトーンとしてダウンコンバートされ得る。DCトーンは、TXのLO漏れを減少させるために、TXのDAC入力の前に、DCオフセットを調整するために使用され得る。しかしながら、FBRXのDCオフセットによって引き起こされる汚染により、較正後のTXのLO漏れにおける改善は、限定される。
【0033】
したがって、必要とされるものは、TXのRSBおよび/またはLO漏れをより正確に較正するための技術および装置である。
【0034】
本開示の特定の態様によれば、TXのRSBとLO漏れの両方は、ユーザ端末120における「内部デバイス較正」の一部として、部分単位で較正される。較正は、自律的であり得、コールボックス(callbox)または他の外部機器からの外部信号は、必要とされないので(すなわち、自己較正)、これは、可能である。
【0035】
例示的なTXのRSBの較正
RSB較正、補正、または調整は、直交ミスマッチ較正、側波帯抑圧、またはイメージ抑圧とも呼ばれ得る。説明の容易さのため、および、混乱を避けるために、以下では、RSB較正を使用する。
【0036】
TXのRSBを較正するために、受信機経路のRSB(たとえば、FBRXのRSB)は、最初に補償され、次いで、TXのRSBは、較正された受信機経路を使用して補償され得る。任意の受信機経路が使用され得るが、説明の容易さのため、送信機経路からの出力が内部測定のためにFBRXにルーティングされることが意図されるので、以下の説明は、FBRXを使用する。
【0037】
図3Aは、本開示の特定の態様による、FBRXのRSBを較正するための第1の構成300におけるトランシーバ回路の例示的なブロック図である。太線の回路構成要素は、TXのRSB較正における各ステップのために使用されているトランシーバ回路の部分を示す。任意の高調波なしに単一の周波数のみを有する純音を生成することは困難であるので、本明細書で使用される「トーン」は、一般的に、単一の特定の基本周波数によって特徴付けられる信号を指し、高調波は、基本周波数の振幅から少なくとも20dB下である。
【0038】
第1の構成300において、連続波(CW)信号を生成するために使用されるトーンジェネレータ(TG)302(たとえば、単一の周波数を出力する単一トーンジェネレータ(STG))の出力は、スイッチ305(閉じた位置において示されている)を介するFBRX経路304へのRF入力として構成される。図3Aに示すような特定の態様に関して、TG302の出力は、FBRX経路304に入力される前に、可変利得増幅器(VGA)303によって、増幅、バッファリング、または減衰され得る。FBRX経路304において、トーン(「RF_TG」とラベル付けされている)は、低雑音増幅器(LNA)306によって、増幅、バッファリング、または減衰され得、LNA306の出力は、ベースバンドにおける周波数変換された信号を生成するために、ミキサ308において、TX経路に関するLO(「LO_TX」とラベル付けされている)と混合され、周波数変換された信号は、ベースバンドフィルタ(BBF)310(たとえば、ローパスフィルタ)によってフィルタリングされる。ADCは、トランシーバ集積回路(IC)の内部ではなくてもよいが、FBRX経路304は、アナログ-デジタル変換器(ADC)312を含むこともできる。特定の態様に関して、TG302の出力(および、VGA303)は、LNA306に入力されるのではなく、ミキサ308に直接入力され得る。
【0039】
FBRXのRSB較正の間、信号周波数(LO_TXがTX経路に関するLOである場合、RF_TG-LO_TX)およびイメージ周波数(LO_TX-RF_TG)におけるトーンは、FBRXのADC312のIおよびQ出力において利用可能である。2つのトーンの間の電力差(「RSB_FBRX」とラベル付けされている)は、FBRXのRSB、または等価的にFBRXの位相および利得の不均衡を表す。取り込まれたFBRXのADCの出力を使用することによって、位相および利得のミスマッチは、モデムにおいて計算され得、FBRXのRSBを低減しようとして、ADCが出力した後、補償され得る。
【0040】
FBRXのRSB較正の結果は、不揮発性メモリ(たとえば、メモリ282)に記憶され得、TXのRSB較正の残りの部分の間、FBRX経路を使用する他の較正の間、および、ユーザ端末120の通常動作中にリコールまたは他の方法で使用され得る。特定の態様に関して、FBRXのRSB較正は、異なる動作パラメータにおいて(たとえば、異なる温度および/または異なる周波数において)実行され得る。この場合において、FBRXのRSB較正の結果は、これらの異なる動作パラメータに関して記憶され得、適宜にリコールまたは他の方法で使用され得る。
