(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-501960(P2017-501960A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(54)【発明の名称】ZSM−48結晶の合成
(51)【国際特許分類】
C01B 39/36 20060101AFI20161222BHJP
B01J 29/40 20060101ALI20161222BHJP
B01J 32/00 20060101ALI20161222BHJP
B01J 37/10 20060101ALI20161222BHJP
B01J 35/06 20060101ALI20161222BHJP
【FI】
C01B39/36
B01J29/40 Z
B01J32/00
B01J37/10
B01J35/06 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-543035(P2016-543035)
(86)(22)【出願日】2014年11月21日
(85)【翻訳文提出日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】US2014066752
(87)【国際公開番号】WO2015099916
(87)【国際公開日】20150702
(31)【優先権主張番号】61/920,796
(32)【優先日】2013年12月26日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】390023630
【氏名又は名称】エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー
【氏名又は名称原語表記】EXXON RESEARCH AND ENGINEERING COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100156085
【弁理士】
【氏名又は名称】新免 勝利
(74)【代理人】
【識別番号】100138885
【弁理士】
【氏名又は名称】福政 充睦
(72)【発明者】
【氏名】ウェンイー・フランク・ライ
【テーマコード(参考)】
4G073
4G169
【Fターム(参考)】
4G073BA03
4G073BA05
4G073BA10
4G073BA11
4G073BA20
4G073BA24
4G073BA28
4G073BA36
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4G073BA57
4G073BA58
4G073BA63
4G073BA64
4G073BA65
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4G073CZ27
4G073FA11
4G073FA19
4G073FB04
4G073FB05
4G073FB11
4G073FB21
4G073FC12
4G073FC19
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4G073UA06
4G169AA01
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4G169BA01C
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4G169BC01C
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4G169BC16A
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4G169BE17C
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4G169CB28
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4G169CB43
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4G169CC14
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4G169EA30
4G169EC25
4G169EC27
4G169FA01
4G169FA08
4G169FB29
4G169FC08
4G169ZA16A
4G169ZA16B
4G169ZB08
(57)【要約】
非ナトリウムアルカリ金属イオンを含有する合成混合物に基づき、繊維または針モルフォロジーを有する実質的に純粋な相ZSM−48の結晶の合成方法が提供される。合成混合物中の構造指向剤は、アンモニウムイオン間に6炭素原子鎖を有するジ第四級アルキルアンモニウム塩(ジクワット−6)であることができる。本明細書に記載される方法は、ジクワット−6構造指向剤を含有する合成混合物から繊維および/または針結晶モルフォロジーを有するZSM−48結晶を製造するために使用することができる。所望のモルフォロジーは、合成混合物中のナトリウムイオンの存在を減少、最小化および/または排除することによって、部分的に達成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成されたままの結晶の少なくとも25体積%が、繊維モルフォロジー、針様モルフォロジーまたはそれらの組合せを有する、ZSM−48結晶の合成方法であって、
水の供給源、四価元素Yの酸化物の供給源、三価元素Xの酸化物の供給源、Li、K、Ca、Mgまたはそれらの組合せを含んでなるアルカリおよび/またはアルカリ土類金属Mの供給源、ならびに構造R1−R3−R2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含む反応混合物を結晶化させるステップを含み、
前記反応混合物が、約0.01〜約0.05の前記反応混合物中の構造指向剤カチオンQと四価元素Yの酸化物とのモル比、約50〜約120の前記反応混合物中の四価元素Yの酸化物と三価元素Xの酸化物とのモル比、約1〜約500の前記反応混合物中の水と四価元素Xの酸化物とのモル比、約0.1〜約0.3の前記反応混合物中のヒドロキシル基濃度と四価元素Xの酸化物とのモル比、および約0.05〜約0.4の前記反応混合物中のアルカリおよび/またはアルカリ土類金属Mと四価元素Xの酸化物とのモル比を有し、
R1およびR2は、同一であるか、または異なり、R1およびR2は、式−N+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、
R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、前記R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつ
R3は、n=6である式(CH2)nのポリメチレン基である、方法。
【請求項2】
Yが、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1種から選択され、及び/又はXが、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1種から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
合成されたままの結晶の少なくとも25体積%が、繊維モルフォロジー、針様モルフォロジーまたはそれらの組合せを有する、ZSM−48結晶の合成方法であって、
水の供給源、SiO2の供給源、Al2O3の供給源、Li、Kまたはそれらの組合せであるアルカリ金属Mの供給源、および構造R1−R3−R2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含む反応混合物を結晶化させるステップを含み、
前記反応混合物が、約0.01〜約0.05の前記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO2とのモル比、約50〜約120の前記反応混合物中のSiO2とAl2O3とのモル比、約1〜約500の前記反応混合物中の水とSiO2とのモル比、約0.1〜約0.3の前記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO2とのモル比、および約0.05〜約0.4の前記反応混合物中のアルカリ金属MとSiO2とのモル比を有し、
R1およびR2は、同一であるか、または異なり、R1およびR2は、式−N+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、
R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、前記R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつ
R3は、n=6である式(CH2)nのポリメチレン基である、方法。
【請求項4】
約70〜約110のSiO2:Al2O3の比率を有し、少なくとも25%が繊維モルフォロジーを有する、ZSM−48フレームワーク構造を有する結晶材料と、
構造R1−R3−R2を有する有機カチオンの塩を含み、構造指向剤とSiO2とのモル比が約0.015〜約0.025である、前記結晶材料の細孔構造内の構造指向剤と
を含む、多孔性結晶組成物であって、
R1およびR2は、同一であるか、または異なり、R1およびR2は、式−N+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、
R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、前記R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつ
R3は、n=6である式(CH2)nのポリメチレン基である、多孔性結晶組成物。
【請求項5】
約70〜約110のSiO2:Al2O3の比率を有し、少なくとも25%が繊維モルフォロジー、針モルフォロジーまたはそれらの組合せを有する、ZSM−48フレームワーク構造を有する結晶材料を含む多孔性結晶組成物であって、前記材料が、
