(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-500039(P2017-500039A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(54)【発明の名称】泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーター
(51)【国際特許分類】
A01K 13/00 20060101AFI20161209BHJP
【FI】
A01K13/00 FZAB
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2016-541076(P2016-541076)
(86)(22)【出願日】2014年12月19日
(85)【翻訳文提出日】2016年8月16日
(86)【国際出願番号】US2014071415
(87)【国際公開番号】WO2015095663
(87)【国際公開日】20150625
(31)【優先権主張番号】61/919,128
(32)【優先日】2013年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/980,864
(32)【優先日】2014年4月17日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】511220854
【氏名又は名称】アルファ テクノロジー ユー.エス.エー. コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Alpha Technology U.S.A. Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(72)【発明者】
【氏名】ドール ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ビルスキー ラリー
(57)【要約】
本発明の一実施形態は、泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーター(129)である。携帯型アプリケーターは、少なくとも1つの消毒剤送達ライン(140)が中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部を含む筐体部(209)を有する第1筐体と、複数のギア(186A、186B、186C)及び複数のベアリングを支持するために密閉ギアチャンバ(216)を有し、筐体部に連結される第2筐体(205)とを備える。第2筐体は、第1部分(213)と第1部分に当接して着脱可能に固定されるよう構成された第1部分(215)を備える。第2筐体は、1対の並んでいるギアの間の中心に設置された外部送達ポート(579)を有する。アプリケーターは、筐体部の下側に配置されたスイッチ(232)を備える。第2部分は、筐体部内のモータ(238)を連結するためのモータ取付台(680)を含む。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーターであって、
少なくとも1つの消毒剤送達ラインが中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部、前記第1端部の先端である第2端部、上部側、及び下部側を含む筐体部を有する第1筐体と、
複数のギア及び複数のベアリングをその中で支持するよう構成された内蔵密閉ギアチャンバを有し、前記筐体部の前記第2端部に着脱可能に連結される第2筐体と、
を備え、
前記第2筐体は、
複数のギア孔と周辺を囲む第1外周棚とを有する第1部分と、
周辺を囲む第2外周棚とモータ取付台とを有する第2部分と、を備え、
前記第2部分は、前記内蔵密閉ギアチャンバを囲でいる前記第1部分と前記第2部分のそれぞれの周辺に沿って前記第1部分に当接して着脱可能に固定されるように構成され、
前記第1及び前記第2外周棚は、少なくとも1つの消毒剤送達ラインに連結されるように構成され、前記複数のギアのうち並んでいる一対のギアの上部で、かつその間の中心に設置された外部送達ポートを有し、
前記筐体部は、
前記第2筐体の一部を、その中に受け入れるために必要とされる大きさの、後方に徐々に狭くなっている前方部と、
前記前方部に並置され、下向きに前記前方部から後方に先細りになり、前記前方部からの移行部分の下側に角度が形成されたハンドル部と、
前記前方部から前記ハンドル部への前記移行部分に、又は近接して前記筐体部の下側上に配設されたスイッチと、
前記モータ取付台に連結され、前記前方部の中に存在し、前記複数のギアを直接駆動するように構成されたモータと、
を備えることを特徴とする携帯型アプリケーター。
【請求項2】
それぞれが前記第1部分の中のそれぞれのギア孔を通してそれぞれのギアに効果的に結合されている複数のスクラビング構成要素と、
前記筐体部の前記第2端部に着脱可能に固定され、前記スクラビング構成要素を囲むように構成され、洗浄するために挿入された乳頭を通す開口部を含むブラシカバーと、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項3】
前記第2筐体は、前記筐体部の前記第2端部の内径より小さな外径を有し、前記第2筐体の少なくとも一部は、前記ブラシカバーの中に配置される、ことを特徴とする請求項2に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項4】
前記第2筐体の前記第1部分は、
前記複数のギア孔を有する複数の凹部と、
前記複数の凹部を有する内側表面と、
前記複数のスクラビング構成要素に対向する外側表面と、
ギア孔に関連しているそれぞれの凹部に設置されるように構成されたベアリングと、を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項5】
前記モータは、駆動軸を備え、
前記モータ取付台は、
前記第2部分の基盤を越えて持ち上がって隆起し、前記第2部分の外側に持ち上がったリングを有する中央開口部と、
前第2部分の内側に形成された記前記中央開口部を取り囲み、前記外側の基盤を越えて持ち上がった複数の皿穴凹部と、を備え、
前記中央開口部は、前記複数のギアの中央ギアとの係合のために、前記複数のギアの他のギアの2つのギアに直接トルクを加えるために、自身を通して前記駆動軸を受け入れるべく構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項6】
前記複数のギア又は前記ベアリングは、自滑性の材料からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項7】
前記筐体部の前記第2端部に近接した前記第1筐体上の光源を更に備え、
前記光源は、洗浄動作中、動物の乳頭に向けて直接照射するために、前記第1筐体の外面に対してある角度をなして配置され、
前記光源は、前記外部送達ポートに整列配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項8】
前記外部送達ポートに連結されたエアラインとYカプラを更に備え、
前記Yカプラは、前記少なくとも1つの消毒剤送達ラインと前記エアラインとに連結される、
ことを特徴とする請求項7に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項9】
前記筐体部及び前記第2筐体は、前記筐体部の上部の基盤及び前記筐体部の下部の切頭頂端を伴う準三角形状を有し、前記第2筐体は、前記筐体部の前記第2端部の内側輪郭より小さい外側の周囲輪郭を有し、前記第2筐体の少なくとも1部は、前記筐体部内に配置されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項10】
泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーターであって、
少なくとも1つの消毒剤送達ラインが中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部、前記第1端部の先端である第2端部、上部側、及び下部側を含む筐体部を有する第1筐体と、
内蔵密閉ギアチャンバ、モータ取付台、及び前記少なくとも1つの消毒剤送達ラインに連結されるよう構成された外部送達ポートを有する第2筐体と、を備え、
前記第2筐体は、前記筐体部の前記第2端部に着脱可能に連結され、前記内蔵密閉ギアチャンバは、その中に複数のギアとベアリングを支持するように、前記複数のギアのうち並んでいる一対のギアの上部で、かつその間の中心に設置された前記外部送達ポートとともに構成され、
前記筐体部は、
前記第2筐体の一部を、その中に受け入れるために必要とされる大きさの、後方に徐々に狭くなっている前方部と、
前記前方部に並置され、下向きに前記前方部から後方に先細りになり、前記前方部からの移行部分に沿って下側に角度が形成されたハンドル部と、
前記前方部から前記ハンドル部への前記移行部分に、又は近接して前記筐体部の下側上に配設されたスイッチと、
前記モータ取付台に連結され、前記前方部の中に存在し、前記複数のギアを直接駆動するように構成されたモータと、
を備えることを特徴とする携帯型アプリケーター。
【請求項11】
それぞれが第1部分の中のそれぞれのギア孔を通してそれぞれのギアに効果的に結合されている複数のスクラビング構成要素と、
前記筐体部の前記第2端部に着脱可能に固定され、前記スクラビング構成要素を囲むように構成され、洗浄するために挿入された乳頭を通す開口部を含むブラシカバーと、
を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項12】
前記第2筐体は、
複数のギア孔及び周辺を囲む第1外周棚を有する第1部分と、
周辺を囲む第2外周棚を有する第2部分と、を備え、
前記第2部分は、前記内蔵密閉ギアチャンバを囲でいる前記第1部分と前記第2部分のそれぞれの周辺に沿って前記第1部分に当接して着脱可能に固定されるように構成され、
前記第1及び第2外周棚は、前記外部送達ポートを有する、
ことを特徴とする請求項10に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項13】
前記モータは、駆動軸を備え、
前記モータ取付台は、
前記第2部分の基盤を越えて持ち上がって隆起し、前記第2部分の外側に持ち上がったリングを有する中央開口部と、
