(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
この出願は、ブロモドメイン含有タンパク質4(BRD4)を含めたブロモドメイン含有タンパク質の活性の阻害剤として作用することができる、またはそうでなければそれを調節することができる化学的化合物、ならびにこうした化合物を含有する組成物および製剤、ならびにこうした化合物を使用および作製する方法に関する。化合物としては、式Iの化合物[式中、R、R
、W、Xは、本明細書に記載されているとおりであり、Zは、非置換または置換イソオキサゾリル、および非置換または置換ピラゾリルからなる群から選択される]が挙げられる。本明細書においては、化合物の調製および使用のための方法、ならびにそれを含有する医薬組成物も提供される。
請求項1から13のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;ならびに担体、アジュバントおよび賦形剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物。
請求項1から13のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効量を投与することを含む、ブロモドメインの阻害に応答性の疾患または状態を有する被験体を処置する方法。
【発明を実施するための形態】
【0020】
詳細な説明
以下の記載は、例証的な方法およびパラメータを説明している。しかしながら、こうした記載は、本開示の範囲に対する限定であることを意図されていないが、代わりに、例証的な実施形態の記載として提供されると認識されるべきである。
【0021】
本明細書で使用される場合、任意の可変物が化学式に1回より多く出現する場合、その定義は、出現する毎に、あらゆる他の出現でのその定義から独立している。特許における「a」および「the」の通常の意味に従って、例えば「a」タンパク質または「the」タンパク質への言及は、1種または複数種のタンパク質を包括する。
【0022】
本明細書において使用される場合、以下の単語および成句は、一般に、それらが使用されている文脈が別段に示す範囲を除いて、以下に説明されているとおりの意味を有することが意図される。
【0023】
二つの文字または記号の間に存在しないダッシュ(「−」)は、置換基に対する結合点を示すために使用される。例えば、−CONH
2は、炭素原子を介して結合している。
【0025】
「アルキル」という用語は、モノラジカル分枝または非分枝鎖飽和炭化水素鎖を指す。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から20個の炭素原子(C
1〜20アルキルまたはC
1〜C
20アルキル)、または1個から8個の炭素原子(C
1〜8アルキルまたはC
1〜C
8アルキル)、または1個から4個の炭素原子(C
1〜4アルキルまたはC
1〜C
4アルキル)を有することができる。特定の数の炭素を有するアルキル残基が名付けられる場合、その数の炭素を有する全ての幾何異性体が包含および記載されていることが意図され、したがって、例えば、「ブチル」には、n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチルおよびtert−ブチルが含まれることを意味し「プロピル」には、n−プロピルおよびiso−プロピルが含まれる。アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−デシルおよびテトラデシルが挙げられる。
【0026】
「置換アルキル」という用語は、1または複数個の置換基を有するアルキル基を指す。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から5個の置換基、または1個から4個の置換基、または1個から3個の置換基、または1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基を有することができる。アルキル基の適当な置換基としては、例えば、アルケニル(例えば、C
2〜C
6アルケニル)、アルキニル(例えば、C
2〜C
6アルキニル)、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、シクロアルケニル(例えば、C
3〜C
8シクロアルケニル)、アシル、アミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、チオール、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−シクロアルキル、−SO−ヘテロシクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO
2−アルキル、−SO
2−シクロアルキル、−SO
2−ヘテロシクロアルキル、−SO
2−アリールおよび−SO
2−ヘテロアリールが挙げられ得る。ある特定の実施形態では、アルキル基の置換基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル(例えば、C
1〜C
6アルキル)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、ヘテロシクロアルキル(例えば、C
3〜C
8ヘテロシクロアルキル)、アリール(例えば、C
6〜C
10アリール)、ヘテロアリール(例えば、8員から10員のヘテロアリール)、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)およびカルボキシが挙げられ得る。例えば、アルキル基は、アルコキシ基で置換されていてもよく、こうしたアルコキシ基は、ヒドロキシル基(例えば、
【化10】
)またはアミノ基(例えば、
【化11】
)でさらに置換されていてもよい。
【0027】
「シクロアルキル」は、特定されている数の炭素原子を有する飽和炭化水素環基を指す。一部の実施形態では、シクロアルキルは、3個から20個の環炭素原子(即ち、C
3〜20シクロアルキル)、または3個から12個の環炭素原子(即ち、C
3〜12シクロアルキル)、または3個から8個の環炭素原子(即ち、C
3〜8シクロアルキル)を有する。シクロアルキルは、単環式であっても二環式であってもよい。シクロアルキル基の一部の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。ある特定の実施形態では、シクロアルキルとしては、架橋およびかご型飽和環基、例えばノルボルナンおよびビシクロ[3.1.0]ヘキサンも挙げられ得る。他の実施形態では、シクロアルキルは、例えばスピロ[2.4]ヘプタンを含めた、スピロ環も挙げられ得る。
【0028】
「ヘテロシクロアルキル」は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1または複数個のヘテロ原子とともに、特定されている数の環原子を有する飽和炭化水素環基を指す。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3個から20個の環原子(即ち、C
3〜20ヘテロシクロアルキル)、または3個から12個の環原子(即ち、C
3〜12ヘテロシクロアルキル)、または3個から8個の環原子(即ち、C
3〜8ヘテロシクロアルキル)を有する。他の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、少なくとも1個の環に、窒素、硫黄または酸素から選択される1個から5個のヘテロ原子、1個から4個のヘテロ原子、1個から3個のヘテロ原子、1個もしくは2個のヘテロ原子、または1個のヘテロ原子を有する。ある特定の実施形態では、ヘテロ原子は、窒素または酸素から選択される。ヘテロシクロアルキル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニルおよびモルホリニルが挙げられ得る。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルとしては、架橋およびかご型飽和環基、例えばアザビシクロ[3.2.1]オクタニルも挙げられ得る。他の実施形態では、ヘテロシクロアルキルとしては、スピロ環も挙げられ得る。
【0029】
「アルケニル」は、少なくとも一つのオレフィン性不飽和部位を有する(即ち、式C=Cの少なくとも一つの部分を有する)不飽和炭化水素基を指す。一部の実施形態では、アルケニルは、2個から8個の炭素原子(C
2〜C
8アルケニルまたはC
2〜
8アルケニル)、2個から6個の炭素原子(C
2〜C
6アルケニルまたはC
2〜6アルケニル)、または2個から4個の炭素原子(C
2〜C
4アルケニルまたはC
2〜4アルケニル)、または2個もしくは3個の炭素原子(C
2〜C
3アルケニルまたはC
2〜3アルケニル)を有する。アルケニル基の例としては、エテニル(またはビニル、即ち、−CH=CH
2)、1−プロピレン(またはアリル、即ち、−CH
2CH=CH
2)、およびイソプロピレン(−C(CH
3)=CH
2)が挙げられ得る。
【0030】
「シクロアルケニル」は、少なくとも一つの不飽和点および4個、5個、6個または7個の環炭素原子を有する非芳香族炭化水素環基を指す。シクロアルケニル基の例としては、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロヘキセニル環、シクロヘキサ−1,3,−ジエニル環およびシクロヘプテニル環が挙げられる。一部の実施形態では、アルケニルは、1個から5個の置換基、または1個から4個の置換基、または1個から3個の置換基、または1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基を有することができる。アルケニル基の適当な置換基としては、例えば、アルキル(例えば、C
1〜C
6アルキル)、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、シクロアルケニル(例えば、C
3〜C
8シクロアルケニル)、アシル、アミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、チオール、アリール(例えば、C
6〜C
10アリール)、アリールオキシ(例えば、C
6〜C
10アリールオキシ)、ヘテロアリール(例えば、C
6〜C
10ヘテロアリール)、ヘテロアリールオキシ(例えば、C
6〜C
10ヘテロアリールオキシ)、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−シクロアルキル、−SO−ヘテロシクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO
2−アルキル、−SO
2−シクロアルキル、−SO
2−ヘテロシクロアルキル、−SO
2−アリールおよび−SO
2−ヘテロアリールが挙げられ得る。ある特定の実施形態では、アルケニル基の置換基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル(例えば、C
1〜C
6アルキル)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、ヘテロシクロアルキル(例えば、C
3〜C
8ヘテロシクロアルキル)、アリール(例えば、C
6〜C
10アリール)、8員から10員のヘテロアリール、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)およびカルボキシが挙げられ得る。例えば、アルケニル基は、アルコキシ基で置換されていてもよく、こうしたアルコキシ基は、ヒドロキシル基またはアミノ基でさらに置換されていてもよい。
【0031】
「アルキニル」は、少なくとも一つのアセチレン不飽和部位を有する(即ち、式C≡Cの少なくとも一つの部分を有する)不飽和炭化水素基を指す。一部の実施形態では、アルキニルは、2個から8個の炭素原子(C
2〜C
8アルキニルまたはC
2〜8アルキニル)、または2個から6個の炭素原子(C
2〜C
6アルキニルまたはC
2〜6アルキニル)、または2個から4個の炭素原子(C
2〜C
4アルキニルまたはC
2〜4アルキニル)、または2個もしくは3個の炭素原子(C
2〜C
3アルキニルまたはC
2〜3アルキニル)を有する。一部の実施形態では、アルキニル基は、1個から5個の置換基、または1個から4個の置換基、または1個から3個の置換基、または1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基を有することができる。アルキニル基の適当な置換基としては、例えば、アルキル(例えば、C
1〜C
6アルキル)、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、シクロアルケニル(例えば、C
3〜C
8シクロアルケニル)、アシル、アミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、チオール、アリール(例えば、C
6〜C
10アリール)、アリールオキシ、ヘテロアリール(例えば、C
6〜C
10ヘテロアリール)、ヘテロアリールオキシ(例えば、C
6〜C
10ヘテロアリールオキシ)、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−シクロアルキル、−SO−ヘテロシクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO
2−アルキル、−SO
2−シクロアルキル、−SO
2−ヘテロシクロアルキル、−SO
2−アリールおよび−SO
2−ヘテロアリールが挙げられ得る。ある特定の実施形態では、アルキニル基の置換基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル(例えば、C
1〜C
6アルキル)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、ヘテロシクロアルキル(例えば、C
3〜C
8ヘテロシクロアルキル)、アリール(例えば、C
6〜C
10アリール)、8員から10員のヘテロアリール、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)およびカルボキシが挙げられ得る。例えば、アルキニル基は、アルコキシ基で置換されていてもよく、こうしたアルコキシ基は、ヒドロキシルまたはアミノでさらに置換されていてもよい。
【0032】
「ハロゲン」および「ハロ」という用語は、フルオロ、ブロモ、クロロおよびヨードを指す。
【0033】
「ハロアルキル」は、1または複数個の水素原子がハロゲンで置換されている、上で定義されているとおりの非分枝または分枝鎖アルキル基を指す。残基が1個より多いハロゲンで置換されている場合、それは、結合しているハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することによって称することができる。例えば、ジハロアリール、ジハロアルキルおよびトリハロアリールは、2個(「ジ」)または3個の(「トリ」)ハロ基で置換されているアリールおよびアルキルを指す。一部の実施形態では、ハロアルキル基は、1個から20個の炭素(C
1〜20ハロアルキルまたはC
1〜C
20ハロアルキル)、または1個から8個の炭素(C
1〜8ハロアルキルまたはC
1〜C
8ハロアルキル)、1個から6個の炭素(C
1〜6ハロアルキルまたはC
1〜C
8ハロアルキル)、1個から4個の炭素(C
1〜4ハロアルキルまたはC
1〜C
4ハロアルキル)、または1個から3個の炭素(C
1〜3ハロアルキルまたはC
1〜C
3ハロアルキル)を有することができ、ここでアルキル鎖の1または複数個の水素原子は、ハロゲンで置換されている。ハロアルキル基の例としては、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3および−CH
2CH
2Fが挙げられ得る。各水素原子がハロ基で置き換えられているアルキル基は、「ペルハロアルキル」と称される。ペルハロアルキル基の一つの例は、トリフルオロメチル(−CF
3)である。同様に、「ハロアルコキシ」は、1または複数個の水素原子が、アルコキシ基のアルキル部分を構成している炭化水素においてハロゲンで置換されているアルコキシ基を指す。ハロアルコキシ基は、1個から20個の炭素(C
1〜20ハロアルコキシまたはC
1〜C
20ハロアルコキシ)、または1個から8個の炭素(C
1〜8ハロアルコキシまたはC
1〜C
8ハロアルコキシ)、1個から6個の炭素(C
1〜6ハロアルコキシまたはC
1〜C
8ハロアルコキシ)、1個から4個の炭素(C
1〜4ハロアルコキシまたはC
1〜C
4ハロアルコキシ)、または1個から3個の炭素(C
1〜3ハロアルコキシまたはC
1〜C
3ハロアルコキシ)を有することができる。ハロアルコキシ基の例としては、ジフルオロメトキシ(−OCHF
2)またはトリフルオロメトキシ(−OCF
3)が挙げられる。
【0034】
「アルコキシ」は、Rが酸素架橋を介して結合しているアルキルである−OR基を指す。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシおよびヘキソキシが挙げられる。「置換アルコキシ」という用語は、例えば「置換アルキル」が本明細書に記載されているとおりである−O−(置換アルキル)を含めた、アルキル構成要素が置換されているアルコキシを指す。
【0035】
「アリール」は、単一の環、複数の環、または複数の縮合(condensed)(縮合(fused))環を有する芳香族炭素環式基を指す。ある特定の実施形態では、アリールは、3個から20個の環炭素原子(即ち、C
3〜20アリール)、3個から12個の炭素環原子(即ち、C
3〜12アリール)、3個から8個の炭素環原子(即ち、C
3〜8アリール)、または6個から10個の炭素環原子(即ち、C
6〜10アリール)を有する。アリール基の例としては、フェニル、ビフェニル、フルオレニル、ナフチルおよびアントリルが挙げられる。ある特定の実施形態では、1または複数個のアリール基がヘテロアリール環と縮合している場合、結果として得られた環系はヘテロアリールである。
【0036】
「ヘテロアリール」は、少なくとも1個の環内に、窒素、酸素および硫黄から選択される1または複数個のヘテロ原子とともに、単一の環、複数の環、または縮合多環(multiple fused ring)を有する芳香族基を指す。ある特定の実施形態では、ヘテロアリールは、3個から20個の環原子(即ち、C
3〜20ヘテロアリール)、3個から12個の環原子(即ち、C
3〜12ヘテロアリール)、3個から8個の環原子(即ち、C
3〜8ヘテロアリール)、または6個から10個の環原子(即ち、C
6〜10ヘテロアリール)を有する。他の実施形態では、ヘテロアリールは、少なくとも1個の環に、窒素、酸素および硫黄から選択される1個から5個のヘテロ原子、1個から4個のヘテロ原子、1個から3個のヘテロ原子、1個もしくは2個のヘテロ原子、または1個のヘテロ原子を有する。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリジジニル、トリアゾリル、キノリニルおよびピラゾリルが挙げられる。
【0037】
「置換シクロアルキル」、「置換ヘテロシクロアルキル」、「置換アリール」および「置換ヘテロアリール」という用語は、それぞれ、1または複数個の置換基を有するシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基を指す。一部の実施形態では、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個から5個の置換基、または1個から4個の置換基、または1個から3個の置換基、または1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基を有することができる。シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基の適当な置換基としては、例えば、C
1〜C
6アルキル(例えば、C
1〜C
6アルキル)、アルケニル(例えば、C
2〜C
6アルケニル)、アルキニル(例えば、C
2〜C
6アルキニル)、アルコキシ(例えば、C
1〜C
6アルコキシ)、シクロアルキル(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル)、シクロアルケニル(例えば、C
3〜C
8シクロアルケニル)、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル(例えば、C
1〜C
4ハロアルキル)、ヒドロキシ、オキソ、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO
2−アルキル、−SO
2−アリールおよび−SO
2−ヘテロアリールが挙げられ得る。ある特定の実施形態では、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基の置換基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、オキソ、アルコキシおよびカルボキシが挙げられ得る。