水の供給源、SiO2の供給源、Al2O3の供給源、Li、Kまたはそれらの組合せであるアルカリ金属Mの供給源、および構造R1−R3−R2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含む反応混合物を結晶化させるステップを含み、前記反応混合物が、約0.01〜約0.05の前記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO2とのモル比、約50〜約120の前記反応混合物中のSiO2とAl2O3とのモル比、約1〜約500の前記反応混合物中の水とSiO2とのモル比、約0.1〜約0.3の前記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO2とのモル比、および約0.05〜約0.4の前記反応混合物中のアルカリ金属MとSiO2とのモル比を有し、
R1およびR2は、同一であるか、または異なり、R1およびR2は、式−N+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、
R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、前記R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつ
R3は、n=6である式(CH2)nのポリメチレン基であるプロセスによって製造される、多孔性結晶組成物。
【請求項6】
R、R’およびR’’が、4個以下の炭素を含有するアルキル基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項7】
R、R’およびR’’が、メチル基、エチル基またはそれらの組合せである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項8】
前記反応混合物が、前記反応混合物中のSiO2の全重量に対する種結晶の重量パーセントが約0.1重量%〜約20重量%であるような量でZSM−48の種結晶をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項9】
前記反応混合物が、約0.015〜約0.025の前記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO2とのモル比、および約0.14〜約0.18の前記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO2とのモル比を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項10】
前記アルカリ金属Mが、ナトリウムを実質的に含まない、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項11】
前記合成混合物が、故意に添加されたナトリウムを実質的に含まない、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項12】
前記合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも50体積%が繊維モルフォロジーを有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項13】
前記合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも50体積%が針様モルフォロジーを有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項14】
前記合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも50体積%が繊維モルフォロジーおよび/または針様モルフォロジーを有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
改善されたモルフォロジーを有するゼオライト、およびその調製方法が記載される。
【背景技術】
【0002】
ゼオライト結晶構造は、石油流体を処置するための精製装置プロセスおよび他のプロセス内での広範囲にわたる用途が見出されている。いくつかのゼオライト用途は本質的に触媒であり、一方、他の用途は、ガス流体内の分子を選択的に吸着するゼオライトの能力に焦点を置いている。
【0003】
石油流体の触媒処理のために使用されるゼオライト構造の1種は、MREフレームワーク型のゼオライトであるZSM−48である。多くのゼオライトに関して、ZSM−48(または他のMREフレームワーク型ゼオライト)を形成するために使用される合成混合物の組成物は、得られるゼオライトの結晶構造および/またはモルフォロジーに対して強い影響を有することが可能である。
【0004】
特許文献1には、非ZSM−48種結晶を含む合成混合物を使用して、ZSM−48結晶を形成する方法が記載されている。得られるZSM−48結晶は、ZSM−48に相当するX線回折パターンを有することができるが、活性試験に基づいて、非ZSM−48種結晶の存在が検出されるおそれがある。約70対1〜150対1のシリカとアルミナとの比を有する結晶に関しては、非ZSM−48種を使用して形成されるZSM−48結晶は、繊維モルフォロジーを含まない不規則形状の小さい結晶であると記載されている。70対1未満のシリカとアルミナとの比率を有する結晶に関しては、ZSM−48結晶は、不規則形状の小結晶および針モルフォロジーの結晶の混合物であると記載されている。
【0005】
特許文献2には、結晶を形成するための合成混合物中に非ZSM−48種を使用せず、ZSM−48結晶を形成する方法が記載されている。ZSM−48結晶を形成するために使用される構造指向剤は、塩化ヘキサメソニウムなどのヘキサメソニウム塩として記載される。得られる結晶は、約70対1〜約110対1のシリカとアルミナとの比を有することができ、かつ繊維モルフォロジーを実質的に含まないと記載されている。OH
−とSiO
2とのモル比、および構造指向剤(またはテンプレート)とSiO
2とのモル比の好ましい範囲も記載されている。針様モルフォロジーの結晶を実質的に含まない結晶の形成のために適切である好ましい範囲が記載されている。
【0006】
特許文献3には、アンモニウムイオン間に5個の炭素原子アルキル鎖を有するジ第四級アンモニウム塩構造指向剤(「ジクワット−5」構造指向剤)を使用するZSM−48結晶を形成する方法が記載されている。「ジクワット−5」構造指向剤と、「ジクワット−6」構造指向剤などの他の構造指向剤との混合物を使用するZSM−48結晶の合成も記載されている。繊維および/または針様結晶モルフォロジーの形成が得られる様々な種類の合成混合物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,923,949号明細書
【特許文献2】米国特許第7,482,300号明細書
【特許文献3】米国特許第8,003,074号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、ZSM−48結晶の合成方法が提供される。合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも25体積%は、繊維モルフォロジー(又は繊維状形態)、針様モルフォロジー(又は針状形態)またはそれらの組合せを有することができる。この方法は、水の供給源、SiO
2の供給源、Al
2O
3の供給源、Li、Kまたはそれらの組合せであるアルカリ金属Mの供給源、および構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含んでなる反応混合物を結晶化させるステップを含むことができ、上記反応混合物は、約0.01〜約0.05の上記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO
2とのモル比、約50〜約120の上記反応混合物中のSiO
2とAl
2O
3とのモル比、約1〜約500の上記反応混合物中の水とSiO
2とのモル比を有し、上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO
2とのモル比は約0.1〜約0.3であり、かつ上記反応混合物中のアルカリ金属MとSiO
2とのモル比は約0.05〜約0.4であり、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なり、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基であり、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基である。
【0009】
本発明は、追加的に、または代わりとして、約70〜約110のSiO
2:Al
2O
3の比率を有し、少なくとも25%が繊維モルフォロジーを有する、ZSM−48フレームワーク構造を有する結晶材料(又は結晶性材料)と、構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンの塩を含んでなり、構造指向剤とSiO
2とのモル比が約0.015〜約0.025である、結晶材料の細孔構造内の構造指向剤とを含むことができる多孔性結晶組成物(又は多孔質結晶性組成物)において、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なり、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基であり、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基である、多孔性結晶組成物に関することができる。
【0010】
さらに追加的に、または代わりとして、本発明は、約70〜約110のSiO
2:Al
2O
3の比率を有し、少なくとも25%が繊維モルフォロジー、針モルフォロジーまたはそれらの組合せを有する、ZSM−48フレームワーク構造を有する結晶材料(又は結晶性材料)を含むことができる多孔性結晶組成物(又は多孔質結晶性組成物)において、上記材料は、水の供給源、SiO
2の供給源、Al
2O