前第2部分の内側に形成された記前記中央開口部を取り囲み、前記外側の基盤を越えて持ち上がった複数の皿穴凹部と、を備え、
前記中央開口部は、前記複数のギアの中央ギアとの係合のために、前記複数のギアの他のギアの2つのギアに直接トルクを加えるために、自身を通して前記駆動軸を受け入れるべく構成される、
ことを特徴とする請求項12に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項14】
前記複数のギア、又は前記ベアリングは、自滑性の材料からなる、
ことを特徴とする請求項10に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項15】
前記筐体部の前記第2端部に近接した前記第1筐体上の光源を更に備え、
前記光源は、洗浄動作中、動物の乳頭に向けて直接照射するために、前記第1筐体の外面に対してある角度をなして配置され、
前記光源は、前記外部送達ポートに整列配置されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項16】
泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーターであって、
少なくとも1つの消毒剤送達ラインが中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部、前記第1端部の先端である第2端部、上部側、及び下部側を含む筐体部を有する第1筐体と、
その中に複数のギアとベアリングを支持するように構成された内蔵密閉ギアチャンバを有し、前記筐体部の前記第2端部に着脱可能に連結された第2筐体と、を備え、
前記第2筐体は、
複数のギア孔及び周辺を囲む第1外周棚を有する第1部分と、
周辺を囲む第2外周棚を有する第2部分と、
前方部からハンドル部への移行部分に、又は近接して前記筐体部の下側上に配設されたスイッチと、を備え、
前記第2部分は、前記内蔵密閉ギアチャンバを囲でいる前記第1部分と前記第2部分のそれぞれの周辺に沿って前記第1部分に当接して着脱可能に固定されるように構成され、
前記第1及び第2外周棚は、前記少なくとも1つの消毒剤送達ラインに連結されるよう構成され、前記複数のギアのうち並んでいる一対のギアの上部で、かつその間の中心に設置されたた外部送達ポートを有する、
ことを特徴とする携帯型アプリケーター。
【請求項17】
それぞれが前記第1部分の中のそれぞれのギア孔を通してそれぞれのギアに効果的に結合されている複数のスクラビング構成要素と、
前記筐体部の前記第2端部に着脱可能に固定され、前記スクラビング構成要素を囲むように構成され、洗浄するために挿入された乳頭を通す開口部を含むブラシカバーと、
を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項18】
前記第2筐体は、前記筐体部の前記第2端部の内径より小さな外径を有し、前記ブラシカバーの内径より小さく、前記第2筐体の少なくとも一部は、前記ブラシカバー内に配置されている、ことを特徴とする請求項17に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項19】
前記筐体部は、
前記第2筐体の一部を、その中に受け入れるために必要とされる大きさの、後方に徐々に狭くなっている前方部と、
前記前方部に並置され、下向きに前記前方部から後方に先細りになり、前記前方部からの移行部分に沿って下側に角度が形成されたハンドル部と、
を備えることを特徴とする請求項16に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項20】
前記筐体部の前記第2端部に近接した前記第1筐体上の光源を更に備え、
前記光源は、洗浄動作中、動物の乳頭に向けて直接照射するために、前記第1筐体の外面に対してある角度をなして配置され、
前記光源は、前記外部送達ポートに整列配置されている、
ことを特徴とする請求項16に記載の携帯型アプリケーター。
【請求項21】
前記外部送達ポートに連結されたエアラインとYカプラを更に備え、
前記Yカプラは、前記少なくとも1つの消毒剤送達ラインと前記エアラインとに連結される、
ことを特徴とする請求項20に記載の携帯型アプリケーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2013年12月20日に出願され、発明の名称「泌乳動物の乳頭を洗浄するためのシステムにおける携帯型アプリケーター」、米国仮特許出願第61/919、128号に対する優先権を主張するものであり、その記載内容全体を援用する。
【背景技術】
【0002】
ここで実施形態は、泌乳動物の乳頭を洗浄するために用いられるシステムと方法に関する。より具体的には、本実施形態は、泌乳動物の乳頭を洗浄するために消毒液の供給に殺菌性のアプリケーターを利用するそれらのシステムで用いられる携帯型アプリケーターに関する。
【0003】
乳頭を洗浄にするために洗浄液と組み合わせて回転ブラシを利用するシステムが利用可能である。このようなシステムの1つは、米国特許第8、402、920号及び第8、555、811号に開示されており、この出願の譲受人に譲渡される。このようなシステムは、3本の回転ブラシを有する携帯型アプリケーターを含むこともある。この場合、これらのうちの2本は、乳頭の基部をスクラブ/洗浄するために回転し、また、第3のブラシは、乳頭の先端をスクラブ/洗浄するために配置される。これらのアプリケーターは、消毒剤ソースと連通しており、ブラシが回転して乳頭をスクラブする際に、消毒剤がアプリケーターに供給される。これらのアプリケーターは、この溶液ソースに対して、遠隔操作されてもよい。
【0004】
これら乳頭洗浄システムは、また、通常、高い位置から吊るされたモータと、該モータから携帯型アプリケーターに延びる柔軟な駆動軸とを含む。柔軟な駆動軸は、作動的にギアに接続され、次いで、乳頭を洗浄する動作中、ブラシを回転するためにブラシに作動的に接続される。
【0005】
乳頭を洗浄する一対のブラシは、ブラシの毛の間に乳頭を導くために、経路を提供するために配置される。洗浄液の液体特性は、残屑と溶液を、残屑の蓄積の原因となるギア筐体に浸透させることを可能としている。ブラシは、ブラシの基部とギアとの間の係合された接続によって回転する。残屑がギアとブラシの基部との周りに堆積すると、ブラシの回転のパフォーマンスに影響を与え始める。ある場合には、ブラシは、ぐらつき始めることになる。このぐらつきは、乳頭刺激、包括的な乳頭健全性、及びミルク産出をもたらす、泌乳動物の乳頭への安心感が減少するように進行することになる。更に、柔軟な駆動軸は、比較的に重く、延長された期間を超えて洗浄する間、用いられるとオペレータを疲労させるので、人間工学的に限定されるように見える。
【0006】
ミルクの産出は、適当な乳首刺激と洗浄で最適化される。不適切な洗浄は、付加的な処理を要求してミルクを汚染する原因となるか、いくつかの事例では、ミルクを廃棄することになる。泌乳動物、例えば乳牛は、生産を増やすために、1日につき数回搾乳されることになる。しかるに、乳頭損傷又は感染症を予防するためにケアがされる。泌乳動物の乳頭刺激は、オキシトシン放出と降下のための前駆である。よって、洗浄と乾燥サイクルの間、乳頭損傷と不快感を予防することは、ミルク生産量のために乳頭の包括的な刺激にとって重要になる。
【発明の概要】
【0007】
実施形態は、泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーターである。携帯型アプリケーターは、少なくとも1つの消毒剤送達ラインが中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部、第1端部の先端である第2端部、上部側、及び下部側を含む筐体部を有する第1筐体と、内蔵密閉ギアチャンバを有する第2筐体とを備える。第2筐体は、筐体部の第2端部に着脱可能に連結され、内蔵密閉ギアチャンバは、第2筐体内で、複数のギア及び複数のベアリングをその中で支持するよう構成される。第2筐体は、複数のギア孔と周辺を囲む第1外周棚とを有する第1部分と、周辺を囲む第2外周棚とモータ取付台とを有する第2部分と、を備え、第2部分は、内蔵密閉ギアチャンバを囲でいる第1部分と第2部分のそれぞれの周辺に沿って第1部分に当接して着脱可能に固定されるように構成される。第1及び第2外周棚は、少なくとも1つの消毒剤送達ラインに連結されるように構成された、複数のギアのうち並んでいる一対のギアの上部で、かつその間の中心に設置された外部送達ポートを有する。筐体部は、第2筐体の一部を、その中に受け入れるために必要とされる大きさの、後方に徐々に狭くなっている前方部と、前方部に並置され、下向きに前方部から後方に先細りになり、前方部からの移行部分の下側に角度が形成されたハンドル部とを備える。アプリケーターは、前方部からハンドル部への移行部分に、又は近接して筐体部の下側上に配設されたスイッチと、モータ取付台に連結され、前方部の中に存在し、複数のギアを直接駆動するように構成されたモータとを備える。
【0008】
本実施形態の他の態様は、泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーターを含む。携帯型アプリケーターは、少なくとも1つの消毒剤送達ラインが中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部、第1端部の先端である第2端部、上部側、及び下部側を含む筐体部を有する第1筐体と、内蔵密閉ギアチャンバ、モータ取付台、及び少なくとも1つの消毒剤送達ラインに連結されるよう構成された外部送達ポートを有する第2筐体とを備える。第2筐体は、筐体部の第2端部に着脱可能に連結され、内蔵密閉ギアチャンバは、複数のギアのうち並んでいる一対のギアの上部で、かつその間の中心に設置された外部送達ポートとともに、その中に複数のギアとベアリングを支持するように構成される。筐体部は、第2筐体の一部を、その中に受け入れるために必要とされる大きさの、後方に徐々に狭くなっている前方部と、前方部に並置され、下向きに前方部から後方に先細りになり、前方部からの移行部分に沿って下側に角度が形成されたハンドル部とを備える。アプリケーターは、前方部からハンドル部への移行部分に、又は近接して筐体部の下側上に配設されたスイッチと、モータ取付台に連結され、前方部の中に存在し、複数のギアを直接駆動するように構成されたモータとを備える。
【0009】
