特表2017-501312(P2017-501312A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-501312(P2017-501312A)
(43)【公表日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】折畳式ヘルメット
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/32 20060101AFI20161216BHJP
【FI】
   A42B3/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-531499(P2016-531499)
(86)(22)【出願日】2013年8月8日
(85)【翻訳文提出日】2016年3月28日
(86)【国際出願番号】KR2013007176
(87)【国際公開番号】WO2015016410
(87)【国際公開日】20150205
(31)【優先権主張番号】10-2013-0091126
(32)【優先日】2013年7月31日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0094195
(32)【優先日】2013年8月8日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】516031613
【氏名又は名称】キム, ウォンホ
【氏名又は名称原語表記】KIM, WonHo
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, ウォンホ
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107BA04
3B107DA01
(57)【要約】

【課題】複数のヘルメット折片部を容易に展開して折ることができることにより、不使用時には、使用者がヘルメット折片部をスライド式で折って大きさを顕著に減小することができて、携帯及び保管が容易であり、使用時にはヘルメットを展開させて形成された完全なヘルメットを着用して危ない環境から使用者の頭を充分に保護することができる折畳式ヘルメットを提供すること。
【解決手段】複数のヘルメット折片部が共同軸に回転可能に連結され、階段式に展開する時帽子形態に形成される折畳式ヘルメットであって、複数のヘルメット折片部は、展開が容易で、展開する時形態を安定的に保持するように、一つのヘルメット折片部の内周面とその内方に隣接したヘルメット折片部の外周面を円周方向に沿ってスライド移動可能に連結させるスライド式連結手段を含むことを特徴とする折畳式ヘルメット。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)が共同軸に回転可能に連結され、階段式に展開する時帽子形態に形成される折畳式ヘルメット(1)であって、
前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)は、展開が容易で、展開する時形態を安定的に保持するように、一つのヘルメット折片部(100、200、300)の内周面(110、210、310)とその内方に隣接したヘルメット折片部(200、300、400)の外周面(220、320、420)を円周方向に沿ってスライド移動可能に連結させるスライド式連結手段を含むことを特徴とする折畳式ヘルメット。
【請求項2】
前記スライド式連結手段は、前記一つのヘルメット折片部(100、200、300)の内周面(110、210、310)に円周方向に形成された凹形スライド部(112、212、312)及び前記内方に隣接したヘルメット折片部(200、300、400)の外周面(220、320、420)に前記凹形スライド部に嵌められるように形成された凸形スライド部(222、322、422)を含むことを特徴とする請求項1に記載の折畳式ヘルメット。
【請求項3】
前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)の回転を限定するために、前記一つのヘルメット折片部(100、200、300)は内周面(110、210、310)で前記凹形スライド部(112、212、312)の両端部の中の少なくとも一つの端部を塞ぐように形成されたストッパ部(114、214、314)を含むことを特徴とする請求項2に記載の折畳式ヘルメット。
【請求項4】
展開された前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)の間の隙間を塞いで雨水の流入を防止するように、ヘルメット折片部が重なった部分で前記一つのヘルメット折片部(100、200、300)は内周面(110、210、310)で子午線方向に沿って突出して形成された雨水流入防止用突出部(116、216、316)を備えることを特徴とする請求項1〜3の中の何れか一項に記載の折畳式ヘルメット。
【請求項5】