【0041】
図3Bは、本開示の特定の態様による、FBRXのRSBを較正した後、TXのRSBを較正するための第2の構成350における図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。第2の構成350において、TX周波数合成回路352(「TX Synth」とラベル付けされている)の出力は、TX経路354とFBRX経路304の両方のためのLOとして構成される。図3Bに示すような特定の態様に関して、TX周波数合成回路352の出力は、スイッチ358、360(閉じた位置において示されている)を介してミキサ308、362に送信される前に、増幅器355によって増幅され得、および/または、分周回路356によって分周され得る。DAC364からの入力を受信し、TX経路354は、BBF366と、周波数変換されたRF信号を生成するためにBBF366からのフィルタリングされた信号をTX経路のためのLO(「LO_TX」とラベル付けされている)と混合するためのミキサ362と、RF信号を増幅するためのドライバ増幅器(DA)368とを備えることができる。特定の態様に関して、PA370は、トランシーバICの内部になくてもよいが、TX経路354は、DA368からの増幅されたRF信号を増幅するための電力増幅器(PA)370を含むこともできる。DAC364は、TX経路354の一部として見なすこともできるが、DACは、トランシーバICの外部にあってもよい。TX経路354(「RF_TX」とラベル付けされている)の出力は、(たとえば、デュプレクサ372またはスイッチ、RF結合器374、プログラマブルアッテネータ376、およびスイッチ378(閉じた位置において示されている)を介して)FBRX経路304の入力に結合される。
【0042】
TXのRSB較正の間、信号周波数(RF_TX-LO_TX)およびイメージ周波数(IM=LO_TX-RF_TX)におけるトーンが、FBRXのADC出力において利用可能である。2つのトーンの間の電力差(「RSB_TX」とラベル付けされている)は、TXのRSB、または等価的にTXの位相および利得の不均衡を表す。FBRXのRSBを較正した後、取り込まれたFBRXのADC出力を使用することによって、TX経路の位相および利得のミスマッチは、モデムにおいて計算され得、TXのRSBを低減しようとして、DAC364へのIおよびQ入力の前に補償され得る。
【0043】
TXのRSB較正の結果は、不揮発性メモリ(たとえば、メモリ282)に記憶され得、ユーザ端末120の通常動作中にリコールまたは他の方法で使用され得る。特定の態様に関して、TXのRSB較正は、異なる動作パラメータにおいて(たとえば、異なる温度、異なる周波数、および/または異なるTX出力電力レベルにおいて)実行され得る。この場合において、TXのRSB較正の結果は、これらの異なる動作パラメータに関して記憶され得、適宜にリコールまたは他の方法で使用され得る。
【0044】
図3Aの第1の構成300の代替として、図3Cは、本開示の特定の態様による、FBRXのRSBを較正するための第3の構成380における図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。第3の構成380において、TX経路354の出力(「RF_TX」とラベル付けされたトーンであり得る)は、TG302の出力ではなく、(たとえば、デュプレクサ372またはスイッチ、RF結合器374、プログラマブルアッテネータ376、およびスイッチ378を介して)FBRX経路304の入力に結合される。FBRX経路304において、TX経路354の出力(または、使用されている場合、プログラマブルアッテネータ376の減衰出力)は、LNA306によって増幅され得、LNA306の増幅出力は、ベースバンドにおける周波数変換された信号を生成するためにミキサ308においてスイッチ384(閉じた位置において示されている)を介して提供されるTG302(「LO_TG」とラベル付けされている)の出力と混合され得、周波数変換された信号は、BBF310によってフィルタリングされ得る。図3Cに示すような特定の態様に関して、TG302の出力は、ミキサ308に入力される前に、増幅器382によって増幅され得る。特定の態様に関して、TX経路354の出力(または、プログラマブルアッテネータ376の減衰出力)は、LNA306に入力されるのではなく、ミキサ308に直接入力され得る。
【0045】