本実施形態のさらなる態様は、泌乳動物の乳頭を洗浄するための携帯型アプリケーターを含む。携帯型アプリケーターは、少なくとも1つの消毒剤送達ラインが中に延設されるか、少なくとも1つの電気ラインが中に延設される第1端部、第1端部の先端である第2端部、上部側、及び下部側を含む筐体部を有する第1筐体と、内蔵密閉ギアチャンバを有する第2筐体とを備える。第2筐体は、筐体部の第2端部に着脱可能に連結され、内蔵密閉ギアチャンバは、第2筐体内で、複数のギアとベアリングを支持するように構成される。第2筐体は、複数のギア孔及び周辺を囲む第1外周棚を有する第1部分と、周辺を囲む第2外周棚を有する第2部分とを備え、第2部分は、内蔵密閉ギアチャンバを囲でいる第1部分と第2部分のそれぞれの周辺に沿って第1部分に当接して着脱可能に固定されるように構成される。第1及び第2外周棚は、少なくとも1つの消毒剤送達ラインに連結されるよう構成され、複数のギアのうち並んでいる一対のギアの上部で、かつその間の中心に設置されたた外部送達ポートを有する。アプリケーターは、前方部から前記ハンドル部への移行部分に、又は近接して筐体部の下側上に配設されたスイッチを備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下、添付図面に示した特定の実施形態を参照して本発明のより具体的な説明を記載する。これらの図面は、本発明の代表的な実施形態しか示していないので、発明の範囲を限定すると見なしてはならないと理解した上で、以下詳細な説明及び添付図面を参照し、本発明の実施例について更に具体的かつ詳細に説明する。
【0011】
【
図1】
図1は、乳頭を洗浄するためのシステムの概略図である。
【0012】
【
図2】
図2は、携帯型アプリケーターの斜視図である。
【0013】
【0014】
【
図3B】
図3Bは、代替の実施形態の携帯型アプリケーターの分解立体図である。
【0015】
【
図4】
図4は、密閉ギア筐体、ギア、及びモータの一部分解立体図である。
【0016】
【
図5A】
図5Aは、第1ギア筐体部の第1、第2側面の斜視図である。
【
図5B】
図5Bは、第1ギア筐体部の第1、第2側面の斜視図である。
【0017】
【
図6A】
図6Aは、第2ギア筐体部の第1、第2側面の斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、第2ギア筐体部の第1、第2側面の斜視図である。
【0018】
【
図7】
図7は、携帯型アプリケーターの筐体部に挿入された密閉ギア筐体の端部の斜視図である。
【0019】
【
図8】
図8は、第1ギア筐体部を取り除いた、携帯型アプリケーターの筐体部に挿入された密閉ギア筐体の端部の斜視図である。
【0020】
【
図9】
図9は、密閉ギア筐体を取り除いた、ブラシとギアの端部の斜視図である。
【0021】
【
図10A】
図10Aは、携帯型アプリケーターのブラシカバーの前端部の斜視図である。
【
図10B】
図10Bは、携帯型アプリケーターのブラシカバーの後端部の斜視図である。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【
図14】
図14は、ギアに回転可能に取り付けられたブラシと、
図13Bのギアアッセンブリの断面図である。
【0026】
【
図15】
図15は、ブラシカバー部、筐体部、及び切り離された密閉ギア筐体とともに携帯型アプリケーターの一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
実施形態は、米国特許番号2010年9月16日に出願した第8402920号に開示された、泌乳動物の乳頭を洗浄するシステムと方法と類似する構成要素とプロセスを含み、以下に完全に明らかにするように参照によってここに組み込まれる本アプリケーションの譲受人に譲渡される。
【0028】
先に簡潔に記載した実施形態のより個別の記載は、添付の図面中で説明するその具体的な実施形態を参照することにより表現される。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを表しているため、この範囲を制限すると考えるべきではないことを理解して、本発明を記述し説明する。
【0029】
図1に関して、泌乳動物の乳頭を洗浄するためのシステム100の概略図が示される。示されるように、システム100は、搾乳室内に配置された1つ以上の携帯型アプリケーターに遠隔ステーション112’を介して消毒剤を届けるように、また、泌乳動物の乳頭を洗浄するように構成される。遠隔ステーション112’は、柔軟なケーブル198によって携帯型アプリケーター126と通信する、1つ以上の消毒剤源123、消毒剤送達(DD;disinfectant delivery)システム101、コントローラ230、及び圧縮機143を備える。遠隔ステーション112’は、1つ以上の携帯型アプリケーター126と流体フロー通信にあり、携帯型アプリケーター126の各々は、それぞれの柔軟なケーブル198に接続されている。DDシステム101は、後で更に詳細に説明される送達ライン140を介して携帯型アプリケーターに溶液を送達するために、1つ以上のソレノイド・バルブ139と少なくとも1つのポンプ142を含む。実施形態において、ポンプは、流体駆動ポンプ又は電気ポンプを含んでもよい。
図1に更に示されるように、DD101は、消毒液の濃縮形態を希釈するために水源136に接続されている。この場合、DD101は、携帯型アプリケーター126への水の流れを制御することを、ソレノイド・バルブのような、1つ以上のバルブ139に要求する。希釈目的のために水源へのアクセスを要求することなく、システム100が「すぐに使える」溶液とともに用いることが想定される。
【0030】
消毒剤源123は、消毒剤123aとともに容器を備えてもよい。非限定的な例として、消毒剤123aは、水溶性の消毒液でもよい。水溶性の消毒液は、水溶性の二酸化塩素を備え得る。本実施形態において、水溶性の消毒液は、水のそれと実質的に等しい蒸気圧、又は粘度を有する。しかしながら、本実施形態はそれに限定されない。ここで、本実施形態は、他の塩素含有又は塩素ベース溶液を含むが、これに限らず他の消毒剤、又は泌乳動物の乳頭を洗浄する際に有効である何らかの他の消毒剤を含み得る。「1980年以降に公表されたプレ搾乳とポスト搾乳乳頭消毒剤に関する査読出版物の要約(Summary of Peer-Reviewed Publications on Efficacy of Premilking and Postmilking Teat Disinfectants Published Since 1980)」は、全国乳腺炎会議(National Mastitis Council;NMC)によって毎年出版され、乳頭消毒剤と有効性の多様性を提供する。
【0031】
図2を参照すると、携帯型アプリケーター126の斜視図が示される。携帯型アプリケーター126は、ハンドル180を伴うアプリケーター筐体127を備える。筐体127は、ブラシカバー184を備える。アプリケーター126は、別々の密閉されたギア筐体205に接続された、内蔵ダイレクト駆動モータ238(
図1)を備え、その両方は筐体127に収容される。密閉されたギア筐体205は、以下で更に詳細に説明される。モータ238(
図1)は、スイッチ232の起動に応じて、ギア188(
図1)によってブラシカバー184内で複数のブラシ186を回転させるのに適合させた駆動軸190(
図1)を含む。アプリケーター126は、スイッチ232の作動に応じて起動する光源160を含む。
【0032】
ケーブル198は、柔軟で絶縁された統合ケーブルを備える。統合ケーブル198は、少なくとも1つの消毒剤送達(DD)ライン140、少なくとも1つのエアライン141、及び少なくとも1本の電気ライン196を含む。柔軟なケーブル198の1つの端部は、アプリケーター126のハンドル180に接続される。DDライン140及びエアライン141は、ネオプレイン(neoprene;登録商標)又はサントプレーン(santoprene;登録商標)からなり、約0.17インチの内径を有する。一実施形態において、少なくとも1つのDDライン140と少なくとも1つのエアライン141は、更に後で詳細に検討されるように、単一のチューブに一緒に詰め込まれる。あるいは、ケーブル198は、少なくとも1つのエアライン141を含む、1つ又はそれ以上のラインを省略してもよい。
【0033】
図11は、統合ケーブル198の略図である。統合ケーブル198は、DDライン140とエアライン141を受ける中央開口部231を含む。ケーブル198は、少なくとも1つの電気ライン196を受けるための複数の開口部233を含む。複数の開口部233は、中央開口部231の周囲に間隔を空けて設けられている。複数の開口部233は、中央開口部231と統合ケーブル198の絶縁ケース237との間に配置される。中央開口部231は、少なくとも1つのDDライン140と少なくとも1つのエアライン141のための単一チューブと一致する。あるいは、ケーブル198は、少なくとも1つのエアライン141を省略してもよい。
【0034】
図11を参照すると、少なくとも1つの電気ライン196は、アプリケーター126のスイッチ232に対する電流ライン及び接地ラインとして構成される、第1及び第2電気ライン243、245を含む。少なくとも1つの電気ライン196は、アプリケーター126のモータ238に対する電流ライン及び接地ラインとして構成される、第3及び第4電気ライン247、249を含む。少なくとも1つの電気ライン196は、スイッチ232から信号を受信するための入力信号ライン251を含む。少なくとも1つの電気ライン196は、スイッチ232を押下することに応じて機動する、アプリケーター126上の光源160に電流を供給するための光信号ライン253を含む。
【0035】
一実施形態において、統合ケーブル198は、中央開口部231を囲んでいる、2−16AWG(米国ワイヤーゲージ;American wire gauge)及び5−18AWG電気導体を含む。中央開口部231は、約1/4インチの内径を有し、ケーブル198の外径は、約0.65インチである。しかしながら、これらの特定の寸法と導体配線配置は、統合ケーブル198がどうように組み立てられるかの単に一例であり、統合ケーブル198が、空気、消毒剤、及び電気信号をアプリケーター126に伝達すことができる場合には、統合ケーブル198は、これら特定の寸法と導体配線配置に限定されない。
【0036】
再び、