3の供給源、Li、Kまたはそれらの組合せであるアルカリ金属Mの供給源、および構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含んでなる反応混合物を結晶化させるステップを含んでなり、上記反応混合物は、約0.01〜約0.05の上記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO
2とのモル比、約50〜約120の上記反応混合物中のSiO
2とAl
2O
3とのモル比、約1〜約500の上記反応混合物中の水とSiO
2とのモル比を有し、上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO
2とのモル比は約0.1〜約0.3であり、かつ上記反応混合物中のアルカリ金属MとSiO
2とのモル比は約0.05〜約0.4であり、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なり、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基であり、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基であるプロセスによって製造される、多孔性結晶組成物に関することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1Aは、従来技術の方法によって製造されたZSM−48結晶のXRDプロットを示す。
【
図1B】
図1Bは、従来技術の方法によって製造されたZSM−48結晶のSEM像を示す。
【
図2A】
図2Aは、本明細書に記載の方法によって製造されたZSM−48結晶のXRDプロットを示す。
【
図2B】
図2Bは、本明細書に記載の方法によって製造されたZSM−48結晶のSEM像を示す。
【
図3A】
図3Aは、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のXRDプロットを示す。
【
図3B】
図3Bは、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のXRDプロットを示す。
【
図4】
図4は、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のSEM像を示す。
【
図5A】
図5Aは、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のXRDプロットを示す。
【
図5B】
図5Bは、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のSEM像を示す。
【
図6A】
図6Aは、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のXRDプロットを示す。
【
図6B】
図6Bは、本発明による方法によって製造されたZSM−48結晶のSEM像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
様々な態様において、非ナトリウムアルカリ金属イオンを含有する合成混合物に基づき、繊維または針モルフォロジーを有する、実質的に純粋な相ZSM−48結晶の合成方法において、合成混合物中の構造指向剤は、アンモニウムイオン間に6炭素原子鎖を有するアンモニウムイオンの間にあるジ第四級アルキルアンモニウム塩(ジクワット−6)であることができる、合成方法が提供される。本明細書に記載される方法は、ジクワット−6構造指向剤を含有する合成混合物から繊維および/または針結晶モルフォロジーを有するZSM−48結晶を製造するために使用されることができる。所望のモルフォロジーは、合成混合物中のナトリウムイオンの存在を減少、最小化および/または排除することによって、部分的に達成することができる。例えば、ZSM−48などのゼオライトを形成するための合成混合物は、水酸化ナトリウムなどの塩基をしばしば含むことができる。追加的に、様々なナトリウム塩は、ゼオライトのためのアルミニウム供給源としてアルミン酸ナトリウムを使用することなど、ZSM−48を形成するための合成混合物中でしばしば使用可能である。ナトリウムを使用する代わりに、合成混合物中のナトリウムの量を低下、最小化および/または排除するために、他の塩基および/または試薬を使用することができる。ナトリウム供給源(例えば、水酸化ナトリウム)の代わりに使用される適切な塩基としては、例えば、非ナトリウムアルカリ金属供給源(例えば、水酸化カリウムおよび/または水酸化リチウムなどの水酸化物)を含むことができる。他の態様において、そのようなZSM−48結晶に相当する組成物も本明細書に記載される。さらに他の態様において、本明細書に記載される方法は、一般に、International Zeolite Associationによって保持されるゼオライトデータベースに記載されるようなMREフレームワーク構造を有するゼオライトの合成に適用することができる。
【0013】
本考察において、様々な実施例は、ゼオライトの合成のためのSiO
2、Al
2O
3およびアルカリ金属の使用を記載し得る。本明細書の考察において、ゼオライトフレームワーク構造を有する他の結晶は、一般に、ケイ素の代わりに、またはケイ素と組み合わせて、スズ、ゲルマニウムまたはそれらの組合せなどの他の四価元素(X);アルミニウムの代わりに、またはアルミニウムと組み合わせて、ホウ素、インジウム、ガリウム、鉄またはそれらの組合せなどの他の三価元素(Y);ならびにナトリウムの代わりに、またはナトリウムと組み合わせて、カリウム、マグネシウム、カルシウムまたはそれらの組合せなどの他のアルカリおよび/またはアルカリ土類(M)を使用して、合成可能であることは理解されるべきである。したがって、SiO
2:Al
2O
3の比率が記載される場合、XO
2:Y
2O
3の同様の比率は、相当するゼオライトフレームワーク構造を有する材料の形成のために、しばしば等しく適切となり得ることは理解されるべきである。
【0014】
従来から、ZSM−48などのMREフレームワーク型を有するゼオライトの合成のために、様々な構造指向剤が使用されている。いくつかの構造指向剤は、繊維および/または針様モルフォロジーを有するZSM−48結晶の合成のために従来から使用されているが、他の構造指向剤は、他の種類のモルフォロジーを有するZSM−48結晶の合成のために従来から使用されている。特に、アンモニウムイオンを連結する6炭素原子鎖を有するジ第四級アンモニウム塩に相当する「ジクワット−6」型構造指向剤は、110未満のSiO
2:Al
2O
3比を有し、針様または繊維モルフォロジーを有するZSM−48結晶を形成するために不適切であると従来から考えられていた。その結果、そのような結晶を形成する場合、他の種類の構造指向剤が従来から使用されていた。しかしながら、合成混合物中に存在するナトリウムの量を減少、最小化または排除することによって、110未満のSiO
2:Al
2O
3比と、実質的な量の繊維および/または針モルフォロジーとの組合せを有するZSM−48結晶を合成することができることが意外にも見出された。
【0015】
様々な実施形態において、反応混合物から回収されるZSM−48結晶は、実質的に純粋なZSM−48結晶に相当することができる。実質的に純粋なZSM−48結晶は、約10重量%未満のZSM−50などの別の種類のゼオライトを含有するZSM−48結晶であるとして本明細書に定義される。例えば、実質的に純粋なZSM−48結晶は、約8重量%未満、例えば、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満または約2重量%未満の別の種類のゼオライトを含有することができる。追加的に、または代わりとして、実質的に純粋なZSM−48結晶は、約10重量%未満の別の種類のゼオライト(例えば、ZSM−50)といずれかの不純物(例えば、Kenyaite)との組合せを含有することができる。そのような態様において、実質的に純粋なZSM−48結晶は、約8重量%未満、例えば、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満または約2重量%未満の別の種類のゼオライト/不純物を含有することができる。
【0016】
いくつかの態様において、本発明は、非ZSM−48種結晶を含まず、かつZSM−50を含まない特定のモルフォロジーの高純度ZSM−48結晶、およびZSM−48組成物の製造方法に関することができる。ZSM−48結晶は、内部細孔構造内で有機テンプレートをなお含有する「合成されたままの」結晶であることができるか、またはK−型ZSM−48結晶および/またはLi−型ZSM−48結晶などの焼成結晶であることができるか、またはあるいは、H−型ZSM−48結晶などの焼成およびイオン交換結晶であることができる。「非ZSM−48種結晶を含まない」とは、本明細書中、ZSM−48を形成するために使用される反応混合物が、いずれかの故意に追加された非ZSM−48種結晶を含有しないことを意味する。代わりに、本発明に従って合成されるZSM−48結晶は、種結晶を使用せずに、または種形成のためにZSM−48種結晶を使用して合成されることができる。「KenyaiteおよびZSM−50を含まない」とは、本明細書中、KenyaiteおよびZSM−50が故意に追加されないか、または存在する場合、それらの集合的な量がX線回折によって検出可能ではないことのいずれかを意味する。同様に、本発明による高純度ZSM−48は、他の非ZSM−48結晶を、そのような別の結晶もX線回折によって検出可能ではない範囲まで、有利に含まないことも可能である。この検出不可能の決定は、Bruker AXS製のVantec−1高速検出器を備えたBruker D4 Endeavor器具において実施することができ、例えば、応力のない材料であるケイ素粉末標準(NIST 640B)を使用して実施される。約28.44度の2シータにおける標準ピークの半値全幅(fwhm)は約0.132である。ステップ幅は約0.01794度であり、かつ時間/ステップは約2.0秒である。2シータスキャンは、典型的に約3kVおよび45mAにおいてCuターゲットを使用する。
【0017】