第3の構成380を使用するFBRXのRSB較正の間、信号周波数(RF_TX-LO_TG)およびイメージ周波数(LO_TG-RF_TX)におけるトーンが、FBRXのADC312のIおよびQ出力において利用可能である。2つのトーンの間の電力差(「RSB_FBRX」とラベル付けされている)は、FBRXのRSB、または等価的にFBRXの位相および利得の不均衡を表す。取り込まれたFBRXのADC出力を使用することによって、位相および利得のミスマッチは、モデムにおいて計算され得、FBRXのRSBを低減しようとして、ADCが出力した後、補償され得る。
【0046】
図3Dは、本開示の特定の態様による、図3Cにおける第3の構成380に従ってFBRXのRSBを較正した後、TXのRSBを較正するための第4の構成390において構成された図3Aのトランシーバ回路の例示的なブロック図である。TG302(「LO_TG」とラベル付けされている)が、TXの周波数合成回路352の出力ではなく、FBRX経路304のためのLOとして機能することを除いて、第4の構成390は、図3Bの第2の構成350と同様である。これを達成するために、スイッチ360は、開かれ、スイッチ384は、閉じられる。図3Dに示すような特定の態様に関して、TG302の出力は、ミキサ308に入力される前に、増幅器382によって増幅され得る。特定の態様に関して、TX経路354の出力(または、プログラマブルアッテネータ376の減衰出力)は、LNA306に入力されるのではなく、ミキサ308に直接入力され得る。
【0047】
TXのRSB較正の間、信号周波数(RF_TX-LO_TG)およびイメージ周波数(IM=LO_TG-RF_TX)におけるトーンが、FBRXのADC出力において利用可能である。2つのトーンの間の電力差(「RSB_TX」とラベル付けされている)は、TXのRSB、または等価的にTXの位相および利得の不均衡を表す。FBRXのRSBを較正した後、取り込まれたFBRXのADC出力を使用することによって、TX経路の位相および利得のミスマッチは、モデムにおいて計算され得、TXのRSBを低減しようとして、DAC364へのIおよびQ入力の前に補償され得る。
【0048】
例示的なTXのLO漏れの較正
LO漏れ較正、補正、または調整は、キャリア抑圧とも呼ばれ得る。説明の容易さのため、および、混乱を避けるために、以下では、LO漏れ較正を使用する。
【0049】
TXのLO漏れを較正するために、TXの周波数合成回路352が、TX経路354とFBRX経路304の両方のためのLOとして使用される場合、LO漏れは、DCにおいて低下する。その結果、FBRX経路304のDCオフセットは、LO漏れの測定値を混乱させる。
【0050】
TXのLO漏れを較正するとき、この問題を解決するために、図3Aのトランシーバ回路の第3の構成400は、図4に示すように使用される。この第3の構成400において、TG302は、TXのLOとは異なる周波数におけるFBRXへのLOとして構成され、TG302の出力は、増幅器382によって増幅され得、スイッチ384(閉じた位置において示されている)を介してミキサ308に入力され得る。スイッチ305および360は、第3の構成400において開いている。TX周波数合成回路352は、TX経路354のためのLOとして構成される。TX経路354の出力は、で説明したように、(たとえば、デュプレクサ372またはスイッチ、RF結合器374、プログラマブルアッテネータ376、およびスイッチ378を介して)FBRX経路304の入力に結合される。LO漏れの較正の間、LO_TX-LO_TGにおけるトーンが、FBRXのADC出力において利用可能である。このトーンの電力は、TX経路354の出力における漏れたLOの量を表す。この構成においてFBRXのADC出力を取り込むことによって、LO漏れは、最適化され得る。
【0051】
特定の態様に関して、取り込まれたデータの大きさは、同相の二乗と直交信号の二乗との和(すなわち、I
2+Q
2)を使用することによって測定される。これは、高速フーリエ変換(FFT)を使用することによってLO_TX-LO_TGにおけるFBRXのADC出力の電力を計算することと等価である。様々な適切な検索アルゴリズムのうちの任意のもの(たとえば、二分探索)が、TXのDAC入力のDCオフセットを調整することによって最小の大きさ(たとえば、I
2+Q
2)を見つけるために実行され得る。
【0052】
LO漏れの較正の結果(たとえば、TXのDAC入力のDCオフセット)は、不揮発性メモリ(たとえば、メモリ282)に記憶され得、ユーザ端末120の通常動作中にリコールされ得る。特定の態様に関して、LO漏れの較正は、異なる動作パラメータにおいて(たとえば、異なる温度、異なる周波数、および/または異なるTX出力電力レベルにおいて)実行され得る。この場合において、LO漏れの較正の結果は、これらの異なる動作パラメータに関して記憶され得、適宜にリコールまたは他の方法で使用され得る。