前記ヘルメット折片部(100、200、300、400)が重なった部分で前記雨水流入防止用突出部(116、216、316)が嵌められるように、前記内方に隣接したヘルメット折片部(200、300、400)は外周面(220、320、420)で子午線方向に沿って溝状に形成された雨水流入防止用溝部(226、326、426)を備えることを特徴とする請求項4に記載の折畳式ヘルメット。
【請求項6】
展開された前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)が互いに密着されて、前記雨水流入防止用突出部(116、216、316)と前記雨水流入防止用溝部(226、326、426)が堅固に結合されるように、前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)を共同軸に締付式で連結するように提供される連結用締付手段(500)を含むことを特徴とする請求項5に記載の折畳式ヘルメット。
【請求項7】
展開された前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)が帽子形態を保持するように、一番目のヘルメット折片部(100)と最後のヘルメット折片部(400)が重なった部分で、前記一番目のヘルメット折片部は内周面(110)で突出して形成された第1係止部(118)を備え、前記最後のヘルメット折片部は外周面(420)で前記第1係止部に係止されるように突出して形成された第2係止部(428)を備えることを特徴とする請求項1に記載の折畳式ヘルメット。
【請求項8】
展開された前記複数のヘルメット折片部(100、200、300、400)の内側で、前記それぞれのヘルメット折片部の内周面(120、220、320、420)及び共同軸部分にヘアバンドが着脱可能に提供されるヘアバンド着脱部(130、230、330、430、530)を含むことを特徴とする請求項1に記載の折畳式ヘルメット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は折畳式ヘルメットに関するもので、より詳しくは、不使用時には折って携帯及び保管し、使用時には展開して完全なヘルメットとして用いることができる折畳式ヘルメットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ヘルメットは着用者の頭を保護するためのもので、各種建設現場で用いる建設産業用、自転車、バイク、インラインなどレジャースポーツ産業用、各国の軍需及び防衛産業用、地震、災難などの領域の災難産業用などで頭を保護するために幅広く用いられている。
【0003】
図1に示すように、従来技術によるヘルメット2は金属材やプラスチック材質で形成されて、その大きさと重さの過重により携帯が不便で、使用者がヘルメットを携帯しない場合が多かった。
【0004】
このように、使用者がヘルメットを携帯しないことにより使用者がヘルメットを着用しない状態で作業をすることになり、そこで、作業現場などで使用者の頭を充分保護することができなくて、大型の人事事故が発生するという問題点があった。
【0005】
そこで、従来技術では携帯を容易にするのために、空気注入などによる携帯性を増大したヘルメットなどが開発されたが、工事現場などのように複雑な環境では鋭い物体によって空気が抜ける場合、作業者の頭部を保護することができなくなり、製作費用などが増加するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記のような問題点を解消するために提案されたもので、その目的は、不使用時には使用者がヘルメットを折って大きさを減小して、携帯及び保管を容易にし、使用時にはヘルメットを展開して完全なヘルメットを形成して着用することにより、危ない環境で使用者の頭を充分保護することができる折畳式ヘルメットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような目的を達するための技術的側面として、本発明は、複数のヘルメット折片部が共同軸に回転可能に連結され、階段式に展開する時帽子形態に形成される折畳式ヘルメットであって、複数のヘルメット折片部は、展開が容易で、展開時に形態を安定的に保持するように、一つのヘルメット折片部の内周面とその内方に隣接したヘルメット折片部の外周面を円周方向に沿ってスライド移動可能に連結するスライド式連結手段を含むことを特徴とする折畳式ヘルメットを提供する。
【0008】
好ましくは、スライド式連結手段は、一つのヘルメット折片部の内周面に円周方向に形成された凹形スライド部、及び内方に隣接したヘルメット折片部の外周面に上記凹形スライド部に嵌められるように形成された凸形スライド部を含む。
【0009】
好ましくは、複数のヘルメット折片部の回転を限定するために、一つのヘルメット折片部は内周面で凹形スライド部の両端部の中の少なくとも一つの端部を塞ぐように形成されたストッパ部を含む。
【0010】
より好ましくは、展開された複数のヘルメット折片部の間の隙間を塞いで雨水の流入を防止するように、ヘルメット折片部が重なった部分で一つのヘルメット折片部は内周面で子午線方向に沿って突出して形成された雨水流入防止用突出部を備える。
【0011】