本発明によるZSM−48結晶のX線回折パターン(XRD)は、ZSM−48によって示されるものであり、すなわち、D間隔および相対強度は、実質的に純粋なZSM−48のものに相当する。XRDは、所与のゼオライトの同一性を確立するために使用することができるが、それは典型的に、特定のモルフォロジーを識別するために使用することはできない。例えば、所与のゼオライトの針様および板状の形状は、典型的に実質的に同様または同一の回折パターンを示すことができる。異なるモルフォロジー間で識別するために、異なるモルフォロジーを有する結晶を識別するために使用することができる走査電子顕微鏡検査(SEM)、顕微鏡写真などのより高い解像度を有する分析手段を使用することが必要とされ得る。
【0018】
ZSM−48結晶は、(例えば、焼成による)構造指向剤の除去後、一般式:(n)SiO
2:Al
2O
3(式中、nは、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約85または少なくとも約90であることができ;及び/又はnは、約110以下、約100以下または約95以下であることができる)に従って、特定のモルフォロジーおよびモル組成物を有することができる。特定の実施形態において、nは、約70〜約110、例えば、約80〜約100、または約85〜約95であることができる。追加的に、または代わりに、Siのいくつかまたは全てはGeによって置き換えられてもよく、かつ/またはAlのいくつかまたは全てはGa、B、Fe、Ti、Vおよび/またはZrの1種または複数によって置き換えられてもよく、これらの場合、上記比率は、四価元素(Siおよび/または置換)と三価元素(Alおよび/または置換)とに関する(又は三価元素(Alおよび/または置換)に対する四価元素(Siおよび/または置換)に関する)ことができる。
【0019】
ZSM−48結晶の合成されたままの形態は、シリカ、アルミナ、塩基およびヘキサメソニウム塩指向剤を有する混合物から調製することができる。一実施形態において、混合物中の構造指向剤とシリカとのモル比は、約0.05未満、例えば、約0.025未満または約0.022未満であることができる。追加的に、または代わりに、混合物中の構造指向剤とシリカとのモル比は、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.015または少なくとも約0.016であることができる。さらに追加的に、または代わりとして、混合物中の構造指向剤とシリカとのモル比は、約0.015〜約0.025、例えば、約0.016〜約0.022であることができる。追加的または他の実施形態において、ZSM−48結晶の合成されたままの形態は、少なくとも約70、例えば、少なくとも約80または少なくとも約85、および/または約110以下、例えば、約100以下または約95以下、例えば、約70〜約110のシリカとアルミナとのモル比を有することができる。ZSM−48結晶の合成されたままの形態のいずれかの所与の調製に関して、モル組成物は、シリカ、アルミナおよび指向剤を含有することができる。ZSM−48結晶の合成されたままの形態は、合成されたままの形態を調製するために使用される反応混合物の反応物のモル比とは異なるモル比を有し得ることは留意する必要がある。この結果は、(反応混合物から)形成される結晶中への反応混合物の100%の反応物の不完全な組み込みのために生じ得る。
【0020】
焼成された形態または合成されたままの形態のZSM−48ゼオライトは、典型的に、約0.01〜約1μmの範囲の結晶径を有し得る小結晶の凝集体から形成されることができる。これらの小結晶は、それらが一般により高い活性を導くため、望ましくなることができる。より小さい結晶は、所与の量の触媒あたり、より高い数の活性触媒部位を導くことができる、より大きい表面積を意味することができる。
【0021】
いくつかの態様において、合成されたままの形態または焼成された形態のZSM−48結晶は、繊維結晶を含有するモルフォロジーを有することができる。繊維とは、10/1より高いL/D比を有する結晶を意味し、ここでLおよびDは平均結晶の長さおよび直径を表す。態様次第で、結晶の少なくとも約10%、例えば、少なくとも約20%、少なくとも約30%または少なくとも約40%は、繊維結晶であることができる。追加的に、または代わりとして、ZSM−48結晶は、実質的に繊維結晶モルフォロジーを有することができ、例えば、結晶の少なくとも約50%、少なくとも約70%または少なくとも約85%が繊維モルフォロジーを有する。所与のモルフォロジーまたはモルフォロジーの組合せを有する結晶のパーセントは、例えば、SEM顕微鏡写真に基づいて計測することによって決定することができる。あるいは、検査技術(例えばSEM)を使用して、繊維結晶の体積が上記の量のいずれかに相当することを決定することができる。解像スケール(1μm)は、添付された図のものなど、顕微鏡写真上に示すことができる。
【0022】
追加的または他の態様において、合成されたままの形態または焼成された形態のいずれかにおけるZSM−48結晶の少なくとも一部分は針様モルフォロジーを有することができる。針様とは、10/1未満、例えば、2/1〜10/1、3/1〜10/1、5/1〜10/1、2/1〜5/1、3/1〜5/1、または2/1〜3/1のL/Dの比率を有するが、実質的に球状ではない結晶を意味する。態様次第で、結晶の少なくとも約10%、例えば、少なくとも約20%、少なくとも約30%または少なくとも約40%は、針様モルフォロジーを有することができる。追加的に、または代わりとして、ZSM−48結晶は、実質的に針様結晶モルフォロジーを有することができ、例えば、結晶の少なくとも約50%、少なくとも約70%または少なくとも約85%が針様モルフォロジーを有する。モルフォロジーを有する結晶のパーセントは、例えば、SEM顕微鏡写真に基づいて計測することによって決定することができる。あるいは、検査技術(例えばSEM)を使用して、針様結晶の体積が上記の量のいずれかに相当することを決定することができる。
【0023】
なおさらに追加的または他の態様において、合成されたままの形態または焼成された形態のいずれかにおけるZSM−48結晶は、繊維結晶モルフォロジーおよび針様結晶モルフォロジーを有する結晶の組み合わせた量を少なくとも含むことができる。態様次第で、繊維結晶モルフォロジーおよび針様結晶モルフォロジーを有する結晶の組み合わせた量は、結晶の少なくとも約50%、例えば、結晶の少なくとも約60%、少なくとも約70%または少なくとも約85%であることができる。モルフォロジーを有する結晶のパーセントは、例えば、SEM顕微鏡写真に基づいて計測することによって決定することができる。あるいは、検査技術(例えばSEM)を使用して、繊維または針様モルフォロジーのいずれかを有する結晶の組み合わせた体積が上記の量のいずれかに相当することを決定することができる。繊維または針様モルフォロジーを有する結晶の組み合わせた量は、上記の組み合わせられる繊維結晶モルフォロジーの個々の量のいずれか、および/または針様結晶モルフォロジーの個々の量のいずれかと組み合わせられたものとして明白に考えられることは留意すべきである。したがって、例示的な態様において、合成されたままの形態または焼成された形態のZSM−48結晶は、結晶の少なくとも約50%、例えば、結晶の少なくとも約60%、少なくとも約70%または少なくとも約85%であることができる。そのような例示的な態様において、繊維結晶の量は、上記量のいずれか、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%などであることができ、かつ/または針様結晶の量は、上記の量のいずれか、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%などであることができる。
【0024】
ZSM−48組成物は、シリカまたはケイ酸塩、アルミナまたは可溶性アルミン酸塩、塩基およびテンプレートまたは指向剤を含んでなる水性反応混合物から調製することができる。所望の結晶モルフォロジーを達成するために、反応混合物中の反応物は、以下のモル比:約70〜約110のSiO
2:Al
2O
3;約1〜約500のH
2O:SiO
2;約0.1〜約0.3、例えば、約0.14〜約0.18のOH
−:SiO
2;および約0.01〜約0.05、例えば、約0.015〜約0.025のテンプレート:SiO
2を有することができる。
【0025】
上記の比率において、塩基とシリカとの比および構造指向剤とシリカとの比の両方に関して、2つの範囲が提供される。これらの比率のより広い範囲は、いくらかの量の針様モルフォロジーを有するZSM−48結晶の形成をもたらすことができる混合物を含むことができる。好ましい範囲は、繊維モルフォロジーを有するZSM−48結晶の量の増加をもたらすことができる混合物を含む。
【0026】
より一般に、本方法において、水の供給源、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1つから選択される四価元素Yの酸化物の供給源、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1つから選択される三価元素Xの酸化物の供給源、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属M(好ましくは、少なくアルカリ金属を含み、好ましくはナトリウムを含まない)の供給源を、ジクワット−6カチオンQの供給源と一緒に含んでなる反応混合物を製造することができる。一般に、反応混合物の組成物は、上記反応混合物のモル比Q/YO
2が約0.01〜約0.05、例えば、約0.01〜約0.03または約0.015〜約0.025の範囲であるように制御されることができる。追加的に、または代わりとして、反応混合物の組成物は、以下のモル比:約50〜約150、例えば、約50〜約120、約50〜約110、約60〜約150、約60〜約120、約60〜約110、約65〜約150、約65〜約120、または約65〜約110のYO
2/X
2O
3;約1〜約500、例えば、約5〜約200、約5〜約150、約5〜約100、約5〜約50、約5〜約35、約10〜約200、約10〜約150、約10〜約100、約10〜約50、約10〜約35、約14〜約200、約14〜約150、約14〜約100、約14〜約50、または約14〜約35のH
2O/YO
2;約0.1〜約0.3、例えば、約0.1〜約0.25、約0.1〜約0.2、約0.1〜約0.18、約0.14〜約3、約0.14〜約0.25、約0.14〜約0.2、または約0.14〜約0.18のOH