【0039】
「置換アミノ」は、各Rが、例えば、ヒドロキシ、アルキル、シクロアルキル、アシル、アミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニルおよびスルホニルから独立して選択され得る−NHR基または−NRR基を指すが、ただし、一つのRのみがヒドロキシルであり得るという条件である。ある特定の実施形態では、アミノ基の置換基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシ、ヒドロキシル、オキソ、アルコキシおよびアミノが挙げられ得る。
【0040】
「置換イソオキサゾリル」および「置換ピラゾリル」は、それぞれ、1個または2個の置換基で置換されているイソオキサゾリル基およびピラゾリル基を指す。一部の実施形態では、イソオキサゾリルおよびピラゾリルのための置換基としては、例えば、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、C
1〜C
6ヒドロキシアルコキシ、−CH
2−C
3〜C
6シクロアルキル、−C(O)NH
2、−C(O)NH−C
1〜C
6アルキル、および−C(O)N(C
1〜C
6アルキル)
2が挙げられ得る。
【0041】
「アミノカルボニル」は、各Rが独立して、上に記載されているとおりの置換アミノのための置換基のいずれかであり得る−C(O)NRR基を指す。
【0042】
「エステル」は、Rがアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールであり得る−C(O)OR基を指す。ある特定の実施形態では、R基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、オキソおよびアミノが挙げられ得る。
【0043】
「アシル」は、−C(O)R基を示し、「アシルアミノ」は、−NRC(O)R基を指し、「アシルオキシ」は−OC(O)R基を指す。一部の実施形態では、各々の場合におけるRは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールであり得る。ある特定の実施形態では、R基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、オキソおよびアミノが挙げられ得る。
【0044】
「カルボニル」は、−C=Oとしても表され得る−C(O)基を指す。
【0048】
「スルホニル」は、Rが、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択され得る−SO
2Rを指す。ある特定の実施形態では、R基は、1個から3個の置換基、1個もしくは2個の置換基、または1個の置換基でさらに置換されていてもよく、こうしたさらなる置換基としては、例えば、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、オキソおよびアミノが挙げられ得る。
【0049】
「任意選択の」または「任意選択で」は、引き続いて記載されている事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、ならびに記載には、上記事象または状況が生じる場合と生じない場合とが含まれることを意味する。
【0050】
「置換されている」基としては、モノラジカル置換基が、置換されている基の単一の原子に結合している実施形態(例えば、枝を形成する)が挙げられ、置換基が、置換されている基の2個の隣接する原子に結合しているジラジカル架橋基であり得、それによって、置換されている基の上に縮合環を形成し得る実施形態も挙げられる。「置換されている」という用語がない部分は、非置換部分であることが意図される。
【0051】
本明細書において定義されているとおりの基における数の範囲は、所与の範囲における全ての整数が具体的に含まれると理解される。例としては、「置換基」、「ヘテロ原子」、「炭素」、「炭素原子」、「環原子」、「環炭素原子」および「炭素環原子」などの用語に対して提供される数範囲が挙げられる。1から3の範囲には、1、2または3のメンバーが含まれ;1から4には、1、2、3または4のメンバーが含まれ;1から5には、1、2、3、4または5のメンバーが含まれ;3から8には、3、4、5、6、7または8のメンバーが含まれ;3から12には、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12のメンバーが含まれ;3から20には、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20のメンバーが含まれる。
【0052】
追加として、本明細書に記載されている化合物は、1または複数個のキラル中心を所有していてよく、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオ異性体として、またはその混合物として生成され得る。所与の式の任意の所与の化合物において存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する。例えば、nが不斉中心の数である場合に可能な2n個の立体異性体がある。個々の立体異性体は、合成のある適切な段階で中間体のラセミもしくは非ラセミ混合物を分割することによって、または従来の手段による化合物の分割によって得ることができる。個々の立体異性体(個々のエナンチオマーおよびジアステレオ異性体を含む)、ならびに立体異性体のラセミおよび非ラセミ混合物は、本開示の範囲内に包含され、これらの全ては、別段に具体的に示されていない限り、この明細書の構造物によって図示されていることが意図される。
【0053】
一態様は、式Iの化合物
【化12】
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
R
1は、水素、ハロ、C
1〜4ハロアルキル、非置換または置換C
1〜4アルキル、非置換または置換C
3〜8シクロアルキル、非置換または置換C
3〜8ヘテロシクロアルキル、NR
1aR
1b、OR
1cおよびオキソからなる群から選択され;
ここでR
1aおよびR
1bは各々独立して、水素、非置換もしくは置換C
1〜4アルキル、非置換もしくは置換C
3〜8シクロアルキル、および非置換もしくは置換C
3〜8ヘテロシクロアルキルからなる群から選択されるか;
またはR
1aおよびR
1bならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルは、O、NおよびSから選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
ここでR
1cは、非置換または置換C
1〜4アルキルであり;
R
2は、水素、ハロ、C
1〜4ハロアルキル、シアノ、NR
2aR
2b、カルボキシル、C(O)NR
2aR
2b、OR
2c、非置換または置換C
1〜6アルキル、非置換または置換C
3〜12シクロアルキル、非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル、非置換または置換C
3〜12アリール、および非置換または置換C
3〜12ヘテロアリールからなる群から選択され;
ここでR
2a、R
2bおよびR
2cは各々独立して、水素、C
1〜4ハロアルキル、非置換または置換C
1〜6アルキル、非置換または置換C
3〜12シクロアルキル、および非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルからなる群から選択されるか;
あるいはR
2aおよびR
2bならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルまたは非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロアリールを形成し;ここで非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルまたは非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロアリールは、O、NおよびSから選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
Wは、NまたはCR
wであり;
ここでR
wは、独立して、水素、C
1〜4ハロアルキル、非置換または置換C
1〜4アルキル、および非置換または置換C
1〜4アルコキシからなる群から選択され;
Xは、NまたはCR
xであり;
ここでR
xは、独立して、水素、ハロゲン、C
1〜4ハロアルキル、非置換または置換C
1〜4アルキル、および非置換または置換C
1〜4アルコキシからなる群から選択され;
R
3は、水素、および非置換または置換C
1〜4アルキルからなる群から選択され;
R
4は、水素、C
1〜8ハロアルキル、非置換または置換C
1〜8アルキル、非置換または置換C
3〜8シクロアルキル、非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル、および非置換または置換C
3〜12ヘテロアリールからなる群から選択されるか;
あるいはR
3およびR
4ならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルまたは非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロアリールを形成し;
ここで非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルまたは非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロアリールは、O、NおよびSから選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
R
7は、水素であるか、または存在せず;
Zは、非置換または置換イソオキサゾリル、および非置換または置換ピラゾリルからなる群から選択される。
【0054】
式Iの一部の実施形態では、R
1は、以下からなる群から選択される。
水素;
ハロ;
C
1〜4ハロアルキル;
非置換C
1〜4アルキル;
ハロおよび非置換C
3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
1〜4アルキル;
非置換C
3〜8シクロアルキル;
ハロおよび非置換C
1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜8シクロアルキル;
非置換C
3〜8ヘテロシクロアルキル;
ハロおよび非置換C
1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜8ヘテロシクロアルキル;
NR
1aR
1b;
OR
1c;ならびに
オキソ。
【0055】
式Iの一部の実施形態では、R
1は、以下からなる群から選択される。
水素;
ハロ;
C
1〜4ハロアルキル;
非置換C
1〜4アルキル;
NR
1aR
1b;
OR
1c;および
オキソ。
【0056】
式Iのある特定の実施形態では、R
1aおよびR
1bは各々独立して、以下からなる群から選択される。
水素;
非置換C
1〜4アルキル;
ハロおよび非置換C
3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
1〜4アルキル;
非置換C
3〜8シクロアルキル;
ハロおよび非置換C
1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜8シクロアルキル;
非置換C
3〜8ヘテロシクロアルキル;ならびに
ハロおよび非置換C
1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜8ヘテロシクロアルキル。
【0057】
式Iの他の実施形態では、R
1aおよびR
1bならびにそれらが結合している窒素原子はつながってC
3〜12ヘテロシクロアルキルを形成し;
ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルは、OおよびNから選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルは、非置換であるか、または1個から3個の非置換C
1〜4アルキル置換基で置換されている。
【0058】
式Iのある特定の実施形態では、R
1cは、
非置換C
1〜4アルキル;または
非置換C
3〜6シクロアルキル置換基を有する置換C
1〜4アルキル
である。
【0059】
式Iの一部の実施形態では、R
1は、水素、オキソ、CHF
2、クロロ、メトキシ、非置換アミノ、
【化13】
からなる群から選択される。
【0060】
式Iの一実施形態では、R
1は水素またはオキソである。
【0061】
式Iの一部の実施形態では、R
2は、以下からなる群から選択される。
水素;
ハロ;
C
1〜4ハロアルキル、
シアノ;
NR
2aR
2b;
カルボキシル;
C(O)NR
2aR
2b;
OR
2c;
非置換C
1〜6アルキル;
非置換または置換C
3〜12シクロアルキル、および非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
1〜6アルキル;
非置換C
3〜12シクロアルキル;
ハロおよび非置換C
1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12シクロアルキル;
非置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル;
ハロ、非置換C
1〜4アルキル、および非置換C
3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル;
非置換C
3〜12アリール;
ハロ、非置換C
1〜4アルキルおよび非置換C
3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12アリール;
非置換C
3〜12ヘテロアリール;ならびに
ハロ、非置換C
1〜4アルキルおよび非置換C
3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12ヘテロアリール。
【0062】
式Iの一実施形態では、R
2は水素である。
【0063】
式Iのある特定の実施形態では、R
2a、R
2bおよびR
2cは各々独立して、以下からなる群から選択される。
水素;
C
1〜4ハロアルキル;
非置換C
1〜6アルキル;
ヒドロキシル、非置換または置換アミノ、非置換または置換C
1〜4アルコキシ、非置換C
3〜12シクロアルキル、非置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル、非置換C
3〜12アリールおよび非置換C
3〜12ヘテロアリールからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
1〜6アルキル;
非置換C
3〜12シクロアルキル;
1個から3個の非置換C
1〜4アルキル置換基を有する置換C
3〜12シクロアルキル;
非置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル;ならびに
1個から3個の非置換C
1〜4アルキル置換基を有する置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル。
【0064】
式Iの他の実施形態では、R
2aおよびR
2bならびにそれらが結合している窒素原子はつながってC
3〜12ヘテロシクロアルキルまたはC
3〜12ヘテロアリールを形成し;
ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルまたはC
3〜12ヘテロアリールは、OおよびNから選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルまたはC
3〜12ヘテロアリールは、非置換であるか、または非置換C
1〜4アルキルおよびオキソから独立して1個から3個の置換基で置換されている。
【0065】
式Iの一部の実施形態では、R
2は水素、ブロモ、シアノ、非置換アミノ、
【化14】
からなる群から選択される。
【0066】
式Iの一部の実施形態では、R
3は水素またはメチルである。
【0067】
式Iの一部の実施形態では、R
4は、非置換または置換C
3〜8シクロアルキル、および非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0068】
式Iのある特定の実施形態では、R
4は、
水素;
C
1〜8ハロアルキル;
非置換C
1〜8アルキル;
ハロ、非置換アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)NR
4aR
4b、NHC(O)R
4c、NHC(O)OR
4c、非置換または置換C
3〜6シクロアルキル、および非置換または置換C
3〜12アリールからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
1〜8アルキル;
非置換C
3〜8シクロアルキル;
ハロ、C
1〜4ハロアルキル、シアノ、非置換または置換C
1〜4アルキル、非置換または置換C
3〜12アリール、C(O)NR
4aR
4b、NR
4aR
4b、NHC(O)R
4c、NHC(O)OR
4cおよびOR
4cからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜8シクロアルキル;
非置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル;
ハロ、C
1〜4ハロアルキル、シアノ、非置換または置換C
1〜4アルキル、非置換または置換C
3〜6シクロアルキル、非置換または置換C
3〜12アリール、C(O)NR
4aR
4b、NR
4aR
4b、NHC(O)R
4c、NHC(O)OR
4cおよびOR
4cからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル;
非置換C
3〜12ヘテロアリール;ならびに
ハロ、C
1〜4ハロアルキル、シアノ、非置換または置換C
1〜4アルキル、非置換または置換C
3〜6シクロアルキル、非置換または置換C
3〜12アリール、C(O)NR
4aR
4b、NR
4aR
4b、NHC(O)R
4c、NHC(O)OR
4cおよびOR
4cからなる群から独立して選択される1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12ヘテロアリール
からなる群から選択され、ここでR
4a、R
4bおよびR
4cは各々独立して、水素、非置換もしくは置換C
1〜4アルキル、非置換もしくは置換C
3〜6シクロアルキル、および非置換もしくは置換C
3〜6ヘテロシクロアルキルからなる群から選択されるか;
またはR
4aおよびR
4bは、それらが結合している窒素と一緒になって、NもしくはOから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクロアルキルを形成することができる。
【0069】
式Iの他の実施形態では、R
4は、非置換または置換シクロプロピル、非置換または置換シクロブチル、非置換または置換シクロペンチル、非置換または置換シクロヘキシル、非置換または置換ピロリジニル、非置換または置換ビシクロヘプタニル、および非置換または置換アザビシクロオクタニルからなる群から選択される。
【0070】
式Iの一部の実施形態では、
【化15】
は、
【化16】
【化17】
からなる群から選択される。
【0071】
式Iの他の実施形態では、R
3およびR
4ならびにそれらが結合している窒素原子はつながってC
3〜12ヘテロシクロアルキルまたはC
3〜12ヘテロアリールを形成し;
ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルまたはC
3〜12ヘテロアリールは、OおよびNから選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルまたはC
3〜12ヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロ、非置換C
1〜4アルキルおよびオキソから独立して1個から3個の置換基で置換されている。
【0072】
式Iの一実施形態では、WはCR
wであり、ここでR
wは水素である。
【0073】
式Iの別の実施形態では、XはCR
xである。ある特定の実施形態では、R
xは水素またはクロロである。
【0074】
式Iの一部の実施形態では、Zは、以下からなる群から選択される。
非置換イソオキサゾリル;
1個または2個の非置換C
1〜4アルキル置換基で置換されているイソオキサゾリル;