より好ましくは、ヘルメット折片部が重なった部分で雨水流入防止用突出部が嵌められるように、内方に隣接したヘルメット折片部は外周面で子午線方向に沿って溝状に形成された雨水流入防止用溝部を備える。
【0012】
より好ましくは、展開された複数のヘルメット折片部が互いに密着されて雨水流入防止用突出部と雨水流入防止用溝部が堅固に結合されるように、複数のヘルメット折片部を共同軸に締付式で連結するように提供される連結用締付手段を含む。
【0013】
より好ましくは、展開された複数のヘルメット折片部が帽子形態を保持するように、一番目のヘルメット折片部と最後のヘルメット折片部が重なった部分で、一番目のヘルメット折片部は内周面で突出して形成された第1係止部を備え、最後のヘルメット折片部は外周面で第1係止部に係止されるように突出して形成された第2係止部を備える。
【0014】
より好ましくは、展開された複数のヘルメット折片部の内側で、それぞれのヘルメット折片部の内周面及び共同軸の部分にヘアバンドが着脱可能に提供されるヘアバンド着脱部を含む。
【発明の効果】
【0015】
このような本発明による折畳式ヘルメットによれば、複数のヘルメット折片部を容易に展開して折ることができることにより、不使用時には使用者がヘルメット折片部をスライド式に折って大きさを顕著に減小することができて、携帯及び保管が容易であり、使用時にはヘルメットを展開して形成された完全なヘルメットを着用して、危ない環境で使用者の頭を充分に保護することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、従来技術によるヘルメットを示す斜視図である。
図2図2は、本発明による折畳式ヘルメットの展開状態を示す斜視図である。
図3a図3aは、本発明の実施例による発条によって取っ手収納が容易な台車の下部斜視図である。
図3b図3bは、本発明による折畳式ヘルメットの展開状態を示す底面図である。
図4図4は、本発明による折畳式ヘルメットの折り畳まれた状態を示す斜視図である。
図5a図5aは、本発明による折畳式ヘルメットの第1ヘルメット折片部を示す側面図である。
図5b図5bは、本発明による折畳式ヘルメットの第1ヘルメット折片部を示す後面図である。
図6a図6aは、本発明による折畳式ヘルメットの第2ヘルメット折片部を示す平面図である。
図6b図6bは、本発明による折畳式ヘルメットの第2ヘルメット折片部を示す正面図である。
図6c図6cは、本発明による折畳式ヘルメットの第2ヘルメット折片部を示す後面図である。
図7a図7aは、本発明による折畳式ヘルメットの第3ヘルメット折片部を示す正面図である。
図7b図7bは、本発明による折畳式ヘルメットの第3ヘルメット折片部を示す後面図である。
図8a図8aは、本発明による折畳式ヘルメットの第4ヘルメット折片部を示す平面図である。
図8b図8bは、本発明による折畳式ヘルメットの第4ヘルメット折片部を示す正面図である。
図8c図8cは、本発明による折畳式ヘルメットの第4ヘルメット折片部を示す後面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付された図面を参照して本発明による折畳式ヘルメットを詳細に説明する。
【0018】
図2、3a及び3bは本発明による折畳式ヘルメット1の展開状態を示し、図4は本発明による折畳式ヘルメットの折り畳まれた状態を示す。そして、図5〜8は本発明による折畳式ヘルメットを構成する第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400をそれぞれ示す。
【0019】
本発明による折畳式ヘルメット1は共同軸に回転可能に連結され、階段式に展開する時帽子形態に形成される複数のヘルメット折片部100、200、300、400を含んで構成されることができる。
【0020】
まず、折畳式ヘルメット1は略半球状で、ヘルメット折片部100、200、300、400は半球の天井から子午線方向に沿って赤道線まで連結された線によって区画される部分と大体類似する形態を有する。
【0021】
即ち、ヘルメット折片部100、200、300、400は上から見た時、分円形態で、子午線方向による断面は弧形の曲線形態である。本発明では、図示したように、4つのヘルメット折片部100、200、300、400で構成されて、それぞれ半球の4分の1に対応する形態を有する。
【0022】
しかし、このようなヘルメット折片部の個数や相対的な大きさは図示された形態に制限されるのではない。即ち、必要によって図示したのと違うように形成されることができることは勿論である。例えば、自転車及びバイクの運転手のためのスポーツヘルメットの場合には、半球を半分に分けた形態を有する2つのヘルメット折片部で構成されることができる。このように、本発明はヘルメット折片部の多様な変形を含む。
【0023】
そして、このようなヘルメット折片部100、200、300、400は折り畳む時積層される構造になるように半球の中心に近いヘルメット折片部であればあるほど小さい半径を有する。また、このようなヘルメット折片部100、200、300、400は半球の天井を通り過ぎる共同軸に回転可能に、例えばヒンジ式またはボルト式で互いに連結されることができる。
【0024】