−/YO
2;および約0.05〜約0.5、例えば、約0.05〜約0.4、約0.05〜約0.35、約0.05〜約0.3、約0.05〜約0.25、約0.10〜約0.5、約0.10〜約0.4、約0.10〜約0.3、約0.10〜約0.25、約0.15〜約0.5、約0.15〜約0.4、約0.15〜約0.3、または約0.15〜約0.25のM/YO
2の1つまたは複数を含有する組成物を達成するために制御されることができる。本記載を通してOH
−/YO
2のモル比が使用されるが、そのようなモル比は、いずれのMおよびQの無害な対イオンの化学的性質も包含することを意味し、かつ本明細書中、アルカリ対イオンのための短縮形表記としてOH
−/YO
2として示されるのみであることは理解されるべきであることに留意すべきである(主としてヒドロキシル対イオンが実施例で具体的には使用されたため)。同様に、Y、X、MおよびQの特定の例がモル比において本明細書に記載される場合、明白に否認されない限り、それらの範囲は一般的に変数まで及ぶものとして理解されなければならず、そして単に可変的な部類の個々の種に限定されるとは限らない。
【0027】
シリカ供給源としては、Degussaから商業的に入手可能なものなどの沈殿シリカを含むことができる(または、好ましくはそれである)。他のシリカ供給源としては、限定されないが、沈殿シリカを含む粉末シリカ、例えば、Zeosil(商標)およびシリカゲル、ケイ酸、コロイド状シリカ、例えば、Ludox(商標)、溶解シリカまたはそれらの組合せを含むことができる。塩基の存在下で、列挙されたシリカ供給源のいくつかは、ケイ酸塩を形成し得る。アルミナは可溶性塩の形態であってもよく、いくつかの好ましい実施形態において、ナトリウムを含まない塩であることができる。適切なアルミニウム供給源としては、アルミニウム塩、例えば、塩化物、アルミニウムアルコラート、または水和アルミナ、例えば、ガンマアルミナ、プソイドベーマイト(pseudobohemite)、およびコロイド状アルミナなど、またはそれらの組合せを含むことができる。金属酸化物を溶解するために使用される塩基としては、いずれかのアルカリ(および/またはアルカリ土類)金属塩、例えば、水酸化物(好ましくは、水酸化リチウムおよび/またはカリウムであるが、潜在的に追加的に、または代わりとして、水酸化カルシウムおよび/またはマグネシウムを含む)、水酸化アンモニウム、ジ第四級水酸化物など、またはそれらの組合せを含むことができる。いくつかの態様において、一部の塩基は水酸化ナトリウムであることができるが、第2の部分はナトリウムとは異なるアルカリ金属水酸化物であることができる。そのような態様において、アルカリ金属の全モル量に対するナトリウムのモル百分率は、50%以下、例えば、約25%以下、約10%以下、約5%以下または約1%以下であることができる。他の好ましい態様において、塩基および/またはアルミニウム供給源は、故意に追加されたナトリウムを実質的に含まないことが可能であり、そのため、合成混合物は故意に追加されたナトリウムを実質的に含まない。故意に追加されたナトリウムを実質的に含まないとは、本明細書中、標準純度の試薬からの偶発的ナトリウムが存在し得る試薬または合成混合物に相当すると定義される。追加的に、または代わりとして、合成混合物はナトリウムを実質的に含まないことが可能であり、このことは、合成混合物が、合成混合物を特徴づけるための典型的な検出限界の範囲内までナトリウムを含有しないことを意味する。
【0028】
様々な態様において、構造指向剤は、ジ第四級アンモニウムカチオンに基づく塩であることができる。特に、塩のカチオン部分は、R
1およびR
2が同一であるか、または異なる式R
1−R
3−R
2によって表すことができる。R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基であることができ、R、R’およびR’’は、それぞれアルキル基であることができ、かつそれぞれ同一であるか、または異なることができる。テトラアルキルアンモニウム基上のR、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素、好ましくは4個以下の炭素を有するアルキル基、例えば、メチル基またはエチル基であることができる。R
3は、nが有利には6である式(CH
2)
nのポリメチレン基であることができる。この種類のカチオンを、「ジクワット−6」カチオンと記載することができる。ジクワット−6カチオンの一例は、R
1およびR
2が同一であり、かつR、R’およびR’’がそれぞれメチル基であるヘキサメタアンモニウム(またはヘキサメソニウム)カチオンである。ジクワット−6塩のアニオン部分は、塩化物イオン、あるいは水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、他のハロゲン化物などまたはそれらの組合せなどの他のアニオンであることができる。例えば、ヘキサメソニウム塩化物は、N,N,N,N’,N’,N’−ヘキサメチル−1,6−ヘキサンジアンモニウムジクロリドである。
【0029】
ZSM−48結晶の合成において、ケイ酸塩、アルミン酸塩、塩基および指向剤を含む反応物を、上記で明記された比率で水と一緒に混合し、そして約100℃〜250℃の温度で撹拌しながら加熱することができる。結晶は反応物から形成されてもよく、または択一的に、ZSM−48種結晶が反応混合物に追加されてもよい。ZSM−48種結晶は、結晶形成の速度を向上させるために追加されてもよいが、典型的に、その他には結晶モルフォロジーに影響を及ぼしてはならない。調製は、ゼオライトベータなどの他の非ZSM−48型の種結晶を含まないことが可能である。ZSM−48結晶は、通常、濾過によって精製することができ、そして脱イオン水で洗浄することができる。
【0030】
様々な態様において、本発明によって合成から得られる結晶は、非ZSM−48種結晶を含まず、かつZSM−50を含まない組成物を有することができる。追加的に、または代わりに、ZSM−48結晶は、低量、例えば、約8重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下もしくは約2重量%以下のKenyaiteを有することができ、かつ/またはZSM−48結晶は、Kenyaiteの検出可能な量を含まないことが可能である。
【0031】
合成されたままのZSM−48結晶は、使用またはさらなる処理の前に、有利には少なくとも部分的に乾燥することができる。乾燥は、約100℃〜約400℃、例えば、約100℃〜約250℃の温度において加熱によって実施されてもよい。圧力は、大気圧または亜大気圧であってよい。乾燥を部分的真空条件で実行する場合、温度は気圧における温度よりも低くてもよい。
【0032】
触媒は、使用前に結合剤またはマトリックス材料で典型的に結合させることができる。結合剤は、所望の使用温度に耐性を示すことができ、かつ有利には耐摩擦性であることができる。結合剤は、触媒的に活性であっても、または不活性でもよく、かつ他のゼオライト、他の無機材料、例えば、粘土、および金属酸化物、例えば、アルミナ、シリカおよび/またはシリカ−アルミナなど、またはそれらの組合せを含むことができる。粘土は、カオリン、ベントナイトおよびモンモリロナイトを含むまたはそれらであることができ、かつ典型的に商業的に入手可能である。それらは、いくつかの実施形態において、他の材料、例えば、ケイ酸塩とブレンドされてもよい。他の2成分系多孔性マトリックス材料としては、シリカ−アルミナに加えて、シリカ−マグネシア、シリカ−トリア、シリカ−ジルコニア、シリカ−ベリリアおよびシリカ−チタニアなどの材料を含むことができる。シリカ−アルミナ−マグネシア、シリカ−アルミナ−トリアおよびシリカ−アルミナ−ジルコニアなどの3成分系材料は、追加的にまたは、代わりとして、結合剤としての使用のために適切となることが可能である。マトリックスが、コ−ゲルの形態であることができる。結合されたZSM−48は、結合されたZSM−48に基づき、約10重量%〜100重量%のわずか下のZSM−48の範囲であってよく、残余は結合剤である。
【0033】
触媒の一部としてのZSM−48結晶は、金属水素化成分とともに任意選択により使用されてもよい。金属水素化成分は、(第1族〜第18族を正確に概説する)IUPAC系に基づく周期表の第6族〜第12族の金属、例えば、第6族および第8族〜第10族のいずれか1つまたは複数の金属を含み得る。そのような金属の例としては、限定されないが、Ni、Mo、Co、W、Mn、Cu、Zn、Ru、PtまたはPdを含むことができる(いくつかの実施形態において、少なくともPtまたはPdを含有する)。Co/Mo、Ni/Mo、Ni/W、Co/W、Ni/Co/Mo、Ni/Co/W、Ni/Mo/W、Co/Mo/W、Ni/Co/Mo/WおよびPt/Pdなどの水素化金属の混合物も使用されてよい。水素化金属の量は、触媒の重量に基づき、約0.1重量%〜約30重量%の範囲であってよい。例えば、水素化金属の量は、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.75重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約2重量%または少なくとも約5重量%であることができる。追加的に、または代わりに、水素化金属の量は、約30重量%以下、例えば、約25重量%以下、約20重量%以下、約15重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下または約2重量%以下であることができる。水素化金属が貴金属の1種または複数であるように選択される態様において、水素化金属の量は、好ましくは、約2重量%以下、例えば、約1.5重量%以下または約1.0重量%以下であることができる。ZSM−48触媒上に金属を負荷する方法は周知であり、例えば、水素化成分の金属塩によるZSM−48触媒の含浸および加熱を含む。水素化金属を含有するZSM−48触媒は、使用前に任意選択により硫化されてもよい。触媒は、使用前に、追加的に、または代わりとして、蒸気処理されてもよい。
【0034】