非置換ピラゾリル;および
1個または2個の非置換C
1〜4アルキル置換基で置換されているピラゾリル。
【0075】
R
7は水素であるか、または存在しない。破線が結合である式Iの化合物において、R
7は存在しない。例えば、R
1がオキソでない(即ち、R
1は、オキソを除いて、上記の式Iの化合物に対して記載されている基である)化合物において、破線は結合であり、R
7は存在しない。破線が結合でない式Iの化合物において、R
7は水素である。例えば、R
1がオキソである化合物において、破線は結合でなく、R
7は水素である。
【0076】
式IAの化合物
【化18】
またはその薬学的に許容される塩も提供され、式中、
R
1、R
2、W、X、R
3、R
4およびR
7は、式Iにおいて定義されているとおりであり;
R
6’およびR
6’’は各々独立して、非置換C
1〜4アルキル、CH
2OR
6aおよびCH
2NR
6bR
6cからなる群から選択され;
ここでR
6a、R
6bおよびR
6cは各々独立して、水素、C
1〜4ハロアルキル、非置換C
1〜4アルキルおよびアセチルからなる群から選択される。
【0077】
式IAの一実施形態では、R
6’およびR
6’’は各々メチルである。
【0078】
式IBの化合物
【化19】
またはその薬学的に許容される塩も提供され、式中、
R
1、R
2、W、X、R
3、R
4およびR
7は、式Iにおいて定義されているとおりであり;
R
xは、水素、ハロ、および非置換C
1〜4アルキルからなる群から選択される。
【0079】
式ICの化合物
【化20】
またはその薬学的に許容される塩も提供され、式中、
R
2およびWは、式Iにおいて定義されているとおりであり;
R
3は、水素であり;
R
4は、非置換または置換C
1〜4アルキル、C
1〜8ハロアルキル、および非置換または置換C
3〜8シクロアルキルからなる群から選択される。
【0080】
一部の実施形態では、WはCR
wであり、ここでR
wは水素である。
【0081】
式IDの化合物
【化21】
またはその薬学的に許容される塩も提供され、式中、
R
2、W、R
3およびR
4は、式Iにおいて定義されているとおりであり;
R
1’およびR
1’’は各々独立して、水素、非置換もしくは置換C
1〜4アルキル、非置換もしくは置換C
3〜8シクロアルキル、および非置換もしくは置換C
3〜8ヘテロシクロアルキルからなる群から選択されるか;
またはR
1’およびR
1’’ならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルを形成し;ここで非置換もしくは置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルは、O、NおよびSから選択される1個から3個のヘテロ原子を有する。
【0082】
式IDの一部の実施形態では、R
1’およびR
1’’ならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで非置換または置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルは、NおよびOから選択される1個から3個のヘテロ原子を有する。
【0083】
式IDの一部の実施形態では、R
1’およびR
1’’ならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換C
3〜12ヘテロシクロアルキル、またはハロ、非置換C
1〜4アルキルおよびオキソからなる群から独立して1個から3個の置換基を有する置換C
3〜12ヘテロシクロアルキルを形成する。ある特定の実施形態では、R
1’およびR
1’’ならびにそれらが結合している窒素原子はつながって非置換もしくは置換ピペラジニル、または非置換もしくは置換モルホリニルを形成する。
【0084】
式I’の化合物
【化22】
またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物も提供され、式中、
R
1は、水素、ハロ、C
1〜4ハロアルキル、C
1〜4アルキル、C
3〜8シクロアルキル、C
3〜8ヘテロシクロアルキル、NR
1aR
1b、OR
1cおよびオキソからなる群から選択され;
ここでR
1aおよびR
1bは各々独立して、水素、C
1〜4アルキル、C
3〜8シクロアルキルおよびC
3〜8ヘテロシクロアルキルからなる群から選択されるか;
またはR
1aおよびR
1bならびにそれらが結合している窒素原子はつながってC
3〜12ヘテロシクロアルキルを形成し、ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルは、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
ここでR
1cは、C
1〜4アルキルであり;
R
2は、水素、ハロ、C
1〜4ハロアルキル、シアノ、NR
2aR
2b、カルボキシル、C(O)NR
2aR
2b、OR
2c、C
1〜6アルキル、C
3〜12シクロアルキル、C
3〜12ヘテロシクロアルキル、C
3〜12アリールおよびC
3〜12ヘテロアリールからなる群から選択され;
ここでR
2a、R
2bおよびR
2cは各々独立して、水素、C
1〜4ハロアルキル、C
1〜6アルキル、C
3〜12シクロアルキルおよびC
3〜12ヘテロシクロアルキルからなる群から選択されるか;
またはR
2aおよびR
2bならびにそれらが結合している窒素原子はつながってC
3〜12ヘテロシクロアルキルもしくはC
3〜12ヘテロアリールを形成し、ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルおよびC
3〜12ヘテロアリールは各々独立して、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
Wは、NまたはCR
wであり;
ここでR
wは、独立して、水素、C
1〜4ハロアルキル、C
1〜4アルキルおよびC
1〜4アルコキシからなる群から選択され;
Xは、NまたはCR
xであり;
ここでR
xは、独立して、水素、C
1〜4ハロアルキル、C
1〜4アルキルおよびC
1〜4アルコキシからなる群から選択され;
R
3は、水素およびC
1〜4アルキルからなる群から選択され;
R
4は、水素、C
1〜8ハロアルキル、C
1〜8アルキル、C
3〜8シクロアルキル、C
3〜12ヘテロシクロアルキルおよびC
3〜12ヘテロアリールからなる群から選択されるか;
またはR
3およびR
4ならびにそれらが結合している窒素原子はつながってC
3〜12ヘテロシクロアルキルもしくはC
3〜12ヘテロアリールを形成し、ここでC
3〜12ヘテロシクロアルキルおよびC
3〜12ヘテロアリールは各々独立して、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される1個から3個のヘテロ原子を有し;
R
7は、水素であるか、または存在せず;
Zは、イソオキサゾリルまたはピラゾリルであり、ここでイソオキサゾリルおよびピラゾリルは各々独立して、非置換であるか、またはC
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、C
1〜C
6ヒドロキシアルコキシ、−CH
2−C
3〜C
6シクロアルキル、−C(O)NH
2、−C(O)NH−C
1〜C
6アルキルおよび−C(O)N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個もしくは2個の置換基で置換されており;
ここでC
1〜4アルキル、C
1〜6アルキル、C
1〜8アルキルおよびC
1〜4アルコキシは各々独立して、非置換であるか、またはC
2〜C
6−アルケニル、C
2〜C
6−アルキニル、C
1〜C
6−アルコキシ、C
3〜C
10−シクロアルキル、C
4〜C
10−シクロアルケニル、アシル、アミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、C
1〜C
4−ハロアルキル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、チオール、C
6〜C
10−アリール、C
6〜C
10−アリールオキシ、5員から10員のヘテロアリール、5員から10員のヘテロアリールオキシ、4員から10員のヘテロシクロアルキル、4員から10員のヘテロシクロアルコキシ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−シクロアルキル、−SO−(4員から10員のヘテロシクロアルキル)、−SO−(C
6〜C
10−アリール)、−SO−(5員から10員のヘテロアリール)、−SO
2−(C
1〜C
6−アルキル)、−SO
2−(C
3〜C
10−シクロアルキル)、−SO
2−(4員から10員のヘテロシクロアルキル)、−SO
2−(C
6〜C
10−アリール)および−SO
2−(5員から8員のヘテロアリール)からなる群から選択される1個から5個の置換基で置換されており;
ここでC
3〜8シクロアルキル、C
3〜12シクロアルキル、C
3〜8ヘテロシクロアルキル、C
3〜12ヘテロシクロアルキル、C
3〜12アリールおよびC
3〜12ヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、またはC
1〜C
6−アルキル、C
2〜C
6−アルケニル、C
2〜C
6−アルキニル、C
1〜C
6−アルコキシ、C
3〜C
8−シクロアルキル、C
4〜C
8−シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、C
1〜C
6−アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、C
1〜C
4−ハロアルキル、ヒドロキシ、オキソ、チオカルボニル、カルボキシ、C
1〜C
6−カルボキシアルキル、C
6〜C
10−アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、C
6〜C
10−アリール、C
6〜C
10−アリールオキシ、5員から10員のヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、5員から10員のヘテロアリールオキシ、3員から8員のヘテロシクロアルキル、3員から8員のヘテロシクロアルコキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−(C
1〜C
6−アルキル)、−SO−(C
6〜C
10−アリール)、−SO−(5員から10員のヘテロアリール)、−SO
2−(C
1〜C
6−アルキル)、−SO
2−(C
6〜C
10−アリール)、および−SO
2−(5員から10員のヘテロアリール)からなる群から独立して選択される1個から5個の置換基で置換されている。
【0085】
式IEもしくはIFの化合物
【化23】
またはその薬学的に許容される塩も提供され、式中、
Wは、CR
wまたはNであり;
R
wは、水素、C
1〜4ハロアルキル、C
1〜4アルキルおよびC
1〜4アルコキシからなる群から選択され、ここでC
1〜4アルキルおよびC
1〜4アルコキシは、独立して、非置換であるか、またはハロゲン、−OH、=O、CN、NH
2、C
2〜C
6アルケニル、C
2〜C
6アルキニル、C
1〜C
3ハロアルキルおよびC
1〜4アルコキシからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基で置換されており;
R
xは、水素、ハロゲン、C
1〜4ハロアルキル、C
1〜4アルキルおよびC
1〜4アルコキシからなる群から選択され、ここでC
1〜4アルキルおよびC
1〜4アルコキシは、独立して、非置換であるか、またはハロゲン、−OH、=O、CN、NH
2、C
2〜C
6アルケニル、C
2〜C
6アルキニル、C
1〜C
3ハロアルキルおよびC
1〜4アルコキシからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基で置換されており;
R
1は、水素、=O、C
1〜C
3ハロアルキル、ハロゲン、C
3〜C
6−シクロアルキル、NR
1aR
1b、OR
1c、
【化24】
からなる群から選択され;
ここでR
1a、R
1bおよびR
1cは各々独立して、水素、非置換C
1〜4アルキル、またはC
3〜C
8シクロアルキルで置換されているC
1〜4アルキルからなる群から選択され;
R
2は、水素、ハロゲン、CN、C
3〜C
8シクロアルキル、C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、NR
2aR
2b、カルボキシル、C(O)NR
2aR
2b、OR
2c、酸素および窒素からなる群から選択される1個または2個の環ヘテロ原子を有する4員から8員のヘテロシクロアルキル、ならびに1個または2個の環窒素原子を有する5員または6員のヘテロアリールからなる群から選択され、
ここでC
3〜C
8シクロアルキル、4員から8員のヘテロシクロアルキルおよび5員または6員のヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、またはOH、ハロゲン、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、−O−C
1〜C
4ハロアルキル、NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)および−N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されており;
ここでR
2a、R
2bおよびR
2cは各々独立して、水素またはC
1〜C
6アルキルであり、
ここでC
1〜C
6アルキルは、非置換であるか、またはOH、ハロゲン、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、C
3〜C
6シクロアルキル、−O−C
3〜C
6シクロアルキル、−NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)、−N(C
1〜C
6アルキル)
2、−NH−(C
1〜C
4ハロアルキル)、−N(C
1〜C
4ハロアルキル)
2、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1個もしくは2個の環ヘテロ原子を有する4員から8員のヘテロシクロアルキル、および1個もしくは2個の環窒素原子を有する5員もしくは6員のヘテロアリールからなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されており、
ここで4員から8員のヘテロ環および5員または6員のヘテロアリールは、非置換であるか、またはOH、=O、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、−O−C
1〜C
4ハロアルキル、NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)および−N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されており;
R
3は、水素またはC
1〜C
3アルキルであり;
R
4は、
a)水素、
b)C
1〜C
8アルキル[ここでC
1〜C
8アルキルは、非置換であるか、または=O、OH、CN、ハロゲン、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、C
3〜C
6シクロアルキル、−O−(C
3〜C
6シクロアルキル)、−NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)、−N(C
1〜C
6アルキル)
2、−NH−(C
1〜C
4ハロアルキル)、−N(C
1〜C
4ハロアルキル)
2、フェニル、酸素、硫黄および窒素からなる群から選択される1個もしくは2個の環ヘテロ原子を有する4員から8員のヘテロシクロアルキル、ならびに酸素、硫黄および窒素からなる群から選択される1個もしくは2個の環ヘテロ原子を有する5員もしくは6員のヘテロアリールからなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されており、
ここでC
3〜C
6シクロアルキル、−O−(C
3〜C
6シクロアルキル)、フェニル、4員から8員のヘテロ環式、および5員または6員のヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、またはOH、=O、CN、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、−(C
1〜C
6アルキル)−O−(C
1〜C
6アルキル)、C
1〜C
4ハロアルキル、−O−C
1〜C
4ハロアルキル、NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)、および−N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されている];
c)C
3〜C
7シクロアルキル[ここでC
3〜C
7シクロアルキルは、非置換であるか、または
i)OH、=O、CN、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、−(C
1〜C
6アルキル)−O−(C
1〜C
6アルキル)、C
1〜C
4ハロアルキル、−O−C
1〜C
4ハロアルキル、NH
2、および−NH(C
1〜C
6アルキル)、−N(C
1〜C
6アルキル)
2、−NHC(O)OH、−NHCO
2−C
1〜C
6アルキル、−O−ベンジル、
ii)−CO
2H、−C(O)NH(C
1〜C
6アルキル)、−C(O)N(C
1〜C
6アルキル)
2(ここでC
1〜C
6アルキルは、非置換であるか、またはOH、ハロゲン、−NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)および−N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されている);
iii)−C(O)NH−C
3〜C
6シクロアルキル、−C(O)N(C
1〜C
3アルキル)−C
3〜C
6シクロアルキル、
【化25】
iv)フェニル(ここでフェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、CO
2H、−CO
2−C
1〜C
6アルキル、=Oおよび−OHからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基で置換されている)
からなる群から選択される1個から3個の置換基で置換されている];
d)窒素および酸素からなる群から選択される1個または2個の環原子を有する5員から7員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール[ここでヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、またはハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、CO
2H、−CO
2−C
1〜C
6アルキル、=Oおよび−OHからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基で置換されている]であるか;
あるいはR
3およびR
4ならびにそれらが結合している窒素はつながって1個または2個の環窒素原子を有する4員から6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで4員から6員のヘテロシクロアルキルは、非置換であるか、またはハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、CO
2H、−CO
2−C
1〜C
6アルキル、=Oおよび−OHからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基で置換されており;
R
6’は、水素、C
1〜C
6アルキル、−CH
2OHまたはC
3〜C
6シクロアルキルであり;
R
6’’は、水素、C
1〜C
6アルキルまたはC
3〜C
6シクロアルキルであり;
R
6’’’は、水素、C
1〜C
6アルキルまたはC
3〜C
6シクロアルキルであり;
R
7は、水素であるか、または存在しない。
【0086】
式IEまたはIFの一部の実施形態では、R
4は水素またはテトラヒドロフランである。
【0087】
式IEまたはIFの一部の実施形態では、R
4はC
1〜C
8アルキルである。ある特定の実施形態では、C
1〜C
8アルキルは非置換であるか、または1個から3個の置換基で置換されている。ある特定の実施形態では、C
1〜C
8アルキルは、=O、OH、CN、ハロゲン、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、C