【0053】
TXのRSBおよびLO漏れの較正のために、DA368またはPA370のいずれかの出力は、再びFBRXの入力に結合され得る。複数のデュプレクサまたはRFスイッチを介して単一のアンテナに接続された複数のDAおよびPA経路を有するシステムにおいて、TX出力は、結合経路を簡略化するため、アンテナの前面において、単一の結合器(たとえば、RF結合器374)を介して再びFBRX入力に結合され得る。特定の態様に関して、TG(LOおよびRF出力)およびLO経路におけるスイッチ305、358、360、384は、図3A、図3B、および図4に示すように、トライステートバッファによって置換され得る。
【0054】
再構成可能なTGの例示的な実施態様
特定の態様によれば、TG302は、図5Aに示すように、VCO504を有する位相ロックループ(PLL)502として実装され得る。他の機能的に等価な回路は、TG302に対して可能である。特定の態様に関して、TGのためのVCO504は、多段VCOであり得る。図5Bは、本開示の特定の態様による、図5AのTG302のための4段VCO520の例示的なブロック図である。この4段発振器は、図5Aに示すように、様々なバッファおよび/または増幅器522を介してTXおよび/またはFBRX経路に直交LOを提供することができる。LOのバッファ、増幅器、およびプログラマブルアッテネータをオンおよびオフにすることによって、TG302は、たとえば、FBRX経路304にLO信号または調節な可能なRF信号のいずれかを提供するように構成され得る。他の態様に関して、TGにおけるVCO504は、直交位相スプリッタまたは他の機能的に等価な回路が続く発振器として実装され得る。
【0055】
利点
本開示の特定の態様は、TXのRSBおよびLO漏れの制約が、ET/EPTシステムのより厳しい仕様を含むプロセスコーナーを超えて遵守され得るように、較正技術を提供する。これは、良好な電力効率を維持しながら、競争力のあるACLRで送信機における低コストのPAの使用を可能にするのに役立つ。これらの較正技術は、部分単位の較正(たとえば、個々のユーザ端末の較正)を伴い、これは、典型的には、すべてのユーザ端末120に対する統計的に導出された補償と比較した場合、より良い性能をもたらす。
【0056】
さらに、LO漏れをFBRXにおける非DCベースバンドトーンにダウンコンバートすることによって、FBRXのDCオフセットの測定または分離は、実行される必要がない。これは、FBRX出力におけるLO漏れ電力を推定するプロセスを簡略化する。
【0057】
最後に、位相および利得のミスマッチ、ならびにLO漏れを測定するとき、TXのDAC364を含むことによって、補償は、完全なTXチェーンにおける非理想的な性質を説明する。これは、特に、TXのDAC364、およびTX経路354の残りが2つの別個のICに分割される場合、較正後の性能を改善する。
【0058】
図6は、本開示の特定の態様による、送信機経路のRSBを較正するための例示的な動作600のフロー図である。動作600は、602において、受信機(RX)経路の少なくとも一部への入力信号として第1の発振信号を構成することによって開始することができる。受信機経路は、たとえば、トランシーバの内部にあり得る、フィードバック受信機(FBRX)経路であり得る。他の態様に関して、FBRX経路は、トランシーバの外部(たとえば、別の、トランシーバICと異なるIC上)にあり得る。特定の態様に関して、受信機経路のその少なくとも一部は、低雑音増幅器(LNA)と、ミキサと、(ベースバンド)フィルタとを含む。特定の態様に関して、受信機経路のその少なくとも一部は、LNAが(受信機経路内に存在しているとしても)その少なくとも一部に含まれずに、ミキサと、(ベースバンド)フィルタとを含む。特定の態様に関して、アナログ-デジタル変換器(ADC)は、トランシーバ集積回路(IC)の内部になくてもよいが、受信機経路は、ADCを含むこともできる。
【0059】
604において、受信機経路の残留側波帯(RSB)は、受信機経路のための局部発振信号として第2の発振信号を使用して較正され得る。特定の態様によれば、604において受信機経路のRSBを較正することは、低雑音増幅器(LNA)を用いて第1の発振信号を増幅することと、増幅された信号の周波数と、局部発振信号(たとえば、RF_TG-LO_TX)の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、増幅された信号を受信機経路のための局部発振信号と混合することとを伴う。他の態様に関して、受信機経路のRSBを較正することは、第1の発振信号の周波数と局部発振信号の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、第1の発振信号を受信機経路のための局部発振信号と混合することを伴う。