上記の態様に追加的に、または代わりとして、本発明は、約70〜約110のシリカとアルミナとのモル比を有し、非ZSM−48種結晶を含まず、結晶の一部が繊維および/または針様モルフォロジーを有する高純度ZSM−48組成物に関する。さらに追加的に、または代わりに、本発明は、合成されたままの形態で、約70〜約110のシリカとアルミナとのモル比を有するZSM−48を含んでなり、かつ約0.01〜約0.05(例えば、約0.015〜約0.025)のジクワット−6とシリカとのモル比でジクワット−6指向剤を含有する反応混合物から形成されるZSM−48結晶に関する。この実施形態において、合成されたままのZSM−48結晶は、非ZSM−48種結晶を含まないことが可能であり、及び/または結晶の少なくとも一部分は、繊維モルフォロジーおよび/または針様モルフォロジーを示すことができる。
【0035】
そのような高純度および/または合成されたままのZSM−48結晶は焼成可能であり、それによって、内部細孔構造からジクワット−6構造指向剤が除去されて、高純度アルカリ金属型ZSM−48、例えば、交換可能なイオン部位がK、LiまたはNa以外のアルカリ金属イオンを含んでなるZSM−48が形成される。このアルカリ金属型ZSM−48は、任意選択であるが、好ましくは、ZSM−48のH−型(または活性型)を形成するためにイオン交換されることができる。特定の実施形態において、ZSM−48結晶の合成されたままの形態および/または焼成されたZSM−48(アルカリ金属型および/またはH−型)結晶を、少なくとも1種の結合剤および水素化金属と組み合わせることができる。
【0036】
なおさらに追加的に、または代わりとして、本発明は、約70〜約110のシリカとアルミナ、約0.1〜約0.3(例えば、約0.14〜約0.18)の塩基とシリカ、および約0.01〜約0.05(例えば、約0.015〜約0.025)のジクワット−6塩とシリカとのモル比を有する、シリカまたはケイ酸塩、アルミナまたはアルミン酸塩、ジクワット−6塩ならびにアルカリ(および/またはアルカリ土類)金属塩基の水性混合物を調製するステップと、結晶形成に十分な時間および温度で撹拌しながら混合物を加熱するステップとを含んでなる、ZSM−48結晶の製造方法に関する。任意選択により、ZSM−48の種結晶を反応混合物に添加することができる。この方法によって、有利に、ゼオライトの内部細孔構造内にジクワット−6構造指向剤を含有する、合成されたままのZSM−48結晶を得ることができる。
【0037】
本発明によるZSM−48結晶は、少なくとも約10、例えば、少なくとも約20または少なくとも約30のアルファ値を有することができる。追加的に、または代わりとして、アルファ値は、約250以下であることができる。アルファ値試験は、触媒の亀裂活性の測定であり、これについては、米国特許第3,354,078号明細書、ならびにthe Journal of Catalysisのvol.4,p.527(1965)、vol.6,p.278(1966)およびvol.61,p.395(1980)に記載されている。上記参考文献は、それぞれ、その記載に関して、参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書に使用される試験の実験条件は、Journal of Catalysisのvol.61,p.395に詳細に記載される約538℃の一定温度および可変的な流速を含む。
【0038】
所望の範囲まで、カリウムおよび/またはリチウムカチオンなどの合成されたままの材料の最初のカチオンを、少なくとも部分的に、他のカチオンによるイオン交換によって、当該技術において周知の技術によって置き換えることができる。好ましい置換カチオンとしては、金属イオン、水素イオン、水素前駆体(例えば、アンモニウム)イオンなど、およびそれらの混合物/組合せを含むことができる。特に好ましいカチオンは、触媒活性を特定の炭化水素転換反応に合うように調整するものであることができる。所望の炭化水素転換反応次第で、これらとしては、水素、希土類元素、ならびに元素周期表の第IIA族、第IIIA族、第IVA族、第VA族、第IB族、第IIB族、第IIIB族、第IVB族、第VB族、第VIB族、第VIIB族および第VIII族の金属を含むことができる。
【0039】
本発明の結晶材料は、有機化合物変換プロセスにおいて吸着剤および/または触媒として利用される場合、典型的に、少なくとも部分的に脱水することができる。これは、約150℃〜約370℃(例えば、約200℃〜約370℃)の範囲の温度まで、酸化雰囲気(例えば、空気)において、および/または不活性雰囲気(例えば、窒素)において、大気圧または亜大気圧で、十分な時間、例えば、30分〜48時間、加熱することによって実行可能である。あるいは、脱水は、単に真空中でゼオライト組成物を配置することによって室温で実施可能であり、かつ/または亜大気圧において実施可能であるが、そのような場合、十分な量の脱水を得るためには、より長い時間が必要とされる可能性がある。
【0040】
任意選択により、脱水の代わりに、または脱水に加えて、結晶を、約200℃〜約925℃(例えば、約350℃〜約925℃)の温度で、十分な時間、例えば、約1分〜約30分間、焼成することができる。焼成温度に達するために、結晶を加熱するためのオーブンまたは他のデバイスの温度は、50℃、100℃の増加量、または他の都合のよい増加量で上昇させることができる。所望の最終焼成温度まで温度を増加し続ける前に、一定の時間、結晶を増分温度で保持することができる。増分加熱によって、結晶のダメージおよび/またはモルフォロジー変化を低下および/または最小化しながら、水蒸気(別々に実施される場合、脱水の間に放出されない)が結晶構造から出ることが可能となる。
【0041】
本プロセスによって製造される結晶モレキュラーシーブは、現在の商業的/産業的に重要なものの多くを含む広範囲の種々の有機化合物変換プロセスに触媒作用を及ぼすために使用することができる。本発明の結晶材料が効果的に触媒作用を及ぼす化学変換プロセスの例としては、単独で、あるいは他の結晶触媒を含む1つまたは複数の他の触媒的に活性な物質と組み合わせて、酸活性を有する触媒を必要とするものを含むことができる。特定の例としては、限定されないが、
(a)約10℃〜約250℃の温度、約0psig〜約500psig(約3.5MPag)の圧力、約0.5時間
−1〜約100時間
−1の全単位時間あたりの重量空間速度(WHSV)、および約0.1〜約50の芳香族化合物/オレフィンモル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、気相または液相における短鎖(C
2〜C
6)オレフィンによる芳香族化合物のアルキル化、例えば、それぞれ、エチルベンゼンまたはクメンを製造するためのベンゼンとのエチレンまたはプロピレンのアルキル化;
(b)約250℃〜約500℃の温度、約0psig〜約500psig(約3.5MPag)の圧力、約0.5時間
−1〜約50時間
−1の全WHSV、および約1〜約50の芳香族化合物/オレフィンモル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、気相または液相における長鎖(C.sub.10〜C.sub.20)オレフィンによる芳香族化合物のアルキル化;
(c)約100℃〜約500℃の温度、約1psig(約7kPag)〜約500psig(約3.5MPag)の圧力、および約1時間
−1〜約10,000時間
−1のWHSVの1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、気相または液相における芳香族化合物のアルキル交換、例えば、それぞれ、エチルベンゼンおよび/またはクメンを製造するためのベンゼンとのポリエチルベンゼンおよび/またはポリイソプロピルベンゼンのアルキル交換;
(d)約200℃〜約760℃の温度、約1気圧(約0psig)〜約60気圧(約5.9MPag)の圧力、約0.1時間
−1〜約20時間
−1のWHSV、および0(水素添加なし)〜約50の水素/炭化水素モル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、アルキル芳香族化合物の不均化、例えば、キシレンを製造するためのトルエンの不均化;
(e)約200℃〜約760℃の温度、約1気圧(約0psig)〜約60気圧(約5.9MPag)の圧力、約0.1時間
−1〜約20時間
−1のWHSV、および0(水素添加なし)〜約50の水素と炭化水素とのモル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、アルキル芳香族化合物の脱アルキル化、例えば、エチルベンゼンの脱エチル化;
(f)約200℃〜約540℃の温度、約100kPaa〜約7MPaaの圧力、約0.1時間
−1〜約50時間
−1のWHSV、および0(水素添加なし)〜約10の水素/炭化水素モル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、キシレンなどのアルキル芳香族化合物の異性化;
(g)約260℃〜約375℃の温度、約0psig〜約1000psig(約6.9MPag)の圧力、約0.5時間
−1〜約10時間
−1のWHSV、および0(水素添加なし)〜約10の水素/炭化水素モル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、例えば、アルキル芳香族化合物および軽ガスを形成するための芳香族化合物とのパラフィンの反応;
(h)約200℃〜約315℃の温度、約100psig(約690kPag)〜約1000psig(約6.9MPag)の圧力、約0.5時間
−1〜約10時間
−1のWHSV、および約0.5〜約10の水素と炭化水素とのモル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、分枝鎖パラフィンを提供するためのパラフィン異性化;
(i)約−20℃〜約350℃の温度、約0psig〜約700psig(約4.9MPag)の圧力、および約0.02時間
−1〜約10時間
−1の全オレフィンWHSVの1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、オレフィンによるイソブタンなどのイソパラフィンのアルキル化;
(j)約200℃〜約450℃の温度、約0psig〜約1000psig(約6.9MPag)の圧力、約0.2時間
−1〜約10時間