3〜C
6シクロアルキル、−O−(C
3〜C
6シクロアルキル)、−NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)、−N(C
1〜C
6アルキル)
2、−NH−(C
1〜C
4ハロアルキル)、−N(C
1〜C
4ハロアルキル)
2、フェニル、酸素、硫黄および窒素からなる群から選択される1個または2個の環ヘテロ原子を有する4員から8員のヘテロシクロアルキル、ならびに酸素、硫黄および窒素からなる群から選択される1個または2個の環ヘテロ原子を有する5員または6員のヘテロアリールで置換されていてもよい。一実施形態では、C
3〜C
6シクロアルキル、−O−(C
3〜C
6シクロアルキル)、フェニル、4員から8員のヘテロ環式、および5員または6員のヘテロアリール置換基は各々独立して、非置換であるか、またはOH、=O、CN、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、−(C
1〜C
6アルキル)−O−(C
1〜C
6アルキル)、C
1〜C
4ハロアルキル、−O−C
1〜C
4ハロアルキル、NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)および−N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個から3個の置換基でさらに置換されている。
【0088】
式IEまたはIFの一部の実施形態では、R
4はC
3〜C
7シクロアルキルである。ある特定の実施形態では、C
3〜C
7シクロアルキルは非置換であるか、または1個から3個の置換基で置換されている。一実施形態では、C
3〜C
7シクロアルキルは、OH、=O、CN、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、−(C
1〜C
6アルキル)−O−(C
1〜C
6アルキル)、C
1〜C
4ハロアルキル、−O−C
1〜C
4ハロアルキル、NH
2、および−NH(C
1〜C
6アルキル)、−N(C
1〜C
6アルキル)
2、−NHC(O)OH、−NHCO
2−C
1〜C
6アルキル、または−O−ベンジルで置換されていてもよい。別の実施形態では、C
3〜C
7シクロアルキルは、−CO
2H、−C(O)NH(C
1〜C
6アルキル)、−C(O)N(C
1〜C
6アルキル)
2で置換されていてもよく、ここでC
1〜C
6アルキル置換基は非置換であるか、またはOH、ハロゲン、−NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)、および−N(C
1〜C
6アルキル)
2からなる群から選択される1個から3個の置換基でさらに置換されている。なお別の実施形態では、C
3〜C
7シクロアルキルは、−C(O)NH−C
3〜C
6シクロアルキル、−C(O)N(C
1〜C
3アルキル)−C
3〜C
6シクロアルキル、
【化26】
で置換されていてもよい。なお別の実施形態では、C
3〜C
7シクロアルキルはフェニルで置換されていてもよく、ここでフェニル置換基は非置換であるか、またはハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、CO
2H、−CO
2−C
1〜C
6アルキル、=Oおよび−OHからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基でさらに置換されている。
【0089】
式IEまたはIFの一部の実施形態では、R
4は、窒素および酸素からなる群から選択される1個または2個の環原子を有する5員から7員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールである。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、またはハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
1〜C
4ハロアルキル、CO
2H、−CO
2−C
1〜C
6アルキル、=Oおよび−OHからなる群から独立して選択される1個から4個の置換基で置換されている。
【0090】
一部の実施形態では、化合物は、式IEの化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、
Wは、CHまたはNであり;
R
xは、HまたはClであり;
R
1は、水素、=O、−CHF
2、Cl、−OCH
3、シクロプロピル、NH
2、−NH−CH
2−シクロプロピル、−O−CH
2−シクロプロピル、
【化27】
からなる群から選択され;
R
2は、水素、Br、CN、シクロプロピル、−CH
2OH、−CH(CH
3)
2OH、CO
2H、−C(O)NH
2、−C(O)N(CH
3)
2、NH
2、−CH
2NH
2、−NHCH
3、−N(CH
3)
2、−NHCH(CH
3)
2、−NHCH
2CH
2OH、−NHCH
2CH
2OCH
3、−NHCH
2CH
2OCH
2CH
2OH、−NHCH
2CH
2NH
2、−NHCH
2CH
2N(CH
3)
2、−NHCH
2CH
2CH
2N(CH
3)
2、−NH−CH
2−シクロプロピル、−NHCH
2CHF
2、−NHCH(CH
3)
2CH
2OH、−NHCH(CH
3)
2NH
2、−NHCH
2CH(CH
3)
2CH
2NH
2、−NHCH(CH
2OH)
2、−NHCH
2CH(OH)CH
2OH、
【化28】
からなる群から選択され;
R
3は、水素またはCH
3であり;
R
4は、
a)水素、
b)−CH(CH
2CH
3)
2、−CH(CH
3)CH(CH
3)
3、−CH(CH
3)CH(CH
3)
2OH、−CH
2CH
2−シクロプロピル、−CH
2CH
2−CH(CH
3)
3、−CH
2CH
2−フェニル、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CH
2CF
3、−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CH
2NH
2、−CH
2CH
2NHC(O)CH
3、−CH
2CH
2NHC(O)OC(CH
3)
3、
【化29】
c)C
3〜C
7シクロアルキル[ここでC
3〜C
7シクロアルキルは非置換であるか、またはF、CH
3、CF
3、CN、OH、−CH
2−O−CH
3、−O−ベンジル、CO
2H、−C(O)NH−CH
3、−C(O)NH−CH(CH
3)
2、−C(O)NH−CH−CH
2−NH
2、
【化30】
NH
2、−NH−CH
2−CH
3、−N(CH
2−CH
3)
2、−NH−C(O)O−t−ブチル、−NH−C(O)O−エチル、−NH−C(O)CH
3、およびFで任意選択で置換されているフェニルからなる群から独立して選択される1個もしくは2個の置換基で置換されている];あるいは
d)窒素および酸素からなる群から選択される1個または2個の環原子を有する5〜7員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール[ここでヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、または=O、CH
3もしくは−CO
2−(tert−ブチル)で置換されている]であるか;
あるいはR
3およびR
4ならびにそれらが結合している窒素は、縮合して、
【化31】
からなる群から選択されるヘテロシクロアルキルを形成し;
R
6’は、水素、CH
3、−CH
2OHまたはシクロプロピルであり;
R
6’’は、水素、CH
3またはシクロプロピルである。
【0091】
式IEの一実施形態では、R
4は水素またはテトラヒドロフランである。
【0092】
式IEの他の実施形態では、R
4は、−CH(CH
2CH
3)
2、−CH(CH
3)CH(CH
3)
3、−CH(CH
3)CH(CH
3)
2OH、−CH
2CH
2−シクロプロピル、−CH
2CH
2−CH(CH
3)
3、−CH
2CH
2−フェニル、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CH
2CF
3、−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CH
2NH
2、−CH
2CH
2NHC(O)CH
3、−CH
2CH
2NHC(O)OC(CH
3)
3、
【化32】
である。
【0093】
式IEのなお他の実施形態では、R
4はC
3〜C
7シクロアルキルであり、ここでC
3〜C
7シクロアルキルは、非置換であるか、または1個もしくは2個の置換基で置換されている。ある特定の実施形態では、C
3〜C
7シクロアルキルの置換基は、独立して、F、CH
3、CF
3、CN、OH、−CH
2−O−CH
3、−O−ベンジル、CO
2H、−C(O)NH−CH
3、−C(O)NH−CH(CH
3)
2、−C(O)NH−CH−CH
2−NH
2、
【化33】
NH
2、−NH−CH
2−CH
3、−N(CH
2−CH
3)
2、−NH−C(O)O−t−ブチル、−NH−C(O)O−エチル、−NH−C(O)CH
3、およびFで任意選択で置換されているフェニルからなる群から選択することができる。
【0094】
式IEのなお他の実施形態では、R
4は、窒素および酸素からなる群から選択される1個または2個の環原子を有する5〜7員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールである。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、または=O、CH
3もしくは−CO
2−(tert−ブチル)で置換されている。
【0095】
他の実施形態では、化合物は、式IEの化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、
Wは、CHまたはNであり;
R
xは、HまたはClであり;
R
1は、水素、=O、−CHF
2、Cl、−OCH
3、シクロプロピル、NH
2、−NH−CH
2−シクロプロピル、−O−CH
2−シクロプロピル、
【化34】
からなる群から選択され;
R
2は、水素、Br、CN、シクロプロピル、−CH
2OH、−CH(CH
3)
2OH、CO
2H、−C(O)NH
2、−C(O)N(CH
3)
2、NH
2、−CH
2NH
2、−NHCH
3、−N(CH
3)
2、−NHCH(CH
3)
2、−NHCH
2CH
2OH、−NHCH
2CH
2OCH
3、−NHCH
2CH
2OCH
2CH
2OH、−NHCH
2CH
2NH
2、−NHCH
2CH
2N(CH
3)
2、−NHCH
2CH
2CH
2N(CH
3)
2、−NH−CH
2−シクロプロピル、−NHCH
2CHF
2、−NHCH(CH
3)
2CH
2OH、−NHCH(CH
3)
2NH
2、−NHCH
2CH(CH
3)
2CH
2NH
2、−NHCH(CH
2OH)
2、−NHCH
2CH(OH)CH
2OH、
【化35】
【化36】
から選択され;
R
3は、水素またはCH
3であり;
R
4は、
a)C
3〜C
7シクロアルキル[ここでC
3〜C
7シクロアルキルは非置換であるか、またはF、CH
3、CF
3、CN、OH、−CH
2−O−CH
3、−O−ベンジル、CO
2H、−C(O)NH−CH
3、−C(O)NH−CH(CH
3)
2、−C(O)NH−CH−CH
2−NH
2、
【化37】
NH
2、−NH−CH
2−CH
3、−N(CH
2−CH
3)
2、−NH−C(O)O−t−ブチル、−NH−C(O)O−エチル、−NH−C(O)CH
3、およびFで任意選択で置換されているフェニルからなる群から独立して選択される1個もしくは2個の置換基で置換されている];あるいは
b)窒素および酸素からなる群から選択される1個または2個の環原子を有する5〜7員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール[ここでヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、または=O、CH
3もしくは−CO
2−(tert−ブチル)で置換されている]であるか;
あるいはR
3およびR
4ならびにそれらが結合している窒素は、縮合して、
【化38】
からなる群から選択されるヘテロシクロアルキルを形成し;
R
6’は、水素、CH
3、−CH
2OHまたはシクロプロピルであり;
R
6’’は、水素、CH
3またはシクロプロピルである。
【0096】
式IEの一部の実施形態では、R
4はC
3〜C
7シクロアルキルであり、ここでC
3〜C
7シクロアルキルは、非置換であるか、または1個もしくは2個の置換基で置換されている。C
3〜C
7シクロアルキルのための置換基は、独立して、F、CH
3、CF
3、CN、OH、−CH
2−O−CH
3、−O−ベンジル、CO
2H、−C(O)NH−CH
3、−C(O)NH−CH(CH
3)
2、−C(O)NH−CH−CH
2−NH
2、
【化39】
NH
2、−NH−CH
2−CH
3、−N(CH
2−CH
3)
2、−NH−C(O)O−t−ブチル、−NH−C(O)O−エチル、−NH−C(O)CH
3、およびFで任意選択で置換されているフェニルからなる群から選択することができる。
【0097】
式IEの他の実施形態では、R
4は、窒素および酸素からなる群から選択される1個または2個の環原子を有する5〜7員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールである。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは各々独立して、非置換であるか、または=O、CH
3もしくは−CO
2−(tert−ブチル)で置換されている。
【0098】
式IEおよびIDのある特定の実施形態では、R
6’’およびR
6’’は両方ともCH
3である。式IEおよびIDのある特定の実施形態では、R
6’’およびR
6’’は両方ともCH
3であり;WはCHである。式IEおよびIDのある特定の実施形態では、R
6’’およびR
6’’は両方ともCH
3であり;WはNである。
【0099】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFのある特定の実施形態では、R
4は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはビシクロ[2.2.1]ヘプタニルである。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFのある特定の実施形態では、R
4は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはビシクロ[2.2.1]ヘプタニルである。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFの一実施形態では、R
4はシクロペンチルである。
【0100】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFのなお他の実施形態では、
a)R
4は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルもしくはビシクロ[2.2.1]ヘプタニルであるか;
b)R
4は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはビシクロ[2.2.1]ヘプタニルであるか;
c)R
4は、シクロプロピル環、シクロブチル環もしくはシクロペンチル環であるか;または
d)R
4は、シクロペンチルであり;
ここでシクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環またはビシクロ[2.2.1]ヘプタニル環は各々独立して、非置換であるか、またはハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、CF
3、−OCF
3、OH、NH
2、−NH(C
1〜C
6アルキル)、−N(C
1〜C
6アルキル)
2、CN、1個から3個のハロゲン原子で置換されているフェニル、−C(O)−NH−CH
2−(C
1〜C
6アルキル)、−C(O)−NH−CH
2−(C
3〜C
6シクロアルキル)、−NHC(O)−(C
1〜C
6アルキル)、−CH
2−O−(C
1〜C
6アルキル)、
【化40】
からなる群から選択される1個から4個の置換基で置換されている。
【0101】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFのなお他の実施形態では、R
4は、非置換シクロプロピル、非置換シクロブチル、非置換シクロペンチル、非置換シクロヘキシル、または非置換ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルである。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFのなお他の実施形態では、R
4は、非置換シクロプロピル、非置換シクロブチル、非置換シクロペンチル、または非置換ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルである。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFの一実施形態では、R
4は非置換シクロペンチルである。
【0102】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFの可変物(例えば、R
1、R
1a、R
1b、R
2、R
2a、R
2b、R
2c、W、R
w、X、R
x、R
3、R
4、R
4a、R
4b、R
4cおよびZ)の任意の記載は、あらゆる組合せが具体的にかつ個々に列挙されている場合と同じように、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFの任意の他の可変物(複数可)の任意の記載と組み合わせることができると理解される。例えば、R
4について上に記載されている実施形態のいずれかは、あらゆる組合せが具体的にかつ個々に列挙されている場合と同じように、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFの他の可変物について任意の実施形態と組み合わせることができると理解されるべきである。R
6’’およびR
6’’が両方ともCH
3であり、WがCHである式IEまたはIFの一つの例証的な実施形態では、R
4は、(i)具体的な実施形態について記載されているとおりに置換されている、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルもしくはビシクロ[2.2.1]ヘプタニルであり得るか;または(ii)R
4は非置換シクロペンチル環であるかのいずれかであり、全ての他の可変物は、式IEまたはIFに記載されているとおりである。
【0103】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFの代表的な化合物は、下記の表1に示されている。表1における化合物は、ChemBioDraw Ultra12.0を使用して名付けており、同じ構造の化合物を同定するために他の名称が使用され得ると理解されるべきである。他の化合物またはラジカルは、共通の名称または系統的もしくは非系統的名称を用いて名付けることができる。化合物は、例えばChemical Abstract Service(CAS)およびInternational Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)を含めた、化学の当技術分野において共通して認識されている他の命名系および記号を使用して名付けることもできる。本開示の化合物の名称付けおよび番号付けは、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEまたはIFの代表的化合物とともに例示されている。表1に提供されている生物学的データは、本明細書、例えば実施例B1に記載されているとおりに決定された。
【0104】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
【表1-12】
【表1-13】
【表1-14】
【表1-15】
【表1-16】
【表1-17】
【表1-18】
【表1-19】
【表1-20】
【表1-21】
【表1-22】
【表1-23】
【0105】