【0060】
606において、送信機経路のRSBは、受信機経路のRSBを較正した後、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることによって較正され得る。特定の態様に関して、第2の発振信号は、606におけるTXのRSB較正中に、受信機経路のための局部発振信号として使用され得る。特定の態様に関して、606におけるルーティングは、電力増幅器(PA)、デュプレクサ、無線周波数(RF)スイッチ、または結合器のうちの少なくとも1つを介して、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることを伴う。他の場合において、606におけるルーティングは、アンテナの前面における(すなわち、アンテナと送信機経路との間の)結合器と、複数の電力増幅器、複数のデュプレクサ、または複数のRFスイッチのうちの少なくとも1つとを介して、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることを伴う。特定の態様に関して、送信機経路は、(ベースバンド)フィルタと、ミキサと、ドライバ増幅器(DA)とを含むことができる。特定の態様に関して、DACは、トランシーバICの内部になくてもよいが、送信機経路は、デジタル-アナログ変換器(DAC)を含むこともできる。
【0061】
特定の態様によれば、606において送信機経路のRSBを較正することは、DACから送信機経路への入力を受信することと、フィルタリングされた信号を生成するために送信機経路への入力をフィルタリングすることと、無線周波数(たとえば、局部発振信号の周波数とフィルタリングされた信号の周波数の和)における送信機経路の出力を生成するために、フィルタリングされた信号を送信機経路のための局部発振信号としての第3の発振信号と混合することとを伴う。第3の発振信号は、第2の発振信号と同じであってもよい。他の態様に関して、第2および第3の発振信号は、異なっていてもよい。他の態様に関して、606において送信機経路のRSBを較正することは、減衰された信号を生成するために送信機経路の出力を減衰させることと、LNAを用いて、減衰された信号を増幅することと、増幅された信号の周波数と局部発振信号の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、増幅された信号を受信機経路のための局部発振信号と混合することとを伴う。他の態様に関して、606において送信機経路のRSBを較正することは、LNAを用いて送信機経路の出力(たとえば、減衰なし)を増幅することと、増幅された出力の周波数と局部発振信号の周波数との間の差におけるベースバンド周波数を生成するために、増幅された出力を受信機経路のための局部発振信号と混合することとを伴う。特定の態様に関して、送信機経路のRSBを較正することは、送信機経路に関連付けられたDACへの入力を補償するために位相および利得のミスマッチを計算することを伴う。
【0062】
特定の態様によれば、動作600は、さらに、送信機経路のRSBを較正する前に、受信機経路の少なくとも一部から第1の発振信号を遮断することを含むことができる。この場合において、第3の発振信号は、第2の発振信号であってもよい(すなわち、第2および第3の発振信号は、同じ信号である)。
【0063】
特定の態様によれば、604において受信機経路のRSBを較正すること、および606において送信機経路のRSBを較正することは、両方とも(周波数領域と対照的に)時間領域において実行される。
【0064】
特定の態様によれば、動作600は、さらに、増幅された、バッファリングされた、または減衰された信号が受信機経路の少なくとも一部への入力信号として使用されるように、第1の発振信号を増幅する、バッファリングする、または減衰させるために可変利得増幅器(VGA)の利得を調整することを含むことができる。
【0065】
特定の態様によれば、第2の発振信号は、通常のトランシーバ動作中、送信機経路に関連付けられたVCOによって生成される。
【0066】