この時、それぞれのヘルメット折片部100、200、300、400は軽量でありながら、高剛性素材である強化プラスチックや金属材で形成されることが好ましい。また、それぞれのヘルメット折片部の内周面110、210、310、410と外周面120、220、320、420の中の少なくとも一つには特殊材質のフィルム(図示しない)が追加的に付着されることができる。例えば、軍需防衛用ヘルメットの場合には弾から頭をより保護するためにそれぞれのヘルメット折片部の外周面に防弾素材のフィルムが付着されることができる。
【0025】
具体的に、本発明による折畳式ヘルメット1は、不使用時には、図4に示したように折り畳まれた状態にある。詳しくは、図2に示したような展開された状態から第4ヘルメット折片部400 、第3ヘルメット折片部300及び第2ヘルメット折片部200をそれぞれ第3ヘルメット折片部 300、第2ヘルメット折片部200及び第1ヘルメット折片部100の直下に位置するように共同軸を中心に回転させて折り畳まれた状態になる。この時、ヘルメット折片部は外側から内側に第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400が積層される構造になる。
【0026】
一方、本発明による折畳式ヘルメット1は、使用時には、図2に示したように展開状態にある。詳しくは、図4に示したような折り畳まれた状態から第4ヘルメット折片部400 、第3ヘルメット折片部300及び第2ヘルメット折片部200をそれぞれ第3ヘルメット折片部 300、第2ヘルメット折片部200及び第1ヘルメット折片部100から脱するように共同軸を中心に回転させて展開された状態になる。この時、ヘルメット折片部は第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400が階段式に展開されて完全な形態のヘルメットを形成する。
【0027】
この時、本発明による折畳式ヘルメット1で、図3aに示したのを基準として反時計方向がヘルメット折片部100、200、300、400の展開方向を示し、これと反対に時計方向が折り畳まれた方向を示す。
【0028】
このように、本発明による折畳式ヘルメット1は、使用時にはヘルメット折片部100、200、300、400が展開されて完全な形態のヘルメットを形成して、作業現場などで使用者の安全を確保することができ、不使用時にはヘルメット折片部を折ってヘルメットの大きさを半球からその4分の1に減少させることによって、大きさが一般のヘルメットに比べて顕著に減小して携帯しやすくて保管も容易になる。
【0029】
そして、本発明による折畳式ヘルメット1で、複数のヘルメット折片部は一つのヘルメット折片部100、200、300の内周面110、210、310とその内方に隣接したヘルメット折片部200、300、400の外周面220、320、420を円周方向に沿ってスライド移動可能に連結させるスライド式連結手段を含むことができる。
【0030】
この時、一つのヘルメット折片部100、200、300とその内方に隣接したヘルメット折片部200、300、400は互いに隣接した関係のヘルメット折片部対を意味し、一つのヘルメット折片部はその内方に隣接したヘルメット折片部に対して相対的に外側に位置される。
【0031】
詳しくは、スライド式連結手段によって第1ヘルメット折片部100の内周面110と第2ヘルメット折片部200の外周面220、第2ヘルメット折片部の内周面210と第3ヘルメット折片部300の外周面320、及び第3ヘルメット折片部の内周面310と第4ヘルメット折片部400の外周面420がスライド移動可能に連結される。
【0032】
これによって、複数のヘルメット折片部100、200、300、400は展開が容易であり、展開する時、形態を安定的に保持することができる。また、外部からの衝撃がヘルメット1から使用者の頭に直接伝達されないで、スライド式連結手段を通じて伝達されることにより衝撃が緩和される效果も奏することができる。
【0033】
具体的に、スライド式連結手段は凹形スライド部112、212、312及び凸形スライド部222、322、422を含むことができる。
【0034】
このような凹形スライド部112、212、312は一つのヘルメット折片部100、200、300の内周面110、210、310に円周方向に形成され、凸形スライド部222、322、422は内方に隣接したヘルメット折片部200、300、400の外周面220、320、420に凹形スライド部に嵌められるように形成される。
【0035】
本発明の場合、図示したように、第1ヘルメット折片部100の内周面110、第2ヘルメット折片部200の内周面210及び第3ヘルメット折片部300の内周面310の下部に円周方向に沿ってレール形態の凹形スライド部112、212、312が形成されることができる。詳細には、レール形態の凹形スライド部112、212、312はその長さ方向に対する横断面で「⊥」字状または「├」字状の溝が形成されるように構成される。
【0036】