図1に戻ると、システム100は、洗浄サイクルと乾燥サイクルとを有するように構成される。洗浄サイクルと乾燥サイクルは、残屑と他の汚染物質を取り除き、泌乳動物によるミルク排出のために要求される乳頭刺激を引き起こす。洗浄サイクルの間、消毒剤123aは、ブラシ186の方向で、かつ乳頭に向けて、ブラシカバー184内にDDライン140で届けられる。同様に、洗浄サイクルの間、ブラシ186は回転する。
【0037】
乾燥サイクルの間、消毒剤123aの送達は、DDシステム101によって中断される。しかしながら、乾燥サイクルの間、ブラシ186は回転し続け、エアライン141の空気ストリームは、乳頭とブラシ186の方に向けて、ブラシカバー184内に届けられ、また、回転するブラシ186の組み合わせと、エアライン141の空気ストリームの送達は実行される。
【0038】
洗浄サイクルは、直ちにより詳細に説明される。洗浄サイクルの間、コントローラ230は、携帯型アプリケーター126に消毒剤123aの供給を引き渡すためにDDシステム101を制御する。あるいは、DDシステム101は、点線で示されるライン196を介してスイッチ232の操作によって始動される。点線は、任意の機能を表す。
【0039】
DDシステム101は、DDライン140でアプリケーター126に消毒剤123aをある量届けるために、1つ以上のソレノイド・バルブ139及び/又は少なくとも1つのポンプ142を作動させる。加えて、コントローラ230は、ソレノイド・バルブ139及び/又はポンプ142を起動すべく、スイッチ232の起動に応じてDDシステム101の動作を制御するためにプログラムされる。
【0040】
(濃縮された)消毒剤が送達されているか、消毒剤源123から吸い上げられているとき、消毒剤は、所定の溶液比に消毒剤を希釈するために、液体又は水源136からの水に混合される。ソレノイド・バルブは、ターンオン、遮断、投薬、配布、又は混合の1つ以上を実行する。あるいは、DDシステム101は、液体、又は水源136からの水に非水溶性消毒剤を混合、又は水和させてもよい。
【0041】
洗浄サイクルの間、ブラシ186の回転は、例えば、限定されないが、スイッチ232の起動に応じて、ブラシカバー184内に送達するために、アプリケーター126への消毒剤123aの送達と同時に開始される。更に、乾燥サイクルの間、コントローラ230は、アプリケーター126への圧縮空気の送出を始動するようにプログラムされる。圧縮空気は、乳頭の方に空気を向けるように制御され、洗浄された乳頭を乾燥させるのをアシストする。圧縮空気は、乳頭の皮膚から、汚物をほぐしたり、水溶性タイプの消毒剤を乾燥させたり、非水溶性の消毒剤のリフティング/除去をアシストするために、乳頭のほうに噴射されてもよい。汚物の分離、消毒剤のリフティング及び/又は乾燥は、汚物及び/又は消毒剤に作用している重力の作用であってもよい。
【0042】
空気は、乳頭を洗浄している間、毛羽立てたブラシ毛上の付着している汚物を取り除く。ブラシから取り除かれた汚物は、重力によってアプリケーターの筐体127を出る。空気は、ブラシカバー184の内面を乾燥させる役目を果たす。例えば、動物の間を歩いている間、結局のところ、乾燥サイクルは、ブラシカバー184内に空気を印加するために用いられる。
【0043】
図1に示すように、ポンプ142は、少なくとも1つの消毒剤送達(DD)ライン140に消毒剤源123から消毒剤123aを汲み上げるために構成される。更に、
図1に示されるように、圧縮機143は、コントローラ230に応じてエアライン141を介して圧縮空気を送達するために構成される。一実施形態において、DDライン140及びエアライン141は、消毒剤又は空気流が、同時ではなく、カプラ259を通って流れるように、例えばY−カプラのようなカプラ259に結合されている。更に、スイッチ232が押下されているか、第1のスイッチ状態にある間、DDシステム101は、動作状態にあり、DDライン140内の消毒剤123aの伝達は、コントローラ230の制御の下の所定時間の間、又はスイッチ232の状態が変化するまで、継続する。第1のスイッチ状態は、スイッチ232のON位置に一致し、第2のスイッチ状態は、OFF位置に一致する。限定されない実施例によれば、押下されたスイッチは、ON位置、又は第1のスイッチ状態にある。スイッチ232の解放に応じて、スイッチ232は、OFF位置、又は第2のスイッチ状態となる。加えて、乾燥サイクルの間、コントローラ230は、エアライン141に沿って圧縮機143からの圧縮空気の送出を始動するために圧縮機143に結合される。圧縮機は、アプリケーター126に空気を送達するために、コントローラ230の制御の下、乾燥サイクルの間、起動される。
【0044】
一実施形態において、コントローラ230は、スイッチ232が押下されるか、作動されると、入力信号ライン251がスイッチ232からコントローラ230に信号を送信するようにプログラムされる。呼応して、消毒剤123aは、続いて、DDシステム101によって、消毒剤源123からアプリケーター126内の容積に送達される。容積には、ブラシカバー184を含んでもよい。加えて、押下されるか、作動されるスイッチ232に応じて、圧縮空気が、圧縮機143からブラシ186で占有されるアプリケーター126内の容積に送達される。加えて、電気信号が、電気ライン196に沿って、アプリケーター126内の、ダイレクト駆動モータ238、スイッチ232、及び光源160に送達される。スイッチ232が作動する限り、消毒剤は、アプリケーター126、及び回転しているブラシ186に送達される。コントローラ230は、スイッチ232が解放されると、DDシステム101が非能動化するようにプログラムされる。
【0045】
上述した実施形態では、コントローラ230が、スイッチ232が押下されている間、消毒剤123a、圧縮空気、及び電気信号の1つ以上の送出を制御すると説明したが、実施形態は、この構成に限定されず、コントローラ230が、例えば、スイッチ232が所定の時間の間、押下されて解放され、その後、DDシステム101が非能動化されると、消毒剤123aの送出を制御する代替スイッチ実施形態が提供されてもよい。
【0046】
消毒剤123aの送達が中断された後、ブラシ186が所定の持続時間の間、回転し続けるように、コントローラ230は、遅れてプログラムされる。一実施形態において、時間遅延は、消毒剤123aの適用の後、回転ブラシ186が乳頭を部分的に乾燥させるために用いられるように、約4〜約7秒である。一実施形態において、コントローラ230は、遅延の間、ブラシ186が回転し続け、圧縮機143がエアライン141を通してアプリケーター126に圧縮空気を送達するようにプログラムされる。このため、圧縮空気、及び回転ブラシ186は、消毒剤123aの適用後、乳頭を乾燥させるために用いられる。上述した実施形態では、スイッチ232が押下されることに基づいて作動するというトリガー設計を使うスイッチ232を説明したが、スイッチはこの設計に限定されず、筐体127内に配設され、水の侵入を防ぐべく筐体211内に封入された非接触近接スイッチを含んでもよい。
【0047】
1つ以上の携帯型アプリケーター126は、複数の泌乳動物、例えば、搾乳するために搾乳室に集められた乳牛の乳頭を洗浄及び消毒するために、搾乳室内に配置される。携帯型アプリケーター126は、更に詳細に以下で説明される。
【0048】
図3Aを参照すると、
図2の携帯型アプリケーター126の分解図が示される。
図3Aに明示されるように、アプリケーター筐体127(
図2)は、(
図7、9、及び
図13A〜
図13Bに明示されるように)ブラシ186A、186B、186Cのためのブラシカバー184、及び内蔵ダイレクト駆動モータ238のための筐体部209を含む。分離密閉ギア筐体205は、(
図8に明示されるように)ギア188A、188B、188C、及び188Dを収容するために構成される。ブラシカバー184、筐体部209、及び密閉ギア筐体205は、内蔵密閉ギアチャンバ216(
図15)で構成されている密閉ギア筐体205とともにアプリケーター筐体127を形成すべく一緒に結合される。筐体部209は、上部側TSと下部側USを含む。ブラシカバーは、ストラップ、紐(tie)、又は係留部128(
図2)によって一緒に連結される。非限定的な例として、係留部128は、例えば、ブラシカバー184と筐体部209を、係留部128の弾性特性によって生成された弾性力又は圧縮力の下、互いに圧することによって筐体部を一緒に保持するために、弾力性を有する強力なゴムバンドを含む。強力なゴムバンドを取り除くことは、ブラシと筐体部の清掃と取り外すために急速脱着を提供する。ゴムバンドタイプの係留部は単に一例である。あるいは、ストラップは、少なくとも1つのピラー175に被せることができる末端部に鳩目とともに用いられてもよい。ストラップは、ブラシカバー184と筐体部209の表面が、並置、及び/又は地対地接触となるように、ブラシカバー184と筐体部209を一緒に縛り付ける。
【0049】
少なくとも1つのピラー175は、ブラシカバー184と筐体部209の面に近接して配置される。
【0050】
限定しない例として、更になる実施形態において、ブラシカバー184と筐体部209の結合は、他の固定手段を含んでもよい。
【0051】
筐体部209は、密閉ギア筐体205とモータ238を受容するために必要な大きさを有する前方部221を含む。筐体部209の前方部221の後端部は、筐体部209のハンドル部222と一体化される。ハンドル部222は、下方向に後方に先細りになっている。筐体部209が先細りであるので、筐体部209の周囲は徐々に狭くなっている。徐々に先細りになり、かつ狭くなっている外周部(以下、「ハンドル部222」という)は、ユーザが操作中、ハンドル180を握るようなハンドル180の役目を果たす。ハンドル部222は、ケーブルコネクタ199で終端する。
【0052】
説明を簡単にするために、少なくとも1つのDDライン140、少なくとも1つのエアライン141、少なくとも1つのエアライン141、及び少なくとも1つの電気ライン196は
図3Aから省略される。
【0053】
筐体部209は、前方部221からハンドル部222までのトランジションTAに生成される下部側USに沿って、屈曲部又は湾曲部を含む。一実施形態において、トランジションTAで、ある角度が、下部側USに沿って、前方部221とハンドル部222の間に形成される。図示するように、前方部221とハンドル部222の間の角度は、鈍角を形成してもよい。理解できるように、限定されることなく、直角のような他の角度が用いられてもよい。スイッチ232は、前方部221からハンドル部222までのトランジションTAに、又は近接させて、筐体部209の下部側USに沿って配置される。
【0054】