特定の態様によれば、第1の発振信号は、トランシーバの較正動作に関連付けられ得るトーン発生回路によって生成される。トーン発生回路は、トランシーバの内部にあってもよい。他の態様に関して、トーン発生回路は、トランシーバの外部(たとえば、トランシーバとは異なるIC上)にあってもよい。特定の態様に関して、トーン発生回路は、多段電圧制御発振器(VCO)を含む。この場合において、第2の発振信号は、通常のトランシーバ動作中、送信機経路に関連付けられたVCOによって生成され得る。特定の態様に関して、トーン発生回路は、単一トーン発生回路であってもよい。
【0067】
特定の態様によれば、第1の発振信号は、送信経路によって生成され、受信機経路の少なくとも一部にルーティングされる。この場合において、第2の発振信号は、トランシーバの較正動作に関連付けられ得るトーン発生回路によって生成され得る。トーン発生回路は、トランシーバの内部または外部にあってもよい。
【0068】
図7は、本開示の特定の態様による、送信機経路のLO漏れを較正するための例示的な動作700のフロー図である。動作700は、702において、受信機(RX)経路に送信機経路の出力をルーティングすることによって開始することができる。受信機経路は、たとえば、トランシーバの内部にあってもよいフィードバック受信機(FBRX)経路であり得る。特定の態様に関して、ルーティングは、電力増幅器(PA)、デュプレクサ、RFスイッチ、または結合器のうちの少なくとも1つを介して、受信機経路に送信機経路の出力をルーティングすることを伴う。他の態様に関して、702におけるルーティングは、アンテナの前面における(すなわち、アンテナと送信機経路との間の)結合器と、複数の電力増幅器、複数のデュプレクサ、または複数のRFスイッチのうちの少なくとも1つとを介して、送信機経路の出力を受信機経路にルーティングすることを伴う。
【0069】
704において、第1の局部発振信号は、送信機経路のために使用され得、706において、第2の局部発振信号は、受信機経路のために使用され得る。第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号の第2の周波数とは異なる第1の周波数を有する。特定の態様に関して、第1の局部発振信号は、通常のトランシーバの動作中、送信機経路に関連付けられた電圧制御発振器(VCO)によって生成される。特定の態様に関して、第2の局部発振信号は、トランシーバの較正動作に関連付けられたトーン発生回路によって生成される。トーン発生回路は、トランシーバの内部(または外部)にあってもよい。特定の態様に関して、トーン発生回路は、単一トーン発生回路であり得る。
【0070】
708において、受信機経路の出力は、送信機経路のための局部発振器(LO)の漏れとして測定される。特定の態様に関して、LOの漏れを測定することは、(周波数領域と対照的に)時間領域において生じる。特定の態様によれば、動作700は、さらに、送信機経路に関連付けられたDACへの入力を補償するために、受信機経路の出力において測定されたLO漏れを使用することによって、送信機経路のLO漏れを較正することを含むことができる。
【0071】
特定の態様によれば、動作700は、さらに、受信機経路の出力において異なるLO漏れをもたらすために送信機経路への入力の直流(DC)オフセットを調整することと、異なるLO漏れの大きさを測定することと、トランシーバのための最小のLO漏れをもたらす調整されたDCオフセットを選択することとを含む。特定の態様に関して、送信機経路への入力は、送信機経路に関連付けられたDACへの入力を含む。特定の態様に関して、調整することは、異なるLO漏れの大きさを測定することに基づいて二分探索(または、任意の他の適切な検索アルゴリズム)を実行することを伴うことができる。特定の態様に関して、異なるLO漏れの大きさを測定することは、受信機経路からの同相(I)信号出力の大きさを測定することと、受信機経路からの直交(Q)信号出力の大きさを測定することと、I信号の大きさの二乗とQ信号の大きさの二乗との和を計算することとを伴う。特定の態様に関して、異なるLO漏れの大きさを測定することは、第1の周波数と第2の周波数との間の差における受信機経路の出力の大きさを測定することを伴う。第1の周波数と第2の周波数との間の差は、非DCベースバンドトーンであってもよい。特定の態様に関して、動作700は、さらに、選択されたDCオフセットを使用してトランシーバを動作させることを含む。
【0072】
特定の態様によれば、動作700は、さらに、少なくとも受信機経路の出力を測定する前に、送信機経路に関連付けられたDACにDC信号を入力することを含む。
【0073】
特定の態様によれば、動作700は、さらに、DACから送信経路への入力を受信することと、フィルタリングされた信号を生成するために送信機経路への入力をフィルタリングすることと、ベースバンド周波数における送信機経路への出力を生成するために、フィルタリングされた信号を第1の局部発振信号と混合することとを含むことができる。