炭素原子に結合している1個からn個の水素原子が重水素原子またはDによって置き換えられていてよい式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグもしくは溶媒和物も提供され、ここでnは、分子中の水素原子の数である。当技術分野において公知であるとおり、重水素原子は、水素原子の非放射性同位元素である。こうした化合物は、代謝に対する抵抗性の増加を示す場合があり、したがって、哺乳動物に投与される場合に化合物の半減期を増加させるのに有用であり得る。例えば、Foster、「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism」、Trends Pharmacol. Sci.、5巻(12号):524〜527頁(1984年)を参照されたい。こうした化合物は、当技術分野において周知である手段によって、例えば1または複数個の水素原子が重水素によって置き換えられた出発材料を用いることによって合成される。
医薬組成物
【0106】
本明細書において提供されている化合物は、医薬組成物の形態で投与することができる。したがって、本明細書において提供されているのは、活性成分として、本明細書に記載されている化合物の1種もしくは複数種、またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物、ならびに1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤および充填剤を含めた担体、滅菌水溶液および様々な有機溶媒を含めた希釈剤、浸透エンハンサー、可溶化剤およびアジュバントを含有する医薬組成物である。医薬組成物は、単独でまたは他の治療剤と組み合わせて投与することができる。こうした組成物は、製薬技術において周知である手法で調製される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mace Publishing Co.、Philadelphia、Pa.第17版(1985年);およびModem Pharmaceutics、Marcel Dekker, Inc.第3版(G. S. BankerおよびC. T. Rhodes編)を参照されたい。
【0107】
一部の実施形態では、「活性成分」という用語は、生物学的活性を有する式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物を示すために使用される。他の実施形態では、「活性成分」は、医薬的有用性を有する化合物である。
【0108】
所与の化合物の「薬学的に許容される塩」という用語は、所与の化合物の生物学的有効性および特性を保持するとともに、生物学的にもその他でも望ましくないことはない塩を指す。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製することができる。無機塩基から誘導される塩としては、単なる例に過ぎないが、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基から誘導される塩としては、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、例えばアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、二置換シクロアルキルアミン、三置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、二置換シクロアルケニルアミン、三置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、ヘテロ環式アミン、ジヘテロ環式アミン、トリヘテロ環式アミン、混合ジおよびトリアミンの塩が挙げられ、ここで上記アミン上の置換基の少なくとも2個は異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロ環式からなる群から選択される。その上挙げられるのは、2個または3個の置換基が、アミノ窒素と一緒に、ヘテロ環式基またはヘテロアリール基を形成するアミンである。適当なアミンの具体例としては、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソプロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン類、ピペラジン、ピペリジン、モルホリンおよびN−エチルピペリジンが挙げられる。
【0109】
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製することができる。無機酸から誘導される塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸およびリン酸が挙げられる。有機酸から誘導される塩としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸およびサリチル酸が挙げられる。
【0110】
加えて、本明細書に記載されている化合物が酸付加塩として得られるならば、遊離塩基は、上記酸塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基であるならば、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩は、塩基化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従って、適当な有機溶媒中に遊離塩基を溶解させることおよび溶液を酸で処理することによって生成することができる。当業者は、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために使用することができる様々な合成方法論を認識する。
【0111】
本明細書に記載されている化合物のプロドラッグも提供される。一部の実施形態では、本明細書に記載されている「プロドラッグ」としては、被験体に投与される場合、例えば、プロドラッグの代謝プロセシングの際に式Iの化合物になる任意の化合物が挙げられる。プロドラッグの例としては、本明細書に記載されている化合物におけるカルボン酸基などの官能基の誘導体が挙げられる。カルボン酸基の例証的なプロドラッグとしては、以下に限定されないが、カルボン酸エステル、例えばアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、アリールアルキルエステルおよびアリールオキシアルキルエステルが挙げられる。
【0112】
本明細書に記載されている化合物の溶媒和物も提供される。「溶媒和物」は、溶媒および化合物の相互作用によって形成される。同様に、他の実施形態では、「塩」には、塩の溶媒和物が含まれる。溶媒和物には、一水和物および半水和物を含めた、水和物など薬学的に許容される溶媒和物が含まれ得る。
投与のモード
【0113】
医薬組成物は、例えば、直腸、頬、鼻腔内および経皮の経路、動脈内注射により、静脈内に、腹腔内に、非経口的に、筋肉内に、皮下に、経口的に、局所的に、吸入剤として、あるいは含浸装置もしくはコーティングされた装置、例えばステントなど、または動脈挿入円筒ポリマーを介してを含めて、参考として援用される特許および特許出願に記載されているとおり、同様の有用性を有する剤の投与の認容されているモードのいずれかによって、単一用量または複数回用量のいずれかで投与することができる。
【0114】
投与のための一つのモードは非経口である。一実施形態では、投与のためのモードは注射による。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの組成物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物が注射による投与のために組み込まれ得る形態としては、水性もしくは油懸濁物、またはゴマ油、コーン油、綿実油もしくは落花生油とのエマルジョン、ならびにエリキシル、マンニトール、デキストロース、または滅菌水溶液、および同様の医薬ビヒクルが挙げられる。食塩水での水溶液も注射のために慣例的に使用されているが、本発明の文脈ではあまり好ましくない。エタノール、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど(およびその適当な混合物)、シクロデキストリン誘導体、ならびに植物油も用いられ得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散の場合には、必要とされる粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の防止は、様々な抗細菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸およびチメロサールなどによってもたらされ得る。
【0115】
滅菌注射可能溶液は、上に列挙されているとおりの様々な他の成分とともに適切な溶媒中に、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物を所要量で組み込むことによって調製され、必要とされる場合、その後に濾過滅菌を行う。一般に、分散物は、塩基性分散媒および上に列挙されているものからの必要とされる他の成分を含有する滅菌ビヒクルに、様々な滅菌活性成分を組み込むことによって調製される。滅菌注射可能溶液の調製のための滅菌粉末の場合において、調製の好ましい方法は、前もって滅菌濾過された、活性成分プラス任意の追加の所望の成分の溶液から該活性成分プラス任意の追加の所望の成分の粉末をもたらす真空乾燥および凍結乾燥技法である。
【0116】
経口投与は、本発明に従った化合物の投与のための別の経路である。投与は、例えばカプセルまたは腸溶性コーティング錠剤によることができる。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの少なくとも一つの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物が含まれる医薬組成物を作製する際、活性成分は、通常、賦形剤によって希釈され、そして/またはカプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得るような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として働く場合、それは、活性成分のためのビヒクル、担体または媒体として作用する固体、半固体または液体材料(上記の通り)の形態であってよい。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤(固体として、または液体媒体中で)、例えば活性化合物を10重量%まで含有する軟膏剤、軟質および硬質ゼラチンカプセル、滅菌注射可能溶液、ならびに滅菌包装粉末の形態であってよい。
【0117】
適当な賦形剤の一部の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが挙げられる。製剤には、追加として、滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱物油;湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤、例えばメチルヒドロキシ−ベンゾエートおよびプロピルヒドロキシ−ベンゾエート;甘味剤;ならびに香味剤が含まれ得る。
【0118】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの少なくとも一つの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物が含まれる組成物は、当技術分野において公知である手順を用いることによって被験体への投与後に活性成分の迅速放出、持続放出または遅延放出を提供するように製剤化することができる。経口投与のための制御放出薬物送達システムとしては、ポリマーコーティングリザーバーまたは薬物−ポリマーマトリックス製剤を含有する浸透圧ポンプシステムおよび溶解システムが挙げられる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号;同4,326,525号;同4,902,514号;および同5,616,345号に示されている。本発明の方法における使用のための別の製剤化は、経皮送達装置(「パッチ」)を用いる。こうした経皮パッチは、制御量で本発明の化合物の連続的または不連続的な注入を提供するために使用することができる。薬剤の送達のための経皮パッチの構築および使用は、当技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同4,992,445号および同5,001,139号を参照されたい。こうしたパッチは、薬剤の連続送達、拍動送達またはオンデマンド送達用に構築することができる。
【0119】
組成物は、一部の実施形態では、単位剤形で製剤化することができる。「単位剤形」という用語は、ヒト被験体および他の哺乳動物のための単位投薬量として適当な物理的に別個の単位を指し、各単位は、適当な医薬賦形剤(例えば、錠剤、カプセル、アンプル)と連携して所望の治療効果をもたらすように算出された活性材料の所定の量を含有する。化合物は、一般に、薬学的に有効な量で投与される。一部の実施形態では、経口投与用に、各投薬単位は、本明細書に記載されている化合物を1mgから2g含有する。他の実施形態では、非経口投与用に、各投薬単位は、本明細書に記載されている化合物を0.1mgから700mg含有する。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、通常、処置される状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびそれの相対的活性、個々の被験体の年齢、重量および応答、ならびに被験体の症状の重症度を含めた関連状況に照らして医師によって決定されると理解される。
【0120】
ある特定の実施形態では、投薬量レベルは、1日当たり体重1キログラム当たり0.1mgから140mgであってよい。こうした投薬量レベルは、ある特定の例では、上に示されている状態の処置において有用であり得る。他の実施形態では、投薬量レベルは、1日当たり1被験体当たり0.5mgから7gであってよい。単一剤形を生成するためにビヒクルと組み合わされてもよい活性成分の量は、処置される宿主および特別な投与モードに依存して変わる。投薬単位形態は、活性成分を1mgから500mg含有することができる。
【0121】
投薬の頻度も、使用される化合物および処置される特別な疾患または状態に依存して変わってもよい。一部の実施形態では、例えば、自己免疫性および/または炎症性疾患の処置については、1日4回またはそれ未満の投薬レジメンが使用される。一部の実施形態では、1日1回または2回の投薬レジメンが使用される。しかしながら、任意の特別な被験体のための具体的な用量レベルは、用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康、性別、食餌療法、投与時間、投与経路、および排出速度、薬物組合せ、ならびに治療を受ける被験体における特別な疾患の重症度を含めた、様々な因子に依存すると理解される。
【0122】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要活性成分は、医薬賦形剤と混合されることで、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物の均質混合物を含有する固体予備製剤組成物を形成することができる。これらの予備製剤組成物を均質と称する場合、活性成分は、組成物が錠剤、丸剤およびカプセルなどの同等に有効な単位剤形に容易に細分され得るように、組成物の全体にわたって均等に分散することができる。
【0123】
本明細書に記載されている化合物の錠剤または丸剤は、延長作用の利点を与える剤形をもたらすように、または胃の酸条件から保護するようにコーティングされても、配合されてもよい。例えば、錠剤または丸剤は、内部投薬および外部投薬の構成成分を含むことができ、後者は前者を覆うエンベロープの形態であってよい。二つの構成成分は、胃における崩壊に抵抗するとともに内部構成成分が十二指腸中まで無傷で通過することまたはその放出が遅延することを可能にする働きをする腸溶性層によって分離することができる。様々な材料が、こうした腸溶性層またはコーティングのために使用され得、こうした材料には、多数のポリマー酸ならびにポリマー酸とセラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースのような材料との混合物が含まれる。
【0124】
吸入または吹入のための組成物としては、薬学的に許容される水性溶媒もしくは有機溶媒またはその混合物での溶液および懸濁物、ならびに粉末が挙げられる。液体または固体の組成物は、上に記載されているとおりの適当な薬学的に許容される賦形剤を含有することができる。一部の実施形態では、組成物は、局所性または全身性効果のために経口または経鼻呼吸経路によって投与される。他の実施形態では、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧することができる。噴霧された溶液は噴霧装置から直接吸入することができるか、または噴霧装置はフェイスマスクテントもしくは間欠的陽圧呼吸機に取り付けることができる。溶液、懸濁物または粉末の組成物は、適切な手法で製剤を送達する装置から、好ましくは経口的または経鼻的に投与することができる。
BRD4阻害剤の治療的使用
【0125】
本明細書において提供されているのは、BRD4を阻害することで様々な疾患または状態を処置するための方法である。該方法は、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの一つもしくは複数の化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物、あるいはその任意の組成物(その任意の医薬組成物を含む)の治療有効量を投与することを含む。
【0126】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物の「治療有効量」という用語は、被験体に投与されると、症状の寛解または疾患進行を遅らせることなどの治療的利益を提供するための処置をもたらすのに充分な量を意味する。例えば、治療有効量は、BRD4活性の阻害に応答性の疾患または状態の症状を減少させるのに充分な量であり得る。治療有効量は、処置される被験体および疾患または状態、被験体の重量および年齢、疾患または状態の重症度、ならびに投与する手法に依存して変わってもよく、これは当業者によって容易に決定することができる。
【0127】
「処置」または「処置すること」は、臨床的結果を含めた、有益または所望の結果を得るためのアプローチである。有益または所望の臨床的結果には、以下の一つまたは複数が含まれ得る。
a)疾患または状態を阻害すること(例えば、疾患もしくは状態に起因する一つもしくは複数の症状を減少させること、および/または疾患もしくは状態の程度を軽減すること);
b)疾患もしくは状態に伴う一つもしくは複数の臨床症状の発症を遅らせるもしくは抑止すること(例えば、疾患または状態を安定化すること、疾患もしくは状態の悪化もしくは進行を予防もしくは遅延させること、および/または疾患もしくは状態の拡散(例えば、転移)を予防もしくは遅延させること);ならびに/あるいは
c)疾患を緩和すること、即ち、臨床症状の後退を引き起こすこと(例えば、疾患状態を寛解させること、疾患もしくは状態の部分的もしくは全体的寛解を提供すること、別の薬物療法の効果を増強すること、疾患の進行を遅延させること、生活の質を高めること、および/または生存を延長させること。
【0128】
「予防」または「予防すること」は、疾患または状態の臨床症状が発症しないようにする、疾患または状態の任意の処置を意味する。化合物は、一部の実施形態では、疾患または状態のリスクがあるまたはその家族歴を有する被験体(ヒトを含む)に投与されてもよい。
【0129】
一部の実施形態では、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物は、ブロモドメインの阻害に応答性の任意の疾患または状態を処置するために使用される。ある特定の実施形態では、ブロモドメインは、ブロモドメイン含有タンパク質4(BRD4)である。
【0130】
「阻害」という用語は、生物学的活性またはプロセスのベースライン活性の減少を示す。「BRD4の阻害」またはその変異形は、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物の非存在下でのBRD4の活性に対する、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEおよびIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物の存在への直接的または間接的な応答としてのBRD4の活性の減少を指す。
【0131】
一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物および組成物は、自己免疫疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、がん、心血管障害、腎障害、ウイルス感染または肥満を処置するために使用され得る。