そして、第2ヘルメット折片部200の外周面220、第3ヘルメット折片部300の外周面320及び第4ヘルメット折片部400の外周面420の下部にボルトまたはボタン形態の凸形スライド部222、322、422が形成されることができる。詳しくは、ボルトまたはボタン形態の凸形スライド部222、322、422はスライド変位を考慮して、外周面220、320、420で展開される回転方向に対する後行端部近くに配置される。そして、凸形スライド部222、322、422は頭と頭を外周面に連結させる連結部で構成される。この時、頭が凹形スライド部112、212、312の「⊥」字状または「⊥」字状の形態の溝で「─」または「|」に嵌められるように配置される。
【0037】
このように、ボルトまたはボタン形態の凸形スライド部222、322、422がレール形態の凹形スライド部112、212、312に嵌められてレールに沿ってスライド移動されることにより、一つのヘルメット折片部100、200、300に対するその内方に隣接したヘルメット折片部200、300、400の展開及び折り畳みが安定的に行われる。
【0038】
一方、図示しなかったが、このような凹形スライド部と凸形スライド部は位置を変えて形成されることもできる。そして、凸形スライド部は図示したボルトまたはボタン形態に限定されるのではなく、例えば凹形スライド部に嵌められることができるレール形態も可能である。
【0039】
好ましくは、複数のヘルメット折片部100、200、300の回転を限定するために、一つのヘルメット折片部100、200、300は内周面110、210、310で凹形スライド部112、212、312の両端部の中の少なくとも一つの端部を塞ぐように形成されたストッパ部114、214、314を含むことができる。
【0040】
具体的に、図面を参照すれば、それぞれの第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200及び第3ヘルメット折片部300は内周面110、210、310で凹形スライド部112、212、312の両端部を塞ぐように突出して形成されたストッパ部114、114`、214、314を備えることができる。
【0041】
それにより、相対的に内側に位置した第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400がこれにそれぞれ相対的に外側に位置した第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200及び第3ヘルメット折片部300の内側で回転される時に、内側のヘルメット折片部が外側ヘルメット折片部のストッパ部114、114`、214、314によって塞がれて外側のヘルメット折片部を脱しなくなる。
【0042】
より好ましくは、第1ヘルメット折片部100のストッパ部114、114`の中で展開方向に対する後行端部部分に形成されたストッパ部114`は第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400の全部の回転を限定するようにこのような3つのヘルメット折片部の厚さを合わせた値以上の高さを有することができる。
【0043】
複数のヘルメット折片部200、300、400は一方向に回転して展開されてこそ完全なヘルメット1を形成することができ、反対方向に回転して展開する時には完全なヘルメットを形成することができないが、上述した第1ヘルメット折片部100のストッパ部114`が複数のヘルメット折片部の反対方向への回転を遮断して一方向のみの回転展開を誘導することができる。
【0044】
追加的に、複数のヘルメット折片部100、200、300、400の組み立て及び解体が可能になるように、凹形スライド部112、212、312に凸形スライド部222、322、422を結合して分離するための開口部115、215、315が形成されることができる。
【0045】
詳しくは、図示したように、凹形スライド部112、212、312は展開方向に対する後行端部部分で凸形スライド部222、322、422の頭が挿入されることができるように少なくとも頭より大きく形成された開口部115、215、315を備えることができる。
【0046】
次に、相対的に外側に位置した一つのヘルメット折片部100、200、300はヘルメット折片部が重なった部分での内周面で子午線方向に沿って突出して形成された雨水流入防止用突出部116、216、316を備えることができる。
【0047】
ヘルメット折片部100、200、300、400が展開されて完全な形態のヘルメット1を形成した場合にも、構造上ヘルメット折片部の間には隙間が生ずるしかなくて、雨の中で着用する時雨水が中に入ることができる。
【0048】
そこで、本発明では雨水流入防止用突出部116、216、316を備えることにより展開された複数のヘルメット折片部100、200、300、400の間の隙間を塞いで雨水の流入を防止した。
【0049】
具体的に、図示したように、第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200及び第3ヘルメット折片部300は内周面110、210、310の中のヘルメット折片部の展開方向への先行端部部分で子午線方向または縦方向に沿って長く突出して形成されることができる。この時、端部部分は端部と端部に近い部分を含む概念で、全体において同じ意味で用いられる。