−1のWHSV、および約0.5〜約10の水素/炭化水素モル比の1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、パラフィン供給物の脱ろう;
(k)約300℃〜約700℃の温度、約0.1気圧(約10kPag)〜約30気圧(約3MPag)の圧力、および約0.1時間
−1〜約20時間
−1のWHSVの1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、炭化水素の分解;
(l)約250℃〜約750℃の温度、約30kPa〜約300kPaのオレフィン部分圧、および約0.5時間
−1〜約500時間
−1のWHSVの1つまたは複数を任意選択により含む反応条件での、オレフィンの異性化;
(m)自動車両のコールドスタート排出のための炭化水素トラップ(例えば、プレ触媒コンバーター吸着剤)
を含むことができる。
【0042】
他の実施形態
追加的に、または代わりとして、本発明は以下の実施形態の1つまたは複数を含むことができる。
【0043】
実施形態1.合成されたままの結晶の少なくとも25体積%が、繊維モルフォロジー(又は繊維状形態)、針様モルフォロジー(又は針状形態)またはそれらの組合せを有する、ZSM−48結晶の合成方法であって、水の供給源、四価元素Yの酸化物の供給源、三価元素Xの酸化物の供給源、Li、K、Ca、Mgまたはそれらの組合せを含んでなるアルカリおよび/またはアルカリ土類金属Mの供給源、ならびに構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含んでなる反応混合物を結晶化させるステップを含んでなり、上記反応混合物が、約0.01〜約0.05の上記反応混合物中の構造指向剤カチオンQと四価元素Yの酸化物とのモル比、約50〜約120の上記反応混合物中の四価元素Yの酸化物と三価元素Xの酸化物とのモル比、約1〜約500の上記反応混合物中の水と四価元素Xの酸化物とのモル比、約0.1〜約0.3の上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度と四価元素Xの酸化物とのモル比、および約0.05〜約0.4の上記反応混合物中のアルカリおよび/またはアルカリ土類金属Mと四価元素Xの酸化物とのモル比を有し、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なり、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基である、方法。
【0044】
実施形態2.Yが、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1種から選択され、かつ/またはXが、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1種から選択される、実施形態1の方法。
【0045】
実施形態3.合成されたままの結晶の少なくとも25体積%が、繊維モルフォロジー、針様モルフォロジーまたはそれらの組合せを有する、ZSM−48結晶の合成方法であって、水の供給源、SiO
2の供給源、Al
2O
3の供給源、Li、Kまたはそれらの組合せであるアルカリ金属Mの供給源、および構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含んでなる反応混合物を結晶化させるステップを含んでなり、上記反応混合物が、約0.01〜約0.05の上記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO
2とのモル比、約50〜約120の上記反応混合物中のSiO
2とAl
2O
3とのモル比、約1〜約500の上記反応混合物中の水とSiO
2とのモル比、約0.1〜約0.3の上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO
2とのモル比、および約0.05〜約0.4の上記反応混合物中のアルカリ金属MとSiO
2とのモル比を有し、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なり、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基である、方法。
【0046】
実施形態4.約70〜約110のSiO
2:Al
2O
3の比率を有し、少なくとも25%が繊維モルフォロジーを有する、ZSM−48フレームワーク構造を有する結晶材料(又は結晶性材料)と、構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンの塩を含んでなり、構造指向剤とSiO
2とのモル比が約0.015〜約0.025である、結晶材料の細孔構造内の構造指向剤とを含んでなる、多孔性結晶組成物(又は多孔質結晶性組成物)であって、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なって、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なって、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基である、多孔性結晶組成物。
【0047】
実施形態5.約70〜約110のSiO
2:Al
2O
3の比率を有し、少なくとも25%が繊維モルフォロジー、針モルフォロジーまたはそれらの組合せを有する、ZSM−48フレームワーク構造を有する結晶材料を含んでなる多孔性結晶組成物であって、上記材料が、水の供給源、SiO
2の供給源、Al
2O
3の供給源、Li、Kまたはそれらの組合せであるアルカリ金属Mの供給源、および構造R
1−R
3−R
2を有する有機カチオンQの形態の構造指向剤の供給源を含んでなる反応混合物を結晶化させるステップを含んでなり、反応混合物が、約0.01〜約0.05の上記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO
2とのモル比、約50〜約120の上記反応混合物中のSiO
2とAl
2O
3とのモル比、約1〜約500の上記反応混合物中の水とSiO
2とのモル比、約0.1〜約0.3の上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO
2とのモル比、および約0.05〜約0.4の上記反応混合物中のアルカリ金属MとSiO
2とのモル比を有し、R
1およびR
2は、同一であるか、または異なり、R
1およびR
2は、式−N
+−RR’R’’を有するテトラアルキルアンモニウム基を表し、R、R’およびR’’は、それぞれ同一であるか、または異なり、R、R’およびR’’アルキル基は、それぞれ1〜10個の炭素を有するアルキル基であり、かつR
3は、n=6である式(CH
2)
nのポリメチレン基であるプロセスによって製造される、多孔性結晶組成物。
【0048】
実施形態6.R、R’およびR’’が、4個以下の炭素を含有するアルキル基である、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0049】
実施形態7.R、R’およびR’’が、メチル基、エチル基またはそれらの組合せである、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0050】
実施形態8.反応混合物が、上記反応混合物中のSiO
2の全重量に対する種結晶の重量パーセントが約0.1重量%〜約20重量%であるような量でZSM−48の種結晶をさらに含んでなる、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0051】
実施形態9.反応混合物が、約0.015〜約0.025の上記反応混合物中の構造指向剤カチオンQとSiO
2とのモル比、および約0.14〜約0.18の上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度とSiO
2とのモル比を有する、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0052】
実施形態10.アルカリ金属Mが、ナトリウムを実質的に含まない、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0053】
実施形態11.合成混合物が、故意に添加されたナトリウムを実質的に含まない、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0054】
実施形態12.合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも50体積%が繊維モルフォロジーを有する、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0055】
実施形態13.合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも50体積%が針様モルフォロジーを有する、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【0056】
実施形態14.合成されたままのZSM−48結晶の少なくとも50体積%が繊維モルフォロジーおよび/または針様モルフォロジーを有する、上記実施形態のいずれかの方法または組成物。
【実施例】
【0057】
比較例1−NaOHを使用する約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製
約1027グラムの水、約45gの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約270グラムのUltrasil(商標)PM、約15グラムのアルミン酸ナトリウム溶液(約45%)、約46グラムの約50%水酸化ナトリウム溶液、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0058】
【表1】
【0059】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約48時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図1aに示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、ZSM−48トポロジーの典型的に純粋な相を示した。