【0132】
他の実施形態では、本明細書に記載されている化合物および組成物は、心血管障害、腎障害またはウイルス感染を処置するために使用され得る。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物および組成物は、関節リウマチ、変形性関節症、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、炎症性腸疾患、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺臓炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎、脱毛症、尋常性白斑、水疱性皮膚疾患、腎炎、血管炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、うつ病、網膜炎、ぶどう膜炎、強膜炎、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、糖尿病(I型糖尿病を含む)、移植器官の急性拒絶、急性痛風、巨細胞動脈炎、腎炎、糸球体腎炎、巨細胞動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、ベーチェット病、川崎病、高安動脈炎、リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病および肥満を処置するために使用され得る。
【0133】
本明細書に記載されている方法は、in vivoまたはex vivoにおける細胞集団に適用することができる。「in vivo」は、動物またはヒト内のように、生きている個体内を意味する。この文脈において、本明細書に記載されている方法は、個体において治療的に使用することができる。「ex vivo」は、生きている個体の外側を意味する。ex vivo細胞集団の例としては、in vitro細胞培養物、および個体から得られる流体または組織の試料を含めた生物学的試料が挙げられる。こうした試料は、当技術分野において周知の方法によって得ることができる。例証的な生物学的流体試料としては、血液、脳脊髄液、尿および唾液が挙げられる。例証的な組織試料としては、腫瘍およびその生検材料が挙げられる。この文脈において、本発明は、治療および実験の目的を含めた、様々な目的で使用され得る。例えば、本発明は、所与の適応症、細胞型、個体、および他のパラメータのための、BRD4阻害剤の投与の最適なスケジュールおよび/または服用を決定するためにex vivoで使用され得る。こうした使用から収集された情報は、実験目的で、またはクリニックにおいてin vivo処置のためのプロトコールを設定するために使用され得る。本発明が適当であり得る他のex vivoでの使用は、下に記載されているかまたは当業者に明らかとなる。式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの選択化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物は、ヒトまたは非ヒト被験体における安全性または耐性投薬量を検査するために、さらに特徴付けられ得る。こうした特性は、当業者に共通して知られている方法を使用して検査することができる。
キットおよび製造品
【0134】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物が含まれるキット、および適当な包装が提供される。一実施形態では、キットには、使用のための指示がさらに含まれる。一態様では、キットには、式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物、および本明細書に記載されている疾患または状態の処置における化合物の使用のための指示が含まれる。
【0135】
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物が適当な容器中に含まれる製造品が提供される。容器は、バイアル、ジャー、アンプル、前充填シリンジおよび静脈内バッグであってよい。
一般の合成方法
【0136】
本明細書に記載されている新規化合物を得るための方法は、当業者に明らかであり、適当な手順は、例えば、下記の反応スキームおよび実施例に、ならびに本明細書において引用されている文献に記載されている。
【化41】
【0137】
式Iの化合物を調製する一つの例証的な方法は、反応スキーム1に示されている。
ステップ1−式2の調製
【0138】
式2の化合物は、市販のベンジルメルカプタンを、式1の市販の化合物に、塩基の存在下でカップリングすることによって調製することができる。上に示されているとおり、R
1、R
2、R
7、R
xおよびWの置換基は、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである。式1における置換基LGは、任意の適切な脱離基(例えば、F、Cl、Br)であってよく、Xは各出現で、同じであっても異なっていてよい。反応は、ジメチルホルムアミド(DMF)などの適切な溶媒中で、約0℃の温度で約1時間から5時間実施される。反応混合物は室温に加温させておく。反応が実質的に完了したら、式2の生成物は、抽出など従来の手段によって単離され、その後、シリカゲル上での残渣のクロマトグラフィーによる精製を行う。代替として、式2の化合物は、精製することなく次のステップで使用することができる。
ステップ2−式3の調製
【0139】
式2の化合物は、次いで、触媒および塩基の存在下でトリフルオロボレート(trifloroborate)塩との鈴木カップリング反応を行うことで、式3の化合物を得る。上に示されているとおり、トリフルオロボレート塩は置換基Zで置換されており、ここでZは、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである。ボロン酸およびボロン酸エステルも鈴木カップリング反応のために使用することができると理解されるべきである。適当な触媒としては、(1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリデン)(3−クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド(Peppsi−iPr)などのパラジウム触媒が挙げられ得る。適当な塩基としては、例えば、炭酸セシウムが挙げられ得る。適当な溶媒としては、例えば、ジメトキシエタンおよび水を含めた、有機溶媒および水の組合せが挙げられ得る。反応は、適切な溶媒中窒素下、約70℃から100℃の高温で約30分間から5時間実施される。反応が実質的に完了したら、反応物は室温に冷却させておく。反応混合物は、水性相と有機相の間で分配することができる。水性相は廃棄され、有機相はシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製される。代替として、式3の化合物は、精製することなく次のステップで使用することができる。
ステップ3−式4の調製
【0140】
式3の化合物は、次いで、適切に置換されたハロイミダゾリジン−2,4−ジオン化合物、例えば、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオンの存在下で酸化することができる。反応は典型的には、酸の存在下、適切な溶媒中で行われる。適当な酸としては、例えば、酢酸が挙げられ得る。適当な溶媒としては、例えば、アセトニトリルおよび水を含めた、溶媒の組合せが挙げられ得る。出発材料は約0℃の温度で合わせられ、反応混合物は室温まで加温させておく。反応が実質的に完了したら、式4の化合物は、従来の手段によって、例えば、ブラインおよび有機溶媒、例えば酢酸エチルを使用する抽出によって単離される。有機層を、乾燥させ、濃縮する。式4の粗化合物は、シリカゲル上のクロマトグラフィーを使用して精製するまたは精製することなく次のステップで使用することができる。
ステップ4−式Iの調製
【0141】
適切に置換されたアミンは、適切な溶媒中で式4の化合物と反応させることで、式Iの生成物が得られる。上に示されているとおり、アミンは、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである置換基R
3およびR
4を有する。適当な溶媒としては、酢酸エチルなどの有機溶媒が挙げられ得る。反応は室温で5分間から1時間実施される。反応が実質的に完了したら、式Iの化合物は、抽出などの慣例手段によって単離され、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製される。
【0142】
式Iの化合物を調製する別の例証的な方法は、反応スキーム2に示されている。
【化42】
【化43】
ステップ1−式5の調製
【0143】
式2の化合物は、上記の反応スキーム1に記載されている一般的手順に従って調製することができる。式2の化合物は、次いで、適切に置換されているハロイミダゾリジン−2,4−ジオン化合物、例えば、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオンの存在下で酸化させることができる。反応は典型的には、酸の存在下、適切な溶媒中で行われる。適当な酸としては、例えば、酢酸が挙げられ得る。適当な溶媒としては、例えばアセトニトリルおよび水を含めた、溶媒の組合せが挙げられ得る。出発材料は約0℃の温度で合わせられ、反応混合物は室温まで加温させておく。反応が実質的に完了したら、式5の化合物は、従来の手段によって、例えば、ブラインおよび有機溶媒、例えば酢酸エチルを使用する抽出によって単離される。有機層を、乾燥させ、濃縮する。式5の粗化合物は、シリカゲル上のクロマトグラフィーを用いて精製しても、精製することなく次のステップで使用してもよい。
ステップ2−式6の調製
【0144】
適切に置換されたアミンは、適切な溶媒中で式5の化合物と反応させることで、式6の生成物が得られる。上に示されているとおり、アミンは、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである置換基R
3およびR
4を有する。適当な溶媒としては、酢酸エチルなどの有機溶媒が挙げられ得る。反応は室温で5分間から1時間実施される。反応が実質的に完了したら、式6の化合物は、抽出などの慣例手段によって単離され、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製される。代替として、式6の化合物は、精製することなく次のステップで使用することができる。
ステップ3−式Iの調製
【0145】
式6の化合物は、次いで、触媒および塩基の存在下でボロン酸誘導体との鈴木カップリング反応を受けて、式Iの生成物を得る。上に示されているとおり、ボロン酸誘導体はZで置換されており、ここでZは、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである。適当なボロン酸誘導体としては、例えば3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−ボロン酸ピナコールエステルなどのボロン酸エステルが挙げられ得る。適当な触媒としては、Peppsi−iPrなどのパラジウム触媒が挙げられ得る。適当な塩基としては、例えば、炭酸セシウムが挙げられ得る。適当な溶媒としては、例えばジメトキシエタンおよび水を含めた、有機溶媒および水の組合せが挙げられ得る。反応は、適切な溶媒中で窒素下、約70℃から100℃の高温で約30分間から5時間実施される。反応が実質的に完了したら、反応物は室温に冷却させておく。反応混合物は、水性相と有機相の間で分配することができる。水性相は廃棄され、有機相はシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製されることで、式Iの化合物を得る。
【0146】
式Iの化合物を調製する別の例証的な方法は、反応スキーム3に示されている。
【化44】
【0147】
式7の化合物は、溶媒の存在下でボロン酸誘導体、触媒および塩基と反応させることで、式Iの化合物を生成することができる。式7における置換基R
1、R
3、R
4、R
7、R
x、WおよびZは、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである。式7における置換基LGは、任意の適切な脱離基(例えば、F、Cl、Br)であってよい。ボロン酸誘導体は、R
2で置換されており、ここでR
2は、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおり、アリールまたはヘテロアリールである。適当な触媒としては、(1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリデン)(3−クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド(Peppsi−iPr)などのパラジウム触媒が挙げられ得る。適当な塩基としては、例えば、炭酸セシウムが挙げられ得る。適当な溶媒としては、例えばジメトキシエタンおよび水を含めた、有機溶媒および水の組合せが挙げられ得る。反応は、適切な溶媒中で窒素下、約70℃から100℃の高温で約30分間から5時間実施される。反応が実質的に完了したら、反応物は室温に冷却させておく。反応混合物は濃縮され、例えばシリカゲル上のクロマトグラフィーまたは分取HPLCを含めた任意の適当な方法によって精製されることで、式Iの化合物を得ることができる。
【0148】
式Iの化合物を調製するなお別の例証的な方法は、反応スキーム4に示されている。
【化45】
【0149】
式7の化合物は、硫酸銅およびプロリンの存在下、適当な溶媒の存在下でアミンと反応させることで、式Iの化合物を生成することができる。式7における置換基R
1、R
3、R
4、R
7、R
x、WおよびZは、式Iの化合物について本明細書において定義されているとおりである。式7における置換基Xは、任意の適切な脱離基(例えば、F、Cl、Br)であってよい。アミンは、式Iの化合物に対して本明細書においてR
2について記載されている任意のアミンであってよい。適当な溶媒としては、例えば、メトキシエタノールが挙げられ得る。反応混合物は、100℃から150℃で1時間から5時間実施される。反応が実質的に完了したら、反応物は室温に冷却させておく。反応混合物は濃縮され、例えばシリカゲル上のクロマトグラフィーまたは分取HPLCを含めた任意の適当な方法によって精製されることで、式Iの化合物を得ることができる。
【0150】
以下の実施例は、ある特定の好ましい実施形態を実証するために挙げられる。後に続く実施例に開示されている技法は、本発明の実践でよく機能することが発明者によって見出されている技法を代表しており、したがって、それの実践のためのある特定の好ましいモードを構成していると考えることができると、当業者によって認められるべきである。しかしながら、当業者は、多くの変更が、開示されている具体的な実施形態においてなされ、それでもなお、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく同類または同様の結果を得ることができることを、本開示に照らして認めるはずである。
【実施例】
【0151】
以下の略語が下記の実施例で使用される。
DMF ジメチルホルムアミド
HATU 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート メタンアミニウム(methanaminium)
HEPES (4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
mCPBA メタクロロ過安息香酸
MeCN アセトニトリル
NaCl 塩化ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
Na
2SO
4 硫酸ナトリウム
NBS N−ブロモスクシンイミド
Peppsi−iPr (1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリデン)(3−クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド
POCl
3 塩化ホスホリル
rf 保持因子
TFA トリフルオロ酢酸
TCEP トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン
(実施例1)
4−(5−(ベンジルチオ)キノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾールの調製
【化46】
【0152】
ベンジルメルカプタン(6mL、50.5mmol)を、5,7−ジクロロキノリン(10g、50.5mmol)、炭酸セシウム(20g、60mmol)およびDMF(50mL)の混合物に、0℃で、滴下により添加した。反応混合物を室温まで加温しておき、2時間撹拌し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより精製して、5−(ベンジルチオ)−7−クロロキノリン(2:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.5)を結晶性の黄色の固体として得た。所望でない位置異性体が後に溶離する(2:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.4)。反応は、所望の異性体に対してわずかに選択的である。
【0153】
5−(ベンジルチオ)−7−クロロキノリン(3.94g、13.4mmol)、トリフルオロボレート(1.5〜2.0当量、Aldrichカタログ番号750301)、Peppsi−iPr(2mol%、Aldrichカタログ番号669032)および炭酸セシウム(4当量)の混合物に、窒素下で、ジメトキシエタン(20mL)および水(15mL)を添加した。反応混合物を90℃に加熱し、通常1時間後に完了する。混合物を水とアセテートの間で分配した。水性相を廃棄し、生成物をシリカゲルによって精製して(2:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.22)、所望の生成物、4−(5−(ベンジルチオ)キノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾールを得た。
(実施例2)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホニルクロリドの調製
【化47】
【0154】
固体1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(680mg、3.45mmol)を、4−(5−(ベンジルチオ)キノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール(600mg、1.73mmol)、アセトニトリル(15mL)、酢酸(0.6mL)および水(0.4mL)の氷冷混合物に添加した。反応混合物を室温まで加温しておき、1時間撹拌した後、ブラインと酢酸エチルの間で分配した。硫酸ナトリウムを使用して有機層を乾燥させ、蒸発させた。粗製スルホニルクロリドをシリカゲル上で精製して(2:1のヘキサン:酢酸エチルにおいてrf=0.3)、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホニルクロリドを結晶性固体として得た。
(実施例3)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化48】
【0155】
シクロペンチルアミン(0.4mL、4mmol)を、酢酸エチル(15mL)中の7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホニルクロリド(500mg、1.55mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で15分間撹拌した後、クエン酸の水溶液と酢酸エチルの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。シリカゲル上で精製して(2:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.07)、N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドを得た。
【0156】
C
19H
21N
3O
3S。372.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.07 (m, 2H), 8.30 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.13 (d, J=2Hz, 1H), 7.76 (m, 1H), 3.54 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8 H).