【0050】
それにより、第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400がそれぞれの第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200及び第3ヘルメット折片部300に対して展開される時に、第1ヘルメット折片部、第2ヘルメット折片部及び第3ヘルメット折片部のそれぞれの雨水流入防止用突出部116、216、316が第2ヘルメッ折片部の外周面220、第3ヘルメッ折片部の外周面320及び第4ヘルメッ折片部の外周面420と密着されることにより、ヘルメット折片部の間の隙間を相当部分無くすことができる。
【0051】
そして、上述したように、ヘルメット折片部100、200、300、400は半球中心に近いヘルメット折片部であるほど小さい半径を有するので、ヘルメット折片部が展開された状態で第1ヘルメット折片部100と第4ヘルメット折片部400との間に間隔が形成される。
【0052】
従って、このような間隔を無くすために、第1ヘルメット折片部100は第4ヘルメット折片部400と重なる部分から内側に延長して形成された部分を追加的に有することができる。
【0053】
詳しくは、図示したように、第1ヘルメット折片部100は展開方向に対する後行端部部分全体で子午線方向に沿って突出して形成された延長部117を有することができる。
【0054】
一方、このように延長形成された延長部117は上述した第1ヘルメット折片部100のストッパ部114`と同じ部分で形成されることができる。また、延長部117はそれ自体が雨水流入防止用突出部になるかまたはそういう機能をする構成を含むことができる。
【0055】
好ましくは、一つのヘルメット折片部100、200、300に対して相対的に内方へ隣接して位置したヘルメット折片部200、300、400はヘルメット折片部が重なった部分での外周面で子午線方向に沿って溝状に形成された雨水流入防止用溝部226、326、426を備えることができる。
【0056】
この時、このような雨水流入防止用溝部226、326、426は雨水流入防止用突出部116、216、316に対応するように具体的には嵌められるように構成される。
【0057】
具体的に、図示したように、第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400は外周面220、320、420の中ヘルメット折片部の展開方向に対する後行端部部分で子午線方向または縦方向に沿って長く凹まれた溝状に形成されることができる。
【0058】
それにより、第2ヘルメット折片部200、第3ヘルメット折片部300及び第4ヘルメット折片部400がそれぞれ第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200及び第3ヘルメット折片部300に対して展開される時に、第1ヘルメット折片部、第2ヘルメット折片部及び第3ヘルメット折片部のそれぞれの雨水流入防止用突出部116、216、316が第2ヘルメット折片部、第3ヘルメット折片部及び第4ヘルメッ折片部のそれぞれの雨水流入防止用溝部226、326、426に結合されることににより、ヘルメット折片部の間に水が入ることを確実に遮断することができる。
【0059】
同時に、このように雨水流入防止用突出部116、216、316と雨水流入防止用溝部226、326、426の結合により、隣接したヘルメット折片部が過度に回転されて互いに分離されることを防止することもできる。即ち締結役割をして展開されたヘルメット折片部100、200、300、400が完全なヘルメット形態を堅固に保持することができる。
【0060】
一方、具体的に図示しなかったが、第1ヘルメット折片部100の延長部117またはこれに形成された雨水流入防止用突出部が結合される雨水流入防止用溝部が第4折片部400の外周面420に追加的に形成されることができる。
【0061】
一方、図示しなかったが、雨水流入防止用溝部なしに雨水流入防止用突出部が単独に使われる場合には、雨水流入防止用突出部は雨水流入防止用溝部位置に位置されることができる。同じく、雨水流入防止用突出部と溝部が一緒に使われる場合にも互いに位置を変えて形成されることができる。即ち、このような単純な変形は本発明の範囲に含まれると認識される。
【0062】
より好ましくは、本発明による折畳式ヘルメット1は複数のヘルメット折片部100、200、300、400を共同軸に締付式で連結するように提供される連結用締付手段500を含むことができる。例えば、連結用締付手段は、具体的に図示しなかったがボルト式で構成されることができる。
【0063】
ヘルメット折片部100、200、300、400を展開して完全なヘルメット1を作った後、連結用締付手段500を締めることにより、展開された複数のヘルメット折片部が互いに密着されて、雨水流入防止用突出部116、216、316と雨水流入防止用溝部226、326、426がより堅固に結合するようになる。
【0064】
それにより、ヘルメット折片部100、200、300、400の間への雨水流入防止效果がさらに向上され、同時にヘルメット形態の安全性及び堅固性もさらに向上されることができる。