図3Aに明示されるように、筐体部209は、第1及び第2筐体部品211A、211Bを備えている。第1及び第2筐体部品211A、211Bは、複数の留め具217によって一緒に固定されるように構成される。第1及び第2筐体部品211A、211Bは、一体筐体構造を形成するために一緒に係合される。
【0055】
第1及び第2筐体部品211A、211Bは、留め具217を受けるための留め具孔219(
図2)を含む。留め具は、留め具部218に連結される。一実施形態において、留め具部218は、ネジ切られた経路を含んでよく、留め具217は、ネジを含んでもよい。ネジが留め具部218にネジ込まれると、留め具217は、第1及び第2筐体部品211A、211Bを固定する。理解できるように、アプリケーター126内の内部の構成部品にアクセスために、留め具のネジを抜くことで、第1及び第2筐体部品211A、211Bが分離することを可能にしている。よって、筐体部209内に収容された内部の構成部品は、必要に応じて、取り外され、置き換えられ、及び/又は清掃される。
【0056】
有線コネクタ199は、第1及び第2筐体部品211A、211Bの間に半分に分割可能な鍔を含む。加えて、第1筐体部品211A上の鍔部199はリングを含む。第1及び第2筐体部品211A、211B上の鍔部199は、より密着して固定される。
【0057】
他の実施形態において、筐体部109は、一体でもよいが、内部の構成部品の1つ以上が取り外され、置き換えられ、及び/又は清掃されてもよいように、アクセスポートを提供してもよい。
【0058】
筐体部209は、以下で説明される、密閉ギア筐体205内の対応孔578(
図5A)に合わせて配置した位置に、前方部221の開口部の周囲に複数の留め具部240(
図9)を含む。分離密閉ギア筐体205は、留め具部240内にネジを切り、ネジ切られたネジ(図示せず)で筐体部209に固定される。一実施形態において、留め具部のいくつかは(図示せず)、第1筐体部品211Aに一体的に形成されてもよく、留め具部240の他は、第2筐体部品211Bに一体的に形成されてもよい。説明を簡単にするために、留め具部240のための留め具は示されない。固定するための留め具。
【0059】
ここで、
図3Bを参照すると、代替の実施形態の携帯型アプリケーター126’の分解図が示されている。
図3Bは、
図3Aと類似である。それ故に、相違点についてのみ説明する。
図3Bの実施形態において、第1及び第2筐体部品211A’、211B’は、各々、1つ以上のリブ257A、257Aを含む。第1及び第2筐体部品211A’、211B’が一緒に係合されるとき、モータ238が1つ以上のリブ257A、257B内に抱きかかえられるように、リブは、へこむように構成される。一実施形態において、1つ以上のリブの構成は、モータ238’の筐体の周囲を締め付けるようにしてもよい。締め付けることによる特徴は、モータ238’を安定化する。
【0060】
分離密閉ギア筐体205は、
図4、
図5A、
図5B、
図6A、及び
図6Bに関してより詳細に説明される。
図4は、密閉ギア筐体、ギア、及びモータの一部分解図である。
図4及び
図15に示されるように、密閉ギア筐体205は、
図15に明示されるように、内部密閉ギアチャンバ216を形成するように、一緒に結合すべく当接して嵌合して位置決めされる、第1ギア筐体部213及び第2ギア筐体部215を含む。
【0061】
図5A及び
図5Bは、第1ギア筐体部213の第1側面及び第2側面図である。第1ギア筐体部213の第1側面図は、密閉ギア筐体205の内側面に相当する。第1ギア筐体部213の第2側面図は、密閉ギア筐体205の外側面に相当する。内側面は、内蔵密閉ギアチャンバ216内に配置される。
【0062】
第1ギア筐体部213は、基盤510を含み、該基板310は、その中に形成された複数の凹部588A、588B、588C、及び588Dを有する。
図5Bの第2側面図から分かるように、凹部588A、588B、588C、及び588Dは、基盤510の面を越えて突出している。凹部588A、588B、及び588Cは、各々、ベアリング223、225、及び227をその中に抱きかかえる深さプロフィールを有する。凹部588A、588B、及び588Cの各々は、表面591A、591B、及び591Cのそれぞれに形成された開口部595A、595B、及び595Cを有する。開口部595A、595B、及び595Cは、凹部への基盤510の入口より小さな直径である。凹部588A及び588Bは、凹部の中央が同じ平面に配置されるように並んで配置される。凹部588Cは、凹部588A及び588Bの下に配置される。凹部588Dは、駆動軸190をその中で支持する。凹部588Dは、開口部のない、一般に堅い表面591Dを含む。凹部588Dは、凹部588A及び588Bより下で、かつ凹部588Cより上にある。凹部558A、558B、及び558Cは、概ね円形である。
【0063】
ベアリング223、225、227は、各々、凹部溝228を含む。凹部溝228は、ギアに結合するベアリングが密閉されるように、密閉部(図示せず)を受け入れる。限定しない例として、密閉部(図示せず)はOリングでもよい。ベアリング223、225、227は、各々、ベアリングの両サイド上に凹部溝を有し、各凹部で密閉部をその中で支持する。
【0064】
特に、
図5Aを参照すると、基盤510は、周辺部572の周囲に連続する側壁棚を含む。側壁棚は、
図15に明示されるように、当接して係合する配置で、第2ギア筐体部215に係合するフランジ575を含む側壁棚セグメント570、570’、570’’、及び570’’’を含む。側壁棚セグメント570、570’、570’’、及び570’’’は、第1及び第2ギア筐体部213、215を一緒に固定するための留め具アタッチメント(図示せず)のための孔578を備える。孔578は、密閉ギアチャンバ216の側面にある。第1及び第2ギア筐体部213、215が固定されると、フランジ575内の領域は、密閉ギアチャンバ216の役目を果たす。側壁棚セグメント570’’は、基盤端560全体に延設され、孔579を含む。孔579は、DDライン140及び/又はエアライン141を受けるために構成される。理解できるように、少なくとも1つのDDライン140は、密閉ギアチャンバ216に対して外側又は外部の場所で密閉ギア筐体205に取り付けられる。側壁棚セグメント570’’’は、切頭頂端563全体に延設される。一実施形態において、少なくとも1つのDDライン140及び少なくとも1つのエアライン141は、双方とも孔579に受け入られる。それにもかかわらず、エアライン141は、孔578のどれを通してもよい。孔579は、消毒剤又はエアの挿入のための送達ポートの役目を果たしてもよい。カプラ259は、孔579、679に連結され、消毒剤又はエアは、カプラ259を通してブラシカバー184に給送される。
【0065】
孔579、679は、単一外部送達ポートを形成するために配設される。送達ポートに関して文言「外部」は、密閉ギアチャンバ216の外部であることを定義する。単一外部送達ポートは、少なくとも1つ以上の送達ポートが少なくとも1つのDDライン140からの消毒剤のためである2つ以上の外部送達ポートで置換され得る。あるいは、2つ以上の送達ポートは、少なくとも1つのDDライン140からの消毒剤、あるいは少なくとも1つのエアライン141からの空気をそれぞれ出力する。更に、2つ以上の外部送達ポートは、多重消毒剤ライン及び/又は多重エアラインの組み合わせに連結されてもよい。2つ以上の外部送達ポートは、頂端565の領域に配設された孔579、679に近接して配置される。
【0066】
特に、
図5Bを参照すると、一実施形態において、外側は、ブラシカバー184内に消毒剤が溢れ出すことを可能となるよう構成される。孔579を通してブラシカバー184に流入されるいくらかの消毒剤は、基盤510及び表面591A、591B、591Cに密着する。加えて、ブラシカバー184に流入される消毒剤のいくらかは、ブラシカバー184内の表面に向かって、回転するブラシによって叩きつけられる。ゆえに、密着している消毒剤は、突出している凹部588A、588B、588C及び588Dの周りを下に向かって重力によって流れ落ちる。
【0067】
再び、
図5Aに戻ると、第1ギア筐体部213は、概ね、準三角形状輪郭を有する。準三角形状輪郭は、基盤端560及び切頭頂端563を含み、基盤端560は、丸角部561、562を含む。基盤端560は、上部側TSに向けられる。側壁棚セグメント570、570’は、基盤端560から切頭頂端563まで曲げられる。切頭頂端563は、下部側USに向けられる。頂端563の角部567、568は、丸くされる。
【0068】
チャンバ216は、基盤端560の丸角部561、562を形成する、並んだ2つの対称円形チャンバ領域CA、CA’を備えている。2つの対称円形チャンバ領域CA、CA’は、各々、凹部588A、588Bを含み、チャンバ216内の凹部588A、588Bの開口部からフランジ575に延設される基盤510のその部分を含む。丸角部561、562の湾曲は、円弧セグメントを含む。2つの対称円形領域CA、CA’は、頂端565を形成するために僅かに重なっている。チャンバ領域の円形湾曲は、頂端565で途切れる。凹部588Aとともにチャンバ領域CA側から始めて、チャンバ領域CA’の方へ移動すると、チャンバ領域CAの円形湾曲は、頂端565として中断し、頂端565の輪郭を進む。チャンバ領域CA’は、頂端565で始まり、円形湾曲に沿って凹み576’に達するまで進み、凹み576’でフランジ575がチャンバ216の方へ内側に湾曲する。凹み576’は孔578を含む。凹み576’は、棚セグメント570’の概ね直線的に傾斜した輪郭へ移行するための円弧セグメントとしての役目を果たす。棚セグメント570’は、孔578に適合するため、チャンバ216内に突き出て広がった領域を有する。チャンバ領域CAの丸角部561の円弧セグメントの始まりは、凹み576に対峙して、直径に沿って、凹み576に近接して一体化される。同様に、凹み576は、棚セグメント570の概ね直線的に傾斜した輪郭へ移行するための円弧セグメントとしての役目を果たす。棚セグメント570は、孔578に適合するため、チャンバ216内に突き出て広がった領域を有する。棚セグメント570、570’は、各々、他の孔578に適合するために、チャンバ216内に突き出ている領域を広げる第2の凹みを含む。フランジ575がいくつか凹みを含んでいるチャンバ216の輪郭を辿ることで、孔及び留め具は、チャンバ216の外側に位置することになる。
【0069】