(実施例4)
(1S,2R)−N−シクロペンチル−2−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド)シクロペンタンカルボキサミドの調製
【化49】
【0157】
アミノ酸(181mg、1.40mmol)、水(2mL)およびアセトン(2mL)の混合物に、1NのNaOH(1.4mL、1.40mmol)を、撹拌しながら添加した。反応混合物を0℃に冷却し、アセトン(3mL)中のスルホニルクロリド(200mg、0.62mmol)の溶液をゆっくり添加した。0℃で5分間撹拌した後、ヒューニッヒ塩基(250uL、1.40mmol)を添加し、混合物を0℃でさらに10分間撹拌した。次いで、氷浴を除去し、反応混合物を、出発材料スルホニルクロリドが消失するまで室温で撹拌した。水(50mL)を混合物に添加し、続いて、エチルエーテル(20mL)で抽出した。水層をクエン酸によってpH2〜3に酸性化し、続いて、酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、30%の塩化アンモニウム水溶液(80mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、淡黄色の固体を(1S,2R)−2−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド)シクロペンタンカルボン酸として得た。LCMS m/z 416.1(M+H)。さらなる精製をすることなく、生成物を次のステップで使用した。
【0158】
無水DMF(1mL)中のHATU(38mg、0.10mmol)、シクロペンタンアミン(9mg、0.10mmol)、および(1S,2R)−2−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド)シクロペンタンカルボン酸(21mg、0.05mmol)の混合物に、出発材料酸が消失するまで(約1時間)撹拌しながらヒューニッヒ塩基(30uL、0.16mmol)をゆっくり添加した。反応混合物をクエン酸水溶液でpH2〜3に酸性化し、次いで、分取HPLCにかけて、(1S,2R)−N−シクロペンチル−2−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド)シクロペンタンカルボキサミドを得た。
(実施例5)
2−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化50】
【0159】
ジクロロメタン(5mL)中のN−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド(272mg、0.73mmol)およびmCPBA(最大で77重量%、364mg)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、亜硫酸ナトリウム水溶液、続いてブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をPOCl
3中に溶解させ、80℃で1時間加熱した。反応混合物を濃縮した後、酢酸エチルと水性重炭酸ナトリウムの間で分配した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、シリカゲル上で精製して(2:1のヘキサン:酢酸エチルにおいてrf=0.42)、2−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドを得た。
【0160】
C
19H
20ClN
3O
3S。406.9(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.08 (d, J=9.2Hz, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.13 (d, J=2.0Hz, 1H), 7.85 (d, J=9.2Hz, 1H), 3.49 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8 H).
(実施例6)
N−シクロペンチル−2−シクロプロピル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化51】
【0161】
2−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド(23mg、0.057mmol)、シクロプロパンボロン酸(50mg、10当量)dppfPdCl2(8mg、20mol%)、炭酸カリウム(60mg)およびジオキサン(1mL)の混合物を、窒素でパージし、110℃で1時間加熱した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、所望の生成物、N−シクロペンチル−2−シクロプロピル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドを得た。
【0162】
C
22H
25N
3O
3S。412.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 8.91 (d, J=9.2Hz, 1H), 8.11 (d, J=7.2Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.97 (d, J=2.0Hz, 1H), 7.63 (d, J=9.2Hz, 1H), 3.48 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.36 (m, 1H), 2.84 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H), 1.14 (m, 4H).
(実施例7)
N−シクロペンチル−2−((シクロプロピルメチル)アミノ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化52】
【0163】
2−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド(23mg、0.057mmol)、シクロプロピルメチルアミン(0.2mL)およびDMF(0.5mL)の混合物を、110℃で1時間加熱した。反応混合物を分取HPLCによって精製して、所望の生成物、N−シクロペンチル−2−((シクロプロピルメチル)アミノ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドを得た。
【0164】
C
23H
28N
4O
3S。441.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 8.70 (br, 1H), 8.2−7.7 (br, 3 H), 7.15 (br, 1H), 3.51 (m, 1H), 3.36 (m, 2H), 2.51 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H), 1.18 (m, 1H), 0.57 (m, 2H), 0.33 (m, 2H).
(実施例8)
N−シクロペンチル−2−(シクロプロピルメトキシ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化53】
【0165】
2−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド(18mg、0.044mmol)およびシクロプロピルメタノール(1mL)の混合物を、過剰の水素化ナトリウムで処理し、60℃に終夜加熱した。混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、所望の生成物、N−シクロペンチル−2−(シクロプロピルメトキシ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドを得た。
【0166】
C
23H
27N
3O
4S。442.1.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 8.94 (d, J=8.8Hz, 1H), 8.10 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.97 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.91 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.28 (d, J=8.8Hz, 1H), 4.30 (d, J=6.8Hz, 2H), 3.48 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.49 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H), 0.60 (m, 2H), 0.41 (m, 2H).
(実施例9)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化54】
【0167】
酢酸(10mL)中の2−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド(350mg、0.86mmol)および酢酸ナトリウム(700mg、10当量)の混合物を終夜還流した。混合物を重炭酸ナトリウム溶液と酢酸エチルの間で分配した。有機相を重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドを白色の粉末として得た。
【0168】
C
19H
21N
3O
4S。388.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.07 (s, 1H), 8.58 (d, J=10Hz, 1H), 8.11 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.64 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.57 (d, J=1.6Hz, 1H), 6.71 (dd, J=10, 1.6Hz, 1H), 3.50 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 1.6−1.4 (m, 8H).
(実施例10)
3−ブロモ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化55】
【0169】
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミド(100mg、0.26mmol)およびNBS(150mg、3当量)の溶液を80℃で1時間加熱した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、シリカゲル上で精製して(酢酸エチルにおいてrf=0.75)、3−ブロモ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドを白色の粉末として得た。
【0170】
C
19H
20BrN
3O
4S。467.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.65 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.31 (d, J=9.2Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 3.51 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.65−1.25 (m, 8H).
(実施例11)
3−シアノ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化56】
【0171】
3−ブロモ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミド(16mg、0.034mmol)、シアン化亜鉛(20mg、5当量)、Pd(PPh
3)
4(4mg、10mol%)およびDMFの混合物を、135℃で2時間加熱した。反応混合物を分取HPLCによって精製して、3−シアノ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドを得た。
【0172】
C
20H
20N
4O
4S。413.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.83 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 8.29 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 3.48 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H).
(実施例12)
N−シクロペンチル−2−(ジフルオロメチル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化57】
【0173】
C
20H
21F
2N
3O
3S。422.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.28 (d, J=8.8Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.26 (d, J=7.2Hz, 1H), 8.21 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.02 (d, J=8.8Hz, 1H), 7.18 (t, J=54Hz, 1H), 3.52 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H).
19F NMR (DMSO) δ −116.0 (d, J=54Hz, 2F).
(実施例13)
N−シクロプロピル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化58】
【0174】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0175】
C
17H
17N
3O
3S。344.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.08 (d, J=4.0Hz, 1H), 9.06 (J=8.8Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.77 (dd, J=8.8, 4.0Hz, 1H), 2.52 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 2.18 (m, 1H), 0.45 (m, 2H), 0.31 (m, 2H).
(実施例14)
N−シクロプロピル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−メチルキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化59】
【0176】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0177】
C
18H
19N
3O
3S。358.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.18 (d, J=8.4Hz, 1H), 9.09 (d, J=4.4Hz, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.78 (dd, J=8.8, 4.0Hz, 1H), 2.82 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.04 (m, 1H), 0.71 (m, 4H).
(実施例15)
N−シクロブチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化60】
【0178】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0179】
C
18H
19N
3O
3S。358.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.08 (m, 2H), 8.50 (d, J=8.4Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.78 (dd, J=8.4, 4.0Hz, 1H), 3.70 (m, 1H), 2.52 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 1.9−1.4 (m, 6H).
(実施例16)
N−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化61】
【0180】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0181】
C
19H
19F
2N
3O
3S。408.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.09 (d, J=4.0Hz, 1H), 9.04 (d, J=8.4Hz, 1H), 8.38 (t, J=6.0Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.78 (dd, J=8.4, 4.4Hz, 1H), 2.99 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.45 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.20 (m, 3H).
(実施例17)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化62】
【0182】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0183】
C
23H
21N
3O
3S。420.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.09 (d, J=4.0Hz, 1H), 9.02 (d, J=8.8Hz, 1H), 8.74 (d, J=2.8Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.71 (dd, J=8.8, 4.0Hz, 1H), 7.08 (m, 3H), 6.69 (d, J=6.8Hz, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.31 (m, 1H), 2.15 (s, 3H), 1.65 (m, 1H), 1.09 (m, 2H).
(実施例18)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,2R)−2−(4−フルオロフェニル)シクロペンチル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化63】
【0184】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0185】
C
25H
24FN
3O
3S。466.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.18 (d, J=8.0Hz, 1H), 9.08 (d, J=4.4Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.19 (d, J=J=7.6Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.78 (dd, J=8.8, 4.0Hz, 1H), 6.92 (m, 2H), 6.81 (m, 2H), 3.63 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.45 (m, 1H), 2.31 (s, 3H), 2.20 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.6−1.2 (m, 4 H).
(実施例19)
4−((7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−イル)スルホニル)ピペラジン−2−オンの調製
【化64】
【0186】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0187】
C
18H
18N
4O
4S。387.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.10 (dd, J=4.4, 1.6Hz, 1H), 9.04 (d, J=8.4Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.17 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.07 (br, 1H), 7.78 (dd, J=8.4, 4.0Hz, 1H), 3.74 (s, 2H), 3.47 (m, 2H), 3.21 (m, 2H), 2.53 (s, 3H), 2.34 (s, 3H).
(実施例20)
N−(シクロプロピルメチル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化65】
【0188】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0189】
C
18H
19N
3O
3S。358.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.08 (m, 2H), 8.31 (t, J=6.0Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.77 (m, 1H), 2.79 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 0.74 (m, 1H), 0.25 (m, 2H), 0.02 (m, 2H).
(実施例21)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−メトキシキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化66】
【0190】
この化合物は、上記の実施例8における手順に従って調製した。
【0191】
C
20H
23N
3O
4S。402.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 8.94 (d, J=9.6Hz, 1H), 8.12 (d, J=7.2Hz, 1H), 8.01 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.92 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.26 (d, J=9.6Hz, 1H), 4.04 (s, 3H), 3.51 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H).
(実施例22)
2−アミノ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化67】
【0192】
この化合物は、上記の実施例7における手順に従って調製した。
【0193】
C
19H
22N
4O
3S。387.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 8.82 (br, 1H), 8.14 (br, 1H), 7.79 (br, 2H), 7.14 (br, 1H), 3.52 (m, 1H), 2.52 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H).
(実施例23)
8−クロロ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化68】
【0194】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0195】
C
19H
20ClN
3O
3S。406.5(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.21 (d, J=4.0Hz, 1H), 9.16 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.26 (d, J=6.4Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.91 (dd, J=8.4, 4.0Hz, 1H), 3.53 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.14 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H).
(実施例24)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1S,3R)−3−ヒドロキシシクロペンチル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化69】
【0196】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0197】
C
19H
21N
3O
4S。388.1(M+1)。
(実施例25)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,3S)−3−ヒドロキシシクロヘキシル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化70】
【0198】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0199】
C
20H
23N
3O
4S。402.1(M+1)。
(実施例26)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化71】
【0200】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0201】
C
20H
23N
3O
4S。402.1(M+1)。
(実施例27)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−(1−メチルシクロペンチル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化72】
【0202】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0203】
C
20H
23N
3O
3S。386.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.09 (m, 2H), 8.29 (s, 1H), 8.16 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.76 (dd, J=8.8, 4.0Hz, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 1.83 (m, 2H), 1.35 (m, 4H), 1.20 (s, 3H), 1.11 (m, 2H).
(実施例28)
tert−ブチル((1s,3s)−3−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド)シクロブチル)カルバメートの調製
【化73】
【0204】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0205】
C
23H
28N
4O
5S。473.1(M+1)。
(実施例29)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−(1H−イミダゾール−1−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化74】
【0206】
C
22H
23N
5O
4S。454.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.96 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.30 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.70 (m, 2H), 3.46 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 1.60−1.25 (m, 8 H).
(実施例30)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(1H−ピラゾール−1−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化75】
【0207】
C
22H
23N
5O
4S。454.1(M+1)。
(実施例31)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化76】
【0208】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0209】
C
19H
21N
3O
4S。388.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.12 (d, J=8Hz, 1 H), 9.02 (dd, J=4および2Hz, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 8.15 (d, J=2Hz, 1 H), 7.92 (d, J=8Hz, 1 H), 7.70 (dd, J=8および4Hz, 1 H), 3.64 (m, 1 H), 3.36 (m, 1 H), 2.46 (s, 3 H), 2.29 (s, 3 H), 1.6−1.2 (m, 7 H).
(実施例32)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化77】
【0210】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0211】
C
19H
21N
3O
4S。388.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.07 (m, 2 H), 8.27 (s, 1 H), 8.20 (d, J=2Hz, 1 H), 8.10 (d, J=8Hz, 1 H), 7.74 (dd, J=8および4Hz, 1 H), 3.73 (m, 1 H), 3.29 (m, 1 H), 2.49 (s, 3 H), 2.33 (s, 3 H), 1.8−1.2 (m, 7 H).
(実施例33)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化78】
【0212】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0213】
C
19H
21N
3O
4S。388.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.12 (d, J=8Hz, 1 H), 9.03 (dd, J=4および2Hz, 1 H), 8.24 (d, J=1Hz, 1 H), 8.15 (d, J=2Hz, 1 H), 7.92 (d, J=8Hz, 1 H), 7.78 (dd, J=8および4Hz, 1 H), 3.64 (m, 1 H), 3.35 (m, 1 H), 2.48 (s, 3 H), 2.29 (s, 3 H), 1.6−1.2 (m, 7 H).
(実施例34)
(1R,2R)−N−シクロペンチル−2−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミド)シクロペンタンカルボキサミドの調製
【化79】
【0214】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0215】
C
25H
30N
4O
4S。483.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 9.04 (m, 2 H), 8.24 (m, 2 H), 8.08 (d, J=2Hz, 1 H), 7.73 (dd, J=8および4Hz, 1 H), 7.30 (d, J=8Hz, 1 H), 3.82 (m, 1 H), 3.47 (m, 1 H), 2.53 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 1.8−0.7 (m, 15 H).