【0065】
このような連結用締付手段500は雨水流入防止用突出部116、216、316及び溝部226、326、426とともに使われる場合により效果的であるが、単独で使われる場合を排除するのではないことは勿論である。このように単独で使われる場合にもある程度の效果は得られる。
【0066】
次に、一番目のヘルメット折片部100と最後のヘルメット折片部400が重なった部分で、一番目のヘルメット折片部は内周面110で突出して形成された第1係止部118を備え、最後のヘルメット折片部は外周面420で第1係止部に係止されるように突出して形成された第2係止部428を備えることができる。
【0067】
これは、複数のヘルメット折片部100、200、300、400が展開された状態で、第1係止部118と第2係止部428が噛み合って締結されることによって完全なヘルメット形態を堅固に保持することができるようにした。
【0068】
具体的に、本発明で一番目のヘルメット折片部である第1ヘルメット折片部100は内周面110の中で展開方向に対する後行端部部分で下部に子午線方向または縦方向に沿って突出して形成された第1係止部118を備える。
【0069】
そして、最後のヘルメット折片部である第4ヘルメット折片部400は外周面420の中で展開方向での先行端部部分から下部に子午線方向または縦方向に沿って第1係止部118に対応するように突出して形成された第2係止部428を備える。
【0070】
この時、上述したように、第1ヘルメット折片部100で第4ヘルメット折片部400に行くほど半径が小くなるので、ヘルメット折片部100、200、300、400が展開された時に第1ヘルメット折片部と第4ヘルメット折片部との間には間隔が形成される。
【0071】
それ故、第1係止部118は第2係止部428と噛み合うために、第1ヘルメット折片部100の内周面110の中の展開方向に対する後行端部部分が半球の内側に延長して形成された延長部117に形成されることが好ましい。
【0072】
次に、本発明による折畳式ヘルメット1は展開された複数のヘルメット折片部100、200、300、400の内側でそれぞれのヘルメット折片部の内周面110、210、310、410及び共同軸部分にヘアバンドが着脱可能に提供されるヘアバンド着脱部130、230、330、430、530を含むことができる。
【0073】
本発明による折畳式ヘルメッ1はヘルメットの外部を構成するもので、その内部には使用者の頭への安着のためにヘアバンドを装着しなければならない。
【0074】
このために、それぞれのヘルメット折片部100、200、300、400の内周面110、210、310、410の下部は、具体的に凹形スライド部112、212、312上に一つ以上のヘアバンド着脱部130、230、330、430が備えられることができる。このようなヘアバンド着脱部130、230、330、430はボルトまたはボタン形態に形成されて、ヘアバンドがヘアバンド着脱部の頭部分に固定される。
【0075】
詳しくは、図示したように、内側のヘルメット折片部200、300、400が外側のヘルメット折片部100、200、300の内側にスライド可能に、第1ヘルメット折片部のヘアバンド着脱部 130、第2ヘルメット折片部のヘアバンド着脱部 230及び第3ヘルメット折片部のヘアバンド着脱部330は内周面110、210、310に形成されたヘアバンド着脱芙蓉溝部132、232、332に装着されることが好ましい。より好ましくは、第1ヘルメット折片部100、第2ヘルメット折片部200及び第3ヘルメット折片部300のヘアバンド着脱部130、230、330は内周面110、210、310から突出されないように構成する。
【0076】
一方、第4ヘルメット折片部400のヘアバンド着脱部430は複数のヘルメット折片部100、200、300、400のスライド式折り畳みを邪魔しないので、突出されるように形成されても構わない。
【0077】
そして、ヘアバンドの上部を着脱可能に固定するように共同軸部分にヘアバンド着脱部530がさらに備えられることができる。このようなヘアバンド着脱部530は、図示したように、一側が開放された「匚」字状に形成されることができる。それにより、開放された部分を通じてヘアバンドを装着して分離することができる。
【0078】
次に、本発明による折畳式ヘルメット1は容易に携帯するように、一番目のヘルメット折片部100の共同軸部分に形成された携帯用リング部140を含むことができる。図示したように、第1ヘルメット折片部100は共同軸部分にリング状に形成された携帯用リング部140を備えることができる。
【0079】
以上、本発明は特定の実施例について図示して説明したが、特許請求範囲によって記載された本発明の精神や分野を逸脱しない範囲内で本発明が多様に改造及び変化されることができるということを本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって自明であることを明らかにしておく。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図8a
図8b
図8c
【国際調査報告】