【0074】
で説明した様々な動作または方法は、対応する機能を実行することができる任意の適切な手段によって実行され得る。手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含んでよい。一般に、図に示す動作が存在する場合、これらの動作は、同様の番号を有する対応する相手のミーンズ・プラス・ファンクション(means-plus-function)の構成要素を有することができる。
【0075】
たとえば、送信するための手段は、送信機(たとえば、図2に示すユーザ端末120のトランシーバフロントエンド254、もしくは、図2に示すアクセスポイント110のトランシーバフロントエンド222)、および/または、アンテナ(たとえば、図2に描かれたユーザ端末120mのアンテナ252ma〜252mu、もしくは、図2に示すアクセスポイント110のアンテナ224a〜224ap)を備えることができる。受信するための手段は、受信機(たとえば、図2に示すユーザ端末120のトランシーバフロントエンド254、もしくは、図2に示すアクセスポイント110のトランシーバフロントエンド222)、および/または、アンテナ(たとえば、図2に描かれたユーザ端末120mのアンテナ252ma〜252mu、もしくは、図2に示すアクセスポイント110のアンテナ224a〜224ap)を備えることができる。処理するための手段または決定するための手段は、処理システムを備えることができ、処理システムは、図2に示すユーザ端末120のRXデータプロセッサ270、TXデータプロセッサ288、および/またはコントローラ280などの、1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。
【0076】
本明細書で使用される場合、「求める、決定する」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「求める、決定する」ことは、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベース、または別のデータ構造をルックアップすること)、確認することなどを含み得る。さらに、「求める、決定する」ことは、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。さらに、「求める、決定する」ことは、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなど含み得る。
【0077】
本明細書で使用される場合、項目のリストの「うちの少なくとも1つ」を参照する句は、単一のメンバーを含むこれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-cを包含するものとする。
【0078】
本開示に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、または、本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実現または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、また、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPおよびマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せて1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0079】
本明細書で開示される方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲を逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が明記されていない限り、その順序および/または特定のステップおよび/またはアクションの使用は、特許請求の範囲を逸脱することなく修正され得る。
【0080】