一実施形態において、2つの対称円形チャンバ領域CA、CA’は、頂端565の間際で実質的に重なっている。
【0070】
頂端565は、ギア、しかるに回転するブラシに向かう方向にチャンバ216内で延設されるように構成される。頂端565は、逆回転ブラシ186A、186Bの重なる点上に直接消毒剤噴射を配置する場所に孔579を提供する。乳頭が、ブラシ186A、186Bの上からブラシ186A、186Bの間に案内されると、消毒剤123aは、乳頭に直接、かつ中央にアクセスする。ゆえに、乳頭に対して消費される消毒剤123aの量は最小となる。
【0071】
孔579は、密閉ギアチャンバ216の外側又は隣接した場所に形成されている。ゆえに、DDラインの破壊や、DDラインの漏出から漏出しているいかなる消毒剤も、内蔵密閉ギアチャンバ216に浸み込むことはない。密閉ギアチャンバ216は、チャンバ216の外側又は隣接した場所に、第1及び第2筐体部213、215を一緒に固定するために、外側壁棚(棚セグメント570、570’、570’’、及び570’’’)に囲まれている。ゆえに、留め具及び孔578は、チャンバ216内への残屑及び消毒剤の侵入に対するアクセスポイントを提供しない。チャンバ216内の各部は、
図15に示され得る。
【0072】
丸角部568の湾曲は、棚セグメント570’上の凹みから始まり、切頭頂端563に関連した凹みまでの円弧セグメントを含む。角部568の円弧セグメントは、円弧セグメントに沿って凹部388Cの湾曲を辿る。
【0073】
図6A及び
図6Bは、第2ギア筐体部215の第1及び第2側面図である。第2ギア筐体部215は、基盤610を含む。第2ギア筐体部215の周囲輪郭は、第1ギア筐体部213の周囲輪郭を辿る。基盤610は、周囲672の周囲に連続する側壁棚を含む。第2ギア筐体部215の側壁棚は、側壁棚セグメント670、670’、670’’、及び670’’’を含む。側壁棚は、当接して係合する配置で、第1ギア筐体部213のフランジ575と係合する周囲溝675を含む。一実施形態において、第2ギア筐体部215に対する第1ギア筐体部213の係合結合は密閉される。限定しない例として、係合結合は、
図15に明示されるように、周囲溝675内に嵌め込まれる密閉部又はガスケット214を含む。ガスケット214は、密閉ギア筐体を漏洩防止とする、ゴム、プラスチック、又は他の素材で形成される。ガスケットは、溝675の形状を辿る輪郭を有する。
【0074】
側壁棚670、670’、670’’、及び670’’’は、第1及び第2ギア筐体部213、215を一緒に固定するために、留め具のアタッチメント(図示せず)のための孔678を備えている。理解できるように、孔678は、第1ギア筐体部213の孔578に合うように配置される。孔678は、密閉ギアチャンバ216の外側にある。周囲溝675内の領域は、第1及び第2ギア筐体部213、215が固定されると、密閉ギアチャンバ216の領域及び容積を完成させる役目を果たす。側壁棚セグメント670’’’は、基盤端660全体に延設され、孔679を含む。孔679は、DDライン140を受け入れるために構成されている。第2ギア筐体部215の孔679は、第1ギア筐体部213の孔579に合うように配設される。側壁棚エレメント670’’’は、切頭頂端663全体に延設される。
【0075】
特に、
図6Aを参照すると、第2ギア筐体部215の内側は、複数の凹部682によって囲まれた中央開口部683を含むモータ取付ハブ680を含む。凹部682は、
図6Bでより詳細に説明するように、基盤610の平面を越えて広がる深さを有する。複数の凹部682は、ネジを切られている。文言「中央開口部」に係る文言「中央」は、中央にあるという位置を表すものではない。
【0076】
特に、
図6Bを参照すると、モータ取付ハブ680は、基盤610の平面を越えて突出するリング688を含む。リング688は、中央開口部683を形成するための開口部を有する。各凹部682の末端部は、複数の孔684を生成するためにそこに形成された開口部を有する。各凹部682は、基盤610から始まってそこから延設される盛り上がった本体によって作成される。各凹部682は、その中に孔684を含む。凹部682は、中央開口部683の周囲に等間隔になっている。モータ取付ハブ680は、密閉ギア筐体205にモータ238の据え付け又は取り付けを可能にする。凹部682は、留め部(図示せず)の頭部がそこに嵌め込まれるように、座ぐり穴でもよい。
【0077】
図15に見られるように、第1ギア筐体部213の基盤510と第2ギア筐体部215の基盤610との間に、ギャップが設けられる。ギャップは、内蔵密閉ギアチャンバ216の部品である。ギア188A、188B、188C、及び188Dは、第1ギア筐体部213の基盤510と第2ギア筐体部215の基盤610との間のギャップに収容される。ベアリング223、225、及び227は、ベアリング223、225、及び227が、各々、凹部588A、588B、及び588Cに嵌め込まれるか、着座されるように、それぞれギア鍔1275の周囲のギア188A、188B、及び188Cに取り付けられる。第2ギア筐体部215は、凹部616、617、及び619を含む。一実施形態において、各ギアの穿孔1252(
図14)は、各端部に開口している。結局、ブラシ186A、186B、及び186Cの末端部は、各々、穿孔1252(
図14)の開口端を通り、第1及び第2ギア筐体部213、215が当接して係合されてまとめられると、凹部616、617、及び619は、ブラシ末端部を受け入れて支持する。凹部616、617、及び619は、乳頭の洗浄の間、残屑と他の素材からギア筐体205を密閉するために閉ざされる。一実施形態において、第2ギア筐体部215は、第2筐体部209内の空洞から密閉される。
【0078】
図3A、及び
図9を参照すると、筐体205が筐体部209の前方部221の内部の空洞内に強固に固定されるように、前方部221は、密閉ギア筐体205の複数の孔578、678に合うように配置するよう構成された複数の留め具部240を含む。
【0079】
図7を参照すると、携帯型アプリケーター126の筐体部209に挿入された密閉ギア筐体205の端部の斜視図が示されている。前方部221の第1末端部に近い上部側TSは、光源160の設置のために光保持部224を備えている。
【0080】
光源160は、照明ソケット260と該照明ソケット260に連結する照明素子262を備えている。照明素子262は、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、電球、又は他の照明器具であってもよい。具体的に、照明ソケット260は、上部側TSに対してある角度をなすホルダーで保持される。光源160は、消毒剤又は空気の外部送達ポートとして配置され役目を果たす、孔579及び孔679に合うように配置される。ゆえに、乳頭がブラシカバー184とブラシ186Aと186Bの間に挿入されると、乳頭は、迅速な挿入、洗浄、及び/又は乾燥を容易にするために直接照らされる。加えて、光源160による照射は、洗浄サイクルの間に消毒され、及び又は乾燥サイクルの間に乾燥される乳頭の領域に直接適用される。ゆえに、光源160によって照射されている乳頭領域について、残屑又は汚染の除去が、より簡単に、かつ迅速に視覚的に検証される。
【0081】
洗浄サイクルの間、アプリケーター126は、消毒剤が乳頭外周の辺りの360°に送達されるように、乳頭の周りを回転する。アプリケーター126が回転しているとき、領域に対する、光源160及び送達ポート(すなわち、孔579、679)がオペレータによって視覚的に検証される。乳頭領域からの残屑又は汚染の除去する素早さが決定され、オペレータが洗浄のために次の領域へより速く移動する。ゆえに、乳頭又は乳頭領域が消毒剤を受ける時間が短縮される。加えて、乾燥サイクルの間、オペレータの素早さは、乳頭領域表面が乾燥することを決定し、オペレータの素早さは、乾燥するために次の領域に移動する。ゆえに、乳頭又は乳頭領域が空気の流れを受ける時間が短縮される。
【0082】
光源160は、統合ケーブル198内の電気ライン196から電力を給電される。ゆえに、光源160は、スイッチ232の起動(押下)に基づいて、ON/OFFされる。
【0083】
図7に示すように、密閉ギア筐体205は、設置されると、前方部221から(又は前方部221の外に)突き出る。密閉ギア筐体205は、筐体部209より小さく、かつブラシカバー184より小さい、直径又は周囲輪郭を有する。より詳細には、密閉ギア筐体205が設置されると、第1ギア筐体部213は、前方部221の外に延長される。第2ギア筐体部215の側壁棚セグメント670、670’、670’’、及び670’’’は、前方部221の前方端/前方エッジ234(
図8)と基本的に同一平面上である。
【0084】
ブラシ186A、186B、及び186Cは、ギア188A、188B、及び188Cに連結された末端部の反対側の末端部722A、722B、及び722Cを含む。末端部722A、722B、及び722Cは、
図7及び
図9に明示されるように、これに対応するベアリング702、704、及び706に連結される。ブラシ186A、186B、及び186Cのさらなる詳細については、
図13A、
図13B、及び
図14で説明する。理解できるように、
図9は、密閉ギア筐体を取り除いた、ブラシとギアの端部の斜視図である。密閉ギア筐体は、
図9から取り外されているので、密閉チャンバ216内のギアとベアリングが見ることができる。
【0085】
ブラシカバー184は、設置されると、第1ギア筐体部213がブラシカバー184の空洞内に延びるように、第1ギア筐体部213上をスライド又はスリップする。一実施形態において、ブラシカバー184の部分が、ブラシカバー184を支持する第1ギア筐体部213の周囲に並置される。
【0086】
図8を参照すると、第1ギア筐体部を取り除いた、筐体部209に挿入された密閉ギア筐体205の端部の斜視図が示されている。モータ238(
図3A、
図3B、
図4)は、第2ギア筐体部215の後ろ又は後方の、アプリケーター126の筐体部209内に配置されている。モータ238は、ブラシ186A、186B、及び186Cを回転させるために、ギア188A、188B、及び188Cに有効に結合されている。モータ238は、ギア188Dの開口部191を通して挿入される駆動軸190を含み、モータ238及び駆動軸190は、ギア188A、188B、188C、及び188Dと直接駆動接続である。ギア188Dは、複数のギア188A、188B、188C、及び188Dの中央ギアであってよい。ギア188A、188Bは、逆回転ギアである。ギア188Cは、下部ギアである。中央ギア(すなわち、ギア188D)は、駆動軸190によって逆回転ギアの1つに直接トルクを提供するために、一対の逆回転ギア(すなわち、ギア188A、188B)に連結される。下部ギア(すなわち、ギア188D)は、中央ギアの下で連結され、中央ギアが駆動軸190によって下部ギアに直接トルクを提供するように、中央ギアに直接連結される。