(実施例35)
5−(ベンジルチオ)−7−クロロキノキサリンの調製
【化80】
【0216】
ベンジルメルカプタン(0.51g、4.1mmol)を、DMF(25ml)中の5−ブロモ−7−クロロキノキサリン(1g、4.1mmol)、炭酸セシウム(1.6g、4.92mmol)の混合物に、0℃で窒素下で滴下により添加した。反応混合物を室温まで加温しておき、2時間撹拌し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより精製して、5−(ベンジルチオ)−7−クロロキノキサリン(9:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.39)を黄色の固体として得た。所望でない位置異性体が後に溶離する(9:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.27)。
(実施例36)
7−クロロ−N−シクロペンチルキノキサリン−5−スルホンアミドの調製
【化81】
【0217】
固体1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(0.293g、1.5mmol)を、アセトニトリル(5mL)、酢酸(0.179mL、2.99mM)および水(0.053mL、2.99mM)中の5−(ベンジルチオ)−7−クロロキノキサリン(0.214g、0.748mmol)の氷冷懸濁物に添加した。反応混合物を室温まで加温しておき、1時間撹拌した後、ブラインと酢酸エチルの間で分配した。硫酸ナトリウムを使用して有機層を乾燥させ、蒸発させた。粗製スルホニルクロリド(0.26g、9:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.42)を、さらなる精製をすることなく次のステップで使用した。
【0218】
ピリジン(5ml)中のシクロペンチルアミン(0.134mg、1.6mmol)の溶液に、DCM(5mL)中の7−クロロキノキサリン−5−スルホニルクロリド(0.26g、0.748mmol、粗製)の溶液を、0℃で添加した。反応物を室温で15分間撹拌した後、ブラインと酢酸エチルの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。シリカゲル上で精製して(1:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.38)、7−クロロ−N−シクロペンチルキノキサリン−5−スルホンアミドをオフホワイトの粉末として得た。
(実施例37)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノキサリン−5−スルホンアミドの調製
【化82】
【0219】
7−クロロ−N−シクロペンチルキノキサリン−5−スルホンアミド(0.07g、0.22mmol)、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0.15g、0.66mM、Aldrichカタログ番号643882)、Peppsi−iPr(0.014g、0.022mM、Aldrichカタログ番号669032)および炭酸セシウム(0.143g、0.44mM)の混合物に、窒素下で、ジメトキシエタン(3mL)および水(1mL)を添加した。反応混合物を90℃に1時間加熱した。混合物を水と酢酸エチルの間で分配し、水性相を廃棄し、生成物をシリカゲルによって精製して(1:1のヘキサン/酢酸エチルにおいてrf=0.36)、N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノキサリン−5−スルホンアミドをオフホワイトの固体として得た。
【0220】
C
18H
20N
4O
3S。373.1(M+1)。
1H NMR (CDCl
3) δ 9.02 (d, J= 1.7Hz, 1H), 8.98 (d, J= 1.7Hz, 1H), 8.43 (d, J= 2.4Hz, 1H), 8.21 (d, J= 1.7Hz, 1H), 5.80 (d, J= 6.4Hz, 1H), 3.65 (m, 1H), 2.55 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 1.72− 1.44 (m, 8 H).
(実施例38)
5−(N−シクロペンチルスルファモイル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノキサリン1−オキシドの調製
【化83】
【0221】
ジクロロメタン(3mL)中のN−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノキサリン−5−スルホンアミド(0.069g、0.18mmol)およびmCPBA(最大で77重量%、0.083g、0.37mM)の混合物を室温で2時間撹拌した。追加のmCPBA(0.166g、0.74mM)を添加し、反応物を16時間室温で撹拌した。揮発分を減圧下で除去し、粗生成物を分取用HPLC(5〜95%のMeCN/H
2O、0.1%TFA)によって精製して、生成物を白色の固体として得た。
【0222】
C
18H
20N
4O
4S。387.5(M−1)。
1H NMR (CDCl
3) δ 9.04 (d, J= 1.8Hz, 1H), 8.96 (d, J= 1.8Hz, 1H), 8.43 (d, J= 1.5Hz, 1H), 8.23 (d, J= 1.5Hz, 1H), 5.84 (d, J= 6.6Hz, 1H), 3.65 (m, 1 H), 2.56 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 1.72− 1.28 (m, 8 H).
(実施例39)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−5−スルホンアミドの調製
【化84】
【0223】
5−(N−シクロペンチルスルファモイル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノキサリン1−オキシドを、POCl
3中に溶解させ、1時間加熱還流した。室温に冷却した後、揮発分を減圧下で除去し、酢酸(4ml)中に溶解させた。酢酸ナトリウム(100mg)を添加し、溶液を4時間撹拌した。揮発分を減圧下で除去し、粗生成物を分取用HPLC(5〜95%のMeCN/H
2O、0.1%TFA)によって精製して、生成物を白色の固体として得た。
【0224】
C
18H
20N
4O
4S。389.02(M+1)。
1H NMR (CDCl
3) δ 8.17 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 5.95 (d, J= 7.2Hz, 1H), 3.61 (q, J= 6.4Hz, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 1.78− 1.27 (m, 8 H).
(実施例40)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化85】
【0225】
3−ブロモ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミド(45mg、0.1mmol)、3−ピリジンボロン酸(25mg、0.2mmol)、炭酸セシウム(100mg、0.3mmol)、Peppsi−iPr(4mg、5mol%)、ジメトキシエタン(2mL)および水(1mL)の混合物を、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮した後、分取HPLCによって精製して、N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドを黄色の粉末として得た。
【0226】
C
24H
24N
4O
4S。465.1(M+1)。
(実施例41)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−((2−モルホリノエチル)アミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化86】
【0227】
3−ブロモ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミド(20mg、0.04mmol)、2−モルホリノエタンアミン(0.2mL)、CuSO
4(7mg、1当量)、プロリン(5mg、1当量)およびメトキシエタノール(1mL)の混合物を、130℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、分取HPLCによって精製して、N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−(2−モルホリノエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミド、TFA塩を淡黄色の粉末として得た。
【0228】
C
25H
33N
5O
5S。516.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.29 (s, 1H), 9.60 (br, 1H), 7.98 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.69 (br, 1H), 4.1−3.1 (m, 13H), 2.44 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.6−1.3 (m, 8H).
(実施例42)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化87】
【0229】
この化合物は、上記の実施例40における手順に従って調製した。
【0230】
C
25H
24FN
3O
4S。482.1(M+1)。
(実施例43)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化88】
【0231】
この化合物は、上記の実施例40における手順に従って調製した。
【0232】
C
24H
24N
4O
4S。465.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.44 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.67 (d, J=4.0Hz, 1H), 8.30 (m, 2H), 7.72 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.61 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 1.7−1.2 (m, 8H).
(実施例44)
N−シクロペンチル−3−(1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−5−イル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化89】
【0233】
この化合物は、上記の実施例40における手順に従って調製した。
【0234】
C
24H
27N
5O
4S。482.1(M+1)。
(実施例45)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピリジン−2−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化90】
【0235】
この化合物は、上記の実施例40における手順に従って調製した。
【0236】
C
24H
24N
4O
4S。465.1(M+1)。
(実施例46)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピリミジン−2−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化91】
【0237】
この化合物は、上記の実施例40における手順に従って調製した。
【0238】
C
23H
23N
5O
4S。466.1(M+1)。
(実施例47)
N−((1S,2S,4R)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化92】
【0239】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0240】
C
21H
23N
3O
3S。398.1(M+1)。
(実施例48)
N−(3,3−ジメチルシクロペンチル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化93】
【0241】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0242】
C
21H
25N
3O
3S。400.1(M+1)。
(実施例49)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)キノリン−5−スルホンアミドの調製
【化94】
【0243】
この化合物は、上記の実施例3における手順に従って調製した。
【0244】
C
22H
26N
4O
3S。427.1(M+1)。
(実施例50)
3−アミノ−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化95】
【0245】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0246】
C
19H
22N
4O
4S。403.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.11 (s, 1H), 7.75 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 5.95 (br, 2H), 3.53 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.7−1.3 (m, 8H).
(実施例51)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−モルホリノ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化96】
【0247】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0248】
C
23H
28N
4O
5S。473.1(M+1)。
(実施例52)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピペラジン−1−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化97】
【0249】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0250】
C
23H
29N
5O
5S。472.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.25 (s, 1H), 8.75 (br, 2H), 8.12 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 3.6−3.6 (m, 9H), 2.46 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.6−1.3 (m, 8H).
(実施例53)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化98】
【0251】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0252】
C
21H
26N
4O
5S。447.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.20 (s, 1H), 7.93 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.12 (br, 1H), 3.68 (t, J=6.4Hz, 2H), 3.50−3.30 (m, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.60−1.20 (m, 8H).
(実施例54)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−((2−メトキシエチル)アミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化99】
【0253】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0254】
C
22H
28N
4O
5S。461.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.20 (s, 1H), 7.95 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.60 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.44 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.06 (t, J=5.6Hz, 1H), 3.60 (t, J=6.0Hz, 2H), 3.44 (m, 3H), 3.30 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 1.6−1.2 (m, 8H).
(実施例55)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピロリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化100】
【0255】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0256】
C
23H
28N
4O
4S。457.1(M+1)。
(実施例56)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(ピペリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化101】
【0257】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0258】
C
24H
30N
4O
4S。471.1(M+1)。
(実施例57)
N−シクロペンチル−3−(ジメチルアミノ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化102】
【0259】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0260】
C
21H
26N
4O
4S。431.1(M+1)。
(実施例58)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−(メチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化103】
【0261】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0262】
C
20H
24N
4O
4S。417.1(M+1)。
(実施例59)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−(2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化104】
【0263】
C
22H
24N
4O
6S。473.1(M+1)。
(実施例60)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化105】
【0264】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0265】
C
24H
31N
5O
4S。486.1(M+1)。
(実施例61)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化106】
【0266】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0267】
C
25H
33N
5O
4S。500.1(M+1)。
1H NMR (DMSO): TFA塩のsyn/anti異性体の約2.5:1混合物。主異性体: δ 12.30 (s, 1), 9.60 (br, 1H), 7.88 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 6.25 (br, 1H), 2.82 (m, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 4.0−3.0, 2.3−1.2, (m, 18H).
(実施例62)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−((ピリジン−3−イルメチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化107】
【0268】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0269】
C
25H
27N
5O
4S。494.1(M+1)。
(実施例63)
N−シクロプロピル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化108】
【0270】
この化合物は、上記の実施例9における手順に従って調製した。
【0271】
C
17H
17N
3O
4S。360.1(M+1)。
(実施例64)
5−(N−シクロペンチルスルファモイル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミドの調製
【化109】
【0272】
C
20H
22N
4O
5S。431.1(M+1)。
(実施例65)
5−(N−シクロペンチルスルファモイル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸の調製
【化110】
【0273】
C
20H
21N
3O
6S。432.1(M+1)。
(実施例66)
5−(N−シクロペンチルスルファモイル)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N,N−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミドの調製
【化111】
【0274】
C
22H
26N
4O
5S。459.1(M+1)。
(実施例67)
N−シクロペンチル−3−((シクロプロピルメチル)アミノ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化112】
【0275】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0276】
C
23H
28N
4O
4S。457.1(M+1)。
(実施例68)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−3−(イソプロピルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化113】
【0277】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0278】
C
22H
28N
4O
4S。445.1(M+1)。
(実施例69)
3−((2−アミノエチル)アミノ)−N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化114】
【0279】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0280】
C
21H
27N
5O
4S。446.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.27 (s, 1H), 7.97 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.81 (br, 3H), 7.61 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.55 (br, 1H), 3.49 (m, 3H), 3.15 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.6−1.3 (m, 8H).
(実施例70)
N−シクロペンチル−3−((2,2−ジフルオロエチル)アミノ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化115】
【0281】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0282】
C
21H
24F
2N
4O
4S。467.1(M+1)。
(実施例71)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化116】
【0283】
この化合物は、上記の実施例9における手順に従って調製した。
【0284】
C
19H
21N
3O
5S。404.1(M+1)。
(実施例72)
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)−3−((2−メトキシエチル)アミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化117】
【0285】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0286】
C
22H
28N
4O
6S。477.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.21 (s, 1H), 7.91 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 6.06 (br, 1H), 4.60 (br, 1H), 3.76 (m, 1H), 3.60 (m, 2H), 3.5−3.2 (m, 6H), 2.44 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.8−1.2 (m, 6H).
(実施例73)
N−シクロペンチル−3−((2−(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化118】
【0287】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0288】
C
23H
31N
5O
4S。474.1(M+1)。
1H NMR (DMSO) δ 12.28 (s, 1H), 9.34 (br, 1H), 8.0 (m, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.70 (t, J=6.0Hz, 1H), 3.7−3.2 (m, 5H), 2.85 (m, 6H), 2.44 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.6−1.3 (m, 8H).
(実施例74)
N−シクロペンチル−7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−3−((2−(ピロリジン−1−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−5−スルホンアミドの調製
【化119】
【0289】
この化合物は、上記の実施例41における手順に従って調製した。
【0290】
C
25H
33N
5O
4S。500.1(M+1)。
(実施例B1)
BRD4ドメイン1およびドメイン2に結合する阻害剤のK
d決定
【0291】
Epic高スループット無標識プラットフォーム(Corning、Lowell、MA)を使用して、BRD4ドメイン1またはドメイン2のいずれかへの小分子阻害剤の結合を決定した。Epic機器は、それの専売の384ウェルマイクロプレートの各ウェル内にエバネッセント導波管センサーを組み込んでいる。マイクロプレートウェル表面上に固定化されているBRD4への阻害剤の直接結合は、導波管を広帯域光源に曝露することによって検出することができる。結果として得られた共鳴波長シフト(ピコメートル(pm)で測定される)は、表面に結合した質量に比例する。Epic生化学用プレート(Corning、Lowell、MA)を、15μl/ウェルの200mMのEDCおよび50mMのスルホ−NHS(Pierce Thermo Scientific、Rockford、IL)を添加することによって活性化し、60分間室温でインキュベートした。プレートをMilliQ水で3回洗浄し、遠心分離(400rpmで1分)によって乾燥させた。20mMのHEPES(pH7)中に150μg/mlの濃度でタンパク質を再度懸濁させること、および10μl/ウェルを添加することによって、BRD4固定化を達成した。結果として得られたEpicプレートを終夜4℃でインキュベートし、引き続いて、200mMのエタノールアミン(Sigma)が補充された150mMのホウ酸緩衝液(pH9.2)で15分間遮断し、アッセイ緩衝剤(50mMのHEPES、pH7.4、150mMのNaCl、0.01%のTween20、2%のDMSO)で3回洗浄した。アッセイ緩衝剤(15μL/ウェル)を添加し、2時間のインキュベーション後に、固定化されたBRD4の量を決定するために、ベースライン読み取りを行った。20μMの出発濃度を用いる三倍希釈系列で、化合物/阻害剤を各ウェルに添加し、各化合物濃度を四連で投薬した。BRD4への化合物/阻害剤の結合を平衡に到達させておいた(約1時間)後、第2の読み取りを行った。ベースライン(第1の読み取り)と第2の読み取りとの間の差異を算出することによって、化合物/阻害剤の結合を決定した。結果として得られた結合応答を、平衡解離定数(K
d)を決定する目的で、単一部位結合等温線に適合させた。表1に報告する値は四捨五入して整数とした。
請求項1から13のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;ならびに担体、アジュバントおよび賦形剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物。
式I、IA、IB、IC、ID、I’、IEもしくはIFの化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグもしくは溶媒和物が含まれる製造品も提供される。一実施形態では、容器は、バイアル、ジャー、アンプル、前充填シリンジ、または静脈内バッグであってよい。