説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実現され得る。ハードウェアにおいて実現された場合、例示的なハードウェア構成は、ワイヤレスノードにおける処理システムを備えることができる。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の用途および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含むことができる。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、およびバスインターフェースを含む様々な回路を互いにリンクすることができる。バスインターフェースは、バスを介して、とりわけ、処理システムにネットワークアダプタを接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、物理層の信号処理機能を実装するために使用され得る。ユーザ端末120(図1参照)の場合において、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティック、など)も、バスに接続され得る。バスは、当該技術分野において周知であり、したがって、これ以上説明することはない、タイミング源、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路、などの、様々な他の回路もリンクすることができる。
【0081】
処理システムは、外部バスアーキテクチャを介して他のサポート回路とともに互いにすべてリンクされた、プロセッサ機能を提供する1つまたは複数のマイクロプロセッサと、機械可読媒体の少なくとも一部を提供する外部メモリとを有する汎用処理システムとして構成され得る。代替的には、処理システムは、単一のチップ内に集積されたプロセッサと、バスインターフェースと、ユーザインターフェース(アクセス端末の場合における)と、サポート回路と、機械可読記憶媒体の少なくとも一部とを有するASIC(特定用途向け集積回路)を用いて、または、1つまたは複数のFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLD(プログラマブル論理デバイス)、コントローラ、状態機械、ゲーテッドロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、もしくは任意の他の適切な回路、もしくは、本開示を通して説明した様々な機能を実行することができる回路の任意の組合せを用いて実現され得る。当業者は、特定の用途とシステム全体に課せられた全体的な設計制約とに応じて処理システムに関する説明した機能を最良に実現する方法を認識するであろう。
【0082】
特許請求の範囲は、で例示した正確な構成および構成要素に限定されないことを理解すべきである。で説明した方法および装置の配置、動作および詳細には、特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な修正、変更および変形が行われ得る。
【符号の説明】
【0083】
100 ワイヤレス通信システム
110 アクセスポイント
120 ユーザ端末
120m ユーザ端末
120x ユーザ端末
130 システムコントローラ
208 データ源
210 TXデータプロセッサ
222 トランシーバフロントエンド
224a アンテナ
224ap アンテナ
230 コントローラ
232 メモリ
234 スケジューラ
242 RXデータプロセッサ
244 データシンク
252 アンテナ
252ma アンテナ
252mu アンテナ
252xa アンテナ
252xu アンテナ
254 トランシーバフロントエンド
270 RXデータプロセッサ
280 コントローラ
282 メモリ
286 データ源
288 TXデータプロセッサ
270 RXデータプロセッサ
280 コントローラ
282 メモリ
286 データ源
288 TXデータプロセッサ
300 第1の構成
302 トーンジェネレータ(TG)
303 可変利得増幅器(VGA)
304 FBRX経路
305 スイッチ
306 低雑音増幅器(LNA)
308 ミキサ
310 ベースバンドフィルタ(BBF)
312 アナログ-デジタル変換器(ADC)
350 第2の構成
352 アナログ-デジタル変換器(ADC)
354 TX経路
355 増幅器
356 分周回路
358 スイッチ
360 スイッチ
362 ミキサ
364 DAC
366 BBF
368 ドライバ増幅器(DA)
372 デュプレクサ
374 RF結合器
376 プログラマブルアッテネータ
378 スイッチ
380 第3の構成
382 増幅器
384 スイッチ
390 第4の構成
400 第3の構成
502 位相ロックループ(PLL)
504 VCO
520 4段VCO
522 増幅器
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【国際調査報告】