【0087】
ギアについての文言「中央」は、中央にあるという位置を表すものではない。その代わりに、「中央」は、ギア188Dが、モータ238の駆動軸190に直接連結されることによってトルクを起こすということを示す。
【0088】
一実施形態において、モータ238は24VのDCモータである。しかしながら、モータ238は、モータがアプリケーター筐体127内に収容することが可能であり、ブラシを駆動するギアに有効に連結できるのであれば、いかなる特定のモータに限定されない。
【0089】
一実施形態において、モータ238のサイズ、及び重量は、人間工学的な理由で選ばれてもよい。限定されない例として、アプリケーター126がオペレータによって持ち上げられることができ、乳頭を洗浄するために搾乳室内で作動できるように、モータは軽量であってもよい。
【0090】
一実施形態において、密閉ギア筐体205は、密閉され、かつプラスチックのような軽量の材料から形成されてもよい。加えて、密閉ギア筐体205は、軽量の材料から形成された1つ以上のギアを収容するように構成されてもよい。密閉ギア筐体205は、乳頭を洗浄している間、残屑が筐体に入ることを防止し、かつ、ギアのための潤滑油を含むように構成されてもよい。他の実施形態において、ギア188A、188B、188C、188Dは、例えば、自滑性のプラスチック又はポリマー材から形成されてもよい。
【0091】
携帯型アプリケーター126の構成部品に対する故障、例えば、モータ238の故障、1つ以上のギア188の故障、1つ以上のブラシ186の故障、スイッチ232の故障、及び/又はアプリケーター筐体127の1つ以上の部分の破壊などの場合には、携帯型アプリケーター筐体127は、柔軟なケーブル198から取り外すことが可能である。その後、取り外された携帯型アプリケーター126は、アプリケーター126の1つ以上の構成部品への修復のため、遠隔サイトに輸送されるか、又は、部品が例えばリサイクルされてもよい。
【0092】
一実施形態において、消毒剤と電気信号は、アプリケーターの基盤のコネクタを無視して、機械強度を有する固定ケーブルを通して送達されてもよい。このような実施系形態において、コネクタは、水しぶき、不測の切断、及び誤用から離してコネクタを保持するために、アプリケーターから距離をおいて配置される。
【0093】
図10A及び
図10Bは、携帯型アプリケーター126のブラシカバー184の前端部と後端部の斜視図である。ブラシカバー184は、その中に形成された複数の凹部1012A、1012B、及び1012Cを有する端部壁1010を有する。端部壁1010は、ブラシカバー184の第1末端部と一致する。複数の凹部1012A、1012B、及び1012Cは、端部壁1010の平面を通って延設して突出する。複数の凹部1012A、1012B、及び1012Cは、端部壁1010の外側で閉じている。
【0094】
数の凹部1012A、1012B、及び1012Cは、
図7及び
図9に明示されているように、それぞれブラシ188A、188B、及び188Cの末端部722A、722B、及び722Cを、ベアリング702、704、及び706に対応させて、その中で抱きかかえるように構成される。一実施形態において、複数の凹部1012A、1012B、及び1012Cは、第1凹部空洞部1013Aと第2凹部空洞部1013Bを備えている段階状の凹部空洞を備えている。第1凹部空洞部1013Aの外周は、第2凹部空洞部1013Bの外周より小さい。第1凹部空洞部1013Aは、ブラシ188A、188B、又は188Cの1つの末端部722A、722B、又は722Cを受け入れるために必要な大きさにされる。第2凹部空洞部は、ベアリング702、704、又は706を受け入れるために必要な大きさにされる。
【0095】
ブラシカバー184は、密閉ギア筐体205と筐体部209の準三角形状輪郭を辿る準三角形状輪郭を有する。ブラシカバー184の準三角形状輪郭は、基盤端1060と頂端1063を含んでもよい。基盤端1060は、丸角部1061、1062を含む。ブラシカバー184の準三角形状輪郭は、基盤端1060から頂端1063まで曲げられた側壁1070、1070’を含む。基盤端1060は、上部側TSとなるように構成され、頂端1063は、アプリケーター筐体126の下部側USの方向に向かうよう構成される。
【0096】
ブラシカバー184は、筐体部209の前方末端部に接するために必要な大きさに開口された第2末端部1020を含む。ブラシカバー184の上部側TSは、
図10Bに明示されるように、乳頭アクセスポート1030を含む。加えて、ブラシカバー184の下部側は、出口ポート1040を含む。出口ポート1040は、ブラシカバー184の下部側USから側壁1070まで延設されている。ブラシ186Cの部分は、出口ポート1040を通して延設される。出口ポート1040は、残屑及び消毒剤が重力の下、アプリケーター126を出ることを可能にする。
【0097】
第2末端部1020への近傍において、ブラシカバー184は、少なくとも1つのピラー1075を含む。一実施形態において、複数のピラー1075がある。限定しない例として、側壁1070は、少なくとも1つのピラー1075を含み、側壁1070’は、少なくとも1つのピラー1075を含む。少なくとも1つのピラー1075は、ストラップ、紐(tie)、又は係留部128がブラシカバー184のピラーを、筐体部209のピラーに固定することを可能にする長さを有する。代替の実施形態において、筐体部209にブラシカバー184を結束する他の手段が用いられてもよい。
【0098】
一実施形態において、ブラシカバー184及び筐体部209は、ヒンジ(図示せず)によって1つの位置でヒンジ式に連結されても、別々の位置に固定されてもよい。
【0099】
ピラー1075は、シャフト部1076とヘッド部1078を備える。シャフト又はポスト部1076は、側壁1070に連結されるか、一体化される1つの末端部を有する。シャフト又はポスト部1076は、ヘッド部1078に連結されるか、一体化される他の末端部を有する。シャフト又はポスト部1076の外周は、ヘッド部1078の外周より小さくてもよい。一実施形態において、ストラップ、紐(tie)、又は係留部128は、ヘッド部1078の下、シャフト又はポスト部1076に固定される。ヘッド部1078は、ストラップ、紐(tie)、又は係留部128がシャフト又はポスト部1076から滑り落ちることから防ぐ。
【0100】
加えて、携帯型アプリケーター126のいくつかの構成部品が機能しないか、修復を要求するならば、携帯型アプリケーター126は、ケーブル198から切り離され、利用できる在庫があるならば、アプリケーター126は交換されてもよい。取り外されたアプリケーターは、現場で修理されてもよいし、修復のために販売元に戻されてもよい。
【0101】
図12は、ネジが切られたギアアセンブリ1250の概略図を示す。
図13A、
図13B、及び
図14は、ブラシ及びネジが切られたギアアセンブリを示す。1つ以上のギアは、部品とギアとを一致に連結させるために、外側にネジが切られた部品を受け入れるための内側にネジが切られた中央穿孔を含む。1つ以上のサイクル(洗浄又は乾燥)の間、ギアがギアを部品(ブラシ)上に固定するために回転するのと同じ方向に、あるいは部品(ブラシ)が部品をギアに固定するために回転するという反対方向に、ギアは回転する。このように、ギアは動作している間回転し、それは、部品を一緒に少なくとも一点に連続的に締め付ける方向に回転する。
【0102】
従来技術、この部品のカップリング、ギア穿孔及び部品シャフトの合っている幾何学的な形状を含む;しかしながら、時間外、ギア及び部品の間のこれらの位置のインターフェースは、摩耗に始まる。この摩耗は、砂、汚物、土などを含む残屑に対するある程度のためである。結局、この領域、及び/又はインターフェースの接点にアクセスする。インターフェースがすり減ると、回転の部品(すなわち、ブラシ)の軸が、ぐらつき始めるギア及び部品の軸にもはや整列配置されなくなり、結局、機能しなくなる。下記に述べられた、ギア及び回転する部品の間のネジが切られた噛み合わせは、ギアがギアと部品(ブラシ)を締め付ける方向に回転すると、ギア及び部品(ブラシ)のインターフェースでの摩耗を最小にした。ギア及び部品(ブラシ)の間のインターフェースは、残屑の侵入を最小にする。
【0103】
上述したネジが切られたギアアッセンブリは、様々なタイプの部品、構成部品、及び機械で用いられる一方、ここでは、一例として、泌乳動物の乳頭を洗浄するためにシステムの携帯型アプリケーター126(
図1)に関して述べられる。
図12を参照すると、携帯型アプリケーターのギアアセンブリ1250は、アプリケーター筐体、及び、具体的に密閉ギア筐体内に配置された、ギア1288A、1288B、1288C、及び1288Dを含む。それぞれのギア1288A、1288B、及び1288Cは、アプリケーターのブラシ1286A、1286B、及び1286Cを回転可能にギアに取り付けるために、ネジが切られ、センタリングされたベアリング1252(
図14)を含む。ブラシ1286A、1286B、及び1286Cは、一定の比率で描かれておらず、回転のより良い具体例方向の目的のために、実際より小さな直径で示されている。ギア1288Dは、第1方向1264にギア1288Dを回転させるモータ238(
図1)に回転可能に連結される。更に、
図12に示されるように、ギア1288Dは、他のギア1288A、1288B、及び1288Cとの伝達を駆動し、ゆえに、ギア1288A、1288Cは、ギア1288Dの第1方向1264とは反対である、それぞれの第1方向1266に回転する。
【0104】
更に、
図12に示されるように、ギア1288Aの外周歯1274(
図13A及び
図13B)は、ギア1288Bの外周歯1274とかみ合い、ゆえに、ギア1288Bは、ギア1288Aの第1方向1264と反対である、第1方向1266に回転する。ギア1288Cの外周歯1274は、ギア1288Dの外周歯1274とかみ合う。したがって、ギア1288Dの回転の間、ギア1288Dは、ギア1288Bにトルクを伝えることになる。ギア1288Bは、歯を連結することによってギア1288Aにトルクを伝える。ギア1288Cの外周歯1274は、ギア1288Dの外周歯1274とかみ合う。それ故に、ギア1288Dが回転すると、同時に、ギア1288B、1288Cの双方がそれらにトルクを伝えることになる。