図1bは、合成されたままの材料のSEMを示し、これは、材料が、針様および不規則形状の結晶を含む混合モルフォロジーを有する結晶の凝集体から構成されることを示す。得られたZSM−48結晶は、約100/1のSiO
2/Al
2O
3モル比を有した。合成されたままの結晶は、室温(約20〜25℃)における硝酸アンモニウム溶液による3回のイオン交換によって水素型に変換され、続いて、約250°F(約120℃)において乾燥され、そして約6時間、約1000°F(約540℃)で焼成した。得られたZSM−48結晶は、約90/1のSiO
2/Al
2O
3モル比、約80のアルファ値、約281m
2/gの表面積、および約42.1mg/gのn−ヘキサン吸着を有した。
【0060】
実施例2:LiOHからの約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製(0.038テンプレート/Si)
約1100グラムの水、約62グラムの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約217グラムのUltrasil(商標)PM、約38グラムの硫酸アルミニウム(約47%)、約42グラムのLiOH・H
2O、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0061】
【表2】
【0062】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約48時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図2aに示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、ZSM−48を含む相および他の相の混合物を示した。
図2bは、合成されたままの材料のSEMを示し、これは、材料が、針様形状の結晶の凝集体から構成されることを示す。得られたZSM−48結晶は、約99/1のSiO
2/Al
2O
3モル比を有した。合成されたままの結晶は、室温における硝酸アンモニウム溶液による3回のイオン交換によって水素型に変換され、続いて、約250°F(約120℃)において乾燥され、そして約6時間、約1000°F(約540℃)で焼成した。得られたZSM−48結晶は、約1.3のアルファ値、約197m
2/gの表面積、および約32.3mg/gのn−ヘキサン吸着を有した。結果に基づき、上記のイオン交換手順は、H−型生成物へのZSM−48結晶の全変換を導かなかったと考えられる。
【0063】
実施例3:LiOHからの約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製(0.021テンプレート/Si)
約1100グラムの水、約34グラムの塩化ヘキサメソニウム(56%溶液)、約217グラムのUltrasil(商標)PM、約38グラムの硫酸アルミニウム(47%)、約42グラムのLiOH・H
2O、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0064】
【表3】
【0065】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約48時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図3aに示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、混合されたZSM−48の相および未知の相を示した。
図3bは、合成されたままの材料のSEMを示し、これは、材料が、繊維形状の結晶の凝集体から構成されることを示す。得られたZSM−48結晶は、約99/1のSiO
2/Al
2O
3モル比を有した。
【0066】
実施例4:LiOHからの約70:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製(0.038テンプレート/Si)
約1100グラムの水、約62グラムの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約217グラムのUltrasil(商標)PM、約56グラムの硫酸アルミニウム(約47%)、約42グラムのLiOH・H
2O、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0067】
【表4】
【0068】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約72時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図4に示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、ZSM−48を含む相および未知の相の混合物を示した。
【0069】
実施例5:KOHからの約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製(0.038テンプレート/Si)
約1100グラムの水、約62グラムの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約217グラムのUltrasil(商標)PM、約38グラムの硫酸アルミニウム(約47%)、約57グラムの約45.5%水酸化カリウム溶液、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0070】
【表5】
【0071】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約72時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図5aに示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、ZSM−48トポロジーの典型的な純粋な相を示した。
図5bは、合成されたままの材料のSEMを示し、これは、材料が実質的に針様モルフォロジーであることを示す。得られたZSM−48結晶は、約92/1のSiO
2/Al
2O
3モル比を有した。合成されたままの結晶は、室温における硝酸アンモニウム溶液による3回のイオン交換によって水素型に変換され、続いて、約250°F(約120℃)において乾燥され、そして約6時間、約1000°F(約540℃)で焼成した。得られたZSM−48結晶は、約35のアルファ値、約217/(138+79)m
2/gの表面積、および約30.7mg/gのn−ヘキサン吸着を有した。
【0072】
実施例6:KOHからの約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製(0.021テンプレート/Si)
約1100グラムの水、約34グラムの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約217グラムのUltrasil(商標)PM、約38グラムの硫酸アルミニウム(約47%)、約57グラムの約45.5%水酸化カリウム溶液、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0073】
【表6】
【0074】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約72時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図6aに示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、ZSM−48トポロジーの典型的な純粋な相を示した。
図6bは、合成されたままの材料のSEMを示し、これは、材料が、繊維モルフォロジーを有する結晶の凝集体から構成されることを示す。得られたZSM−48結晶は、約95/1のSiO
2/Al
2O
3モル比を有した。
【0075】
実施例7:混合KOH/NaOH溶液からの約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製
約984グラムの水、約42グラムの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約267グラムのUltrasil(商標)PM、約48グラムの約47%AlSO
4溶液、約70グラムの約45.5重量%KOH溶液、約14.5グラムの約50%NaOH溶液、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0076】
【表7】
【0077】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約72時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
図7に示すように、合成されたままの材料のXRDパターンは、いくらかのKenyaite不純物を有する典型的なZSM−48トポロジーを示した。
【0078】
実施例8:混合KOH/NaOH溶液からの約90:1のSi/Al
2を有するZSM−48の調製
約984グラムの水、約42グラムの塩化ヘキサメソニウム(約56%溶液)、約267グラムのUltrasil(商標)PM、約48グラムの約47%AlSO
4溶液、約50グラムの約45.5重量%KOH溶液、約25グラムの約50%NaOH溶液、および約10グラムのZSM−48種結晶から混合物を調製した。混合物は以下のモル組成を有した。
【0079】
【表8】
【0080】
混合物を、約2リットルのオートクレーブ中で、約72時間、約250RPMで撹拌させながら、約320°F(約160℃)で反応させた。生成物を、濾過し、脱イオン(DI)水で洗浄し、そして約250°F(約120℃)で乾燥させた。
【0081】
本発明は、特定の実施形態に関して記載されているが、そのように限定されることはない。特定の条件下での作業に関する適切な変更/修正は、当業者に明白となるはずである。したがって、以下の請求の範囲は、本発明の真の趣旨/範囲内に含まれる全てのそのような変更/修正を包括するものとして解釈されることが意図される。
【国際調査報告】