【0105】
ギアアセンブリ1250の作動の間、ギア1288B、1288Cは、それらのそれぞれの第1方向1266に回転し、第1方向1266と同じ方向に回転させるべく、ブラシ1286B、1286Cにトルクを伝えるために、それぞれ、ブラシ1286B、1286Cと機械的な駆動伝達にある。加えて、ギアアセンブリ1250の作動の間、ギア1288Aは、そのそれぞれの第1方向1264に回転し、それぞれの第1方向1264に回転させるべく、ブラシ1286Aにトルクを伝えるために、ブラシ1286Aと機械的な駆動伝達にある。
【0106】
以下により詳細に説明するように、矢印1260、1262は、ブラシ1286A、1286C、及び1286Bが、ギアと対応するブラシとを固定するために互いに回転する、それぞれの方向を表す。図示のように、ギア1288A、1288B、及び1288Cは、作動中、それぞれ、ブラシ1286A、1286B、及び1286Cが2つの部品を一緒に連結するために回転する方向とは反対である、一方向に回転する。つまり、ギア1288A、1288B、及び1288Cは、作動中、それぞれのギアとブラシを一緒に締め付ける方向に回転する。
【0107】
図13A、及び
図13Bは、ブラシ・シャンクから抜かれた、又は装着されたギアの斜視図を示す。
図14は、ギアに回転可能に取り付けられたブラシとともに、
図13Bのギアアセンブリの断面図を示す。ブラシ1286A、1286B、及びギア1288A、1288Bは、基本的に同一であるので、ブラシ1286A及びギア1288Aのような1つだけについて、いくつかの相違点に注意して詳細に説明される。ブラシ1286Cは、ブラシ1286A、1286Bと同様である。しかしながら、ギア1288Cは、サイズを除いて、ギア1288A、1288Bと概ね同様である。
【0108】
ブラシ1286Aは、ブラシ軸1290を備えている。ブラシ軸1290は、そこから放射している複数のブラシ毛1292を有する中央軸部1291を含む。中央軸部1291は、フランジ1294A、1294Bのそれぞれで終結している第1及び第2末端部を有する。ブラシ軸1290は、更に、フランジ1294Aから突出している第1軸端1295を備えている。一実施形態において、軸端1295は、中央軸部1290の外周より小さい外周を有する。ブラシ軸1290は、更に、フランジ1294Bから突出している第2軸端1296を備えている。軸1290は、第1軸端1295、フランジ1294A、中央軸部1290、フランジ1294B、第2軸端1296、及び端部ブラシフランジ1297を備えている。端部ブラシフランジ1297は、フランジ1294Bの反対側の第2軸端1296の他の末端部に位置する。
【0109】
ブラシ1286Aは、外側ネジ切り部1258を有する軸部1256を含む。軸部1256は、端部ブラシフランジ1297に近接して延設される。
図13Aにおいて、軸部1256の部分が示されており、ここでは、軸部1256が、ギア1288Aに部分的に通されている。
図13Bにおいて、軸部1256は、軸部1256がギア1288A内に通されているので容易に見られない。一実施形態において、軸部1256は、ギア1288Aに通されてもよい。例えば、ギア鍔1275の上端と端部ブラシフランジ1297の上部表面とが、
図14に明示されるように、同じ高さであるように、端部ブラシフランジ1297は、ギア鍔1275内にちょうど嵌まる直径を有する。それ故に、端部ブラシフランジ1297は、ギア鍔1275内に嵌め込まれる。あるいは、端部ブラシフランジ1297は、端部ブラシフランジ1297の下側がギア鍔1275の上端で停止させられる直径を有してもよい。
【0110】
ギア1288Aは、ディスク形状部1272を備え、ディスク形状部1272は、円周方向に配置され、ディスク形状部1272の外周に一体化された複数の放射歯1274を有する外周を有する。ギアの歯1274は、ギアに連結される歯がかみ合うか、挟まれるために、間隔を空けている。ディスク形状部1272の中央は、孔外周とギア鍔1275を有する穿孔1252を有する。ギア鍔1275は、穿孔1252の開口(第1)端で孔外周を囲む内周を有する。穿孔1252の他(第2)端は、周囲の条件から閉じられている。ギア鍔1275の内周面はネジが切られている。穿孔1252は、ギア及びブラシの間の接点を密閉するために閉じられている。
【0111】
ギア鍔1275を有する側と反対側のディスク形状部1272の側は、へこんでいる。例えば、歯1274を含まないディスク形状部1272の領域は、へこんでいてもよい。
【0112】
端部ブラシフランジ1297は、端部ブラシフランジ1297がギア鍔1275の上端に地対地で接触しているとき、穿孔1252を密閉する際にアシストする。それにもかかわらず、端部ブラシフランジ1297を設置するのに、周囲の条件から穿孔1252を閉鎖してもよい。
【0113】
図14に示すように、ギア1288Aは、中央穿孔1252を備えている。中央穿孔1252は、ブラシ1286Aの軸部1256に沿って外側ネジ切り部1258に対応する、穿孔1252の内面の長さに沿って内側ネジ切り部1254を含む。一実施形態において、中央穿孔1252は、ディスク形状部1272の深さの少なくとも一部とギア鍔1275を含む。内側ネジ切り部1254及び外側ネジ切り部1258は、台形形状の断面を有する。文言「外側ネジ切り部(external threading)」の使用は、外面(external surface)又は外面(exterior surface)上、及び周囲に形成されたネジ山として定義する。文言「内側ネジ切り部(internally threaded)」の使用は、その面に形成されたネジ山を有する内面(internal surface)として定義する。
【0114】
一実施形態において、ギア1288Aの内側ネジ切り部は、ギア鍔1275の全長だけにある。ギア1288Aの内側ネジ切り部は、穿孔1252の全長、又はギア鍔1275及び穿孔1252の全長の双方に沿ってのみある。
【0115】
図14に示すように、ギア1288Aの穿孔1252内にブラシ1286Aを回転可能に取り付けるために、軸部1256は、穿孔1252に位置が合うように配置され、ブラシ1286Aは、その後、軸部1256が穿孔1252に取り付けられるまで、ギア1288Aの回転のそれぞれの方向1264と反対である方向1260に回転する。
図14に示される穿孔1252は、第2端部が閉端であるように、底部を含む。しかしながら、穿孔1252は、ギア1288Aの全奥行又は厚さを延長してもよい。あるいは、又は、同時に、ブラシ1286Bが、その後、ギア1288Bとブラシ1286Bを一緒に固定すべく回転方向1262(
図12)に回転する間、ギア1288Bは、それぞれの回転方向1266(
図12)に回転する。
【0116】
ギアアセンブリ1250内のギア1288A及びブラシ1286Aの間のネジが切られた噛み合わせは、ギア1288Aとブラシ1286Aの間の摩耗と最小振動を防止するために構成され、ギアアセンブリ1250の作動の間、ギア1288Aの回転軸1268とブラシ1286Aの中央縦軸(又は回転軸)との間の配置を維持する。加えて、それぞれの第1方向1264におけるギア1288Aの回転は、ギアアセンブリ1250の作動の間、外側ネジ切り部1258と内側ネジ切り部1254の間のネジが切られた噛み合わせを維持するように構成される。
図14に更に示すように、外側ネジ切り部1258及び内側ネジ切り部1254は、ギア1288Aとブラシ1286Aとの間の摩擦を最小にする十分な深さを有し、ギア1288Aの回転軸とブラシ1286Aの中央縦軸の間の配置を維持する。
【0117】
一実施形態において、ギア1288A、1288B、及び1288C、ブラシ1286A、1286B、及び1286Cの少なくとも軸部は、自滑性のプラスチック材料から形成される。ブラシ1286A、1286B、及び1286Cが置き換えられる必要がある場合には、ブラシ1286A、1286B、及び1286Cを、ギア1288A、1288B、及び1288Cから単純にネジを回して抜いて、新しいブラシに入れ替える。一実施形態において、ギア1288A、1288B、1288C、及び1288Dは、アセタール樹脂又は他の自滑性のプラスチックで形成されてもよい。アセタール樹脂は、デュポン社(登録商標)によって製造されて、商標名DELRIMRで販売されている。加えて、他の構成部品、例えば、限定することなく、ベアリングは、自滑性のプラスチック材料で形成されてもよい。
【0118】
図15は、切り離されたブラシカバー184、筐体部209、及び密閉ギア筐体205を有する携帯型アプリケーターの部分図を示す。
図15は、ギア1288A又は188Aに回転可能に取り付けられたブラシ1286Aとともに、
図14のギアアセンブリの断面図を組み込んでいる。それ故に、ブラシ1286Aについての更なる説明はされない。
図15において、接合接触子を有する密閉ギア筐体205の図が示されている。ここで、外周溝675は、フランジ575に係合し、第1ギア筐体部213と第2ギア筐体部215の間のギャップ内のギアに係合されることが示される。
【0119】
複数の凹部1012Aは、その中に、ブラシ1286Aの第1軸端1295、及び対応するベアリング702を抱きかかえることが示されている。フランジ1294Aは、ブラシカバー184の空間の容積内に設置される。言い換えると、フランジ1294Aは、凹部1012Aの外側に設置される。一実施形態において、フランジ1294は、凹部1012Aへの開口部より大きい外周を有する。
【0120】
図14について予め説明したように、端部ブラシフランジ1297は、ギア鍔1275の上端及び端部ブラシフランジ1297の上部表面が同じ高さとなるように、ギア鍔1275内にちょうど嵌まる直径を有する。更に、端部ブラシフランジ1297及びギア鍔1275の上部は、凹部588Aの外部表面と同一平面上にある。外部表面は、ブラシカバー184内の外部表面である。
【0121】
本発明の一定の実施形態が、本明細書で示され、記述されているが、このような実施形態は、ほんの一例として提供される。この技術分野における知識を有する者であれば、本明細書における本発明から外れることなく、多数の変形、変更、及び、置換を思いつくであろう。したがって、添付のクレームの精神及び範囲によってのみ本発明が制限されることが意図される。
【国際調査報告】